説明

植物のエチレン応答の阻害方法

【課題】植物および植物材料のエチレン応答を阻害する化合物およびそれを用いたエチレン応答阻害の方法を提供する。
【解決手段】シクロプロペン誘導体(例えば1−ヒドロキシメチルシクロプロペン、1−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロペン、1−(ヒドロキシメチル)−2−エチルシクロプロペンおよび1−(ヒドロキシメチル)−2,3,3−トリメチルシクロプロペン)およびそれらの組成物に植物を曝露することによる植物の熟成および劣化を含む種々のエチレン応答を阻害する方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、植物および植物材料のエチレン応答を阻害する方法に関し、特に、シクロプロペン誘導体およびそれらの組成物に植物を曝露することによる植物の熟成および劣化を含む種々のエチレン応答を阻害する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エチレンが、植物または植物の一部(例えば、花、葉、果実、および野菜など)の早期の死の原因となりうることはよく知られている。エチレンは、葉の黄変および生長の阻害、ならびに果実、花、および葉の早期の落下も促進する。このような活性は、植物の特定のエチレン受容体と相互作用することによって生じると理解されている。エチレン以外の多くの化合物がこの受容体と相互作用し、一部はエチレンと類似の作用を示し、他のものはエチレンの結合を阻害し、それによってエチレンの作用を抑制する。エチレンに起因するこれらの影響に対処するため、現在の非常に活発で熱心に行われている研究は、植物に対するエチレンの有害作用を防止または軽減する方法の研究に関するものである。
ジアゾシクロペンタジエンおよびその誘導体を使用した植物のエチレン応答の抑制方法が、Sislerらに付与された米国特許第5,100,462号(特許文献1)に開示されている。Sislerらに付与された米国特許第5,518,988号(特許文献2)は、エチレンの結合の遮断剤として有効であるとしてシクロプロペンおよびその誘導体(1−メチルシクロプロペンなど)の使用を開示している。しがしながら、これらの化合物に関する大きな問題は、これらは圧縮されると爆発の危険がある通常は不安定な気体であることである。
【0003】
【特許文献1】米国特許第5,100,462号明細書
【特許文献2】米国特許第5,518,988号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これらの努力にもかかわらず、植物の熟成および劣化を制御する化合物および組成物が依然として必要とされている。そのような新規化合物は、1−メチルシクロプロペンの爆発の危険性を回避し、さらに、液体または固体の配合物などによる別の送達手段を提供することが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記の利点の多くが得られる一群のシクロプロペン誘導体を発見した。これらの化合物およびそれらの組成物によって、植物のエチレン応答を阻害する方法が提供され、その方法は、植物を、エチレン応答の阻害に有効な量の式:
【化1】

(式中、
a)R、R、R、およびRの中の1〜4個はそれぞれ独立に、モノハロメチル、ジハロメチル、トリハロメチル、モノハロエチル、ジハロエチル、モノハロプロピル、モノハロイソプロピル、1−ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−アミノ−2−ヒドロキシエチル、1−ハロ−2−ヒドロキシエチル、2−アミノ−1−ヒドロキシエチル、2−ハロ−1−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、1−メトキシメチル、1−エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、1−アミノメチル、1−アミノエチル、2−アミノエチル、1−アミノ−プロピル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、1−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノ−1−メチルエチル、1,2−ジアミノエチル、1−メチルアミノメチル、1−エチルアミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、ジメチルアミノメチル、−CH=NOH、−CMe=NOH、−CHCH=NOH、−CH=NOMe、−NHNH、−NMeNH、−NHNHMe、−NEtNH、−NHNHEt、−NHNMe、−NMeNHMe、−CHNHNH、−CHCHNHNH、−CHNMeNH、−CHNHNHMe、−CONH、−CHCONH、−NHCOR、−NHCOMe、−NMeCOH、−CONHMe、−COMe、OCOR、−OCOH、−OCOMe、1−シアノメチル、1−シアノエチル、2−シアノエチル、−CHCOH、非置換または置換ニトロ(C〜C12)−アルキル、非置換または置換ニトロ(C〜C12)アルケニル、非置換または置換ニトロ(C〜C12)アルキニル、非置換または置換アジド(C〜C12)アルキル、非置換または置換アジド(C〜C12)−アルケニル、および非置換または置換アジド(C〜C12)アルキニル(ここで置換基は1〜5個であり、ハロ、シアノ、ニトロソ、クロレート、ブロメート、ヨーデート、イソシアナト、イソシアニド、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオから選択される)からなる群より選択され、
b)R、R、R、およびRの中の0〜3個はそれぞれ独立に、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、ハロ、(C〜C)アルコキシ、−OCHCH=CH、−OCHC≡CH、−NH、−NHMe、−NHEt、−NH(n−Pr)、−NH(i−Pr)、−NMe、−NMeEt、−COH、または−NOからなる群より選択される)
の化合物、およびその鏡像異性体、立体異性体、塩、ならびにそれらの混合物、またはそれらの組成物と接触させることを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
好ましくは、R、R、R、およびRの中の2つが水素である。より好ましくは、RおよびRが水素であるか、あるいはRおよびRが水素である。さらにより好ましくは、R、R、およびRが水素であるか、あるいはR、R、およびRが水素である。最も好ましくは、R、R、およびRが水素である。
【0007】
好ましくは、Rはモノハロメチル、ジハロメチル、トリハロメチル、モノハロエチル、ジハロエチル、モノハロプロピル、モノハロイソプロピル、1−ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−アミノ−2−ヒドロキシエチル、1−ハロ−2−ヒドロキシエチル、2−アミノ−1−ヒドロキシエチル、2−ハロ−1−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、1−メトキシメチル、1−エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、1−アミノメチル、1−アミノエチル、2−アミノエチル、1−アミノ−プロピル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、1−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノ−1−メチルエチル、1,2−ジアミノエチル、1−メチルアミノメチル、1−エチル−アミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、またはジメチルアミノメチルであり、R、R、およびRは水素である。
【0008】
本発明のもう1つの態様は、エチレン受容体の遮断に有効な量のシクロプロペン誘導体またはその組成物を植物に与えることによる、植物のエチレン受容体の遮断方法である。
【0009】
有効量のシクロプロペン誘導体またはその組成物を植物に与えることによる、植物の器官脱離の阻害方法、切り花の寿命の延長方法、および収穫された果物または野菜の熟成の阻害方法も開示する。
【0010】
本明細書に記載の方法は、固体、液体、または気体のシクロプロペン誘導体またはその組成物を植物と接触させる、またはシクロプロペン誘導体またはその組成物を注入した雰囲気下に植物、切り花、収穫した果物、収穫した野菜を曝露するなどの種々の方法によって実施することができる。これらおよびその他の好適な使用方法については、後に詳細に検討する。本発明の目的では、「接触」は、十分な数のエチレン受容体がシクロプロペンの影響を受けるように、シクロプロペンと植物を密接に関連させることを意味する。
【0011】
本発明の化合物を含む農業用組成物も本発明に包含される。好ましくは、これらの組成物は、本発明の活性化合物を0.005重量%〜99重量%、好ましくは1重量%〜95重量%、より好ましくは2重量%〜90重量%、さらにより好ましくは3重量%〜80重量%、最も好ましくは4重量%〜70重量%含む。これらの組成物は、例えば、担体、増量剤、バインダー、潤滑剤、界面活性剤および/または分散剤、湿潤剤、展着剤、分散剤、固着剤、接着剤、消泡剤、増粘剤、および乳化剤などの1種類以上の補助剤を含んでよい。これらのような当技術分野で一般に使用される補助剤は、ジョン W.マカッチャン・インク(John W.McCutcheon Ink.)出版、年報「Detergents and Emulsifiers(洗剤および乳化剤)、アルレッド・パブリッシング・カンパニー(Allured Publishing Company)、米国ニュージャージー州リッジウッド(Ridgewood,New Jersey)に見ることができる。
【0012】
本明細書で使用される場合、他に明記しない限り、すべてのパーセント値は重量%であり、すべての部は重量部であり、端の値を含み、組み合わせ可能である。すべての比率は重量比であり、すべての比の範囲は両端の値を含み、組み合わせ可能である。すべてのモルの範囲は両端の値を含み、組み合わせ可能である。
【0013】
多くの有機溶媒を、本発明の活性化合物の担体として使用することができ、そのようなものとしては、例えば、ヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ケロシン、ディーゼル油、燃料油、および石油ナフサなどの炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、およびシクロヘキサノンなどのケトン類、塩化メチレンなどの塩素化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸アミル、および酢酸ブチルなどのエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテルおよびジエチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アミルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、酢酸ブチルカルビトール、およびグリセリンなどのアルコール類を挙げることができる。
【0014】
溶液またはエマルジョンのいずれかとしての水と有機溶媒の混合物も、本発明の活性化合物の不活性担体として使用することができる。
【0015】
固体、液体、および気体の配合物は、種々の従来手順によって調製することができる。例えば、固体の場合、微粉砕された有効成分を、微粉砕された固体担体と混合することができる。あるいは、混合物、溶液、分散液、エマルジョン、および懸濁液をはじめとする液体形態の有効成分を、微粉砕された形態の固体担体と混合することができる。さらには、固体形態の有効成分を液体担体と混合して、混合物、溶液、分散液、エマルジョン、および懸濁液などを得ることができる。
【0016】
本発明の活性化合物は、種々の好適な手段で植物に与えることができる。例えば、処理する植物に化合物を接触させることによって、活性化合物を気体、液体、または固体の形態で単独で使用することができる。さらに活性化合物を塩の形態に変化させてから、植物に与えることができる。あるいは、本発明の1種類以上の活性化合物を含有する組成物を調製することができる。処理する植物に組成物を接触させることによって、これらの組成物を気体、液体、または固体の形態で使用することができる。このような組成物は不活性担体を含んでもよい。同様に、気体の形態である場合には、本発明の化合物を不活性気体担体中に分散させて、気体溶体(gaseous solution)を得ることができる。活性化合物は、不活性担体として機能しうる有機溶媒または水溶液などの溶液中に懸濁させることもできる。活性化合物を含有する溶液は、不均一の場合も均一の場合もあり、混合物、分散液、エマルジョン、および懸濁液などの種々の形態であってもよい。
【0017】
本発明のシクロプロペンは、分子カプセル化剤中にカプセル化することもできる。好ましいカプセル化剤としては、シクロデキストリン、クラウンエーテル、ポリシロキサン、およびゼオライトが挙げられる。より好ましいカプセル化剤としては、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、およびγ−シクロデキストリンが挙げられる。最も好ましいカプセル化剤は、置換基Rの大きさに依存して変化する。しかしながら、当業者であれば理解できるように、あらゆるシクロデキストリンまたはシクロデキストリン混合物、シクロデキストリンポリマー、ならびに改質シクロデキストリンも、本発明により使用することができる。シクロデキストリンは、ワッカー・バイオケム・インク(Wacker Biochem Inc.)(ミシガン州エードリアン(Adrian,MI))、またはセレスター(Cerestar)USA、(インディアナ州ハモンド(Hammond,IN)、ならびにその他の製造元より入手可能である。カプセル化される場合、シクロプロペンの好ましい濃度は、分子カプセル化剤の容量の制限のために他の組成物よりも通常は低くなる。
【0018】
本発明の活性化合物およびそれらの組成物は、例えば、窒素、二酸化炭素、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、またはその他のハロカーボンなどの圧縮ガスを使用して空気中に分散させるなどによってエアロゾルとして使用することもできる。
【0019】
エチレン作用の阻害に必要な本発明のシクロプロペンの量は、個々のシクロプロペン、対象となる植物材料の種類および量、使用されるシクロプロペン組成物、および処理される体積に依存して変動する。一般に、処理室中のシクロプロペン気体処理濃度(体積/体積で測定)が約0.1部/10億部(「ppb」)〜1000部/100万部(「ppm」)の場合に、適切なエチレン阻害が行われる。同様に、シクロプロペンの噴霧処理(重量/重量で測定)濃度は約0.01部/10億部(「ppb」)〜1000部/100万部(「ppm」)の場合に、適切なエチレン阻害が行われる。
【0020】
用語「植物」は、本明細書では一般的な意味で使用され、例えば、高木および低木などの木質茎植物、草、野菜、果実、および農作物、ならびに観賞植物が挙げられる。本明細書に記載の方法で処理される植物としては、植物全体、およびそれらの任意の部分が挙げられ、例えば、農作物、鉢植え、種子、切り花(茎と花)、ならびに収穫された果物および植物が挙げられる。
【0021】
本発明の化合物および方法で処理される植物は、植物に無毒な量の活性化合物で処理されることが好ましい。
【0022】
本発明は、例えば、花、果実、および野菜の熟成および/または老化;葉、花、および果実の器官脱離;鉢植えなどの観葉植物、切り花、生け垣、種子、および休眠実生の短命化;一部の植物(例えばエンドウ)の生長阻害;生長刺激(例えばイネ);オーキシン活性;末端生長の阻害;頂芽優性(apical dominance)の制御;枝分かれの増加;分蘖の増加;植物の形態の変化;菌類などの植物病原体に対する感受性の変化;植物の生化学的組成の変化(茎領域に対する葉領域の増加など);開花および種子の発生の不全または阻害;倒伏作用;種子発芽の刺激;および休眠打破:ならびにホルモンまたは上偏成長効果(epinasty effect);などの種々のエチレン応答の調整に利用することができる。
【0023】
本発明の活性化合物は、シクロペンテン環と結合する多様な置換基を有する。その結果、本発明の化合物は多様な物理的および化学的性質を有し、このため本発明の化合物の配合に好都合に使用可能となることもあり、種々の効力を有する化合物が得られる場合もある。特に、本発明の化合物は、従来技術で発見された化合物よりもエチレンに対する不感受性の期間が延長されうる。このような不感受性期間の延長は、本発明の化合物を従来の化合物より低濃度で使用した場合でさえも起こりうる。
【0024】
本発明の化合物は、多数の方法で調製可能である。全体的な参考文献としては、Closs,G.L.,Advan.Alicyclic Chem.1966,1,53〜127、およびAl Dulayymi,A.R;Al Dulayymi,J.R;Baird,M.S.;およびKoza,G.,Russian Journal of Organic Chemistry 1997,33,798〜816を参照されたい。
【0025】
図示されるように、ブロモオレフィンとジブロモカルベンの反応によってトリブロモシクロプロパンが得られ、これはメチルリチウムまたは他の有機リチウム化合物を使用してシクロプロペンに転化させることができる(Baird,M.S.;Hussain,H.H.;Nethercott,W,J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,1986,1845−1854、およびBaird,M.S.;Fitton,H.L.;Clegg,W;McCamley,A.,J.,Chem.Soc.Perkin Trans.1,1993,321〜326を参照されたい)。1当量のメチルリチウムまたは他のアルキルリチウムが使用される場合、一臭素化シクロプロペンが得られる。2当量以上のアルキルリチウムが使用される場合は、リチウム化シクロプロペンを生成する。これに水を加えて反応を停止させると、図に示されるシクロプロペン(E=H)を得ることができる。あるいは、シクロプロペニルリチウムを求電子物質と反応させると誘導体化したシクロプロペンを得ることができる。このような求電子物質の例としては、アルキル化剤、ケトン、アルデヒド、エステル、アミド、およびニトリルが挙げられる。
【化2】

【0026】
ブロモオレフィンは、標準的方法によって調製可能である。ブロモオレフィンの代わりにクロロオレフィンを使用することもできる。
【0027】
亜リン酸ジエチルなどの還元剤を使用して三臭素化シクロプロパンを一置換シクロプロパンに変化させることができる。他の還元剤も使用可能である。
【化3】

【0028】
1,1−二置換オレフィンをジブロモカルベンと反応させて、二臭素化中間体を得ることも可能である。これを亜鉛で還元して一臭素化シクロプロパンを得ることができる。塩基を使用して臭化物を脱離させることでシクロプロペンが得られる(参考、Binger,P.Synthesis 1974,190)。
【化4】

【0029】
ナトリウムアミドなどの強塩基を液体アンモニア中で使用してシクロプロペンの脱プロトンを行い、ハロゲン化アルキルまたは他の求電子物質と反応させて、置換シクロプロペンを得ることができる(参考:Schipperijn,A.J.;Smael,P.,Recl.Trav.Chim.オランダ、1973,92,1159)。置換シクロプロペンは、アルキルリチウム試薬で脱プロトンして、求電子物質と反応させることができる。
【化5】

【0030】
アルコールを含むトリブロモシクロプロパンまたはシクロプロペンは、スルホネート誘導体などの優れた脱離基に変化させることができる。この脱離基を求核物質で置換して、他の置換シクロプロペンを得ることができる。
【化6】

【0031】
ビニルトリアルキルシランから得られる1−トリアルキルシリル−2−ヒドロキシルシクロプロパンは、シクロプロペンの前駆物質として機能しうる(Mizojiri,R.;Urabe,H.;Sato,F.J.,Org Chem.2000,65,6217)。
【化7】

【0032】
1−トリアルキルシリル−2−ハロシクロプロパンも、フルオライド触媒脱離によってシクロプロペンが得られる(Billups,W.E.;Lee,G−A、Amey,B.E.;Whitmire,K.H.,J.Am.Chem.Soc.,1991,113,7980、およびBanwell,M.G.;Corbett,M.;Gulbis,J.;Mackay,M.F.;Reum,M.E.,J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,1993,945)。
【0033】
ジアゾ化合物のアセチレンへの付加は、シクロプロペン合成に使用可能なもう1つの方法である(Mueller,P.;Cranisher,C;Helv.Chim.Acta 1993,76,521)。
【化8】

これらのエステルは加水分解してカルボン酸を得ることができる。
【0034】
同様に、ジハロカルベンをアセチレンに付加させて、1−アルキル−3,3−ジハロシクロプロペンを得ることができる(Bessard,Y.;Schlosser,M.;Tetrahedron,1991,47,7323)。
【0035】
シクロプロペンの他の調製方法は、以下の参考文献に見ることができる。Duerr,H.,Angew.Chem.1967,24,1104、Clossら,J.Am.Chem.1963,85,3796、Baird,M.S.;Dale,C.M.;Al Dulayymi,J.R.,J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,1993,1373〜1374、Koster,R.ら,Liebigs Annalen Chem.1973,1219〜1235、Closs,G.L.;Closs,L.E.,J.Am.Chem.Soc.,1961,83,1003〜1004、Stoll,A.T.;Negishi,E.,Tetrahedron Lett.1985,26,5671−5674。
【実施例】
【0036】
実施例1:1−ヒドロキシメチルシクロプロペン(化合物1)の調製
この化合物は文献に記載される方法によって調製可能である。例えば、Al Dulayymi,A.R.;Al Dulayymi,J.R.;Baird,M.S.;Gerrad,M.E.;Koza,G.,;Harkins,S.D.;Roberts,E.,Tetrahedron,1996,52,3409を参照されたい。
【0037】
実施例2:1−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロペン(化合物2)の調製
a.2−ブロモ−4−(1−エトキシ−エトキシ)−ブタ−1−エン
10.38g(0.0687mol)の市販の3−ブロモ−3−ブテン−1−オールを20mlのジエチルエーテルと50mg(0.000263mol)のp−トルエンスルホン酸一水和物の混合物に溶解した溶液を氷水浴で冷却して、内部温度を10℃未満に維持しながらこの溶液に19ml(0.199mol)のエチルビニルエーテルをゆっくりと滴下した。0℃で1時間維持した後、数滴のトリエチルアミンを加えた。この反応混合物を水に注いだ。得られた混合物を分液漏斗に移して相分離させた。分離した有機層をブラインで洗浄し、炭酸カリウムで乾燥させ、ろ過した。ろ液から溶媒を減圧除去して、14.04gの2−ブロモ−4−(1−エトキシ−エトキシ)−ブタ−1−エンを油状物質として得た。
【0038】
b.N,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミドおよびN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラエチルエチレンジアンモニウムジブロミド(相間移動触媒)
16.5g(142mmol)のN,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアミンを60gのアセトニトリルに溶解した溶液に、撹拌しながら50.1g(292mmol)の臭化ベンジルを加えた。その混合物は自己発熱し、2.5時間撹拌を続けると、重い沈殿物が観察された。そのスラリーをジエチルエーテルで希釈し、ろ過し、ジエチルエーテルで洗浄して、乾燥させて、61.8gの所望のN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミドをmp230〜232℃の白色固体として得た。
【0039】
同様の方法で、N,N,N',N'−テトラエチルエチレンジアミンを使用すると、N,N';−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラエチルエチレンジアンモニウムジブロミドがmp190〜193℃(分解)の白色固体として得られる。
【0040】
c.1,1,2−トリブロモ−2−[2−(1−エトキシ−エトキシ)−エチル]−シクロプロパン
14.02g(0.0628mol)の2−ブロモ−4−(1−エトキシ−エトキシ)−ブタ−1−エンを108mlの塩化メチレンと0.5〜0.9mlの45%水酸化カリウム水溶液の混合物に溶解した溶液に、16.4ml(0.118mol)のブロモホルムと、2.88g(0.00628mol)のN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミドと、28ml(0.314mol)の45%水酸化カリウム水溶液を加えた。3日後、反応混合物を水に注いだ。得られた混合物を分液漏斗に移して相分離させた。分離した有機層に2.88g(0.00628mol)のN,N'−ジベンジル−N,N,N',N'−テトラメチルエチレンジアンモニウムジブロミドと28ml(0.314mol)の45%水酸化カリウム水溶液を加えた。24時間後、ヘキサンと水を加えた。この混合物を定性用ひだ付きろ紙で重力ろ過した。得られた混合物を分液漏斗に移して相分離させた。その有機層をMgSOで乾燥させ、ろ過した。減圧下でろ液から溶媒を除去して、17.0gの1,1,2−トリブロモ−2−[2−(1−エトキシ−エトキシ)−エチル]−シクロプロパンを油状物質として得た。
【0041】
d.1,1,2−トリブロモ−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパン
16.5g(0.0418mol)の1,1,2−トリブロモ−2−[2−(1−エトキシ−エトキシ)−エチル]−シクロプロパンを145mlのメタノールおよび40mlの水と混合して得たスラリーに、0.306g(0.00161mol)のp−トルエンスルホン酸一水和物と145mlの6M塩酸を加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物から溶媒を減圧除去した。その残留物に酢酸エチルと水を加えた。得られた混合物を分液漏斗に移して相分離させた。分離した有機層をブラインで洗浄した後、MgSOで乾燥させてろ過した。減圧下でろ液から溶媒を除去して、11.9gの1,1,2−トリブロモ−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパンを油状物質として得た。
【0042】
d.1−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロペン
1.88g(5.8mmol)の1,1,2−トリブロモ−2−(2−ヒドロキシエチル)シクロプロパンを30mlのエーテルに溶解した溶液を−78℃に冷却した。メチルリチウム(1.4M、16.6ml、23.2mmol)を加えた。10分間かけて反応混合物を5℃まで温めた。飽和塩化アンモニウムを加えて反応をクエンチさせた。さらにエーテルを加えて、相分離させた。そのエーテル相を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ストリッピングして、140mgの1−(2−ヒドロキシエチル)−シクロプロペンを得た。NMR:(CDCl):0.94(d,2H)、1.75(br.s,1H)、2.78(td,2H)、3.88(t,2H)、6.65(t,1H)。
【0043】
実施例3:1−(ヒドロキシメチル)−2−エチルシクロプロペン(化合物3)の調製
a.1,1,2−トリブロモ−2−エチルシクロプロパン
実施例2に使用した方法と同じ方法で、2−ブロモ−1−ブテンから1,1,2−トリブロモ−2−エチルシクロプロパンを調製した。
【0044】
b.1−(ヒドロキシメチル)−2−エチルシクロプロペン
3.0g(10mmol)の1,1,2−トリブロモ−2−エチルシクロプロパンを50mlのエーテルに溶解した溶液を−78℃に冷却した。メチルリチウム(1.4M、21.4ml、30mmol)を加えた。その反応混合物を5℃まで温めた。固体のパラホルムアルデヒド(1.20g、40mmol)を加え、反応混合物を5℃で1時間撹拌した後、室温まで温め、さらに1時間撹拌した。水を加えて反応をクエンチさせ、相分離させた。そのエーテル相を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ストリッピングして、900mgの1−(ヒドロキシメチル)−2−エチルシクロプロペンを黄色油状物質として得た。NMR:(CDCl):0.99(s,2H)、1.19(t,3H)、1.8(br.s,1H)、2.47(q,2H)、4.59(s,2H)。
【0045】
実施例4:1−(ヒドロキシメチル)−2,3,3−トリメチルシクロプロペン(化合物4)の調製
化合物3の調製と同じ2工程手順を使用して、2−ブロモ−3−メチル−2−ブテンから1−(ヒドロキシメチル)−2,3,3−トリメチルシクロプロペンを調製した。NMR:(CDCl):1.11(s,6H)、2.01(s,3H)、2.85(br.s,1H)、4.53(s,2H)。
【0046】
実施例5:1−(ブロモメチル)−2−エチルシクロプロペン(化合物5)の調製
a.1−(メタンスルホニルオキシメチル)−2−エチルシクロプロペン
0.70g(7.13mmol)の1−(ヒドロキシメチル)−2−エチルシクロプロペン(化合物3)と2mlのトリエチルアミンを15mlのエーテルに溶解し氷浴で冷却した溶液に、0.86g(7.5mmol)の塩化メタンスルホニルを加えた。その反応混合物を1.5時間維持した後、水を加えて反応を停止させた。相分離させた。そのエーテル相を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、ストリッピングを行い840mgの1−(メタンスルホニルオキシメチル)−2−エチルシクロプロペンを黄色油状物質として得た。
【0047】
b.1−(ブロモメチル)−2−エチルシクロプロペン
室温で、臭化リチウム(1.0g、11.5mmol)を1.0g(5.7mmol)の1−(メタンスルホニルオキシメチル)−2−エチルシクロプロペンに加えた。15分後、エーテルと水を加えた。相分離させ、そのエーテル相を水で洗浄し、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ストリッピングして、600mgの1−(ブロモメチル)−2−エチルシクロプロペンを褐色油状物質として得た。NMR:(CDCl):1.05(s,2H)、1.19(t,3H)、2.49(q,2H)、4.34(s,2H)。
【0048】
実施例6:1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−エチルシクロプロペン(化合物6)の調製
a.1−(メタンスルホニルオキシメチル)−2−エチルシクロプロペン
実施例5で使用した方法と同じ方法によって、1−(ヒドロキシメチル)−2−エチルシクロプロペンから1−(メタンスルホニルオキシメチル)−2−エチルシクロプロペンを調製した。
【0049】
b.1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−エチルシクロプロペン
1−(メタンスルホニルオキシメチル)−2−エチルシクロプロペン(840mg、4.77mmol)を約8mlの塩化メチレンに溶解した溶液に、40%ジメチルアミン水溶液(2.40ml、19.1mmol)を加えた。室温で約15分間撹拌した後、水を加え、層を分離させた。分離した有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、さらに減圧乾燥して、327mg(理論値の55%)の純度80%の1−(N,N−ジメチルアミノメチル)−2−エチルシクロプロペンを油状物質として得た。NMR:(CDCl):0.9(s,2H)、1.2(t,3H)、2.3(s,6H)、2.45(q,2H)、3.4(s,2H)。
【0050】
生物学的活性
エチレン受容体を遮断する化合物は、バナナの熟成を防止することができる。30nl/lの化合物1でバナナを処理すると、バナナはエチレン作用から保護される。バナナは、以下の概略手順で処理した。
【0051】
既知量の活性化合物のエーテル溶液を、3リットびんに入れたろ紙の上にのせた。使用したエーテル量は、エーテルを単独で使用した場合には3リットルびんに入れたバナナに影響はなかった。びんを密封し、24時間の曝露の後バナナを取り出した。次に3リットルびん中において333μl/lのエチレンでバナナを12〜15時間処理した。続いて熟成を観察した。バナナが保護された最小濃度を求めた。
【0052】
トマト上偏成長試験
目的:この試験手順は、実験化合物を揮発性ガスまたはスプレー溶液の成分として投与した場合に、エチレンによってトマト植物に誘発される上偏成長応答を実験化合物が遮断する能力を測定するために計画されている。
【0053】
処理室は試験植物に適したサイズであり、気密性である。それぞれには、エチレン注入に使用される再利用可能なセプタムが取り付けられる。試験植物は、3インチ平方のプラスチック鉢1つ当たり2本の植物を植えたPatio種のトマトの実生である。
【0054】
揮発性ガス処理では、ポリスチレン製の容積4.8Lの処理室内に、ゲルマン(Gelman)フィルターパッドを収容する50×9mmプラスチックペトリ皿の半分(上部または下部)とともに、Patio種トマトの2つの鉢を置く。1.0mlのアセトンに溶解した適切な量の実験化合物を、フィルターパッド上にピペットで加え、直ちに処理室を閉じる。4時間後、最終濃度10ppmv/vのエチレンガスを密封した処理室に注入する。16時間後、排気フード内で処理室を開放して空気がふれるようにし、エチレン処理群を未処理対照群と比較して、0〜10の尺度で、植物のエチレンに誘発された上偏成長の実験化合物による防護の程度を目視で評価する。評価10は完全防護されたことを意味する。評価0はエチレン作用に対する防護がなかったことを意味する。ガス処理濃度は体積/体積である。
【0055】
スプレー適用処理では、0.05%のシルウェット(Silwett)L−77界面活性剤を加えた10%アセトン/90%水に溶解した適切な量の実験化合物を、Patio種トマト植物の2つの鉢のすべての葉と茎に完全に適用されるようにするため、デビルビス(DeVilbiss)噴霧器を使用する。植物は乾燥フード内で4時間空気乾燥してから、4.8Lポリスチレン室に移し、密封する。
【0056】
最終濃度10ppmv/vのエチレンガスを密封した処理室に注入する。16時間後、排気フード内で処理室を開放して空気がふれるようにし、エチレン処理群を未処理対照群と比較して、0〜10の尺度で、植物のエチレンに誘発された上偏成長の実験化合物による防護の程度を目視で評価する。評価10は完全防護されたことを意味する。評価0はエチレン作用に対する防護がなかったことを意味する。3つの試験の結果を以下に示す。
【0057】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物を、エチレン応答の阻害に有効な量の式:
【化1】

(式中、
a)RおよびRの中の1〜個はそれぞれ独立に、モノハロメチル、ジハロメチル、トリハロメチル、モノハロエチル、ジハロエチル、モノハロプロピル、モノハロイソプロピル、1−ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−アミノ−2−ヒドロキシエチル、1−ハロ−2−ヒドロキシエチル、2−アミノ−1−ヒドロキシエチル、2−ハロ−1−ヒドロキシエチル、1,2−ジ−ヒドロキシエチル、1−メトキシメチル、1−エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、1−アミノメチル、1−アミノエチル、2−アミノエチル、1−アミノ−プロピル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、1−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノ−1−メチルエチル、1,2−ジアミノエチル、1−メチルアミノメチル、1−エチル−アミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、ジメチルアミノメチル、−CH=NOH、−CMe=NOH、−CHCH=NOH、−CH=NOMe、−NHNH、−NMeNH、−NHNHMe、−NEtNH、−NHNHEt、−NHNMe、−NMeNHMe、−CHNHNH、−CHCHNHNH、−CHNMeNH、−CHNHNHMe、−CONH、−CHCONH、−NHCOR、−NHCOMe、−NMeCOH、−CONHMe、−COMe、OCOR、−OCOH、−OCOMe、1−シアノメチル、1−シアノエチル、2−シアノエチルおよび−CHCOHからなる群より選択され、RおよびRは水素であり、
b)RおよびRの中の0〜1個はそれぞれ独立に、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、ハロ、(C〜C)アルコキシ、−OCHCH=CH、−OCHC≡CH、−NH、−NHMe、−NHEt、−NH(n−Pr)、−NH(i−Pr)、−NMe、−NMeEt、−COH、または−NOからなる群より選択される)
の化合物、およびその鏡像異性体、立体異性体、塩、ならびにそれらの混合物、またはそれらの組成物と接触させることを含む、植物のエチレン応答の阻害方法。
【請求項2】
、R、およびRが水素である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エチレン応答が、花、果実、および野菜の熟成または老化;葉、花、および果実の器官脱離;観葉植物、切り花、生け垣、種子、および休眠実生の短命化;生長阻害;生長刺激;オーキシン活性;末端生長の阻害;頂芽優性の制御;枝分かれの増加;分蘖の増加;植物の形態の変化;菌類、植物病原体に対する感受性の変化;生化学的組成の変化;開花および種子の発生の不全または阻害;倒伏作用;種子発芽の刺激;休眠打破;ホルモン作用;および上偏成長作用の1つ以上である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
が、モノハロメチル、ジハロメチル、トリハロメチル、モノハロエチル、ジハロエチル、モノハロプロピル、モノハロイソプロピル、1−ヒドロキシメチル、1−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシエチル、1−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、1−ヒドロキシ−1−メチルエチル、2−ヒドロキシ−1−メチルエチル、1−アミノ−2−ヒドロキシエチル、1−ハロ−2−ヒドロキシエチル、2−アミノ−1−ヒドロキシエチル、2−ハロ−1−ヒドロキシエチル、1,2−ジヒドロキシエチル、1−メトキシメチル、1−エトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、1−アミノメチル、1−アミノエチル、2−アミノエチル、1−アミノ−プロピル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、1−アミノ−1−メチルエチル、2−アミノ−1−メチルエチル、1,2−ジ−アミノエチル、1−メチルアミノメチル、1−エチル−アミノメチル、1−メチルアミノエチル、2−メチルアミノエチル、またはジメチルアミノメチルであり、R、R、およびRが水素である請求項1に記載の方法。
【請求項5】
がヒドロキシメチルまたは2−ヒドロキシエチルである請求項1に記載の方法。

【公開番号】特開2008−173123(P2008−173123A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−2667(P2008−2667)
【出願日】平成20年1月9日(2008.1.9)
【分割の表示】特願2002−567060(P2002−567060)の分割
【原出願日】平成14年2月25日(2002.2.25)
【出願人】(590002035)ローム アンド ハース カンパニー (524)
【氏名又は名称原語表記】ROHM AND HAAS COMPANY
【出願人】(503294359)ノース・カロライナ・ステート・ユニバーシティ (1)
【Fターム(参考)】