景品管理システムおよび景品管理装置
【課題】景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる景品管理システムおよび景品管理装置を提供すること。
【解決手段】景品管理システム1は、ターミナルコンピュータ9と景品払出装置50と景品管理装置7と台間ユニット3と島計数装置5とを含む。景品払出装置50では、内部の景品を計数でき、その計数値に基づいて景品管理装置7が景品払出装置50の景品の在庫数を管理する。台間ユニット3や島計数装置5による、遊技台2で獲得された遊技媒体の計数値に基づいて、ターミナルコンピュータ9の制御部178が、景品に未交換の遊技媒体数(未交換遊技媒体数)を算出し、未交換遊技媒体数から、景品払出装置50で払い出される景品の必要数を予測する。景品管理装置7の制御部140は、在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を報知する。
【解決手段】景品管理システム1は、ターミナルコンピュータ9と景品払出装置50と景品管理装置7と台間ユニット3と島計数装置5とを含む。景品払出装置50では、内部の景品を計数でき、その計数値に基づいて景品管理装置7が景品払出装置50の景品の在庫数を管理する。台間ユニット3や島計数装置5による、遊技台2で獲得された遊技媒体の計数値に基づいて、ターミナルコンピュータ9の制御部178が、景品に未交換の遊技媒体数(未交換遊技媒体数)を算出し、未交換遊技媒体数から、景品払出装置50で払い出される景品の必要数を予測する。景品管理装置7の制御部140は、在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システム、および、景品管理システムを構成する景品管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技施設には、遊技客がパチンコ台等の遊技台で獲得したパチンコ玉等の遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムが設けられている。
景品管理システムとして、特許文献1では、データ管理システムが提案されている。
このデータ管理システムでは、ホストコンピュータが、各パチンコ遊技機からのアウト玉数信号やセーフ玉数信号等に基づいて、現時点で遊技客が獲得したパチンコ玉数を算出し、景品の払い出し個数等を利用して、既に景品交換された交換済みパチンコ玉数を算出する。そして、ホストコンピュータは、現時点で遊技客が獲得したパチンコ玉数と、既に景品交換された交換済みパチンコ玉数との差に基づいて、現時点で景品交換されていないパチンコ玉数(未交換景品玉数)を算出し、未交換景品玉数から、現時点で必要と考えられる景品の在庫数を算出する。
【0003】
また、遊技客に景品を払い出すための装置として、特許文献2では、景品払出機が提案されている。
この景品払出機には、景品が収容された複数のカセットが収納されていて、各カセットの景品が遊技客に払い出される。そして、景品払出機は、各カセットに収容されている景品を計数するための計数装置と、計数装置の計数結果に基づいて景品払出機内の景品の在庫状況を表示する表示装置とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−135859号公報
【特許文献2】特開2010−17285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
遊技施設では、営業時間の終了間際において、遊技客からの景品交換の依頼が非常に多く、そのため、景品払出機に収納されていた景品が比較的早いタイミングで払い出されてなくなっていく。景品の在庫がなくなると、景品交換途中であっても景品交換を一旦中断して、景品払出機に景品を補充する必要がある。そのため、遊技客は、景品補充が完了するまで待たねばならない。また、遊技客が待っている前で景品補充を行う遊技施設の従業員にとって、景品交換の手間や精神的な面で負担が大きい。
【0006】
よって、遊技施設側としては、景品交換を円滑に進めたいので、景品払出機において景品の在庫がなくなる状態になることを避けたい。
ただし、特許文献1のデータ管理システムによって算出された現時点での景品の必要在庫数が分かったとしても、景品払出機における現時点での実際の景品の在庫数が分からなければ、景品の在庫がいつなくなるかを把握できない。
【0007】
かといって、特許文献2の景品払出機のように各カセット内の景品を計数装置が計数することで実際の景品の在庫数が分かるとしても、実情では、従業員には、必要在庫数と実際の在庫数とを比較して景品が足りないか否かを判断する余裕があまりない。そのため、必要在庫数と実際の在庫数とを比較できずに、景品が必要在庫数に足りないことに気付かないまま、景品の在庫がなくなってしまう虞がある。これでは、使い勝手が悪い。
【0008】
また、終了間際を含む営業時間の全体に亘って、景品払出機における景品の在庫数の適正値が、時間帯(繁忙時や閑散時)に応じて異なる。そのため、営業時間中の各時間帯において、景品の在庫数を、時間帯に応じた適正値とすることができると、在庫数が不足したり、逆に過剰になったりすることを防止でき、便利である。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる景品管理システムおよび景品管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、前記計数手段による景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する景品管理装置と、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、前記景品管理装置が管理する在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、を含むことを特徴とする、景品管理システムである。
【0010】
請求項2記載の発明は、遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、前記景品収納部に景品が補充された後に前記計数手段が景品を計数したときの景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の補充後在庫数を管理する景品管理装置と、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、前記景品管理装置が管理する補充後在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記補充後在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、を含むことを特徴とする、景品管理システムである。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記予測手段は、前記計数装置による遊技媒体の計数値と、前記景品管理装置によって交換処理された遊技媒体の数とに基づいて、前記未交換遊技媒体数を算出することを特徴とする、請求項1または2記載の景品管理システムである。
請求項4記載の発明は、前記計数装置は、各遊技台に1対1で対応して設けられ、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する各台計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システムである。
【0012】
請求項5記載の発明は、前記計数装置は、複数の遊技台で構成された遊技島毎に設けられ、対応する遊技島の各遊技台で獲得された遊技媒体を計数する島計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システムである。
請求項6記載の発明は、収納された景品の数量を計数する機能を有する景品払出装置と、遊技客が獲得した遊技媒体を計数する計数装置とを含む遊技場システムに接続される景品管理装置であって、前記景品払出装置に収納される景品の情報を取得する収納景品情報取得手段と、前記収納景品情報取得手段によって取得した前記情報に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する在庫景品管理手段と、前記計数装置による遊技媒体の計数結果に基づいて算出される、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を取得する必要景品情報取得手段と、前記在庫景品管理手段が管理する景品の在庫数と、前記必要景品情報取得手段が取得した景品の必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合に、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、を含むことを特徴とする、景品管理装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、景品管理システムは、景品払出装置と、景品管理装置と、計数装置と、予測手段と、報知手段とを含んでいる。
景品払出装置では、計数手段が、景品収納部内の景品を計数し、その計数値に基づいて、景品管理装置が、景品払出装置における景品の在庫数を管理する。
また、計数装置が、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する。その計数値に基づいて、予測手段が、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、未交換遊技媒体数から、景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する。
【0014】
そして、報知手段が、景品管理装置が管理する在庫数と、予測手段が予測した必要数とを比較し、在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する。そのため、遊技施設の従業員は、景品が不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、報知手段の報知によって容易に把握できる。
【0015】
よって、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、景品管理システムは、景品払出装置と、景品管理装置と、計数装置と、予測手段と、報知手段とを含んでいる。
景品払出装置では、計数手段が、景品収納部内の景品を計数する。景品収納部に景品が補充された後に計数手段が景品を計数し、その計数値に基づいて、景品管理装置は、景品払出装置における景品の補充後在庫数を管理する。
【0016】
また、計数装置が、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する。その計数値に基づいて、予測手段が、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、未交換遊技媒体数から、景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する。
そして、報知手段が、景品管理装置が管理する補充後在庫数と、予測手段が予測した必要数とを比較し、補充後在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する。そのため、遊技施設の従業員は、景品を補充した後においても景品がまだ不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、報知手段の報知によって容易に把握できる。
【0017】
よって、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、予測手段は、計数装置による遊技媒体の計数値と、景品管理装置によって交換処理された遊技媒体の数とに基づいて、未交換遊技媒体数を算出するので、算出された未交換遊技媒体数の信頼度は高い。そのため、予測手段は、この未交換遊技媒体数から、景品の必要数を精度よく予測できる。
【0018】
請求項4記載の発明のように、計数装置は、各遊技台に1対1で対応して設けられ、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する各台計数装置であってもよい。
請求項5記載の発明のように、計数装置は、複数の遊技台で構成された遊技島毎に設けられ、対応する遊技島の各遊技台で獲得された遊技媒体を計数する島計数装置であってもよい。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、景品管理装置では、在庫景品管理手段が、収納景品情報取得手段によって取得した情報に基づいて景品払出装置における景品の在庫数を管理し、必要景品情報取得手段が、景品払出装置で払い出される景品の必要数を取得する。
そして、報知手段が、在庫景品管理手段が管理する景品の在庫数と、必要景品情報取得手段が取得した景品の必要数とを比較し、在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する。そのため、遊技施設の従業員は、景品が不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、報知手段の報知によって容易に把握できる。
【0020】
よって、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、遊技施設内に設けられた景品管理システム1の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、景品払出装置50を示す斜視図である。
【図3】図3は、景品払出ユニット104を示す斜視図である。
【図4】図4は、カセット111を示す斜視図である。
【図5】図5は、景品払出装置50の縦断面を模式的に示す図である。
【図6】図6は、景品払出装置50の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、在庫管理テーブル164を示している。
【図8】図8は、景品管理装置7の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、ターミナルコンピュータ9の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、持玉管理テーブル181を示している。
【図11】図11は、貯玉管理テーブル182を示している。
【図12】図12は、レシート管理テーブル183を示している。
【図13】図13は、払出予測数管理テーブル184を示している。
【図14】図14は、台間ユニット3の電気的構成を示すブロック図である。
【図15】図15は、島計数装置5の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】図16は、景品払出装置50によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、図16のステップS2,S7で実行される在庫確認処理の手順を示すフローチャートである。
【図18A】図18Aは、景品管理装置7によって実行される第1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図18B】図18Bは、景品管理装置7によって実行される第1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図19A】図19Aは、ターミナルコンピュータ9によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図19B】図19Bは、ターミナルコンピュータ9によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】図20は、景品管理装置7によって実行される第2の処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】図21は、景品管理装置7の係員用表示部22における表示内容を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
<景品管理システムの構成>
図1は、遊技施設内に設けられた景品管理システム1の全体構成を示す図である。
図1を参照して、この発明に係る景品管理システム1は、遊技施設に設けられている。景品管理システム1は、遊技施設において、遊技客が遊技台2(ここでは、パチンコ台とする)で獲得した遊技媒体(ここでは、パチンコ玉とする)や、遊技媒体と交換される景品の管理を行うものである。なお、遊技媒体がメダルであって、遊技台2がスロットマシンであっても構わない。
【0023】
ここで、景品には、菓子やたばこ等の一般景品と、貴金属等の有価物が内蔵されたカード状の特殊景品とがある。獲得したパチンコ玉を特殊景品に交換した遊技客は、特殊景品を特殊景品交換所に持ち込んで買い取ってもらう。
また、遊技客は、遊技に先立って、パチンコ玉を遊技施設から貸し出してもらう必要があるが、最近の遊技施設では、パチンコ玉の貸出レートが複数種類に設定されており、パチンコ玉は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで遊技客に貸し出される。たとえば、通常の貸出レート(通常レート)は、4円/1玉とされ、通常レートの他に、通常レートより低い貸出レート(低レート)は、1円/1玉とされている。このように通常レートとは別に低レートが設定されているのは、たとえば、初心者等が気軽に遊技できるようにするためである。
【0024】
景品管理システム1は、遊技台2と、台間ユニット3(計数装置、各台計数装置)と、島コントローラ4と、島計数装置5(計数装置)と、端末6と、景品管理装置7と、端末8と、景品払出装置50と、ターミナルコンピュータ(略してT/C)9とで構成されている。なお、景品管理システム1において景品管理装置7以外のもののまとまりは、「遊技場システム」とされ、景品管理装置7は、遊技場システムに接続される。
【0025】
遊技台2は、遊技施設において、多数設置されている。所定台数の遊技台2は、集まって設置されており、1つの遊技島を構成している。遊技施設には、このような遊技島が複数存在する。各遊技島には、島コントローラ4が設置されている。
遊技台2には、上皿10と下皿11とが設けられている。遊技施設から貸し出されたパチンコ玉(貸玉「かしだま」と呼ばれる)を上皿10に溜めると、上皿10の貸玉を用いて遊技台2で遊技を開始できる。そして、遊技において、いわゆる当たりが出ると、遊技台2からパチンコ玉(出玉「でだま」と呼ばれる)が排出されて下皿11に溜まる。
【0026】
各遊技台2の隣(図1では左隣)には、台間ユニット3が設置されている(ドットで塗り潰した部分を参照)。台間ユニット3は、縦に細長い板状であり、各遊技島では、隣り合う遊技台2の間に位置している。それぞれの台間ユニット3は、図1において各台間ユニット3の右隣にある遊技台2についての専用装置である。つまり、台間ユニット3は、各遊技台2に1対1で対応して設けられている。各遊技島では、遊技台2および台間ユニット3のそれぞれが、各遊技島に設けられた島コントローラ4に対して通信可能に接続されている。
【0027】
台間ユニット3において図1における正面の下端部には、対応する遊技台2の下皿11の真下まで略水平に延びる(後述する持玉を計数するための)回収ダクト12が設けられ、台間ユニット3の正面の上下方向略中央位置には、対応する遊技台2の上皿10の真上まで略水平に延びる供給ノズル13が設けられている。
台間ユニット3の正面において、上端部には、縦長の現金投入口14が設けられ、回収ダクト12と供給ノズル13との間の位置には、縦長のカード出入口15が設けられている。台間ユニット3の機能については後述する。
【0028】
各遊技島の島端等には、島計数装置5が設置されている。島計数装置5は、対応する遊技島の各遊技台2で獲得されたパチンコ玉を計数するものである。島計数装置5は、図1では幅広のボックス状であり、その天面には、パチンコ玉を受け入れるための幅広の開口部16が設けられている。
島計数装置5に隣接するように端末6が設置されている。端末6には、カード出入口17と、レシート排出口18とが設けられている。端末6は、島計数装置5に対して通信可能に接続されていて、以下では、端末6を島計数装置5の一部とみなす。端末6の機能については後述する。
【0029】
遊技施設内には、獲得したパチンコ玉を景品と交換するための景品カウンタがあり、景品カウンタには、景品管理装置7と端末8とがまとまった状態で配置されている。
景品管理装置(「POS」と呼ばれることもある)7は、所定の厚みを有するボックス状の本体部19と、本体部19の端部から斜め上方に突き出た板状のディスプレー部20とを一体的に有している。本体部19の上面には、多数のキー等で構成された操作部21が設けられている。ディスプレー部20において、図1における手前側の側面には、係員(従業員)向けの情報が表示される係員用表示部22が設けられている。本体部19において、図1における奥側の側面には、客向けの情報が表示される客用表示部23が設けられている。
【0030】
端末8には、カード出入口24が設けられている。端末8は、景品管理装置7に対して通信可能に接続されていて、以下では、端末8を景品管理装置7の一部とみなす。景品管理装置7および端末8の機能については後述する。
景品払出装置50は、幅方向に長手のボックス形状であり、景品カウンタのフロアにおいて、景品管理装置7および端末8の近くに据え付けられている。景品払出装置50の機能については後述する。景品払出装置50は、景品管理装置7に対して通信可能に接続されている。
【0031】
そして、T/C9は、景品管理システム1において最上位にある装置であり、遊技施設の事務所等に設置される。各遊技島の島コントローラ4、島計数装置5(端末6も含む)および景品管理装置7(端末8および景品払出装置50も含む)のそれぞれと、T/C9とは、通信可能に接続されている。T/C9と、各遊技島の遊技台2および台間ユニット3とは、島コントローラ4を介して通信可能である。なお、遊技台2および台間ユニット3とT/C9とを直接接続してもよく、その場合、島コントローラ4は省略される。
【0032】
次に、遊技客による遊技台2での遊技開始から、遊技で獲得したパチンコ玉を景品に交換するまでの一連の流れについて説明する。
ここで、遊技客は、遊技施設に会員登録している会員客と、会員客以外の一般客(ビジター)とに区別される。
各会員客には、会員専用のカード25が遊技施設から支給されている。会員専用のカード25は、会員カードと呼ばれる。これに対し、一般客向けのカード25もあり、このカード25は、一般カードと呼ばれる。会員カードおよび一般カードを問わず、各カード25には、識別情報(カードID)が割り当てられており、各カード25は、持ち主である遊技客によって携帯されている。カード25には、所定の情報を記録することができる。以下では、必要に応じて、遊技客を会員客と一般客とに区別したり、カード25を会員カードと一般カードとに区別したりすることがある。
【0033】
会員客が遊技施設に入店して最初の遊技を開始する場合には、自分の会員カード25を台間ユニット3のカード出入口15に挿入する。そして、現金を現金投入口14に投入する。すると、投入した現金の額に相当する度数が遊技台2の上皿10の度数表示器27に表示される。なお、カード25には、度数がプリペイド価値として記録されるものがあり、その場合には、現金を現金投入口14に投入しなくても、カード25に記録された残り度数が度数表示器27に表示される。
【0034】
そして、遊技台2の上皿10等に設けられた貸出ボタン28を押すと、所定度数分の貸玉が、遊技台2に内蔵された玉払出機構(図示せず)によって上皿10に払い出される。これにより、上皿10のパチンコ玉(貸玉)を用いて遊技台2で遊技を開始できる。なお、所定度数分の貸玉が払い出されるのに応じて、度数表示器27における残り度数が減少する。
【0035】
一方、一般客が遊技施設に入店して最初の遊技を開始する場合には、この時点で一般客はカード25を持っていない。そのため、一般客は、何もカード出入口15に挿入することなく、現金を現金投入口14に投入する。すると、前述したように、投入した現金の額に相当する度数が度数表示器27に表示されるので、その後、貸出ボタン28を押すと、所定度数分の貸玉が上皿10に払い出される。一般客は、上皿10の貸玉を用いて遊技台2で遊技を開始できる。ここで、台間ユニット3内には、カード25を持っていない一般客のために、新規の一般カード25が複数枚ストックされている。
【0036】
そして、会員客および一般客を問わず、遊技中に遊技客が当たりを出すと、前述したように出玉が下皿11に溜まる。下皿11に出玉がある程度溜まると、遊技客は、下皿11の底を開放する。すると、下皿11の出玉が自重で落下し、その先にある回収ダクト12に受け入れられて台間ユニット3へと送り込まれる。
台間ユニット3には、出玉を計数する機能がある。そのため、台間ユニット3に送り込まれた出玉は、台間ユニット3において1つずつ計数される。計数を終えた出玉は、持玉「もちだま」と呼ばれる。出玉(持玉)の計数値(パチンコ玉の獲得数であり、「持玉数」という)は、台間ユニット3で管理される。
【0037】
ここで、会員客が遊技をしているのであれば、遊技の開始に先立って、会員客の会員カード25がカード出入口15に挿入されている。台間ユニット3は、カード出入口15に挿入された会員カード25のカードIDを読み取っており、台間ユニット3は、このカードIDに関連付けて持玉数を管理している。
一方、一般客が遊技をしているのであれば、前述したようにカード出入口15には何も挿入されていない。この場合、台間ユニット3は、台間ユニット3内にストックされた新規の一般カード25の中から選んだ1枚の一般カード25のカードIDに関連付けて、この一般客の持玉数を管理している。
【0038】
つまり、持玉数(「持玉データ」ともいう)は、遊技客が当日に獲得したパチンコ玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく数値データとしてカード25のカードIDに関連付けて所有する場合の、数値データである。一般カード25のカードIDに関連付けられている持玉数は、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。これに対して、会員カード25のカードIDに関連付けられている持玉数は、持玉数が発生した日の営業が終了した時点で、持玉数としての効力は失うが、後述する貯玉(「ちょだま」)の数(貯玉数)として会員カード25に関連付けられる。
【0039】
遊技客は、獲得した持玉を用いて遊技台2で遊技をすることができる。たとえば、上皿10に貸玉がなくなった場合、回収ダクト12に設けられた持玉払出ボタン30を押す。すると、所定数の持玉が、供給ノズル13から上皿10に供給されるので、遊技客は、上皿10に供給された持玉を用いて遊技をすることができる。
ここで、遊技客が遊技によって当たりを出してから下皿11の底を開放することによって、出玉が台間ユニット3によって計数されると、持玉数が増加し、一方で、持玉払出ボタン30を押して持玉で遊技をすると、持玉数は減少する。このような持玉数の増減に連動して、台間ユニット3で管理されている持玉数も増減する(更新される)。
【0040】
遊技客が遊技を終了したい場合には、遊技台2の上皿10に設けられた終了ボタン29を押す。すると、会員客の場合には、今までカード出入口15に挿入していた会員カード25に、現時点での持玉数が記録され、この会員カード25がカード出入口15から排出される。一般客の場合には、台間ユニット3内にストックされた中から前述したように選ばれた1枚の一般カード25に、現時点での持玉数が記録され、この一般カード25がカード出入口15から排出される。一般客の場合において、遊技終了時での持玉数が零であれば、一般カード25はカード出入口15から排出されない。ここで、カード25では、持玉数が、貸出レート(通常レートまたは低レート)毎に記憶される。
【0041】
カード25が排出されると、台間ユニット3では、今まで管理していた持玉数がクリアされるが、T/C9では、排出されたカード25のカードIDに関連付けて、現時点での持玉数が管理される。なお、前述したように、遊技終了時での持玉数が零である一般客の場合には、カード25が排出されないことから、この一般客の持玉数は、台間ユニット3およびT/C9のいずれにおいても管理されない。
【0042】
そして、以上では、遊技台2で獲得した出玉を、その遊技台2専用の台間ユニット3で計数しているが、台間ユニット3を使用せず、遊技島の島端の島計数装置5で出玉を計数してもよい。この場合、遊技中、下皿11に溜まった出玉は、箱に詰められて遊技客の足元に配置される。出玉が増えるに従って、出玉を詰める箱の数も増え、遊技客の足元には、出玉が詰まった箱が積み重ねられる。
【0043】
そして、この場合、遊技客が遊技を終了したいときには、係員を呼ぶ。すると、係員が、この遊技客の足元の箱を遊技島の島端の島計数装置5に運び、各箱に詰まった出玉を、島計数装置5の天面の開口部16に上から注ぎ込む。開口部16に注ぎ込まれた出玉は、島計数装置5において1つずつ計数される。計数結果は、島計数装置5の隣にある端末6に送信される。計数結果は、計数を終えた出玉の数であり、持玉数のことである。
【0044】
ここで、遊技客が、一般客であれば、島計数装置5で出玉を計数する際、前述した一般カード25は持っておらず、島計数装置5での計数が完了すると、持玉数が印字されたレシート26が端末6のレシート排出口18から排出される。レシート26において、持玉数は、数値として印字されているとともに、バーコードとしても印字されている。換言すれば、レシート26には、持玉数が記録されている。
【0045】
一方、遊技客が、会員客であれば、島計数装置5での計数開始に先立って、端末6のカード出入口17に会員カード25を挿入する。すると、端末6によって会員カード25のカードIDが読み取られる。そして、島計数装置5での計数が完了すると、端末6に送信されてきた計数結果(持玉数)が会員カード25に記録され、その後、会員カード25は、カード出入口17から排出されて会員客に返却される。
【0046】
また、会員客の場合、計数結果(持玉数)は、T/C9へ送信される。この際、計数結果は、端末6によって読み取られた会員カード25のカードIDに関連付けてT/C9へ送信される。T/C9は、受信したカードIDについての持玉数が既にあれば、既にある持玉数に、今回受信した持玉数を足し合わせた値を、最新の持玉数として記録する。受信したカードIDについての持玉数がなければ、T/C9は、今回受信した持玉数を、最新の持玉数としてカードIDに関連付けて記録する。
【0047】
また、一般客の場合、端末6から発行されるレシート26には、レシート26毎に、識別番号(「レシートNo.」という)が割り当てられている。レシート26には、持玉数およびレシートNo.がバーコード等として印字されている。このようなレシート26の代わりに、持玉数およびレシートNo.等のデータが磁気記録された磁気カードや、これらのデータが記録されたICチップを備えたICカードが端末6から発行されるようにしてもよい。
【0048】
端末6からレシート26または会員カード25を受け取った遊技客、または、台間ユニット3からカード25(一般カード25または会員カード25)を受け取った遊技客は、受け取ったレシート26またはカード25を持って景品カウンタに向かう。遊技客は、レシート26を持っているのであれば、レシート26におけるバーコードを景品管理装置7に読み取らせる。すると、景品管理装置7は、読み取ったバーコードから、持玉数を取得する。
【0049】
一方、遊技客は、カード25を持っているのであれば、カード25を、景品管理装置7の隣の端末8のカード出入口24に挿入する。すると、端末8によって、カード25のカードIDおよび持玉数等が読み取られ、景品管理装置7に送信される。これにより、景品管理装置7は、読み取ったカードIDに対応する最新の持玉数をT/C9から呼び出して取得する。
【0050】
景品管理装置7では、持玉数の取得後に、この持玉数分の持玉と交換可能な景品が客用表示部23に表示される。遊技客が、表示された中から所望する景品を選択すると、景品管理装置7は、景品交換処理を実施する。具体的には、一般景品が選択された場合の景品交換処理として、景品管理装置7は、選択された一般景品が遊技客に渡される際に、この一般景品に記載されたバーコードを読み取る等によって、遊技客への一般景品の引渡しが正しく行われたか否かをチェックする。また、特殊景品が選択された場合の景品交換処理として、景品管理装置7は、払い出すべき景品の種類や枚数等を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する。景品払出コマンドを受信した景品払出装置50は、景品払出コマンドに基づいて、特殊景品を機外に払い出す。
【0051】
また、会員客であれば、台間ユニット3や島計数装置5で計数された出玉(持玉)を、景品に交換せずに、貯玉として、遊技施設に預け入れることもできる。その場合、少なくとも計数が終了した際、台間ユニット3のカード出入口15または端末6のカード出入口17に会員カード25が挿入されている。計数終了後に、会員客が、計数された出玉を貯玉とすることを台間ユニット3または島計数装置5で選択すると、台間ユニット3または端末6は、計数された出玉(持玉)の数(貯玉数)を、カード出入口15またはカード出入口17に挿入された会員カード25のカードID等に関連付けて、T/C9に送信する。T/C9は、受信した貯玉数を、一緒に受信したカードIDに関連付けて管理する。
【0052】
以上が、遊技客による遊技台2での遊技開始から、遊技で獲得したパチンコ玉を景品に交換するまでの一連の流れである。なお、遊技客は、一旦遊技台2での遊技を終了してから、別の遊技台2に移動して、T/C9に管理されている持玉または貯玉を用いて当該別の遊技台2で再遊技することができる。
<景品払出装置の機械的構成>
次に、景品払出装置50の機械的構成について詳説する。
【0053】
ここで、景品払出装置50で取り扱われる景品は、前述した特殊景品である。特殊景品102は、一般的に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードである(後述する図4(b)参照)。特殊景品(以下では、単に「景品」という)102には、所定の金銭価値を有する物体が内蔵されている。景品102には、たとえば、200円の景品(以下、「小景品」という場合がある)、1000円の景品(以下、「中景品」という場合がある)、5000円の景品(以下、「大景品」という場合がある)というように、金銭価値に応じた3つの種類が存在する。なお、以下で言及する景品とは、符号「102」が付されていなくても、全て、いずれかの種類の特殊景品のことである。
【0054】
図2は、景品払出装置50を前側(係員が操作する側)から見た斜視図である。なお、前述した図1では、遊技客側から見た景品払出装置50の斜視図が示されている。
図2では、景品払出装置50において係員側側面の扉105が開かれた状態が示されている。以下では、図2における景品払出装置50の姿勢を基準として、景品払出装置50における方向を特定する。つまり、図2における景品払出装置50の長手方向が幅方向であり、幅方向および上下方向に直交する方向が前後方向である。そして、図2における手前側を景品払出装置50の前側としている。ここで、左右方向と幅方向とは同義である。水平方向は、前後方向および左右方向を含んでいる。
【0055】
景品の払い出しを受ける客は、景品払出装置50の後側に位置し、係員は、景品払出装置50の前側に位置して接客を行う。
景品払出装置50は、略直方体形状のキャビネット103と、キャビネット103内に収納された複数の景品払出ユニット104とを備えている。図2においては、1つの景品払出ユニット104しか図示されていないが、実際には、このキャビネット103内には7つの景品払出ユニット104が幅方向に並んだ状態で収納される。
【0056】
キャビネット103の前面には前述した扉105が設けられている。キャビネット103には、扉105の開閉状態を検知するための扉開閉検知器150(図6参照)が取り付けられている。
各景品払出ユニット104には、複数(この例では4つ)のカセット111(景品収納部)が収容される(図4参照)。カセット111には、複数の景品102が積み重ねられた状態で収納される(図4(b)参照)。この実施形態では、1つの景品払出ユニット104内の複数のカセット111には、同じ種類の景品102が収納されるものとする。例えば、左側3つの景品払出ユニット104には大景品が収納され、その右隣の2つの景品払出ユニット104には中景品が収納され、その右隣の2つの景品払出ユニット104には小景品が収納される。
【0057】
キャビネット103の上面には、表示部106が設けられている。表示部106は、客用表示部151と係員用表示部152とを含んでいる(図5も参照)。表示部106の横には、景品払出装置50の動作を制御するために係員によって操作される複数の操作キーを含む操作部153が設けられている。
キャビネット103の上面において、各景品払出ユニット104の上方位置に、払出口107が形成されている。各払出口107は、シャッタ108によって開閉される。シャッタ108は、後述する送出機構131によって前後方向にスライドされる。
【0058】
図3は、景品払出ユニット104を示す斜視図である。図3(b)に示すように、各景品払出ユニット104は、ケーシング110と、ケーシング110に引き出し可能に設けられた引出部120と、引出部120において前後方向にスライド可能に設けられたキャリア112と、キャリア112に着脱自在に取り付けられる複数(この例では4つ)のカセット111とを備えている。ケーシング110の前面は、上部を残して開口している。
【0059】
引出部120、カセット111およびキャリア112は、常態では、ケーシング110内に収納されている(図3(a)参照)。キャリア112は、4つのカセット111を前後方向に並んだ状態で一体的に保持する。前後方向に並んだ4つのカセット111を、前から順に、カセット111A、カセット111B、カセット111C、カセット111Dと区別することがある。
【0060】
引出部120は、図3(a)に示す閉位置(ケーシング110に収納された状態)と、図3(b)に示す開位置(ケーシング110から引き出された状態)との間をスライド可能である。引出部120には、キャリア112を前後方向にスライドさせるスライド機構109が設けられている。スライド機構109は、例えばスライド・モータ154(図6参照)によって駆動されるラックアンドピニオン機構等によって構成されている。キャリア112は、引出部120に対して最も後側にある後位置(図5(a)参照)と、引出部120に対して最も前側にある前位置(図5(b)参照)との間をスライド可能である。
【0061】
図4は、カセット111を示す斜視図である。
カセット111は、図4(a)に示すように、上下方向に長く、かつその平断面は、右側面に開放部125を有する略コ字形状をなしている。カセット111の上面および底面は、開放されている。カセット111の下端から景品102が抜け落ちないようにするために、カセット111の下端には内方折返部が形成されている。図4(b)に示すように、カセット111は、所定の種類の複数枚の景品102を、上下方向に沿って積み重ねた積層状態で最大でたとえば125枚収納することができる。したがって、1つの景品払出ユニット104には、最大で500枚の景品102を収納することができる。
【0062】
図5は、景品払出装置50の縦断面を模式的に示す図である。
景品払出装置50には、収納された景品102を払い出すための機構として、カセット111に収納された景品102を上方ヘ持ち上げるためのリフト機構127と、リフト機構127により持ち上げられた景品102を払出口107側に繰り出すための繰出機構114と、繰出機構114により繰り出された景品102を払出口107の下方で保留するための保留部128と、保留部128に保留された景品102を払出口107へ向けて持ち上げるためのエレベータ機構129と、払出口107まで持ち上げられた景品102をキャビネット103の上面に押し出すための送出機構131とが設けられている。送出機構131は、上述したシャッタ108をスライドさせるための機構である。
【0063】
リフト機構127、繰出機構114、エレベータ機構129および送出機構131はそれぞれ、リフト・モータ155(図6参照)、繰出モータ156(図6参照)、エレベータ・モータ157(図6参照)および送出モータ158(図6参照)を含んでいる。
図5に示すように、リフト機構127は、ケーシング110内において、カセット111の並び方向(前後方向)に間隔を隔てて2つ設けられている。各リフト機構127は、カセット111内で景品102を載置して上昇するリフト113を含んでいる。リフト113は、ケーシング110に上下移動可能に支持されており、リフト・モータ155(図6参照)によって昇降される。リフト113の待機位置は、ケーシング110の底壁の近くである(点線で示したリフト113を参照)。
【0064】
また、ケーシング110内において、各リフト機構127の上方には、繰出機構114が配置されている。つまり、繰出機構114は、リフト機構127の数に応じて2つ設けられている。繰出機構114は、ケーシング110の上壁に隣接するように配置され、ケーシング110に支持されている。各繰出機構114は、前後方向へスライド自在に支持された移動体118と、回転自在に支持された1対の繰出ローラ119とを含んでいる。移動体118と繰出ローラ119とは、繰出モータ156(図6参照)によって駆動される。移動体118の底面には、下向きに突出した爪118Aが一体的に設けられている。
【0065】
ケーシング110の上壁には、2つの繰出機構114の間に位置する部分に、開口部115が形成されている。ケーシング110の開口部115は、キャビネット103において対応する払出口107に、下から対向している。
各繰出機構114において、繰出ローラ119は、移動体118よりも、開口部115に近い位置に配置されている。繰出ローラ119に最も近付いたときの移動体118の位置を進出位置といい、繰出ローラ119から最も離れたときの移動体118の位置を退避位置という。図5では、退避位置にある移動体118が示されており、退避位置が、移動体118の待機位置となる。
【0066】
ケーシング110内において、開口部115の下方に保留部128が形成されている。保留部128には、エレベータ機構129が設けられている。エレベータ機構129は、保留部128に保留した景品102を持ち上げるためのエレベータ116を含んでいる。エレベータ116は、ケーシング110に上下動可能に支持されており、エレベータ・モータ157(図6参照)により昇降される。エレベータ116が待機位置にあるとき、エレベータ116の上面は、繰出機構114の繰出ローラ119よりも低い位置にある。
【0067】
この景品払出装置50による景品102の払い出し動作について、1つの景品払出ユニット104に着目して説明する。まず、キャビネット103の扉105が開かれた後(図2参照)、図3(b)に示すように、景品払出ユニット104の引出部120が開位置まで引き出される。そして、この状態で、景品102を収納した4つのカセット111がキャリア112に対して上側から差し込まれ、キャリア112に保持される。その後、引出部120は、閉位置へ押し込まれ(図3(a)参照)、カセット111およびキャリア112を伴って、ケーシング110内に収納される。このとき、キャリア112は後位置にあるものとする(図5(a)参照)。そして、扉105が閉じられると、景品払出装置50による景品102の払い出しが可能となる。
【0068】
このように引出部120が閉位置にあり、キャリア112が後位置にある場合、図5(a)に示すように、前側(図5では左側)のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から1番目のカセット111Aの底面が位置し、後側のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から3番目のカセット111Cの底面が位置している。この状態からキャリア112が前位置へ移動すると、図5(b)に示すように、4つのカセット111がリフト113に対して前側へ相対移動する。この場合、図5(b)に示すように、前側のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から2番目のカセット111Bの底面が位置し、後側のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から4番目のカセット111Dの底面が位置する。
【0069】
図5(a)に示すように、キャリア112が後位置にある場合には、カセット111Aおよびカセット111Cのいずれか、または、両方から景品102を払い出すことができる。一方、図5(b)に示すように、キャリア112が前位置にある場合には、カセット111Bおよびカセット111Dのいずれか、または、両方から景品102を払い出すことができる。
【0070】
次に、カセット111Aを例にとって、カセット111から景品102を払い出す手順について具体的に説明する。
まず、図5(a)に示すように、カセット111Aの下方に位置していたリフト113が、実線で示すように、カセット111Aの開放された底面からカセット111A内を通って上昇する。これにより、カセット111A内の景品全体が、このリフト113によって押し上げられる。最上位にある景品102が繰出機構114まで押し上げられると、リフト113の上昇が停止する。
【0071】
そして、繰出機構114が、最上位の景品102を保留部128側に繰り出す。具体的には、退避位置にある移動体118が進出位置まで移動する。カセット111Aの場合、移動体118は、進出位置へ向けて後方(図5では右側)へ移動する。このとき、移動体118の爪118Aが最上位の景品102に引っ掛かり、この景品102を保留部128側へ搬送する。この後、移動体118は、すぐに退避位置に戻る。そして、この景品102は、回転する1対の繰出ローラ119によって、待機位置にあるエレベータ116上へ放出され、エレベータ116の上面に載置される。
【0072】
このようなリフト113の上昇と繰出機構114による景品102の繰り出しとが、景品102毎に繰り返され、カセット111A内の景品102が、上から順に、エレベータ116上に積み重ねられる。なお、景品102がエレベータ116上に良好に積み重ねられるように、エレベータ116は、待機位置から適宜下降する。具体的には、エレベータ116に景品102が1枚載置される毎に、エレベータ116が下降してもよいし、エレベータ116に所定枚数の景品102が積み重ねられてからエレベータ116が下降してもよい。
【0073】
また、カセット111Aの景品102だけでなく、カセット111Cの景品102も、カセット111Aの場合と同様の手順で、エレベータ116に積み重ねられてもよい。カセット111Aおよびカセット111Cに景品102が無い場合には、キャリア112が後位置から前位置へ移動し(図5(b)参照)、カセット111Bおよびカセット111Dの景品102が、カセット111Aの場合と同様の手順で、エレベータ116に積み重ねられる。
【0074】
図5(a)に示すように、払い出しに必要な枚数の景品102がエレベータ116に積み重ねられると、キャビネット103の上面において、対応するシャッタ108が、前側へ移動し(点線で示したシャッタ108を参照)、このエレベータ116の上方にある払出口107を開く。これに伴い、エレベータ116が、景品払出ユニット104の開口部115を介して、払出口107まで上昇する。そして、エレベータ116の上面がキャビネット103の上面と面一になるまでエレベータ116が上昇すると、シャッタ108が、払出口107を閉じようと後側へ移動し、そのときに、エレベータ116の上面に積み重ねられた景品102を、キャビネット103の上面に押し出す。これにより、景品102が客側(後側)へ払い出される。
【0075】
各景品払出ユニット104には、カセット111に積層状態で収納された景品102の枚数をカセット111毎に数えるための計数部130(計数手段)が備えられている。
計数部130は、各景品払出ユニット104において、前後方向に間隔を隔てて2つ設けられている。前側の計数部130は、前側のリフト113と前後方向においてほぼ一致する位置に配置されており、後側の計数部130は、後側のリフト113と前後方向においてほぼ一致する位置に配置されている。
【0076】
計数部130は、上下方向に沿ってスライド自在となるように、景品払出ユニット104のケーシング110の側壁の内面に支持されている。景品払出ユニット104には、各計数部130に対応して、計数部用モータ159(図6参照)が設けられている。計数部用モータ159が駆動されることによってタイミングベルト等が駆動され、これにより、対応する計数部130が上下方向にスライドする。
【0077】
また、図5に示すように、上述したようにリフト113の待機位置がケーシング110の底壁の近くであるのに対し、待機位置にある計数部130はケーシング110の上壁の近くにあり、かつ、リフト113の上方にある。なお、計数部130とリフト113とは水平方向に互いにずれた位置にあるので、計数部130とリフト113とが動作中に互いに干渉することはない。
【0078】
なお、対応するリフト113も、計数部130と同様に、ケーシング110の側壁の内面に支持されており、この側壁には、前述したリフト・モータ155(図6参照)が取り付けられている。リフト・モータ155が駆動されることによってタイミングベルト等が駆動され、これにより、リフト113が昇降する。
計数部130は、ケーシング110に収容されたカセット111の側方(幅方向における側方)に配置されている。そして、計数部130は、対応するカセット111の側面の開放部125(図4参照)に対向している。
【0079】
図5(b)では、カセット111を保持するキャリア112が前位置にある状態が示されており、この状態で、前側の計数部130は、前から2番目のカセット111Bと前後方向において一致してこのカセット111Bの開放部125に対向可能であり、後側の計数部130は、前から4番目のカセット111Dと前後方向において一致してこのカセット111Dの開放部125に対向可能である。
【0080】
キャリア112が前位置から後位置へ移動すると、図5(a)に示すように、4つのカセット111が計数部130に対して後側へ相対移動する。そのため、この状態では、前側の計数部130は、前から1番目のカセット111Aと前後方向において一致してこのカセット111Aの開放部125に対向可能となり、後側の計数部130は、前から3番目のカセット111Cと前後方向において一致してこのカセット111Cの開放部125に対向可能となる。
【0081】
ここで、キャリア112が後位置にあるときのカセット111A〜11Dの前後方向位置を第1位置とし(図5(a)参照)、キャリア112が前位置にあるときのカセット111A〜11Dの前後方向位置を第2位置とする(図5(b)参照)。キャリア112が後位置と前位置との間で前後方向へスライドするのに応じて、カセット111A〜11Dは、一体となって、第1位置と第2位置との間で計数部130に対して前後方向へ相対移動する。
【0082】
計数部用モータ159(図6参照)が駆動されると、計数部130は、対応するカセット111の開放部125(図4参照)に対向しつつ、上下にスライドする。このとき、計数部130は、カセット111において開放部125から露出されている景品102(図4(b)参照)の枚数を数える。たとえば、計数部130は、反射型の光電検出器160(図6参照)を備えており、光電検出器160の出力信号に基づいて、景品102の枚数を数える。より具体的には、上下に隣り合う景品102の側面の境界からの反射光と、景品102の側面で反射される反射光とは、反射光量が異なる。このため、光電検出器160からの光が、上下に隣り合う景品102の側面の境界を通過する毎に、光電検出器160の出力信号が変化する。光電検出器160の出力信号が変化する回数をカウントすることによって、景品102の枚数を計数することが可能となる。
【0083】
計数部130は、カセット111A〜11Dが第1位置にあるときには(図5(a)参照)、カセット111AおよびCに収納された景品102の枚数を数え、カセット111A〜11Dが第2位置にあるときには(図5(b)参照)、残りのカセット111(つまりカセット111BおよびD)に収納された景品102の枚数を数える。そのため、計数部130をカセット111の数に応じて増設しなくても、2つの計数部130によって、4つ全てのカセット111に収納された景品102の枚数を数えることができる。そして、各計数部130がカセット111毎に景品102の枚数を数えるので、どのカセット111に何枚の景品102が収納されているのかという景品102の在庫数を把握することができる。
<景品払出装置の電気的構成>
図6は、景品払出装置50の電気的構成を示すブロック図である。
【0084】
図6を参照して、景品払出装置50は、制御部140(報知手段)を備えている。制御部140は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部140には、各景品払出ユニット104(全部で7つの景品払出ユニット104)、および、前述した扉開閉検知器150、操作部153、客用表示部151、係員用表示部152が接続され、さらに、通信部161、時計部162、記憶部163等が接続されている。また、各景品払出ユニット104では、前述したリフト・モータ155、繰出モータ156、エレベータ・モータ157、送出モータ158、スライド・モータ154、計数部用モータ159および光電検出器160が、制御部140に接続されている。
【0085】
通信部161は、景品管理装置7の後述する通信部171(図8参照)と通信する。時計部162は、計時を行う。記憶部163には、計数部130によって計数された景品払出装置50内の景品102の数(在庫数)を記憶した在庫管理テーブル164が設けられている。
図7は、在庫管理テーブル164を示している。
【0086】
図7(a)に示すように、在庫管理テーブル164では、景品102の種類毎の在庫数が管理されている。図7(a)の場合では、景品払出装置50全体で、大景品の在庫が450枚あり、中景品の在庫が720枚あり、小景品の在庫が910枚ある。また、図7(b)に示すように、カセット111毎に、景品102の種類および収納枚数を管理する在庫管理テーブル164があってもよい。この場合、各カセット111には、識別番号(「カセットNo.」という)が割り当てられていて、たとえば、カセットNo.1のカセット111には、大景品が70枚収容されていることが分かる。ただし、以下では、図7(a)の在庫管理テーブル164を主とする。
<景品管理装置の電気的構成>
図8は、景品管理装置7の電気的構成を示すブロック図である。
【0087】
景品管理装置7は、制御部170(報知手段、収納景品情報取得手段、在庫景品管理手段、必要景品情報取得手段)を備えている。制御部170は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部170には、通信部171、バーコード・リーダ172、記憶部174、印字部250、前述した端末8、操作部21、客用表示部23および係員用表示部22等が接続されている。
【0088】
通信部171は、景品払出装置50の通信部161(図6参照)やT/C9の後述する通信部179(図9参照)と通信する。
バーコード・リーダ172は、レシート26(図1参照)のバーコードを読み取るものである。
記憶部174には、在庫管理テーブル175が設けられている。在庫管理テーブル175では、前述した景品払出装置50側の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)で管理されている内容と同じ内容が管理されている。在庫管理テーブル164(つまり、在庫管理テーブル175)の内容は、景品払出装置50の計数部130(図6参照)による景品の計数結果に基づいて定められている。そのため、景品管理装置7は、計数部130による景品の計数値に基づいて景品払出装置50における景品の在庫数を管理している。
【0089】
印字部250は、所定の情報をレシートに印字して、このレシートを発行する。具体的には、印字部250は、景品交換後の端数分のパチンコ玉(端数玉)を玉数レシートとして印字したり、後述する景品の必要補充数を印字したりする。
景品管理装置7は、在庫管理処理、景品交換処理等を行う。在庫管理処理は、景品払出装置50内の景品在庫を管理するための処理である。景品交換処理は、景品交換のための処理であり、景品払出装置50に景品を払い出させるための処理を含む。
【0090】
景品管理装置7の操作部21(図1参照)には、在庫確認ボタンが設けられている。在庫確認ボタンが押下されたとき、景品管理装置7は、在庫確認コマンド(在庫管理データを更新するための在庫確認コマンド)を景品払出装置50に送信する。なお、1台の景品管理装置7に複数台の景品払出装置50が接続される場合、この景品管理装置7は、各景品払出装置50に在庫確認コマンドを送信する等によって、景品払出装置50毎の在庫数を管理する。
<T/Cの電気的構成>
図9は、T/C9の電気的構成を示すブロック図である。
【0091】
T/C9は、制御部178(予測手段)を備えている。制御部178は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部178には、通信部179、記憶部180等が接続されている。
通信部179は、外部装置である島コントローラ4、台間ユニット3、島計数装置5、景品管理装置7等と通信する(図1参照)。
【0092】
記憶部180には、持玉管理テーブル181、貯玉管理テーブル182、レシート管理テーブル183および払出予測数管理テーブル184が設けられている。
図10は、持玉管理テーブル181を示している。
図10に示すように、持玉管理テーブル181では、カード25(図1参照)のカードID毎に、現時点における持玉数やプリペイド価値の残高(プリペイド残高)等が管理されている。図10の場合では、たとえば、カードIDが「0123」の遊技客は、現時点で700個の持玉を有している。
【0093】
図11は、貯玉管理テーブル182を示している。
図11に示すように、貯玉管理テーブル182では、カードID毎に、現時点における貯玉数や暗証番号等が管理されている。図11の場合では、たとえば、カードIDが「0456」の遊技客(会員客)は、現時点で1150個の貯玉を有している。また、このカードIDの会員客の暗証番号は、「XXXX」である。なお、会員客が持玉も有している場合には、会員客の持玉数は、会員客のカードIDに関連付けて持玉管理テーブル181(図10参照)で管理されている。
【0094】
図12は、レシート管理テーブル183を示している。
図12に示すように、レシート管理テーブル183では、端末6(図1参照)で発行されたレシート26に割り当てられたレシートNo.と、このレシート26に関連付けられた持玉数(以下では、「島計数値」という)とが、レシート26毎に管理されている。また、レシート管理テーブル183では、各レシート26に関し、島計数値分のパチンコ玉が景品交換済みであるか否かということについても管理されている。たとえば、図12では、レシートNo.0015のレシート26について、島計数値は760であり、760個のパチンコ玉は、現時点で景品交換済みである。一方、レシートNo.0016のレシート26について、島計数値は250であり、250個のパチンコ玉は、現時点で景品交換済みでない。
【0095】
図13は、払出予測数管理テーブル184を示している。
図13に示すように、払出予測数管理テーブル184は、所定の時刻において景品払出装置50から払い出される予定の景品102の総数(払出予測数)を管理している。
払出予測数管理テーブル184では、払出予測数に関連して、時刻、当該時刻における持玉合計、景品に未交換の島計数値の合計、持玉の景品交換率、時間補正係数、未交換持玉数、貯玉合計、貯玉の景品交換率、未交換貯玉数、未交換遊技媒体数、および、払出予測数が管理されている。
【0096】
持玉合計は、持玉管理テーブル181(図10参照)で管理されている全てのカードIDについての持玉数の合計値である。図13では、遊技施設における持玉数の合計が、14:00の時点で33450個あり、閉店前の22:00の時点で47650個ある。
景品に未交換の島計数値の合計は、前述した島計数値分のパチンコ玉のうち、レシート管理テーブル183(図12参照)において景品交換済でないパチンコ玉数の合計である。図13では、遊技施設全体における景品交換済でないパチンコ玉についての島計数値の合計が、14:00の時点で2740個あり、22:00の時点で3250個ある。
【0097】
持玉の景品交換率は、持玉(島計数値のパチンコ玉も含む)が特殊景品に交換される確率であり、遊技施設で経験的に決められる値である。たとえば、遊技施設での開店日やサービス日やイベント開催日等と、通常の営業日とでは、持玉の景品交換率が異なる。図13では、持玉の景品交換率は、通常の営業日用の景品交換率であり、どの時間帯においても90%とされる。
【0098】
時間補正係数は、遊技施設で経験的に決められる値であり、たとえば、14:00で0.8(80%)である。このことは、14:00の時点において、持玉を有している遊技客のうち、2割は遊技を継続するので、持玉を景品に交換しない、ということを意味している。一方、閉店前の22:00では、持玉を有している遊技客の全てが持玉を景品に交換するので、時間補正係数は、1(100%)である。
【0099】
未交換持玉数は、所定の時刻において景品に交換されていない持玉の数を示しており、以下の式(1)で算出される。
未交換持玉数=(持玉合計+景品に未交換の島計数値の合計)×(持玉の景品交換率÷100)×時間補正係数 ・・・式(1)
なお、この式(1)による算出結果が小数点以下の値を含む場合、小数点以下の値は切り上げられる。
【0100】
式(1)により、14:00での未交換持玉数は、26057個であり、22:00での未交換持玉数は、45810個である。
貯玉合計は、貯玉管理テーブル182(図11参照)で管理されている全てのカードIDについての貯玉数の合計値である。図13では、遊技施設における貯玉数の合計が、14:00の時点で17650個あり、閉店前の22:00の時点で15240個ある。なお、貯玉合計は、全会員客(全カードID)の貯玉数の合計ではなく、当日に遊技施設に来場したのが確認された会員客(カードID)の貯玉数の合計としてもよい。
【0101】
貯玉の景品交換率は、貯玉が特殊景品に交換される確率であり、遊技施設で経験的に決められる値である。持玉の景品交換率と同様に、遊技施設での開店日やサービス日やイベント開催日等と、通常の営業日とでは、貯玉の景品交換率が異なる。図13では、貯玉の景品交換率は、通常の営業日用の景品交換率であり、どの時間帯においても30%とされる。
【0102】
未交換貯玉数は、所定の時刻において景品に交換されていない貯玉の数を示しており、以下の式(2)で算出される。
未交換貯玉数=貯玉合計×(貯玉の景品交換率÷100) ・・・式(2)
なお、この式(2)による算出結果が小数点以下の値を含む場合、小数点以下の値は切り上げられる。また、持玉の場合と同様に、貯玉の場合にも、必要に応じて、前述した時間補正係数を設定して、時間補正係数を加味して未交換貯玉数を算出してもよい。
【0103】
式(2)により、14:00での未交換貯玉数は、5295個であり、22:00での未交換貯玉数は、4572個である。
各時刻における未交換遊技媒体数は、同じ時刻における未交換持玉数と未交換貯玉数との合計値であり、その時刻において景品に交換されていない全てのパチンコ玉の数を示している。図13では、14:00での未交換遊技媒体数は、31352(=26057+5295)個であり、22:00での未交換遊技媒体数は、50382(=45810+4572)個である。
【0104】
そして、各時刻における払出予測数は、同じ時刻における未交換遊技媒体数のパチンコ玉を全て特定の種類の景品(ここでは、小景品)に交換すると仮定した場合における、その景品の必要数であり、以下の式(3)で算出される。
払出予測数=未交換遊技媒体数÷小景品1つと交換するのに必要なパチンコ玉数(ここでは、たとえば、50個) ・・・式(3)
なお、この式(3)による算出結果が小数点以下の値を含む場合、小数点以下の値は切り上げられる。そのため、図13では、14:00での払出予測数は、628個であり、22:00での払出予測数は、1008個である。
【0105】
このような払出予測数管理テーブル184における各項目の更新や演算は、T/C9の制御部178(図9参照)によって行われる。制御部178は、台間ユニット3や島計数装置5による出玉の計数値から算出された未交換持玉数や未交換貯玉数に基づいて未交換遊技媒体数を算出している。そして、制御部178は、未交換遊技媒体数から、景品払出装置50で払い出される景品の必要数である払出予測数を予測している。
【0106】
なお、ここで算出された払出予測数は、全てを小景品とする場合の払出予測数であるが、実際には、算出された払出予測数に基づいて、所定の比率で、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数が個別に設定されてもよい。
つまり、前述したように、小景品の価値が200円で、中景品の価値が1000円で、大景品の価値が5000円なので、前述した払出予測数に基づいて、以下の式(4)で、小景品の払出予測数X、中景品の払出予測数Y、および、大景品の払出予測数Zが定められる。
【0107】
全てを小景品とする場合の払出予測数×200=X×200+Y×1000+Z×5000 ・・・式(4)
ここで、X:Y:Z=5:3:2とすれば、式(4)は、以下のようにXだけが未知数となる式(5)になる。
全てを小景品とする場合の払出予測数×200=X×200+(X×3/5)×1000+(X×2/5)×5000 ・・・式(5)
ここで、全てを小景品とする場合の払出予測数がたとえば1000であれば、Xが71.42…となり、Yが42.85…となり、Zが28.57…となる。よって、算出されたX、Y、Zのそれぞれの小数点以下を切上げると、最終的に、Xは72であり、Yは43であり、Zは29である。
【0108】
このように、X、Y、Zの比率を定めておけば、全てを小景品とする場合の払出予測数に基づいて、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数が決まる。なお、X、Y、Zの比率は、大景品、中景品および小景品において各景品の払い出される頻度に応じて、遊技施設で適宜設定される。
なお、算出された払出予測数が、遊技施設側の見込みと大きく異なる場合は、係員がT/C9の図示しない操作部を操作することで払出予測数を手動補正することができてもよい。なお、手動補正できる係員は、主任等の遊技施設における上位者に限定されることが好ましい。
<台間ユニットの電気的構成>
図14は、台間ユニット3の電気的構成を示すブロック図である。
【0109】
図14を参照して、台間ユニット3は、制御部187を備えている。制御部187は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部178には、通信部188、現金処理部189、カード処理部190、操作部191、計数部192および払出部193等が接続されている。
【0110】
通信部188は、島コントローラ4(図1参照)を介して、T/C9の通信部179(図9参照)と通信する。
現金処理部189は、前述した現金投入口14(図1参照)に投入された現金を識別する。この識別結果に基づいて、制御部187が、現金の額に相当する度数を算出する。
カード処理部190は、カード出入口15に挿入されたカード25からカードID等の必要な情報を読み取ったり、終了ボタン29が押されたのに応じてカード25をカード出入口15から排出したりする(図1参照)。
【0111】
操作部191は、係員や遊技客によって操作される部分であり、前述した持玉払出ボタン30等を含んでいる(図1参照)。
計数部192は、回収ダクト12(図1参照)に回収された出玉(遊技台2で獲得されたパチンコ玉)を1つずつ計数するものである。
払出部193は、持玉払出ボタン30が押される度に、所定数のパチンコ玉(持玉)を供給ノズル13から遊技台2の上皿10に供給する(図1参照)。
<島計数装置の電気的構成>
図15は、島計数装置5の電気的構成を示すブロック図である。
【0112】
図15を参照して、島計数装置5は、制御部196を備えている。制御部196は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部196には、通信部197、端末6、操作部198および計数部199等が接続されている。
通信部197は、T/C9の通信部179(図9参照)と通信する。
【0113】
操作部198は、係員や遊技客によって、たとえば、計数を開始したい場合等に操作される。
計数部199は、開口部16(図1参照)から島計数装置5内に注ぎ込まれた出玉を1つずつ計数するものである。
<景品払出装置による処理>
図16は、景品払出装置50によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【0114】
図16を参照して、電源が投入されると(ステップS1でYES)、制御部140(図6参照)は、在庫確認処理を行う(ステップS2)。在庫確認処理は、計数部130(図6参照)を用いた景品計数処理を伴う処理である。在庫確認処理の詳細については、後述する。
ステップS2の在庫確認処理が終了すると、制御部140は、景品管理装置7からの景品払出コマンドを受信したか否か(ステップS3)、景品払出装置50の扉105が開放状態から閉鎖されたことを検出したか否か(ステップS4)、景品管理装置7からの在庫確認コマンドを受信したか否か(ステップS5)を監視する。このような監視は、電源が遮断されるまで行われる。電源が遮断された場合には(ステップS8でYES)、処理を終了する。
【0115】
前記ステップS3の景品払出コマンドは、景品管理装置7から送信される。この景品払出コマンドには、払い出すべき景品の種類と枚数に関する情報が含まれている。前記ステップS4の扉105が開放状態から閉鎖されたことを検出したか否かは、扉開閉検知器150(図6参照)の出力に基づいて判別される。前記ステップS5における在庫確認コマンドは、不正な景品抜取を定期的に監視するために景品管理装置7から定期的に送信されるとともに、景品管理装置7の操作部21上の在庫確認ボタンが操作されたときにも景品管理装置7から送信される。
【0116】
景品が景品払出装置50に補充される際には、扉105が開かれ(図2参照)、各景品払出ユニット104の引出部120が引き出される(図3(b)参照)。そして、キャリア112からカセット111が取り外される(図4(a)参照)。そして、カセット111に景品102が補充される(図4(b)参照)。景品が補充されたカセット111は、キャリア112に取り付けられる(図3(b)参照)。こうして、キャリア112から取り外された全てのカセット111がキャリア112に戻されると、引出部120が景品払出ユニット104内に押し込まれる(図3(a)参照)。全ての景品払出ユニット104の引出部120が、対応する景品払出ユニット104内に押し込まれると、扉105が閉じられる。したがって、景品補充終了後に扉105が閉鎖されると、そのことが検知されるので、前記ステップS4でYESとなる。
【0117】
景品管理装置7からの景品払出コマンドを受信したときには(ステップS3でYES)、制御部140は、景品払出処理を行う(ステップS6)。つまり、制御部140は、景品払出コマンドに含まれている景品種類毎の払出枚数に基づいて、各景品を対応する払出枚数分だけ払い出す。ステップS6の景品払出処理が終了すると、ステップS4に移行する。
【0118】
景品払出装置50の扉105が開放状態から閉鎖されたことを検出したとき(ステップS4でYES)または景品管理装置7からの在庫確認コマンドを受信したとき(ステップS5でYES)には、制御部140は、在庫確認処理を行う(ステップS7)。この在庫確認処理は、ステップS2の在庫確認処理と同じ処理であり、その詳細については後述する。ステップS7の在庫確認処理が終了すると、ステップS8に移行する。
【0119】
ところで、開店準備時において、電源がオフの状態で入庫が行われた場合には、電源がオンになったときに上記ステップS2の在庫確認処理が行われるので、景品払出装置50によって在庫数(入庫数)が確認される。開店準備時において、電源がオンの状態で入庫が行われた場合には、当該入庫作業が終了して扉105が開放状態から閉鎖されたときに、上記ステップS7の在庫確認処理が行われるので、景品払出装置50によって在庫数(入庫数)が確認される。つまり、開店準備時に各カセット111に景品が補充された後の景品在庫数は、開店時までには自動的に計数されて取得される。なお、景品払出装置50によって在庫確認処理が行われた場合には、後述するように在庫確認後の在庫データが景品払出装置50から景品管理装置7に送信されるので、景品管理装置7は在庫確認後の在庫データを取得することができる。
【0120】
営業時間中に、追加入庫が行われた場合には、当該追加入庫作業が終了して扉105が開放状態から閉鎖されたときに、上記ステップS7の在庫確認処理が行われるので、追加入庫作業が終了した際には、景品払出装置50によって追加入庫後の在庫数が確認される。この場合も、追加入庫後の在庫データが景品払出装置50から景品管理装置7に送信されるので、景品管理装置7は追加入庫後の在庫データを取得することができる。
【0121】
従来、閉店後に行われていた締上処理または営業時間中に係員の交代時に行われていた締上処理においては、係員が計数作業を手作業で行っていたが、本実施形態では、労力削減および時間短縮のために、計数部130を利用して自動的に行われる。このため、本実施形態では、従来の締上処理を行うべきタイミングにおいては、係員は、景品管理装置7の操作部21(図1および図8参照)に設けられた在庫確認ボタンを操作して、在庫確認指令を入力するようにする。この結果、従来の締上処理を行うべきタイミングにおいては、前記ステップS5でYESとなり、前記ステップS7に移行するため、計数作業が自動的に行われる。
【0122】
なお、従来の締上処理を行うべきタイミング以外の任意のタイミングにおいて、景品管理装置7に設けられた在庫確認ボタンを係員が操作することにより、在庫確認指令を入力したときにも、前記ステップS7の在庫確認処理が行われる。
さらに、この実施形態では、不正な景品抜取を定期的に監視するために、景品管理装置7から定期的に在庫確認コマンドが送信される。このように景品管理装置7から定期的に送信される在庫確認コマンドを景品払出装置50が受信したときにも、前記ステップS7の在庫確認処理が行われる。
【0123】
図17は、図16のステップS2,S7で実行される在庫確認処理の手順を示すフローチャートである。
在庫確認処理においては、制御部140は、景品の計数処理を行う(ステップS11)。つまり、制御部140は、計数部130(図5および図6参照)を利用して、各景品払出ユニット104のカセット111(図3(b)参照)毎の景品在庫数を計数する。計数処理が終了すると、制御部140は、カセット111毎の景品在庫数(計数値)と、各カセット111に収納されている景品種類とに基づいて、景品種類毎の景品在庫数を演算する(ステップS12)。各カセット111に収納されている種類毎の景品在庫数は、在庫管理テーブル164(図7(a)参照)に記録される。
【0124】
次に、制御部140は、ステップS12で演算された景品種類毎の景品在庫数を表すデータ(在庫データ)を景品管理装置7に送信する(ステップS13)。そして、今回の在庫確認処理が図16のステップS2の在庫確認処理である場合には、前記ステップS13の処理の後、図16のステップS3に戻る。今回の在庫確認処理が図16のステップS7の在庫確認処理である場合には、前記ステップS13の処理の後、図16のステップS8に戻る。
【0125】
後述するように、景品管理装置7の制御部170(図8参照)は、この在庫データを受信することによって、景品払出装置50に収納される景品の情報(在庫情報)を取得し、この情報に基づいて、景品払出装置50における景品の在庫数を在庫管理テーブル175(図8参照)で管理する。
<景品管理装置による第1の処理>
図18Aおよび図18Bは、景品管理装置7によって実行される第1の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下では、図18Aおよび図18Bをまとめて、図18という。また、ここでは、説明の便宜上、遊技客が獲得したパチンコ玉は全て特殊景品に交換されるものとする。
【0126】
図18を参照して、景品管理装置7の制御部170(図8参照)は、レシート26(図1参照)の読取りが行われたか否か(ステップS21)、カード25(図1参照)の読取りが行われたか否か(ステップS27)、在庫確認ボタンが押下されたか否か(ステップS44)、景品払出装置50からの在庫データを受信したか否か(ステップS48)等を監視している。
【0127】
なお、ステップS48で受信される在庫データは、図16の前記ステップS2の在庫確認処理において景品払出装置50から送信される在庫データ、または、図16の前記ステップS7の在庫確認処理のうち扉105が閉鎖されたことの検出に基づいて行われた在庫確認処理において景品払出装置50から送信される在庫データである。
在庫確認ボタンが押下されることによって送信される在庫確認コマンドに基づいて行われた在庫確認処理において景品払出装置50から送信される在庫データは、後述するステップS46において受信される。
【0128】
図18を参照して、レシート26の読取りが行われたときには(ステップS21でYES)、つまり、バーコード・リーダ172(図8参照)によってレシート26に印字されているバーコードが読取られたときには、制御部170は、”レシートに基づく景品交換処理”を行なう。
つまり、制御部170は、バーコード・リーダ172の読取データに基づいて、遊技客が獲得した遊技媒体数(持玉数)を取得する(ステップS22)。次に、制御部170は、取得した遊技媒体数に基づいて、景品種類毎の払出枚数を決定する(ステップS23)。そして、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する(ステップS24)。
【0129】
その後、制御部170は、このレシート26のレシートNo.をT/C9に送信する(ステップS25)。つまり、制御部170は、このレシートNo.についての景品交換が済んだことをT/C9に通知する。
そして、また、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データを更新する(ステップS26)。具体的には、在庫管理テーブル175(図8参照)の内容を景品払出装置50の更新後(図17のステップS12参照)の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)と同じ内容にする。この後、ステップS21に戻る。
【0130】
カード25の読取りが行われたときには(ステップS27でYES)、つまり、端末8(図1参照)によってカード25の読取りが行われたときは、制御部170は、”カードに基づく景品交換処理”を行なう。
つまり、制御部170は、読み取られたカード25が一般カードおよび会員カードのどちらであるかを識別する(ステップS28)。たとえば、一般カードおよび会員カードのそれぞれには、一般カードまたは会員カードであることを示す識別情報があり、制御部170は、この識別情報によって、カード25が一般カードおよび会員カードのどちらであるかを識別する。
【0131】
カード25が一般カードであれば、制御部170は、持玉データをT/C9に問い合わせる(ステップS29)。詳しくは、このカード25のカードIDに関連付けて持玉管理テーブル181(図10参照)で管理されている持玉数があるか否かを、通信部171(図8参照)を介してT/C9に問い合わせる。
持玉データがあれば、制御部170は、持玉データ(該当する全ての持玉数)を受信する(ステップS30)。換言すれば、該当する全ての持玉数を持玉管理テーブル181から引き落とす。そのため、後述するように、持玉管理テーブル181において該当するカードIDについての持玉数は0(零)になる。
【0132】
その後、制御部170は、引き落とした持玉数に基づいて、景品種類毎の払出枚数を決定し(ステップS31)、その払出枚数を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する(ステップS32)。そして、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データ(在庫管理テーブル175の内容)を更新する(ステップS33)。
【0133】
その後、制御部170は、景品に交換しきれなかった端数分の持玉があれば、その持玉数を、カード25のカードIDに関連つけて、T/C9に送信する(ステップS34)。この持玉数は、後述するように、持玉管理テーブル181で管理されることとなる。ただし、端数分の持玉は、端数景品と呼ばれる少額の一般景品に交換されて、これにより、持玉の残りが0(零)とされることが多い。この後、ステップS21に戻る。
【0134】
一方、ステップS28において、カード25が会員カードであれば、制御部170は、景品に交換するのは持玉および貯玉のどちらであるのかを確認する(ステップS35)。ここで、遊技客の選択に基づいて景品管理装置7の操作部21(図1参照)が操作されることで、持玉および貯玉のどちらを景品に交換するかが決定され、その決定に基づいて、制御部170は、景品に交換するのは持玉および貯玉のどちらであるのかを確認する。
【0135】
景品交換するのが持玉であれば、前述したステップS29〜ステップS34の処理が行われる。
景品交換するのが貯玉であれば、制御部170は、貯玉データをT/C9に問い合わせる(ステップS36)。詳しくは、この会員カード25のカードIDに関連付けて貯玉管理テーブル182(図11参照)で管理されている貯玉数があるか否かを、通信部171を介してT/C9に問い合わせる。
【0136】
貯玉データがあれば、制御部170は、貯玉データ(該当する貯玉数)と、この貯玉データ(つまり、会員カード25のカードID)に設定された暗証番号(図11参照)とを、T/C9からを受信する(ステップS37)。ただし、持玉データの場合(ステップS30)と異なり、該当する全ての貯玉数を貯玉管理テーブル182から引き落とす訳ではなく、該当する貯玉数が全部でいくつであるかという情報だけを受信する。そのため、この時点で、貯玉管理テーブル182において該当するカードIDについての貯玉数が変動することはない。
【0137】
そして、制御部170は、景品管理装置7に設けられた図示しない客用操作部の、遊技客による操作によって入力された暗証番号を受け付け、ここで受け付けた暗証番号と、T/C9から受信した暗証番号とを照合する(ステップS38)。
そして、暗証番号の照合が問題なく完了したことを前提として、制御部170は、遊技客による前述した客用操作部の操作や、遊技客の代りに係員が行う操作部21(図1参照)の操作によって、T/C9から受信した貯玉数のうち遊技客が景品に交換することを望む貯玉数(全数でも良いし、一部でも良い)を受け付ける(ステップS39)。
【0138】
その後、制御部170は、受け付けた貯玉数(遊技客が交換を望む貯玉数)に基づいて、景品種類毎の払出枚数を決定し(ステップS40)、その払出枚数を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する(ステップS41)。そして、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データ(在庫管理テーブル175の内容)を更新する(ステップS42)。
【0139】
その後、制御部170は、今回景品に交換した貯玉数(「景品交換済み貯玉数」という)を、会員カード25のカードIDに関連つけて、T/C9に送信する(ステップS43)。後述するように、T/C9では、受信した景品交換済み貯玉数が、該当するカードIDの貯玉数から差し引かれることで、貯玉管理テーブル182が更新される。この後、ステップS21に戻る。
【0140】
在庫確認ボタンが押下された場合には(ステップS44でYES)、制御部170は、”在庫確認ボタン操作に基づく在庫管理データ更新処理”を行なう。つまり、制御部170は、在庫確認コマンドを景品払出装置50に送信し(ステップS45)、景品払出装置50から在庫データが送られてくるのを待機する(ステップS46)。そして、景品払出装置50からの在庫データを受信すると(ステップS46でYES)、制御部170は、受信した在庫データに基づいて在庫管理データを更新する(ステップS47)。具体的には、制御部170は、受信した在庫データに基づいて、在庫管理テーブル175(図8参照)の内容を景品払出装置50の更新後(図17のステップS12参照)の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)と同じ内容にする。この後、ステップS21に戻る。
【0141】
前記”レシートに基づく景品交換処理”、”カードに基づく景品交換処理”および”在庫確認ボタン操作に基づく在庫管理データ更新処理”が行なわれていない場合に、景品払出装置50からの在庫データを受信した場合には(ステップS48でYES)、制御部170は、受信した在庫データに基づいて在庫管理データを更新する(ステップS49)。具体的には、制御部170は、受信した在庫データに基づいて、在庫管理テーブル175の内容を景品払出装置50の更新後の在庫管理テーブル164と同じ内容にする。この後、ステップS21に戻る。
【0142】
以上のように、景品管理装置7は、景品払出装置50からの在庫データを受信した場合には、受信した在庫データに基づいて、在庫管理データを更新する。したがって、受信した在庫データに基づく更新後の在庫管理データ(在庫管理テーブル175の内容)は、景品払出装置50内の実際の景品在庫数(在庫管理テーブル164の内容)を表している。また、景品交換によって景品が払出されるときには、払出される景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データが更新されるので、当該更新後の在庫管理データは、景品払出後の実際の景品在庫数を表している。
<T/Cによる処理>
図19Aおよび図19Bは、T/C9によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下では、図19Aおよび図19Bをまとめて、図19という。
【0143】
図19を参照して、T/C9の制御部178(図9参照)は、台間ユニット3から持玉データの問い合わせがあったか否か(ステップS51)、台間ユニット3から持玉データを受信したか否か(ステップS54)、景品管理装置7から持玉データの問い合わせがあったか否か(ステップS55)を監視している。
また、制御部178は、景品管理装置7から持玉数の送信があったか否か(ステップS57)、景品管理装置7から貯玉数の送信があったか否か(ステップS58)、島計数装置5からレシートNo.および計数値の送信があったか否か(ステップS60)、景品管理装置7からレシートNo.の送信があったか否か(ステップS63)、払出予測数の送信のタイミングになったか否か(ステップS64)等も監視している。
【0144】
台間ユニット3では、カード出入口15にカード25が挿入されると(図1参照)、制御部187(図14参照)が、このカード25のカードIDに関連付けられた持玉データ(持玉数)があるか否かを、通信部188(図14参照)を介して、T/C9に問い合わせる(ステップS51でYES)。
そのため、T/C9では、制御部178(図9参照)が、該当するカードIDについての持玉数が持玉管理テーブル181(図10参照)にあれば、該当する持玉データ(持玉数)を、問い合わせを行った台間ユニット3へ送信する(ステップS52)。ここでは、該当する全ての持玉数が持玉管理テーブル181から引き落とされる。
【0145】
持玉管理テーブル181から引き落とされた持玉は、台間ユニット3において供給ノズル13から遊技台2の上皿10に払い出されるので、払い出された持玉を用いて遊技台2で遊技することができる(図1参照)。
そして、制御部178は、該当するカードIDについての持玉数が全て引き出されたのに応じて、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、持玉管理テーブル181において該当するカードIDについての持玉数が0(零)になる。
【0146】
また、遊技客によって終了ボタン29(図1参照)が押されて遊技台2での遊技が終了すると、台間ユニット3では、制御部187(図14参照)が、遊技の終了時点における持玉数を、台間ユニット3に受け付けられているカード25のカードIDに関連付けてT/C9に送信する。そのため、T/C9では、制御部178が、台間ユニット3から持玉数(持玉データ)を受信すると(ステップS54でYES)、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、受信した持玉数を、一緒に受信したカードIDに関連付けて、持玉管理テーブル181で新たに管理する。
【0147】
また、前述したように、持玉の景品交換のために、景品管理装置7が、T/C9に対して、端末8(図1参照)が受け付けたカード25のカードIDについての持玉データを問い合わせることがある(図18のステップS29)。
この場合、景品管理装置7から持玉データの問い合わせがあると(ステップS55でYES)、制御部178は、該当するカードIDについての持玉データ(全持玉数)を景品管理装置7へ送信する(ステップS56)。その後、制御部178は、該当するカードIDについての持玉数が全て引き出されたのに応じて、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、持玉管理テーブル181において該当するカードIDについての持玉数が0(零)になる。
【0148】
また、前述したように、景品管理装置7が、景品交換後に余った端数分の持玉数を、端末8が受け付けたカード25のカードIDに関連付けてT/C9に送信することがある(図18のステップS34)。
この場合、景品管理装置7から持玉数(端数持玉数)の送信があると(ステップS57でYES)、制御部178は、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、制御部178は、受信した端数持玉数を、一緒に受信したカードIDに関連付けて、持玉管理テーブル181で新たに管理する。
【0149】
また、貯玉の景品交換のため、景品管理装置7が、T/C9に対して、端末8が受け付けた会員カード25のカードIDについての貯玉データを問い合わせることがある(図18のステップS36)。この場合、T/C9では、制御部178は、貯玉管理テーブル182(図11参照)の内容を変更することなく、該当するカードIDについての貯玉数を景品管理装置7に送信し、景品管理装置7では、受信した貯玉数について景品交換処理を行い、最終的に、景品交換した貯玉数(前述した景品交換済み貯玉数)を、カードIDに関連付けてT/C9に送信する(図18のステップS43)。
【0150】
この場合、制御部178は、景品管理装置7から景品交換済み貯玉数の送信があると(ステップS58でYES)、貯玉管理テーブル182を更新する(ステップS59)。具体的には、制御部178は、貯玉管理テーブル182(図11参照)において、景品管理装置7から送信された景品交換済み貯玉数を、一緒に送信されたカードIDに関連付けて今まで管理されていた貯玉数から差し引く。差し引かれた後の貯玉数が、現時点での貯玉数となる。
【0151】
また、島計数装置5では、出玉の計数が完了すると、制御部196(図15参照)が、その際に端末6(図1参照)が発行したレシート26のレシートNO.と、その際の出玉の計数値(持玉数)とを、通信部197(図15参照)を介して、T/C9に送信する。
この場合、島計数装置5からレシートNo.および計数値の送信があると(ステップS60でYES)、制御部178は、レシート管理テーブル183(図12参照)を更新する(ステップS61)。具体的には、制御部178は、レシート管理テーブル183において、今回受信した計数値を、前述した島計数値とし、一緒に受信したレシートNo.に関連付けて新たに管理する。この場合、新たに管理を開始した直後では、該当するレシートNo.の島計数値分の出玉は、景品に交換されていないので、レシート管理テーブル183において、その旨が記録される。具体的には、レシート管理テーブル183には、「景品交換済?」という欄があり、管理を開始した直後のレシートNo.については、この欄において「NO」と記録される(図12参照)。
【0152】
一方、景品管理装置7において、前述した”レシートに基づく景品交換処理”が行われると、景品交換が済んだレシート26のレシートNo.が、景品管理装置7からT/C9に送信される(図18のステップS25)。
この場合、景品管理装置7からレシートNo.が送信されると(ステップS63でYES)、制御部178は、レシート管理テーブル183(図12参照)を更新する(ステップS61)。具体的には、制御部178は、レシート管理テーブル183(図12参照)において、受信したレシートNo.についての「景品交換済?」という欄における、今までの「NO」という記載を「YES」という記載に変え、これによって、該当するレシートNo.の島計数値分の出玉が景品に交換された旨を記録する。
【0153】
そして、持玉管理テーブル181の更新(ステップS53)、貯玉管理テーブル182の更新(ステップS59)、および、レシート管理テーブル183の更新(ステップS61)のいずれかがあると、制御部178は、払出予測数管理テーブル184(図13参照)を更新する(ステップS62)。
つまり、払出予測数管理テーブル184では、持玉管理テーブル181が更新されると、持玉合計が変化し、レシート管理テーブル183が更新されると、景品に未交換の島計数値の合計が変化し、貯玉管理テーブル182が更新されると、貯玉合計が変化する(図13参照)。また、各テーブルの更新時刻に応じて、前述した時間補正係数も変化する(図13参照)。そのため、持玉管理テーブル181、貯玉管理テーブル182およびレシート管理テーブル183のいずれかが更新されたり、時刻が変化したりすると、払出予測数管理テーブル184において該当するデータが変化し、これにより、未交換持玉数および未交換貯玉数の少なくともいずれかと、未交換遊技媒体数および払出予測数とが変化する(図13参照)。
【0154】
ここで、持玉や、貯玉や、島計数値分のパチンコ玉が景品に交換されると、払出予測数管理テーブル184において該当するデータ(持玉合計や、貯玉合計や、景品に未交換の島計数値の合計)が変化する(図13参照)。つまり、未交換遊技媒体数(図13参照)を算出する制御部178は、台間ユニット3や島計数装置5によるパチンコ玉の計数値と、景品管理装置7によって景品に交換処理されたパチンコ玉の数とに基づいて、未交換遊技媒体数を算出している。そのため、算出された未交換遊技媒体数の信頼度は高い。そのため、制御部178は、この未交換遊技媒体数から、景品の必要数(払出予測数)を精度よく予測できる(図13参照)。
【0155】
そして、所定のタイミングが到達すると(ステップS64でYES)、制御部178は、払出予測数管理テーブル184で管理されている現時点での払出予測数を、景品管理装置7へ送信する(ステップS65)。このタイミングとは、たとえば、30分や1時間おきの任意のインターバルをあけたタイミングとされる。
また、払出予測数管理テーブル184で管理されている払出予測数は、景品が全て小景品であるとした場合の予測数であるが(図13参照)、前述したように、補充する大景品、中景品および小景品の数(X、Y、Z)の比率を定めておけば、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数が決まる。そのため、制御部178は、払出予測数として、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数を景品管理装置7へ送信してもよい。
<景品管理装置による第2の処理>
図20は、景品管理装置7によって実行される第2の処理の手順を示すフローチャートである。図21は、景品管理装置7の係員用表示部22における表示内容を示している。
【0156】
図20を参照して、景品管理装置7の制御部170(図8参照)は、T/C9から払出予測数を受信したか否かを監視している(ステップS71)。払出予測数とは、前述した計数装置(台間ユニット3や島計数装置5)によるパチンコ玉の計数結果に基づいて算出される、景品払出装置50で払い出される景品の必要数である。制御部170は、必要数を取得したか否かを監視している。
【0157】
制御部170は、払出予測数を受信(取得)すると(ステップS71でYES)、景品の種類毎に、景品の必要補充数を算出する(ステップS72)。
ここで、制御部170が受信した払出予測数が、景品が全て小景品であるとした場合の予測数であれば、前述したように補充する大景品、中景品および小景品の数(X、Y、Z)の比率に基づいて、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数を算出する。一方、制御部170が受信した払出予測数が、T/C9側で算出済みの大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数であれば、受信した景品の各種類についての払出予測数を用いる。
【0158】
そして、制御部170は、景品の各種類について、払出予測数と、在庫管理テーブル175(図7(a)および図8参照)で管理している景品数(在庫数)とを比較し、払出予測数から在庫数を差し引いた後の値を必要補充数とする。必要補充数が0(零)より大きい場合、在庫数が払出予測数に対して必要補充数だけ不足していることになる。
必要補充数の算出後、制御部170は、景品の各種類について、必要補充数が0(零)より大きい場合には(ステップS73でYES)、景品払出装置50への必要補充数分(不足分)の景品の補充を促すガイダンスを報知する(ステップS74)。
【0159】
たとえば、必要補充数が、大景品で110個、中景品で40個、小景品で25個であった場合、制御部170は、係員用表示部22(図1参照)に、「大景品が110個不足しています。中景品が40個不足しています。小景品が25個不足しています。」というメッセージを表示させる。換言すれば、制御部170が、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22で報知する。
【0160】
具体的には、図21を参照して、係員用表示部22の表示が、図21(a)に示すような取引中や待機中の通常表示であった場合において、必要補充数が発生すると、図21(b)に示すように、係員用表示部22では、通常表示の上に、前記ガイダンスを示す警告表示251がポップアップ表示される。警告表示251では、前記メッセージとともに、必要補充数分の各種景品を補充することを促す旨を表示していて、さらに、OKボタン252と印字ボタン253とを表示している。ちなみに、OKボタン252を押すと、係員用表示部22では、警告表示251が消えて通常表示が表示され、これにより、通常取引に戻る。一方、印字ボタン253を押すと、必要補充数を含む情報が印字部250(図8参照)によって印字されたレシートが発行された後に、警告表示251が消える。このレシートは、景品補充作業に利用される。
【0161】
このようなガイダンスの報知の際、図示しないブザーが景品管理装置7から発せられてもよい。このブザーも、前述したガイダンスに含まれる。また、係員用表示部22での表示に代え、または、係員用表示部22での表示とともに、前述したメッセージを音声で報知することも、前述したガイダンスに含まれる。
また、このようなガイダンスは、景品払出装置50の係員用表示部152(図2参照)等で行われてもよい。この場合、景品管理装置7から景品払出装置50に対してガイダンスを行う旨の指示が送信され、景品払出装置50の制御部140(図6参照)が、その指示を受けて、係員用表示部152等でガイダンスを行う。また、T/C9側で、このガイダンスの内容を画面表示したり、音声報知したりするようにしてもよい。
【0162】
このようなガイダンスにより、係員は、景品交換がないタイミングを見計らって、景品払出装置50の扉105を開き(図2参照)、景品払出ユニット104から引出部120を引き出して(図3(b)参照)、景品が無くなりかけているカセット111から順に、景品をカセット111に補充する(図4(b)参照)。
係員は、カセット111に景品を補充した後に、カセット111を引出部120に戻し、引出部120を景品払出ユニット104内に押し込んでから、扉105を閉じる。したがって、景品補充終了後に扉105が閉鎖されると、そのことが検知されるので、前述したように、景品払出装置50では、在庫確認処理が実施される(図16のステップS7)。これにより、景品払出装置50では、計数部130(図5および図6参照)が各カセット111内の景品を計数し、制御部140(図6参照)が、その計数結果である景品種類毎の補充後在庫数(在庫データ)を景品管理装置7に送信する(図17のステップS13)。
【0163】
図20を参照して、景品管理装置7では、制御部170は、ステップS74でガイダンスを報知した後、一定時間内に景品払出装置50から在庫データを受信したか否かを監視している(ステップS75)。一定時間は、遊技施設で任意に設定されるものであり、前述した払出予測数の送信タイミングのインターバル(30分や1時間)よりも短い時間であり、たとえば、10分程度である。
【0164】
制御部170は、一定時間内に景品払出装置50から在庫データを受信すると(ステップS75でYES)、この在庫データに基づいて、在庫管理データを更新する(ステップS76)。具体的には、在庫管理テーブル175(図8参照)の内容を景品払出装置50の更新後(図17のステップS12参照)の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)と同じ内容にする。これにより、在庫管理テーブル164および在庫管理テーブル175の両方において、前述した補充後在庫数が管理される。
【0165】
その後、制御部170は、景品の各種類について、前述した必要補充数を算出する(ステップS77)。つまり、払出予測数と、係員による景品の補充後に更新された在庫管理テーブル175の景品数(補充後在庫数)とを比較し、払出予測数から補充後在庫数を差し引いた後の値を必要補充数とする。ここでの必要補充数が0(零)より大きい場合には、補充後在庫数が払出予測数に満たない。
【0166】
必要補充数の算出後、制御部170は、景品の各種類について、必要補充数が0(零)より大きい場合には(ステップS78でYES)、ステップS74に戻り、今回算出した必要補充数分の景品の補充を促すガイダンスを報知する。ガイダンスが係員用表示部22(図1参照)に表示される場合には、制御部170が、今回算出した必要補充数分(不足分)の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22において報知する。
【0167】
一方、必要補充数が0(零)より大きくない(すなわち、0以下である)場合には(ステップS78でNO)、制御部170は、ガイダンスを終了する(ステップS79)。
また、ステップS75において一定時間内に景品払出装置50から在庫データを受信しなかった場合(ステップS75でNO)、制御部170は、ガイダンスを終了する(ステップS79)。この場合として、景品交換がずっと行われていて、景品補充を行う前に前記一定時間が経過してしまったことが想定される。
【0168】
以上のように、制御部170が、景品管理装置7が管理する在庫数と、T/C9の制御部178(図9参照)が予測した必要数(払出予測数)とを比較し、在庫数が必要数に満たない場合には(ステップS73でYES)、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22にて事前に報知する(ステップS74)。そのため、係員は、景品が不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、制御部170による係員用表示部22での報知によって容易に把握できる。
【0169】
また、景品が補充された後、制御部170は、景品管理装置7が管理する補充後在庫数と、制御部178が予測した必要数(景品補充後の払出予測数)とを比較し、補充後在庫数が必要数に満たない場合には(ステップS78でYES)、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22にて報知する(ステップS74)。そのため、係員は、景品を補充した後においても景品がまだ不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、制御部170による係員用表示部22での報知によって容易に把握できる。
【0170】
また、払出予測数がT/C9から所定のインターバル(30分や1時間)で景品管理装置7に送信されるので(図19のステップS64、S65および図20のステップS71)、このインターバル毎に、景品払出装置50における景品の在庫数が適正であるか否かを容易に把握できる。
以上により、景品払出装置50における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0171】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した実施形態では、T/C9が予測した景品の払出予測数と、景品管理装置7側で管理している景品の在庫数とを比較し、在庫数が払出予測数に満たない場合には(ステップS73でYES)、不足分の景品を補充するようにガイダンスしている(ステップS74)。これに代え、T/C9も在庫管理テーブル(図7(a)および図8参照)を持つことで景品の在庫数を管理していて、T/C9側で、在庫数が払出予測数に満たないか否かを判断し、在庫数が払出予測数に満たない場合には、前述したガイダンスを行うように景品管理装置7に指示を出してもよい。この場合、景品払出装置50において景品の払い出しや補充が行われると、その都度、景品管理装置7から景品の払出数や補充数がT/C9側に送信され、T/C9側の在庫管理テーブルが最新のものに更新される。
【0172】
また、前述した実施形態では、算出された払出予測数が遊技施設側の見込みと異なれば、T/C9側で払出予測数を手動補正できるとしている。これに代え、払出予測数を景品管理装置7で受け取ったときに(ステップS71でYES)、払出予測数が係員用表示部22に表示され、係員用表示部22における払出予測数を見た係員が、遊技施設内の状況に応じて、景品管理装置7の操作部21(図1参照)を操作することで払出予測数を手動補正し、補正後の払出予測数に基づいて必要補充数が算出されてもよい(ステップS72)。このような遊技施設内の状況として、遊技客の客足や、出玉数や、前述した遊技施設でのイベント等が挙げられる。
【0173】
また、景品払出装置50が複数台あって、景品管理装置7がこれらの景品払出装置50を一括して管理している場合には、払出予測数に基づいた景品の補充数(必要補充数)を、景品払出装置50毎に割り振って算出すればよい(ステップS72)。
また、前述した実施形態において、景品が不足している旨の前述したガイダンスは、景品の種類毎に景品の不足数をガイダンスするものである。これに代え、景品払出装置50内のカセット111を個別に識別できるのであれば、種類毎の景品の不足数を、同じ種類の景品を収納するカセット111で振り分けて、ガイダンスとして、どのカセット111にどの種類の景品が何枚不足しているという旨を報知してもよい。
【0174】
また、景品払出装置50における前述した在庫確認処理(計数部130による景品計数であり、図17参照)は、扉105が閉じられたタイミングで実行されているが(図16のステップS7)、たとえば、景品が補充されたカセット111が収納された引出部120が景品払出ユニット104内に押し込まれたタイミングで実行されてもよい(図3(a)参照)。
【0175】
また、前述した実施形態では、必要補充数が0以下である場合には(ステップS73でNO、ステップS78でNO)、ガイダンスを行わない、または、ガイダンスを終了することとしているが、必要補充数が0でなく、0未満の場合が発生する。この場合とは、景品の在庫数が払出予測数よりも多いことを意味する。この場合、必要補充数が所定のマイナス値より小さければ、在庫が過剰であるとしてガイダンスを行うようにしてもよく、そうすれば、景品払出装置50において、景品の適正な在庫数を維持することができる。
【0176】
また、この発明は、特開2008−73169号公報に開示されているような卓上タイプの景品払出装置を含む景品管理システム1にも適用することができる。
また、パチンコ玉用特殊景品とメダル用特殊景品とで種類が異なる場合は、計数値や対応する景品数を遊技媒体の種類別(パチンコ玉かメダル)に管理し、それぞれについて景品の過不足を管理する。また、遊技媒体の貸出レートが複数ある場合の運用(複数レート運用)において、レート毎に特殊景品の種類が異なる場合も同様である。
【0177】
また、景品払出装置50の在庫情報だけでなく、計数装置(台間ユニット3や島計数装置5)による遊技媒体の計数結果も景品管理装置7が収集し、持玉管理テーブル181、レシート管理テーブル183および払出予測数管理テーブル184等(図9参照)を景品管理装置7内に持たせてもよい。この場合、貯玉に関するサービスを行っていない遊技施設では、そのまま運用可能である。一方。貯玉に関するサービスを行っている遊技施設では、景品管理装置7は、貯玉数情報(貯玉の合計値)のみをT/C9から取得して払出予測数管理テーブル184を更新すればよい。
【符号の説明】
【0178】
1 景品管理システム
2 遊技台
3 台間ユニット
5 島計数装置
7 景品管理装置
50 景品払出装置
102 景品
111 カセット
130 計数部
140 制御部
170 制御部
178 制御部
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技客が獲得したパチンコ玉等の遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システム、および、景品管理システムを構成する景品管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店等の遊技施設には、遊技客がパチンコ台等の遊技台で獲得したパチンコ玉等の遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムが設けられている。
景品管理システムとして、特許文献1では、データ管理システムが提案されている。
このデータ管理システムでは、ホストコンピュータが、各パチンコ遊技機からのアウト玉数信号やセーフ玉数信号等に基づいて、現時点で遊技客が獲得したパチンコ玉数を算出し、景品の払い出し個数等を利用して、既に景品交換された交換済みパチンコ玉数を算出する。そして、ホストコンピュータは、現時点で遊技客が獲得したパチンコ玉数と、既に景品交換された交換済みパチンコ玉数との差に基づいて、現時点で景品交換されていないパチンコ玉数(未交換景品玉数)を算出し、未交換景品玉数から、現時点で必要と考えられる景品の在庫数を算出する。
【0003】
また、遊技客に景品を払い出すための装置として、特許文献2では、景品払出機が提案されている。
この景品払出機には、景品が収容された複数のカセットが収納されていて、各カセットの景品が遊技客に払い出される。そして、景品払出機は、各カセットに収容されている景品を計数するための計数装置と、計数装置の計数結果に基づいて景品払出機内の景品の在庫状況を表示する表示装置とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−135859号公報
【特許文献2】特開2010−17285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
遊技施設では、営業時間の終了間際において、遊技客からの景品交換の依頼が非常に多く、そのため、景品払出機に収納されていた景品が比較的早いタイミングで払い出されてなくなっていく。景品の在庫がなくなると、景品交換途中であっても景品交換を一旦中断して、景品払出機に景品を補充する必要がある。そのため、遊技客は、景品補充が完了するまで待たねばならない。また、遊技客が待っている前で景品補充を行う遊技施設の従業員にとって、景品交換の手間や精神的な面で負担が大きい。
【0006】
よって、遊技施設側としては、景品交換を円滑に進めたいので、景品払出機において景品の在庫がなくなる状態になることを避けたい。
ただし、特許文献1のデータ管理システムによって算出された現時点での景品の必要在庫数が分かったとしても、景品払出機における現時点での実際の景品の在庫数が分からなければ、景品の在庫がいつなくなるかを把握できない。
【0007】
かといって、特許文献2の景品払出機のように各カセット内の景品を計数装置が計数することで実際の景品の在庫数が分かるとしても、実情では、従業員には、必要在庫数と実際の在庫数とを比較して景品が足りないか否かを判断する余裕があまりない。そのため、必要在庫数と実際の在庫数とを比較できずに、景品が必要在庫数に足りないことに気付かないまま、景品の在庫がなくなってしまう虞がある。これでは、使い勝手が悪い。
【0008】
また、終了間際を含む営業時間の全体に亘って、景品払出機における景品の在庫数の適正値が、時間帯(繁忙時や閑散時)に応じて異なる。そのため、営業時間中の各時間帯において、景品の在庫数を、時間帯に応じた適正値とすることができると、在庫数が不足したり、逆に過剰になったりすることを防止でき、便利である。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる景品管理システムおよび景品管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、前記計数手段による景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する景品管理装置と、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、前記景品管理装置が管理する在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、を含むことを特徴とする、景品管理システムである。
【0010】
請求項2記載の発明は、遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、前記景品収納部に景品が補充された後に前記計数手段が景品を計数したときの景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の補充後在庫数を管理する景品管理装置と、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、前記景品管理装置が管理する補充後在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記補充後在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、を含むことを特徴とする、景品管理システムである。
【0011】
請求項3記載の発明は、前記予測手段は、前記計数装置による遊技媒体の計数値と、前記景品管理装置によって交換処理された遊技媒体の数とに基づいて、前記未交換遊技媒体数を算出することを特徴とする、請求項1または2記載の景品管理システムである。
請求項4記載の発明は、前記計数装置は、各遊技台に1対1で対応して設けられ、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する各台計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システムである。
【0012】
請求項5記載の発明は、前記計数装置は、複数の遊技台で構成された遊技島毎に設けられ、対応する遊技島の各遊技台で獲得された遊技媒体を計数する島計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システムである。
請求項6記載の発明は、収納された景品の数量を計数する機能を有する景品払出装置と、遊技客が獲得した遊技媒体を計数する計数装置とを含む遊技場システムに接続される景品管理装置であって、前記景品払出装置に収納される景品の情報を取得する収納景品情報取得手段と、前記収納景品情報取得手段によって取得した前記情報に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する在庫景品管理手段と、前記計数装置による遊技媒体の計数結果に基づいて算出される、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を取得する必要景品情報取得手段と、前記在庫景品管理手段が管理する景品の在庫数と、前記必要景品情報取得手段が取得した景品の必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合に、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、を含むことを特徴とする、景品管理装置である。
【発明の効果】
【0013】
請求項1記載の発明によれば、景品管理システムは、景品払出装置と、景品管理装置と、計数装置と、予測手段と、報知手段とを含んでいる。
景品払出装置では、計数手段が、景品収納部内の景品を計数し、その計数値に基づいて、景品管理装置が、景品払出装置における景品の在庫数を管理する。
また、計数装置が、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する。その計数値に基づいて、予測手段が、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、未交換遊技媒体数から、景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する。
【0014】
そして、報知手段が、景品管理装置が管理する在庫数と、予測手段が予測した必要数とを比較し、在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する。そのため、遊技施設の従業員は、景品が不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、報知手段の報知によって容易に把握できる。
【0015】
よって、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、景品管理システムは、景品払出装置と、景品管理装置と、計数装置と、予測手段と、報知手段とを含んでいる。
景品払出装置では、計数手段が、景品収納部内の景品を計数する。景品収納部に景品が補充された後に計数手段が景品を計数し、その計数値に基づいて、景品管理装置は、景品払出装置における景品の補充後在庫数を管理する。
【0016】
また、計数装置が、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する。その計数値に基づいて、予測手段が、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、未交換遊技媒体数から、景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する。
そして、報知手段が、景品管理装置が管理する補充後在庫数と、予測手段が予測した必要数とを比較し、補充後在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する。そのため、遊技施設の従業員は、景品を補充した後においても景品がまだ不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、報知手段の報知によって容易に把握できる。
【0017】
よって、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、予測手段は、計数装置による遊技媒体の計数値と、景品管理装置によって交換処理された遊技媒体の数とに基づいて、未交換遊技媒体数を算出するので、算出された未交換遊技媒体数の信頼度は高い。そのため、予測手段は、この未交換遊技媒体数から、景品の必要数を精度よく予測できる。
【0018】
請求項4記載の発明のように、計数装置は、各遊技台に1対1で対応して設けられ、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する各台計数装置であってもよい。
請求項5記載の発明のように、計数装置は、複数の遊技台で構成された遊技島毎に設けられ、対応する遊技島の各遊技台で獲得された遊技媒体を計数する島計数装置であってもよい。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、景品管理装置では、在庫景品管理手段が、収納景品情報取得手段によって取得した情報に基づいて景品払出装置における景品の在庫数を管理し、必要景品情報取得手段が、景品払出装置で払い出される景品の必要数を取得する。
そして、報知手段が、在庫景品管理手段が管理する景品の在庫数と、必要景品情報取得手段が取得した景品の必要数とを比較し、在庫数が必要数に満たない場合には、不足分の景品を景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する。そのため、遊技施設の従業員は、景品が不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、報知手段の報知によって容易に把握できる。
【0020】
よって、景品払出装置における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】図1は、遊技施設内に設けられた景品管理システム1の全体構成を示す図である。
【図2】図2は、景品払出装置50を示す斜視図である。
【図3】図3は、景品払出ユニット104を示す斜視図である。
【図4】図4は、カセット111を示す斜視図である。
【図5】図5は、景品払出装置50の縦断面を模式的に示す図である。
【図6】図6は、景品払出装置50の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】図7は、在庫管理テーブル164を示している。
【図8】図8は、景品管理装置7の電気的構成を示すブロック図である。
【図9】図9は、ターミナルコンピュータ9の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】図10は、持玉管理テーブル181を示している。
【図11】図11は、貯玉管理テーブル182を示している。
【図12】図12は、レシート管理テーブル183を示している。
【図13】図13は、払出予測数管理テーブル184を示している。
【図14】図14は、台間ユニット3の電気的構成を示すブロック図である。
【図15】図15は、島計数装置5の電気的構成を示すブロック図である。
【図16】図16は、景品払出装置50によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、図16のステップS2,S7で実行される在庫確認処理の手順を示すフローチャートである。
【図18A】図18Aは、景品管理装置7によって実行される第1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図18B】図18Bは、景品管理装置7によって実行される第1の処理の手順を示すフローチャートである。
【図19A】図19Aは、ターミナルコンピュータ9によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図19B】図19Bは、ターミナルコンピュータ9によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【図20】図20は、景品管理装置7によって実行される第2の処理の手順を示すフローチャートである。
【図21】図21は、景品管理装置7の係員用表示部22における表示内容を示している。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
<景品管理システムの構成>
図1は、遊技施設内に設けられた景品管理システム1の全体構成を示す図である。
図1を参照して、この発明に係る景品管理システム1は、遊技施設に設けられている。景品管理システム1は、遊技施設において、遊技客が遊技台2(ここでは、パチンコ台とする)で獲得した遊技媒体(ここでは、パチンコ玉とする)や、遊技媒体と交換される景品の管理を行うものである。なお、遊技媒体がメダルであって、遊技台2がスロットマシンであっても構わない。
【0023】
ここで、景品には、菓子やたばこ等の一般景品と、貴金属等の有価物が内蔵されたカード状の特殊景品とがある。獲得したパチンコ玉を特殊景品に交換した遊技客は、特殊景品を特殊景品交換所に持ち込んで買い取ってもらう。
また、遊技客は、遊技に先立って、パチンコ玉を遊技施設から貸し出してもらう必要があるが、最近の遊技施設では、パチンコ玉の貸出レートが複数種類に設定されており、パチンコ玉は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで遊技客に貸し出される。たとえば、通常の貸出レート(通常レート)は、4円/1玉とされ、通常レートの他に、通常レートより低い貸出レート(低レート)は、1円/1玉とされている。このように通常レートとは別に低レートが設定されているのは、たとえば、初心者等が気軽に遊技できるようにするためである。
【0024】
景品管理システム1は、遊技台2と、台間ユニット3(計数装置、各台計数装置)と、島コントローラ4と、島計数装置5(計数装置)と、端末6と、景品管理装置7と、端末8と、景品払出装置50と、ターミナルコンピュータ(略してT/C)9とで構成されている。なお、景品管理システム1において景品管理装置7以外のもののまとまりは、「遊技場システム」とされ、景品管理装置7は、遊技場システムに接続される。
【0025】
遊技台2は、遊技施設において、多数設置されている。所定台数の遊技台2は、集まって設置されており、1つの遊技島を構成している。遊技施設には、このような遊技島が複数存在する。各遊技島には、島コントローラ4が設置されている。
遊技台2には、上皿10と下皿11とが設けられている。遊技施設から貸し出されたパチンコ玉(貸玉「かしだま」と呼ばれる)を上皿10に溜めると、上皿10の貸玉を用いて遊技台2で遊技を開始できる。そして、遊技において、いわゆる当たりが出ると、遊技台2からパチンコ玉(出玉「でだま」と呼ばれる)が排出されて下皿11に溜まる。
【0026】
各遊技台2の隣(図1では左隣)には、台間ユニット3が設置されている(ドットで塗り潰した部分を参照)。台間ユニット3は、縦に細長い板状であり、各遊技島では、隣り合う遊技台2の間に位置している。それぞれの台間ユニット3は、図1において各台間ユニット3の右隣にある遊技台2についての専用装置である。つまり、台間ユニット3は、各遊技台2に1対1で対応して設けられている。各遊技島では、遊技台2および台間ユニット3のそれぞれが、各遊技島に設けられた島コントローラ4に対して通信可能に接続されている。
【0027】
台間ユニット3において図1における正面の下端部には、対応する遊技台2の下皿11の真下まで略水平に延びる(後述する持玉を計数するための)回収ダクト12が設けられ、台間ユニット3の正面の上下方向略中央位置には、対応する遊技台2の上皿10の真上まで略水平に延びる供給ノズル13が設けられている。
台間ユニット3の正面において、上端部には、縦長の現金投入口14が設けられ、回収ダクト12と供給ノズル13との間の位置には、縦長のカード出入口15が設けられている。台間ユニット3の機能については後述する。
【0028】
各遊技島の島端等には、島計数装置5が設置されている。島計数装置5は、対応する遊技島の各遊技台2で獲得されたパチンコ玉を計数するものである。島計数装置5は、図1では幅広のボックス状であり、その天面には、パチンコ玉を受け入れるための幅広の開口部16が設けられている。
島計数装置5に隣接するように端末6が設置されている。端末6には、カード出入口17と、レシート排出口18とが設けられている。端末6は、島計数装置5に対して通信可能に接続されていて、以下では、端末6を島計数装置5の一部とみなす。端末6の機能については後述する。
【0029】
遊技施設内には、獲得したパチンコ玉を景品と交換するための景品カウンタがあり、景品カウンタには、景品管理装置7と端末8とがまとまった状態で配置されている。
景品管理装置(「POS」と呼ばれることもある)7は、所定の厚みを有するボックス状の本体部19と、本体部19の端部から斜め上方に突き出た板状のディスプレー部20とを一体的に有している。本体部19の上面には、多数のキー等で構成された操作部21が設けられている。ディスプレー部20において、図1における手前側の側面には、係員(従業員)向けの情報が表示される係員用表示部22が設けられている。本体部19において、図1における奥側の側面には、客向けの情報が表示される客用表示部23が設けられている。
【0030】
端末8には、カード出入口24が設けられている。端末8は、景品管理装置7に対して通信可能に接続されていて、以下では、端末8を景品管理装置7の一部とみなす。景品管理装置7および端末8の機能については後述する。
景品払出装置50は、幅方向に長手のボックス形状であり、景品カウンタのフロアにおいて、景品管理装置7および端末8の近くに据え付けられている。景品払出装置50の機能については後述する。景品払出装置50は、景品管理装置7に対して通信可能に接続されている。
【0031】
そして、T/C9は、景品管理システム1において最上位にある装置であり、遊技施設の事務所等に設置される。各遊技島の島コントローラ4、島計数装置5(端末6も含む)および景品管理装置7(端末8および景品払出装置50も含む)のそれぞれと、T/C9とは、通信可能に接続されている。T/C9と、各遊技島の遊技台2および台間ユニット3とは、島コントローラ4を介して通信可能である。なお、遊技台2および台間ユニット3とT/C9とを直接接続してもよく、その場合、島コントローラ4は省略される。
【0032】
次に、遊技客による遊技台2での遊技開始から、遊技で獲得したパチンコ玉を景品に交換するまでの一連の流れについて説明する。
ここで、遊技客は、遊技施設に会員登録している会員客と、会員客以外の一般客(ビジター)とに区別される。
各会員客には、会員専用のカード25が遊技施設から支給されている。会員専用のカード25は、会員カードと呼ばれる。これに対し、一般客向けのカード25もあり、このカード25は、一般カードと呼ばれる。会員カードおよび一般カードを問わず、各カード25には、識別情報(カードID)が割り当てられており、各カード25は、持ち主である遊技客によって携帯されている。カード25には、所定の情報を記録することができる。以下では、必要に応じて、遊技客を会員客と一般客とに区別したり、カード25を会員カードと一般カードとに区別したりすることがある。
【0033】
会員客が遊技施設に入店して最初の遊技を開始する場合には、自分の会員カード25を台間ユニット3のカード出入口15に挿入する。そして、現金を現金投入口14に投入する。すると、投入した現金の額に相当する度数が遊技台2の上皿10の度数表示器27に表示される。なお、カード25には、度数がプリペイド価値として記録されるものがあり、その場合には、現金を現金投入口14に投入しなくても、カード25に記録された残り度数が度数表示器27に表示される。
【0034】
そして、遊技台2の上皿10等に設けられた貸出ボタン28を押すと、所定度数分の貸玉が、遊技台2に内蔵された玉払出機構(図示せず)によって上皿10に払い出される。これにより、上皿10のパチンコ玉(貸玉)を用いて遊技台2で遊技を開始できる。なお、所定度数分の貸玉が払い出されるのに応じて、度数表示器27における残り度数が減少する。
【0035】
一方、一般客が遊技施設に入店して最初の遊技を開始する場合には、この時点で一般客はカード25を持っていない。そのため、一般客は、何もカード出入口15に挿入することなく、現金を現金投入口14に投入する。すると、前述したように、投入した現金の額に相当する度数が度数表示器27に表示されるので、その後、貸出ボタン28を押すと、所定度数分の貸玉が上皿10に払い出される。一般客は、上皿10の貸玉を用いて遊技台2で遊技を開始できる。ここで、台間ユニット3内には、カード25を持っていない一般客のために、新規の一般カード25が複数枚ストックされている。
【0036】
そして、会員客および一般客を問わず、遊技中に遊技客が当たりを出すと、前述したように出玉が下皿11に溜まる。下皿11に出玉がある程度溜まると、遊技客は、下皿11の底を開放する。すると、下皿11の出玉が自重で落下し、その先にある回収ダクト12に受け入れられて台間ユニット3へと送り込まれる。
台間ユニット3には、出玉を計数する機能がある。そのため、台間ユニット3に送り込まれた出玉は、台間ユニット3において1つずつ計数される。計数を終えた出玉は、持玉「もちだま」と呼ばれる。出玉(持玉)の計数値(パチンコ玉の獲得数であり、「持玉数」という)は、台間ユニット3で管理される。
【0037】
ここで、会員客が遊技をしているのであれば、遊技の開始に先立って、会員客の会員カード25がカード出入口15に挿入されている。台間ユニット3は、カード出入口15に挿入された会員カード25のカードIDを読み取っており、台間ユニット3は、このカードIDに関連付けて持玉数を管理している。
一方、一般客が遊技をしているのであれば、前述したようにカード出入口15には何も挿入されていない。この場合、台間ユニット3は、台間ユニット3内にストックされた新規の一般カード25の中から選んだ1枚の一般カード25のカードIDに関連付けて、この一般客の持玉数を管理している。
【0038】
つまり、持玉数(「持玉データ」ともいう)は、遊技客が当日に獲得したパチンコ玉のうちの一部または全部を、現物として所有するのではなく数値データとしてカード25のカードIDに関連付けて所有する場合の、数値データである。一般カード25のカードIDに関連付けられている持玉数は、当日のみ有効であり、その日の営業が終了した時点で効力を失う。これに対して、会員カード25のカードIDに関連付けられている持玉数は、持玉数が発生した日の営業が終了した時点で、持玉数としての効力は失うが、後述する貯玉(「ちょだま」)の数(貯玉数)として会員カード25に関連付けられる。
【0039】
遊技客は、獲得した持玉を用いて遊技台2で遊技をすることができる。たとえば、上皿10に貸玉がなくなった場合、回収ダクト12に設けられた持玉払出ボタン30を押す。すると、所定数の持玉が、供給ノズル13から上皿10に供給されるので、遊技客は、上皿10に供給された持玉を用いて遊技をすることができる。
ここで、遊技客が遊技によって当たりを出してから下皿11の底を開放することによって、出玉が台間ユニット3によって計数されると、持玉数が増加し、一方で、持玉払出ボタン30を押して持玉で遊技をすると、持玉数は減少する。このような持玉数の増減に連動して、台間ユニット3で管理されている持玉数も増減する(更新される)。
【0040】
遊技客が遊技を終了したい場合には、遊技台2の上皿10に設けられた終了ボタン29を押す。すると、会員客の場合には、今までカード出入口15に挿入していた会員カード25に、現時点での持玉数が記録され、この会員カード25がカード出入口15から排出される。一般客の場合には、台間ユニット3内にストックされた中から前述したように選ばれた1枚の一般カード25に、現時点での持玉数が記録され、この一般カード25がカード出入口15から排出される。一般客の場合において、遊技終了時での持玉数が零であれば、一般カード25はカード出入口15から排出されない。ここで、カード25では、持玉数が、貸出レート(通常レートまたは低レート)毎に記憶される。
【0041】
カード25が排出されると、台間ユニット3では、今まで管理していた持玉数がクリアされるが、T/C9では、排出されたカード25のカードIDに関連付けて、現時点での持玉数が管理される。なお、前述したように、遊技終了時での持玉数が零である一般客の場合には、カード25が排出されないことから、この一般客の持玉数は、台間ユニット3およびT/C9のいずれにおいても管理されない。
【0042】
そして、以上では、遊技台2で獲得した出玉を、その遊技台2専用の台間ユニット3で計数しているが、台間ユニット3を使用せず、遊技島の島端の島計数装置5で出玉を計数してもよい。この場合、遊技中、下皿11に溜まった出玉は、箱に詰められて遊技客の足元に配置される。出玉が増えるに従って、出玉を詰める箱の数も増え、遊技客の足元には、出玉が詰まった箱が積み重ねられる。
【0043】
そして、この場合、遊技客が遊技を終了したいときには、係員を呼ぶ。すると、係員が、この遊技客の足元の箱を遊技島の島端の島計数装置5に運び、各箱に詰まった出玉を、島計数装置5の天面の開口部16に上から注ぎ込む。開口部16に注ぎ込まれた出玉は、島計数装置5において1つずつ計数される。計数結果は、島計数装置5の隣にある端末6に送信される。計数結果は、計数を終えた出玉の数であり、持玉数のことである。
【0044】
ここで、遊技客が、一般客であれば、島計数装置5で出玉を計数する際、前述した一般カード25は持っておらず、島計数装置5での計数が完了すると、持玉数が印字されたレシート26が端末6のレシート排出口18から排出される。レシート26において、持玉数は、数値として印字されているとともに、バーコードとしても印字されている。換言すれば、レシート26には、持玉数が記録されている。
【0045】
一方、遊技客が、会員客であれば、島計数装置5での計数開始に先立って、端末6のカード出入口17に会員カード25を挿入する。すると、端末6によって会員カード25のカードIDが読み取られる。そして、島計数装置5での計数が完了すると、端末6に送信されてきた計数結果(持玉数)が会員カード25に記録され、その後、会員カード25は、カード出入口17から排出されて会員客に返却される。
【0046】
また、会員客の場合、計数結果(持玉数)は、T/C9へ送信される。この際、計数結果は、端末6によって読み取られた会員カード25のカードIDに関連付けてT/C9へ送信される。T/C9は、受信したカードIDについての持玉数が既にあれば、既にある持玉数に、今回受信した持玉数を足し合わせた値を、最新の持玉数として記録する。受信したカードIDについての持玉数がなければ、T/C9は、今回受信した持玉数を、最新の持玉数としてカードIDに関連付けて記録する。
【0047】
また、一般客の場合、端末6から発行されるレシート26には、レシート26毎に、識別番号(「レシートNo.」という)が割り当てられている。レシート26には、持玉数およびレシートNo.がバーコード等として印字されている。このようなレシート26の代わりに、持玉数およびレシートNo.等のデータが磁気記録された磁気カードや、これらのデータが記録されたICチップを備えたICカードが端末6から発行されるようにしてもよい。
【0048】
端末6からレシート26または会員カード25を受け取った遊技客、または、台間ユニット3からカード25(一般カード25または会員カード25)を受け取った遊技客は、受け取ったレシート26またはカード25を持って景品カウンタに向かう。遊技客は、レシート26を持っているのであれば、レシート26におけるバーコードを景品管理装置7に読み取らせる。すると、景品管理装置7は、読み取ったバーコードから、持玉数を取得する。
【0049】
一方、遊技客は、カード25を持っているのであれば、カード25を、景品管理装置7の隣の端末8のカード出入口24に挿入する。すると、端末8によって、カード25のカードIDおよび持玉数等が読み取られ、景品管理装置7に送信される。これにより、景品管理装置7は、読み取ったカードIDに対応する最新の持玉数をT/C9から呼び出して取得する。
【0050】
景品管理装置7では、持玉数の取得後に、この持玉数分の持玉と交換可能な景品が客用表示部23に表示される。遊技客が、表示された中から所望する景品を選択すると、景品管理装置7は、景品交換処理を実施する。具体的には、一般景品が選択された場合の景品交換処理として、景品管理装置7は、選択された一般景品が遊技客に渡される際に、この一般景品に記載されたバーコードを読み取る等によって、遊技客への一般景品の引渡しが正しく行われたか否かをチェックする。また、特殊景品が選択された場合の景品交換処理として、景品管理装置7は、払い出すべき景品の種類や枚数等を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する。景品払出コマンドを受信した景品払出装置50は、景品払出コマンドに基づいて、特殊景品を機外に払い出す。
【0051】
また、会員客であれば、台間ユニット3や島計数装置5で計数された出玉(持玉)を、景品に交換せずに、貯玉として、遊技施設に預け入れることもできる。その場合、少なくとも計数が終了した際、台間ユニット3のカード出入口15または端末6のカード出入口17に会員カード25が挿入されている。計数終了後に、会員客が、計数された出玉を貯玉とすることを台間ユニット3または島計数装置5で選択すると、台間ユニット3または端末6は、計数された出玉(持玉)の数(貯玉数)を、カード出入口15またはカード出入口17に挿入された会員カード25のカードID等に関連付けて、T/C9に送信する。T/C9は、受信した貯玉数を、一緒に受信したカードIDに関連付けて管理する。
【0052】
以上が、遊技客による遊技台2での遊技開始から、遊技で獲得したパチンコ玉を景品に交換するまでの一連の流れである。なお、遊技客は、一旦遊技台2での遊技を終了してから、別の遊技台2に移動して、T/C9に管理されている持玉または貯玉を用いて当該別の遊技台2で再遊技することができる。
<景品払出装置の機械的構成>
次に、景品払出装置50の機械的構成について詳説する。
【0053】
ここで、景品払出装置50で取り扱われる景品は、前述した特殊景品である。特殊景品102は、一般的に、1〜3mm程度の厚みを有する樹脂製のカードである(後述する図4(b)参照)。特殊景品(以下では、単に「景品」という)102には、所定の金銭価値を有する物体が内蔵されている。景品102には、たとえば、200円の景品(以下、「小景品」という場合がある)、1000円の景品(以下、「中景品」という場合がある)、5000円の景品(以下、「大景品」という場合がある)というように、金銭価値に応じた3つの種類が存在する。なお、以下で言及する景品とは、符号「102」が付されていなくても、全て、いずれかの種類の特殊景品のことである。
【0054】
図2は、景品払出装置50を前側(係員が操作する側)から見た斜視図である。なお、前述した図1では、遊技客側から見た景品払出装置50の斜視図が示されている。
図2では、景品払出装置50において係員側側面の扉105が開かれた状態が示されている。以下では、図2における景品払出装置50の姿勢を基準として、景品払出装置50における方向を特定する。つまり、図2における景品払出装置50の長手方向が幅方向であり、幅方向および上下方向に直交する方向が前後方向である。そして、図2における手前側を景品払出装置50の前側としている。ここで、左右方向と幅方向とは同義である。水平方向は、前後方向および左右方向を含んでいる。
【0055】
景品の払い出しを受ける客は、景品払出装置50の後側に位置し、係員は、景品払出装置50の前側に位置して接客を行う。
景品払出装置50は、略直方体形状のキャビネット103と、キャビネット103内に収納された複数の景品払出ユニット104とを備えている。図2においては、1つの景品払出ユニット104しか図示されていないが、実際には、このキャビネット103内には7つの景品払出ユニット104が幅方向に並んだ状態で収納される。
【0056】
キャビネット103の前面には前述した扉105が設けられている。キャビネット103には、扉105の開閉状態を検知するための扉開閉検知器150(図6参照)が取り付けられている。
各景品払出ユニット104には、複数(この例では4つ)のカセット111(景品収納部)が収容される(図4参照)。カセット111には、複数の景品102が積み重ねられた状態で収納される(図4(b)参照)。この実施形態では、1つの景品払出ユニット104内の複数のカセット111には、同じ種類の景品102が収納されるものとする。例えば、左側3つの景品払出ユニット104には大景品が収納され、その右隣の2つの景品払出ユニット104には中景品が収納され、その右隣の2つの景品払出ユニット104には小景品が収納される。
【0057】
キャビネット103の上面には、表示部106が設けられている。表示部106は、客用表示部151と係員用表示部152とを含んでいる(図5も参照)。表示部106の横には、景品払出装置50の動作を制御するために係員によって操作される複数の操作キーを含む操作部153が設けられている。
キャビネット103の上面において、各景品払出ユニット104の上方位置に、払出口107が形成されている。各払出口107は、シャッタ108によって開閉される。シャッタ108は、後述する送出機構131によって前後方向にスライドされる。
【0058】
図3は、景品払出ユニット104を示す斜視図である。図3(b)に示すように、各景品払出ユニット104は、ケーシング110と、ケーシング110に引き出し可能に設けられた引出部120と、引出部120において前後方向にスライド可能に設けられたキャリア112と、キャリア112に着脱自在に取り付けられる複数(この例では4つ)のカセット111とを備えている。ケーシング110の前面は、上部を残して開口している。
【0059】
引出部120、カセット111およびキャリア112は、常態では、ケーシング110内に収納されている(図3(a)参照)。キャリア112は、4つのカセット111を前後方向に並んだ状態で一体的に保持する。前後方向に並んだ4つのカセット111を、前から順に、カセット111A、カセット111B、カセット111C、カセット111Dと区別することがある。
【0060】
引出部120は、図3(a)に示す閉位置(ケーシング110に収納された状態)と、図3(b)に示す開位置(ケーシング110から引き出された状態)との間をスライド可能である。引出部120には、キャリア112を前後方向にスライドさせるスライド機構109が設けられている。スライド機構109は、例えばスライド・モータ154(図6参照)によって駆動されるラックアンドピニオン機構等によって構成されている。キャリア112は、引出部120に対して最も後側にある後位置(図5(a)参照)と、引出部120に対して最も前側にある前位置(図5(b)参照)との間をスライド可能である。
【0061】
図4は、カセット111を示す斜視図である。
カセット111は、図4(a)に示すように、上下方向に長く、かつその平断面は、右側面に開放部125を有する略コ字形状をなしている。カセット111の上面および底面は、開放されている。カセット111の下端から景品102が抜け落ちないようにするために、カセット111の下端には内方折返部が形成されている。図4(b)に示すように、カセット111は、所定の種類の複数枚の景品102を、上下方向に沿って積み重ねた積層状態で最大でたとえば125枚収納することができる。したがって、1つの景品払出ユニット104には、最大で500枚の景品102を収納することができる。
【0062】
図5は、景品払出装置50の縦断面を模式的に示す図である。
景品払出装置50には、収納された景品102を払い出すための機構として、カセット111に収納された景品102を上方ヘ持ち上げるためのリフト機構127と、リフト機構127により持ち上げられた景品102を払出口107側に繰り出すための繰出機構114と、繰出機構114により繰り出された景品102を払出口107の下方で保留するための保留部128と、保留部128に保留された景品102を払出口107へ向けて持ち上げるためのエレベータ機構129と、払出口107まで持ち上げられた景品102をキャビネット103の上面に押し出すための送出機構131とが設けられている。送出機構131は、上述したシャッタ108をスライドさせるための機構である。
【0063】
リフト機構127、繰出機構114、エレベータ機構129および送出機構131はそれぞれ、リフト・モータ155(図6参照)、繰出モータ156(図6参照)、エレベータ・モータ157(図6参照)および送出モータ158(図6参照)を含んでいる。
図5に示すように、リフト機構127は、ケーシング110内において、カセット111の並び方向(前後方向)に間隔を隔てて2つ設けられている。各リフト機構127は、カセット111内で景品102を載置して上昇するリフト113を含んでいる。リフト113は、ケーシング110に上下移動可能に支持されており、リフト・モータ155(図6参照)によって昇降される。リフト113の待機位置は、ケーシング110の底壁の近くである(点線で示したリフト113を参照)。
【0064】
また、ケーシング110内において、各リフト機構127の上方には、繰出機構114が配置されている。つまり、繰出機構114は、リフト機構127の数に応じて2つ設けられている。繰出機構114は、ケーシング110の上壁に隣接するように配置され、ケーシング110に支持されている。各繰出機構114は、前後方向へスライド自在に支持された移動体118と、回転自在に支持された1対の繰出ローラ119とを含んでいる。移動体118と繰出ローラ119とは、繰出モータ156(図6参照)によって駆動される。移動体118の底面には、下向きに突出した爪118Aが一体的に設けられている。
【0065】
ケーシング110の上壁には、2つの繰出機構114の間に位置する部分に、開口部115が形成されている。ケーシング110の開口部115は、キャビネット103において対応する払出口107に、下から対向している。
各繰出機構114において、繰出ローラ119は、移動体118よりも、開口部115に近い位置に配置されている。繰出ローラ119に最も近付いたときの移動体118の位置を進出位置といい、繰出ローラ119から最も離れたときの移動体118の位置を退避位置という。図5では、退避位置にある移動体118が示されており、退避位置が、移動体118の待機位置となる。
【0066】
ケーシング110内において、開口部115の下方に保留部128が形成されている。保留部128には、エレベータ機構129が設けられている。エレベータ機構129は、保留部128に保留した景品102を持ち上げるためのエレベータ116を含んでいる。エレベータ116は、ケーシング110に上下動可能に支持されており、エレベータ・モータ157(図6参照)により昇降される。エレベータ116が待機位置にあるとき、エレベータ116の上面は、繰出機構114の繰出ローラ119よりも低い位置にある。
【0067】
この景品払出装置50による景品102の払い出し動作について、1つの景品払出ユニット104に着目して説明する。まず、キャビネット103の扉105が開かれた後(図2参照)、図3(b)に示すように、景品払出ユニット104の引出部120が開位置まで引き出される。そして、この状態で、景品102を収納した4つのカセット111がキャリア112に対して上側から差し込まれ、キャリア112に保持される。その後、引出部120は、閉位置へ押し込まれ(図3(a)参照)、カセット111およびキャリア112を伴って、ケーシング110内に収納される。このとき、キャリア112は後位置にあるものとする(図5(a)参照)。そして、扉105が閉じられると、景品払出装置50による景品102の払い出しが可能となる。
【0068】
このように引出部120が閉位置にあり、キャリア112が後位置にある場合、図5(a)に示すように、前側(図5では左側)のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から1番目のカセット111Aの底面が位置し、後側のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から3番目のカセット111Cの底面が位置している。この状態からキャリア112が前位置へ移動すると、図5(b)に示すように、4つのカセット111がリフト113に対して前側へ相対移動する。この場合、図5(b)に示すように、前側のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から2番目のカセット111Bの底面が位置し、後側のリフト113(破線で示したリフト113)の上方には、前から4番目のカセット111Dの底面が位置する。
【0069】
図5(a)に示すように、キャリア112が後位置にある場合には、カセット111Aおよびカセット111Cのいずれか、または、両方から景品102を払い出すことができる。一方、図5(b)に示すように、キャリア112が前位置にある場合には、カセット111Bおよびカセット111Dのいずれか、または、両方から景品102を払い出すことができる。
【0070】
次に、カセット111Aを例にとって、カセット111から景品102を払い出す手順について具体的に説明する。
まず、図5(a)に示すように、カセット111Aの下方に位置していたリフト113が、実線で示すように、カセット111Aの開放された底面からカセット111A内を通って上昇する。これにより、カセット111A内の景品全体が、このリフト113によって押し上げられる。最上位にある景品102が繰出機構114まで押し上げられると、リフト113の上昇が停止する。
【0071】
そして、繰出機構114が、最上位の景品102を保留部128側に繰り出す。具体的には、退避位置にある移動体118が進出位置まで移動する。カセット111Aの場合、移動体118は、進出位置へ向けて後方(図5では右側)へ移動する。このとき、移動体118の爪118Aが最上位の景品102に引っ掛かり、この景品102を保留部128側へ搬送する。この後、移動体118は、すぐに退避位置に戻る。そして、この景品102は、回転する1対の繰出ローラ119によって、待機位置にあるエレベータ116上へ放出され、エレベータ116の上面に載置される。
【0072】
このようなリフト113の上昇と繰出機構114による景品102の繰り出しとが、景品102毎に繰り返され、カセット111A内の景品102が、上から順に、エレベータ116上に積み重ねられる。なお、景品102がエレベータ116上に良好に積み重ねられるように、エレベータ116は、待機位置から適宜下降する。具体的には、エレベータ116に景品102が1枚載置される毎に、エレベータ116が下降してもよいし、エレベータ116に所定枚数の景品102が積み重ねられてからエレベータ116が下降してもよい。
【0073】
また、カセット111Aの景品102だけでなく、カセット111Cの景品102も、カセット111Aの場合と同様の手順で、エレベータ116に積み重ねられてもよい。カセット111Aおよびカセット111Cに景品102が無い場合には、キャリア112が後位置から前位置へ移動し(図5(b)参照)、カセット111Bおよびカセット111Dの景品102が、カセット111Aの場合と同様の手順で、エレベータ116に積み重ねられる。
【0074】
図5(a)に示すように、払い出しに必要な枚数の景品102がエレベータ116に積み重ねられると、キャビネット103の上面において、対応するシャッタ108が、前側へ移動し(点線で示したシャッタ108を参照)、このエレベータ116の上方にある払出口107を開く。これに伴い、エレベータ116が、景品払出ユニット104の開口部115を介して、払出口107まで上昇する。そして、エレベータ116の上面がキャビネット103の上面と面一になるまでエレベータ116が上昇すると、シャッタ108が、払出口107を閉じようと後側へ移動し、そのときに、エレベータ116の上面に積み重ねられた景品102を、キャビネット103の上面に押し出す。これにより、景品102が客側(後側)へ払い出される。
【0075】
各景品払出ユニット104には、カセット111に積層状態で収納された景品102の枚数をカセット111毎に数えるための計数部130(計数手段)が備えられている。
計数部130は、各景品払出ユニット104において、前後方向に間隔を隔てて2つ設けられている。前側の計数部130は、前側のリフト113と前後方向においてほぼ一致する位置に配置されており、後側の計数部130は、後側のリフト113と前後方向においてほぼ一致する位置に配置されている。
【0076】
計数部130は、上下方向に沿ってスライド自在となるように、景品払出ユニット104のケーシング110の側壁の内面に支持されている。景品払出ユニット104には、各計数部130に対応して、計数部用モータ159(図6参照)が設けられている。計数部用モータ159が駆動されることによってタイミングベルト等が駆動され、これにより、対応する計数部130が上下方向にスライドする。
【0077】
また、図5に示すように、上述したようにリフト113の待機位置がケーシング110の底壁の近くであるのに対し、待機位置にある計数部130はケーシング110の上壁の近くにあり、かつ、リフト113の上方にある。なお、計数部130とリフト113とは水平方向に互いにずれた位置にあるので、計数部130とリフト113とが動作中に互いに干渉することはない。
【0078】
なお、対応するリフト113も、計数部130と同様に、ケーシング110の側壁の内面に支持されており、この側壁には、前述したリフト・モータ155(図6参照)が取り付けられている。リフト・モータ155が駆動されることによってタイミングベルト等が駆動され、これにより、リフト113が昇降する。
計数部130は、ケーシング110に収容されたカセット111の側方(幅方向における側方)に配置されている。そして、計数部130は、対応するカセット111の側面の開放部125(図4参照)に対向している。
【0079】
図5(b)では、カセット111を保持するキャリア112が前位置にある状態が示されており、この状態で、前側の計数部130は、前から2番目のカセット111Bと前後方向において一致してこのカセット111Bの開放部125に対向可能であり、後側の計数部130は、前から4番目のカセット111Dと前後方向において一致してこのカセット111Dの開放部125に対向可能である。
【0080】
キャリア112が前位置から後位置へ移動すると、図5(a)に示すように、4つのカセット111が計数部130に対して後側へ相対移動する。そのため、この状態では、前側の計数部130は、前から1番目のカセット111Aと前後方向において一致してこのカセット111Aの開放部125に対向可能となり、後側の計数部130は、前から3番目のカセット111Cと前後方向において一致してこのカセット111Cの開放部125に対向可能となる。
【0081】
ここで、キャリア112が後位置にあるときのカセット111A〜11Dの前後方向位置を第1位置とし(図5(a)参照)、キャリア112が前位置にあるときのカセット111A〜11Dの前後方向位置を第2位置とする(図5(b)参照)。キャリア112が後位置と前位置との間で前後方向へスライドするのに応じて、カセット111A〜11Dは、一体となって、第1位置と第2位置との間で計数部130に対して前後方向へ相対移動する。
【0082】
計数部用モータ159(図6参照)が駆動されると、計数部130は、対応するカセット111の開放部125(図4参照)に対向しつつ、上下にスライドする。このとき、計数部130は、カセット111において開放部125から露出されている景品102(図4(b)参照)の枚数を数える。たとえば、計数部130は、反射型の光電検出器160(図6参照)を備えており、光電検出器160の出力信号に基づいて、景品102の枚数を数える。より具体的には、上下に隣り合う景品102の側面の境界からの反射光と、景品102の側面で反射される反射光とは、反射光量が異なる。このため、光電検出器160からの光が、上下に隣り合う景品102の側面の境界を通過する毎に、光電検出器160の出力信号が変化する。光電検出器160の出力信号が変化する回数をカウントすることによって、景品102の枚数を計数することが可能となる。
【0083】
計数部130は、カセット111A〜11Dが第1位置にあるときには(図5(a)参照)、カセット111AおよびCに収納された景品102の枚数を数え、カセット111A〜11Dが第2位置にあるときには(図5(b)参照)、残りのカセット111(つまりカセット111BおよびD)に収納された景品102の枚数を数える。そのため、計数部130をカセット111の数に応じて増設しなくても、2つの計数部130によって、4つ全てのカセット111に収納された景品102の枚数を数えることができる。そして、各計数部130がカセット111毎に景品102の枚数を数えるので、どのカセット111に何枚の景品102が収納されているのかという景品102の在庫数を把握することができる。
<景品払出装置の電気的構成>
図6は、景品払出装置50の電気的構成を示すブロック図である。
【0084】
図6を参照して、景品払出装置50は、制御部140(報知手段)を備えている。制御部140は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部140には、各景品払出ユニット104(全部で7つの景品払出ユニット104)、および、前述した扉開閉検知器150、操作部153、客用表示部151、係員用表示部152が接続され、さらに、通信部161、時計部162、記憶部163等が接続されている。また、各景品払出ユニット104では、前述したリフト・モータ155、繰出モータ156、エレベータ・モータ157、送出モータ158、スライド・モータ154、計数部用モータ159および光電検出器160が、制御部140に接続されている。
【0085】
通信部161は、景品管理装置7の後述する通信部171(図8参照)と通信する。時計部162は、計時を行う。記憶部163には、計数部130によって計数された景品払出装置50内の景品102の数(在庫数)を記憶した在庫管理テーブル164が設けられている。
図7は、在庫管理テーブル164を示している。
【0086】
図7(a)に示すように、在庫管理テーブル164では、景品102の種類毎の在庫数が管理されている。図7(a)の場合では、景品払出装置50全体で、大景品の在庫が450枚あり、中景品の在庫が720枚あり、小景品の在庫が910枚ある。また、図7(b)に示すように、カセット111毎に、景品102の種類および収納枚数を管理する在庫管理テーブル164があってもよい。この場合、各カセット111には、識別番号(「カセットNo.」という)が割り当てられていて、たとえば、カセットNo.1のカセット111には、大景品が70枚収容されていることが分かる。ただし、以下では、図7(a)の在庫管理テーブル164を主とする。
<景品管理装置の電気的構成>
図8は、景品管理装置7の電気的構成を示すブロック図である。
【0087】
景品管理装置7は、制御部170(報知手段、収納景品情報取得手段、在庫景品管理手段、必要景品情報取得手段)を備えている。制御部170は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部170には、通信部171、バーコード・リーダ172、記憶部174、印字部250、前述した端末8、操作部21、客用表示部23および係員用表示部22等が接続されている。
【0088】
通信部171は、景品払出装置50の通信部161(図6参照)やT/C9の後述する通信部179(図9参照)と通信する。
バーコード・リーダ172は、レシート26(図1参照)のバーコードを読み取るものである。
記憶部174には、在庫管理テーブル175が設けられている。在庫管理テーブル175では、前述した景品払出装置50側の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)で管理されている内容と同じ内容が管理されている。在庫管理テーブル164(つまり、在庫管理テーブル175)の内容は、景品払出装置50の計数部130(図6参照)による景品の計数結果に基づいて定められている。そのため、景品管理装置7は、計数部130による景品の計数値に基づいて景品払出装置50における景品の在庫数を管理している。
【0089】
印字部250は、所定の情報をレシートに印字して、このレシートを発行する。具体的には、印字部250は、景品交換後の端数分のパチンコ玉(端数玉)を玉数レシートとして印字したり、後述する景品の必要補充数を印字したりする。
景品管理装置7は、在庫管理処理、景品交換処理等を行う。在庫管理処理は、景品払出装置50内の景品在庫を管理するための処理である。景品交換処理は、景品交換のための処理であり、景品払出装置50に景品を払い出させるための処理を含む。
【0090】
景品管理装置7の操作部21(図1参照)には、在庫確認ボタンが設けられている。在庫確認ボタンが押下されたとき、景品管理装置7は、在庫確認コマンド(在庫管理データを更新するための在庫確認コマンド)を景品払出装置50に送信する。なお、1台の景品管理装置7に複数台の景品払出装置50が接続される場合、この景品管理装置7は、各景品払出装置50に在庫確認コマンドを送信する等によって、景品払出装置50毎の在庫数を管理する。
<T/Cの電気的構成>
図9は、T/C9の電気的構成を示すブロック図である。
【0091】
T/C9は、制御部178(予測手段)を備えている。制御部178は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部178には、通信部179、記憶部180等が接続されている。
通信部179は、外部装置である島コントローラ4、台間ユニット3、島計数装置5、景品管理装置7等と通信する(図1参照)。
【0092】
記憶部180には、持玉管理テーブル181、貯玉管理テーブル182、レシート管理テーブル183および払出予測数管理テーブル184が設けられている。
図10は、持玉管理テーブル181を示している。
図10に示すように、持玉管理テーブル181では、カード25(図1参照)のカードID毎に、現時点における持玉数やプリペイド価値の残高(プリペイド残高)等が管理されている。図10の場合では、たとえば、カードIDが「0123」の遊技客は、現時点で700個の持玉を有している。
【0093】
図11は、貯玉管理テーブル182を示している。
図11に示すように、貯玉管理テーブル182では、カードID毎に、現時点における貯玉数や暗証番号等が管理されている。図11の場合では、たとえば、カードIDが「0456」の遊技客(会員客)は、現時点で1150個の貯玉を有している。また、このカードIDの会員客の暗証番号は、「XXXX」である。なお、会員客が持玉も有している場合には、会員客の持玉数は、会員客のカードIDに関連付けて持玉管理テーブル181(図10参照)で管理されている。
【0094】
図12は、レシート管理テーブル183を示している。
図12に示すように、レシート管理テーブル183では、端末6(図1参照)で発行されたレシート26に割り当てられたレシートNo.と、このレシート26に関連付けられた持玉数(以下では、「島計数値」という)とが、レシート26毎に管理されている。また、レシート管理テーブル183では、各レシート26に関し、島計数値分のパチンコ玉が景品交換済みであるか否かということについても管理されている。たとえば、図12では、レシートNo.0015のレシート26について、島計数値は760であり、760個のパチンコ玉は、現時点で景品交換済みである。一方、レシートNo.0016のレシート26について、島計数値は250であり、250個のパチンコ玉は、現時点で景品交換済みでない。
【0095】
図13は、払出予測数管理テーブル184を示している。
図13に示すように、払出予測数管理テーブル184は、所定の時刻において景品払出装置50から払い出される予定の景品102の総数(払出予測数)を管理している。
払出予測数管理テーブル184では、払出予測数に関連して、時刻、当該時刻における持玉合計、景品に未交換の島計数値の合計、持玉の景品交換率、時間補正係数、未交換持玉数、貯玉合計、貯玉の景品交換率、未交換貯玉数、未交換遊技媒体数、および、払出予測数が管理されている。
【0096】
持玉合計は、持玉管理テーブル181(図10参照)で管理されている全てのカードIDについての持玉数の合計値である。図13では、遊技施設における持玉数の合計が、14:00の時点で33450個あり、閉店前の22:00の時点で47650個ある。
景品に未交換の島計数値の合計は、前述した島計数値分のパチンコ玉のうち、レシート管理テーブル183(図12参照)において景品交換済でないパチンコ玉数の合計である。図13では、遊技施設全体における景品交換済でないパチンコ玉についての島計数値の合計が、14:00の時点で2740個あり、22:00の時点で3250個ある。
【0097】
持玉の景品交換率は、持玉(島計数値のパチンコ玉も含む)が特殊景品に交換される確率であり、遊技施設で経験的に決められる値である。たとえば、遊技施設での開店日やサービス日やイベント開催日等と、通常の営業日とでは、持玉の景品交換率が異なる。図13では、持玉の景品交換率は、通常の営業日用の景品交換率であり、どの時間帯においても90%とされる。
【0098】
時間補正係数は、遊技施設で経験的に決められる値であり、たとえば、14:00で0.8(80%)である。このことは、14:00の時点において、持玉を有している遊技客のうち、2割は遊技を継続するので、持玉を景品に交換しない、ということを意味している。一方、閉店前の22:00では、持玉を有している遊技客の全てが持玉を景品に交換するので、時間補正係数は、1(100%)である。
【0099】
未交換持玉数は、所定の時刻において景品に交換されていない持玉の数を示しており、以下の式(1)で算出される。
未交換持玉数=(持玉合計+景品に未交換の島計数値の合計)×(持玉の景品交換率÷100)×時間補正係数 ・・・式(1)
なお、この式(1)による算出結果が小数点以下の値を含む場合、小数点以下の値は切り上げられる。
【0100】
式(1)により、14:00での未交換持玉数は、26057個であり、22:00での未交換持玉数は、45810個である。
貯玉合計は、貯玉管理テーブル182(図11参照)で管理されている全てのカードIDについての貯玉数の合計値である。図13では、遊技施設における貯玉数の合計が、14:00の時点で17650個あり、閉店前の22:00の時点で15240個ある。なお、貯玉合計は、全会員客(全カードID)の貯玉数の合計ではなく、当日に遊技施設に来場したのが確認された会員客(カードID)の貯玉数の合計としてもよい。
【0101】
貯玉の景品交換率は、貯玉が特殊景品に交換される確率であり、遊技施設で経験的に決められる値である。持玉の景品交換率と同様に、遊技施設での開店日やサービス日やイベント開催日等と、通常の営業日とでは、貯玉の景品交換率が異なる。図13では、貯玉の景品交換率は、通常の営業日用の景品交換率であり、どの時間帯においても30%とされる。
【0102】
未交換貯玉数は、所定の時刻において景品に交換されていない貯玉の数を示しており、以下の式(2)で算出される。
未交換貯玉数=貯玉合計×(貯玉の景品交換率÷100) ・・・式(2)
なお、この式(2)による算出結果が小数点以下の値を含む場合、小数点以下の値は切り上げられる。また、持玉の場合と同様に、貯玉の場合にも、必要に応じて、前述した時間補正係数を設定して、時間補正係数を加味して未交換貯玉数を算出してもよい。
【0103】
式(2)により、14:00での未交換貯玉数は、5295個であり、22:00での未交換貯玉数は、4572個である。
各時刻における未交換遊技媒体数は、同じ時刻における未交換持玉数と未交換貯玉数との合計値であり、その時刻において景品に交換されていない全てのパチンコ玉の数を示している。図13では、14:00での未交換遊技媒体数は、31352(=26057+5295)個であり、22:00での未交換遊技媒体数は、50382(=45810+4572)個である。
【0104】
そして、各時刻における払出予測数は、同じ時刻における未交換遊技媒体数のパチンコ玉を全て特定の種類の景品(ここでは、小景品)に交換すると仮定した場合における、その景品の必要数であり、以下の式(3)で算出される。
払出予測数=未交換遊技媒体数÷小景品1つと交換するのに必要なパチンコ玉数(ここでは、たとえば、50個) ・・・式(3)
なお、この式(3)による算出結果が小数点以下の値を含む場合、小数点以下の値は切り上げられる。そのため、図13では、14:00での払出予測数は、628個であり、22:00での払出予測数は、1008個である。
【0105】
このような払出予測数管理テーブル184における各項目の更新や演算は、T/C9の制御部178(図9参照)によって行われる。制御部178は、台間ユニット3や島計数装置5による出玉の計数値から算出された未交換持玉数や未交換貯玉数に基づいて未交換遊技媒体数を算出している。そして、制御部178は、未交換遊技媒体数から、景品払出装置50で払い出される景品の必要数である払出予測数を予測している。
【0106】
なお、ここで算出された払出予測数は、全てを小景品とする場合の払出予測数であるが、実際には、算出された払出予測数に基づいて、所定の比率で、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数が個別に設定されてもよい。
つまり、前述したように、小景品の価値が200円で、中景品の価値が1000円で、大景品の価値が5000円なので、前述した払出予測数に基づいて、以下の式(4)で、小景品の払出予測数X、中景品の払出予測数Y、および、大景品の払出予測数Zが定められる。
【0107】
全てを小景品とする場合の払出予測数×200=X×200+Y×1000+Z×5000 ・・・式(4)
ここで、X:Y:Z=5:3:2とすれば、式(4)は、以下のようにXだけが未知数となる式(5)になる。
全てを小景品とする場合の払出予測数×200=X×200+(X×3/5)×1000+(X×2/5)×5000 ・・・式(5)
ここで、全てを小景品とする場合の払出予測数がたとえば1000であれば、Xが71.42…となり、Yが42.85…となり、Zが28.57…となる。よって、算出されたX、Y、Zのそれぞれの小数点以下を切上げると、最終的に、Xは72であり、Yは43であり、Zは29である。
【0108】
このように、X、Y、Zの比率を定めておけば、全てを小景品とする場合の払出予測数に基づいて、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数が決まる。なお、X、Y、Zの比率は、大景品、中景品および小景品において各景品の払い出される頻度に応じて、遊技施設で適宜設定される。
なお、算出された払出予測数が、遊技施設側の見込みと大きく異なる場合は、係員がT/C9の図示しない操作部を操作することで払出予測数を手動補正することができてもよい。なお、手動補正できる係員は、主任等の遊技施設における上位者に限定されることが好ましい。
<台間ユニットの電気的構成>
図14は、台間ユニット3の電気的構成を示すブロック図である。
【0109】
図14を参照して、台間ユニット3は、制御部187を備えている。制御部187は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部178には、通信部188、現金処理部189、カード処理部190、操作部191、計数部192および払出部193等が接続されている。
【0110】
通信部188は、島コントローラ4(図1参照)を介して、T/C9の通信部179(図9参照)と通信する。
現金処理部189は、前述した現金投入口14(図1参照)に投入された現金を識別する。この識別結果に基づいて、制御部187が、現金の額に相当する度数を算出する。
カード処理部190は、カード出入口15に挿入されたカード25からカードID等の必要な情報を読み取ったり、終了ボタン29が押されたのに応じてカード25をカード出入口15から排出したりする(図1参照)。
【0111】
操作部191は、係員や遊技客によって操作される部分であり、前述した持玉払出ボタン30等を含んでいる(図1参照)。
計数部192は、回収ダクト12(図1参照)に回収された出玉(遊技台2で獲得されたパチンコ玉)を1つずつ計数するものである。
払出部193は、持玉払出ボタン30が押される度に、所定数のパチンコ玉(持玉)を供給ノズル13から遊技台2の上皿10に供給する(図1参照)。
<島計数装置の電気的構成>
図15は、島計数装置5の電気的構成を示すブロック図である。
【0112】
図15を参照して、島計数装置5は、制御部196を備えている。制御部196は、CPUおよびそのプログラム等を記憶したメモリ(ROM、RAM等)を備えており、プログラムにしたがって所定の処理を実行する。制御部196には、通信部197、端末6、操作部198および計数部199等が接続されている。
通信部197は、T/C9の通信部179(図9参照)と通信する。
【0113】
操作部198は、係員や遊技客によって、たとえば、計数を開始したい場合等に操作される。
計数部199は、開口部16(図1参照)から島計数装置5内に注ぎ込まれた出玉を1つずつ計数するものである。
<景品払出装置による処理>
図16は、景品払出装置50によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。
【0114】
図16を参照して、電源が投入されると(ステップS1でYES)、制御部140(図6参照)は、在庫確認処理を行う(ステップS2)。在庫確認処理は、計数部130(図6参照)を用いた景品計数処理を伴う処理である。在庫確認処理の詳細については、後述する。
ステップS2の在庫確認処理が終了すると、制御部140は、景品管理装置7からの景品払出コマンドを受信したか否か(ステップS3)、景品払出装置50の扉105が開放状態から閉鎖されたことを検出したか否か(ステップS4)、景品管理装置7からの在庫確認コマンドを受信したか否か(ステップS5)を監視する。このような監視は、電源が遮断されるまで行われる。電源が遮断された場合には(ステップS8でYES)、処理を終了する。
【0115】
前記ステップS3の景品払出コマンドは、景品管理装置7から送信される。この景品払出コマンドには、払い出すべき景品の種類と枚数に関する情報が含まれている。前記ステップS4の扉105が開放状態から閉鎖されたことを検出したか否かは、扉開閉検知器150(図6参照)の出力に基づいて判別される。前記ステップS5における在庫確認コマンドは、不正な景品抜取を定期的に監視するために景品管理装置7から定期的に送信されるとともに、景品管理装置7の操作部21上の在庫確認ボタンが操作されたときにも景品管理装置7から送信される。
【0116】
景品が景品払出装置50に補充される際には、扉105が開かれ(図2参照)、各景品払出ユニット104の引出部120が引き出される(図3(b)参照)。そして、キャリア112からカセット111が取り外される(図4(a)参照)。そして、カセット111に景品102が補充される(図4(b)参照)。景品が補充されたカセット111は、キャリア112に取り付けられる(図3(b)参照)。こうして、キャリア112から取り外された全てのカセット111がキャリア112に戻されると、引出部120が景品払出ユニット104内に押し込まれる(図3(a)参照)。全ての景品払出ユニット104の引出部120が、対応する景品払出ユニット104内に押し込まれると、扉105が閉じられる。したがって、景品補充終了後に扉105が閉鎖されると、そのことが検知されるので、前記ステップS4でYESとなる。
【0117】
景品管理装置7からの景品払出コマンドを受信したときには(ステップS3でYES)、制御部140は、景品払出処理を行う(ステップS6)。つまり、制御部140は、景品払出コマンドに含まれている景品種類毎の払出枚数に基づいて、各景品を対応する払出枚数分だけ払い出す。ステップS6の景品払出処理が終了すると、ステップS4に移行する。
【0118】
景品払出装置50の扉105が開放状態から閉鎖されたことを検出したとき(ステップS4でYES)または景品管理装置7からの在庫確認コマンドを受信したとき(ステップS5でYES)には、制御部140は、在庫確認処理を行う(ステップS7)。この在庫確認処理は、ステップS2の在庫確認処理と同じ処理であり、その詳細については後述する。ステップS7の在庫確認処理が終了すると、ステップS8に移行する。
【0119】
ところで、開店準備時において、電源がオフの状態で入庫が行われた場合には、電源がオンになったときに上記ステップS2の在庫確認処理が行われるので、景品払出装置50によって在庫数(入庫数)が確認される。開店準備時において、電源がオンの状態で入庫が行われた場合には、当該入庫作業が終了して扉105が開放状態から閉鎖されたときに、上記ステップS7の在庫確認処理が行われるので、景品払出装置50によって在庫数(入庫数)が確認される。つまり、開店準備時に各カセット111に景品が補充された後の景品在庫数は、開店時までには自動的に計数されて取得される。なお、景品払出装置50によって在庫確認処理が行われた場合には、後述するように在庫確認後の在庫データが景品払出装置50から景品管理装置7に送信されるので、景品管理装置7は在庫確認後の在庫データを取得することができる。
【0120】
営業時間中に、追加入庫が行われた場合には、当該追加入庫作業が終了して扉105が開放状態から閉鎖されたときに、上記ステップS7の在庫確認処理が行われるので、追加入庫作業が終了した際には、景品払出装置50によって追加入庫後の在庫数が確認される。この場合も、追加入庫後の在庫データが景品払出装置50から景品管理装置7に送信されるので、景品管理装置7は追加入庫後の在庫データを取得することができる。
【0121】
従来、閉店後に行われていた締上処理または営業時間中に係員の交代時に行われていた締上処理においては、係員が計数作業を手作業で行っていたが、本実施形態では、労力削減および時間短縮のために、計数部130を利用して自動的に行われる。このため、本実施形態では、従来の締上処理を行うべきタイミングにおいては、係員は、景品管理装置7の操作部21(図1および図8参照)に設けられた在庫確認ボタンを操作して、在庫確認指令を入力するようにする。この結果、従来の締上処理を行うべきタイミングにおいては、前記ステップS5でYESとなり、前記ステップS7に移行するため、計数作業が自動的に行われる。
【0122】
なお、従来の締上処理を行うべきタイミング以外の任意のタイミングにおいて、景品管理装置7に設けられた在庫確認ボタンを係員が操作することにより、在庫確認指令を入力したときにも、前記ステップS7の在庫確認処理が行われる。
さらに、この実施形態では、不正な景品抜取を定期的に監視するために、景品管理装置7から定期的に在庫確認コマンドが送信される。このように景品管理装置7から定期的に送信される在庫確認コマンドを景品払出装置50が受信したときにも、前記ステップS7の在庫確認処理が行われる。
【0123】
図17は、図16のステップS2,S7で実行される在庫確認処理の手順を示すフローチャートである。
在庫確認処理においては、制御部140は、景品の計数処理を行う(ステップS11)。つまり、制御部140は、計数部130(図5および図6参照)を利用して、各景品払出ユニット104のカセット111(図3(b)参照)毎の景品在庫数を計数する。計数処理が終了すると、制御部140は、カセット111毎の景品在庫数(計数値)と、各カセット111に収納されている景品種類とに基づいて、景品種類毎の景品在庫数を演算する(ステップS12)。各カセット111に収納されている種類毎の景品在庫数は、在庫管理テーブル164(図7(a)参照)に記録される。
【0124】
次に、制御部140は、ステップS12で演算された景品種類毎の景品在庫数を表すデータ(在庫データ)を景品管理装置7に送信する(ステップS13)。そして、今回の在庫確認処理が図16のステップS2の在庫確認処理である場合には、前記ステップS13の処理の後、図16のステップS3に戻る。今回の在庫確認処理が図16のステップS7の在庫確認処理である場合には、前記ステップS13の処理の後、図16のステップS8に戻る。
【0125】
後述するように、景品管理装置7の制御部170(図8参照)は、この在庫データを受信することによって、景品払出装置50に収納される景品の情報(在庫情報)を取得し、この情報に基づいて、景品払出装置50における景品の在庫数を在庫管理テーブル175(図8参照)で管理する。
<景品管理装置による第1の処理>
図18Aおよび図18Bは、景品管理装置7によって実行される第1の処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下では、図18Aおよび図18Bをまとめて、図18という。また、ここでは、説明の便宜上、遊技客が獲得したパチンコ玉は全て特殊景品に交換されるものとする。
【0126】
図18を参照して、景品管理装置7の制御部170(図8参照)は、レシート26(図1参照)の読取りが行われたか否か(ステップS21)、カード25(図1参照)の読取りが行われたか否か(ステップS27)、在庫確認ボタンが押下されたか否か(ステップS44)、景品払出装置50からの在庫データを受信したか否か(ステップS48)等を監視している。
【0127】
なお、ステップS48で受信される在庫データは、図16の前記ステップS2の在庫確認処理において景品払出装置50から送信される在庫データ、または、図16の前記ステップS7の在庫確認処理のうち扉105が閉鎖されたことの検出に基づいて行われた在庫確認処理において景品払出装置50から送信される在庫データである。
在庫確認ボタンが押下されることによって送信される在庫確認コマンドに基づいて行われた在庫確認処理において景品払出装置50から送信される在庫データは、後述するステップS46において受信される。
【0128】
図18を参照して、レシート26の読取りが行われたときには(ステップS21でYES)、つまり、バーコード・リーダ172(図8参照)によってレシート26に印字されているバーコードが読取られたときには、制御部170は、”レシートに基づく景品交換処理”を行なう。
つまり、制御部170は、バーコード・リーダ172の読取データに基づいて、遊技客が獲得した遊技媒体数(持玉数)を取得する(ステップS22)。次に、制御部170は、取得した遊技媒体数に基づいて、景品種類毎の払出枚数を決定する(ステップS23)。そして、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する(ステップS24)。
【0129】
その後、制御部170は、このレシート26のレシートNo.をT/C9に送信する(ステップS25)。つまり、制御部170は、このレシートNo.についての景品交換が済んだことをT/C9に通知する。
そして、また、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データを更新する(ステップS26)。具体的には、在庫管理テーブル175(図8参照)の内容を景品払出装置50の更新後(図17のステップS12参照)の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)と同じ内容にする。この後、ステップS21に戻る。
【0130】
カード25の読取りが行われたときには(ステップS27でYES)、つまり、端末8(図1参照)によってカード25の読取りが行われたときは、制御部170は、”カードに基づく景品交換処理”を行なう。
つまり、制御部170は、読み取られたカード25が一般カードおよび会員カードのどちらであるかを識別する(ステップS28)。たとえば、一般カードおよび会員カードのそれぞれには、一般カードまたは会員カードであることを示す識別情報があり、制御部170は、この識別情報によって、カード25が一般カードおよび会員カードのどちらであるかを識別する。
【0131】
カード25が一般カードであれば、制御部170は、持玉データをT/C9に問い合わせる(ステップS29)。詳しくは、このカード25のカードIDに関連付けて持玉管理テーブル181(図10参照)で管理されている持玉数があるか否かを、通信部171(図8参照)を介してT/C9に問い合わせる。
持玉データがあれば、制御部170は、持玉データ(該当する全ての持玉数)を受信する(ステップS30)。換言すれば、該当する全ての持玉数を持玉管理テーブル181から引き落とす。そのため、後述するように、持玉管理テーブル181において該当するカードIDについての持玉数は0(零)になる。
【0132】
その後、制御部170は、引き落とした持玉数に基づいて、景品種類毎の払出枚数を決定し(ステップS31)、その払出枚数を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する(ステップS32)。そして、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データ(在庫管理テーブル175の内容)を更新する(ステップS33)。
【0133】
その後、制御部170は、景品に交換しきれなかった端数分の持玉があれば、その持玉数を、カード25のカードIDに関連つけて、T/C9に送信する(ステップS34)。この持玉数は、後述するように、持玉管理テーブル181で管理されることとなる。ただし、端数分の持玉は、端数景品と呼ばれる少額の一般景品に交換されて、これにより、持玉の残りが0(零)とされることが多い。この後、ステップS21に戻る。
【0134】
一方、ステップS28において、カード25が会員カードであれば、制御部170は、景品に交換するのは持玉および貯玉のどちらであるのかを確認する(ステップS35)。ここで、遊技客の選択に基づいて景品管理装置7の操作部21(図1参照)が操作されることで、持玉および貯玉のどちらを景品に交換するかが決定され、その決定に基づいて、制御部170は、景品に交換するのは持玉および貯玉のどちらであるのかを確認する。
【0135】
景品交換するのが持玉であれば、前述したステップS29〜ステップS34の処理が行われる。
景品交換するのが貯玉であれば、制御部170は、貯玉データをT/C9に問い合わせる(ステップS36)。詳しくは、この会員カード25のカードIDに関連付けて貯玉管理テーブル182(図11参照)で管理されている貯玉数があるか否かを、通信部171を介してT/C9に問い合わせる。
【0136】
貯玉データがあれば、制御部170は、貯玉データ(該当する貯玉数)と、この貯玉データ(つまり、会員カード25のカードID)に設定された暗証番号(図11参照)とを、T/C9からを受信する(ステップS37)。ただし、持玉データの場合(ステップS30)と異なり、該当する全ての貯玉数を貯玉管理テーブル182から引き落とす訳ではなく、該当する貯玉数が全部でいくつであるかという情報だけを受信する。そのため、この時点で、貯玉管理テーブル182において該当するカードIDについての貯玉数が変動することはない。
【0137】
そして、制御部170は、景品管理装置7に設けられた図示しない客用操作部の、遊技客による操作によって入力された暗証番号を受け付け、ここで受け付けた暗証番号と、T/C9から受信した暗証番号とを照合する(ステップS38)。
そして、暗証番号の照合が問題なく完了したことを前提として、制御部170は、遊技客による前述した客用操作部の操作や、遊技客の代りに係員が行う操作部21(図1参照)の操作によって、T/C9から受信した貯玉数のうち遊技客が景品に交換することを望む貯玉数(全数でも良いし、一部でも良い)を受け付ける(ステップS39)。
【0138】
その後、制御部170は、受け付けた貯玉数(遊技客が交換を望む貯玉数)に基づいて、景品種類毎の払出枚数を決定し(ステップS40)、その払出枚数を含む景品払出コマンドを景品払出装置50に送信する(ステップS41)。そして、制御部170は、決定した景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データ(在庫管理テーブル175の内容)を更新する(ステップS42)。
【0139】
その後、制御部170は、今回景品に交換した貯玉数(「景品交換済み貯玉数」という)を、会員カード25のカードIDに関連つけて、T/C9に送信する(ステップS43)。後述するように、T/C9では、受信した景品交換済み貯玉数が、該当するカードIDの貯玉数から差し引かれることで、貯玉管理テーブル182が更新される。この後、ステップS21に戻る。
【0140】
在庫確認ボタンが押下された場合には(ステップS44でYES)、制御部170は、”在庫確認ボタン操作に基づく在庫管理データ更新処理”を行なう。つまり、制御部170は、在庫確認コマンドを景品払出装置50に送信し(ステップS45)、景品払出装置50から在庫データが送られてくるのを待機する(ステップS46)。そして、景品払出装置50からの在庫データを受信すると(ステップS46でYES)、制御部170は、受信した在庫データに基づいて在庫管理データを更新する(ステップS47)。具体的には、制御部170は、受信した在庫データに基づいて、在庫管理テーブル175(図8参照)の内容を景品払出装置50の更新後(図17のステップS12参照)の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)と同じ内容にする。この後、ステップS21に戻る。
【0141】
前記”レシートに基づく景品交換処理”、”カードに基づく景品交換処理”および”在庫確認ボタン操作に基づく在庫管理データ更新処理”が行なわれていない場合に、景品払出装置50からの在庫データを受信した場合には(ステップS48でYES)、制御部170は、受信した在庫データに基づいて在庫管理データを更新する(ステップS49)。具体的には、制御部170は、受信した在庫データに基づいて、在庫管理テーブル175の内容を景品払出装置50の更新後の在庫管理テーブル164と同じ内容にする。この後、ステップS21に戻る。
【0142】
以上のように、景品管理装置7は、景品払出装置50からの在庫データを受信した場合には、受信した在庫データに基づいて、在庫管理データを更新する。したがって、受信した在庫データに基づく更新後の在庫管理データ(在庫管理テーブル175の内容)は、景品払出装置50内の実際の景品在庫数(在庫管理テーブル164の内容)を表している。また、景品交換によって景品が払出されるときには、払出される景品種類毎の払出枚数に基づいて、在庫管理データが更新されるので、当該更新後の在庫管理データは、景品払出後の実際の景品在庫数を表している。
<T/Cによる処理>
図19Aおよび図19Bは、T/C9によって実行される処理の手順を示すフローチャートである。なお、以下では、図19Aおよび図19Bをまとめて、図19という。
【0143】
図19を参照して、T/C9の制御部178(図9参照)は、台間ユニット3から持玉データの問い合わせがあったか否か(ステップS51)、台間ユニット3から持玉データを受信したか否か(ステップS54)、景品管理装置7から持玉データの問い合わせがあったか否か(ステップS55)を監視している。
また、制御部178は、景品管理装置7から持玉数の送信があったか否か(ステップS57)、景品管理装置7から貯玉数の送信があったか否か(ステップS58)、島計数装置5からレシートNo.および計数値の送信があったか否か(ステップS60)、景品管理装置7からレシートNo.の送信があったか否か(ステップS63)、払出予測数の送信のタイミングになったか否か(ステップS64)等も監視している。
【0144】
台間ユニット3では、カード出入口15にカード25が挿入されると(図1参照)、制御部187(図14参照)が、このカード25のカードIDに関連付けられた持玉データ(持玉数)があるか否かを、通信部188(図14参照)を介して、T/C9に問い合わせる(ステップS51でYES)。
そのため、T/C9では、制御部178(図9参照)が、該当するカードIDについての持玉数が持玉管理テーブル181(図10参照)にあれば、該当する持玉データ(持玉数)を、問い合わせを行った台間ユニット3へ送信する(ステップS52)。ここでは、該当する全ての持玉数が持玉管理テーブル181から引き落とされる。
【0145】
持玉管理テーブル181から引き落とされた持玉は、台間ユニット3において供給ノズル13から遊技台2の上皿10に払い出されるので、払い出された持玉を用いて遊技台2で遊技することができる(図1参照)。
そして、制御部178は、該当するカードIDについての持玉数が全て引き出されたのに応じて、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、持玉管理テーブル181において該当するカードIDについての持玉数が0(零)になる。
【0146】
また、遊技客によって終了ボタン29(図1参照)が押されて遊技台2での遊技が終了すると、台間ユニット3では、制御部187(図14参照)が、遊技の終了時点における持玉数を、台間ユニット3に受け付けられているカード25のカードIDに関連付けてT/C9に送信する。そのため、T/C9では、制御部178が、台間ユニット3から持玉数(持玉データ)を受信すると(ステップS54でYES)、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、受信した持玉数を、一緒に受信したカードIDに関連付けて、持玉管理テーブル181で新たに管理する。
【0147】
また、前述したように、持玉の景品交換のために、景品管理装置7が、T/C9に対して、端末8(図1参照)が受け付けたカード25のカードIDについての持玉データを問い合わせることがある(図18のステップS29)。
この場合、景品管理装置7から持玉データの問い合わせがあると(ステップS55でYES)、制御部178は、該当するカードIDについての持玉データ(全持玉数)を景品管理装置7へ送信する(ステップS56)。その後、制御部178は、該当するカードIDについての持玉数が全て引き出されたのに応じて、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、持玉管理テーブル181において該当するカードIDについての持玉数が0(零)になる。
【0148】
また、前述したように、景品管理装置7が、景品交換後に余った端数分の持玉数を、端末8が受け付けたカード25のカードIDに関連付けてT/C9に送信することがある(図18のステップS34)。
この場合、景品管理装置7から持玉数(端数持玉数)の送信があると(ステップS57でYES)、制御部178は、持玉管理テーブル181を更新する(ステップS53)。この場合、制御部178は、受信した端数持玉数を、一緒に受信したカードIDに関連付けて、持玉管理テーブル181で新たに管理する。
【0149】
また、貯玉の景品交換のため、景品管理装置7が、T/C9に対して、端末8が受け付けた会員カード25のカードIDについての貯玉データを問い合わせることがある(図18のステップS36)。この場合、T/C9では、制御部178は、貯玉管理テーブル182(図11参照)の内容を変更することなく、該当するカードIDについての貯玉数を景品管理装置7に送信し、景品管理装置7では、受信した貯玉数について景品交換処理を行い、最終的に、景品交換した貯玉数(前述した景品交換済み貯玉数)を、カードIDに関連付けてT/C9に送信する(図18のステップS43)。
【0150】
この場合、制御部178は、景品管理装置7から景品交換済み貯玉数の送信があると(ステップS58でYES)、貯玉管理テーブル182を更新する(ステップS59)。具体的には、制御部178は、貯玉管理テーブル182(図11参照)において、景品管理装置7から送信された景品交換済み貯玉数を、一緒に送信されたカードIDに関連付けて今まで管理されていた貯玉数から差し引く。差し引かれた後の貯玉数が、現時点での貯玉数となる。
【0151】
また、島計数装置5では、出玉の計数が完了すると、制御部196(図15参照)が、その際に端末6(図1参照)が発行したレシート26のレシートNO.と、その際の出玉の計数値(持玉数)とを、通信部197(図15参照)を介して、T/C9に送信する。
この場合、島計数装置5からレシートNo.および計数値の送信があると(ステップS60でYES)、制御部178は、レシート管理テーブル183(図12参照)を更新する(ステップS61)。具体的には、制御部178は、レシート管理テーブル183において、今回受信した計数値を、前述した島計数値とし、一緒に受信したレシートNo.に関連付けて新たに管理する。この場合、新たに管理を開始した直後では、該当するレシートNo.の島計数値分の出玉は、景品に交換されていないので、レシート管理テーブル183において、その旨が記録される。具体的には、レシート管理テーブル183には、「景品交換済?」という欄があり、管理を開始した直後のレシートNo.については、この欄において「NO」と記録される(図12参照)。
【0152】
一方、景品管理装置7において、前述した”レシートに基づく景品交換処理”が行われると、景品交換が済んだレシート26のレシートNo.が、景品管理装置7からT/C9に送信される(図18のステップS25)。
この場合、景品管理装置7からレシートNo.が送信されると(ステップS63でYES)、制御部178は、レシート管理テーブル183(図12参照)を更新する(ステップS61)。具体的には、制御部178は、レシート管理テーブル183(図12参照)において、受信したレシートNo.についての「景品交換済?」という欄における、今までの「NO」という記載を「YES」という記載に変え、これによって、該当するレシートNo.の島計数値分の出玉が景品に交換された旨を記録する。
【0153】
そして、持玉管理テーブル181の更新(ステップS53)、貯玉管理テーブル182の更新(ステップS59)、および、レシート管理テーブル183の更新(ステップS61)のいずれかがあると、制御部178は、払出予測数管理テーブル184(図13参照)を更新する(ステップS62)。
つまり、払出予測数管理テーブル184では、持玉管理テーブル181が更新されると、持玉合計が変化し、レシート管理テーブル183が更新されると、景品に未交換の島計数値の合計が変化し、貯玉管理テーブル182が更新されると、貯玉合計が変化する(図13参照)。また、各テーブルの更新時刻に応じて、前述した時間補正係数も変化する(図13参照)。そのため、持玉管理テーブル181、貯玉管理テーブル182およびレシート管理テーブル183のいずれかが更新されたり、時刻が変化したりすると、払出予測数管理テーブル184において該当するデータが変化し、これにより、未交換持玉数および未交換貯玉数の少なくともいずれかと、未交換遊技媒体数および払出予測数とが変化する(図13参照)。
【0154】
ここで、持玉や、貯玉や、島計数値分のパチンコ玉が景品に交換されると、払出予測数管理テーブル184において該当するデータ(持玉合計や、貯玉合計や、景品に未交換の島計数値の合計)が変化する(図13参照)。つまり、未交換遊技媒体数(図13参照)を算出する制御部178は、台間ユニット3や島計数装置5によるパチンコ玉の計数値と、景品管理装置7によって景品に交換処理されたパチンコ玉の数とに基づいて、未交換遊技媒体数を算出している。そのため、算出された未交換遊技媒体数の信頼度は高い。そのため、制御部178は、この未交換遊技媒体数から、景品の必要数(払出予測数)を精度よく予測できる(図13参照)。
【0155】
そして、所定のタイミングが到達すると(ステップS64でYES)、制御部178は、払出予測数管理テーブル184で管理されている現時点での払出予測数を、景品管理装置7へ送信する(ステップS65)。このタイミングとは、たとえば、30分や1時間おきの任意のインターバルをあけたタイミングとされる。
また、払出予測数管理テーブル184で管理されている払出予測数は、景品が全て小景品であるとした場合の予測数であるが(図13参照)、前述したように、補充する大景品、中景品および小景品の数(X、Y、Z)の比率を定めておけば、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数が決まる。そのため、制御部178は、払出予測数として、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数を景品管理装置7へ送信してもよい。
<景品管理装置による第2の処理>
図20は、景品管理装置7によって実行される第2の処理の手順を示すフローチャートである。図21は、景品管理装置7の係員用表示部22における表示内容を示している。
【0156】
図20を参照して、景品管理装置7の制御部170(図8参照)は、T/C9から払出予測数を受信したか否かを監視している(ステップS71)。払出予測数とは、前述した計数装置(台間ユニット3や島計数装置5)によるパチンコ玉の計数結果に基づいて算出される、景品払出装置50で払い出される景品の必要数である。制御部170は、必要数を取得したか否かを監視している。
【0157】
制御部170は、払出予測数を受信(取得)すると(ステップS71でYES)、景品の種類毎に、景品の必要補充数を算出する(ステップS72)。
ここで、制御部170が受信した払出予測数が、景品が全て小景品であるとした場合の予測数であれば、前述したように補充する大景品、中景品および小景品の数(X、Y、Z)の比率に基づいて、大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数を算出する。一方、制御部170が受信した払出予測数が、T/C9側で算出済みの大景品、中景品および小景品のそれぞれの払出予測数であれば、受信した景品の各種類についての払出予測数を用いる。
【0158】
そして、制御部170は、景品の各種類について、払出予測数と、在庫管理テーブル175(図7(a)および図8参照)で管理している景品数(在庫数)とを比較し、払出予測数から在庫数を差し引いた後の値を必要補充数とする。必要補充数が0(零)より大きい場合、在庫数が払出予測数に対して必要補充数だけ不足していることになる。
必要補充数の算出後、制御部170は、景品の各種類について、必要補充数が0(零)より大きい場合には(ステップS73でYES)、景品払出装置50への必要補充数分(不足分)の景品の補充を促すガイダンスを報知する(ステップS74)。
【0159】
たとえば、必要補充数が、大景品で110個、中景品で40個、小景品で25個であった場合、制御部170は、係員用表示部22(図1参照)に、「大景品が110個不足しています。中景品が40個不足しています。小景品が25個不足しています。」というメッセージを表示させる。換言すれば、制御部170が、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22で報知する。
【0160】
具体的には、図21を参照して、係員用表示部22の表示が、図21(a)に示すような取引中や待機中の通常表示であった場合において、必要補充数が発生すると、図21(b)に示すように、係員用表示部22では、通常表示の上に、前記ガイダンスを示す警告表示251がポップアップ表示される。警告表示251では、前記メッセージとともに、必要補充数分の各種景品を補充することを促す旨を表示していて、さらに、OKボタン252と印字ボタン253とを表示している。ちなみに、OKボタン252を押すと、係員用表示部22では、警告表示251が消えて通常表示が表示され、これにより、通常取引に戻る。一方、印字ボタン253を押すと、必要補充数を含む情報が印字部250(図8参照)によって印字されたレシートが発行された後に、警告表示251が消える。このレシートは、景品補充作業に利用される。
【0161】
このようなガイダンスの報知の際、図示しないブザーが景品管理装置7から発せられてもよい。このブザーも、前述したガイダンスに含まれる。また、係員用表示部22での表示に代え、または、係員用表示部22での表示とともに、前述したメッセージを音声で報知することも、前述したガイダンスに含まれる。
また、このようなガイダンスは、景品払出装置50の係員用表示部152(図2参照)等で行われてもよい。この場合、景品管理装置7から景品払出装置50に対してガイダンスを行う旨の指示が送信され、景品払出装置50の制御部140(図6参照)が、その指示を受けて、係員用表示部152等でガイダンスを行う。また、T/C9側で、このガイダンスの内容を画面表示したり、音声報知したりするようにしてもよい。
【0162】
このようなガイダンスにより、係員は、景品交換がないタイミングを見計らって、景品払出装置50の扉105を開き(図2参照)、景品払出ユニット104から引出部120を引き出して(図3(b)参照)、景品が無くなりかけているカセット111から順に、景品をカセット111に補充する(図4(b)参照)。
係員は、カセット111に景品を補充した後に、カセット111を引出部120に戻し、引出部120を景品払出ユニット104内に押し込んでから、扉105を閉じる。したがって、景品補充終了後に扉105が閉鎖されると、そのことが検知されるので、前述したように、景品払出装置50では、在庫確認処理が実施される(図16のステップS7)。これにより、景品払出装置50では、計数部130(図5および図6参照)が各カセット111内の景品を計数し、制御部140(図6参照)が、その計数結果である景品種類毎の補充後在庫数(在庫データ)を景品管理装置7に送信する(図17のステップS13)。
【0163】
図20を参照して、景品管理装置7では、制御部170は、ステップS74でガイダンスを報知した後、一定時間内に景品払出装置50から在庫データを受信したか否かを監視している(ステップS75)。一定時間は、遊技施設で任意に設定されるものであり、前述した払出予測数の送信タイミングのインターバル(30分や1時間)よりも短い時間であり、たとえば、10分程度である。
【0164】
制御部170は、一定時間内に景品払出装置50から在庫データを受信すると(ステップS75でYES)、この在庫データに基づいて、在庫管理データを更新する(ステップS76)。具体的には、在庫管理テーブル175(図8参照)の内容を景品払出装置50の更新後(図17のステップS12参照)の在庫管理テーブル164(図7(a)参照)と同じ内容にする。これにより、在庫管理テーブル164および在庫管理テーブル175の両方において、前述した補充後在庫数が管理される。
【0165】
その後、制御部170は、景品の各種類について、前述した必要補充数を算出する(ステップS77)。つまり、払出予測数と、係員による景品の補充後に更新された在庫管理テーブル175の景品数(補充後在庫数)とを比較し、払出予測数から補充後在庫数を差し引いた後の値を必要補充数とする。ここでの必要補充数が0(零)より大きい場合には、補充後在庫数が払出予測数に満たない。
【0166】
必要補充数の算出後、制御部170は、景品の各種類について、必要補充数が0(零)より大きい場合には(ステップS78でYES)、ステップS74に戻り、今回算出した必要補充数分の景品の補充を促すガイダンスを報知する。ガイダンスが係員用表示部22(図1参照)に表示される場合には、制御部170が、今回算出した必要補充数分(不足分)の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22において報知する。
【0167】
一方、必要補充数が0(零)より大きくない(すなわち、0以下である)場合には(ステップS78でNO)、制御部170は、ガイダンスを終了する(ステップS79)。
また、ステップS75において一定時間内に景品払出装置50から在庫データを受信しなかった場合(ステップS75でNO)、制御部170は、ガイダンスを終了する(ステップS79)。この場合として、景品交換がずっと行われていて、景品補充を行う前に前記一定時間が経過してしまったことが想定される。
【0168】
以上のように、制御部170が、景品管理装置7が管理する在庫数と、T/C9の制御部178(図9参照)が予測した必要数(払出予測数)とを比較し、在庫数が必要数に満たない場合には(ステップS73でYES)、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22にて事前に報知する(ステップS74)。そのため、係員は、景品が不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、制御部170による係員用表示部22での報知によって容易に把握できる。
【0169】
また、景品が補充された後、制御部170は、景品管理装置7が管理する補充後在庫数と、制御部178が予測した必要数(景品補充後の払出予測数)とを比較し、補充後在庫数が必要数に満たない場合には(ステップS78でYES)、不足分の景品を景品払出装置50に補充する必要がある旨を係員用表示部22にて報知する(ステップS74)。そのため、係員は、景品を補充した後においても景品がまだ不足しているのか否かということ、および、景品がどれだけ不足しているのかということを、自分で検討しなくても、制御部170による係員用表示部22での報知によって容易に把握できる。
【0170】
また、払出予測数がT/C9から所定のインターバル(30分や1時間)で景品管理装置7に送信されるので(図19のステップS64、S65および図20のステップS71)、このインターバル毎に、景品払出装置50における景品の在庫数が適正であるか否かを容易に把握できる。
以上により、景品払出装置50における景品補充に関して使い勝手の向上を図ることができる。
【0171】
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、前述した実施形態では、T/C9が予測した景品の払出予測数と、景品管理装置7側で管理している景品の在庫数とを比較し、在庫数が払出予測数に満たない場合には(ステップS73でYES)、不足分の景品を補充するようにガイダンスしている(ステップS74)。これに代え、T/C9も在庫管理テーブル(図7(a)および図8参照)を持つことで景品の在庫数を管理していて、T/C9側で、在庫数が払出予測数に満たないか否かを判断し、在庫数が払出予測数に満たない場合には、前述したガイダンスを行うように景品管理装置7に指示を出してもよい。この場合、景品払出装置50において景品の払い出しや補充が行われると、その都度、景品管理装置7から景品の払出数や補充数がT/C9側に送信され、T/C9側の在庫管理テーブルが最新のものに更新される。
【0172】
また、前述した実施形態では、算出された払出予測数が遊技施設側の見込みと異なれば、T/C9側で払出予測数を手動補正できるとしている。これに代え、払出予測数を景品管理装置7で受け取ったときに(ステップS71でYES)、払出予測数が係員用表示部22に表示され、係員用表示部22における払出予測数を見た係員が、遊技施設内の状況に応じて、景品管理装置7の操作部21(図1参照)を操作することで払出予測数を手動補正し、補正後の払出予測数に基づいて必要補充数が算出されてもよい(ステップS72)。このような遊技施設内の状況として、遊技客の客足や、出玉数や、前述した遊技施設でのイベント等が挙げられる。
【0173】
また、景品払出装置50が複数台あって、景品管理装置7がこれらの景品払出装置50を一括して管理している場合には、払出予測数に基づいた景品の補充数(必要補充数)を、景品払出装置50毎に割り振って算出すればよい(ステップS72)。
また、前述した実施形態において、景品が不足している旨の前述したガイダンスは、景品の種類毎に景品の不足数をガイダンスするものである。これに代え、景品払出装置50内のカセット111を個別に識別できるのであれば、種類毎の景品の不足数を、同じ種類の景品を収納するカセット111で振り分けて、ガイダンスとして、どのカセット111にどの種類の景品が何枚不足しているという旨を報知してもよい。
【0174】
また、景品払出装置50における前述した在庫確認処理(計数部130による景品計数であり、図17参照)は、扉105が閉じられたタイミングで実行されているが(図16のステップS7)、たとえば、景品が補充されたカセット111が収納された引出部120が景品払出ユニット104内に押し込まれたタイミングで実行されてもよい(図3(a)参照)。
【0175】
また、前述した実施形態では、必要補充数が0以下である場合には(ステップS73でNO、ステップS78でNO)、ガイダンスを行わない、または、ガイダンスを終了することとしているが、必要補充数が0でなく、0未満の場合が発生する。この場合とは、景品の在庫数が払出予測数よりも多いことを意味する。この場合、必要補充数が所定のマイナス値より小さければ、在庫が過剰であるとしてガイダンスを行うようにしてもよく、そうすれば、景品払出装置50において、景品の適正な在庫数を維持することができる。
【0176】
また、この発明は、特開2008−73169号公報に開示されているような卓上タイプの景品払出装置を含む景品管理システム1にも適用することができる。
また、パチンコ玉用特殊景品とメダル用特殊景品とで種類が異なる場合は、計数値や対応する景品数を遊技媒体の種類別(パチンコ玉かメダル)に管理し、それぞれについて景品の過不足を管理する。また、遊技媒体の貸出レートが複数ある場合の運用(複数レート運用)において、レート毎に特殊景品の種類が異なる場合も同様である。
【0177】
また、景品払出装置50の在庫情報だけでなく、計数装置(台間ユニット3や島計数装置5)による遊技媒体の計数結果も景品管理装置7が収集し、持玉管理テーブル181、レシート管理テーブル183および払出予測数管理テーブル184等(図9参照)を景品管理装置7内に持たせてもよい。この場合、貯玉に関するサービスを行っていない遊技施設では、そのまま運用可能である。一方。貯玉に関するサービスを行っている遊技施設では、景品管理装置7は、貯玉数情報(貯玉の合計値)のみをT/C9から取得して払出予測数管理テーブル184を更新すればよい。
【符号の説明】
【0178】
1 景品管理システム
2 遊技台
3 台間ユニット
5 島計数装置
7 景品管理装置
50 景品払出装置
102 景品
111 カセット
130 計数部
140 制御部
170 制御部
178 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、
景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、
前記計数手段による景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する景品管理装置と、
遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、
前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、
前記景品管理装置が管理する在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理システム。
【請求項2】
遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、
景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、
前記景品収納部に景品が補充された後に前記計数手段が景品を計数したときの景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の補充後在庫数を管理する景品管理装置と、
遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、
前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、
前記景品管理装置が管理する補充後在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記補充後在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理システム。
【請求項3】
前記予測手段は、前記計数装置による遊技媒体の計数値と、前記景品管理装置によって交換処理された遊技媒体の数とに基づいて、前記未交換遊技媒体数を算出することを特徴とする、請求項1または2記載の景品管理システム。
【請求項4】
前記計数装置は、各遊技台に1対1で対応して設けられ、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する各台計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項5】
前記計数装置は、複数の遊技台で構成された遊技島毎に設けられ、対応する遊技島の各遊技台で獲得された遊技媒体を計数する島計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項6】
収納された景品の数量を計数する機能を有する景品払出装置と、遊技客が獲得した遊技媒体を計数する計数装置とを含む遊技場システムに接続される景品管理装置であって、
前記景品払出装置に収納される景品の情報を取得する収納景品情報取得手段と、
前記収納景品情報取得手段によって取得した前記情報に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する在庫景品管理手段と、
前記計数装置による遊技媒体の計数結果に基づいて算出される、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を取得する必要景品情報取得手段と、
前記在庫景品管理手段が管理する景品の在庫数と、前記必要景品情報取得手段が取得した景品の必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合に、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理装置。
【請求項1】
遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、
景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、
前記計数手段による景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する景品管理装置と、
遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、
前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、
前記景品管理装置が管理する在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理システム。
【請求項2】
遊技台を有する遊技施設に設けられ、遊技客が遊技台で獲得した遊技媒体と交換される景品を管理するための景品管理システムであって、
景品が収納される景品収納部、および、前記景品収納部内の景品を計数するための計数手段を備え、景品を払い出すための景品払出装置と、
前記景品収納部に景品が補充された後に前記計数手段が景品を計数したときの景品の計数値に基づいて前記景品払出装置における景品の補充後在庫数を管理する景品管理装置と、
遊技台で獲得された遊技媒体を計数する計数装置と、
前記計数装置による遊技媒体の計数値に基づいて、景品に交換されていない遊技媒体の数である未交換遊技媒体数を算出し、前記未交換遊技媒体数から、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を予測する予測手段と、
前記景品管理装置が管理する補充後在庫数と、前記予測手段が予測した必要数とを比較し、前記補充後在庫数が前記必要数に満たない場合には、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理システム。
【請求項3】
前記予測手段は、前記計数装置による遊技媒体の計数値と、前記景品管理装置によって交換処理された遊技媒体の数とに基づいて、前記未交換遊技媒体数を算出することを特徴とする、請求項1または2記載の景品管理システム。
【請求項4】
前記計数装置は、各遊技台に1対1で対応して設けられ、遊技台で獲得された遊技媒体を計数する各台計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項5】
前記計数装置は、複数の遊技台で構成された遊技島毎に設けられ、対応する遊技島の各遊技台で獲得された遊技媒体を計数する島計数装置を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の景品管理システム。
【請求項6】
収納された景品の数量を計数する機能を有する景品払出装置と、遊技客が獲得した遊技媒体を計数する計数装置とを含む遊技場システムに接続される景品管理装置であって、
前記景品払出装置に収納される景品の情報を取得する収納景品情報取得手段と、
前記収納景品情報取得手段によって取得した前記情報に基づいて前記景品払出装置における景品の在庫数を管理する在庫景品管理手段と、
前記計数装置による遊技媒体の計数結果に基づいて算出される、前記景品払出装置で払い出される景品の必要数を取得する必要景品情報取得手段と、
前記在庫景品管理手段が管理する景品の在庫数と、前記必要景品情報取得手段が取得した景品の必要数とを比較し、前記在庫数が前記必要数に満たない場合に、不足分の景品を前記景品払出装置に補充する必要がある旨を報知する報知手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図19A】
【図19B】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2012−24202(P2012−24202A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−164001(P2010−164001)
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月21日(2010.7.21)
【出願人】(000001432)グローリー株式会社 (1,344)
【Fターム(参考)】
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