説明

新規な医薬組成物

本発明は、性的障害の治療のための新規な医薬組成物及びその製造方法に関する。本発明の好適な実施形態は、有効成分の一つとしてのフリバンセリンと、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に使用される化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択される少なくとも1種の更なる有効成分とを共に含む医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、有効成分の一つとしてのフリバンセリンと、少なくとも1種の別の有効成分とを共に含む、性的障害を治療するための新規な医薬組成物、ならびに、その製造方法に関するものである。
(発明の背景)
本発明は、有効成分の一つとして治療上有効量のフリバンセリン1を、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に用いられる化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択される少なくとも1種の更なる有効成分2の治療上有効量と共に含む、性的障害を治療するための医薬組成物、ならびに、その製造方法に関するものである。
化合物1-[2-(4-(3-トリフルオロメチル-フェニル)ピペラジン-1-イル)エチル]-2,3-ジヒドロ-1H-ベンゾイミダゾール-2-オン(フリバンセリン)については、欧州特許出願EP-A-526434に塩酸塩の形態のものが開示されているが、以下の化学構造を有する。
【0002】
【化1】

【0003】
フリバンセリンは、5−HT1A及び5−HT2受容体に親和性を示す。そのため、フリバンセリンは、様々な疾病、例えば、鬱病、統合失調症、パーキンソン病、不安症、睡眠障害、性的及び精神的障害ならびに加齢による記憶障害等の疾病を治療するための有望な治療薬である。
本発明の実施形態の一つは、治療上有効量のフリバンセリン1を、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に用いられる化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択される少なくとも1種、好ましくは1種の更なる有効成分2の治療上有効量と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の好適な実施形態は、治療上有効量のフリバンセリン1を、1種以上、好ましくは1種の避妊薬2cの治療上有効量と共に含む医薬組成物に関する。
本発明の組成物は、フリバンセリン1と1種以上の更なる有効成分2とが単一製剤に含まれていてもよいし、あるいは別個の製剤に含まれていてもよい。フリバンセリンと更なる有効成分2の1種以上とが別々の製剤として存在する場合、この別々の製剤は同時に投与してもよいし、順次投与してもよい。
本発明の組成物は、ホルモン補充療法が必要な女性、更年期障害の女性及び避妊薬を使用している女性ならびに性的障害を患う女性に特に有用である。フリバンセリンを他の医薬品と一緒にすることで投与が簡略化され便利になるため、治療をがより正確に行える。
本発明の好適な実施形態は、治療上有効量のフリバンセリン1と、1種以上、好ましくは1種の女性ホルモン補充療法に使用される化合物2aの治療上有効量とを含み、さらに医薬的に許容できる賦形剤を含んでいてもよい医薬組成物に関する。女性ホルモン補充療法に使用される好適な化合物2aの例としては、酢酸クロルマジノン、ジエノゲスト、ジドロゲステロン、吉草酸エストラジオール、メドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノルエチステロン及び酢酸ノルエチステロンが挙げられ、これらは医薬的に許容できる酸付加塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい。
【0004】
本発明の別の好適な実施形態は、治療上有効量のフリバンセリン1と、1種以上、好ましくは1種の更年期障害に使用される化合物2bの治療上有効量とを含み、さらに医薬的に許容できる賦形剤を含んでいてもよい医薬組成物に関する。更年期障害に使用される好適な化合物2bの例としては、吉草酸エストラジオール、 酢酸メドロキシプロゲステロン、 ノルゲストレル、プラステロネナンタト(prasteronenantat)及びプロゲステロンが挙げられ、これらは医薬的に許容できる塩の形態でもよく、また、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい。
本発明の更に別の好適な実施形態は、治療上有効量のフリバンセリン1と、1種以上、好ましくは1種の避妊薬2cの治療上有効量とを含み、さらに医薬的に許容できる賦形剤を含んでいてもよい医薬組成物に関する。好適な避妊薬2cの例としては、酢酸クロルマジノン、ジエノゲスト、ドロスピレノン、エトノゲストレル、ゲストデン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノレルゲストロミン、ノルエチステロン、エナント酸ノルエチステロン及びノルゲスチマートが挙げられ、これらは医薬的に許容できる塩の形態でもよく、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい。
フリバンセリン1は遊離塩基の状態で使用することができるが、医薬的に許容できる酸付加塩の状態ならびに/あるいは水和物及び/又は溶媒和物の状態であってもよい。好適な酸付加塩として、例えば、コハク酸、臭化水素酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、乳酸、リン酸、塩酸、硫酸、酒石酸及びクエン酸から選択される酸の酸付加塩が挙げられる。前記酸付加塩の混合物も使用できる。前記酸付加塩のなかでは、塩酸塩及び臭化水素酸塩、とりわけ塩酸塩が好ましい。フリバンセリン1を遊離塩基の形態で使用する場合、WO03/014079に開示のフリバンセリン同質異像Aの形で使用することが好ましい。
【0005】
本発明の教示においてフリバンセリンとの組み合わせに好適な有効成分2は、本願明細書ですでに記載したが、医薬的に許容できる酸と酸付加塩を形成することができる。代表的な塩として以下が挙げられる。酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、臭化物、カンシラート、炭酸塩、塩化物、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩化水素化物、エデト酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプテート、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニル酸塩(glycollylarsanilate)、ヘキシルレゾルシン酸塩、ヒドラバミン(hydrabamine)、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエ酸塩、ヨウ化物、イソチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、臭化メチル、メチル硝酸塩、メチル硫酸塩、粘液酸塩、ナプシレート、硝酸塩、N−メチルグルカミンアンモニウム塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモエート(エンボネート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/ニリン酸塩、ポリガラクツロン酸塩、サリチル酸塩、ステアリン酸塩、硫酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクル酸塩、トシル酸塩、トリエチオダイド及び吉草酸塩。
さらに、化合物2が酸性部位を有する場合、化合物2の医薬的に許容できる好適な塩としては、ナトリウム塩又はカリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、及び、例えば第四アンモニウム塩のような好適な有機配位子で形成された塩が挙げられる。
化合物2はキラル中心を有していてもよく、ラセミ体、ラセミ体混合物として、また、個々のジアステレオ異性体あるいは鏡像異性体として存在してもよく、すべての異性体の型が本発明に含まれる。そのため、化合物がキラルである場合、実質的に他の鏡像異性体を含まない個々の鏡像異性体は本発明の範囲に含まれる。さらに、鏡像異性体2つの混合物もすべて含まれる。また、本発明の化合物の同質異像や水和物も本発明の範囲に含まれる。
【0006】
本発明はその範囲において、化合物1及び化合物2のプロドラッグも含まれる。一般に、こうしたプロドラッグは、必要とされる化合物に生体内で容易に変換可能な、官能基を有する本発明の化合物の誘導体となる。
「治療上有効量」という用語は、組織、器官、動物又はヒトの生物学的反応又は医学的反応を引き出すことができる量であって、まさに研究者や臨床医が探求している医薬品又は薬剤の量を意味する。
本願明細書で使用のごとく、「組成物」という用語は特定の成分を特定量含む生成物であり、特定成分を特定の量で組合せた結果、直接的又は間接的に得られる生成物を包含する。
本発明の組合せにおいて、成分1及び2は別々に投与してもよいし、あるいは、1つの医薬組成物にして一緒に投与してもよい。さらに、本発明の組合せにおける一方の成分は他方の成分を投与する前に、又は同時に、又は後から投与してもよい。
組合せにおける成分1及び2は、経口、非経口(例えば、筋肉内、腹腔内、静脈内もしくは皮下注射又はインプラント等)、頬側、鼻、膣、直腸、舌下又は局所(目薬など)の投与経路で投与することができ、各投与経路に適した従来からの毒性のない医薬的に許容できる担体、佐剤及び賦形剤を含む適切な剤形中に、成分1及び2を単独又は一緒にして製剤化することができる。
本発明の成分1及び2を投与するための医薬組成物は、投与剤形単位ごとに適宜存在すればよく、薬学分野で既知の方法のいずれかで調製すればよい。いずれの方法も、1種以上の補助成分で構成される担体を有効成分と混合する工程を含む。一般に、液体担体又は微粉化した固体担体あるいはその両方を、有効成分と均一かつ完全に混合し、得られた生成物を必要であれば所望の投与剤形に形成することによって調製される。医薬組成物中、所望の薬理効果を得るのに十分な量の有効成分化合物が含有される。
【0007】
有効成分1及び2を別々又は一緒に含む医薬組成物で、経口投与に適しているものは、硬質又は軟質カプセル剤、錠剤、トローチ剤、薬用キャンディーのような個々に所定量の有効成分が含まれる独立した薬剤形態にするか、或いは、分散性粉末剤又は顆粒剤、水性もしくは非水性液の溶液又は懸濁液、シロップ剤又はエリキシル剤、水中油型乳剤又は油中水型乳剤の剤形とすることができる。
経口使用を目的とした剤形は、医薬製剤やこのタイプの組成物の製造に関する分野ではいずれかの公知方法にしたがって調製することができる。
使用する賦形剤としては、例えば(a)マンニトール、ソルビトール、炭酸カルシウム、アルファー化デンプン、ラクトース、リン酸カルシウム又はリン酸ナトリウム等の不活性希釈剤、(b)ポビドン、コポビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、コーンスターチ、アルギン酸、クロスポビドン、グリコール酸デンプンナトリウム、クロスカルメロース又はポラクリリンカリウム等の造粒剤及び崩壊剤、(c)微結晶性セルロース又はアラビアゴム等の結合剤、ならびに(d)ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、フマル酸又はタルク等の滑剤が挙げられる。
経口使用の製剤の場合、硬質ゼラチンカプセル剤又はHPMCカプセル剤の形態にすることができ、カプセル剤中、例えば、アルファー化デンプン、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム又はカオリン等の不活性固体希釈剤と共に、有効成分1又は2が別々又は一緒に混合されているか、あるいはペレット製剤を介して定量分注されている。また、水又はラッカセイ油、流動パラフィン、中鎖トリグリセリド類もしくはオリーブ油等の油状媒体と有効成分とが混合されている軟質ゼラチンカプセル剤の形態でもよい。
錠剤、カプセル剤又はペレット剤は非被覆、或いは、既知の方法で被覆して崩壊を遅らせたり消化管での吸収を遅らせることによって、作用を遅らせたり、より長い時間にわたり効果を持続させることもできる。例えば、酢酸フタル酸セルロース又は酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルセルロース等の遅延剤、あるいは、エチルセルロース又はアンモニウム含有メタクリレート共重合体(タイプB)のような持続放出剤を使うことができる。
【0008】
経口投与用の液状剤形としては、医薬的に許容できるエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシル剤があり、この分野で一般的に使用される水等の不活性希釈剤を含有する。このような不活性希釈剤にくわえて、湿潤剤、乳化剤及び懸濁化剤、ならびに甘味剤、香味剤、香料及び保存剤といった佐剤も組成物中に含有させることができる。
水性懸濁液は、通常、水性懸濁液の調製に適した賦形剤と共に有効成分1及び2を別々又は一緒に含有する。このような賦形剤としては、(a)ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴム及びアラビアゴム等の懸濁化剤、(b)分散剤又は湿潤剤で、(b.1)レシチン等の天然リン脂質、(b.2)アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合物、例えばポリオキシエチレンステアレート、(b.3)エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール、(b.4)エチレンオキシドと脂肪酸由来の部分エステルとヘキシトールとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエート、又は(b.5)エチレンオキシドと脂肪酸由来の部分エステルと無水ヘキシトールとの縮合物で、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等が挙げられる。
水性懸濁液も、1種以上の防腐剤(例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチル又はp-ヒドロキシ安息香酸n-プロピル)、1種以上の着色剤、1種以上の香味剤、及び1種以上の甘味剤(例えば蔗糖又はサッカリン等)を含有させることができる。
【0009】
油性懸濁液の場合は、植物油(例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油もしくはココナッツ油)又は流動パラフィン等の鉱物油中に有効成分1及び2を別々又は一緒に懸濁させて製剤化することができる。油性懸濁液は、例えば蜜蝋、固形パラフィン又はセチルアルコール等の増粘剤を含有させてもよい。甘味剤や香味剤を加えて口当たりのよい経口製剤を作製することができる。アスコルビン酸のような酸化防止剤を添加して組成物を調製してもよい。
分散性粉末剤及び顆粒剤は、水性懸濁液の調製に適している。分散剤又は湿潤剤、懸濁化剤及び1種以上の防腐剤とともに、有効成分1及び2は別々又は一緒に提供される。好適な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤については、すでに前記で例示したものが挙げられる。例えば、前記の甘味剤、香味剤及び着色剤等の更なる賦形剤も含有させることができる。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤とすることもできる。油相はオリーブ油もしくはラッカセイ油等の植物油又は流動パラフィンのような鉱物油あるいはそれらの混合物がよい。
好適な乳化剤としては、(a)アラビアゴムやトラガカントゴム等の天然ゴム類、(b)大豆やレシチン等の天然リン脂質、(c)脂肪酸とヘキシトール無水物由来のエステル又は部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、(d)前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。エマルジョンには甘味剤や香味剤を含有させてもよい。
シロップ剤及びエリキシル剤は、例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール又は蔗糖等の甘味剤と一緒に処方すればよい。この製剤には、防腐剤、香味剤及び着色剤も含有させることができる。
【0010】
有効成分1及び2を別々又は一緒に含有する医薬組成物の剤形として、無菌の水性もしくは油性の注射用懸濁液又は溶液でもよい。懸濁液は、前記の適当な分散剤又は湿潤剤及び懸濁化剤を用いて、公知の方法にしたがって処方することができる。無菌の注射用製剤は、非経口投与として許容できる毒性のない希釈剤又は溶媒を用いた無菌注射溶液又は懸濁液がよく、例えば1,3-ブタン-ジオールの溶液が挙げられる。許容できる賦形剤及び溶媒としては、水、リンガー溶液及び等張性塩化ナトリウム溶液が使用できる。さらに、無菌の不揮発油が従来より溶媒又は懸濁媒体として使用される。この用途には、合成モノグリセリド又はジグリセリド類をはじめとするいずれの無菌不揮発油も使うことができる。さらに、オレイン酸等の脂肪酸は注射製剤に使用できる。
成分1及び2を別々又は一緒に含有する本発明の非経口投与製剤として、水性もしくは非水性の無菌溶液、懸濁液又はエマルジョンが挙げられる。
非水性溶媒又は賦形剤の例として、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油やコーン油等の植物油、ゼラチン、オレイン酸エチル等の注射剤用有機エステルが挙げられる。このような剤形にも、防腐剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤等の佐剤を含有させることができる。殺菌は、例えば、バクテリアフィルタによる濾過、滅菌剤の組成物への混合、組成物の放射線照射又は組成物の加熱によって行うことができる。組成物を無菌の固体組成物の状態に作製しておき、使用直前に滅菌水又は他の無菌注射用媒体にいれて製剤にすることもできる。本発明による組成物は直腸投与の座薬剤として投与することもできる。この組成物は、常温では固体で直腸温度で液体となる刺激性のない好適な賦形剤と共に薬剤を混合して調製することができ、結果、直腸で溶けて薬剤を放出することができる。このような賦形剤としてはココアバター、固体脂肪及びポリエチレングリコール類が挙げられる。頬側、鼻又は舌下投与用の組成物も、この分野で公知の標準的な賦形剤を用いて調製する。
局所投与のためには、成分1及び2を別々又は一緒に含有する本発明の組成物を、リニメント剤、ローション剤、塗布剤等の液状又は半流動体状の製剤、あるいはクリーム、軟膏、ゼリー又は練り歯磨きをはじめとするペースト等といった水中油型乳剤又は油中水型乳剤、あるいは滴剤等の溶液又は懸濁液に処方すればよい。
【0011】
本発明の組成物中における有効成分の投与量は変えることができるが、有効成分1及び2の量は、適切な剤形が得られるような量であることが必要である。投与量及び投与形態の選択は、所望の治療効果、投与経路、また、治療継続期間によって異なる。組成物における投与量の範囲は、それぞれの化合物を単独で使用した際に所望の治療効果を引き出すのに必要な臨床上有効な範囲のおよそ10分の1〜1倍である。
本発明の範囲において、フリバンセリン1は、1回ごとに5〜200mgが付与されるような量で投与することが好ましい。フリバンセリン1の範囲は、10〜150mgが好ましく、特に20〜100mgが好ましい。適切な剤形中、フリバンセリン1を、例えば20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100mg含有するとよい。前記の値は遊離塩基の状態のフリバンセリン1を基準としている。フリバンセリン1を酸付加塩の1つとして投与する場合、前記の値から対応する値を容易に算出することができる。
本発明の範囲において、女性ホルモン補充療法に用いられる化合物2aは、約0.001mg/体重1kg/日(mg/kg/日)〜約100mg/kg/日、好ましくは0.01〜50mg/kg/日、さらに好ましくは0.1〜30mg/kg/日の範囲で投与することが好ましい。静脈投与の場合、一定速度での注入時において約0.1〜約10mg/kg/分の投与量が最も好ましい。好ましいことに、本発明の化合物2aは1日1回投与でもよいし、あるいは、1日の総投与量を2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。適切な剤形中に、例えば、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、1.05、1.1、1.15、1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、1.55、1.6、1.65、1.7、1.75、1.8、1.85、1.9、1.95、2、2.05、2.1、2.15、2.2、2.25、2.3、2.35、2.4、2.45、2.5、2.55、2.6、2.65、2.7、2.75、2.8、2.85、2.9、2.95、3、3.05、3.1、3.15、3.2、3.25、3.3、3.35、3.4、3.45、3.5、3.55、3.6、3.65、3.7、3.75、3.8、3.85、3.9、3.95、4、4.05、4.1、4.15、4.2、4.25、4.3、4.35、4.4、4.45、4.5、4.55、4.6、4.65、4.7、4.75、4.8、4.85、4.9、4.95、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100 mgの2aが含有されているとよい。好ましいことに、本発明の化合物2aは1日1回投与でもよいし、あるいは、1日の総投与量を2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。
【0012】
本発明の範囲において、更年期障害に使用する化合物2bは、1日あたりの投与量が約0.001mg/kg/日〜約100mg/kg/日、好ましくは0.01〜50mg/kg/日、特に好ましくは0.1 〜10mg/kg/日の範囲で投与することが好ましい。静脈投与の場合、一定速度での注入時において約0.1〜約10mg/kg/分の投与量が最も好ましい。好ましいことに、本発明の化合物2bは1日1回投与でもよいし、あるいは、1日の総投与量を2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。適切な剤形中に、例えば、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、1.05、1.1、1.15、1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、1.55、1.6、1.65、1.7、1.75、1.8、1.85、1.9、1.95、2、2.05、2.1、2.15、2.2、2.25、2.3、2.35、2.4、2.45、2.5、2.55、2.6、2.65、2.7、2.75、2.8、2.85、2.9、2.95、3、3.05、3.1、3.15、3.2、3.25、3.3、3.35、3.4、3.45、3.5、3.55、3.6、3.65、3.7、3.75、3.8、3.85、3.9、3.95、4、4.05、4.1、4.15、4.2、4.25、4.3、4.35、4.4、4.45、4.5、4.55、4.6、4.65、4.7、4.75、4.8、4.85、4.9、4.95、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100mgの2bを含有するとよい。好ましいことに、本発明の化合物2bは1日1回投与でもよいし、あるいは、1日の総投与量を2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。
本発明の範囲において、避妊薬2cは、1日あたりの投与量が約0.001mg/kg/日〜約100mg/kg/日、好ましくは0.01〜10mg/kg/日、特に好ましくは0.1〜1mg/kg/日の範囲で投与することが好ましい。好ましいことに、本発明の化合物2cは1日1回投与でもよいし、あるいは、1日の総投与量を2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。適切な剤形中に、例えば、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、0.55、0.6、0.65、0.7、0.75、0.8、0.85、0.9、0.95、1、1.05、1.1、1.15、1.2、1.25、1.3、1.35、1.4、1.45、1.5、1.55、1.6、1.65、1.7、1.75、1.8、1.85、1.9、1.95、2、2.05、2.1、2.15、2.2、2.25、2.3、2.35、2.4、2.45、2.5、2.55、2.6、2.65、2.7、2.75、2.8、2.85、2.9、2.95、3、3.05、3.1、3.15、3.2、3.25、3.3、3.35、3.4、3.45、3.5、3.55、3.6、3.65、3.7、3.75、3.8、3.85、3.9、3.95、4、4.05、4.1、4.15、4.2、4.25、4.3、4.35、4.4、4.45、4.5、4.55、4.6、4.65、4.7、4.75、4.8、4.85、4.9、4.95、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100mgの2cを含有するとよい。好ましいことに、本発明の化合物2cは1日1回投与でもよいし、あるいは、1日の総投与量を2回、3回又は4回に分けて投与してもよい。
【0013】
しかしながら、投与する本発明の特定の化合物、治療の対象となっている個々の症状、治療中の症状の重篤度、個々の患者の年齢、体重、全体的な身体の状態、当該分野で熟練の医師にとっては周知である各患者が摂取する可能性のある他の医薬品次第で確実な投与量と投与回数が異なることは、当業者にとっては明らかであろう。
本発明の別の実施形態は性的障害の治療方法に関するもので、治療上有効量のフリバンセリン1を、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に用いられる化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択される治療上有効量の有効成分2と、別々に、或いは1つの医薬組成物中に一緒にして投与することを含む治療方法に関する。
「性的障害」という総称には、性的欲求障害(即ち、性的欲求低下障害、性嫌悪障害)、性的興奮障害(即ち、女性の性的興奮障害、男性の勃起障害)、オルガズム障害(即ち、女性のオルガズム障害、男性のオルガズム障害、早漏)、性的疼痛障害(即ち、性交疼痛症、膣痙)、一般身体疾患による性機能障害、物質誘発性性機能不全及び特定不能の性機能不全が含まれる(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版、Text Revision. ワシントンDC、アメリカ精神医学会、2000)。
本発明の別の好ましい実施形態は、性的欲求低下障害(HSDD)、性嫌悪障害、性的欲求の喪失、性的欲求の欠乏、性的欲求の減退、性的欲求の抑制、性的衝動の喪失、性的衝動障害、性不感症からなる群から選択される障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、性的欲求低下障害(HSDD)、性嫌悪障害、性的欲求の喪失、性的欲求の欠乏、性的欲求の減退、性的欲求の抑制からなる群から選択される障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
【0014】
本発明の別の好ましい実施形態は、性的欲求低下障害(HSDD)、性的欲求の減退、性的欲求の抑制からなる群から選択される障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、月経前障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、月経前不快、月経前症候群、月経前不快気分障害からなる群から選択される月経前障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、女性の性的興奮障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、女性のオルガズム障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
【0015】
本発明の別の好ましい実施形態は、女性の性的疼痛障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、女性の性交疼痛症、膣痙及び非性器的な性的疼痛障害からなる群から選択される性的疼痛障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、女性の一般身体疾患による性機能障害の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
本発明の別の好ましい実施形態は、女性における物質誘発性性機能不全の治療方法であって、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる酸付加塩の形態であっても、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量と共に投与することを含む方法で、これらは別々に投与しても1つの医薬組成物中に一緒にして投与してもよい、治療方法に関する。
【0016】
上記の性的障害が生来からのものか、又は、獲得したものかにかかわらず、また、性的欲求障害が「全般型」か「状況型」かにかかわらず、さらには、病因学的起源(器質性の病因、即ち、身体因性及び薬剤誘導による器質性病因か、心因性の病因(心理学的要素による)か、身体因性及び薬剤誘導による器質性病因と心因性病因との混合性の病因(混合した要素による)か、あるいは不明)とは無関係に、式(I)の化合物には有利な効果が見られる。「生来から」という用語は、性的機能が見られはじめて以来、本発明の性的欲求障害があることを指す。「獲得した」という用語は、正常に性的機能が働いていたある時期の後にはじめて発現した本発明の性的障害を指す。「全般型」とは、障害が特定の種類の刺激、状況又はパートナーに限定されない、本発明の性的障害を指す。「状況型」とは、障害が特定の種類の刺激、状況又はパートナーに限定される本発明の性的障害に適用される。「心理学的要因」によるサブタイプとは、性的障害の始まり、重篤さ、増悪、持続について心理的要因が主要な役割を果たしていると判断され、一般身体疾患及び物質は性的障害の病因において何も関与していない場合に適用される。最後に、「混合要因」によるサブタイプとは、1)性的障害の始まり、重篤さ、増悪、持続について心理的要因が関与していると判断され、かつ、2)一般身体疾患又は物質の使用も性的障害の一因であるとは判断されるが、その性的障害の原因となるほどではない場合に適用される(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders、第4版、Text Revision. ワシントンDC、アメリカ精神医学会、2000)。
前記疾病を患う女性の状況が月経閉止前、閉経前後、閉経後の状態いずれであるかにかかわらず、式(I)の化合物の有利な効果は見られる。
本発明の別の実施形態は、前記障害のいずれかの治療用医薬品を製造するための、治療上有効量のフリバンセリン1と、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい治療上有効量の有効成分2との組成物の使用に関する。
【0017】
本発明の別の実施形態は、前記障害のいずれかの治療用医薬品を製造するために、治療上有効量のフリバンセリン1を、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい治療上有効量の有効成分2と共に使用することに関する。
本発明の好適な実施形態は、治療上有効量の有効成分2が女性ホルモン補充療法で使用される化合物2aから選択される、前記方法及び使用のいずれかに関する。
本発明の更に好適な実施形態は、治療上有効量の女性ホルモン補充療法で使用される化合物2aが、酢酸クロルマジノン、ジエノゲスト、ジドロゲステロン、吉草酸エストラジオール、メドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノルエチステロン及び酢酸ノルエチステロンからなる群から選択される、前記方法及び使用のいずれかに関する。
本発明の好適な実施形態は、治療上有効量の有効成分2が更年期障害に使用される化合物2bから選択される、前記方法及び使用のいずれかに関する。
本発明の更に好適な実施形態は、治療上有効量の更年期障害に使用される化合物2bが、吉草酸エストラジオール、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノルゲストレル、prasteronenantat及びプロゲステロンからなる群から選択される、前記方法及び使用のいずれかに関する。
【0018】
本発明の好適な実施形態は、治療上有効量の有効成分2が避妊薬2cから選択される、前記方法及び使用のいずれかに関する。
本発明の更に好適な実施形態は、治療上有効量の避妊薬2cが、酢酸クロルマジノン、ジエノゲスト、ドロスピレノン、エトノゲストレル、ゲストデン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノレルゲストロミン、ノルエチステロン、エナント酸ノルエチステロン及びノルゲスチマートからなる群から選択される、前記方法及び使用のいずれかに関する。
以下の実施例は、フリバンセリンを前述の組合せパートナー化合物2の1種と共に含む実施可能な医薬組成物を示す 。
実施例1 組成物1
【0019】
コア部
【表1】

【0020】
被覆剤
【表2】

実施例2 組成物2
【0021】
コア部
【表3】

【0022】
被覆剤
【表4】

実施例3 組成物3
【0023】
コア部
【表5】

【0024】
被覆剤
【表6】

【0025】
以下の実施例は、本発明の組合せを別々の剤形で投与する場合のフリバンセリンを含む好ましい医薬組成物を示す。
実施例4 組成物
【0026】
コア部
【表7】

【0027】
被覆剤
【表8】

実施例5 組成物
【0028】
コア部
【表9】

【0029】
被覆剤
【表10】

実施例6 組成物
【0030】
コア部
【表11】

【0031】
被覆剤
【表12】

実施例7 組成物
【0032】
コア部
【表13】

【0033】
被覆剤
【表14】

実施例8 組成物
【0034】
コア部
【表15】

【0035】
被覆剤
【表16】

実施例9 組成物
【0036】
コア部
【表17】

【0037】
被覆剤
【表18】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効成分の一つとしての治療上有効量のフリバンセリン1を、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に使用される化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択される少なくとも1種の更なる有効成分2の治療上有効量と共に含む医薬組成物。
【請求項2】
治療上有効量のフリバンセリン1と、1種以上、好ましくは1種の避妊薬2cの治療上有効量とを含み、さらに医薬的に許容できる賦形剤を一緒に含んでいてもよい請求項1記載の医薬組成物。
【請求項3】
前記避妊薬2cが、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい、酢酸クロルマジノン、ジエノゲスト、ドロスピレノン、エトノゲストレル、ゲストデン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ノレルゲストロミン、ノルエチステロン、エナント酸ノルエチステロン及びノルゲスチマートから選択される、請求項2記載の医薬組成物。
【請求項4】
前記有効成分1と2を一つの剤形に一緒に含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項5】
前記有効成分1と2とをそれぞれ別の剤形に含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の医薬組成物。
【請求項6】
治療上有効量のフリバンセリン1と、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に使用される化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択される有効成分2の治療上有効量とを、別々に、又は一つの医薬組成物中に一緒にして投与することを含む、性的障害の治療方法。
【請求項7】
性的障害の治療用医薬品を製造するための、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい治療上有効量のフリバンセリン1と、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害用に使用される化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択され、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量との組成物の使用。
【請求項8】
性的障害の治療用医薬品を製造するための、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい治療上有効量のフリバンセリン1と、女性ホルモン補充療法に使用される化合物2a、更年期障害に使用される化合物2b及び避妊薬2cからなる群から選択され、医薬的に許容できる塩、水和物及び/又は溶媒和物、個々の光学異性体、個々の鏡像異性体の混合物又はラセミ体の形態であってもよい有効成分2の治療上有効量との使用。
【請求項9】
前記性的障害が性的欲求低下障害であることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項記載の方法又は使用。

【公表番号】特表2010−522714(P2010−522714A)
【公表日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−500261(P2010−500261)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【国際出願番号】PCT/EP2008/053592
【国際公開番号】WO2008/116890
【国際公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【出願人】(503385923)ベーリンガー インゲルハイム インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (976)
【Fターム(参考)】