説明

最適化されたサービングデュアルセル変更

マルチセルWTRU(無線送受信ユニット)(110)内でサービングセルの変更を実施するための方法および機器を開示する。WTRU(110)はサービングセル情報を受信し、記憶して、アクティブセットに追加されるセルの1次サービングセルおよび2次サービングセルを事前構成する。その事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのうちの少なくとも1つを、ハンドオーバ指示を得るためにモニタする。サービングセルの変更は、ハンドオーバ指示の受信時に、事前構成されるサービングセル情報を使用して1次サービングセルおよび2次サービングセルに対して実行される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)WCDMA(広帯域符号分割多元接続)標準の継続中の進化の一部として、DC−HSDPA(デュアルセルHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス))が3GPPで承認されている。デュアルセルHSDPAは、より大きいダウンリンクデータパイプを作成するために第2のHSPAキャリア(すなわち、2つの5MHzダウンリンクキャリア)を使用することを可能にする、HSPA(高速パケットアクセス)の自然進化形である。
【0003】
このDC−HSDPAの動作は、単一キャリアカバレッジエリアとデュアルキャリアカバレッジエリアとの間のシームレスな相互運用により、リリース7、6、および5デバイス、ならびにリリース99デバイスに対して下位互換性がある。デュアルセル動作は、スループットの増加およびレイテンシの低減の両方を実現する。最も重要なことだが、より多くのWTRU(無線送受信ユニット)が、とりわけMIMO(マルチ入力マルチ出力)などの技術が使用されていない悪い無線状態の中で、より高いデータレートを利用することができる。システム性能の点では、デュアルセルHSDPAは、キャリア間の効率的なロードバランシングといくらかの容量利得とを提供する。
【0004】
3GPP標準のリリース8の中の合意されたデュアルセル動作は、ダウンリンクにしか適用されず、アップリンク(UL)送信は単一のセル、すなわちキャリアに制限される。さらに、以下の追加の制限が課せられており、その制約とはつまり、2つのダウンリンクセルが同じNode−Bに属し、隣接するキャリア上にあること(ひいてはそれらのキャリアが同じ周波数帯域内にあること)、デュアルセル内で動作する2つのキャリアが同じ時間基準を有し、それら2つのキャリアのダウンリンクが同期されること、および2つのダウンリンクセルが同じ地理的領域(セクタ)をカバーすることである。したがって、デュアルセル対応のWTRUは、2つのダウンリンクキャリア(アンカーキャリアおよび補助キャリア)を受信し、1つのアップリンクアンカーキャリアを送信するように構成される。このダウンリンクアンカーキャリアは、アップリンクアンカーキャリアにマッチングされる。
【0005】
さらに、周波数間ハンドオーバを使用して、Node−B内でアンカーキャリアを変更することができる。
【0006】
デュアルセルHSDPA WTRUは、通常のモビリティ手順を実行するように構成することができる。HSDPAおよびE−DCH(拡張専用チャネル:Enhanced Dedicated Channel)モビリティの重要な態様は、サービングセルの変更(ハンドオーバ)である。ハンドオーバとは、サービスが中断することなくWTRUがあるセルから別のセルに切り替えるプロセスである。ソフトハンドオーバ(soft handover)とは、WTRUが呼の間に2つ以上のセル(またはセルセクタ)に同時に接続する機能を指す。それらのセクタが同じ物理セルサイト(1つのセクタ化されたサイト)からのものである場合、そのハンドオーバはソフターハンドオーバと呼ばれる。
【0007】
HSDPAでは、ハンドオーバ手順は、ソフトハンドオーバまたはソフターハンドオーバ(softer handover)を許さない。高速共有チャネルは、サービングHS−DSCHセルと呼ばれる単一セル内のWTRUによってモニタされる。ハンドオーバ中、WTRUは新たなサービングHS−DSCHセル(ターゲットセル/Node B)に切り替え、前のサービングHS−DSCHセル(ソースセル/Node B)との通信をやめる。この手順は、サービングHS−DSCHセルの変更とも呼ばれる。
【0008】
ULに拡張DCHを導入することに伴い、WTRUはサービングE−DCHセルとの接続も維持しなければならない。そのWTRUの接続の全体にわたり、サービングHS−DSCHセルと、サービングE−DCHセルとは同一でなければならない。したがって、サービングHS−DSCHセルの変更が生じるとき、サービングE−DCHセルの変更も生じる。この組み合わせられた手順は、サービングセルの変更とも呼ばれる。
【0009】
ハンドオーバにおける重要な態様は、「最良のセル」を選択することである。よって、WTRUは、隣接するセルのCPICH(共通パイロットチャネル)の信号強度を継続的に測定する。隣接するセルの測定信号がサービングセルの測定信号を上回る場合、WTRUは、RRC(無線リソースコントローラ)測定報告イベント1Dにより、RNC(無線ネットワークコントローラ)に最良のセルの変更を報告する。この測定報告は、測定値およびセル識別(セルID)を含む。次いでそのRNCは、サービングセルの変更を行うべきかどうかについての最終決定を行う。
【0010】
サービングセルの変更は、イベント1Aやイベント1Cなどの他のRRC測定報告イベントにより、またはアクティブセット更新手順の一部として生じる場合もある。
【0011】
これらのイベントを受信すると、RNCは新たなセルへのハンドオーバを行うかどうかを決定する。SRNC(サービングRNC)は、RNSAP(無線ネットワークサブシステムアプリケーションパート)メッセージおよび/またはNBAP(Node−Bアプリケーションパート)メッセージにより、ターゲットセル内のWTRUにHS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)リソース(例えばH−RNTI(HS−DSCH無線ネットワークトランザクション識別子)、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)コード、HARQ(ハイブリッド自動再送要求)リソース等)、およびE−DCHリソース(E−RNTI、E−AGCH(E−DCH絶対的許可チャネル:absolute grant channel)、サービングE−RGCH(E−DCH相対的許可チャネル:relative grant channel)など)を割り当てるようCRNC(制御RNC)に要求する。リソースが予約されると、CRNCはすべての情報をSRNCに提供し、そしてそのSRNCはRRCハンドオーバメッセージをWTRUに送信する。サービングHS−DSCHセルの変更を指示することができるこのRRCメッセージは、物理チャネル再構成、トランスポートチャネル再構成、無線ベアラ再構成、およびアクティブセット更新を含むが、これだけに限定されない。
【0012】
RRCハンドオーバメッセージは、WTRUがターゲットセルのモニタを開始するために必要な無線アクセスパラメータをそのWTRUに提供する。さらにこのRRCメッセージは、どの時点でハンドオーバを行うべきかをWTRUに知らせる、アクティブ化時間を提供することができる。
【0013】
ハンドオーバは、同期または非同期とすることができる。非同期ハンドオーバでは、ネットワークおよびWTRUは、リソースおよび切替えを同時にアクティブ化させない。WTRUのアクティブ化時間は「現在:now」に設定される。非同期ハンドオーバは、ハンドオーバ手順に関連する遅延を減らすが、データを損失する可能性を増やす。
【0014】
同期ハンドオーバでは、ネットワークおよびWTRUがリソースの変更を同時に行う。ネットワークは、スケジューリング遅延、再送信、構成時間など、どんな種類の遅延に対応するためにも、アクティブ化時間を保守的な値に設定する。同期ハンドオーバは、データ損失を最小限に抑えるが、より高い遅延をもたらす。
【0015】
RRCハンドオーバメッセージは、ソースNode−Bを介してWTRUに送信される。サービングHS−DSCHセルの変更手順に関連する遅延は、このハンドオーバメッセージが機能しなくなることを引き起こし、それにより許容できない呼の脱落率をもたらす可能性がある。その結果、このサービングHS−DSCHセルの手順を最適化するために、HS−DSCHまたはE−DCHに関係する構成をWTRUおよびNode−Bに事前ロード(事前構成)することが提案されている。アクティブセットにセルが追加されるとき、WTRUおよびNode−Bは、RL(無線リンク)再構成準備/準備完了段階で事前構成される。最良のセルの変更が生じるとき(すなわちイベント1D)、RNCは既に事前構成されているターゲットNode−Bの構成をアクティブ化させることができる。
【0016】
ソースNode−BのHS−SCCHと、ターゲットNode−BのHS−SCCHとの並列モニタリングも提案されている。最良のセルの変更時に、WTRUはイベント1D測定報告を送信する。構成可能な時間にわたり待機した後、WTRUは、ソースNode−BのHS−SCCHに加え、事前ロードされたターゲットNode−BのHS−SCCHをモニタし始める。これらのステップを実行することで、サービスが断絶することが減らされる。
【0017】
このサービングHS−DSCHセルの手順を最適化するための別の代替形態は、WTRUが1度に1つのセルしかモニタしないことである。イベント1Dがトリガされると、WTRUはハンドオーバを行う時点、すなわちCFN(接続フレーム番号:Connection Frame Number)を測定報告メッセージ内でネットワークに提供する。所与のCFNにおいて、WTRUはソースセルのモニタリングをやめ、ターゲットセルに移る。
【0018】
最初のスケジューリングの発生時において、ターゲットNode−Bへの暗黙的再ポインティング(implicit re−pointing)を使用することもできる。RNCがハンドオーバを許可し、ターゲットNode−Bが構成され準備ができている場合、RNCは、WTRUがモニタするHS−SCCHの1つの上でそのWTRUをスケジュールすることができる。ターゲットNode−Bから最初のスケジューリングが発生することは、ハンドオーバが成功したことを暗黙的に裏づけ、したがってハンドオーバ完了メッセージがRNCに送信される。パケット損失を回避するために、ソースNode−Bは、依然として送信される必要があるデータの量を指示するステータスメッセージをRNCに提供することができる。
【0019】
ハンドオーバ(または再ポインティング)指示は、HS−SCCH命令により、またはE−RGCHおよびE−HICH(E−DCH HARQ肯定応答インジケータチャネル)と同じチャネライゼーションコードを使用するが、異なるシグネチャシーケンスを有するSCCCH(サービングセル変更チャネル:Serving Cell Change Channel)により、ターゲットNode−Bを介して送信することもできる。
【0020】
WTRUは、ULスクランブリングコードを変更することにより、またはCQI(チャネル品質インジケータ)の特殊値(すなわち31)もしくはSI(スケジューリング情報)の特殊値を使用することにより、ハンドオーバ指示を肯定応答する。
【0021】
ダウンリンクに第2のキャリアを導入することは、既存のモビリティ手順に影響を与える。サービングセル変更手順に対する機能強化は、単一キャリア動作に関して、最適化されてきた。第2のキャリアを導入する場合、この機能強化されたサービングセル変更手順は両方のキャリアは考慮に入れない。したがって、デュアルサービングセル変更に関する改善された方法および機器に対する需要が存在する。
【発明の概要】
【0022】
マルチセルWTRU(無線送受信ユニット)内でサービングセルの変更を実施するための方法および機器を開示する。WTRUはサービングセル情報を受信し、記憶して、アクティブセットに追加されるセルの1次サービングセルおよび2次サービングセルを事前構成する。その事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのうちの少なくとも1つを、ハンドオーバ指示を得るためにモニタする。サービングセルの変更は、ハンドオーバ指示の受信時に、事前構成されるサービングセル情報を使用して1次サービングセルおよび2次サービングセルに対して実行される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
添付図面とともに例として与える以下の説明から、より詳細な理解を得ることができる。
【図1】無線通信システムの一例の図である。
【図2】デュアルセル動作可能なWTRU(無線送受信ユニット)の図である。
【図3】キャリアの優先度を使用してセルへのアクセスを制限するための方法例の流れ図である。
【図4】Node Bが複数の周波数を使用して、デュアルセルHSDPAおよびHSUPAを用いるように構成されるWTRUと通信する配置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下言及する際、用語「WTRU(無線送受信ユニット)」は、UE(ユーザ機器)、移動局、固定/モバイル加入者ユニット、ページャ、携帯電話、PDA(携帯情報端末)、コンピュータ、または無線環境内で動作可能な他の任意の種類のユーザデバイスを含むが、これだけに限定されない。以下言及する際、用語「基地局」は、Node−B、サイトコントローラ、AP(アクセスポイント)、または無線環境内で動作可能な他の任意の種類のインターフェイスデバイスを含むが、これだけに限定されない。
【0025】
以下言及する際、用語「セクタ」は、同じ基地局に属し、同じ地理的領域をカバーする1つまたは複数のセルを含むが、これだけに限定されない。用語セクタは、キャリアセットと呼ぶこともでき、キャリアセットは、同じ地理的領域をカバーする、同じ基地局に属する1つまたは複数のセルを含む。同じ地理的領域をカバーするキャリア周波数としてセクタまたはキャリアセットの定義を記載するが、キャリアセット内のセルが様々なカバレッジエリアを有する(すなわち1つのセルがその地理的領域の一部分しかカバーしない)場合に同じ定義および概念が該当する。これは配置に、または様々なキャリアが同じ帯域に属するかどうかに依拠することができる。用語「アンカーキャリア」は、WTRUに割り当てられるアップリンク周波数キャリアに関連するダウンリンク周波数キャリアを含むが、これだけに限定されない。より詳細には、WTRUのアンカーセルは、DPCH(専用物理チャネル:Dedicated Physical Channel)/F−DPCH(部分:Fractional DPCH)、E−HICH(E−DCH(拡張専用チャネル)HARQ肯定応答インジケータチャネル)、E−AGCH(E−DCH絶対的許可チャネル)、およびE−RGCH(E−DCH相対的許可チャネル)を含むすべての物理チャネルとともに動作する。さらに、アンカーキャリアは、HS−DPCCHがその上で送信される、関連ULキャリアを有するキャリアと呼ぶこともできる。用語「アンカーキャリア」と「1次キャリア」とは区別なく使用する。
【0026】
用語「補助キャリア」は、アンカーキャリアではないダウンリンク周波数キャリアを指す。用語「デュアルセル」は、HS−DSCH送信がその上で実行され、WTRUによって受信される2つのキャリアを指す。
【0027】
マルチキャリア動作では、3つ以上のセルを同時HS−DSCH送信に関して構成することができるが、本明細書に記載の概念は依然として適用でき、その場合アンカーキャリアの定義は同じままであり、WTRUは2つ以上の補助キャリアを有することができる。本発明をデュアルキャリアHSDPA動作に関して記載するが、本発明はデュアルキャリアアップリンク動作、ならびにマルチキャリアULおよびDL動作にも適用することができる。
【0028】
以下言及する際、サービングセクタまたはサービングキャリアセットは、サービングアンカーおよび補助セルを含む。ソースサービングセクタおよびターゲットサービングセクタは、WTRUがHS−DSCH受信を実行している、ハンドオーバ以前の、前のサービングセクタ(すなわちソースアンカーおよび補助セルのセット)と、ハンドオーバを行った後の新たなサービングセクタ(すなわちターゲットアンカーおよび補助セルのセット)とをそれぞれ指す。ソースアンカーキャリアは、ソースアンカーサービングセルの中で使用されているキャリア周波数を指す。ソース補助キャリアは、ソース補助サービングセルの中で使用されているキャリア周波数を指す。ターゲットアンカーキャリアは、ターゲットセクタ内のターゲットアンカーセルの中で使用されることが予期されるキャリア周波数を指す。この予期されるターゲットアンカーキャリアは、ソースアンカーセルと同じアンカー周波数に一致することができる。あるいは、この予期されるターゲットアンカーキャリアは、アンカーキャリア/アンカーセルになることが予測可能な、ターゲットセクタ内で最良のCPICH品質測定を有するキャリアに一致することができる。ターゲット補助キャリアは、ターゲットセクタ内のターゲット補助セルの中で使用されることが予期されるキャリア周波数を指す。アンカー周波数は、現在のサービングセル内のアンカーキャリアに使用されている周波数を指す。補助周波数は、現在のサービングセル内の補助キャリアに使用されている周波数を指す。
【0029】
図1は、複数のWTRU110、Node−B120、CRNC(制御無線ネットワークコントローラ)130、SRNC(サービング無線ネットワークコントローラ)140、およびコアネットワーク150を含む無線通信システム100を示す。3GPPの専門用語では、Node−B120、CRNC130、およびSRNC140は、一括してUTRAN(ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク)として知られている。
【0030】
図1に示すように、WTRU110は、CRNC130およびSRNC140と通信する、Node−B120と通信する。図1には、3つのWTRU110、1つのNode−B120、1つのCRNC130、および1つのSRNC140を示すが、無線通信システム100の中には無線デバイスおよび有線デバイスの任意の組合せを含めることができる。
【0031】
図2は、図1の無線通信システム100の、マルチセル対応WTRU110の機能ブロック図200である。WTRU110は、例えばCELL_DCH(セルDCH(専用チャネル))状態や他の状態でモビリティ手順を実行し、機能強化するように構成される。
【0032】
典型的なWTRUの中に見つけることができるコンポーネントに加え、マルチセルWTRU110は、無線データの送受信を助けるためのアンテナ118、マルチセル無線信号を受信するように構成される受信機116、マルチセル動作のためのモビリティ手順を実施するように構成されるプロセッサ115、および送信機117を含む。受信機116は、2つ以上のキャリアを介して通信を受信することができる単一の受信機、またはそれぞれが単一のキャリアを介して通信を受信することができる複数の受信機などの受信機の集まりとすることができる。
【0033】
アンテナ118は、単一のアンテナまたは複数のアンテナを含むことができる。複数の受信機/複数のアンテナの実施形態の一構成例は、それぞれのアンテナが自らの受信機に接続されるものである。
【0034】
図2の構成例では、受信機116および送信機117が、プロセッサ115と通信する。アンテナ118は、受信機116および送信機117の両方と通信して無線データの送受信を助ける。ハンドオーバ指示は、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)命令、事前構成されたHS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)無線ネットワークトランザクション識別子(H−R)を用いたHS−SCCHの復号、H−RNTI、ハンドオーバを指示するRRCメッセージ、およびWTRUの事前構成されたE−RNTIを用いたE−AGCH上のスケジューリングを含むが、これだけに限定されない。
【0035】
デュアルセルサービングセルの変更を行う開示の方法によれば、ハンドオーバ指示を受信するために、ターゲットセクタ内のセルのうちの1つまたは複数がモニタされる。ハンドオーバ指示は、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)命令、事前構成されたHS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)無線ネットワークトランザクション識別子(H−R)を用いたHS−SCCHの復号、H−RNTI、ハンドオーバを指示するRRCメッセージ、およびWTRUの事前構成されたE−RNTIを用いたE−AGCH上のスケジューリングを含むが、これだけに限定されない。
【0036】
ハンドオーバを行うために、WTRU110はターゲットセクタ内のセルをモニタし、このモニタリングは、いつ、どのようにモニタリングを行うべきかについての1セットの事前構成および1セットの規則を必要とする。
【0037】
したがって、アクティブセット内のすべてのセクタ内の両方のキャリア(アンカーセルおよび補助セル)のためのHSPA(高速パケットアクセス)リソースが、ネットワークによって事前構成される。そのため、アンカーセル構成パラメータに加え、ネットワークはさらに、アクティブセット更新手順の一部として2次セル用の1セットのパラメータでWTRU110を事前構成する。あるいは、E−DCHアクティブセット内のセクタのすべてを事前構成する。アクティブセット内のセクタは、そのアクティブセットのセル(すなわちWTRU110がソフトハンドオーバ中のセル)が属するセクタに一致する。アクティブセット内のセクタに属している両方のセルの事前構成は、ネットワークによる決定である。補助キャリアについて事前構成情報を入手できない場合、WTRU110は、単一サービングセル変更手順を使用する。
【0038】
WTRU110に、アンカーセルに必要な事前構成情報(例えば構成パラメータ)だけでなく、補助周波数内で受信およびオプションで送信を行うために必要な情報が事前ロードされる。そうした構成パラメータには、HS−SCCHコードなどの2次HS−DSCHサービングセル情報やWTRUのH−RNTIが含まれ得るが、これだけに限定されない。あるいは補助セルに関し、ネットワークは、あるセルがアンカーセルになる場合にそのセルが必要とすることになるリソースのフルセット、または2次E−DCHサービングセル情報など、アップリンクにおいてデュアルキャリアを構成し、デュアルキャリアを用いて動作するためにWTRU110が必要とするパラメータのフルセットで、アクティブセット内のセクタの両方のキャリアを事前構成することができる。例えば、そうしたパラメータには、E−AGCH、E−HICH、E−RGCH、F−DPCH、1つまたは複数のE−RNTI等が含まれ得る。
【0039】
リソースを事前構成することは、アクティブセットにセルが追加されるときのアクティブセット更新手順の一部として行うことができる。デュアルキャリアHSDPAでは、HS−DSCHの2次事前構成は、アクティブセットに(アンカー周波数上で測定される)新たなセルが追加されるときのアクティブセット更新メッセージの一部として提供される。デュアルキャリアアップリンクの場合、2次アップリンクキャリアの事前構成は、UEの2次アクティブセットにそのセルが追加されているときに提供することができる。あるいは、アクティブセットにアンカー周波数内のセルが追加されるとき、ULおよびDL両方の2次事前構成が提供される。オプションで、WTRU110の2次アクティブセットに2次周波数内のセルが追加され、その2次セルに関連するアンカーキャリアが1次アクティブセットの一部でない場合、WTRU110にUL事前構成は提供されない。あるいは、アクティブセット更新がアンカー周波数内のセルをアクティブセットに追加する場合、WTRU110はHS−DSCHパラメータで事前構成することができ、その2次セルが2次アクティブセットに既に追加されている場合、2次アップリンク動作用のE−DCHパラメータが事前構成される。別の代替形態では、WTRU110をアンカーセル専用のリソースで事前構成することができ、ターゲットアンカーセルを介して受信するRRCハンドオーバメッセージにより、ターゲット補助セル用のリソースを受信する。
【0040】
2つのセクタ間の、最良のセルの変更をもたらす測定イベントが生じるとき、WTRU110は測定報告を送信し、ハンドオーバを行うためのネットワーク確認またはメッセージを待つ。機能強化されたデュアルセルサービングセル変更手順では、WTRU110は、ターゲットセクタ内の事前構成されているセルのうちの1つまたは複数でこの指示もしくはメッセージを待つことができる。
【0041】
WTRU110は、ソースセクタ内の両方のキャリアを介してデータを受信している可能性があるので、WTRU110がターゲットセル上で受信を行えるようにするための方法は、WTRU110が3つのセル、ソースセクタの補助セルおよびアンカーセル、ならびにターゲットセクタ内のセルのうちの1つだけ、をモニタするステップを含む。
【0042】
ハンドオーバ指示を得るために、アンカーキャリアになることが予測される、最良のCPICH品質測定を有するキャリア周波数をモニタすることができる。デュアルキャリアHSDPAでは、ハンドオーバ指示を得るためにWTRU110がモニタするターゲットキャリア周波数は、ソースアンカーセル内で使用される周波数に一致する。この周波数は、デュアルキャリアHSUPAにも使用することができる。
【0043】
デュアルキャリアHSUPAがWTRUで実施される場合、両方の周波数上でCPICH品質を測定するので、このキャリア周波数は、ソースアンカー周波数、ソース補助周波数、またあるいは、ソースセルが現在使用していない周波数に一致することができる。デュアルキャリアHSUPAでは、WTRUは両方のセルを測定するので、CPICH測定がアンカーよりも優れている場合、または最良のセルが2次ターゲットセルに一致する場合、WTRUはハンドオーバ指示を得るためにターゲットHS−SCCH2次セルをモニタすることができる。
【0044】
ターゲットセクタのターゲットキャリアのうちの1つだけしかモニタしないので、WTRU110は、そのモニタするターゲットキャリア上でハンドオーバ指示を受信するまで、またはソースキャリアを介してRRCハンドオーバメッセージを受信するまで待機する。ハンドオーバ指示を受信すると、WTRU110はソースセル(すなわちアンカーおよび補助)内のHS−DSCHを受信することをやめ、リソースが事前構成されている場合、ターゲットセルの補助キャリアおよびアンカーキャリアの両方においてHS−DSCHをモニタし、受信することを開始するようWTRU110を構成することができる。2次キャリアに関してリソースが事前構成されていない場合、WTRU110はソースセクタ上で受信することをやめ、事前構成されたキャリアからのみ受信することを開始し、RRCメッセージから2次キャリア構成を受信するのを待つことができる。
【0045】
DC−HSUPAが構成され、2次情報が事前構成されている場合、WTRU110は、所要時間内に2次キャリア内でDC−HSUPA送信を開始することもできる。WTRU110は、サービングセルの変更を完了するや否や2次E−DCH送信を開始し、またあるいは、デュアルキャリア送信をアクティブ化させるためのHS−SCCH命令を待つことができる。2次ソースセル内の2次E−DCH送信の状態がアクティブ状態の場合、WTRU110は直ちにターゲットセルに再構成し、E−DCH送信を開始することができる。
【0046】
オプションとして、ソース2次セル内の2次E−DCH送信の状態が非アクティブ状態であった場合、WTRU110はE−DCH送信をすぐに開始しなくてもよい。RRCは事前構成された情報で物理レイヤおよびWTRU110を構成するが、WTRU110は、DC−HSUPA動作をアクティブ化させるHS−SCCH命令を受信する必要がある。2次ターゲットセル上でE−DCH送信を開始することと同様の概念は、WTRU110がHS−SCCH命令の代わりにRRCハンドオーバメッセージを受信する場合にも当てはまることができる。
【0047】
ハンドオーバの肯定応答にCQIの特殊値を使用する場合、その肯定応答メッセージの信頼性を高めるために、WTRU110はそのCQIをアンカーHS−DPCCHを介して、またあるいは、両方のHS−DPCCH上で送信することができる。
【0048】
図3に、この開示する方法の流れ図を示す。WTRUに、セルのターゲットセクタの構成パラメータが事前ロードされる(ステップ300)。次いでWTRUは、その事前ロードされた情報を使用してターゲットセクタ内のセルをモニタする(ステップ301)。測定イベントが2つのセクタ間の最良のセルの変更をもたらす場合、WTRUは測定を送信し、ハンドオーバを行うためにRNCからメッセージを受信するのを待つ(ステップ302)。WTRUは、このメッセージ(すなわちハンドオーバ指示)を得るためにターゲットキャリア(すなわちアンカーキャリアまたは補助キャリア)をモニタする(ステップ303)。ハンドオーバ指示を受信すると、WTRUはソースセル内のHS−DSCHを受信することをやめ、ターゲットセル内のHS−DSCHをモニタし、受信することを開始する(ステップ304)。
【0049】
代替的方法では、WTRU110は、両方のセクタ上で補助キャリアおよびアンカーキャリアの両方を同時にモニタする。この同時にモニタすることは、WTRU110が4つのセル、すなわち2つのアンカーキャリアおよび2つの補助キャリアのHS−SCCHをモニタすることを必要とする。WTRU110は、ターゲットキャリアのHS−SCCHのフルセットのみをモニタし、またあるいは、ターゲットキャリアのHS−SCCHの一部分だけをモニタするように構成することができる。ハンドオーバ指示を受信すると、WTRU110はターゲットセル内のそのフルセットをモニタし始める。
【0050】
この方法によれば、メッセージの信頼性、およびWTRU110により早く検出される可能性を高めるために、ハンドオーバ指示を両方のキャリア上でスケジュールすることができる。ハンドオーバ指示をその上で送信しかつ受信したキャリアは、1つまたは複数のサービングセルの変更が行われるや否や1次キャリアになるべきキャリアを指示することもできる。したがって、2次キャリアを介してHS−SCCH指示を受信した場合、そのターゲット2次キャリアが新たな1次サービングセル(すなわち1次キャリア)になる。ハンドオーバ指示を受信すると、WTRU110は、L1、L2、またはL3メッセージを使用してそのハンドオーバ指示を肯定応答することができる。例えばL1メッセージを使用する場合、WTRU110は、CQIの特殊値を送信することができる。
【0051】
このCQIは、指示を受信した対応するキャリアのHS−DPCCHを介して、指示を受信したキャリアに関係なく2つのキャリアに使用される両方のHS−DPCCHを介して、および/または指示を受信したキャリアに関係なくアンカーHS−DPCCH上で(またあるいは補助HS−DPCCH上でのみ)送信することができる。後者の場合、もう一方のキャリアは、より速いスケジューリングおよびAMCのために使用される実CQI値をネットワークから報告するために、使用することができる。
【0052】
別の代替形態では、WTRU110は、ソースセクタおよびターゲットセクタそれぞれの1つのキャリア(すなわち2つのキャリア)のHS−SCCHしかモニタしない。より詳細には、WTRU110は、ソースセクタ内の補助セルをモニタすることをやめ、ターゲットセクタのキャリアのうちの1つだけをモニタすることができる。このことは、ソースセルを引き続きモニタしながら、音声呼の継続性を中断することなく、3つ以上のHS−SCCHソースをモニタする複雑さをWTRU110が低減することを可能にする。
【0053】
ターゲットセクタをモニタするために、WTRU110は、ソースセクタ内のアンカーセルと同じキャリアに対応するキャリア周波数、またはソースセクタ内の補助セルと同じキャリア周波数に対応するキャリア周波数をモニタすることができ、ターゲットセクタ内のCPICH品質測定に基づき、どのキャリア周波数をモニタするのか決定するようWTRU110をあるいは構成することができる。ハンドオーバ指示を得るために、アンカーキャリアになることが予測される、最良のCPICH品質測定を有するキャリア周波数をモニタすることができる。このキャリア周波数は、ソースアンカー周波数、ソース補助周波数、またあるいは、ソースセルが現在使用していない周波数に一致することができる。
【0054】
代替形態でのWTRU110は、ソースセルの補助キャリアをモニタすることをやめ、ターゲットセルの補助キャリアをモニタすることを開始することができる。WTRUは、ソースセルのアンカーキャリアをモニタし続ける。
【0055】
WTRU110は、ソースセクタ内の補助セルをモニタし続けながら、ソースセクタ内のアンカーキャリアHS−SCCHをモニタすることをやめることもできる。WTRU110は、上記に述べた基準と同様の基準に基づき、ターゲットセクタ内でどのキャリアをモニタするかを選択することができる。
【0056】
測定報告を送信した後に、WTRU110がソースセクタのキャリアのうちの1つをモニタすることをやめる場合、WTRU110は、自らがそのセルに対する受信を中断したという指示を、対応するソースセルに送信する。この通知は、1つまたは組合せのL1、L2、もしくはL3シグナリングを使用することにより作成することができる。
【0057】
L1シグナリングが使用され、対応するHS−DPCCH上でCQIの特殊値を報告することができる。このCQI値を受信すると、ソースNode−Bは、対応するキャリアを介してデータをスケジューリングすることをやめる。あるいは、WTRU110は仮想的な低CQI値、例えば0を報告することができ、そうした値は、Node−Bが対応するキャリア上でWTRU110をスケジューリングすることをやめることを暗黙的に強いる。
【0058】
この通知にL2シグナリングを使用することは、SIの特殊予約値をソースNode−Bに送信することを含み、またはこのメッセージの存在を指示するためのLCH−ID(論理チャネル識別子)の特殊値を使用し、このメッセージはMAC−i/isペイロードに付加される。
【0059】
L3シグナリングでは、測定報告は、WTRU110が対応するソースキャリアをモニタすることをやめる時点に加え、WTRU110がソースアンカーキャリアをモニタすることをやめる時点を含むことができる。RNCは、ソースキャリア内でWTRU110をスケジューリングすることをやめるようソースNode−Bに信号で伝える。あるいは、WTRU110は、測定報告を送信したCFNを報告することができ、RNCおよびWTRU110はどちらも、WTRU110が1つのキャリアをモニタすることをやめるべき時間で事前構成される。メッセージを送信したCFNの後の、ハンドオーバを行うべき時間も事前構成に含まれる場合がある。
【0060】
WTRU110がハンドオーバ指示を受信すると、WTRU110は、(事前構成されている場合)ターゲットセル内の補助キャリアまたはアンカーキャリアを構成し、ソースセルをモニタすることをやめることができる。
【0061】
WTRU110がターゲットセル上で受信を行えるようにするための別の代替的方法では、WTRU110が、ソースセクタ内の両方のセル上でHS−SCCHをモニタすることをやめ、ターゲットセクタ上の両方のキャリアをモニタすることを開始するステップを含む。あるいは、ハンドオーバ指示を受信するまでターゲットセル内のアンカーキャリアのみをモニタする。
【0062】
WTRU110がソースセルをモニタすることをやめ、ターゲットセルをモニタすることを開始する時点は、WTRU110が(CFNにより)ネットワークに信号で伝えることができる。あるいはWTRU110は、測定報告を送信した、所定の時間後または構成済み時間後にターゲットセルをモニタすることを開始するよう構成することができる。この場合、WTRU110は、その測定報告が作成されたCFNをネットワークに送信して、ハンドオーバ手順を同期させることを助けることができる。
【0063】
強化された周波数間変更方法を開示し、この方法では、強化されたキャリア変更手順またはキャリアスワップ手順を使用し、WTRU110は自らのアンカー周波数および補助周波数を変更し、または同じセクタ内でアンカー周波数および補助周波数をスワップすることができる。WTRU110は、同時に行われるアンカー周波数の変更とともに、サービングデュアルセルの変更も行うことができる。
【0064】
この方法は、サービングセクタの現在の補助セルを、アンカーセルとして潜在的に使用するためにWTRU110が必要とするDL/UL情報で事前構成するステップを含む。例えば、WTRU110は、F−DPCH、E−AGCH、サービングR−GCH、C−RNTI、1つまたは複数のE−RNTI、およびWTRU110が別の(または補助)キャリアをアンカーキャリアとして構成するために必要な他の構成で事前構成される。このネットワークは、アクティブセット内のすべてのセクタの補助セルを、2次E−DCHサービングセル情報(すなわちE−AGCH、E−RGCH、E−HICH、F−DPCH等)など、この周波数をアンカーセルとして使用するために、またはこの周波数をデュアルキャリアアップリンク動作に使用するためにWTRU110が必要とする情報で事前構成することもできる。この情報はWTRU110に記憶され、サービングセルがアクティブセットから除去されるときに削除される。あるいは、上記に述べたパラメータのうちの一部分のみが事前構成される。WTRU110は、アンカーセル内で構成された同じチャネライゼーションコードおよび情報を使用し、第2の周波数に同じ構成を適用することができる。他のパラメータ、例えばC−RNTIや1つまたは複数のE−RNTIも事前ロードしなければならない場合がある。
【0065】
あるいは、アクティブセットのすべてのセルについて、補助キャリアがアンカーキャリアとして事前構成される。
【0066】
この方法によれば、トリガが生じる場合、測定報告がアンカー周波数および補助周波数のスワップをトリガすることができる。このトリガは、イベント1Dメッセージ、または周波数間イベントなどの別の同様のイベントによってトリガされる測定報告に関し、補助周波数のセルが最良のセルである(すなわち補助周波数内の新たなセルが、ソース補助周波数内およびオプションでソースアンカー周波数内の現在のセルよりもよくなった)場合に生じることができ、その2次セルの品質は、構成済みの閾値の分だけおよび構成済みの時間にわたりアンカーセルの品質よりもよくなっている。
【0067】
アンカーキャリアの品質(例えばCPICHのEc/No)は閾値よりも低く、または所定の時間にわたって閾値よりも低く、これもトリガとなることができる。別の言い方をすると、補助キャリアの品質が所定の時間にわたって閾値よりも高い。この閾値は、補助キャリアのCPICHのEc/Noに応じたものとすることができる。
【0068】
別のトリガは、アンカーキャリアの品質が第1の閾値よりも低く、補助キャリアの品質が第2の閾値よりも高い場合に生じることができる。測定報告の中のこれらのものの組合せも、同時に行われるアンカー周波数の変更とともに、周波数のスワップ(すなわち周波数間ハンドオーバ)またはサービングセルの変更をトリガすることができる。
【0069】
上記に述べた基準のうちの1つに従って測定報告がトリガされるとき、このトリガは、アンカーキャリアおよび補助キャリアがサービングセクタ内でスワップされる場合にはWTRU110がサービングセクタ内のアンカーキャリア周波数を変更すること、またはWTRU110がサービングセルもしくはサービングセクタを変更しながら、同時にアンカーキャリア周波数を変更することをもたらす。この測定報告がトリガされると、WTRU110は、アンカーセルおよび補助セルの両方をリッスンし続け、ハンドオーバを行うべきことを指示するHS−SCCH命令またはハンドオーバ指示を待つことができる。このHS−SCCHのモニタリングは、上記に開示した方法のうちの1つに従って行うべきである。
【0070】
ハンドオーバの終了時にWTRU110に2次ULが構成されない場合、ハンドオーバメッセージの受信時に、WTRU110は、アンカー周波数内のDL制御チャネル(すなわちF−DPCH、E−AGCH、E−HICH、およびE−RGCH)をリッスンしまたは受信することをやめ、アンカーキャリア内でHS−SCCHおよびHS−DPSCHのモニタを続け、このキャリアを補助キャリアとみなすことができる。WTRU110は、アンカーキャリアとして作動し始めるよう補助キャリアを再構成し(例えば、WTRU110は新たなアンカーキャリア内でF−DPCH、E−AGCH、E−RGCH等のモニタを開始する)、新たな周波数内でDPCCHおよびHS−DPCCHの送信を開始することもできる。
【0071】
WTRU110は、新たな周波数を用いて同期手順(すなわち同期A)を実行することもできる。ハンドオーバが、ULキャリア周波数の変更をもたらす場合、WTRU110はそのハンドオーバが完了するや否や新たなUL周波数を用いて電力制御ループを開始し、新たな物理チャネル(すなわちF−DPCHまたはDPCCH)が確立される。初期DPCCH電力値には、WTRU110は、ネットワークが構成可能なDPCCH電力オフセットのあり得る加算とともに、前のアンカーキャリアで使用した最後のDPCCH電力を使用することができる。
【0072】
WTRU110が、様々な周波数の無線リンクを用いたソフトハンドオーバをサポートしない場合、WTRU110は、サービングセル以外の前の周波数における他のセル用の、アクティブセット内のすべての構成済みDL無線リンクを自律的に解放する。
【0073】
WTRU110が同じUL周波数を維持する場合、UL無線リンクを維持することもできる。
【0074】
このWTRUは、新たなアクティブセット用の新たなパラメータで構成されるRRCハンドオーバメッセージを、新たなキャリア内で待つことができる。
【0075】
ULデュアルキャリアが構成される場合、使用するアンカー周波数を変更することは、WTRU110が前のアンカーキャリア周波数内でのDPCCH送信およびHS−DPCCH送信をやめ、新たなアンカーキャリア周波数(すなわち前の補助周波数)内で送信を開始することを必要とする。ターゲットセクタ内でDC−HSUPAが構成される場合または情報が事前構成される場合、この変更はより少ない変更を要し、したがってはるかに速く行うことができる。WTRU110は、同じ構成済み物理チャネルを引き続き使用し、同じアクティブセットを用いて続行するが、論理関連(logical association)をアンカーから補助に、およびその逆に変更する。
【0076】
別の代替形態では、WTRU110は、アンカー周波数を補助周波数と切り替えることができる(すなわち前のアンカーキャリアはもはや使用されていない)。アンカー周波数が切り替えられる場合、WTRU110は、そのアンカーキャリア内で受信することを続けながら、ハンドオーバ指示を得るために補助キャリアのみをモニタすることができる。ハンドオーバ指示を受信すると、WTRU110は、前のアンカー周波数をリッスンすることをやめ、かつ/または補助キャリアをアンカーキャリアとして機能するように再構成することができる。例えば、WTRU110は、新たなアンカーキャリア内のF−DPCH、E−AGCH、E−RGCH等をモニタすることを開始する。
【0077】
WTRU110は、この新たな周波数を用いて同期手順を開始することもできる。ハンドオーバが、ULキャリア周波数の変更をもたらす場合、WTRU110はそのハンドオーバが完了するや否や新たなUL周波数を用いて電力制御ループを開始することができる。初期DPCCH電力値には、WTRU110は、ネットワークが構成可能なDPCCH電力オフセットのあり得る加算とともに、前のアンカーキャリアで使用した最後のDPCCH電力を使用することができる。
【0078】
WTRU110が、様々な周波数の無線リンクを用いたソフトハンドオーバをサポートしない場合、WTRU110は、サービングセル以外の他のセル用の、アクティブセット内の構成済みDL無線リンクのすべてを自律的に解放する。WTRU110が同じUL周波数を維持する場合、UL無線リンクを維持させることはオプションである。
【0079】
WTRU110は、新たなアクティブセット用の新たなパラメータで構成されるRRCハンドオーバメッセージを、新たなキャリアおよび新たな補助キャリア内で待つこともできる。
【0080】
上記に示したように、WTRU110は、デュアルセルHSDPAおよびHSUPAを用いるように構成することができる。図4は、Node Bが利用可能な周波数のうちの1つまたは複数を使用してWTRU110と通信する3つのシナリオを示した。図4を参照すると、最初のシナリオでは、WTRU110は単一キャリア動作で動作しており、HS−DSCH受信およびE−DCH受信を行っており、NB2およびNB3とソフトハンドオーバ状態にある。代替形態では、NB(またはセル)2およびNB3がアクティブセットに追加される場合、これらのNBはデュアルキャリア機能を備えるため、WTRU110は1次サービングセル情報で事前構成される。WTRU110は、2次HS−DSCHサービングセル情報および2次E−DCHサービングセル情報で事前構成することもできる。この事前構成される情報には、E−AGCH、E−RGCH、HS−SCCH、H−RNTI、E−RNTI、F−DPCH等が含まれ得るが、これだけに限定されない。あるいは、2次HS−DSCHサービングセルの事前構成のみが提供される。
【0081】
WTRU110が図4のシナリオ1からシナリオ2に移るとき、最良のセルの変更が生じる(すなわちイベント1Dがトリガされる)。2次HS−DSCHサービングセル情報のみが提供される場合、WTRU110は、ハンドオーバ指示を得るためにアンカーHS−DSCHサービングセルをモニタする。ハンドオーバ指示を受信する場合、WTRU110は、1次HS−DSCHサービングセルおよび2次HS−DSCHサービングセル両方への、速いサービングセルの変更を行う。2次HS−DSCHサービングセル情報および2次E−DCHサービングセル情報の両方が事前構成される場合、アンカー周波数上でHS−SCCH命令を受信した後、WTRU110は、1次HS−DSCH受信および2次HS−DSCH受信を構成し、1次E−DCH送信および2次E−DCH送信の両方を開始する。1つまたは複数のサービングセルの変更が行われる場合、WTRU110は、2次キャリア上で同期手順を実行することができる。これは、進行中の2次E−DCH送信がソースセル内で得られなかったためである。
【0082】
代替形態では、RRCは2次E−DCH送信パラメータを構成するが、2次キャリアをアクティブ化させるHS−SCCH命令をWTRU110が受信するまで、2次E−DCHを介した送信は始まらない。WTRU110が送信する測定値に従い、2次アクティブセットがネットワークにより更新される。この2次アクティブセット内のセルのうちの1つが、(上記の図4のNB4のように)アンカーアクティブセット内に存在しない場合、このネットワークは、セル4に関する1セットの事前構成された2次E−DCHサービングセルパラメータ、および1セットのHS−DSCHパラメータをWTRU110に提供することができる。あるいは必要に応じて、このネットワークは、このキャリアがアンカーキャリアになるためのすべてのパラメータでWTRU110を事前構成することができる。
【0083】
WTRU110がシナリオ2から、イベント1Dがトリガされ、最良のセルが2次周波数にのみ属するセルであり、1次セルが存在しない、シナリオ3に移るとき、速い周波数の変更を行うことができる。WTRU110がイベント1Dで、セル4を最良のセルとして指示する測定報告をトリガすると、WTRU110は、ソースHS−DSCHセルおよびソースE−DCHセル、ならびに同時に、事前構成された2次キャリア情報内で提供される第1のHS−SCCHセットをモニタし続ける。2次周波数内のHS−SCCHを介して命令を受信すると、WTRU110は、セル4へのサービングセルの変更、および同時に、速い1次周波数の変更を行うことができる。WTRU110は2次キャリア上で既に同期され、既にアクティブセットを有するため、WTRU110は同期手順を行う必要なく、新たな1次サービングセルを介して送信を続けることができる。f1において前に確立した無線リンクは解放され、WTRU110は単一キャリア動作のみを行う。f1キャリアのアクティブセット内のセルに関する事前構成済み情報は、WTRU110内に維持/記憶し、2次事前構成済みHS−DSCHおよびE−DCHサービングセル情報として扱うことができる。
【0084】
WTRU110がシナリオ2(すなわちセル2の中)にあり、サービングセルの変更が検出され(すなわちイベント1D)、新たな最良のセルが2次周波数(すなわちf2)内にあることができる場合、WTRU110は、サービングセルの変更ならびにアンカーキャリアおよび2次キャリアの変更も実行する、サービング変更コマンドを受信することができる。この場合、WTRU110は、ハンドオーバ指示を得るためにターゲットアンカーHS−DSCHセルをモニタし、2次キャリアへのハンドオーバを行うことができる。あるいは、WTRU110は、ターゲットアンカーHS−DSCHおよび2次HS−DSCHの両方をモニタし、アンカーHS−DSCHセル上で命令を受信する場合、WTRU110は、同じアンカーキャリアを保ちながらサービングセルの変更を行うことができる。別の代替形態では、2次HS−DSCHセル上で命令を受信する場合、WTRU110は、サービングセルの変更を行い、2次周波数(f2)をWTRU110のアンカーキャリアとして構成し、この新たな周波数を介したDPCCHやHS−DPCCHの送信など、すべてのアンカーキャリア動作を開始する。f1およびf2のアクティブセットは維持され、同期手順を開始する必要はない。
【0085】
(実施形態)
1.マルチセルWTRU(無線送受信ユニット)内でサービングセルの変更を実施するための方法であって、
アクティブセットにセルを追加するステップと、
サービングセル情報を受信して、その追加したセルの1次サービングセルおよび2次サービングセルを事前構成するステップと、
そのサービングセル情報を記憶するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【0086】
2.その事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのうちの少なくとも1つを、ハンドオーバ指示を得るためにモニタするステップと、
ハンドオーバ指示を受信するという条件で、事前構成されるサービングセル情報を使用して、ソース1次サービングセルおよびソース2次サービングセルから、その1次サービングセルおよび2次サービングセルへのサービングセルの変更を行うステップと
をさらに含むことを特徴とする実施形態1に記載の方法。
【0087】
3.事前構成される2次サービングセルのサービングセル情報は、その事前構成される2次サービングセルの2次HS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)サービングセル情報、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)、H−RNTI(HS−DSCH無線ネットワークトランザクション識別子)を含むことを特徴とする上記実施形態のいずれかに記載の方法。
【0088】
4.その事前構成される1次サービングセルは、モニタされることを特徴とする上記実施形態のいずれかに記載の方法。
【0089】
5.サービングセルの変更を行うステップは、その事前構成される情報を使用して1次サービングセル、および2次サービングセルのHS−DSCHを再構成するステップを含むことを特徴とする実施形態2〜4のいずれかに記載の方法。
【0090】
6.サービングセルの変更を行うステップは、E−DCH(拡張専用チャネル)を再構成するステップを含むことを特徴とする実施形態2〜5のいずれかに記載の方法。
【0091】
7.E−DCH送信を開始するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態6に記載の方法。
【0092】
8.E−DCH送信は、サービングセルを変更する前に、ソース2次セルがE−DCHを送信していたという条件で開始されることを特徴とする実施形態7に記載の方法。
【0093】
9.E−DCH送信は、2次E−DCHをアクティブ化させるHS−SCCH命令が受信されるという条件で開始されることを特徴とする実施形態6〜8のいずれかに記載の方法。
【0094】
10.サービングセル情報は、アクティブセット更新手順の間に受信されることを特徴とする上記実施形態のいずれかに記載の方法。
【0095】
11.最良のセルの変更が生じたかどうかを判定するステップと、
最良のセルの変更が生じたという条件で、測定報告を送信するステップと
をさらに含むことを特徴とする上記実施形態のいずれかに記載の方法。
【0096】
12.ソース1次サービングセルおよび2次サービングセル上でHS−DSCHを受信することをやめるステップと、
事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのモニタを開始するステップと
をさらに含むことを特徴とする実施形態2〜11のいずれかに記載の方法。
【0097】
13.ソース1次サービングセルおよび2次サービングセル上でHS−DSCHを受信することをやめるステップと、
事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのうちの1つのモニタを開始するステップと
をさらに含むことを特徴とする実施形態2〜11のいずれかに記載の方法。
【0098】
14.HS−DSCHを受信することがやめられたという指示を、ソース1次サービングセルまたは2次サービングセルに送信するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態12〜13のいずれかに記載の方法。
【0099】
15.その指示は、レイヤ1シグナリングを使用して送信されることを特徴とする実施形態14に記載の方法。
【0100】
16.CQI(チャネル品質インジケータ)の特殊値が、HS−DPCCH上でソース1次サービングセルまたは2次サービングセルに報告されることを特徴とする実施形態15に記載の方法。
【0101】
17.その指示は、レイヤ2シグナリングを使用して送信されることを特徴とする実施形態14〜16のいずれかに記載の方法。
【0102】
18.SI(システム情報)の特殊予約値が、ソース1次サービングセルまたは2次サービングセルに送信されることを特徴とする実施形態14〜17のいずれかに記載の方法。
【0103】
19.その指示は、レイヤ3シグナリングを使用して送信されることを特徴とする実施形態14〜18のいずれかに記載の方法。
【0104】
20.測定報告は、ソース1次サービングセルまたは2次サービングセルがモニタされるのを停止される時点を含むことを特徴とする実施形態14〜19のいずれかに記載の方法。
【0105】
21.ソース1次周波数およびソース2次周波数のうちの少なくとも1つを変更するステップをさらに含むことを特徴とする上記実施形態のいずれかに記載の方法。
【0106】
22.ソース1次サービングセルとして使用するために、ソース2次サービングセルをDL/UL(ダウンリンク/アップリンク)情報で事前構成するステップをさらに含むことを特徴とする実施形態21に記載の方法。
【0107】
23.実施形態1〜22のいずれかに記載の方法を実施するように構成されることを特徴とするWTRU(無線送受信ユニット)。
【0108】
24.デュアルセルHSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)およびHSUPA(高速アップリンクパケットアクセス)を用いるように構成されることを特徴とする実施形態23に記載のWTRU。
【0109】
25.実施形態1〜22のいずれかに記載の方法を実施するように構成されることを特徴とするNode B。
【0110】
26.実施形態1〜22のいずれかに記載の方法を実施するように構成されることを特徴とするプロセッサ。
【0111】
本開示を3GPP WCDMAシステムとの関連で記載したが、本開示はデュアル(またはマルチ)セル(またはキャリア)動作をサポートすることができるどんな無線通信システムにも適用できることを理解すべきである。
【0112】
諸特徴および要素を上記に特定の組合せにより説明したが、それぞれの特徴または要素を、他の特徴および要素なしに単独で、または他の特徴および要素を伴うもしくは伴わない様々な組合せで使用することができる。本明細書に示した方法または流れ図は、汎用コンピュータまたはプロセッサによって実行するためにコンピュータ可読記憶媒体中に実施されるコンピュータプログラム、ソフトウェア、またはファームウェアで実施することができる。コンピュータ可読記憶媒体の例には、ROM(読出し専用メモリ)、RAM(ランダムアクセスメモリ)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体記憶装置、内蔵ハードディスクやリムーバブルディスクなどの磁気媒体、光磁気媒体、およびCD−ROMディスクやDVD(デジタル多用途ディスク)などの光学媒体が含まれる。
【0113】
適切なプロセッサには、例えば汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、DSP(デジタル信号プロセッサ)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアに関連する1個または複数個のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)回路、他の任意の種類の集積回路(IC)および/または状態機械が含まれる。
【0114】
ソフトウェアに関連するプロセッサを、WTRU(無線送受信ユニット)、UE(ユーザ機器)、ターミナル、基地局、RNC(無線ネットワークコントローラ)または任意のホストコンピュータで使用する無線周波数トランシーバを実装するために使用することができる。WTRUは、カメラ、ビデオカメラモジュール、テレビ電話、スピーカホン、振動デバイス、スピーカ、マイクロホン、テレビトランシーバ、ハンズフリーヘッドセット、キーボード、Bluetooth(登録商標)モジュール、FM(周波数変調)無線ユニット、LCD(液晶ディスプレイ)ディスプレイユニット、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレイユニット、デジタル音楽プレイヤ、メディアプレイヤ、ビデオゲーム機モジュール、インターネットブラウザ、および/または任意のWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)もしくはUWB(超広帯域)モジュールなど、ハードウェアおよび/またはソフトウェアによって実装されるモジュールと組み合わせて使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチセルWTRU(無線送受信ユニット)内でサービングセルの変更を実施するための方法であって、
アクティブセットにセルを追加するステップと、
サービングセル情報を受信して、前記追加したセルの1次サービングセルおよび2次サービングセルを事前構成するステップと、
前記サービングセル情報を記憶するステップと
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのうちの少なくとも1つを、ハンドオーバ指示を得るためにモニタするステップと、
ハンドオーバ指示を受信するという条件で、前記事前構成されるサービングセル情報を使用して、ソース1次サービングセルおよびソース2次サービングセルから、前記事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルへのサービングセルの変更を行うステップと
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記事前構成される2次セルの前記サービングセル情報は、前記事前構成される2次サービングセルの2次HS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)サービングセル情報、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)、H−RNTI(HS−DSCH無線ネットワークトランザクション識別子)を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記事前構成される1次サービングセルは、モニタされることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
サービングセルの変更を行うステップは、前記事前構成される情報を使用して1次サービングセル、および2次サービングセルの前記HS−DSCHを再構成するステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
サービングセルの変更を行うステップは、E−DCH(拡張専用チャネル)を再構成するステップを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
E−DCH送信を開始するステップをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
E−DCH送信は、サービングセルを変更する前に、前記ソース2次サービングセルが前記E−DCHを送信していたという条件で開始されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
E−DCH送信は、2次E−DCHをアクティブ化させるHS−SCCH命令が受信されるという条件で開始されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項10】
サービングセルの変更を実施するように構成されるマルチセルWTRU(無線送受信ユニット)であって、
追加されるセルのサービングセル情報を受信するように構成される受信機と、
前記追加されるセルの1次サービングセルおよび2次サービングセルを事前構成し、前記サービングセル情報を記憶するように構成されるプロセッサと
を備えることを特徴とするWTRU。
【請求項11】
前記受信機は、前記事前構成される1次サービングセルおよび2次サービングセルのうちの少なくとも1つを、ハンドオーバ指示を得るためにモニタするように構成され、
前記プロセッサは、前記受信機がハンドオーバ指示を受信するという条件で、前記事前構成されるサービングセル情報を使用して、ソース1次サービングセルおよびソース2次サービングセルから、前記1次サービングセルおよび2次サービングセルへのサービングセルの変更を行うように構成されることを特徴とする請求項10に記載のWTRU。
【請求項12】
前記事前構成される2次セルの前記サービングセル情報は、前記事前構成される2次サービングセルの2次HS−DSCH(高速ダウンリンク共有チャネル)サービングセル情報、HS−SCCH(高速共有制御チャネル)、H−RNTI(HS−DSCH無線ネットワークトランザクション識別子)を含むことを特徴とする請求項10に記載のWTRU。
【請求項13】
前記事前構成される1次サービングセルは、前記受信機によってモニタされることを特徴とする請求項11に記載のWTRU。
【請求項14】
前記事前構成される情報を使用して1次サービングセル、および2次サービングセルのHS−DSCHが再構成されることを特徴とする請求項13に記載のWTRU。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−525336(P2011−525336A)
【公表日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−514827(P2011−514827)
【出願日】平成21年6月19日(2009.6.19)
【国際出願番号】PCT/US2009/047891
【国際公開番号】WO2009/155480
【国際公開日】平成21年12月23日(2009.12.23)
【出願人】(510030995)インターデイジタル パテント ホールディングス インコーポレイテッド (229)
【Fターム(参考)】