説明

暗記力自己増進トレーニングシステム

携帯用通信端末機を通じて自分の脳波変化を見ながら脳活動を統制して暗記力増進をトレーニングするシステム。このトレーニング装置は、携帯用通信端末機およびその端末機に連結されたバッテリーパックを含む。前記バッテリーパックは、脳波測定部とデータインターフェースするためのデータインターフェース部と;前記端末機の本体とデータインターフェースするための本体インターフェース部と;前記データインターフェース部を介して受信された脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、これによるニューロフィードバック情報を前記端末機に出力するパック制御部とを含む。前記端末機本体は、前記本体インターフェース部とデータ送受信する外部インターフェース部と;使用者インターフェース部を介して脳波測定案内情報を出力し、使用者命令に応じて、前記バッテリーパックに脳波測定開始命令を伝送し、前記バッテリーパックから伝送されるニューロフィードバック情報を前記使用者インターフェース部を介して出力制御する制御部とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は脳波測定による暗記力自己増進トレーニングシステムに係り、特に携帯用通信端末機を通じて自分の脳波変化を見ながら脳活動を統制して暗記力増進をトレーニングすることができるシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
脳波は人間の頭皮で測定されるもので、数十μVの電位差と主に30Hz以下の周波数を有する波長であり、人間の意識状態を反映する生体信号である。このような脳波信号は、α、β、θ、δのように、周波数によって分類することができる。周波数別に分類可能な脳波信号のうち、α波は8〜13Hzの周波数を有する脳波であって、精神的に安定して目を閉じている状態でくっきりと現れる。そして、β波は13Hz以上の周波数を有する脳波であって、精神活動をするうちにまたは緊張状態で現れる。一方θ波は4〜8Hzの周波数を有する脳波であって、情緒的に心細い状態にあるかまたは混乱した状態で主に現れるが、これは学習障害を有する青少年でたびたび発見される。最後に、δ波は0.5〜4Hzの周波数を有する脳波であって、正常睡眠状態で典型的に現れ、また赤ん坊で主に現れる。
【0003】
以上に説明した脳波信号のうち、α波領域の脳波は心理的に安定させて集中力を高めるものと知られているから、脳波を調整してα波出現比を高めようとする研究が進行されている。
【0004】
α波を用いてニューロフィードバック(neurofeedback)させる内容は1960年代以降に知られ、この理論を裏付ける装置が多様に開発されられて来た。このような装置の例として、アメリカのウェーバライダー(Waverider)、EEGスペクトラム社、プロコムバイオグラフ社、ブレインセンター社、バイオフィードバックインストルメント社などで開発して発売開始した製品があり、国内では、(株)モディナから、個人用PCと連結して使うことができるデスクトップ型ニューロフィードバック装置が提供されている。
【0005】
一方、ロンドンのインペリアルカレッジ研究チームは、最近国際精神フィジオロジージャーナルに載せた論文で、“頭皮に感知装置を付着して人の脳波をコンピュータ画面に示すニューロフィードバック(neurofeedback)技術を活用すれば、脳活動を校正して記憶力を向上させることができる”と主張している。この論文によれば、コンピュータ画面で自分の脳波変化を見ながら脳活動を統制する訓練をすれば、記憶力を10%程度向上させることができると報告している。
【0006】
前記例示論文によれば、コンピュータ画面を通じて自ら自分の記憶力を増進させ得るトレーニングを行うことができるが、現在紹介されているニューロフィードバック装置の大部分はパーソナルコンピュータを用いなければならないか、あるいは医療用装備として専門医療機関に備えられて運用されているという欠点がある。
【0007】
したがって、パーソナルコンピュータを備えなくても自分の記憶力を増進させることができることはもちろん、医療機関の訪問なしに携帯して自分の記憶力を増進させることができるトレーニングシステムの開発が切実に要求されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、既に広く普及されている携帯用通信端末機の表示窓に脳波信号を表示して暗記力増進をトレーニングすることができる暗記力自己増進トレーニングシステムを提供することにある。
【0009】
本発明のほかの目的は、脳活動を統制するための情報を出力して暗記力増進をトレーニングすることができる携帯用通信端末機を用いたトレーニングシステムを提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一観点によれば、前記目的は、携帯用通信端末機およびその端末機に連結されたバッテリーパックを含む暗記力自己増進トレーニングシステムを提供することにより達成できる。前記バッテリーパックは、脳波測定部とデータインターフェースするためのデータインターフェース部と;前記端末機の本体とデータインターフェースするための本体インターフェース部と;前記データインターフェース部を介して受信された脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、これによるニューロフィードバック情報を前記端末機に出力するパック制御部とを含む。前記端末機本体は、前記本体インターフェース部とデータ送受信する外部インターフェース部と;使用者インターフェース部を介して脳波測定案内情報を出力し、使用者命令に応じて、前記バッテリーパックに脳波測定開始命令を伝送し、前記バッテリーパックから伝送されるニューロフィードバック情報を前記使用者インターフェース部を介して出力制御する制御部とを含む。
【0011】
好ましくは、前記脳波測定部は、脳活動による生体信号を電気的な脳波信号に変換して出力する電極を含む脳波感知部と;レベル増幅された前記脳波信号から雑音を除去し、これをデジタル形態の脳波感知データとして出力する信号処理部と;インターフェース方式によって前記脳波感知データを加工して前記バッテリーパックに出力するバッテリーパックインターフェース部とを含む。
【0012】
前述した望ましい実施例によれば、脳波測定部で測定された脳波感知データはバッテリーパックで表示可能なデータに加工処理された後、端末機本体に伝達されることにより、端末機使用者は、端末機本体の表示窓で自分の脳波変化を見ながら望ましい脳波形を得るためのトレーニングをすることができる。
【0013】
本発明のほかの観点によれば、脳波測定部とデータ通信可能な携帯用通信端末機を含む暗記力自己増進トレーニングシステムが提供される。前記脳波測定部は、脳活動による生体信号を電気的な脳波信号に変換して出力する電極を含む脳波感知部と;レベル増幅された前記脳波信号から雑音を除去し、これをデジタル形態の脳波感知データとして出力する信号処理部と;インターフェース方式によって前記脳波感知データを加工して前記携帯用通信端末機に送信する本体インターフェース部とを含む。前記通信端末機は、前記本体インターフェース部とデータ送受信するための外部インターフェース部と;前記使用者インターフェース部を介して脳波測定案内情報を出力し、脳波測定命令に応じて、前記脳波測定部から伝送された脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、それによるニューロフィードバック情報を算出して使用者インターフェース部を介して出力制御する制御部と を含む。
【0014】
前記ほかの望ましい実施例によれば、脳波測定部で測定された脳波感知データは携帯用通信端末機の本体で表示可能なデータに加工処理された後、表示窓に出力されるので、端末機使用者は、端末機本体の表示窓で自分の脳波変化を見ながら望ましい脳波形を得るためのトレーニングを遂行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下本発明の望ましい実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。本発明の説明において、関連した公知の機能あるいは構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不要にあいまいにし得ると判断される場合、それについての詳細な説明は省略する。
【0016】
図1は本発明の実施例による暗記力自己増進トレーニングシステムの構成図を示すものである。基本的に、前記暗記力自己増進トレーニングシステムは、被測定対象者の脳活動による生体信号、すなわち脳波信号を感知して出力するための脳波測定部100と、前記脳波測定部100から伝送される脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、それによるニューロフィードバック情報を出力することができる携帯用通信端末機300とから構成することができる。システム設計方式によって、携帯用通信端末機本体300が前記脳波測定部100と直接データを送受信することもでき、バッテリーパック200を介して脳波測定部100とデータを送受信することもできる。参考として、前記ニューロフィードバック情報は単に表示窓に表示される脳波の電力波形およびスペクトラムであり得、場合によっては、表示される脳波を変化させるための音声情報をさらに含むものでもあり得る。
【0017】
以下、脳波測定部100、バッテリーパック200、および前記バッテリーパック200とインターフェース可能な携帯用通信端末機本体300の構成を参照して、本発明の実施例による暗記力自己増進トレーニングシステムの構成および動作を説明する。
【0018】
図2は本発明の実施例によって、脳波測定部100、バッテリーパック200、および携帯電話本体300から構成される暗記力自己増進トレーニングシステムの詳細構成図を示すものである。
【0019】
まず、図2に示すように、被測定対象者の脳波信号を感知して出力するための脳波測定部100は、基本的に、脳波感知部110、信号処理部120、およびバッテリーパックインターフェース部であるブルートゥースモジュール130を含む。
【0020】
図2に示すように、脳波感知部110は、脳活動による生体信号を電気的な脳波信号に変換して出力する電極を含む。このような電極102は、前頭葉での脳波を測定するために、図1に示すヘッドバンド101の所定位置に装着可能であり、その数も可変できる。
【0021】
信号処理部120は、前記脳波感知部110から出力される脳波信号をレベル増幅し、雑音を除去した後、これをデジタル形態の脳波感知データとして出力する役目をする。このため、信号処理部120は、脳波増幅およびフィルター部とA/D変換器を備える。脳波信号を増幅するためには、低雑音計測用増幅器を使うことができ、脳波信号に含まれている雑音を抑制するために、帯域を0.04〜35Hzに制限することができる。
【0022】
バッテリーパックインターフェース部は、インターフェース方式によって、前記脳波感知データを加工して前記バッテリーパック200に出力する役目をする。このようなバッテリーパックインターフェース部は、ブルートゥースモジュール130のような無線通信部を例として挙げることができ、RS−232C方式のコネクタあるいはUSBポートのような有線通信部を例として挙げることもできる。もし、脳波測定部100とバッテリーパック200との間をUSBケーブルで接続する場合には、脳波測定部100内の電源供給部が必要でない。これは、USBケーブルによって500mAの電源を脳波測定部100に供給することができるからである。
【0023】
一方、前述したような構成を有する脳波測定部100から伝送される脳波感知データを処理してニューロフィードバック情報を生成するバッテリーパック200は、基本的に、バッテリーセルを含む。バッテリーセルに充電された電圧レベルは、結合可能な携帯電話本体300の動作電源を基本的に供給するのに用いられる。場合によっては、脳波測定部100に動作電源を供給することもできる。
【0024】
バッテリーセルを含むバッテリーパック200は、脳波測定部100のバッテリーパックインターフェース部130とデータの送受信を行うためのデータインターフェース部210をさらに含む。バッテリーパック200側のデータインターフェース部210も、脳波測定部100のインターフェース部130に合わせて、ブルートゥースモジュールUSBポート、またはRS−232Cコネクタを使うことができる。
【0025】
また、バッテリーパック200には、バッテリーパック200の動作を全般的に制御するためのパック制御部220がさらに含まれる。このようなパック制御部220は、データインターフェース部であるブルートゥースモジュール210を介して受信される脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、それによるニューロフィードバック情報を携帯電話本体300に出力する。脳波信号別電力を算出する方法の一例を挙げると、まず、脳波信号は、前述したように、α、β、θ、δ波のいずれか一つであるので、パック制御部220は、受信された脳波感知データの電力スペクトラムを分析して脳波スペクトラムの総電力を算出し、引き継いでスペクトラムの総電力に対する所望脳波信号(α波)のスペクトラム電力比を算出することができる。脳波スペクトラムにおいて、総電力とは0.04〜35Hzまでのスペクトラム電力の全体成分を合わせた値を言う。本発明は暗記力を増進させるためのものであるので、パック制御部220は、脳波信号のうち、α波の電力を算出すると仮定する。
【0026】
以上のように、脳波信号別電力が算出されれば、パック制御部220は、脳波信号別電力によるニューロフィードバック情報を携帯電話本体300に出力する。この際、前記ニューロフィードバック情報は単に脳波の電力波形およびスペクトラム情報であり得、場合によっては、被測定対象者を安定した意識状態に誘導するための所定の場面連想コメント情報を含むものであり得る。この場合、所定の場面を連想させるコメント情報は、パック制御部220によって制御される音声メモリにより具現することができる。
【0027】
一方、前記パック制御部220によって出力されるニューロフィードバック情報は、本体インターフェース部230を介して携帯電話本体300に伝送され、前記携帯電話本体300からの脳波測定開始命令も外部インターフェース部310と本体インターフェース部230を介してパック制御部220に伝達される。参考として、バッテリーパック200と携帯電話本体300との間のデータ通信は、バッテリーパック200と本体300にそれぞれ形成されている電源出力端子を介して電力線通信を行うこともでき、別途の通信端子をバッテリーパック200と本体300にそれぞれ形成してデータ通信を行うこともできる。
【0028】
最後に、前記バッテリーパック200からニューロフィードバック情報を受信し、使用者I/F部330、すなわち表示窓を通じて出力する携帯電話本体300の構成を説明すれば、まず、無線部340は、制御部320の制御によって音声またはデータを変造し周波数変換してアンテナANTを介して無線信号として伝送し、前記アンテナANTを介して受信される無線信号から、音声データ以外の信号を分離し、これを周波数変換および復調して制御部320に伝送する役目をする。
【0029】
音声処理部350は、制御部320の制御により、マイクMICに入力される音声をデジタル処理して無線部340に伝送し、前記無線部340を介して受信された音声データを復調してスピーカーSPKを介して出力する。音声処理部350は、ニューロフィードバック情報に脳波変化を誘導するための音声情報が含まれた場合、これを音声信号処理して出力することもできる。この時、音声情報ソースはバッテリーパック200、または携帯電話本体300の制御部320であり得る。
【0030】
一方、制御部320は、使用者I/F部330を介して脳波測定案内情報を出力し、使用者命令に応じて前記バッテリーパック200に脳波測定開始命令を伝送し、前記バッテリーパック200を介して伝送されたニューロフィードバック情報を使用者I/F部330および音声処理部350を介して出力制御する。
【0031】
外部I/F部310は前記本体I/F部230と結合され、バッテリーパック200と本体300との間でデータ送受信する役目をする。このような構成の携帯電話本体は、図示されていないが、システム制御プログラムデータと多数の応用プログラムが格納されたメモリルを備えている。そして、使用者I/F部330は表示部とキーパッドを含んでいるので、脳波測定開始命令の入力あるいは選択が可能であり、ニューロフィードバック情報である脳波形および電力スペクトラムの表示が可能である。
【0032】
以下、前述したような構成を有する暗記力自己増進トレーニングシステムの動作を説明する。
【0033】
まず、被測定対象者は、図1に示すヘッドバンドを着用した後、携帯電話本体300の使用者I/F部330を介して脳波測定命令を下す。この場合、携帯電話本体300の制御部320はキー入力をチェックして、特定の付加機能が選択されるかを検査する。付加機能選択のためのリストも指定されたキー入力によってなされる。使用者は、付加機能リストのうちで脳波測定(または暗記力自己トレーニング)を選択することができる。
【0034】
もし、使用者から脳波測定の要求があったら、本体制御部320はこれを認知し、これに応じて、バッテリーパック200に脳波測定開始命令を送信する。もし、脳波測定要求でないほかの付加機能の選択がある場合であれば、制御部320は入力要求を処理するためのルーチンを実行させれば良い。
【0035】
一方、脳波測定開始命令を受けたバッテリーパック200のパック制御部220は、ブルートゥースモジュール210を介して脳波測定部100に脳波測定開始命令を伝送する。このような脳波測定開始命令の伝送前にブルートゥース間のコネクション設定がなされていなければならない。このように、バッテリーパック200から脳波測定部100側に脳波測定開始命令が伝送されれば、脳波測定部100のブルートゥースモジュール130は信号処理部120で信号処理された脳波感知データを受けて、これをバッテリーパック200に無線伝送する。
【0036】
一方、脳波測定開始命令を伝送したバッテリーパック200のパック制御部220は、ブルートゥースモジュール210を介してデジタル形態の脳波感知信号を受ける。そして、伝送された脳波感知信号から電力スペクトラムを分析して脳波スペクトラムの総電力を算出し、引き継いでスペクトラムの総電力に対するα波のスペクトラム電力比を算出することで、パック制御部220は、算出された電力比に対応するA/V形態のニューロフィードバック情報を出力することができる。このように、パック制御部220から出力されるA/V形態のニューロフィードバック情報は本体I/F部230を介して携帯電話本体300に伝送されることにより、本体300の制御部320は、外部I/F部310を介して、暗記力を増進させるためのA/V形態のニューロフィードバック情報を受けることになり、受信されたニューロフィードバック情報は、制御部320によって、使用者I/F部330である表示窓に脳波形または電力スペクトラム形態として出力されることになるものである。
【0037】
これにより、被測定対象者は携帯用通信端末機の表示窓に表示される自分の脳波形を見ながら脳活動を自ら統制するトレーニングをすることにより、結果的には、脳活動統制訓練の繰り返しにより自分の暗記力を自ら高める方法を体得することになるものである。場合によって、本システムは、算出されたα波のスペクトラム電力比が所定の基準値より低い場合、これを高めるための連想コメントをニューロフィードバック情報として出力することにより、被測定対象者は音声で出力されるコメントを聞いて所定の場面を連想する訓練により自分の暗記力を自ら増進させることもできる。
【0038】
以上では、脳波測定部100、バッテリーパック200、および携帯電話本体300でなる暗記力自己増進トレーニングシステムについて説明したが、単にバッテリーパックは元の機能である端末機動作電源のみを供給し、図3に示すように、脳波測定部100と携帯電話本体300のみでシステムを構築することもできる。
【0039】
図3に示すように、脳波測定部100は、脳波感知部110、信号処理部120、および本体I/F部140を含む。前記本体I/F部140は、携帯電話本体300の外部I/F部310とデータ送受信する役目をする。このような本体I/F140もUSB、RS−232C方式のいずれか一つの方式を採用することができる。
【0040】
一方、携帯電話本体300は図2で説明した一般的な携帯電話の構成と同一であると得言える。ただ、携帯電話本体300の制御部320が脳波測定部100から伝送された脳波感知信号から電力スペクトラムを分析して脳波スペクトラムの総電力を算出し、スペクトラムの総電力に対するα波のスペクトラム電力比を算出した後、これに対応するA/V形態のニューロフィードバック情報を出力することが、図2に示す本体制御部320と異なる点である。
【0041】
このような構成を有する暗記力自己増進トレーニングシステムの動作も第1実施例によるシステムの動作と類似していると言える。すなわち、使用者から脳波測定要求があれば、本体の制御部320は脳波測定部100から伝送される脳波感知データを受ける。そして、伝送された脳波感知信号から電力スペクトラムを分析して脳波スペクトラムの総電力を算出し、引き継いでスペクトラムの総電力に対するα波のスペクトラム電力比を算出することにより、本制御部320は、算出された電力比に対応するA/V形態のニューロフィードバック情報を使用者I/F部330である表示窓に脳波形または電力スペクトラム形態として出力することになるものである。
【0042】
これにより、被測定対象者は携帯用通信端末機の表示窓に表示される自分の脳波形を見ながら脳活動を自ら統制するトレーニングをすることで、結果的には、脳活動統制訓練の繰り返しにより自分の暗記力を自ら高める方法を体得することができることになる。
【産業上利用可能性】
【0043】
以上説明したように、本発明は、端末機使用者が携帯用脳波測定機を用いて脳波を測定し、測定された脳波形と関連したニューロフィードバック情報を自分の携帯用通信端末機を通じて視聴覚的に受けるので、いつでもどこでも自分の脳活動を統制する訓練を繰り返し行って暗記力を自ら増進させることができる利点がある。
【0044】
以上、本発明をその特定の実施例に基づいて説明したが、当業者であれば、添付の特許請求範囲に開示されたような本発明の範囲および精神から逸脱しないで、特定要素の多様な変形、付加および代替が可能であることが理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
本発明の前記およびほかの目的、特徴および利点は添付図面に基づいた以降の詳細な説明からより明らかに理解可能であろう。
【図1】本発明の実施例による暗記力自己増進トレーニングシステムの構成図。
【図2】本発明の実施例によって脳波測定部、バッテリーパックおよび携帯電話本体から構成される暗記力自己増進トレーニングシステムの詳細構成図。
【図3】本発明のさらにほかの実施例による脳波測定部および携帯電話本体から構成される暗記力自己増進トレーニングシステムの詳細構成図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯用通信端末機およびその端末機に連結されたバッテリーパックを含む暗記力自己増進トレーニングシステムにおいて、
前記バッテリーパックは:
脳波測定部とデータインターフェースするためのデータインターフェース部と;
前記端末機の本体とデータインターフェースするための本体インターフェース部と;
前記データインターフェース部を介して受信された脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、これによるニューロフィードバック情報を前記端末機に出力するパック制御部と;を含み、
無線部および使用者インターフェース部を有する前記端末機本体は:
前記本体インターフェース部とデータ送受信する外部インターフェース部と;
使用者インターフェース部を介して脳波測定案内情報を出力し、使用者命令に応じて、前記バッテリーパックに脳波測定開始命令を伝送し、前記バッテリーパックから伝送されるニューロフィードバック情報を前記使用者インターフェース部を介して出力制御する制御部と;
を含むことを特徴とする、暗記力自己増進トレーニングシステム。
【請求項2】
前記脳波測定部は:
脳活動による生体信号を電気的な脳波信号に変換して出力する電極を含む脳波感知部と;
レベル増幅された前記脳波信号から雑音を除去し、これをデジタル形態の脳波感知データとして出力する信号処理部と;
インターフェース方式によって前記脳波感知データを加工して前記バッテリーパックに出力するバッテリーパックインターフェース部と;
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の暗記力自己増進トレーニングシステム。
【請求項3】
前記バッテリーパックインターフェース部は、USB、RS−232C、およびブルートゥースモジュールのいずれか一つの通信方式を採用することを特徴とする、請求項2に記載の暗記力自己増進トレーニングシステム。
【請求項4】
脳波測定部とデータ通信可能な携帯用通信端末機を含む暗記力自己増進トレーニングシステムにおいて、
前記脳波測定部は:
脳活動による生体信号を電気的な脳波信号に変換して出力する電極を含む脳波感知部と;
レベル増幅された前記脳波信号から雑音を除去し、これをデジタル形態の脳波感知データとして出力する信号処理部と;
インターフェース方式によって前記脳波感知データを加工して前記携帯用通信端末機に送信する本体インターフェース部と;を含み、
無線部および使用者インターフェース部を有する前記通信端末機は:
前記本体インターフェース部とデータ送受信するための外部インターフェース部と;
前記使用者インターフェース部を介して脳波測定案内情報を出力し、脳波測定命令に応じて、前記脳波測定部から伝送された脳波感知データから脳波信号別電力を算出し、それによるニューロフィードバック情報を算出して使用者インターフェース部を介して出力制御する制御部と;
を含むことを特徴とする、暗記力自己増進トレーニングシステム。
【請求項5】
前記インターフェース部は、USB、RS−232C方式のいずれか一つの通信方式を採用することを特徴とする、請求項4に記載の暗記力自己増進トレーニングシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2006−516744(P2006−516744A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−569378(P2004−569378)
【出願日】平成15年9月18日(2003.9.18)
【国際出願番号】PCT/KR2003/001907
【国際公開番号】WO2004/082158
【国際公開日】平成16年9月23日(2004.9.23)
【出願人】(504132571)ヘルスピア カンパニー,リミテッド (5)
【Fターム(参考)】