説明

梱包部材

【課題】 被梱包物に対する外部の衝撃の緩衝効果を高めるとともに、強度の高い梱包部材を提供する。
【解決手段】 それぞれ2枚の縦仕切り板1と横仕切り板2を井桁状に組み合わせ、内部空間に被梱包物を収容する複数の仕切り板と、当該仕切り板の下縁に嵌合されて収容した被梱包物の底面を支承する緩衝ブロック3とを備えており、緩衝ブロック3を発泡材、ゴム材、樹脂材等の弾性を有する部材で構成し、緩衝ブロック3には仕切り板1,2の下縁に嵌合する嵌合溝30を備える。緩衝ブロック3の弾性によって外部の衝撃の緩衝効果を高める。緩衝ブロック3の嵌合溝30を仕切り板1,2に嵌合するので、仕切り板1,2の切込みを少なくし梱包部材の強度を高める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子機器等の被梱包物を梱包箱内に収容するための梱包部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
梱包箱内に収容した被梱包物が梱包箱内で動かないように、しかも外部からの衝撃を緩衝するように保持するための梱包部材として従来から種々のものが提案されている。例えば、特許文献1では段ボール等の板状部材からなる縦、横の各対をなす側面仕切りを井桁状に組み合わせ、これら側面仕切りで囲まれた内部に被梱包物を収容する。また、側面仕切りの下縁に設けた切込みに底面仕切りを嵌合し、収容した被梱包物の底面を支承する。このような梱包部材を用いることで軽量かつ安価な梱包が実現できる。
【特許文献1】特開平9−315423号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1の技術は、底面仕切りを板状部材で構成しているため、底面仕切りの弾力性に乏しく、緩衝効果が弱いという問題がある。また、被梱包物が重量物の場合には重量によって底面仕切りが押し潰されることがあり、強度上の問題も生じる。さらに、側面仕切りの板状部材を単板で構成しているため、側面仕切りにおける強度の問題も生じている。また、特許文献1の技術は、側面仕切りに底面仕切りを嵌合するために側面仕切りの下縁に切込みを形成するために、収容する被梱包物の形状に対応して底面仕切りの位置を変更したい場合には側面仕切りの切込み位置を変更する必要があり、加工が面倒である。また、側面仕切りに予め複数の切込みを形成しておくと、側面仕切りの強度が低下してしまうという問題が生じる。
【0004】
本発明の目的は外部からの衝撃の緩衝効果を高めるとともに強度の高い梱包部材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の梱包部材は、少なくともそれぞれ2枚の縦仕切り板と横仕切り板を井桁状に組み合わせ、内部空間に被梱包物を収容する複数の仕切り板と、これら仕切り板の下縁に嵌合されて収容した被梱包物の底面を支承する緩衝ブロックとを備えており、当該緩衝ブロックを発泡材、ゴム材、樹脂材等の弾性を有する部材で構成し、前記緩衝ブロックには前記仕切り板の下縁に嵌合する嵌合溝を備えることを特徴とする。また、本発明において、縦、横の仕切り板は板状部材を「コ」字状に曲げ形成していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、弾性を有する部材からなる緩衝ブロックに設けた嵌合溝を縦仕切り板と横仕切り板に嵌合して被梱包物の下部を支持するので、外部からの衝撃を緩衝ブロックでの変形によって緩衝でき、緩衝効果が高く、かつ強度の高い梱包部材が得られる。また、仕切り板を「コ」字状に曲げ形成することにより板材の曲げ強度を高め、仕切り板の強度を更に高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明における第1の形態は、縦仕切り板と横仕切り板が交差された箇所の両仕切り板の下縁には切込みが設けられ、緩衝ブロックは両仕切り板の切込みに内挿可能であるとともに、四周の側面には縦仕切り板と横仕切り板の各下縁に嵌合するための嵌合溝を備える。嵌合溝を緩衝ブロックの側面に形成するので、緩衝ブロックの製造を容易に行うことができる。
【0008】
本発明における第2の形態は、緩衝ブロックは仕切り板の下縁に対向する側の表面に縦仕切り板と横仕切り板の両下縁に嵌合するための縦嵌合溝と横嵌合溝を備える。緩衝ブロックを両仕切り板の下縁の任意の位置に嵌合させることができ、仕切り板の強度を高めることができる。
【0009】
この第2の形態において、縦、横の一方の仕切り板には切込みが存在せず、他方の仕切り板に設けた切込みを一方の切込み板に組み付け可能とし、一方の仕切り板の下縁は凹凸状をした係合縁として構成され、緩衝ブロックの一方の仕切り板の下縁に嵌合される嵌合溝の底面は係合縁に対応して凹凸状をした係合面として構成され、これら係合縁と係合面との係合により緩衝ブロックは一方の仕切り板の長さ方向に沿った位置が係止される構成とすることが好ましい。一方の仕切り板には切込みが全く存在しないので当該仕切り板の強度をさらに高めることができる。また、一方の仕切り板の下縁の係合縁を緩衝ブロックの嵌合溝の係合面に係止させることで緩衝ブロックを仕切り板に対して位置決めした状態で保持することができる。
【実施例1】
【0010】
次に、本発明の実施例1を図面を参照して説明する。図1は実施例1の梱包部材の斜視図であり、ここでは被梱包物として電子機器、例えば自動車に装備するカーナビゲーション装置(以下、カーナビ装置と称する)を収容するための梱包部材を例示している。梱包部材はそれぞれ2枚の縦仕切り板1と横仕切り板2を備えており、これらの仕切り板1,2を井桁状に組み合わせた構成となっている。各仕切り板1,2は1枚の段ボールを下向きの「コ」字状に曲げ形成し、図には表れないが縦仕切り板には下縁から2条の切込みを形成し、横仕切り板には上縁から2状の切込みを形成し、これらの切込みを相互に嵌合させることにより両仕切り板1,2の上縁部と下縁部が同じ高さになるように井桁に組み合わせている。そして、これら両仕切り板1,2が嵌合された箇所、すなわち両仕切り板1,2が交差する箇所の下縁に緩衝ブロックが嵌合されている。
【0011】
図2は図1の一部を下方から見た拡大斜視図、図3は緩衝ブロックを取り外した状態の斜視図であり、前記縦仕切り板1と横仕切り板2が交差する箇所の下縁にはそれぞれ所要幅寸法の領域を矩形に切り除いた切欠1a,2aが形成されている。そして、前記緩衝ブロック3はこれらの切欠1a,2aで構成された空所S内に内挿された状態で前記各仕切り板1,2に嵌合されている。緩衝ブロック3は多少とも弾性のある材料、ここでは発泡スチロールで形成されており、前記切欠1a,2aで構成された空所Sの縦横寸法よりも若干大きな縦横寸法の直方体又は立方体のブロックとして形成されている。そして、この緩衝ブロック3の四周の側面にはそれぞれ仕切り板1,2の幅寸法に等しく緩衝ブロック3の厚み方向に延びる2条の凹溝からなる嵌合溝30が形成されている。そして、緩衝ブロック3を前記空所Sに内挿したときには、嵌合溝30のうち、対向する側面の2対が空所Sに臨む縦仕切り板1の下縁の切欠1aに嵌合され、他の2対が空所Sに臨む横仕切り板2の下縁の切欠2aに嵌合される。この嵌合した状態では、緩衝ブロック3は嵌合溝30が縦仕切り板1と横仕切り板2の切欠1a,2aに嵌合したときの嵌合力によって空所Sに内挿された状態が保持される。特に、縦仕切り板1と横仕切り板2はコ字状に曲げ加工しているので、その曲げ戻り変形力が緩衝ブロック3の嵌合溝30との嵌合面に作用するため、嵌合力を高め緩衝ブロック3の保持力が高められる。
【0012】
組み立てられた梱包部材は、図には表れない所定の梱包箱内に内装した上で縦、横の両仕切り板1,2によって構成された収容空間に被梱包物を収容する。被梱包物は両仕切り板1,2によって周側面が保持される。縦、横の両仕切り板1,2はそれぞれの長さ方向の両端が梱包箱の4つの内側面に当接されるため、梱包箱の各側面からの衝撃はこれら両端における弾性変形によって緩和される。また、両仕切り板1,2の交差箇所においては緩衝ブロック3が梱包箱の底面に当接されており、収容空間に収容された被梱包物の底側の面はこの緩衝ブロック3によって支承されるとともに、梱包箱の下方からの衝撃は緩衝ブロック3によって緩和される。ここでは緩衝ブロック3は発泡スチロールで構成しているので、特許文献1の段ボールで形成した底仕切り板に比較して緩衝効果は高く、被梱包物を有効に保護することができる。また、緩衝ブロック3は縦横の両仕切り板1,2が交差する箇所に設けられているので、両仕切り板1,2のその他の部分に切込みを形成する必要はなく、梱包部材の強度を高いものにできる。
【0013】
さらに、実施例1の緩衝ブロック3は、直方体または立方体をしたブロックの四周面のそれぞれに同じ厚み方向を向けて嵌合溝30を形成した構成であるので、いわゆる打抜き加工法によって製造することが可能である。そのため、縦仕切り板1や横仕切り板2の寸法を変更した場合でも、この変更に対応する嵌合溝30を有する緩衝ブロック3を製造することは容易である。また、後述する実施例2の緩衝ブロックのように縦嵌合溝や横嵌合溝を形成するために緩衝ブロックを金型を用いて形成する必要はない。このように、実施例1では緩衝ブロックの製造が容易であるとともに製造コストを低くすることができる。
【0014】
なお、収容する被梱包物の形状によっては、被梱包物を収容する際に被梱包物と緩衝ブロックが干渉する場合があるが、この場合には緩衝ブロック3の一部、例えば直方体の角部を適宜削除して干渉を避けるようにすればよい。実施例1では被梱包物としてカーナビ装置の例を示しているが、カーナビ装置の背面側を下に向けて梱包箱内に収容する際に、カーナビ装置の背面に配設されているコネクタ等の配列や形状の相違によってこれらが一部の緩衝ブロック3と干渉する場合もあるが、この場合には干渉する緩衝ブロック3の一部の角部を切り落として干渉しないようにすればよい。特に、ここでは緩衝ブロック3を発泡スチロールで形成しているので、角部を手作業で容易に削除することができ、被梱包物の形状に対して容易かつ迅速な対応が可能である。
【実施例2】
【0015】
図4は実施例2の一部を分解した斜視図である。実施例1と等価な部分には同一符号を付してある。実施例2では上底面の幅寸法に対し両側面の幅寸法、すなわち高さ寸法が大きな「コ」字状に曲げ形成している。また、縦仕切り板1の高さ寸法は横仕切り板2の高さ寸法よりも幾分長くなるように形成されている。縦、横の仕切り板1,2のうち、一方の仕切り板、ここでは縦仕切り板1には長さ方向に所要の間隔をおいた2箇所にそれぞれ開口側から切込み11を設けている。この切込み11は下縁からの寸法が横仕切り板2の高さ寸法にほぼ等しくされている。横仕切り板2には切込みを形成していないが、下側に向けられた縁部、すなわち下縁は多数の小さな三角突起を長さ方向に並べた、いわゆるギザギザ形状とした係合縁21として構成している。そして、縦仕切り板1の切込み11を横仕切り板2の上側から被せるようにして嵌合させることで井桁状に形成している。
【0016】
前記縦仕切り板1と横仕切り板2の各下縁には緩衝ブロック3Aが取着可能とされている。この緩衝ブロック3Aは、図5に拡大斜視図を示すように、実施例1と同様にゴム材、樹脂材、発泡材等の弾性を有する材料を用いて直方体ないしは立方体に形成されている。緩衝ブロック3Aの上面には縦方向と横方向に延びるそれぞれ2条の凹溝からなる縦嵌合溝31と横嵌合溝32が互いに直交するように形成されており、これら縦嵌合溝31と横嵌合溝32は前記縦、横の各仕切り板1,2の下縁に下方向から嵌合可能とされている。図6(a),(b)にそれぞれ図2のA−A線、B−B線断面図を示すように、縦仕切り板1の下縁に嵌合する縦嵌合溝31の底面は平坦であるが、横仕切り板2の下縁に嵌合する横嵌合溝32の底面は横仕切り板2の下縁21のギザギザ形状に対応するギザギザ形状をした係合面33として形成されている。また、各嵌合溝31,32の上側の溝縁には面取り34が施されており、仕切り板1,2の下縁を嵌合溝31,32内に嵌入する際のガイドとして機能し、当該嵌入をし易くしている。また、各嵌合溝31,32の内側面には上下方向に延びる細幅突条をした1本又は2本のリブ35が溝の内方に向けて突出形成されており、嵌合された仕切り板1,2の側面の内側と外側にそれぞれ当接して両側から挟持することで嵌合力を高めている。さらに、緩衝ブロック3の下面には一方向、ここでは縦方向に延びる複数本の凹溝からなる緩衝溝36が形成されており、これらの緩衝溝36によって緩衝ブロック3Aの下面は複数の独立した縞状領域として構成され、弾性変形され易くなっている。
【0017】
この構成によれば、図4に示したように、縦仕切り板1の切込み11を横仕切り板2の上方から嵌合させる。2枚の縦仕切り板1の各切込み11にそれぞれ2枚の横仕切り板2を直交方向に嵌合させることで井桁状に構成できる。横仕切り板2には切込みが存在しないので縦仕切り板1は横仕切り板2に対して嵌合位置が特定されることはなく、横仕切り板2の長さ方向の任意の位置において嵌合することが可能である。これにより、2枚の縦仕切り板1の間隔を調整することができ、4枚の仕切り板1,2により構成される収容空間の縦寸法を被梱包物のサイズに対応させて好適な寸法に調整することが可能である。さらに、図4に示す3枚目の縦仕切り板1Aを追加し、これを破線で示すように2枚の縦仕切り板1の間において横仕切り板2に嵌合させることで2つの収容空間を画成し、2つの梱包物を収容するようにしてもよい。この場合、3枚目の縦仕切り板1Aを横仕切り板2の長さ方向に沿って移動させることで収容空間のサイズを任意に変更することができる。
【0018】
その上で、縦仕切り板1と横仕切り板2が交差している部位において両仕切り板1,2の下縁に緩衝ブロック3Aの縦横の各嵌合溝31,32を嵌合させる。これらの嵌合溝31,32は縦仕切り板1と横仕切り板2のそれぞれの下縁に同時に嵌合するので緩衝ブロック3によって両仕切り板1,2の組立状態が保持される。このとき、横嵌合溝32の底面は凹凸のある係合面33として構成されているので、この係合面33は横仕切り板2の同じ凹凸のある下縁からなる係合縁21に当接され、これら係合面33と係合縁21の各凹凸が互いに係合されるため緩衝ブロック3Aが横仕切り板2の長さ方向に移動することが係止される。これにより、緩衝ブロック3Aの縦嵌合溝31に嵌合されている縦仕切り板1が横仕切り板2に対して移動することはなく、両仕切り板1,2が一体化され、調整された収容空間の縦寸法に固定されることになる。
【0019】
また、緩衝ブロック3Aを両仕切り板1,2の下縁に嵌合させるにおいては、嵌合溝31,32の上縁に設けた面取り34によって両仕切り板1,2の下縁を嵌合溝31,32内に案内することができるので嵌合作業を容易に行うことができる。また、嵌合溝31,32内に両仕切り板1,2の下縁が嵌入されたときには嵌合溝31,32の内側面のリブ35によって両仕切り板1,2の下縁は板厚方向に挟持されるので嵌合力を高めて両仕切り板1,2の一体化をより強固なものにすることができる。
【0020】
梱包部材は、実施例1と同様に図には表れない所定の梱包箱内に内装した上で縦、横の両仕切り板1,2によって構成された収容空間に被梱包物が収容される。両仕切り板1,2の長さ方向の両端において梱包箱の各側面からの衝撃が緩和されること、また、緩衝ブロック3において梱包箱の底面側からの衝撃が緩和されることは実施例1と同じである。特に、緩衝ブロック3Aの下面には緩衝溝36が形成されて変形され易くなっているので、底面側からの衝撃によって容易に変形することで緩衝効果が高められる。
【0021】
緩衝ブロック3Aは前述のように縦、横の両仕切り板1,2が交差した部位に配設するのが基本であるが、底面の形状や構造が異なる梱包物を収容する場合に、収容した被梱包物の底面と緩衝ブロック3Aとが干渉して収容の障害になることがある。この場合には緩衝ブロック3Aを被梱包物の底面と干渉しない位置にずらせばよい。例えば、図7に示すように、緩衝ブロック3Aの横嵌合溝32のみを横仕切り板2に嵌合させながら横仕切り板2の長さ方向に移動し、2枚の縦仕切り板1の中間位置に移動させるようにする。このとき、緩衝ブロック3Aは横嵌合溝32の係合面33が横仕切り板2の下縁の係合縁21に係合するので緩衝ブロック3Aの位置が固定されることは言うまでもない。なお、緩衝ブロック3Aは縦仕切り板1と横仕切り板2が交差している2箇所のうちの一方にさえ嵌合されていれば両仕切り板1,2の一体化は保持されることになる。また、図示は省略するが、緩衝ブロック3Aは縦仕切り板1の下縁に縦嵌合溝31のみを嵌合させて縦仕切り板1の任意の位置に嵌合させることが可能であることも勿論である。この場合には緩衝ブロック3Aはリブ35による挟持力によって位置が固定されることになる。
【0022】
実施例2の梱包部材では、両仕切り板1,2によって構成される収容空間の横方向の寸法を変更可能に構成しているが、縦仕切り板1には横仕切り板2に嵌合するための切込みを形成するのみであり、横仕切り板2には全く切込みを形成する必要がないので、縦仕切り板1の強度がいたずらに低下することはなく、また横仕切り板2を高い強度に構成できる。さらに、被梱包物の底面を支承するための緩衝ブロック3Aを両仕切り板1,2に対して取着する場合に、両仕切り板1,2に切込みを形成しなくても緩衝ブロック3Aを任意の位置において仕切り板1,2に嵌合させ、かつ位置固定することができるので、両仕切り板1,2の強度が低下することなく形状等が異なる多種類の被梱包物に対応した汎用型の梱包部材として構成することが可能になる。
【実施例3】
【0023】
緩衝ブロックに形成する嵌合溝は、必要に応じて変形することが可能である。例えば、実施例3では図8のように横嵌合溝32が2条で縦嵌合溝31が1条の二重十字型の緩衝ブロック3Bとして構成している。なお、図4の緩衝ブロック3Aと等価な部分には同一符号を付して説明は省略する。すなわち、横嵌合溝32を横仕切り板2の下縁に嵌合させる一方で、縦嵌合溝31は縦仕切り板1には嵌合させず、あるいは縦仕切り板1の対をなす下縁のうち片方の下縁に嵌合させるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施例1の梱包部材の斜視図である。
【図2】図1の一部を下方から見た拡大斜視図である。
【図3】図2の部分分解斜視図である。
【図4】実施例2の梱包部材の一部を分割した斜視図である。
【図5】緩衝ブロックの斜視図である。
【図6】図5のA−A線、B−B線の断面図である。
【図7】緩衝ブロックを移動した状態を示す図である。
【図8】実施例3の緩衝ブロックの斜視図である。
【符号の説明】
【0025】
1,1A 縦仕切り板
2 横仕切り板
1a,2a 切欠
3,3A,3B 緩衝ブロック
11 切込み
21 下縁(係合縁)
30 嵌合溝
31 縦嵌合溝
32 横嵌合溝
33 係合面
34 面取り
35 リブ
36 緩衝溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくともそれぞれ2枚の縦仕切り板と横仕切り板を井桁状に組み合わせ、内部空間に被梱包物を収容する複数の仕切り板と、前記仕切り板の下縁に嵌合されて収容した被梱包物の底面を支承する緩衝ブロックとを備え、前記緩衝ブロックを発泡材、ゴム材、樹脂材等の弾性を有する部材で構成し、前記緩衝ブロックには前記仕切り板の下縁に嵌合する嵌合溝を備えることを特徴とする梱包部材。
【請求項2】
前記縦、横の仕切り板は板状部材を「コ」字状に曲げ形成していることを特徴とする請求項1に記載の梱包部材。
【請求項3】
前記縦仕切り板と横仕切り板が交差された箇所の両仕切り板の下縁には切込みが設けられ、前記緩衝ブロックは前記両仕切り板の切込みに内挿可能であるとともに、四周の側面には前記縦仕切り板と横仕切り板の各下縁に嵌合する嵌合溝を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の梱包部材。
【請求項4】
前記緩衝ブロックは前記仕切り板の下縁に対向する側の表面に前記縦仕切り板と横仕切り板の両下縁に嵌合するための縦嵌合溝と横嵌合溝を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の梱包部材。
【請求項5】
前記縦、横の仕切り板の一方には切込みが存在せず、他方の仕切り板に設けた切込みを一方の切込み板に組み付け可能とし、前記一方の仕切り板の下縁は凹凸状をした係合縁として構成され、前記緩衝ブロックの前記一方の仕切り板の下縁に嵌合される嵌合溝の底面は前記係合縁に対応して凹凸状をした係合面として構成され、これら係合縁と係合面との係合により前記緩衝ブロックは一方の仕切り板の長さ方向に沿った位置が係止されることを特徴とする請求項4に記載の梱包部材。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−143615(P2010−143615A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−323075(P2008−323075)
【出願日】平成20年12月19日(2008.12.19)
【出願人】(508374405)小籏株式会社 (1)
【出願人】(508374438)東北小籏株式会社 (1)
【Fターム(参考)】