説明

有機廃棄物などの処理装置

【課題】 反応器の付着物の除去を効率的且つ確実に行うことが可能な処理装置を提供すること。
【解決手段】 本発明によれば、水熱反応で被処理物の分解を行う処理装置200において、被処理物処理を終えた反応器6内に洗浄媒体24を衝突させることで、反応器6に付着した未反応物や分解生成物を物理的に除去することを特徴とする処理装置が提供される。好ましくは、気流を発生させる気流発生手段20を備え、洗浄媒体24は、可撓性を有し、気流により飛翔する薄片状の洗浄媒体であり、薄片状の洗浄媒体24は、気流発生手段20が発生する気流により、取り外した使用済み反応器6内に衝突される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水熱反応を用いた有機廃棄物などの処理のための反応器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球環境問題に対応し、ポリ塩化ビフェニール(PCB)等の有害廃棄物、ポリ容器やポリ塩化ビニル等の樹脂や、放射性物質を含む有機廃棄物の処理が大きな問題となっている。一般的に有機廃棄物は焼却処理されているが、こうした処理方法では、ダイオキシン、窒素酸化物等の有毒物質を発生したり、これら有毒物質を回収するために大規模な装置を要したりする等、問題が多い。
【0003】
近年、有機物を分解する方法として、水の臨界点(温度374℃、圧力22.1MPa)を超える高温高圧下の水(超臨界水)を用いる方法が注目されている。ここに超臨界状態とは、個々の化合物に固有の物理量である臨界温度と臨界圧力以上の温度と圧力下にある物質の状態をいい、この状態にある物質を超臨界流体と称する。
例えば、有機物と水と酸素含有流体を混合し、水の臨界点を超える超臨界状態で、有機物を酸化分解する方法が知られている(特許文献1参照)。超臨界水は、液体と気体の中間の性質をもち有機物や酸素と任意に混合するため、短時間で効率的に有機物を酸化分解できる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、水熱反応では、被処理物に有機塩素化合物等が含まれているときには、水熱反応により塩酸が生じ、高温の水熱反応雰囲気により塩酸による反応器の腐食が進行し易い。そこで、一般には、アルカリ水溶液で酸を中和し、塩類を生成させ、酸による反応器の腐食を抑制することが行われている。
しかし、超臨界水反応場の塩類の溶解度は、常温での塩類の溶解度に比べて著しく低いので、中和により生じた塩類が析出する。処理流体中の塩類は、反応器の下流の流出管や熱交換器に付着し、閉塞させるという問題があった。
【0005】
従来、超臨界水反応場で塩類濃度が高くなる場合、塩類を亜臨界水に溶解させて排出するために、いわゆる2ゾーン型反応器を使うことがある。2ゾーン型反応器は、超臨界水酸化反応を行う超臨界水領域を反応器上部に構成し、超臨界水領域で析出した塩類を再溶解させる亜臨界水領域を反応器下部に構成し、超臨界水領域から亜臨界水領域に沈降した塩類を亜臨界水に溶解させて排出するようになっている。
更には、チューブ型反応器にも塩類析出による閉塞の問題がある。例えば下水汚泥のようにスラリー状の被処理物を処理する場合、或いは固形物状の被処理物をスラリー化して処理する場合には、チューブ型反応器を採用することが多い。しかし、塩類や微粒子がチューブ型反応器内で析出し、閉塞を起こすおそれが高い。
そこで、チューブ型反応器内の流速を大きくして、塩類や微粒子を付着させないように排出させることが試みられているものの(例えば特許文献2参照)、流速を大きくすると、反応温度域に滞留する時間が短くなり、十分に超臨界水反応を進行させることが難しくなる。十分な反応時間を確保するためにはチューブ型反応器の長さを長くすると、却って塩類や固形物の付着、堆積が生じる上に、チューブ型反応器の製作コストが嵩む。
そこで、中和処理し易い被処理液、或いは固形物状の被処理物を超臨界水酸化するのに適した反応器の開発が求められている。
以上の説明では、超臨界水反応装置に用いる反応器を例に上げて説明したが、これらは超臨界水反応装置に用いる反応器に限る問題ではなく、例えば水熱反応のための反応器全般に該当する問題である。
ここで、水熱反応とは、高温高圧水、例えば温度180℃以上、飽和水蒸気圧以上の熱水を用いる反応を言う。
特許文献3では、中和処理し易い被処理液、或いは固形物状の被処理物を処理する際に、閉塞の恐れが少なく、しかも処理流体中の無機塩濃度を低くするために、フィルターを用いて選択的に塩類や微粒子を取り除くとしている。しかし、反応中にフィルタリングを行うと、流速が低下したり、完全な捕捉が困難であったりと、安定した有機物の分解処理システムを遂行しづらい。
【0006】
また、特許文献4では、反応容器内に、その内周面に付着する塩分を掻き除くため、スクレーパーを複数取付け、付着した塩分を掻き落としていた。しかし、スクレーパーがある構造は、反応器内の流速変動を引き起こし、安定な分解処理を継続することが困難である。
【0007】
そこで、本発明は、上述の課題を少なくとも部分的に解決し、反応器の付着物の除去を効率的且つ確実に行うことが可能な処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の一局面によれば、添付の特許請求の範囲の請求項1に記載するように、水熱反応で、被処理物の分解を行う処理装置において、被処理物処理を終えた反応器内に洗浄媒体を衝突させることで、反応器に付着した未反応物や分解生成物を物理的に除去することを特徴とする処理装置が提供される。その他の特徴は、同特許請求の範囲の従属項に記載される。
【発明の効果】
【0009】
添付の特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、水熱反応で、被処理物の分解を行う処理装置において、被処理物処理を終えた反応器内に洗浄媒体を衝突させることで、被処理物処理を終えた反応器内に洗浄媒体を衝突させることで、反応器に付着した未反応物や分解生成物を物理的に除去することで、付着物の除去を効率的に、確実に行うことができる。
【0010】
同特許請求の範囲の請求項2及び3に記載の発明によれば、取り外した使用済み反応器内に可撓性を有し、気流により飛翔する薄片状の洗浄媒体を衝突させることで、反応器に付着した未反応物や分解生成物(塩分、灰分、チャー(未燃炭素))を物理的に除去することで、反応器の付着物を完全に除去可能であり、しかも反応器自身には影響せずに付着物のみを選択的に除去出来るので、反応器の繰り返し使用が可能となる。具体的には、洗浄媒体を衝突させる際、気流発生手段がブロー手段、圧縮空気源、エアチューブ、エアブローノズル、噴霧装置などで、反応器に付着した未反応物や分解生成物を除去することで達成することができる。
【0011】
同特許請求の範囲の請求項4に記載の発明によれば、取り外した使用済み反応器内に可撓性を有し、気流により飛翔する薄片状の洗浄媒体を衝突させる際、気流発生手段がブロー手段、圧縮空気源、エアチューブ、エアブローノズル、噴霧装置などで、反応器に付着した未反応物や分解生成物を除去し、集塵機構により未反応物や分解生成物の付着した薄片状の洗浄媒体を回収することで、反応器内を完全に洗浄が出来ることで、再利用可能となり、反応器の半永久的な繰り返し使用による、非処理物の分解が可能となる。
【0012】
同特許請求の範囲の請求項5に記載の発明によれば、処理された廃水に含まれる無機成分を中和するためのpH調整液が添加されることで、処理廃水を中和し、反応器の腐食を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係わる水熱反応装置の一例の構成を示す図である。
【図2】本発明に係わる処理装置200を用いた薄片状の洗浄媒体の吹き付けによる反応器6の洗浄工程を模式的に示す図である。
【図3】反応器の内壁への薄片状の洗浄媒体の衝突による洗浄原理を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
【実施例1】
【0015】
図1は、本発明に係わる水熱反応装置100の一例の構成を示す図である。
【0016】
水熱反応装置100は、有機廃水Iを貯留する排水タンク1と、排水タンク1内の有機廃水Iを加圧して送液するポンプ2と、過酸化水素水を貯留するHタンク3と、Hタンク3内の過酸化水素水を送液するポンプ4と、有機廃水Iを温める予熱器5と、有機廃水Iを水熱処理する反応器6と、pH調整液(本例では水酸化ナトリウム水溶液)を貯留するpH調整液タンク11と、水酸化ナトリウム水溶液を送液するポンプ12と、処理された有機廃水Iを冷却する熱交換器8と、圧力を大気圧に戻す背圧弁9と、気液分離器10と、各ポンプ2、4、12の後段及び熱交換器8の後段に配置される圧力計Pと、反応器6の温度を測定する温度計Tとを含む。
【0017】
図2は、本発明に係わる処理装置200の一例を示し、処理装置200を用いた薄片状の洗浄媒体の吹き付けによる反応器6の洗浄工程を模式的に示す。
【0018】
処理装置200は、反応器6の内壁に洗浄媒体24を衝突させるための気流を発生させる気流発生手段20を備える。気流発生手段20は、ブロー手段、圧縮空気源、エアチューブ、エアブローノズル、噴霧装置のような、任意の気流を発生可能な任意の手段であってよい。図示の例では、気流発生手段20は、反応器6の通気口6Aに接続される入口管22に流体的に接続され、入口管22を介して反応器6内に向けて気流を生成する。これにより、入口管22内から反応器6内へと洗浄媒体24が供給され、洗浄媒体24が反応器6の内壁に衝突される。尚、入口管22は、水熱反応装置100の構成要素であってもよいし、処理装置200の構成要素であってもよい。
【0019】
洗浄媒体24は、反応器6の材質よりは軟らかい性質を有する。これは、洗浄時に反応器6にダメージを与えず、選択的に付着物を取り除くためである。また、洗浄媒体24は、好ましくは、可撓性を有し、気流により飛翔する薄片状の形態を有する。洗浄媒体24は、図3に模式的に示すように、反応器6の内壁に衝突される際に、反応器6の内壁に付着された付着物を洗浄媒体24自身に付着させることで、反応器6の内壁に付着された付着物を除去する。
【0020】
洗浄媒体24の好ましい特性ないし構成(材料、サイズ、厚さ等)は、以下の通りである。
【0021】
素材はアクリル、トリアセチルセルロース、ポリイミドなどで、擦傷がつきにくい硬い樹脂素材が好ましい。より具体的にはJIS K-5600 5-4に準拠した鉛筆硬度試験法によって硬さを評価し、除去したい異物(塩分、灰分、チャ―)以上、装置内壁以下の鉛筆硬度を備える素材が望ましい。洗浄媒体の形状は厚さ0.1〜0.2mm、面積100mm2以下、重量10 mg 以下の薄片状が望ましい。さらに、前記薄片状洗浄媒体は可撓性を有することが望ましい。可撓性とは薄片が破壊されずに変形する性質のことで、具体的にはJIS P 8115に準拠して計測した耐折性が1回以上であることを示す。
【0022】
処理装置200は、更に、未反応物や分解生成物の付着した薄片状の洗浄媒体24を反応器6内から回収するための集塵機構30を備える。図示の例では、集塵機構30は、反応器6の排気口6Bに接続される出口管32に流体的に接続され、未反応物や分解生成物の付着した薄片状の洗浄媒体24を集塵する集塵容器34を備える。集塵容器34は、洗浄媒体24を通さないが通気性のある容器(例えば袋状の形態の容器)であってよい。また、集塵機構30は、出口管32を介して集塵容器34内に向けて気流を生成する負圧源(吸引機構)を含んでもよい。集塵容器34は、未反応物や分解生成物の付着した薄片状の洗浄媒体24を所定量集塵した際に廃棄されてもよいし、或いは、洗浄媒体24を取り出してから再利用されてもよい。尚、出口管32は、水熱反応装置100の構成要素であってもよいし、処理装置200の構成要素であってもよい。
【0023】
次に、処理装置200を用いた実施例1について説明する。
【0024】
図1の水熱反応装置100を使用して、有機廃水Iを反応器6に送液し、温度400 ℃、圧力10 MPa、流速1 mL/minの条件で実施した。酸素の供給は、有機廃水Iに過酸化水素水(30wt%)を混合することにより行った。また、反応器6にはpH調整液を送液した。取り外された処理を終えた反応器6内に、中和塩である硫酸ナトリウムの付着が顕著であった。そこで水熱反応装置100から反応器6を取り外し、処理装置200に接続する。そして、反応器6内に、薄片状の洗浄媒体24を充填し、1MPaの圧力で圧縮空気を気流発生手段20としてのエアーブローにより送風する(図2参照)。上記のような洗浄媒体を流速20m/s以上の気流に乗せて飛翔させると、洗浄媒体は100mm2以下の広い面積に強い風圧を受け、かつ10mg以下の軽量であるため、容易に流速と同等の速度に加速される。
このような速度に加速した洗浄媒体を、洗浄対称面に45°以上90°以下の入射角で衝突させるものとする。加速された洗浄媒体は空気抵抗が少ない姿勢をとって飛翔するため、エッジで洗浄対象面に衝突する。これによりスクレーパーで前記異物を削る場合と同じ効果を、気流が当たる広範囲の洗浄対象面に生じさせることができる。さらに、洗浄媒体が可撓性を有する場合は、衝突特に洗浄対象面にならって変形するため、洗浄対象面形状に凹凸があっても異物を除去できる効果がある。洗浄媒体24が反応器6の内壁に衝突することで、付着した中和塩が掻き落とされ、集塵機構30により未反応物や分解生成物の付着した薄片状の洗浄媒体24を回収する。その結果、反応器材質が最表面になることで再生される(図3参照)。再生された反応器6は、再び有機廃水Iの分解処理が可能となる。
【0025】
尚、有機廃水Iの一例としては、ヘテロ原子を含む有機物含有廃水が好適である。
【実施例2】
【0026】
実施例1と同様に、有機廃水IIを連続的に処理する。反応器内に中和塩である塩化ナトリウムの付着が顕著であった。薄片状の洗浄媒体により反応器が再生され、再び有機廃水の分解処理が可能となる。
【0027】
尚、有機廃水IIの一例としては、塩素、硫黄、窒素原子を含む有機物含有廃水が好適である。
【実施例3】
【0028】
実施例1と同様に、有機廃水Iを連続的に処理する。pH調整液として水酸化カリウム水溶液を用いた。反応器内に中和塩である硫酸カリウムの付着が顕著であった。薄片状の洗浄媒体により反応器が再生され、再び有機廃水の分解処理が可能となる。
【実施例4】
【0029】
実施例3と同様に、有機廃水IIを連続的に処理する。反応器内に中和塩である塩化カリウムの付着が顕著であった。薄片状の洗浄媒体により反応器が再生され、再び有機廃水の分解処理が可能となる。
[比較例1]
【0030】
実施例1と同様に、有機廃水Iを連続的に処理する。取り外された処理を終えた反応器内に、中和塩である硫酸ナトリウムの付着が顕著であった。これに希硫酸を用いて、中和塩のエッチングを試みた。中和塩の除去は可能であったが、反応器材質自身も化学的に冒されており、反応器としての耐食性の低下が顕著であった。(同時に反応器材質の流出が見られた。)
[比較例2]
【0031】
実施例1と同様に、有機廃水Iを連続的に処理する。反応器内の付着物を金属ブラシで擦りとることが可能であった。しかし、付着物を念入りに取り除こうとすると、反応器材質部分まで擦らなければならず、反応器がダメージを受けてしまう。再生された反応器は、対象材質部分が肉薄となり、またスクラッチ傷が全面にできていることから、処理時に発生する硫酸などの酸が透湿しやく、耐食性の低下が見られた。
【0032】
以上のように本発明に係わる実施例によれば、反応器6の中に可撓性を有し、気流により飛翔する薄片状の洗浄媒体を衝突させることで、付着物を掻き落とし洗浄される。ブラシ、ワイヤ、スクレーパーなどのように固定支持された洗浄手段とは異なり、洗浄媒体24が流体として挙動するため、洗浄対象物である反応器6の隅々まで洗浄媒体24が侵入することにより、洗浄効果を向上できる。特に、水熱処理装置100で有機廃水を処理する場合、分解生成物である酸をアルカリ中和する際、発生する中和塩が反応器に付着し、そのまま使用し続けると閉塞を引き起こす。処理を終えた反応器6内に、可撓性を有し気流により飛翔する薄片状の洗浄媒体24を衝突させることで、反応器6内の塩が掻き落とされ、再生されることで、反応器6の再利用が可能となる。
【0033】
反応器6に付着した未反応物や分解生成物(塩分、灰分、チャー(未燃炭素))は、一般的には超臨界状態において溶解しにくいことが特徴的である。これらを確実に除去可能な工法として、本発明が有効であると考えられる。
【0034】
pH調整液に関しては、分解生成物が硫酸や塩酸等の酸の場合は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液を添加する。また分解生成物がアンモニア水などの場合は、硫酸、塩酸などの酸水溶液を添加する。
【0035】
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0036】
例えば、上述した実施例では、水熱反応装置100から反応器6を取り外して洗浄を実施しているが、反応器6を取り外さず反応器6の周辺部材のみを取り外し、その状態で処理装置200を接続して洗浄を実施することも可能である。
【0037】
また、上述した実施例では、処理装置200は、反応器6に対して1つの通気口6Aから気流及び洗浄媒体24を供給しているが、処理装置200は、反応器6に対して複数の通気口6Aから気流及び洗浄媒体24を供給してもよい。同様に、集塵機構30は、複数の排気口6Bから洗浄媒体24を回収してもよい。
【0038】
また、上述した実施例では、処理装置200の気流発生手段20は、反応器6に対して外部から接続ないし連通されているが、気流発生手段20は、反応器6の内部に設けられてもよい。例えば、反応器6内に洗浄媒体24を充填した状態で、反応器6の気流発生手段20を動作させることで、反応器6の内壁に洗浄媒体24を衝突させることとしてもよい。この場合、気流発生手段20は、反応器6内に渦巻き流や乱気流を発生させる手段であってもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 排水タンク
2 ポンプ
3 Hタンク
4 ポンプ
5 予熱器
6 反応器
6A 通気口
6B 排気口
8 熱交換器
9 背圧弁
10 気液分離器
11 pH調整液タンク
12 ポンプ
20 気流発生手段
22 入口管
24 洗浄媒体
30 集塵機構
32 出口管
34 集塵容器
100 水熱反応装置
200 処理装置
【先行技術文献】
【特許文献】
【0040】
【特許文献1】特公平1−38532号公報
【特許文献2】特開2001−149767号公報
【特許文献3】特開2004−57925号公報
【特許文献4】特開2001−46854号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水熱反応で被処理物の分解を行う処理装置において、被処理物処理を終えた反応器内に洗浄媒体を衝突させることで、反応器に付着した未反応物や分解生成物を物理的に除去することを特徴とする処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の処理装置であって、
前記気流を発生させる気流発生手段を備え、
前記洗浄媒体は、可撓性を有し、気流により飛翔する薄片状の洗浄媒体であり、
前記薄片状の洗浄媒体は、前記気流発生手段が発生する気流により、取り外した使用済み反応器内に衝突されることを特徴とする処理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の処理装置であって、
前記気流発生手段は、ブロー手段、圧縮空気源、エアチューブ、エアブローノズル、噴霧装置を含むことを特徴とする処理装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の処理装置であって、
前記未反応物や分解生成物の付着した前記薄片状の洗浄媒体を回収する集塵機構を備えることを特徴とする処理装置。
【請求項5】
請求項1に記載の処理装置であって、
処理された廃水に含まれる無機成分を中和するためのpH調整液が添加されることを特徴とする処理装置。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【公開番号】特開2011−56338(P2011−56338A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−206158(P2009−206158)
【出願日】平成21年9月7日(2009.9.7)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】