説明

椅子型マッサージ機の制御方法

【課題】骨盤周辺のマッサージ効果を高めることのできる椅子型マッサージ機の制御方法を提供する。
【解決手段】制御手段80は、バルブ及びエアポンプ40を操作して、座部用エアバッグ2aを膨張させて、被施療者を上方に持ち上げるステップ、座部用エアバッグ2aを膨張させた状態で、両肘掛け部13,13の骨盤用エアバッグ13a,13aを膨張させて、上方に持ち上げられた被施療者の骨盤周辺を挟み込むステップ、座部用エアバッグ2aを収縮させて、被施療者の骨盤周辺を下方へ引き伸ばすステップ、両肘掛け部13,13の骨盤用エアバッグ13a,13aを収縮させるステップと、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被施療者が腰掛けた状態でマッサージを受けることのできる椅子型マッサージ機の制御方法に関するものであり、より具体的には、被施療者の骨盤周辺に効果の高いマッサージを施すことのできる椅子型マッサージ機の制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
被施療者が腰掛けた状態でマッサージを受けることのできる椅子型マッサージ機に、マッサージ手段として、エアバッグを採用したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
椅子型マッサージ機には、座部、背凭れ部の肩部と腰部、及び、両肘掛け部の内側に夫々エアバッグを配置しており、各エアバッグの膨張、収縮を繰り返すことで、被施療者にマッサージを施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特願2009−69268号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアバッグを用いたマッサージ動作において、両肘掛け部に配備されたエアバッグで被施療者の骨盤周辺を締め付けるようにエアバッグを膨張、収縮させているが、エアバッグの膨張、収縮には時間が掛かり、ゆっくりとしたマッサージしか施すことができなかった。
また、背凭れ部の肩部と腰部に配備されたエアバッグを膨張、収縮させても、被施療者の背中又は腰を後から押し出すようなストレッチマッサージのみしか施すことができなかった。
【0005】
本発明の目的は、骨盤周辺のマッサージ効果を高めることのできる椅子型マッサージ機の制御方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の椅子型マッサージ機の制御方法は、
被施療者の腰掛ける座部、該座部の後端に配備された背凭れ部、及び、座部の両側に配備された肘掛け部を有し、座部に座部用エアバッグ、肘掛け部の各内側に配備され被施療者の骨盤周辺を押圧する骨盤用エアバッグを有し、各エアバッグは、バルブを介してエアポンプに連繋され、バルブ及びエアポンプは制御手段によって操作される椅子型マッサージ機の制御方法であって、
制御手段は、バルブ及びエアポンプを操作して、
座部用エアバッグを膨張させて、被施療者を上方に持ち上げるステップ、
座部用エアバッグを膨張させた状態で、両肘掛け部の骨盤用エアバッグを膨張させて、上方に持ち上げられた被施療者の骨盤周辺を挟み込むステップ、
座部用エアバッグを収縮させて、被施療者の骨盤周辺を下方へ引き伸ばすステップ、
両肘掛け部の骨盤用エアバッグを収縮させるステップと、
を有する。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載の椅子型マッサージ機の制御方法は、
制御手段は、バルブ及びエアポンプを操作して、
両肘掛け部の骨盤用エアバッグを膨張させて、被施療者の骨盤周辺を挟み込むステップ、
骨盤用エアバッグを膨張させた状態で、座部用エアバッグを膨張させて、被施療者の骨盤を下方から押し上げて圧迫させるステップ、
骨盤用エアバッグを膨張させた状態で、座部用エアバッグを収縮させて、被施療者の骨盤への圧迫を解除するステップ、
とを有することができる。
【0008】
さらに、本発明の請求項3に記載の椅子型マッサージ機の制御方法は、
被施療者の腰掛ける座部、該座部の後端に配備された背凭れ部、及び、座部の両側に配備された肘掛け部を有し、座部に座部用エアバッグ、背凭れ部の被施療者の肩が当接する部分に肩用エアバッグを有し、各エアバッグは、バルブを介してエアポンプに連繋され、バルブ及びエアポンプは制御手段によって操作される椅子型マッサージ機の制御方法であって、
制御手段は、バルブ及びエアポンプを操作して、
肩用エアバッグを膨張させて、被施療者の肩を押さえつけ、座部用エアバッグを膨張させることで、被施療者の上半身を上下から圧迫する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の請求項1に記載の椅子型マッサージ機の制御方法によれば、座部用エアバッグにより、一旦被施療者を上方に持ち上げ、この状態で、骨盤用エアバッグを膨張させて、被施療者の周辺を挟み込み、その後、座部用エアバッグを収縮させることで、骨盤周辺を把持された状態で、被施療者の臀部が座部面から浮き、被施療者の自重により、被施療者の骨盤周辺を伸ばすマッサージを施すことができる。これにより、骨盤周辺の歪みを緩和し、凝りを和らげることができる。
【0010】
本発明の請求項2に記載の椅子型マッサージ機の制御方法によれば、骨盤用エアバッグにより被施療者の骨盤周辺を把持し、臀部の浮き上がりを阻止した状態で、座部用エアバッグを膨張させることにより、被施療者の臀部が、座部用エアバッグが強く押し付けられて圧迫される。これにより、被施療者の臀部や骨盤周辺の血行が促進され、凝りを和らげることができる。
【0011】
本発明の請求項3に記載の椅子型マッサージ機の制御方法によれば、肩用エアバッグにより被施療者の肩を押さえつけた状態で、座部用エアバッグを膨張、収縮させることにより、被施療者の上半身は上下から圧迫され、臀部や骨盤周辺を含む上半身の血行が促進されて、凝りを和らげることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明を実施することができる椅子型マッサージ機の斜視図である。
【図2】椅子型マッサージ機の側面図であって、(a)は通常状態、(b)はリクライニング状態を示している。
【図3】本発明の骨盤周辺引き伸ばしマッサージを説明する図であって、(a)は座部用及び骨盤用エアバッグを収縮、(b)は座部用エアバッグを膨張、(c)は座部用及び骨盤用エアバッグを膨張、(d)は骨盤用エアバッグを膨張、座部用エアバッグを収縮させた状態を示している。
【図4】本発明の骨盤周辺圧迫マッサージを説明する図であって、(a)は座部用及び骨盤用エアバッグを収縮、(b)は骨盤用エアバッグを膨張、(c)は座部用及び骨盤用エアバッグを膨張、(d)は骨盤用エアバッグを膨張、座部用エアバッグを収縮させた状態を示している。
【図5】本発明の上半身血行促進マッサージを説明する図であって、(a)は座部用及び肩用エアバッグを収縮、(b)肩用エアバッグを膨張、(c)は座部用及び肩用エアバッグを膨張させた状態を示している。
【図6】リクライニング角度を一定にするフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
椅子型マッサージ機(1)は、図1及び図2に示すように、被施療者の尻を載せる座部(2)の後端から斜め後方上向きに背凭れ部(12)が延び、座部(2)の前端に斜め下向きに短く膝下載せ部(14)が延び、座部(2)の左右両側に肘掛け部(13)(13)を具えている。
【0014】
図1に示すように、座部(2)の上面には、前後方向の中心を挟んで左右に座部用エアバッグ(2a)(2a)が配備されている。また、背凭れ部(12)は、被施療者の腰が当接する部分に腰用エアバッグ(12a)、被施療者の肩が当接する部分に肩用エアバッグ(12b)が配備されている。さらに、両肘掛け部(13)(13)の互いの対向面となる内側には、被施療者の骨盤周辺を押圧する骨盤用エアバッグ(13a)(13a)が配備されている。
なお、座部(2)、背凭れ部(12)及び肘掛け部(13)(13)は、布カバー(図示せず)で覆われているので、これらエアバッグ(2a)(12a)(12b)(13a)を外部から見ることはできない。
【0015】
エアバッグ(2a)(12a)(12b)(13a)は、図示省略する配管及びバルブを介して、後述するベース部(11)に載置されたエアポンプ(40)に接続されている。バルブ及びエアポンプ(40)は、ベース部(11)の適所に配備された制御手段(80)により操作される。
【0016】
なお、座部用エアバッグ(2a)と(2a)、骨盤用エアバッグ(13a)と(13a)は、夫々1基のバルブでエアポンプ(40)に接続することができ、バルブ操作によって、座部用エアバッグ(2a)と(2a)は同時に膨張、収縮し、骨盤用エアバッグ(13a)と(13a)も同時に膨張、収縮させることができる。
【0017】
制御手段(80)には、図示省略する操作部が電気的に接続されており、各エアバッグ(2a)(12a)(12b)(13a)を膨張、収縮させるためのエアポンプ(40)やバルブの操作は、操作部に設けられた操作ボタンを被施療者が操作することで行なうことができる。
【0018】
例えば、被施療者が、臀部から大腿部の部分のマッサージを受けたい場合には、操作部を操作し、座部用エアバッグ(2a)(2a)を膨張、収縮させればよい。
また、腰、肩のマッサージを受けたい場合には、腰用エアバッグ(12a)、肩用エアバッグ(12b)を膨張、収縮させればよい。
さらに、骨盤周辺のマッサージを受けたい場合には、骨盤用エアバッグ(13a)(13a)を膨張、収縮させればよい。
【0019】
図2(a)及び図2(b)に示すように、座部(2)は、床面(7)に載置されるベース部(11)に対して、座部(2)の前部が高く持ち上がるように傾動可能に配備されており、座部(2)とベース部(11)間に配備されたリクライニング用エアバッグ(4)の膨張、収縮により、座部(2)はリクライニング可能となっている。
【0020】
より詳細には、座部(2)は、座部(2)の後端側に位置する傾動支点(21)を介してベース部(11)に支持されている。
座部(2)の下面には、リクライニング用エアバッグ(4)の受け面(18)が突設されている。
また、座部(2)の下面前方両側に下向きにブラケット(10)が突設されており、該ブラケット(10)(10)には、夫々補助脚(3)(3)が前後面内で回動可能に取り付けられている。補助脚(3)(3)には、補助脚(3)(3)に跨るように受け板(31)が配備されており、前記受け面(18)と受け板(31)との間に、膨張、収縮可能となるようにリクライニング用エアバッグ(4)が挟まれている。
また、補助脚(3)(3)の先端には、キャスター(5)(5)が夫々取り付けられている。
【0021】
補助脚(3)(3)のキャスター(5)(5)は、ベース部(11)に前方に向けて突設された2本の平行な凹溝状のレール(6)(6)を転動可能となっている。レール(6)(6)の溝の前端には抜止めとなるストッパ(61)が設けられている。
【0022】
リクライニング用エアバッグ(4)は、座部(2)の下面の受け面(18)と、補助脚(3)(3)の受け板(31)との間に配備される。リクライニング用エアバッグ(4)は、互いに連通する複数の袋体(42)(42)から構成することができ、各袋体(42)(42)は、前記ブラケット(10)に回動可能に支持された枠金(43)(43)に支持されており、受け面(18)と受け板(31)との間で位置ズレすることなく膨張、収縮可能となっている。
リクライニング用エアバッグ(4)も、図示省略する配管及びバルブを介して、エアポンプ(40)に接続されており、操作部の操作により、バルブを切り替えて、膨張、収縮する。
【0023】
リクライニング用エアバッグ(4)を収縮させた状態では、図2(a)に示すように、座部(2)は、床面(7)に対してほぼ平行であり(通常状態)、リクライニング用エアバッグ(4)を膨張させると、リクライニング用エアバッグ(4)に受け板(31)が押されて、補助脚(3)が徐々に起立する。補助脚(3)の下端にはキャスター(5)が取り付けられており、キャスター(5)はレール(6)に転動可能に嵌まっているから、キャスター(5)は円滑にレール(6)を移動し、補助脚(3)はスムーズに起立する。
補助脚(3)の起立によって、図2(b)に示すように、座部(2)は、傾動支点(21)を中心に後傾する。
【0024】
リクライニング用エアバッグ(4)を図2(b)の膨張状態から収縮させることで、座部(2)及び被施療者の自重により、図2(a)に示す通常状態に復帰する。
【0025】
上記構成の椅子型マッサージ機(1)を用いて、本発明の制御方法を説明する。
【実施例1】
【0026】
本発明は、骨盤周辺に効果の高い引き伸ばしマッサージを提供するものである。
図3(a)に示すように、被施療者(90)が座部(2)に腰掛けた状態で、操作部を操作すると(例えば「骨盤引き伸ばしボタン」を設けておく)、制御手段(80)は、エアポンプ(40)及び座部用エアバッグ(2a)(2a)のバルブを切り替えて、座部用エアバッグ(2a)(2a)を膨張させる(図3(b)参照)。これにより、被施療者(90)は、座部面から上方に持ち上げられる。
【0027】
座部用エアバッグ(2a)(2a)を膨張させた状態で、図3(c)に示すように、両肘掛け部(13)(13)の骨盤用エアバッグ(13a)(13a)を膨張させて、上方に持ち上げられた被施療者(90)の骨盤周辺(92)を挟み込む。
【0028】
次に、座部用エアバッグ(2a)(2a)を収縮させることで、被施療者(90)は、骨盤周辺(92)を骨盤用エアバッグ(13a)(13a)で把持された状態となり、被施療者(90)の臀部は座部面から浮いて、被施療者(90)の自重により、被施療者(90)の骨盤周辺(92)は下方へ伸ばされる。
【0029】
この状態を所定時間(数秒から十数秒)、保持することで、被施療者(90)の骨盤周辺(92)の歪みを緩和し、凝りを和らげることができる。
【0030】
最後に、骨盤用エアバッグ(13a)(13a)を収縮させることで、図3(a)に示すように、元の状態に戻すことができる。
【0031】
上記は、複数回繰り返すことでより効果を高めることができる。
【実施例2】
【0032】
また、被施療者(90)の骨盤周辺(92)を圧迫することにより、血行を促進し、骨盤周辺(92)の凝りを和らげるマッサージを施すこともできる。
【0033】
図4(a)に示すように、被施療者(90)が座部(2)に腰掛けた状態で、操作部を操作すると(例えば「骨盤圧迫ボタン」を設けておく)、制御手段(80)は、エアポンプ(40)及び骨盤用エアバッグ(13a)(13a)のバルブを切り替えて、骨盤用エアバッグ(13a)(13a)を膨張させる(図4(b)参照)。これにより、被施療者(90)の骨盤周辺(92)が締め付けられる。
【0034】
次に、図4(c)に示すように、座部用エアバッグ(2a)(2a)を膨張させると、被施療者(90)の臀部は上方に浮き上がろうとするが、骨盤用エアバッグ(13a)(13a)で被施療者(90)の骨盤周辺(92)は把持されて、臀部の浮き上がりを阻止しているから、臀部に、座部用エアバッグ(2a)(2a)が強く押し付けられて圧迫される。
【0035】
この状態を所定時間(数秒から十数秒)、保持したり、骨盤用エアバッグ(13a)(13a)を膨張させた状態で、座部用エアバッグ(2a)(2a)の膨張、収縮を繰り返すことで、被施療者(90)の臀部や骨盤周辺(92)の血行が促進され、凝りを和らげることができる。
【実施例3】
【0036】
さらに、被施療者(90)の上半身(94)を圧迫することにより、臀部や骨盤周辺を含む上半身(94)の血行を促進するマッサージを施すこともできる。
【0037】
図5(a)に示すように、被施療者(90)が座部(2)に腰掛けた状態で、操作部を操作すると(例えば「上半身血行促進ボタン」を設けておく)、制御手段(80)は、エアポンプ(40)及び肩用エアバッグ(12b)のバルブを切り替えて、肩用エアバッグ(12b)を膨張させる(図5(b))。これにより、被施療者(90)の上半身(94)が、肩部よりも少し上から下方向へ押さえつけられる。
ここで、肩用エアバッグ(12b)は、背凭れ部(12)の上部を図1のようにやや前方へ傾け、この傾いた部分に配置すれば、肩部をより上方から押さえつけることができる。なお、図2及び図5では、背凭れ部(12)の上部は、便宜上、下部と同一面で表している。
【0038】
次に、図5(c)に示すように、座部用エアバッグ(2a)(2a)を膨張させると、被施療者(90)の臀部は上方に持ち上げられて、被施療者(90)の上半身(94)が上下から圧迫される。
【0039】
この状態を所定時間(数秒から十数秒)、保持したり、肩用エアバッグ(12b)及び/又は座部用エアバッグ(2a)(2a)の膨張、収縮を繰り返すことで、被施療者(90)の臀部や骨盤周辺を含む上半身(94)の血行を促進させることができる。
【0040】
なお、上記実施例1乃至3のマッサージは、座部(2)をリクライニングさせていない通常状態(図2(a))や、リクライニングさせた状態(図2(b))で行なうことができる。
【0041】
このとき、商用電源の電源周波数の違いにより、エアポンプ(40)の出力能力が50Hzと60Hzで異なるため、所定時間エアポンプ(40)を作動させるだけでは、リクライニング用エアバッグ(4)の膨張度合いが変わるため、リクライニングの傾倒角度に違いが生じてしまう。
【0042】
そこで、フローチャート図6に示すように、リクライニング時に制御手段(80)にて周波数判定を行ない、電源周波数に応じて、エアポンプ(40)の作動時間を変えることで、リクライニング角度を一定にすることができる。
【0043】
より詳細には、椅子型マッサージ機(1)に電源を投入した状態で(ステップ1及び2)、被施療者が操作部を操作(例えば、「倒す」キー)すると(ステップ3)、制御手段(80)は、電源周波数を判定する(ステップ4)。
【0044】
このとき、電源周波数が50Hzであれば、60Hzの場合よりも長い時間、リクライニング用エアバッグ(4)に圧縮空気が供給されるように、エアポンプ(40)及びバルブを操作する(ステップ5)。図6では、50Hzの場合の動作時間を40秒としている。
リクライニング用エアバッグ(4)が膨張することで、座部(2)は後傾する。
【0045】
また、電源周波数が60Hzであれば、50Hzの場合よりも短い時間、リクライニング用エアバッグ(4)に圧縮空気が供給されるように、エアポンプ(40)及びバルブを操作する(ステップ6)。図6では、60Hzの場合の動作時間を30秒としている。
リクライニング用エアバッグ(4)が膨張することで、座部(2)は後傾する。
【0046】
リクライニング動作が完了すると、バルブを閉止する(ステップ7)。
【0047】
電源周波数の違いにより、エアポンプ(40)からリクライニング用エアバッグ(4)に圧縮空気を供給する時間を変えることで、電源周波数に拘わらず、一定したリクライニング角度を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
本発明は、被施療者の骨盤周辺に効果的なマッサージを施すことのできる椅子型マッサージ機の制御方法として好適である。
【符号の説明】
【0049】
(1) 椅子型マッサージ機
(2) 座部
(2a) 座部用エアバッグ
(12) 背凭れ部
(12a) 腰用エアバッグ
(12b) 肩用エアバッグ
(13) 肘掛け部
(13a) 骨盤用エアバッグ
(4) リクライニング用エアバッグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の腰掛ける座部、該座部の後端に配備された背凭れ部、及び、座部の両側に配備された肘掛け部を有し、座部に座部用エアバッグ、肘掛け部の各内側に配備され被施療者の骨盤周辺を押圧する骨盤用エアバッグを有し、各エアバッグは、バルブを介してエアポンプに連繋され、バルブ及びエアポンプは制御手段によって操作される椅子型マッサージ機の制御方法であって、
制御手段は、バルブ及びエアポンプを操作して、
座部用エアバッグを膨張させて、被施療者を上方に持ち上げるステップ、
座部用エアバッグを膨張させた状態で、両肘掛け部の骨盤用エアバッグを膨張させて、上方に持ち上げられた被施療者の骨盤周辺を挟み込むステップ、
座部用エアバッグを収縮させて、被施療者の骨盤周辺を下方へ引き伸ばすステップ、
両肘掛け部の骨盤用エアバッグを収縮させるステップと、
を有することを特徴とする椅子型マッサージ機の制御方法。
【請求項2】
被施療者の腰掛ける座部、該座部の後端に配備された背凭れ部、及び、座部の両側に配備された肘掛け部を有し、座部に座部用エアバッグ、肘掛け部の各内側に配備され被施療者の骨盤周辺を押圧する骨盤用エアバッグを有し、各エアバッグは、バルブを介してエアポンプに連繋され、バルブ及びエアポンプは制御手段によって操作される椅子型マッサージ機の制御方法であって、
制御手段は、バルブ及びエアポンプを操作して、
両肘掛け部の骨盤用エアバッグを膨張させて、被施療者の骨盤周辺を挟み込むステップ、
骨盤用エアバッグを膨張させた状態で、座部用エアバッグを膨張させて、被施療者の骨盤を下方から押し上げて圧迫させるステップ、
骨盤用エアバッグを膨張させた状態で、座部用エアバッグを収縮させて、被施療者の骨盤への圧迫を解除するステップ、
とを有することを特徴とする椅子型マッサージ機の制御方法。
【請求項3】
被施療者の腰掛ける座部、該座部の後端に配備された背凭れ部、及び、座部の両側に配備された肘掛け部を有し、座部に座部用エアバッグ、背凭れ部の被施療者の肩が当接する部分に肩用エアバッグを有し、各エアバッグは、バルブを介してエアポンプに連繋され、バルブ及びエアポンプは制御手段によって操作される椅子型マッサージ機の制御方法であって、
制御手段は、バルブ及びエアポンプを操作して、
肩用エアバッグを膨張させて、被施療者の肩を押さえつけ、座部用エアバッグを膨張させて、被施療者の上半身を上下から圧迫することを特徴とする椅子型マッサージ機の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−87616(P2011−87616A)
【公開日】平成23年5月6日(2011.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−241181(P2009−241181)
【出願日】平成21年10月20日(2009.10.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】