説明

材料計量供給装置

【課題】材料ホッパ内の樹脂材料を容易に取り出すことができる材料計量供給装置を提供する。
【解決手段】材料ホッパ20と、計量容器30と、計量ホイール40と、計量ホイール40の上方部分に設けられかつ材料ホッパ20から落下された樹脂材料を計量ホイール40の上部外周面で受けて保留する材料保留空間50と、計量ホイール40の外周面に沿って設けられかつ材料保留空間50に連通する材料供給路60を形成する案内部材61とを備える。材料保留空間50は、計量ホイール40の回転中心を通る鉛直線Lよりも材料供給路60と反対側に位置する部分に設定される。計量容器30には、材料保留空間50内の樹脂材料を計量ホイール40の外周面に沿って流下させる排出経路68が設けられる。排出経路68には開閉部材70が配設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、ベース材とマスターバッチ材との樹脂材料を所定の配合比において混合して混合材料を得るために、ベース材とマスターバッチ材とをそれぞれ個別に計量して供給する材料計量供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の材料計量供給装置においては、例えば、特許文献1に開示されている。
これにおいては、材料ホッパの下端に連通して設けられた計量室内にローターが回転可能に配置される。この計量ローターの外周面には樹脂材料(ペレット状のマスターバッチ材)の粒寸法に対応した孔寸法の吸着孔が設けられる。そして、材料ホッパ内に貯留された樹脂材料が計量ローターの吸着孔に一粒だけ吸着されて計量がなされながら計量ローターの回転に基づいて樹脂材料が所定位置まで移送され、材料通路に放出されるようになっている。
また、材料ホッパの下部外周面のうち、計量ローターの中心を通る鉛直線から片側に所定距離だけ隔てたホッパ部分に、材料ホッパ内の樹脂材料を排出するための排出口が形成されている。
【特許文献1】特開2000−176939号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、前記従来のものにおいて、装置が故障したり、あるいは材料ホッパ内の樹脂材料を他の樹脂材料と変更する場合などにおいて、材料ホッパ内の樹脂材料を取り出すときには、先ず、材料ホッパ下部の排出口のキャップを取り外した後、その排出口から材料ホッパ内の樹脂材料を取り出すことになる。
この際、排出口近傍に存在する樹脂材料の取り出しは比較的容易に行うことができるが、排出口と反対側で遠い位置となるホッパ部分の計量ローターの上部外周面に存在する樹脂材料は取り出しが困難であり、多くの手間や時間が必要となる。
【0004】
この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、材料ホッパ内の樹脂材料を容易に取り出すことができる材料計量供給装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するために、この発明の請求項1に係る材料計量供給装置は、樹脂材料を貯留しかつ下端に材料落下口を有する材料ホッパと、
前記材料ホッパの下端に配置された計量容器と、
前記計量容器内に回転可能に配設された計量ホイールと、
前記計量ホイールの上方部分に設けられかつ前記材料落下口から落下された樹脂材料を前記計量ホイールの上部外周面で受けて保留する材料保留空間と、
前記計量ホイールの外周面に沿って設けられかつ前記計量ホイールの外周面との間に前記材料保留空間に連通する材料供給路を形成する案内部材とを備え、
前記計量ホイールの周速に比例して前記材料保留空間の樹脂材料を前記材料供給路に沿って移送する材料計量供給装置であって、
前記材料保留空間は、前記計量ホイールの回転中心を通る鉛直線よりも前記材料供給路と反対側に位置する部分に設定され、
前記計量容器には、前記材料保留空間内の樹脂材料を前記計量ホイールの外周面に沿って流下させる排出経路が設けられ、
前記排出経路には、この排出経路を開く開放位置と、前記排出経路を閉じる閉鎖位置とに配置切換可能な開閉部材が配設されていることを特徴とする。
【0006】
前記構成によると、材料ホッパ内の樹脂材料は材料落下口から計量容器内の材料保留空間に流れ落ちた後、計量ホイールの回転による送り作用によって計量ホイールの周速に比例した量の樹脂材料が材料供給路に沿って送られる。
また、装置が故障したり、あるいは材料ホッパ内の樹脂材料を他の樹脂材料と変更する場合などにおいて、材料ホッパ内の樹脂材料を取り出すときには、開閉部材が開放位置に配置されることによって、材料ホッパの材料落下口から計量容器内の材料保留空間に流下された樹脂材料が計量ホイールの外周面に沿う排出経路を流下して排出される。
このようにして、開閉部材を開放位置に配置させる簡単な操作によって材料ホッパ内及び計量容器内の材料保留空間内の樹脂材料を容易にかつ迅速に排出することができる。
【0007】
請求項2に係る材料計量供給装置は、請求項1に記載された材料計量供給装置であって、
開閉部材は、計量容器にボルトと長孔によって開閉方向へスライド可能に取り付けられていることを特徴とする。
前記構成によると、ボルトを緩めた後、開閉部材を開閉方向へスライド操作することで、開閉部材を開放位置と閉鎖位置とに容易に配置切換することができる。
【0008】
請求項3に係る材料計量供給装置は、請求項1に記載された材料計量供給装置であって、
開閉部材は、計量容器にヒンジによって開閉方向へ回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
前記構成によると、開閉部材をヒンジを中心として開閉方向へ回動操作することで、開閉部材を開放位置と閉鎖位置とに容易に配置切換することができる。
【0009】
請求項4に係る材料計量供給装置は、請求項1〜3のいずれか一項に記載された材料計量供給装置であって、
排出経路の出口には、この出口を通過する樹脂材料を流下案内する排出案内部材が配置されていることを特徴とする。
前記構成によると、計量ホイールの外周面に沿う排出経路を流下して排出される樹脂材料は排出経路の出口を経た後、排出案内部材に案内されて所定の排出位置まで排出されるため、排出された樹脂材料を装置回りに飛散させることなく良好に回収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明を実施するための最良の形態について実施例にしたがって説明する。
【0011】
〔実施例1〕
この発明の実施例1を図1〜図5したがって説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る複数の材料計量供給装置を備えた材料混合供給装置全体を示す縦断面図である。図2は材料混合供給装置の材料混合筒と複数の材料計量供給装置との関係を示す平断面図である。図3は材料計量供給装置としての材料計量供給ユニットを示す縦断面図である。図4は材料計量供給ユニットの計量容器の材料保留空間に対し開閉部材が閉鎖位置に配置された状態を示す縦断面図である。図5は材料計量供給ユニットの計量容器の材料保留空間に対し開閉部材が開放位置に配置された状態を示す縦断面図である。
【0012】
図1と図2に示すように、この実施例1に係る材料計量供給装置は、射出成型機に対応する材料押出機1の所定位置に設けられた材料投入口2に臨んで設置され、複数種類の樹脂材料を所定の混合比率で混合して供給する材料混合供給装置に用いられる。
また、材料混合供給装置は、材料押出機1の材料投入口2の上方に直立状に接続される接続筒3と、この接続筒3の上端に連通して接続される、かつ材料混合通路5を有する材料混合筒6と、この材料混合筒6に複数種類、例えば、ナチュラル材(添加剤などが配合されていない樹脂材料)、マスターバッチ材(ナチュラル材と同等の樹脂材料と着色剤と、その他添加剤が設定の割合で配合された材料)及びリサイクル材(成形品の成形によって発生するゲート、スプル、ランナー等や廃棄樹脂製品の粉砕材)をそれぞれ計量して供給するためにユニット化された第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13(この発明の材料計量供給装置に相当する)を備えている。
【0013】
図1に示すように、材料混合筒6は、上下に分割構成され、下側筒部分6aの下端には、接続筒3の上端に接続される下端フランジ7aが配置され、下側筒部分6aの上端には中間フランジ7bが配置されている。
また、上側筒部分6bの下端は中間フランジ7bに支持され、上側筒部分6bの上端には、天蓋7cが配置されている。
さらに、下端フランジ7aと中間フランジ7bは、下側筒部分6aの外周に配置された複数の支柱8によって連結され、中間フランジ7bと天蓋7cは、上側筒部分6bの外周に配置された複数の支柱9によって連結されている。そして、天蓋7cの上面中心部には、アイボルト等の吊下具4が取り付けられている。
また、中間フランジ7b上には、取付盤10がボルト等によって着脱交換可能に取り付けられており、この取付盤10上には、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13が材料混合筒6を中心とする放射状をなして配置されている。
【0014】
材料混合筒6の下側筒部分6a及び上側筒部分6bの筒内には、材料混合通路5が一直線に連通して形成されている。また、材料混合筒6の材料混合通路5を通過する各樹脂材料を外部から視認可能に、下側筒部分6a及び上側筒部分6bは透明部材によって形成されることが好ましく、さらに、静電気の影響を受けにくい透明ガラス材によって形成されることが望ましい。
また、上側筒部分6bには、次に詳述する第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各材料供給シュート65が挿通される貫通孔が形成されている。
【0015】
図3に示すように、第1の材料計量供給ユニット11は、材料ホッパ20と、計量容器30と、計量ホイール40と、材料供給シュート65と、開閉部材70と、材料排出シュート75とを備えてユニット化されている。
材料ホッパ20は、材料供給ダクト(図示しない)を通して移送される樹脂材料としてのマスターバッチ材を保留すると共に、材料ホッパ20の下端には、保留したマスターバッチ材を次に詳述する計量容器30に向けて流下させる材料落下口21が形成されている。
【0016】
図3に示すように、計量容器30は、方形箱形状に形成され、その下端部において取付盤10上にボルト等によって取り付けられている。
計量容器30内には、円筒状の計量ホイール40が回転可能に配置されており、この計量ホイール40は、駆動モータ45を駆動源として回転されるようになっている(図2参照)。
さらに、図4に示すように、計量ホイール40の外周面には、ローレット加工等によって凹凸面をなす材料送り面40aが形成されている。そして、計量ホイール40の回転動作によって樹脂材料としてのマスターバッチ材が次に述べる材料供給路60に沿って移送されるようになっている。
【0017】
図4に示すように、計量容器30内の上部には、材料ホッパ20の材料落下口21から落下されたマスターバッチ材(樹脂材料)を計量ホイール40の上部外周面で受けて保留する材料保留空間50が設けられている。
また、計量容器30内の上部から片側中間にわたる部分には、計量ホイール40の外周面との間に材料供給路60を構成する円弧状の通路壁62を有する案内部材61が配置されている。
さらに、図3に示すように、材料供給路60の一端は材料保留空間50に連通し、同材料供給路60の他端には、基端から先端に向けて所定角度(マスターバッチ材が自重によって流下可能な角度)をもって下傾する材料供給シュート65が配置されている。この材料供給シュート65の基端部は計量容器30のフレームに固定され、先端部は、材料混合筒6の上側筒部分6bの貫通孔を通して上側筒部分6bの内部に突入されている。
そして、計量ホイール40の周速に比例して材料保留空間50内のマスターバッチ材を材料供給路60に沿って移送した後、材料供給シュート65を経て材料混合筒6の上側筒部分6bの内部(材料混合通路5)に供給するようになっている。
【0018】
図4に示すように、計量容器30内の材料保留空間50は、計量ホイール40の回転中心を通る鉛直線Lよりも材料供給路60と反対側に位置する部分に設定されている。そして、計量容器30には、材料保留空間50内のマスターバッチ材(樹脂材料)を計量ホイール40の外周面に沿って流下させる排出経路68が設けられている。
排出経路68には、図5に示すように、排出経路68を開く開放位置と、図4に示すように、排出経路68を閉じる閉鎖位置とに配置切換可能な開閉部材70が配設されている。
【0019】
この実施例1において、開閉部材70は、計量容器30の上板の片側に延長された延長部分の下面にボルト72と長孔73によって開閉方向(図4において左右方向)へスライド可能に取り付けられている。
さらに、この実施例1において、開閉部材70の先端側下面には、計量ホイール40の外周面の沿いかつ計量ホイール40の外周面と協働して排出経路68を開閉可能に構成する傾斜面70a又は円弧面が形成されている。
そして、開閉部材70が閉鎖位置に配置されたときには、傾斜面70aの先端部70bが計量ホイール40の外周面に接近して排出経路68を閉じ、開閉部材70が開放位置に配置されたときには、傾斜面70a及び先端部70bが計量ホイール40の外周面から所定量だけ離反して排出経路68を開くように構成されている。
【0020】
また、この実施例1において、計量容器30には、排出経路68の出口近傍において、材料排出シュート(この発明の排出案内部材に相当する)75が傾斜状に配置されており、排出経路68の出口を通過するマスターバッチ材(樹脂材料)を材料排出シュート75によって所定位置まで流下案内するようになっている。
【0021】
図1と図2に示すように、第2の材料計量供給ユニット12及び第3の材料計量供給ユニット13においても、第1の材料計量供給ユニット11と同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
そして、第2の材料計量供給ユニット12の材料ホッパ20には樹脂材料としてのナチュラル材が材料供給ダクト(図示しない)を通して供給され、第3の材料計量供給ユニット13の材料ホッパ20には、樹脂材料としてのリサイクル材が材料供給ダクト(図示しない)を通して供給されるようになっている。
【0022】
また、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各計量ホイール40をそれぞれ個別に回転駆動する駆動モータ45は、制御装置(図示しない)にそれぞれ接続されており、設定されたプログラムに基づいて作動制御されるようになっている。
例えば、マスターバッチ材と、ナチュラル材と、リサイクル材との混合比率を1:1:1の混合比率の混合材料を供給する際に、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各計量ホイール40のホイール外径が同じである場合、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各計量ホイール40の周速が同じになるように、制御装置によって第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各駆動モータ45が同速で作動制御される。
また、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各計量ホイール40のホイール外径がそれぞれ異なる場合には、各材料を等量に供給するために、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各計量ホイール40の周速が同じになるように各計量ホイール40の回転数が制御される。
【0023】
この実施例1に係る材料計量供給装置は上述したように構成される。
したがって、材料供給時には、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の各材料ホッパ20内のマスターバッチ材と、ナチュラル材と、リサイクル材とがそれぞれの材料落下口21から計量容器30内の材料保留空間50に流れ落ちた後、各計量ホイール40の回転による送り作用によって各計量ホイール40の周速に比例した量のマスターバッチ材と、ナチュラル材と、リサイクル材とがそれぞれの材料供給路60に沿って移送された後、各材料供給シュート65を経て材料混合筒6の上側筒部分6bの内部(材料混合通路5)を通してに供給され、これによって、マスターバッチ材と、ナチュラル材と、リサイクル材とが設定された混合比率で混合されて混合樹脂材料となり材料混合筒6の材料混合通路5内を落下する。
その後、混合樹脂材料は、接続筒3内を落下して射出成型機に対応する材料押出機1の材料投入口2に投入される。
【0024】
装置(射出成型機、材料押出機、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13等の装置)が故障したり、あるいは、第1〜第3の材料計量供給ユニット11、12、13の材料ホッパ20内のマスターバッチ材、ナチュラル材、リサイクル材の樹脂材料を他の樹脂材料と変更する場合などにおいて、例えば、第1の材料計量供給ユニット11の材料ホッパ20内のマスターバッチ材を取り出すときには、まず、ボルト72を所定量だけ緩める。
【0025】
次に、図5に示すように、開閉部材70を、その長孔73においてボルト72に沿って開放方向へスライドして開放位置に配置させる。
すると、材料ホッパ20の材料落下口21から計量容器30内の材料保留空間50に流下されたマスターバッチ材が計量ホイール40の外周面に沿う排出経路68を流下する。
その後、マスターバッチ材は、排出経路68の出口を経た後、排出案内部材としての材料排出シュート75に案内されて所定の排出位置まで排出される。
このようにして、開閉部材70を開放位置に配置させる簡単な操作によって材料ホッパ20内及び計量容器30の材料保留空間50内のマスターバッチ材を容易にかつ迅速に排出することができる。
【0026】
前記したように、この実施例1においては、ボルト72を緩めた状態で開閉部材70を開閉方向へスライド操作することで、開閉部材70を開放位置と閉鎖位置とに容易に配置切換することができる。
また、この実施例1において、計量ホイール40の外周面に沿う排出経路68を流下して排出されるマスターバッチ材は排出経路68の出口を経た後、材料排出シュート75に案内されて所定の排出位置まで排出される。このため、排出されたマスターバッチ材を装置回りに飛散させることなく良好に回収することができる。
また、第2又は第3の材料計量供給ユニット12、13の材料ホッパ20内のナチュラル材又はリサイクル材を取り出すときにも、前記と同様の操作によって各樹脂材料を容易にかつ迅速に取り出す(排出する)ことができる。
【0027】
〔実施例2〕
次に、この発明の実施例2を図6にしたがって説明する。
図6はこの発明の実施例2に係る材料計量供給装置としての第1(又は第2又は第3)の材料計量供給ユニットの材料ホッパの開閉部材を示す縦断面図である。
図6に示すように、この実施例2においては、計量容器30の材料保留空間50内の樹脂材料(マスターバッチ材、又はナチュラル材、又はリサイクル材)を計量ホイール40の外周面に沿って流下させる排出経路68を開閉する開閉部材170が、その一端部(図では上端部)において、計量容器30の上板部にヒンジ171によって開閉回動可能に取り付けられている。
また、計量容器30の所定位置には、開閉部材170に係脱可能に係合して開閉部材170を閉じ位置に保持するための閉止部材(図示しない)が配設されている。そして、開閉部材170は、閉止部材を操作して開閉部材170との係合が外された状態でヒンジ171を中心として開閉方向へ回動可能となっている。
この実施例2のその他の構成は、実施例1と同様に構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記してその説明は省略する。
【0028】
したがって、この実施例2においては、閉止部材(図示しない)を操作して開閉部材170との係合を外した状態で、開閉部材170をヒンジ171を中心として開放位置まで回動操作することで、材料ホッパ20の材料落下口21から計量容器30内の材料保留空間50に流下された樹脂材料(マスターバッチ材、又はナチュラル材、又はリサイクル材)が計量ホイール40の外周面に沿う排出経路68を流下した後、材料排出シュート75に案内されて所定の排出位置まで排出される。
このように、この実施例2においては、開閉部材70をヒンジ171を中心として開放位置に配置させる簡単な操作によって材料ホッパ20内及び計量容器30の材料保留空間50内の樹脂材料を容易にかつ迅速に排出することができる。
【0029】
なお、この発明は前記実施例1及び2に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない領域内において、種々なる形態で実施することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の実施例1に係る複数の材料計量供給装置を備えた材料混合供給装置全体を示す縦断面図である。
【図2】同じく材料混合供給装置の材料混合筒と複数の材料計量供給装置との関係を示す平断面図である。
【図3】同じく材料計量供給装置としての材料計量供給ユニットを示す縦断面図である。
【図4】同じく材料計量供給ユニットの計量容器の材料保留空間に対し開閉部材が閉鎖位置に配置された状態を示す縦断面図である。
【図5】同じく材料計量供給ユニットの計量容器の材料保留空間に対し開閉部材が開放位置に配置された状態を示す縦断面図である。
【図6】この発明の実施例2に係る材料計量供給装置としての第1(又は第2又は第3)の材料計量供給ユニットの材料ホッパの開閉部材を示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0031】
6 材料混合筒
11、12、13 第1〜第3の材料計量供給ユニット(材料計量供給装置)
20 材料ホッパ
21 材料落下口
30 計量容器
40 計量ホイール
50 材料保留空間
65 材料供給シュート
70 開閉部材
75 材料排出シュート(排出案内部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂材料を貯留しかつ下端に材料落下口を有する材料ホッパと、
前記材料ホッパの下端に配置された計量容器と、
前記計量容器内に回転可能に配設された計量ホイールと、
前記計量ホイールの上方部分に設けられかつ前記材料落下口から落下された樹脂材料を前記計量ホイールの上部外周面で受けて保留する材料保留空間と、
前記計量ホイールの外周面に沿って設けられかつ前記計量ホイールの外周面との間に前記材料保留空間に連通する材料供給路を形成する案内部材とを備え、
前記計量ホイールの周速に比例して前記材料保留空間の樹脂材料を前記材料供給路に沿って移送する材料計量供給装置であって、
前記材料保留空間は、前記計量ホイールの回転中心を通る鉛直線よりも前記材料供給路と反対側に位置する部分に設定され、
前記計量容器には、前記材料保留空間内の樹脂材料を前記計量ホイールの外周面に沿って流下させる排出経路が設けられ、
前記排出経路には、この排出経路を開く開放位置と、前記排出経路を閉じる閉鎖位置とに配置切換可能な開閉部材が配設されていることを特徴とする材料計量供給装置。
【請求項2】
請求項1に記載された材料計量供給装置であって、
開閉部材は、計量容器にボルトと長孔によって開閉方向へスライド可能に取り付けられていることを特徴とする材料計量供給装置。
【請求項3】
請求項1に記載された材料計量供給装置であって、
開閉部材は、計量容器にヒンジによって開閉方向へ回動可能に取り付けられていることを特徴とする材料計量供給装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載された材料計量供給装置であって、
排出経路の出口には、この出口を通過する樹脂材料を流下案内する排出案内部材が配置されていることを特徴とする材料計量供給装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−298073(P2009−298073A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−156587(P2008−156587)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【出願人】(308013436)小島プレス工業株式会社 (386)
【出願人】(308025233)和光工機株式会社 (4)
【Fターム(参考)】