説明

検体センサに使用されるHPTS−モノ及びビス−Cys−MA重合性蛍光色素

検体検出に使用される新規な蛍光色素が開示される。詳細には、モノ置換HPTS色素及びビス置換HPTS色素並びにそれらを製造する方法が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
検体検出に使用される新規な蛍光色素が開示される。
【背景技術】
【0002】
研究者等は、体液中のポリヒドロキシル化合物(例えばグルコース)濃度を測定するのに蛍光技術を使用している。例えば、Russellは、グルコースと結合してグルコース濃度に依存するシグナルを発するボロン酸官能化色素を開示している(米国特許第5,512,246号明細書)。James他は、同じ原理を使用しているが、単一の複合部分において蛍光色素と、アミン消光官能基と、ボロン酸とを組み合わせており、この単一の複合部分からの蛍光発光がグルコース結合度に応じて変化する(米国特許第5,503,770号明細書)。蛍光色素と、ボロン酸を付加した単一のビオロゲン部分を含む消光剤とを含むグルコースセンサが、合成及び研究されている(例えば、Gamsey, S.他、2006 Langmuir 22:9067-9074;Thoniyot, P.他、2006 Diabetes Technol Ther 8:279-287;Cordes, D.B.他、2005 Langmuir 21:6540-6547;Cordes, D.B.他、2005 Org Biomol Chem 3:1708-1713;Cappuccio, E.E.他、2004 J Fluoresc 14:521-533;Gamsey, S.他、2007 J Am Chem Soc 129:1278-1286及びCordes, D.B.他、2006 Angew Chem Int Ed Engl 45:3829-3832)。
【0003】
8−ヒドロキシピレン−1,3,6−トリスルホン酸(HPTS)及びその誘導体を含む蛍光色素は既知であり、検体検出で使用されている。例えば、米国特許第6,653,141号明細書、同第6,627,177号明細書、同第5,512,246号明細書、同第5,137,833号明細書、同第6,800,451号明細書、同第6,794,195号明細書、同第6,804,544号明細書、同第6,002,954号明細書、同第6,319,540号明細書、同第6,766,183号明細書、同第5,503,770号明細書及び同第5,763,238号明細書、国際出願PCT/US2003/030167号明細書並びに同時係属中の米国特許出願第10/456,895号明細書及び同第11/296,898号明細書(これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される)を参照されたい。国際出願PCT/US2003/030167号明細書は、ビス置換HPTS誘導体を記載しているが、それらは本明細書中に開示するビス置換HPTS化合物とは構造が異なり、記載されているその合成方法は、本明細書中に開示する合成方法と異なるものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
検体センサを合成するための現行対策の一環として、本発明者等は、新たなモノ置換及びビス置換HTPS蛍光色素を開発した。これらの色素は、検体結合部分と組み合わせて使用することにより、in vivoにおける検体レベルのリアルタイム測定を達成し得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
モノ置換色素
下記一般構造を有するHPTSのN置換モノスルホンアミド誘導体が本発明において開示される:
【0006】
【化1】

【0007】
(式中、R及びRは独立して、H、陰イオン基及び反応基から成る群から選択されるが、但し、R及びRは、少なくとも1つの陰イオン基及び少なくとも1つの反応基を総じて含むものとし、Mは対イオンである)。
【0008】
幾つかの実施の形態では、陰イオン基がスルホン酸である。
【0009】
幾つかの実施の形態では、反応基が、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド、メタクリルアミド及びスチリル等から成る群から選択されるエチレン性不飽和重合性基である。
【0010】
幾つかの実施の形態では、反応基が、カルボン酸、アルデヒド、アルキン、アジド、活性化エステル、スクシンイミド及びニトロベンゾエートから成る群から選択されるカップリング基を含み、該カップリング基が化合物をポリマー又は支持体に結合させることを可能にする。
【0011】
及びRのうちの一方がHである実施の形態では、他方の基が陰イオン基と反応基とを両方とも含む。
【0012】
幾つかの実施の形態では、R及びRが環状構造中で互いに結合する。
【0013】
1.モノ−CysMA
下記構造を有するモノ−CysMAと称するモノ置換蛍光色素が、本発明の好ましい実施の形態により開示される。
【0014】
【化2】

【0015】
モノ−CysMAを製造する方法が、本発明の別の実施の形態により開示される。本方法は下記工程を含む。
【0016】
【化3】

【0017】
2.モノ−MA
下記構造を有するモノ−MAと称する別のモノ置換蛍光色素が、本発明の好ましい実施の形態により開示される。
【0018】
【化4】

【0019】
モノ−MAを製造する方法が、本発明の別の実施の形態により開示される。本方法は下記工程を含む。
【0020】
【化5】

【0021】
ビス置換色素
下記一般構造を有するHPTSのN置換ビススルホンアミド誘導体が開示される:
【0022】
【化6】

【0023】
(式中、R及びRは独立して、H、陰イオン基及び反応基から成る群から選択されるが、但し、R及びRは、少なくとも1つの陰イオン基及び少なくとも1つの反応基を総じて含むものとし、Mは対イオンである)。
【0024】
幾つかの実施の形態では、陰イオン基がスルホン酸である。
【0025】
幾つかの実施の形態では、反応基が、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド、メタクリルアミド及びスチリル等から成る群から選択されるエチレン性不飽和重合性基である。
【0026】
幾つかの実施の形態では、反応基が、カルボン酸、アルデヒド、アルキン、アジド、活性化エステル、スクシンイミド及びニトロベンゾエートから成る群から選択されるカップリング基を含み、該カップリング基が化合物をポリマー又は支持体に結合させることを可能にする。
【0027】
幾つかの実施の形態では、R及びRが環状構造中で互いに結合する。
【0028】
下記構造を有するビス−CysMAと称するビス置換蛍光色素が、本発明の好ましい実施の形態により開示される。
【0029】
【化7】

【0030】
ビス置換色素を製造する方法が、本発明の別の実施の形態により開示される。本方法は下記工程を含む。
【0031】
【化8】

【0032】
グルコースセンサ
本明細書中に記載のモノ置換色素又はビス置換色素と、ボロン酸置換ビオロゲン、又はボロン酸で官能化されたピリジニウム塩及びキノリニウム塩等の、ボロン酸を含む消光剤(quencher)とを含むグルコースセンサが、本発明の別の実施の形態により開示される。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】pH5における40%DMAA中のモノ−CysMAとトリ−CysMAとの比較を示す図である。
【図2】モノ−CysMAのpHプロファイルを示す図である。
【図3】グルコースに対するモノ−CysMA応答を示す図である(40%DMAA中、モノ−CysMA+3,3’−oBBV)。
【図4】種々のpHにおけるモノ−MAの蛍光スペクトルを示す図である。
【図5】種々のpHにおけるモノ−CysMAの蛍光スペクトルを示す図である。
【図6】種々のpHにおけるトリ−CysMAの蛍光スペクトルを示す図である。
【図7】3,3’−oBBVを伴ったHPTS色素のStern−Volmer比較を示す図である。
【図8】種々の色素及び3,3’−oBBVによるグルコース応答の比較を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
色素
本明細書中で使用する場合、「蛍光体」又は「蛍光体色素」若しくは「色素」という用語は、適切な波長の光に曝されると、光を発する、すなわち、蛍光を発する化合物を指す。
【0035】
本明細書中で使用する場合、「カップリング基」とは、ポリマー、支持体マトリックス等、特に予め形成されたヒドロゲルと共有結合を形成し得る反応性官能基である。かかる反応性官能基としては、カルボン酸、アルデヒド、アルキン及びアジド、並びにスクシンイミド及びニトロベンゾエート等の活性化エステル、又はポリマー、支持体マトリックス等、特に予め形成されたヒドロゲルと共有結合し得る任意の他の単官能性リンカー化学物質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0036】
本明細書中で使用する場合、「陰イオン基」とは、任意の負に帯電した基(例えば、SO、HPO、CO及び
【0037】
【化9】

【0038】
)である。
【0039】
本明細書中で使用する場合、「対イオン」とは、色素分子中の反対電荷のイオンに結合するイオンである。非限定的な例の対イオンとしては、H、アルカリ金属イオン、Li、Na、K、Rb、Cs、Fr、オニウムイオン及びNR(式中、Rは、アルキル基、アルキルアリール基及び芳香族基から成る群から選択される)が挙げられる。当業者は、対イオンが、センサに組み込まれても色素の機能に影響を及ぼさないことを認識している。センサが生理液中に存在する場合、対イオンは、生理液中の既存のイオンと平衡化する。
【0040】
本発明の色素は、グルコースセンシング用途において通常生じる条件下で使用する場合、ビオロゲン等の電子受容体分子による消光に対して応答性であり、光退色に対して耐性であり、光酸化、加水分解及び生分解に対して安定である。実施形態によっては、色素がスルホンアミド官能基を介してポリマーと結合する。この高分子色素は、水溶性、水不溶性、有機溶媒可溶性又は有機溶媒不溶性であってもよい。検知を起こすために、検知部分(検体、色素及び消光剤)を物理的に近接させて、相互作用させる、すなわち、分子レベルで且つ検出すべき化学種と平衡化した状態で混合させて、消光を起こさせる。
【0041】
消光剤
本明細書中で使用する場合、「消光剤」という用語は、その存在時に、蛍光体の発光を低減する化合物を指す。
【0042】
実施形態によっては、消光剤部分は、グルコース認識を提供する。かかる部分は、芳香族ボロン酸を含む。より具体的には、ボロン酸は、共役窒素含有複素環式芳香族ビスオニウム構造(例えば、ビオロゲン)に共有結合され、ここでボロン酸は、水性媒質、有機媒質又は組合せ媒質中でグルコースと可逆的に反応して、ボロン酸エステルを形成する。反応の程度は、媒質中のグルコース濃度に関連する。
【0043】
ビスオニウム塩は、共役複素環式芳香族二窒素化合物から調製される。共役複素環式芳香族二窒素は、例えばジピリジル、ジピリジルエチレン、ジピリジルフェニレン、フェナントロリン及びジアザフルオレンである。両方の窒素が置換され得る上記共役複素環式芳香族二窒素化合物の全ての異性体が本発明で有用であることが理解される。
【0044】
実施形態によっては、3,3’−oBBVを消光剤部分として使用してもよい。3,3’−oBBVの構造は:
【0045】
【化10】

【0046】
である。
【0047】
モノ置換色素
下記一般構造を有するHPTSのN置換モノスルホンアミド誘導体が本発明において開示される:
【0048】
【化11】

【0049】
(式中、Mは対イオンであり、R及びRは個々にH−又は有機基であるか、又はR及びRは必要に応じて、反応基及び陰イオン基、好ましくはスルホネートイオンを含むが、但し、R及びRのうちの一方がHである場合には、他方が有機基であり、R及びRが共に有機基である場合には、R及びRのうちの少なくとも一方が、重合性基又はカップリング基から選択される反応基、好ましくは重合性基を含むものとする)。実施形態によっては、R及びRは環状構造中で互いに結合されていてもよい。重合性基は好ましくは、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド、メタクリルアミド(methacrylamido)、スチリル等を含むエチレン性不飽和基である。色素を既存のポリマー又は支持体と結合させるのに用いられるカップリング基としては、カルボン酸、アルデヒド、アルキン及びアジド、並びにスクシンイミド及びニトロベンゾエート等の活性化エステルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
重合性基を1つだけ含む色素は、従来技術における重合性HPTS誘導体とは対照的に、架橋剤として作用しないため、ヒドロゲル及び他の検知ポリマーを製造するのに有益である。さらに、1点でのみポリマーマトリックスと結合する色素の基は、固定化状態でより大きな移動度を有するため、消光剤とのより良好な相互作用を可能にすると仮定される。相互作用は、生理pHで完全にイオン化した酸基の存在によってさらに改良される。好ましい色素は、ピレン環上の1つのスルホネート基がN置換スルホンアミドに変換するHPTSのモノ置換誘導体である。N置換基は、エチレン性不飽和基、及び必要に応じてスルホン酸基又はその塩と共有結合する結合基を含む。エチレン性不飽和基は好ましくは、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド(acrylamido)、メタクリルアミド及びスチリルである。モノ置換基を含む色素はまた、かかる色素のpKが生理条件に最適なもの、すなわちpH7.4となることから有益である。
【0051】
実施形態によっては、N置換スルホンアミド誘導体が、塩化スルホニル中間体と、第一アミン(R−NH)との反応によって形成される。他の実施形態において、N,N−ビス置換スルホンアミド誘導体は、第二アミン(R−NH−R)との反応によって形成される。必要に応じて、これらのR基は、環状第二アミンを形成するように連結されてもよい。
【0052】
下記スキームに、第二アミン及び芳香族アミンを含む種々のタイプのモノ置換色素を包含する構造例を挙げる。
【0053】
【化12】

【0054】
本明細書中で使用される幾つかのHPTS色素構造としては:
【0055】
【化13】

【0056】
が挙げられる。
【0057】
1.モノ−CysMA
モノ−CysMAの構造は:
【0058】
【化14】

【0059】
である。
【0060】
当然ながら、実施形態によっては、HPTSコア上のCys−MA以外の置換基が負に帯電し且つ重合性基を有するものであれば、その置換基は本発明の態様に適合する。システイン酸のL立体異性体又はD立体異性体のいずれを使用してもよい。同様に、上記に示されるモノ−CysMAに対する変形形態において、Naに加えて他の対イオン、例えばNBuを使用してもよい。他の変形形態では、スルホン酸基が、例えば、リン酸、カルボン酸等の官能基で置き換えられてもよい。
【0061】
モノ−CysMAの合成をスキーム1に示す。150℃20分間のHPTSと30%硫酸との反応により、3−ヒドロキシピレン−5−スルホン酸ナトリウム1が収率10%で得られた。1をアセチル化した後に、2を塩素化することにより、中間体3が得られた。これは、HPTS−Clに類似しているが、塩化スルホニルを1つしか有しない。重合性基がシステイン酸部分を介して結合し、3と反応して、化合物4が得られる。重合性基に影響を及ぼすことなく4のクロロスルホン化が達成され、ポリスチレンビーズによる精製後に、モノ−CysMAが2工程にわたって収率50%で得られた。この色素の特性決定はH NMR、HPLC及びMSにより行った。
【0062】
スキーム4に関して、磁気攪拌子を備えた50mL容丸底フラスコに、HPTS(9.5mmol、5g)及び30%HSO(35mL)を充填した。この混合物を150℃で20分間加熱し、次に周囲温度で10分間冷却した。溶液を100gの砕氷に注ぎ入れ、水で200mLに希釈した。この混合物をイソプロピルアセテート(200mL×4)で抽出し、真空中で濃縮させた。残渣をシリカゲル(3g)と混合し、細粉末に砕き、Biotage 40Mカートリッジに乾燥装填した。5%MeOH:(5%NEt:CHCl)→15%MeOH:(5%NEt:CHCl)を用いた勾配溶出により残渣を精製し、1のトリエチルアミン塩を得た(0.281g)。塩を1M HClで処理し、イソプロピルアセテートで抽出し、イソプロピルアセテート層をMgSOにより乾燥させ、真空中で濃縮して、褐色/緑色の発泡体として1を得た。1の合成はE. Tietze及びO. Bayer 1939 Ann 540:189-210により以前に報告されている。TLC(MeOH:CHCl:NEt、2:7:1)R=0.23。H NMR(500MHz,CDOD)δ7.94(t,J=7.6Hz,1H)、7.97(d,J=9.4Hz,1H)、8.02(d,J=9.2Hz,1H)、8.11(t,J=7.7Hz,2H)、8.25(s,1H)、8.39(d,J=9.1Hz,1H)、8.98(d,J=9.3Hz,1H)。
【0063】
【化15】

【0064】
スキーム5に関して、磁気攪拌子を備えた50mL容丸底フラスコに、1(1.7mmol、0.5g)、無水酢酸(30mL)及び酢酸ナトリウム(3.4mmol、0.279g)を充填した。この混合物を150℃で2時間加熱し、次に周囲温度に冷却した。溶液をエーテル:ヘキサン(1:1、50mL)で沈殿させ、固体をガラス漏斗上に回収し、エーテルで洗浄した。固体をシリカゲル(3g)と混合し、細粉末に砕き、Biotage 40Mカートリッジに乾燥装填した。5%MeOH:CHCl→15%MeOH:CHClを用いた勾配溶出により生成物を精製して、クリーム色の固体として2を得た(0.4636g)。TLC(20%MeOH:CHCl)R=0.49。
【0065】
【化16】

【0066】
スキーム6に関して、磁気攪拌子を備えた50mL容丸底フラスコに、2(1.28mmol、0.463g)、CHCl(20mL)及び塩化オキサリル(3.84mmol、1.92mLの2.0MのCHCl溶液)を充填した。DMF(0.2mL)を滴下し、この混合物を27時間還流させた。溶液を室温に冷却し、5gのシリカゲルと混合し、ガラス漏斗を通して濾過した。3を含有する濾液を真空中で約5mLまで濃縮し、新たに調製した4(1.63mmol、0.872g)をNEt(1.63mmol、0.227mL)と共に添加した。この混合物を13.5時間室温で攪拌し、形成される沈殿物を濾過により除去した。濾液を真空中で濃縮し、Biotage 40Mカートリッジに装填し、5%MeOH:(5%NEt:CHCl)→30%MeOH:(5%NEt:CHCl)を用いた勾配溶出により精製した。所望の画分を合わせて、1M HClで処理し、EtOAcで抽出した。EtOAc層をMgSOにより乾燥させ、真空中で濃縮すると、黄色の発泡体が得られた。この発泡体をクロロスルホン酸(5mL)で処理し、混合物を1時間室温で攪拌した。溶液を氷の上に注ぎ、3M NaOHで塩基性とした。橙色の水層をポリスチレン−ジビニルベンゼンビーズ(250g)に吸着させ、水で洗浄してあらゆる塩を除去した。MeOHを用いて所望の生成物をビーズから抽出した。MeOH/水層を真空中で濃縮し、次にアセトンで沈殿させて、0.1947gのモノ−CysMAを得た。H NMR(500MHz,DO)δ0.80(m,2H)、2.12(s,3H),3.09(m,4H)、3.24(m,2H)、4.26(t,J=6.8Hz,1H)、5.15(s,1H)、5.21(s,1H)、8.19(s,1H)、8.54(d,J=9.6Hz,1H)、8.91(m,3H)、9.14(s,1H);MS(MALDI−TOF)C262714、MH734.05。
【0067】
【化17】

【0068】
米国特許出願第11/671,880号明細書において以前に記載されているように、モノ−CysMAを含有するヒドロゲルを調製し、モノ−CysMAの蛍光特性(励起(ex)、発光(em)及びpK)を評価した。励起スペクトル及び発光スペクトルを図1に示し、トリ−CysMAと比較する。
【0069】
ゲルによりpH調査を行った。データを図2にまとめる。このデータから、pK=7.2である。このため、モノ置換基は、HPTS(pK=7.3)に比べてpKの変化が最小限である、重合性基及びスルホネートの組み込みを可能にする。
【0070】
米国特許出願第11/671,880号明細書において以前に記載されているように、40%DMAAゲルを調製した(図3)。このため、モノ−CysMAはpH応答性色素として且つグルコース応答性色素として機能する(トリ−CysMAも同様に機能する)。
【0071】
2.モノ−MA
モノ−MAの構造は:
【0072】
【化18】

【0073】
である。
【0074】
モノ−MAの合成をスキーム2に示す。3とアミノプロピルメタクリルアミドとの反応によりピレン7が得られる。7のクロロスルホン化により所望の生成物であるモノ−MAが得られる。この色素は、負電荷を2つしか含有しないという点で特有である。そのため、1つの色素分子が1つの消光剤に結合することにより、電荷のバランスがとれた1:1複合体を得ることができる。
【0075】
スキーム7に関して、下記方法に従ってモノ−MAを生成した。磁気攪拌子を備えた50mL容丸底フラスコに、2(0.591mmol、0.214g)、CHCl(10mL)及び塩化オキサリル(1.8mmol、0.9mLの2.0MのCHCl溶液)を充填した。DMF(0.1mL)を滴下し、この混合物を27時間還流させた。溶液を室温に冷却し、5gのシリカゲルと混合し、ガラス漏斗を通して濾過した。3を含有する濾液を真空中で約5mLまで濃縮し、新たに調製した6(0.65mmol、0.116g)をNEt(0.7mmol、0.097mL)と共に添加した。この混合物を20時間室温で攪拌し、形成される沈殿物を濾過により除去した。濾液を真空中で濃縮し、Biotage 40Mカートリッジに装填し、5%MeOH:CHCl→15%MeOH:CHClを用いた勾配溶出により精製して、黄色の固体を得た(46mg)。この固体をクロロスルホン酸(1mL)で処理し、混合物を1時間室温で攪拌した。溶液を氷の上に注ぎ、3M NaOHで塩基性とした。橙色の水層をポリスチレン−ジビニルベンゼンビーズ(50g)に吸収させ、水で洗浄してあらゆる塩を除去した。MeOHを用いて所望の生成物をビーズから抽出した。MeOH/水層を真空中で濃縮し、次にアセトンで沈殿させて、8mgのモノ−MAを得た。
【0076】
【化19】

【0077】
モノ−MA色素を調製し、その量子収率を他のHPTS誘導体と比較した。HPTS、モノ−MA、モノ−CysMA及びトリ−CysMAに関する発光/吸光度(Em/Abs)比の概要を表1に示す。実数値は任意のものであるが、比較に用いられ得るため、本発明者等はこれを見かけの量子収率とみなしている。図4、図5及び図6は、それぞれ種々のpHにおける、DMAA膜中のモノ−MA、モノ−CysMA及びトリ−CysMAの蛍光励起スペクトル及び蛍光発光スペクトルを示す。
【0078】
【表1】

【0079】
色素全てに関するStern−Volmer曲線を図7にまとめる。モノ−MAは他の色素に比べ最も効果的に消光する。これは、色素と消光剤との間の電荷間のマッチングの結果であると見られる。すなわち、色素が2つの負電荷を有し、消光剤が2つの負電荷を有するためである。
【0080】
40%DMAAを用いて3つの重合性色素を固定化し、pH調査によりそれらのpKを測定した。結果を表2にまとめる。
【0081】
【表2】

【0082】
HPTSに比べ、モノ置換色素はより低いpKを有する。いかなる特定の理論にも拘束されることを望むものではないが、各色素の有効pKは、HPTSに対する2つの構造修飾、例えば、ピレンコア上のスルホンアミド置換基及びリンカー上の陰イオン性置換基の結果であると見られる。pKにより色素が生理範囲内のpH変化に対してより応答性となるため、モノ置換の色素が有益である。
【0083】
3,3’−oBBVを伴いpH7.4PBS中、グルコース応答用の溶液中で色素を試験した(図8)。また、色素を、これまでに記載した配合を用いた40%DMAAゲル中で固定化し、グルコース応答実験を行った(図3)。
【0084】
ビス置換色素
下記一般構造を有するHPTSのN置換ビススルホンアミド誘導体が開示される:
【0085】
【化20】

【0086】
(式中、Mは対イオンであり、R及びRは個々にH−又は有機基であるか、又はR及びRは必要に応じて、反応基及び陰イオン基、好ましくはスルホネートイオンを含むが、但し、R及びRのうちの一方がHである場合、他方は有機基であり、R及びRが共に有機基である場合、R及びRのうちの少なくとも一方が、重合性基又はカップリング基から選択される反応基、好ましくは重合性基を含む)。実施形態によっては、R及びRは環状構造中で互いに結合されていてもよい。重合性基は好ましくは、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチリル等を含むエチレン性不飽和基である。色素を既存のポリマー又は支持体と結合させるのに用いられるカップリング基としては、カルボン酸、アルデヒド、アルキン及びアジド、並びにスクシンイミド及びニトロベンゾエート等の活性化エステルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
下記スキームに、第二アミン及び芳香族アミンを含む種々のタイプのビス置換色素を包含する構造例を挙げる。
【0088】
【化21】

【0089】
下記構造を有するビス−CysMAと称するビス置換蛍光色素が、本発明の好ましい実施形態により開示される。
【0090】
【化22】

【0091】
ビス−cysMAを製造する方法が、本発明の別の実施形態により開示される。本方法は下記工程を含む。
【0092】
【化23】

【0093】
ビス置換色素は架橋剤として作用する。ビス置換色素はまた、三置換色素と比較して、生理範囲内のpH変化に対して色素がより応答性となるより最適なpKを有し得る。さらに、色素と結合する複数の官能基を有することが可能である(例えば、1つのスルホンアミドが重合性基を含有し得る一方で、他のものがスルホン酸等の陰イオン基を含有していてもよい)。
【0094】
スキーム1は、化合物3を合成するのに使用される工程を示す。150℃20分間のHPTSと30%硫酸との反応により、3−ヒドロキシピレン−5−スルホン酸ナトリウム1が収率10%で得られた。1をアセチル化した後に、2を塩素化することにより、中間体3が得られた。これは、HPTS−Clに類似しているが、塩化スルホニルを1つしか有しない。
【0095】
スキーム3に関して、塩基(例えば、ピリジン、KCO等)の存在下で化合物3をフェノールと反応させて、スルホン酸エステル8を得る。8のクロロスルホン化を行って、ビス塩化スルホニル9を得る。9と4との反応により10が得られ、塩基による脱保護により、ビス−CysMAが得られる。
【0096】
グルコースセンサ
本発明のグルコースセンサは、グルコース結合部分と操作可能にカップリングする蛍光体を含み、この際、グルコースの結合は、蛍光体(fluophores)濃度(例えば、発光強度)における明らかな光学変化を起こす。例えば、ボロン酸を付加したビオロゲン(例えば、3,3’−oBBV)又はボロン酸で官能化されたピリジニウム塩等のグルコース結合部分が、本明細書中に記載のもの等の蛍光色素に操作可能にカップリングする。グルコース結合部分は蛍光色素の発光強度を抑え(quench)、この際、消光度がグルコースの結合を受けて減少し、その結果、グルコース濃度に関連する発光強度が増大する。
【0097】
実施形態によっては、グルコースセンサシステムは、検知部分(例えば、色素−消光剤)が互いに相互作用(消光)するのに十分に物理的に接近した状態を維持するように、検知部分を固定化する手段を含む。in vivoにおける検知が望ましい場合、かかる固定化手段は好ましくは、水性環境中(例えば、血管内)で不溶性であり、グルコースにとって透過性であり、且つ検知部分にとって不透過性である。典型的に、固定化手段は水不溶性有機ポリマーマトリックスを含む。例えば、色素−消光剤は、DMAA(N,N’−ジメチルアクリルアミド)ヒドロゲルマトリックスにより有効に固定化され、in vivoにおけるグルコース検知が可能となり得る。
【0098】
典型的なセンサの構成は、1つ又は複数の励起波長で光を発するように構成される光源と、光源から光を化学指標系(例えば、蛍光色素、消光剤及び固定化ポリマー)に伝送するように構成される光ファイバと(ここで、指標系は好ましくは、末端領域の光ファイバに沿って光路内に配置され、(例えば、血管内の)グルコースを幾らか含有する生理液と接触する)、1つ又は複数の発光波長における発光蛍光を測定するように構成される検出器とを備える。
【0099】
グルコースセンサ化学物質、装置の構成、及びハードウェアとしては、同時係属中の米国特許出願第10/456,895号明細書、同第11/296,898号明細書、同第11/671,880号明細書、同第11/782,553号明細書、同第60/888,477号明細書、同第60/888,475号明細書、同第60/917,309号明細書、同第60/917,307号明細書、同第60/915,372号明細書及び同第60/949,145号明細書(これらはそれぞれ、その全体が参照により本明細書に援用される)に開示されている任意の実施形態が挙げられ得る。
【0100】
センサのためのポリマーマトリックス
in vivo用途に関しては、センサは、好ましくは、1つ又は複数のポリヒドロキシル有機化合物を含有するか、又は該化合物を含有する筋肉のような組織中に埋め込まれている、例えば血管内の生理液の移動している流れにおいて使用される。したがって、検知部分はいずれもセンサアセンブリから抜け出ないことが好ましい。したがって、in vivoでの使用に関して、検知構成成分は、有機ポリマー検知アセンブリの一部である。可溶性色素及び消光剤は、検体の通過を可能にするが、検知部分の通過を阻止する半透膜により閉じ込められ得る。このことは、検体分子よりも実質的に大きい可溶性分子(検体の分子量の少なくとも2倍、又は1000より大きい、好ましくは5000より大きい分子量)を検知部分として使用すること、及び検知部分が定量的に保持されるように2つの間で特定の分子量カットオフを有する選択的半透膜(例えば、透析又は限外濾過膜)を用いることにより実現することができる。
【0101】
好ましくは、検知部分は、グルコースにとって自由に透過性である不溶性ポリマーマトリックスに固定化される。ポリマーマトリックスは、有機ポリマー、無機ポリマー又はそれらのポリマーの組合せで構成され得る。マトリックスは、生体適合性材料で構成されてもよい。或いは、マトリックスは、所定の検体にとって透過性である第2の生体適合性ポリマーでコーティングされる。
【0102】
ポリマーマトリックスの一機能は、検体との接触を可能とし、且つ検体をボロン酸に結合させると同時に、蛍光体及び消光剤部分を一緒に保持及び固定化してこれらの部分を動作可能にカップリングすることである。この効果を達成するには、マトリックスは、好ましくは、媒質中では不溶性であり、マトリックスと検体溶液との間で高表面積界面を確立することにより検体と密接に結び付かなくてはならない。例えば、超薄フィルム又は微孔質支持体マトリックスが使用され得る。或いは、マトリックスは、検体溶液中で膨潤性であり、例えばヒドロゲルマトリックスが水系で使用される。場合によっては、検知ポリマーは、光導管の表面のような表面に結合されるか、又は微孔質膜中に含浸される。全ての場合において、マトリックスは、好ましくは、結合部位への検体の輸送を妨害せず、その結果、2相間で平衡が確立され得る。超薄フィルム、微孔質ポリマー、微孔質ゾルゲル及びヒドロゲルを調製するための技法は当該技術分野で確立されている。有用なマトリックスは全て、検体透過性であるとして規定される。
【0103】
本発明の実施形態にはヒドロゲルポリマーが好ましい。本明細書中で使用する場合、ヒドロゲルという用語は、実質的に膨潤するが、水に溶解しないポリマーを指す。かかるヒドロゲルは、線形、分岐状若しくは網状ポリマー、又は高分子電解質複合体であってもよいが、但し、可溶性又は浸出性の画分を含有しないものとする。典型的に、ヒドロゲルの網状構造は、水溶性ポリマー上で実施される架橋工程により調製されるため、膨潤するが水性媒体に溶解しない。代替的に、ヒドロゲルポリマーは、親水性モノマーと架橋モノマーとの混合物を共重合して水膨潤性の網状ポリマーを得ることによって調製される。かかるポリマーは、付加重合若しくは重縮合、又は組合せプロセスのいずれかによって形成される。このような場合、検知部分は、網目構造形成モノマーと組み合わせたモノマー誘導体を用いた共重合によってポリマー中に組み込まれる。代替的に、反応部分は、後重合反応を用いて、既に調製されたマトリックスとカップリングする。上記検知部分は、ポリマー鎖、又は鎖と結合するペンダント基中の単位である。
【0104】
また、本発明において有用なヒドロゲルは、色素及び消光剤が共に共有結合する単一の網目構造等のモノリシックポリマーであってもよく、又は多成分ヒドロゲルであってもよい。多成分ヒドロゲルとしては、相互貫入網目構造、高分子電解質複合体、及びヒドロゲルマトリックス中の第2のポリマーの分散体を含む水膨潤性複合材が得られるような2つ以上のポリマーの様々な他のブレンド、及び交互ミクロレイヤーアセンブリが挙げられる。
【0105】
モノリシックヒドロゲルは典型的に、HEMA、PEGMA、メタクリル酸、ヒドロキシエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、N,N’−ジメチルアクリルアミド等を含むがこれらに限定されない親水性モノマーのフリーラジカル共重合によって形成され、イオン性モノマーとしては、メタクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、スルホプロピルメタクリル酸ナトリウム等が挙げられ、架橋剤としては、エチレンジメタクリレート、PEGDMA、N,N’−メチレン−ビス−アクリルアミドトリメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる。モノマー同士の比は、当該技術分野において確立された原理を用いて、透過性、膨潤指数及びゲル強度を含む網目構造特性を最適なものにするように選択される。色素の濃度は、発光強度を最適なものにするように選択される。色素に対する消光剤の比は、所望の測定可能なシグナルが生じるのに十分な消光をもたらすように調節される。
【0106】
代替的に、モノリシックヒドロゲルは重縮合によって形成され得る。
【0107】
本方法の条件下でボロン酸と反応してボロン酸エステルを形成し得るポリマーは、マトリックスポリマーとして好ましくない。セルロースポリマー、多糖類、ポリビニルアルコール及びそのコポリマー等を含むがこれらに限定されないかかるポリマーは、1,2−又は1,3−ジヒドロキシ置換基を有する。
【0108】
明瞭性及び理解の目的で本発明を幾らか詳細に記載してきたが、本発明の真の範囲を逸脱することなく、形態及び詳細において様々な変更がなされ得ることは当業者に理解されよう。図、表及び付録並びに上記で参照した特許、出願及び刊行物は全て、参照により本明細書に援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
化合物:
【化1】

(式中、R及びRは独立して、H、陰イオン基及び反応基から成る群から選択されるが、但し、R及びRは、少なくとも1つの陰イオン基及び少なくとも1つの反応基を総じて含むものとし、Mは対イオンである)。
【請求項2】
前記陰イオン基がスルホン酸である、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記反応基が、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド、メタクリルアミド及びスチリルから成る群から選択されるエチレン性不飽和重合性基である、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記反応基が、カルボン酸、アルデヒド、アルキン、アジド、活性化エステル、スクシンイミド及びニトロベンゾエートから成る群から選択されるカップリング基を含み、該カップリング基が化合物をポリマー又は支持体に結合させることを可能にする、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
及びRが環状構造中で互いに結合する、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
化合物:
【化2】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項7】
化合物:
【化3】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項8】
化合物:
【化4】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項9】
化合物:
【化5】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項10】
化合物:
【化6】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項11】
下記工程を含む、MがNaである請求項10に記載の化合物を製造する方法。
【化7】

【請求項12】
化合物:
【化8】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項13】
下記工程を含む、MがNaである請求項12に記載の化合物を製造する方法。
【化9】

【請求項14】
化合物:
【化10】

(式中、R及びRは独立して、H、陰イオン基及び反応基から成る群から選択されるが、但し、R及びRは、少なくとも1つの陰イオン基及び少なくとも1つの反応基を総じて含むものとし、Mは対イオンである)。
【請求項15】
前記陰イオン基がスルホン酸である、請求項14に記載の化合物。
【請求項16】
前記反応基が、アクリロイル、メタクリロイル、アクリルアミド、メタクリルアミド及びスチリルから成る群から選択されるエチレン性不飽和重合性基である、請求項14に記載の化合物。
【請求項17】
前記反応基が、カルボン酸、アルデヒド、アルキン、アジド、活性化エステル、スクシンイミド及びニトロベンゾエートから成る群から選択されるカップリング基を含み、該カップリング基が化合物をポリマー又は支持体に結合させることを可能にする、請求項14に記載の化合物。
【請求項18】
及びRが環状構造中で互いに結合する、請求項14に記載の化合物。
【請求項19】
化合物:
【化11】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項20】
下記工程を含む、MがNaである請求項19に記載の化合物を製造する方法。
【化12】

【請求項21】
化合物:
【化13】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項22】
化合物:
【化14】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項23】
化合物:
【化15】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項24】
化合物:
【化16】

(式中、Mは対イオンである)。
【請求項25】
システイン酸のL立体異性体、D立体異性体、又はL立体異性体及びD立体異性体(sterioisomers)を含む、請求項1又は14に記載の化合物。
【請求項26】
請求項1又は14に記載の化合物を含む、ヒドロゲル。
【請求項27】
請求項1又は14に記載の化合物を含む、グルコースセンサ。
【請求項28】
ボロン酸を含む消光剤部分をさらに含む、請求項27に記載のグルコースセンサ。
【請求項29】
ボロン酸を含む前記消光剤部分が、3,3’−oBBV:
【化17】

である、請求項28に記載のグルコースセンサ。
【請求項30】
請求項27に記載のグルコースセンサを含む、ヒドロゲル。
【請求項31】
MがNaである、請求項10、12又は19に記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−535903(P2010−535903A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520286(P2010−520286)
【出願日】平成20年8月6日(2008.8.6)
【国際出願番号】PCT/US2008/072359
【国際公開番号】WO2009/021057
【国際公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【出願人】(507262693)グルメトリックス,インコーポレイテッド (2)
【氏名又は名称原語表記】GluMetrics,Inc.
【住所又は居所原語表記】15375 Barranca Parkway, Ste I−108,Irvine, CA 92618 U.S.A.
【Fターム(参考)】