説明

検査用容器

【課題】 蓋材により内容物を収容した容器の密封性を確保するとともに、蓋材に装着される開封キャップにより、蓋材を取り外すことなく蓋材の閉塞壁を切断し、内容物の注出を可能とする検査用容器を提供する。
【解決手段】 内容物を収容・注出する検査用容器1であって、口部22が形成された容器本体2と、口部22に装着され、容器本体2を密封する蓋材3と、蓋材3に装着される開封キャップ4と、を備え、蓋材3が、口部22を塞ぐ閉塞壁34を有するとともに、開封キャップ4が、注出口421と、閉塞壁34を切断する切断部431と、を有し、開封キャップ4を蓋材3に装着するに際して、切断部431が、閉塞壁34を切断し、内容物の注出を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、蓋やキャップの取り外しを要せずに容器を密封状態から開封状態にし、内容物を適量注出可能とする容器に関し、特に、医療や医薬の分野における検体の検査及び診断等に用いる検査用の容器の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
医療や医薬の分野における遺伝子検査において、人体より採取した検体より病原菌の有無を検出する手法がいくつか知られている。
【0003】
これらの手法において、抽出した病原菌の遺伝子DNAと所定の試薬を混合し、所定の温度でインキュベートし、標的となる遺伝子DNAを増幅することで、検出を容易にするLAMP法という遺伝子の増幅法が特に注目されている(非特許文献1)。この手法により、従来の遺伝子検査に比べ、検査時間が短縮されるとともに、極めて多量の増幅産物が得られることにより、標的遺伝子の有無を目視で判定することができ、検査の簡略化が図られている。
【0004】
【非特許文献1】ウイルス 第54巻 第1号 pp.107−112,2004
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような手法で遺伝子を増幅する場合、特に増幅する遺伝子が結核菌のような空気感染のおそれのある病原菌に関しては、以下のような問題があった。
【0006】
例えば、結核菌を含む検体を口部が開口した容器に所定の試薬と混合し、一定の温度で加熱処理を行うことによって標的遺伝子を抽出する過程において、誤って容器を倒して内容物をこぼしたり、開口した容器の口部より、結核菌が空気中に飛散することがあった。
このような場合においては、検査者が結核菌に感染する危険に曝され、検査者の安全性が確保されていなかった。
【0007】
また、このような危険を回避するために、容器を蓋で密封した状態で加熱処理等を行う場合がある。
しかしながら、このような場合でも、抽出した標的遺伝子を注出する際に、蓋を外し、さらに、適量を滴下するためのノズルキャップ等を再装着して、標的遺伝子を注出しなければならず、検査者が菌に接触する機会が増え、危険性が増加するとともに、部材の付け替え等の煩雑な過程を経なければならなかった。
【0008】
このような付け替えの煩雑さを解消するために、例えば、上述したノズルキャップの上にさらに蓋を装着することが考えられる。
しかしながら、この場合においては、容器とノズルキャップとの密封性、さらには、ノズルキャップと蓋との密封性の双方の密封性が万全でなければならず、部材点数が多くなるにつれ、漏洩等の危険が増すことになり、必要以上の注意を払わなければならなかった。
【0009】
以上のように、検査者の安全性は、LAMP法による遺伝子の増幅手法に限らず、確保されるべき課題であり、さらに遺伝子検査に限らず、通常の検査においても、検査者の安全確保のみならず、検査過程における蓋やキャップの付け替え等の煩雑な過程を排除し、検査用容器の密封性と抽出の容易性を両立させることが重要な課題となっている。
【0010】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたものであり、蓋材により内容物を収容した容器の密封性を確保するとともに、蓋材を取り外すことなく、内容物の注出を可能にする検査用容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決する本発明に係る検査用容器は、内容物を収容・注出する検査用容器であって、口部が形成された容器本体と、前記口部に装着され、前記容器本体を密封する蓋材と、前記蓋材に装着される開封キャップと、を備え、前記蓋材が、前記口部を塞ぐ閉塞壁を有するとともに、前記開封キャップが、注出口と、前記閉塞壁を切断する切断部と、を有し、前記開封キャップを前記蓋材に装着するに際して、前記切断部が、前記閉塞壁を切断し、前記内容物の注出を可能とする構成としてある。
【0012】
このような構成とした本発明に係る検査用容器によれば、蓋材により、内容物を収容した容器本体を密封状態にすることができる。
これにより、検査中における病原菌等の飛散等を回避することができ、検査者の安全性が確保される。
また、開封キャップを蓋材に装着するに際して、開封キャップに形成された切断部が、蓋材の閉塞壁を切断することで、蓋材を取り外すことなく容器本体に収容した内容物を注出口より注出することができる。
これにより、蓋材を取り外すことなく内容物の注出が可能となり、検査者の安全性が確保されるとともに、開封キャップの付け替え等の煩雑さも解消され、検査効率の向上が図られ、より迅速な検査により患者等の待ち時間が短縮される。
さらに、閉塞壁の切断後は、開封キャップにより、内容物の拡散が最小限に抑えられ、検査者の安全性が確保されるとともに、必要な量の内容物の注出も可能となる。
【0013】
また、本発明に係る検査用容器は、前記切断部が、前記閉塞壁を押し切ることで切断する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、例えば、開封キャップの蓋材への装着を双方の嵌め合いによる打栓としたような場合には、打栓と同時に切断部が閉塞壁を押し切って切断されることで、瞬時に閉塞壁を切断することができ、検査の効率化が図られる。
【0014】
また、本発明に係る検査用容器は、前記切断部が、前記閉塞壁に圧接しつつ、回動することで前記閉塞壁を切断する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、閉塞壁が徐々に切断されるため、容器内外の圧力の格差による急激な内容物の暴出等を回避することができ、検査者の安全性が確保される。
また、回動して切断することで、管状の注出経路を確保でき、内容物を確実に注出することができる。
【0015】
また、本発明に係る検査用容器は、前記開封キャップが、ネジ嵌合によって前記蓋材に装着され、前記開封キャップをネジ込む際に、前記切断部が前記閉塞壁を切断する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、開封キャップのネジ込みによる押圧力と回動が閉塞壁の切断力となるため、一定の切断力で閉塞壁が切断されることになり、安定した切断が実現されるため、更なる検査者の安全性と確実な注出経路の確保が図られる。
【0016】
また、本発明に係る検査用容器は、前記切断部が前記閉塞壁の切断を開始した後に回動する範囲を360度未満に規制する規制手段を備え、前記規制手段が、前記閉塞壁の一部の切断を妨げ、前記閉塞壁が脱落しないようにした構成とすることができる。
このような構成とすることにより、例えば、開封キャップのネジ込みにより閉塞壁を切断する場合、切断部が閉塞壁を切断しはじめてから360度回動するまでの間にネジ込みが完了して開封キャップが蓋材に螺着されるような規制手段を備えることができる。この結果、切断部が切断を開始した後に一回転しないことになり、閉塞壁の一部が切断されない未切断部が閉塞壁の一部に形成されることになる。
これにより、閉塞壁の全周が切り取られ、閉塞壁が脱落することより、閉塞壁自体で内容物の注出を妨害するようなことがなくなり、円滑な内容物の注出が確保される。
【0017】
また、本発明に係る検査用容器は、前記閉塞壁が、周縁部に切込線を有している構成とすることができる。
このような構成とすることにより、余分な力を入れることなく閉塞壁が徐々に切断されるため、切断労力が軽減されるとともに、正確な切断線が形成され、確実に注出経路を確保することができる。
【0018】
また、本発明に係る検査用容器は、前記開封キャップを前記蓋材に装着するに際して、前記切断部が前記閉塞壁を切断することなく前記開封キャップと前記蓋材が重合する領域を設けた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、開封キャップを蓋材に装着するに際して、直ちに切断部が閉塞壁を切断することなく開封キャップと蓋材が重なり合う領域が形成されるため、開封キャップを装着したままで、蓋材で容器本体を密封した状態を確保しつつ、検査用容器を一体的に保管することができる。これにより、開封キャップを別部品として管理する必要がなくなり、取り扱いが容易となる。
【0019】
また、本発明に係る検査用容器は、前記開封キャップが、前記内容物を濾過するフィルタ部を備え、前記フィルタ部が、前記開封キャップが前記蓋材に装着され、前記切断部が、前記閉塞壁を切断し、前記内容物の注出が可能となった状態において、前記内容物と接触しない部位に設けられた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、開封キャップにフィルタ部を備えることで、開封前はフィルタ部に内容物が接しない状態での保存が可能となり、開封後はフィルタ部によって内容物を濾過することができ、必要な物質を抽出するとともに、不要な物質を排除することができる。また、フィルタ部が、開封キャップが蓋材に装着され、切断部が、閉塞壁を切断し、内容物の注出が可能となった状態において、内容物と接触しない部位に設けられることで、例えば、当該検査用容器を正立した状態で、開封キャップを蓋材に装着した場合に、フィルタ部が内容物と接触することを濾過操作を行う直前まで避けることができる。これにより、濾過操作前の内容物とフィルタ部の接触から生じるフィルタ部の膨潤による目詰まり等の不具合を防止し、当該検査用容器を倒立させて行う濾過操作直前までフィルタ部の濾過機能を適正な状態のまま保つことができる。
【発明の効果】
【0020】
以上のような本発明によれば、蓋材により内容物を収容した容器の密封性を確保するとともに、蓋材に装着される開封キャップにより、蓋材を取り外すことなく蓋材の閉塞壁を切断し、内容物を注出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係る検査用容器の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0022】
図1は、本実施形態における検査用容器の一例を示す概略正面図である。図1に示す検査用容器1は、当該容器1を正立させた状態で下から順に、内容物を収容する容器本体2、容器本体2を密封する蓋材3及び蓋材3に装着される開封キャップ4の三つの部材から構成されている。
これらの部材は、例えば、ポリプロピレン,ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアセタール,ポリブチレンテレフタレート等のエンジニアリングプラスチックなどの熱可塑性樹脂を用いて、射出成形などにより製造することができる。
なお、各部材は、遮光を目的として着色してもよい。また、収容した内容物を外部から視認可能となるよう透明又は半透明色としてもよい。
【0023】
以下、各部材の詳細な構成について説明する。
ここで、図2は、本実施形態における検査用容器の一例を示す開封キャップが未装着の状態の概略正面図であり、図3は、図2のA−A断面図である。また、図4は、図3において破線を囲む部分を拡大して示す要部拡大断面図である。
[容器本体]
各図に示すように、まず、容器本体2は、有底筒状の容器形状を有し、内容物を収容する下側に位置する収容部21と、上側には内容物を注入・注出可能な口部22が設けられている。
収容部21は、可撓性を有し、検査用容器1を倒立させて外部から圧搾することで、内容物を注出可能な程度の強度で形成されている(図8参照)。
【0024】
そして、収容部21の上側には、外周側面に細い縦リブを形成したローレット211が設けられ、さらに収容部21と口部22の境界には、外周方向に張り出したフランジ部212とフランジ部212から垂下した把手リブ213(4箇)が設けられている(図2参照)。
このローレット211と把手リブ213は、後述する蓋材3や開封キャップ4とのネジ嵌合の際には、回転滑止めとなり、これより確実な螺着がなされる。
【0025】
次に、口部22は、上面側が開口され、外周側面には、後述する蓋材3とネジ嵌合を可能とするネジ山221が設けられている(図3参照)。
そして、口部22の上端内周面は、後述する蓋材3に形成した内周円筒部33の挿入が容易となるようテーパ面が形成されるとともに、また、同様な理由から蓋材3の内周円筒部33の先端外周面にもテーパ面が形成されている。これら双方により、蓋材3の容器本体2への円滑な挿入が図られる。
【0026】
また、容器本体2の底面は、検査用容器1を正立させた状態で自立可能となるよう底部が形成されている。そして、容器本体2の内側は、有底筒状に形成され、内径は、容器本体2の底面から口部22に向かって徐々に拡大するよう形成されている。
【0027】
[蓋材]
次に、蓋材3は、各図に示す例では、上述した容器本体2の口部22に装着可能な円筒形の部材であり、下部にはクロージャ部31、上部には円筒部32が形成されている。
また、クロージャ部31の内側には円筒部32の内周面と面一に垂下する内周円筒部33が設けられており、円筒部32の内側には閉塞壁34が設けられている。
【0028】
クロージャ部31は、容器本体2の口部22に螺着され、容器本体2の口部22を覆う部分である。このクロージャ部31の外周側面は、ローレット加工が施されており(図2参照)、容器本体2や開封キャップ4とのネジ嵌合の際、回転滑止めとなり、確実な螺着が図られる。
また、クロージャ部31の内周側面には、容器本体2の口部22のネジ山221と対をなすネジ溝311が形成されており、これにより、容器本体2と蓋材3がネジ嵌合されるようになっている(図3参照)。
【0029】
なお、本実施形態では、蓋材3の容器本体2の口部22への装着をネジ嵌合としたが、これに限定されるものでない。例えば、蓋材3の内周に突起を形成し、口部22の外周に溝を形成することで、双方の嵌め合いによる打栓などによってもよい。
【0030】
内周円筒部33は、図3に示すように、クロージャ部31の天面の裏面より円筒部32の内周面と面一に垂下し、クロージャ部31と同心円をなす筒状のリブである。内周円筒部33の先端外周面には、前述したようにテーパ面が形成されており、これにより、容器本体2の口部22への挿入が容易となる。
【0031】
また、内周円筒部33の外径は、容器本体2の口部22の内径と同一又は内周円筒部33の外径の方が若干大きく形成されている。これにより、内周円筒部33の外周面と容器本体2の口部22の内周面が密着することになり、蓋材3による容器本体2の密封性が確保される。
【0032】
さらに、図4に示すように、内周円筒部33とクロージャ部31の間で、クロージャ部31の天面の裏面に、半円状の密封突起312が全周に亘って設けてある。この密封突起312は、容器本体2と蓋材3がネジ嵌合されると、密封突起312の下端側が容器本体2の口部22の上端面に当接するようになっている。
これにより、ネジ嵌合により発生する垂直方向の締め付けトルクにより、密封突起312が容器本体2の口部22の上端面を押圧することになり、蓋材3による容器本体2の確実な密封性が担保される。
【0033】
次に、円筒部32は、クロージャ部31の天面から立設するよう円筒形に形成されており、その外周側面には、後述する開封キャップ4とネジ嵌合可能となるように、ネジ山321が形成されている。
また、円筒部32の外周側面の下側には、規制手段として左右二箇所に軸対称に形成した縦リブ状の規制突起322が設けられている(図2参照)。この規制突起322は、後述する開封キャップ4に形成された切断部431が閉塞壁34の切断を開始した後に回動する範囲を360度未満に規制する規制手段として機能する。この規制手段については、後に詳述するものとする。
【0034】
また、円筒部32の先端内周面には、図3に示すように、テーパ面が形成されている。これにより後述する開封キャップ4に形成した切断筒43の挿入が容易となる。
【0035】
次に、閉塞壁34は、同図に示すように、円筒部32の内周側面のほぼ中央付近に薄膜状に形成された壁である。
これにより、円筒部32の内周面の上側と、閉塞壁34よりも下側に位置する部位の内周面とが隔離されるとともに、蓋材3を装着したときに容器本体2の口部22を塞ぐようになっている。そして、閉塞壁34の上面周縁部には、後述する開封キャップ4に形成した切断部431による切断が容易となるようV字形の切込線341が形成されている。
【0036】
また、円筒部32の内径は、図3に示す例では、閉塞壁34の上側と下側では寸法が異なるようになっている。具体的には、閉塞壁34の下側の内径φD1が、上側の内径φD2より閉塞壁34の厚み分大きくなっている。
これは、以下のような理由によるものである。
【0037】
後述するように、閉塞壁34の一部が、開封キャップ4の切断部431で切断されずに、未切断部が形成されると、この未切断部がヒンジとなる。そして、閉塞壁34が、このヒンジを軸として円筒部32の内側側壁に沿って折れた際に、開封キャップ4の切断筒43の外周壁と円筒部32の内側側壁で閉塞壁34を挟持可能とするとともに、内容物の注出経路を確実に確保するためである(図6参照)。
【0038】
以上述べてきたような蓋材3の構成より、蓋材3が容器本体2の口部22に螺着されることで、容器本体2を密封することができる。
なお、後述するように、閉塞壁34が、開封キャップ4の切断部431で切断されると、円筒部32の内周面の上側と、閉塞壁34よりも下側に位置する部位の内周面とが連続することで、内容物を注出する経路が形成され、開封キャップ4へ内容物を導くことが可能となる。
【0039】
[開封キャップ]
次に、開封キャップについて図5〜図7を参照しつつ説明する。
図5は、本実施形態における検査用容器の一例を示す閉塞壁が切断されていない状態で開封キャップが装着された断面図であり、図6は、閉塞壁が切断された状態の断面図である。また、図7は、図5のB−B断面に相当する開封キャップの概略断面図である。
【0040】
これらの図に示すように、開封キャップ4には、開封キャップ本体41、ノズル部42、切断筒43及びフィルタ部44が設けられている。
【0041】
開封キャップ本体41は、蓋材3の円筒部32に螺着され、蓋材3の円筒部32を覆う部分である。この開封キャップ本体41の外周側面は、左右二箇所に軸対称に縦リブ状の把手リブ411が形成されており、蓋材3とのネジ嵌合の際、回転滑止めとなり、確実な螺着が図られるようになっている。
また、開封キャップ本体41の内周側面には、前述した蓋材3の円筒部32のネジ山321と対をなすネジ溝412が形成されており、これにより、開封キャップ4と蓋材3がネジ嵌合されるようになっている(図5参照)。
【0042】
なお、本実施形態では、蓋材3への開封キャップ4の装着をネジ嵌合としたが、これに限定されるものでない。例えば、開封キャップ4の内周に突起を形成し、蓋材3の外周に溝を形成することで、双方の嵌め合いによる打栓などによってもよい。
【0043】
ここで、図5に示す例では、開封キャップ4を蓋材3に装着するに際して、切断部431が蓋材3の閉塞壁34を切断することなく開封キャップ4と蓋材3が重合する領域を設けてある。具体的には、開封キャップ4と蓋材3がネジ嵌合しはじめてから、切断部431が、蓋材3の閉塞壁34を切断することなく、開封キャップ4と蓋材3が螺着される有効な噛合いが確保された状態で、切断部431が、蓋材3の閉塞壁34に当接するようになっている。
【0044】
このように、開封キャップ4を蓋材3に装着するに際して、直ちに切断部431が蓋材3の閉塞壁34を切断することなく開封キャップ4と蓋材3が重なり合う領域が形成される。
この結果、開封キャップ4を螺着した状態でも、切断部431が、蓋材3の閉塞壁34を切断することなく、蓋材3で容器本体2の密封した状態を確保して検査用容器1を開封キャップ4と一体的に保管することができる。これにより、開封キャップ4を別部品として管理する必要がなくなり、取り扱いが容易となる。
【0045】
そして、開封キャップ本体41の底面内側には、規制手段として左右二箇所に軸対称に形成した切欠溝413が設けられている(図5、図7参照)。
この切欠溝413は、前述した蓋材3の規制突起322と対応する位置に設けてあり、開封キャップ本体41の底面内側を基点として、内側側面に形成されたネジ溝412に沿った斜面と、この斜面から垂下する当接面を有する直角三角形状の凹みを形成した切欠溝である。
【0046】
そして、この切欠溝413は、前述した蓋材3に形成した規制突起322とともに、切断部431が蓋材3の閉塞壁34の切断を開始した後に回動する範囲を360度未満に規制する規制手段として機能する。
なお、規制手段については、後に詳述する。
【0047】
次に、ノズル部42は、開封キャップ本体41の天面から立設するよう円筒形状に形成されており、その上端部には、内容物を注出可能とする小孔を穿設した注出口421が形成されている。
このような注出口421を形成することにより、内容物の注出量の微調整を可能とするとともに、内容物の外部へ飛散等による拡散を最小限に抑えることができ、検査者の安全が確保される。
【0048】
次に、切断筒43は、開封キャップ本体41の天面の裏面より垂下し、開封キャップ本体41と同心円をなす筒状のリブで、最下端を基点とし、円筒形を斜め上方に切断した竹槍形状を形成している。
また、切断筒43の先端には、蓋材3の閉塞壁34を切断するよう鋭角な斜面を形成した切断部431が設けられている。
なお、切断部431による蓋材3の閉塞壁34の切断については後述するものとする。
【0049】
また、切断筒43の外径φD3は、蓋材3の円筒部22の内径φD2より若干大きく形成されている。これにより、切断筒43の外周面と蓋材3の円筒部32の内周面が隙間なく密着することになり、内容物の漏出が回避され、内容物を注出口421に導くことができる。
さらに、後述するように、切断部431による蓋材3の閉塞壁34の切断を助成する効果も奏することができる。
【0050】
また、図4に示す蓋材3に形成した密封突起312と同様に、切断筒43と開封キャップ本体41の間で、開封キャップ本体41の天面の裏面に、半円状の密封突起414が全周に亘って設けてある。この密封突起414は、蓋材3と開封キャップ4がネジ嵌合されると、密封突起414の下端側が蓋材3の円筒部32の上端面に当接するようになっている。
これにより、ネジ嵌合により発生する垂直方向の締め付けトルクにより、密封突起414が蓋材3の円筒部32の上端面を押圧して密着することになり、内容物を漏れなく確実に注出口421に導くことができる。
【0051】
フィルタ部44は、上述したノズル部42の内周面で、注出口421の近傍に設けられた部材である。そして、フィルタ部44の材質は、分析対象物質に対して不活性なものであればよく、素材が特に限定されるものではない。
具体的には、ポリウレタンスポンジ及びポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル焼結体、濾紙等の多孔性物質、或いはグラスウールや脱脂綿等の繊維性物質等が挙げられる。
所定の細孔径を有するグラスウールフィルタ、及びポリプロピレン、セルロースアセテート、再生セルロース、ポリカーボネート、PTFEなどを材質としたメンブレンフィルタなどを用いるとなお好ましい。
【0052】
また、フィルタ部44は、1種類からなるものであってもよいし、2種類以上のフィルタを積層することによって形成されていてもよい。また、無菌濾過用フィルタで低吸着性のものを用いるのも好適である。
【0053】
このようなフィルタ部44を設けることにより、内容物を濾過することができ、必要な物質を抽出するとともに、不要な物質を排除することができる。
【0054】
また、フィルタ部44は、ノズル部42の内周面で、注出口421の近傍に設けられることで、検査用容器1を正立させた状態で開封キャップ4が蓋材3に装着され、切断部431が、蓋材3の閉塞壁34を切断し、内容物の注出が可能となった状態において、フィルタ部44が、内容物と接触しないようになっている。これは、フィルタ部44が内容物と接触することを濾過操作を行う直前まで避けるためで、これにより、濾過操作前の内容物とフィルタ部44の接触から生じるフィルタ部44の膨潤による目詰まり等の不具合を防止し、検査用容器1を倒立させて行う濾過操作直前までフィルタ部44の濾過機能を適正な状態のまま保つことができる。
【0055】
[閉塞壁の切断]
次に、開封キャップ4の切断部431による蓋材3の閉塞壁34の切断について図5及び図6を参照しつつ説明する。
図5に示すように、まず、開封キャップ4の切断筒43を蓋材3の円筒部32に挿入する。前述したように蓋材3の円筒部32に形成したテーパ面に誘導されつつ挿入するため、容易に挿入されるようになっている。
【0056】
続いて、蓋材3のネジ山321と開封キャップ4のネジ溝412がネジ嵌合しはじめ、開封キャップ4が回動しながら相対的に下動する(螺旋運動)。
さらに、開封キャップ4の下動が進行し、開封キャップ4と蓋材3が螺着される有効な噛合いが確保された状態で、開封キャップ4の切断部431が蓋材3の閉塞壁34の上面に当接する。詳細には、キャップ4の切断部431の鋭角に形成した斜面が、蓋材3の閉塞壁34のV字状に形成した切込線341に嵌合するように当接する。
さらに、ネジ嵌合が進行することで、図6に示すように、キャップ4の切断部431が、蓋材3の閉塞壁34に圧接しつつ、回動することで蓋材3の閉塞壁34が、切込線341に沿って切断される。
【0057】
このように、ネジ嵌合による垂直に作用する一定の締め付けトルクが、蓋材3の閉塞壁34に伝達され、安定してキャップ4の切断部431が蓋材3の閉塞壁34を押圧するとともに、キャップ4の切断部431の回動により、蓋材3の閉塞壁34が徐々に切断されるため、容器内外の圧力の格差による急激な内容物の暴出等を回避することができ、検査者の安全性が確保される。
また、キャップ4の切断部431が、蓋材3の切込線341に沿って回動して切断することで、余分な力を入れることなく切断されるため、切断労力が軽減されるとともに、正確な円状の切断線が形成されることで、管状の注出経路を確保でき、内容物を確実に注出することができる。
【0058】
なお、前述したように、キャップ4の切断筒43の外径φD3は、蓋材3の円筒部32の内径φD2より若干大きく形成されている。これは、前述したキャップ4の切断筒43の外周面と蓋材3の円筒部32の内周面の密着性を高めるだけでなく、キャップ4の切断部431による蓋材3の閉塞壁34の切断を容易にする効果を奏することができる。
【0059】
具体的には、キャップ4の切断筒43の外径φD3が、蓋材3の円筒部32の内径φD2より大きく形成することで、キャップ4の切断筒43が蓋材3の円筒部32に挿入されると、蓋材3の閉塞壁34が、蓋材3の円筒部32の内側壁面に向かって引っ張られ、蓋材3の閉塞壁34の直径が拡大する方向に変形する。
これにより、蓋材3の切込線341のV字の頂点における蓋材3の閉塞壁34の壁厚が更に薄くなるとともに、一旦切断が始まると、切断を助長するように作用し、キャップ4の切断部431による切断が容易となる。
【0060】
以上述べてきたように、蓋材3の閉塞壁34が、キャップ4の切断部431で切断されることで、蓋材3の円筒部32の内周面の上側と、蓋材3の閉塞壁34よりも下側に位置する部位の内周面が連続し、内容物を注出する経路が形成される。それと同時に、容器本体2の口部22を塞ぐ蓋材3の閉塞壁34が開放されることになり、容器本体2の密封状態が解除される。
これにより、本体容器2の内側側壁、蓋材3の内側側壁及び開封キャップ4の内側側壁が全て連続することで、開封キャップ4の注出口421への注出経路が確保され、注出口421から内容物を注出することが可能となる。
【0061】
また、前述したように、開封キャップ4のフィルタ部44が、開封キャップ4のノズル部42の内周面で、開封キャップ4の注出口421の近傍に設けられることで、容器本体2の密封状態が解除され、内容物の抽出が可能となった状態になっても、開封キャップ4のフィルタ部44が、検査用容器1を正立させた状態においては、内容物と接触しないようになっている。これにより、濾過操作前の内容物と開封キャップ4のフィルタ部44の接触から生じる開封キャップ4のフィルタ部44の膨潤による目詰まり等の不具合を防止し、検査用容器1を倒立させて行う濾過操作直前まで開封キャップ4のフィルタ部44の濾過機能を適正な状態のまま保つことができる。
なお、開封キャップ4のフィルタ部44を使用した濾過操作については、後述するものとする。
【0062】
[規制手段]
次に、規制手段について図6及び図7を参照しつつ説明する。
規制手段は、前述したように蓋材3の規制突起322と開封キャップ4の切欠溝413からなり、開封キャップ4の切断部431が、蓋材3の閉塞壁34の切断を開始した後に、開封キャップ4の切断部431が回動する範囲を360度未満に規制するように構成されている。
この規制手段は、開封キャップ4と蓋材3がネジ嵌合するときに、螺着の最終段階で、開封キャップ4の回動を規制するように作用する。
【0063】
具体的には、開封キャップ4の切断部431が、蓋材3の閉塞壁34の切断を開始した後、更に開封キャップ4の切断部431が回動することで、蓋材3の閉塞壁34の切断が進行する。その後、切断を開始してから開封キャップ4の切断部431の回動範囲が360度に満たない位置まで開封キャップ4の切断部431が回動したときに、開封キャップ4の切欠溝413に形成した垂直な当接面が、蓋材3の規制突起322の側面に当接するようになっている。
これにより、規制手段が、開封キャップ4の切断部431の回動を制限することとなるため、開封キャップ4の切断部431による蓋材3の閉塞壁34の一部の切断を妨げられ、蓋材3の閉塞壁34の一部が切断されない未切断部が蓋材3の閉塞壁34の一部に形成されることになる。
【0064】
その結果、未切断部が蓋材3の閉塞壁34のヒンジの役割を果たし、図6に示すように、蓋材3の閉塞壁34は、開封キャップ4の切断筒43の外周壁と蓋材3の円筒部32の内側側壁の間で挟持するように収容される。
このように、蓋材3の閉塞壁34が収容されるのは、蓋材3の閉塞壁34が、開封キャップ4の切断部431により下方向へ押圧されることで、未切断部を軸(ヒンジ)として、蓋材3の円筒部32の内側側壁に向かって倒れ込むことと、蓋材3の円筒部32の内径が、前述したように、蓋材3の閉塞壁34の下側(φD1)と上側(φD2)では蓋材3の閉塞壁34の厚み分異なる(φD1>φD2)ようになっているためである。
【0065】
これにより、蓋材3の閉塞壁34の脱落により、蓋材3の閉塞壁34自体で内容物の注出を妨害することがなくなり、円滑な内容物の注出が確保される。
なお、規制手段としては、蓋材3の規制突起322と開封キャップ4の切欠溝413との構成に限定されるものではない。例えば、前述したように、蓋材3と開封キャップ4の螺着による、開封キャップ本体41の天面の裏面に形成した密封突起414と蓋材3の円筒部32の上端面との当接なども規制手段とすることもできる。
【0066】
[内容物の注出]
本実施形態に係る検査用容器1に収容した内容物の注出について、図8を参照しつつ説明する。
図8は、本実施形態における検査用容器の一例を示す内容物の注出状態の概略断面図である。容器本体2に収容されている内容物は、病原菌の遺伝子DNAを含んだ混合試液である。
【0067】
まず、上述したように、検査用容器1を正立させた状態で開封キャップ4を蓋材3に装着する。これにより、蓋材3の閉塞壁34が切断され、開封キャップ4の注出口421までの内容物の注出経路が確保された状態になる。
この状態においては、前述のように、開封キャップ4のフィルタ部44は、内容物と接触しないようになっており、これにより、開封キャップ4のフィルタ部44の濾過機能が濾過操作の直前まで適正に保たれるようになっている。
【0068】
そして、同図に示すように、検査用容器1を倒立させることで初めて開封キャップ4のフィルタ部44が内容物と接触する。このとき、開封キャップ4のフィルタ部44の濾過機能により、内容物のうち不要な物質は開封キャップ4のフィルタ部44に濾し取られるとともに、必要な物質のみ抽出することができるようになっている。さらに、外力により、容器本体2を圧搾することで、内容物のうちの必要な物質を開封キャップ4の注出口421から所定量のみ滴下注出できるようになっている。
また、各部材の連結部の密封性より、漏れなく内容物のうちの必要な物質を開封キャップ4の注出口421に導くことができる。
【0069】
以上説明してきたように、本実施形態に係る検査用容器によれば、蓋材3により、内容物を収容した容器本体2を密封状態にすることができ、検査中における病原菌等の飛散等を回避することができ、検査者の安全性が確保される。
【0070】
また、開封キャップ4を蓋材3に螺着するに際して、開封キャップ4に形成した切断部431が、蓋材3の閉塞壁34を切断することで、蓋材3を取り外すことなく、容器本体2に収容した内容物を開封キャップ4の注出口421より注出することができる。
これにより、蓋材3を取り外すことなく、内容物の注出が可能となり、検査者の安全性が確保されるとともに、開封キャップ4の付け替え等の煩雑さも解消され、検査効率の向上が図られ、より迅速な検査により患者等の待ち時間が短縮される。
さらに、蓋材3の閉塞壁34の切断後は、開封キャップ4により、内容物の拡散が最小限に抑えられ、検査者の安全性が確保されるとともに、必要な量の内容物の注出も可能となる。
【0071】
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
【0072】
例えば、前述した実施形態では、開封キャップ4の蓋材3への装着をネジ嵌合とし、開封キャップ4のネジ込みにより、開封キャップ4の切断部431が蓋材3の閉塞壁34を切断する構成としたが、前述したように、開封キャップ4の蓋材3への装着を打栓とし、打栓とともに開封キャップ4の切断部431が、蓋材3の閉塞壁34を押し切ることで切断することもできる。このようにすると、瞬時に閉塞壁34を切断することができ、検査の効率化が図られる。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上説明したように、本発明に係る検査用容器は、LAMP法をはじめ、PCR法などの遺伝子増幅法及びその他の遺伝子検出法、イムノアッセイ法による免疫測定や微生物検査などにも利用することができるとともに、医療や医薬の分野に限らず、化学の分野なども含め、検査者の安全を確保しつつ、迅速な検査を可能とする容器として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明に係る検査用容器の一実施形態を示す概略正面図である。
【図2】本発明に係る検査用容器の一実施形態を示す開封キャップが未装着の状態の概略正面図である。
【図3】図2のA−A断面に相当する開封キャップが未装着の状態の断面図である。
【図4】図3の破線を囲む部分を拡大して示す要部拡大断面図である。
【図5】本発明に係る検査用容器の一実施形態を示す閉塞壁が切断されていない状態で開封キャップが装着された断面図である。
【図6】本発明に係る検査用容器の一実施形態を示す閉塞壁が切断された状態の断面図である。
【図7】図5のB−B断面に相当する開封キャップの概略断面図である。
【図8】本発明に係る検査用容器の一実施形態を示す内容物の注出状態の概略断面図である。
【符号の説明】
【0075】
1 検査用容器
2 容器本体
21 収容部
211 ローレット
212 フランジ部
213 把手リブ
22 口部
221 ネジ山
3 蓋材
31 クロージャ部
311 ネジ溝
312 密封突起
32 円筒部
321 ネジ山
322 規制突起
33 内周円筒部
34 閉塞壁
341 切込線
4 開封キャップ
41 開封キャップ本体
411 把手リブ
412 ネジ溝
413 切欠溝
414 密封突起
42 ノズル部
421 注出口
43 切断筒
431 切断部
44 フィルタ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内容物を収容・注出する検査用容器であって、
口部が形成された容器本体と、
前記口部に装着され、前記容器本体を密封する蓋材と、
前記蓋材に装着される開封キャップと、を備え、
前記蓋材が、前記口部を塞ぐ閉塞壁を有するとともに、
前記開封キャップが、注出口と、前記閉塞壁を切断する切断部と、を有し、
前記開封キャップを前記蓋材に装着するに際して、前記切断部が、前記閉塞壁を切断し、前記内容物の注出を可能とすることを特徴とする検査用容器。
【請求項2】
前記切断部が、前記閉塞壁を押し切ることで切断する請求項1に記載の検査用容器。
【請求項3】
前記切断部が、前記閉塞壁に圧接しつつ、回動することで前記閉塞壁を切断する請求項1に記載の検査用容器。
【請求項4】
前記開封キャップが、ネジ嵌合によって前記蓋材に装着され、前記開封キャップをネジ込む際に、前記切断部が前記閉塞壁を切断する請求項3記載の検査用容器。
【請求項5】
前記切断部が前記閉塞壁の切断を開始した後に回動する範囲を360度未満に規制する規制手段を備え、
前記規制手段が、前記閉塞壁の一部の切断を妨げ、前記閉塞壁が脱落しないようにした請求項3〜4のいずれか1項に記載の検査用容器。
【請求項6】
前記閉塞壁が、周縁部に切込線を有している請求項1〜5のいずれか1項に記載の検査用容器。
【請求項7】
前記開封キャップを前記蓋材に装着するに際して、前記切断部が前記閉塞壁を切断することなく前記開封キャップと前記蓋材が重合する領域を設けた請求項1〜6のいずれか1項に記載の検査用容器。
【請求項8】
前記開封キャップが、前記内容物を濾過するフィルタ部を備え、
前記フィルタ部が、
前記開封キャップが前記蓋材に装着され、前記切断部が、前記閉塞壁を切断し、前記内容物の注出が可能となった状態において、前記内容物と接触しない部位に設けられた請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査用容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−179397(P2008−179397A)
【公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−14853(P2007−14853)
【出願日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【出願人】(000003768)東洋製罐株式会社 (1,150)
【出願人】(000120456)栄研化学株式会社 (67)
【Fターム(参考)】