説明

植物成長調節

本発明は植物成長調節剤の新規クラスに関する。特に、本発明は一般式(I)の5−置換−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体;および成長調節応答を誘導するために上記化合物により植物を処理する方法に関する。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物成長調節のために農業に使用される農薬および方法の技術分野に関する。特に、本発明は、処理された植物、その植物の特定の部分、またはより一般的には、収穫量の優れた増加を生じる成長調節応答を誘導するための、植物の処理のための植物成長調節剤の新規クラスに関する。
【背景技術】
【0002】
用語「植物成長調節のための方法」または用語「成長調節方法」または語「植物成長調節」の使用または本明細書中に使用される語「調節する」を使用する他の用語は、植物のいくつかの特性を改善する種々の植物応答に関する。「植物成長調節剤」は、植物の1またはそれ以上の成長調節方法において活性を有する化合物である。
【0003】
植物成長調節のこのタイプは、ときどき植物成長調節としても定義されるが、しかし、植物の成長を破壊または止めることを意図する、農薬作用または成長抑制とは区別される。そういうわけで、本発明の実施に使用される化合物は、処理される植物に関して非植物毒性であるが、植物またはその特定の部分の成長を刺激する量で使用される。したがって、このような化合物はまた「植物刺激剤」と称してもよく、それらの作用は「植物成長刺激」と称してもよい。
【0004】
植物成長調節は、植物およびそれらの作付を改善し、非処理植物と比較して改善された植物成長および農業実施のより良い条件を得る、所望の方法である。この種の分子は、しばしば動物ホルモンと比較してより低い特異性により、細胞活性を阻害または促進し得る。これは、ほとんどの場合、植物において同定される植物成長調節剤が、ほとんどの場合、それらが植物において複数の効果を有するように、植物細胞の分裂、伸長および分化を調節することを意味する。
【0005】
分子的機序において、植物成長調節剤は、膜特性に作用するか、遺伝子発現を制御するか、または酵素活性に影響するか、または相互作用の上記タイプの少なくとも2つの組み合わせにおいて活性であることにより、働き得る。
【0006】
植物成長調節剤は、植物ホルモン(例えば、非ペプチドホルモン、例えばオーキシン、ジベレリン、サイトカイニン、エチレン、ブラシノステロイドまたはアブシジン酸、およびサリチル酸)、リポオリゴ糖(例えばNod因子)、ペプチド(例えばシステミン)、脂肪酸誘導体(例えばジャスモネート)、およびオリゴ糖とも呼ばれる天然起源の化学物質であるか(レビューのため以下を参照のこと: Biochemistry & Molecular Biology of the Plant (2000); 編 Buchanan, Gruissem, Jones, pp. 558-562;および850-929)、またはそれらは合成により製造された化合物であり得る(例えば天然に存在する植物成長ホルモンの誘導体、エテフォン)。
【0007】
非常に低濃度で働く植物成長調節剤が、多くの細胞および組織において見出され得るが、それらは分裂組織および芽に集中しているようである。
【0008】
適切な化合物の選択に加えて、最適な環境条件を探すこともまた関連する。なぜなら、成長ホルモンの作用に影響し得ることが公知のいくつかの因子が存在するからであり、例えば(a)植物成長調節剤自体の濃度、(b)植物に施用される量、(c)開花日に関連した施用の時期、(d)処理前および後の温度および湿度、(e)植物含水量、ならびにいくつかの他の因子である。
【0009】
植物成長調節剤は植物に有益であるが、ときどき雑草防除のため、または落葉を誘導するために使用され得る(例えば合成オーキシン2,4−Dおよび2,4,5−T)。
【0010】
多くの場合、既存の植物成長調節剤の作用様式は知られていない。種々の標的が議論され、そしてとりわけ、影響を及ぼされる分子のほとんどは、G1期またはG2期それぞれにおいて細胞周期を停止させるような細胞分裂調節、干ばつストレス応答のシグナル伝達のための他のものに関係する(Biochemistry & Molecular Biology of the Plant (2000); 編Buchanan, Gruissem, Jones, pp. 558-560)。いずれの場合も、ホルモン制御は、例えば、植物のある器官または細胞型の成長刺激をもたらし得るが、さらにその同じ植物の他の器官または細胞型の抑制ももたらし得るアップ及びダウンレギュレーションの極めて複雑なカスケードであるとみなすことができる。
【0011】
多くの場合、キナーゼは植物ホルモン制御に直接的または間接的に関与し、そしてキナーゼのうち、プロテインキナーゼが細胞周期制御に関する、主要かつ非常に特異的な制御分子である。このようなキナーゼはいくつかの植物ホルモンのための標的として議論され、例えばオーキシンおよびアブシジン酸の場合である(Biochemistry & Molecular Biology of the Plant (2000); 編Buchanan, Gruissem, Jones, pp. 542-565およびpp. 980-985; Morgan (1997), Annu. Rev. Cell. Dev. Biol., 13, 261-291; Amonら(1993)、Cell, 74, pp. 993-1007; Dynlachtら(1997)、Nature, 389, pp. 149-152; HuntおよびNasmyth (1997)、Curr. Opin. Cell. Biol., 9, pp. 765-767; ThomasおよびHall (1997)、Curr. Opin. Cell. Biol., 9, pp. 782-787)。
【0012】
特許公開WO 96/33614は、植物成長を調節するN−アリールピラゾールまたはN−ヘテロアリールピラゾール化合物の使用をすでに記載している。さらに、特許公開番号US 4,810,283は除草剤としてのN−アリールピラゾールの使用を記載している。
【0013】
特許公開番号WO 87/03781、EP 0295117、US 5556873、US 4771066およびWO 02/066423は、1−アリールピラゾール化合物を用いる昆虫、クモ形類動物および蠕虫の防除を記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上記に関して、現在、驚くべきことに、特定の5−置換−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体、および特に特定の5−アミノ−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体は、主に除草剤としては作用しないが、植物成長調節のための使用に関して優れた作用を示すことがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、好ましくは、植物成長調節に有効な量であって、好ましくは非植物毒性量において、植物、植物に生育する種子、またはそれらが生育する場所に、化合物を施用することによる、植物成長調節のための化合物の使用に関し、この化合物は式(I)
【化1】

の5−置換−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体またはその農業上許容される塩である。
【0016】
式中:
R1はCONR6R7またはCO2R8であり;
WはC−ハロゲンまたはNであり;
R2はHまたはS(O)mR9であり;
R3はNR10R11、ハロゲン、OH、(C1−C6)−アルコキシ、(C2−C6)−アルケニルオキシまたは(C2−C6)−アルキニルオキシであり;
R4はHまたはハロゲンであり、好ましくはH、ClまたはBrであり;
R5は(C1−C4)−ハロアルキルまたは(C1−C4)−ハロアルコキシ、好ましくはCF3またはOCF3であり;
R6はH、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C2−C6)−ハロアルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、(CH2)nR12、(CH2)pR13、(C1−C6)−アルキル−CN、(C1−C6)−アルキル−NR10R11または(C1−C6)−アルキル− S(O)rR9であり;
R7はH、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−アルケニルまたは(C3−C6)−アルキニルであるか;または
R6およびR7は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R8はH、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニルまたは(CH2)nR12、好ましくはHまたは(C1−C4)−アルキルまたは(C1−C4)−ハロアルキル、特にメチルまたはエチルであり;
R9は(C1−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであり;
R10およびR11は各々独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
【0017】
R10およびR11は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R12は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ、CO2R16、CN、NO2、S(O)qR9、COR16、CONR16R17、NR16R17およびOHからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルであり;
R13は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHおよびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたヘテロシクリルであり;
R14およびR15は各々独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニルまたは(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキルであり;
R16およびR17は各々独立して、H、(C1−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであり;
m、qおよびrは各々独立して、0、1または2であり;
nおよびpは各々独立して、0、1、2、3または4であり;そして
上記基中の各ヘテロシクリルは独立して、3〜7個の環原子ならびにN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である。
【0018】
本発明はまた、式(I)の化合物の、任意の立体異性体、エナンチオマー、幾何異性体または互変異性体、および混合物ならびにそのそれぞれの農業上許容される塩を包含する。
【0019】
用語「農業上許容される塩」は、アニオンまたはカチオンが農業用途の塩の形成のために当該分野で公知であり、そして許容される塩を意味する。
【0020】
例えば、カルボン酸基を含む式(I)の化合物により形成される塩基との適当な塩としては、アルカリ金属(例えばナトリウムおよびカリウム)、アルカリ土類金属(例えばカルシウムおよびマグネシウム)ならびにアンモニウム塩が挙げられる。このアンモニウム塩としては、アンモニウム(NH4+)および有機アミンのアンモニウム塩(例えばジエタノールアミン、トリエタノールアミン、オクチルアミン、モルホリンおよびジオクチルメチルアミン塩)、および第4級アンモニウム塩 (NR4+)、例えばテトラメチルアンモニウム塩が挙げられる。例えばアミノ基を含む式(I)の化合物により形成される適当な酸付加塩としては、無機酸との塩、例えば塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩および硝酸塩ならびに有機酸、例えば酢酸との塩が挙げられる。
【0021】
添付の特許請求の範囲を含む本特許明細書において、上記置換基は以下の意味を有する:
ハロゲンはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。
基の名称の前にある用語「ハロ」は、この基が部分的または完全にハロゲン化される、すなわち、F、Cl、Br、またはIの任意の組み合わせにより置換されることを意味する。
表現「(C1−C6)−アルキル」は、(丸括弧中のC原子の範囲により示される)1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有する非分枝鎖または分枝鎖の非環状飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピルまたはtert−ブチル基を意味する。これは複合基、例えば「アルコキシアルキル」中のアルキル基にも適用される。
アルキル基および複合基中のアルキル基も、特に定義されない限り、好ましくは1〜4個の炭素原子を有する。
【0022】
「(C1−C6)−ハロアルキル」は、表現「(C1−C6)−アルキル」のもとで挙げられるアルキル基を意味し、ここで1またはそれ以上の水素原子は、同数の同一または異なるハロゲン原子により置換され、例えばモノハロアルキル、パーハロアルキル、CF3、CHF2、CH2F、CHFCH3、CF3CH2、CF3CF2、CHF2CF2、CH2FCHCl、CH2Cl、CCl3、CHCl2またはCH2CH2Clである。
「(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル」は、(C1−C6)−アルコキシにより置換された(C1−C6)−アルキルを意味する。
「(C1−C6)−アルコキシ」は、炭素鎖が表現「(C1−C6)−アルキル」のもとで与えられた意味を有するアルコキシ基を意味する。「ハロアルコキシ」は、例えばOCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O、OCH2CF3またはOCH2CH2Clである。
【0023】
「(C2−C6)−アルケニル」は、この定まった範囲に対応するいくらかの炭素原子を有し、かつそれぞれの不飽和基の任意の位置に配置され得る少なくとも1つの二重結合を含む非分枝鎖または分枝鎖非環状炭素鎖を意味する。したがって、「(C2−C6)−アルケニル」は、例えばビニル、アリル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブテニル、ペンテニル、2−メチルペンテニルまたはヘキセニル基を表す。
【0024】
「(C2−C6)−アルキニル」は、この定まった範囲に対応するいくらかの炭素原子を有し、かつそれぞれの不飽和基の任意の位置に配置され得る少なくとも1つの三重結合を含む非分枝鎖または分枝鎖非環状炭素鎖を意味する。したがって、「(C2−C6)−アルキニル」は例えばプロパルギル、1−メチル−2−プロピニル、2−ブチニルまたは3−ブチニル基を表す。
【0025】
「(C3−C6)−シクロアルキル」は単環式アルキル基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルまたはシクロへキシル基を表す。
「(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル」は、(C3−C7)−シクロアルキル基により置換された(C1−C6)−アルキル基、例えばシクロプロピルメチルを意味する。
「(C1−C6)−アルキル−CN」は、CN基により置換された(C1−C6)−アルキル基、例えばシアノエチルを意味する。
「(C1−C6)−アルキル−S(O)rR9」は、S(O)rR9基により置換された(C1−C6)−アルキル基、例えばメチルチオメチルを意味する。
【0026】
「ヘテロシクリル」基は、飽和、不飽和または複素環式芳香族であることができ; 好ましくは、複素環式環中、1またはそれ以上の、特に1、2または3個のヘテロ原子を含み、好ましくはN、OおよびSからなる群より選択され;好ましくは、3〜7個の環原子を有する脂肪族ヘテロシクリル基または5〜7個の環原子を有する複素環式芳香族基である。複素環式基は、例えば、複素環式芳香族基または環(ヘテロアリール)、例えば、少なくとも1個の環が1またはそれ以上のヘテロ原子を含む単環式、二環式または多環式芳香族系、例えばピリジル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、チエニル、チアゾリル、チアジアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、フリル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびトリアゾリルであってよく、または部分的または完全に水素化された基、例えばオキシラニル、オキセタニル、オキソラニル(=テトラヒドロフリル)、オキサニル、ピロリジル、ピペリジル、ピペラジニル、ジオキソラニル、オキサゾリニル、イソオキサゾリニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリニルおよびモルホリニルである。
【0027】
定義中の表現「からなる群より選択される1またはそれ以上の基」は、特定の限定が明白に定義されていない限り、各場合において、基の規定された群より選択される1またはそれ以上の同一または異なる基を意味するとして理解される。
【0028】
個々の基が、すでに規定されたかまたは以下に規定される好ましい意味、および特に表の例に示される意味、または特に、すでに規定されたかまたは以下に規定される好ましい意味の2つまたはそれ以上を組み合わせた意味のうちの1つを有する、本発明による規定された式(I)の化合物またはそれらの塩は、主により強力な除草作用、より良い選択性および/または製造のより高い容易性から、特に関心をもたれる。
【0029】
基R1、R2、R3、R4、R5およびWの群より選択される基が、好ましくは以下に示されるセットとして定義され、ここでその基の定義はその群の他の基の定義とは独立する式(I)の化合物が、特に関心をもたれる。好ましい式(I)の化合物は、以下に示される2つまたはそれ以上の好ましい意味を含む上記群の基の組み合わせを含む。
【0030】
以下の好ましい定義において、一般に、記号が具体的に定義されていない場合、それらは詳細な説明中で以前に定義されたとおりであることが理解される。
好ましくは、R1はCONR6R7である。
好ましくは、WはC−ClまたはC−Brである(より好ましくは、WはC−Clである)。
好ましくは、R2はS(O)mR9であり、ここでR9は(C1−C3)−アルキルまたは(C1−C3)−ハロアルキルである(より好ましくは、R9はCF3である)。
好ましくは、R3はNR10R11、ハロゲン、OHまたは(C1−C3)−アルコキシである。
好ましくは、R4はClまたはBrである(より好ましくは、R4はClである)。
好ましくは、R5はCF3またはOCF3である。
【0031】
好ましくは、R6はH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル−、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C4)−ハロアルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−アルキルチオ、(CH2)nR12、(CH2)pR13、(C1−C6)−アルキル−CN、(C1−C6)−アルキル−NR10R11または(C1−C6)−アルキル−S(O)rR9である。
【0032】
好ましくは、R7はH、(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−アルケニルまたは(C3−C4)−アルキニルであるか;または
好ましくは、R6およびR7は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキルおよび(C1−C3)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換される。
【0033】
好ましくは、R10およびR11は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
好ましくは、R10およびR11は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキルおよび(C1−C3)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換される。
【0034】
好ましくは、R12は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、CO2R16、CN、NO2、S(O)qR9、COR16、CONR16R17、NR16R17およびOHからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルである。
【0035】
好ましくは、R13は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHおよびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され
たヘテロシクリルである。
【0036】
好ましくは、R14およびR15は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C2−C3)−アルケニル、(C2−C3)−ハロアルケニルまたは(C2−C3)−アルキニル、特に(C1−C4)−アルキルである。
【0037】
好ましくは、R16およびR17は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキルまたは(C1−C3)−ハロアルキルである。
【0038】
好ましくは、上記基中の各ヘテロシクリルは独立して、3〜6個の環原子およびN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である。
【0039】
本発明における植物成長調節剤としての使用のための式(I)の化合物の好ましいクラスは、以下である:
R1はCONR6R7であり;
WはC−ClまたはC−Brであり(より好ましくは、WはC−Clである);
R2はS(O)mR9であり;
R3はNR10R11、ハロゲン、OH、(C1−C3)−アルコキシ、(C2−C6)−アルケニルオキシまたは(C2−C6)−アルキニルオキシであり;
R4はClまたはBrであり(より好ましくは、R4はClである);
R5はCF3またはOCF3であり;
R6はH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C4)−ハロアルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−アルキルチオ、(CH2)nR12または(CH2)pR13であり;
R7はH、(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−アルケニルまたは(C3−C4)−アルキニルであるか;または
【0040】
好ましくは、R6およびR7は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキルおよび(C1−C3)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R9は(C1−C3)−アルキルまたは(C1−C3)−ハロアルキルであり (より好ましくは、R9はCF3である);
R10およびR11は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
R10およびR11は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキルおよび(C1−C3)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R12は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、CO2R16、CN、NO2、S(O)qR9、COR16、CONR16R17、NR16R17およびOHからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルであり;
R13は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHお
よびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたヘテロシクリルであり;
R14およびR15は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C2−C3)−アルケニル、(C2−C3)−ハロアルケニル、(C2−C3)−アルキニルまたは(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキルであり;
R16およびR17は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキルまたは(C1−C3)−ハロアルキルであり;そして
上記基中の各ヘテロシクリルは独立して、3〜6個の環原子およびN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である。
【0041】
本発明における植物成長調節剤としての使用のための式(I)の化合物のさらに好ましいクラスは、以下である:
R1はCONR6R7であり;
WはC−Clであり;
R2はH、またはS(O)mR9であり;
R3はNR10R11、ハロゲン、OHまたは(C1−C3)−アルコキシであり;
R4はClであり;
R5はCF3であり;
R6はH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−アルキルチオ、(CH2)nR12または(CH2)pR13であり;
R7はH、(C1−C3)−アルキル、(C3−C4)−アルケニルまたは(C3−C4)−アルキニルであり;
R9はメチル、エチルまたはCF3であり;
R10およびR11は各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
R12は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、CO2R16、CNおよびNO2からなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルであり;
R13は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHおよびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたヘテロシクリルであり;
R14およびR15は各々独立して、(C1−C3)−アルキルであり;
R16およびR17は各々独立して、Hまたは(C1−C3)−アルキルであり;そして
上記基中の各ヘテロシクリルは独立して、3〜6個の環原子およびN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である。
【0042】
本発明における植物成長調節剤としての使用のための化合物のさらに好ましいクラスは、以下に示される式(Ia)の化合物のクラスであり、式中:
R1はCONR6R7であり;
WはC−Clであり;
R2はH、またはS(O)mR9であり;
R3はNHR10であり;
R4はClであり;
R5はCF3であり;
R6はH、(C1−C5)−アルキル、(C1−C2)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、(C3−C4)
−アルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル、フルフリルまたはテトラヒドロフルフリルであり;
R7はHまたは(C1−C3)−アルキルであり;
R9はメチル、エチルまたはCF3であり;そして
R10はH、メチルまたはエチルである。
【0043】
本発明における植物成長調節剤としての使用のための化合物のさらに好ましいクラスは、以下に示される式(Ib)の化合物のクラスであり、式中:
R1はCO2R8であり;
WはC−Clであり;
R2はH、またはS(O)mR9であり;
R3はNR10R11であり;
R4はClであり;
R5はCF3であり;
R8はH、メチルまたはエチルであり;
R9はメチル、エチルまたはCF3であり;
R10はH、メチルまたはエチルであり;そして
R11はHである。
【0044】
本発明における植物成長調節剤としての使用のための化合物のさらに好ましいクラスは、以下に示される式(Ic)の化合物のクラスであり、式中:
R1はCONR6R7であり;
WはC−Clであり;
R2はS(O)mCF3であり;
R3はNR10R11、ハロゲン、OHまたは(C1−C2)−アルキルであり;
R4はClであり;
R5はCF3であり;
R6はHまたは(C1−C3)−アルキルチオであり;
R7はHであり;
R10は(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であり;
R11、R14およびR15は各々独立して、(C1−C3)−アルキルである。
【0045】
式(I)の化合物のいくつかは、先行技術において公知でない。したがって、本発明のさらに別の特徴は、新規な式(I)の化合物に関する。
【0046】
したがって、本発明のさらに別の特徴にしたがって、式(I):
【化2】

の5−置換−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体、または式(I)で定義されるその塩が提供される。
式中:
i) R1はCO2R8であり;
R2はHまたはS(O)mR9であり;
R3、R4、R5、Wおよびmは上記で定義されるとおりであり;
R8はHであり;そして
R9は(C2−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであるか;
または
ii) R1はCONR6R7であり;
R6は(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C2−C6)−ハロアルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、(CH2)nR12、(CH2)pR13、(C1−C6)−アルキル−CN、(C1−C6)−アルキル−NR10R11または(C1−C6)−アルキル−S(O)rR9であるか;または
R6およびR7は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;そして
R2、R3、R4、R5、R7、R9、R10、R11、R12、R13、W、n、pおよびrは式(I)に定義される通りであり;
R1がCON(CH3)2であり;R2がCF3Sであり;R3がOHであり;R4がClであり;R5がCF3であり;そしてWがC−Clである化合物を除く。
【0047】
上記化合物は公知であることから特に除外されるが、しかし、植物成長調節剤としてのその使用はまだ報告されていない。
上記式(I)の化合物は、公知の方法(すなわち、以前に使用されたかまたは文献に記載された方法)の適用および適合により製造することができる。
式中に出てくる記号が具体的に定義されていない以下の記載において、それらが本明細書中の各記号の最初の定義に従って、「以前に定義された通り」であることが理解される。
以下の方法の記載において、手順は異なる順番で実施することができ、そして適当な保護基が、求める化合物を得るために必要とされ得ることが理解される。
【0048】
本発明の特徴にしたがって、R1がCO2Hであり、R2がHまたはS(O)mR9であり、R9が(C2−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであり、そして他の値が上記で定義されるとおりである式(I)の化合物は、水性硫酸、一般的に40%〜60%硫酸を用い、80℃〜170℃、好ましくは120℃〜150℃の温度で、対応する式(II):
【化3】

(式中、R2、R3、R4、R5およびWは上記で定義されるとおりである)
の化合物の反応により製造することができる。
【0049】
本発明のさらに別の特徴にしたがって、R1がCO2Hであり、R2がHであり、R3がNHR11であり、そして他の値が上記で定義されるとおりである式(I)の化合物は、水性硫酸、一般的に40%〜60%硫酸を用い、80℃〜170℃、好ましくは120℃〜150℃の温度で、R2がR9SOまたはR9SO2(好ましくは、CF3SOまたはCF3SO2)である上記の対応する式(II)の化合物の反応により製造することができる。
【0050】
本発明のさらに別の特徴にしたがって、R1がCONR6R7であり; R6が (C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C2−C6)−ハロアルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(CH2)nR12、(CH2)pR13、(C1−C6)−アルキル−CN、(C1−C6)−アルキル−NR10R11または(C1−C6)−アルキル−S(O)rR9であり; R7が上記で定義されるとおりであるか;または
R6およびR7が結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;そして他の値は上記で定義されるとおりである、式(I)の化合物は、R1がCO2Hである式(I)の対応する化合物を、N,N'−カルボニルジイミダゾールと反応させて式(III):
【化4】

の対応するイミダゾリドを得て、引き続き式(IV):
HNR67 (IV)
(式中、R6およびR7は上記で定義されるとおりである)
のアミンとの、好ましくはインサイチュでの反応により、製造することができる。一般に、この反応は、溶媒、例えばテトラヒドロフランまたはジオキサン中、20℃〜100℃、好ましくは30℃〜70℃の温度で実施する。
【0051】
本発明のさらに別の特徴に従って、R3がNR10R11であり、ここでR10およびR11の少なくとも一方がHでなく、そして他の値は上記で定義されるとおりである、式(I)の化合物は、式(V)または(VI):
10−L (V) R11−L1 (VI)
(式中、R10およびR11はHを除く上記で定義されるとおりであり、そしてLおよびL1は各々脱離基である)
のアルキル化またはアシル化剤を用いる、R3がNH2である式(I)の対応する化合物のアルキル化またはアシル化により製造し得る。
【0052】
アルキル化[ここで、R10および/またはR11は各々(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C3−C6)−アルケニル、(C3−C6)−ハロアルケニル、(C3−C6)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキルまたは(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキルであり、そしてLおよびL1は各々、好ましくは、ハロゲン、アルキルスルホニルオキシまたはアリールスルホニルオキシ(より好ましくは、塩素、臭素、ヨウ素、メチルスルホニルオキシまたはp−トルエンスルホニルオキシ)である]は、一般に、塩基の存在下、不活性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、トルエン、ジエチルエーテル、ジクロロメタン、ジメチルスルホキシドまたはN,N−ジメチルホルムアミド中、−30℃〜200℃、好ましくは20℃〜100℃の温度で実施される。一般的に、塩基はアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化カリウム、アルカリ金属水素化物、例えば水素化ナトリウム、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸カリウムもしくは炭酸ナトリウム、アルカリ金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシド、アルカリ土類金属炭酸塩、例えば炭酸カルシウム、または有機塩基、例えば第3級アミン、例えばトリエチルアミンもしくはエチルジイソプロピルアミン、またはピリジン、または1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)である。
【0053】
アシル化[ここで、R10および/またはR11は各々COR14またはCO2R15であり、そしてLおよびL1は各々好ましくは、塩素または臭素(より好ましくは、塩素)である]は、場合により塩基の存在下で実施される。使用され得る塩基、溶媒および温度は、アルキル化について使用されるのと同様である。
【0054】
連続的なアルキル化またはアシル化反応を実施することにより、R3がNR10R11であり、ここでR10およびR11が異なる値を有する式(I)の化合物が製造され得る。
【0055】
本発明のさらに別の特徴にしたがって、R1がCONR6R7であり、R2がS(O)mR9であり、R3が (C1−C6)−アルコキシであり、R6が (C1−C6)−アルキルチオであり、そして他の値が上記で定義されるとおりである式(I)の化合物は、R1がCONHR7である式(I)の対応する化合物の、式(VII):
6−L2 (VII)
[式中、R6は (C1−C6)−アルキルチオであり、そしてL2は脱離基、一般的にハロゲンであり、そして好ましくはClである]
の化合物との反応により製造し得る。
【0056】
本発明のさらに別の特徴にしたがって、mが1または2であり、そして他の値が上記で定義されるとおりである化合物は、mが0または1である対応する化合物を酸化することにより製造し得る。一般的に、酸化は、不活性溶媒、例えば塩化メチレン中の酸化剤、例えばm−クロロ過安息香酸または過ヨウ素酸ナトリウムを用いて、温度−40℃〜溶媒の還流温度で実施される。
【0057】
R1がCONH2である式(I)の化合物は、R1がCNである対応する化合物から、公知の方法に従って、例えば50℃〜150℃の温度での濃硫酸との反応により、製造し得る。
【0058】
R3がNR10R11またはハロゲンである式(II)の中間体化合物は、特許公開番号WO 87/03781、EP 295117およびUS 5232940に記載される方法にしたがって、製造し得る。
【0059】
R3が(C1−C6)−アルコキシである式(II)の中間体化合物は、特許公開番号EP 035809およびUS 5047550に記載される方法にしたがって、製造し得る。
【0060】
R3がOHである式(II)の中間体化合物が、特許公開番号WO 01/40195に記載される方法にしたがって製造し得る。
【0061】
式(III)の化合物は新規であり、そしてそのようなものとして、本発明のさらなる特徴を形成し、そして上記のように製造され得る。
【0062】
式(II)、(IV)、(V)、(VI)および(VII)の化合物は公知であるか、または公知の方法にしたがって製造され得る。
【0063】
さらに、上記方法により合成され得る式(I)の化合物の一群は、パラレルな方法で製造することができ、これは手動で行っても、部分的に自動化しても、または完全に自動化してもよい。この背景において、生成物または中間体の反応、後処理(work-up)または精製の手順を自動化することが可能である。全体で、これは例えばS. H. DeWitt、「Annual Reports in Combinatorial Chemistry and Molecular Diversity: Automated Synthesis」、第1巻、出版元Escom、1997、第69〜77頁により記載される手順を意味するとして理解される。
【0064】
パラレルな方法における反応および後処理を実施するために、一連の市販の装置を、例えばStem Corporation, Woodrolfe Road, Tollesbury, Essex、CM9 8SE, EnglandまたはRadleys Discovery Technologies、Saffron Walden, Essex、CB11 3AZ, ENGLANDから入手できることから、使用することができる。製造の際に得られる式(I)の化合物または中間体のパラレルな精製を実施するために、とりわけ、例えばISCO, Inc., 4700 Superior Street, Lincoln、NE 68504, USAからのクロマトグラフィー装置が利用できる。上記装置はモジュラー手順を可能にし、ここで個々の工程が自動化されるが、手動操作が工程間で行われなければならない。これは部分的または完全に統合された自動化システムを用いることにより回避することができ、ここで問題の自動化モジュールは、例えばロボットにより操作される。このような自動化システムは、例えばZymark Corporation, Zymark Center, Hopkinton, MA 01748, USAから得ることができる。
【0065】
上記方法に加え、式(I)の化合物を固相支持された方法により、完全にまたは部分的に製造することができる。この目的を達するために、合成の、または問題の手順に適合された合成の個々の中間体または全ての中間体を、合成樹脂に結合する。固相支持された合成方法は専門文献、例えば: Barry A. Bunin「The Combinatorial Index」、出版元Academic Press、1998に広範囲にわたって記載される。
【0066】
固相支持された合成方法の使用は、手動または自動化された方法で順に実施され得る、文献から公知の一連のプロトコルを可能にする。例えば、「ティーバッグ法」(Houghten,
US 4,631,211; Houghten他, Proc. Natl. Acad. Sci., 1985, 82, 5131-5135)は、IRORI, 11149 North Torrey Pines Road, La Jolla、CA 92037, USAの製品を用いて部分的に自動化され得る。固相支持されたパラレルな合成は、例えばArgonaut Technologies, Inc., 887 Industrial Road、San Carlos、CA 94070, USAまたはMultiSynTech GmbH, Wullener Feld 4, 58454 Witten, Germanyによる装置を用いて、首尾よく自動化され得る。
【0067】
本明細書に記載の方法に従う製造は、物質コレクションまたは物質ライブラリーの形態で、式(I)の化合物を生じる。したがって、本発明の主題は式(I)の化合物のライブラリーでもあり、これは式(I)の化合物およびそれらの前駆体のうちの少なくとも2つの化合物を含む。
【0068】
以下の非限定的実施例は、式(I)の化合物の製造を例示する。
【実施例】
【0069】
A. 化学実施例
以下の実施例において、量(また百分率も)は特に記載しない限り、質量に基づく。溶媒の割合は容量に基づく。
【0070】
実施例1
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸 (化合物2.10)
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル (35.5g, 84.3mmoL)および硫酸 (50%, 600ml)の撹拌混合物を、7時間、135℃に加熱した。冷やした混合物を氷水に添加し、そしてこの沈殿物を濾別し、水で洗浄し、そして風乾した。テトラクロロメタンによる摩砕により、オフホワイト結晶として表題化合物を得た(30.6g, 収率82%), mp 199℃, 1H NMR(DMSO−d6): 6.66 (bs, 2H、NH2), 8.23 (s, 2H, Ar-H)および13.03 (bs, 1H、COOH)。
【0071】
実施例2
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(化合物1.4)
ジオキサン中の5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸 (1.00g, 2.27mmoL)および1,1−ジカルボニルイミダゾール (0.45g, 2.72mmol)の混合物を、2時間、50℃に加熱した。次いで、アンモニアの水性溶液(33%, 80ml)を添加し、そして撹拌を50℃で、4時間続けた。冷やした混合物を水で希釈し、そして酢酸エチル/ヘプタン(1:1)で抽出した。合わせた有機相を水性硫酸水素カリウム(5%)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させて、白色フォームとして表題化合物を得た (0.980g, 収率98%), 1H NMR(CDCl3): 4.36 (bs, 2H、NH2), 5.60および6.69 (bs, 2H、C(O)NH2)および7.82 (s, 2H, Ar-H)。
【0072】
実施例3
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸 シクロプロピルアミド (化合物1.1)
ジオキサン中の5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸 (0.85g, 1.83mmoL)および1,1−ジカルボニルイミダゾール (0.36g, 2.20mmol)の混合物を、2時間、55℃に加熱した。次いで、シクロプロピルアミン (0.20ml, 2.83mmol)を添加し、そして撹拌を55℃で、6時間続けた。冷やした混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し、水性硫酸水素カリウム (5%)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させて、オフホワイト結晶として表題化合物を得た (0.762g, 収率87%), mp 193℃, 1H NMR(CDCl3): 0.64 (m, 2H, シクロプロピル), 0.83 (m, 2H, シクロプロピル), 2,87 (m, 1H, シクロプロピル), 4.31 (bs, 2H、NH2), 6.82 (bs, 1H、C(O)NH)および7.80 (s, 2H, Ar-H)。
【0073】
実施例4
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルスルフィニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸プロパルギルアミド(化合物1.134)
ジクロロメタン中の5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸プロパルギルアミド(0.71g, 1.43mmol)の懸濁液に、ジクロロメタン中のm−クロロ過安息香酸溶液(70%, 0.41g, 1.68mmol)をゆっくり添加した。17時間、20℃で撹拌後、亜硫酸ナトリウム/炭酸水素ナトリウムの水溶液(5%:5%, 25ml)を添加し、そして撹拌を15分間続けた。水相をジクロロメタンで抽出し、硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発させ、そしてフラッシュ・クロマトグラフィー(シリカ、ヘプタン/酢酸エチル)により精製し、白色結晶として表題化合物を得た (0.604g, 収率86%), mp 207℃, 1H NMR(CDCl3): 2.28 (t, 1H, プロパルギル), 4.20 (m, 2H, プロパルギル), 5.17 (bs, 2H、NH2), 6.88 (bt, 1H、C(O)NH)および7.83 (s, 2H, Ar-H)。
【0074】
実施例5
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルスルホニル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(化合物1.268)
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルスルホニル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル (1.06g, 2.21mmoL)および濃硫酸(1ml)の撹拌混合物を、3時間、100℃に加熱した。冷やした混合物を氷水に添加し、そしてこの沈殿物を濾別し、水で洗浄し、そして風乾した。フラッシュ・クロマトグラフィー(シリカ、クロロホルム)による精製により、オフホワイト結晶として表題化合物 (0.869g, 収率83%)を得た, mp 217℃, 1H NMR(DMSO−d6): 7.39 (bs, 2H、NH2), 7.57および7.78 (bs, 2H、C(O)NH2)および8.25 (s, 2H, Ar-H)。
【0075】
実施例6
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボン酸 (化合物2.1)
5−アミノ−1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−4−トリフルオロメチルスルフィニル−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル (5.00g, 11.4mmoL)および硫酸 (50%, 100ml)の撹拌混合物を、3時間、135℃に加熱した。冷やした混合物を氷水に添加し、そしてpHを水性水酸化ナトリウム (6N, およそ230ml)の添加により4に調整し、次いで酢酸エチルで抽出した。有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、蒸発乾固させ、そしてフラッシュ・クロマトグラフィー(シリカ、クロロホルム/エタノール)により精製し、その後テトラクロロメタンを用いて摩砕し、オフホワイト結晶として表題化合物を得た (3.00g, 収率77%), mp 213℃, 1H NMR(DMSO−d6): 5.69 (bs, 2H、NH2), 5.76 (s, 1H, ピラゾール−H)および8.20 (s, 2H, Ar-H)。
【0076】
実施例7
1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エトキシ−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボン酸アミド(化合物3.3)
a) ジオキサン (150ml)中の水素化ナトリウム (0.41g, 60%, 10.3mmol)の攪拌懸濁液に、ジオキサン (50ml)中の1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−ヒドロキシ−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル (4.00g, 8.53mmol)溶液を添加した。気体の放出が止まった後、混合物を加熱還流し、そしてジエチルサルフェート (1.25ml, 9.47mmol)を添加し、次いで還流下で6時間加熱した。冷やした混合物を水性硫酸水素カリウム (5%)で酸性にし、ジクロロメタンで抽出し、そして有機相を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、そして蒸発させた。生じた粘性物質をペンタンを用いて摩砕し、オフホワイト結晶として1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エトキシ−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル (2.68g, 収率70 %)を得た。mp 106℃, 1H NMR(CDCl3): 1.36 (t, 3H、CH3), 4.71 (q, 2H、OCH2)および7.76 (s, 2H, Ar-H)。
b) 1−(2,6−ジクロロ−4−トリフルオロメチルフェニル)−5−エトキシ−4−トリフルオロメチルチオ−1H−ピラゾール−3−カルボニトリル (0.55g, 1.22mmoL)および濃硫酸(0.55ml)の撹拌混合物を100℃で、3時間加熱した。冷やした混合物を氷水に添加し、そしてこの沈殿物を濾別し、水で洗浄し、そして風乾した。粗製生成物をヘプタン/酢酸エチル (1:1)中に溶解し、そして濾過した。この濾液を蒸発させ、黄色がかった結晶として表題化合物を得た (0.42g, 収率73%), mp 161℃, 1H NMR(CDCl3): 1.32 (t, 3H、CH3), 4.68 (q, 2H、OCH2), 5.54および6.69 (bs, 2H、C(O)NH2)および7.77 (s, 2H, Ar-H)。
【0077】
表1〜3に示される式(Ia)、(Ib)および(Ic)の以下の好ましい化合物もまた、本発明の一部を形成し、そして上記実施例1〜7または上記一般方法、またはそれと類似の方法により得られる。
【0078】
以下の略語が表1〜3に用いられる:
「Cpd」は化合物番号を意味する。化合物番号は、参照目的のためのみに与えられる。RFは、溶出液として酢酸エチルを用いるシリカゲルの薄層クロマトグラフィーから決定される保持時間を意味する。
【0079】
【表1】

【0080】
【表2】

【0081】
【表3】

【0082】
【表4】

【0083】
【表5】

【0084】
【表6】

【0085】
【表7】

【0086】
【表8】

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【表9】

【0088】
【表10】

【0089】
【表11】

【0090】
【表12】

【0091】
【表13】

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【0094】
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【0100】
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【表32】

【0111】
【表33】

【0112】
【表34】

【0113】
【表35】

【0114】
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【表40】

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【表48】

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【表49】

【0128】
【表50】

【0129】
【表51】

【0130】
本発明の別の局面は植物成長調節のための方法であり、この植物とは単子葉植物または双子葉植物の作物であり、好ましくは経済的に重要な農作物、例えば小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、イネ、トウモロコシ、テンサイ、綿または大豆、特にトウモロコシ、小麦および大豆、ならびに野菜および観賞植物の群から選択され、当該方法は、上記植物、植物に成長する種子、またはそれらが成長する場所に、非植物毒性の、植物成長調節に有効な量の1またはそれ以上の式(I)の化合物を施用することからなる。
【0131】
本発明のさらに別の局面は植物成長調節の方法であり、この植物とは単子葉植物または双子葉植物の作物であり、好ましくは経済的に重要な農作物、例えば小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、イネ、トウモロコシ、テンサイ、綿または大豆、特にトウモロコシ、小麦および大豆、ならびに野菜および観賞植物の群から選択され、当該方法は、上記植物、植物に成長する種子、またはそれらが成長する場所に、担体および/または界面活性剤を含む混合物中の非植物毒性の、植物成長調節に有効な量の式(I)で表される化合物を施用することからなる。
【0132】
本発明のさらに別の局面は植物成長調節の方法であり、この植物とは単子葉植物または双子葉植物の作物であり、好ましくは経済的に重要な農作物、例えば小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、イネ、トウモロコシ、テンサイ、綿または大豆、特にトウモロコシ、小麦および大豆、ならびに野菜および観賞植物から選択され、当該方法は、上記植物、植物に成長する種子、またはそれらが成長する場所に、非植物毒性の、植物成長調節に有効な量の式(I)で表される化合物を、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、殺虫剤、殺線虫剤または式(I)により定義される化合物と同一でない植物成長調節物質からなる群より選択されるさらに別の活性な化合物と一緒に、施用することからなる。
【0133】
式(I)で表される化合物を、単独または更に別の活性化合物と共に種子に直接施用することが意図される場合、このような種子の処理の行い方にはいくつかの方法があり、例えば、種子に施用し、それによって種子上の化合物の付着、被覆および分布を改善する適切なポリマーを含有する液体製剤の製造により特徴付けられる「フィルムコーティング」による。
【0134】
式(I)で表される化合物と共に施用されるさらに別の活性化合物の中で、それは1種のさらに別の活性化合物として施用されるかまたはいくつかのさらに別の活性化合物の組み合わせにおいて施用されるが、以下の化合物がそのようなさらに別の活性化合物の例として、具体的に挙げられる:
2−フェニルフェノール; 8−ヒドロキシキノリンサルフェート; アシベンゾラル (Acibenzolar)−S−メチル;アクチノベート(Actinovate);アルジモルフ(Aldimorph);アミドフルメト(Amidoflumet);アムプロピルホス(Ampropylfos);アムプロピルホス−カリウム;アンドプリム(Andoprim);アニラジン(Anilazine);アザコナゾール(Azaconazole);アゾキシストロビン(Azoxystrobin);ベナラキシル(Benalaxyl);ベノダニル(Benodanil);ベノミル(Benomyl);ベンチアバリカルブ(Benthiavalicarb)−イソプロピル;ベンザマクリル(Benzamacril);ベンザマクリル−イソブチル;ビラナホス(Bilanafos);ビナパクリル(Binapacryl);ビフェニル(Biphenyl);ビテルタノール(Bitertanol);ブラスチシジン−S (Blasticidin−S);ボスカリド(Boscalid);ブロムコナゾール(Bromuconazole);ブピリメート(Bupirimate);ブチオベート(Buthiobate);ブチルアミン(Butylamine);ポリ硫化カルシウム(Calcium polysulfide);カプシマイシン(Capsimycin);カプタホール(Captafol);カプタン(Captan);カルベンダジム(Carbendazim);カルボキシン(Carboxin);カルプロパミド(Carpropamid);カルボン(Carvone);キノメチオネート(Chinomethionat);クロベンチアゾン(Chlobenthiazone);クロルフェナゾール(Chlorfenazole);クロロネブ(Chloroneb);クロロタロニル(Chlorothalonil);クロゾリネート(Chlozolinate);シス−1−(4−クロロフェニル)−2−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)−シクロヘプタノール;クロジラコン(Clozylacon);シアゾファミド(Cyazofamid);シフルフェナミド(Cyflufenamid);シモキサニル(Cymoxanil);シプロコナゾール(Cyproconazole);シプロジニル(Cyprodinil);シプロフラム(Cyprofuram);ダガーG(Dagger G);デバカルブ(Debacarb);ジクロフルアニド(Dichlofluanid);ジクロン(Dichlone);ジクロロフェン(Dichlorophen);ジクロシメト(Diclocymet);ジクロメジン(Diclomezine);ジクロラン(Dicloran);ジエトフェンカルブ(Diethofencarb);ジフェノコナゾール(Difenoconazole);ジフルメトリム(Diflumetorim);ジメチリモル(Dimethirimol);ジメトモルフ(Dimethomorph);ジモキシストロビン(Dimoxystrobin);ジニコナゾール(Diniconazole);ジニコナゾール−M;ジノカップ(Dinocap);ジフェニルアミン;ジピリチオン (Dipyrithione);ジタリムホス(Ditalimfos);ジチアノン(Dithianon);ドジン(Dodine);ドラゾキソロン(Drazoxolon);エジフェンホス(Edifenphos);エポキシコナゾール(Epoxiconazole);エタボキサム(Ethaboxam);エチリモル(Ethirimol);エトリジアゾール(Etridiazole);ファモキサドン(Famoxadone);フェナミドン(Fenamidone);フェナパニル(Fenapanil);フェナリモル(Fenarimol);フェンブコナゾール(Fenbuconazole);フェンフラム(Fenfuram);フェンヘキサミド(Fenhexamid);フェニトロパン(Fenitropan);フェノキサニル(Fenoxanil);フェンピクロニル(Fenpiclonil);フェンプロピジン(Fenpropidin);フェンプロピモルフ(Fenpropimorph);フェルバム(Ferbam);フルアジナム(Fluazinam);フルベンジミン(Flubenzimine);フルジオキソニル(Fludioxonil);フルメトベル(Flumetover);フルモルフ(Flumorph);フルオロミド(Fluoromide);フルオキサストロビン(Fluoxastrobin);フルキンコナゾール(Fluquinconazole);フルルプリミドール(Flurprimidol);フルシラゾール(Flusilazole);フルスルファミド(Flusulfamide);フルトラニル(Flutolanil);フルトリアフォル(Flutriafol);ホルペット(Folpet);ホセチル−Al(Fosetyl−Al);ホセチル−ナトリウム;フベリダゾール(Fuberidazole);フララキシル(Furalaxyl);フラメトピル(Furametpyr);フルカルバニル(Furcarbanil);フルメシクロックス(Furmecyclox);グアザチン(Guazatine);ヘキサクロロベンゼン(Hexachlorobenzene);ヘキサコナゾール(Hexaconazole);ヒメキサゾール(Hymexazol);イマザリル(Imazalil);イミベンコナゾール(Imibenconazole);イミノクタジントリアセテート(Iminoctadine triacetate);イミノクタジントリス(Iminoctadine tris)(アルベシレート(albesilate));ヨードカルブ(Iodocarb);イプコナゾール(Ipconazole);イプロベンホス(Iprobenfos);イプロジオン(Iprodione);イプロバリカルブ(Iprovalicarb);イルママイシン(Irumamycin);イソプロチオラン(Isoprothiolane);イソバレジオン(Isovaledione);カスガマイシン(Kasugamycin);クレソキシム(Kresoxim)−メチル;マンコゼブ(Mancozeb);マネブ(Maneb);メフェリムゾン(Meferimzone);メパニピリム(Mepanipyrim);メプロニル(Mepronil);メタラキシル(Metalaxyl);メタラキシル−M;メトコナゾール(Metconazole);メタスルホカルブ(Methasulfocarb);メトフロキサム(Methfuroxam);メチル1−(2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−1H−インデン−1−イル)−1H−イミダゾール−5−カルボキシレート;メチル2−[[[シクロプロピル[(4−メトキシフェニル)イミノ]メチル]チオ]メチル]−α−(メトキシメチレン)−ベンゼンアセテート;メチル2−[2−[3−(4−クロロ−フェニル)−1−メチル−アリリデンアミノオキシメチル]−フェニル]−3−メトキシ−アクリレート;メチラム(Metiram);メトミノストロビン(Metominostrobin);メトラフェノン(Metrafenone);メトスルホバックス(Metsulfovax);ミルディオマイシン(Mildiomycin);炭酸1カリウム(monopotassium carbonate);ミクロブタニル(Myclobutanil);ミクロゾリン(Myclozolin);N−(3−エチル−3,5,5−トリメチル−シクロヘキシル)−3−ホルミルアミノ−2−ヒドロキシ−ベンズアミド;N−(6−メトキシ−3−ピリジニル)−シクロプロパンカルボキサミド;N−ブチル−8−(1,1−ジメチルエチル)−1−オキサスピロ[4.5]デカン−3−アミン; ナタマイシン(Natamycin);ニトロタール(Nitrothal)−イソプロピル;ノビフルムロン(Noviflumuron);ヌアリモル(Nuarimol);オフレース(Ofurace);オリサストロビン(Orysastrobin);オキサジキシル(Oxadixyl);オキソリン酸(Oxolinic acid);オキシポコナゾール(Oxpoconazole);オキシカルボキシン(Oxycarboxin);オキシフェンチイン(Oxyfenthiin);パクロブトラゾール(Paclobutrazol);ペフラゾエート(Pefurazoate);ペンコナゾール(Penconazole);ペンシクロン(Pencycuron);ペンチオピラド(Penthiopyrad);ホスジフェン(Phosdiphen);フタリド(Phthalide);ピコベンズアミド(Picobenzamid);ピコキシストロビン(Picoxystrobin);ピペラリン(Piperalin);ポリオキシン(Polyoxins);ポリオキソリム(Polyoxorim);プロベナゾール(Probenazole);プロクロラズ(Prochloraz);プロシミドン(Procymidone);プロパモカルブ(Propamocarb);プロパノシン (Propanosine)−ナトリウム;プロピコナゾール(Propiconazole);プロピネブ(Propineb);プロキナジド(Proquinazid);プロチオコナゾール(Prothioconazole);ピラクロストロビン(Pyraclostrobin);ピラゾフォス(Pyrazophos);ピリフェノックス(Pyrifenox);ピリメタニル(Pyrimethanil);ピロキロン(Pyroquilon);ピロキシフル(Pyroxyfur);ピロールニトリン(Pyrrolnitrine);キンコナゾール(Quinconazole);キノキシフェン(Quinoxyfen);キントゼン(Quintozene);シルチオファム(Silthiofam);シメコナゾール(Simeconazole);ナトリウムテトラチオカルボネート;スピロキサミン(Spiroxamine);サルファ(Sulfur);テブコナゾール(Tebuconazole);テクロフタラム(Tecloftalam);テクナゼン(Tecnazene);テトシクラシス(Tetcyclacis);テトラコナゾール(Tetraconazole);チアベンダゾール(Thiabendazole);チシオフェン(Thicyofen);チフルザミド(Thifluzamide);チオファネート−メチル(Thiophanate−methyl);チラム(Thiram);チアジニル(Tiadinil);チオキシミド(Tioxymid);トルクロホス−メチル(Tolclofos−methyl);トリルフルアニド(Tolylfluanid);トリアジメホン(Triadimefon);トリアジメノール(Triadimenol);トリアズブチル(Triazbutil);トリアゾキシド(Triazoxide);トリシクラミド(Tricyclamide);トリシクラゾール(Tricyclazole);トリデモルフ(Tridemorph);トリフロキシストロビン(Trifloxystrobin);トリフルミゾール(Triflumizole);トリホリン(Triforine);トリチコナゾール(Triticonazole);ウニコナゾール(Uniconazole);バリダマイシンA(Validamycin A);ビンクロゾリン(Vinclozolin);ジネブ(Zineb);ジラム(Ziram);ゾキサミド(Zoxamide);(2S)−N−[2−[4−[[3−(4−クロロフェニル)−2−プロピニル]オキシ]−3−メトキシフェニル]エチル]−3−メチル−2−[(メチルスルホニル)アミノ]−ブタンアミド; 1−(1−ナフタレニル)−1H−ピロール−2,5−ジオン; 2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルホニル)−ピリジン; 2,4−ジヒドロ−5−メトキシ−2−メチル−4−[[[[1−[3−(トリフルオロメチル)−フェニル]−エチリデン]−アミノ]−オキシ]−メチル]−フェニル]−3H−1,2,3−トリアゾール−3−オン; 2−アミノ−4−メチル−N−フェニル−5−チアゾールカルボキサミド; 2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1,1,3−トリメチル−1H−インデン−4−イル)−3−ピリジンカルボキサミド; 3,4,5−トリクロロ−2,6−ピリジンジカルボニトリル; 3−[(3−ブロモ−6−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−1−イル)スルホニル]−N,N−ジメチル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−スルホンアミド; 銅塩および銅製剤、例えばボルドー混合物(Bordeaux mixture);水酸化銅(Copper hydroxide);ナフテン酸銅(Copper naphthenate);塩基性塩化銅(Copper oxychloride);硫酸銅(Copper sulfate);クフラネブ(Cufraneb);亜酸化銅(Cuprous oxide);マンコッパー(Mancopper);オキシン−銅(Oxine−copper);
【0135】
アラニカルブ(Alanycarb)、アルジカルブ(Aldicarb)、アルドキシカルブ(Aldoxycarb)、アリキシカルブ(Allyxycarb)、アミノカルブ(Aminocarb)、ベンジオカルブ(Bendiocarb)、ベンフラカルブ(Benfuracarb)、ブフェンカルブ(Bufencarb)、ブタカルブ(Butacarb)、ブトカルボキシム(Butocarboxim)、ブトキシカルボキシム(Butoxycarboxim)、カルバリル(Carbaryl)、カルボフラン(Carbofuran)、カルボスルファン(Carbosulfan)、クロエトカルブ(Cloethocarb)、ジメチラン(Dimetilan)、エチオフェンカルブ(Ethiofencarb)、フェノブカルブ(Fenobucarb)、フェノチオカルブ(Fenothiocarb)、ホルメタネート(Formetanate)、フラチオカルブ(Furathiocarb)、イソプロカルブ(Isoprocarb)、メタム−ナトリウム(Metam−sodium)、メチオカルブ(Methiocarb)、メトミル(Methomyl)、メトルカルブ(Metolcarb)、オキサミル(Oxamyl)、ピリミカルブ(Pirimicarb)、プロメカルブ(Promecarb)、プロポキスル(Propoxur)、チオジカルブ(Thiodicarb)、チオファノックス(Thiofanox)、トリメタカルブ(Trimethacarb)、XMC、キシリルカルブ(Xylylcarb)、アセフェート(Acephate)、アザメチホス(Azamethiphos)、アジンホス(Azinphos)(−メチル, −エチル)、ブロモホス(Bromophos)−エチル、ブロムフェンビンホス(Bromfenvinfos)(−メチル)、ブタチオホス(Butathiofos)、カズサホス(Cadusafos)、カルボフェノチオン(Carbophenothion)、クロルエトキシホス(Chlorethoxyfos)、クロルフェンビンホス(Chlorfenvinphos)、クロルメホス(Chlormephos)、クロルピリホス(Chlorpyrifos)(−メチル/−エチル)、クマホス(Coumaphos)、シアノフェンホス(Cyanofenphos)、シアノホス(Cyanophos)、クロルフェンビンホス(Chlorfenvinphos)、デメトン(Demeton)−S−メチル、デメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス(Dialifos)、ジアジノン(Diazinon)、ジクロフェンチオン(Dichlofenthion)、ジクロルボス(Dichlorvos)/DDVP、ジクロトホス(Dicrotophos)、ジメトエート(Dimethoate)、ジメチルビンホス(Dimethylvinphos)、ジオキサベンゾホス(Dioxabenzofos)、ジスルホトン(Disulfoton)、EPN、エチオン(Ethion)、エトプロホス(Ethoprophos)、エトリムホス(Etrimfos)、ファムフール(Famphur)、フェナミホス(Fenamiphos)、フェニトロチオン(Fenitrothion)、フェンスルホチオン(Fensulfothion)、フェンチオン(Fenthion)、フルピラゾホス(Flupyrazofos)、ホノホス(Fonofos)、ホルモチオン(Formothion)、ホスメチラン(Fosmethilan)、ホスチアゼート(Fosthiazate)、ヘプテノホス(Heptenophos)、ヨードフェンホス(Iodofenphos)、イプロベンホス(Iprobenfos)、イサゾホス(Isazofos)、イソフェンホス(Isofenphos)、イソプロピル O−サリチラート、イソキサチオン(Isoxathion)、マラチオン(Malathion)、メカルバム(Mecarbam)、メタクリホス(Methacrifos)、メタミドホス(Methamidophos)、メチダチオン(Methidathion)、メビンホス(Mevinphos)、モノクロトホス(Monocrotophos)、ナレド(Naled)、オメトエート(Omethoate)、オキシデメトン(Oxydemeton)−メチル、パラチオン(Parathion)(−メチル/−エチル)、フェントエート(Phenthoate)、ホレート(Phorate)、ホサロン(Phosalone)、ホスメット(Phosmet)、ホスファミドン(Phosphamidon)、ホスホカルブ(Phosphocarb)、ホキシム(Phoxim)、ピリミホス(Pirimiphos)(−メチル/−エチル)、プロフェノホス(Profenofos)、プロパホス(Propaphos)、プロペタンホス(Propetamphos)、プロチオホス(Prothiofos)、プロトエート(Prothoate)、ピラクロホス(Pyraclofos)、ピリダフェンチオン(Pyridaphenthion)、ピリダチオン(Pyridathion)、キナルホス(Quinalphos)、セブホス(Sebufos)、スルホテップ(Sulfotep)、スルプロホス(Sulprofos)、テブピリンホス(Tebupirimfos)、テメホス(Temephos)、テルブホス(Terbufos)、テトラクロルビンホス(Tetrachlorvinphos)、チオメトン(Thiometon)、トリアゾホス(Triazophos)、トリクロルホン(Triclorfon)、バミドチオン(Vamidothion)、アクリナトリン(Acrinathrin)、アレトリン(Allethrin)(d−シス−トランス、d−トランス)、β−シフルトリン(Beta−Cyfluthrin)、ビフェントリン(Bifenthrin)、ビオアレトリン(Bioallethrin)、ビオアレトリン(Bioallethrin)−S−シクロペンチル−イソマー、ビオエタノメトリン (Bioethanomethrin)、ビオペルメトリン(Biopermethrin)、ビオレスメトリン (Bioresmethrin)、クロバポルトリン (Chlovaporthrin)、シス−シペルメトリン (Cis−Cypermethrin)、シス−レスメトリン (Cis−Resmethrin)、シス−ペルメトリン (Cis−Permethrin)、クロシトリン (Clocythrin)、シクロプロトリン (Cycloprothrin)、シフルトリン (Cyfluthrin)、シハロトリン (Cyhalothrin)、シペルメトリン (Cypermethrin)(α−, β−, θ−, ζ−)、シフェノトリン (Cyphenothrin)、デルタメトリン (Deltamethrin)、エンペントリン (Empenthrin)(1R−イソマー)、エスフェンバレレート (Esfenvalerate)、エトフェンプロックス (Etofenprox)、フェンフルトリン (Fenfluthrin)、フェンプロパトリン (Fenpropathrin)、フェンピリトリン (Fenpyrithrin)、フェンバレレート (Fenvalerate)、フルブロシトリネート (Flubrocythrinate)、フルシトリナート (Flucythrinate)、フルフェンプロックス (Flufenprox)、フルメトリン (Flumethrin)、フルバリネート (Fluvalinate)、フブフェンプロックス (Fubfenprox)、γ−シハロトリン (Gamma−Cyhalothrin)、イミプロトリン (Imiprothrin)、カデトリン (Kadethrin)、λ−シハロトリン (Lambda−Cyhalothrin)、メトフルトリン (Metofluthrin)、ペルメトリン (Permethrin)(シス−, トランス−)、フェノトリン(Phenothrin)(1R−トランスイソマー)、プラレトリン(Prallethrin)、プロフルトリン (Profluthrin)、プロトリフェンブート (Protrifenbute)、ピレスメトリン (Pyresmethrin)、レスメトリン (Resmethrin)、RU 15525、シラフルオフェン (Silafluofen)、τ−フルバリネート (Tau−Fluvalinate)、テフルトリン (Tefluthrin)、テラレトリン (Terallethrin)、テトラメトリン (Tetramethrin)(−1R−イソマー)、トラロメトリン (Tralomethrin)、トランスフルトリン (Transfluthrin)、ZXI 8901、ピレトリン (Pyrethrins)(ピレスラム (pyrethrum))、DDT、インドキサカルブ (Indoxacarb)、アセタミプリド (Acetamiprid)、クロチアニジン (Clothianidin)、ジノテフラン (Dinotefuran)、イミダクロプリド (Imidacloprid)、ニテンピラム (Nitenpyram)、ニチアジン (Nithiazine)、チアクロプリド (Thiacloprid)、チアメトキサム (Thiamethoxam)、ニコチン (Nicotine)、ベンスルタップ(Bensultap)、カルタップ (Cartap)、カンフェクロル (Camphechlor)、クロルダン(Chlordane)、エンドスルファン (Endosulfan)、γ−HCH、HCH、ヘプタクロル (Heptachlor)、リンダン (Lindane)、メトキシクロルスピノサド (Methoxychlor Spinosad)、アセトプロール (Acetoprole)、エチプロール (Ethiprole)、フィプロニル (Fipronil)、バニリプロール (Vaniliprole)、アベルメクチン (Avermectin)、エマメクチン (Emamectin)、エマメクチン−ベンゾエート(Emamectin−benzoate)、イベルメクチン(Ivermectin)、ミルベマイシン (Milbemycin)、ジオフェノラン (Diofenolan)、エポフェノナン (Epofenonane)、フェノキシカルブ (Fenoxycarb)、ヒドロプレン (Hydroprene)、キノプレン (Kinoprene)、メトプレン (Methoprene)、ピリプロキシフェン (Pyriproxifen)、トリプレン (Triprene)、クロマフェノジド (Chromafenozide)、ハロフェノジド (Halofenozide)、メトキシフェノジド (Methoxyfenozide)、テブフェノジド (Tebufenozide)、ビストリフルロン (Bistrifluron)、クロフルアズロン (Chlofluazuron)、ジフルベンズロン (Diflubenzuron)、フルアズロン (Fluazuron)、フルシクロクスロン (Flucycloxuron)、フルフェノクスロン (Flufenoxuron)、ヘキサフルムロン (Hexaflumuron)、ルフェヌロン (Lufenuron)、ノバルロン (Novaluron)、ノビフルムロン (Noviflumuron)、ペンフルロン (Penfluron)、テフルベンズロン (Teflubenzuron)、トリフルムロン (Triflumuron)、ブプロフェジン (Buprofezin)、シロマジン (Cyromazine)、ジアフェンチウロン (Diafenthiuron)、アゾシクロチン (Azocyclotin)、シヘキサチン (Cyhexatin)、フェンブタチン−オキシド (Fenbutatin−oxide)、クロルフェナピル (Chlorfenapyr)、ビナパクリル (Binapacyrl)、ジノブトン (Dinobuton)、ジノカップ (Dinocap)、DNOC、フェナザキン (Fenazaquin)、フェンピロキシメート (Fenpyroximate)、ピリミジフェン (Pyrimidifen)、ピリダベン (Pyridaben)、テブフェンピラド (Tebufenpyrad)、トルフェンピラド (Tolfenpyrad)、ヒドラメチルノン(Hydramethylnon)、ジコホル (Dicofol)、ロテノン (Rotenone)、アセキノシル (Acequinocyl)、フルアクリピリム (Fluacrypyrim)、バチルスチューリンゲンシス菌株 (Bacillus thuringiensis strains)、スピロジクロフェン (Spirodiclofen)、スピロメシフェン (Spiromesifen)、3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イルエチルカルボネート(別名: 炭酸, 3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イルエチルエステル、CAS-Reg.-No.: 382608-10-8)および炭酸, シス−3−(2,5−ジメチルフェニル)−8−メトキシ−2−オキソ−1−アザスピロ[4.5]デカ−3−エン−4−イルエチルエステル(CAS-Reg.-No.: 203313-25-1)、フロニカミド (Flonicamid)、アミトラズ (Amitraz)、プロパルギット (Propargite)、N2−[1,1−ジメチル−2−(メチルスルホニル)エチル]−3−ヨード−N1−[2−メチル−4−[1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル]フェニル]−1,2−ベンゼンジカルボキサミド(CAS-Reg.-No.: 272451-65-7)、チオシクラムシュウ酸塩 (Thiocyclam hydrogen oxalate)、チオスルタップ−ナトリウム (Thiosultap−sodium)、アザジラクチン (Azadirachtin)、バチルス種 (Bacillus spec.)、ボーベリア種 (Beauveria spec.)、コドレモン(Codlemone)、メタリジウム種 (Metarrhizium spec.)、パエキロミケス種 (Paecilomyces spec.)、チューリンゲンシン (Thuringiensin)、ベルチシリウム種 (Verticillium spec.)、リン化アルミニウム、臭化メチル、フッ化スルフリル、クリオライト (Cryolite)、フロニカミド (Flonicamid)、ピメトロジン (Pymetrozine)、クロフェンテジン (Clofentezine)、エトキサゾール (Etoxazole)、ヘキシチアゾックス (Hexythiazox)、アミドフルメット (Amidoflumet)、ベンクロチアズ (Benclothiaz)、ベンゾキシメート (Benzoximate)、ビフェナゼート (Bifenazate)、ブロモプロピレート (Bromopropylate)、ブプロフェジン (Buprofezin)、キノメチオネート (Chinomethionat)、クロルジメホルム (Chlordimeform)、クロロベンジレート (Chlorobenzilate)、クロロピクリン (Chloropicrin)、クロチアゾベン (Clothiazoben)、シクロプレン (Cycloprene)、ジシクラニル (Dicyclanil)、フェノキサクリム (Fenoxacrim)、フェントリファニル (Fentrifanil)、フルベンズイミン (Flubenzimine)、フルフェネリム (Flufenerim)、フルテンジン (Flutenzin)、ゴシップラー (Gossyplure)、ヒドラメチルノン (Hydramethylnone)、ジャポニラー (Japonilure)、メトキサジアゾン (Metoxadiazone)、ペトロリウム (Petroleum)、ピペロニルブトキシド (Piperonyl butoxide)、シュウ酸カリウム、ピリダリル (Pyridalyl)、スルフルラミド (Sulfluramid)、テトラジホン (Tetradifon)、テトラスル (Tetrasul)、トリアラセン (Triarathene)、ベルブチン (Verbutin)。
【0136】
本発明の別の形態は、単子葉植物または双子葉植物の植物組織培養における成長調節のための方法であり、該方法は、適当な量の式(I)で表される化合物を、単独または植物成長調節剤または植物ホルモンの群から選択される少なくとも1種のさらに別の活性化合物と共に施用することからなる。
【0137】
好ましくは、式(I)の化合物は、有用な単子葉植物または双子葉植物の作物において植物成長調節剤として使用することができ、上記作物は、例えば遺伝的操作により与えられる、経済的に重要な農作物、例えば小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、イネ、トウモロコシ、テンサイ、綿または大豆、特にトウモロコシ、小麦および大豆、ならびに野菜および観賞植物の群から選択される。
【0138】
既存の植物と比較して改変された特徴を有する新規な植物を作成する伝統的な方法は、例えば伝統的育種法および変異体の作成からなる。しかし、遺伝子工学的方法を用いて変更された特徴を有する新規な植物を作成することも可能である(例えばEPA0221044, EPA-0131624を参照のこと)。例えば、以下のいくつかのケースが記載されている:
- 植物で合成されるデンプンを改変する目的の、作物の遺伝子工学的改変(例えばWO92/11376、WO 92/14827、WO 91/19806)、
- グルホシナート型(例えばEP-A-0242236、EPA242246を参照のこと)またはグリホサート型(WO92/00377)またはスルホニルウレア型(EPA-0257993、US-A-5013659)の特定の除草剤に抵抗性であるトランスジェニック作物、
- 植物を特定の害虫に対して抵抗性にする、バチルス・チューリンゲンシストキシン(Btトキシン)を産生することができるトランスジェニック作物、例えば綿(EP-A-0142924、EPA0193259)、
- 脂肪酸スペクトルが改変されるトランスジェニック作物(WO91/13972)。
【0139】
変更された特性を有する新規なトランスジェニック植物が作成され得る分子生物学における多数の技術が、原則として公知である; 例えば、Sambrook他, 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY; またはWinnacker 「Gene und Klone」 [Genes and Clones], VCH Weinheim 第2版 1996, またはChristou, 「Trends in Plant Science」 1 (1996) 423-431)を参照のこと。
【0140】
このような遺伝子工学的操作を実行するために、核酸分子をプラスミドに導入することができ、これが突然変異またはDNA配列の組み換えによる配列変化を可能にする。例えば、上記標準的な方法を用いて、塩基交換を実行するか、サブシークエンスを除去するか、または天然または合成の配列を付加することができる。互いにDNAフラグメントを結合するために、アダプターまたはリンカーをフラグメントに結合することができる。
【0141】
例えば、遺伝子産物の低減した活性を有する植物細胞を、同時抑制効果を得るための少なくとも1つの対応するアンチセンスRNA、センスRNAを発現することにより、または上記遺伝子産物の転写物を特異的に切断する適当な構造の少なくとも1つのリボザイムを発現することにより、生成することができる。
【0142】
この目的を達成するために、一方では存在し得る任意のフランキング配列を含む遺伝子産物の全コード配列を包含するDNA分子、他方ではコード配列の一部を包含するだけのDNA分子を利用することができるが、これらの部分は細胞中においてアンチセンス効果をもたらすために十分長くなければならない。遺伝子産物のコード配列に対して高度に相同性を示すが、完全には同一でないDNA配列を利用することもできる。
【0143】
核酸分子が植物において発現される場合、合成されたタンパクは植物細胞の任意の所望の区画に位置し得る。しかし、特定の区画における局在を得るために、例えば、特定の区画における局在を保障するDNA配列を有するコード領域を結合させることが可能である。このような配列は当業者に公知である(例えばBraun他, EMBO J. 11 (1992), 3219-3227; Wolter他, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85 (1988), 846-850; Sonnewald他, Plant J. 1
(1991), 95-106を参照のこと)。
【0144】
トランスジェニック植物細胞を完全な植物を得るために公知の技術により再生させることができる。原則として、トランスジェニック植物は、任意の所望の植物種の植物、すなわち、単子葉植物およびまた双子葉植物であることができる。
【0145】
これは、相同(=天然)遺伝子もしくは遺伝子配列の過剰発現、抑制もしくは阻害による、または非相同(=異種)遺伝子もしくは遺伝子配列の発現による、変更された特性を示すトランスジェニック植物を得ることを可能にする。
【0146】
好ましくは、式(I)の化合物は、スルホニルウレア、グルホシナート−アンモニウムまたはグリホサート−イソプロピルアンモニウムおよび類似の活性物質の群からの除草剤に抵抗性であるトランスジェニック作物において、または変更された表現型、例えばこれらに限定されないが、含有量の改変(content modification)、変更された開花期、雄性または雌性不稔植物、トランスジェニック作物における内因性または外因性遺伝子の発現または抑制による環境抵抗性植物に関する特徴、を示す類似物において、用いられ得る。
【0147】
植物成長調節のための本発明による使用はまた、式(I)の化合物が、植物にそれを施用後にのみ、前駆体(「プロドラッグ」)から、植物または土において生成される場合も含む。
【0148】
式(I)の化合物は、水和剤、乳剤、スプレー液剤、粉剤または粒剤として、従来の製剤において使用することができる。したがって、本発明はまた、式(I)の化合物を含有する植物成長調節組成物に関する。
【0149】
本発明のさらに別の特徴にしたがって、1またはそれ以上の適合する農業上許容される希釈剤または担体および/または界面活性剤 [すなわち、除草組成物における使用に適当で、かつ本発明の化合物と適合する当該分野で一般的に許容されるタイプの希釈剤または担体および/または界面活性剤]と組み合わせた、および好ましくはその中に均一に分散させた、上記で定義される有効量の式(I)の化合物またはその農業上許容される塩を含有する植物成長調節組成物を提供する。用語「均一に分散」は、式(I)の化合物が他の成分中に溶解された組成物を含むために使用される。用語「成長調節組成物」は広い意味で用いられ、除草剤としてすぐに使用できる状態にある組成物だけでなく、使用の前に希釈しなければならない濃縮物(タンク混合物を含む)も含む。
【0150】
式(I)の化合物は、一般的な、生物学的および/または物理化学的パラメータにより、種々の方法で処方され得る。適当である可能な処方物の例は:水和剤(WP)、水溶剤(SP)、水溶性濃縮物、乳剤(EC)、エマルション製剤(EW)、例えば水中油および油中水エマルション製剤、スプレー液剤、懸濁製剤(SC)、油または水基剤の分散剤、油と混和性の液剤、カプセル懸濁剤(CS)、粉剤(DP)、種子粉衣製品、ブロードキャスティングおよび土壌施用のための粒剤、微粒剤の形態の粒剤(GR)、スプレー粒剤、コーティングされた粒剤および吸着粒剤、顆粒水和剤(WG)、顆粒水溶剤(SG)、ULV製剤、マイクロカプセル剤およびワックス剤である。
【0151】
これらの個々の製剤タイプは基本的に公知であり、例えば以下に記載される:Winnacker-Kuechler, 「Chemische Technologie」 [Chemical Technology], 第7巻, C. Hauser Verlag, Munich, 第4版 1986; Wade van Valkenburg, 「Pesticide Formulations」, Marcel Dekker、N.Y., 1973; K. Martens, 「Spray Drying Handbook」, 第3版. 1979, G. Goodwin Ltd. London。
【0152】
必要な製剤助剤、例えば不活性物質、界面活性剤、溶媒および他の添加剤もまた公知であり、そして例えば以下に記載される:Watkins, 「Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers」, 第2版, Darland Books, Caldwell N.J.; H.v. Olphen, 「Introduction to Clay Colloid Chemistry」, 第2版, J. Wiley & Sons、N.Y.; C. Marsden, 「Solvents Guide」, 第2版, Interscience、N.Y. 1963; McCutcheon's 「Detergents and Emulsifiers Annual」, MC Publ. Corp.、Ridgewood N.J.; Sisley and Wood, 「Encyclopedia of Surface Active Agents」, Chem. Publ. Co. Inc.、N.Y. 1964; Schonfeldt, 「Grenzflachenaktive Aethylenoxidaddukte」 [Surface-active ethylene oxide adducts], Wiss. Verlagsgesell., Stuttgart 1976; Winnacker-Kuechler, 「Chemische Technologie」 [Chemical Technology], 第7版, C. Hauser Verlag, Munich, 第4版. 1986。
【0153】
これらの製剤に基づいて、農薬活性物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤との、および薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤との組み合わせを、例えばレディーミックスまたはタンクミックスの形態で製造することも可能である。
【0154】
水和剤は、水中に均一に分散し、そして式(I)の化合物の他に、希釈剤または不活性物質に加え、イオン性および/または非イオン性界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪アルコール、ポリオキシエチル化脂肪族アミン、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート、アルカンスルホナートまたはアルキルベンゼンスルホナート、ナトリウムリグノスルホナート、ナトリウム2,2'−ジナフチルメタン−6,6'−ジスルホナート、ナトリウムジブチルナフタレンスルホナートまたはその他にナトリウムオレオイルメチルタウリネートもまた含む、製剤である。水和剤を製造するために、式(I)の化合物は、例えば、従来の装置、例えばハンマー・ミル、ブロア・ミルおよびエア−ジェット・ミルにおいて細かく粉砕され、そして同時にまたはその後に、製剤助剤と混合される。
【0155】
乳剤を、例えば、1またはそれ以上のイオン性および/または非イオン性界面活性剤(乳化剤)を添加して、有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレン、または高沸点芳香族化合物もしくは炭化水素またはこれらの混合物中に、式(I)の化合物を溶解することにより製造する。使用し得る乳化剤は、例えばアルキルアリールスルホン酸のカルシウム塩、例えばカルシウムドデシルベンゼンスルホナートまたは非イオン性乳化剤、例えば脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えばソルビタン脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである。
【0156】
粉剤は、活性物質を、微粉化した固形物質、例えばタルクもしくは天然のクレー、例えばカオリン、ベントナイトもしくは葉蝋石、または珪藻土と粉砕することにより得られる。
【0157】
懸濁製剤は水性または油性でもよい。懸濁製剤は、例えば、市販のビーズミルによる湿式粉砕により、適当な場合、例えば他の製剤タイプの場合ですでに上述したような界面活性剤を添加して製造することができる。
【0158】
エマルション製剤、例えば水中油エマルション製剤(EW)は、例えば撹拌器、コロイドミルおよび/またはスタティック・ミックスチャーにより、水性有機溶媒および、適切な場合、他の製剤タイプの場合ですでに上述したような界面活性剤を用いて、製造することができる。
【0159】
粒剤は、吸着性粒状不活性物質上に式(I)の化合物をスプレーすることにより、またはバインダー、例えばポリビニルアルコール、ナトリウムポリアクリレートまたは代わりに鉱油を用いて、担体、例えばサンド、カオリナイトの表面もしくは粒状不活性物質の表面上に活性物質濃縮物を塗布することにより、製造することができる。適当な活性物質はまた、肥料顆粒の製造のための従来の方法において、所望の場合、肥料との混合物として粒状化され得る。
【0160】
顆粒水和剤は、一般的に、慣例の方法、例えばスプレー−乾燥、流動床造粒、ディスク造粒、高速ミキサーにおける混合および固形不活性物質なしの押出し成形により製造される。ディスク顆粒、流動床顆粒、押出顆粒およびスプレー顆粒を製造するために、例えば、「Spray-Drying Handbook」 第3版. 1979, G. Goodwin Ltd., London; J.E. Browning, 「Agglomeration」、Chemical and Engineering 1967, 第147頁以下参照; 「Perry's Chemical Engineer's Handbook」, 第5版, McGraw-Hill、New York 1973, p. 857における方法を参照のこと。
【0161】
作物保護製品の製剤に関するさらなる詳細について、例えばG.C. Klingman, 「Weed Control as a Science」, John Wiley and Sons, Inc.、New York, 1961, 第8196頁およびJ.D. Freyer、S.A. Evans, 「Weed Control Handbook」, 第5版, Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1968, 第101-103頁を参照のこと。
【0162】
一般的に、農芸化学製剤は、0.1〜99質量%、特に0.1〜95質量%の式(I)の化合物を含む。
【0163】
水和剤中の式(I)の化合物の濃度は、例えばおよそ10〜90質量%であり、100質量%までの残りは、慣例の製剤成分からなる。乳剤の場合、式(I)の化合物の濃度は、およそ1〜90、好ましくは5〜80質量%に達し得る。粉剤の形態における製剤は、通常、1〜30質量%の式(I)の化合物、好ましくはほとんどの場合、5〜20質量%の式(I)の化合物からなるが、スプレー液剤はおよそ0.05〜80、好ましくは2〜50質量%の式(I)の化合物からなる。顆粒水和剤の場合、式(I)の化合物の含有量は、式(I)の化合物が液体形態であるかまたは固形形態であるか、および顆粒助剤、充填剤等のいずれが使用されるかによって部分的に決まる。この顆粒水和剤は、例えば、1〜95質量%の活性物質、好ましくは10〜80質量%からなる。
【0164】
さらに、上記式(I)の化合物の製剤は、適当な場合、接着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、防腐剤、不凍化剤、溶媒、充填剤、担体、着色剤、消泡剤、蒸発阻害剤、pH調節剤および粘性調節剤を含み、これらは各場合において、従来通りである。
【0165】
植物成長調節組成物についての適当な製剤が公知である。本発明の方法に使用され得る適当な製剤の記載は、国際特許公開WO 87/3781、WO 93/6089、およびWO 94/21606において、ならびに欧州特許出願EP 295117、およびUS特許第5,232,940号に見出すことができる。植物成長調節使用のための製剤または組成物は、施用がされるべき植物または土壌に対してより適当にするために、必要に応じて成分を適合させ、同様の方法で製造し得る。
【0166】
式(I)の化合物またはそれらの塩は、それ自体または他の農薬活性物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤、肥料および/またはさらに別の成長調節剤との組み合わせとして、例えばプレミックスとしてまたはタンクミックスとして、それらの製剤(処方剤)の形態において使用し得る。 式(I)の化合物またはそれらの塩は、それ自体または他の農薬活性物質、例えば殺虫剤、ダニ駆除剤、殺線虫剤、除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤、肥料および/またはさらに別の成長調節剤との組み合わせとして、例えばプレミックスとしてまたはタンク混合として、それらの製剤(処方剤)の形態において使用し得る。
【0167】
驚くべきことに、式(I)の化合物およびその中でも特に、化合物1.1; 1.2; 1.3; 1.4; 1.5; 1.6; 1.7; 1.8; 1.9; 1.10; 1.11; 1.12; 1.13; 1.34; 1.35; 1.36; 1.37; 1.65; 1.96; 1.123; 1.133; 1.134; 1.135; 1.136; 1.137; 1.138; 1.139; 1.140; 1.141; 1.142; 1.143; 1.144; 1.145; 1.166; 1.167; 1.168; 1.169; 1.197; 1.228; 1.255; 1.268; 1.3291.399; 1.400; 1.461; 1.532; 1.664; 1.796; 2.1; 2.10; 2.11; 3.2; 3.3; 3.4;および3.10は、植物成長特性に関して顕著な役割を示し、これは種々の作物における施用に起因して異なり得ることが見出された。例えば、化合物1.136は、トウモロコシおよび小麦において、異なる濃度で、植物成長調節剤として使用されることにより、およそ同じ規模の顕著な効果を示す。化合物1.141は、トウモロコシにおける植物成長調節剤として際立った効果を示し、そして小麦においてはより優れた効果を示す。
【0168】
本発明の実施によって、以下(順位付けされない列挙)を含む広範な種々の植物成長応答が誘導され得る:
a) より発達した根系
b) 分げつの増加
c) 植物の高さの増加
d) 葉身の増大
e) 枯れた根出葉の減少
f) 分げつの強化
g) より緑色の葉
h) 必要な肥料の減少
i) 必要な種子の減少
j) より生産的分げつ
k) 非生産的な第3分げつの減少
l) より早い開花
m) 早い子実の成熟
n) プラントバース(plant verse)(倒伏)の減少
o) より長い穂
p) 芽の成長の増加
q) 草勢の改善
r) 早い発芽
s) 果実の増加およびより良い収量。
【0169】
本明細書で使用される場合、用語「植物成長調節のための方法」または「植物成長調節」は、最終結果が、任意の農薬作用(但し、本発明が農薬、例えば除草剤と共に、またはその存在下で実施される場合を除く)とは区別されるような、植物、種子、果実もしくは野菜の成長を増加させるか、またはそれらの任意の特性の役に立つ限り、上記19のカテゴリーの反応のいずれか、または植物、種子、果実もしくは野菜の任意の他の改変(果実または植物が収穫されるかされないかにかかわらず)の達成を意味する。本明細書中に使用される用語「果実」は、植物により生産される経済価値のあるものを意味すると理解される。
好ましくは、少なくとも10%増加した、1またはそれ以上のそれぞれの植物成長応答が得られる。
【0170】
式(I)の5−アミノ−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体は、植物成長調節の目的のために、植物の葉におよび/または当該植物が成長する土壌に施用することができる。しばしば、土壌への施用は、活性成分約0.00001kg/ha〜約0.5kg/ha、好ましくは0.00001〜0.1kg/ha、より好ましくは0.00001〜0.01kg/haの割合を与える十分量で通常施用される、顆粒の形態における。
【0171】
本発明の好ましい実施形態は、植物に成長する種子に、その播種前に、非植物毒性の、植物成長調節に有効な量の式(I)で表される化合物を施用することからなる、植物成長調節の方法である。種子を、特に、それ自体公知でありそしてその後に乾燥させる液体またはペースト製剤において、コーティングまたは包埋または含浸または浸漬またはディッピングにより処理し得る。式(I)の化合物100kgあたり0.1〜1000グラム、好ましくは100kgあたり0.1〜800g、最も好ましくは100kgあたり0.1〜250gからなる種子が、この目的にのために特に適当である。
【0172】
使用される式(I)の5−アミノ−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体の正確な量は、とりわけ、処理される特定の植物種に依存する。適当な用量は、慣例の実験により、当業者によって決定され得る。植物応答は、使用される化合物の総量、ならびに処理される特定の植物種に依存する。もちろん、式(I)の5−アミノ−1−アリールピラゾール−3−カルボン酸誘導体の量は、処理される植物に関して非植物毒性であるべきである。
【0173】
本発明の方法に使用される化合物の施用の好ましい方法は、植物の葉および茎に直接であるが、この化合物は、植物が成長する土壌に施用してもよい。
【0174】
材料および方法の改変は当業者に明らかであるから、以下の実施例は、本発明に従う植物成長調節の方法の例示であるが、本発明を限定するものと理解すべきでない。植物成長調節効果の全ての測定は、プロトプラストスクリーニングアッセイを使用することにより、および/または根の成長アッセイを使用することにより、および/または圃場試験における天然の成長条件下で、事前選択された化合物を前に規定されたアッセイ系に施用することにより決定した。全ての場合において、未処理の、プロトプラスト、植物もしくは植物部分、または種子をコントロールとして用いた。
【0175】
B.生物学的実施例
実施例1.植物プロトプラスト系
本発明は、細胞成長を調節する化合物の迅速なスクリーニングのためのいわゆるハイスループットアッセイを特徴とする。一般的にこのアッセイは、a) 液体培地中で成長する植物プロトプラスト、b) 化合物のライブラリー、およびc) 細胞成長および分化に有意に影響する化合物を同定するためのプロトプラストのスクリーニングを含む。
【0176】
プロトプラスト調製:
好ましくは、プロトプラストをトウモロコシカルスに由来する細胞懸濁液から調製した。プロトプラストを懸濁液中の細胞集合の酵素消化により得た。細胞を室温で、セルラーゼ−ペクトリアーゼ・ミックス中、3〜6時間消化した。プロトプラストを穏やかな振盪により解離し、45μmメッシュに通して濾過し、そして遠心分離により回収した。消化後、プロトプラストを数回洗浄して細胞の破片および酵素残留物を除去し、次いで培養培地中に再懸濁した。このプロトプラストを1mlあたり100.000〜2,000.000個のプロトプラストの範囲の密度で、好ましくは800.000個のプロトプラスト/mlの濃度で、マイクロタイターウェル中、50〜100μlアリコートでプレートした。
【0177】
スクリーニングアッセイ:
細胞成長を調節する化合物を同定するために、トウモロコシプロトプラストを、96−ウェルマイクロタイタープレート中で、化合物のライブラリーと共にインキュベートした。25℃で、1〜14日間、好ましくは7〜10日間インキュベート後、タンパク質含量をクマシー色素ベースの比色アッセイにより測定した。試験に関与する化合物で処理された細胞の成長は、未処理のプロトプラストとの比較により検出した。
式(I)に由来する化合物の一部の処理は、その未処理のコントロールに対して50%を超える増加を示す。
【0178】
実施例2.根の成長アッセイ
植物の根は、簡単に利用でき、安価かつ短期間でできる植物成長調節剤のスクリーニング方法を可能にする高増殖性組織である。得られた結果は、上記系により同定される植物成長調節剤の植物に対する全般的な効果に容易に変換することができる。この根のアッセイを用いることにより、根の成長および/または発芽および/または発芽した植物の生育地における変化に対する種子処理の効果を決定し、収量のエンハンサーとしての可能な使用を同定することができる。
【0179】
8×13個の穴の構造を含むプラスチックトレイにおいて、1穴あたり2個の小麦種子(Triticum aestivum, 品種「TRISO」)または1個のトウモロコシ種子(Zea mays, 品種「LORENZO」)を、砂で覆って配合土に置いた。これらの種子を100μl/穴で処理し、これはロボット利用の施用システム(Lizzy Spray Robotics)を用いて、各化合物100、10および1g a.i./haに相当する活性成分の割合で、化合物溶液およそ1200L/haの施用容量を作成した。
【0180】
各化合物および濃度の列の6つの複製を行った。上記定義されたプラスチックトレイの外縁は、偽陰性効果を回避するために未処理とし、そして中央の列(No. 7)を未処理のコントロールとして使用した。処理された種子はおよそ4時間乾燥させ、後に砂で覆い、そして給水した。このトレイを14時間の明期と、昼間24℃(±2)および夜間16℃(±2)の温度で、および相対湿度(rH)60%の人工気象室において保管し、そして毎日給水した。評価を、処理後16(±2)日に、発芽した植物をカウントし、そして薬害症状および割合を算定することにより行った。さらに、根を洗浄し、そして芽を種子上で直接切断し、そして湿った根を乾燥したペーパータオルにおよそ30分間置き、そして後に重量測定した。この手順は根に対する類似の水分度を提供し、その結果重さの比較を可能とする。
【0181】
表4はトウモロコシに関する植物成長調節に有効であることが主張される化合物(Cpd)のいくつかの結果を示す。2列目に与えられる根の成長に関して観察される効果(「100」の根の成長が標準として示される)は、各々100、10、1g a.i./haに相当する濃度に関する。
【表52】

【0182】
表5は小麦に関する植物成長調節に有効であることが主張される化合物(Cpd)のいくつかの結果を示す。2列目に与えられる根の成長に関して観察される効果(「100」の根の成長が標準として示される)は、各々100、10、1g a.i./haに等しい濃度に関する。
【表53】

【0183】
実施例3.圃場試験
トウモロコシ・ハイブリッドMagisterおよびZamoraのトウモロコシ種子は、1g/100kg種子(0.0003kg/ha)において化合物1.136により処理された種子である。
圃場試験は、式(I)の化合物で処理された植物および非処理のコントロール植物を表す分割法においてセットした。
結果は、各場合において非処理コントロール植物を用いて得られた収量と比較し、ハイブリッドMagisterの場合119%までの、およびハイブリッドZamoraの場合131%までの穀粒収量の増加を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物成長調節のための式(I):
【化1】

の化合物またはその農業上許容される塩の使用。
式中、
R1はCONR6R7またはCO2R8であり;
WはC−ハロゲンまたはNであり;
R2はHまたはS(O)mR9であり;
R3はNR10R11、ハロゲン、OH、(C1−C6)−アルコキシ、(C2−C6)−アルケニルオキシまたは(C2−C6)−アルキニルオキシであり;
R4はHまたはハロゲンであり;
R5は(C1−C4)−ハロアルキルまたは(C1−C4)−ハロアルコキシであり;
R6はH、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C2−C6)−ハロアルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、(CH2)nR12、(CH2)pR13、(C1−C6)−アルキル−CN、(C1−C6)−アルキル−NR10R11または(C1−C6)−アルキル− S(O)rR9であり;
R7はH、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−アルケニルまたは(C3−C6)−アルキニルであるか;または
R6およびR7は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R8はH、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−アルキニルまたは(CH2)nR12であり;
R9は(C1−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであり;
R10およびR11は各々独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
R10およびR11は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R12は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−ハロアルコキシ、CO2R16、CN、NO2、S(O)qR9、COR1
6、CONR16R17、NR16R17およびOHからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルであり;
R13は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C4)−アルコキシ、(C1−C4)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHおよびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたヘテロシクリルであり;
R14およびR15は各々独立して、H、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニルまたは(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキルであり;
R16およびR17は各々独立して、H、(C1−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであり;
m、qおよびrは各々独立して、0、1または2であり;
nおよびpは各々独立して、0、1、2、3または4であり;そして
上記基中の各ヘテロシクリルは独立して、3〜7個の環原子ならびにN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である。
【請求項2】
R1がCONR6R7であり;
WがC−ClまたはC−Brであり;
R2がS(O)mR9であり;
R3がNR10R11、ハロゲン、OH、(C1−C3)−アルコキシ、(C2−C6)−アルケニルオキシまたは(C2−C6)−アルキニルオキシであり;
R4がClまたはBrであり;
R5がCF3またはOCF3であり;
R6がH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C3)−アルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C4)−ハロアルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−アルキルチオ、(CH2)nR12または(CH2)pR13であり;
R7がH、(C1−C4)−アルキル、(C3−C4)−アルケニルまたは(C3−C4)−アルキニルであるか;または
好ましくは、R6およびR7が結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキルおよび(C1−C3)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R9が(C1−C3)−アルキルまたは(C1−C3)−ハロアルキルであり (より好ましくは、R9はCF3である);
R10およびR11が各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
R10およびR11が結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキルおよび(C1−C3)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;
R12が非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、CO2R16、CN、NO2、S(O)qR9、COR16、CONR16R17、NR16R17およびOHからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルであり;
R13が非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHおよびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたヘテロシクリルであり;
R14およびR15が各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C2−C3)−アルケニル、(C2−C3)−ハロアルケニル、(C2−C3)−アルキニルまたは(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C4)−アルキルであり;
R16およびR17が各々独立して、H、(C1−C3)−アルキルまたは(C1−C3)−ハロアルキルであり;そして
上記基中の各ヘテロシクリルは独立して、3〜6個の環原子およびN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である、請求項1記載の化合物の使用。
【請求項3】
R1がCONR6R7であり;
WがC−Clであり;
R2がH、またはS(O)mR9であり;
R3がNR10R11、ハロゲン、OHまたは(C1−C3)−アルコキシであり;
R4がClであり;
R5がCF3であり;
R6がH、(C1−C4)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−アルキルチオ、(CH2)nR12または(CH2)pR13であり;
R7がH、(C1−C3)−アルキル、(C3−C4)−アルケニルまたは(C3−C4)−アルキニルであり;
R9がメチル、エチルまたはCF3であり;
R10およびR11が各々独立して、H、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−ハロアルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であるか;または
R12が非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、CO2R16、CNおよびNO2からなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたフェニルであり;
R13が非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C3)−アルキル、(C1−C3)−ハロアルキル、(C1−C3)−アルコキシ、(C1−C3)−ハロアルコキシ、NO2、CN、CO2R16、S(O)qR9、OHおよびオキソからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換されたヘテロシクリルであり;
R14およびR15が各々独立して、(C1−C3)−アルキルであり;
R16およびR17が各々独立して、Hまたは(C1−C3)−アルキルであり;そして
上記基中の各ヘテロシクリルが独立して、3〜6個の環原子およびN、OおよびSからなる群より選択される環中の1、2または3個のヘテロ原子を有する複素環式基である、請求項1記載の化合物の使用。
【請求項4】
R1がCONR6R7であり;
WがC−Clであり;
R2がH、またはS(O)mR9であり;
R3がNHR10であり;
R4がClであり;
R5がCF3であり;
R6がH、(C1−C5)−アルキル、(C1−C2)−アルコキシ−(C1−C2)−アルキル、(C3−C4)−アルケニル、(C3−C4)−アルキニル、(C3−C6)−シクロアルキル、(C3−C6)−シクロアルキル−(C1−C2)−アルキル、フルフリルまたはテトラヒドロフルフリルであり;
R7がHまたは(C1−C3)−アルキルであり;
R9がメチル、エチルまたはCF3であり;そして
R10がH、メチルまたはエチルである、
請求項1記載の化合物の使用。
【請求項5】
R1がCO2R8であり;
WがC−Clであり;
R2がH、またはS(O)mR9であり;
R3がNR10R11であり;
R4がClであり;
R5がCF3であり;
R8がH、メチルまたはエチルであり;
R9がメチル、エチルまたはCF3であり;
R10がH、メチルまたはエチルであり;そして
R11がHである、
請求項1記載の化合物の使用。
【請求項6】
R1がCONR6R7であり;
WがC−Clであり;
R2がS(O)mCF3であり;
R3がNR10R11、ハロゲン、OHまたは(C1−C2)−アルキルであり;
R4がClであり;
R5がCF3であり;
R6がHまたは(C1−C3)−アルキルチオであり;
R7がHであり;
R10が(C1−C3)−アルキル、COR14またはCO2R15であり;
R11、R14およびR15が各々独立して、(C1−C3)−アルキルである、
請求項1記載の化合物の使用。
【請求項7】
1またはそれ以上の、請求項1〜6のいずれか1項記載の式(I)の化合物またはその農業上許容される塩、植物保護製剤に有用な担体および/または界面活性剤を含有する、植物成長調節のための組成物。
【請求項8】
殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、殺虫剤、殺線虫剤または請求項1記載の式(I)により定義される化合物と同一でない植物成長調節物質からなる群より選択されるさらに別の活性化合物を含有する、請求項7記載の組成物。
【請求項9】
植物が単子葉植物または双子葉植物の作物である、植物成長調節のための、請求項7または8に記載の組成物の使用。
【請求項10】
植物が小麦、大麦、ライ麦、ライ小麦、イネ、トウモロコシ、テンサイ、綿または大豆からなる群より選択される、請求項9記載の使用。
【請求項11】
植物、植物に成長する種子、または植物が成長する場所に、非植物毒性の、植物成長調節に有効な量の1またはそれ以上の式(I)の化合物を施用することを含む、請求項1〜6に定義される式(I)の化合物の有効量を、作用が所望される部位に施用することからなる、農作物における成長調節の方法。
【請求項12】
適用される植物に関して少なくとも10%の収量の増加を生じさせる、請求項11記載の方法。
【請求項13】
式(I):
【化2】

により定義される化合物、またはその塩。
式中、
i.R1はCO2R8であり;
R2はHまたはS(O)mR9であり;
R3、R4、R5、Wおよびmは請求項1で定義されるとおりであり;
R8はHであり;そして
R9は(C2−C6)−アルキルまたは(C1−C6)−ハロアルキルであり;
または
ii.R1はCONR6R7であり;
R6は(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−ハロアルキル、(C1−C6)−アルコキシ−(C1−C6)−アルキル、(C2−C6)−アルケニル、(C2−C6)−ハロアルケニル、(C2−C6)−アルキニル、(C2−C6)−ハロアルキニル、(C3−C7)−シクロアルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルコキシ、(C1−C6)−アルキルチオ、(CH2)nR12、(CH2)pR13、(C1−C6)−アルキル−CN、(C1−C6)−アルキル−NR10R11または(C1−C6)−アルキル−S(O)rR9であるか;または
R6およびR7は結合したN原子と一緒になって、5員または6員の飽和環を形成し、これは場合によりO、SおよびNから選択される環中の追加のヘテロ原子を含み、該環は非置換であるかまたはハロゲン、(C1−C6)−アルキルおよび(C1−C6)−ハロアルキルからなる群より選択される1またはそれ以上の基により置換され;そして
R2、R3、R4、R5、R7、R9、R10、R11、R12、R13、W、n、pおよびrは請求項1で定義される通りであり;
但し、R1がCON(CH3)2であり; R2がCF3Sであり;R3がOHであり;R4がClであり;R5がCF3であり;そしてWがC−Clである化合物を除く。

【公表番号】特表2007−516990(P2007−516990A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545993(P2006−545993)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/EP2004/014272
【国際公開番号】WO2005/063020
【国際公開日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(500137954)バイエル クロップサイエンス ゲーエムベーハー (31)
【Fターム(参考)】