有機エレクトロルミネセンス表示画面
【課題】駆動トランジスタのしきい電圧のドリフトによる表示劣化を解決する表示画面を提供する。
【解決手段】有機エレクトロルミネセンス表示画面において、各画点は有機ダイオードと、ダイオード用の第1及び第2の電流駆動回路とを含み、各駆動回路は、基準電圧とダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタT2と、ゲート電圧を駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、ゲート電圧を保持するための、駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサと、を備える。駆動トランジスタT2,T2’のゲート電圧は交互に、表示段階を制御するビデオ電圧Vv、又は回復段階を制御する遮断電圧Vbである。駆動トランジスタは1つが回復段階において、もう1つが表示段階において交互に制御され、その逆もある。
【解決手段】有機エレクトロルミネセンス表示画面において、各画点は有機ダイオードと、ダイオード用の第1及び第2の電流駆動回路とを含み、各駆動回路は、基準電圧とダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタT2と、ゲート電圧を駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、ゲート電圧を保持するための、駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサと、を備える。駆動トランジスタT2,T2’のゲート電圧は交互に、表示段階を制御するビデオ電圧Vv、又は回復段階を制御する遮断電圧Vbである。駆動トランジスタは1つが回復段階において、もう1つが表示段階において交互に制御され、その逆もある。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は有機エレクトロルミネセンス表示画面に関し、より具体的には能動マトリックス・タイプ又はAMOLED(能動マトリックス有機発光ダイオード"Active Matrix Organic Light Emitting Diode")の有機エレクトロルミネセンス表示画面に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネセンス表示画面において、画素(ピクセル)は有機発光ダイオードの構造である。そのような表示画面は、LCD(液晶ディスプレイ"Liquid Crystal Display")と称される装置のような他の表示装置と対照的に、何ら追加の光源を必要としない。その別の利点は低電力消費、高輝度、及び安い製作費を含む。ダイオードOLEDによるビデオデータの表示は、ダイオード電流の変調の原理に基づく。これは、表示されるビデオデータに対応する、そのゲートにおいて電圧を受け、対応する電流をダイオードに供給する電流駆動トランジスタにより達成される。
【0003】
図1には先行技術によるOLEDの画点又は画素の、等価回路線図が示されている。この図に例示されるように、その装置は通常、選択行S1,S2,...Sm、及びデータ列D1,D2,...Dnの交差した格子を含み、m及びnは整数である。マトリックスの各画素Pixi,jには、それによってこの画素が制御される1つの選択行Si,i∈[1,...m]、及び1つのデータ列Dj,j∈[1,...n]が対応する。各画素Pixi,jは有機発光ダイオード又はOLED、及び関連する電流駆動回路を備える。この回路はスイッチングトランジスタT1、保持コンデンサC1、及び電流制御又は「駆動」トランジスタT2を備える。スイッチングトランジスタT1のゲート電極は、関連するデータ列Djに接続された、対応する選択行Si及び伝導電極、ソース又はドレインに接続されている。その他の伝導電極は保持コンデンサC1の1つの端子、及び駆動トランジスタT2のゲート電極に接続されている。保持コンデンサC1は、基準電圧VDDに接続されたその別端子を有する。駆動トランジスタは基準電圧と接地との間で、有機発光ダイオードOLEDと直列に接続されている。ダイオードの陽極は、従ってトランジスタT2の伝導電極(ドレイン又はソース)に接続され、その陰極は表示画面の全てのダイオードに共通の電位VK、典型的には電気接地に接続されている。本例において、トランジスタT1及びT2はn型である。
【0004】
通常のやり方では、各々の新たな映像フレームにおいて、画素の行はそれら個別の選択行S1,S2,...Smへの、行時間にわたって続く選択電圧Vgonの印加によって順に選択される。画素の選択された行に対応するビデオデータ信号は、データ列D1,...Djに加えられる。これらの選択行及びデータ列は、マトリックス内又はその外に組み込まれ得る、行ドライバ及び列ドライバと呼ばれるそれぞれの駆動回路により制御される。これらの回路は当業者によく知られている。
【0005】
画素Pixi,jがここで考慮される。選択行Siが選択されたとき、スイッチングトランジスタT1は行のアドレス指定時間(行時間)にわたってオンする。それはデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT1は次にオフし、画素をデータ列から切り離す。コンデンサC1はそのときトランジスタT2のゲート電圧が維持されることを確実にする。トランジスタT2は制御された電流源として動作する。それは、そのゲートへ切り替えられたビデオ電圧にその強さが依存する電流をダイオードOLEDに供給する。ダイオードOLEDは対応する光の強さを放つ。この動作において、トランジスタT2は連続的に給電される。従って各映像フレームに関して、この電圧印加に対する負荷サイクルは100%である。ダイオードもまた100%の負荷サイクルで連続的に駆動される。
【0006】
駆動トランジスタT2内を流れる電流の強さは、トランジスタT2のゲートへ切り替えられた電圧のレベルに依存する。それは又このトランジスタのしきい電圧にも依存する。トランジスタのしきい電圧は、そのソースが電流を流せるように、トランジスタのゲートとソースとの間に印加されねばならない最小の電位差を表わすことが想起される。これ未満では、トランジスタは遮断されていると言われる。電位差が大きい程、トランジスタは飽和する迄より多くの電流を流すことを許容する。ドレイン−ソース間電流Idsは次の一般式で与えられる。Ids=K(Vgs−Vth)2、ここでVthはしきい電圧、そしてVgsはゲート−ソース間電圧である。
【0007】
表示画面の十分な輝度と良好な均一性を持つために、所与のグレーレベルに対応する電流Idsは表示画面のいずれの画素が考慮されたとしても、時間に対して一定でなければならない。
【0008】
本発明はとりわけ、その能動マトリックスのトランジスタ(画素Pixi,jのトランジスタT1及びT2)がTFTと称される薄膜トランジスタである、AMOLED表示画面に関し、そして特にそのマトリックスが有利にも安価な、アモルファスシリコンTFTトランジスタを有する能動マトリックスを用いたAMOLED表示画面に関する。これらの表示画面において、駆動トランジスタT2のしきい電流の大幅なプラスのドリフトが、そのゲートに連続的に印加される(100%の負荷サイクルの)電圧レベルに伴って観察される。より一般的に、これらのトランジスタのしきい電圧は、温度と、それに印加されるゲート−ソース間電圧と、そして負荷サイクル、言い換えればフレーム時間に関してその間に電圧Vgsが印加される時間と共に変化する。これはまた他のタイプのトランジスタ、例えばアモルファスシリコンと多結晶シリコンとの間の材料を使用するトランジスタにも当てはまる。
【0009】
図2は、しきい電圧Vth0を伴う初期条件下における、アモルファスシリコンTFTトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsの関数としての、ドレイン−ソース間電流Idsの典型的な曲線1を例示する。本例において、トランジスタはn型トランジスタである。そのようなトランジスタはプラス又はゼロのしきい電圧を有する。それは、そのしきい電圧よりも高いプラスのゲート−ソース間電圧を印加することにより導通させられる。トランジスタが1フレームの時間(典型的には20ms)にわたりプラスのストレスSPに、言い換えればトランジスタのしきい電圧よりも高いゲート−ソース間電圧を受けた後で、Vgsが増加する方向への最初の曲線の移動に相当する、第2の曲線2が得られる。これはプラスのストレスにより、トランジスタのしきい電圧がVth0からVth1>Vth0へと増加したことを意味する。この影響は、同じゲート−ソース間電圧に対して、より小さい電流Idsがトランジスタ内で駆動され、それゆえダイオードOLEDはより少ない光を発するであろうということである。
【0010】
表示されるべき所与のデータ値に対して、得られる光のレベルは、従って観察の時のトランジスタの有効しきい電圧に応じて可変である。しきい電圧はプラスのドリフトを有するため、駆動トランジスタにより供給される電流は減少し、それはAMOLED表示画面における輝度のロスをもたらす。
【0011】
表示されるべきビデオ電圧は1つの画素から別の画素へと変化するため、駆動トランジスタT2のしきい電圧のこの変化は、さらにAMOLED表示画面にわたって著しい不均一をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の1つの目的は、有機発光ダイオードを制御する駆動トランジスタのしきい電圧のドリフトによる、AMOLED表示画面におけるこの表示の劣化の問題を解決することである。
【0013】
本発明の1つの目的は、回路及びアドレス指定制御に関して、最小コストでの構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この技術的問題に対する1つの解決策は、主として各画素の駆動トランジスタのしきい電圧におけるドリフトに対し、回復段階を提供することにある本発明において見出されている。この回復段階の間、駆動トランジスタはそのゲートに印加される適切な値の電圧により遮断される。トランジスタは次に、しきい電圧がその初期値Vth0付近に戻るような方法で、表示期間中にそれが受けたストレスとは逆のストレスを受ける。ダイオードは100%の負荷サイクルで駆動されねばならないため、片方がダイオードにおける電流を駆動する間、他方は遮断され、その逆もあるように、ダイオードあたり第1及び第2の、適切な方法で制御される駆動トランジスタがそれゆえ備えられる。各トランジスタに対して平均的には、しきい電圧のドリフトはゼロである。
【0015】
従って本発明は、それぞれの選択行及びデータ列を用いて複数の画点上に連続的な映像フレーム・データを表示するために、選択行とデータ列との交差した格子を備え、各画点が有機ダイオードと、前記ダイオード用の第1及び第2の駆動回路とを含み、各駆動回路が、基準電圧と前記ダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタと、ゲート電圧を前記駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、前記ゲート電圧を保持するための、前記駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサと、を備え、駆動トランジスタの前記ゲート電圧が交互に、表示段階を制御するビデオ電圧、又は回復段階を制御する遮断電圧であり、そして駆動トランジスタが交互に、1つは回復段階において、もう1つは表示段階において、及びその逆に制御されることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示画面に関する。
【0016】
これらの回路の制御は、m行とn列によって組織されるn.m個の画点を有するマトリックスにおいて、それが行の選択行としてマトリックスのm行の選択行のみ、及び/又はデータ列としてマトリックスのn列のデータ列のみを使用するような方法で最適化される。 遮断電圧はビデオ電圧の関数であることが望ましい。
【0017】
本発明はまた、各駆動回路が、基準電圧と前記ダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタと、ゲート電圧を前記駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、前記ゲート電圧を保持するための、前記駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサと、そしてゲート電圧として一方にビデオ電圧を印加し、もう一方に遮断電圧を印加するように、前記第1と第2の回路を制御するための手段とを含む、有機ダイオードと前記ダイオード用の第1及び第2の駆動回路と、を備える、エレクトロルミネセンス表示画面における制御回路に関する。
1つの変形において、前記第1と第2の駆動回路の各々は、スイッチングトランジスタのゲートと駆動トランジスタのゲートとの間に接続された、別のスイッチングトランジスタを含む。
【0018】
本発明は表示画面の選択行及び/又はデータ列を用いる、これら駆動回路の制御の幾つかの実施形態に関する。
【0019】
有利なことに、これらの回路を適切な方法で制御するため、液晶表示(LCD)画面において、選択行を制御する行ドライバ及び/又はデータ列を制御する列ドライバが使用される。
【0020】
本発明のその他の利点及び特徴は、制限されない例として与えられる本発明の実施形態の例示的な図面を参照して、以下の説明に詳述されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】既に上述されているが、先行技術によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図2】トランジスタのしきい電圧のドリフトに関する既知の現象を例示する。
【図3】本発明の第1の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図4】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図5】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図6】本発明の別の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図7】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図8a】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図8b】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図9】本発明の別の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図10】対応するアドレス指定モードを例示する。
【図11】本発明の別の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図12】対応するアドレス指定シーケンスを例示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
説明の明快さ及び単純さのため、様々な図に共通の要素は同じ参照記号を持つ。図において、トランジスタT2及びT2’のゲートに印加される電圧は、Vg(T2)及びVg(T2’)で示される。
【0023】
本発明により、及び図3、6、9及び11に例示されるように、有機エレクトロルミネセンス表示画面の各画点(又は画素)Pixi,jは、この点Pixi,jの有機発光ダイオードOLEDと関連する、同じ構造の2つの駆動回路COM及びCOM’を含む。ダイオードOLEDは、それを経由して電流で駆動される第1の電極E1、及び画面の全てのダイオードに共通の電位VKに接続された第2の電極E2(陰極)を含む。以下において、この電位は電気接地であると考えられ、対応する記号により表わされる。
【0024】
2つの駆動回路COM及びCOM’は各々、それらの出力においてダイオードOLEDの電極E1に接続されている。それらは同一の構造を有する。それらは各々スイッチングトランジスタ、駆動トランジスタ、及び保持コンデンサを備える。慣例により、COMとして引用される第1の回路のこれら素子は、T1、C1、及びT2で示され、COM’として引用される第2の回路のこれら素子は、T1’、C1’、及びT2’で示される。
【0025】
本発明によれば、これらの回路COM及びCOM’は、各映像フレームにおいて異なる機能を持つような方法で、マトリックスの選択行及び/又はデータ列により制御され、これらの機能は周期的に反転される。これらの機能は、1.−ダイオードOLEDへ対応する電流を供給するために、駆動トランジスタのゲートへのビデオ電圧の印加によりビデオ情報を表示すること、及び2.−遮断電圧がその間に駆動トランジスタのゲートに印加される回復段階により、第一の機能によって生じるストレスを補償することである。
【0026】
従って、所与の映像フレームの間、2つの回路の1つ、例えば回路COMは、そのトランジスタT2のゲートに対応するビデオ電圧を印加することにより、ダイオードOLEDを経由してビデオ情報を表示する機能を有し、その一方でCOM’の例における別の回路は、そのトランジスタT2’のゲートに遮断電流を印加する機能を有し、それはこのトランジスタを本発明による、しきい電圧におけるドリフトの回復のための段階へと移す。2つの回路の機能は周期的に反転される。回路COM’はそのとき、そのトランジスタT2’に対応するビデオ電圧を印加することにより、ビデオ情報を表示する機能を有し、その一方で回路COMは、それに遮断電圧を印加することにより、そのトランジスタT2により経験されたストレスを補償する機能を有する。
【0027】
平均すると、その駆動トランジスタのストレスを除去するために、2つのフレームごとにその1つが各駆動回路に対して使用されるため、能動マトリックスの各駆動トランジスタのしきい電圧の平均ドリフトはゼロ又は、ほぼゼロである。これはダイオードが連続的に駆動された(負荷サイクル100%)まま留まるように、ダイオードOLEDへのビデオ電圧の印加に関する、負荷サイクルに影響を与えることなく達成され得る。
【0028】
駆動回路の機能の反転周期はフレーム期間であることが望ましい。新たな映像フレームごとに、回路の機能は反転される。より一般的には、機能の反転はKフレーム毎と想定され、Kは任意の整数である。回路COM及びCOM’の対応するアドレス指定モードは、市販の行ドライバ及び列ドライバを使用することにより容易に実施され得ることが見られるであろう。
【0029】
回復段階の遮断電圧は所定の固定された電圧であり得る。それは可変が有利である。各画点に関し、それはその画点に印加されるビデオ電圧の関数であることが有利である。実際、印加されたビデオ電圧は表示画面の1つの画素から別の画素へ変化する。所与の画素に対して、ビデオ電圧はまた時間と共に1つのフレームから別のフレームへ変化する。しきい電圧のドリフトは従って1つの画素から別の画素にわたって変化し得る。このため、遮断電圧を固定することにより、回復段階にかかわらず不均一な輝度を伴う画像が得られる。それがビデオ電圧の逆であるストレス振幅を駆動トランジスタに加えるように、遮断電圧を有利に準備することにより、しきい電圧のドリフトの巧みな回復が実行される。
【0030】
図3に例示されている本発明による実施形態がここで考えられる。表示画面はn.m個の画素Pixi,jを含み、i=1〜m、j=1〜nである。それはm行の選択行Siを含み、各行は表示画面のn個の画素がアドレス指定されることを可能にする。それはビデオ電圧及び遮断電圧が1つの選択行のn個の画素の各々に印加されることを可能にする2.n列のデータ列Dj及びDj’を含む。
【0031】
より正確に、各画素Pixi,jには、それにスイッチングトランジスタT1及びT1’のゲートが接続された1つの選択行Si、第1のデータ列Dj、及び第2のデータ列Dj’が対応する。第1のデータ列Djは駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタに接続され、第2のデータ列Dj’はその他の駆動回路のスイッチングトランジスタに接続されている。従って、本例においてDjは回路COMのスイッチングトランジスタT1に接続され、Dj’は回路COM’のスイッチングトランジスタT1’に接続されている。
【0032】
図4に例示されているように、与えられた映像フレームkの間、データ列Djはビデオ電圧Vvを供給し、データ列Dj’は遮断電圧Vbを供給するであろう。そのとき電流をダイオードOLEDに供給するのは駆動トランジスタT2であり、その一方でトランジスタT2’は回復段階にあるであろう。
【0033】
別の映像フレーム、例えば次のフレームk+1の間、その逆が生じるであろう。列Djは遮断電圧Vbを供給し、データ列Dj’はビデオ電圧Vvを供給するであろう。そのとき電流をダイオードOLEDに供給するのは駆動トランジスタT2’であり、その一方でトランジスタT2は回復段階にあるであろう。
【0034】
トランジスタT2とT2’の二元的な挙動を実証する、対応したアドレス指定シーケンスの一例が図5に図式的に例示されている。1つが表示段階にあるとき、もう1つは回復段階にあり、その逆もある。
【0035】
画素に印加される遮断電圧は所定の固定された電圧、又は有利に、1つの画素から別の画素にわたって変化し得る電圧であり、それは画素に印加されるビデオ電圧であることが見られた。
【0036】
液晶ディスプレイ(LCD)において通常用いられる列ドライバは、図3の実施形態による表示画面の2n列のデータ列を制御するための列ドライバとして、有利に使用され得る。実際に、これらのドライバは、印加されるビデオ電圧の関数であるミラー電圧と称される電圧を供給するために設計される。より正確には、それらは所与の画素の行に対し、入力において受信されるビデオ信号DATA VIDEOの関数である、マトリックスの各データ列Djに印加されるべきビデオ電圧、又は対応するミラー電圧を通常その出力において供給する。LCD画面の画点は、ビデオ電圧がそれに印加される1つの画素電極と、基準電圧がそれに印加される、全画素に共通の対電極とを有する液晶セルであることが想起される。所与のビデオ電圧のミラー電圧は、画素の端子をわたる電界の方向が反転され、しかし同じ輝度(同じグレーレベル)を得ることを可能にするような電圧である。LCD画面の列ドライバは、従ってマトリックスの各データ列に対し、関連するフレーム(反転されたフレームモード)に従って、及び/又は画素列(反転された列モード)に従って、1つ又はその他の電圧を通常その出力において供給する。反転された列モードにおいて、以下の動作がそれゆえ生じるであろう。1つのフレームにおいて、ビデオ電圧がデータ列Dj,Dj+2,Dj+4に印加され、そしてミラー電圧がデータ列Dj+1,Dj+3,Dj+5に印加される。次のフレームにおいて、その逆が生じる。ミラー電圧がデータ列Dj,Dj+2,Dj+4に印加され、そしてビデオ電圧がデータ列Dj+1,Dj+3,Dj+5に印加される、等々である。既知のやり方において、これは画素における電界の方向を交互に入れ替えることにより、「マーキング」として知られる現象が起きることを防止し、そして電力消費の低減を可能にする。
【0037】
ミラー電圧は、画素においてビデオ電圧に対するのと同じ伝達係数を得るために、対電極の電圧に対して定義される。一般的に言うと、ビデオ電圧はプラスとして取られ、ミラー電圧はマイナスとして取られる。
【0038】
従って、ミラー電圧はビデオ電圧に相当する逆の振幅を有する。この定義はビデオ電圧の関数である可変の遮断電圧の概念に非常に良く当てはまる。電流伝導を制御するビデオ電圧により生じる電圧ストレスに比べてマイナスである、逆の振幅の電圧におけるストレスがかけられる。この逆振幅の値は、実際に、ビデオ電圧により発生するストレスに対して最適な方法で補償するようなやり方で、測定により決定される。
【0039】
与えられた振幅のビデオ電圧を補償するために印加される遮断電圧は、適切な測定により決定され得る。所与の表示画面に適用できる対応表が従って定義され得る。そのとき、対応するビデオ電圧レベル及びミラー電圧レベルを通常供給する、分圧器回路における抵抗の適切な値を用いることで十分であろう。
【0040】
そのようなLCD画面の列ドライバは、従って図3に例示されているような表示画面のデータ列を制御するために用いられ得る。各画素列jに対し、2つの出力であるビデオ電圧Svj及びミラー電圧Smjを出力し、これら2つの出力を第1にデータ列Djに、第2にデータ列Dj’に接続し、そしてこの列ドライバを反転された列モード(図4)で制御することで十分である。1つのフレームkにおいて、列ドライバはビデオ電圧をデータ列Djに印加し、そしてミラー電圧、すなわち遮断電圧をデータ列Dj’に印加する。次のフレームにおいて、その逆が生じる。列ドライバはミラー電圧、すなわち遮断電圧をデータ列Djに印加し、そしてビデオ電圧をデータ列Dj’に印加し、さらに例えばフレームからフレームへと続く。
【0041】
図6は本発明の別の実施形態を例示している。図3に例示されている実施形態におけるように、表示画面はn.m個の画素Pixi,jを含み、i=1〜m、j=1〜nである。それはm行の選択行Siを含み、各行は表示画面のn個の画素がアドレス指定されることを可能にする。それは2.n列のデータ列Dj及びDj’を含み、それらはビデオ電圧と遮断電圧が、選択行のn個の画素の各々に印加されることを可能にする。それは図3に関して見られる前の実施形態に比べて、2つのドライバ回路COM及びCOM’の制御が同時に、表示画面SiとSi−1の2つの選択行、及び2つのデータ列DjとDj’を使用する点において異なる。
【0042】
この実施形態は「逆垂直走査」として知られるマトリックスのためのアドレス指定モードに対応する。1フレームの間に選択行は上端から下端まで順次アドレス指定され、次のフレームにおいてそれらは下端から上端へ順次アドレス指定される。
【0043】
より詳細に見ると、本発明のこの実施形態において、それに駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタのゲートが接続された選択行Siと、それに別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートが接続された、望ましくは前の選択行Si−1であるマトリックスの別の選択行とが、各画素Pixi,jに対応させられている。各画素Pixi,jには、第1のデータ列Dj及び第2のデータ列Dj’もまた対応させられている。第1のデータ列Djは駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタに接続され、第2のデータ列Dj’は別の駆動回路のスイッチングトランジスタに接続されている。このように、本例において、回路COMのスイッチングトランジスタT1のゲートはSiに接続され、回路COM’のスイッチングトランジスタT1’のゲートはSi−1に接続されている。Djは回路COMのスイッチングトランジスタT1に接続され、Dj’は回路COM’のスイッチングトランジスタT1’に接続されている。
【0044】
本例は駆動回路COM及びCOM’の保持コンデンサの接続の変形を例示する。駆動回路のうちの1つの、保持コンデンサは別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートを制御する選択行に接続されている。このように、駆動回路COMの保持コンデンサC1は、駆動回路COM’のトランジスタT1’のゲートに接続された選択行Si−1に接続されている。駆動回路COM’の保持コンデンサC1’は、駆動回路COMのトランジスタT1のゲートに接続された選択行Siに接続されている。前のように、コンデンサC1及びC1’は基準電圧Vddに接続され得る。
【0045】
動作モードは次のようであろう。
【0046】
1つの映像フレーム、例えばフレームkの間、選択行は上端から下端まで、言い換えれば1からmまで添え字iが増加する方向(図1)に、順次走査される。この場合及び図7に示されるように、データ列Djはビデオ電圧を供給するために制御され、データ列Dj’は遮断電圧を供給するために制御される。
【0047】
選択行Si−1がアドレス指定されたとき、電圧レベルVgonを対応する行時間の間だけ印加することにより、回路COM’のスイッチングトランジスタT1’は導通している。それは列Dj’にそのとき存在する遮断電圧を、トランジスタT2’のゲートへ切り替える。トランジスタT2’は回復段階に入る。
【0048】
選択行Siが次の行時間にアドレス指定されたとき、電圧レベルVgonを対応する行時間の間だけ印加することにより、回路COMのスイッチングトランジスタT1は導通している。それは列Djにそのとき存在するビデオ電圧を、トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT2は表示段階に入り、そして電流をダイオードOLEDに供給する。
【0049】
次のフレームk+1の間、選択行は逆の方向に、言い換えれば下端から上端へ、又は代わりにmから1まで添え字iが減少する方向(図1)に、順次走査され、データ列DjとDj’の役割は逆にされる。列Djは遮断電圧を供給し、列Dj’はビデオ電圧を供給する(図7)。選択行Siが、対応する行時間にわたって電圧レベルVgonを印加することによりアドレス指定されるとき、回路COMのスイッチングトランジスタT1は導通している。それはデータ列Djに存在する遮断電圧を、トランジスタT2のゲート及び関連する保持コンデンサC1へ切り替える。トランジスタT2は回復段階にある。
【0050】
選択行Si−1が次にアドレス指定されたとき、対応する行時間にわたって電圧レベルVgonを印加することにより、回路COM’のスイッチングトランジスタT1’は導通している。それはデータ列Dj’に存在するビデオ電圧を、トランジスタT2’のゲート及び関連する保持コンデンサC1’へ切り替える。
【0051】
このフレームk+1の間、表示段階にあるのはトランジスタT2’であり、回復段階にあるのはトランジスタT2である。
【0052】
対応するアドレス指定シーケンスは図8aに例示されている。それは垂直走査の交番により、表示段階と回復段階のそれぞれの継続時間が、画素の2つのトランジスタT2とT2’に関して同じではないことを実証する。図解されている例において、トランジスタT2の回復段階はその表示段階よりも長い。トランジスタT2’に対し、その逆は真である。実際に、画素Pixi,jのトランジスタT2とT2’の表示段階と回復段階の継続時間は、対応する選択行Siの順番iに依存する。実際には、1つのフレームの行の走査終了と、次のフレームの行の走査開始との間に遅延時間が含まれる。
【0053】
上端−下端の走査と下端−上端の走査との間の、近いか又は等しい継続時間に向かって収束するために、
・マトリックスが急速にアドレス指定され、そのとき遅延時間が次の走査の前に残されることができ、
・常に同じ方向へのX回の走査が、他の方向へのX回の走査に切り替えられる前に達成され得る。図8bの表は、X=2フレームごとの走査のそのような交番と共に、COMとCOM’間の回復時間とビデオ時間とがバランスされ得るという説明である。この図において、Vv(k)及びVb(k)は、フレームkの間に印加される、当該の選択行に対する画素のトランジスタT2及びT2’のゲート上へ切り替えられるビデオ電圧及び遮断電圧を表わす。当該の選択行が選択されない限り、トランジスタT2及びT2’のゲートの電圧レベルは、前のフレームk−1に対して印加された電圧レベルである。本表において、当該フレーム時間にわたる、及び4つの連続するフレームに対する電圧レベルの変化は、例S1における表示画面の上端の行に対して、表示画面の中央の行(Sm/2)に対して、及び表示画面の下端の行(Sm)に対して示されている。
【0054】
遮断電圧は固定され得るか、又はビデオ電圧の関数であり得る。後者の場合、そして図3に関連して見られる実施形態のように、LCD画面の先行技術からの列ドライバは、図6による表示画面のデータ列をアドレス指定するために用いられることが有利である。ドライバは次に、選択行Siの走査方向への、ビデオデータの呈示の反転に加えて、前の実施形態に記述されているように、データ列Dj,Dj’を制御するために使用されるであろう。例えば、1つのフレームにおいて、列ドライバはビデオ電圧を、上端から下端まで走査される行Siの連続的順序でデータ列Djに印加し、そして遮断のミラー電圧をデータ列Dj’に印加する。次のフレームにおいて、その逆が生じる。列ドライバは遮断のミラー電圧をデータ列Dj’に印加し、そしてビデオ電圧を、下端から上端へ走査される行Siの連続的順序でデータ列Djに印加する。そしてこれらがフレームからフレームへと続けて起こる。
【0055】
保持コンデンサが、駆動トランジスタのゲートと、選択行の走査の漸進的な交番と組み合わされたその選択行との間に接続されている、図6における実施形態は、C1又はC1’を経由した望ましくない接続の回避を可能にする。
【0056】
図3及び図6の実施形態において、駆動回路COM及びCOM’は先行技術の回路(図1)と同一であり、それらの駆動トランジスタT2及びT2’の交番制御は、制御されるデータ列の数を2倍にすることによって、それらのスイッチングトランジスタT1及びT1’を制御する選択行及びデータ列により得られる。
【0057】
図9及び図10に例示されている1つの変形において、駆動回路COM及びCOM’の表示機能及び回復機能の交番を可能にするため、データ列を使用する代わりに、選択行が使用される。データ列の数を2倍にする代わりに、選択行の数が2倍にされる。
【0058】
図9に例示されるように、そのとき画素ごとに2つ、2.m行の選択行があり、nのデータ列は表示画面のn.m個の画素Pixi,jと関連し、そしてマトリックスは行入れ替えタイプのモードでアドレス指定される。ビデオ電圧は偶数行に印加され、遮断電圧は奇数行に印加され(回復段階)、そして全ては次のフレームにおいて入れ替えられる。
【0059】
行ドライバに表示の交番制御と駆動回路COM及びCOM’の回復機能とを移す1つの利点は、複雑さ及びスペースの観点から、行ドライバは列ドライバよりも安価であるという事実にある。さらに、これらのドライバは容易にガラスへ、そして特にアモルファスシリコン技術に組み込まれることができる。
【0060】
この実施形態において、駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートは画素Pixi,jの選択行に接続され、その他の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートはSi’と表示される別の選択行に接続されている。行Si及びSi’は行ドライバSu及びSu+1の2つの連続した行であり、ここでu=1〜2m、i=1〜nである。
【0061】
マトリックスのアドレス指定は、ビデオをアドレス指定する選択行Siと回復をアドレス指定する行Si’とを有し、そして次のフレームにおいてその逆であるLCDに対する、行入れ替えタイプのアドレス指定に関連し得る。
【0062】
マトリックスのための対応するアドレス指定モードは、図9に関連してトランジスタT2及びT2’の二元の挙動を実証する、図10の表に例示されている。
【0063】
画素Pixi,jがここで考慮される。
【0064】
フレームkの間、行Su=Siがアドレス指定されたとき、トランジスタT1は導通しており、このときデータ列Djにおいて存在するビデオ電圧Vvを、トランジスタT2のゲート及びコンデンサC1へ切り替える。
【0065】
行Su+1=Si’がアドレス指定されたとき、トランジスタT1’は導通しており、このときデータ列Djにおいて存在するビデオ電圧Vbを、トランジスタT2’のゲート及びコンデンサC1’へ切り替える。
【0066】
列ドライバの制御に関して、所与の画素の駆動回路に対するビデオ/回復の交番が同じ列において実行される。そこにはビデオ電圧を表示する時間と、回復電圧を印加する時間とがある。行数が倍増される(u=2.m)ため、行時間は2で除算される。
【0067】
遮断電圧は前のフレームにおいて印加されたビデオ電圧の逆のビデオ電圧(列ドライバ出力)、あるいは所定のリセット電圧であり得る。このリセット電圧は例えば、そのとき欧州特許第0815552号明細書の出願において記述されているような、3つのTFTトランジスタを有する集積列ドライバ回路設計を用いることにより、多重化によって列に印加され得る。ドライバ出力か或いはリセット電圧のいずれかが列に送られる。
【0068】
本発明の別の実施形態は図11に例示されている。この実施形態は前述の2つの実施形態に比べて、表示画面の通常の選択行及びデータ列のみを用いるという利点を有する。n.m個の画素の表示画面に対して、それゆえ先行技術(図1)のようにm行の選択行Si及びn列のデータ列Djが存在する。言い換えれば、それは図3、6、及び9に例示されている実施形態とは対照的に、データ列が倍加されることを必要としない。これは回路の接続形態(行の交差、行の制御)及び占有スペースの観点から、貴重な利点である。
【0069】
これは駆動回路内に、それによって駆動トランジスタの交番制御が確実にされるであろう、追加のスイッチングトランジスタを備えることにより得られる。駆動回路のこの追加トランジスタは、回路COMに対してT3と表示され、回路COM’に対してT3’と表示される。
【0070】
より詳細に見ると、本発明のこの実施形態において、各画素Pixi,jには、2つの駆動回路COM及びCOM’のスイッチングトランジスタT1及びT1’に接続された単一のデータ列Djと、駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタのゲートがそれに接続された第1の選択行Siと、そして別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートがそれに接続された、望ましくは前の行Si−1であるマトリックスの別の選択行とが対応させられる。本例において、Siは回路COMのスイッチングトランジスタT1のゲートに接続され、Si−1は回路COM’のスイッチングトランジスタT1’のゲートに接続されている。回路COMの素子T1、C1、及びT2と、回路COM’の素子T1’、C1’、及びT2’とは一緒に接続され、そして前(図1、3、6)のようにダイオードに接続されている。
【0071】
各駆動回路に備えられた追加のスイッチングトランジスタは、駆動トランジスタのゲートとスイッチングトランジスタのゲートとの間に接続されている。この追加トランジスタのゲートは別の駆動回路と関連する選択行に接続されている。従って、図示されている例において、駆動回路COMはスイッチングトランジスタT1のゲートと、駆動トランジスタT2のゲートとの間に接続された、追加のトランジスタT3を備える。この追加のトランジスタは、選択行Si−1に接続されたそのゲートを有する。同様に、駆動回路COM’はスイッチングトランジスタT1’のゲートと、駆動トランジスタT2’のゲートとの間に接続された、追加のトランジスタT3’を備える。この追加のトランジスタは、選択行Siに接続されたそのゲートを有する。
【0072】
本図において、各駆動回路における保持コンデンサは基準電圧VDDに接続されている。保持コンデンサはまた図6と丁度同じように接続され得る。
【0073】
各駆動回路におけるスイッチングトランジスタT3及びT3’は、アドレス指定されていない選択行の電圧レベルVgoffの切り替えにより、駆動トランジスタの交互遮断を得ることを可能にする。実際に、各選択行はアドレス指定されていないとき、常にVgoffのレベルに設定される。このVgoffのレベルは、スイッチングトランジスタが遮断されるようなレベルである。それがアドレス指定されたとき、それはこの行に接続されたスイッチングトランジスタが「オン」状態に移行し、データ列に存在する電圧を駆動トランジスタのゲートへ切り替えるような方法で、行時間にわたりそれに印加された電圧レベルVgonを有する。説明されている例において、トランジスタT1、T2、T3、T1’、T2’、T3’は、それらのゲートにおけるレベルVgonによりオン状態に、そしてそれらのゲートにおけるレベルVgoffによりオフ状態に切り替えられるために、全て同じタイプ、例えばnタイプである。
【0074】
対応するアドレス指定シーケンスの一例は、トランジスタT2及びT2’の二元の挙動を実証する図12に図式的に例示されている。
【0075】
この実施形態は交番するやり方で2つの駆動される回路の二元制御を提供するために、逆垂直走査アドレス指定モードを用いる。
【0076】
この実施形態において、レベルVgoffは従って、追加のトランジスタT3により適切な方法で切り替えられる、駆動トランジスタ用の遮断電圧として用いられる。
【0077】
本動作はそのとき以下のようである。
【0078】
フレームkの間、表示画面は上端から下端まで走査される。
選択行Si−1がアドレス指定されたとき、トランジスタT1’及びT3は対応する行時間にわたり「オン」状態に切り替えられる。選択行Siはこのときアドレス指定されず、Vgoffのレベルにある。トランジスタT1及びT3’は「オフ」状態にある。
【0079】
トランジスタT1’はこのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2’のゲートへ切り替える。トランジスタT2’はダイオードを駆動するために必要な電圧を供給する。トランジスタT3は行Siに存在するレベルVgoffを、このトランジスタT2を遮断してそれを回復段階に置く、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。
【0080】
次に、選択行Si−1は非選択状態にされてVgoffの電圧レベルに引き戻され、選択行Siはアドレス指定され、電圧レベルVgonは対応する行時間にわたりそれに印加される。トランジスタT1及びT3’は導通状態又は「オン」状態に切り替えられる。トランジスタT1’及びT3は「オフ」状態に移行する。トランジスタT1はそのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT3’はそのとき選択行Si−1に存在する電圧レベルVgoffを、スイッチングトランジスタT2’のゲートへ切り替え、それは次に遮断され回復段階に入れられる。
【0081】
従って、遮断された後であって、前の行時間(選択行Si−1のアドレス指定)の間は回復段階にあるトランジスタT2は、残りのフレーム全体の間、印加されたビデオ電圧に対応する電流をダイオードOLEDに供給する。
【0082】
次のフレームk+1の間、表示画面の走査順序は逆にされ、従って行Siは行Si−1の前にアドレス指定される。画素Pixi,jの様々なトランジスタの役割は逆にされる。
【0083】
選択行Siがアドレス指定されたとき、トランジスタT1及びT3’は導通しているか「オン」である。このとき、アドレス指定されていない選択行Si−1は電圧レベルVgoffにある。トランジスタT1’及びT3は従って遮断される。トランジスタT1はそのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT2は電流をダイオードOLEDに供給する。トランジスタT3’はレベルVgoffを駆動トランジスタT2’のゲートへ切り替え、このトランジスタをオフし、回復段階へと変える。
【0084】
選択行Si−1がそれに続いてアドレス指定されたとき、トランジスタT1’及びT3はオンにされる。もはやアドレス指定されない選択行Siは、レベルVgoffにある。トランジスタT1及びT3’は遮断される。
【0085】
トランジスタT1’はそのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2’のゲートへ切り替え、それはオンされ電流をダイオードOLEDへと駆動する。トランジスタT3はレベルVgoffを駆動トランジスタT2のゲートへ切り替え、それはこのトランジスタを遮断して回復段階へと変える。
【0086】
従って、遮断された後であって、前の行時間(選択行Siのアドレス指定)の間は回復段階にあるトランジスタT2’は、次に残りのフレーム全体の間、印加されたビデオ電圧に対応する電流をダイオードOLEDに供給する。トランジスタT2’が遮断される一方で、電流をダイオードOLEDに供給するのはトランジスタT2である。
【0087】
変形の実施形態が想定され得る。例えば、追加のトランジスタT3及びT3’のゲートとドレインは異なる配置に従って選択行に接続され得る。重要なことはVgoffに関する切り替え指令を適切な時点に得ることである。選択行Siの画素を考えると、トランジスタT3のゲートは、例えば、前の選択行Si−1に、又そのドレインは現在の選択行Siに接続されることができ、そしてトランジスタT3’のゲートは、次の選択行Si+1に、又そのドレインは選択行Siに接続されることができる。
【0088】
図6に関して説明された実施形態のように、表示段階と回復段階の継続時間は2つのトランジスタT2とT2’に関して等しくない。これらの継続時間は、10頁30行目及びそれ以降の行に説明されているのと同じ原理を適用することによって収束させられ得る。
【0089】
本発明の実施例として丁度説明された実施形態において、又はそれらに由来する、これらの実施形態の変形において、そしてとりわけ図3、4、及び6に関連して見られる実施形態において、液晶表示画面(LCD)で通常使用される列ドライバは有利に用いられることが推察され、それらのドライバは、ビデオ電圧の関数である可変の遮断電圧を従って有利に供給し、それらの様々なアドレス指定モード(行入れ替え、列入れ替え、点入れ替え、フレーム入れ替え)は、ダイオードを100%の負荷サイクルで駆動する一方で、同時に駆動トランジスタにおいて表示段階及び回復段階の交番を備えることを可能にする。
【0090】
当業者は、表示画面の様々な駆動トランジスタの各々におけるビデオ電圧/遮断電圧の交番を用いて、求められる機能の仕方を達成するために、ドライバのミラー電圧出力を駆動トランジスタ用の遮断電圧出力として使用することにより、本発明による有機エレクトロルミネセンス表示画面を用いて、適切な方法で如何にしてこれらの様々なアドレス指定モードを利用するかを知る。遮断電圧はそのとき印加されたビデオ電圧の関数である。
【0091】
今しがた説明した本発明は、特にTFTトランジスタ(アモルファスシリコン)を有する能動マトリックスを用いた、有機エレクトロルミネセンス表示画面に適用可能である。それはより一般的に、能動マトリックスのエレクトロルミネセンス表示画面に適用し得る。
【技術分野】
【0001】
本発明は有機エレクトロルミネセンス表示画面に関し、より具体的には能動マトリックス・タイプ又はAMOLED(能動マトリックス有機発光ダイオード"Active Matrix Organic Light Emitting Diode")の有機エレクトロルミネセンス表示画面に関する。
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネセンス表示画面において、画素(ピクセル)は有機発光ダイオードの構造である。そのような表示画面は、LCD(液晶ディスプレイ"Liquid Crystal Display")と称される装置のような他の表示装置と対照的に、何ら追加の光源を必要としない。その別の利点は低電力消費、高輝度、及び安い製作費を含む。ダイオードOLEDによるビデオデータの表示は、ダイオード電流の変調の原理に基づく。これは、表示されるビデオデータに対応する、そのゲートにおいて電圧を受け、対応する電流をダイオードに供給する電流駆動トランジスタにより達成される。
【0003】
図1には先行技術によるOLEDの画点又は画素の、等価回路線図が示されている。この図に例示されるように、その装置は通常、選択行S1,S2,...Sm、及びデータ列D1,D2,...Dnの交差した格子を含み、m及びnは整数である。マトリックスの各画素Pixi,jには、それによってこの画素が制御される1つの選択行Si,i∈[1,...m]、及び1つのデータ列Dj,j∈[1,...n]が対応する。各画素Pixi,jは有機発光ダイオード又はOLED、及び関連する電流駆動回路を備える。この回路はスイッチングトランジスタT1、保持コンデンサC1、及び電流制御又は「駆動」トランジスタT2を備える。スイッチングトランジスタT1のゲート電極は、関連するデータ列Djに接続された、対応する選択行Si及び伝導電極、ソース又はドレインに接続されている。その他の伝導電極は保持コンデンサC1の1つの端子、及び駆動トランジスタT2のゲート電極に接続されている。保持コンデンサC1は、基準電圧VDDに接続されたその別端子を有する。駆動トランジスタは基準電圧と接地との間で、有機発光ダイオードOLEDと直列に接続されている。ダイオードの陽極は、従ってトランジスタT2の伝導電極(ドレイン又はソース)に接続され、その陰極は表示画面の全てのダイオードに共通の電位VK、典型的には電気接地に接続されている。本例において、トランジスタT1及びT2はn型である。
【0004】
通常のやり方では、各々の新たな映像フレームにおいて、画素の行はそれら個別の選択行S1,S2,...Smへの、行時間にわたって続く選択電圧Vgonの印加によって順に選択される。画素の選択された行に対応するビデオデータ信号は、データ列D1,...Djに加えられる。これらの選択行及びデータ列は、マトリックス内又はその外に組み込まれ得る、行ドライバ及び列ドライバと呼ばれるそれぞれの駆動回路により制御される。これらの回路は当業者によく知られている。
【0005】
画素Pixi,jがここで考慮される。選択行Siが選択されたとき、スイッチングトランジスタT1は行のアドレス指定時間(行時間)にわたってオンする。それはデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT1は次にオフし、画素をデータ列から切り離す。コンデンサC1はそのときトランジスタT2のゲート電圧が維持されることを確実にする。トランジスタT2は制御された電流源として動作する。それは、そのゲートへ切り替えられたビデオ電圧にその強さが依存する電流をダイオードOLEDに供給する。ダイオードOLEDは対応する光の強さを放つ。この動作において、トランジスタT2は連続的に給電される。従って各映像フレームに関して、この電圧印加に対する負荷サイクルは100%である。ダイオードもまた100%の負荷サイクルで連続的に駆動される。
【0006】
駆動トランジスタT2内を流れる電流の強さは、トランジスタT2のゲートへ切り替えられた電圧のレベルに依存する。それは又このトランジスタのしきい電圧にも依存する。トランジスタのしきい電圧は、そのソースが電流を流せるように、トランジスタのゲートとソースとの間に印加されねばならない最小の電位差を表わすことが想起される。これ未満では、トランジスタは遮断されていると言われる。電位差が大きい程、トランジスタは飽和する迄より多くの電流を流すことを許容する。ドレイン−ソース間電流Idsは次の一般式で与えられる。Ids=K(Vgs−Vth)2、ここでVthはしきい電圧、そしてVgsはゲート−ソース間電圧である。
【0007】
表示画面の十分な輝度と良好な均一性を持つために、所与のグレーレベルに対応する電流Idsは表示画面のいずれの画素が考慮されたとしても、時間に対して一定でなければならない。
【0008】
本発明はとりわけ、その能動マトリックスのトランジスタ(画素Pixi,jのトランジスタT1及びT2)がTFTと称される薄膜トランジスタである、AMOLED表示画面に関し、そして特にそのマトリックスが有利にも安価な、アモルファスシリコンTFTトランジスタを有する能動マトリックスを用いたAMOLED表示画面に関する。これらの表示画面において、駆動トランジスタT2のしきい電流の大幅なプラスのドリフトが、そのゲートに連続的に印加される(100%の負荷サイクルの)電圧レベルに伴って観察される。より一般的に、これらのトランジスタのしきい電圧は、温度と、それに印加されるゲート−ソース間電圧と、そして負荷サイクル、言い換えればフレーム時間に関してその間に電圧Vgsが印加される時間と共に変化する。これはまた他のタイプのトランジスタ、例えばアモルファスシリコンと多結晶シリコンとの間の材料を使用するトランジスタにも当てはまる。
【0009】
図2は、しきい電圧Vth0を伴う初期条件下における、アモルファスシリコンTFTトランジスタのゲート−ソース間電圧Vgsの関数としての、ドレイン−ソース間電流Idsの典型的な曲線1を例示する。本例において、トランジスタはn型トランジスタである。そのようなトランジスタはプラス又はゼロのしきい電圧を有する。それは、そのしきい電圧よりも高いプラスのゲート−ソース間電圧を印加することにより導通させられる。トランジスタが1フレームの時間(典型的には20ms)にわたりプラスのストレスSPに、言い換えればトランジスタのしきい電圧よりも高いゲート−ソース間電圧を受けた後で、Vgsが増加する方向への最初の曲線の移動に相当する、第2の曲線2が得られる。これはプラスのストレスにより、トランジスタのしきい電圧がVth0からVth1>Vth0へと増加したことを意味する。この影響は、同じゲート−ソース間電圧に対して、より小さい電流Idsがトランジスタ内で駆動され、それゆえダイオードOLEDはより少ない光を発するであろうということである。
【0010】
表示されるべき所与のデータ値に対して、得られる光のレベルは、従って観察の時のトランジスタの有効しきい電圧に応じて可変である。しきい電圧はプラスのドリフトを有するため、駆動トランジスタにより供給される電流は減少し、それはAMOLED表示画面における輝度のロスをもたらす。
【0011】
表示されるべきビデオ電圧は1つの画素から別の画素へと変化するため、駆動トランジスタT2のしきい電圧のこの変化は、さらにAMOLED表示画面にわたって著しい不均一をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の1つの目的は、有機発光ダイオードを制御する駆動トランジスタのしきい電圧のドリフトによる、AMOLED表示画面におけるこの表示の劣化の問題を解決することである。
【0013】
本発明の1つの目的は、回路及びアドレス指定制御に関して、最小コストでの構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この技術的問題に対する1つの解決策は、主として各画素の駆動トランジスタのしきい電圧におけるドリフトに対し、回復段階を提供することにある本発明において見出されている。この回復段階の間、駆動トランジスタはそのゲートに印加される適切な値の電圧により遮断される。トランジスタは次に、しきい電圧がその初期値Vth0付近に戻るような方法で、表示期間中にそれが受けたストレスとは逆のストレスを受ける。ダイオードは100%の負荷サイクルで駆動されねばならないため、片方がダイオードにおける電流を駆動する間、他方は遮断され、その逆もあるように、ダイオードあたり第1及び第2の、適切な方法で制御される駆動トランジスタがそれゆえ備えられる。各トランジスタに対して平均的には、しきい電圧のドリフトはゼロである。
【0015】
従って本発明は、それぞれの選択行及びデータ列を用いて複数の画点上に連続的な映像フレーム・データを表示するために、選択行とデータ列との交差した格子を備え、各画点が有機ダイオードと、前記ダイオード用の第1及び第2の駆動回路とを含み、各駆動回路が、基準電圧と前記ダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタと、ゲート電圧を前記駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、前記ゲート電圧を保持するための、前記駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサと、を備え、駆動トランジスタの前記ゲート電圧が交互に、表示段階を制御するビデオ電圧、又は回復段階を制御する遮断電圧であり、そして駆動トランジスタが交互に、1つは回復段階において、もう1つは表示段階において、及びその逆に制御されることを特徴とする有機エレクトロルミネセンス表示画面に関する。
【0016】
これらの回路の制御は、m行とn列によって組織されるn.m個の画点を有するマトリックスにおいて、それが行の選択行としてマトリックスのm行の選択行のみ、及び/又はデータ列としてマトリックスのn列のデータ列のみを使用するような方法で最適化される。 遮断電圧はビデオ電圧の関数であることが望ましい。
【0017】
本発明はまた、各駆動回路が、基準電圧と前記ダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタと、ゲート電圧を前記駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、前記ゲート電圧を保持するための、前記駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサと、そしてゲート電圧として一方にビデオ電圧を印加し、もう一方に遮断電圧を印加するように、前記第1と第2の回路を制御するための手段とを含む、有機ダイオードと前記ダイオード用の第1及び第2の駆動回路と、を備える、エレクトロルミネセンス表示画面における制御回路に関する。
1つの変形において、前記第1と第2の駆動回路の各々は、スイッチングトランジスタのゲートと駆動トランジスタのゲートとの間に接続された、別のスイッチングトランジスタを含む。
【0018】
本発明は表示画面の選択行及び/又はデータ列を用いる、これら駆動回路の制御の幾つかの実施形態に関する。
【0019】
有利なことに、これらの回路を適切な方法で制御するため、液晶表示(LCD)画面において、選択行を制御する行ドライバ及び/又はデータ列を制御する列ドライバが使用される。
【0020】
本発明のその他の利点及び特徴は、制限されない例として与えられる本発明の実施形態の例示的な図面を参照して、以下の説明に詳述されている。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】既に上述されているが、先行技術によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図2】トランジスタのしきい電圧のドリフトに関する既知の現象を例示する。
【図3】本発明の第1の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図4】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図5】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図6】本発明の別の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図7】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図8a】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図8b】対応するアドレス指定モード及びアドレス指定シーケンスを例示する。
【図9】本発明の別の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図10】対応するアドレス指定モードを例示する。
【図11】本発明の別の実施形態によるダイオードOLEDの画素構造を例示する。
【図12】対応するアドレス指定シーケンスを例示する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
説明の明快さ及び単純さのため、様々な図に共通の要素は同じ参照記号を持つ。図において、トランジスタT2及びT2’のゲートに印加される電圧は、Vg(T2)及びVg(T2’)で示される。
【0023】
本発明により、及び図3、6、9及び11に例示されるように、有機エレクトロルミネセンス表示画面の各画点(又は画素)Pixi,jは、この点Pixi,jの有機発光ダイオードOLEDと関連する、同じ構造の2つの駆動回路COM及びCOM’を含む。ダイオードOLEDは、それを経由して電流で駆動される第1の電極E1、及び画面の全てのダイオードに共通の電位VKに接続された第2の電極E2(陰極)を含む。以下において、この電位は電気接地であると考えられ、対応する記号により表わされる。
【0024】
2つの駆動回路COM及びCOM’は各々、それらの出力においてダイオードOLEDの電極E1に接続されている。それらは同一の構造を有する。それらは各々スイッチングトランジスタ、駆動トランジスタ、及び保持コンデンサを備える。慣例により、COMとして引用される第1の回路のこれら素子は、T1、C1、及びT2で示され、COM’として引用される第2の回路のこれら素子は、T1’、C1’、及びT2’で示される。
【0025】
本発明によれば、これらの回路COM及びCOM’は、各映像フレームにおいて異なる機能を持つような方法で、マトリックスの選択行及び/又はデータ列により制御され、これらの機能は周期的に反転される。これらの機能は、1.−ダイオードOLEDへ対応する電流を供給するために、駆動トランジスタのゲートへのビデオ電圧の印加によりビデオ情報を表示すること、及び2.−遮断電圧がその間に駆動トランジスタのゲートに印加される回復段階により、第一の機能によって生じるストレスを補償することである。
【0026】
従って、所与の映像フレームの間、2つの回路の1つ、例えば回路COMは、そのトランジスタT2のゲートに対応するビデオ電圧を印加することにより、ダイオードOLEDを経由してビデオ情報を表示する機能を有し、その一方でCOM’の例における別の回路は、そのトランジスタT2’のゲートに遮断電流を印加する機能を有し、それはこのトランジスタを本発明による、しきい電圧におけるドリフトの回復のための段階へと移す。2つの回路の機能は周期的に反転される。回路COM’はそのとき、そのトランジスタT2’に対応するビデオ電圧を印加することにより、ビデオ情報を表示する機能を有し、その一方で回路COMは、それに遮断電圧を印加することにより、そのトランジスタT2により経験されたストレスを補償する機能を有する。
【0027】
平均すると、その駆動トランジスタのストレスを除去するために、2つのフレームごとにその1つが各駆動回路に対して使用されるため、能動マトリックスの各駆動トランジスタのしきい電圧の平均ドリフトはゼロ又は、ほぼゼロである。これはダイオードが連続的に駆動された(負荷サイクル100%)まま留まるように、ダイオードOLEDへのビデオ電圧の印加に関する、負荷サイクルに影響を与えることなく達成され得る。
【0028】
駆動回路の機能の反転周期はフレーム期間であることが望ましい。新たな映像フレームごとに、回路の機能は反転される。より一般的には、機能の反転はKフレーム毎と想定され、Kは任意の整数である。回路COM及びCOM’の対応するアドレス指定モードは、市販の行ドライバ及び列ドライバを使用することにより容易に実施され得ることが見られるであろう。
【0029】
回復段階の遮断電圧は所定の固定された電圧であり得る。それは可変が有利である。各画点に関し、それはその画点に印加されるビデオ電圧の関数であることが有利である。実際、印加されたビデオ電圧は表示画面の1つの画素から別の画素へ変化する。所与の画素に対して、ビデオ電圧はまた時間と共に1つのフレームから別のフレームへ変化する。しきい電圧のドリフトは従って1つの画素から別の画素にわたって変化し得る。このため、遮断電圧を固定することにより、回復段階にかかわらず不均一な輝度を伴う画像が得られる。それがビデオ電圧の逆であるストレス振幅を駆動トランジスタに加えるように、遮断電圧を有利に準備することにより、しきい電圧のドリフトの巧みな回復が実行される。
【0030】
図3に例示されている本発明による実施形態がここで考えられる。表示画面はn.m個の画素Pixi,jを含み、i=1〜m、j=1〜nである。それはm行の選択行Siを含み、各行は表示画面のn個の画素がアドレス指定されることを可能にする。それはビデオ電圧及び遮断電圧が1つの選択行のn個の画素の各々に印加されることを可能にする2.n列のデータ列Dj及びDj’を含む。
【0031】
より正確に、各画素Pixi,jには、それにスイッチングトランジスタT1及びT1’のゲートが接続された1つの選択行Si、第1のデータ列Dj、及び第2のデータ列Dj’が対応する。第1のデータ列Djは駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタに接続され、第2のデータ列Dj’はその他の駆動回路のスイッチングトランジスタに接続されている。従って、本例においてDjは回路COMのスイッチングトランジスタT1に接続され、Dj’は回路COM’のスイッチングトランジスタT1’に接続されている。
【0032】
図4に例示されているように、与えられた映像フレームkの間、データ列Djはビデオ電圧Vvを供給し、データ列Dj’は遮断電圧Vbを供給するであろう。そのとき電流をダイオードOLEDに供給するのは駆動トランジスタT2であり、その一方でトランジスタT2’は回復段階にあるであろう。
【0033】
別の映像フレーム、例えば次のフレームk+1の間、その逆が生じるであろう。列Djは遮断電圧Vbを供給し、データ列Dj’はビデオ電圧Vvを供給するであろう。そのとき電流をダイオードOLEDに供給するのは駆動トランジスタT2’であり、その一方でトランジスタT2は回復段階にあるであろう。
【0034】
トランジスタT2とT2’の二元的な挙動を実証する、対応したアドレス指定シーケンスの一例が図5に図式的に例示されている。1つが表示段階にあるとき、もう1つは回復段階にあり、その逆もある。
【0035】
画素に印加される遮断電圧は所定の固定された電圧、又は有利に、1つの画素から別の画素にわたって変化し得る電圧であり、それは画素に印加されるビデオ電圧であることが見られた。
【0036】
液晶ディスプレイ(LCD)において通常用いられる列ドライバは、図3の実施形態による表示画面の2n列のデータ列を制御するための列ドライバとして、有利に使用され得る。実際に、これらのドライバは、印加されるビデオ電圧の関数であるミラー電圧と称される電圧を供給するために設計される。より正確には、それらは所与の画素の行に対し、入力において受信されるビデオ信号DATA VIDEOの関数である、マトリックスの各データ列Djに印加されるべきビデオ電圧、又は対応するミラー電圧を通常その出力において供給する。LCD画面の画点は、ビデオ電圧がそれに印加される1つの画素電極と、基準電圧がそれに印加される、全画素に共通の対電極とを有する液晶セルであることが想起される。所与のビデオ電圧のミラー電圧は、画素の端子をわたる電界の方向が反転され、しかし同じ輝度(同じグレーレベル)を得ることを可能にするような電圧である。LCD画面の列ドライバは、従ってマトリックスの各データ列に対し、関連するフレーム(反転されたフレームモード)に従って、及び/又は画素列(反転された列モード)に従って、1つ又はその他の電圧を通常その出力において供給する。反転された列モードにおいて、以下の動作がそれゆえ生じるであろう。1つのフレームにおいて、ビデオ電圧がデータ列Dj,Dj+2,Dj+4に印加され、そしてミラー電圧がデータ列Dj+1,Dj+3,Dj+5に印加される。次のフレームにおいて、その逆が生じる。ミラー電圧がデータ列Dj,Dj+2,Dj+4に印加され、そしてビデオ電圧がデータ列Dj+1,Dj+3,Dj+5に印加される、等々である。既知のやり方において、これは画素における電界の方向を交互に入れ替えることにより、「マーキング」として知られる現象が起きることを防止し、そして電力消費の低減を可能にする。
【0037】
ミラー電圧は、画素においてビデオ電圧に対するのと同じ伝達係数を得るために、対電極の電圧に対して定義される。一般的に言うと、ビデオ電圧はプラスとして取られ、ミラー電圧はマイナスとして取られる。
【0038】
従って、ミラー電圧はビデオ電圧に相当する逆の振幅を有する。この定義はビデオ電圧の関数である可変の遮断電圧の概念に非常に良く当てはまる。電流伝導を制御するビデオ電圧により生じる電圧ストレスに比べてマイナスである、逆の振幅の電圧におけるストレスがかけられる。この逆振幅の値は、実際に、ビデオ電圧により発生するストレスに対して最適な方法で補償するようなやり方で、測定により決定される。
【0039】
与えられた振幅のビデオ電圧を補償するために印加される遮断電圧は、適切な測定により決定され得る。所与の表示画面に適用できる対応表が従って定義され得る。そのとき、対応するビデオ電圧レベル及びミラー電圧レベルを通常供給する、分圧器回路における抵抗の適切な値を用いることで十分であろう。
【0040】
そのようなLCD画面の列ドライバは、従って図3に例示されているような表示画面のデータ列を制御するために用いられ得る。各画素列jに対し、2つの出力であるビデオ電圧Svj及びミラー電圧Smjを出力し、これら2つの出力を第1にデータ列Djに、第2にデータ列Dj’に接続し、そしてこの列ドライバを反転された列モード(図4)で制御することで十分である。1つのフレームkにおいて、列ドライバはビデオ電圧をデータ列Djに印加し、そしてミラー電圧、すなわち遮断電圧をデータ列Dj’に印加する。次のフレームにおいて、その逆が生じる。列ドライバはミラー電圧、すなわち遮断電圧をデータ列Djに印加し、そしてビデオ電圧をデータ列Dj’に印加し、さらに例えばフレームからフレームへと続く。
【0041】
図6は本発明の別の実施形態を例示している。図3に例示されている実施形態におけるように、表示画面はn.m個の画素Pixi,jを含み、i=1〜m、j=1〜nである。それはm行の選択行Siを含み、各行は表示画面のn個の画素がアドレス指定されることを可能にする。それは2.n列のデータ列Dj及びDj’を含み、それらはビデオ電圧と遮断電圧が、選択行のn個の画素の各々に印加されることを可能にする。それは図3に関して見られる前の実施形態に比べて、2つのドライバ回路COM及びCOM’の制御が同時に、表示画面SiとSi−1の2つの選択行、及び2つのデータ列DjとDj’を使用する点において異なる。
【0042】
この実施形態は「逆垂直走査」として知られるマトリックスのためのアドレス指定モードに対応する。1フレームの間に選択行は上端から下端まで順次アドレス指定され、次のフレームにおいてそれらは下端から上端へ順次アドレス指定される。
【0043】
より詳細に見ると、本発明のこの実施形態において、それに駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタのゲートが接続された選択行Siと、それに別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートが接続された、望ましくは前の選択行Si−1であるマトリックスの別の選択行とが、各画素Pixi,jに対応させられている。各画素Pixi,jには、第1のデータ列Dj及び第2のデータ列Dj’もまた対応させられている。第1のデータ列Djは駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタに接続され、第2のデータ列Dj’は別の駆動回路のスイッチングトランジスタに接続されている。このように、本例において、回路COMのスイッチングトランジスタT1のゲートはSiに接続され、回路COM’のスイッチングトランジスタT1’のゲートはSi−1に接続されている。Djは回路COMのスイッチングトランジスタT1に接続され、Dj’は回路COM’のスイッチングトランジスタT1’に接続されている。
【0044】
本例は駆動回路COM及びCOM’の保持コンデンサの接続の変形を例示する。駆動回路のうちの1つの、保持コンデンサは別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートを制御する選択行に接続されている。このように、駆動回路COMの保持コンデンサC1は、駆動回路COM’のトランジスタT1’のゲートに接続された選択行Si−1に接続されている。駆動回路COM’の保持コンデンサC1’は、駆動回路COMのトランジスタT1のゲートに接続された選択行Siに接続されている。前のように、コンデンサC1及びC1’は基準電圧Vddに接続され得る。
【0045】
動作モードは次のようであろう。
【0046】
1つの映像フレーム、例えばフレームkの間、選択行は上端から下端まで、言い換えれば1からmまで添え字iが増加する方向(図1)に、順次走査される。この場合及び図7に示されるように、データ列Djはビデオ電圧を供給するために制御され、データ列Dj’は遮断電圧を供給するために制御される。
【0047】
選択行Si−1がアドレス指定されたとき、電圧レベルVgonを対応する行時間の間だけ印加することにより、回路COM’のスイッチングトランジスタT1’は導通している。それは列Dj’にそのとき存在する遮断電圧を、トランジスタT2’のゲートへ切り替える。トランジスタT2’は回復段階に入る。
【0048】
選択行Siが次の行時間にアドレス指定されたとき、電圧レベルVgonを対応する行時間の間だけ印加することにより、回路COMのスイッチングトランジスタT1は導通している。それは列Djにそのとき存在するビデオ電圧を、トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT2は表示段階に入り、そして電流をダイオードOLEDに供給する。
【0049】
次のフレームk+1の間、選択行は逆の方向に、言い換えれば下端から上端へ、又は代わりにmから1まで添え字iが減少する方向(図1)に、順次走査され、データ列DjとDj’の役割は逆にされる。列Djは遮断電圧を供給し、列Dj’はビデオ電圧を供給する(図7)。選択行Siが、対応する行時間にわたって電圧レベルVgonを印加することによりアドレス指定されるとき、回路COMのスイッチングトランジスタT1は導通している。それはデータ列Djに存在する遮断電圧を、トランジスタT2のゲート及び関連する保持コンデンサC1へ切り替える。トランジスタT2は回復段階にある。
【0050】
選択行Si−1が次にアドレス指定されたとき、対応する行時間にわたって電圧レベルVgonを印加することにより、回路COM’のスイッチングトランジスタT1’は導通している。それはデータ列Dj’に存在するビデオ電圧を、トランジスタT2’のゲート及び関連する保持コンデンサC1’へ切り替える。
【0051】
このフレームk+1の間、表示段階にあるのはトランジスタT2’であり、回復段階にあるのはトランジスタT2である。
【0052】
対応するアドレス指定シーケンスは図8aに例示されている。それは垂直走査の交番により、表示段階と回復段階のそれぞれの継続時間が、画素の2つのトランジスタT2とT2’に関して同じではないことを実証する。図解されている例において、トランジスタT2の回復段階はその表示段階よりも長い。トランジスタT2’に対し、その逆は真である。実際に、画素Pixi,jのトランジスタT2とT2’の表示段階と回復段階の継続時間は、対応する選択行Siの順番iに依存する。実際には、1つのフレームの行の走査終了と、次のフレームの行の走査開始との間に遅延時間が含まれる。
【0053】
上端−下端の走査と下端−上端の走査との間の、近いか又は等しい継続時間に向かって収束するために、
・マトリックスが急速にアドレス指定され、そのとき遅延時間が次の走査の前に残されることができ、
・常に同じ方向へのX回の走査が、他の方向へのX回の走査に切り替えられる前に達成され得る。図8bの表は、X=2フレームごとの走査のそのような交番と共に、COMとCOM’間の回復時間とビデオ時間とがバランスされ得るという説明である。この図において、Vv(k)及びVb(k)は、フレームkの間に印加される、当該の選択行に対する画素のトランジスタT2及びT2’のゲート上へ切り替えられるビデオ電圧及び遮断電圧を表わす。当該の選択行が選択されない限り、トランジスタT2及びT2’のゲートの電圧レベルは、前のフレームk−1に対して印加された電圧レベルである。本表において、当該フレーム時間にわたる、及び4つの連続するフレームに対する電圧レベルの変化は、例S1における表示画面の上端の行に対して、表示画面の中央の行(Sm/2)に対して、及び表示画面の下端の行(Sm)に対して示されている。
【0054】
遮断電圧は固定され得るか、又はビデオ電圧の関数であり得る。後者の場合、そして図3に関連して見られる実施形態のように、LCD画面の先行技術からの列ドライバは、図6による表示画面のデータ列をアドレス指定するために用いられることが有利である。ドライバは次に、選択行Siの走査方向への、ビデオデータの呈示の反転に加えて、前の実施形態に記述されているように、データ列Dj,Dj’を制御するために使用されるであろう。例えば、1つのフレームにおいて、列ドライバはビデオ電圧を、上端から下端まで走査される行Siの連続的順序でデータ列Djに印加し、そして遮断のミラー電圧をデータ列Dj’に印加する。次のフレームにおいて、その逆が生じる。列ドライバは遮断のミラー電圧をデータ列Dj’に印加し、そしてビデオ電圧を、下端から上端へ走査される行Siの連続的順序でデータ列Djに印加する。そしてこれらがフレームからフレームへと続けて起こる。
【0055】
保持コンデンサが、駆動トランジスタのゲートと、選択行の走査の漸進的な交番と組み合わされたその選択行との間に接続されている、図6における実施形態は、C1又はC1’を経由した望ましくない接続の回避を可能にする。
【0056】
図3及び図6の実施形態において、駆動回路COM及びCOM’は先行技術の回路(図1)と同一であり、それらの駆動トランジスタT2及びT2’の交番制御は、制御されるデータ列の数を2倍にすることによって、それらのスイッチングトランジスタT1及びT1’を制御する選択行及びデータ列により得られる。
【0057】
図9及び図10に例示されている1つの変形において、駆動回路COM及びCOM’の表示機能及び回復機能の交番を可能にするため、データ列を使用する代わりに、選択行が使用される。データ列の数を2倍にする代わりに、選択行の数が2倍にされる。
【0058】
図9に例示されるように、そのとき画素ごとに2つ、2.m行の選択行があり、nのデータ列は表示画面のn.m個の画素Pixi,jと関連し、そしてマトリックスは行入れ替えタイプのモードでアドレス指定される。ビデオ電圧は偶数行に印加され、遮断電圧は奇数行に印加され(回復段階)、そして全ては次のフレームにおいて入れ替えられる。
【0059】
行ドライバに表示の交番制御と駆動回路COM及びCOM’の回復機能とを移す1つの利点は、複雑さ及びスペースの観点から、行ドライバは列ドライバよりも安価であるという事実にある。さらに、これらのドライバは容易にガラスへ、そして特にアモルファスシリコン技術に組み込まれることができる。
【0060】
この実施形態において、駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートは画素Pixi,jの選択行に接続され、その他の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートはSi’と表示される別の選択行に接続されている。行Si及びSi’は行ドライバSu及びSu+1の2つの連続した行であり、ここでu=1〜2m、i=1〜nである。
【0061】
マトリックスのアドレス指定は、ビデオをアドレス指定する選択行Siと回復をアドレス指定する行Si’とを有し、そして次のフレームにおいてその逆であるLCDに対する、行入れ替えタイプのアドレス指定に関連し得る。
【0062】
マトリックスのための対応するアドレス指定モードは、図9に関連してトランジスタT2及びT2’の二元の挙動を実証する、図10の表に例示されている。
【0063】
画素Pixi,jがここで考慮される。
【0064】
フレームkの間、行Su=Siがアドレス指定されたとき、トランジスタT1は導通しており、このときデータ列Djにおいて存在するビデオ電圧Vvを、トランジスタT2のゲート及びコンデンサC1へ切り替える。
【0065】
行Su+1=Si’がアドレス指定されたとき、トランジスタT1’は導通しており、このときデータ列Djにおいて存在するビデオ電圧Vbを、トランジスタT2’のゲート及びコンデンサC1’へ切り替える。
【0066】
列ドライバの制御に関して、所与の画素の駆動回路に対するビデオ/回復の交番が同じ列において実行される。そこにはビデオ電圧を表示する時間と、回復電圧を印加する時間とがある。行数が倍増される(u=2.m)ため、行時間は2で除算される。
【0067】
遮断電圧は前のフレームにおいて印加されたビデオ電圧の逆のビデオ電圧(列ドライバ出力)、あるいは所定のリセット電圧であり得る。このリセット電圧は例えば、そのとき欧州特許第0815552号明細書の出願において記述されているような、3つのTFTトランジスタを有する集積列ドライバ回路設計を用いることにより、多重化によって列に印加され得る。ドライバ出力か或いはリセット電圧のいずれかが列に送られる。
【0068】
本発明の別の実施形態は図11に例示されている。この実施形態は前述の2つの実施形態に比べて、表示画面の通常の選択行及びデータ列のみを用いるという利点を有する。n.m個の画素の表示画面に対して、それゆえ先行技術(図1)のようにm行の選択行Si及びn列のデータ列Djが存在する。言い換えれば、それは図3、6、及び9に例示されている実施形態とは対照的に、データ列が倍加されることを必要としない。これは回路の接続形態(行の交差、行の制御)及び占有スペースの観点から、貴重な利点である。
【0069】
これは駆動回路内に、それによって駆動トランジスタの交番制御が確実にされるであろう、追加のスイッチングトランジスタを備えることにより得られる。駆動回路のこの追加トランジスタは、回路COMに対してT3と表示され、回路COM’に対してT3’と表示される。
【0070】
より詳細に見ると、本発明のこの実施形態において、各画素Pixi,jには、2つの駆動回路COM及びCOM’のスイッチングトランジスタT1及びT1’に接続された単一のデータ列Djと、駆動回路のうちの1つの、スイッチングトランジスタのゲートがそれに接続された第1の選択行Siと、そして別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートがそれに接続された、望ましくは前の行Si−1であるマトリックスの別の選択行とが対応させられる。本例において、Siは回路COMのスイッチングトランジスタT1のゲートに接続され、Si−1は回路COM’のスイッチングトランジスタT1’のゲートに接続されている。回路COMの素子T1、C1、及びT2と、回路COM’の素子T1’、C1’、及びT2’とは一緒に接続され、そして前(図1、3、6)のようにダイオードに接続されている。
【0071】
各駆動回路に備えられた追加のスイッチングトランジスタは、駆動トランジスタのゲートとスイッチングトランジスタのゲートとの間に接続されている。この追加トランジスタのゲートは別の駆動回路と関連する選択行に接続されている。従って、図示されている例において、駆動回路COMはスイッチングトランジスタT1のゲートと、駆動トランジスタT2のゲートとの間に接続された、追加のトランジスタT3を備える。この追加のトランジスタは、選択行Si−1に接続されたそのゲートを有する。同様に、駆動回路COM’はスイッチングトランジスタT1’のゲートと、駆動トランジスタT2’のゲートとの間に接続された、追加のトランジスタT3’を備える。この追加のトランジスタは、選択行Siに接続されたそのゲートを有する。
【0072】
本図において、各駆動回路における保持コンデンサは基準電圧VDDに接続されている。保持コンデンサはまた図6と丁度同じように接続され得る。
【0073】
各駆動回路におけるスイッチングトランジスタT3及びT3’は、アドレス指定されていない選択行の電圧レベルVgoffの切り替えにより、駆動トランジスタの交互遮断を得ることを可能にする。実際に、各選択行はアドレス指定されていないとき、常にVgoffのレベルに設定される。このVgoffのレベルは、スイッチングトランジスタが遮断されるようなレベルである。それがアドレス指定されたとき、それはこの行に接続されたスイッチングトランジスタが「オン」状態に移行し、データ列に存在する電圧を駆動トランジスタのゲートへ切り替えるような方法で、行時間にわたりそれに印加された電圧レベルVgonを有する。説明されている例において、トランジスタT1、T2、T3、T1’、T2’、T3’は、それらのゲートにおけるレベルVgonによりオン状態に、そしてそれらのゲートにおけるレベルVgoffによりオフ状態に切り替えられるために、全て同じタイプ、例えばnタイプである。
【0074】
対応するアドレス指定シーケンスの一例は、トランジスタT2及びT2’の二元の挙動を実証する図12に図式的に例示されている。
【0075】
この実施形態は交番するやり方で2つの駆動される回路の二元制御を提供するために、逆垂直走査アドレス指定モードを用いる。
【0076】
この実施形態において、レベルVgoffは従って、追加のトランジスタT3により適切な方法で切り替えられる、駆動トランジスタ用の遮断電圧として用いられる。
【0077】
本動作はそのとき以下のようである。
【0078】
フレームkの間、表示画面は上端から下端まで走査される。
選択行Si−1がアドレス指定されたとき、トランジスタT1’及びT3は対応する行時間にわたり「オン」状態に切り替えられる。選択行Siはこのときアドレス指定されず、Vgoffのレベルにある。トランジスタT1及びT3’は「オフ」状態にある。
【0079】
トランジスタT1’はこのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2’のゲートへ切り替える。トランジスタT2’はダイオードを駆動するために必要な電圧を供給する。トランジスタT3は行Siに存在するレベルVgoffを、このトランジスタT2を遮断してそれを回復段階に置く、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。
【0080】
次に、選択行Si−1は非選択状態にされてVgoffの電圧レベルに引き戻され、選択行Siはアドレス指定され、電圧レベルVgonは対応する行時間にわたりそれに印加される。トランジスタT1及びT3’は導通状態又は「オン」状態に切り替えられる。トランジスタT1’及びT3は「オフ」状態に移行する。トランジスタT1はそのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT3’はそのとき選択行Si−1に存在する電圧レベルVgoffを、スイッチングトランジスタT2’のゲートへ切り替え、それは次に遮断され回復段階に入れられる。
【0081】
従って、遮断された後であって、前の行時間(選択行Si−1のアドレス指定)の間は回復段階にあるトランジスタT2は、残りのフレーム全体の間、印加されたビデオ電圧に対応する電流をダイオードOLEDに供給する。
【0082】
次のフレームk+1の間、表示画面の走査順序は逆にされ、従って行Siは行Si−1の前にアドレス指定される。画素Pixi,jの様々なトランジスタの役割は逆にされる。
【0083】
選択行Siがアドレス指定されたとき、トランジスタT1及びT3’は導通しているか「オン」である。このとき、アドレス指定されていない選択行Si−1は電圧レベルVgoffにある。トランジスタT1’及びT3は従って遮断される。トランジスタT1はそのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2のゲートへ切り替える。トランジスタT2は電流をダイオードOLEDに供給する。トランジスタT3’はレベルVgoffを駆動トランジスタT2’のゲートへ切り替え、このトランジスタをオフし、回復段階へと変える。
【0084】
選択行Si−1がそれに続いてアドレス指定されたとき、トランジスタT1’及びT3はオンにされる。もはやアドレス指定されない選択行Siは、レベルVgoffにある。トランジスタT1及びT3’は遮断される。
【0085】
トランジスタT1’はそのときデータ列Djに存在するビデオ電圧を、駆動トランジスタT2’のゲートへ切り替え、それはオンされ電流をダイオードOLEDへと駆動する。トランジスタT3はレベルVgoffを駆動トランジスタT2のゲートへ切り替え、それはこのトランジスタを遮断して回復段階へと変える。
【0086】
従って、遮断された後であって、前の行時間(選択行Siのアドレス指定)の間は回復段階にあるトランジスタT2’は、次に残りのフレーム全体の間、印加されたビデオ電圧に対応する電流をダイオードOLEDに供給する。トランジスタT2’が遮断される一方で、電流をダイオードOLEDに供給するのはトランジスタT2である。
【0087】
変形の実施形態が想定され得る。例えば、追加のトランジスタT3及びT3’のゲートとドレインは異なる配置に従って選択行に接続され得る。重要なことはVgoffに関する切り替え指令を適切な時点に得ることである。選択行Siの画素を考えると、トランジスタT3のゲートは、例えば、前の選択行Si−1に、又そのドレインは現在の選択行Siに接続されることができ、そしてトランジスタT3’のゲートは、次の選択行Si+1に、又そのドレインは選択行Siに接続されることができる。
【0088】
図6に関して説明された実施形態のように、表示段階と回復段階の継続時間は2つのトランジスタT2とT2’に関して等しくない。これらの継続時間は、10頁30行目及びそれ以降の行に説明されているのと同じ原理を適用することによって収束させられ得る。
【0089】
本発明の実施例として丁度説明された実施形態において、又はそれらに由来する、これらの実施形態の変形において、そしてとりわけ図3、4、及び6に関連して見られる実施形態において、液晶表示画面(LCD)で通常使用される列ドライバは有利に用いられることが推察され、それらのドライバは、ビデオ電圧の関数である可変の遮断電圧を従って有利に供給し、それらの様々なアドレス指定モード(行入れ替え、列入れ替え、点入れ替え、フレーム入れ替え)は、ダイオードを100%の負荷サイクルで駆動する一方で、同時に駆動トランジスタにおいて表示段階及び回復段階の交番を備えることを可能にする。
【0090】
当業者は、表示画面の様々な駆動トランジスタの各々におけるビデオ電圧/遮断電圧の交番を用いて、求められる機能の仕方を達成するために、ドライバのミラー電圧出力を駆動トランジスタ用の遮断電圧出力として使用することにより、本発明による有機エレクトロルミネセンス表示画面を用いて、適切な方法で如何にしてこれらの様々なアドレス指定モードを利用するかを知る。遮断電圧はそのとき印加されたビデオ電圧の関数である。
【0091】
今しがた説明した本発明は、特にTFTトランジスタ(アモルファスシリコン)を有する能動マトリックスを用いた、有機エレクトロルミネセンス表示画面に適用可能である。それはより一般的に、能動マトリックスのエレクトロルミネセンス表示画面に適用し得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
mとnを整数としたときのm行とn列を有するマトリックスにおいて組織されたn×m個の画点を備える有機エレクトロルミネセンス表示画面であって、
各画点が有機ダイオードと、該ダイオード用の第1及び第2の駆動回路とを含み、
前記ダイオード用の第1及び第2の駆動回路の各々が、基準電圧と前記ダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタと、ゲート電圧を前記駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、前記ゲート電圧を保持するための、前記駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサとを含み、
前記n×m個の画点のそれぞれをアドレス指定するためのアドレス指定回路が、各フレーム期間の間に、前記駆動トランジスタのゲートに遮断電圧を印加する前記画点の1つの駆動回路の回復段階と前記駆動トランジスタのゲートにビデオ電圧を印加する前記画点の他の駆動回路の表示段階とを交互及び同時に制御し、前記画点の行毎に少なくとも1行ある選択行と画点の列毎に少なくとも1列あるデータ列とを含み、1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続された第1の選択行と他の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続された第2の選択行とを各画点に対応させる
ことを特徴とする表示画面。
【請求項2】
前記アドレス指定回路が、m行の選択行のみ、及び画点の列ごとに2列ある2×n列のデータ列のみを含み、
前記画点のうちの1の画点に対応する行から前記第1の選択行を選択するとともに該行と異なる行から第2の選択行を選択し、該第1の選択行が前記2つの駆動回路のうちの1つのスイッチングトランジスタのゲートに接続され、該第2の選択行が前記2つの駆動回路のうちの別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、第1のデータ列が前記2つの駆動回路のうちの1つのスイッチングトランジスタに接続され、第2のデータ列が前記2つの駆動回路のうちの別の駆動回路のスイッチングトランジスタに接続され、
1つの映像フレームの間に、前記第1のデータ列と第2のデータ列のうちの一方がビデオ電圧を供給するとともに他方が遮断電圧を供給し、別の映像フレームの間にその逆を生じさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示画面。
【請求項3】
アドレス指定回路が、m行の選択行及びn列のデータ列のみを含み、2つの関連する駆動回路のスイッチングトランジスタに接続された、それぞれのデータ列と、前記画点のうちの1の画点に対応する行から選択された前記第1の選択行と該行と異なる行から選択された前記第2の選択行と各画点に対応させられ、該第1の選択行が前記2つの駆動回路のうちの1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、該第2の選択行が前記2つの駆動回路のうちの他の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、
前記2つの駆動回路の各々には、当該駆動回路の駆動トランジスタのゲートと、それに関連する選択行との間に接続された追加のトランジスタが備えられ、別の駆動回路に関連する選択行により、そのゲートにおいて制御され、表示画面の選択行の逐次選択順序が各フレームにおいて交互に反転される
ことを特徴とする請求項1に記載の表示画面。
【請求項4】
前記アドレス指定回路が、前記画点の行ごとに前記第1の選択行と前記第2の選択行とがある2×m行の選択行及びn列のデータ列を含み、
2つの関連する駆動回路のスイッチングトランジスタに接続されたそれぞれのデータ列と、前記第1の選択行及び前記第2の選択行とが各画点に対応させられ、該第1の選択行が前記2つの駆動回路のうちの1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、該第2の選択行が前記2つの駆動回路のうちのもう1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、1つの映像フレームにわたり、前記第1の選択行を選択する間にビデオ電圧が列に印加され、一方で前記第2選択行を選択する間に回復電圧がその列に印加され、別の映像フレームの間にその逆が生じる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示画面。
【請求項5】
アドレス指定回路が、選択行及び/又はデータ列を制御するための液晶ディスプレイにおいて使用される、行ドライバ及び/又は列ドライバを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示画面。
【請求項1】
mとnを整数としたときのm行とn列を有するマトリックスにおいて組織されたn×m個の画点を備える有機エレクトロルミネセンス表示画面であって、
各画点が有機ダイオードと、該ダイオード用の第1及び第2の駆動回路とを含み、
前記ダイオード用の第1及び第2の駆動回路の各々が、基準電圧と前記ダイオードの1つの電極との間に接続された駆動トランジスタと、ゲート電圧を前記駆動トランジスタのゲートへ切り替えるためのスイッチングトランジスタと、前記ゲート電圧を保持するための、前記駆動トランジスタのゲートに接続されたコンデンサとを含み、
前記n×m個の画点のそれぞれをアドレス指定するためのアドレス指定回路が、各フレーム期間の間に、前記駆動トランジスタのゲートに遮断電圧を印加する前記画点の1つの駆動回路の回復段階と前記駆動トランジスタのゲートにビデオ電圧を印加する前記画点の他の駆動回路の表示段階とを交互及び同時に制御し、前記画点の行毎に少なくとも1行ある選択行と画点の列毎に少なくとも1列あるデータ列とを含み、1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続された第1の選択行と他の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続された第2の選択行とを各画点に対応させる
ことを特徴とする表示画面。
【請求項2】
前記アドレス指定回路が、m行の選択行のみ、及び画点の列ごとに2列ある2×n列のデータ列のみを含み、
前記画点のうちの1の画点に対応する行から前記第1の選択行を選択するとともに該行と異なる行から第2の選択行を選択し、該第1の選択行が前記2つの駆動回路のうちの1つのスイッチングトランジスタのゲートに接続され、該第2の選択行が前記2つの駆動回路のうちの別の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、第1のデータ列が前記2つの駆動回路のうちの1つのスイッチングトランジスタに接続され、第2のデータ列が前記2つの駆動回路のうちの別の駆動回路のスイッチングトランジスタに接続され、
1つの映像フレームの間に、前記第1のデータ列と第2のデータ列のうちの一方がビデオ電圧を供給するとともに他方が遮断電圧を供給し、別の映像フレームの間にその逆を生じさせる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示画面。
【請求項3】
アドレス指定回路が、m行の選択行及びn列のデータ列のみを含み、2つの関連する駆動回路のスイッチングトランジスタに接続された、それぞれのデータ列と、前記画点のうちの1の画点に対応する行から選択された前記第1の選択行と該行と異なる行から選択された前記第2の選択行と各画点に対応させられ、該第1の選択行が前記2つの駆動回路のうちの1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、該第2の選択行が前記2つの駆動回路のうちの他の駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、
前記2つの駆動回路の各々には、当該駆動回路の駆動トランジスタのゲートと、それに関連する選択行との間に接続された追加のトランジスタが備えられ、別の駆動回路に関連する選択行により、そのゲートにおいて制御され、表示画面の選択行の逐次選択順序が各フレームにおいて交互に反転される
ことを特徴とする請求項1に記載の表示画面。
【請求項4】
前記アドレス指定回路が、前記画点の行ごとに前記第1の選択行と前記第2の選択行とがある2×m行の選択行及びn列のデータ列を含み、
2つの関連する駆動回路のスイッチングトランジスタに接続されたそれぞれのデータ列と、前記第1の選択行及び前記第2の選択行とが各画点に対応させられ、該第1の選択行が前記2つの駆動回路のうちの1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、該第2の選択行が前記2つの駆動回路のうちのもう1つの駆動回路のスイッチングトランジスタのゲートに接続され、1つの映像フレームにわたり、前記第1の選択行を選択する間にビデオ電圧が列に印加され、一方で前記第2選択行を選択する間に回復電圧がその列に印加され、別の映像フレームの間にその逆が生じる
ことを特徴とする請求項1に記載の表示画面。
【請求項5】
アドレス指定回路が、選択行及び/又はデータ列を制御するための液晶ディスプレイにおいて使用される、行ドライバ及び/又は列ドライバを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表示画面。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−47799(P2013−47799A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−185434(P2012−185434)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【分割の表示】特願2009−507086(P2009−507086)の分割
【原出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(505157485)テールズ (231)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【分割の表示】特願2009−507086(P2009−507086)の分割
【原出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【出願人】(505157485)テールズ (231)
【Fターム(参考)】
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