説明

案内ロボットの制御方法、システム、制御装置、案内ロボット、および案内ロボット制御プログラム

【課題】時々刻々変化する売り場の混雑状況に合わせて動的にロボットを配置し、買い物客を混雑した場所からすいている場所に誘導することを目的とする。
【解決手段】施設内監視装置により該施設内の状況を監視して案内ロボット制御装置に送り、案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、該設定内容を案内ロボットに通知し、該設定内容を通知された案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、該通知された内容を告知して案内することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は施設等における案内ロボットの制御方法に関し、特に、商業施設等において、案内ロボットを制御することにより、混雑した場所からすいている場所に顧客を誘導する方法、システム、制御装置、および案内ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
商業施設では、経験的に、買い物客が売り場に長く滞在することが購入に結びつくということが知られている。一方、売り場には、比較的混雑している場所とすいている場所ができてしまい、混雑している場所では商品にアクセス出来ない買い物客は早めに買い物をあきらめ滞在時間が短くなり、すいている場所の魅力的な商品に買い物客が気づかないという、機会損失を生じる。
【0003】
商業施設を運営する場合、なるべく混雑している場所からすいている場所へ買い物客を誘導して混雑状況の均一化を図り、顧客が多くの商品を十分見られるようにし、もって、滞在時間を長く、かつ売り上げを高めることを目指す。これを実現するために、現状では店長等が売り場の状況を観察し、効果的に顧客を誘導出来そうな場所を見極め、その場所に店員を配置して買い物客を誘導している。
【0004】
しかし、時々刻々変化する売り場の混雑状況に合わせて動的に店員を配置するためには、常に売り場の状況を観察する人員、および各所に配置する人員を確保しておく必要があり、多大の人的資源を消費する。
【0005】
これに対して、予め決められた領域を自律的に移動して広告を行う自律移動ロボットが開示されている。(特許文献1参照)
【特許文献1】特開2003−50559号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来例として、特許文献1に記載のロボットの概要を図13に示す。図13に示すロボットは、例えば図14に示す、予め決められた領域を自律的に移動するためのグローバルマップテーブルを内蔵し、このテーブルに従って移動し、情報提供サーバから、基地局を経由して広告情報を受信し、広告する。
【0007】
このため、予め決められたグローバルマップテーブルにしたがって移動し、広告を行うことは可能であるが、時々刻々変化する売り場の混雑状況に合わせて、動的に、移動する場所、および広告を変えることはできない。
【0008】
本発明は、時々刻々変化する売り場の混雑状況に合わせて動的にロボットを配置し、買い物客を混雑した場所からすいている場所に誘導することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第一の発明は、施設内において人を誘導する案内ロボットの制御方法であって、施設内監視装置により該施設内の状況を監視して案内ロボット制御装置に送り、案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、該設定内容を案内ロボットに通知し、該設定内容を通知された案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、該通知された内容を告知して案内することを特徴とする。
【0010】
第二の発明は、施設内監視装置、案内ロボット制御装置、および案内ロボットを備えた、施設内において人を誘導する案内ロボットの制御システムであって、該施設内監視装置は、該施設内の状況を監視して該案内ロボット制御装置に送り、該案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、該設定内容を該案内ロボットに通知し、該設定内容を通知された該案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、通知された内容を告知して案内することを特徴とするボットの配置先に移動すると共に、通知された内容を告知して案内することを特徴とする。
【0011】
第三の発明は、施設内状況入力手段と、施設内状況分析手段と、配置ポイント選定手段と、告知項目選定手段と、誘導手段とからなる、施設内において人を誘導する案内ロボット制御装置であって、予め、該告知項目選定手段に、該施設内の各場所における告知項目を保持し、該施設内状況入力手段は、施設内状況を入力して該施設内状況解析手段に送り、該施設内状況解析手段は、該入力した施設内の状況を解析して、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として該誘導手段に送ると共に、該すいている場所を該告知項目選定手段に送り、該告知項目選定手段は、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として該誘導手段に送り、該誘導手段は、受け取った、該すいている場所の入り口と該すいている場所における告知内容とを案内ロボット誘導指示として設定し、該設定内容を該案内ロボットに通知することを特徴とする。
【0012】
第四の発明は、施設内において人を誘導する案内ロボットであって、少なくとも移動先、および告知内容を含む指示を入力する手段と、該入力した指示から移動先、および告知内容を抽出する指示解析手段と、該抽出した移動先に移動する手段と、該抽出した内容を告知する手段とを有することを特徴とする。
【0013】
第五の発明は、第一の発明に記載の案内ロボットの制御方法であって、さらに、施設内監視装置はカメラであることを特徴とする。
【0014】
第六の発明は、第一の発明に記載の案内ロボットの制御方法であって、さらに、施設内に入場する人にはRFIDを携帯させ、施設内監視装置はRFID受信装置であることを特徴とする。
【0015】
第七の発明は、施設内において人を誘導する案内ロボットの制御方法であって、施設内監視装置により該施設内の状況を監視して案内ロボット制御装置に送り、案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該混雑している場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、該設定内容を案内ロボットに通知し、該設定内容を通知された案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、該通知された内容を告知して案内することを特徴とする。
【0016】
第八の発明は、施設内状況入力手段と、誘導手段とを備えたコンピュータに、施設内において人を誘導する案内ロボット制御指示送信を実行させるプログラムであって、予め、告知項目選定手段に、該施設内の各場所における告知項目を保持させ、該施設内状況入力手段に、施設内状況を入力させて施設内状況解析手段に送るステップと、該施設内状況解析手段に、該入力した施設内の状況を解析させ、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として該誘導手段に送ると共に、該すいている場所を告知項目選定手段に送るステップと、該告知項目選定手段に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択させ、告知内容として該誘導手段に送るステップと、該誘導手段に、受け取った、該すいている場所の入り口と該すいている場所における告知内容とを案内ロボット誘導指示として設定させ、該設定内容を該案内ロボットに通知するステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明により、時々刻々変化する売り場の混雑状況に合わせて動的にロボットを配置し、買い物客を混雑した場所からすいている場所に誘導することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図1は、スーパーマーケット等の店舗に、本発明を適用するシステムの基本構成を示す。
【0019】
案内ロボット制御装置1は、ネットワーク2を介して施設内監視装置としての複数のカメラ3と接続し、さらに、無線LANによりにより案内ロボット4と接続して、システムを構成している。
【0020】
案内ロボット制御装置1は、画像解析手段11、配置ポイント選定手段12、特売品選定手段13、および誘導手段14を備え、ネットワーク2により、図示しない、施設内状況入力手段を経由して、店舗内の各チェックポイントに配置された、施設内監視装置としての複数のカメラ3と接続しており、誘導手段14は、店舗内をカバーする無線LANのアンテナを備え、無線LANを経由して店舗内を移動する案内ロボット4と通信を行う。
【0021】
案内ロボット4は、案内ロボット制御装置1の誘導手段14に対応する、図示しない通信手段、ディスプレイ41、スピーカ42、および移動手段43を備える。
【0022】
図1に示す構成において、案内ロボット制御装置1は、ネットワーク2を介して、店舗内の各チェックポイントに配置した各カメラ3(カメラ1〜N)が撮影した各画像を受信する。
【0023】
施設内状況分析手段としての画像解析手段11は、受信した各画像を解析し、各チェックポイントを通過する人を検出し、通過人数を集計する。
【0024】
配置ポイント選定手段12は、各チェックポイントの通過人数を比較し、人の通過が最も少ないチェックポイントPminを誘導先として設定し、Pminにつながる通路の入り口を案内ロボット4の配置ポイントPpopとして設定し、告知項目選定手段としての特売品選定手段13に送る。
【0025】
特売品選定手段13には、予め各チェックポイント近傍の売り場における告知項目として特売品候補を登録し、配置ポイント選定手段12から誘導先Pminを受け取ると、当該チェックポイント近傍の売り場における特売品候補を特売品Gbとして設定する。
【0026】
誘導手段14は、無線LANを経由して、設定した、該配置ポイント(Ppop)を移動先の指示とし、誘導先Pminの特売品Gbを告知内容の指示として、案内ロボット4に送信する。
【0027】
案内ロボット制御装置1から指示を受信した案内ロボット4は、移動手段43により、設定された該配置ポイントPpopに移動し、設定された、誘導先Pminにおける特売品Gbをディスプレイ41に表示する、およびまたはスピーカ42から音声で告知することで案内する。
【実施例1】
【0028】
図2に、図1に示す基本構成をスーパーマーケットに適用した実施例1(店舗の見取り図)を示す。この例では、店舗内の周囲に、それぞれ野菜、魚、肉、惣菜の商品陳列棚、およびレジを、店舗内のスペースに、その他の各商品陳列棚1〜6を配置している。
【0029】
また、商品陳列棚1〜6を取り囲むように主通路1〜4を配置し、商品陳列棚1〜6の間には、通路1〜5を配置している。さらに、主通路の各コーナー、および通路の出入り口をチェックポイント1〜14とし、各通路1〜5の中央をチェックポイント15〜19とし、各チェックポイントの天井にはカメラ1〜19を配置している。
【0030】
図3は、各通路の、予め特売品選定手段13に設定された特売品候補の商品名(Gb)、および特売価格(Yb)一覧の例を示す。
【0031】
以下、図4に示す実施例1の案内ロボット制御装置1の処理フローを中心に動作を説明する。案内ロボット制御装置1は、処理を開始するとステップS1で「閉店時間を過ぎたか?」を確認し、閉店時間を過ぎた場合はステップS7に進み、案内ロボット4に「終了」を指示し終了する。
【0032】
ステップS1で閉店時間を過ぎていない場合はステップS2に進み、各カメラ3(カメラ1〜19)から受信した各画像を画像解析手段11により解析し、図5の例に示す各チェックポイントでの通過人数カウント表を作成し、結果を配置ポイント選定手段12に通知し、ステップS3に進む。
【0033】
ステップS3で配置ポイント選定手段12により、各チェックポイントの通過人数を比較し、人の通過が最も少ないチェックポイントPminを抽出し、Pminを誘導先として特売品選定手段13に通知し、ステップS4に進む。
【0034】
ステップS4でさらに、誘導先Pminにつながる通路の入り口を案内ロボット4の配置ポイントPpopとして設定し、Ppopを案内ロボット4の移動先として誘導手段14に通知し、ステップS5に進む。
【0035】
ステップS5で特売品選定手段13により、予め設定された特売品候補一覧を参照し、誘導先Pminにおける特売品の商品名Gbを選定し、該選定した商品名Gb、および価格Ybを誘導手段14に通知し、ステップS6に進む。
【0036】
ステップS6で誘導手段14は、無線LANにより、設定された移動先Ppop、誘導先Pmin、および選定された商品名Gb、および価格Ybを案内ロボット4に通知し、ステップS1に戻る。
【0037】
図5に示す例では、チェックポイント16を通過する人数が最も少ないため、配置ポイント選定手段12は、チェックポイント16に対応する通路2をPminとして設定し、当該通路の入り口(チェックポイント3、およびチェックポイント10)のうち、通過人数の多いチェックポイント3を案内ロボット4の配置ポイントPpopとして設定する。
【0038】
ここで、さらにチェックポイント3における通過人数と方向を確認し、通過する人数の多い方向に向かって案内ロボット4を配置するようにしても良い。図5に示す例では、左から通過する人数が多いため、図2に示すごとく、チェックポイント3の右側に、左向きに案内ロボット4を配置する。
【0039】
誘導先Pminとして通路2を通知された特売品選定手段13は図3に示す特売品候補一覧を参照し、通路2の特売品候補として登録されている商品名Gb=洗剤Bを、価格Yb=¥388円として設定する。
【0040】
実施例1における案内ロボット制御装置1から指示を受け取った案内ロボット4の処理フロー例を図6に示す。処理を開始すると案内ロボット4は、ステップS61で案内ロボット制御装置1からの新たな指示を確認し、新たな指示が無い場合は、ステップS65に進み、予め設定されている指示を実行しステップS61に戻る。
【0041】
ステップS61で新たな指示を確認した場合、ステップS62に進み、指示が「終了指示か?」を確認し、終了指示の場合は処理を終了し、終了指示でない場合はステップS63に進み、指示(誘導先Pminにおける特売品Gb、価格Yb、案内ロボット4の配置ポイントPpop)を受信し、ステップS64に進む。
【0042】
ステップS64で案内ロボット4は、新たな案内ロボットの配置ポイントPpopに移動し、受信した、誘導先Pminにおける特売品の商品名Gb、および価格Ybを、ディスプレイ41に表示すると共に、スピーカ42から告知し、宣伝する。
【0043】
ここで案内ロボット4はさらに、腕、頭等の動きを制御する手段を備え、例えば身振り等の動作を含めて告知/宣伝するようにしても良い。
【実施例2】
【0044】
図7は、図1に示す本発明によるシステムの基本構成に、案内ロボットB(5)を追加した、2台の案内ロボットを用いる実施例2のシステム構成例を示し、図8は、実施例2の適用例(店舗の見取り図)を示す。
【0045】
また、特売品候補、各チェックポイントでの通過人数は、それぞれ実施例1と同じ条件として説明する。
【0046】
以下、図9に示す実施例2の案内ロボット制御装置Bの処理フローにより動作を説明する。案内ロボット制御装置B(10)は、処理を開始するとステップS91で「閉店時間を過ぎたか?」を確認し、閉店時間を過ぎた場合はステップS97に進み、案内ロボット(4)、および案内ロボットB(5)に「終了」を指示し終了する。
【0047】
ステップS91で閉店時間を過ぎていない場合はステップS92に進み、各カメラ3(カメラ1〜19)から受信した各画像を画像解析手段11により解析し、図5の例に示す各チェックポイントでの通過人数カウント表を作成し、結果を配置ポイント選定手段22に通知し、ステップS93に進む。
【0048】
ステップS93で配置ポイント選定手段22により、各チェックポイントの通過人数を比較し、人の通過が最も少ないチェックポイントPminを抽出し、Pminを誘導先として特売品選定手段13に通知し、ステップS94に進む。
【0049】
ステップS94でさらに、誘導先Pminにつながる通路の入り口のうち、通過人数の多い方をPpop1、少ない方をPpop2として案内ロボットの配置先とし、案内ロボット(4)の移動先Ppop1、案内ロボットB(5)の移動先Ppop2として設定し、誘導手段14に通知し、ステップS95に進む。
【0050】
ステップS95で特売品選定手段13により、予め設定された特売品候補一覧を参照し、誘導先Pminにおける特売品の商品名Gbを選定し、該選定した商品名Gb、および価格Ybを誘導手段24に通知し、ステップS96に進む。
【0051】
ステップS96で誘導手段24は、案内ロボット(4)には、移動先Ppop1、誘導先Pmin、および選定された商品名Gb、および価格Ybを、案内ロボットB(5)には、移動先Ppop2、誘導先Pmin、および選定された商品名Gb、および価格Ybを通知し、ステップS91に戻る。
【0052】
図5に示す例では、チェックポイント16を通過する人数が最も少ないため、配置ポイント選定手段22は、チェックポイント16に対応する通路2をPminとして設定し、当該通路の入り口(チェックポイント3、およびチェックポイント10)のうち、通過人数の多いチェックポイント3を案内ロボット(4)の配置ポイントPpop1として設定し、通過人数の少ないチェックポイント10を案内ロボットB(5)の配置ポイントPpop2として設定する。
【0053】
なお、案内ロボット制御装置B(10)から指示を受け取った各案内ロボットの処理フローは、例えば図6に示す実施例1と同様でよいが、案内ロボット(4)と案内ロボットB(5)とは、さらに、例えば異なる身振り等の動作で告知/宣伝するようにしても良い。
【実施例3】
【0054】
図10は、実施例3のシステムの構成例を示し、図11は、実施例3の適用例(店舗の見取り図)を示す。実施例3では、実施例1に示す案内ロボット制御装置1における配置ポイント選定手段12の機能を変更して配置ポイント選定手段32とし、案内ロボット(4)の配置を混雑した売り場の入り口とする。
【0055】
また、特売品候補、各チェックポイントでの通過人数は、それぞれ実施例1と同じ条件として説明する。
【0056】
以下、図12に示す実施例3の案内ロボット制御装置30の処理フローを用い、実施例1と異なる点を中心に動作を説明する。
【0057】
案内ロボット制御装置30は、処理を開始するとステップS11で「閉店時間を過ぎたか?」を確認し、閉店時間を過ぎた場合はステップS17に進み、案内ロボット4に「終了」を指示し終了する。
【0058】
ステップS11で閉店時間を過ぎていない場合はステップS12に進み、各カメラ3(カメラ1〜19)から受信した各画像を画像解析手段11により解析し、図5の例に示す各チェックポイントでの通過人数カウント表を作成し、結果を配置ポイント選定手段32に通知し、ステップS13に進む。
【0059】
ステップS13で配置ポイント選定手段32により、各チェックポイントの通過人数を比較し、人の通過が最も少ないチェックポイントPminを抽出し、Pminを誘導先として特売品選定手段13に通知し、ステップS14に進む。
【0060】
ステップS14でさらに、人の通過が最も多いチェックポイントPmaxを抽出し、Pmaxを案内ロボット4の配置ポイントPpopとして設定し、Ppopを案内ロボット4の移動先として誘導手段14に通知し、ステップS15に進む。
【0061】
ステップS15で特売品選定手段13により、予め設定された特売品候補一覧を参照し、誘導先Pminにおける特売品の商品名Gbを選定し、該選定した商品名Gb、および価格Ybを誘導手段14に通知し、ステップS16に進む。
【0062】
ステップS16で誘導手段14は、無線LAN等により、設定された移動先Ppop、誘導先Pmin、および選定された商品名Gb、および価格Ybを案内ロボット4に通知し、ステップS11に戻る。
【0063】
図5に示す例では、配置ポイント選定手段32は、通過する人数が最も少ないチェックポイント16に対応する通路2をPminとして設定し、通過する人数が最も多いチェックポイント14を案内ロボット4の配置ポイントPpopとして設定する。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明によるシステムの基本構成
【図2】実施例1の適用例(店舗の見取り図)
【図3】特売品候補一覧例
【図4】実施例1の案内ロボット制御装置の処理フロー
【図5】各チェックポイントでの通過人数カウント表例
【図6】実施例1の案内ロボット処理フロー例
【図7】実施例2のシステム構成例
【図8】実施例2の適用例(店舗の見取り図)
【図9】実施例2の案内ロボット制御装置の処理フロー
【図10】実施例3のシステム構成例
【図11】実施例3の適用例(店舗の見取り図)
【図12】実施例2の案内ロボット制御装置の処理フロー
【図13】従来例
【図14】グローバルマップテーブル例
【符号の説明】
【0065】
1 案内ロボット制御装置
2 ネットワーク
3 カメラ
4 案内ロボット
5 案内ロボットB
11 画像解析手段
12、22、32 配置ポイント選定手段
13 特売品選定手段
14、24 誘導手段
20 案内ロボット制御装置B
30 案内ロボット制御装置C
41、51 ディスプレイ
42、52 スピーカ
43、53 移動手段


【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設内において人を誘導する案内ロボットの制御方法であって、
施設内監視装置により該施設内の状況を監視して案内ロボット制御装置に送り、
案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、
該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、
該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、
該設定内容を案内ロボットに通知し、
該設定内容を通知された案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、該通知された内容を告知して案内することを特徴とする案内ロボットの制御方法。
【請求項2】
施設内監視装置、案内ロボット制御装置、および案内ロボットを備えた、施設内において人を誘導する案内ロボットの制御システムであって、
該施設内監視装置は、該施設内の状況を監視して該案内ロボット制御装置に送り、
該案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、
該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、
該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、
該設定内容を該案内ロボットに通知し、
該設定内容を通知された該案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、通知された内容を告知して案内することを特徴とする案内ロボットの制御システム。
【請求項3】
施設内状況入力手段と、施設内状況分析手段と、配置ポイント選定手段と、告知項目選定手段と、誘導手段とからなる、施設内において人を誘導する案内ロボット制御装置であって、
予め、該告知項目選定手段に、該施設内の各場所における告知項目を保持し、
該施設内状況入力手段は、施設内状況を入力して該施設内状況解析手段に送り、
該施設内状況解析手段は、該入力した施設内の状況を解析して、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として該誘導手段に送ると共に、該すいている場所を該告知項目選定手段に送り、
該告知項目選定手段は、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として該誘導手段に送り、
該誘導手段は、受け取った、該すいている場所の入り口と該すいている場所における告知内容とを案内ロボット誘導指示として設定し、該設定内容を該案内ロボットに通知することを特徴とする案内ロボット制御装置。
【請求項4】
施設内において人を誘導する案内ロボットであって、
少なくとも移動先、および告知内容を含む指示を入力する手段と、
該入力した指示から移動先、および告知内容を抽出する指示解析手段と、
該抽出した移動先に移動する手段と、
該抽出した内容を告知する手段とを有することを特徴とする案内ロボット。
【請求項5】
請求項1に記載の案内ロボットの制御方法であって、さらに、
施設内監視装置はカメラであることを特徴とする案内ロボットの制御方法。
【請求項6】
請求項1に記載の案内ロボットの制御方法であって、さらに、
施設内に入場する人にはRFIDを携帯させ、施設内監視装置はRFID受信装置であることを特徴とする案内ロボットの制御方法。
【請求項7】
施設内において人を誘導する案内ロボットの制御方法であって、
施設内監視装置により該施設内の状況を監視して案内ロボット制御装置に送り、
案内ロボット制御装置は、予め該施設内の各場所における告知項目を保持し、
該施設内監視装置から受け取った該施設内の状況を解析し、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、
該混雑している場所の入り口を案内ロボットの配置先として設定すると共に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択して告知内容として設定し、
該設定内容を案内ロボットに通知し、
該設定内容を通知された案内ロボットは、該通知された案内ロボットの配置先に移動すると共に、該通知された内容を告知して案内することを特徴とする案内ロボットの制御方法。
【請求項8】
施設内状況入力手段と、誘導手段とを備えたコンピュータに、施設内において人を誘導する案内ロボット制御指示送信を実行させるプログラムであって、
予め、告知項目選定手段に、該施設内の各場所における告知項目を保持させ、
該施設内状況入力手段に、施設内状況を入力させて施設内状況解析手段に送るステップと、
該施設内状況解析手段に、該入力した施設内の状況を解析させ、該施設内の、人の混雑している場所とすいている場所を検出し、該すいている場所の入り口を案内ロボットの配置先として該誘導手段に送ると共に、該すいている場所を告知項目選定手段に送るステップと、
該告知項目選定手段に、該保持する告知項目から該すいている場所における告知項目を選択させ、告知内容として該誘導手段に送るステップと、
該誘導手段に、受け取った、該すいている場所の入り口と該すいている場所における告知内容とを案内ロボット誘導指示として設定させ、該設定内容を該案内ロボットに通知するステップとを有することを特徴とする案内ロボット制御プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−132568(P2008−132568A)
【公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−320641(P2006−320641)
【出願日】平成18年11月28日(2006.11.28)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】