説明

旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米と、その製造方法及びその製造装置

【課題】白米でありながら、米粒の亜糊粉細胞層5と胚盤9などを残して、旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米と、その製造方法及び製造装置を提供する。
【解決手段】表皮1と果皮2と種皮3と糊粉細胞層4までを除去して、該糊粉細胞層4と澱粉細胞層6の間に位置する亜糊粉細胞層5を外面に残した精白米または無洗米とした。また、該精白米は、それを洗米して炊飯すると黄色度11〜18に炊き上がるものとした。また、亜糊粉細胞層5が米粒表面をほとんど覆っていて、且つ、全米粒の内、胚盤9または表面部を除去された胚芽8が残った米粒の合計数が50%以上を占める精白米または無洗米としたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は白米でありながら、米粒の亜糊粉細胞層と胚芽の表面部を除いた部分や胚盤を残して、旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米と、その製造方法及び製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
いま社会の人々が望むことは、単に長寿とか病気にならないというだけではなく、常に若々しく、元気で活動したいということである。そのために、サプリメントからでも栄養を補いたいという人々も多い。
しかし、自然の食品から有益な栄養を摂取できればということで、毎日食べるお米について、昔から「玄米」「分搗き米」「胚芽米」などが存在し、最近では「発芽玄米」も世に出回っている。
【0003】
しかし、それらの中で一番食べやすいといわれている「胚芽米」でも米消費量の1%にも満たないのが現状である。
その原因は、お米という食材は、精米機によって玄米を1分搗きから完全精白米まで自由に精白度を高められるが、高白度になるほど栄養成分が除去されてしまう。かといって玄米に近い、低白度のものほど栄養的に優れてはいるが、それに反比例して、食味が悪いだけでなく、消化吸収性もよくないため、玄米や分搗き米や胚芽米は敬遠される。結局は、少ない栄養成分であっても消化吸収性がよく、且つ、美味な完全精白米が好まれるからである。
【0004】
従って精米機の歴史は、米粒を「消化吸収性がよく、且つ美味に」という点と、「栄養成分を残す」という相矛盾する点を、いかに両立させるかに苦労を積み重ねてきたと言っても過言ではない。それにもかかわらず、その二律背反の問題はほとんど解決されないままで、今日に至っているのであり、ほとんどの人々は完全精白米を食しているのが現状である。
しかし、玄米には元々自然の優れた栄養成分を保持しているのに、それを除去して白米となして、米偏に白と書けば「粕」という字となる如く、結局は「粕」となったものを食さねばならぬという不合理性は大である。
【特許文献1】特公平5−21628号公報
【特許文献2】特開平3−242537号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、文献を調べても、これまで玄米の組織について研究されたものはあるが、それらの各組織の食味についての研究や、種々の状態に搗精された米粒表層部の断面を顕微鏡で見て、表層の糠層などが如何程除去されているかの研究発表等が全く存在しない。
本発明は、白米でありながら旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米と、その製造方法及びその製造装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は以上の如くであり、次に該課題を解決する為の手段を説明する。
【0007】
請求項1においては、玄米粒を構成する糊粉細胞層4と亜糊粉細胞層5と澱粉細胞層6
の中で、搗精により糊粉細胞層4までを全部またはほとんど除去し、該糊粉細胞層4と澱粉細胞層6の間に位置する亜糊粉細胞層5をほとんど外面に残したことを特徴とする旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米である。
【0008】
請求項2においては、亜糊粉細胞層5が米粒表面をほとんど覆っていて、且つ、全米粒の内、胚芽7の表面部を除去された胚芽8、または胚盤9が残った米粒の合計数が50%以上を占める旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米である。
【0009】
請求項3においては、洗米して炊飯すると、黄色度11〜18に炊き上がることを特徴とする請求項1又は2記載の精白米である。
【0010】
請求項4においては、洗米せずに炊飯すると黄色度11〜18に炊き上がることを特徴とする請求項1又は2記載の無洗米である。
【0011】
請求項5においては、精米行程の全行程を、精白除糠網筒の内面をほぼ滑面にし、且つ精白ロールの回転数を毎分900回転以上とした噴風摩擦式精米機にて精白する行程によって、若しくは全精米行程の3分の2以上を占める最終行程を上記の噴風摩擦式精米機にて精白する行程によって、玄米をそれらの噴風摩擦式精米行程の全行程をほぼ均等負荷にて精白し、それにて亜糊粉層5を外面に残し、且つ全米粒の内、胚芽7の表面部を除去された胚芽8、または胚盤9が残った米粒の合計数が50%以上を占めることを特徴とする旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米の製造方法である。
【0012】
請求項6においては、精米行程の全行程、若しくは全精米行程の3分の2以上を占める最終行程を噴風摩擦式精米機によって構成された精米装置において、それらの噴風摩擦式精米行程の全行程をほぼ均等負荷がかかるように負荷配分を行うと共に、同精米機の精白除糠網筒の内面をほぼ滑面状となし、且つ精白ロールの回転数を毎分900回転以上の高速回転となしたことを特徴とする旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米の製造装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の効果は、
1.本発明の精白米及び無洗米は、従来のどのカテゴリーの米よりも甘みがあり美味である。
2.従来の高白度分搗き米や完全精白米より、自然のビタミンやミネラルが多く、且つ従来の玄米、分搗き米、胚芽米よりもはるかに食べやすくて消化性も良く、人体に摂取されやすい旨み成分と栄養成分を保持した精白米及び無洗米を提供できる。
3.従来の完全精白米及び無洗米よりも除去するものが少ないから、生産工場も省エネで生産でき、また歩留がよく、経済的に有利に生産できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
従来では、米粒の「旨み層」は白度39以上または歩留率では約90%(市販品のデータでは歩留率89.3%)に搗精された完全精白米を更に洗米した高白度精白米粒の表層部がその「旨み層」の個所であると考えられてきた。しかし、本願発明者の調査によって、その考えはほとんどが誤りであることを指摘すると共に、「旨み層」の実体を開示して、その個所を明確にし、併せてその旨み層を生かした精白米及び無洗米とその製造方法などを開示するものである。
そこで先ず、玄米粒の組織について説明する。
図1は、1粒の玄米粒の表層部の1部(各細胞が特に整然と並んだ部分)を拡大した略断面図である。
その米粒表層部の各構成部の特徴について解説すると、表皮1、果皮2、種皮3、糊粉
細胞層4(これは数段堆積している個所もある)までの層は、澱粉を含まないし、食味上もよくない黄茶色の物質である。というよりも、ごはんの美味しさの足を引っ張る物質という方が正しいであろう。
【0015】
前述した玄米、分搗き米、胚芽米などの食味がよくないのは、以上述べたようにご飯の美味しさの足を引っ張る上記の物質が米粒表面に残っているせいである。
それらが除去されている完全精白米でも、洗米して炊かないと食味が良くないのは、精米過程で発生した糊粉細胞層4の細胞壁4'が破られ、その中の糊粉顆粒が米肌に粘り付
けられた状態で米粒の表面に『肌ヌカ』として付着(註、これは「覆っている」のではない)されているからである。糊粉細胞4の内容物である糊粉顆粒はそれほど食味の足を引っ張るものである。
一方、これまで文献などにもほとんど示されていないが、糊粉細胞層4に接して、糊粉細胞層4より一段深層に位置して僅かに薄黄色をした亜糊粉細胞層5(これは厚みも薄く1層しかない。)が存在しており、それは、黄茶色の糊粉細胞層4や、後述する純白色の澱粉細胞層6とは異質のものである。しかし、従来ではこの亜糊粉細胞層5の存在がほとんど知られていなかったし、もし知っていたとしても、美味しさの足を引っ張る糊粉細胞層4の1部との存在でしかなかった。
【0016】
その亜糊粉細胞層5の成分は澱粉だけではなく、種々の有益成分を含有し、糠層(表皮1〜糊粉細胞層4まで)と、胚乳(澱粉細胞層6)の中間的位置にあるというだけでなく、内容的にも、澱粉細胞6と糊粉細胞4との中間的な一面もあり、我々人間(特に米を主食としてきた日本人)にとって極めて美味しさを感じさせる旨み成分だけでなく、栄養的にも優れたもの、例えば浸漬時や炊飯時に澱粉をマルトオリゴ糖類に生化学変化させる酵素や、食物繊維や、良質の蛋白質などを含有しているのである。
その亜糊粉細胞層5に接した深層には、成分がほとんど澱粉で占めている澱粉細胞層6があるが、澱粉細胞層6は米粒の中心部まで多段的に積層され、米粒の大部分を占める構成物である。
【0017】
その澱粉細胞層6の最も表層の第1層6'には旨み成分が若干含まれ、その第2層6''
には、それより更に微量の旨み成分が含まれている。そして第3層6'''より中心部まで
の細胞には旨み成分がほとんど含まれていない。
以上の説明から解るとおり、米粒の旨み成分や栄養成分が最も多いところは、亜糊粉細胞層5であり、オリンピック的に評価すると、亜糊粉細胞層5は『金層』であり、澱粉細胞層6の第1層6'が『銀層』であり、その第2層6''が『銅層』ということになる。
ところがこのように米粒における亜糊粉細胞層5は食味の点からも、栄養的見地からも極めて大切な部分でありながら、これまで、それが注目されたことは全くない。従って、これまで、亜糊粉細胞層5が旨み層であるとの認識をされたこともなければ、この『金層』に相当する亜糊粉細胞層5の特徴を生かして搗精された米も、全く存在しないのである。
【0018】
即ち、これまでに世に出されている種々のカテゴリーの米を調べても、亜糊粉細胞層5が、全部またはほとんど除去されてしまった完全精白米や高白度分搗き米か、それ以外は亜糊粉細胞層5を表皮1、果皮2、種皮3、糊粉細胞層4により、またはそのいずれかにより、米粒表面のほとんどを覆ったままの、玄米、発芽玄米、分搗き米、胚芽米しかなかったのである。
つまり亜糊粉細胞層5が、いかに食味に『金層』として価値があっても、その表面に、美味しさの足を引っ張る糊粉細胞層4などが覆っていればその効果が出ないだけでなく、不味となるのである。
要するに本願発明者の調査の結果判明したことは、
(1)従来の『完全精白米』の場合は、精米機によって、表皮1、果皮2、種皮3などと
共に糊粉細胞層4や、その次の層に位置している薄い厚みで一層しかない亜糊粉細胞層5までが「糠層」として除去され、それより次の深層にある澱粉細胞層6が露出した状態で完全精白米の表面を形成しているのである。即ち、亜糊粉細胞5は第1図に示すような整然と目立って並んでいる個所は少なく、ほとんどは顕微鏡でも確認しにくいほど糊粉細胞層4に複雑に貼り付いた微細な細胞であり、それも平均厚さが約5ミクロン程度の極薄のものであるから、白度39以上の高白度に仕上がっている一般的な完全精白米の場合は、亜糊粉細胞層5は剥離されてしまって、それより深層の澱粉細胞層6が表面に露出しているのである。そのようになる原因は、後述の如く従来の摩擦式精米機(毎時毎馬力当りの能率を高めるために糠層を分厚く剥離する方式)では、そのように仕上るのは当然なのである。
【0019】
また、米粒が浸漬及び炊飯時に澱粉をマルトオリゴ糖類に生化学変化させる酵素が含まれている個所は亜糊粉層の外には胚芽にも含まれているが、完全精白米はその胚芽7も根こそぎ取り去っていて、当然ながら胚芽7の表面部を除去された胚芽8や胚盤9が残った米粒も殆ど存在しない。従って従来の完全精白米では米粒の澱粉をマルトオリゴ糖に生化学変化させて、甘みや旨みを発生させる酵素が含有する亜糊粉細胞層5と、胚芽7の2個所を、搗精時にほとんど糠として除去されているため、炊飯しても味の薄い飯にしかならないのである。
【0020】
(2)また『分搗き米』の状態は、玄米に近いものほど脱芽はしていないが、果皮2や種皮3までもが多く残り、食味の悪さも玄米とほとんど同じになる。また分搗き米でも7分搗き以上の高白度になると、胚芽7はほとんど脱落し、完全精白米に近いものほど亜糊粉細胞層5まで剥離された米粒が多くなっている。
【0021】
そして、いずれの分搗き米でも、米粒の表面には多かれ、少なかれ、食味上のマイナス物質の糊粉細胞層4や場合によっては、それより表層の糠物質がかなり残留しているのである。これも従来の精米機では必然的にそうなるのである。
それらの分搗き米は精白度の低いものは食味が悪く、精白度の高いものはそれより食べやすいものの、決して美味といえるものではなく、その上、胚芽7の残存がほとんどなくなり、栄養も少ない。
(3)また『胚芽米』の状態は、最も精白されたものでも、その食味は分搗き米の7分搗き程度のものであって、それに胚芽7'がそのままの形状で多く残存しているため、ご飯
に炊くと一層口当たりを悪くする。
【0022】
ここで『胚芽7』について説明すると、玄米粒における胚芽7は、図2のように、先端が円錐状になって米粒の中心部に向けて深く没入し、その頂部が米粒の頭部より盛り上がった状態になっている。
そして『胚芽米』とは、図5に示す如く、玄米の表皮1や果皮2等を除去しても、胚芽米の胚芽7'は、玄米の時より僅かに小さくなっているものの、ほとんどそのまま残した
ものである。それも全米粒の80%以上残存しているのである。しかしそれら米粒の胚芽7'の表面部、つまり米粒より盛り上がった内部には、幼根や幼芽(鞘葉など)があって
、それによって口当たりが悪く、且つ消化性も良くない。
【0023】
しかし、図7の如く、『胚芽7の表面部を削りとられた胚芽8』になると、そのデメリットがかなり解消される。それを更に削り取ると図6に示す如く、胚芽の胚盤9だけが残ることになる。いずれにしても、この『胚芽7の表面部を除去された胚芽8』や『胚盤9』は消化性も良く、澱粉をマルトオリゴ糖に生化学変化させる酵素も多く含むため、ご飯に甘みもあり、またビタミンE等の栄養成分も多いのである。
以上のことから考えると、従来は米の栄養成分は糠層や胚芽全体に目を向けられていたため、気付かなかったが、胚盤9や亜糊粉細胞層5には食味上、マイナス作用がないばか
りか、米粒の栄養成分及び旨み成分を多く含有しているのであるから、これを可及的に残すと共に、食味にマイナス作用を与える糊粉細胞層4やそれより表層の物質、いわゆる糠層成分や、胚芽7の表面部を可能なかぎり除去すれば良いことになる。
【0024】
ところが、これまでそのようなものが全く存在しなかった。特に、その存在の可能性が高いと思われる完全精白米より、僅かに精白度の低い分搗き米でも、そのような米が存在しなかったのである。
その理由として考えられるのは、
第一に、亜糊粉細胞層5や、胚芽7の表面部以外の胚芽8や胚盤9の特徴が知られていなかったこと。
第二に、亜糊粉細胞層5の存在が知られていなかったことと、よしんば知っていたとしても、糊粉細胞層の1部と考えられ、更に極めて厚みが薄く、且つ、岩盤的な硬い澱粉細
胞層6の外側にある糊粉細胞層4と共に剥離されやすいこと。また胚芽7は根こそぎ脱芽しやすく、表面部以外のみを残しにくかったこと。
第三に、従来から、飯米用の精米手段は摩擦式精米機にて行うことが常識とされていることから、その搗精方法では、必然的にそうなるからであろう。
即ち、この第三の理由について詳述すると、本願発明者の発見によるが、従来の摩擦式精米機では、白度32程度の精白途上のまだ比較的精白度の低い段階から、胚芽が根こそぎ脱落している米粒が多く、またその未精白状態の時に、精米機より排出される糠より微砕粒を除去しても、その糠にかなりの澱粉成分が含まれていることを発見した。
【0025】
それによって、これまでの概念では、摩擦式精米機では発生した糠粉を介在しながら、米粒同士を擦れ合わせて米粒の表面を剥離する方式であるから、球形とは異なる米粒表面の凹凸にかかわらず、表面が均等に剥離されていくものと考えられていたがそれは誤りであることが判明した。
何故ならば、米粒の精白度が低いのに、かなりの米粒が根こそぎ脱芽しているだけでなく、米粒の深層部にしか存在しない澱粉成分が糠となって削られるということは、精米過程で一度に剥離される糠層はかなりの厚さで、しかも部分的に『むら剥離』が生じていることになるからである。
従って、完全精白米に精白される直前の高白度分搗き米では全体的に見ても、また1粒当たりで見ても、胚芽7が根こそぎ脱芽しているだけでなく、深層の亜糊粉細胞層5が削ぎ落とされ、更に、澱粉細胞層6の表面も若干削りとられている過精白部分もあれば、未だ糊粉細胞層4が残ったままの未精白部分も多く存在するのである。
【0026】
それ故、このような完全精白米に仕上げる直前の高白度分搗き米でも、糊粉細胞層4が部分的に残っているため食味がよくなく敬遠されたのである。そもそもこれまでの、このような『むら剥離』そのものが知られていなかったのは、米の消費のうち、炊飯に供される米の99%以上は完全精白米であり、その完全精白米の精白過程では、澱粉細胞層6が、丁度、地層の岩盤の如く硬いため、それが露出されている個所もそれより深層の剥離はそれほど進まず、その間に『むら剥離』のため取り残されていた澱粉細胞層6より表層のものが剥離され、結果的に完全精白米に達する頃には、きれいにむら剥離状でなくなっていて、誰もその直前まで『むら剥離』になっていることに気付かなかったのである。しかし、この『むら剥離』は摩擦式よりも、胚芽を残存させるのに適する研削式精米機の方がひどいのである。
【0027】
何故かというと、胚芽米の製造手段の研削式精米機の場合では、砥石などで米粒の表面を削る方式であるために、摩擦式の場合より、米粒の突出部が削られるため一層むら剥離が生じ、高白度になると、澱粉細胞層6も削ぎ落とされている個所もあれば、糊粉細胞層4だけでなく、それより表層の糠層が残ったままの部分もあるという状態になる。
特に、胚芽米は主要精米行程を研削式精米機にて仕上げられるため、米粒表面に研削傷
があるため一層食味が良くない。
また、摩擦式であっても特公平5−21628号公報に記載の技術では、胚盤9が残留したものであるが、精米機で仕上げただけの白度が40の高白度米のため、旨み成分や栄養成分の多い亜糊粉細胞層5はほとんど除去されてしまっている。
【0028】
以上のことからも判るとおり、従来の精白米は、食べやすいが甘みが少ないし栄養成分が少ない完全精白米か、栄養成分が多いが極めて食味がまずいものしかなかったのである。それを解決するには、精米過程で、これまで気付かなかった、低精白の状態の時に、脱芽したり、排出される糠の中に澱粉が含まれることを可及的に少なくし、つまり、
(1)可能な限り中途精米過程で、全体の米粒において、更には1粒当りの米粒において、剥離差を生じなくする、つまりむら剥離を無くすと共に、可能なかぎり高栄養・良食味の亜糊粉細胞層5と胚盤9か、または、口当たりの悪い胚芽7の表面部を除去した胚芽8を残るようにする。
(2)その上で、亜糊粉細胞層5が表面に現れた時に搗精を終わらせることが必要となる。
【0029】
しかし、この(1)の問題は、それに気付けば対策はある。即ち、昔から精米業界で常識として行われてきた方式を、次のように変えることで実現できる(尤もそれによってこれまでのような完全精白米に仕上げるには極めて不都合になる。)。先ずこれまでの常識として、「摩擦式精米機では米粒に高圧がかかり、胚芽は根こそぎ脱落するから、それをクリアするには研削式精米機が不可欠」とされてきたことを改め、摩擦式精米機を採用し、更にこれまでの常識として、従来の摩擦式精米機では、能率を向上させるために、精白除糠網筒の内面にイボ状、または線状等の突起を設け、糠層を一度に分厚く剥離していたのをなくし、糠層を表面から少しずつ剥離させるために、同網筒の内面を滑面にするだけでなく更にこれも従来の摩擦式精米方法の常識とは逆行するが、従来の『ヘの字型』搗精、即ち、精米行程の中間行程が、他の行程のところより集中して精白する精米法を変え、全行程で均等に精白し、更にこれも常識に逆行して非効率的ではあるが、同精米機の回転数を早めるのである。
また(2)については、(1)の完了後に亜糊粉細胞層5が表面に現れた最適の精白度に仕上げられるよう、後述のように白度計と黄色度計を用いて、試験搗精することで、対処できる。従って、本発明の精米装置は、次のとおり最もポピュラーな完全精白米を製造していた従来の精米装置を若干変更するだけで実現できる。
【0030】
<実施例の説明>
本発明の装置の1実施例を図3に基づき説明する。
玄米張込口11より第1昇降機12を経て、供給された玄米を貯蔵する玄米タンク13からの玄米供給を受ける第1精米機14、及び第2昇降機15から低白度中途精白米の供給を受ける第2精米機16、及び第3昇降機17から高白度中途精白米の供給を受ける第3精米機18と、各装置が連設されて精米装置が構成されている。
なお、第1精米機14、第2精米機16、第3精米機18はいずれも噴風摩擦式精米機である(但し第1精米機14のみは研削式にする場合もある。)
従来は、第2精米機16が第1精米機14及び第3精米機18よりも高馬力のモーターが付設されているが、本装置のモーター(いずれも図示せず)は3台とも同馬力のものを付設している。
【0031】
また、それらの噴風摩擦式精米機の回転数も毎分900回転以上の高速回転で運転される。更にそれらの噴風摩擦式精米機の精白除糠網筒(図示せず)の内面は、若干微細な凹凸があるものの、従来のものにくらべ、はるかに凸部が低くなっている。
そして第3精米機18から排出された精白米は、商品として袋詰めしてもよいし、或いは次行程の公知の無洗米機(図示せず)に送ることも可能となる構成になっている。
【0032】
次に上記装置の作用説明と、本発明の製造方法を説明する。
玄米張込口11に投入された玄米は、第1昇降機12を経て、玄米タンク13に投入される。そして玄米タンク13より流下した玄米は、第1精米機14にて、米粒の表層部を薄く剥離した中途精白米に仕上げられ、第2昇降機15を経て、第2精米機16に供給される。第2精米機16では、その中途精白米の表面を薄く剥離し、更に精白度を高めた中途精白米に仕上げて、第3昇降機17を経て、第3精米機18に供給する。
第3精米機18では、その中途精白米の表面を薄く剥離して最適の白度に仕上げる。
【0033】
ここで、注釈を加えるが、第1精米機14は玄米を僅かに精白するだけであるから、従来のままでも米粒の亜糊粉細胞層5まで削られることはない(但し、研削式の場合は砥石を60番以上にする必要あり)。問題は全精米行程の中ほどを受け持つ、第2精米機16であるが、本装置では、
(1)精白除糠網の内面がほとんど、滑面状となっているから、
(2)また第2精米機16では第1精米機14や第3精米機18と同状の軽負荷しかかけないから、更に、
(3)本装置は毎分900回の高速回転をさせているから、
それらの作用により精白時に、米粒を薄く表面より少しずつ薄皮を剥がす如く剥離させるから、従来の如く、一度に分厚く糠層が削ぎ落とされるために生じる、ムラ剥離されることはない。また摩擦式精米機特有の胚芽7が根こそぎ脱落することもない。
【0034】
従って、従来の第2精米機16より排出する中途精白米に比べ、本装置の第2精米機16より排出される中途精白米の方が遙かに精白度が低く、且つ胚芽の残存率が高く、また澱粉の除去率が低いのが特徴である。
【0035】
そして、その米を第2精米機16と同一構成の第3精米機18にて、第2精米機16とほぼ同負荷で搗精することによって、最適の白度に仕上げられるのである(それは3台共ほぼ同負荷をかけるということであって、糠の発生量が3台が均等というのではない)。
尤も、その最適の白度に仕上げるにはどうするかは、本発明の最重要事項である。何故ならば米粒における旨み層、即ち亜糊粉細胞層5の個所がわかったとしても、またそれが米粒表面に現すことが出来る精米装置が示されたとしても、他の個所と見境のつかない旨み層が米粒表面に現れた時を狙って搗精を終わらせる手段が示されていなければ無意味だからである。そこでその手段を以下に述べるとすると、上記装置のミニチュア機と、白度計と、炊飯器と、黄色度計を用い、そのロットの玄米はどの白度に仕上げれば良いかを事前に確認しておき、その白度で仕上げるのである。
即ち本発明では、糊粉細胞層4が除去され、これまで知られていなかった「旨み層」の個所となる亜糊粉細胞層5が精白米の表面に現れた時の精白度にすることが極めて肝要であるが、そもそも本願発明者の調査では、亜糊粉細胞層5の平均厚みはわずか5ミクロン前後の極薄であるため、僅かの精白度の差が重大な意味をもつ。その精白度の差を搗精歩留率の差にすると、例えば歩留率が91.0%の時に、亜糊粉細胞層5が表面に現れてきた場合に、それより1%歩留り減の90.0%に搗精すると、亜糊粉細胞層5がすっかり剥離されてしまう計算になるのである。従って本発明の精白米に仕上げるには細心の注意を払って搗精をする必要がある。
その搗精度の指標となるのは、ロットの原料玄米の1部を上記ミニチュア機で、段階的に白度37前後の各白度の供試米に搗精し、それを一般的な消費者がしているように洗米し、若しくは公知の無洗米機によって通常の無洗化処理(特に強く負荷をかけるわけではない)を行い、そのいずれかを炊飯器によって炊飯したご飯を黄色度計で計り、黄色度11〜18の内の好みの供試米の白度に合わせて本格搗精をすればよいのである。どうして黄色度に巾があるかというと、消費者の好みに応じた精白米を製造すればよいからである。即ち、上記黄色度の高いものは、炊きたてを食べるのに適す(極めて甘みとコクがある
)が、冷めると僅かながら糠臭がするのとご飯が硬くなる欠点がある。逆に黄色度の低いものは、おにぎりのように、冷めてから食べるのに適する(炊きたての時は黄色度の高いものより劣るが、冷めても美味である)からである。
【0036】
そして、いずれの場合でも、その精白度は、従来の第3精米機18より排出された完全精白米の精白度より低いのが特徴である。むしろ本装置にて従来の完全精白米に仕上げることはできないし、3台共にモーター馬力を大きくしてそれを果たそうとしても、米温が極めて上昇するだけでなく、極めて効率の悪いものとなる。
しかし、本発明の米を製造するときは従来の場合より、米粒から剥離するものが少ないから、逆に消費電力が少ないのである。また精白米が高歩留率となり経済的に有利でもある。
そして注目すべきは、上記のようにして仕上がった精白米は、亜糊粉細胞層5が米粒表面をほとんど覆っていて、且つ、全米粒の内、胚芽7の表面部が除去された胚芽8と、胚盤9が残った米粒の合計数が少なくとも50%以上を占めている。このようにして製造された本発明の精白米はそのまま商品化してもよいし、或いはこの精白米を公知の無洗米機(図示せず)にかけて無洗米として、商品化することが出来る。
【0037】
以上のように本発明の精米装置では、
(1)全行程、もしくは終末寄りの行程が噴風摩擦式精米機によって構成され、それが全精米行程の少なくとも3分の2以上を占めている。
(2)その噴風摩擦式精米行程の全行程をほぼ均等負荷がかかる負荷配分になっている。(3)同精米機の精白除糠網筒の内面はほぼ滑面状となっている。
(4)同精米機の精白ロールの回転数が毎分900回転以上の高速回転となっている。
との主要な要件を備えたものであるが、それらの(1)〜(4)の全てを満たすことは相乗効果も働き最もよいが、その内の各項目の一つでもそれなりの効果を有するものである。
【0038】
なお、図3の実施例は3台連座式となっているが、これを2台連座式や4台連座式にしても良いし、また単機でもよい。いずれの場合でも上記(1)〜(4)を満たすものであればよい。
但し、単機、即ち1台の1回通過式精米機でそれを行うには、従来の精白ロールのままでは出来ない。従って、その場合の精白ロールを第2実施例として、図4に示し、説明する(但し、精米機全体の図示は省略する)。
図4は、本発明の1台による1回通過式精米機に用いられる『均圧型』精白ロールを示すものであるが、その特徴は、円筒状の胴体31の外面に縦走する2本の突条32、32'が、始点34と終点35の中ほどの曲点(アールを有す)33にて、167度前後の角
度で矢印方向に曲がっていることである。
しかも、始点34と終点35を結ぶ線が精白ロールの軸線方向と平行になっている。
【0039】
なお、36・36'・36''・36'''は、いずれも突条32の背陰部に開口した噴風口である。
その精白ロールの作用は、精白室内に回転自在に設けられた精白ロールの右(図)に接続して、一体的に設けられた送米ラセン(図示せず)により、精白室内に送られた玄米は、送米ラセンと共に回転する精白ロールの突条32、32'によって、高圧状で攪拌され
るが、精白ロールの突条32、32'は曲点33にて回転方向(矢印)に対して、約16
7度の角度で曲がっているため、中央部に高圧がかかることがない。
【0040】
また、曲点33から、終点35までは、僅かではあるが米の流れとは逆らう方向になっているため、終点35の近傍にある排出口に設けられた圧迫板(いずれも図示せず)の圧迫力も適圧で済む。ということは、終点35付近が極めて低圧になり過ぎることもない。
以上のとおりであるから、連座型であっても、或いは全精白行程を一本の精白ロールで済ます1回通過式の単機型であっても、その全行程(尤も排出口近傍の低圧部なったところを除いて)はほぼ均等に圧力がかかり、結果として全行程がほぼ均等に負荷がかかる負荷配分が行われ、上記に示す(1)〜(4)が実現される。
このようにして、第1実施例でも、第2実施例でも、共に、精米行程の最終行程を経て、適正な白度に仕上げられた精白米及びそれを無洗化処理をした無洗米は、胚盤9や、表面部を除去された胚芽8が多く残存し、しかも亜糊粉細胞層5もほとんど残存し、またその表層にあった糊粉細胞層4を含めて、糠層がほとんど剥離されているのである。
【0041】
次に、本発明の精白米または無洗米について説明する。
本発明の上記精米装置から排出された精白米または無洗米は、前述した通りであるが、それに対し従来の完全精白米では、胚芽8や胚盤9は、ほとんど残留していない。それだけでなく、米粒表面に亜糊粉細胞層5が殆ど存在せず、澱粉細胞層6が表面に露出しているため、それがご飯に炊きあがると黄色度9〜10(数字が小さくなるほど白い)が一般的であり、最も黄色味を帯びたものでも黄色度11未満の真白なご飯になる。
【0042】
それが、米偏に白と書いた『粕』(カス)の字を表すものである。
それに対して、本発明の精白米または無洗米は、その表面は亜糊粉細胞層5によってほとんど覆われているため、洗米してご飯に炊き上げると、黄色度11〜18という僅かに黄色みを帯び、その食味は、従来のご飯とは異なった美味しさがある。
【0043】
ちなみに、上記黄色度11〜18の内、11近辺に炊き上がる精白米粒表面には、亜糊粉細胞層5と共に僅かではあるが部分的に澱粉細胞層6も露出しているのである。その理由は糊粉細胞4と亜糊粉細胞5と澱粉細胞6の位置関係は図1のような整然としているのではなく、両者が凹凸状に入り乱れているところもあるため、糊粉細胞4を完全に取り去ろうとすると、どうしても1部の亜糊粉細胞5も削られ、次の層の澱粉細胞6の1部が露出することになるからである。また黄色度11〜18の内、18近辺のものも、亜糊粉細胞5を全て残そうとすると、どうしても1部の糊粉細胞4も僅かながら残ることになる。しかしいずれにしても本発明の米を炊飯した時は従来の米粒のそれとは黄色度とは大きく異なる。即ち従来の完全精白米の場合は黄色度10以下(稀には11未満のものもある)であり、またその他の胚芽や分搗きでは黄色度22以上である。
なお、従来の高白度分搗き米の中にも稀には黄色度11〜18に炊き上がるものがあるが、それらの炊飯前の精白米には、1粒の中でも、更には粒と粒において、表面に露出している部分が、澱粉細胞層6と糊粉細胞層4が混合している場合である。しかし簡単に本件精白米との違いがわかることは、それらの精白米には胚芽7の表面を除去した胚芽8や、胚盤9がほとんど残存しないことでも判別がつくものである。
【0044】
なお、本明細書等において記載している用語について、以下のとおり定義または解説をする。
『白度』とは、(株)ケット製の白度計C−300型、にて計測した精白米の白度値(数値が高いほど白い)の3回計測した平均値である。
『黄色度』とは、日本電色工業(株)製の分光色差計SE2000型にて炊きたてのご飯の黄色度値(数値が小さいほど白い)の3回計測した平均値である(ジャーで長時間保温による変色したものなどは含まない)。
『全行程をほぼ均等負荷がかかる負荷配分』とは、精米行程の終末の排出口直前の『搗精』よりも『除糠』に主眼を置いた行程(それも一般的には精米行程の範疇に入れられている)を除いた全精米行程において、従来のように、中ほどで搗精の大部分をしていたのをせずに、従来よりはるかに均等に行うことである。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】1粒の玄米粒の表層部の一部の拡大断面図である。
【図2】玄米の外観図であり(a)は縦側面図、(b)は横側面図、(c)は縦断面 図、(d)は横断面図である。
【図3】本発明にかかる連座式の精米装置の1実施例図である。
【図4】同単式の精米装置の精白ロールの図面である。
【図5】従来の胚芽米を横から見た外観図である。
【図6】本発明の『胚盤9を残した精白米』の縦断面図である。
【図7】同『胚芽8の表面部を除去した精白米』を横から見た外観図である。
【符号の説明】
【0046】
1 表皮
2 果皮
3 種皮
4 糊粉細胞層
5 亜糊粉細胞層
6 澱粉細胞層
7 胚芽
7' 胚芽米の胚芽
8 表面部を除去された胚芽
9 胚盤
11 玄米張込口
12 第1昇降機
13 玄米タンク
14 第1精米機
15 第2昇降機
16 第2精米機
17 第3昇降機
18 第3精米機
31 胴体
32・32' 突条
33 曲点
34 始点
35 終点
36・36'・36''・36''' 噴風口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玄米粒を構成する糊粉細胞層4と亜糊粉細胞層5と澱粉細胞層6の中で、搗精により糊粉細胞層4までを全部またはほとんど除去し、該糊粉細胞層4と澱粉細胞層6の間に位置する亜糊粉細胞層5のほとんどを外面に残したことを特徴とする旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米。
【請求項2】
亜糊粉細胞層5が米粒表面をほとんど覆っていて、且つ、全米粒の内、胚芽7の表面部を除去された胚芽8、または胚盤9が残った米粒の合計数が50%以上を占める旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米。
【請求項3】
洗米して炊飯すると、黄色度11〜18に炊き上がることを特徴とする請求項1又は2記載の精白米。
【請求項4】
洗米せずに炊飯すると黄色度11〜18に炊き上がることを特徴とする請求項1又は2記載の無洗米。
【請求項5】
精米行程の全行程を、精白除糠網筒の内面をほぼ滑面にし、且つ精白ロールの回転数を毎分900回転以上とした噴風摩擦式精米機にて精白する行程によって、若しくは全精米行程の3分の2以上を占める最終行程を上記の噴風摩擦式精米機にて精白する行程によって、玄米をそれらの噴風摩擦式精米行程の全行程をほぼ均等負荷にて精白し、それにて亜糊粉層5を外面に残し、且つ全米粒の内、胚芽7の表面部を除去された胚芽8、または胚盤9が残った米粒の合計数が50%以上を占めることを特徴とする旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米の製造方法。
【請求項6】
精米行程の全行程、若しくは全精米行程の3分の2以上を占める最終行程を噴風摩擦式精米機によって構成された精米装置において、それらの噴風摩擦式精米行程の全行程をほぼ均等負荷がかかるように負荷配分を行うと共に、同精米機の精白除糠網筒の内面をほぼ滑面状となし、且つ精白ロールの回転数を毎分900回転以上の高速回転となしたことを特徴とする旨み成分と栄養成分を保持した精白米または無洗米の製造装置。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−314901(P2006−314901A)
【公開日】平成18年11月24日(2006.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−139133(P2005−139133)
【出願日】平成17年5月11日(2005.5.11)
【出願人】(000151863)株式会社東洋精米機製作所 (11)
【Fターム(参考)】