説明

映像再生装置、映像再生システム、コンテンツサーバ、字幕表示方法および字幕表示プログラム

【課題】 字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させること。
【解決手段】 映像再生装置は、ビデオデータ、オーディオデータおよびそれらに同期する字幕データを含む映像データを取得するデータ取得手段と、ビデオデータおよびオーディオデータを再生する映像再生手段と、字幕データを記憶するHDDと、ユーザによる操作を受け付ける操作部と、字幕データに含まれる字幕文字列を、該字幕データに含まれる表示時刻情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、操作部によりスキップ指示が受け付けられることに応じて(S21でYES)、第1表示手段による通常字幕表示を禁止し(S24)、字幕データに含まれる字幕文字列を該字幕データに含まれる表示時刻情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段(S33)と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、映像再生装置、映像再生システム、コンテンツサーバ、字幕表示方法および字幕表示プログラムに関し、特に動画に字幕を表示する機能を備えた映像再生装置、映像再生システム、コンテンツサーバ、字幕表示方法および字幕表示プログラムに関する。
【0002】
近年、テレビジョン放送における映画などのコンテンツ、DVD(Digital Versatile Disc)またはHD DVD(High Difinition DVD)規格でディスクに記録されたコンテンツは、音声を文字で表した字幕情報が付与される場合がある。字幕情報は、再生される動画に同期して文字を再生することができるように、再生される文字と、再生される動画のどこからどこまで文字を表示するかを示す情報とを含む。しかしながら、字幕情報が動画に同期することなく表示されることが望まれる場合がある。例えば、ユーザが字幕のすべてを読むことができなかった場合などである。
【0003】
特開2003−18491号公報には、記憶装置に記憶された多重化された時間情報を有するストリームを時間情報を保持したまま分離し、分離した情報が字幕情報ならば、字幕とその時間情報を字幕リスト保持用メモリに保持し、分離した情報が映像情報ならば、時間情報を基にその映像情報に対応する時間情報の字幕履歴と合成して出力し、分離した情報が音声情報ならば、時間情報を基にその音声情報に対応した映像と同じタイミングで出力を行い、字幕履歴の特定の字幕を選択すると、字幕リスト保持用メモリに記憶されているその字幕に対応した時間情報を基に、上記ストリーム出力を制御する字幕表示装置が記載されている。
【0004】
しかしながら、従来の字幕表示装置は、現在の字幕とともに過去の字幕が、映像が表示される領域とは別に表示されるため、映像を表示する領域が狭くなり、映像を見づらくなるといった問題があった。
【特許文献1】特開2003−18491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の一つは、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な映像再生装置を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な映像再生システムを提供することである。
【0007】
この発明のさらに他の目的は、映像再生装置側における字幕表示制御を容易化することが可能なコンテンツサーバを提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な字幕表示方法を提供することである。
【0009】
この発明のさらに他の目的は、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な字幕表示プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、映像再生装置は、映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するデータ取得手段と、映像信号を再生する映像再生手段と、字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段と、字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、第1表示手段による表示を禁止し、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段と、を備える。
【0011】
この局面に従えば、映像信号および該映像信号に同期する字幕情報が取得され、字幕情報に含まれる文字列が、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示され、所定の操作が受け付けられることに応じて、字幕情報に含まれる文字列が該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示される。このため、ユーザが所定の操作をすれば、表示される映像に対して過去に表示された文字列または未来に表示される予定の文字列を表示させることができる。その結果、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な映像再生装置を提供することができる。
【0012】
好ましくは、第2表示手段は、所定の操作が受け付けられてから次の所定の操作が受け付けられることなく所定の時間経過すると、表示を中止し、第1表示手段に表示させる。
【0013】
この局面に従えば、所定の操作が受け付けられてから次の操作が受け付けられることなく所定の時間経過すると、再生される映像に同期する字幕情報の文字列が表示される。このため、字幕の文字列の表示を映像に同期した表示に容易に戻すことができる。
【0014】
好ましくは、取得された映像信号を記憶する映像信号記憶手段をさらに備え、映像再生手段は、映像信号記憶手段に記憶された映像信号を再生し、字幕表示手段は、字幕情報記憶手段に記憶された字幕情報を表示する。
【0015】
この局面に従えば、記憶された映像信号を再生しているときに、記憶された字幕情報に含まれる文字列が表示されるので、再生されている映像に対して未来に表示される予定の字幕情報に含まれる文字列を表示することができる。
【0016】
好ましくは、第2表示手段は、操作受付手段により過去に表示された文字列の表示を指示する過去スキップ操作が受け付けられた場合、字幕情報記憶手段に時系列順に記憶される字幕情報のうち現在表示している文字列を含む字幕情報より過去の字幕情報に含まれる文字列を表示する。
【0017】
好ましくは、第2表示手段は、字幕情報記憶手段に時系列順に記憶された字幕情報のうち過去スキップ操作を受け付ける回数だけ過去の字幕情報に含まれる文字列を表示する。
【0018】
好ましくは、第2表示手段は、操作受付手段により未来に表示する予定の文字列の表示を指示する未来スキップ操作が受け付けられた場合、字幕情報記憶手段に時系列順に記憶された字幕情報のうち現在表示している文字列を含む字幕情報より1つ未来の字幕情報に含まれる文字列を表示する。
【0019】
この発明の他の局面によれば、映像再生システムは、コンテンツサーバと映像再生装置とを含む再生システムであって、コンテンツサーバは、映像信号を記憶する映像記憶手段と、映像信号に関連付けて映像信号に同期する字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、外部からの要求により記憶された映像信号を送信する映像送信手段と、外部からの要求により記憶された字幕情報を送信する字幕情報送信手段と、を備え、映像再生装置は、コンテンツサーバから映像信号を取得する映像信号取得手段と、取得された映像信号を再生する映像再生手段と、取得される映像信号に対応する字幕情報をコンテンツサーバから取得する字幕情報取得手段と、取得された字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段と、字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、第1表示手段による表示を禁止し、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段と、を備える。
【0020】
この局面に従えば、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な映像再生システムを提供することができる。
【0021】
好ましくは、コンテンツサーバと映像再生装置それぞれは、ネットワークを介して通信する通信手段を備える。
【0022】
この発明のさらに他の局面によれば、コンテンツサーバは、映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するデータ取得手段と、映像信号を記憶する映像記憶手段と、取得された字幕情報をそれが同期する映像信号に関連付けて記憶する字幕情報記憶手段と、外部からの要求により記憶された映像信号を送信する映像送信手段と、外部からの要求により記憶された字幕情報を送信する字幕情報送信手段と、を備える。
【0023】
この局面に従えば、映像信号と、この映像信号に対応する字幕信号を別々に送信するので映像再生装置側における字幕表示制御を容易化することが可能なコンテンツサーバを提供することができる。
【0024】
この発明のさらに他の局面に従えば、映像再生装置は、映像信号を取得する映像信号取得手段と、取得された映像信号を再生する映像再生手段と、取得される映像信号に同期する字幕情報を取得する字幕情報取得手段と、取得された字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段と、字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、第1表示手段による表示を禁止し、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段と、を備える。
【0025】
この局面に従えば、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な映像再生装置を提供することができる。
【0026】
この発明の他の局面によれば、字幕表示方法は、少なくとも映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するステップと、映像信号を再生するステップと、字幕情報を記憶するステップと、ユーザによる操作を受け付けるステップと、字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示するステップと、操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示するのを禁止し、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示するステップと、を含む。
【0027】
この局面に従えば、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な字幕表示方法を提供することができる。
【0028】
この発明のさらに他の局面に従えば、字幕表示プログラムは、映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するステップと、映像信号を再生するステップと、字幕情報を記憶するステップと、ユーザによる操作を受け付けるステップと、字幕情報を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで字幕情報を表示するステップと、操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示するのを禁止し、字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0029】
この局面に従えば、映像の再生を継続しつつ、字幕の文字列を映像とは異なるタイミングで表示させることが可能な字幕表示プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
【0031】
図1は、本発明の実施の形態の1つにおける映像再生装置の全体構成を示す図である。図1を参照して、映像再生装置100は、映像再生装置100の全体を制御するシステムコントローラ10と、それぞれがシステムコントローラ10に接続されたテレビジョン(TV)チューナ21、ハードディスクドライブ(HDD)25、ネットワークコントローラ15、操作部12、状態表示部13、バッファメモリ27、分離部(DEMAX)31、ビデオデコーダ35、オーディオデコーダ37、OSD生成部39、ビデオエンコーダ41およびD/Aコンバータ43を含む。
【0032】
システムコントローラ10は、映像再生装置100がテレビジョン装置として機能する場合はTVチューナ21を制御し、TVチューナ21が出力するデータが入力される。また、映像再生装置100が、HDDレコーダとして機能する場合はHDD25に記憶されたデータを読出し、そのデータが入力される。さらに、映像再生装置100がネットワークプレーヤとして機能する場合、ネットワークコントローラ15がコンテンツサーバ17から受信するデータが入力される。
【0033】
TVチューナ21は、アンテナ21Aに接続されており、アンテナ21Aにより受信されたデジタル音声の放送信号が入力される。放送信号は、高周波デジタル変調信号である。チューナ21は、アンテナ21Aから入力される高周波デジタル変調信号から特定の周波数の信号を取り出す。また、チューナ21は、逆インターリーブ回路、誤り訂正回路を備えており、取り出した特定の周波数の高周波デジタル変調信号を復調し、復調したトランスポートストリーム(TS)をシステムコントローラ10に出力する。
【0034】
ネットワークコントローラ15は、映像再生装置100をネットワーク16に接続するための通信用のインターフェースである。ここでは、ネットワークコントローラ15は、ネットワーク16に接続されており、システムコントローラ10は、そのネットワークに接続されたコンテンツサーバ17と通信可能となっている。
【0035】
コンテンツサーバ17は、コンテンツを公開および配信するDMS(Digital Media Server)である。映像再生装置100は、ネットワークプレーヤとして機能する場合、DMSと通信するDMP(Digital Media Player)である。コンテンツサーバ17は、コンテンツを記述したリストを配信するCDS(Contents Deliverry Serveice)と呼ばれるサービスを提供する。CDSにおいては、コンテナとアイテムが階層構造で構成され、アイテムは複数のリソースを有することができる。ここでは、コンテンツサーバ17が、同一アイテム上に映像データとその映像データに対応する字幕データとのリソースを有する場合を例に説明する。映像データは、MPEG(Moving Picture Experts Group)規格で圧縮符号化されたデータである。コンテンツサーバ17は、映像再生装置100からの要求により、蓄積した映像データと字幕データとを別々に送信する。このため、コンテンツサーバ17は、映像再生装置100からの要求により映像データを送信し、映像再生装置100からの要求により字幕データを送信する。ネットワークコントローラ15は、コンテンツサーバ17から映像データを受信すると、受信した映像データをシステムコントローラ10に出力し、字幕データを受信すると受信した映像データをシステムコントローラ10に出力する。
【0036】
映像再生装置100は、映像データを再生する再生モードと、映像データを記録する録画モードとのいずれかで動作することが可能である。映像再生装置100が再生モードで動作するとき、システムコントローラ10は、映像データをバッファメモリ27に記憶する。一方、映像再生装置100が録画モードで動作するとき、システムコントローラ10は、映像データをHDD25に記憶する。さらに、録画モードの場合、システムコントローラ10は、DEMAX31から入力される字幕データを、映像データと関連付けてHDD25に記憶する。
【0037】
DEMAX31は、バッファメモリ27に記憶された映像データを、ビデオデータと、オーディオデータと、字幕データとに分離し、ビデオデータをビデオデコーダ32に出力し、オーディオデータをオーディオデコーダ36に出力し、字幕データをシステムコントローラ10に出力する。
【0038】
オーディオデコーダ36は、入力されるオーディオデータをデコードして、デコードしたデジタルのオーディオデータをD/Aコンバータ43に出力する。D/Aコンバータ43は、デジタルのオーディオデータをアナログの音声データに変換し、出力する。
【0039】
ビデオデコーダ35は、入力されるビデオデータをMPEG方式で復号し、復号して得られるビデオデータ(動画像)をOSD生成部39に出力する。
【0040】
システムコントローラ10は、映像再生装置100が再生モードで動作するとき、DEMAX31から入力される字幕データをHDD25またはバッファメモリ27に記憶するとともに、字幕データに含まれる字幕文字列を、字幕データに含まれる表示時刻情報に従ってOSD生成部39に出力する。表示時刻情報は、表示を開始する字幕開始時刻を含む。具体的には、システムコントローラ10は、ビデオデコーダ35からそれが復号するビデオデータの相対時刻を取得し、その相対時刻が字幕開始時刻になると、字幕文字列をOSD生成部39に出力する。ビデオデコーダ35から取得される相対時刻は、MPEGのPTS(Presentation Time Stamp)である。
【0041】
さらにシステムコントローラ10は、操作部12からスキップ指示が入力されると、字幕データに含まれる表示時刻情報に従って字幕文字列をOSD生成部39に出力するのを中止し、スキップ指示に従って字幕文字列をOSD生成部39に出力する。具体的には、スキップ指示で特定される字幕データをHDD25から読出し、読み出した字幕データの字幕文字列をOSD生成部39に出力する。スキップ指示は、それが入力された時にOSD生成部39に出力している字幕文字列を含む字幕データより過去の字幕開始時刻を含む字幕データを指定する過去スキップ指示と、未来の字幕開始時刻を含む字幕データを指定する未来スキップ指示と、を含む。
【0042】
映像再生装置100が、HDDレコーダとして機能する場合、HDD25には、再生の対象となる映像データとそれに対応する字幕データとが関連付けて記憶されている。このため、システムコントローラ10は、ビデオデコーダ35から取得した時刻に基づいて字幕データに含まれる表示時刻情報に従って字幕文字列をOSD生成部39に出力しているときに、未来スキップ指示を操作部12から受け付ける場合、HDD25から未来の表示時刻情報を含む字幕データを読み出し、それに含まれる字幕文字列をOSD生成部39に出力することができる。
【0043】
また、映像再生装置100が、ネットワークプレーヤとして機能する場合、システムコントローラ10は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)を用いて再生の対象となる映像データと字幕データとをGETし、取得した字幕データをHDD25またはバッファメモリ27に記憶するとともに、映像データをDEMAX31に出力する。このため、映像再生装置100がHDDレコーダとして機能する場合と同様に、システムコントローラ10は、コンテンツサーバ17から取得された映像データがビデオデコーダ35によりデコードされ、ビデオデコーダ35から取得した時刻に基づいて字幕データに含まれる表示時刻情報に従って字幕文字列をOSD生成部39に出力しているときに、未来スキップ指示を操作部12から受け付ける場合、HDD25またはバッファメモリ27から未来の表示時刻情報を含む字幕データを読み出し、それに含まれる字幕文字列をOSD生成部39に出力することができる。
【0044】
一方、リアルタイムに映像を表示するテレビジョン装置として映像再生装置100が機能する場合は、HDD25に再生の対象となる映像データに対応する字幕データが記憶されていない。このため、システムコントローラ10は、ビデオデコーダ35から取得した相対時刻より未来の表示時刻情報を含む字幕データを取得することができない。
【0045】
また、システムコントローラ10は、操作部12からスキップ指示が入力された後、次のスキップ指示が入力されることなく所定時間経過すると、表示時刻情報に従って字幕文字列を表示する。具体的には、スキップ指示で特定される字幕データに含まれる字幕文字列をOSD生成部39に出力するのを中止し、DEMAX31から入力される字幕データに含まれる字幕文字列を字幕データに含まれる表示時刻情報に従ってOSD生成部39に出力する。
【0046】
OSD生成部39は、ビデオデコーダ35から入力されるビデオデータの画像に、システムコントローラ10から入力される字幕文字列を、重畳した画像を生成し、生成した画像をビデオエンコーダ41に出力する。ビデオエンコーダ41は、入力される画像を、例えば、NTSC規格のアナログのNTSC信号に変換し、出力する。
【0047】
操作部12は、映像再生装置100の前面に備えられた複数のボタンスイッチを有する。操作部12では、映像再生装置100を操作するユーザの指示の入力が受付けられる。複数のボタンスイッチは、過去スキップ指示の入力を受け付けるボタンスイッチと、未来スキップ指示の入力を受け付けるボタンスイッチとを含む。また、操作部12は、リモートコントローラ(リモコン)14と赤外線による無線通信が可能となっている。リモコン14は、操作部12と同様の指示を入力するための複数のボタンスイッチを有する。このため、ユーザは、操作部12に入力するのと同様の指示を、リモコン14を用いて入力することができる。
【0048】
状態表示部13は、蛍光表示管であり、映像再生装置100の動作状態の表示、操作部12に入力されたユーザの指示の表示等を行う。なお、蛍光表示管に代えて、または、それとともに液晶表示装置、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイまたはLED(Light Emitting Diode)パネル等を用いてもよい。
【0049】
図2は、映像記録処理の流れの一例を示すフローチャートである。映像記録処理は、システムコントローラ10が映像記録プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。図2を参照して、システムコントローラ10は、映像データを取得する(ステップS01)。映像再生装置100はTVチューナ21から映像データを取得する。
【0050】
次のステップS02においては、取得された映像データをHDD25に記録する。そして、映像データが字幕データを含むか否かを判断する(ステップS03)。映像データが字幕データを含む場合、処理をステップS04に進めるが、そうでなければステップS04をスキップして処理をステップS05に進める。
【0051】
ステップS04においては、字幕データを、ステップS02においてHDD25に記憶された映像データと関連付けてHDD25に記憶する。そして、記録終了指示があるか否かを判断する(ステップS05)。記録終了指示があるならば処理を終了し、そうでなければ処理をステップS01に戻す。
【0052】
映像記録処理においては、映像データが取得され、HDD25に記憶されるとともに、映像データに含まれる字幕データがHDD25に映像データと関連付けて記憶される。字幕データは通常、映像データに含まれるビデオデータおよびオーディオデータと同期して読み出されるが、後述する映像再生処理において、HDD25に記憶された映像データに含まれるビデオデータおよびオーディオデータをそれぞれデコードして動画像と音声とが再生されるのとは別に、字幕データを読み出すことができる。このため、動画像と音声との再生と同期することなく、字幕データを読み出すことができる。
【0053】
図3は、映像再生処理の流れの一例を示すフローチャートである。映像再生処理は、システムコントローラ10が映像再生プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。図3を参照して、システムコントローラ10は、映像データを取得する(ステップS11)。映像再生装置100が、テレビジョン装置として機能する場合はTVチューナ21から映像データを取得し、HDDレコーダとして機能する場合はHDD25から映像データを取得し、ネットワークプレーヤとして機能する場合はネットワークコントローラ15がコンテンツサーバ17から受信する映像データを取得する。なお、映像再生装置100がネットワークプレーヤとして機能する場合、ネットワークコントローラ15がコンテンツサーバ17から受信する字幕データを取得し、HDD25またはバッファメモリ27に記憶する。
【0054】
次のステップS12においては、取得された映像データに含まれるビデオデータとオーディオデータとをそれぞれビデオデコーダ35およびオーディオデコーダ37に出力する。具体的には、映像データをバッファメモリ27に記憶し、DEMAX31にバッファメモリ27に記憶された映像データを読み出させる。DEMAX31は、映像データをビデオデータと、オーディオデータと、映像データが字幕データを含む場合には字幕データとに分離し、ビデオデータをビデオデコーダ35に、オーディオデータをオーディオデコーダに、字幕データをシステムコントローラ10に出力する。
【0055】
ステップS13においては、映像データが字幕データを含むか否かを判断する。具体的には、DEMAX31から字幕データが入力されたか否かを判断する。字幕データが入力されたならば処理をステップS14に進め、そうでなければステップS14をスキップして処理をステップS15に進める。
【0056】
ステップS14においては、字幕データを、HDD25またはバッファメモリ27に記憶する。なお、映像再生装置100が、HDDレコーダとして機能する場合、字幕データが既にHDD25に記憶されており、ネットワークプレーヤとして機能する場合、字幕データが既にHDD25またはバッファメモリ27に記憶されているので、これらの場合には字幕データを記憶する必要はない。
【0057】
そして、映像データが終了したか否か、または再生終了指示があるか否かを判断する(ステップS15)。映像データが終了した、または再生終了指示があるならば処理を終了し、そうでなければ処理をステップS11に戻す。
【0058】
映像再生処理においては、映像データが取得され、ビデオデータとオーディオデータとをビデオデコーダ35およびオーディオデコーダ37にそれぞれ出力することにより、動画像と音声とが再生される。また、映像再生装置100がテレビジョン装置として機能する場合、動画像と音声との再生とともに、字幕データがHDD25またはバッファメモリ27に記憶される。字幕データは動画像と同期するが、過去に再生された動画像と音声とに同期する字幕データをHDD25またはバッファメモリ27から読み出すことが可能になる。また、映像再生装置100がネットワークプレーヤとして機能する場合、映像データの取得とともに、字幕データが取得され、字幕データがHDD25またはバッファメモリ27に記憶される。このため、HDD25またはバッファメモリ27から過去の字幕データまたは未来の字幕データを読み出すことが可能になる。
【0059】
図4は、スキップ処理の流れの一例を示すフローチャートである。スキップ処理は、システムコントローラ10が字幕表示プログラムを実行することにより、システムコントローラ10により実行される処理である。字幕表示プログラムは、映像再生プログラムの一部である。字幕表示処理は、システムコントローラ10が映像再生プログラムを実行しているときに、割り込みが発生することにより実行される。
【0060】
図4を参照して、システムコントローラ10は、スキップ指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS21)。ユーザが、操作部12が備える過去スキップ指示の入力を受け付けるボタンスイッチと、未来スキップ指示の入力を受け付けるボタンスイッチとのいずれかを押下すると、スキップ指示を受け付ける。スキップ指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS21でNO)、スキップ指示を受け付けたならば処理をステップS22に進める(ステップS21でYES)。すなわち、システムコントローラ10は、図2に示した映像再生処理を実行中に、スキップ指示を受け付けると、ステップS22以降の処理を実行する。なお、システムコントローラ10は、スキップ指示を受け付けた場合、ビデオデータとオーディオデータの出力を継続して行う。このため、動画像と音声との再生が継続して行われる。
【0061】
ステップS22においては、タイマを「0」にリセットする。タイマは、スキップ指示を受け付けてから次のスキップ指示を受け付けるまでの時間を計時する。そして、変数Nを現在表示している字幕文字列の番号に設定する(ステップS23)。ここでは、字幕データの字幕開始時刻と字幕文字列との組にそれぞれ1から順番に番号が付されているとする。変数Nは、表示する対象となる字幕文字列を含む組を特定するための番号が設定される。
【0062】
次のステップS24においては、通常字幕表示を禁止する。具体的には、字幕データに含まれる表示時刻情報に従って字幕データに含まれる字幕文字列を表示するのを禁止する。したがって、通常字幕表示が禁止されている状態では、ビデオデコーダ35からそれが復号するビデオデータの時刻を取得し、その時刻が字幕開始時刻になる字幕データをDEMAX31から入力された場合であっても、その入力された字幕データに含まれる字幕文字列をOSD生成部39に出力しない。
【0063】
ステップS25においては、ステップS21において受け付けられたスキップ指示のスキップ方向により処理を分岐させる。未来スキップ指示が受け付けられたならば処理をステップS26に進め、過去スキップ指示が受け付けられたならば処理をステップS29に進める。ステップS26においては、変数Nを「1」加算した値に更新し、処理をステップS27に進める。
【0064】
ステップS27においては、番号Nが付された字幕データがHDD25またはバッファメモリ27に記憶されているか否かを判断する。番号Nが付された字幕データが記憶されていれば処理をステップS32に進めるが、そうでなければ処理をステップS28に進める。処理がステップS32に進む場合、未来スキップ指示が受け付けられた時よりも未来の字幕開始時刻を含む字幕データがHDD25またはバッファメモリ27に記憶されている必要がある。映像再生装置100がHDDプレーヤとして機能する場合は、HDD25またはバッファメモリ27に字幕データが記憶されているが、最後の字幕よりも未来の字幕は存在しないのでステップS27において1つ未来の字幕が存在するか確認する必要がある。また、テレビジョン装置として機能する場合は、字幕スキップ処理中もテレビジョン放送の字幕がHDD25またはバッファメモリ27に記憶されていくので、字幕スキップ処理開始時よりも未来の字幕が存在する。そのため、ステップS27において1つ未来の字幕が存在するか確認する必要がある。ステップS27において1つ未来の字幕が存在しなければ処理をステップS28に進めることになる。ステップS28においては、変数Nを「1」減算した値に更新し、処理をステップS32に進める。表示する字幕データが存在しないため、現在表示されている字幕文字列の表示を維持するためである。
【0065】
一方、ステップS29においては、変数Nを「1」減算した値に更新し、処理をステップS30に進める。ステップS30においては、変数Nが正の値か否かを判断する。変数Nが正の値ならば過去に記憶された字幕文字列が存在するので、処理をステップS32に進め、そうでなければ処理をステップS31に進める。ステップS31においては、変数Nを「1」加算した値に更新し、処理をステップS32に進める。表示する字幕データが存在しないため、現在表示されている字幕文字列の表示を維持するためである。
【0066】
ステップS32においては、番号Nが付された字幕データをHDD25またはバッファメモリ27から読出し、処理をステップS33に進める。
【0067】
ステップS33においては、ステップS32においてHDD25から読み出された番号Nが付された字幕データに含まれる字幕文字列を、OSD生成部39に出力し、字幕文字列を合成した動画像を生成させる。
【0068】
次のステップS34においては、ステップS01と同様に、スキップ指示を受け付けたか否かを判断する。スキップ指示を受け付けたならば処理をステップS35に進め、そうでなければ処理をステップS36に進める。ステップS01では、通常字幕表示が禁止されていないときにスキップ指示が受け付けられたか否かを判断するのに対し、ステップS34においては、通常字幕表示が禁止されているときにスキップ指示が受け付けられたか否かを判断する点が異なる。ステップS35においては、タイマを「0」にリセットし、処理をステップS25に戻す。
【0069】
ステップS36においては、ステップS22においてリセットされ、経過時間を計時しているタイマのタイマ値が予め定められたしきい値T以上となったか否かを判断する。タイマ値がしきい値T以上ならば処理をステップS37に進め、そうでなければ処理をステップS34に戻す。ステップS37においては、通常字幕表示の禁止を解除し、処理をステップS21に戻す。
【0070】
スキップ指示が受け付けられると、通常字幕表示が禁止されるが、通常字幕表示が禁止されてからしきい値Tの時間が経過する前に次のスキップ指示が受け付けられると、タイマがリセットされるので、通常字幕表示の禁止が継続される。逆に、通常字幕表示が禁止されてからしきい値Tの時間が経過する前に次のスキップ指示が受け付けられなければ、通常字幕表示の禁止が解除される。このため、ユーザは、スキップ指示を操作部12に入力してから字幕文字列の表示を動画像の再生に同期させるためには、しきい値Tが経過するまで次のスキップ指示を入力しなければよい。したがって、字幕文字列の表示を動画像の再生に同期させる通常字幕表示に容易に戻すことができる。
【0071】
図5は、字幕データの一例を示す図である。字幕データは、字幕開始時刻と、字幕文字列とを含む。ここでは、字幕開始時刻を相対時刻とする例を説明する。相対時刻は、コンテンツのある位置の任意の時刻を基準とし、それからの経過時間で定まる時刻である。ここでは、コンテンツの先頭を時刻「0」とし、それからの経過時間で定まる時刻として説明する。なお、字幕開始時刻を相対時刻とするのではなく、絶対時刻とするようにしてもよい。
【0072】
図5に示した字幕データに従って字幕文字列を表示する場合、相対時刻が「00:00:03.000」になると、字幕文字列「A子さん、こんにちは。」が動画像と合成され、次に相対時刻が「00:00:05.528」になると、それまで動画像に合成されていた字幕文字列「A子さん、こんにちは」に代えて、字幕文字列「こんにちは、B太さん。」が動画像と合成され、次に相対時刻が「00:00:11.060」になると、それまで動画像に合成されていた字幕文字列「こんにちは、B太さん。」に代えて、字幕文字列「散歩ですか?」が動画像と合成され、さらに相対時刻が「00:00:16.021」になると、それまで動画像に合成されていた字幕文字列「散歩ですか?」に代えて、字幕文字列「ワンワン」が動画像と合成される。
【0073】
図6(A)〜図6(D)は、字幕文字列が合成された動画像の一例を示す図である。図6(A)は、動画像の1つの第1シーンを示し、「A子さん、こんにちは。」の字幕文字列と合成された画像である。図6(B)は、第1シーンより未来の第2シーンを示し、「こんにちは、B太さん。」の字幕文字列と合成された画像である。図6(C)は、第2シーンより未来の第3シーンを示し、「散歩ですか?」の字幕文字列と合成された画像である。図6(D)は、第3シーンより未来の第4シーンを示し、「ワンワン」の字幕文字列と合成された画像である。
【0074】
図6(C)に示す第3シーンの画像を出力しているときに、ユーザが過去スキップ指示を操作部12に入力すると、図7(A)に示す画像が出力される。その時表示されている字幕文字列「散歩ですか?」を含む字幕データがN番目とすれば、この字幕データを基準に前後の字幕データが定められる。過去スキップ指示を受け付けた時点で(N−1)番目の字幕データに含まれる「こんにちは、B太さん。」の字幕文字列が第3シーンの画像に合成され、出力される。
【0075】
さらに、ユーザが過去スキップ指示を操作部12に入力すると、図7(B)に示す画像が出力される。過去スキップ指示を受け付けた時点で(N−2)番目の字幕データに含まれる「A子さん、こんにちは。」の字幕文字列が第3シーンの画像に合成され、出力される。
【0076】
以上説明したように本実施の形態における映像再生装置100は、ビデオデータ、オーディオデータおよびそれらに同期する字幕データを含む映像データを、TVチューナ21、HDD25またはネットワークコントローラ15から取得し、字幕データに含まれる字幕文字列を、相対時刻が該字幕データに含まれる字幕開始時刻になると表示し、過去スキップ指示または未来スキップ指示が受け付けられると、字幕データに含まれる字幕文字列を該字幕データに含まれる字幕開始時刻とは異なるタイミングで表示する。このため、ユーザが過去スキップ指示または未来スキップ指示を入力すれば、表示される動画像に対して過去に表示された字幕文字列または未来に表示される予定の字幕文字列を表示させることができる。
【0077】
また、ユーザが過去スキップ指示または未来スキップ指示を入力してから次に過去スキップ指示または未来スキップ指示が入力されることなく所定の時間Tが経過すると、再生される動画像に同期する字幕データの字幕文字列が表示される。このため、字幕文字列の表示を動画像に同期した表示に容易に戻すことができる。
【0078】
また、映像再生装置100が、テレビジョン装置として機能する場合はTVチューナ21から取得された映像データに含まれる字幕データが映像データと関連付けられてHDD25またはバッファメモリ27に記憶される。このため、受信された映像データが再生されるとともに、HDD25またはバッファメモリ27に記憶された字幕データに含まれる文字列が表示されるので、再生されている映像に対して過去に表示された字幕データに含まれる字幕文字列を表示することができる。
【0079】
また、映像再生装置100がネットワークプレーヤとして機能する場合はネットワークコントローラ15がコンテンツサーバ17から映像データを受信するとともに、コンテンツサーバ17から映像データと関連する字幕データを受信し、受信された字幕データがHDD25またはバッファメモリ27に記憶される。このため、受信された映像データが再生されるとともに、HDD25またはバッファメモリ27に記憶された字幕データに含まれる字幕文字列が表示されるので、再生されている映像に対して過去に表示された字幕データに含まれる文字列または未来に表示される予定の字幕データに含まれる字幕文字列を表示することができる。
【0080】
さらに、映像再生装置100がHDDプレーヤとして機能する場合は、記憶された映像データが再生されるとともに、HDD25に記憶された字幕データに含まれる字幕文字列が表示されるので、再生されている映像に対して過去に表示された字幕データに含まれる文字列または未来に表示される予定の字幕データに含まれる字幕文字列を表示することができる。
【0081】
また、過去スキップ指示が受け付けられた場合、HDD25またはバッファメモリ27に時系列順に記憶された字幕文字列を含む字幕データのうち現在表示している字幕文字列より過去の字幕データに含まれる字幕文字列を表示するので、過去に表示された字幕文字列を表示することができる。
【0082】
また、未来スキップ指示が受け付けられた場合、HDD25またはバッファメモリ27に時系列順に記憶された字幕文字列を含む字幕データのうち現在表示している文字列を含む字幕データより1つ未来の字幕データに含まれる字幕文字列を表示するので、未来に表示される予定の字幕文字列を表示することができる。
【0083】
なお、上述した実施の形態においては、映像再生装置100について説明したが、コンテンツサーバ17は、図2に示した映像記録処理を実行することにより、映像データから字幕データを抽出し、字幕データを映像データと関連付けて、コンテンツサーバ17が備えるHDDに記憶する。そして、コンテンツサーバ17は、ネットワークプレーヤとして機能する映像再生装置100から映像データの送信が要求されると、HDDに記憶された映像データを送信し、映像再生装置100から字幕データの送信が要求されると、HDDに記憶された字幕データを送信する。
【0084】
なお、本実施の形態においては、映像再生装置100がネットワークプレーヤとして機能する場合、コンテンツサーバ17から映像データと字幕データとを受信する例を説明したが、映像再生装置100がTVチューナ21から取得される映像データを再生しているときに、その映像データに同期する字幕データをコンテンツサーバ17から受信するようにしてもよい。
【0085】
また、図2〜図4の処理を実行するための字幕表示方法、および字幕表示方法をコンピュータに実行させるための字幕表示プログラムとして発明を捉えることができるのは言うまでもない。
【0086】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施の形態の1つにおける映像再生装置の全体構成を示す図である。
【図2】映像記録処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図3】映像再生処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図4】スキップ処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図5】字幕データの一例を示す図である。
【図6】字幕文字列が合成された動画像の一例を示す図である。
【図7】字幕文字列が合成された動画像の一例を示す別の図である。
【符号の説明】
【0088】
10 システムコントローラ、12 操作部、13 状態表示部、14 リモコン、15 ネットワークコントローラ、16 ネットワーク、17 コンピュータ、21 TVチューナ、25 HDD、27 バッファメモリ、31 DEMAX、35 ビデオデコーダ、37 オーディオデコーダ、39 OSD生成部、41 ビデオエンコーダ、43 D/Aコンバータ、100 映像再生装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するデータ取得手段と、
前記映像信号を再生する映像再生手段と、
前記字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、
ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段と、
前記字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、
前記操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、前記第1表示手段による表示を禁止し、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段と、を備えた映像再生装置。
【請求項2】
前記第2表示手段は、前記所定の操作が受け付けられてから次の前記所定の操作が受け付けられることなく所定の時間経過すると、表示を中止し、前記第1表示手段に表示させる、請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項3】
前記取得された映像信号を記憶する映像信号記憶手段をさらに備え、
前記映像再生手段は、前記映像信号記憶手段に記憶された映像信号を再生し、
前記字幕表示手段は、前記字幕情報記憶手段に記憶された字幕情報に含まれる文字列を表示する、請求項1に記載の映像再生装置。
【請求項4】
前記第2表示手段は、前記操作受付手段により過去に表示された文字列の表示を指示する過去スキップ操作が受け付けられた場合、前記字幕情報記憶手段に時系列順に記憶される字幕情報のうち現在表示している文字列を含む字幕情報より過去の字幕情報に含まれる文字列を表示する、請求項1〜3のいずれかに記載の映像再生装置。
【請求項5】
前記第2表示手段は、前記字幕情報記憶手段に時系列順に記憶された字幕情報のうち前記過去スキップ操作を受け付ける回数だけ過去の前記字幕情報に含まれる文字列を表示する、請求項4に記載の映像再生装置。
【請求項6】
前記第2表示手段は、前記操作受付手段により未来に表示する予定の文字列の表示を指示する未来スキップ操作が受け付けられた場合、前記字幕情報記憶手段に時系列順に記憶された字幕情報のうち現在表示している文字列を含む字幕情報より1つ未来の字幕情報に含まれる文字列を表示する、請求項5に記載の映像再生装置。
【請求項7】
コンテンツサーバと映像再生装置とを含む映像再生システムであって、
前記コンテンツサーバは、前記映像信号を記憶する映像記憶手段と、
前記映像信号に関連付けて前記映像信号に同期する字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、
外部からの要求により前記前記記憶された映像信号を送信する映像送信手段と、
外部からの要求により前記記憶された字幕情報を送信する字幕情報送信手段と、を備え、
前記映像再生装置は、
前記コンテンツサーバから映像信号を取得する映像信号取得手段と、
前記取得された映像信号を再生する映像再生手段と、
前記取得される映像信号に対応する前記字幕情報を前記コンテンツサーバから取得する字幕情報取得手段と、
前記取得された字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、
ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段と、
前記字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、
前記操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、前記第1表示手段による表示を禁止し、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段と、を備えた映像再生システム。
【請求項8】
前記コンテンツサーバと前記映像再生装置それぞれは、ネットワークを介して通信する通信手段を備える、請求項7に記載の映像再生システム。
【請求項9】
映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するデータ取得手段と、
前記映像信号を記憶する映像記憶手段と、
前記取得された字幕情報をそれが同期する映像信号に関連付けて記憶する字幕情報記憶手段と、
外部からの要求により前記記憶された映像信号を送信する映像送信手段と、
外部からの要求により前記記憶された字幕情報を送信する字幕情報送信手段と、を備えたコンテンツサーバ。
【請求項10】
映像信号を取得する映像信号取得手段と、
前記取得された映像信号を再生する映像再生手段と、
前記取得される映像信号に同期する字幕情報を取得する字幕情報取得手段と、
前記取得された字幕情報を記憶する字幕情報記憶手段と、
ユーザによる操作を受け付ける操作受付手段と、
前記字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示する第1表示手段と、
前記操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、前記第1表示手段による表示を禁止し、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示する第2表示手段と、を備えた映像再生装置。
【請求項11】
少なくとも映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するステップと、
前記映像信号を再生するステップと、
前記字幕情報を記憶するステップと、
ユーザによる操作を受け付けるステップと、
前記字幕情報に含まれる文字列を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示するステップと、
前記操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示するのを禁止し、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示するステップと、を含む字幕表示方法。
【請求項12】
映像信号および該映像信号に同期する字幕情報を取得するステップと、
前記映像信号を再生するステップと、
前記字幕情報を記憶するステップと、
ユーザによる操作を受け付けるステップと、
前記字幕情報を、該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで前記字幕情報を表示するステップと、
前記操作受付手段により所定の操作が受け付けられることに応じて、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングで表示するのを禁止し、前記字幕情報に含まれる文字列を該字幕情報に含まれるタイミング情報で定まるタイミングとは異なるタイミングで表示するステップと、をコンピュータに実行させる字幕表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−177448(P2009−177448A)
【公開日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−13402(P2008−13402)
【出願日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】