説明

映像表示装置,テレビジョン受像機

【課題】映像表示装置の姿勢にかかわらず本来の左右方向の相対的な位置関係で左チャンネルの音声及び右チャンネルの音声を再生することのできる映像表示装置及びテレビジョン受像機を提供すること。
【解決手段】映像を表示する映像表示パネル161の表示面に対向する位置から見たときの左スピーカ171,右スピーカ172の左右方向の相対位置を検出し,その検出された左スピーカ171,右スピーカ172の左右方向の相対位置に応じて,左スピーカ171,右スピーカ172のうち左側に位置するスピーカから左チャンネルの音声を再生させ,右側に位置するスピーカから右チャンネルの音声を再生させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,テレビジョン放送信号などの映像データに基づいて映像及び音声を再生するテレビジョン受像機などの映像表示装置に関し,特に,映像表示装置におけるステレオ音声の再生技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に,テレビジョン受像機などの映像表示装置では,左右に離間して配置された二つの左スピーカ及び右スピーカによりモノラル音声やステレオ音声の再生が行われる。具体的に,モノラル音声の再生時には左スピーカ及び右スピーカから同一の音声が再生される。一方,ステレオ音声の再生時には,左スピーカ及び右スピーカから左チャンネル及び右チャンネルの異なる音声が再生されてステレオ効果が発揮される。例えば,ステレオ再生は,左右から異なる言語の音声を再生する音声多重放送や音の定位を表現する擬似サラウンドなどに用いられる。
ところで,視聴者から見た映像表示装置の姿勢が異なると,その視聴者から見た左スピーカ及び右スピーカの位置関係も変化する。例えば,表示面に対向する位置から映像表示装置を見たときに左スピーカ及び右スピーカが左右方向に離間する場合,その表示面が90°変化するように映像表示装置を回転させると,その左スピーカ及び右スピーカは視聴者から見て上下方向に離間することになる。
これに対し,例えば特許文献1では,映像表示装置の上下方向及び左右方向のそれぞれに対応する位置に合計4つのスピーカを設けて常にステレオ効果を発揮させるための構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−117271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら,前記特許文献1では,左スピーカとして機能するスピーカから再生される音声は左チャンネルの音声であり,右スピーカとして機能するスピーカから再生される音声は右チャンネルの音声であることに変わりはない。即ち,左スピーカ及び右スピーカとして機能する一対のスピーカの左右方向の相対的な位置関係は考慮されていない。そのため,例えば表示面が180°変化するように映像表示装置を回転させることにより左スピーカ及び右スピーカの左右方向の相対的な位置関係が逆転しても,依然として左スピーカからは左チャンネルの音声,右スピーカからは右チャンネルの音声が再生されることになる。この場合,視聴者は,本来の左右方向とは逆方向から左チャンネル及び右チャンネルの音声を聞くことになってしまう。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,映像表示装置の姿勢にかかわらず本来の左右方向の相対的な位置関係で左チャンネルの音声及び右チャンネルの音声を再生することのできる映像表示装置及びテレビジョン受像機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明は,映像を表示する映像表示パネルと音声を再生する二つのスピーカとを有する映像表示装置であって,前記映像表示パネルの表示面に対向する位置から見たときの前記スピーカ各々の左右方向の相対位置を検出する相対位置検出手段と,前記相対位置検出手段により検出された前記スピーカ各々の左右方向の相対位置に応じて,前記スピーカ各々のうち左側に位置するスピーカから予め設定された左チャンネルの音声を再生させ,右側に位置するスピーカから予め設定された右チャンネルの音声を再生させる音声切替手段とを備えてなることを特徴とする映像表示装置として構成される。なお,前記左チャンネルの音声及び前記右チャンネルの音声は,例えば音の定位を表現する擬似サラウンドにおける2チャンネルの音声,又は音声多重放送における異なる言語の音声である。
本発明によれば,スピーカ各々の左右方向の相対位置に応じて該スピーカ各々で再生される音声が切り替えられるため,映像表示装置の姿勢にかかわらず本来の左右方向の相対的な位置関係で左チャンネルの音声及び右チャンネルの音声を再生することができる。
【0006】
ここで,前記音声切替手段は,前記相対位置検出手段により検出された前記スピーカ各々の左右方向の相対位置にずれが無い場合は,前記左チャンネル及び前記右チャンネルの音声に代えてモノラル音声を前記スピーカ各々から再生させるものであることが考えられる。これにより,例えば左右方向の相対位置にずれが無い前記スピーカ各々から異なる左チャンネル及び右チャンネルの音声が再生されることに起因して視聴者が感じる違和感を防止することができる。
このとき,前記左チャンネルの音声及び前記モノラル音声の切り替えと前記右チャンネルの音声及び前記モノラル音声の切り替えとを同時に切り替えると,その切り替え時に瞬時的に無音をなることや再生音声が急激に変化することが考えられる。そこで,前記音声切替手段は,前記左チャンネルの音声及び前記モノラル音声の切り替えと前記右チャンネルの音声及び前記モノラル音声の切り替えとを異なるタイミングで行うものであることが望ましい。これにより,少なくとも前記スピーカのいずれか一方から音声が再生された状態で切り替えが行われるため,切り替え時の瞬時的な無音状態や再生音声の急激な変化を防止することができる。
また,本発明は少なくとも3つの前記スピーカを備える構成にも適用可能である。この場合,前記音声切替手段は,前記スピーカ各々のうち最も左側に位置するスピーカから前記左チャンネルの音声を再生させ,最も右側に位置するスピーカから前記右チャンネルの音声を再生させるものであることが考えられる。
さらに,前記音声切替手段が,前記相対位置検出手段により検出された前記スピーカ各々の左右方向の相対位置のずれ量が小さくなるほど,前記スピーカ各々で再生される前記左チャンネル及び前記右チャンネルの音声により表現されるステレオ感を強調するように前記左チャンネル及び前記右チャンネルの音声を調整するものであることが考えられる。これにより,前記スピーカ各々の左右方向の間隔が狭くても所定のステレオ感を得ることが可能となる。
また,本発明は,上述の映像表示装置を備えてなるテレビジョン受像機の発明として捉えることも可能である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば,スピーカ各々の左右方向の相対位置に応じて該スピーカ各々で再生される音声が切り替えられるため,映像表示装置の姿勢にかかわらず本来の左右方向の相対的な位置関係で左チャンネルの音声及び右チャンネルの音声を再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機の概略構成を示す模式図。
【図2】本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機の詳細構成を示すブロック図。
【図3】モニタ部の映像表示部の構成例を示す模式図。
【図4】モニタ部で実行される音声切替処理の手順の一例を示すフローチャート。
【図5】モニタ部で実行される音声切替処理における切り替えタイミングの一例を示すタイミングチャート。
【図6】モニタ部で実行される音声切替処理の実行結果の一例を説明するための模式図。
【図7】モニタ部の他の構成例を示す模式図。
【図8】モニタ部で実行される音声切替処理の実行結果の一例を説明するための模式図。
【図9】モニタ部で実行される音声切替処理の実行結果の一例を説明するための模式図。
【図10】モニタ部で実行される音声切替処理の実行結果の一例を説明するための模式図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
まず,図1を参照しつつ,本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xの外観構成について説明する。なお,本発明は,例えばパーソナルコンピュータ等に用いられるディスプレイ装置や,携帯電話などの携帯型端末などの映像表示装置にも適用可能である。
図1に示すように,本発明の実施の形態に係るテレビジョン受像機Xは,映像を表示するモニタ部1(映像表示装置の一例)と,該モニタ部1が着脱可能なクレードル部2とを備えている。ここに,図1(a)はモニタ部1をクレードル部2にセットした状態,図1(b)はモニタ部1をクレードル部2から取り外した状態を示している。
クレードル部2は,テレビジョン放送局からテレビジョン放送信号を受信するための放送受信アンテナ3に接続されている。そして,クレードル部2は,放送受信アンテナ3から受信したテレビジョン放送信号を有線通信又は電波による無線通信でモニタ部1に入力する。これにより,モニタ部1は,入力されたテレビジョン放送信号に基づいてテレビ番組の映像を表示する。
なお,クレードル部2は,商用交流電源4に接続され,該商用交流電源4から供給される電力によって駆動する。一方,モニタ部1は,商用交流電源に接続されず,該モニタ部1に搭載された二次電池などから供給される電力によって駆動する。前記二次電池は,モニタ部1がクレードル部2に装着されることにより充電される。また,クレードル部2からモニタ部1に対して無線で電力を供給する無線電力伝送技術を採用してもよい。もちろん,モニタ部1が商用交流電源に接続可能である構成も考えられる。
【0010】
続いて,図2を参照しつつモニタ部1及びクレードル部2の詳細構成につて説明する。
図2に示すように,クレードル部2は,メイン制御部21,無線送受信部22,有線接続検出部23,映像処理部24,音声処理部25,チューナ26,外部入力部27,信号切換部28,OSD制御部29,有線インターフェース30などを備えている。
メイン制御部21は,CPU,RAM,ROMなどの制御機器を有しており,所定の制御プログラムに従って当該クレードル部2を統括的に制御するものである。なお,メイン制御部21は,ASICなどの電気回路であってもよい。
【0011】
チューナ26は,放送受信アンテナ3から地上デジタル放送やBS・CS放送などの各種テレビジョン放送の複数チャンネル分の映像信号及びその映像と同期した音声信号が重畳された信号(以下,放送信号という)を受信する。そして,チューナ26は,メイン制御部21から指示された放送チャンネルの信号を前記放送信号から抽出(選局)するとともに,その抽出信号の検波によって映像信号及び音声信号を取り出し,その映像信号及び音声信号を信号切換部28に入力する。
また,外部入力部27は,外部から入力されるコンポジット方式の映像信号及び音声信号や,セパレート方式の映像信号及び音声信号(いわゆるS端子の信号)等を信号切換部28に入力するインターフェースである。外部入力部27には,例えばDVDレコーダやブルーレイレコーダ,ハードディスクレコーダなどの映像再生装置Yが接続される。
信号切換部28は,メイン制御部21からの制御指示に従って選択したチューナ26及び外部入力部27のいずれか一方から入力される映像信号及び音声信号を映像処理部24及び音声処理部25に入力する。なお,前記音声信号は,左チャンネル及び右チャンネルの音声を含むステレオ信号又はモノラル信号である。ステレオ信号において,左チャンネルの音声は視聴者に対して左側から再生させることが予め設定された音声であり,右チャンネルの音声は視聴者に対して右側から再生させることが予め設定された音声である。具体的に,左チャンネル及び右チャンネルの音声は,音声多重放送における異なる言語の音声や,音の定位を表現する擬似サラウンドにおける2チャンネルの音声などである。
【0012】
また,OSD制御部29は,メイン制御部21からの制御指示に従って,メニュー表示や電子番組表,各種のステータス情報(音量,表示チャンネル等)など,モニタ部1で映像に重畳して表示させるOSD情報を映像処理部24に入力する。
映像処理部24は,映像信号から水平同期信号及び垂直同期信号の分離,その同期信号に位相同期したクロック信号の生成,映像信号からの輝度信号及び色信号の分離,所定の画質改善処理などの各種映像処理を行い,その処理後の映像信号を出力するものである。また,映像処理部24は,OSD制御部29からOSD情報が入力されている場合,そのOSD情報を表示映像に重畳して表示するための映像信号を生成するOSD表示機能も有している。
音声処理部25は,例えば入力される音声信号に対してイコライズ処理やサラウンド処理等の各種信号処理を施し,その処理後の音声信号を出力するものである。
そして,映像処理部24及び音声処理部25から出力された映像信号及び音声信号は,無線送受信部22及び有線インターフェース30のそれぞれに入力される。
【0013】
無線送受信部22は,アンテナ22aを通じて電波の送受信を行うことによりモニタ部1の無線送受信部12との間で無線データ通信を実現する通信モデム機能を有している。前記通信モデム機能は,例えば無線LAN等にも用いられるIEEE802.11規格などに準拠したOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)無線方式による無線通信を実現する。なお,この無線通信の周波数には,例えば2.4GHz帯や5GHz帯などが用いられる。
具体的に,無線送受信部22は,メイン制御部21からの制御指示に応じて,映像処理部24及び音声処理部25から出力される映像信号や音声信号などのデータを無線通信によりモニタ部1に送信する。例えば,映像信号及び音声信号はMPEG2などの映像圧縮フォーマットで伝送される。
【0014】
有線インターフェース30は,モニタ部1がクレードル部2に装着されることにより,モニタ部1の有線インターフェース18に接続される接続端子を有している。また,有線インターフェース30には,接続端子を介してモニタ部1との間で有線データ通信を実現するモデム機能なども含まれる。具体的に,有線インターフェース30は,メイン制御部21からの制御指示に応じて,映像処理部24及び音声処理部25から出力される映像信号や音声信号などのデータを有線通信によりモニタ部1に送信する。
有線接続検出部23は,有線インターフェース30が,モニタ部1の有線インターフェース18に接続されているか否か,即ちモニタ部1及びクレードル部2が有線接続されているか否かを検出する。なお,有線接続検出部23による接続の有無の検出手法は,従来の各種の断線検知技術などを利用することが可能である。そして,有線接続検出部23による検出結果は,メイン制御部21に入力される。前記検出結果は,メイン制御部21において,モニタ部1との間で有線通信及び無線通信のいずれによりデータ通信を行うかなどの判断に利用される。
【0015】
一方,モニタ部1は,メイン制御部11,無線送受信部12,データ処理部13,映像処理部14,音声処理部15,映像表示部16,傾斜角センサ163(傾き検出手段の一例),左スピーカ171,右スピーカ172,有線インターフェース18などを備えている。
メイン制御部11は,CPU,RAM,ROMなどの制御機器を有しており,所定の制御プログラムに従って当該モニタ部1を統括的に制御するものである。なお,メイン制御部11は,ASICなどの電気回路であってもよい。
無線送受信部12は,アンテナ12aを通じて電波の送受信を行うことによりクレードル部2の無線送受信部22との間で無線データ通信を実現する通信モデム機能を有している。前記通信モデム機能は,例えば無線LAN等にも用いられるIEEE802.11規格などに準拠したOFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)無線方式による無線通信を実現する。なお,この無線通信の周波数には,例えば2.4GHz帯や5GHz帯などが用いられる。具体的に,無線送受信部12は,クレードル部2から送信された映像信号や音声信号などのデータを無線通信により受信し,該データをデータ処理部13に入力する。
データ処理部13は,無線送受信部12から入力されるMPEG2などの映像圧縮フォーマットのデータを復号するデコーダである。そして,データ処理部13で復号された映像信号及び音声信号は,映像処理部14及び音声処理部15に入力される。
【0016】
有線インターフェース18は,モニタ部1がクレードル部2に装着されることにより,クレードル部2の有線インターフェース30に接続される接続端子を有している。また,有線インターフェース18には,接続端子を介してクレードル部2との間で有線データ通信を実現するモデム機能なども含まれる。具体的に,有線インターフェース18は,モニタ部1から送信される映像信号や音声信号などのデータを有線通信により受信し,該映像信号及び音声信号を映像処理部14及び音声処理部15に入力する。
映像処理部14は,CPUやMPU等の演算手段を有しており,データ処理部13又は有線インターフェース18から入力される映像信号に対し,例えばスケーリング処理や解像度変換処理などの各種の画像処理を施し,その処理後の映像信号を映像表示部16に入力する。これにより,映像表示部16は,入力された映像信号に基づいて映像を表示する。
【0017】
一方,音声処理部15は,データ処理部13又は有線インターフェース18から入力された音声信号に対し,ボリューム調整やイコライズ処理,サラウンド処理などの各種の音声処理を施し,その処理後の音声信号を左スピーカ171及び右スピーカ172に入力するものである。このとき,音声処理部15は,入力された音声信号がステレオ信号である場合には,該ステレオ信号に含まれた左チャンネル及び右チャンネルの音声を抽出し,それぞれを個別に左スピーカ171及び右スピーカ172に入力する。これにより,左スピーカ171及び右スピーカ172は,音声処理部15から入力された音声信号に基づいて左チャンネル及び右チャンネルの音声を再生する。
また,音声処理部15は,ステレオ信号が入力された場合にそのステレオ信号をモノラル信号に変換し,該モノラル信号を左スピーカ171及び右スピーカ172各々に出力することも可能である。なお,ステレオ信号及びモノラル信号の間の変換技術については従来周知の各種の技術を用いればよいためここでは説明を省略する。
【0018】
ここに,図3は,左スピーカ171及び右スピーカ172の配置例が示されている。
図3に示す例では,左スピーカ171及び右スピーカ172は,モニタ部1の両側面の中央部に内蔵されている。即ち,左スピーカ171及び右スピーカ172は,モニタ部1の長手方向が水平方向と平行である場合に同一水平面上に位置する。
【0019】
映像表示部16は,図2及び図3に示すように,液晶パネル161及びバックライト162などを有している。
液晶パネル161は,液晶層と該液晶層に走査信号及びデータ信号を印加するための走査電極及びデータ電極とによって形成され,印加電圧により透過率が変化する複数の液晶素子を有する従来周知のアクティブマトリクス型の液晶パネルである。そして,液晶パネル161は,映像処理部14から入力される映像信号に基づいて映像を表示する。液晶パネル161のアスペクト比(横縦比)は例えば16:9である。また,映像表示部16には,入力された映像信号,垂直同期信号及び水平同期信号に基づいて液晶パネル161の液晶素子の駆動を制御する液晶駆動回路(不図示)なども設けられている。
バックライト162は,液晶パネル161の少なくとも一辺に並設された多数のLEDと,そのLEDから照射された光を液晶パネル161の背面全体に導く導光板とを備えている。即ち,バックライト162は,液晶パネル161のエッジに配置されたLED各々によって液晶パネル161を背面から照明する所謂エッジ型のバックライトである。具体的に,本実施の形態におけるバックライト162は,図3に示すように液晶パネル161の上辺に対応する複数のLEDが搭載されたLED基板162aを有している。LED基板162aは,液晶パネル161の長手方向と平行に配置されている。従って,LED基板162aの傾きは液晶パネル161の傾きと同一である。
【0020】
傾斜角センサ163は,バックライト162のLED基板162aに設けられており,液晶パネル161の傾きを検出するものである。もちろん,傾斜角センサ163の設置位置はLED基板162a上に限らず,液晶パネル161の傾きを検出することのできる位置であればよい。なお,傾斜角センサ163は,例えば加速度センサやジャイロセンサ等の従来周知の傾斜角センサである。
ここでは,傾斜角センサ163が,図3に示すように,液晶パネル161の上方にLED基板162aが位置しており,該LED基板162aが水平方向と平行である状態を0°として,該液晶パネル161の表示面に対向する位置から見たときの該表示面の右回りの回転角を検出するものとする。そして,傾斜角センサ163による検出結果は,メイン制御部11に入力される。なお,傾斜角センサ163の検出結果が映像処理部14及び音声処理部15に直接入力されてもよい。
【0021】
そして,映像処理部14は,傾斜角センサ163により検出された液晶パネル161の傾きをメイン制御部11から取得し,該傾きに応じて液晶パネル161に表示させる映像の表示角度を変更する。例えば,液晶パネル161が90°回転している場合,映像処理部14は,表示映像を−90°回転させた状態で液晶パネル161に表示させ,液晶パネル161が180°回転している場合,映像処理部14は,表示映像を−180°回転させた状態で液晶パネル161に表示させる。これにより,液晶パネル161に表示される映像における上下方向は鉛直方向の上下方向と常に一致することになる。
一方,音声処理部15は,後述の音声切替処理(図4参照)を実行することにより,傾斜角センサ163により検出された液晶パネル161の傾きをメイン制御部11から取得し,該傾きに応じて,左スピーカ171及び右スピーカ172で再生される音声を左チャンネル及び右チャンネルのいずれかに切り替える。なお,当該音声切替処理がメイン制御部11によって実行されることも考えられる。
以下,図4のフローチャートを参照しつつ,音声処理部15で実行される音声切替処理の手順の一例について説明する。ここに,図4中のS1,S2…は処理手順(ステップ)番号を表す。もちろん,当該音声切替処理の実行の有無は,音声処理部15又はメイン制御部11がユーザによる操作入力に応じて変更可能である。
【0022】
(ステップS1)
まず,ステップS1において,音声処理部15は,傾斜角センサ163により検出される現在の液晶パネル161の傾きに応じて,図3に示したように液晶パネル161の表示面に対向する位置から見たときの左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置を検出する。ここに,係る処理を実行するときの音声処理部15が相対位置検出手段に相当する。
このとき,音声処理部15は,モニタ部1における左スピーカ171及び右スピーカ172各々の位置は既知であるため,液晶パネル161の傾きによって左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置を特定することが可能である。例えば図3に示す状態では,左スピーカ171が左側,右スピーカ172が右側に位置しており,その左右方向の相対位置の離間距離が最大であることが検出される。
【0023】
(ステップS2)
次に,ステップS2において,音声処理部15は,ステップS1で特定された左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置にずれがあるか否かを判断する。なお,左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置にずれがないという概念には,そのズレ量が0の完全一致である場合に限らず,予め設定された0近傍(例えば数cm)の所定範囲内である場合を含んでもよい。
ここで,左スピーカ171及び右スピーカ172が相対的に左右方向に離間していなければ(S2のNo側),処理はステップS21に移行し,離間していれば(S2のYes側),処理はステップS3に移行する。
【0024】
(ステップS21)
左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置にずれが生じていない場合,続くステップS21において,音声処理部15は,左スピーカ171及び右スピーカ172の両方からモノラル音声を再生させる。即ち,入力される音声信号がステレオ信号である場合であっても,音声処理部15はそのステレオ信号をモノラル音声に変換して左スピーカ171及び右スピーカ172に出力する。これは,左スピーカ171及び右スピーカ172から左チャンネル及び右チャンネルの音声を個別に再生してもステレオ感が得られず,かえって視聴者に違和感を与えるおそれがあるためである。
【0025】
ところで,このとき音声処理部15が,図5(a)に示すように,左スピーカ171及び右スピーカ172の再生音声をステレオ音声(左チャンネル,右チャンネル)からモノラル音声に同時に切り替えると,その切り替えの際に瞬時的に無音状態となることや,急激な再生音声の変化により視聴者に違和感を与えるおそれがある。
そこで,ステップS21において,音声処理部15は,図5(b)に示すように,左スピーカ171,右スピーカ172各々のステレオ音声からモノラル音声への切り替えを所定の時間差を設けて行うことが望ましい。このように音声切り替えを異なるタイミングで行えば,左スピーカ171,右スピーカ172の再生音声のいずれか一方がステレオ音声(左チャンネル,右チャンネル),他方がモノラル音声である状態を介することになるため,無音状態や再生音声の急激な変化を防止することができる。
【0026】
(ステップS3)
一方,左スピーカ171及び右スピーカ172が相対的に左右方向に離間している場合,続くステップS3において,音声処理部15は,モニタ部1の液晶パネル161の表示面の対向位置から見たとき,左スピーカ171及び右スピーカ172各々が相対的に左側又は右側のいずれに位置しているかを判断し,処理を分岐させる。
具体的に,音声処理部15は,左スピーカ171が右スピーカ172に対して相対的に左側に位置していると判断した場合(S3のYes側),処理はステップS31に移行し,左スピーカ171が右スピーカ172に対して相対的に右側に位置していると判断した場合(S3のNo側),処理はステップS32に移行する。
【0027】
(ステップS31,S32)
そして,ステップS31では,音声処理部15が,左スピーカ171から左チャンネルの音声を再生させ,右スピーカ172から右チャンネルの音声を再生させる。他方,ステップS32では,音声処理部15が,左スピーカ171から右チャンネルの音声を再生させ,右スピーカ172から左チャンネルの音声を再生させる。このように左スピーカ171及び右スピーカ172の相対的な位置関係に応じて再生音声を切り替えるための処理を実行するときの音声処理部15が音声切替手段に相当する。なお,音声処理部15による再生音声の切り替えは,左チャンネル及び右チャンネルの音声信号の伝送経路を機械的に切り替えることや,左スピーカ171,右スピーカ172に出力する音声信号をソフト的に切り替えることにより行えばよい。
さらに,前記ステップS31,S32においてモノラル音声からステレオ音声に切り替えられる場合にも,図5(c)に示すように,前記ステップS21と同様にその切り替えタイミングに時差を設けることが望ましい。即ち,図5(d)に示すように,モニタ部1を180°回転させる過程において,左スピーカ171の再生音声のステレオ(L),モノラル,ステレオ(R)の切り替えと,右スピーカ172の再生音声のステレオ(R),モノラル,ステレオ(L)の切り替えとにそれぞれ時間差が生じることになる。これにより,無音状態や再生音声の急激な変化を防止することができる。
なお,図5(e)に示すように,モニタ部1を180°回転させる過程において,モノラルを経由することなく,左スピーカ171の再生音声のステレオ(L)をステレオ(R)に切り替えるタイミングと,右スピーカ172の再生音声のステレオ(R)をステレオ(L)に切り替えるタイミングとに時間差を生じさせることも他の実施例として考えられる。
【0028】
ここに,図6は,前記音声切替処理の実行結果の一例を説明するための図である。なお,図6(a)〜(d)は,液晶パネル161の表示面に対向する位置からから見たときの左スピーカ171及び右スピーカ172各々の左右方向の相対位置と,そこから再生される音声の内容とを示すものである。また,ここでは左チャンネルがステレオ(L)の音声,右チャンネルがステレオ(R)の音声であるものとする。
図6(a)は,液晶パネル161の長手方向が水平方向と平行であって,該液晶パネル161における既定の上下方向が鉛直方向の上下方向と同じである状態を示している。なお,既定の上下方向とは,LED基板162aが液晶パネル161の上部に位置する状態における上下方向である。この状態では,左スピーカ171が右スピーカ172に対して相対的に左側に位置し,右スピーカ172が左スピーカ171に対して相対的に右側に位置する。そのため,左スピーカ171からステレオ(L)の音声が再生され,右スピーカ172からステレオ(R)の音声が再生される。
一方,図6(b)は,図6(a)に示す状態から,液晶パネル161を180°回転させた状態を示している。この状態では,左スピーカ171が右スピーカ172に対して相対的に右側に位置し,右スピーカ172が左スピーカ171に対して相対的に左側に位置する。そのため,左スピーカ171からステレオ(R)の音声が再生され,右スピーカ172からステレオ(L)の音声が再生される。即ち,左スピーカ171及び右スピーカ172各々は本来再生する音声とは反対の音声を再生することになる。なお,この場合,液晶パネル161に表示される映像も映像処理部14によって180°回転されたものとなる。
また,図6(c)及び図6(d)は,図6(a)に示す状態から,液晶パネル161を右に90°回転させた状態,右に270°回転させた状態を示している。この状態では,左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の位置にずれが生じていない。そのため,左スピーカ171及び右スピーカ172各々からモノラルの音声が再生される。
【0029】
以上説明したように,モニタ部1では,音声処理部15によって前記音声切替処理が実行されることにより,左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対的な位置に応じて,左スピーカ171及び右スピーカ172から再生される音声が左チャンネル及び右チャンネルのいずれかに切り替えられる。
従って,モニタ部1では,該モニタ部1の姿勢にかかわらず,本来視聴者に聞かせるべき左右方向から左チャンネル及び右チャンネルの音声を左スピーカ171及び右スピーカ172で再生させることができ,視聴者にステレオ感や音の広がりを知覚させることができる。
【0030】

ところで,左スピーカ171及び右スピーカ172の配置は図3に示すものに限らない。例えば,図7(a)に示すように,左スピーカ171が左上端部,右スピーカ172が右中央部に配置される構成や,図7(b)に示すように,左スピーカ171が左上端部,右スピーカ172が右下端部に配置される構成(モニタ部1の対角線上の両端部に離間して配置される構成)も考えられる。これらの構成によれば,モニタ部1の長手方向又は短手方向のいずれが水平方向と平行である場合であっても左スピーカ171及び右スピーカ172は水平方向に離間することとなり,音の広がりを表現することが可能である。
【0031】
ここに,図8は,図7(b)の構成について前記音声切替処理が実行された場合の実行結果の一例を説明するための図である。
図8(a)では,左スピーカ171,右スピーカ172のうち左スピーカ171が相対的に左側に位置しており,右スピーカ172が相対的に右側に位置している。この場合,左側に位置する左スピーカ171から左チャンネルの音声が再生され,右側に位置する右スピーカ172から右チャンネルの音声が再生される。
また,図8(b)では,右スピーカ172が相対的に最も左側に位置しており,左スピーカ171が相対的に最も右側に位置している。この場合,左側に位置する右スピーカ172から左チャンネルの音声が再生され,右側に位置する左スピーカ171から右チャンネルの音声が再生される。
なお,図8(a),(b)におけるモニタ部1の傾きを180°回転させた状態については,同様に処理されるため説明を省略する。
【0032】
ところで,図8に示すモニタ部1では,その姿勢によって,視聴者から見た左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対的な位置のずれ量が変化することになる。例えば,図8(b)に示すように,液晶パネル161の長手方向が鉛直方向と平行である場合には,図8(a)に示すように,液晶パネル161の長手方向が水平方向と平行である場合に比べて,左スピーカ171及び右スピーカ172の離間距離が短くなる。
そこで,音声処理部15が,左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置の離間距離に応じて,その左スピーカ171及び右スピーカ172各々から再生される音声によって表現されるステレオ感の強調度合を変更することが考えられる。具体的に,左スピーカ171及び右スピーカ172の左右方向の相対位置のずれ量が小さくなるほど,左スピーカ171及び右スピーカ172各々で再生される左チャンネル及び右チャンネルの音声により表現されるステレオ感を強調するように左チャンネル及び右チャンネルの音声を調整することが考えられる。これにより,左スピーカ171及び右スピーカ172の離間距離が小さい場合でも,高いステレオ効果を発揮させることができる。
このとき,ステレオ感の強調度合を変更する手法としては,例えば左スピーカ171及び右スピーカ172各々から再生される音声の音量の大小や,サラウンド成分(左スピーカ171及び右スピーカ172で再生される音声信号の差分)の大きさ,残響効果の大きさなどのいずれか一つ又は複数を変更することが考えられる。
【0033】
さらに,本実施の形態では,モニタ部1が二つの左スピーカ171及び右スピーカ172を有する構成について説明したが,これに限らず3つ以上のスピーカを有する構成も考えられる。例えば,図7(c)に示すように,モニタ部1の3つの角部にスピーカ171〜173を設ける構成が考えられる。また,図7(d)に示すように,モニタ部1の一方の側面に上下端部に二つのスピーカ171,173を設け,他方の側面の中央部に一つのスピーカ172を設ける構成も考えられる。
また,モニタ部1に3つのスピーカ171〜173が設けられている場合,音声処理部15は,その3つのスピーカ171〜173のうち相対的に最も左側に位置するスピーカから左チャンネルの音声を再生させ,最も右側に位置するスピーカから右チャンネルの音声を再生させることが考えられる。
【0034】
ここに,図9,図10は,図7(c),(d)の構成について前記音声切替処理が実行された場合の実行結果の一例を説明するための図である。
図9(a)では,スピーカ171〜173のうちスピーカ171及びスピーカ173が相対的に最も左側に位置しており,スピーカ172が相対的に最も右側に位置している。この場合,左側に位置するスピーカ171,173各々から左チャンネルの音声が再生され,右側に位置するスピーカ172から右チャンネルの音声が再生される。
また,図9(b)では,スピーカ171〜173のうちスピーカ172及びスピーカ173が相対的に最も左側に位置しており,スピーカ171が相対的に最も右側に位置している。この場合,左側に位置するスピーカ172,173各々から左チャンネルの音声が再生され,右側に位置するスピーカ171から右チャンネルの音声が再生される。
なお,図9(a),(b)におけるモニタ部1の傾きを180°回転させた状態については,同様に処理されるため説明を省略する。
【0035】
一方,図10(a)では,スピーカ171〜173のうちスピーカ171及びスピーカ173が相対的に最も左側に位置しており,スピーカ172が相対的に最も右側に位置している。この場合,左側に位置するスピーカ171,173各々から左チャンネルの音声が再生され,右側に位置するスピーカ172から右チャンネルの音声が再生される。
また,図10(b)では,スピーカ171〜173のうちスピーカ173が相対的に最も左側に位置しており,スピーカ171が相対的に最も右側に位置している。この場合,左側に位置するスピーカ173から左チャンネルの音声が再生され,右側に位置するスピーカ171から右チャンネルの音声が再生される。このとき,水平方向に見てスピーカ171,173の間に位置するスピーカ172の音声出力はミュート(消音)される。
なお,図10(a),(b)におけるモニタ部1の傾きを180°回転させた状態については,同様に処理されるため説明を省略する。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は,映像表示装置やテレビジョン受像機への利用が可能である。
【符号の説明】
【0037】
1 :モニタ部(映像表示装置)
2 :クレードル部
3 :放送受信アンテナ
4 :商用交流電源
11:メイン制御部
12:無線送受信部
12a:アンテナ
13:データ処理部
14:映像処理部
15:音声処理部
16:映像表示部
161:液晶パネル
162:バックライト
163:傾斜角センサ
171:左スピーカ
172:右スピーカ
18:有線インターフェース
21:メイン制御部
22:無線送受信部
22a:アンテナ
23:有線接続検出部
24:映像処理部
25:音声処理部
26:チューナ
27:外部入力部
28:信号切換部
29:OSD制御部
30:有線インターフェース
X :テレビジョン受像機
Y :映像再生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示する映像表示パネルと音声を再生する二つのスピーカとを有する映像表示装置であって,
前記映像表示パネルの表示面に対向する位置から見たときの前記スピーカ各々の左右方向の相対位置を検出する相対位置検出手段と,
前記相対位置検出手段により検出された前記スピーカ各々の左右方向の相対位置に応じて,前記スピーカ各々のうち左側に位置するスピーカから予め設定された左チャンネルの音声を再生させ,右側に位置するスピーカから予め設定された右チャンネルの音声を再生させる音声切替手段と,
を備えてなることを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記音声切替手段が,前記相対位置検出手段により検出された前記スピーカ各々の左右方向の相対位置にずれが無い場合は,前記左チャンネル及び前記右チャンネルの音声に代えてモノラル音声を前記スピーカ各々から再生させるものである請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記音声切替手段が,前記左チャンネルの音声及び前記モノラル音声の切り替えと前記右チャンネルの音声及び前記モノラル音声の切り替えとを異なるタイミングで行うものである請求項2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
少なくとも3つの前記スピーカを備えてなり,
前記音声切替手段が,前記スピーカ各々のうち最も左側に位置するスピーカから前記左チャンネルの音声を再生させ,最も右側に位置するスピーカから前記右チャンネルの音声を再生させるものである請求項1〜3のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項5】
前記音声切替手段が,前記相対位置検出手段により検出された前記スピーカ各々の左右方向の相対位置のずれ量が小さくなるほど,前記スピーカ各々で再生される前記左チャンネル及び前記右チャンネルの音声により表現されるステレオ感を強調するように前記左チャンネル及び前記右チャンネルの音声を調整するものである請求項1〜4のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項6】
前記左チャンネルの音声及び前記右チャンネルの音声が,音の定位を表現する擬似サラウンドにおける2チャンネルの音声,又は音声多重放送における異なる言語の音声である請求項1〜5のいずれかに記載の映像表示装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の映像表示装置を備えてなるテレビジョン受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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