説明

桑の処理方法,桑微粉末の製造方法,桑抽出物の製造方法及び桑含有食品

【課題】ポリフェノール成分の減少が抑制され、結果的に血糖値の上昇を抑制する作用を少量でも発揮する桑が得られる実用性に秀れた桑の処理技術を提供するものである。
【解決手段】桑を洗浄及び冷凍した後、凍結乾燥して該桑に含まれる血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少を抑制するものである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少を抑制した桑の処理技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年増加傾向にある糖尿病は、日常の食習慣が大きく反映し、特に糖類の過剰摂取が重要な原因の一つとされている。このような状況下で、糖尿病の予防は、食生活の改善が重要な課題として認識され、低カロリー処方の食品の提供と同時に、糖類の吸収の抑制若しくは糖類の分解代謝を調節する機能を有する飲食物の開発が強く望まれている。しかし、その多くは医薬品として化学的に合成されたものであり、日常の食品に利用するには、副作用が問題となることから、血糖の上昇を穏やかに抑制する天然物質が求められており、このような天然物質として桑葉が知られている。
【0003】
ところで、桑葉には、保存の為、各種処理が施される。桑葉を処理する方法としては従来、桑葉をそのまま、あるいは蒸気、熱湯でブランチングして乾燥させ、然る後粉砕して粉末にする方法や、特開2002−171918公報のように、桑葉を粉砕して桑葉粉砕物とし、この桑葉粉砕物を熱風で乾燥させる方法が知られている。
【0004】
しかし、従来の方法では、桑葉が保有するフェノール酸(クロロゲン酸等)やフラボノイド(ルチンやイソクエルシトリン等)などのポリフェノール成分が減少し、更に、桑葉の機能性食品としての公知の特性である、1−デオキシノジリマイシンによる血糖値の上昇を抑制する作用が弱くなってしまうという問題がある。そのため、桑葉は多量に摂取しなければ、その効果を期待できず、日常の飲食物への利用は現実的でない。即ち、飲食物に有効量添加した場合には飲食物の風味が損なわれてしまうから使用量に限界がある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解決するもので、種々の実験の結果、ポリフェノール成分の減少を抑制する桑の処理方法を確立し、発明として完成させたものであり、その効果が期待できない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨を説明する。
【0007】
桑を洗浄及び冷凍した後、凍結乾燥して該桑に含まれる血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少を抑制することを特徴とする桑の処理方法に係るものである。
【0008】
また、請求項1記載の桑の処理方法において、凍結乾燥した後、該桑を高温条件下において有機溶剤で脱脂処理し、その後、該桑に付着した有機溶剤を除去することを特徴とする桑の処理方法に係るものである。
【0009】
また、請求項2記載の桑の処理方法において、脱脂処理した桑を粉砕し、その後、該粉砕した桑に付着した有機溶剤を除去することを特徴とする桑の処理方法に係るものである。
【0010】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の桑の処理方法により処理された桑を気流粉砕して桑の微粉末を得ることを特徴とする桑微粉末の製造方法に係るものである。
【0011】
また、収穫した桑葉を洗浄及び冷凍した後、真空凍結乾燥して酸化酵素の活性を抑制し、続いて、該真空凍結乾燥した桑葉を有機溶剤で脱脂処理し、続いて、該脱脂処理した桑葉を粉砕し、続いて、該粉砕した桑葉に付着している有機溶剤を減圧処理により除去し、続いて、該有機溶剤を除去した桑葉の粉砕物を気流粉砕することで血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少が抑制された桑の微粉末を得ることを特徴とする桑微粉末の製造方法に係るものである。
【0012】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の桑の処理方法により処理された桑から親水性有機溶媒でポリフェノール成分等の有効成分を抽出して桑の抽出物を得ることを特徴とする桑抽出物の製造方法に係るものである。
【0013】
また、収穫した桑葉を洗浄及び冷凍した後、真空凍結乾燥して酸化酵素の活性を抑制し、続いて、該真空凍結乾燥した桑葉を有機溶剤で脱脂処理し、続いて、該脱脂処理した桑葉を粉砕し、続いて、該粉砕した桑葉に付着している有機溶剤を減圧処理により除去し、続いて、該有機溶剤を除去した桑葉の粉砕物から親水性有機溶媒でポリフェノール成分等の有効成分を抽出することで血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少が抑制された桑の抽出物を得ることを特徴とする桑抽出物の製造方法に係るものである。
【0014】
また、請求項1〜3いずれか1項に記載の桑の処理方法により処理された桑,請求項4,5いずれか1項に記載の桑微粉末の製造方法により得られた桑微粉末若しくは請求項6,7いずれか1項に記載の桑抽出物の製造方法により得られた桑抽出物が混合されていることを特徴とする桑含有食品に係るものである。
【0015】
【発明の作用及び効果】
桑に含まれるポリフェノール成分が酸化酵素の作用により分解されて減少してしまうことに着眼し、この酸化酵素の活性を抑制することを考えた。
【0016】
酸化酵素の活性を抑制する為の処理は、保存の為に桑に施される洗浄及び冷凍の後とした。
【0017】
洗浄及び冷凍の後、放置しておくと酸化酵素が作用してしまう為、該洗浄及び冷凍の後、酸化酵素の活性を抑制することを考えた。
【0018】
この酸化酵素の活性を抑制する方法としては、凍結乾燥を採用した。この凍結乾燥によれば、低温となることによって酸化酵素の活性が抑制されることは勿論、酸化酵素がポリフェノール成分と接触する為の水分が可及的に減少することによって該酸化酵素がポリフェノール成分に作用せず、よって、該ポリフェノール成分の分解(減少)が抑制される。
【0019】
実験を行ったところ、本発明の桑の摂取により、少なくとも血糖値の上昇が抑制されることが確認された。しかも、この血糖値の上昇の抑制は、極めて効果的なものであった。
【0020】
本発明は上述のようにするから、ポリフェノール成分の減少が抑制され、結果的に血糖値の上昇を抑制する作用を少量でも発揮する桑が得られる実用性に秀れた桑の処理技術となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、以下に説明する。
【0022】
収穫した桑(桑葉や桑実)を洗浄した後、−30℃程度の冷凍庫に入れる等により冷凍(凍結)する。
【0023】
続いて、この凍結した桑を可及的迅速(凍結が解除しない間)に真空凍結乾燥機(公知のもの)に入れ、乾燥を開始する。約48時間で真空凍結乾燥された桑を得ることができる。
【0024】
続いて、この真空凍結乾燥した桑を破砕機(公知のもの、例えば、気流粉砕機)に入れ、破砕して粉末状にする。尚、この破砕は、桑を粗粉末とする程度に行う。
【0025】
続いて、この粉末状の桑を、有機溶媒(ヘキサン,酢酸エチル,アセトン等)で脱脂し、更に、該有機溶媒を除去する為に減圧処理を行う。この処理により、桑の表面に付着しているワックス分が除去(脱脂)される。
【0026】
続いて、ワックス分が除去された桑を破砕機(公知のもの、例えば、気流粉砕機)に入れ、破砕して微粉末状にする。
【0027】
以上の工程により、ポリフェノール成分の減少が抑制された微粉末状の桑(桑処理物)が得られる。
【0028】
また、前記減圧処理の後、脱脂された桑(粉末状)に水(熱水等)や親水性有機溶媒(エタノール等)で抽出処理を施し、ポリフェノール成分の減少が抑制された桑抽出物を得ても良い。この場合、ポリフェノール成分が多く含まれた液状の桑(桑処理物)が得られる。
【0029】
得られた微粉末状の桑や液状の桑は、直接、あるいは、食品(味噌,米菓,草餅,スープ等)の製造途中で該食品に添加したり、調味料に添加したりして使用する。これら食品や調味料は、桑の処理時に該桑に含まれるポリフェノール成分の減少が可及的に抑制されている為、該ポリフェノール成分の作用、及び1−デオキシノジリマイシンによる血糖値の上昇を抑制する作用が良好に発揮される。
【0030】
尚、この1−デオキシノジリマイシンはアルカロイドの一種で桑中に比較的多量に含まれ、糖質の分解酵素であるα−グルコシダーゼの作用を強く阻害することによって、腸管内における糖質の消化吸収を遅延させ、血糖値の上昇を抑制する効果のあることが明らかにされている。
【0031】
また、食品等の風味を損なうワックスが除去されている為、食品等に多量に添加することが可能となり、血糖値の抑制作用等を良好に発揮させることができる。
【0032】
本実施例は上述のようにするから、血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分を多く含む桑や桑入りの食品が得られる実用性に秀れた桑の処理技術となる。
【0033】
以下、本実施例の作用効果を確認した実験結果について説明する。
【0034】
実施例1:粉末の製法
摘んだ桑葉を洗滌し−30℃程度の冷凍庫に収納して完全に凍結し、次に真空凍結乾燥機に入れ、乾燥を開始し約48時間後に乾燥桑葉を得、得られた乾燥桑葉を粉砕機等により粗粉末状にした。これをヘキサン(90℃、酢酸エチルあるいはアセトンでもよい)中で2〜3時間の脱脂を行い、桑葉を濾別し、減圧処理などにより有機溶剤を除去乾燥した後、さらに気流粉砕等で微粉末化して桑葉粉末を得た。
【0035】
試験例1:桑葉粉末の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、グラニュ糖25gのみを温湯150ccに溶かしたもの若しくは実施例1で製造した桑葉粉末1g及びグラニュ糖25gを温湯150ccに懸濁したものを摂取させ、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第1図に示す。
【0036】
このように桑葉粉末をグラニュ糖と同時摂取した場合、桑葉粉末は摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0037】
実施例2:抽出物の製法
摘んだ桑葉を洗滌し−30℃程度の冷凍庫に収納して完全に凍結し、次に真空凍結乾燥機に入れ、乾燥を開始し約48時間後に乾燥桑葉を得、得られた乾燥桑葉を粉砕機等により粗粉末状にした。この100gをヘキサン1000mLで抽出し、濾別した桑葉を減圧処理によりヘキサンを除去乾燥した後、メタノール1000mLで3回抽出し、抽出液を濾過した後、メタノールを減圧留去した。これにエ−テル750mLで2回、酢酸エチル750mLで2回抽出して得た水層を真空凍結乾燥しメタノール抽出物15gを得た。次にメタノール抽出により濾別した桑葉を減圧処理によりメタノールを除去乾燥した後、水1000mLで2回抽出して得た抽出液を真空凍結乾燥し水抽出物18g及び抽出残渣58.7gを得た。
【0038】
試験例2:桑葉抽出物および抽出残渣の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、グラニュ糖25gのみを温湯150ccに溶かしたものまたは、実施例2で製造した桑葉メタノール抽出物0.75g,水抽出物0.9g若しくは抽出残渣3.0gとグラニュ糖25gと温湯150ccに懸濁したものを摂取させ、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第2図に示す。
【0039】
このように桑葉抽出物および抽出残渣をグラニュ糖と同時摂取した場合、桑葉抽出物および抽出残渣は摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0040】
実施例3:桑葉入りクッキーの製造
実施例1で作成した桑葉粉末を配合した下記するクッキーを常法によって製造した。砂糖50重量部 全卵70〃 小麦粉86〃 トレハロース40〃 ショートニング30〃 桑葉粉末14〃 ベイキングパウダー2〃 水30〃―合計322。
【0041】
試験例3:桑葉入りクッキーの血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、実施例3によって得られた50gの5%桑葉添加クッキー若しくは同時に作成した桑葉無添加クッキー50gを与え、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第3図に示す。
【0042】
このように桑葉添加クッキーを摂取した場合、摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0043】
実施例4:桑葉入り米菓の製造
乾物3.15kg相当量の米粉と実施例1で作成した桑葉粉末350gとをよく混合してから蒸練機で蒸練した。蒸練生地を練り機に通して水冷後、圧延機で厚さ2.5mmに圧延し圧延生地を直径62mmの円形に抜き取り80℃で水分20%まで乾燥し、一晩密封保管した。保管生地を70℃で水分10%まで乾燥した後焼成した。
【0044】
試験例4:桑葉入り米菓の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、実施例4によって得られた21gの桑葉添加米菓及びグラニュ糖2.3g、または、同時に作成した桑葉無添加米菓及びグラニュ糖2.3gを与え、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第4図に示す。
【0045】
このように桑葉添加米菓を摂取した場合、摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0046】
実施例5:桑葉入り餅の製造
それぞれ別に蒸した餅米1kgと実施例1で作成した桑葉粉末50gを混合して、常法により餅を製造した。
【0047】
試験例5−1:桑葉入り餅の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、実施例5によって得られた100gの5%桑葉添加餅若しくは同時に作成した桑葉無添加餅100gを与え、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第5図に示す。
【0048】
このように桑葉添加餅を摂取した場合、摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0049】
試験例5−2:桑葉入り餅の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、実施例5によって得られた100gの5%桑葉添加餅及びグラニュ糖25g、または、同時に作成した桑葉無添加餅100g及びグラニュ糖25gを与え、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第6図に示す。
【0050】
このように桑葉添加餅を摂取した場合、摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0051】
実施例6:桑葉入り味噌の製造
原料配合割合が麹歩合(原料米/原料大豆×10)8歩、塩分12%、予定水分50%の米味噌の仕込み時に酵母を10/g添加し、実施例1によって得られた桑葉粉末を仕込総量の10%加え、30℃にて75日間発酵・熟成を行うことにより、香り良くなめらかな物性の桑葉添加味噌を得た。
【0052】
試験例6−1:桑葉入り味噌の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、実施例6によって得られた15gの桑葉添加味噌及びグラニュ糖25gを温湯180ccに懸濁したもの、または、同時に作成した桑葉無添加味噌15g及びグラニュ糖25gを温湯180ccに懸濁したものを与え、指先から摂取直前、30分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第7図に示す。
【0053】
このように桑葉添加味噌を摂取した場合、摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0054】
試験例6−2:桑葉入り味噌の血糖値上昇抑制作用
成人男子ボランティア(健常人、年齢44歳)に一夜絶食後、実施例6によって得られた15gの桑葉添加味噌を温湯180ccに懸濁したもの及び米飯200g、または、同時に作成した桑葉無添加味噌15gを温湯180ccに懸濁したもの及び米飯200gを与え、指先から摂取直前、30分、45分、60分、90分、120分後に血液を採取し、血糖測定計(テルモメディセーフリーダー)で血糖値を測定した。摂取後の血糖値の変化を第8,9図に示す。
【0055】
このように本精製桑葉粉末を添加調整した桑葉添加味噌を摂取した場合、摂取後における血糖値の上昇を有効に抑制していることが明らかである。
【0056】
以上の各実施例及び試験例から、本実施例によれば、血糖値の上昇を抑制する作用を発揮するポリフェノール成分が多く含まれた桑,桑処理物が得られることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1の実験結果である。
【図2】試験例2の実験結果である。
【図3】試験例3の実験結果である。
【図4】試験例4の実験結果である。
【図5】試験例5−1の実験結果である。
【図6】試験例5−2の実験結果である。
【図7】試験例6−1の実験結果である。
【図8】試験例6−2の実験結果である。
【図9】試験例6−2の実験結果である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
桑を洗浄及び冷凍した後、凍結乾燥して該桑に含まれる血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少を抑制することを特徴とする桑の処理方法。
【請求項2】
請求項1記載の桑の処理方法において、凍結乾燥した後、該桑を高温条件下において有機溶剤で脱脂処理し、その後、該桑に付着した有機溶剤を除去することを特徴とする桑の処理方法。
【請求項3】
請求項2記載の桑の処理方法において、脱脂処理した桑を粉砕し、その後、該粉砕した桑に付着した有機溶剤を除去することを特徴とする桑の処理方法。
【請求項4】
請求項1〜3いずれか1項に記載の桑の処理方法により処理された桑を気流粉砕して桑の微粉末を得ることを特徴とする桑微粉末の製造方法。
【請求項5】
収穫した桑葉を洗浄及び冷凍した後、真空凍結乾燥して酸化酵素の活性を抑制し、続いて、該真空凍結乾燥した桑葉を有機溶剤で脱脂処理し、続いて、該脱脂処理した桑葉を粉砕し、続いて、該粉砕した桑葉に付着している有機溶剤を減圧処理により除去し、続いて、該有機溶剤を除去した桑葉の粉砕物を気流粉砕することで血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少が抑制された桑の微粉末を得ることを特徴とする桑微粉末の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜3いずれか1項に記載の桑の処理方法により処理された桑から親水性有機溶媒でポリフェノール成分等の有効成分を抽出して桑の抽出物を得ることを特徴とする桑抽出物の製造方法。
【請求項7】
収穫した桑葉を洗浄及び冷凍した後、真空凍結乾燥して酸化酵素の活性を抑制し、続いて、該真空凍結乾燥した桑葉を有機溶剤で脱脂処理し、続いて、該脱脂処理した桑葉を粉砕し、続いて、該粉砕した桑葉に付着している有機溶剤を減圧処理により除去し、続いて、該有機溶剤を除去した桑葉の粉砕物から親水性有機溶媒でポリフェノール成分等の有効成分を抽出することで血糖値の上昇を抑制するポリフェノール成分の減少が抑制された桑の抽出物を得ることを特徴とする桑抽出物の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜3いずれか1項に記載の桑の処理方法により処理された桑,請求項4,5いずれか1項に記載の桑微粉末の製造方法により得られた桑微粉末若しくは請求項6,7いずれか1項に記載の桑抽出物の製造方法により得られた桑抽出物が混合されていることを特徴とする桑含有食品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2004−147605(P2004−147605A)
【公開日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−318837(P2002−318837)
【出願日】平成14年10月31日(2002.10.31)
【出願人】(592102940)新潟県 (41)
【Fターム(参考)】