説明

極端紫外光生成装置

【課題】EUV光放射後に発生するデブリが光学要素に付着して性能劣化することを抑制する。
【解決手段】極端紫外光生成装置1は、レーザ光を内部に入射させるための少なくとも1つの入射口が設けられたチャンバ11と、チャンバに設けられ、チャンバ内の所定の領域にターゲット物質Dを供給するためのターゲット供給部14bと、チャンバに接続される排気ポンプ12と、チャンバ内に配置される少なくとも1つの光学要素M1〜M3と、チャンバに設けられ、チャンバ内でターゲット物質がレーザ光に照射される際に放出されて、少なくとも1つの光学要素に付着したターゲット物質のデブリを、エッチングするために導入されるエッチングガスが通過するエッチングガス導入部16a〜16cと、少なくとも1つの光学要素の温度を制御するための、少なくとも1つの温度調節機構C2,C4,C5と、を備えてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、極端紫外(EUV)光を生成するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体プロセスの微細化に伴って光リソグラフィにおける微細化が急速に進展している。次世代においては、70nm〜45nmでの微細加工、さらには32nm以下での微細加工が要求されるようになる。このため、たとえば、32nm以下での微細加工の要求に応えるべく、波長13nm程度のEUV光と縮小投影反射光学系とを組み合わせた露光装置の開発が期待されている。
【0003】
EUV光生成装置としては、ターゲットにレーザ光を照射することによって生成されるプラズマが用いられるLPP(Laser Produced Plasma)方式装置と、放電によって生成されるプラズマが用いられるDPP(Discharge Produced Plasma)方式装置と、軌道放射光が用いられるSR(Synchrotron Radiation)方式装置との3種類が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−266234号公報
【概要】
【0005】
本開示の一態様による極端紫外光生成装置は、レーザ装置と共に用いられ、外部装置に極端紫外光を供給するよう接続される極端紫外光生成装置であって、レーザ光を内部に入射させるための少なくとも1つの入射口が設けられたチャンバと、前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内の所定の領域にターゲット物質を供給するためのターゲット供給部と、前記チャンバに接続される排気ポンプと、前記チャンバ内に配置される少なくとも1つの光学要素と、前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内で前記ターゲット物質が前記レーザ光に照射される際に放出されて前記少なくとも1つの光学要素に付着した前記ターゲット物質のデブリをエッチングするために導入されるエッチングガスが通過するエッチングガス導入部と、前記少なくとも1つの光学要素の温度を制御するための少なくとも1つの温度調節機構と、を備えてもよい。
【0006】
本開示の他の態様による極端紫外光生成装置は、レーザ装置と共に用いられ、外部装置に極端紫外光を供給するよう接続される極端紫外光生成装置であって、レーザ光を内部に入射させるための少なくとも1つの入射口が設けられたチャンバと、前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内の所定の領域にターゲット物質を供給するためのターゲット供給部と、前記チャンバに接続される排気ポンプと、前記ターゲット物質のプラズマから放射した極端紫外光を反射する集光ミラーと、前記集光ミラーの反射面に対向したガスの吹出し口を備え、吹出し口からガスを供給するガス供給部と、を備えてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本開示のいくつかの実施形態を、単なる例として、添付の図面を参照して以下に説明する。
【図1】図1は、本開示の実施の形態1によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す。
【図2】図2は、水素ガスが水素ラジカルに変化して、光学要素上の固体Snと反応してスタナンガスが生成される反応、およびスタナンガスが分解されて、固体Snが析出する反応を概略的に示す。
【図3】図3は、Snのエッチング反応速度、Snの析出反応速度、およびSnのエッチング反応速度とSnの析出反応速度との差で表されるトータルのエッチングレートそれぞれと温度との関係を示すグラフである。
【図4】図4は、実施の形態1において、チャンバ内に配置された光学要素の温度を制御するための構成を概略的に示す。
【図5】図5は、本開示の実施の形態2によるEUV光生成装置において、チャンバ内に配置された光学要素の温度を制御するための構成を概略的に示す。
【図6】図6は、本開示の実施の形態3によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す。
【図7】図7は、実施の形態3において、EUV集光ミラーの反射面側に近接して配置されるトラップの構成を概略的に示す。
【図8】図8は、実施の形態3において、ゲートバルブの近傍に配置されるトラップの構成を概略的に示す斜視図である。
【図9】図9は、実施の形態3において、チャンバと排気ポンプとの接続部に配置されるトラップの構成を概略的に示す。
【図10】図10は、実施の形態3において、チャンバ内の所定の位置に配置されるトラップの構成を概略的に示す。
【図11】図11は、本開示の実施の形態4によるEUV光生成装置におけるトラップおよび回収容器の構成を概略的に示す。
【図12A】図12Aは、本開示の変形例1によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図12B】図12Bは、図12Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIIB−XIIB面に沿った断面図である。
【図13A】図13Aは、本開示の変形例2によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図13B】図13Bは、図13Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIIIB−XIIIB面に沿った断面図である。
【図14A】図14Aは、本開示の変形例3によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図14B】図14Bは、図14Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIVB−XIVB面に沿った断面図である。
【図15A】図15Aは、本開示の変形例4によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図15B】図15Bは、図15Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVB−XVB面に沿った断面図である。
【図16A】図16Aは、本開示の変形例5によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図16B】図16Bは、図16Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVIB−XVIB面に沿った断面図である。
【図17A】図17Aは、本開示の変形例6によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図17B】図17Bは、図17Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVIIB−XVIIB面に沿った断面図である。
【図18A】図18Aは、本開示の変形例7によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図18B】図18Bは、図18Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVIIIB−XVIIIB面に沿った断面図である。
【図19A】図19Aは、本開示の変形例8によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図19B】図19Bは、図19Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIXB−XIXB面に沿った断面図である。
【図19C】図19Cは、変形例8によるガス導入管の先端部分の形状を概略的に示す斜視図である。
【図20A】図20Aは、本開示の変形例9によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図20B】図20Bは、図20Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXXB−XXB面に沿った断面図である。
【図21A】図21Aは、本開示の変形例10によるラジカル生成器およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図21B】図21Bは、図21Aに示されるラジカル生成器およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXXIB−XXIB面に沿った断面図である。
【図22A】図22Aは、本開示の変形例11によるフィラメントおよびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図22B】図22Bは、図22Aに示されるフィラメントおよびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXXIIB−XXIIB面に沿った断面図である。
【図23】図23は、本開示の実施の形態5によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図24A】図24Aは、本開示の実施の形態6によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す断面図である。
【図24B】図24Bは、図24Aに示されるフィラメントおよびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図25A】図25Aは、本開示の実施の形態7によるEUV集光ミラーおよびガス導入管をEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【図25B】図25Bは、レーザ光集光ユニット、実施の形態7によるEUV集光ミラーおよびガス導入管のEUV集光ミラーの反射面に直交する面における構成を概略的に示す断面図である。
【図26A】図26Aは、アッセンブルされた内側配管および壁部の構成を概略的に示す斜視図である。
【図26B】図26Bは、貫通孔に嵌め込まれた内側配管および壁部の構成を概略的に示す断面図である。
【図27A】図27Aは、外側配管、配管、および水素ガス供給源の構成を概略的に示す斜視図である。
【図27B】図27Bは、図27Aに示す外側配管の構成を示す断面図である。
【実施の形態】
【0008】
以下、本開示を実施するための形態を添付の図面を参照に詳細に説明する。以下の説明において、各図では本開示の内容を理解できる程度に形状、大きさ、および位置関係等が概略的に示されてあるに過ぎず、従って、本開示は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係等に限定されるものではない。各図では、構成の明瞭化のため、断面におけるハッチングの一部が省略されている。また、後述において例示する数値は、本開示の好適な例に過ぎず、従って、本開示は例示された数値に限定されるものではない。
【0009】
実施の形態1
本開示の実施の形態1によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、実施の形態1によるEUV光生成装置1の構成を概略的に示す。
【0010】
図1に示されるように、EUV光生成装置1は、EUV光生成用の空間を画定する気密性の高いチャンバ11と、チャンバ11と露光装置(不図示)とを光学的に接続する露光装置接続部13と、チャンバ11内にEUV光の生成材料となる錫(Sn)などのターゲット物質を液滴状のドロップレットDとして供給するためのドロップレットコントローラ14aおよびドロップレット生成器14bと、ドロップレットDをプラズマ化するためのパルス状のレーザ光(プリパルスレーザ光L1aおよびメインパルスレーザ光L1b)を出力するよう構成されるプリパルスレーザPLおよびメインパルスレーザMLと、プリパルスレーザPLおよびメインパルスレーザMLならびにドロップレットコントローラ14a等を適宜制御するよう構成されるEUV光生成コントローラ10と、を備えてもよい。チャンバ11内には、ドロップレット生成器14bに設けられたノズル(不図示)の先端を介してドロップレットDが供給されてもよい。
【0011】
チャンバ11には、ウィンドウW1およびW2が設けられてもよく、プリパルスレーザ光L1aおよびメインパルスレーザ光L1bはそれぞれウィンドウW1およびW2を透過してチャンバ11内部に入射してもよい。チャンバ11内部には、ウィンドウW1およびW2を介して入射したプリパルスレーザ光L1aおよびメインパルスレーザ光L1bをそれぞれチャンバ11内のプラズマ生成領域P1における所定の位置で集光するための軸外放物面ミラーM2およびM3と、プラズマ生成領域P1で生成されたEUV光L2が露光装置接続部13内に設定された中間集光点IFで集光されるように反射するEUV集光ミラーM1と、が設けられてもよい。
【0012】
このような構成において、EUV光生成コントローラ10は、ドロップレットコントローラ14aを制御することで、ドロップレット生成器14bからドロップレットDが出力されるタイミングを制御してもよい。ドロップレット生成器14bから出力されたドロップレットDは、プラズマ生成領域P1に到着し得る。ドロップレットDがプラズマ生成領域P1に到着するタイミングに合わせて、ドロップレットDには、プリパルスレーザPLから出力されたプリパルスレーザ光L1aがウィンドウW1および軸外放物面ミラーM2を介してEUV集光ミラーM1の側面側から集光されてもよい(1段目のレーザ照射)。これにより、ドロップレットDを構成するターゲット物質が拡散して、液滴状のターゲット物質が弱いプラズマ、中性粒子、クラスターやフラグメント等が混在した状態に変容し得る。以下の説明では、この状態にあるターゲット物質を「拡散したターゲット」と称する。
【0013】
プラズマ生成領域P1で生成された拡散したターゲットには、メインパルスレーザMLから出力されたメインパルスレーザ光L1bがウィンドウW2および軸外放物面ミラーM3を介してEUV集光ミラーM1の背面側から集光されてもよい(2段目のレーザ照射)。これにより、拡散したターゲットがプラズマ化し得る。EUV光L2は、このプラズマが脱励起する際に放射され得る。なお、EUV集光ミラーM1には、メインパルスレーザ光L1bを通過させるための貫通孔M1aが設けられてもよい。プリパルスレーザPLからプリパルスレーザ光L1aが出力されるタイミングおよびメインパルスレーザMLからメインパルスレーザ光L1bが出力されるタイミングは、EUV光生成コントローラ10によって制御されてもよい。ドロップレットDがプラズマ生成領域P1に到着するタイミングに合わせてこれにプリパルスレーザ光L1aが照射されて、プラズマ生成領域P1で生成された拡散したターゲットにメインパルスレーザ光L1bが照射されてもよい。
【0014】
プラズマから放射されたEUV光L2は、その反射面が回転楕円面形状のEUV集光ミラーM1によって反射されることで、露光装置接続部13へ向けて反射されてもよい。反射されたEUV光L2は、上述したように、露光装置接続部13内に設定された中間集光点IFで集光されてもよい。その後、EUV光L2は、導波路(たとえば管)(不図示)を介して露光装置へ導波されてもよい。
【0015】
実施の形態1では、レーザ光の2段階照射によってターゲット物質(ドロップレットD)がプラズマ化されるが、これに限らず、1段階または3段階以上のレーザ照射によってターゲット物質がプラズマ化されてもよい。さらに、実施の形態1では、ターゲット物質が液滴状で供給される場合を例に挙げたが、これに限らず、予めチャンバ11内に配置されたローテーション可能な固体ターゲット物質が用いられてもよい。
【0016】
プラズマ生成領域P1で生成されたプラズマからは、EUV光L2が放射された後、イオン、原子、帯電した粒子、中性の粒子など、ターゲット物質であるSnの粒子(以下、Snデブリという)が発生し得る。このSnデブリは、プラズマ生成領域P1から放出された後、チャンバ11内に配置されたEUV集光ミラーM1や軸外放物面ミラーM2およびM3などの光学要素に付着し、堆積し得る。
【0017】
そこで、実施の形態1によるEUV光生成装置1は、チャンバ11内に水素ラジカル(以下、HラジカルまたはHと記す)を供給するためのラジカル生成器15a〜15cと、チャンバ11内のガスを排気するための排気ポンプ12と、を備えてもよい。ただし、ラジカル生成器15a〜15cに代えて、水素ガスを供給する水素ガス供給源が用いられてもよい。ラジカル生成器15a〜15cから放出されたHラジカルは、チャンバ11内に延在するガス導入管16a〜16cを介してチャンバ11内に供給されてもよい。ラジカル生成器15a〜15cおよびガス導入管16a〜16cは、チャンバ11内に配置された光学要素に付着したSnデブリをエッチングするためのエッチングガス(Hラジカルおよびラジカル化されなかったHガス)を光学要素の表面に沿って流してもよい。
【0018】
ガス導入管16a〜16cのガス放出口は、チャンバ11内に配置されたEUV集光ミラーM1や軸外放物面ミラーM2およびM3などの光学要素にそれぞれ向けられるのが好ましい。それにより、Snデブリが付着した光学要素表面に沿って、Hラジカルが流れ、Hラジカルが光学要素表面のSnデブリと反応して、スタナン(SnH)ガスが生成され得る。このスタナンガスは、約−52℃以上で気体である。したがって、SnとHラジカルとを反応させ、スタナンガスを生成することによって、光学要素表面のSnデブリをエッチングすることが可能となる。この結果、光学要素の性能劣化を抑制することができる。なお、実施の形態1および後述する実施の形態において、ガス放出口は、少なくとも1つの開口であっても、スリットであってもよい。
【0019】
Hラジカルを光学要素表面に沿って流すことによって生成されたスタナンガスは、排気ポンプ12によってチャンバ11外へ排気されてもよい。実施の形態1では、付着したSnデブリを高効率でエッチング反応させるために、水素がラジカルの状態で供給されるのが好ましいが、これに限らず、水素分子(H)の状態で供給されてもよい。この場合、水素分子がプラズマ生成領域P1で放射される紫外光、真空紫外光、EUV光等によってHラジカルへ変容すると、そのHラジカルが光学要素に付着したSnデブリと反応してスタナン(SnH)が生成され得る。この結果、光学要素に付着したSnデブリがエッチングされて光学要素の性能劣化を抑制することができる。この場合、ラジカル生成器15a〜15cは必須ではなく、ラジカル生成器15a〜15cの代わりに水素ガス供給源が設けられてもよい。水素ガス供給源は露光装置が設置される設備に備えられていてもよいし、EUV光生成装置および露光装置のいずれかに設けられていてもよい。
【0020】
チャンバ11内には、たとえば板状のパーティション11a〜11cが配置されてもよい。このパーティション11a〜11cによって、チャンバ11内でのガス(Hラジカル、水素ガス、スタナンガス等)の流れがコントロールされ得る。この結果、光学要素に付着したSnデブリを効率よくエッチングしつつ、生成されたスタナンガスを効率よく排出することが可能となる。パーティション11bと11cとの間に形成される開口部A1は、エッチングガスの流路の機能とメインパルスレーザ光L1bの光路の機能とを果たしてもよい。パーティション11aと11bとの間に形成される開口部A2は、エッチングガスの流路の機能とプリパルスレーザ光L1aの光路の機能とを果たしてもよい。
【0021】
光学要素(たとえばEUV集光ミラーM1ならびに軸外放物面ミラーM2およびM3)から、デブリが発生する領域であるプラズマ生成領域P1へ向けてガスが流れるように、パーティション11a〜11cを用いてガスの流れが制御されることで、光学要素へのSnデブリの入射が抑制され得る。これにより、光学要素へのSnデブリの付着を低減することが可能となり、光学要素の性能劣化をより確実に抑制することが可能となる。
【0022】
図2は、水素ガスが水素ラジカルに変化して、光学要素上の固体Snと反応してスタナンガスが生成される反応、およびスタナンガスが分解されて、固体Snが析出する反応を概略的に示す。SnとHラジカルとの反応は、以下の化学反応式(1)および(2)で表され得る。
エッチング反応:Sn(s)+4H(g)→SnH(g) (1)
析出反応:SnH→Sn(s)+2H (2)
【0023】
ここで(s)および(g)はそれぞれ、固体状態およびガス状態を示している。化学反応式(1)および(2)に示される反応は、同時に起こり得る。トータルのエッチングレートValは、以下の式(3)に示されるように、エッチングレートV1と析出速度V2との差で表され得る。
Val=V1−V2 (3)
【0024】
エッチングレートV1、析出速度V2およびトータルのエッチングレートValは、Hラジカル、H、およびSnHの濃度が一定の場合、光学要素の温度によって変化し得る。
【0025】
図2は、光学要素の温度を調節するための構成(温度調節機構)の概略を示す。温度調節機構は、EUV集光ミラーM1などの光学要素Mに設けられた温度調節素子20bと、温度調節素子20bに電流を供給する電源20aと、光学要素Mに設けられた温度センサ20cと、温度センサ20cによって検出された温度に基づいて電源20aから温度調節素子20bに供給される電流を制御するための温度コントローラ20と、を備えてもよい。この温度調節素子20bの例としては、ヒータを使用し、温度センサ20cによる検出結果に基づいて、ヒータへ供給される電流を制御することによって、温度を所定の温度に安定化させてもよい。
【0026】
設定温度(常温から加熱温度調節できる範囲内)に対する、トータルのエッチングレートValを計測した。図3は、Snのエッチング反応速度、Snの析出反応速度、およびSnのエッチング反応速度とSnの析出反応速度との差で表されるトータルのエッチングレートそれぞれと温度との関係を示すグラフである。図3において、破線はエッチングレートV1の温度依存性を示し、一点破線は析出速度V2の温度依存性を示す。実線は、トータルのエッチングレートVal(=V1−V2)を示す。トータルのエッチングレートが0の場合とは、エッチングレートV1と析出速度V2とが等しいことを意味し、この場合、光学要素の表面に付着したSnは除去されない。トータルのエッチングレートValが正の場合は、光学要素の表面に付着したSnがエッチングされることを意味する。逆にトータルのエッチングレートValが負の場合は、光学要素の表面にさらにSnが付着することを意味する。したがって、光学要素Mの温度は、目的の温度範囲(たとえば40℃以上120℃以下、好ましくは60℃以上100℃以下)内に維持されるように、実測された温度に基づいて温度コントローラ20が電源20aから温度調節素子20bへ供給される電流を制御することで、トータルのエッチングレートValを必要なエッチングレートに維持し、光学要素に付着したSnを取り除くことができる。
【0027】
図3に示されるように、光学要素に付着しているSnのトータルのエッチングレートValは、光学要素表面の温度が0℃から60℃程度までは、温度が上昇するにつれて上昇する。一方、光学要素表面の温度が100℃程度を超えると、トータルのエッチングレートValは低下し始める。そこで、実施の形態1では、チャンバ11内に配置された光学要素の温度をたとえば40℃以上120℃以下、好ましくは60℃以上100℃以下の範囲内の温度に制御してもよい。これにより、スタナンガスが分解されて光学要素表面にSnが析出するのが抑制され得る。この結果、光学要素表面へのSnの再析出が抑制され得る。図4は、実施の形態1において、チャンバ内に配置された光学要素の温度を制御するための構成を概略的に示す。図4では、温度制御の対象となる光学要素として、ウィンドウW1およびW2、EUV集光ミラーM1、ならびに軸外放物面ミラーM2およびM3(以下、単に光学要素W1〜W2およびM1〜M3という)を例に挙げるが、本開示はこれらに限定されるものではない。
【0028】
図4に示されるように、実施の形態1によるEUV光生成装置1は、チャンバ11外に配置されたチラー17を備えてもよい。チラー17は、光学要素W1〜W2およびM1〜M3の温度を制御するための熱媒体(たとえば温度調節された水や油などの動作温度で安定な液体)を主送配管Cinへ送出してもよい。主送配管Cinから光学要素W1〜W2およびM1〜M3へは、それぞれ副送配管C1in〜C5inが分岐していてもよい。これにより、光学要素W1〜W2およびM1〜M3へは、主送配管Cinへ送り出された温度調節された熱媒体が副送配管C1in〜C5inを介して供給されてもよい。
【0029】
光学要素W1〜W2およびM1〜M3は、送り込まれた熱媒体を内部で循環させるための熱媒体流路C1〜C5を備えてもよい。副送配管C1in〜C5inに分岐された熱媒体は、光学要素W1〜W2およびM1〜M3の熱媒体流路C1〜C5に流れ込み、その後、光学要素W1〜W2およびM1〜M3内を循環してもよい。これにより、光学要素W1〜W2およびM1〜M3の温度が目的の範囲内の温度に調節され得る。
【0030】
光学要素W1〜W2およびM1〜M3内の熱媒体流路C1〜C5を循環した熱媒体は、その後、熱媒体流路C1〜C5に連結された副排配管C1out〜C5outに流れ込んでもよい。副排配管C1out〜C5outは、チラー17に繋がる主排配管Coutに連結されていてもよい。副排配管C1out〜C5outに流れ込んだ熱媒体は、その後、主排配管Coutを介してチラー17に戻されてもよい。チラー17に戻された熱媒体は、その温度が調節された後、再度、主送配管Cinへ送り出されてもよい。
【0031】
副送配管C1in〜C5inおよび副排配管C1out〜C5outには、それぞれの配管を流れる熱媒体の温度を検出するための温度センサT1in〜T5inおよびT1out〜T5outが設けられてもよい。温度センサT1in〜T5inおよびT1out〜T5outにおけるトータルの流量は、たとえばEUV光生成コントローラ10または循環ポンプ(不図示)が内蔵されたチラー17によって制御されてもよい。これにより、光学要素W1〜W2およびM1〜M3へ滞りなく熱媒体が供給され得る。
【0032】
光学要素W1〜W2およびM1〜M3の副排配管C1out〜C5outには、流量調節バルブV1〜V5が設けられてもよい。たとえば、EUV光生成コントローラ10またはチラー17は、光学要素に流れる熱媒体の流量を制御するために、これらの流量調節バルブV1〜V5を制御してもよい。これにより、副排配管C1out〜C5outを流れる熱媒体の流量が制御されてもよい。この結果、光学要素W1〜W2およびM1〜M3を流れる熱媒体の流量が制御され、光学要素W1〜W2およびM1〜M3の温度が目的の範囲内の温度に調節され得る。
【0033】
以上のように、実施の形態1によれば、エッチングガスによってエッチングされたターゲット物質が、再度、光学要素表面に析出しないように、光学要素の温度を制御することが可能となるため、チャンバ内に配置された光学要素の性能劣化を抑制することが可能なEUV光生成装置を実現することが可能となる。
【0034】
実施の形態2
本開示の実施の形態2によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図5は、実施の形態2によるEUV光生成装置において、チャンバ内に配置された光学要素の温度を制御するための構成を概略的に示す。実施の形態2では、上述の実施の形態1によるEUV光生成装置1に冷却機構と加熱機構とが組み合わされた温度調節機構を適用してもよい。この構成によれば、大容量の温度調節が可能なチラー17が用いられた温度調節機構と、加熱および冷却が可能なヒータが用いられた温度調節機構とを併用することが可能となり得る。これにより、より高精度に光学要素の温度を調節することが可能となるため、光学要素へのSnの付着をさらに低減させることが可能となり得る。この結果、光学要素の性能劣化をさらに低減させることが可能となる。
【0036】
図5に示されるように、実施の形態2によるEUV光生成装置は、図4に示される構成と同様の構成において、光学要素W1〜W2およびM1〜M3に、それぞれヒータ21b〜25bと温度センサ21c〜25cとがさらに設けられてもよい。ヒータ21b〜25bは、電源21a〜25aに接続されていてもよい。温度センサ21c〜25cによって検出された温度は、温度コントローラ21〜25にそれぞれ入力されてもよい。温度コントローラ21〜25は、温度センサ21c〜25cから入力された温度が目的の温度範囲内に入るように、電源21a〜25aからヒータ21b〜25bに供給される電流を制御してもよい。ヒータ21b〜25bは、電源21a〜25aから供給された電流に応じて、光学要素W1〜W2およびM1〜M3を加熱してもよい。これにより、光学要素W1〜W2およびM1〜M3の温度が目的の温度範囲内に入るように、光学要素W1〜W2およびM1〜M3の温度が調節され得る。温度が目的の範囲内の温度に対して上昇しすぎた場合は、チラー17の冷却水によって光学要素を冷却してもよく、加えて、ヒータによって加熱することによって光学要素の温度を高精度に制御することが可能となる。
【0037】
以上のように、実施の形態2によれば、エッチングガスによってエッチングされたターゲット物質が、再度、光学要素表面に析出しないように、光学要素の温度を制御することが可能となるため、チャンバ内に配置された光学要素の性能劣化を抑制することが可能なEUV光生成装置を実現することが可能となる。
【0038】
他の構成および効果は、上述した実施の形態1における構成および効果と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0039】
実施の形態3
つぎに、本開示の実施の形態3によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。図6は、実施の形態3によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す。実施の形態3においても、図3または図5に示される温度調節機構がEUV光生成装置に設けられてもよい。
【0040】
図6に示されるように、EUV光生成装置3は、図1に示されるEUV光生成装置1と同様の構成において、SnとHラジカル(またはH)とが反応することで生成されるスタナンガスが分解されて析出するSnをトラップするためのトラップ31〜36が、チャンバ11内にさらに設けられてもよい。トラップ31は、たとえばEUV集光ミラーM1の反射面側に近接して配置され、EUV集光ミラーM1の表面に付着したSnから生成されるスタナンガスから析出するSnをトラップしてもよい。トラップ32は、チャンバ11内であって、ゲートバルブW3近傍に配置され、ゲートバルブW3を介して露光装置接続部13側へ流れ込もうとするスタナンガスから析出するSnをトラップしてもよい。トラップ33は、チャンバ11と排気ポンプ12との接続部に配置され、チャンバ11内から排気ポンプ12へ流れ込むスタナンガスから析出するSnをトラップしてもよい。トラップ34〜36は、チャンバ11内の所定の位置(たとえばSnデブリが付着しやすい位置)に配置され、チャンバ11内に存在するスタナンガスから析出するSnをトラップしてもよい。
【0041】
トラップ31〜36の温度は、たとえばスタナンガスが分解されてSnが析出する温度(たとえば120℃)以上に調節されてもよい。これにより、実施の形態3では、チャンバ11内のスタナンガスの濃度を低減させることが可能となる。その結果、光学要素の表面に付着したSn層表面付近のスタナンガスの濃度も低減されるため、光学要素の表面に付着したSnのトータルのエッチングレートを向上させることが可能となる。また、トラップ31〜36の温度をSnの融点(232℃)未満に維持することで、スタナンガスから析出したSnを固体の状態でトラップの表面に定着させることが可能となる。トラップ31〜36の材料には、Snとの反応性が低い物質、たとえばモリブデン(Mo)、チタン(Ti)、またはアルミナ等が用いられるのが好ましい。
【0042】
以下に、実施の形態3によるトラップの例を、図面を参照して詳細に説明する。
【0043】
・トラップ31
図7は、実施の形態3においてEUV集光ミラーの反射面側に近接して配置されるトラップの構成を概略的に示す斜視図である。図7に示されるように、トラップ31は、たとえば両端面が開口された概して円柱の形状でもよい。具体的には、トラップ31は、両端が開口された外周リング31Aと、外周リング31Aの内側の中央に配置され、両端が開口されたレーザ光通過リング31Bと、の2重リングの構成を備えてもよい。外周リング31Aとレーザ光通過リング31Bとは、略同軸となるよう構成されるのが好ましい。レーザ光通過リング31Bに開口された空間は、EUV集光ミラーM1の貫通孔M1aを通過するレーザ光(たとえばメインパルスレーザ光L1b)を通過させるためのレーザ光通過穴31aとして機能してもよい。外周リング31Aとレーザ光通過リング31Bとの間の空間は、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2が通過するためのEUV光通過穴31bとして機能してもよい。ただし、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2は、EUV光通過穴31b以外の外周リング31Aの外側やレーザ光通過リング31Bの内側を通過してもよい。
【0044】
レーザ光通過リング31Bの外側面から外周リング31Aの内側面にかけては、板状のトラッピングブレード31Cが放射状に延在してもよい。このトラッピングブレード31Cは、外周リング31Aに対してレーザ光通過リング31Bを固定する機能と、外周リング31Aとレーザ光通過リング31Bとの間のEUV光通過穴31bを通過するスタナンガスから析出するSnをトラップするためのブレードとしての機能とを有し得る。なお、トラッピングブレード31Cは、外周リング31Aとレーザ光通過リング31Bとの間のEUV光通過穴31bを複数の領域に仕切ってもよい。
【0045】
以上のような構成を備えるトラップ31は、レーザ光通過リング31Bの軸がEUV集光ミラーM1の貫通孔M1aを介してプラズマ生成領域P1で集光されるレーザ光(たとえばメインパルスレーザ光L1b)のビーム軸と略一致し、外周リング31Aの軸がEUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2の軸と略一致するように、EUV集光ミラーM1の反射面側にEUV集光ミラーM1に近接して配置されてもよい。これにより、トラップ31は、EUV集光ミラーM1の貫通孔M1aを通過するレーザ光(たとえばメインパルスレーザ光L1b)を遮蔽することなく通過させ、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2をそのエネルギーロスを抑制しつつ通過させ得る。
【0046】
EUV集光ミラーM1表面にHラジカル(またはHガス)を流すことで生成されるスタナンガスは、主に外周リング31Aの内側を流れ得る。そこで、トラップ31を、上述したように、たとえばスタナンガスが分解されてSnが析出する温度(たとえば120℃)以上に加熱しておいてもよい。トラップ31には、電流によって加熱されるヒータ40bが設けられてもよい。ヒータ40bには、それに電流を供給するための電源40aが接続されてもよい。トラップ31には、温度センサ40cが設けられてもよい。温度センサ40cで検出された温度は、温度コントローラ40に入力されてもよい。温度コントローラ40は、温度センサ40cで検出された温度に基づいて電源40aからヒータ40bに供給される電流を制御してもよい。これにより、トラップ31は、Snが析出する温度程度以上に加熱され、EUV集光ミラーM1表面に付着したSnから生成されるスタナンガスが、レーザ光通過穴31aまたはEUV光通過穴31bを通過する際に加熱されて分解され、Snが析出し得る。これにより、外周リング31A、レーザ光通過リング31Bおよびトラッピングブレード31Cの少なくともいずれかの表面に析出したSnが付着し得る。すなわち、EUV集光ミラーM1表面に付着したSnからスタナンガスの状態で発生したSnの一部は、外周リング31A、レーザ光通過リング31Bおよびトラッピングブレード31Cの少なくともいずれかによって回収され得る。これにより、チャンバ11内のスタナンガスの濃度を低減させることが可能となる。この結果、光学要素の表面に析出したSn層表面付近のスタナンガスの濃度が低減されるため、EUV集光ミラーM1に付着したSnのトータルのエッチングレートを向上させることが可能となる。また、トラップ31の温度をSnの融点(232℃)程度未満に維持することで、Snをトラップ31に固体の状態で定着させることが可能となる。
【0047】
・トラップ32
図8は、実施の形態3において、ゲートバルブの近傍に配置されるトラップの構成を概略的に示す斜視図である。図8に示されるように、トラップ32は、両端面が開口された概して円錐台の形状でもよい。具体的には、トラップ32は、両端が開口された外周リング32Aと、外周リング32A内側の中心に配置された芯32Bと、芯32Bから外周リング32Aの内側面に放射状に延びる複数のトラッピングブレード32Cと、を備えてもよい。芯32Bは、複数のトラッピングブレード32Cを束ねる機能を果たしてもよい。この芯32Bは、省略されてもよい。外周リング32Aに開口された空間は、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2を通過させるためのEUV光通過穴32bとして機能してもよい。ただし、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2は、EUV光通過穴32b以外の外周リング32Aの外側を通過してもよい。
【0048】
芯32Bから外周リング32Aの内側面にかけては、板状のトラッピングブレード32Cが放射状に延在してもよい。このトラッピングブレード32Cは、外周リング32AのEUV光通過穴32bを通過するスタナンガスから析出するSnをトラップするためのブレードとして機能してもよい。なお、トラッピングブレード32Cは、外周リング32A内側のEUV光通過穴32bを複数の領域に仕切ってもよい。
【0049】
以上のような構成を備えるトラップ32は、外周リング32Aの軸がEUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2の軸と略一致するように、ゲートバルブW3に近接して配置されてもよい。これにより、トラップ32は、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2をそのエネルギーロスを抑制しつつ通過させ得る。
【0050】
ゲートバルブW3を介して露光装置接続部13内へ流れ込み得るスタナンガスは、主にEUV光通過穴32b内を流れ得る。そこで、トラップ32を、上述したように、たとえばスタナンガスが分解されてSnが析出する温度(たとえば120℃)以上に加熱しておくのが好ましい。トラップ32には、電流によって加熱されるヒータ40bが設けられてもよい。ヒータ40bには、それに電流を供給するための電源40aが接続されてもよい。また、トラップ32には、温度センサ40cが設けられてもよい。温度センサ40cで検出された温度は、温度コントローラ40に入力されてもよい。温度コントローラ40は、温度センサ40cで検出された温度に基づいて電源40aからヒータ40bに供給される電流を制御してもよい。これにより、トラップ32は、Snが析出する温度程度以上に加熱され、EUV集光ミラーM1表面に付着したSnから生成されたスタナンガスが、レーザ光通過穴32aまたはEUV光通過穴32bを通過する際に加熱されて分解され、Snが析出し得る。これにより、外周リング32A、芯32Bおよびトラッピングブレード32Cの少なくともいずれかの表面に析出したSnが付着し得る。すなわち、ゲートバルブW3を介して露光装置側へスタナンガスの状態で流れ込み得るSnは、外周リング32A、芯32Bおよびトラッピングブレード32Cの少なくともいずれかによって回収され得る。これにより、露光装置へスタナンガスが流入するのを抑制することが可能となる。また、トラップ32の温度をSnの融点(232℃)程度未満に維持することで、Snをトラップ32に固体の状態で定着させることが可能となる。
【0051】
・トラップ33
図9は、実施の形態3において、チャンバと排気ポンプとの接続部に配置されるトラップの構成を概略的に示す。図9に示されるように、トラップ33は、たとえばチャンバ11から排気ポンプ12へガスが流れる方向に対して略平行に複数の板状のブレード33Bが配置された構成でもよい。複数の板状のブレード33Bは、その断面が格子状になるように配置されてもよい。チャンバ11内から排気ポンプ12へ流れ込み得るスタナンガスは、ブレード33Bによって格子状に仕切られた空間内を流れ得る。そこで、トラップ33を、上述したように、たとえばスタナンガスが分解されてSnが析出する温度(たとえば120℃)以上に加熱しておくのが好ましい。トラップ33には、電流によって加熱されるヒータ40bが設けられてもよい。ヒータ40bには、それに電流を供給するための電源40aが接続されてもよい。また、トラップ33には、温度センサ40cが設けられてもよい。温度センサ40cで検出された温度は、温度コントローラ40に入力されてもよい。温度コントローラ40は、温度センサ40cで検出された温度に基づいて電源40aからヒータ40bに供給される電流を制御してもよい。これにより、トラップ33が、Snが析出する温度程度以上に加熱され、排気ポンプ12に流れ込み得るスタナンガスが、格子状の空間を通過する際に加熱されて分解され、Snが析出し得る。それにより、ブレード33Bの表面に析出したSnが付着し得る。すなわち、排気ポンプ12にスタナンガスの状態で流れ込み得るSnは、ブレード33Bによって回収され得る。これにより、排気ポンプ12へスタナンガスが流入するのを抑制することが可能となる。また、トラップ33の温度をSnの融点(232℃)程度未満に維持することで、Snをトラップ33に固体の状態で定着させることが可能となる。
【0052】
・トラップ34〜36
図10は、実施の形態3において、チャンバ内の所定の位置に配置されるトラップの構成を概略的に示す。図10に示されるように、トラップ34〜36は、ワイヤやリボン等が3次元の網目(または格子)状に組み合わされて構成されてもよい。チャンバ11内を流れるスタナンガスは、トラップ34〜36の表面付近を通過し得る。そこで、トラップ34〜36を、上述したように、たとえばスタナンガスが分解されてSnが析出する温度(たとえば120℃)以上に加熱しておくのが好ましい。トラップ34〜36には、電流によって加熱されるヒータ40bがそれぞれ設けられてもよい。ヒータ40bには、それに電流を供給するための電源40aが接続されてもよい。また、トラップ34〜36には、温度センサ40cがそれぞれ設けられてもよい。温度センサ40cで検出された温度は、温度コントローラ40に入力されてもよい。温度コントローラ40は、温度センサ40cで検出された温度に基づいて電源40aからヒータ40bに供給される電流を制御してもよい。これにより、トラップ34〜36が、Snが析出する温度程度以上に加熱され、チャンバ11内を流れるスタナンガスが、トラップ34〜36の表面付近を通過する際に加熱されて分解され、ワイヤやリボンの表面にSnが析出し得る。析出したSnは、トラップ34〜36の表面に付着し得る。これにより、チャンバ11内にスタナンガスの状態で存在するSnを、トラップ34〜36によって回収することができる。また、トラップ34〜36の温度をSnの融点(232℃)程度未満に維持することで、Snをトラップ34〜36の内部に固体の状態で定着させることが可能となる。トラップ34〜36には、スポンジのような多孔質な部材が用いられてもよい。
【0053】
以上のように構成することで、実施の形態3によれば、エッチングガスによってエッチングされたターゲット物質が、再度、光学要素に析出しないように、光学要素の温度を制御することが可能となるため、チャンバ内に配置された光学要素の性能劣化を防止することが可能なEUV光生成装置を実現することが可能となる。
【0054】
他の構成および効果は、上述した実施の形態のいずれかにおける構成および効果と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0055】
実施の形態4
本開示の実施の形態4によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。上述の実施の形態3では、トラップ31〜36の温度をスタナンガスが分解されてSnが析出する温度(120℃程度)以上であってSnが固体の状態を保つ温度(232℃)未満に調節することで、トラップ31〜36でトラップされたSnを、これらに固体の状態で定着させた。これに対し、実施の形態4では、トラップ31〜36をSnが溶融する温度以上に加熱することで、トラップ31〜36でトラップされたSnを液化してトラップ31〜36から流出させてもよい。流出した溶融Snは、たとえばバケットなどの回収容器に回収されてもよい。
【0056】
図11は、実施の形態4によるEUV光生成装置におけるトラップおよび回収容器の構成を概略的に示す。なお、図11を参照に、チャンバ11と排気ポンプ12との接続部に配置されるトラップを例に挙げて説明する。
【0057】
図11に示されるように、実施の形態4によるEUV光生成装置では、チャンバ11と排気ポンプ12との接続部が、L字型に屈曲していてもよい。チャンバ11との接続部は、重力方向に延伸してもよい。排気ポンプ12との接続部は、チャンバ11との接続部から分岐する形で水平方向に延伸してもよい。チャンバ11から排気ポンプ12に流れ込むスタナンガスをトラップするためのトラップ33は、チャンバ11から重力方向に延伸する接続部の途中に配置されてもよい。トラップ33のブレード33Bには、電流によって加熱されるヒータ40bが設けられてもよい。ヒータ40bには、それに電流を供給するための電源40aが接続されてもよい。また、少なくとも1つのブレード33Bには、温度センサ40cが設けられてもよい。温度センサ40cで検出された温度は、温度コントローラ40に入力されてもよい。温度コントローラ40は、温度センサ40cで検出された温度に基づいて電源40aからヒータ40bに供給される電流を制御してもよい。これにより、トラップ33が、Snが溶融する温度(232℃)程度以上に加熱され、トラップ33から溶融SnDDが流れ出し得る。
【0058】
チャンバ11から重力方向に延伸する接続部の下部には、トラップ33から流れ出した溶融SnDDを回収するための回収部40Aが設けられてもよい。これにより、トラップ33から流れ出した溶融SnDDが光学要素等を汚染することを抑制できる。チャンバ11から延伸する接続部と回収部40Aとの連結部分を円錐台形状にしておくことで、トラップ33から流れ出した溶融SnDDを確実に回収部40Aに回収することが可能となる。
【0059】
実施の形態4では、チャンバ11と排気ポンプ12との接続部に配置されるトラップ33を例に挙げて説明した。しかし、本開示はこれに限定されず、たとえば実施の形態3で例示されたトラップ31〜36のいずれに対しても同様の構成を適用することが可能である。すなわち、トラップを加熱するためのヒータおよび電源と、トラップの温度を検出するための温度センサと、温度センサで検出された温度に基づいて電源を駆動することでトラップの温度を調節することが可能な温度コントローラと、トラップに対して重力方向下方に配置されてトラップから流れ出した溶融Snを回収するための回収部とを、各トラップに設けることで、各トラップでトラップされたSnを液化して回収することが可能となる。
【0060】
他の構成および効果は、上述した実施の形態のいずれかにおける構成および効果と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0061】
・変形例1
上述した実施の形態におけるガス導入管の変形例について、以下に図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、EUV集光ミラーM1の表面に沿ってHラジカルまたはHガスを流すためのガス導入管を例に挙げて説明する。
【0062】
変形例1によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図12Aは、変形例1によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図12Bは、図12Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIIB−XIIB面に沿った断面図である。
【0063】
図12Aおよび図12Bに示されるように、変形例1では、ラジカル生成器15から延出するガス導入管16−1は、EUV集光ミラーM1の反射面を外側から囲むように延在してもよい。ガス導入管16−1には、EUV集光ミラーM1の反射面に向けて開口された穴が略等間隔で設けられてもよい。ラジカル生成器15からガス導入管16−1内に送られたHラジカルは、ガス導入管16−1に設けられた穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の反射面の外周から略満遍なく、EUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。なお、ラジカル生成器15は水素ガス供給源に代えてもよい。その場合、ガス導入管16−1を介して水素ガスがEUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。
【0064】
ガス導入管16−1は、たとえばドロップレット生成器14bのノズル14c先端から出力されるドロップレットDがプラズマ生成領域P1に向けて進行するのを妨げないように、その一部に隙間が設けられてもよい。
【0065】
・変形例2
変形例2によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図13Aは、変形例2によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図13Bは、図13Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIIIB−XIIIB面に沿った断面図である。
【0066】
図13Aおよび図13Bに示されるように、変形例2では、EUV集光ミラーM1に対して複数(たとえば2つ)のラジカル生成器15Aおよび15Bが設けられてもよい。あるいは、ラジカル生成器15Aおよび15Bに代えて、水素ガスを供給するための水素ガス供給源が用いられてもよい。ラジカル生成器15Aおよび15Bは、EUV集光ミラーM1の反射面側から見て、略軸対称に配置されてもよい。ラジカル生成器15Aからは、EUV集光ミラーM1の反射面を外側から囲むように、半弧状のガス導入管16−2aが延在してもよい。同様に、ラジカル生成器15Bからは、EUV集光ミラーM1の反射面を外側から囲むように、半弧状のガス導入管16−2bが延在してもよい。2つの半弧状のガス導入管16−2aおよび16−2bによって、EUV集光ミラーM1の反射面が外側から囲まれてもよい。ガス導入管16−2aおよび16−2bには、EUV集光ミラーM1の反射面に向けて開口された穴が略等間隔で設けられてもよい。ラジカル生成器15Aおよび15Bからガス導入管16−2aおよび16−2b内に送られたHラジカルは、ガス導入管16−2aおよび16−2bに設けられた穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の反射面の外周から略満遍なく、EUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。
【0067】
ガス導入管16−2aおよび16−2bは、たとえばドロップレット生成器14bのノズル14c先端から出力されるドロップレットDがプラズマ生成領域P1に向けて進行すること、および、プラズマ生成領域P1を通過したドロップレットDまたはドロップレットDの残骸がドロップレット回収部14dに向けて進行することを妨げないように、その一部に隙間が設けられてもよい。
【0068】
・変形例3
変形例3によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図14Aは、変形例3によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図14Bは、図14Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIVB−XIVB面に沿った断面図である。
【0069】
図14Aおよび図14Bに示されるように、変形例3では、EUV集光ミラーM1に対して複数(たとえば4つ)のラジカル生成器15A〜15Dが設けられてもよい。あるいは、ラジカル生成器15A〜15Dに代えて、水素ガスを供給するための水素ガス供給源が用いられてもよい。ラジカル生成器15A〜15Dは、EUV集光ミラーM1の反射面側から見て、略軸対称に略等間隔に配置されてもよい。ラジカル生成器15Aからは、EUV集光ミラーM1の反射面を外側から囲むように、1/4円弧状のガス導入管16−3aが延在してもよい。同様に、ラジカル生成器15B〜15Dからは、それぞれ、EUV集光ミラーM1の反射面を外側から囲むように、1/4円弧状のガス導入管16−3b〜16−3dが延在してもよい。4つの1/4円弧状のガス導入管16−3a〜16−3dによって、EUV集光ミラーM1の反射面が外側から囲まれ得る。ガス導入管16−3a〜16−3dには、EUV集光ミラーM1の反射面に向けて開口された穴が略等間隔に設けられてもよい。ラジカル生成器15A〜15Dからガス導入管16−3a〜16−3d内に送られたHラジカルは、ガス導入管16−3a〜16−3dに設けられた穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の反射面の外周から略満遍なく、EUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。
【0070】
ガス導入管16−3a〜16−3dは、たとえばドロップレット生成器14bのノズル14c先端から出力されるドロップレットDがプラズマ生成領域P1に向けて進行すること、および、プラズマ生成領域P1を通過したドロップレットDまたはドロップレットDの残骸がドロップレット回収部14dに向けて進行することを妨げないように、その一部に隙間が設けられてもよい。
【0071】
プラズマ生成領域P1を通る磁場Bを生成して、プラズマ生成領域P1で発生したイオンなどのSnデブリをミチゲーションしてイオン回収部18aおよび18bで回収する場合、この磁場によってトラップされたデブリが通過する部分には、この通過を妨げないように、ガス導入管の一部に隙間が設けられてもよい。
【0072】
・変形例4
変形例4によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図15Aは、変形例4によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図15Bは、図15Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVB−XVB面に沿った断面図である。
【0073】
図15Aおよび図15Bに示されるように、変形例4によるガス導入管16−4は、EUV集光ミラーM1の反射面側から見た形状が略直線であって(図15A参照)、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って弓状に歪曲した形状でもよい(図15B参照)。ガス導入管16−4の略中央のEUV集光ミラーM1の貫通孔M1aに対応する位置には、この貫通孔M1aを避けるように半弧状に歪曲した歪曲部16−4aが設けられてもよい(図15A参照)。
【0074】
このような形状を有するガス導入管16−4は、EUV光L2のオブスキュレーション領域E内に配置されるのが好ましい。オブスキュレーション領域とは、EUV集光ミラーによって集光されるEUV光のうち、露光装置において利用されないEUV光の角度範囲に対応する領域のことをいう。すなわち、オブスキュレーション領域は、露光装置において利用されないEUV光の角度範囲に含まれる3次元的な領域である。
【0075】
ガス導入管16−4には、EUV集光ミラーM1の反射面の表面に沿ってエッチングガスが流れるように開口された穴が両側に略等間隔に設けられてもよい。ラジカル生成器15からガス導入管16−4内に送られたHラジカルは、ガス導入管16−4に設けられた穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の中央の貫通孔M1aを通る中心線付近から略満遍なく、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。なお、ラジカル生成器15は水素ガス供給源に代えてもよい。その場合、ガス導入管16−4を介して水素ガスがEUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。
【0076】
ガス導入管16−4は、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って歪曲していてもよい。この構成により、ドロップレット生成器14bのノズル14c先端からオブスキュレーション領域E内に出力されるドロップレットDのプラズマ生成領域P1への進行を妨げることを抑制できる。
【0077】
・変形例5
変形例5によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図16Aは、変形例5によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図16Bは、図16Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVIB−XVIB面に沿った断面図である。
【0078】
図16Aおよび図16Bに示されるように、変形例5によるガス導入管16−5は、EUV集光ミラーM1の反射面側から見た形状が略直線であって(図16A参照)、EUV集光ミラーM1の反射面の端から中央の貫通孔M1aにかけて反射面に沿って弓状に歪曲した形状でもよい(図16B参照)。ガス導入管16−5の先端部であってEUV集光ミラーM1の貫通孔M1aに対応する位置には、貫通孔M1aを囲むように円部16−5aが設けられてもよい(図16A参照)。変形例5によるガス導入管16−5も、EUV光L2のオブスキュレーション領域E内に配置されるのが好ましい。
【0079】
円部16−5aには、EUV集光ミラーM1の表面に沿ってエッチングガスが流れるように開口された穴が外側に向けて略等間隔に設けられてもよい。ラジカル生成器15からガス導入管16−5内に送られたHラジカルは、円部16−5aに設けられた穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の中央の貫通孔M1a付近から略満遍なく、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。なお、ラジカル生成器15は水素ガス供給源に代えてもよい。その場合、ガス導入管16−5を介して水素ガスがEUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。
【0080】
ガス導入管16−5は、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って歪曲していてもよい。この構成により、ドロップレット生成器14bのノズル14c先端からオブスキュレーション領域E内に出力されるドロップレットDがプラズマ生成領域P1へ進行するのを妨げられることを抑制できる。
【0081】
・変形例6
変形例6によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図17Aは、変形例6によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図17Bは、図17Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVIIB−XVIIB面に沿った断面図である。
【0082】
図17Aおよび図17Bに示されるように、変形例6によるガス導入管16−6a〜16−6dは、それぞれ、EUV集光ミラーM1の背面側から貫通孔M1aを介して反射面側に突出する形状を有してもよい。ガス導入管16−6a〜16−6dは、EUV集光ミラーM1の反射面側から見て略軸対称に配置されるのが好ましい。
【0083】
ガス導入管16−6a〜16−6dにおいて貫通孔M1aから突出した先端部分には、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って開口する複数の穴が設けられてもよい。ラジカル生成器15からガス導入管16−6a〜16−6d内に送られたHラジカルは、先端部分の穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の中央の貫通孔M1a付近から略満遍なく、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。なお、ラジカル生成器15は水素ガス供給源に代えてもよい。その場合、ガス導入管16−6a〜16−6dを介して水素ガスがEUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。
【0084】
・変形例7
変形例7によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図18Aは、変形例7によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図18Bは、図18Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXVIIIB−XVIIIB面に沿った断面図である。
【0085】
図18Aおよび図18Bに示されるように、変形例7によるガス導入管16−7a〜16−7dは、それぞれ、EUV集光ミラーM1の背面側から貫通孔M1aを介して反射面側に突出する形状を有してもよい。ガス導入管16−7a〜16−7dの貫通孔M1aから突出した部分は、EUV集光ミラーM1の反射面の端に向かって延伸するとともに、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って歪曲していてもよい。ガス導入管16−7a〜16−7dは、EUV集光ミラーM1の反射面側から見て略軸対称に配置されるのが好ましい。
【0086】
ガス導入管16−7a〜16−7dにおける貫通孔M1aから突出した部分には、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って開口する複数の穴が設けられてもよい。ラジカル生成器15からガス導入管16−7a〜16−7d内に送られたHラジカルは、先端部分の穴から吹き出し得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の中央の貫通孔M1a付近から略満遍なく、EUV集光ミラーM1の反射面に沿って広がって流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。なお、ラジカル生成器15は水素ガス供給源に代えてもよい。その場合、ガス導入管16−7a〜16−7dを介して水素ガスがEUV集光ミラーの反射面に沿って流れ得る。
【0087】
・変形例8
変形例8によるガス導入管について、図面を参照して詳細に説明する。図19Aは、変形例8によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図19Bは、図19Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXIXB−XIXB面に沿った断面図である。
【0088】
図19A〜図19Cに示されるように、変形例8によるガス導入管16−8は、開口する先端がドーム状に拡がった円錐状の外板16−8aと、同様に、開口する先端がドーム状に拡がり且つこの先端が外板16−8aの開口部から隙間を持ちつつ突出する円錐状の内板16−8bと、を備えてもよい。すなわち、ガス導入管16−8は、外板16−8aと内板16−8bとの間に隙間が設けられた二重構造の構成でもよい。ガス導入管16−8の先端部は、EUV集光ミラーM1の背面側より貫通孔M1aを介して反射面側に突出してもよい。ガス導入管16−8の先端側に形成されたドーム状に拡がる部分の隙間16−81は、EUV集光ミラーM1の反射面を向いてもよい。Hラジカルは、ガス導入管16−8におけるEUV集光ミラーM1の背面側の隙間からガス導入管16−8内に流入し、その後、EUV集光ミラーM1の反射面側に突出した先端部分の隙間から吹き出され得る。これにより、Hラジカルが、EUV集光ミラーM1の中央の貫通孔M1a付近から略満遍なく、EUV集光ミラーの反射面に沿って広がって流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。
【0089】
・変形例9
変形例9について、図面を参照して詳細に説明する。上述した実施の形態および変形例では、Hがラジカル化され、Hラジカルの状態で光学要素の表面に沿って流されていた。これに対し、変形例9では、チャンバ11内の光学要素、特にEUV光L2を強く浴びるEUV集光ミラーM1に対して、Hラジカルではなく、Hガスが吹きつけられてもよい。図20Aは、変形例9によるガス導入管およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図20Bは、図20Aに示されるガス導入管およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXXB−XXB面に沿った断面図である。
【0090】
図20Aおよび図20Bに示されるように、変形例9によるガス導入管16−9は、EUV集光ミラーM1の反射面に沿ってHガスを流すように構成されてもよい。ガス導入管16−9の形状は、EUV集光ミラーM1で反射されたEUV光L2を略遮蔽しないものであれば、如何様にも変形できる。
【0091】
EUV集光ミラーM1の反射面に沿って流されたHガスは、プラズマ生成領域P1で発生した紫外光、真空紫外光およびEUV光L2等の短波長の光に照射されることで、ラジカル化し得る。この結果、EUV集光ミラーM1の表面を、水素ガスがHラジカルの状態で流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。
【0092】
・変形例10
変形例10について、図面を参照して詳細に説明する。上述した実施の形態および変形例では、ガス導入管を介してHラジカルまたはHガスがチャンバ11内の光学要素の表面に沿って流されたが、これに限定されず、チャンバ11内の光学要素の表面に直接HラジカルまたはHガスを流すためのラジカル生成器が配置されてもよい。図21Aは、変形例10によるラジカル生成器およびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図21Bは、図21Aに示されるラジカル生成器およびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXXIB−XXIB面に沿った断面図である。
【0093】
図21Aおよび図21Bに示されるように、変形例10では、EUV集光ミラーM1に対して複数(たとえば2つ)のラジカル生成器15−10aおよび15−10bが設けられてもよい。あるいは、ラジカル生成器15−10aおよび15−10bに代えて、水素ガスを供給するための水素ガス供給源が用いられてもよい。ラジカル生成器15−10aおよび15−10bは、EUV集光ミラーM1の反射面側から見て、EUV集光ミラーM1の反射面上外に略軸対称に配置されてもよい。ラジカル生成器15−10aおよび15−10bのラジカル噴出口は、EUV集光ミラーM1の表面に沿ってHラジカルが流れるように向けられていてもよい。これにより、ラジカル生成器15−10aおよび15−10bから噴出されたHラジカルがEUV集光ミラーM1の反射面に沿って流れ得る。この結果、EUV集光ミラーM1の反射面の外周から略満遍なくHラジカルが流され、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。
【0094】
・変形例11
変形例11について、図面を参照して詳細に説明する。上述した実施の形態および変形例では、ガス導入管を介してHラジカルまたはHガスがチャンバ11内の光学要素に流された。しかし、これに限定されず、チャンバ11内の光学要素に近接してHガスをラジカル化するためのフィラメントを配置し、チャンバ11内にHガスを充填しておいてもよい。図22Aは、変形例11によるフィラメントおよびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図22Bは、図22Aに示されるフィラメントおよびEUV集光ミラーの構成を概略的に示すXXIIB−XXIIB面に沿った断面図である。
【0095】
図22Aおよび図22Bに示されるように、変形例11では、EUV集光ミラーM1に対して複数(たとえば2つ)のフィラメント16−11が設けられてもよい。フィラメント16−11は、EUV集光ミラーM1の反射面側から見て、EUV集光ミラーM1の反射面上外に略軸対称に配置されてもよい。Hガスは、フィラメント16−11近傍を通過する際にエネルギーを受けてラジカル化され、その後、EUV集光ミラーM1の反射面に入射し得る。この結果、EUV集光ミラーM1の特に反射面に付着したSnがエッチングされ得る。
【0096】
実施の形態5
本開示の実施の形態5によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。上述の実施の形態および変形例では、EUV光生成装置の稼働中にHラジカルまたはHガスが光学要素の反射面に沿って流れるように、HラジカルまたはHガスを吹きつけて光学要素に付着したSnをエッチングしていた。これに対し、実施の形態5では、EUV光生成装置の停止中に光学要素の反射面全体にHラジカルまたはHガスが吹きつけられて光学要素に付着したSnがエッチングされてもよい。図23は、実施の形態5によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す断面図である。
【0097】
図23に示されるように、実施の形態5によるチャンバ11Aでは、チャンバ11A内におけるEUV集光ミラーM1の反射面側に、外部からラジカル生成器16−12を導入するためのゲートW4aが設けられてもよい。ゲートW4aは、シャッタW4によって密閉することが可能である。EUV光生成装置の停止時には、まず、シャッタW4を移動してゲートW4aが開けられ、ラジカル生成器16−12がチャンバ11A内に導入されてもよい。その後、ラジカル生成器16−12から光学要素、たとえばEUV集光ミラーM1の反射面全体に向けてHラジカルまたはHガスが吹き付けられてもよい。この結果、EUV集光ミラーM1等の光学要素に付着したSnがエッチングされ得る。
【0098】
他の構成および効果は、上述した実施の形態のいずれかにおける構成および効果と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0099】
実施の形態6
本開示の実施の形態6によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。上述の実施の形態5によるラジカル生成器16−12は、Hガスが吹き出されるガス導入管およびガス導入管から吹き出されたHガスをラジカル化するフィラメントに、置き換えられてもよい。図24Aは、実施の形態6によるEUV光生成装置の構成を概略的に示す断面図である。図24Bは、図24Aに示すフィラメントおよびEUV集光ミラーをEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。
【0100】
図24Aおよび図24Bに示されるように、実施の形態6では、チャンバ11A内に、ラジカル生成器16−12に代えて、Hガスボンベ(不図示)に接続されたガス導入管16−13aが導入されてもよい。ガス導入管16−13aのガス放出口には、Hガスをラジカル化するためのフィラメント16−13が設けられてもよい。EUV光生成装置の停止時には、まず、シャッタW4を移動させてゲートW5が開けられ、ガス導入管16−13aがチャンバ11A内に導入されてもよい。その後、フィラメント16−13に電流が供給されるとともに、ガス導入管16−13aへHガスを流入させてもよい。これにより、ガス導入管16−13aから吹き出されるHガスがラジカル化され、Hラジカルとなって光学要素、たとえばEUV集光ミラーM1の反射面全体に向けて吹きつけられ得る。この結果、EUV集光ミラーM1等の光学要素に付着したSnがエッチングされ得る。
【0101】
他の構成および効果は、上述した実施の形態のいずれかにおける構成および効果と同様であるため、ここでは重複する説明を省略する。
【0102】
実施の形態7
本開示の実施の形態7によるEUV光生成装置について、図面を参照して詳細に説明する。
【0103】
(構成)
図25Aは、実施の形態7によるEUV集光ミラーおよびガス導入管をEUV集光ミラーの反射面側から見た際の構成を概略的に示す。図25Bは、レーザ光集光ユニット、実施の形態7によるEUV集光ミラーおよびガス導入管の、EUV集光ミラーの反射面と垂直な面における構成を概略的に示す断面図である。
【0104】
図25Aおよび図25Bに示すように、実施の形態7は、外側配管263、内側配管264、および壁部265を含んでもよい。軸外放物面ミラーM2は、レーザ光集光ユニット210に置き換えられていてもよい。EUV集光ミラーM1は、プレートH1に固定されていてもよい。プレートH1は、上述したチャンバ11内に固定されていてもよい。
【0105】
レーザ光集光ユニット210は、ウィンドウW2、軸外放物凸面ミラー212および楕円凹面ミラー213を含んでもよい。これらの光学素子は、ウィンドウW2、軸外放物凸面ミラー212、楕円凹面ミラー213の順番でプリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bが入射するように配置されていてもよい。
【0106】
軸外放物凸面ミラー212および楕円凹面ミラー213は、サブチャンバ211内に配置されてもよい。サブチャンバ211は、配管261を介して水素ガス供給源251に接続されていてもよい。水素ガス供給源251に代えて、ラジカル生成器が用いられてもよい。配管261は、これから吹き出された水素ガスがウィンドウW2の表面に流れるように配置されていてもよい。
【0107】
サブチャンバ211は、プレートH1に固定されてもよい。サブチャンバ211は、チャンバ11の内部に配置されてもよいし、チャンバ11の外壁に取り付けられてもよい。
【0108】
サブチャンバ211とプレートH1とEUV集光ミラーM1との接続部の一部には、レーザ光をプラズマ生成領域P1へ通過させるために、サブチャンバ211とプレートH1とEUV集光ミラーM1とを貫通する貫通孔が設けられていてもよい。この貫通孔は、サブチャンバ211に設けられた貫通孔211aと、プレートH1に設けられた貫通孔H1aと、EUV集光ミラーM1に設けられた貫通孔M1aとで形成されてもよい。サブチャンバ211における配管261との接続部および貫通孔211a以外の部分は、気密であってもよい。貫通孔211aには、内側配管264および壁部265が嵌め込まれていてもよい。
【0109】
図26Aは、一体化された内側配管264および壁部265の構成を概略的に示す斜視図である。図26Bは、貫通孔211a、H1aおよびM1aに嵌め込まれた内側配管264および壁部265の構成を概略的に示す断面図である。図26Aおよび図26Bに示すように、壁部265は、中空の円錐台形状の部材であってもよい。壁部265の底面に当たる部分には、開口265aが設けられていてもよく、壁部265の頂点付近に当たる部分には、開口265bが設けられていてもよい。壁部265の内部は、プリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bの通過経路として機能してもよい。壁部265は、たとえば開口265aおよび開口265bがそれぞれ円形の開口である場合の各開口の中心点を通過する軸が、楕円凹面ミラー213で反射されたプリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bのビーム軸と略一致するように配置されていてもよい。頂点側の開口265bは、プラズマ生成領域P1に対向するように配置されてもよい。壁部265の内側面によって囲われる立体角は、楕円凹面ミラー213で反射されたプリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bの集光立体角と略等しくてもよい。このように構成することで、プリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bの一部が壁部265の内側面に照射された場合でも、レーザ光の入射角が大きくなるので、壁部265の損傷を軽減することができる。
【0110】
内側配管264は、2つの部材(第1および第2部材)で構成されてもよい。各部材は、中空円錐台形状の胴体部と、ラッパ状に広がる返し部とを含んでもよい。第1部材の胴体部の内径は、第2部材の胴体部の外径よりも大きいのが好ましい。これらの2つの部材は、間に略均一なギャップが形成されるように、不図示のスペーサ等で互いに固定されていてもよい。組み合わされた2つの部材は、水素ガスの入り口となる開口264aと、水素ガスの吹出し口となる開口264bとを形成してもよい。
【0111】
内側に配置される第2部材の胴体部は、壁部265の底面付近に固定されてもよい。この際、内側配管264の開口264aは、壁部265の開口265aと同一面上に位置していてもよい。外側に配置される第1部材の胴体部は、サブチャンバ11aの貫通孔211aの外周部に固定されてもよい。内側配管264は、その吹出し口側の開口264bから吹き出した水素ガスがEUV集光ミラーM1の反射面M1r上をその中央部から外周側へ向けて放射状に流れるように配置されていてもよい。
【0112】
図27Aは、外側配管263、配管262、および水素ガス供給源252の構成を概略的に示す斜視図である。図27Bは、図27Aに示す外側配管263の断面構成を示す断面図である。図27Aおよび図27Bに示すように、外側配管263は、環状の配管であってもよい。外側配管263は、配管262を介して水素ガス供給源252に接続されていてもよい。水素ガス供給源252に代えて、ラジカル生成器が用いられてもよい。外側配管263の内周側には、水素ガスの吹出し口となるスリット263aが設けられていてもよい。スリット263aは、外側配管263の内周面を一周するように設けられてもよい。スリット263aは、外側配管263の内周面の中央に対して一方の側に片寄って設けられてもよい。たとえば、スリット263aは、図27Bに示すように図中下側のEUV集光ミラーに対向する側に設けられてもよい。水素ガス供給源252から供給された水素ガスは、配管262を介して、外側配管263のスリット263aから吹き出してもよい。外側配管263は、吹き出した水素ガスがEUV集光ミラーM1の反射面M1r上をその外周部から中央部へ向けて流れるように、環状配管の中心がEUV集光ミラーの反射面の中心軸に略一致するように配置されていてもよい。EUV集光ミラーの反射面の中心軸は回転楕円面の回転軸であってよい。
【0113】
(動作)
プリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bは、ウィンドウW2を介してレーザ光集光ユニット210内に導入されてもよい。レーザ光集光ユニット210内に導入されたプリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bは、軸外放物凸面ミラー212によってビーム断面が広げられてもよい。その後、プリパルスレーザ光L1aまたはメインパルスレーザ光L1bは、楕円凹面ミラー213によってプラズマ生成領域P1に向けて反射されドロップレット生成器14bから供給されたドロップレットDに照射されてもよい。
【0114】
ドロップレットDは、メインパルスレーザ光L1bの照射によってプラズマ化し得る。これにより生成されたプラズマからは、EUV光が放射され得る。この際、ターゲット物質のデブリが生成され得る。このデブリは、チャンバ11内に配置された各光学素子に付着し得る。
【0115】
サブチャンバ211内に供給された水素ガスは、サブチャンバ211に設けられたウィンドウW2、軸外放物凸面ミラー212、および楕円凹面ミラー213などの光学要素の表面を流れてもよい。
【0116】
また、サブチャンバ211内に供給された水素ガスは、内側配管264および壁部265の少なくともいずれかを介してEUV集光ミラーM1が収容された空間内に流入してもよい。内側配管264を通過した水素ガスは、EUV集光ミラーM1の反射面M1r上を、中央部から外周側へ向けて放射状に流れてもよい。このとき同時に外側配管263から、水素ガスがEUV集光ミラーM1の反射面M1r上をその外周部から中央部へ向けて流れるように流出してもよい。
【0117】
(作用)
実施の形態7によれば、EUV集光ミラーM1の反射面M1rに対し、水素ガスが、中央部から外周側へ向けて反射面M1rに沿って放射状に流され、かつ、外周部から中央部に向かって反射面M1rに沿って流され得る。これにより、プラズマ生成領域P1で発生したデブリがEUV集光ミラーM1の反射面M1rに付着することを低減し得る。また、反射面M1rにデブリが付着したとしても、この付着したデブリをエッチングすることができる。
【0118】
さらに、サブチャンバ211に導入された水素ガスが各光学要素の表面を流れ得る。これにより、各光学要素へのデブリの付着を抑制し得る。また、各光学要素にデブリが付着したとしても、この付着したデブリをエッチングすることができる。
【0119】
上記実施の形態およびそれらの変形例は、本開示を実施するための例にすぎず、本開示はこれらに限定されるものではなく、仕様等に応じて種々変形することは本開示の範囲内である。更に本開示の範囲内において、他の様々な実施の形態が可能であることは上記記載から自明である。例えば各実施の形態に対して適宜例示した変形例は、他の実施の形態に対して適用することも可能であることは言うまでもない。
【0120】
さらに、上述の実施の形態では、好ましい例として光学要素の表面に沿ってエッチングガスが流される実施の形態が示されたが、この実施の形態に限定されることなく、光学要素の反射面に対してエッチングガスが吹き付けられてもある程度のSnをエッチングすることができる。図23、図24Aおよび図24Bに示される実施の形態のように、光学要素表面全体に対してエッチングガスが吹きつけられるのが好ましい。
【0121】
光学要素の温度を調節する装置として、温度制御された熱媒体を光学要素基板に流す例やヒータとチラーとを組み合わせた例が示されたが、これらの例に限定されることなく、加熱と冷却とができるシステムであれば如何なるものも適用することができる。たとえば、温度調節素子としてペルチェ素子を使用して電流を制御することによって高精度に光学要素の温度を制御してもよい。
【0122】
本明細書及び添付の特許請求の範囲全体で使用される用語は、「限定的でない」用語と解釈されるべきである。例えば、「含む」又は「含まれる」という用語は、「含まれるものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。「有する」という用語は、「有するものとして記載されたものに限定されない」と解釈されるべきである。また、本明細書、及び添付の特許請求の範囲に記載される修飾句「1つの」は、「少なくとも1つ」又は「1又はそれ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0123】
1、3 EUV光生成装置
10 EUV光生成コントローラ
11、11A チャンバ
11a、11b、11c パーティション
12 排気ポンプ
13 露光装置接続部
14a ドロップレットコントローラ
14b ドロップレット生成器
14c ノズル
14d ドロップレット回収部
15、15a〜15c、15A〜15D、15−10a、15−10b、16−12 ラジカル生成器
16a〜16c、16−1、16−2a、16−2b、16−3a〜16−3d、16−4、16−5、16−6a〜16−6d、16−7a〜16−7d、16−8、16−9、16−13a ガス導入管
16−4a 歪曲部
16−5a 円部
16−8a 外板
16−8b 内板
16−11、16−13 フィラメント
16−81 隙間
17 チラー
18a、18b イオン回収部
M 光学要素
M1 EUV集光ミラー
M2、M3 軸外放物面ミラー
20 温度コントローラ
20a 電源
20b 温度調節素子
20c 温度センサ
21〜25、40 温度コントローラ
21a〜25a、40a 電源
21b〜25b、40b ヒータ
21c〜25c、40c 温度センサ
31、32、33、34、35、36、 トラップ
31A、32A 外周リング
31B レーザ光通過リング
31C、32C トラッピングブレード
31a レーザ光通過穴
31b、32b EUV光通過穴
32B 芯
33B ブレード
40A 回収部
210 レーザ光集光ユニット
211 サブチャンバ
211a 貫通孔
212 軸外放物凸面ミラー
213 楕円凹面ミラー
251、252 水素ガス供給源
261、262 配管
263 外側配管
263a スリット
264 内側配管
264a、264b 開口
265 壁部
265a、265b 開口
C1〜C5 熱媒体流路
Cin 主送配管
C1in〜C5in 副送配管
Cout 主排配管
C1out〜C5out 副排配管
D ドロップレット
E オブスキュレーション領域
IF 中間集光点
L1a プリパルスレーザ光
L1b メインパルスレーザ光
L2 EUV光
M1a 貫通孔
ML メインパルスレーザ
PL プリパルスレーザ
P1 プラズマ生成領域
T1in〜T5in、T1out〜T5out 温度センサ
V1〜V5 流量調節バルブ
W1、W2 ウィンドウ
W3 ゲートバルブ
W4 シャッタ
W4a、W5 ゲート
H1 プレート
H1a 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザ装置と共に用いられ、外部装置に極端紫外光を供給するよう接続される極端紫外光生成装置であって、
レーザ光を内部に入射させるための少なくとも1つの入射口が設けられたチャンバと、
前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内の所定の領域にターゲット物質を供給するためのターゲット供給部と、
前記チャンバに接続される排気ポンプと、
前記チャンバ内に配置される少なくとも1つの光学要素と、
前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内で前記ターゲット物質が前記レーザ光に照射される際に放出されて前記少なくとも1つの光学要素に付着した前記ターゲット物質のデブリをエッチングするために導入されるエッチングガスが通過するエッチングガス導入部と、
前記少なくとも1つの光学要素の温度を制御するための少なくとも1つの温度調節機構と、
を備える、極端紫外光生成装置。
【請求項2】
前記ターゲット物質は錫である、請求項1記載の極端紫外光生成装置。
【請求項3】
前記エッチングガスはHガスである、請求項1記載の極端紫外光生成装置。
【請求項4】
前記エッチングガスはHラジカルガスである、請求項1記載の極端紫外光生成装置。
【請求項5】
前記エッチングガス導入部には、前記少なくとも1つの光学要素の表面に向けられた少なくとも1つの開口が設けられる、請求項1記載の極端紫外光生成装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの温度調節機構は、前記少なくとも1つの光学要素に接続される第1の温度調節機構を含み、
前記第1の温度調節機構は、
前記少なくとも1つの光学要素に設けられる温度調節素子と、
該温度調節素子に接続され該温度調節素子に電流を供給する電源と、
前記少なくとも1つの光学要素の温度を検出する温度センサと、
該温度センサが検出した温度に基づいて前記電源から前記温度調節素子に供給される電流を制御することで前記光学要素の温度を制御する温度コントローラと、
を含む、
請求項1記載の極端紫外光生成装置。
【請求項7】
前記第1の温度調節機構は、
熱媒体と、
該熱媒体の温度を調節して流出させる温度調節部と、
該温度調節部から流出した温度調節された前記熱媒体を前記光学要素に導く流路と、
をさらに含む、
請求項6記載の極端紫外光生成装置。
【請求項8】
前記温度調節素子はペルチェ素子である、請求項6記載の極端紫外光生成装置。
【請求項9】
前記第1の温度調節機構は、前記少なくとも1つの光学要素の温度を第1の所定の温度範囲内に維持する、請求項6記載の極端紫外光生成装置。
【請求項10】
前記第1の所定の温度範囲は、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも大きくなる温度範囲である、請求項9記載の極端紫外光生成装置。
【請求項11】
前記チャンバ内に配置され、前記気体反応生成物から前記デブリを析出させてトラップするための少なくとも1つのトラップ部をさらに備える、請求項1記載の極端紫外光生成装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つの光学要素は、前記チャンバ内の前記所定の領域で前記ターゲット物質が前記レーザ光に照射されて放射される極端紫外光を集光するための集光ミラーを含み、
前記少なくとも1つのトラップ部は、前記チャンバ内の前記所定の領域と前記集光ミラーの反射面との間に配置される第1のトラップ部を含む、
請求項11記載の極端紫外光生成装置。
【請求項13】
前記第1のトラップ部は、該第1のトラップ部の温度を検出する温度センサと、該第1のトラップ部を加熱するヒータと、前記ヒータに電流を供給する電源と、前記温度センサが検出した温度に基づいて前記電源から前記ヒータに供給される電流を制御する温度コントローラと、を含み、
前記第1のトラップ部には、前記極端紫外光を通過させるための貫通孔が設けられる、
請求項12記載の極端紫外光生成装置。
【請求項14】
前記温度コントローラは、前記第1のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点未満の温度範囲内に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御する、請求項13記載の極端紫外光生成装置。
【請求項15】
前記温度コントローラは、前記第1のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点以上沸点未満の温度範囲に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御し、
前記第1のトラップ部は、該第1のトラップ部表面で溶融した前記デブリを回収するための回収部をさらに備える、
請求項13記載の極端紫外光生成装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つのトラップ部は、前記チャンバ内の該チャンバと前記外部装置との接続部分近傍に配置される第2のトラップ部を含む、請求項11記載の極端紫外光生成装置。
【請求項17】
前記第2のトラップ部は、該第2のトラップ部の温度を検出する温度センサと、該第2のトラップ部を加熱するヒータと、前記ヒータに電流を供給する電源と、前記温度センサが検出した温度に基づいて前記電源から前記ヒータに供給される電流を制御する温度コントローラと、を含み、
前記第2のトラップ部には、前記極端紫外光を通過させるための貫通孔が設けられる、
請求項16記載の極端紫外光生成装置。
【請求項18】
前記温度コントローラは、前記第2のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点未満の温度範囲内に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御する、請求項17記載の極端紫外光生成装置。
【請求項19】
前記温度コントローラは、前記第2のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点以上沸点未満の温度範囲に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御し、
前記第2のトラップ部は、該第2のトラップ部表面で溶融した前記デブリを回収するための回収部をさらに備える、
請求項17記載の極端紫外光生成装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つのトラップ部は、前記チャンバ内の該チャンバと前記排気ポンプとの接続部分近傍に配置される第3のトラップ部を含む、請求項11記載の極端紫外光生成装置。
【請求項21】
前記第3のトラップ部は、該第3のトラップ部の温度を検出する温度センサと、該第3のトラップ部を加熱するヒータと、前記ヒータに電流を供給する電源と、前記温度センサが検出した温度に基づいて前記電源から前記ヒータに供給される電流を制御する温度コントローラと、を含み
前記第3のトラップ部は、通気性を有するよう構成される、
請求項20記載の極端紫外光生成装置。
【請求項22】
前記温度コントローラは、前記第3のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点未満の温度範囲内に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御する、請求項21記載の極端紫外光生成装置。
【請求項23】
前記温度コントローラは、前記第3のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点以上沸点未満の温度範囲に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御し、
前記第3のトラップ部は、該第3のトラップ部表面で溶融した前記デブリを回収するための回収部をさらに備える、
請求項21記載の極端紫外光生成装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つのトラップ部は、前記チャンバ内に配置される少なくとも1つの第4のトラップ部を含む、請求項11記載の極端紫外光生成装置。
【請求項25】
前記第4のトラップ部は、
該第4のトラップ部の温度を検出する温度センサと、
該第4のトラップ部を加熱するヒータと、
前記ヒータに電流を供給する電源と、
前記温度センサが検出した温度に基づいて前記電源から前記ヒータに供給される電流を制御する温度コントローラと、
を含む、
請求項24記載の極端紫外光生成装置。
【請求項26】
前記温度コントローラは、前記第4のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点未満の温度範囲内に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御する、
請求項25記載の極端紫外光生成装置。
【請求項27】
前記温度コントローラは、前記第4のトラップ部が、前記デブリと前記エッチングガスとが反応して前記気体反応生成物が発生する反応速度が、前記気体反応生成物が分解されて前記デブリが析出する反応速度よりも小さくなる温度範囲であって、前記デブリの融点以上沸点未満の温度範囲に維持されるように前記ヒータに供給される電流を制御し、
前記第4のトラップ部は、該第4のトラップ部表面で溶融した前記デブリを回収するための回収部をさらに備える、
請求項25記載の極端紫外光生成装置。
【請求項28】
レーザ装置と共に用いられ、外部装置に極端紫外光を供給するよう接続される極端紫外光生成装置であって、
レーザ光を内部に入射させるための少なくとも1つの入射口が設けられたチャンバと、
前記チャンバに設けられ、前記チャンバ内の所定の領域にターゲット物質を供給するためのターゲット供給部と、
前記チャンバに接続される排気ポンプと、
前記ターゲット物質のプラズマから放射した極端紫外光を反射する集光ミラーと、
前記集光ミラーの反射面に対向したガスの吹出し口を備え、吹出し口からガスを供給するガス供給部と、
を備える、極端紫外光生成装置。
【請求項29】
前記ガス供給部は、前記集光ミラーの反射面の外周の少なくとも一部に沿って配設された配管を含み、
前記配管は、前記反射面に向けて開口する前記ガスの前記吹出し口を備える、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項30】
前記吹出し口は、1つ以上の開口またはスリットである、請求項29記載の極端紫外光生成装置。
【請求項31】
前記ガス供給部は、前記反射面の中心を通る中心線上に、該反射面に沿って歪曲して配設された配管を含み、
前記配管は、1つ以上の開口またはスリットよりなる吹出し口を備える、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項32】
前記ガス供給部は、前記反射面の中心部に、該中心部を囲むように配設されたリング状の配管を含み、
前記配管は、前記反射面の中央部から該反射面の外周側へ向けて開口する前記ガスの吹出し口を備える、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項33】
前記吹出し口は、1つ以上の開口またはスリットである、請求項32記載の極端紫外光生成装置。
【請求項34】
前記ガス供給部は、前記反射面の中央部から該反射面の外周へ向けて延在し、該反射面に沿って歪曲して配設された1つ以上の配管を含み、
各配管は、1つ以上の開口またはスリットよりなる吹出し口を備える、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項35】
前記ガス供給部は、前記反射面の中央部に配設された配管を含み、
前記配管は、前記反射面に向けて開口するリングスリット状の吹出し口を備える、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項36】
前記ガス供給部は、前記反射面の中央部に配設された第1配管と、該反射面の外周の少なくとも一部に沿って配設された第2配管とを含み、
前記第1配管は、前記反射面に向けて開口するリングスリット状の吹出し口を備え、
前記第2配管は、前記反射面に向けて開口する前記ガスの吹出し口を備える、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項37】
前記第2配管の吹出し口は、1つ以上の開口またはスリットである、請求項36記載の極端紫外光生成装置。
【請求項38】
前記ターゲット物質は錫である、請求項28記載の極端紫外光生成装置。
【請求項39】
前記ガスはHを含むガスである、請求項38記載の極端紫外光生成装置。
【請求項40】
前記ガスはHラジカルを含むガスである、請求項38記載の極端紫外光生成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21A】
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【図21B】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27A】
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【図27B】
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【公開番号】特開2013−4369(P2013−4369A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135566(P2011−135566)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究の成果に係る特許出願(平成20年度独立行政法人新エネルギー・産業技術開発機構「次世代半導体材料・プロセス基盤(MIRAI)プロジェクト/次世代半導体材料・プロセス基盤(MIRAI)プロジェクト(石特会計)/EUV光源高信頼化技術開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願)
【出願人】(300073919)ギガフォトン株式会社 (227)
【Fターム(参考)】