説明

有機ナノ粒子の製造方法、それにより得られる有機ナノ粒子、それを含むカラーフィルタ用インクジェットインク、着色感光性樹脂組成物、および感光性樹脂転写材料、ならびにそれらを用いたカラーフィルタ、液晶表示装置、およびCCDデバイス

【課題】分散安定性が高く、ナノサイズで粒径分布ピークのシャープな有機ナノ粒子の製造方法を提供する。また、上記の優れた特性を有する有機ナノ粒子を効率よく多量に生産することができる製造方法を提供する。
【解決手段】 良溶媒に有機材料を溶解した有機材料溶液と、前記良溶媒と相溶性でありかつ前記有機材料に対しては貧溶媒となる溶媒とを下記数式(1)で表されるレイノルズ数が60以上となる条件下で混合し前記有機材料のナノ粒子を析出させる有機ナノ粒子の製造方法。
Re=ρUL/μ ・・・ 数式(1)
(数式(1)中、Reはレイノルズ数を表し、ρは有機材料溶液の密度を表し、Uは有機材料溶液と貧溶媒とが出会うときの相対速度を表し、Lは有機材料溶液と貧溶媒とが出会う部分の流路もしくは供給口の等価直径を表し、μは有機材料溶液の粘性係数を表す。)


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
良溶媒に有機材料を溶解した有機材料溶液と、前記良溶媒と相溶性でありかつ前記有機材料に対しては貧溶媒となる溶媒とを下記数式(1)で表されるレイノルズ数が60以上となる条件下で混合し前記有機材料のナノ粒子を析出させることを特徴とする有機ナノ粒子の製造方法。
Re=ρUL/μ ・・・ 数式(1)
(数式(1)中、Reはレイノルズ数を表し、ρは有機材料溶液の密度を表し、Uは有機材料溶液と貧溶媒とが出会うときの相対速度を表し、Lは有機材料溶液と貧溶媒とが出会う部分の流路もしくは供給口の等価直径を表し、μは有機材料溶液の粘性係数を表す。)
【請求項2】
良溶媒に有機材料を溶解した有機材料溶液と、前記良溶媒と相溶性でありかつ前記有機材料に対しては貧溶媒となる溶媒とを混合して、前記有機材料を析出させて有機ナノ粒子の分散液を調製するに当り、下記数式(1)で表されるレイノルズ数を高めた条件で混合し前記有機ナノ粒子の平均粒径が60nm以下となるように粒子径を制御して析出させることを特徴とする有機ナノ粒子の製造方法。
Re=ρUL/μ ・・・ 数式(1)
(数式(1)中、Reはレイノルズ数を表し、ρは有機材料溶液の密度を表し、Uは有機材料溶液と貧溶媒とが出会うときの相対速度を表し、Lは有機材料溶液と貧溶媒とが出会う部分の流路もしくは供給口の等価直径を表し、μは有機材料溶液の粘性係数を表す。)
【請求項3】
前記貧溶媒に前記有機材料溶液を供給管から噴流して混合することを特徴とする請求項1または2に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項4】
前記貧溶媒を攪拌することを特徴とする請求項3に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項5】
前記レイノルズ数が100以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項6】
前記レイノルズ数が2500以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項7】
前記分散液が分子量1000以上の高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項8】
前記分散液が実質的に水不溶性の高分子化合物を含有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項9】
前記高分子化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項7または8に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【化1】

〔式中、Rは、(m+n)価の連結基を表し、Rは単結合あるいは2価の連結基を表す。Aは、酸性基、窒素原子を有する塩基性基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、および水酸基からなる群より選ばれる基を有する1価の有機基、または置換基を有してもよい有機色素構造もしくは複素環を含有する1価の有機基を表す。ただし、n個のAは互いに同一であっても、異なっていてもよい。mは1〜8の数を表し、nは2〜9の数を表し、m+nは3〜10を満たす。Pは高分子化合物残基を表す。〕
【請求項10】
前記高分子化合物が下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項9に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【化2】

〔式中、Rは、(x+y)価の連結基を表す。RおよびRは、各々独立に単結合または2価の連結基を表す。Aは、酸性基、窒素原子を有する塩基性基、ウレア基、ウレタン基、配位性酸素原子を有する基、炭素数4以上の炭化水素基、アルコキシシリル基、エポキシ基、イソシアネート基、および水酸基からなる群より選ばれる基を有する1価の有機基、または置換基を有してもよい有機色素構造もしくは複素環を含有する1価の有機基を表す。ただし、x個のAは互いに同一であっても、異なっていてもよい。yは1〜8の数を表し、xは2〜9の数を表し、x+yは3〜10を満たす。Pは高分子化合物残基を表す。〕
【請求項11】
前記有機材料が有機顔料であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項12】
前記有機顔料がピロロピロール化合物顔料であることを特徴とする請求項11に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項13】
前記ピロロピロール化合物顔料がC.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、及びC.I.ピグメントレッド272のいずれかであることを特徴とする請求項12に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項14】
前記有機顔料がフタロシアニン化合物顔料であることを特徴とする請求項11に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項15】
前記フタロシアニン化合物顔料がC.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン7、及びC.I.ピグメントブルー15:6のいずれかであることを特徴とする請求項14に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項16】
前記有機顔料がジオキサジン化合物顔料であることを特徴とする請求項11に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項17】
前記ジオキサジン化合物顔料がC.I.ピグメントバイオレット23またはC.I.ピグメントバイオレット37であることを特徴とする請求項16に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項18】
前記有機ナノ粒子を、前記貧溶媒が10L以上のスケールで析出させることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の有機ナノ粒子の製造方法。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法で製造された有機ナノ粒子。
【請求項20】
重合性モノマーおよび/または重合性オリゴマーを含む媒体に、請求項19に記載の有機ナノ粒子を含んでなることを特徴とするカラーフィルタ用インクジェットインク。
【請求項21】
請求項19に記載の有機ナノ粒子と、バインダーと、モノマーもしくはオリゴマーと、光重合開始剤もしくは光重合開始剤系とを少なくとも含む着色感光性樹脂組成物。
【請求項22】
仮支持体上に、少なくとも、請求項21に記載の着色感光性樹脂組成物を含む感光性樹脂層を設けたことを特徴とする感光性樹脂転写材料。
【請求項23】
請求項20に記載のインクジェットインク、請求項21に記載の着色感光性樹脂組成物、及び/又は請求項22に記載の感光性樹脂転写材料を用いて作製したことを特徴とするカラーフィルタ。
【請求項24】
請求項23に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項25】
前記表示装置がVA方式であることを特徴とする請求項24に記載の液晶表示装置。
【請求項26】
請求項25に記載のカラーフィルタを備えたことを特徴とするCCDデバイス。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図1−3】
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【図1−4】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−138194(P2008−138194A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−291067(P2007−291067)
【出願日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成17年度独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 ナノテクノロジープログラム「ナノテク・先端部材実用化研究開発」/「有機顔料ナノ結晶の新規製造プロセスの研究開発」委託研究、産業活力再生特別措置法第30条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】