説明

旋回作業機

【課題】 旋回台の中央付近に設けられた油圧機器をメンテナンスする際に、別置きファン装置が邪魔にならないようになし得ると共に、別置きファン装置のメンテナンスも楽になし得る旋回作業機を提供する。
【解決手段】 旋回台7後部の駆動源ルーム21の前側に、油圧機器室27とキャビン13とが左右に設けられ、旋回台7の中央付近の下部に中央油圧機器が配置され、キャビン13と油圧機器室27との間に、冷却ファン87とこの冷却ファン87の冷却風により冷却される被冷却部材88とを有する別置きファン装置89が、旋回台7の中央付近を上方から塞ぐように設けられた旋回作業機であって、別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間から後方の駆動源ルーム21上方に反転配置させる反転手段98が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋回台の中央付近に別置きファン装置が設けられたバックホー等の旋回作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バックホー等の旋回作業機には、旋回台の後部に、エンジン等の駆動源が配置された駆動源ルームが設けられ、駆動源ルームの前側に、作動油タンク等の油圧機器が設置された油圧機器室と、座席やその前の操縦部を覆うキャビンとが左右に設けられ、旋回台の中央付近に位置するキャビンと油圧機器室との間の前方に掘削装置が設けられ、旋回台の中央付近の下部に旋回モータ等の油圧機器が配置され、掘削装置後方の前記キャビンと油圧機器室との間に、冷却ファンとこの冷却ファンの冷却風により冷却される被冷却部材とを有する別置きファン装置が、旋回台の中央付近を上方から塞ぐように設けられたものがある。
【0003】
この種の従来の旋回作業機では、別置きファン装置の下部をヒンジにより回動可能に拘束し、このヒンジを支点にして、別置きファン装置の上部を垂直姿勢より駆動源側へ傾斜させる通常傾斜姿勢と、掘削装置側に傾斜させる臨時傾斜姿勢とに切り換え可能としていた(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−77634号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の場合、別置きファン装置を掘削装置側に傾斜させる臨時傾斜姿勢に切り換えても、旋回台の中央付近の上方を開放することが不十分であり、旋回台の中央付近に設けられた旋回モータやスイベルジョイントをメンテナンスする際に別置きファン装置が邪魔になるという問題があった。また、別置きファン装置は駆動源側へ傾斜させる通常傾斜姿勢と掘削装置側に傾斜させる臨時傾斜姿勢とに切り換え可能とされているだけでは、別置きファン装置のメンテナンスも困難であった。
【0006】
本発明は上記問題点に鑑み、旋回台の中央付近に設けられた油圧機器をメンテナンスする際に、旋回台の中央付近を上方から塞ぐ別置きファン装置が邪魔にならないようになし得ると共に、別置きファン装置のメンテナンスも楽になし得る旋回作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における上記目的を達成するために、請求項1においては、旋回台7の後部に、駆動源20が配置された駆動源ルーム21が設けられ、駆動源ルーム21の前側に、側部油圧機器が設置された油圧機器室27と、座席12や操縦部を覆うキャビン13とが左右に設けられ、駆動源ルーム21の前側と上側とを塞ぐ固定カバー80が設けられ、油圧機器室27の上側を覆う側カバー部69が設けられ、キャビン13と油圧機器室27との間の前方に掘削装置4が設けられ、旋回台7の中央付近の下部に中央油圧機器が配置され、掘削装置4後方の前記キャビン13と油圧機器室27との間に、冷却ファン87とこの冷却ファン87の冷却風により冷却される被冷却部材88とを有する別置きファン装置89が、旋回台7の中央付近を上方から塞ぐように設けられた旋回作業機であって、
旋回台7の中央付近の上方を開放するように前記別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間から後方の駆動源ルーム21上方に反転配置させる反転手段98が設けられている点にある。
【0008】
請求項2においては、請求項1の発明において、固定位置の別置きファン装置89の上端の高さが、固定カバー80及び側カバー部69の上端と略同一高さ又はそれらよりも低く設定されているものである。
請求項3においては、請求項1又は2の発明において、前記反転手段98は、別置きファン装置89の後上方に配置した左右方向のヒンジ軸105を有していて、別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間から固定カバー80上に反転載置すべく、別置きファン装置89をヒンジ軸105廻りに反転自在に枢支しているものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1によれば、旋回台の中央付近にある中央油圧機器をメンテナンスする際には、反転手段により、別置きファン装置をキャビンと油圧機器室との間から後方の駆動源ルーム上方に反転配置させればよく、旋回台の中央付近の上方が大きく開放されるため、別置きファン装置が邪魔になることなく、旋回台の中央付近にある油圧機器を簡単かつスムーズにメンテナンスすることができる。
【0010】
また、別置きファン装置をメンテナンスする場合にも、反転手段により、別置きファン装置を反転して駆動源ルーム上方に反転載置すればよく、別置きファン装置を上下反転した状態にして楽にメンテナンスすることができる。
請求項2によれば、掘削作業等の際に別置きファン装置が視界を妨げることがなくなり、旋回作業機による作業を良好に行うことができる。
【0011】
請求項3によれば、旋回台の中央付近にある油圧機器をメンテナンスする際には、別置きファン装置をその後上方のヒンジ軸廻りに反転すればよく、別置きファン装置を、その上端の高さと略同一高さ又はそれよりも高い位置の固定カバー上に容易に反転載置することができ、反転状態を安定に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態を示す旋回台中央付近の左側面図である。
【図2】同旋回台中央付近の平面図である。
【図3】同旋回台中央付近の正面図である。
【図4】同旋回台の平面図である。
【図5】同旋回台後部の左側面図である。
【図6】同バックホーの左側面図である。
【図7】第2実施形態を示す旋回台中央付近の左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図6において、作業機として例示するバックホー1は走行装置2と旋回体3と掘削装置4とから主構成されている。
旋回体3は、走行装置2の左右クローラ走行体5間の中央部に設けた軸受体8に上下方向の旋回軸心回りに回動自在に支持された旋回台7と、この旋回台7に搭載された各種機器を覆うボンネット11と、このボンネット11の前側に配置されていて座席12やその前の操縦部を覆うキャビン13とを備えている。
【0014】
旋回台7は、旋回フレーム15をカバー部材で覆うことで構成され、この旋回台7の後部は、前記旋回フレーム15に固定されかつ旋回台7の前部の掘削装置4等との重量バランスを図るカウンタウェイト17によって構成されている。
旋回台7の後部上面および右側上面は開放状とされ、これらの開放部分は旋回台7の上面から上方に突出した丸みを帯びたボンネット11で覆われている。
【0015】
図4〜図5において、ボンネット11の内部には、旋回台7上にエンジン(駆動源)20が配置された駆動源ルーム21と、駆動源ルーム21の右側方に位置してラジエータ23が設置された冷却風吸込室24が設けられ、冷却風吸込室24の前側に作動油タンク26やコントロールバルブ等の側部油圧機器が設置された油圧機器室27が設けられている。従って、旋回台7の後部に駆動源ルーム21と冷却風吸込室24とが左右に形成され、油圧機器室27は旋回台7の右側に配置されている。
【0016】
冷却風吸込室24と油圧機器室27との間に仕切壁29が設けられ、駆動源ルーム21と冷却風吸込室24との間を仕切るものとして後述する閉塞壁体75が設けられている。
駆動源ルーム21には、エンジン20の他にマフラ31とエアクリーナ33とラジエータファン37とが設けられ、ラジエータファン37によってラジエータ23前方からエンジン20側へ冷却空気を吸引する。
【0017】
冷却風吸込室24には、ラジエータ23の他にオイルクーラ55とエンジンオイルクーラ57とが設けられている。ラジエータ23にシュラウド(風胴)73が左側方突出状に設けられ、風胴73は、筒状の風胴本体74と、風胴本体74の左右方向中途部から前後方向及び上方に突出した閉塞壁体75とを有し、閉塞壁体75は駆動源ルーム21と冷却風吸込室24との間を塞いでいる。
【0018】
作動油タンク26に連通するリターンパイプ65が仕切壁29を貫通して冷却風吸込室24側に突出され、油圧機器室27側にリターンフィルタ66が設けられている。
ボンネット11は樹脂製又は薄板鋼板製で、作動油タンク26等(油圧機器室27)の上側を覆う側カバー部69と、エンジン20(駆動源ルーム21)及びラジエータ23等の熱交換器部分(冷却風吸込室24)の後半部分を覆う後カバー部70とから構成されている。
【0019】
図2〜図4において、駆動源ルーム21の前側に、前記油圧機器室27とキャビン13とが左右に離間して配置されており、旋回台7の中央付近に位置するキャビン13と油圧機器室27との間の前方に図6に示す前記掘削装置4が設けられている。旋回台7の中央付近の下部に旋回モータ78やスイベルジョイント79等の中央油圧機器が配置されている。
【0020】
駆動源ルーム21とその前側及び上側との境界部分には、駆動源ルーム21の前側と上側とを塞ぐ固定カバー80が設けられ、固定カバー80は駆動源ルーム21内に設けた支持フレーム81に固定されている。固定カバー80における駆動源ルーム21とキャビン13との境界部分には、後方及び下方に没入された仕切り板84が形成されている。
掘削装置4後方のキャビン13と油圧機器室27との間に、冷却ファン87とエアコン用コンデンサ88とを有する別置きファン装置89が、旋回台7の中央付近を上方から塞ぐように設けられている。
【0021】
エアコン用コンデンサ88は、図4に示すキャビン13内に設けた空調装置(エアコン)91の室外機であって、冷却ファン87の冷却風により冷却される被冷却部材である。エアコン用コンデンサ88に、駆動源ルーム21側から導入したエアコンホース92a,92bが連結されている。エアコンホース92a,92bはエアコン用コンデンサ88に冷媒等を給排するもので、可撓性を有するゴムホース等により形成されている。
【0022】
図1〜図3に示すように、別置きファン装置89は、冷却ファン87及びエアコン用コンデンサ88の他に、冷却ファン87及びエアコン用コンデンサ88を収納保持する角筒状の収納ケース93を有し、収納ケース93は上下両端が開口している。収納ケース93の上端部には空気流通孔をもっているファンカバー95がその上端開口を塞ぐように取り付けられている。
【0023】
図1及び図2において、収納ケース93の下端部は、キャビン13と油圧機器室27との間の上下中途部に配置固定した固定部材96上に載置され、収納ケース93の下端に前方突設した取付板94を介してボルト等の締結具97によって固定部材96に着脱自在に固定され、これにより別置きファン装置89はキャビン13と油圧機器室27との間の固定位置に固定されている。
【0024】
収納ケース93と固定カバー80側との間に、別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間から後方の駆動源ルーム21上方に反転配置(上下反転した状態にして配置)させる反転手段98が設けられている。この反転手段98は、駆動源ルーム21内の支持フレーム81にボルト等で固定されて固定カバー80から前方突出した支持ブラケット101と、支持ブラケット101に固着した支持筒102と、収納ケース93の後上部に突設した左右一対の支持ステー104と、一対の支持ステー104間に固着したヒンジ軸105とを有し、ヒンジ軸105が支持筒102に軸廻り回動自在に挿通保持され、ヒンジ軸105及び支持筒102は別置きファン装置89の後上方に左右方向に配置されている。ヒンジ軸105は固定カバー80の上部の前側であって、別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間の固定位置にセットした状態と、後述の如く固定カバー80上に反転載置した(上下反転した状態で載せた)状態とが点対称となるように、その対称中心点に配置されている。
【0025】
而して、反転手段98はヒンジ軸105と支持筒102とを有するヒンジ機構によって構成されて、別置きファン装置89は、その後上方のヒンジ軸105廻りに反転自在に枢支されており、エアコンホース92a,92bをエアコン用コンデンサ88に連結したままで、キャビン13と油圧機器室27との間から固定カバー80上に反転載置可能とされている。別置きファン装置89を固定カバー80上に反転したとき、別置きファン装置89はファンカバー95を介して固定カバー80上に水平状態に載置されて、ここに安定に設置されるようになっている。
【0026】
固定位置の別置きファン装置89の上端の高さが、側カバー部69及び固定カバー80の上端と略同一高さ又はそれよりも低く設定されている。
キャビン13と油圧機器室27との間における別置きファン装置89の前下方にグリス注入機107が固定部材96に着脱自在に保持固定されている。
上記実施形態によれば、エンジンのプーリーにより冷却ファンを回転させてエアコン用コンデンサを冷却する従来の場合と比べて冷却ファン87の容量、ファン回転数を自由に設定できるため、エアコン用コンデンサ88に応じて効率のよい冷却ファン87の容量、ファン回転数を得ることが可能になり、エアコン91の性能の向上を図ることができる。また、別置きファン装置89は駆動源ルーム21の前側にあり、エンジン20の吐き出しの熱風を吸い込まないで済むため、この点からもエアコン91の性能向上を図ることができる。
【0027】
別置きファン装置89の上端の高さが、側カバー部69及び固定カバー80の上端と略同一高さ又はそれよりも低く設定されているので、掘削作業等の際に別置きファン装置89が視界を妨げることがなくなり、旋回作業機による作業を良好に行うことができる。
旋回台7の中央付近にある旋回モータ78やスイベルジョイント79等の中央油圧機器をメンテナンスする際には、締結具97を外して、別置きファン装置89をその後上方のヒンジ軸105廻りに反転すればよく、エアコンホース92a,92bをエアコン用コンデンサ88に連結したままで、別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間から固定カバー80上に容易に反転載置することができ、エアコンホース92a,92bを脱着することなく、旋回台7の中央付近の上方が大きく開放される。
【0028】
従って、別置きファン装置89が邪魔になることなく、旋回台7の中央付近に設けられた旋回モータ78やスイベルジョイント79等の中央油圧機器を簡単かつスムーズにメンテナンスすることができる。また、エアコンホース92a,92bを脱着することによるエアコンガスの大気開放を防止することができるし、エアコンホース92a,92bのレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0029】
また、別置きファン装置89をメンテナンスする場合にも、別置きファン装置89をその後上方のヒンジ軸105廻りに反転して、キャビン13と油圧機器室27との間から固定カバー80上に反転載置すればよく、別置きファン装置89は上下反転した状態で固定カバー80上にファンカバー95を介して安定に載置されるため、収納ケース93の下端開口から冷却ファン87やエアコン用コンデンサ88を簡単に取り出すこともでき、別置きファン装置89を楽にメンテナンスすることができる。
【0030】
図7は第2実施形態を示し、別置きファン装置89をキャビン13と油圧機器室27との間から駆動源ルーム21上方に反転配置させる反転手段98は、駆動源ルーム21内の支持フレーム81にボルト等で固定したレール部材111と、収納ケース93の後上部に突設したレール挟持部材112とを有している。
レール部材111は、円弧状レール部115と円弧状レール部115の上端から下方に突出した上取付部116と、円弧状レール部115の下端から後方に突出した下取付部117とを具備しており、上取付部116と下取付部117とが支持フレーム81に固定され、円弧状レール部115と上取付部116との間に円弧状コーナー部118が形成されている。
【0031】
レール挟持部材112は、収納ケース93に突設した支持杆121と、支持杆121に左右方向の支軸廻りに回転自在に支持された一対の挟持ローラ123,124とを具備し、一対の挟持ローラ123,124でレール部材111を挟持している。
而して、反転手段98はレール部材111とレール挟持部材112とを有するレール機構によって構成されており、反転手段98によって、別置きファン装置89は、エアコンホース92a,92bをエアコン用コンデンサ88に連結したままで、キャビン13と油圧機器室27との間から固定カバー80上に反転載置可能とされている。
【0032】
即ち、別置きファン装置89がキャビン13と油圧機器室27との間にあるとき、レール挟持部材112の一対の挟持ローラ123,124がレール部材111の円弧状レール部115の下端部を前後に挟持しており、この状態から別置きファン装置89をその上部後方を支点として上側に回動させていくと、一対の挟持ローラ123,124が円弧状レール部115に沿ってその下端部から上端部に移動して別置きファン装置89が上後方に向けて90度だけ回転し、さらに別置きファン装置89を回動させると、一対の挟持ローラ123,124が円弧状コーナー部118で回転移動して別置きファン装置89がさらに90度回転し、その結果別置きファン装置89がキャビン13と油圧機器室27との間から上下反転して固定カバー80上に載置されるようになっている。
【0033】
その他の点は前記第1実施形態の場合と同様の構成であり、前記第1実施形態の場合と同様の作用効果を有する。
なお、前記実施形態では、別置きファン装置89は被冷却部材としてエアコン用コンデンサ88を有しているが、冷却ファン87の冷却風により冷却される被冷却部材は、オイルクーラ、ラジエータ、エンジンオイルクーラ、EGRクーラ、燃料クーラ等であってもよい。
【0034】
また、前記実施形態では、別置きファン装置89を反転して固定カバー80上に載置するようにしているが、これに代え、別置きファン装置89を固定カバー80上方に反転した後、固定カバー80上に載置することなくストッパ等でこの反転状態を保持するようにしてもよい。また、この場合、別置きファン装置89を後上がり等に傾斜させた状態に保持するようにしてもよい。
【0035】
また、駆動源ルーム21内にエンジン20に代えてモータその他の駆動源を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 バックホー
7 旋回台
12 座席
13 キャビン
20 エンジン(駆動源)
21 駆動源ルーム
27 油圧機器室
69 側カバー部
78 旋回モータ
79 スイベルジョイント
80 固定カバー
87 冷却ファン
88 エアコン用コンデンサ(被冷却部材)
89 別置きファン装置
98 反転手段
105 ヒンジ軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
旋回台(7)の後部に、駆動源(20)が配置された駆動源ルーム(21)が設けられ、駆動源ルーム(21)の前側に、側部油圧機器が設置された油圧機器室(27)と、座席(12)や操縦部を覆うキャビン(13)とが左右に設けられ、駆動源ルーム(21)の前側と上側とを塞ぐ固定カバー(80)が設けられ、油圧機器室(27)の上側を覆う側カバー部(69)が設けられ、キャビン(13)と油圧機器室(27)との間の前方に掘削装置(4)が設けられ、旋回台(7)の中央付近の下部に中央油圧機器が配置され、掘削装置(4)後方の前記キャビン(13)と油圧機器室(27)との間に、冷却ファン(87)とこの冷却ファン(87)の冷却風により冷却される被冷却部材(88)とを有する別置きファン装置(89)が、旋回台(7)の中央付近を上方から塞ぐように設けられた旋回作業機であって、
旋回台(7)の中央付近の上方を開放するように前記別置きファン装置(89)をキャビン(13)と油圧機器室(27)との間から後方の駆動源ルーム(21)上方に反転配置させる反転手段(98)が設けられていることを特徴とする旋回作業機。
【請求項2】
固定位置の別置きファン装置(89)の上端の高さが、固定カバー(80)及び側カバー部(69)の上端と略同一高さ又はそれらよりも低く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の旋回作業機。
【請求項3】
前記反転手段(98)は、別置きファン装置(89)の後上方に配置した左右方向のヒンジ軸(105)を有していて、別置きファン装置(89)をキャビン(13)と油圧機器室(27)との間から固定カバー(80)上に反転載置すべく、別置きファン装置(89)をヒンジ軸(105)廻りに反転自在に枢支していることを特徴とする請求項1又は2に記載の旋回作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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