説明

映像信号受信装置および映像信号受信方法

【課題】 この発明は、番組放送時刻に番組記録先が接続されていない場合があってもその番組記録先へデータを転送可能な映像信号受信装置を提供することを目的としている。
【解決手段】 映像信号を受信する手段(2,4)と、映像信号の記録先を選択する手段(13)と、選択された第1の記録先が接続されているか否かを検出する手段(12)と、第1の記録先への記録実行時に、第1の記録先が接続されている場合は映像信号を記録するように制御する手段(12)とを備えるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、放送信号を受信する映像信号受信装置に関する。またこの発明は、携帯情報端末(携帯端末)等の外部接続機器に対して映像信号受信装置で受信した映像信号を記録可能にする映像信号受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯情報端末(携帯端末)に映像や音声の映像信号(映像・音声データ)を記録し、ユーザが携帯情報端末(携帯端末)を携帯しながら、記録された映像・音声データを試聴することが可能な機器が商品化されている。
【0003】
しかし、携帯情報端末(携帯端末)に映像・音声データを記録する方法は煩雑であり、ユーザにとって利便性が良いとは言い難い状況である。
【0004】
例えば、据置き型の受信・録画機器で受信中または記録済の映像・音声を携帯情報端末(携帯端末)に録画しようとすると、まず、据置き型受信・録画機器と携帯情報端末(携帯端末)を映像・音声ケーブルにて接続し、次に据置き型受信・録画機器を受信状態または記録済データを再生状態にし、最後に携帯情報端末(携帯端末)にて記録操作を行うといった作業が発生してしまうという問題があった。
【0005】
特許文献1には、映像信号の受信部を持たない携帯情報端末(携帯端末)を、充電中にテレビ受信機に接続しておき、この間に、自動的に携帯情報端末(携帯端末)内へデータ転送が行われる技術が提案されている。しかしながら、この特許文献1では、テレビ受信機で受信したデータを携帯情報端末(携帯端末)に記録する際には、番組が放送される時刻に携帯情報端末(携帯端末)がテレビ受信機に接続されていなければならなかった。
【特許文献1】特開2001−144637号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこでこの発明は、上記事情を考慮してなされたもので、番組が放送される時刻に、携帯情報端末(携帯端末)が受信機器へ接続されていない場合があっても、一時的に、別の記憶領域に記録し、その後、携帯情報端末(携帯端末)が接続された後に、携帯情報端末(携帯端末)へデータを転送する映像信号受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る映像信号受信装置は、外部から出力された映像信号を受信する映像信号受信手段と、前記受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するための記録先選択手段と、前記複数の選択先の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出する接続検出手段と、前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合に、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御する制御手段とを備えるように構成するものである。
【0008】
また、この発明に係る映像信号受信方法は、外部から出力された映像信号を受信するステップと、前記受信した映像信号を記録するために複数の記録先から少なくともそのひとつを選択するステップと、前記複数の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出するステップと、前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合に、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御するステップとを備えるように構成するものである。
【発明の効果】
【0009】
上記した構成によれば、番組が放送される時刻や、映像受信装置に対して携帯情報端末(携帯端末)が接続されているか否かを、ユーザは特に気にすることなく、映像受信装置で受信された映像信号を携帯情報端末(携帯端末)に記録することが可能となる。このため、ユーザの利便性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下この発明に係る実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
ここでの説明においては記録と録画を映像信号(音声を含む)の記録として同様に用いている。
【0012】
図1はこの発明の実施の形態を示すもので、主に映像受信装置の構成を示すブロック図である。
【0013】
符号30は映像受信装置である。ここではHDD/DVDレコーダを例にとる。符号31は映像表示部(例えばテレビ)、符号32aはSDメモリカード、符号33aはLAN接続機器、40はUSB接続機器(例えば携帯端末、携帯電話等)であり、符号14を付した外部とのインターフェース(外部I/F)を介し、映像受信装置30に対して、それぞれ接続される。
【0014】
符号1は放送受信用アンテナ、符号2はチューナ部、符号2aはアナログ放送受信部、符号2bはデジタル放送受信部、符号4は映像信号入力端子、符号5は音声信号入力端子、符号6はオーディオADコンバータ、符号7はMPEGエンコーダ、符号8はストリームコントローラ、符号9はハードディスクドライブ(HDD)、符号10はDVDドライブ、符号11はデータバス、符号12は制御部(CPU)、符号13は入力手段、符号14aはSDカードインターフェース(SDカードI/F)、符号14bはLANインターフェース(LANI/F)、符号14cはUSBインターフェース(USBI/F)、符号15はMPEGデコーダ、符号16はオーディオDAコンバータであり、ここではそれぞれ映像受信装置30に構成される。
【0015】
図示しない放送局から放送番組がデジタル放送またはアナログ放送の放送信号の形態で送信(放送)される。放送受信用アンテナ1はこの放送信号を受信し、チューナ部2へ送信する。チューナ部2は放送受信用アンテナ1から送信された放送信号から選局を行う。アナログ放送はアナログ放送受信部2aで受信される。
【0016】
アナログ放送受信部2aで受信された放送信号のうち映像に係る映像信号はMPEGエンコーダ7へ送信される。また、上記放送信号のうち音声に係る音声信号はオーディオADコンバータ6でアナログ信号からデジタル信号への変換処理を行った後に、MPEGエンコーダ7へ送信される。MPEGエンコーダ7では映像信号および音声信号(以下まとめて映像信号と称する場合もある)をMPEG2等へのエンコード処理を行う。映像信号入力端子4および音声信号入力端子5はそれぞれ外部から入力される映像信号および音声信号が入力される端子である。映像信号入力端子4から入力された映像信号は上記と同様にMPEGエンコーダ7へ送信される。また、音声信号入力端子5から入力された音声信号はオーディオADコンバータ6でアナログ信号からデジタル信号への変換処理を行った後に、MPEGエンコーダ7へ送信され、映像信号をMPEG2等へのエンコード処理を行う。
【0017】
デジタル放送受信部2bで受信された放送信号はストリームコントローラ8へ送信される。また、MPEGエンコーダ7でエンコード処理された映像信号はストリームコントローラ8へ送信される。
【0018】
ストリームコントローラ8はMPEG2ストリームのデジタル信号をコントロールし、MPEG2ストリームのデジタル信号(映像信号)をハードディスクドライブ(HDD)9やDVDドライブ10へ記録する。また、ハードディスクドライブ(HDD)9やDVDドライブ10に記録された映像信号の読出し制御を行う。
【0019】
制御部(CPU)12はデータバス11を介してストリームコントローラ8、チューナ部2、MPEGエンコーダ7、MPEGデコーダ15に接続し、それぞれをコントロールする。
【0020】
ストリームコントローラ8から出力されたMPEG2ストリームのデジタル信号のうち映像信号はMPEGデコーダ15でデコード処理され映像信号として出力される。また、上記MPEG2ストリームのデジタル信号のうち音声信号はオーディオDAコンバータ16で受信され、デジタル信号からアナログ信号への変換処理を行った後に音声信号として出力される。これらの映像信号出力および音声信号出力は映像表示装置31で受信され、表示および音声出力される。
【0021】
ユーザによって入力手段13が操作されると、外部I/F14に接続された複数の外部接続機器が選択される。ここでは、複数の外部接続機器の例としてSDメモリカード32a、LAN接続機器33a、USB接続機器(例:携帯端末、携帯電話)40を示している。そして、SDメモリカード32aはSDカードインターフェース(SDカードI/F)14aを介して映像受信装置30に接続されている。また、LAN接続機器33aはLANインターフェース(LANI/F)14bを介して、USB接続機器(例:携帯端末、携帯電話)40はUSBインターフェース(USBI/F)14cを介して、それぞれ映像受信装置30に接続されている。
【0022】
例えばここでは、後述する図6に示すように、外部 I/F14に接続された携帯情報端末(携帯端末)(この例では USB接続された携帯電話)が選択される。
【0023】
すなわち、アナログ放送受信部2aより出力された映像および音声信号は、MPEGエンコーダ7により携帯電話40への記録に適したフォーマットに変換される。例えば、映像の場合はMPEG4形式、音声の場合はAAC形式などである。変換された映像信号(データ)はデータバス11 → 制御部12 → USB I/F14c → USB接続ケーブルを通じて携帯電話40へデータ転送が行われる。
【0024】
映像受信装置40で受信された映像信号の録画または予約録画開始時に記録先として携帯電話が指定されている場合には、後述するように、制御部53により携帯電話40がUSB I/F14cに接続されているかどうかを検出する。携帯電話40が接続されている場合には携帯電話40へ記録が実施される。
【0025】
また、録画または予約録画開始時に記録先として携帯電話40以外が指定された場合には、その指定先、例えばハードディスク9へ記録が実行される。ユーザは入力手段13を操作することにより、映像信号出力および音声信号出力に接続されたテレビ31などで視聴することができる。
【0026】
また、録画または予約録画開始時に記録先として携帯電話40が指定されていながら、制御部12により携帯電話40がUSB I/F40に接続されていない場合には、一時的に、受信・記録機器のデータストレージ、例えばハードディスク9へ記録が実行される。この後に、携帯電話40の接続時に記録されたデータの転送が実施される。この動作は後述する(図5)。
【0027】
また、制御部12により携帯電話40の接続が検出されると、受信・記録機器のデータストレージ内、例えばハードディスク9に、記録先として携帯電話が指定されていながら携帯電話40へ転送されていないデータの有無を調査する。ここで未転送のデータが存在するとハードディスク9 → ストリームコントローラ8 → データバス11 → 制御部12 → USB I/F14c → USB接続ケーブルを通じて携帯電話40へデータ転送が行われる。
【0028】
ここで、データ転送が終了すると転送済みデータに転送済みフラグをたてておくことで、再び携帯電話40が接続された際に二重にデータ転送されることを防ぐことができる。
【0029】
図2はこの発明の実施の形態を示すもので、主に携帯端末(ここでは携帯電話)の構成を示すブロック図である。
【0030】
符号40は携帯端末であり、外部とのインターフェース(外部I/F)55を介して外部接続機器であるSDメモリカード32b、LAN接続機器33b、USB接続機器(映像受信装置)30と接続される。
【0031】
携帯端末40は、符号41を付した通話信号送受信用アンテナ、符号42を付した増幅部、符号43を付したダウンコンバータ、符号44を付したベースバンドコントローラ、符号45を付した映像・音声信号処理部、符号46を付したLCDコントローラ、符号47を付した表示部、符号48を付したスピーカ、符号49を付したマイク、符号50を付したAudioコーディック、符号51を付したアップコンバータ、符号52を付した増幅部、符号53を付した制御部(CPU)、符号54を付した内蔵メモリ、符号55を付した外部とのインターフェース(外部I/F)、符号55aを付したSDカードインターフェース(SDカードI/F)、符号55bを付したLANインターフェース(LANI/F)、符号55cを付したUSBインターフェース(USBI/F)を備えている。
【0032】
通話信号送受信用アンテナ41は他の携帯電話と通話信号の送受信を行う。通話信号送受信用アンテナ41で受信された通話信号は増幅部42へ送信される。増幅部42では所定の増幅を行い、通話信号をダウンコンバータ43に送信する。ダウンコンバータ43ではダウンコンバート処理を行い、通話信号をベースバンドコントローラ44に出力する。ベースバンドコントローラ44では出力された通話信号のベースバンドコントロールを行い、映像・音声信号処理部45に通話信号を出力する。
【0033】
映像・音声信号処理部45では通話信号の映像・音声信号処理を行い、映像信号はLCDコントローラ46に向けて出力する。LCDコントローラ46は受信した映像信号を表示用にコントロールしてLCD(Liquid Color Display)等で構成される表示部47に出力し映像信号が表示される。また、音声信号はAudioコーディック50に向けて出力する。Audioコーディック50は受信した音声信号のDA変換処理を行い、スピーカ48に向けて音声信号を出力する。スピーカ48は音声信号を受信し、音声を出力する。
【0034】
マイク49に入力された音声は音声信号に変換されてAudioコーディック50に入力される。Audioコーディック50は受信した音声信号のAD変換処理を行い、映像・音声信号処理部45に向けて出力する。映像・音声信号処理部45はAD変換処理された音声信号に映像・音声信号処理を施してベースバンドコントローラ44に向けて出力する。ベースバンドコントローラ44では受信した音声信号のベースバンドをコントロールしてアップコンバータ51に向けて出力する。アップコンバータ51は受信した音声信号のアップコンバージョンを行って増幅部52に向けて出力する。増幅部52は受信した音声信号の増幅を行って通話信号送受信用アンテナ41に向けて音声信号を出力する。通話信号送受信用アンテナ41は他の携帯電話に向けて通話信号を送信する。
【0035】
制御部(CPU)53は内蔵メモリ54、ベースバンドコントローラ44、映像・音声信号処理部45、外部とのインターフェース(外部I/F)55と接続し、それぞれを制御する。入力手段55はユーザによって携帯端末40の入力が行われる。
【0036】
携帯端末40は外部I/F55を介して複数の外部接続機器と接続される。
【0037】
ここではSDメモリカード32b、LAN接続機器33b、USB接続機器(例:映像受信装置)40と接続される。そして、SDメモリカード32bはSDカードインターフェース(SDカードI/F)55aを介して携帯端末40に接続されている。また、LAN接続機器33bはLANインターフェース(LANI/F)55bを介して、また、USB接続機器(例:映像受信装置)30はUSBインターフェース(USBI/F)55cを介して、それぞれ携帯端末40に接続されている。
【0038】
USB I/F55cへ転送された映像信号(データ)は、制御部53を通じて内蔵メモリ54に記録される。ユーザは入力手段56を操作することにより、内蔵メモリ54に記録された映像信号(データ)を表示部47やスピーカ48に出力し、視聴することができる。
【0039】
図3はこの発明の実施の形態を示すもので、映像受信装置と携帯端末の接続例を示すブロック図である。
【0040】
ここでは、映像受信装置30と携帯端末40はUSBケーブルを介して接続されている。
【0041】
図4はこの発明の実施の形態を示すもので、録画または予約録画時の映像受信装置の動作を説明するフローチャートである。
【0042】
符号100はここでの開始ステップである。続いて符号101を付したステップへ進む。
【0043】
符号101は録画または予約録画を開始するステップである。続いて符号102を付したステップへ進む。
【0044】
符号102は記録先に携帯端末40が指定されているか否かを判断するステップである。記録先に携帯端末40が指定されている場合は符号103を付したステップへ進む(Yes)。記録先に携帯端末40が指定されていない場合は符号105を付したステップへ進む(No)。
【0045】
符号103は携帯端末40が接続されているか否かを判断するステップである。携帯端末40が接続されている場合は符号104を付したステップへ進む(Yes)。携帯端末40が接続されていない場合は符号105を付したステップへ進む(No)。
【0046】
符号105は受信・記録機器のデータストレージへの記録を実行するステップである。続いて符号106を付したステップへ進む。
【0047】
符号10は終了ステップであり、ここでの処理は終了する。
【0048】
図5はこの発明の実施の形態を示すもので、携帯情報端末(携帯端末)が後から接続される場合の映像受信装置の動作を説明するフローチャートである。
【0049】
符号200はここでの開始ステップである。続いて符号201を付したステップへ進む。
【0050】
符号201は映像受信装置30に対する携帯端末40の接続が検出されたか否かを判断するステップである。映像受信装置30に対する携帯端末40の接続が検出された場合は符号202を付したステップへ進む(Yes)。映像受信装置30に対する携帯端末40の接続が検出されない場合は符号204を付したステップへ進む(No)。
【0051】
符号202は、映像受信装置30内(ここではハードディスクドライブ9、DVDドライブ10等の記憶媒体)に、上記のように携帯端末40への記録が実行できず、記録された映像信号(データ)が存在するか否かを判断するステップである。携帯端末40への記録が実行できなかった映像信号(データ)が映像受信装置30内に存在すると判断された場合は符号203を付したステップへ進む(Yes)。携帯端末40への記録が実行できなかった映像信号(データ)が映像受信装置30内に存在しないと判断された場合は符号204を付したステップへ進む(No)。
【0052】
符号204は終了ステップであり、ここでの処理は終了する。
【0053】
図6はこの発明の実施の形態を示すもので、映像受信装置30で記録先を選択する際の選択画面の表示例を示す図である。
【0054】
この選択画面は例えば制御部12で作成され、映像表示部31に表示される。ユーザはこの選択画面を見ながら入力手段13を操作し、所望の番組録画を選択する。ここではCH(チャンネル)1、日付7/9(水)、開始時刻--:--、終了時刻--:--、記録先(HDD、DVD、モバイル(例えば携帯端末40)のうちのいずれか)、モードLP、レート2.2、音質D/Mが選択される。上記説明した例では記録先として携帯端末40が選択される。
【0055】
このように構成することにより、ユーザは番組放送時刻や、携帯情報端末(携帯端末)の接続有無を特に気にすることなく、容易に携帯情報端末(携帯端末)40へ番組記録が可能となる。
【0056】
図7はこの発明の、他の実施の形態を示すもので、映像受信装置で記録先を選択する際の選択画面の表示例を示す図である。
【0057】
ここでは、上記説明した番組記録を携帯情報端末(携帯端末)40への記録だけでなく、映像・記録機器に搭載されるリムーバブルメディアへの適用例を示す。
【0058】
例えば、図1で説明した記録先の例としてSDメモリカードも選択できるようにする。これにより、番組記録実行時にSDメモリカードが接続されていればこのSDメモリカードに記録を行い、SDメモリカードが接続されていなければ、一時的にハードディスク9に番組記録を行う。そして、後に、SDメモリカードが接続された際にハードディスク9に記録された番組(データ)の転送を実施する。
【0059】
さらに、USB I/F14cやLAN I/F14bに対して、接続された映像・音声記録可能携帯情報端末(携帯端末)を個別認識し、録画または予約録画での記録先として選択可能な項目へ自動的に追加していくことも可能である。この情報は例えば制御部12で管理してもよい。
【0060】
例えば、映像・音声を記録可能なPDAが接続されていれば、記録先としてPDAが選択可能になる。ユーザが記録先としてPDAを選択した場合に、例えば、番組記録実行時において、PDAが接続されていると、映像記録装置30はPDAに番組を記録するように制御する。記録実行時にこのPDAが接続されていないときには、一時的にハードディスク9に記録を行い、このPDAが接続された際に上記のようにデータ転送を行う。
【0061】
ここで、上記、接続された携帯情報端末(携帯端末)40を個別認識する方法の一例として、接続ケーブルを通じて携帯情報端末(携帯端末)40側からID番号や製品型番を取得し、制御部13で認識してもよい。
【0062】
ユーザはこの選択画面を見ながら入力手段13を操作し、所望の番組録画を選択する。ここではCH(チャンネル)1、日付7/9(水)、開始時刻--:--、終了時刻--:--、記録先(HDD、DVD、SDカード、携帯電話(携帯端末)40、PDA、モバイルTV)のうちのいずれか)、モードLP、レート2.2、音質D/Mが選択される。上記説明した例では記録先としてPDAが選択される。
【0063】
このように構成することにより、ユーザは番組放送時刻や、携帯情報端末(携帯端末)の接続有無を特に気にすることなく、容易に携帯情報端末(携帯端末)40へ番組記録が可能となる。また、携帯情報端末(携帯端末)40を個別認識し、記録先として自動的に登録させることも可能である。
【0064】
上記説明したように、この発明の実施の形態、およびこの発明の他の実施の形態においては、映像信号受信装置30は、外部から出力された映像信号を受信する映像信号受信手段(チューナ部2または映像信号入力端子4)と、前記受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するための記録先選択手段(13)と、前記複数の選択先の中から選択された第1の記録先(例えば携帯端末40)が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出する接続検出手段(12)と、前記選択された第1の記録先(例えば携帯端末40)へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段(12)で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合には、第1の記録先(例えば携帯端末40)へ前記映像信号を記録するように制御することが可能である。
【0065】
また、前記接続検出手段(12)で第1の記録先(例えば携帯端末40)が映像信号受信装置(30)に電気的に接続されていないことが検出された場合には、映像信号受信装置に接続された前記第1の記録先とは異なる記録先へ前記映像信号を記録するように制御することが可能である。
【0066】
上記のように構成することによって、番組放送時刻や、携帯情報端末(携帯端末)の接続有無をユーザが特に気にすることなく、携帯情報端末(携帯端末)への番組記録をより容易にすることが可能となる。
【0067】
なお、この発明は上記した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその趣旨を逸脱しない範囲で構成要素を種々変形して具体化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】この発明の実施の形態を示すもので、主に映像受信装置(ここではHDD/DVDレコーダ)の構成を示すブロック図。
【図2】この発明の実施の形態を示すもので、主に携帯端末(ここでは携帯電話)の構成を示すブロック図。
【図3】この発明の実施の形態を示すもので、映像受信装置と携帯端末の接続例を示すブロック図。
【図4】この発明の実施の形態を示すもので、録画または予約録画時の映像受信装置の動作を説明するフローチャート。
【図5】この発明の実施の形態を示すもので、携帯情報端末(携帯端末)が後から接続される場合の映像受信装置の動作を説明するフローチャート。
【図6】この発明の実施の形態を示すもので、映像受信装置で記録先を選択する際の選択画面の表示例を示す図。
【図7】この発明の、他の実施の形態を示すもので、映像受信装置で記録先を選択する際の選択画面の表示例を示す図。
【符号の説明】
【0069】
1…放送受信用アンテナ、2…チューナ部、2a…アナログ放送受信部、2b…デジタル放送受信部、4…映像信号入力端子、5…音声信号入力端子、6…オーディオADコンバータ、7…MPEGエンコーダ、8…ストリームコントローラ、9…ハードディスクドライブ(HDD)、10…DVDドライブ、11…データバス、12…制御部(CPU)、13…入力手段、14…外部とのインターフェース(外部I/F)、14a…SDカードインターフェース(SDカードI/F)、14b…LANインターフェース(LANI/F)、14c…USBインターフェース(USBI/F)、30…映像受信装置(USB接続機器)、31…映像表示部(例:テレビ)、32a…SDメモリカード、33a…LAN接続機器、40…USB接続機器(例:携帯端末、携帯電話)、41…通話信号送受信用アンテナ、42…増幅部、43…ダウンコンバータ、44…ベースバンドコントローラ、45…映像・音声信号処理部、46…LCDコントローラ、47…表示部、48…スピーカ、49…マイク、50…Audioコーディック、51…アップコンバータ、52…増幅部、53…制御部(CPU)、54…内蔵メモリ、55…外部とのインターフェース(外部I/F)、55a…SDカードインターフェース(SDカードI/F)、55b…LANインターフェース(LANI/F)、55c…USBインターフェース(USBI/F)、32b…SDメモリカード、33b…LAN接続機器。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号を受信する映像信号受信装置において、
外部から出力された映像信号を受信する映像信号受信手段と、
前記受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するための記録先選択手段と、
前記複数の選択先の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出する接続検出手段と、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合には、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御し、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていないことが検出された場合には、前記映像信号を映像信号受信装置内に記録し、後に第1の記録先が接続されたことが検出された場合は、映像信号受信装置内に記録された前記映像信号を第1の記録先へ記録するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする映像信号受信装置。
【請求項2】
映像信号を受信する映像信号受信装置において、
外部から出力された映像信号を受信する映像信号受信手段と、
前記受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するための記録先選択手段と、
前記複数の選択先の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出する接続検出手段と、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合に、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする映像信号受信装置。
【請求項3】
映像信号を受信する映像信号受信装置において、
外部から出力された映像信号を受信する映像信号受信手段と、
前記受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するための記録先選択手段と、
前記複数の選択先の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出する接続検出手段と、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていないことが検出された場合に、映像信号受信装置に接続された前記第1の記録先とは異なる記録先へ前記映像信号を記録するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする映像信号受信装置。
【請求項4】
映像信号を受信する映像信号受信装置において、
外部から出力された映像信号を受信する映像信号受信手段と、
前記受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するための記録先選択手段と、
前記複数の選択先の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出する接続検出手段と、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合には、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御し、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていないことが検出された場合には、映像信号受信装置に接続された前記第1の記録先とは異なる記録先へ前記映像信号を記録するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする映像信号受信装置。
【請求項5】
前記第1の記録先は映像信号受信装置に対する外部接続機器であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の映像信号受信装置。
【請求項6】
前記第1の記録先は映像信号受信装置に対して通信を介して接続される機器であることを特徴とする請求項5に記載の映像信号受信装置。
【請求項7】
外部から出力された映像信号を受信するステップと、
受信した映像信号を記録する記録先を複数の中から少なくともひとつを選択するステップと、
複数の選択先の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と接続されているか否かを検出するステップと、
選択された第1の記録先へ映像信号を記録する記録実行時に、第1の記録先が映像信号受信装置に接続されていることが検出された場合には、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御し、第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていないことが検出された場合には、前記映像信号を映像信号受信装置内に記録し、後に第1の記録先が接続されたことが検出された場合は、映像信号受信装置内に記録された前記映像信号を第1の記録先へ記録するように制御するステップとを備えることを特徴とする映像信号受信方法。
【請求項8】
外部から出力された映像信号を受信するステップと、
前記受信した映像信号を記録するために複数の記録先から少なくともそのひとつを選択するステップと、
前記複数の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出するステップと、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合に、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御するステップとを備えることを特徴とする映像信号受信方法。
【請求項9】
外部から出力された映像信号を受信するステップと、
前記受信した映像信号を記録するために複数の記録先から少なくともそのひとつを選択するステップと、
前記複数の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出するステップと、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていないことが検出された場合に、映像信号受信装置に接続された前記第1の記録先とは異なる記録先へ前記映像信号を記録するように制御するステップとを備えることを特徴とする映像信号受信方法。
【請求項10】
外部から出力された映像信号を受信するステップと、
前記受信した映像信号を記録するために複数の記録先から少なくともそのひとつを選択するステップと、
前記複数の中から選択された第1の記録先が映像信号受信装置と電気的に接続されているか否かを検出するステップと、
前記選択された第1の記録先へ前記映像信号を記録する記録実行時に、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていることが検出された場合には、第1の記録先へ前記映像信号を記録するように制御し、前記接続検出手段で第1の記録先が映像信号受信装置に電気的に接続されていないことが検出された場合には、映像信号受信装置に接続された前記第1の記録先とは異なる記録先へ前記映像信号を記録するように制御するステップとを備えることを特徴とする映像信号受信方法。
【請求項11】
前記第1の記録先は映像信号受信装置に対する外部接続機器であることを特徴とする請求項7乃至10に記載の映像信号受信方法。
【請求項12】
前記第1の記録先は映像信号受信装置に対して通信を介して接続される機器であることを特徴とする請求項11に記載の映像信号受信方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2006−41786(P2006−41786A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−217055(P2004−217055)
【出願日】平成16年7月26日(2004.7.26)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】