説明

映像表示装置、フレームレート変換装置、および表示方法

【課題】OSD画面が表示された際に、フレームレート変換に起因する映像のエラーやノイズを低減することができる映像表示装置、フレームレート変換装置、および表示方法を得る。
【解決手段】映像表示装置1は、映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して動きベクトルに基づくフレーム補間処理を行うことにより、フレームレートを変換するフレームレート変換部20と、フレームレート変換部により変換された映像フレームに基づいて映像表示を行う表示部17とを備える。上記フレームレート変換部は、OSD画像の領域を示す領域情報(OSDフラグ信号Sf)に基づき、フレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行うものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OSD画面を生成する機能を有する映像表示装置、フレームレート変換装置、および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の高機能化に伴い、電子機器の設定をOSD(On-Screen Display)により行う方法が普及してきている。この方法を、例えばテレビジョン受信機やDVD(登録商標)プレーヤ等の映像表示装置に対して適用した場合には、映像表示装置は、設定を行うためのメニュー画面(OSD画面)を映像情報に重畳して表示することとなる(例えば特許文献1など)。これにより、ユーザは、そのメニュー画面に従って映像表示装置の設定を行うことにより、より簡単に設定を行うことができるようになっている。
【0003】
一方、映像表示装置における画質向上のための映像信号処理の一つに、フレーム補間を用いたフレームレート変換がある。このフレームレート変換は、入力された映像の隣接するフレームを補間した補間フレームを生成し、入力された映像にその補間フレームを追加するものである(例えば、特許文献2など)。これにより、表示された映像は、より滑らかな映像になるとともに、例えば液晶表示装置の場合に画素の状態が1フレームの間保持し続けることに起因するいわゆる動きボケが低減され、その画質が向上するようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−192198号公報
【特許文献2】特開2010−56694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、映像表示装置において、OSD画面が既に重畳された映像情報に対してフレームレート変換を行う場合がある。この場合、例えば、OSD画面が重畳される前の映像が動画である一方、OSD画面が静止画であるときには、動画領域の補間と静止画領域の補間との違いにより、OSD画面の境界付近においてエラーがある補間フレームが生成されるおそれがある。また、映像情報にOSD画面を透かして表示するように重畳した場合には、たとえOSD画面が静止画であっても、その背景に薄く表示された映像情報(動画)に応じて補間がなされるおそれがあり、この場合エラーがある補間フレームが生成されてしまう。また、OSD画面が静止画であっても、そのOSD画面にノイズがある場合にはそのノイズに応じて補間が行われるため、ノイズがある補間フレームが生成されるおそれがある。
【0006】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、OSD画面が表示された際に、フレームレート変換に起因する映像のエラーやノイズを低減することができる映像表示装置、フレームレート変換装置、および表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の映像表示装置は、フレームレート変換部と、表示部とを備えている。フレームレート変換部は、映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して動きベクトルに基づくフレーム補間処理を行うことにより、フレームレートを変換するものである。表示部は、フレームレート変換部により変換された映像フレームに基づいて映像表示を行うものである。上記フレームレート変換部は、OSD画像の領域を示すOSD領域情報に基づき、フレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行うものである。
【0008】
本発明のフレームレート変換装置は、フレームレート変換部と、制御部とを備えている。フレームレート変換部は、映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して動きベクトルに基づくフレーム補間処理を行うことにより、フレームレートを変換するものである。制御部は、フレームレート変換部を利用した動作制御を行うものである。上記フレームレート変換部は、OSD画像の領域を示すOSD領域情報に基づき、フレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行うものである。
【0009】
本発明の表示方法は、映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して、OSD画像の領域を示すOSD領域情報に基づき、動きベクトルに基づくフレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行うことによりフレームレートを変換し、 フレームレート変換された映像フレームに基づいて映像表示を行うものである。
【0010】
本発明の映像表示装置、フレームレート変換装置、および表示方法では、OSD画像が重畳された合成映像フレームに対して、互いに隣接するフレームから求められた動きベクトルに基づいて、それらのフレーム間のフレーム映像がフレーム補間処理により生成される。その際、フレーム補間処理は、OSD領域情報に基づき、1または複数の画素ごとに選択的に行われる。
【0011】
本発明の映像表示装置では、OSD領域情報は、例えば、映像フレームを構成する1または複数の画素ごとに対応づけられたフラグ信号であることが望ましい。このOSD領域情報は、例えばOSD画像の領域の座標情報であってもよい。また、例えば、映像フレームにOSD画像を重畳して合成映像フレームを生成するとともに、OSD領域情報を生成する重畳部をさらに備えていてもよい。
【0012】
フレームレート変換部は、例えば、OSD画像の領域以外の領域に対してフレーム補間処理を行うようにしてもよい。また、例えば、フラグ信号に基づいてマスク領域を生成するマスク生成部をさらに備え、フレームレート変換部は、マスク領域以外の領域に対してフレーム補間処理を行うようにしてもよい。
【0013】
マスク領域を使用する場合、例えば、マスク領域はOSD画像の領域を含み、あるいはOSD画像の領域はマスク領域を含むようにしてもよい。このマスク生成部は、供給された調整設定情報に基づいてマスク領域の広さを調整して生成するようにしてもよい。マスク生成部は、例えば、複数の画素からなる画素ブロックを単位としてマスク領域を生成し、フレームレート変換部は、フレーム補間処理を画素ブロックごとに選択的に行うようにしてもよい。この場合、例えば、マスク生成部は、画素ブロックのそれぞれにおけるOSD画像の画素数を画素数しきい値と比較することにより、マスク領域を調整し生成するようにしてもよい。この場合、マスク生成部は、例えば、画素ブロックにおけるOSD画像の画素数が、その画素ブロックの画素数と等しいときに、その画素ブロックをマスク領域として設定するようにしてもよいし、画素ブロックにおけるOSD画像の画素数が1以上である場合に、その画素ブロックをマスク領域として設定するようにしてもよい。
【0014】
重畳部は、合成映像フレームとOSD領域情報とを多重化して出力するようにしてもよい。この場合、例えば、OSD領域情報は、映像フレームを構成する1または複数の画素ごとに対応づけられたフラグ信号であり、合成映像フレームとフラグ信号とが画素ごとに時分割多重されるのが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の映像表示装置、フレームレート変換装置、および表示方法によれば、OSD領域情報に基づき、フレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行うようにしたので、OSD画面が表示された際に、フレームレート変換に起因する映像のエラーやノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示装置の一構成例を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るOSDフラグ信号の一例を表すタイミング波形図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るフレームレート変換部に係るフレームレート変換の一例を説明する模式図である
【図4】第1の実施の形態に係るフレームレート変換部の一構成例を表すブロック図である。
【図5】第1の実施の形態に係る動きベクトル検出部およびフレーム補間部の一動作例を表す模式図である。
【図6】第1の実施の形態に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る表示装置の表示画面の一例を表す図である。
【図8】第1の実施の形態に係るOSDマスク生成部の一動作例を表す模式図である。
【図9】第1の実施の形態に係るOSDマスク生成部の一動作例を表すタイミング波形図である。
【図10】第1の実施の形態の変形例に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図11】第1の実施の形態の他の変形例に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図12】第1の実施の形態の他の変形例に係るOSDマスク生成部の一動作例を表す模式図である。
【図13】第1の実施の形態の他の変形例に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図14】第1の実施の形態の他の変形例に係る表示装置の一構成例を表すブロック図である。
【図15】第1の実施の形態の他の変形例に係るOSDフラグ付き映像信号の一例を表す波形図である。
【図16】第1の実施の形態の他の変形例に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図17】第1の実施の形態の他の変形例に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図18】第2の実施の形態に係るフレームレート変換部の一構成例を表すブロック図である。
【図19】第2の実施の形態に係る画素ブロックBpixの一構成例を表すブロック図である。
【図20】第2の実施の形態に係るOSDマスク生成部の一構成例を表すブロック図である。
【図21】第2の実施の形態に係るOSDマスク生成部の一動作例を表す模式図である。
【図22】第3の実施の形態に係るフレームレート変換部の一構成例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
【0018】
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
(全体構成例)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の一構成例を表すものである。なお、本発明の実施の形態に係るフレームレート変換装置および表示方法は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
【0019】
表示装置1は、チューナ11と、MPEG(Moving Picture Experts Group)デコーダ12と、映像信号処理部14と、OSD生成部13と、フレームレート変換部20と、映像処理部15と、表示駆動部16と、表示部17とを備えている。
【0020】
チューナ11は、アンテナ19において受信された放送波から、所望の信号(ストリーム)を選択するものである。MPEGデコーダ12は、チューナ11において選択されたストリームから映像信号と音声信号とを抽出するようになっている。
【0021】
OSD生成部13は、表示装置1の設定を行うためのOSD画面を生成するものである。さらに、このOSD生成部13は、表示画面上におけるOSD画面を表示する画面領域を画素単位で示すOSDフラグ信号Sfを生成する機能を有している。
【0022】
映像信号処理部14は、MPEGデコーダ12において抽出された映像信号に対して、コントラスト強調、エッジ強調、インターレース/プログレッシブ変換、スケーリング(画サイズ変換)などの映像信号処理を施すとともに、その映像信号処理が施された映像に対して、OSD生成部13から供給されたOSD画面を重畳するように処理を行い、映像信号Sdispとして出力する機能を有している。
【0023】
図2は、OSDフラグ信号Sfの一例を表すものであり、(A)は映像信号Sdispの波形を示し、(B)はOSDフラグ信号Sfの波形を示す。映像信号Sdispは、図2(A)に示したように、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つのサブ画素から構成される画素に対する画素信号Spixを含んでいる。画素信号Spixは、映像信号Sdispにおいて、画面の1ラインの左端の画素のものから順に配列しており、さらに、その1ライン分の画素信号Spixが画面の上端のものから順に配列している。OSDフラグ信号Sfは、OSD画面を重畳する画素に係る画素信号Spixが現れるタイミングに対応して、その信号がアクティブ(この例では高レベル)になるものである。
【0024】
フレームレート変換部20は、映像信号処理部14から供給された映像信号Sdispに基づいて、フレームレート変換を行うものである。このフレームレート変換は、例えば毎秒60フレームから、毎秒120フレームあるいは毎秒240フレームへ、フレームレートを高くするように変換するものである。このフレームレート変換を行う際、フレームレート変換部20は、後述するように、OSD生成部13から供給されたOSDフラグ信号Sfに基づいて求められた画面領域(後述するOSDマスク領域Rm)の外側の領域に対してのみフレーム補間処理(後述)を行うことにより、補間フレームを生成するようになっている。
【0025】
図3は、フレームレート変換を模式的に表すものであり、(A)はフレームレート変換前の映像を示し、(B)はフレームレート変換後の映像を示す。この例は、フレームレートを2倍に変換する場合を示している。フレームレート変換は、時間的に隣接するフレームFの画像情報に基づいて補間フレームF2を生成し、それらのフレームFの間にその補間フレームF2を挿入することにより行われる。例えば、図3(A)に示したように、ボール9がフレームFの左から右へ移動する映像の場合では、図3(B)に示したように、隣接するフレームFの間に補間フレームF2を挿入することにより、ボール9がより滑らかに移動するようになる。また、例えば、表示部17(後述)が液晶により構成される場合には、画素の状態が1フレームの間保持し続けることに起因するいわゆる動きボケが生じるが、この補間フレームF2を挿入することによりその影響を低減することができる。
【0026】
映像処理部15は、フレームレート変換部20によりフレームレート変換された映像信号に対して、ガンマ処理やオーバードライブ処理などの所定の映像処理を施す機能を有している。表示駆動部16は、映像処理部15から供給された映像情報に基づいて、表示部17を駆動するものである。表示部17は、表示駆動部16から供給される信号に基づいて、表示を行うようになっている。
【0027】
(フレームレート変換部20)
図4は、フレームレート変換部20の一構成例を表すものである。フレームレート変換部20は、フレームメモリ21と、動きベクトル検出部22と、フレーム補間部23と、OSDマスク生成部40とを備えている。
【0028】
フレームメモリ21は、供給される映像信号Sdispに含まれる1フレーム分の画像を保持することにより、1フレーム前の情報を出力する機能を有している。
【0029】
動きベクトル検出部22は、映像信号Sdispに含まれる1フレーム分の画像およびフレームメモリ21から供給される1フレーム前の画像に基づいて、画像の変化を示す動きベクトル(後述)を検出するものである。フレーム補間部23は、動きベクトル検出部22から供給された動きベクトルに基づいて、この2つのフレームFの画像情報を補間(フレーム補間処理)するものである。その際、このフレーム補間部23は、後述するように、供給されるOSDマスク信号Smが示すOSDマスク領域Rmの外側の部分に対してのみフレーム補間処理を行うようになっている。さらに、フレーム補間部23は、このフレーム補間処理に基づいて補間フレームF2を生成し、その2つのフレームFの間に挿入する機能を有している。
【0030】
図5は、動きベクトル検出部22およびフレーム補間部23の一動作例を模式的に表すものであり、(A)はフレーム補間前の状態を示し、(B)はフレーム補間後の状態を示す。図5(A),(B)において、横軸は画面上の水平位置を示し、縦軸は時間を示す。
【0031】
動きベクトル検出部22は、図5(A)に示したように、供給された2つのフレームFの情報に基づいて、画素単位で表示内容の水平方向の動きを検出し、水平方向の動きベクトルAを求める。なお、第2の実施の形態において後述するように、複数の画素からなるブロック単位で表示内容の動きを検出してもよい。そして、フレーム補間部23は、図5(B)に示したように、動きベクトル検出部22から供給された動きベクトルAから、その半分に相当するベクトルBを生成し、画素単位で画像情報の補間(フレーム補間処理)を行う。
【0032】
以上では、表示内容の水平方向の動きを例に説明したが、垂直方向についても同様である。すなわち、動きベクトル検出部22は、水平方向と垂直方向の両方について動きベクトルAを求め、フレーム補間部23は、これらの動きベクトルAに基づいてフレーム補間処理を行って補間フレームF2を生成し、その2つのフレームFの間に挿入する。このようにして、フレームレート変換部20においてフレームレート変換が行われるようになっている。
【0033】
なお、フレームレート変換の方法としては、一般に、2:3プルダウンや2:2プルダウンなどの方法が知られている。これらの方法の基本的な動作原理は、上述した方法と同様である。
【0034】
OSDマスク生成部40は、OSD生成部13から供給されたOSDフラグ信号Sfに基づいてOSDマスク信号Smを生成するものである。具体的には、OSDマスク生成部40は、後述するように、OSD画面の画面領域を示すOSDフラグ領域Rfに基づいて、フレーム補間部23に対してフレーム補間処理を行わない画面領域を示すOSDマスク領域Rmを生成するものである。ここで、OSDフラグ領域Rfは、OSDフラグ信号Sfがアクティブになっている画素の場所(領域)を画面上で表すものである。すなわち、OSDフラグ領域Rfは、画面上におけるOSD画面の領域を示すものである。同様に、OSDマスク領域Rmは、OSDマスク信号Smがアクティブになっている画素の場所を画面上で表すものである。
【0035】
図6は、OSDマスク生成部40の一構成例を表すものである。OSDマスク生成部40は、ラインメモリ41,42と、D型フリップフロップ43〜48と、論理和回路49とを備えている。
【0036】
ラインメモリ41,42は、入力信号の1ライン分の情報を保持することにより、1ライン前の情報を出力する機能を有している。ラインメモリ41の入力端子には、OSDフラグ信号Sfが供給され、これにより、ラインメモリ41は、供給されたOSDフラグ信号Sfの1ライン前の情報を出力するようになっている。ラインメモリ42の入力端子は、ラインメモリ41の出力端子に接続され、これにより、ラインメモリ42は、供給されたOSDフラグ信号Sfの2ライン前の情報を出力するようになっている。
【0037】
D型フリップフロップ43〜48は、入力信号の1画素分の情報を保持することにより、1画素前の情報を出力する機能を有している。D型フリップフロップ43の入力端子にはOSDフラグ信号Sfが供給され、D型フリップフロップ44の入力端子はD型フリップフロップ43の出力端子に接続されている。D型フリップフロップ45の入力端子はラインメモリ41の出力端子が接続され、D型フリップフロップ46の入力端子はD型フリップフロップ45の出力端子に接続されている。D型フリップフロップ47の入力端子はラインメモリ42の出力端子が接続され、D型フリップフロップ48の入力端子はD型フリップフロップ47の出力端子に接続されている。
【0038】
論理和回路49は、入力信号の論理和を求めるものである。論理和回路49の入力は、OSDフラグ信号Sfが供給されるOSDマスク生成部40の入力端子、ラインメモリ41,42の出力端子、およびD型フリップフロップ回路43〜48の出力端子に接続されている。
【0039】
この構成により、OSDマスク生成部40は、後述するように、画面上において、OSDフラグ信号Sfが示すOSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画面分広いOSDマスク領域Rmを生成するようになっている。そして、OSDマスク生成部40は、この生成されたOSDマスク領域Rmを、OSDマスク信号Smとしてフレーム補間部23に供給するようになっている。
【0040】
図7は、表示部17の表示画面の一例を表すものである。この例では、表示部17の表示画面31にOSD画面32が表示されている。表示画面31の画像では、OSD画面32の画面領域を示すOSDフラグ領域Rfに基づいてOSDマスク生成部40によって求められたOSDマスク領域Rmの外側に対してのみ、フレーム補間処理が行われる。言い換えれば、OSDマスク領域Rmではフレーム補間処理が行われない。これにより、OSD画面32に対応する画面領域では、後述するように、フレーム補間処理に起因する映像のエラーやノイズが生じないようになっている。
【0041】
ここで、表示装置1は、本発明における「映像表示装置」の一具体例に対応する。OSDフラグ信号Sfは、本発明における「フラグ信号」の一具体例に対応する。OSD生成部13および映像信号処理部14は、本発明における「重畳部」の一具体例に対応する。OSDマスク生成部40は、本発明における「マスク生成部」の一具体例に対応する。OSDマスク領域Rmは、本発明における「マスク領域」の一具体例に対応する。
【0042】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の表示装置1の動作および作用について説明する。
【0043】
(全体動作概要)
チューナ11は、アンテナ19において受信された放送波から、所望の信号(ストリーム)を選択する。MPEGデコーダ12は、チューナ11において選択されたストリームから映像信号と音声信号とを抽出する。OSD生成部13は、OSD画面を生成するとともに、OSDフラグ信号Sfを生成する。映像信号処理部14は、MPEGデコーダ12において抽出された映像信号に対して、所定の映像信号処理を施すとともに、OSD生成部13から供給されたOSD画面を重畳する。
【0044】
フレームレート変換部20において、OSDマスク生成部40は、OSDフラグ信号Sf(OSDフラグ領域Rf)に基づいてOSDマスク信号Sm(OSDマスク領域Rm)を生成する。フレームメモリ21は、供給される映像信号Sdispの1フレーム前の情報を出力する。動きベクトル検出部22は、供給された2つのフレームの情報に基づいて動きベクトルAを検出する。フレーム補間部23は、OSDマスク領域Rmの外側の画面領域に対して、この動きベクトルAに基づいてフレーム補間処理を行って補間フレームF2を生成し、供給された2つのフレームFの間に挿入する。
【0045】
映像処理部15は、フレームレート変換部20から供給された映像信号に対して所定の映像処理を施す。表示駆動部16は、映像処理部15から供給された映像情報に基づいて表示部17を駆動する。表示部17は、表示駆動部16から供給される駆動信号に基づいて、表示を行う。
【0046】
(詳細動作)
次に、いくつかの図を参照して、OSDマスク生成部40の詳細動作を説明する。
【0047】
図8は、OSDマスク生成部40の一動作例を模式的に表すものである。図8は、画素Pixがマトリックス状に配置されている表示画面31の一部を、OSDフラグ領域RfおよびOSDマスク領域Rmとともに示している。
【0048】
OSDフラグ領域Rfは、OSDマスク生成部40に入力されるOSDフラグ信号Sfがアクティブになっている画素Pixの場所(領域)を画面上で表したものである。すなわち、図8において、OSDフラグ領域Rfの内側は、OSDフラグ信号Sfがアクティブになっている画素Pixを示している。言い換えれば、OSDフラグ領域Rfは、OSD画面32の領域を示すものである。
【0049】
図9は、OSDマスク生成部40の一動作例を表すものであり、(A)はOSDフラグ信号Sfの波形を示し、(B)はOSDマスク信号Smの波形を示す。この例では、OSDフラグ信号Sfは、信号F11〜F13,F21〜F23,F31〜F33を含んでいる。信号F11〜F13と信号F21〜F23とは互いに表示画面の1ライン分離れており、信号F21〜F23とF31〜F33とは互いに表示画面の1ライン分離れている。この例では、信号F11〜F13,F21〜F23,F31,F32は低レベルであり、信号F33は高レベル(アクティブ)となっている。これらの信号は、図8に示したF11〜F13,F21〜F23,F31〜F33と対応している。すなわち、図9においてOSDフラグ信号Sfが低レベルとなっているF11〜F13,F21〜F23,F31,F32は、図8においてOSDフラグ領域Rfの外側にあり、図9においてOSDフラグ信号Sfが高レベル(アクティブ)となっているF33は、図8においてOSDフラグ領域RFの内側にある。
【0050】
図9(A)に示したOSDフラグ信号SfがOSDマスク生成部40に入力された場合、OSDマスク生成部40の論理和回路49の入力は、OSDフラグ信号Sfが信号F33のときには図6に示した状態になる。すなわち、論理和回路49の入力のうちの1つには、信号F33(OSDフラグ信号Sf)が入力され、論理和回路49のその他の入力には、低レベルの信号F11〜F13,F21〜F23,F31,F32がラインメモリ41,42およびD型フリップフロップ43〜48からそれぞれ供給される。このとき、論理和回路49の出力は高レベル(アクティブ)となり、OSDマスク生成部40は、図9(B)に示したように、高レベル(アクティブ)のOSDマスク信号Smを出力することとなる。このOSDマスク信号Smが供給されたフレーム補間部23は、図8において、F11〜F13,F21〜F23,F31〜F33の中心に位置するF22の位置におけるOSDマスク信号Smがアクティブになったと判断する。このようにして、OSDマスク信号Smがアクティブになる画素Pixが、図8に示したように、OSDマスク領域Rmとなる。
【0051】
この動作を表示画面31全体にわたって繰り返すことにより、OSDマスク生成部40は、図8に示したように、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分広いOSDマスク領域Rmを生成する。すなわち、このOSDマスク生成部40は、OSD画面32よりも、水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分広いOSDマスク領域Rmを生成する。
【0052】
フレーム補間部23は、このOSDマスク領域Rmに基づいてフレーム補間処理を行う。すなわち、フレーム補間部23は、このOSDマスク領域Rmの外側においてのみフレーム補間処理を行い、OSDマスク領域Rmの内側ではフレーム補間処理を行わない。これにより、OSDマスク領域Rmの内側では、フレーム補間処理に起因する映像のエラーやノイズが生じることがない。仮に、フレーム補間部23のしくみに起因して、フレーム補間処理の際にOSDマスク領域Rmの内側にエラーが発生する場合でも、このフレーム補間部23は、OSD画面32よりも広いOSDマスク領域Rmに基づいてフレーム補間処理を行っているため、OSDフラグ領域Rf(OSD画面32の領域)に基づいてフレーム補間処理を行う場合に比べて、OSD画面32でのエラーの発生を低減することができる。
【0053】
また、一般的に、動きベクトルによるフレーム補間処理においては、異なる動きの画像領域の境界付近では、異なる動きの周囲の画素の影響を受けて動きベクトルに誤差が生じやすく、それによって異なる動きの画像領域の境界付近にフレーム補間エラーが発生するおそれがある。具体的には、例えばOSD画面が静止画であり、OSD画面の外側が動画である場合には、OSD画面とその外側との境界付近にエラーが発生しやすい。本実施の形態では、OSDマスク領域RmをOSDフラグ領域Rfに比べてより大きくすることにより、このエラーのOSD画面への影響を低減することができる。
【0054】
[効果]
以上のように本実施の形態では、OSDフラグ信号SfによりOSD画面の領域を指定し、フレーム補間処理を選択的に行うようにしたので、OSD画面の外側のみに対してフレーム補間処理を行うことができ、フレームレート変換に起因する映像のエラーやノイズを低減することができる。
【0055】
また、本実施の形態では、OSDフラグ信号Sfにより画素ごとにOSD画面の領域を指定するようにしたので、そのOSD画面の形状が複雑な場合やOSD画面が動いている場合でも、それに応じてOSD画面の外側に対してフレーム補間処理を行うことができる。具体的には、例えばOSD画面が四角形でない場合や、複雑な形状である場合、OSD画面に枠が無く文字だけの場合、あるいはOSD画面が画面の横からスライドしてくるなど静止していない場合などにおいても、その形状に応じたフレーム補間処理を行うことができる。
【0056】
また、本実施の形態では、OSDフラグ信号Sfに基づいて生成したOSDマスク信号Smに基づいてフレーム補間処理を行うようにしたので、OSD画面の領域とは異なる領域に対してフレーム補間処理を行わないように設定することができる。特に、OSDマスク領域RmをOSDフラグ領域Rfより大きくした場合には、OSD画面とその外側との境界付近に発生するエラーのOSD画面への影響を低減できる。また、仮にフレーム補間処理によりOSDマスク領域Rmの内側にエラーが発生する場合でも、そのエラーのOSD画面への影響を低減することができる。
【0057】
[変形例1−1]
上記実施の形態では、OSDマスク生成部40は、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分広いOSDマスク領域Rmを生成するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、水平方向および垂直方向にそれぞれ2画素分以上広いOSDマスク領域Rmを生成するようにしてもよいし、水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分以上狭いOSDマスク領域Rmを生成するようにしてもよいし、水平方向と垂直方向とで広くする画素数を異なるようにしてもよい。以下にいくつかの例を挙げて説明する。
【0058】
図10は、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ2画素分広いOSDマスク領域Rmを生成するOSDマスク生成部40Bの一構成例を表すものである。本変形例に係るOSDマスク生成部40Bでは、上記実施の形態に係るOSDマスク生成部40と比較して、各ラインメモリ401〜404に接続されるD型フリップフロップの数が増えるとともに、ラインメモリおよびその入力に接続されたD型フリップフロップにより構成されるメモリブロック400の数が増えている。各ラインメモリに接続されるD型フリップフロップの数を増やすことにより、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向に広いOSDマスク領域Rmを生成することができる。また、メモリブロック400の数を増やすことにより、OSDフラグ領域Rfよりも垂直方向に広いOSDマスク領域Rmを生成することができる。これにより、水平方向と垂直方向とで広くする画素数を異なるようにすることも可能である。
【0059】
このように、OSDマスク領域RmをOSDフラグ領域Rfに比べてより大きくすることにより、OSD画面とその外側との境界付近に発生するエラーのOSD画面への影響をより低減することができる。また、仮にフレーム補間処理によりOSDマスク領域の内側にエラーが発生する場合でも、そのエラーのOSD画面への影響をより低減することができる。
【0060】
図11は、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分狭いOSDマスク領域Rmを生成するOSDマスク生成部40Cの一構成例を表すものである。OSDマスク生成部40Cは、上記実施の形態に係るOSDマスク生成部40において、論理和回路49に代えて論理積回路49Cを備えたものである。この構成により、OSDマスク生成部40Cは、図12に示したように、OSD画面(OSDフラグ領域Rf)よりも小さいOSDマスク領域Rmを生成することができる。
【0061】
[変形例1−2]
上記実施の形態では、OSDマスク生成部40は、常に、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分広いOSDマスク領域Rmを生成するようにしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、外部から設定を行うことにより、OSDマスク領域Rmを変更できるようにしてもよい。図13は、本変形例に係るOSDマスク生成部40Dの一構成例を表すものである。OSDマスク生成部40Dは、図6に示した上記実施の形態に係るOSDマスク生成部40と、図11に示した上記変形例に係るOSDマスク生成部40Cとを含むものである。さらに、OSDマスク生成部40Dは、セレクタ49Dを備えている。セレクタ49Dは、外部から供給される制御信号Selに基づいて、3つの入力信号(OSDフラグ信号Sf、論理和回路49の出力信号、論理積回路49Cの出力信号)のうちの一つを選択しOSDマスク信号Smとして出力するものである。すなわち、セレクタ49Dは、OSDフラグ信号Sfを入力として選択した場合には、このOSDフラグ領域Rfと等しいOSDマスク領域Rmを示すOSDマスク信号Smを出力する。また、セレクタ49Dは、論理和回路49の出力信号を入力として選択した場合には、図6に示した上記実施の形態に係るOSDマスク生成部40と同様に、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分広いOSDマスク領域Rmを示すOSDマスク信号Smを出力する。そして、セレクタ49Dは、論理積回路49Cの出力信号を入力として選択した場合には、図11に示した上記変形例に係るOSDマスク生成部40Cと同様に、OSDフラグ領域Rfよりも水平方向および垂直方向にそれぞれ1画素分狭いOSDマスク領域Rmを示すOSDマスク信号Smを出力する。
【0062】
ここで、制御信号Selは、本発明における「調整設定情報」の一具体例に対応する。
【0063】
OSDマスク領域RmをOSD画面よりも広くした場合には、そのOSDマスク領域Rmの外側(フレーム補間処理が作用する部分)と内側(フレーム補間処理を行わない部分)との境界が目立つことによる不自然さはあるものの、OSD画面およびその周辺のエラーが低減できる。一方、OSDマスク領域RmをOSD画面よりも狭くした場合には、OSD画面の端においてフレーム補間処理が行われるため、この部分にエラーが発生するおそれがあるものの、上述したOSD画面周辺の不自然さが改善される。すなわち、この2つは互いにトレードオフの関係にある。本変形例に示したように、制御信号Selを設けることにより、この選択が可能となる。
【0064】
[変形例1−3]
上記実施の形態では、OSD生成部13および映像信号処理部14は、OSDフラグ信号Sfと映像信号Sdispとをフレームレート変換部20に対して別々に供給したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、OSDフラグ信号Sfと映像信号Sdispとを多重化して供給してもよい。以下にその例を説明する。
【0065】
図14は、本変形例に係る表示装置1Eの一構成例を表すものである。表示装置1Eは、映像信号処理部14Eと、フレームレート変換部20Eとを備えている。
【0066】
映像信号処理部14Eは、映像信号とOSDフラグ信号とを多重化したOSDフラグ付き映像信号Sdisp2を生成し、フレームレート変換部20Eに対して供給する。図15は、OSDフラグ付き映像信号Sdisp2の一例を表すものである。OSDフラグ付き映像信号Sdisp2は、OSDフラグ付き画素信号Spix2を含んでいる。OSDフラグ付き画素信号Spix2は、画素信号Spixおよびその画素信号Spixに係る画素に対応するOSDフラグOFにより構成されている。
【0067】
フレームレート変換部20Eは、映像信号処理部14Eから供給されたOSDフラグ付き映像信号Sdisp2に基づいて、フレームレート変換を行うものである。図16は、フレームレート変換部20Eの一構成例を表すものである。フレームレート変換部20Eは、OSDフラグ分離部39を備えている。OSDフラグ分離部39は、図15に示したOSDフラグ付き映像信号Sdisp2から、画素信号SpixとOSDフラグOFとを分離し、図2に示した映像信号SdispおよびOSDフラグ信号Sfを生成するものである。
【0068】
このようにOSDフラグ信号Sfと映像信号Sdispとを多重化することにより、これらの信号の相互間の同期をしやすくすることができるとともに、フレームレート変換部20Eへの信号の伝送をシンプルにすることができる。
【0069】
[変形例1−4]
上記実施の形態では、OSD生成部13はOSDフラグ信号Sfを生成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えばOSDマスク信号Smを生成するようにしてもよい。図17は、本変形例に係るフレームレート変換部20Fの一構成例を表すものである。フレームレート変換部20Fは、本変形例に係るOSD生成部(図示せず)から供給されるOSDマスク信号Smに基づいてフレームレート変換を行うものである。本変形例に係るフレームレート変換部20Fは、上記実施の形態に係るフレームレート変換部20(図4)において、OSDマスク生成部40を省いたものである。この場合、上記変形例1−3と同様に、OSDマスク信号Smと映像信号Sdispとを多重化してもよい。
【0070】
[変形例1−5]
上記実施の形態では、フレーム補間部23はOSDマスク信号Smに基づいてフレーム補間処理を行うものとしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、OSDマスク生成部40を省き、OSDフラグ信号Sfに基づいてフレーム補間処理を行うようにしてもよい。
【0071】
[変形例1−6]
上記実施の形態では、映像信号Sdispは、RGBのサブ画素の信号からなるシリアルデータとして構成したが、これに限定されるものではなく、RGBのサブ画素の各信号からなるパラレルデータとして構成してもよい。
【0072】
<2.第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る表示装置2について説明する。本実施の形態は、フレームレート変換部におけるフレームレート変換の方法が、上記第1の実施の形態と異なるものである。すなわち、上記第1の実施の形態(図4)では、動きベクトル検出部22およびフレーム補間部23は、画素単位で動きベクトルを求めてフレーム補間処理を行うが、本実施の形態では、複数の画素からなるブロック単位で動きベクトルを求めてフレーム補間処理を行う。表示装置2の構成は、フレームレート変換部を除いて、上記第1の実施の形態に係る表示装置1(図1)と同様である。なお、上記第1の実施の形態に係る表示装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0073】
[構成例]
(フレームレート変換部50)
図18は、フレームレート変換部50の一構成例を表すものである。フレームレート変換部50は、動きベクトル検出部52と、フレーム補間部53と、OSDマスク生成部60とを備えている。
【0074】
動きベクトル検出部52およびフレーム補間部53は、上記第1の実施の形態に係る動きベクトル検出部22およびフレーム補間部23と同様の動作を行うが、上記第1の実施の形態では、画素単位で処理を行うのに対して、本実施の形態では、複数の画素からなるブロック単位(画素ブロックBpix単位)で行うようになっている。
【0075】
図19は、画素ブロックBpixを模式的に表すものである。画素ブロックBpixは、画面の水平方向にm画素、垂直方向にn画素の、計m×n画素により構成される。ここでmおよびnは1以上の自然数である。図19に示した例では、画素ブロックBpixは、水平方向に6画素(m=6)、垂直方向に5画素(n=5)の計30画素により構成されている。
【0076】
動きベクトル検出部52は、画素ブロックBpix単位で動きベクトルを求め、フレーム補間部53は、画素ブロックBpix単位でフレーム補間処理を行う。この画素ブロックBpixが大きい(多くの画素により構成される)場合には、細かい表示内容についてその動きを検出することが難しくなり、そのフレーム補間処理ができないおそれがある。一方、この画素ブロックBpixが小さい(少ない画素により構成される)場合には、例えば表示内容に繰り返しパターンが含まれる場合などにおいて、その動きを正確に検出できないおそれがある。画素ブロックBpixの大きさは、これらを考慮して決定される。
【0077】
OSDマスク生成部60は、画素を単位としたOSDフラグ領域Rf(OSDフラグ信号Sf)に基づいて、画素ブロックBpixを単位としたOSDマスク領域Rm2(OSDマスク信号Sm2)を生成するものである。すなわち、OSDマスク生成部60は、動きベクトル検出部52およびフレーム補間部53が画素ブロックBpixを単位として処理を行うことに対応して、画素ブロックBpixを単位としたOSDマスク領域Rm2を生成するようになっている。その際、OSDマスク生成部60は、OSDマスク調整定数Cthに基づいて、そのOSDマスク領域Rm2を調整できる機能を有している。
【0078】
(OSDマスク生成部60)
図20は、OSDマスク生成部60の一構成例を表すものである。OSDマスク生成部60は、ラインメモリ61(1)〜61(n−1)と、DFFブロック62(1)〜62(n)と、カウンタ64と、比較器65と、メモリ66と、タイミング発生部67とを備えている。
【0079】
ラインメモリ61(1)〜61(n−1)は、上記第1の実施の形態に係るラインメモリ41,42と同様に、入力信号の1ライン分の情報を保持することにより、1ライン分遅延した信号を出力するものである。ラインメモリ61(1)〜61(n−1)は直列に接続されている。ラインメモリ61(1)の入力端子には、OSDフラグ信号Sfが供給される。これにより、例えば、ラインメモリ61(1)はOSDフラグ信号Sfの1ライン分遅延した信号を出力し、ラインメモリ61(2)は、OSDフラグ信号の2ライン分遅延した信号を出力する。同様にして、ラインメモリ61(n−1)は、OSDフラグ信号の(n−1)ライン分遅延した信号を出力する。
【0080】
DFFブロック62(1)〜62(n)は、入力信号の1ライン分の情報を保持するものである。DFFブロック62(1)の入力端子には、OSDフラグ信号Sfが供給される。DFFブロック62(2)〜62(n)の入力端子は、ラインメモリ61(1)〜61(n−1)の出力端子にそれぞれ接続されている。
【0081】
DFFブロック62(1)〜62(n)のそれぞれは、D型フリップフロップ63(1)〜63(m−1)を有している。このD型フリップフロップ63(1)〜63(m−1)は、上記第1の実施の形態に係るD型フリップフロップ43〜48と同様に、入力信号の1画素分の情報を保持することにより、1画素分遅延した信号を出力するものである。
【0082】
この構成により、DFFブロック62(1)〜62(n)のそれぞれでは、ラインごとに、水平方向にm画素分のOSDフラグ信号が保持される。すなわち、DFFブロック62(1)〜62(n)では、画素ブロックBpixに対応するm×n画素分のOSDフラグ信号が保持される。
【0083】
カウンタ64は、DFFブロック62(1)〜62(n)から供給されるm×n画素分のOSDフラグ信号のうち、アクティブになっているものの数を求め、カウント値Cntとして出力する機能を有している。
【0084】
比較器65は、カウンタ64から供給されたカウント値Cntと、OSDマスク調整定数Cthとを比較するものである。具体的には、比較器65は、カウント値CntがOSDマスク調整定数Cthよりも大きい場合には高レベル(アクティブ)を出力し、カウント値CntがOSDマスク調整定数Cth以下である場合には低レベルを出力するようになっている。
【0085】
メモリ66は、比較器65から供給される比較結果を保持するものである。タイミング発生部67は、メモリ66の書き込みや読み出しを制御するものである。タイミング発生部67は、画素ブロックBpix単位でライトイネーブル信号WEを発生する。メモリ66は、このライトイネーブル信号WEに基づいて、比較器65から供給される比較結果を書き込むようになっている。なお、メモリ66は、タイミング発生部67から供給されたライトアドレス信号WADによって指示されたメモリアドレスに対して上述した書き込みを行う。
【0086】
そしてメモリ66は、タイミング発生部67から供給されたリードアドレス信号RADによって指示されたメモリアドレスに保持されたデータをOSDマスク信号Sm2として出力するようになっている。
【0087】
ここで、表示装置2は、本発明における「映像表示装置」の一具体例に対応する。OSDマスク調整定数Cthは、本発明における「画素数しきい値」の一具体例に対応する。
【0088】
[動作および作用]
図21は、OSDマスク生成部60の一動作例を表すものであり、(A)はOSDフラグ領域Rfを示し、(B)〜(E)はOSDマスク領域Rm2を示す。この例では、画素ブロックBpixは、30個の画素Pixにより構成されている。図21おいて、(B)はOSDマスク調整定数Cthが0の場合を示し、(C)はOSDマスク調整定数Cthが3の場合を示し、(D)はOSDマスク調整定数Cthが8の場合を示し、(E)はOSDマスク調整定数Cthが29の場合を示す。
【0089】
OSDマスク生成部60に供給されるOSDフラグ領域Rfは、図21(A)に示したように、画素単位でOSD画面の表示領域を示すものである。このようなOSDフラグ領域Rfが供給されたときに、OSDマスク生成部60は、図21(B)〜(E)に示したように、OSDマスク調整定数Cthに基づいて、OSDマスク領域Rm2を生成する。
【0090】
OSDマスク調整定数Cthが0の場合には、OSDマスク生成部60の比較器65は、各画素ブロックBpixにおいて、OSDフラグ信号がアクティブになっている画素数が0より大きいときに、その画素ブロックBpixに対してOSDマスク信号をアクティブにする。言い換えれば、OSDマスク生成部60は、図21(A),(B)に示したように、1つ以上の画素がOSDフラグ領域Rfに設定されている画素ブロックBpixをOSDマスク領域Rm2に設定する。
【0091】
OSDマスク調整定数Cthが3の場合には、同様に、OSDマスク生成部60は、図21(A),(C)に示したように、4つ以上の画素がOSDフラグ領域Rfに設定されている画素ブロックBpixをOSDマスク領域Rm2に設定する。
【0092】
OSDマスク調整定数Cthが8の場合には、同様に、OSDマスク生成部60は、図21(A),(D)に示したように、9つ以上の画素がOSDフラグ領域Rfに設定されている画素ブロックBpixをOSDマスク領域Rm2に設定する。
【0093】
そして、OSDマスク調整定数Cthが29の場合には、同様に、OSDマスク生成部60は、図21(A),(E)に示したように、30個全ての画素がOSDフラグ領域Rfに設定されている画素ブロックBpixをOSDマスク領域Rm2に設定する。
【0094】
以上に示したように、OSDマスク生成部60では、供給されたOSDマスク調整定数Cthにより、OSDマスク領域Rm2を調整することができる。OSDマスク調整定数Cthが0の場合には、図21(A)に示したように、OSDマスク領域Rm2は、OSDフラグ領域Rfと等しいか、それよりも大きくなるものであり、いわば“切り上げ方式”である。この方式は、上記第1の実施の形態に係るOSDマスク生成部40(図6)の方式と同様である。一方、OSDマスク調整定数Cthが29の場合には、図21(E)に示したように、OSDマスク領域Rm2は、OSDフラグ領域Rfと等しいか、それよりも小さくなるものであり、いわば“切り捨て方式”である。この方式は、上記第1の実施の形態の変形例に係るOSDマスク生成部40C(図11)の方式と同様である。
【0095】
なお、図21には示していないが、OSDマスク調整定数Cthが15の場合には、OSDマスク生成部60は、16以上(つまり過半数)の画素がOSDフラグ領域Rfに設定されている画素ブロックBpixをOSDマスク領域Rm2に設定する。これは、いわば“多数決方式”である。
【0096】
このようにして、表示装置2では、OSDマスク領域Rm2の大きさを調整することができる。OSDマスク領域Rm2をOSD画面よりも広くした場合には、OSD画面およびその周辺のエラーが低減できるが、そのOSDマスク領域Rmの外側(フレーム補間処理が作用する部分)と内側(フレーム補間処理を行わない部分)との境界が目立つことによる不自然さが生じる。一方、OSDマスク領域Rm2をOSD画面よりも狭くした場合には、OSD画面の端においてフレーム補間処理が行われるため、この部分にエラーが発生するおそれがある。すなわち、この2つは互いにトレードオフの関係にある。表示装置2では、OSDマスク領域Rm2をOSDマスク調整定数Cthにより調整できるようにしたので、表示装置の設計方針により、あるいは、ユーザの好みや視聴している画像の性質などにより、OSD画面およびその周辺のエラーを低減できるようにするなど、より最適に調整することが可能となる。
【0097】
フレーム補間部53は、このOSDマスク領域Rm2に基づいて、画素ブロックBpix単位でフレーム補間処理を行う。すなわち、フレーム補間部53は、このOSDマスク領域Rm2の外側においてのみフレーム補間処理を行い、OSDマスク領域Rm2の内側ではフレーム補間処理を行わない。これにより、OSDマスク領域Rm2の内側では、フレーム補間処理に起因する映像のエラーやノイズが生じることがない。
【0098】
[効果]
以上のように本実施の形態では、画素単位のOSDフラグ領域Rfに基づいて、画素ブロックBpix単位のOSDマスク領域Rm2を生成するようにしたので、フレーム補間処理が画素ブロックBpix単位で行われる場合であっても、そのフレーム補間処理を行わない領域(マスク領域)の指示をシンプルに行うことができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0099】
また、本実施の形態では、OSDマスク領域Rm2をOSDマスク調整定数Cthにより調整できるようにしたので、表示装置の設計方針により、あるいは、ユーザの好みや視聴している画像の性質などにより、OSD画面およびその周辺のエラーを低減できるようにするなど、より最適に調整することが可能となる。
【0100】
その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
【0101】
上記実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、OSD生成部13および映像信号処理部14は、OSDフラグ信号Sfと映像信号Sdispとを多重化してフレームレート変換部に対して供給するようにしてもよい。
【0102】
上記実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に、OSD生成部13は、OSDマスク信号Sm2を生成するようにしてもよい。
【0103】
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る表示装置3について説明する。本実施の形態は、OSD生成部からフレーム補間部に対して、画面上におけるOSD画面の領域を伝える方法が、上記第1および第2の実施の形態と異なる。すなわち、本実施の形態では、画面上における座標を用いて、OSD画面の領域を伝えるものである。その他の構成は、上記第1の実施の形態(図1)などと同様である。なお、上記第1および第2の実施の形態に係る表示装置と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0104】
図22は、本比較例に係るフレームレート変換部70の一構成例を表すものである。フレームレート変換部70は、フレーム補間部73を備えている。フレーム補間部73は、本比較例に係るOSD生成部(図示せず)から供給されるOSD座標信号Scに基づいてフレームレート変換を行うものである。具体的には、OSD座標信号Scは、例えば、OSD画面の角の座標(OSD画面32が四角形の場合には四隅の座標)を示すものであり、フレーム補間部73は、この座標情報に基づいて画面上におけるOSD画面の領域を求め、そのOSD画面の外側に対してのみフレーム補間処理を行うようになっている。
【0105】
ここで、表示装置3は、本発明における「映像表示装置」の一具体例に対応する。OSD座標信号Scは、本発明における「座標情報」の一具体例に対応する。
【0106】
以上のように本実施の形態では、OSD座標信号ScによりOSD画面の領域を指定し、フレーム補間処理を選択的に行うようにしたので、シンプルな構成でフレームレート変換に起因する映像のエラーやノイズを低減することができる。
【0107】
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0108】
例えば、上記第1および第2の各実施の形態では、OSDフラグ信号SfおよびOSDマスク信号Sm,Sm2は、その信号レベルが高レベルである場合をアクティブとしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば低レベルである場合をアクティブとしてもよい。
【0109】
また、例えば、上記第2の実施の形態では、画素ブロックBpixは、30個(m=6およびn=5)の画素Pixにより構成したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、29個以下の画素Pixにより構成しても良いし、31個以上の画素Pixにより構成してもよい。
【符号の説明】
【0110】
1,1E,2,3…表示装置、11…チューナ、12…MPEGデコーダ、13…OSD生成部、14…映像信号処理部、15…映像処理部、16…表示駆動部、17…表示部、19…アンテナ、20,20E,20F,50,70…フレームレート変換部、21…フレームメモリ、22,52…動きベクトル検出部、23,53,73…フレーム補間部、31…表示画面、32…OSD画面、39…OSDフラグ分離部、40,40B,40C,40D,60…OSDマスク生成部、41,42,61(1)〜61(n−1)…ラインメモリ、43〜48,63(1)〜63(m−1)…D型フリップフロップ、49,420…論理和回路、49C…論理積回路、49D…セレクタ、62(1)〜62(n)…DFFブロック、64…カウンタ、65…比較器、66…メモリ、67…タイミング発生部、400…メモリブロック、A…動きベクトル、B…ベクトル、Bpix…画素ブロック、Cnt…カウント値、Cth…OSDマスク調整定数、F…フレーム、F2…補間フレーム、F11〜F13,F21〜F23,F31〜F33…信号、OF…OSDフラグ、Pix…画素、RAD…リードアドレス信号、Rf…OSDフラグ領域、Rm,Rm2…OSDマスク領域、Sdisp…映像信号、Sdisp2…OSDフラグ付き映像信号、Sel…制御信号、Sf…OSDフラグ信号、Sm,Sm2…OSDマスク信号、Spix…画素信号、Spix2…OSDフラグ付き画素信号、WAD…ライトアドレス信号、WE…ライトイネーブル信号。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して動きベクトルに基づくフレーム補間処理を行うことにより、フレームレートを変換するフレームレート変換部と、
前記フレームレート変換部により変換された映像フレームに基づいて映像表示を行う表示部と
を備え、
前記フレームレート変換部が、前記OSD画像の領域を示すOSD領域情報に基づき、前記フレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行う
映像表示装置。
【請求項2】
前記OSD領域情報は、映像フレームを構成する1または複数の画素ごとに対応づけられたフラグ信号である
請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記OSD領域情報は、前記OSD画像の領域の座標情報である
請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記映像フレームに前記OSD画像を重畳して前記合成映像フレームを生成するとともに、前記OSD領域情報を生成する重畳部をさらに備えた、
請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記フレームレート変換部は、前記OSD画像の領域以外の領域に対して前記フレーム補間処理を行う
請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項6】
前記フラグ信号に基づいてマスク領域を生成するマスク生成部をさらに備え、
前記フレームレート変換部は、前記マスク領域以外の領域に対して前記フレーム補間処理を行う
請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項7】
前記マスク領域は前記OSD画像の領域を含み、あるいは前記OSD画像の領域は前記マスク領域を含む
請求項6に記載の映像表示装置。
【請求項8】
前記マスク生成部は、供給された調整設定情報に基づいて前記マスク領域の広さを調整して生成する
請求項6に記載の映像表示装置。
【請求項9】
前記マスク生成部は、複数の画素からなる画素ブロックを単位として前記マスク領域を生成し、
前記フレームレート変換部は、前記フレーム補間処理を前記画素ブロックごとに選択的に行う
請求項6に記載の映像表示装置。
【請求項10】
前記マスク生成部は、前記画素ブロックのそれぞれにおける前記OSD画像の画素数を前記画素数しきい値と比較することにより、マスク領域を調整し生成する
請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項11】
前記マスク生成部は、画素ブロックにおける前記OSD画像の画素数が、その画素ブロックの画素数と等しいときに、その画素ブロックをマスク領域として設定する
請求項10に記載の映像表示装置。
【請求項12】
前記マスク生成部は、画素ブロックにおける前記OSD画像の画素数が1以上である場合に、その画素ブロックをマスク領域として設定する
請求項10に記載の映像表示装置。
【請求項13】
前記重畳部は、前記合成映像フレームと前記OSD領域情報とを多重化して出力する
請求項4に記載の映像表示装置。
【請求項14】
前記OSD領域情報は、映像フレームを構成する1または複数の画素ごとに対応づけられたフラグ信号であり、
前記合成映像フレームと前記フラグ信号とが画素ごとに時分割多重されている
請求項13に記載の映像表示装置。
【請求項15】
映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して動きベクトルに基づくフレーム補間処理を行うことにより、フレームレートを変換するフレームレート変換部を備え、
前記フレームレート変換部が、前記OSD画像の領域を示すOSD領域情報に基づき、前記フレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行う
フレームレート変換装置。
【請求項16】
映像フレームにOSD画像を重畳して生成された合成映像フレームに対して、前記OSD画像の領域を示すOSD領域情報に基づき、動きベクトルに基づくフレーム補間処理を1または複数の画素ごとに選択的に行うことによりフレームレートを変換し、
前記フレームレート変換された映像フレームに基づいて映像表示を行う
表示方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate


【公開番号】特開2011−244283(P2011−244283A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−115796(P2010−115796)
【出願日】平成22年5月19日(2010.5.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】