説明

景品払出装置

【課題】景品を収納する複数の収納部を備える構成において、収納部に残っている景品を円滑に集約することができる景品払出装置を提供すること。
【解決手段】景品2を収納するためのカセット4を複数有する景品払出装置1では、集約ユニット50が、所定の指示信号の入力に基づいて、一のカセット4(移動元カセット4A)に残っている景品2を取り出して他のカセット4(移動先カセット4B)に移すことで景品2を自動的に集約する。そのため、カセット4に残っている景品2を円滑に集約することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、パチンコ玉等の遊技媒体と交換される景品を払い出すための景品払出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技施設では、遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体の個数に応じた数の景品が、景品払出装置によって遊技客に払い出される。
下記特許文献1では、遊技施設のフロアに直接据え置かれる景品払出装置が提案されている。特許文献1の景品払出装置では、複数の景品を収納する複数のカセットが、景品払出装置に対して引き出し可能に装填されており、必要な数の景品が各カセットから取り出されて遊技客に払い出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3722878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の景品払出装置を有する遊技施設では、閉店後において、従業員が、景品払出装置から全てのカセットを引き出して、各カセットに残っている景品を手で回収する。
ここで、景品の回収にかかる時間を少しでも短縮するために、閉店間際において、従業員が、景品の払い出しがなくなったタイミングを見計らってカセットを引き出し、景品払出装置において奥側(従業員に遠い側)のカセットに残った景品を手で取り出して手前側(従業員に近い側)のカセットに移す(集約する)ことがある。このようにすれば、閉店後に、手前側のカセットの景品を回収するだけで、景品払出装置内の全ての景品の回収が完了する。
【0005】
しかし、閉店間際は、遊技施設において1日で最も忙しいときなので、景品の払い出しがなくなるタイミング自体がほとんどなく、このタイミングがあったとしても、僅かな時間で景品を集約するのは困難である。また、集約している最中に遊技客から景品の払い出しの依頼があると、集約が完了するまで遊技客を待たせたり、逆に、集約が途中の状態で景品を払い出したりすることとなって、集約および払い出しのいずれかの作業に支障が生じる虞がある。
【0006】
また、景品を手で集約する場合には、目が届きにくい奥側のカセットに残った少数の景品を見落としやすく、また、カセット間で景品を移動させる際に景品を紛失する虞がある。このような見落としや紛失があると、景品回収後にトラブルが発生し得る。
また、カセットを引き出す作業は、非常に面倒なので、なるべく、閉店後の回収時だけで済ませたい。
【0007】
以上のように、特許文献1の景品払出装置では、景品を手で集約するため、景品を円滑に集約することが困難である。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品を収納する複数の収納部を備える構成において、収納部に残っている景品を円滑に集約することができる景品払出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、装置内に収納された景品を払い出すための景品払出装置であって、前記装置内に配置され、景品を収納するための複数の収納部と、所定の指示信号の入力に基づいて、一の前記収納部に残っている景品を取り出して他の前記収納部に移すことで景品を集約する集約手段と、を含むことを特徴とする、景品払出装置である。
請求項2記載の発明は、前記収納部に景品を補充する際に開閉される扉を含み、前記集約手段は、一の前記収納部から取り出した景品を、一の前記収納部よりも前記扉に近い他の前記収納部に移すことを特徴とする、請求項1記載の景品払出装置である。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記収納部に収納された景品の数を収納部毎に数える計数手段を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出装置である。
請求項4記載の発明は、前記集約手段は、景品の種類毎に景品を集約することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品払出装置である。
請求項5記載の発明は、前記集約手段は、景品の種類を特定する種類情報を読み取る読取手段を含むことを特徴とする、請求項4記載の景品払出装置である。
【0010】
請求項6記載の発明は、前記収納部は、景品を上下方向に積層して収納し、前記集約手段は、前記収納部に対応して設けられ、前記収納部の景品を上下に移動させる第1搬送部と、前記収納部の上方に配置され、複数の前記収納部の上方を水平移動することにより、前記第1搬送部によって上方ヘ移動された景品を保持して所望の位置へ水平移動させることができる第2搬送部と、前記第1搬送部および前記第2搬送部の動作を制御する制御部と、を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の景品払出装置である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、景品を収納するための収納部を複数有する景品払出装置では、集約手段が、所定の指示信号の入力に基づいて、一の収納部に残っている景品を取り出して他の収納部に移すことで景品を自動的に集約する。そのため、収納部に残っている景品を円滑に集約することができる。
本発明によれば、景品払出装置は、収納部に景品を補充する際に開閉される扉を含み、集約手段は、一の収納部から取り出した景品を、一の収納部よりも扉に近い他の収納部に移すので、景品は、扉に近い収納部に集約される。そのため、扉を開いて、扉に近い収納部の景品を回収するだけで、景品払出装置における全ての景品を回収することができるので、景品を円滑に回収することができる。
【0012】
本発明によれば、計数手段が、収納部に収納された景品の数を収納部毎に数えるので、一の収納部に残っている景品を取り出して他の収納部に移す前後(景品を集約する前後)で、一の収納部および他の収納部のそれぞれの景品の数を数えておけば、景品を集約する途中で景品を紛失することを防止できる。
本発明によれば、集約手段は、景品の種類毎に景品を集約するので、種類毎に集約された景品を回収することができて使い勝手がよい。また、回収だけでなく、営業途中で集約を行った場合、少数の同種の景品が多数の収納部に分散して収納されていると、景品を払出す際には複数の収納部から払出動作を行う必要があるが、同種の景品を集約しておけば、1つの収納部からの払出動作で対応できる。
【0013】
本発明によれば、集約手段は、景品の種類を特定する種類情報を読み取る読取手段を含む。これにより、景品を集約した後に読取手段が読み取った種類情報に基づいて、所望の種類の景品を正しく集約できたか否かを判別することができる。
本発明によれば、収納部は、景品を上下方向に積層して収納する。そして、集約手段は、第1搬送部と、第2搬送部と、第1搬送部および第2搬送部の動作を制御する制御部と、を含んでいる。
【0014】
集約手段では、制御部の制御によって、第1搬送部が、対応する収納部の景品を上方ヘ移動させ、収納部の上方に配置された第2搬送部が、複数の収納部の上方を水平移動することにより、第1搬送部によって上方ヘ移動された景品を保持して所望の位置へ水平移動させる。所望の位置まで移動された景品は、当該所望の位置にある収納部に対応する第1搬送部に受け渡されて、この第1搬送部によって、この収納部に移される。
【0015】
以上のような、上下移動する第1搬送部と水平移動する第2搬送部とによって、集約手段を単純に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】景品払出装置1を前側(従業員が操作する側)から見た斜視図である。
【図2】右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の分解斜視図である。
【図3】搬送機構24を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、搬送ユニット32が下限位置にある状態を示し、(b)は、搬送ユニット32が上昇途中にある状態を示している。
【図4A】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図4B】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図4C】搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【図5】景品払出ユニット5の模式的な正断面図である。
【図6】内部が露出された状態にある上ユニット21を斜め上側から見た斜視図であって、搬送機構24も一緒に示している。
【図7】内部が露出された状態にある上ユニット21の斜視図であって、エレベータ82を示している。
【図8】景品払出装置1の模式的な側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。なお、以下では、左右方向と幅方向とは同じであり、上下方向と垂直方向とは同じである。そして、前後方向および左右方向(幅方向)は、水平方向に含まれている。
<景品払出装置の概要>
図1は、景品払出装置1を前側(従業員が操作する側)から見た斜視図である。
【0018】
図1を参照して、本発明に係る景品払出装置1は、装置内に収納された景品の払い出しを行うものであり、たとえば、遊技施設のフロアに直接据え置かれて使用される。
ここで、景品払出装置1で取り扱われる景品(後述する図3(b)の符号2を参照)は、遊技施設において遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体の数に応じて交換される有価カード体で特殊景品とも呼ばれる。この景品は、一般的に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードである。景品には、所定の金銭価値を有する物体が内蔵されており、たとえば、100円、500円、1000円、5000円といった金銭価値に応じた4つの種類が存在する。また、景品には、その種類を識別するために、種類を示す情報が表面に目視可能に印字されていたり、RFIDタグ等が内蔵されていたりする。本実施例では、景品の表面の色が、その種類に応じて異なっており、景品の種類を特定する種類情報となっている。そのため、景品の表面の色によって、景品の種類を区別する。また、景品には、偽造等の不正を防止するための処理が施されていることもある。
【0019】
景品払出装置1は、図示しない景品管理機(POS端末)に接続されており、この景品管理機と通信可能である。
遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体を、遊技施設内に設置された図示しない計数機に投入すると、投入された遊技媒体の計数が行われ、計数結果を示すたとえばバーコードが印字されたレシートが、この計数機から発行される。
【0020】
このレシートを遊技客が遊技施設の従業員に手渡すと、従業員は、そのレシートにバーコード記録されている計数結果を、前述した景品管理機(図示せず)に読み取らせる。景品管理機は、読み取った計数結果に基づいて払い出すべき景品の種類および枚数を決定し、決定した内容に応じて、景品払出装置1に対して、景品を払い出す旨の指示(払出指示)を送信する。この命令に応じて、景品払出装置1が該当する種類の景品を必要枚数分払い出し、客は、払い出された景品を受け取る。
【0021】
ここで、景品払出装置1から景品の払い出しを受ける客は、景品払出装置1の後側(図1における奥側)に位置し、従業員は、景品払出装置1の前側に位置して接客を行う。
景品払出装置1は、その外郭をなす略直方体形状のキャビネット3(装置)と、キャビネット3内に収容される複数(この例では、4つ)の景品払出ユニット5とを備えている。各景品払出ユニット5には、複数の、収納部としてのカセット4(後述する図2参照)が収納される。各カセット4には、複数の景品2(図3(b)参照)が上下方向に積層された状態で収納される。
【0022】
複数の景品払出ユニット5は、幅方向に並んだ状態でキャビネット3内に収容される。各景品払出ユニット5内には、横方向2列に4個ずつ、合計で8個のカセット4が配置されている(図2参照)。
キャビネット3の前壁(従業員側の壁)において、4つの景品払出ユニット5と幅方向において一致する部分は、折り畳み式の扉6を構成している。扉6は、カセット4に景品2を補充する際に開閉される。図1に示すように扉6を開くことで、4つの景品払出ユニット5がキャビネット3から前方へ露出されるので、景品払出ユニット5をキャビネット3から引き出すことができる。
【0023】
キャビネット3の上面には、表示部7が設けられている。表示部7は、遊技客用の第1表示部7Aと、従業員用の第2表示部7Bとを含んでおり、それぞれの表示部には、必要な情報が表示される。また、第2表示部7Bには、景品払出装置1の動作を制御するために操作される操作キー(図示せず)が設けられている。
キャビネット3の上面における表示部7より後側において、各景品払出ユニット5の上方位置には、8個の払出口8が形成されている。8つの払出口8は、幅方向に並んでいる。各払出口8は、キャビネット3の内部に上から連通している。また、各払出口8には、シャッタ9が設けられている。シャッタ9は、前後にスライドすることによって、払出口8を開閉する。図1では、シャッタ9が払出口8を閉じた状態が示されている。
【0024】
また、図1には一部しか示されていないが、景品払出装置1には、カセット4(図2参照)に収納された景品2を払い出すために、第1搬送部10と、第2搬送部11と、保留部12と、リフト部13と、送出部14とが備えられている(後述する図8参照)。
景品払出装置1における景品2の大まかな払い出し手順として、まず、第1搬送部10が、カセット4(図2参照)に収納された景品2から、所定の払出枚数に相当する景品群を分離して、上方へ搬送する。次いで、第2搬送部11が、第1搬送部10によって上方に搬送された景品2(景品群)を払出口8側へ向けて略水平に搬送する。そして、保留部12が、搬送された景品2を払出口8の下方で保留する。その後、リフト部13が、保留された景品2を払出口8へ向けて持ち上げる。最後に、送出部14が、払出口8まで持ち上げられた景品2をキャビネット3の上面に押し出す。ここで、シャッタ9と、シャッタ9をスライドさせる構成とが、前述した送出部14に含まれる。このようにして、景品払出装置1内に収納された景品2が払出口8から払い出される。
【0025】
これらの構成(第1搬送部10、第2搬送部11、保留部12、リフト部13および送出部14)は、以下で景品払出ユニット5を説明する際に、個別に説明される。
<景品払出ユニット>
各景品払出ユニット5は、左右方向においてやや薄い中空のボックス形状である。景品払出ユニット5は、その上下方向における略6分の5の部分をなす下ユニット20と、下ユニット20の上側に配置される上ユニット21とを含んでいる。
【0026】
また、景品払出ユニット5(詳しくは、下ユニット20)の前面(図1における手前側の面)には、ハンドル26が設けられている。ハンドル26は、前述したように景品払出ユニット5をキャビネット3から引き出す際に、把持される。
図2は、右壁が取り外されて内部が露出された状態にある景品払出ユニット5の分解斜視図である。
【0027】
図2に示すように、下ユニット20と上ユニット21とは、分離可能である。具体的には、上ユニット21は、キャビネット3(図1参照)側に固定されており、景品払出ユニット5では、ハンドル26を把持することで、下ユニット20だけをキャビネット3から引き出すことができる。
以下では、下ユニット20と上ユニット21とを個別に説明する。
(1)下ユニット
下ユニット20は、その外郭をなす下ケーシング22と、8つのカセットホルダ23(図2では右側4つのカセットホルダ23が現れている。)と、8つのカセット4(図2では8つのカセット4のうちの1つが下ユニット20の上方に配置された状態で示されている。)と、8つのカセット4に対応して4つ設けられた搬送機構24(図2では図示されず、図3を参照)とを含んでいる。カセットホルダ23、カセット4および搬送機構24は、常態では、下ケーシング22内に配置されている。ここで、搬送機構24が、前述した第1搬送部10を構成している。
【0028】
前述したように下ユニット20がキャビネット3(図1参照)から引き出されることで下ユニット20と上ユニット21とが分離された状態(図2に示す状態)では、下ケーシング22の上面が開放されている。
(1−1)カセットホルダ
8つのカセットホルダ23は、前後(図4における手前側と奥側とを結ぶ方向)に4つ、左右に2つ並ぶように配置されている。各カセットホルダ23は、垂直方向に延びる4本の保持レール25で構成されている。4本の保持レール25は、上方から見て四角形の4つの角をなすように、配置されている(右側手前のカセットホルダ23を参照)。
(1−2)カセット
下ユニット20の上方に配置された状態にある1つのカセット4を参照して、各カセット4は、上下方向に長手であり、その平断面は、左側または右側が切り欠かれた略コ字形状をなしている。カセット4において、上面は、景品2をカセット4内に収容するために開放されている一方で、底面は、カセット4に収容された景品2がカセット4から落下しないように、塞がれている。
【0029】
カセット4の左面または右面は、前述した略コ字形状の平断面をなすべく、上下方向における全ての範囲に亘って連続して開放されており、このように開放された部分を開放部28という。開放部28は、カセット4において開放された上面に対して連続している。
カセット4の前面および後面には、カセット4の内側へ凹みつつ、上下に延びる溝29が1つずつ形成されている。また、カセット4の右面または左面において開放部28が形成されていない方の面には、溝29が、前後に間隔を隔てて2つ形成されている。これらの溝29は、後述するようにカセット4が下ケーシング22に装填される際に、カセット4の装填をガイドするためのものである。
【0030】
カセット4は、所定の種類の複数枚の景品2を、上下方向に沿って積み重ねた積層状態で、最大でたとえば100枚程度収納することができる。この状態で、積層状態にある景品2は、カセット4の底壁に載置されている。そして、カセット4に収納された全ての景品2は、開放部28から部分的に露出される。
景品2が収納されたカセット4は、扉6が開かれたキャビネット3(図1参照)から引き出された下ユニット20において開放された下ケーシング22の上面を介して、下ケーシング22に対して上から装填され、対応するカセットホルダ23によって保持される。詳しくは、カセット4の装填に伴い、各カセット4の4つの溝29に、対応するカセットホルダ23の4本の保持レール25が外側から嵌り込み、カセット4は、4本の保持レール25によって外側から囲まれることで位置決めされる。このように、カセット4は、対応するカセットホルダ23によって保持される。
【0031】
ここで、下ケーシング22において、カセットホルダ23は、左右に2つ並ぶように配置されているので、左右に並ぶカセットホルダ23のそれぞれに保持されたカセット4は、左右に並んで配置される。このとき、左右に並んで配置された2つのカセット4のうち、左側のカセット4の開放部28と、右側のカセット4の開放部28とが水平方向において対向している。つまり、各カセット4は、その開放部28が下ケーシング22の幅方向中央を向くように、下ケーシング22に装填されている。
【0032】
以上のように、景品2が収納(補充)されたカセット4を下ケーシング22に装填し、その後、キャビネット3に下ユニット20を押し込んでから扉6(図1参照)を閉じると、景品払出装置1では、景品2の払い出しが可能となる。
(1−3)搬送機構
図3は、搬送機構24を斜め上側から見た斜視図であって、(a)は、搬送ユニット32が下限位置にある状態を示し、(b)は、搬送ユニット32が上昇途中にある状態を示している。
【0033】
図3を参照して、前述した4つの搬送機構24は、下ケーシング22内において、前後に並んで配置されている(図3では1つの搬送機構24が図示されている。)。各搬送機構24は、下ケーシング22内において左右に並ぶカセットホルダ23(換言すれば左右に並ぶカセット4)の間に配置されている(後述する図5参照)。
図3(a)に示すように、各搬送機構24は、垂直方向に延びる支持レール31と、搬送ユニット32と、モータ33とを含んでいる。
【0034】
搬送ユニット32は、支持レール31によって上下方向へスライド自在に支持されている。この状態で、搬送ユニット32は、搬送機構24の左右両側にあるカセットホルダ23のいずれか一方に装填されたカセット4の開放部28(図2参照)に対して水平方向から対向している(図5参照)。
モータ33は、支持レール31の下端に固定されている。モータ33が駆動されると、モータ33の駆動力が、ベルトやチェーンなどの伝達部材を介して搬送ユニット32に伝達され、搬送ユニット32が、支持レール31に支持された状態で、上下方向へスライドする。これにより、図3(b)を参照して、搬送ユニット32は、カセット4に収納された景品2を、カセット4の開放部28(図2参照)から取り出して上方へ搬送したり、カセット4の上方にある景品2を下方へ搬送してカセット4内に収納したりすることができる。ここで、上限近傍にあるときの搬送ユニット32の位置を待機位置という。
【0035】
また、搬送機構24は、垂直方向に延びる支持レール31を中心として、回動することができる。これにより、図3の姿勢を基準として、右前に向いていた搬送ユニット32が、搬送機構24が180°回動することによって、左後へ向く(図示されていない)。搬送機構24の回動については、以降で再度説明する。
図4A〜図4Cは、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する場合の手順を説明するための模式図である。
【0036】
次に、図4A〜図4Cを参照して、搬送ユニット32の機能について説明する。
なお、図4A〜図4Cを参照するにあたって、搬送ユニット32は、搬送機構24に対して左側に位置するカセット4の開放部28に対して、右から対向しているものとし(後述する図5(d)参照)、このときの搬送ユニット32の姿勢を基準として、搬送ユニット32における左右の向きを特定する。そのため、図4A〜図4Cに示す状態とは異なり、搬送ユニット32が、搬送機構24に対して右側に位置するカセット4の開放部28に対して左から対向している場合には(後述する図5(a)〜(c)参照)、搬送ユニット32における左右の向きは、図4A〜図4Cを参照したときとは逆になる。
【0037】
搬送ユニット32の機能には、前述した景品2を搬送する機能(搬送機能)だけでなく、各カセット4内の景品2の枚数を計数する機能(計数機能)がある。さらに、この搬送機能によれば、単にカセット4内の景品2を1枚ずつ搬送するのではなく、景品2を必要枚数分まとめて搬送することができる。
(1−3−1)計数機能
搬送ユニット32は、図4Aに示すように、略ボックス形状のフレーム35(図3(a)も参照)を備え、さらに、計数機能に関連して、揃え部36とセンサ37とを備えている。揃え部36およびセンサ37は、カセット4に積層状態で収納された景品2をカセット4毎に1枚ずつ計数する計数部60(計数手段)を構成する。
【0038】
また、前述したように搬送ユニット32が上下方向(カセット4における景品2の積層方向)へスライド自在であることから、搬送ユニット32に備えられた揃え部36およびセンサ37(計数部60)は、上下方向に相対変位可能である。
揃え部36は、フレーム35に一体的に設けられた略台形状のリブであり、フレーム35の幅方向外側(図4Aでは左側)へ向けて上下に狭くなるように突出している。揃え部36の左端部は、図4Aにおけるフレーム35の左面(搬送機構24に対して左側に位置するカセット4の開放部28(図2参照)に対向する面であり、対向面35Aという。)よりも左側(カセット4側)へはみ出ている。
【0039】
センサ37は、揃え部36と上下方向において一致する位置において、フレーム35の対向面35Aに取り付けられている。センサ37は、いわゆる反射型の光学センサであり、赤外線LED等から構成される発光素子(図示せず)と、発光素子(図示せず)から発光された光のうち、検知物に当たって反射した光を受ける受光素子(図示せず)とを備えている。
【0040】
搬送ユニット32は、揃え部36およびセンサ37(計数部60)を備えることで、カセット4内に収納された景品2の枚数を数えることができる。景品2の計数は、前述した第2表示部7B(図1参照)の操作キー(図示せず)が操作されたり、前述した景品管理機(図示せず)から指示が送信されたりするのに応じて、景品払出装置1または景品払出ユニット5に備えられた制御部(図示せず)から搬送ユニット32(計数部60)に命令が下ることで、実行される。
【0041】
計数が実行されるのにあたって、まず、搬送ユニット32の対向面35Aが、カセット4に積層状態で収納された景品2の側面(図7Aでは右面)2Aに対してカセット4の開放部28を介して右側から対向した状態で、搬送ユニット32が、前述した待機位置から下方へスライドする。ここで、カセット4に積層状態で収納された全ての景品2の(右)側面2Aをまとめて積層側面2Bという。搬送ユニット32が下方へスライドする際、揃え部36が、カセット4に積み重ねられた景品2に対して、上側の景品2から順に、カセット4の開放部28を介して右側から接触する。これにより、景品2は、上側の景品2から順に、カセット4の左壁の内面へ押し付けられていく。このとき、センサ37は、積層側面2Bに対して、所定の間隔を隔てて右側から対向している。
【0042】
そして、揃え部36が全ての景品2に接触し終え、さらに、センサ37が最下位にある景品2より低い位置に到達するまで搬送ユニット32が下方へスライドすると、カセット4において上下に隣り合う景品2の右縁は、揃え部36によって、上下方向に沿って直線状に並ぶように揃えられる。
なお、揃え部36と似た形状を有する揃え部38が、図4Aにおけるフレーム35の右面(搬送機構24に対して右側に位置するカセット4の開放部28に対向する面)に設けられている。そのため、搬送ユニット32が上下にスライドする際には、搬送機構24に対して左右の両側に位置する2つのカセット4(図5(a)参照)のそれぞれにおける景品2の幅方向における縁が、対応する揃え部36また38によって一度に揃えられる。ここで、揃え部36および38が景品2の縁を揃える動作は、対応するカセット4が下ケーシング22に装填されたときに行われてもよい。
【0043】
景品2の縁が揃えられた後、搬送ユニット32は、待機位置へ向けて上方ヘスライドする。搬送ユニット32の上方へのスライドに伴い、計数部60のセンサ37が、前述した景品2の積層側面2Bに対して所定の間隔を隔てて右側から対向した状態で上昇する。
センサ37が上昇している最中において、センサ37では、発光素子(図示せず)が、下側の景品2から順に、景品2の(右)側面2Aに向けて投光し、この景品2の側面2Aで反射される反射光が受光素子(図示せず)に受光される。ここで、上下に隣り合う景品2の側面2Aの境界Xに発光素子(図示せず)からの光が当てられた場合、景品2の側面2Aに光が当てられる場合と比べて、受光素子(図示せず)が受光する反射光の量(受光量)が変化する。
【0044】
そのため、センサ37において、受光素子(図示せず)での受光量が変化する毎に、搬送ユニット32は、景品2が1枚あるとカウントする。そして、同様の手順により、搬送ユニット32は、下側の景品2から順に1枚ずつ景品2をカウントして景品2の枚数を数え、待機位置に戻ったときには、全ての景品2の計数を完了する。
以上のように、搬送ユニット32は、計数部60において、センサ37の受光素子(図示せず)の受光量の変化に応じて、非接触で景品2の枚数を数える。計数結果は、前述した制御部(図示せず)の指示により、各カセット4における景品2の在庫情報として、第2表示部7B(図1参照)に表示されたり、景品払出装置1から景品管理機(図示せず)に送信されたりする。
(1−3−2)搬送機能
搬送ユニット32は、搬送機能に関連する部材として、フレーム35に、搬送爪40(図3(a)も参照)と、めくりローラ42とを主に備えている。搬送爪40およびめくりローラ42、ならびに、搬送爪40およびめくりローラ42を駆動させる機構(図示せず)は、分離搬送部70を構成している。
【0045】
搬送爪40は、前後方向(図4Aの紙面に垂直な方向)において間隔を隔てて一対設けられている(図3(a)も参照)。各搬送爪40は、カセット4の景品2側(左側)へ略水平に突出する突出部40Aと、突出部40Aの突出方向上流側(右側)の端部から下向きに延びて下端部が右側に折り曲げられた延設部40Bとを一体的に備えている。各搬送爪40は、フレーム35によって、左右および上下に移動自在となるように支持されている。
【0046】
ここで、一対の搬送爪40の左右の位置に関し、カセット4の景品2の積層側面2Bから右側へ離れてフレーム35の対向面35Aより右側にある位置(図4A参照)を、退避位置といい、突出部40Aのほとんどが対向面35Aより左側にあり、景品2の積層側面2Bよりも左側へ進出した位置(図4C参照)を、進出位置という。一対の搬送爪40は、左右方向において、退避位置と進出位置との間で、進退することができる。
【0047】
めくりローラ42は、フレーム35の対向面35Aの上端に配置されており、フレーム35によって支持されている。めくりローラ42は、前後方向に延びる軸を中心として回転自在である。めくりローラ42の外周面において、周上1箇所は、他の部分に比べて径方向外側へ突出しており、突出部42Aとされる。
次に、搬送ユニット32がカセット4の景品2を搬送する手順を説明する。
【0048】
まず、搬送ユニット32が待機位置(上限近傍)にあり、搬送爪40が退避位置にある状態において、景品2を所定の払出枚数分(ここでは1枚とする。)だけ払い出すとの命令が、前述した制御部(図示せず)から搬送ユニット32に下る。これにより、搬送ユニット32は、フレーム35の対向面35Aがカセット4に収納された景品2に対して右から対向した状態で、下降する。下降に伴い、搬送ユニット32は、計数部60のセンサ37によって前述したように、積層された景品2を、上の景品2から順に計数する。
【0049】
そして、搬送ユニット32は、払出枚数分(ここでは1枚)まで景品2を計数すると、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに搬送爪40の突出部40Aが上下方向で一致するまで、さらに下降する。
図4Aに示すように、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに搬送爪40の突出部40Aが上下方向で一致すると、搬送ユニット32は下降をやめて停止する。
【0050】
搬送ユニット32の下降が停止すると、めくりローラ42が図4Aにおいて時計回りに回転する。これによって、めくりローラ42の突出部42Aが、払い出す景品2の(右)側面2Aに対して下側から接触する。その結果、この景品2がめくりローラ42によってめくり上げられる。
これにより、図4Bに示すように、払い出す景品2と払い出さない景品2との間に、隙間Yが形成される。なお、ここでは、払い出す景品2の枚数が1枚なので、1枚の景品2がめくり上げられているが、複数枚の景品2を払い出すときには、払い出す景品2のうち最も下側にある景品2がめくりローラ42によってめくり上げられることで、複数枚の景品2全てが一塊(景品群)となってめくり上げられる。
【0051】
払い出す景品2がめくり上げられると、これまで退避位置(図4A参照)にあった一対の搬送爪40が、進出位置(図4C参照)へ向けて左側へ移動する。ここで、搬送爪40の突出部40Aは、払い出す景品2と払い出さない景品2との境界Xに上下方向で一致しているので(図4A参照)、搬送爪40が左側へ移動するのに伴い、境界Xから、前述した隙間Yに進入する。そして、搬送爪40は、退避位置に向かうに従って上昇することで、払い出す景品2をすくい上げ、これにより、払い出す景品2と払い出さない景品2とを分離し始める。
【0052】
その後、図4Cに示すように、搬送爪40が進出位置まで到達すると、搬送爪40は、払い出す景品2を所定量すくい上げることで、払い出す景品2と払い出さない景品2とを完全に分離し、払い出す全て(ここでは1枚だけ)の景品2は、搬送爪40の突出部40Aに載置される。
このように、払い出す景品2と払い出さない景品2とが完全に分離された後、搬送ユニット32は、待機位置に向かって上昇する。これにより、搬送ユニット32の搬送爪40の突出部40Aに載置された全ての景品2は、搬送ユニット32とともに上昇する(図3(b)も参照)。つまり、搬送ユニット32(詳しくは分離搬送部70)は、払い出す枚数の景品2を上方へ搬送する。
【0053】
分離搬送部70が景品2を上方ヘ搬送するのに関連して、上方位置にたとえば光学センサなどを配置しておき、この光学センサにより、払い出される景品2の枚数を再確認する構成が追加されていてもよい。
すなわち、光学センサは、上方所定位置に設けられ、上方所定位置に景品2が搬送されると、景品2により光路が遮断される構成とする。そして、景品2がその上方所定位置よりも上方ヘ搬送されると、光学センサの光路が再び通じる構成とする。
【0054】
分離搬送部70は、たとえば、ステップモータにより、1ステップ○○mmという割合で上昇されるから、分離搬送部70の上に乗せられて上方ヘ搬送される景品2の枚数に比例した、景品2が光学センサの光路を遮断している間のステップモータのステップ数を検出することが可能である。よって、このような構成で、払い出される(上方へ搬送される)景品2の枚数を再確認するようにしてもよい。
【0055】
なお、搬送爪40の突出部40Aに載置された景品2が払い出されると(詳しくは、後述する図6に示すように上ユニット21側に受け渡されると)、搬送爪40は、図4Aに示す退避位置に戻る。
図5は、景品払出ユニット5の模式的な正断面図である。
各搬送機構24は、下ケーシング22内において、左右に並ぶカセットホルダ23(左右に並ぶカセット4)の間に配置されている。
【0056】
そして、搬送機構24の搬送ユニット32のフレーム35の対向面35Aは、たとえば、図5(a)に示すように、まず、右側のカセットホルダ23に装填された右側のカセット4に左から対向する。そして、前述した手順によって、右側のカセット4に収納された景品2を、払出枚数分だけ、上側の景品2から順に、上方の上ユニット21に搬送する(図5(b)参照)。
【0057】
この結果、図5(c)に示すように、右側のカセット4の全ての景品2が搬送されて右側のカセット4が空になると、図5(d)に示すように、搬送機構24は、前述したように、垂直方向に延びる支持レール31を中心として180°回動する(図5(d)の太線矢印参照)。
これにより、搬送ユニット32のフレーム35の対向面35Aは、左側のカセットホルダ23に装填された左側のカセット4に右から対向し、今度は、左側のカセット4に収納された景品2を、上側の景品2から順に、前述した手順によって、分離し、上方へ搬送することができる。
【0058】
このように、1つの搬送機構24は、左右のカセット4の間に配置されて、これら2つのカセット4におけるそれぞれの景品2を計数および分離搬送することができる。
(2)上ユニット
図6は、内部が露出された状態にある上ユニット21を斜め上側から見た斜視図であって、搬送機構24も一緒に示している。
【0059】
次に、上ユニット21について説明する。
図6に示すように、上ユニット21は、その外郭をなす上ケーシング80と、上ケーシング80内に配置される保留ボックス81およびエレベータ82(図6には図示されず、後述する図7を参照)とを含んでいる。
上ケーシング80は、前後方向に長手で上下に扁平なボックス形状である。なお、図6において、上ケーシング80の前壁および右壁は省略されている。上ケーシング80では、上面が開放されている。
【0060】
また、上ケーシング80の底面には、上ケーシング80内に連通する6つの開口83が形成されている。6つの開口83は、前後に3つ、左右に2つ並ぶように形成されている。各開口83は、前後に長手の矩形状であり、特に、前後に3つ並ぶ開口83において、真ん中にある開口83は、残りの開口83よりも前後方向に2倍程度大きい。
下ユニット20がキャビネット3(図1参照)内にある状態(下ユニット20と上ユニット21とが一体化された状態であり、図1参照)では、各開口83は、対応するカセット4(図2参照)の開放された上面に対して真上から臨んでいる。
【0061】
つまり、左側で前後に並ぶ3つの開口83において、最も前側の開口83は、下ユニット20において左側で前後に並ぶ4つのカセット4のうち、最も前側のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図2も参照)。また、左側で前後に並ぶ3つの開口83において、最も後側の開口83は、下ユニット20において左側で前後に並ぶ4つのカセット4のうち、最も後側のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図2も参照)。一方、前後方向で真ん中にある開口83は、前後に並ぶ4つのカセット4のうち、前から2番目および3番目のカセット4の上面に対して上から臨んでいる(図2も参照)。右側で前後に並ぶ3つの開口83についても同様である。
【0062】
保留ボックス81は、左右に2つ設けられている(図6では、保留ボックス81が1つだけ図示されている。)。保留ボックス81は、左右にやや薄いボックス形状であり、その上面および底面は、開放されている。
保留ボックス81の平断面は、カセット4と同様に、略コ字形状をなしている(図2参照)。図6に示す左側の保留ボックス81では、右面が上下方向における全域において開放されており、右側の保留ボックス81(図2参照)では、左面が上下方向における全域において開放されている。各保留ボックス81において、このように開放された部分を、開放部84という。開放部84は、保留ボックス81の開放された上面および底面の両方に対して連続している。
【0063】
左側の保留ボックス81は、上ケーシング80の左壁によって前後方向へスライド自在に支持されており、右側の保留ボックス81(図2参照)は、上ケーシング80の右壁(図示せず)によって前後方向へスライド自在に支持されている。左右の保留ボックス81は、互いに連動することなく、単独でスライドすることができる。
そして、各保留ボックス81は、前後にスライドする際に、左右方向において同じ側で前後に並ぶ3つの開口83の上方を通過する。
【0064】
ここで、左側における最も前側の開口83を参照して、前述したように搬送ユニット32(分離搬送部70)が、この開口83の下方にあるカセット4(図2参照)の景品2を上方へ搬送する際、左右方向で同じ側にある保留ボックス81(ここでは左側の保留ボックス81)は、搬送される景品2の真上に位置するように移動してから、この位置で待機する。
【0065】
そして、搬送ユニット32の分離搬送部70によって上方へ搬送されてきた景品2は、この景品2を収納していたカセット4の上方にある開口83(ここでは、左側における最も前側の開口83)、待機している保留ボックス81の開放された底面を順に通過し、保留ボックス81内に収容される。つまり、保留ボックス81は、カセット4に対して上方(上下方向における隣)に配置され、分離搬送部70が搬送してきた景品2を受け入れる。この後、搬送ユニット32は、元の位置(前述した待機位置)へ戻る。
【0066】
保留ボックス81内に景品2が収容されると、保留ボックス81の前壁および後壁のそれぞれの下端部に回動自在に設けられた係合爪77(後述する図8参照)が、保留ボックス81内に突出するように回動し、保留ボックス81内で最も下側にある景品2に対して下から係合する(図8参照)。これにより、保留ボックス81内に収容された景品2は、保留ボックス81によって保持され、景品2が保留ボックス81の底面から落下することはない。
【0067】
図7は、内部が露出された状態にある上ユニット21の斜視図であって、エレベータ82を示している。
図7に示すように、エレベータ82は、上ケーシング80の底壁の前後方向略中央位置にある。そして、エレベータ82は、上ケーシング80の底壁において左右に隣り合う開口83の間で前後に延びる部分(リブ85という。)に上から取り付けられている。この状態で、エレベータ82は、リブ85上で前後に移動することができる。エレベータ82は、左右に間隔を隔てて配置される2枚の水平な板状のステージ86と、伸縮機構87とを含んでいる。
【0068】
2枚のステージ86のうち、左側のステージ86は、左側で前後に3つ並ぶ開口83における真ん中の開口83に対して上から臨んでおり、右側のステージ86は、右側で前後に3つ並ぶ開口83における真ん中の開口83に対して上から臨んでいる。この状態で、2枚のステージ86は、連結部材88によって連結され、一体化されている。
伸縮機構87は、いわゆるパンタグラフ構造であり、図7に示すように上下に扁平な収縮状態と、上側へ伸び出た伸長状態(図示せず)とに姿勢を変えることができる。伸縮機構87では、その前後方向略中央部分(上昇部分89という。)が、伸縮機構87が収縮状態から伸長状態へ姿勢を変えるときに最も上昇する。伸縮機構87が収縮状態と伸長状態との間で姿勢を変える際、上昇部分89は、垂直方向に沿って直線的に上下する。2枚のステージ86を連結する連結部材88は、伸縮機構87の上昇部分89に上から取り付けられている。
【0069】
図7に示すように伸縮機構87が収縮状態にあるときには、各ステージ86は、左右方向で同じ側にある保留ボックス81の底面よりも低い位置にある。図示しないが、伸縮機構87が伸長状態にあるときには、各ステージ86は、左右で同じ側にある保留ボックス81(図7では、左側の保留ボックス81だけが図示されている。)よりも高い位置にあり、キャビネット3の上面において左右方向で同じ位置にある払出口8(図1参照)に一致する。
【0070】
ここで、前述したように保留ボックス81内に景品2が収容されると、保留ボックス81は、前後方向にスライド(水平移動)し、図7に示すように、左右方向で同じ側にあるステージ86の真上(換言すれば払出口8の真下)で停止する。つまり、保留ボックス81は、受け入れた景品2を所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送する。このとき、伸縮機構87は、収縮状態にある。
【0071】
このように、保留ボックス81は、搬送ユニット32(図6参照)によって搬送された景品2を払出口8(図1参照)側へ搬送した後、搬送された景品2を払出口8の下方で保留することから、前述した第2搬送部11および保留部12として機能している。
なお、ステージ86の真下に位置するカセット4の景品2を払い出す場合には、ステージ86を含むエレベータ82全体が、このカセット4に対して前後のどちらかへずれる。そして、このカセット4から搬送された景品2が保留ボックス81内に収容されると、払出口8の真下にステージ86が配置されるように、エレベータ82が元の位置に戻る。
【0072】
そして、このように保留ボックス81が景品2を所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送すると、収縮状態にあった伸縮機構87が、図示しない伸長状態へと姿勢を変える。これにより、保留ボックス81の真下にあったステージ86が、垂直方向に沿って上昇する。この際、このステージ86は、保留ボックス81の開放された底面を通過し、その後、保留ボックス81に収容された景品2のうち最も下側に位置する景品2の底面を下から押し上げる。これにより、保留ボックス81に収容された全ての景品2は、ステージ86に載置された状態で上昇する。
【0073】
そして、伸縮機構87が伸長状態になったときには、保留ボックス81に収容されていた全ての景品2は、ステージ86によって持ち上げられ、保留ボックス81の開放された上面よりも上方へ移動する。このとき、キャビネット3の上面において左右方向で同じ位置にある払出口8(図1参照)が開放されており、保留ボックス81の開放された上面よりも上方へ移動した景品2は、開放された払出口8からキャビネット3の上面に露出される。つまり、エレベータ82は、保留ボックス81によって所定位置(ステージ86の真上かつ払出口8の真下)に搬送された景品2を払出口8へ持ち上げていることから、前述したリフト部13として機能している。
【0074】
ここで、図1を参照して、払出口8を開閉するシャッタ9は、払出口8を開放したときには、払出口8に対して前側(従業員側)にずれている(この状態は図示せず)。前述したように景品2が払出口8から露出されると、シャッタ9は、後側(客側)へスライドし、景品2を後側の客へ向けて押し出しつつ、払出口8を閉じる。この後、伸縮機構87は、収縮状態に戻る(図7参照)。
【0075】
図8は、景品払出装置1の模式的な側断面図である。
図8を参照して、以上で説明した本発明の景品払出装置1の各景品払出ユニット5における景品2の払い出し動作をまとめる。
各景品払出ユニット5において、下ユニット20の各カセット4に収納された景品2は、搬送ユニット32(詳しくは、分離搬送部70)によって、必要な枚数(払出枚数)だけ分離された後、上向きへ搬送されて上ユニット21の保留ボックス81に受け渡される。その後、保留ボックス81に受け渡された景品2は、保留ボックス81によって、払出口8の真下へ搬送される。次に、払出口8のシャッタ9が開放されるとともに、景品2が、エレベータ82によって払出口8まで持ち上げられ、最後に、払出口8を閉じようとするシャッタ9によって後側(図8における右側)に押し出され、客に払い出される。
(3)集約処理
各景品払出ユニット5では、あるカセット4に残っている景品2を取り出して他のカセット4に移すことで景品2を集約する処理(集約処理)が実施される。以下には、集約処理について説明する。ここで、図8において、太線矢印は、集約される景品2の流れを示している。
【0076】
各景品払出ユニット5において前後(図8では左右)に並ぶ4つのカセット4(図2も参照)に着目して、集約処理について説明する。ここで、これらのカセット4には、同じ種類の景品2が収納されるものとする。そして、これらのカセット4のそれぞれでは、景品2の払い出しに伴い、景品2の数が次第に減少していく。
そして、営業時間中、特に遊技施設の閉店間際に、集約処理が実施される。集約処理は、従業員が表示部7(第2表示部7Bであり、図1参照)の操作キー(図示せず)を操作することや、前述した景品管理機(図示せず)から指示を受信することに応じて開始される。また、集約処理は、閉店間際の所定のタイミングに自動的に開始されても構わない。
【0077】
詳しくは、前述した操作キー(図示せず)の操作や、景品管理機(図示せず)からの指示の受信や、前述した所定のタイミングになったことに伴い、前述した制御部(図示せず)に対して所定の指示信号が入力され、この指示信号の入力に基づいて、制御部(図示せず)が、集約処理を開始する。
集約処理が開始されると、制御部(図示せず)が、前述した第1搬送部10および第2搬送部11の動作を制御する。これにより、まず、扉6から遠い側にあるカセット4(図8においては、たとえば、後側(右側)2つのカセット4であり、以下では「移動元カセット4A」ということがある。)に残った景品2(「移動元景品2」ということがある。)が、それぞれのカセット4に対応する第1搬送部10(搬送ユニット32)によって、カセット4から取り出されて上方ヘ搬送される。
【0078】
各移動元カセット4A内の移動元景品2の総数が、保留ボックス81に一度に収まりきる枚数であれば、移動元カセット4A内の全ての移動元景品2が一度に取り出される。移動元カセット4A内の移動元景品2の総数が、保留ボックス81に一度に収まりきらない枚数であれば、移動元カセット4A内の移動元景品2のうち、保留ボックス81に収まるだけの景品2が取り出される。
【0079】
この移動元カセット4Aの真上では、第2搬送部11(保留ボックス81)が待機している。
上方ヘ搬送された移動元景品2は、前述したように、保留ボックス81に受け渡される。このとき、前述したように、保留ボックス81に設けられた各係合爪77が、保留ボックス81内に突出するように回動して、保留ボックス81内に収容された景品2に対して下から係合しているので(図8参照)、保留ボックス81に受け渡された景品2は、保留ボックス81によって保持されている。
【0080】
そして、保留ボックス81は、景品2を保持して、扉6へ向かって前側(図8では左側)へ水平移動する。この際、保留ボックス81は、複数のカセット4の上方を水平移動する。その後、保留ボックス81は、所望の位置にあるカセット4、詳しくは、扉6に近いカセット4(図8では、最も前側のカセット4であり、以下では「移動先カセット4B」ということがある。)の真上で停止する。なお、最も前側のカセット4に対して後隣(前から2番目)のカセット4は、移動元カセット4Aであってもよいし、移動先カセット4Bであってもよい。
【0081】
保留ボックス81の移動が停止するとき、または、保留ボックス81の移動が停止するのに先立って、移動先カセット4Bに対応する搬送ユニット32は、待機位置から上昇し、対応する開口83(図7参照)の周辺で待機する。そのため、保留ボックス81の移動が停止すると、待機している搬送ユニット32の真上に、保留ボックス81が位置する。ここで、このように待機している搬送ユニット32において、搬送爪40は、保留ボックス81の景品2の最下端に接する位置まで上昇する。
【0082】
次に、保留ボックス81の前述した各係合爪77が、保留ボックス81内から離れるように下側へ回動し、保留ボックス81内に収容された移動元景品2から外れる(図示せず)。これに伴い、保留ボックス81内の移動元景品2は、その自重によって、保留ボックス81の開放された底面から、保留ボックス81の真下で待機する搬送ユニット32に受け渡され、進出位置にある一対の搬送爪40の突出部40A(図4Cおよび図6参照)に載置される。このように、各係合爪77が移動元景品2から外れて景品2が自重で搬送ユニット32に受け渡されるのだが、落差があると景品2が崩れてしまう危険があるので、保留ボックス81が搬送ユニット32の真上に移動したら、搬送ユニット32は上昇し搬送爪40が景品2の下端まで迎えに行き、景品2が落下するような挙動にならないように景品2の最下端に接する位置まで搬送爪40が上昇するようにしている。
【0083】
その後、図4Cを参照して、移動元景品2が受け渡された搬送ユニット32は、下降する。これに伴い、移動元景品2が載置された搬送爪40の突出部40Aは、カセット4(移動先カセット4B)内を下降する。
そして、移動元景品2が載置された搬送爪40の突出部40Aが、移動先カセット4Bに元からあった景品2(「移動先景品2」ということがある。)において最上位の景品2に対して上から接触すると、搬送ユニット32は、下降を停止する。
【0084】
搬送ユニット32の下降が停止すると、搬送爪40は、進出位置から退避位置(図4A参照)へと移動する。これにより、今まで搬送爪40の突出部40Aに載置されていた移動元景品2の下方から搬送爪40がなくなるので、移動元景品2は、その自重により、最上位の移動先景品2に対して上から積層される。
そして、図8を参照して、以上のような移動元カセット4Aの景品2(移動元景品2)を移動先カセット4Bに移す動作(太線矢印参照)が、全ての移動元カセット4Aが空になるまで、繰り返し実施される。
【0085】
以上が、集約処理の一連の流れである。集約処理が完了すると、前述したように前後に並ぶ4つのカセット4の全ての景品2は、扉6側の移動先カセット4Bに集約される。そのため、閉店後に扉6(図1参照)を開いて各景品払出ユニット5を引き出して、各景品払出ユニット5において移動先カセット4Bに収納された景品2を回収するだけで、景品払出装置1に残った全ての景品2を回収することができる。
【0086】
ここで、集約処理の前後において、各カセット4では、前述した計数部60によって景品2の計数が実施されており、前述した制御部(図示せず)は、全てのカセット4の計数結果の合計が集約処理の前後において等しいと、集約処理が適正に実行されたと判断する。つまり、景品2を集約する前後で、移動元カセット4Aおよび移動先カセット4Bのそれぞれの景品2の数を数えているので、景品2を集約する途中で景品2を紛失することを防止できる。なお、各カセット4の計数結果が、前述した第2表示部7B(図1参照)に表示されてもよい。
【0087】
また、景品払出ユニット5において、移動先カセット4Bに集約された景品2が、景品払出装置1に残っている景品2の全てなので、閉店後に各景品払出ユニット5の移動先カセット4Bの景品2を計数すれば、その計数結果は、必然的に、景品払出装置1における景品2の在庫データとなる。そのため、この在庫データをそのまま用いることで(たとえば、在庫データが記載された帳票をプリントアウトすることで)、以降の在庫確認処理を円滑に実施できる。
【0088】
そして、前述したように、各景品払出ユニット5において集約処理が実施される前後4つのカセット4には、同じ種類の景品2が収納されている。そのため、前後4つのカセット4を1つの組として、景品払出装置1全体で、カセットに収納される景品2の種類を各組において統一すれば、集約処理によって、景品2の種類毎に景品2を集約することができる。
【0089】
この場合、前後4つのカセット4のそれぞれに対応する搬送ユニット32には、図8に示すようにカラーセンサ90(読取手段)が取り付けられている。カラーセンサ90は、カセット4の開放部28(図2参照)に臨んだ状態で、搬送ユニット32ともに上下にスライド自在である。
カラーセンサ90は、発光部(図示せず)と、受光部(図示せず)とを含んでいる。カラーセンサ90では、発光部(図示せず)が、カセット4の開放部28から露出された景品2に対して白色光を照射し、その反射光を受光部(図示せず)が受光する。そして、カラーセンサ90は、受光部(図示せず)が受光した反射光に基づいて、詳しくは、反射光をRGBデータに変換して分析することで、景品2の表面の色を読み取る。前述した制御部(図示せず)は、カラーセンサ90が読み取った景品2の表面の色に基づいて、景品2の種類を判別する。
【0090】
そして、カラーセンサ90は、搬送ユニット32とともに上下にスライドすることによって、カセット4に収納された全ての景品2の色(つまり、種類)を読み取ることができる。そのため、前述した制御部(図示せず)は、集約処理の後にカラーセンサ90が読み取った移動先カセット4Bの全ての景品2の色が同じであれば、景品2の種類毎に景品2を正しく集約できたこと(移動先カセット4Bに異なる種類の景品2が混ざっていないこと)を判別する。
【0091】
また、景品2の集約完了後に、移動元カセット4Aにおいてカラーセンサ90が上下にスライドすることによって、移動元カセット4Aに景品2が残っていないか否かを確認することができる。
前述した制御部(図示せず)、第1搬送部10(搬送ユニット32)および第2搬送部11(保留ボックス81)のまとまりを、集約手段としての集約ユニット50とする。この集約ユニット50は、以上のように、前述した所定の指示信号の入力に基づいて、一のカセット4(移動元カセット4A)に残っている景品2を取り出して他のカセット4(移動先カセット4B)に移すことで景品2を自動的に集約する集約処理を実施する。そのため、カセット4に残っている景品2を円滑に集約することができる。
【0092】
このように景品払出装置1自身が景品2を集約するので、従業員が手作業で景品2を集約する手間が省け、集約処理が行われている間に、従業員は、閉店のための別の作業(たとえば、景品2(特殊景品)とは違う一般景品の棚卸し)に専念することができる。その結果、閉店のための作業全体にかかる時間を短縮できる。
たとえば、一般景品の棚卸しが終った後には、前述した集約処置が完了している。そこで、作業員は、一般景品の棚卸しの後に、下ユニット20をキャビネット3から引き出し、移動先カセット4Bの景品2を回収すれば、景品払出装置1に残った全ての景品2の回収が終了する。
【0093】
また、集約処理によって移動元カセット4Aが空になる。そのため、景品2の払い出しの際に移動先カセット4Bの景品2だけでは足りなさそうな場合には、空の移動元カセット4Aに対して、目一杯(前述した100枚分)の景品2を、まとまった状態で速やかに補充して、払い出しに備えることができる。逆に、集約処理が行われないことで移動元カセット4Aに景品2が中途半端に残っている場合には、移動元カセット4Aに景品2を補充する際に、移動元カセット4Aに補充する景品2の枚数をいちいち検討せねばならず、移動元カセット4Aに景品2を補充するのに時間がかかる。
【0094】
また、集約ユニット50は、集約処理において、移動元カセット4Aから取り出した景品2を、移動元カセット4Aよりも扉6(図1参照)に近い移動先カセット4Bに移すので、景品2は、扉6側の移動先カセット4Bに集約される。そのため、扉6を開いて、移動先カセット4Bが見える程度まで、下ユニット20をキャビネット3から少し引き出し、移動先カセット4Bの景品2を回収するだけで、景品払出装置1における全ての景品2を回収することができるので、景品2を円滑に回収することができる。この場合には、下ユニット20全体をキャビネット3から引き出さずに済むので、下ユニット20の引き出しに要する労力を抑えることができる。
【0095】
そして、以上のように、集約ユニット50は、景品2の種類毎に景品2を集約する。そのため、種類毎に集約された景品2を回収することができて使い勝手がよい。なお、種類毎に景品2を集約する必要が無ければ、複数種類の景品2を混合状態で集約しても構わない。
また、上下移動する第1搬送部10と水平移動する第2搬送部11とによって、集約ユニット50を単純に構成することができる。
【0096】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した集約処理は、閉店間際に実施されているが、閉店後に実施されても構わないし、閉店間際以外の営業時間中の任意のタイミングにおいて実施されても構わない。
【0097】
また、搬送ユニット32の計数部60(図4A参照)が景品2を正確に計数するための処置(搬送ユニット32を精度良く移動させる機構の適用や計数部60(特にセンサ37)の最適配置等)は、必要に応じて適宜実施される。なお、センサ37には、前述した非接触の光学式に限らず、景品2の側面2A(図4A参照)に直接接触して前述した境界Xを検知する接触式も適用可能である。
【0098】
また、景品2には、その景品2の種類を表す種類情報が記録されたICチップが内蔵されていて、カラーセンサ90(図8参照)でなく、ICチップリーダ(図示せず)が、景品2内のICチップの種類情報を読み取ってもよい。
また、前記の実施形態では、遊技施設のフロアに直接据え置かれる景品払出装置1を例示したが、本発明は、遊技施設のカウンタ等に載せられる卓上タイプの景品払出装置にも適用可能である(なお、卓上タイプの景品払出装置の構成については、特開2008−093190を参照。)。
【符号の説明】
【0099】
1 景品払出装置
2 景品
3 キャビネット
4 カセット
4A 移動元カセット
4B 移動先カセット
6 扉
10 第1搬送部
11 第2搬送部
50 集約ユニット
60 計数部
90 カラーセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置内に収納された景品を払い出すための景品払出装置であって、
前記装置内に配置され、景品を収納するための複数の収納部と、
所定の指示信号の入力に基づいて、一の前記収納部に残っている景品を取り出して他の前記収納部に移すことで景品を集約する集約手段と、
を含むことを特徴とする、景品払出装置。
【請求項2】
前記収納部に景品を補充する際に開閉される扉を含み、
前記集約手段は、一の前記収納部から取り出した景品を、一の前記収納部よりも前記扉に近い他の前記収納部に移すことを特徴とする、請求項1記載の景品払出装置。
【請求項3】
前記収納部に収納された景品の数を収納部毎に数える計数手段を含むことを特徴とする、請求項1または2記載の景品払出装置。
【請求項4】
前記集約手段は、景品の種類毎に景品を集約することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品払出装置。
【請求項5】
前記集約手段は、景品の種類を特定する種類情報を読み取る読取手段を含むことを特徴とする、請求項4記載の景品払出装置。
【請求項6】
前記収納部は、景品を上下方向に積層して収納し、
前記集約手段は、
前記収納部に対応して設けられ、前記収納部の景品を上下に移動させる第1搬送部と、
前記収納部の上方に配置され、複数の前記収納部の上方を水平移動することにより、前記第1搬送部によって上方ヘ移動された景品を保持して所望の位置へ水平移動させることができる第2搬送部と、
前記第1搬送部および前記第2搬送部の動作を制御する制御部と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の景品払出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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