説明

梱包指示システム、梱包指示方法、および梱包指示プログラム

【課題】梱包作業者のスキルに依存せずに効率的な梱包作業を実現する。
【解決手段】パレットIDが共通する出荷単位の群れを出荷計画テーブルから特定する出荷群特定手段110と、出荷単位の群れが含む各出荷単位における製品の寸法データおよびパレットの寸法データを格納する寸法抽出手段111と、該当製品のパレットへの設置面面積の値と該当パレットの積載面原面積の値とを比較し、設置面面積が積載面原面積以下であれば積載面原面積から設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、該当製品についてパレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを格納する第1指示生成手段112と、該当製品の設置面面積の値とパレットの積載面残面積の値とを比較し、設置面面積が積載面残面積以下であれば、積載面面積から設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、該当製品についてパレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを格納する第2指示生成手段113とから梱包指示システム100を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包指示システム、梱包指示方法、および梱包指示プログラムに関し、具体的には、梱包作業者のスキルに依存せずに効率的な梱包作業を実現する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
出荷作業における製品の梱包指示を作成し、紙やラベルなどの印刷物で梱包指示を出力するシステムは従来から提案されている。例えば、梱包対象の各種製品をその形状に基づいて複数の形状パターンに分類し、各グループの製品のみで梱包を行う梱包指示情報を作成するシステム(特開平11−348938号公報)が提案されている。また、立案した梱包計画に基づく指示書を作成するシステム(特開2003−271708号公報)なども提案されている。
【特許文献1】特開平11−348938号公報
【特許文献2】特開2003−271708号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このように、出荷時に製品の形状に基づき梱包指示を作成し、それを印刷物などによって作業者へ伝達するシステムは従来から提案されているが、梱包対象の製品毎に関しパレットへの具体的な搭載位置を梱包指示として作成し、作業者へ伝達するシステムは提案されていない。一方、梱包作業の現場においては、様々な種類の製品をパレット上に搭載することが必要であり、製品の梱包方法が梱包の材料費や製品の輸送費に大きな影響を与える。
【0004】
他方、梱包作業の現場においては、パレットへの製品の搭載位置は、現場担当者の判断により決められている。この場合、担当者によって梱包の効率に偏りが生じやすく、未熟な担当者が梱包を行えば、梱包効率の悪化、梱包の材料費や製品の輸送費のコスト増を招きやすいという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、梱包作業者のスキルに依存せずに効率的な梱包作業を実現する技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の梱包指示システムは、梱包対象の各製品について、製品ID、製品の寸法データ、および搭載先パレットのパレットIDを保持する製品マスタと、各パレットの寸法データを保持するパレットマスタと、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持する出荷計画テーブルとを記憶する記憶手段を備えたコンピュータシステムであり、以下の手段を備えている。
【0007】
すなわち、前記梱包指示システムは、前記記憶手段の出荷計画テーブルより各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタから搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブルから特定し記憶手段に格納する、出荷群特定手段を備える。
【0008】
また、前記梱包指示システムは、前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタから該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタから該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段に格納する寸法抽出手段を備える。
【0009】
また、前記梱包指示システムは、前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段に格納する、第1指示生成手段を備える。
【0010】
また、前記梱包指示システムは、前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納する、第2指示生成手段を備える。
【0011】
なお、前記梱包指示システムにおいて、前記第2指示生成手段が、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納する処理とを、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎に順次実行するものである、としてもよい。
【0012】
また、前記梱包指示システムにおける前記第2指示生成手段が、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段に格納するものである、としてもよい。
【0013】
また、前記梱包指示システムにおける前記第2指示生成手段が、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段に格納する処理とについて、前記積載段位置のn+1段まで積み上がった製品群の各寸法データから製品高さ値を抽出して合算し、この合算値と前記パレットの寸法データが含むパレット嵩高値とを比較し、前記合算値が前記パレット嵩高値を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎に順次実行するものである、としてもよい。
【0014】
また、前記梱包指示システムが、他装置と通信する通信手段と、梱包作業現場に設置された指示表示端末より、所定の製品IDを含む梱包指示表示要求を前記通信手段を介して受信し、前記梱包指示表示要求が含む製品IDをキーに該当製品の寸法データを前記製品マスタから読み出す処理と、前記製品IDに対応する製品の搭載先パレットの寸法データを前記パレットマスタから読み出す処理と、前記梱包指示表示要求が含む製品IDをキーに前記記憶手段から該当梱包指示データを検索し、ここで検索した梱包指示データが含む積載段位置の情報を抽出する処理と、前記搭載先パレットの寸法データに応じたパレット画像を生成する処理と、前記該当製品の寸法データに応じた製品画像を生成する処理と、前記パレット画像に対し前記積載段位置に応じた位置に前記製品画像を合成して梱包指示画像を生成し、当該梱包指示画像のデータを前記指示表示端末に送信する、梱包指示表示手段とを備えるとすれば好適である。
【0015】
また、本発明の梱包指示方法は、梱包対象の各製品について、製品ID、製品の寸法データ、および搭載先パレットのパレットIDを保持する製品マスタと、各パレットの寸法データを保持するパレットマスタと、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持する出荷計画テーブルとを記憶する記憶手段を備えたコンピュータが、以下の処理を実行するものである。
【0016】
すなわち、前記コンピュータは、前記記憶手段の出荷計画テーブルより各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタから搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブルから特定し記憶手段に格納する処理を実行する。
【0017】
また前記コンピュータは、前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタから該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタから該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段に格納する処理を実行する。
【0018】
また前記コンピュータは、前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段に格納する処理を実行する。
【0019】
また、前記コンピュータは、前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納する処理を実行する。
【0020】
また、本発明の梱包指示プログラムは、梱包対象の各製品について、製品ID、製品の寸法データ、および搭載先パレットのパレットIDを保持する製品マスタと、各パレットの寸法データを保持するパレットマスタと、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持する出荷計画テーブルとを記憶する記憶手段を備えたコンピュータに、以下のステップを実行させるためのものである。
【0021】
すなわち前記梱包指示プログラムは、コンピュータに、前記記憶手段の出荷計画テーブルより各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタから搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブルから特定し記憶手段に格納するステップと、前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタから該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタから該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段に格納するステップと、前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段に格納するステップと、前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納するステップと、を実行させる。
【0022】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明の実施の形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、梱包作業者のスキルに依存せずに効率的な梱包作業が実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は本実施形態における梱包指示システム100を含むネットワーク構成図である。本実施形態における梱包指示システム100(以下、システム100)は、梱包作業者のスキルに依存せずに効率的な梱包作業を実現するコンピュータシステムである。この梱包指示システム100は、ネットワーク140を介して梱包作業現場に設置された指示表示端末と通信可能に結ばれている。
【0025】
こうした前記システム100は、梱包指示方法を実行する機能を実現すべく不揮発性メモリなどの記憶手段101に格納されたプログラム102をメモリ103に読み出し、演算装置たるCPU104により実行する。また、前記システム100は、コンピュータ装置が一般に備えている各種ボタン類、キーボードなどの入力インターフェイス105や、LEDやディスプレイなどの出力インターフェイス106を必要に応じて備え、さらにネットワーク140を介し、指示表示端末200との通信を担う通信手段107などを有する。
【0026】
続いて、前記システム100が例えばプログラム102に基づき構成・保持する手段につき説明を行う。各手段は、1つのサーバ装置等に一体に備わるとしてもよいが、ネットワーク140上に配置するコンピュータ群(前記システム100にあたるサーバ装置を含む)に分散配置し、そのうち一つのサーバ装置(システム100)の主導の下で協働する例も想定してよい。なお、前記システムは、記憶手段101において、後述する製品マスタ125、パレットマスタ126、および出荷計画テーブル127を記憶している。なお、前記製品マスタ125、パレットマスタ126、出荷計画テーブル127の設定や更新等を行うための端末として運用管理端末400を想定できる。この運用管理端末400が管理者等からの指示を入力インターフェイスで受け付けて、当該指示に応じて前記製品マスタ125、パレットマスタ126、出荷計画テーブル127等のデータ設定・更新等を実行する。
【0027】
こうした前記システム100は、前記記憶手段101の出荷計画テーブル127より各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタ125から搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブル127から特定し記憶手段101に格納する、出荷群特定手段110を備える。
【0028】
また、前記システム100は、前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタ125から該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタ126から該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段101に格納する寸法抽出手段111を備える。
【0029】
また、前記システム100は、前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段101から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段101に格納する、第1指示生成手段112を備える。
【0030】
また、前記システム100は、前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段101から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段101に格納する、第2指示生成手段113を備える。
【0031】
なお、前記第2指示生成手段113が、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段101に格納する処理とを、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎に順次実行するとすれば好適である。
【0032】
また、前記第2指示生成手段113が、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段101に格納するとすれば好適である。
【0033】
また、前記第2指示生成手段113が、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段101に格納する処理とについて、前記積載段位置のn+1段まで積み上がった製品群の各寸法データから製品高さ値を抽出して合算し、この合算値と前記パレットの寸法データが含むパレット嵩高値とを比較し、前記合算値が前記パレット嵩高値を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎に順次実行するとすれば好適である。
【0034】
前記システム100が、他装置と通信する通信手段107を備えるとすれば好適である。この場合、前記システム100は、梱包作業現場に設置された指示表示端末200より、所定の製品IDを含む梱包指示表示要求を前記通信手段107を介して受信し、前記梱包指示表示要求が含む製品IDをキーに該当製品の寸法データを前記製品マスタ125から読み出す処理と、前記製品IDに対応する製品の搭載先パレットの寸法データを前記パレットマスタ126から読み出す処理と、前記梱包指示表示要求が含む製品IDをキーに前記記憶手段101から該当梱包指示データを検索し、ここで検索した梱包指示データが含む積載段位置の情報を抽出する処理と、前記搭載先パレットの寸法データに応じたパレット画像を生成する処理と、前記該当製品の寸法データに応じた製品画像を生成する処理と、前記パレット画像に対し前記積載段位置に応じた位置に前記製品画像を合成して梱包指示画像を生成し、当該梱包指示画像のデータを前記指示表示端末200に送信する、梱包指示表示手段114を備える。
【0035】
また、前記指示表示端末200は、前記システム100に梱包指示表示要求を送信して、該当製品に関する梱包指示に対応した梱包指示画像データを取得し、これを表示処理するための端末である。前記指示表示端末200は、例えば梱包作業現場における梱包作業員の担当領域毎に設置される。
【0036】
こうした指示表示端末200は、必要な処理を実行する機能を実現すべく不揮発性メモリなどの記憶手段201に格納されたプログラム202をメモリ203に読み出し、演算装置たるCPU204により実行する。また、前記指示表示端末200は、コンピュータ装置が一般に備えている各種ボタン類、キーボードなどの入力インターフェイス205や、LEDやディスプレイなどの出力インターフェイス206を備え、さらにネットワーク140を介し、前記システム100との通信を担う通信手段207などを有する。加えて、前記指示表示端末200は、前記梱包作業員が操作するハンディリーダー装置300と無線LANアクセスポイント145およびLAN146等を介して通信可能に結ばれている。このハンディリーダー装置300は、梱包対象の製品に付帯するバーコードやRFIDチップ50などの各種コードの媒体に対して読み取り動作を行い、前記媒体からコードデータを読み取る装置である。ここで読み取るコードデータには媒体が付された製品の製品IDが含まれている。したがって、前記ハンディリーダー装置300から梱包対象製品の製品IDを得た指示表示端末200は、この製品IDを含む梱包指示表示要求を前記システム100に送信する。
【0037】
なお、前記媒体として想定されるRFIDチップ50の備えるRFIDチップは、例えば、必要な処理を実行する機能を実現するプログラム52を格納したROM51、前記ROM51から前記プログラム52をRAM53に読み出して実行するCPU54、前記RAM53、および製品IDのデータを格納するEEPROM55を具備する。また、前記RFIDチップ50は、前記ハンディリーダー装置300と無線通信を実行する通信手段57(アンテナも含む)を有する。
【0038】
続いて、前記指示表示端末200が例えばプログラム202に基づき構成・保持する手段につき説明を行う。前記指示表示端末200は、前記ハンディリーダー装置300から、当該ハンディリーダー装置300が前記RFIDチップ50などの媒体から読み取った製品IDのデータを通信手段207を介して受信し、当該製品IDを含む梱包指示表示要求を前記通信手段207を介して前記システム100に送信する要求送信手段210を備える。
【0039】
また、前記指示表示端末200は、前記梱包指示画像のデータを前記システム100から前記通信手段207を介して受信し、この梱包指示画像データをディスプレイ装置などの出力インターフェイス206に表示する、指示表示手段211を備える。
【0040】
なお、前記システム100が前記指示表示端末200およびハンディリーダー装置300を含むものとしてもよい。
【0041】
また、これまで示した前記システム100における各手段110〜114は、ハードウェアとして実現してもよいし、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などの適宜な記憶手段101に格納したプログラムとして実現するとしてもよい。この場合、システム100のCPU103がプログラム実行に合わせて記憶手段101より該当プログラム102をメモリ103に読み出して、これを実行することとなる。
【0042】
−−−データ構造例−−−
次に、本実施形態における梱包指示システム100が利用するデータの構造について説明する。図2は、本実施形態の、(a)製品マスタ125、(b)パレットマスタ126、(c)出荷計画テーブル127の各データ構造例を示す図である。
【0043】
前記製品マスタ125は、梱包対象の各製品について、例えば製品IDをキーとして、製品の寸法データ(長さL、幅W、高さH、底面積などパレットへの設置面面積LW、体積LWH)、および搭載先パレットのパレットIDの各データを対応付けたレコードの集合体となっている。
【0044】
また、前記パレットマスタ126は、各パレットの寸法データを保持するものであり、例えばパレットIDをキーとして、該当パレットの寸法データ(製品搭載領域の長さL、幅W、高さH、底面積など製品の搭載面面積LW、体積LWH)のデータを対応付けたレコードの集合体となっている。
【0045】
また、前記出荷計画テーブル127は、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持するテーブルであり、例えば出荷計画No.をキーとして、出荷先、出荷予定日、出荷する製品の製品ID、および出荷する製品の数量といったレコードの集合体となっている。
【0046】
−−−処理フロー例1−−−
以下、本実施形態における梱包指示の実際手順について、図に基づき説明する。なお、以下で説明する梱包指示方法に対応する各種動作は、前記システム100がメモリ103に読み出して実行するプログラム102によって実現される。そしてこのプログラム102は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0047】
図3および図4は本実施形態の梱包指示方法の処理手順例1を示すフローチャートである。ここで例えば、前記システム100が入力インターフェース105にて、処理開始指示を受けたとし、この時、前記システム100の出荷群特定手段110は、前記記憶手段101の出荷計画テーブル127より各出荷単位(図2の例であれば、出荷計画No.をキーとした1レコード)の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタ125から搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブル127から特定し記憶手段101に格納する。本実施形態における前記出荷群特定手段110は、まずは、前記出荷計画テーブル127の製品IDに加えて、出荷先、出荷予定日、数量のすべてを読み取って、メモリ103に格納する(ステップ1101)。このステップ1101でメモリ103に格納したデータ5の例は、図5に示す通りである。
【0048】
また、前記システム100の寸法抽出手段111は、前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタ125から該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタ126から該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段101に格納する。本実施形態における前記寸法抽出手段111は、前記出荷計画テーブル127の製品IDごとに、製品マスタ125から長さL、幅W,高さH、設置面面積LW、体積LWH、のすべてを取得しメモリ103に記憶する(ステップ1102)。このステップ1102でメモリ103に格納したデータ6の例は、図6に示す通りである。
【0049】
次に前記出荷群特定手段110は、前記ステップ1102でメモリ103に記憶された出荷先,出荷予定日,パレットID,製品ID,高さH(mm),設置面面積LW,製品数量を、出荷先の昇順でソートし(ソート結果のデータ7は図7)、次に、出荷先ごとに出荷予定日の昇順でソートし(ソート結果のデータ8は図8)、更に出荷先及び出荷予定日ごとにパレットIDの昇順でソートし(ソート結果のデータ9は図9)、次に出荷先及び出荷予定日及びパレットIDごとに設置面面積LWの降順でソート(ソート結果のデータ10は図10)する(ステップ1103)。 つまりこのステップ1103の処理で、パレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを特定している。図10のデータ10の例であれば、例えば、パレットID“P0001”が搭載先となった3レコード(出荷先“JPN”、出荷予定日“2007/3/20”、出荷する製品“S0001”、“S0003”、“S0002”)、パレットID“P0002”が搭載先となった2レコード(出荷先“JPN”、出荷予定日“2007/3/20”、出荷する製品“S0005”、“S0004”)、パレットID“P0001”が搭載先となった1レコード(出荷先“JPN”、出荷予定日“2007/4/1”、出荷する製品“S0001”)、パレットID“P0001”が搭載先となった1レコード(出荷先“USA”、出荷予定日“2007/3/20”、出荷する製品“S0003”)、パレットID“P0002”が搭載先となった1レコード(出荷先“USA”、出荷予定日“2007/3/20”、出荷する製品“S0005”)、の計5つの出荷単位群が特定されている。
【0050】
続いて、前記システム100の第1指示生成手段112は、情報を今時読み込みした製品について同一パレットに搭載するか、別パレットに搭載するかの判定をするため、前に情報を読み込みした製品の出荷先を保持するメモリ領域(S_SAKI)、出荷予定日を保持するメモリ領域(S_YOTEI)、パレットIDを保持するメモリ領域(P_ID)を前記メモリ103に確保し、それぞれに初期値の意味である"なし"を設定する(ステップ1104)。つまり、出荷先および出荷予定日およびパレットIDが前に読み込みした製品と同一である場合は、同一パレットに搭載すると判定し、出荷先または出荷予定日またはパレットIDが前に読み込みした製品と異なる場合は、別パレットに搭載すると判定する。
【0051】
次に前記第1指示生成手段112は、前記ステップ1103までの処理でメモリ103に格納しているデータが含む各レコード(出荷単位に対応)を順次読み取り(ステップ1105)、出荷先または出荷予定日またはパレットIDが前に読み込みした製品と異なる場合、または、以下の条件下で同一パレットに搭載できないと判断された場合(ステップ1106:No)、前に読み込みした製品と別パレットに搭載すると判定し、読み込みした前記レコードに対し、梱包指示Noを採番する(ステップ1107)。図11のデータ11の例では、まず最初のレコード(出荷先“JPN”、出荷予定日“2007/3/20”、パレットID“S0001”、製品ID“S0001”、設置面面積LW“0.147”、体積“0.043”)について、梱包指示NO.“K0001”を採番している(当然、“前”のレコードが存在しないから梱包指示NO.を採番)。また、2つめのレコード(出荷先“JPN”、出荷予定日“2007/3/20”、パレットID“S0001”、製品ID“S0003”設置面面積LW“0.054”、体積“0.007”)について、出荷先、出荷予定日、およびパレットIDが、前に読み込みした製品のレコード(梱包指示NO.“K0001”を採番したレコード)と同じなので、この2つめのレコードについても梱包指示NO.“K0001”を採番する(図12のデータ12)。
【0052】
なお、上記ステップ1106での判断の条件は、出荷先および出荷予定日およびパレットIDが前に読み込みした製品と同一であるが、該当製品の設置面面積LWの値が搭載先のパレットの積載面原面積LWの値(パレットマスタ126から取得)ないし積載面残面積より大きいか、該当製品の高さH(一つのパレットに積み上がる製品群の高さ合算値の概念も含む)が該当パレットのH上限(=製品を積み上げられる嵩高上限)より大きくなる、という条件である。
【0053】
また、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、前記ステップ1105で読み込みしたメモリ上の前記レコードが含むパレットIDをキーにパレットマスタ126を参照して該当パレットのH上限、搭載面面積LWを取得し、該当パレットの現在の空き高さ、空き面積として、それぞれ前記メモリ103に設けたメモリ領域の「H_MAX」、「P_LW」に記憶する。最初に読み込んだレコードについて得た、該当パレットのH上限、搭載面面積LWであれば、現在の空き高さ=パレットのH上限、空き面積=搭載面原面積となる。また、搭載されるパレット上の荷物の段数(積載段位置n)を保持すべく前記メモリ103に設けたメモリ領域の「DANSU」に、最下段を意味する"1"を記憶する(ステップ1108)。
【0054】
次に、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、現在読み込みしたレコードが示す、製品の高さHが前に読み込みした製品の高さH以上かを判断し、現在読み込みした製品のHが前に読み込みした製品のH以上である場合(ステップ1201:Yes)、現在読み込みした製品のHを現在の段数の高さを格納すべくメモリ103に設けたメモリ領域の「H_SEIHIN」に記憶する(ステップ1202)。他方、現在読み込みしたレコードが示す製品の高さHが前に読み込みした製品の高さH以上でない場合(ステップ1201:No)、前に読み込みした製品の高さHを現在の段数の高さとしてそのまま記憶しておく。
【0055】
また、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、現在読み込みしたレコードが示す製品の設置面面積LWを、メモリ103に設けたメモリ領域の「LW_SEIHIN」に記憶し、同様に、前記レコードが示す製品数量を、未搭載の製品数量を記憶すべくメモリ103に設けたメモリ領域の「S_SURYOU」に記憶する(ステップ1203)。
【0056】
続いて、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、前記メモリ103における各レコードの製品数量分の繰り返し処理を以下行なう(ステップ1204〜ステップ1213)。この場合、前記前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、前記レコード毎に製品の高さHが、パレットのH上限(メモリ領域「H_MAX」の格納値)以内か判断し(ステップ1205)、製品の高さHがパレットのH上限(H_MAX)を超える場合(ステップ1205:No)、前に読み込みした製品と同一パレットに搭載不可であるから、別パレットに搭載するため、メモリ領域「S_SURYOU」を前記製品の製品数量として、メモリ上にレコード(新たな出荷単位)を追加する(ステップ1209)。
【0057】
一方、前記製品の高さHがパレットのH上限を超えない場合(ステップ1205:Yes)、前記前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、該当製品の設置面面積(メモリ領域「LW_SEIHIN」の格納値)がパレットの搭載面原面積ないし搭載面残面積(メモリ領域「P_LW」の格納値)以内か判断する(ステップ1205)。前記ステップ1205において、前記製品の設置面面積が、パレットの搭載面原面積ないし搭載面残面積を超える場合(ステップ1206:No)、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、該当製品を現在の搭載段には搭載不可であるから、次の搭載段に搭載するのものとし、現在の空き高さを記憶するメモリ領域「H_MAX」の格納値から、現在の段数の高さを記憶する前記メモリ領域「H_SEIHIN」の格納値を減算し、この減算結果の値をメモリ領域「H_MAX」に記憶する。また、前記製品の積載段位置が次の段になるため、該当パレットの搭載面原面積を、現在の空き面積を記憶するメモリ領域「P_LW」に記憶する。また、前記製品の積載段位置が次の段になるため、現在の段数を記憶するメモリ領域「DANSU」の格納値に"1"を加算して更新する(ステップ1208)。
【0058】
他方、前記ステップ1206において、該当製品の設置面面積(メモリ領域「LW_SEIHIN」の格納値)が前記パレットの搭載面原面積ないし搭載面残面積(メモリ領域「P_LW」の格納値)を超えない場合(ステップ1206:Yes)、第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、前記パレットの搭載面原面積ないし搭載面残面積(メモリ領域「P_LW」の格納値)から、該当製品の設置面面積を減算する(ステップ1207)。
【0059】
例えば、図12から図13、ならびに図13から図14へのデータの遷移に示すように、前記メモリ103における各出荷単位のレコードのうち、最上段のレコードから3番目のレコード(梱包指示NO.“K0001”が採番されている3つのレコード)については、パレットID“P0001”なるパレットの“1”段目に搭載されるよう設定される。
【0060】
例えば、前記第1指示生成手段112は、前記パレットID“P0001”なるパレットの搭載面原面積(「P_LW」の格納値=“1.250”(図2(b)参照))と、前記最上段のレコードが示す出荷単位が搭載時に要する面積(製品“S0001”が“5”個→設置面面積=“0.147”ד5”=0.735=「L_SEIHIN」の格納値)とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であるので(前記のステップ1206:Yes)、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算(“1.250-0.735=0.515”)して積載面残面積“0.515”を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて前記メモリ領域「P_LW」に格納する(前記のステップ1207)。また、前記出荷単位(前記最上段のレコード)の該当製品(“5”個の“S0001”)について前記パレット“P0001”での積載段位置nを1と設定した梱包指示データ(ここでは“搭載段数”欄に“1”を設定した前記レコードに対応)を記憶手段101に格納する。
【0061】
また、前記システム100の第2指示生成手段113は、前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位、例えば、上から2番目のレコードが示す出荷単位が搭載時に要する面積(製品“S0003”が“3”個→設置面面積=0.054”ד3”=“0.162”)と、前記パレットID“P0001”なるパレットの搭載面残面積(「P_LW」の格納値=“0.515”とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であるので(前記のステップ1206:Yes)、前記積載面残面積から前記設置面面積を減算(“0.515-0.162=0.353”)して積載面残面積“0.353”を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて前記メモリ領域「P_LW」に格納する(前記のステップ1207)。また、前記出荷単位(前記2番目のレコード)の該当製品(“3”個の“S0003”)について前記パレット“P0001”での積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段101に格納する。
【0062】
また、前記システム100の第2指示生成手段113は、前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位、例えば、上から3番目のレコードが示す出荷単位が搭載時に要する面積(製品“S0002”が“10”個→設置面面積=“0.039”ד10”=“0.390”)と、前記パレットID“P0001”なるパレットの搭載面残面積(「P_LW」の格納値=“0.353”とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以上であるので(前記のステップ1206:No)、この上から3番目のレコードについては、該当出荷単位の製品数量を“10”から1減じて“9”とし、搭載時に要する面積を、製品“S0002”が“9”個→設置面面積=“0.039”ד9”=“0.351”と算定する。
【0063】
そして、前記第2指示生成手段113は、この場合の設置面面積“0.351”と、前記パレットID“P0001”なるパレットの搭載面残面積(「P_LW」の格納値=“0.353”とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であるので(前記のステップ1206:Yes)、前記積載面残面積から前記設置面面積を減算(“0.353-0.351=0.002”)して積載面残面積“0.002”を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて前記メモリ領域「P_LW」に格納する(前記のステップ1207)。また、前記出荷単位(前記3番目のレコード)の該当製品(“9”個の“S0002”)について前記パレット“P0001”での積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段101に格納する。
【0064】
また、前記第2指示生成手段112は、前記パレット“P0001”の1段目に搭載された各製品(“S0001”、“S0003”、“S0002”)の高さH(製品マスタ125から抽出)を比較し、そのうちで最大のものの高さH(上記例では、製品“S0001”の高さ290(mm))を特定する。そして、前記パレット“P0001”のH上限“2500mm”(パレットマスタ126から抽出)までには前記製品“S0001”の高さ“290mm”が達しておらず、まだこのパレット“P0001”には製品を積み上げて搭載することができると判定する。更に、前記パレット“P0001”のH上限“2500mm”から製品“S0001”の高さ“290mm”を減算し、この減算値を前記メモリ領域「H_MAX」に格納する(ステップ1208)。
【0065】
また、前記第2指示生成手段113は、前記上から3番目のレコードについて、当初の製品数量“10”を“9”に減じた。そこで前記パレット“P0001”の最下段への搭載がならなかった残りの数量“1”について、前記メモリ103上に新たにレコードを生成する。前記ステップ1208において、前記パレット“P0001”のH上限“2500mm”(パレットマスタ126から抽出)までには前記製品“S0001”の高さ“290mm”が達しておらず、まだこのパレット“P0001”には製品を積み上げて搭載することができると判定したので、前記第2指示生成手段113は、前記新たに生成したレコードの出荷単位については前記パレットID“P0001”の2段目に搭載するとして、前記パレット“P0001”の積載面原面積“1.250”から前記設置面面積“0.390”を減算して積載面残面積“0.860”を算定する。
【0066】
また前記第2指示生成手段113は、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて前記メモリ領域「P_LW」に格納し、さらには、前記新たなレコードの該当製品(“1”個の“S0002”)について前記パレットでの積載段位置をn+1、つまり2段目とした梱包指示データを記憶手段101に格納する(ステップ1208)。
【0067】
このように、前記第2指示生成手段113は、前記該当製品の設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段101に格納する処理とを、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎(上記でのレコード)に順次実行する。
【0068】
また、前記第2指示生成手段113は、前記該当製品の設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段101に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段101に格納する処理とについて、前記積載段位置のn+1段まで積み上がった製品群の各寸法データから製品高さ値を抽出して、最下段であれば製品間での最大値判定を、2段目以上であれば製品高さ値の合算を実行し、この最大値ないし合算値と前記パレットのH上限値(パレット嵩高値)とを比較し、前記合算値等が前記パレットのH上限値を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎(つまり前記レコード毎)に順次実行する。
【0069】
次に、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、前記レコードに対し、メモリ領域「DANSU」の格納値を該当出荷単位の積載段位置として、前記メモリ103の該当レコードにおける「搭載段数」欄に記憶する(ステップ1210)。
【0070】
また、前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、未搭載の製品の数量を記憶するメモリ領域「S_SURYOU」から"1"を減算し更新する(ステップ1211)。以上の処理に対応して変遷するメモリ103上のデータについては、図11〜図22に示す通りである。前記第1指示生成手段112ないし第2指示生成手段113は、これまでメモリ103に記憶した前記レコードを梱包指示データとして前記記憶手段101に格納する。
【0071】
図23は、梱包指示データの構成例を示す図である。梱包指示データ160は、梱包指示No.をキーとして、パレットID、製品ID、製品数量、搭載段数、搭載済み製品数量の各データが対応付けされたレコードの集合体である。前記梱包指示No.は、製品が搭載されるパレットごとに採番されるユニークなIDである。前記パレットIDは、製品を搭載するパレットを意味し、パレットマスタ126のパレットIDと同一のコードである。製品IDは、製品ごとのユニークなIDであり、製品マスタ125の製品IDと同一のコードである。製品数量は、梱包指示No.およびパレットIDおよび製品IDおよび搭載段数ごとのパレットに搭載される製品数量である。前記搭載段数は、パレット上の製品の積載段位置を意味する。搭載済み製品数量は、製品数量の内、パレットに搭載済みの製品数量を意味する。
【0072】
−−−処理フロー例2−−−
続いて、梱包指示データの表示処理について説明する。図24は本実施形態の梱包指示方法の処理フロー例2を示す図である。この場合、梱包作業現場において、ハンディリーダー装置300を所持する作業員が、梱包対象の製品(RFIDチップ50を付帯)に対して読み取り動作を行ったとする。つまり、該当製品についての梱包指示を前記システム100から得たいと動いたことになる。
【0073】
この時、前記指示表示端末200の要求送信手段210は、前記ハンディリーダー装置300から、当該ハンディリーダー装置300が前記RFIDチップ50から読み取った製品ID、例えば、“S0001”のデータを通信手段207を介して受信し(ステップ3200)、当該製品ID“S0001”を含む梱包指示表示要求を前記通信手段207を介して前記システム100に送信する(ステップ3201)。
【0074】
一方、前記システム100の梱包指示表示手段114は、前記指示表示端末200より、前記製品ID“S0001”を含む梱包指示表示要求を前記通信手段107を介して受信し(ステップ3202)、当該製品IDをキーにして、前記記憶手段101から前記製品ID“S0001”を含む前記梱包指示データ160を読み込む(ステップ3203)。このステップ3203で読み込みした梱包指示データ160が、例えば、図23の梱包指示データ160であったとする。
【0075】
前記梱包指示表示手段114は、この梱包指示データ160において、前記製品ID“S0001”についての最初のレコードを抽出(ステップ3204)し、このレコードの「搭載済み製品数量」欄の値と「製品数量」欄の値とを比較する(ステップ3205)。図23の例では、製品ID“S0001”を含む最初のレコード、つまり最上段のレコードにおいて、「搭載済み製品数量」欄の値が“0”、「製品数量」欄の値が“5”であるから、前記梱包指示表示手段114は、「搭載済み製品数量」欄の値が「製品数量」欄の値よりも小さいと判定し(ステップ3205:Yes)、製品ID“S0001”をキーに製品マスタ125から寸法データ(長さL、幅W、および高さH)のデータを読み込む(ステップ3206)。
【0076】
次に、前記梱包指示表示手段114は、前記最上段のレコードにおいて前記製品“S0001”の搭載先と設定されているパレットID“P0001”をキーに前記パレットマスタ126から寸法データ(長さL、幅W、および高さH)を読み込む(ステップ3207)。
【0077】
続いて前記梱包指示表示手段114は、前記製品“S0001”の寸法データ(長さL、幅W、高さH)に応じた製品画像を生成する処理と、前記パレット“P0001”の寸法データ(長さL、幅W、高さH)に応じたパレット画像を生成する処理とを実行し、前記最上段のレコードにおいて設定されている前記製品“S0001”の積載段位置“1”、のデータに応じて、前記パレット画像に対し前記積載段位置“1”に応じた位置に前記製品画像を合成して梱包指示画像を生成し、当該梱包指示画像のデータを前記指示表示端末200に送信する(ステップ3208)。
【0078】
一方、前記指示表示端末200の指示表示手段211は、前記梱包指示画像のデータを前記システム100から前記通信手段207を介して受信し、この梱包指示画像データをディスプレイ装置などの出力インターフェイス206に表示する(ステップ3209)。この指示表示端末200の出力インターフェース206で表示される梱包指示画像としては、図25の画面2500が想定できる。この画面2500に示す梱包指示画像の例としては、xyz軸の座標系において、“z=0”の平面を製品の搭載面としたパレットが存在するという前提で、搭載済みの製品を白色、今時梱包対象の製を黒色として表示している。また、前記パレット上において、製品を積み上げて搭載する毎に、z軸方向に積載段位置をあげていくので、図の例では、すでに最下段に搭載されている製品“S0001”×9個の上段、つまり2段目に、製品“S0001”×1個の画像を今時梱包対象として表示している。
【0079】
他方、前記システム100の梱包指示表示手段114は、前記最上段のレコードにおける「搭載済み数量」欄に「1」を加算し、梱包指示データ160を更新する(ステップ3210)。なお、梱包指示データ160におけるレコードの「搭載済み製品数量」欄の値が「製品数量」欄の値よりも小さく(ステップ3205:No)、かつ、次レコードがある場合(ステップ3211:Yes)、前記梱包指示表示手段114は、次レコードを検索し(ステップ3212)、ステップ3204に処理を戻す。一方、前記ステップ3211にて次レコードがないとした場合(ステップ3211:No)、処理を終了する。
以上、本実施形態によれば、梱包対象の各製品についてパレット上の搭載段位置を含む梱包指示データを生成し、梱包作業現場における所定製品毎に梱包指示画像として梱包作業員に提示することができる。そのため梱包作業員は、パレット最下段に製品を敷き詰めて搭載していき、どの製品から2段目(或いは3段目以降)に積み上げればよいか認識可能であり、梱包作業員のスキルに依存しない安定的な梱包作業が実現される。
【0080】
また、梱包作業員に対する梱包指示画像はパレット上への搭載段位置を視覚的に明示するため、これまでの紙などの指示と比較し、作業者が直感的に認識できる。そのため、梱包作業員における梱包指示の誤認識を従来より低減し、梱包指示の理解に係る時間も短縮できる。
【0081】
したがって、梱包作業者のスキルに依存しない効率的な梱包作業が実現できる。
【0082】
以上、本発明の実施の形態について、その実施の形態に基づき具体的に説明したが、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本実施形態における梱包指示システムを含むネットワーク構成図である。
【図2】本実施形態の、(a)製品マスタ、(b)パレットマスタ、(c)出荷計画テーブルの各データ構造例を示す図である。
【図3】本実施形態の梱包指示方法の処理手順例1を示すフローチャート1である。
【図4】本実施形態の梱包指示方法の処理手順例1を示すフローチャート2である。
【図5】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例1を示す図である。
【図6】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例1を示す図である。
【図7】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例2を示す図である。
【図8】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例3を示す図である。
【図9】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例4をす図である。
【図10】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例5を示す図である。
【図11】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例6を示す図である。
【図12】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例7を示す図である。
【図13】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例8を示す図である。
【図14】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例9を示す図である。
【図15】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例10を示す図である。
【図16】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例111を示す図である。
【図17】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例12を示す図である。
【図18】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例13を示す図である。
【図19】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例14を示す図である。
【図20】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例15を示す図である。
【図21】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例16を示す図である。
【図22】本実施形態の梱包指示データの生成過程におけるメモリ格納データ例17を示す図である。
【図23】本実施形態の梱包指示データの構成例を示す図である。
【図24】本実施形態の梱包指示方法の処理手順例2を示すフローチャートである。
【図25】本実施形態の梱包指示画像の表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
50 RFIDタグ
100 梱包指示システム
101 記憶手段
102 プログラム
103 メモリ
104 CPU
105 入力インターフェイス
106 出力インターフェイス
107 通信手段
110 出荷群特定手段
111 寸法抽出手段
112 第1指示生成手段
113 第2指示生成手段
114 梱包指示表示手段
125 製品マスタ
126 パレットマスタ
127 出荷計画テーブル
140 ネットワーク
200 指示表示端末
210 要求送信手段
211 指示表示手段
300 ハンディリーダー装置
400 運用管理端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包対象の各製品について、製品ID、製品の寸法データ、および搭載先パレットのパレットIDを保持する製品マスタと、各パレットの寸法データを保持するパレットマスタと、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持する出荷計画テーブルとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段の出荷計画テーブルより各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタから搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブルから特定し記憶手段に格納する、出荷群特定手段と、
前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタから該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタから該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段に格納する寸法抽出手段と、
前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段に格納する、第1指示生成手段と、
前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納する、第2指示生成手段と、
を備えることを特徴とする梱包指示システム。
【請求項2】
前記第2指示生成手段が、
前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納する処理とを、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎に順次実行するものである、
ことを特徴とする請求項1に記載の梱包指示システム。
【請求項3】
前記第2指示生成手段が、
前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段に格納するものである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の梱包指示システム。
【請求項4】
前記第2指示生成手段が、
前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値との比較処理と、前記設置面面積が前記積載面残面積を越えるものであれば、前記パレットの積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定する処理と、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納する処理と、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置をn+1とした梱包指示データを記憶手段に格納する処理とについて、前記積載段位置のn+1段まで積み上がった製品群の各寸法データから製品高さ値を抽出して合算し、この合算値と前記パレットの寸法データが含むパレット嵩高値とを比較し、前記合算値が前記パレット嵩高値を越えない範囲で前記各出荷単位が含む出荷単位毎に順次実行するものである、
ことを特徴とする請求項3に記載の梱包指示システム。
【請求項5】
他装置と通信する通信手段と、
梱包作業現場に設置された指示表示端末より、所定の製品IDを含む梱包指示表示要求を前記通信手段を介して受信し、前記梱包指示表示要求が含む製品IDをキーに該当製品の寸法データを前記製品マスタから読み出す処理と、前記製品IDに対応する製品の搭載先パレットの寸法データを前記パレットマスタから読み出す処理と、前記梱包指示表示要求が含む製品IDをキーに前記記憶手段から該当梱包指示データを検索し、ここで検索した梱包指示データが含む積載段位置の情報を抽出する処理と、前記搭載先パレットの寸法データに応じたパレット画像を生成する処理と、前記該当製品の寸法データに応じた製品画像を生成する処理と、前記パレット画像に対し前記積載段位置に応じた位置に前記製品画像を合成して梱包指示画像を生成し、当該梱包指示画像のデータを前記指示表示端末に送信する、梱包指示表示手段と、
を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の梱包指示システム。
【請求項6】
梱包対象の各製品について、製品ID、製品の寸法データ、および搭載先パレットのパレットIDを保持する製品マスタと、各パレットの寸法データを保持するパレットマスタと、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持する出荷計画テーブルとを記憶する記憶手段を備えたコンピュータが、
前記記憶手段の出荷計画テーブルより各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタから搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブルから特定し記憶手段に格納する処理と、
前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタから該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタから該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段に格納する処理と、
前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段に格納する処理と、
前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納する処理と、
を実行することを特徴とする梱包指示方法。
【請求項7】
梱包対象の各製品について、製品ID、製品の寸法データ、および搭載先パレットのパレットIDを保持する製品マスタと、各パレットの寸法データを保持するパレットマスタと、出荷単位に含まれる製品の製品IDと数量データとを保持する出荷計画テーブルとを記憶する記憶手段を備えたコンピュータに、
前記記憶手段の出荷計画テーブルより各出荷単位の製品IDを読み出し、当該製品IDをキーに前記製品マスタから搭載先パレットのパレットIDを検索し、ここで検索したパレットIDが搭載先パレットの情報として共通する出荷単位の群れを前記出荷計画テーブルから特定し記憶手段に格納するステップと、
前記出荷単位の群れが含む出荷単位における製品IDをキーに、前記製品マスタから該当製品の寸法データを抽出し、前記出荷単位の群れ内で共通するパレットIDをキーに、前記パレットマスタから該当パレットの寸法データを抽出し、各出荷単位における該当製品の寸法データおよび前記パレットの寸法データを記憶手段に格納するステップと、
前記各出荷単位のうち1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの寸法データとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの寸法データが含む該当パレットにおける製品の積載面原面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面原面積以下であれば、前記積載面原面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1と設定した梱包指示データを記憶手段に格納するステップと、
前記各出荷単位のうち他の1つの出荷単位における該当製品の寸法データと前記パレットの積載面残面積のデータとを記憶手段から読み出し、前記該当製品の寸法データが含む該当製品におけるパレットへの設置面面積の値と、前記パレットの積載面残面積の値とを比較し、前記設置面面積が前記積載面残面積以下であれば、前記積載面面積から前記設置面面積を減算して積載面残面積を算定し、この積載面残面積の値を前記パレットに対応付けて記憶手段に格納し、前記他の1つの出荷単位の該当製品について前記パレットでの積載段位置nを1とした梱包指示データを記憶手段に格納するステップと、
を実行させることを特徴とする梱包指示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公開番号】特開2010−126179(P2010−126179A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301282(P2008−301282)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】