説明

有機物再生装置

【課題】生ゴミ等の有機物を効率的に処理することができる有機物再生装置を提供する。
【解決手段】生ゴミ等の有機物Xを投入する投入口20を有した処理槽14と、処理槽14の底面に沿って配設され、回転によって処理槽14の内部にあらかじめ収容された水分調整剤と有機物Xを撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本の中央スクリューロッド25a、両側スクリューロッド25bと、中央スクリューロッド25a、両側スクリューロッド25bを回転駆動する駆動機構としての電動機32と、処理槽14の内部に送風し、有機物Xの分解処理を促進させる送風手段としての送風機43とを具備したことを特徴とする有機物再生装置にある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭あるいは食品工場等から廃棄される生ゴミ等の有機物を分解処理する有機物再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
家庭用または業務用として用いられる生ゴミ処理機として例えば、特許文献1が知られている。この生ゴミ処理機は、回転駆動機構によって駆動される回転ドラムの周壁の一部に生ゴミ投入口が設けられ、家庭から廃棄される生ゴミ等の有機物を投入できるようになっている。回転ドラムは、円筒状または多角形状であり、内周面には複数枚の羽根が設けられ、回転ドラムの回転に伴って回転ドラムの内部にチップと生ゴミが撹拌されるようになっている。
【0003】
さらに、回転ドラムの内部に空気を導入する空気導入管及び回転ドラムの内部の空気を排出する空気排出管が設けられ、チップの土壌菌によって生ゴミを分解処理するようになっている。
【0004】
また、図8に示すように、処理槽1の内部に撹拌軸2及びこの撹拌軸2の外周面に多数の羽根3を突出して設けたパドルスクリュー4を設けた生ゴミ処理機も知られている。この生ゴミ処理機は、処理槽1の外部に設けた回転駆動機構5によって処理槽1の内部でパドルスクリュー4を回転駆動し、生ゴミを撹拌するとともに、処理槽1の内部に空気を導入して生ゴミを分解処理するようになっている
【特許文献1】特開2000−549号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述した特許文献1は、チップの土壌菌によって生ゴミを分解処理できるが、水分調整が難しく、固形物として残る率が高いという問題がある。また、図8に示す生ゴミ処理機は、パドルスクリュー4を回転して生ゴミを撹拌する方式であるが、収集された生ゴミを投入し続けることでパドルスクリュー4に大きな負荷が加わり、また生ゴミには異物が混入している場合が多いため、この異物によってもパドルスクリュー4に大きな負荷が加わる。
【0006】
従って、パドルスクリュー4の強度を高めるために撹拌軸2を太くすることが行なわれているが、撹拌軸2を太くすると、処理槽1の内容積が狭まるため、処理槽1及びパドルスクリュー4を横長にせざるを得なくなり、回転駆動機構5及び装置が大型化するという問題がある。
【0007】
本発明は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、生ゴミ等の有機物を効率的に処理することができ、また処理された再生資源は土壌の活性材として活用できる有機物再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前述した目的を達成するために、請求項1は、生ゴミ等の有機物が投入される投入口を有した処理槽と、前記処理槽の底面に沿って配設され、回転によって前記処理槽の内部で前記有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本のスクリューロッドと、前記スクリューロッドを回転駆動する駆動機構と、前記処理槽の内部に送風し、前記有機物の分解処理を促進させる送風手段とを具備したことを特徴とする有機物再生装置にある。
【0009】
請求項2は、請求項1の前記スクリューロッドは、軸方向の中間部を境界として逆向きの螺旋溝を有し、回転に伴って前記処理槽の両端部の有機物を該処理槽の中央部側へ集める中央スクリューロッドと、この中央スクリューロッドの両側に配置され、回転に伴って前記処理槽の両側部の有機物を該処理槽の一端部側へ集める両側スクリューロッドとからなり、前記中央スクリューロッド及び両側スクリューロッドは平行で、前記駆動機構によって正逆回転可能であることを特徴とする。
【0010】
請求項3は、請求項1又は2の前記処理槽の天井には前記処理槽の内部で山状に隆起した有機物を崩して山裾側へ導く上部スクリューロッドが設けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項4は、生ゴミ等の有機物が投入される投入口を有した処理槽と、前記処理槽の底面に沿って配設され、回転によって前記処理槽の内部にあらかじめ収容された水分調整剤と前記有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本のスクリューロッドと、前記スクリューロッドを回転駆動する駆動機構と、前記処理槽の内部に送風し、前記有機物の分解処理を促進させる送風手段と、前記処理槽で分解処理された有機物を排出する有機物排出路とから構成され、生ゴミ等の有機物を一次処理する第1の有機物再生装置と、前記第1の有機物再生装置の有機物排出路から排出される一次処理済の有機物が投入される処理槽と、前記処理槽の底面に沿って配設され、回転によって一次処理済の有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本のスクリューロッドと、前記スクリューロッドを回転駆動する駆動機構と、前記処理槽の内部に送風し、前記一次処理済みの有機物の分解処理を促進させる送風手段と、前記処理槽で二次処理された有機物を排出する有機物排出路とから構成された第2の有機物再生装置とを具備したことを特徴とする有機物連続再生装置にある。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、生ゴミ等の有機物を撹拌・破砕しながら効率的に処理することができ、また処理された再生資源は土壌の活性材として活用できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図4は第1の実施形態を示し、図1は有機物再生装置の概略的斜視図、図2は同じく概略的平面図、図3はスクリューロッドの一部を拡大した平面図、図4は作用説明図である。
【0015】
図1に示すように、有機物再生装置の装置本体11は四隅部に支持脚12を有する基台13が設けられ、基台13には処理槽14が搭載されている。処理槽14は矩形状の底板15、両側板16a、16b、両端板17a,17b及び天井18によって周囲が覆われている。天井18は処理槽14の長手方向の中間部が上方へ突出するように山形状に形成され、その傾斜面19には生ゴミ等の有機物を投入するための投入口20が設けられている。この投入口20にはヒンジ21を支点として開閉可能な開閉扉22が設けられ、開閉扉22には取手23が設けられている。処理槽14は、例えば長さが4000mm、幅が2000mm、高さが2000mmであり、内部は密閉された空間部24に構成されている。
【0016】
図2に示すように、処理槽14の底板15にはその長手方向に沿って複数本の案内溝15aが設けられている。これら案内溝15aは横断面が円弧状であり、各案内溝15aにはスクリューロッド25が配設され、回転によって処理槽14に投入された有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させるように構成されている。スクリューロッド25は、本実施形態では4本であり、幅方向の中央には2本の中央スクリューロッド25aが配置され、この中央スクリューロッド25aの両側には2本の両側スクリューロッド25bが配置されている。
【0017】
図3に示すように、中央スクリューロッド25a及び両側スクリューロッド25bは平行で、底板15の長手方向に沿って配置されている。中央スクリューロッド25aは、ロッド26に対して螺旋状羽根27が一体に設けられており、この螺旋状羽根27の螺旋方向は、ロッド26の長手方向の中間部26aを境界として逆方向(一端側が右螺旋、他端側が左螺旋)に形成されている。両側スクリューロッド25bは、ロッド28に対して螺旋状羽根29が一体に設けられており、この螺旋状羽根29の螺旋方向は、ロッド28の一端側から他端側に向かって同方向(例えば右螺旋)に形成されている。前記螺旋状羽根27,29の外周輪郭部と案内溝15aの内周面との間には隙間gが設けられ、撹拌中に有機物が螺旋状羽根27,29の外周輪郭部と案内溝15aの内周面との間に詰まることがないように形成されている。
【0018】
図1及び図2に示すように、中央スクリューロッド25a及び両側スクリューロッド25bの螺旋状羽根27,29の直径及びピッチは一定であり、両端部が軸受30によって正逆回転可能に支持されている。中央スクリューロッド25a及び両側スクリューロッド25bの一端部にはスプロケット31が設けられ、これらスプロケット31は端板17aの外側に突出して設けられている。
【0019】
処理槽14の一方の端板17a側の基台13の下部には各スプロケット31に対応して駆動機構を構成する正逆回転可能な電動機32がその回転軸を横向きにして設けられている。これら電動機32の回転軸にはスプロケット33が設けられ、スプロケット31と33との間にはチェーン34が掛け渡されている。そして、各電動機32によって中央スクリューロッド25a及び両側スクリューロッド25bを独立して回転させるようになっている。
【0020】
処理槽14の他方の端板17b側には処理槽14の幅方向に亘って角筒体35が設けられ、この角筒体35の内部には有機物排出路36が設けられている。有機物排出路36の内部には両側スクリューロッド25bと同一形状の搬出スクリューロッド37が設けられ、この搬出スクリューロッド37は角筒体35の外部に設けられた電動機38の回転軸に直結されている。有機物排出路36の一端部には排出口39が設けられ、排出される有機物は例えば袋詰めされるようになっている。
【0021】
さらに、処理槽14の天井18の最も高い部分には上部スクリューロッド40が軸受41によって横方向に、しかも処理槽14の長手方向に沿って支持されている。上部スクリューロッド40の一端部には電動機42の回転軸に直結されている。上部スクリューロッド40は処理槽14の内部に処理物が山状に隆起したとき、その山を崩して裾側へ導く役目をするようになっている。
【0022】
また、処理槽14の天井18と端板17a、17bとの間には送風手段としてのそれぞれ送風機43が設けられている。この送風機43は処理槽14の内底面に向かって送風して有機物の分解処理を促進させる役目をするようになっている。送風機43は、例えば、ヒータを備えていて温風又は常温の送風が行なえるようになっている。すなわち、処理槽14の内部の温度を有機物の分解処理を促進させるに適した温度、例えば、40〜45℃に設定するとともに、処理槽14内の温度を温度センサによって検出し、温度センサからの信号によって送風機43のヒータがON/OFFして処理槽14の内部の温度が制御されるようになっている。
【0023】
次に、前述のように構成された有機物再生装置の作用について説明する。
【0024】
先ず、処理槽14の内部に有機質資材または無機質資材からなる水分調整剤を収容する。水分調整剤としては、籾殻、おがくず、チップ、バーク、コーヒー粕、そば殻等の有機質資材またはセラミック粒状体等の無機質資材を収容する。すなわち、後述する手段で処理槽14の内部に投入される生ゴミ等の有機物Xは、含有率が約88%と言われているのに対し、分解作用を行う微生物が最も活発に活動できる含水率が55〜65%と言われているため、処理槽14の内部に生ゴミ等の有機物Xとともに、水分調整剤を投入して水分調整を行う。
駆動機構を構成する電動機32を駆動すると、図4(b)に示すように、スプロケット33が回転し、スプロケット33の回転はチェーン34を介してスプロケット31に伝達される。ここで、中央スクリューロッド25a及び両側スクリューロッド25bを回転させると、中央スクリューロッド25aには矢印c方向の推進力が得られ、両側スクリューロッド25bには矢印d方向の推進力が得られる。つまり、中央スクリューロッド25aはロッド26の長手方向の中間部26aを境界として螺旋状羽根27が互いに逆方向に形成されているために、処理槽14の両端部から中央部に向かう推進力となり、両側スクリューロッド25bは一方向の推進力となる。
【0025】
また、図4(a)に示すように、送風機43を駆動し、送風機43によって処理槽14の内底面に向かって温風または常温の風を吹き込む。この状態で、開閉扉22を開放し、投入口20から生ゴミ等の有機物Xを処理槽14に投入すると、両側スクリューロッド25b上の有機物Xは両側スクリューロッド25bによって撹拌されながら破砕されて処理槽14の矢印d方向に搬送される。有機物Xが両側スクリューロッド25bによって処理槽14の端板17a側に到達すると、端板17aに沿って矢印e方向に移動して中央スクリューロッド25a上に乗り移り、有機物Xは中央スクリューロッド25aによって撹拌されながら破砕されて処理槽14の中央部に搬送される。従って、投入口20から次々投入される生ごみ等の有機物Xと水分調整剤は処理槽14内で撹拌されながら破砕されるとともに、送風機43から酸素が供給されて分解が促進される。
【0026】
前述した作用を継続して行なうと、処理槽14内の有機物Xが貯まり、しかも中央スクリューロッド25aによって撹拌されながら破砕されて処理槽14の中央部に搬送されるために有機物Xは山状に隆起される。有機物Xが山状に隆起されることにより、表面積も増加して水分も放出しやすくなり、効率的に分解される。
【0027】
図4(c)に示すように、処理槽14内の有機物Xの山が高くなり、天井18に接触する高さに到達したとき、電動機42を駆動すると、上部スクリューロッド40が回転して有機物Xの山を上部スクリューロッド40によって崩して有機物Xを山裾側へ導くことができる。また、上部スクリューロッド40によって崩して有機物Xを裾側へ導く際にも、中央スクリューロッド25aによって有機物Xは山状に隆起されるため、有機物Xの山の表面は常に新しい有機物Xと入れ替わることになり、有機物Xに対して送風機43から酸素が満遍なく供給されて効率的に分解されることになる。従って、有機物Xに含有する水分を微生物の分解によって蒸気として放出でき、水分過多になり、嫌気状態が増加して分解効率の低下、悪臭などの発生を防止できる。
【0028】
なお、上部スクリューロッド40は常時駆動する必要はなく、処理槽14内の有機物Xの山が高くなり、天井18に接触する高さに到達したときを検知して駆動するようにしてもよく、間欠的に駆動するようにしてもよい。
【0029】
なお、投入口20から処理槽14に投入される生ゴミ等の有機物Xは、含有率が約88%と言われているのに対し、分解作用を行う微生物が最も活発に活動できる含水率が55〜65%と言われているため、処理槽14の内部に生ゴミ等の有機物Xとともに、水分調整剤を投入して水分調整を行なってもよい。
数日間経過して処理槽14の内部の有機物Xが分解された時点で、電動機32をいったん停止し、電動機32を逆転させると、図4(d)に示すように、中央スクリューロッド25a上の処理物は矢印c方向と逆の矢印e方向の推進力によって処理槽14の端板17a、17b側に搬送される。処理槽14の端板17a,17b側に押し寄せられた処理物は両側スクリューロッド25b上に載り、両側スクリューロッド25bの矢印d方向と逆の矢印f方向の推進力によって処理槽14の端板17b側に搬送される。
【0030】
処理槽14の端板17b側に押し寄せられた処理物は、有機物排出路36に投入され、有機物排出路36の内部の搬出スクリューロッド37によって排出口39から排出される。
【0031】
図5及び図6は第2の実施形態を示し、本実施形態は、基本的には第1の実施形態と同一構造の有機物再生装置を例えば3台連結し、生ゴミ処理を一次処理から二次処理まで連続的に行なうようにしたものであり、第1の実施形態と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。
【0032】
すなわち、一次処理するための第1の有機物再生装置51と、二次処理するための第2の有機物再生装置52と第3の有機物再生装置53とが連設されている。第1の有機物再生装置51には生ゴミ搬送コンベア54が設けられている。生ゴミ搬送コンベア54は、筒状に構成された傾斜する搬送路55の内部に搬送スクリュー56が設けられ、その上端部には電動機57が直結されている。搬送路55の下端部には生ゴミ投入部58が設けられ、上端部には第1の有機物再生装置51の天井18に設けられた投入口20と接続する生ごみ搬入部59が設けられている。
【0033】
また、第1の有機物再生装置51の有機物排出路36の排出口39と第2の有機物再生装置52の投入口20とを接続する有機物搬送コンベア60が設けられている。有機物搬送コンベア60は、筒状に構成された傾斜する搬送路61の内部に搬送スクリュー62が設けられ、その上端部には電動機63が直結されている。
【0034】
さらに、第2の有機物再生装置52の有機物排出路36の排出口39と第3の有機物再生装置53の投入口20とを接続する有機物搬送コンベア64が設けられている。有機物搬送コンベア64は、筒状に構成された傾斜する搬送路65の内部に搬送スクリュー66が設けられ、その上端部には電動機67が直結されている。
【0035】
また、第3の有機物再生装置53の有機物排出路36の排出口39と接続する有機物搬送コンベア68が設けられている。有機物搬送コンベア68は、筒状に構成された傾斜する搬送路69の内部に搬送スクリュー70が設けられ、その上端部には電動機71が直結されている。さらに、搬送路69の上端部には有機物排出口72が設けられ、この有機物排出口72から排出される資材Yは、篩い機73によって異物を捕捉した後、例えば袋詰めされる。なお、第2及び第3の有機物再生装置52,53の天井18には散水器52a、53aが設けられ、処理槽14内の有機物Xに適宜加水できるようになっている。
【0036】
従って、第1の有機物再生装置51の生ゴミ投入部58から投入された生ゴミは第1の有機物再生装置51の処理槽14内で水分調整剤と撹拌され、一次処理された後、第2の有機物再生装置52及び第3の有機物再生装置53によって二次処理されることになる。各有機物再生装置51〜53における処理期間は2週間程度であり、短期間に熟成された資材Yを製造できる。
【0037】
製造された資材Yを、一定量ずつ袋詰めして施設に寄付したり、農協、園芸店等で販売することも可能である。この場合、図7(a)に示すように、袋体74に企業の広告75を表示することにより、企業からの広告料によって有機物再生費用、製造された資材Yを袋詰めする費用を賄うことができる。従って、袋詰めした資材Yを農協、園芸店等で販売するにしても格安で提供できる。図7(a)は、袋体74の胴部に企業名、商品名等の広告75を印刷したものである。広告75は、例えば「株式会社ABC」「XYZ商店」等の企業名を1社又は数社、「○○菓子」「××農機」等の商品名を縦書き、横書きで表示したものであり、また企業名、商品名とともに、TEL,FAX,ホームページ、メールアドレス等を表示してもよい。
【0038】
また、同図(b)は有機物再生装置51〜53の装置本体における側面76に企業の広告75を表示することにより、同様に企業からの広告料によって有機物再生費用、製造された資材Yを袋詰めする費用を賄うことができる。
【0039】
なお、広告75は、袋体74や有機物再生装置51〜53の装置本体における側面76に限らず、生ゴミ等の収集車両における車体、資材Yを運搬する車両の車体に表示してもよく、有機物再生装置51〜53を備えた建造物の壁面、施設に設置した看板等に設けてもよい。
【0040】
このように生ゴミリサイクルを広告を通じて市民に広く宣伝することにより、生ゴミリサイクルの意識を高め、各家庭、自治体、企業、農家、病院、学校等が一体となって生ゴミリサイクルを実施して市民の活性化を図ると同時に社会問題となっている大気汚染及び地球温暖化の問題に対する意識を高めることができるものである。
【0041】
なお、本発明は前記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態を示し、有機物再生装置の概略的斜視図。
【図2】同実施形態を示し、(a)は処理槽の概略的平面図、(b)は同概略的側面図。
【図3】同実施形態のスクリューロッドの一部を拡大した平面図。
【図4】同実施形態を示し、(a)〜(d)は作用説明図。
【図5】本発明の第2の実施形態を示し、有機物連続再生装置の概略的側面図。
【図6】同実施形態を示し、図5のA部を拡大した縦断側面図。
【図7】同実施形態を示し、(a)は袋詰めした堆肥を示す斜視図、(b)は有機物連続再生装置の概略的側面図。
【図8】従来の生ゴミ処理機の概略的縦断側面図。
【符号の説明】
【0043】
14…処理槽、20…投入口、25a…中央スクリューロッド、25b…両側スクリューロッド、32…電動機(駆動機構)、40…上部スクリューロッド、43…送風機、X…有機物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生ゴミ等の有機物を投入する投入口を有した処理槽と、
前記処理槽の底面に沿って配設され、回転によって前記処理槽の内部にあらかじめ収容された水分調整剤と前記有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本のスクリューロッドと、
前記スクリューロッドを回転駆動する駆動機構と、
前記処理槽の内部に送風し、前記有機物の分解処理を促進させる送風手段と、
を具備したことを特徴とする有機物再生装置。
【請求項2】
前記スクリューロッドは、軸方向の中間部を境界として逆向きの螺旋状羽根を有し、回転に伴って前記処理槽の両端部の有機物を該処理槽の中央部側へ集める中央スクリューロッドと、この中央スクリューロッドの両側に配置され、回転に伴って前記処理槽の両側部の有機物を該処理槽の一端部側へ集める螺旋状羽根を有する両側スクリューロッドとからなり、前記中央スクリューロッド及び両側スクリューロッドは平行で、前記駆動機構によって正逆回転可能であることを特徴とする請求項1記載の有機物再生装置。
【請求項3】
前記処理槽の天井には前記処理槽の内部で山状に隆起した有機物を崩して山裾側へ導く上部スクリューロッドが設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の有機物再生装置。
【請求項4】
生ゴミ等の有機物が投入される投入口を有した処理槽と、前記処理槽の底面に沿って配設され、回転によって前記処理槽の内部にあらかじめ収容された水分調整剤と前記有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本のスクリューロッドと、前記スクリューロッドを回転駆動する駆動機構と、前記処理槽の内部に送風し、前記有機物の分解処理を促進させる送風手段と、前記処理槽で分解処理された有機物を排出する有機物排出路とから構成され、生ゴミ等の有機物を一次処理する第1の有機物再生装置と、
前記第1の有機物再生装置の有機物排出路から排出される一次処理済の有機物が投入される処理槽と、前記処理槽の底面に沿って配設され、回転によって一次処理済の有機物を撹拌・破砕しながら山状に隆起させる複数本のスクリューロッドと、前記スクリューロッドを回転駆動する駆動機構と、前記処理槽の内部に送風し、前記一次処理済みの有機物の分解処理を促進させる送風手段と、前記処理槽で二次処理された有機物を排出する有機物排出路とから構成された第2の有機物再生装置とを具備したことを特徴とする有機物連続再生装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−22860(P2009−22860A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−187544(P2007−187544)
【出願日】平成19年7月18日(2007.7.18)
【出願人】(506046654)
【Fターム(参考)】