説明

杭打機

【課題】フロント装置を軽量化して、安定性を確保することができる杭打機を提供すること。
【解決手段】杭打機1によれば、オーガ30が鋼管杭に与える回転力の回転反力を下部リーダ体90等によって支えることができる。よって、上部リーダ体50は、オーガ30の回転反力を支える必要がなく、剛性の確保が不要となるので、その分、軽量化を図ることができる。その結果、車体前方部分に配設されるフロント装置の軽量化を図ることができ、輸送時や杭埋設施工時の安定性を確保することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭打機に関し、特に、フロント装置を軽量化して、安定性を確保することができる杭打機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、鋼管杭やコンクリート杭などを地盤に埋設するための建設機械として杭打機が知られている。杭打機は、一般に、車体と、その車体の前方部分に立設されるリーダと、そのリーダに支持される作業装置とを主に備えて構成されている。
【0003】
ところで、杭を地盤に埋設するための施工法の1つとして、オーガ等の作業装置によって杭に回転力を与え、その回転力によって杭を回転させつつ地盤に埋設する施工法がある。この施工法を用いて杭を地盤に埋設する杭打機においては、杭に与える回転力を確保するために作業装置を高出力化しなければならないので、その分、作業装置の重量増加を招いていた。また、作業装置を支持するリーダは、作業装置が杭に与える回転力の回転反力を支えなければならないので、作業装置の高出力化に伴う回転反力の増加に対応して剛性を強化しなければならず、その分、リーダの重量増加を招いていた。その結果、車体前方部分に配設されるフロント装置の重量が増加して、輸送時や杭埋設施工時における杭打機の安定性を低下させる要因となっていた。
【0004】
そこで、例えば、特許文献1には、リーダを車体に着脱可能に構成することで、リーダの取り外しを可能として、輸送時の安定性を確保することができる杭打機が開示されている。
【特許文献1】特開2006−274669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1における抗打機では、輸送時の安定性は確保できるが、フロント装置を軽量化するものではないので、依然としてフロント装置の重量が重く、杭埋設施工時の安定性は低いままであるという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、フロント装置を軽量化して、安定性を確保することができる抗打機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を解決するために請求項1記載の杭打機は、車体と、その車体に立設されるリーダと、そのリーダに昇降可能に支持される作業装置とを備えるものであって、前記リーダは、前記車体に対する立設方向の最上部に配設される上部リーダ体と、その上部リーダ体に連結され、上部リーダ体より前記立設方向の下方に配設される1又は複数の下部リーダ体とを備え、前記上部リーダ体の前記立設方向への長さは、前記リーダに支持される前記作業装置の前記立設方向への支持長さより短く構成されている。
【0008】
請求項2記載の杭打機は、請求項1記載の杭打機において、前記上部リーダ体および下部リーダ体は板材からそれぞれ形成され、前記上部リーダ体の板厚は前記下部リーダ体の板厚より薄く軽量化して構成されている。
【0009】
請求項3記載の杭打機は、請求項1又は2に記載の杭打機において、前記上部リーダ体は、前記下部リーダ体より機械的性質の低い材質から構成されている。
【発明の効果】
【0010】
請求項1記載の杭打機によれば、リーダは車体に立設され、そのリーダには作業装置が昇降可能に支持される。また、リーダは、車体に対する立設方向の最上部に上部リーダ体が配設されると共に、その上部リーダ体より立設方向の下方に1又は複数の下部リーダ体が配設される。更に、上部リーダ体の立設方向への長さは、リーダに支持される作業装置の立設方向への支持長さよりも短く構成されている。
【0011】
よって、オーガ等の作業装置によって杭に回転力を与え、その回転力によって杭を回転させつつ地盤に埋設する場合には、作業装置が杭に与える回転力の回転反力を下部リーダ体によって支えることができる。即ち、リーダは車体に立設され、立設方向下方において車体に固定されているので、作業装置の回転反力がリーダに作用する範囲は、作業装置を支持する部分よりも立設方向下方の範囲となる。このため、請求項1のように、上部リーダ体を立設方向の最上部に配設し、且つ、上部リーダ体の立設方向への長さを作業装置の立設方向への支持長さより短くすることで、作業装置の昇降位置に関わらず、作業装置の回転反力を下部リーダ体に作用させることができ、かかる回転反力を下部リーダ体によって支えることができる。
【0012】
従って、上部リーダ体は、作業装置の回転反力を支える必要がなく、剛性の確保が不要となるので、その分、軽量化を図ることができる。その結果、車体前方部分に配設されるフロント装置の軽量化を図ることができ、輸送時や杭埋設施工時の安定性を確保することができるという効果がある。
【0013】
請求項2記載の杭打機によれば、請求項1記載の杭打機の奏する効果に加え、上部リーダ体および下部リーダ体は板材からそれぞれ形成され、上部リーダ体の板厚は下部リーダ体の板厚より薄く軽量化して構成されているので、容易かつ低コストでフロント装置の軽量化を図ることができるという効果がある。
【0014】
請求項3記載の杭打機によれば、請求項1又は2に記載の杭打機の奏する効果に加え、上部リーダ体は下部リーダ体より機械的性質の低い材質から構成されているので、上部リーダ体の材料コストを下部リーダ体の材料コストより低く抑えることができ、上部リーダ体を安価に製造することができるという効果がある。即ち、構造物の変形および破壊に寄与する機械的性質、例えば、引張強さ、硬さ、或いは、疲れ強さ等の高い材料は、機械的性質の低い材料に比べ、一般的に、材料コストが嵩むので、請求項3のように、上部リーダ体を下部リーダ体より機械的性質の低い材質から構成することで、上部リーダ体を下部リーダ体より安価に製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の好ましい実施形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、杭打機1の概略構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態における杭打機1の側面図である。なお、図1の矢印U−D,L−R,F−Bは、杭打機1の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。また、図1では、杭打機1によって鋼管杭Sを地盤に埋設する様子を示している。
【0016】
図1に示すように、杭打機1は、車体10と、その車体10の前方(矢印F方向)部分に立設されるリーダ20と、そのリーダ20に支持されるオーガ30とを主に備え、オーガ30の回転駆動装置(図示せず)によって鋼管杭Sに回転力を与え、その回転力によって鋼管杭Sを回転させつつ地盤に埋設することができるように構成されている。
【0017】
車体10は、走行装置としての下部走行体11と、その下部走行体11上に配設される上部旋回体12とを主に備えている。なお、本実施形態では、下部走行体11がクローラ式の走行装置として構成されている。上部旋回体12は、オーガ30の駆動源となるパワーユニット13や運転室14などが配設される杭打機1の本体部であり、旋回装置(図示せず)を介して下部走行体11に旋回可能に支持されている。
【0018】
リーダ20は、オーガ30を支持するためのものであり、支持軸21によって支持フレーム40に軸支され、その支持フレーム40を介して上部旋回体12に連結されると共に、バックステーシリンダ22によって車体10後方(矢印B方向)側から支持されている。バックステーシリンダ22は、リーダ20を起伏させるためのアクチュエータであり、上端側(ロッド側)がリーダ20に軸支されると共に、下端側(本体部側)が支持フレーム40に軸支されている。これにより、リーダ20は、バックステーシリンダ22が伸長駆動すると、車体10に対して起立する一方、バックステーシリンダ22が短縮駆動すると、支持軸21を中心として車体10後方(矢印B方向)側へ倒伏する。
【0019】
オーガ30は、上述したように、鋼管杭Sを地盤に埋設するための作業装置であり、回転駆動装置(図示せず)を有する本体部30aと、その本体部30aに固定され、後述するガイドパイプ90に係合する支持部30bとを備え、その支持部30bを介してリーダ20に支持されている。また、支持部30bの全長(矢印U−D方向の長さ)は略1mに構成され、オーガ30がリーダ20に支持された状態において、リーダ20の立設方向(矢印U−D方向)へのオーガ30の支持長さXが略1mとされている。
【0020】
また、オーガ30は、昇降駆動装置31によってリーダ20の立設方向(矢印U−D方向)へ昇降可能に構成されている。昇降駆動装置31は、オーガ30を昇降させるための装置であり、リーダ20の下方(矢印D方向)部分に配設される駆動モータ31aと、リーダ20の上方(矢印U方向)部分に配設されるプーリ31bと、そのプーリ31bと駆動モータ31aとに掛架され、駆動モータ31aの駆動力をオーガ30の支持部30bに伝達するチェーン31cとを主に備えて構成されている。これにより、オーガ30は、駆動モータ31aが上昇駆動すると、駆動モータ31aの回転力がチェーン31cを介して支持部30bに伝達され、ガイドパイプ90に沿ってリーダ20上方(矢印U方向)側へ上昇する一方、駆動モータ31aが下降駆動すると、ガイドパイプ90に沿ってリーダ20下方(矢印D方向)側へ下降する。
【0021】
ところで、鋼管杭Sを埋設する施工現場の高さに制約があり、リーダ20の全長(矢印U−D方向の長さ)が制約条件より長い場合には、鋼管杭Sの埋設を正常に行うことができない。また、要求される鋼管杭Sの埋設深さが深く、リーダ20の全長が鋼管杭Sより短い場合においても、鋼管杭Sの埋設を正常に行うことができない。
【0022】
そこで、リーダ20は、上部リーダ体50と、その上部リーダ体50に直列に連結される3個の下部リーダ体60,70,80とを備え、下部リーダ体60,70を取り付け又は取り外すことで、全長を変更可能に構成されている。
【0023】
上部リーダ体50は、リーダ20が車体10に立設された状態において、立設方向(矢印U−D方向)の最上部に配設されるものであり、上方(矢印U方向)部分には、上述した昇降駆動装置31のプーリ31bが配設されている。ここで、図2を参照して、上部リーダ体50の詳細構成について説明する。
【0024】
図2は上部リーダ体50の外観図であり、図2(a)は上部リーダ体50の側面図を、図2(b)は、図2(a)の矢印IIb方向視における上部リーダ体50の正面図を、図2(c)は、図2(b)の矢印IIc方向視における上部リーダ体50の下面図を、図2(d)は、図2(b)のIId−IId方向視における上部リーダ体50の断面図を、それぞれ示している。
【0025】
図2に示すように、上部リーダ体50は、略矩形平板状の一対の第1壁部50aと、その第1壁部50aの短辺両縁部分に固定される略矩形平板状の一対の第2壁部50bとを備え、断面矩形枠状に形成されている。また、上部リーダ体50は下部リーダ体60,70,80より機械的性質(本実施形態では引張強さ)の低い材質から構成されると共に、各壁部50a,50bの板厚はそれぞれ略6mmに構成されている。なお、各壁部50a,50bには、1又は複数の補強部材51がそれぞれ配設されており、この補強部材51によって、上部リーダ体50の剛性が強化されている。
【0026】
矩形枠状の各開口部分には、フランジ部材52がそれぞれ覆設されている。フランジ部材52は、上部リーダ体50と下部リーダ体60とを連結するため、或いは、上部リーダ体50に昇降駆動装置31のプーリ31bを固定するためのものであり、複数の貫通孔52aが穿設されている。この貫通孔52aには、ボルトがそれぞれ挿通される。これにより、上部リーダ体50と下部リーダ体60とが連結されると共に、上部リーダ体50に昇降駆動装置31のプーリ31bが固定される(図1参照)。また、フランジ部材52には貫通孔52bが貫通形成されており、この貫通孔52bを通じて、プーリ31bに支持されたチェーン31cが駆動モータ31aへ導かれる(図3参照)。
【0027】
また、各第2壁部50bには、ガイドパイプ90がそれぞれ配設されている。ガイドパイプ90は、上述したように、オーガ30の支持部30bが係合してオーガ30の昇降をガイドするためのものであり、断面矩形枠状に形成され、フランジ部材52が対向する方向(図2(a)及び図2(b)上下方向)へ延設されている。なお、ガイドパイプ90の一端側には、ピン91が内設されており、上部リーダ体50と下部リーダ体60とを連結する場合には、このピン91によって、各リーダ体50,60の相対位置が位置決めされる。
【0028】
上記のように構成される上部リーダ体50は、全長L(図2(a)及び図2(b)上下方向の長さ)が略0.3mとされ、オーガ30の支持部30bの全長より短く構成されている。これにより、上部リーダ体50の全長Lは、オーガ30がリーダ20に支持された状態において、オーガ30の支持長さXより短くなる(図1参照)。
【0029】
図1に戻って説明する。図1に示すように、下部リーダ体60,70,80は、リーダ20が車体10に立設された状態において、上部リーダ体50よりも立設方向の下方(矢印D方向)に配設されるものであり、上部リーダ体50に下部リーダ体60が、その下部リーダ体60に下部リーダ体70が、その下部リーダ体70に下部リーダ体80が、それぞれ連結されている。なお、下部リーダ体60,70,80は、それぞれ上部リーダ体50と略同一に構成されるため、詳細構成については説明を省略する。但し、下部リーダ体60,70,80の各全長(矢印U−D方向の長さ)は、上部リーダ体50の全長Lより長く構成され、それぞれ異なる長さとされている。また、下部リーダ体60,70,80を構成する各壁部の板厚は全て略9mmに構成されている。
【0030】
次に、図3を参照して、上述のように構成された杭打機1によって鋼管杭Sを地盤に埋設する場合の作用について説明する。図3(a)は、図1のAで示す部分を拡大した杭打機1の拡大側面図であり、図3(b)は、図3(a)の矢印IIIb方向視における杭打機1の拡大正面図である。なお、図3の矢印U−D,L−R,F−Bは、杭打機1の上下方向、左右方向、前後方向をそれぞれ示している。また、図3(b)では、発明の理解を容易とするために、オーガ30の本体部30aを省略して示している。
【0031】
オーガ30の回転駆動装置(図示せず)によって鋼管杭Sに回転力を与え、その回転力によって鋼管杭Sを回転させつつ地盤に埋設する場合には、オーガ30が鋼管杭Sに与える回転力の回転反力をリーダ20によって支えるため、リーダ20にはオーガ30の回転反力が作用する。
【0032】
ここで、上述したように、杭打機1は、上部リーダ体50がリーダ20の立設方向(矢印U−D方向)の最上部に配設され、且つ、上部リーダ体50の全長Lがオーガ30の支持長さXより短く構成されているので、かかる回転反力を下部リーダ体60,70,80によって支えることができる。つまり、リーダ20は車体10に立設され、立設方向下方(矢印D方向)において車体10に固定されているので、オーガ30の回転反力がリーダ20に作用する範囲は、オーガ30を支持する部分、即ち、オーガ30の支持部30bの位置よりも立設方向下方(矢印D方向)の範囲となる。このため、本実施形態における杭打機1のように、上部リーダ体50をリーダ20の立設方向(矢印U−D方向)の最上部に配設し、且つ、上部リーダ体50の全長Lをオーガ30の支持長さXより短くすることで、オーガ30の昇降位置に関わらず、オーガ30の回転反力を下部リーダ体60,70,80に作用させることができ、かかる回転反力を下部リーダ体60,70,80によって支えることができる。
【0033】
上述したように、本実施形態における杭打機1によれば、オーガ30が鋼管杭Sに与える回転力の回転反力を下部リーダ体70,80,90によって支えることができる。よって、上部リーダ体50は、オーガ30の回転反力を支える必要がなく、剛性の確保が不要となるので、その分、軽量化を図ることができる。その結果、車体10前方部分に配設されるフロント装置の軽量化を図ることができ、輸送時や杭埋設施工時の安定性を確保することができる。
【0034】
また、上部リーダ体50の各壁部50a,50bの板厚は下部リーダ体60,70,80の各壁部の板厚より薄く軽量化して構成されているので、容易かつ低コストでフロント装置の軽量化を図ることができる。なお、本実施形態における杭打機1では、上部リーダ体50の各壁部50a,50bの板厚が下部リーダ体60,70,80の各壁部の板厚と同じである場合に比べ、略30kgの軽量化を図ることができた。
【0035】
また、上部リーダ体50は下部リーダ体60,70,80より機械的性質(本実施形態では引張強さ)の低い材質から構成されているので、上部リーダ体50の材料コストを下部リーダ体60,70,80の材料コストより低く抑えることができ、上部リーダ体50を安価に製造することができる。即ち、構造物の変形および破壊に寄与する機械的性質の高い材料は、機械的性質の低い材料に比べ、一般的に、材料コストが嵩むので、上部リーダ体50を下部リーダ体60,70,80より機械的性質の低い材質から構成することで、上部リーダ体50を下部リーダ体60,70,80より安価に製造することができる。なお、機械的性質は引張強さに限られるものではなく、例えば、硬さ、或いは、疲れ強さ等が例示される。
【0036】
更に、上部リーダ体50の全長を略0.3mに構成した場合には、フロント装置の軽量化と利便性の向上との両立を図ることができる。即ち、上部リーダ体50の全長が略0.3mより短い場合には、上部リーダ体50自体のサイズが小さくなるので、軽量化による重量の軽減量が少ないところ、かかる全長を略0.3mとすることで、軽量化によって重量を大幅に軽減することができる。一方、上部リーダ体50の全長が略0.3mより長い場合には、リーダ20の全長が長くなり、鋼管杭Sを埋設する施工現場の制約などによって杭打機1の使用が制限されるところ、かかる全長を略0.3mとすることで、リーダ20の全長が長くなることを回避して、施工現場の制約に柔軟に対応することができる。
【0037】
なお、本実施形態において、請求項1記載の上部リーダ体の立設方向への長さとは、上部リーダ体50の全長Lが該当し、請求項1記載のオーガの立設方向への支持長さとは、オーガ30の支持長さXが該当する。
【0038】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0039】
例えば、上記実施形態で挙げた数値は一例であり、他の数値を採用することは当然可能である。
【0040】
また、上記実施形態では、3個の下部リーダ体60,70,80で構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、1個または2個、或いは、4個以上で構成しても良い。
【0041】
また、上記実施形態では、上部リーダ体50が断面矩形枠状に形成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、断面筒状に形成しても良く、或いは、中実に形成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施形態における杭打機の側面図である。
【図2】上部リーダ体の外観図であり、(a)は上部リーダ体の側面図を、(b)は、図2(a)の矢印IIb方向視における上部リーダ体の正面図を、(c)は、図2(b)の矢印IIc方向視における上部リーダ体の下面図を、(d)は、図2(b)のIId−IId方向視における上部リーダ体の断面図を、それぞれ示している。
【図3】(a)は、図1のAで示す部分を拡大した杭打機の拡大側面図であり、(b)は、図3(a)の矢印IIIb方向視における杭打機の拡大正面図である。
【符号の説明】
【0043】
1 杭打機
10 車体
12 上部旋回体(車体の一部)
20 リーダ
30 オーガ(作業装置)
30b 支持部(作業装置の一部)
50 上部リーダ体
60,70,80 下部リーダ体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体と、その車体に立設されるリーダと、そのリーダに昇降可能に支持される作業装置とを備えた杭打機において、
前記リーダは、
前記車体に対する立設方向の最上部に配設される上部リーダ体と、
その上部リーダ体に連結され、上部リーダ体より前記立設方向の下方に配設される1又は複数の下部リーダ体とを備え、
前記上部リーダ体の前記立設方向への長さは、前記リーダに支持される前記作業装置の前記立設方向への支持長さより短く構成されていることを特徴とする杭打機。
【請求項2】
前記上部リーダ体および下部リーダ体は板材からそれぞれ形成され、
前記上部リーダ体の板厚は前記下部リーダ体の板厚より薄く軽量化して構成されていることを特徴とする請求項1記載の杭打機。
【請求項3】
前記上部リーダ体は、前記下部リーダ体より機械的性質の低い材質から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の杭打機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−184874(P2008−184874A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−21765(P2007−21765)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】