説明

楽曲検索装置

【課題】利用者の所望の楽曲を迅速に検索する。
【解決手段】楽曲検索装置20は、端末装置10から検索要求Qを受信するたびに、検索要求Qに含まれる音高情報Pの時系列を利用した楽曲の検索と検索結果Rの送信とを実行する。端末装置10は、利用者による音高の指定を順次に受付ける入力装置52と、利用者が最後に音高を指定した時点からの経過時間δTが所定値Tthを上回るたびに、前回の検索要求Qの送信後に指定された各音高pに応じた音高情報Pを含む検索要求Qを生成する要求生成部44と、検索要求Qを楽曲検索装置20に送信する送信部542と、楽曲検索装置20から検索結果Rを受信する受信部544と、受信部544が受信した検索結果Rを表示装置56に表示させる表示制御部42とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の楽曲から利用者の所望の楽曲を検索する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
利用者が指定した音符の時系列を利用して利用者の所望の楽曲を多数の楽曲から検索する技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、楽曲内の各音符の位置情報と出現頻度とを示すインデックスを事前に生成および登録し、利用者が指定した複数の音符の時系列と各インデックスとの照合で、利用者の所望の楽曲を検索する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−110945号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術では、検索結果を1個の楽曲に絞り込むのに充分な個数の音符が各インデックスとの対比の対象として指定されてから楽曲の検索が開始されるため、利用者が音符の指定を開始してから実際に検索の結果が利用者に提示されるまでに長時間が必要であるという問題がある。以上の事情を考慮して、本発明は、利用者の所望の楽曲を迅速に検索することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するために本発明が採用する手段を説明する。なお、本発明の理解を容易にするために、以下の説明では、本発明の要素と後述の実施形態の要素との対応を括弧書で適宜に付記するが、本発明の範囲を実施形態の例示に限定する趣旨ではない。
【0006】
本発明の端末装置は、検索要求に含まれる音高情報の時系列を利用した楽曲の検索と検索結果の送信とを検索要求の受信毎に実行する楽曲検索装置と通信可能な端末装置であって、利用者による音高の指定を順次に受付ける受付手段(例えば入力装置52)と、利用者が最後に音高を指定した時点(例えば最終指定時刻TL)からの経過時間が所定値(例えば時間Tth)を上回るたびに、前回の検索要求の送信後に指定された各音高に応じた音高情報を含む検索要求を生成する要求生成手段(例えば要求生成部44)と、要求生成手段が生成した検索要求を楽曲検索装置に送信する送信手段(例えば送信部542)と、楽曲検索装置から検索結果を受信する受信手段(例えば受信部544)とを具備する。以上の構成では、利用者が最後に音高を指定した時点からの経過時間が所定値を上回るたびに、音高情報を含む検索要求が楽曲検索装置に送信される。したがって、検索結果を1個の楽曲に絞り込むのに充分な個数の音高が指定されてから楽曲の検索が開始される構成と比較して、利用者の所望の楽曲を迅速に検索することが可能である。また、例えば利用者が1個の音高を指定するたびに検索要求を端末装置から楽曲検索装置に送信する構成と比較して、装置間の通信トラヒックや楽曲検索装置の負荷が軽減されるという利点もある。
【0007】
本発明の好適な態様において、要求生成手段は、利用者による音高の指定毎に当該音高を記憶手段に記憶し、各音高について、直前の音高との差分に応じた音高情報を生成する。以上の態様では、相前後する音高間の差分に応じた音高情報が生成されるから、利用者が指定した楽曲の調(キー)と楽曲の本来の調(原調)とが相違する場合でも、利用者の所望の楽曲を適切に検索することが可能である。更に好適な態様において、要求生成手段は、利用者が最後に指定した音高以外の各音高を、検索要求の送信後に記憶手段から消去する(例えば処理SB17)。以上の態様では、検索要求の送信後に最後の音高以外の音高が記憶手段から消去されるから、検索要求の送信後にも全部の音高を保持する構成と比較して、記憶手段の容量を有効に利用することが可能である。他方、最後の音高は記憶手段に維持されるから、検索要求の送信後の最初の音高について音高情報を適切に生成できるという利点もある。なお、音高の消去とは、記憶手段に記憶された音高を実際に消去する処理(例えばゼロデータの上書)のほか、記憶内容の更新が許可された状態に設定する処理(記憶領域の解放)も含む概念である。
【0008】
本発明の好適な態様の端末装置は、受信手段が受信した検索結果を表示装置に表示させる表示制御手段(例えば表示制御部42)を具備する。更に好適な態様において、表示制御手段は、検索要求に応じた楽曲の検索数(例えば検索数K)が所定値(例えば閾値Kth)を下回る場合に検索結果に含められる楽曲毎の属性情報(例えば属性情報WA)、または、検索数が所定値を上回る場合に検索結果に含められる当該検索数を、表示装置に表示させる。以上の態様では、検索数が所定値を上回る場合には、検索数を含む検索結果を受信部が受信して検索数が表示装置に表示されるから、検索数が多い段階でも楽曲毎の属性情報を含む検索結果を受信および表示する構成と比較して、通信トラヒックや楽曲検索装置の負荷が軽減されるという利点がある。
【0009】
前述の表示制御手段を具備する構成の好適例において、受信手段は、楽曲の属性情報と、楽曲の楽譜を示す楽譜情報または楽曲の演奏音を示す音響情報の取得の可否を示す取得可否情報(例えば取得可否情報WS)とを、楽曲検索装置が検索した楽曲毎に含む検索結果を受信し、表示制御手段は、属性情報と取得可否情報とを楽曲毎に表示装置に表示させる。以上の態様では、楽譜情報または音響情報の取得の可否を示す取得可否情報が端末装置にて受信および表示されるから、所望の楽曲の楽譜情報または音響情報の取得の可否を利用者が容易に確認できるという利点がある。
【0010】
以上の各態様に係る端末装置は、CPU(Central Processing Unit)などの汎用の演算処理装置とプログラムとの協働により好適に実現される。本発明のプログラム(例えばプログラムPGM1)は、検索要求に含まれる音高情報の時系列を利用した楽曲の検索と検索結果の送信とを検索要求の受信毎に実行する楽曲検索装置と通信可能なコンピュータに、利用者による音高の指定を順次に受付ける受付処理と、利用者が最後に音高を指定した時点からの経過時間が所定値を上回るたびに、前回の検索要求の送信後に指定された各音高に応じた音高情報を含む検索要求を生成する要求生成処理と、要求生成処理で生成した検索要求を楽曲検索装置に送信する送信処理と、楽曲検索装置から検索結果を受信する受信処理とを実行させる。以上のプログラムによれば、本発明の端末装置と同様の効果が実現される。なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で利用者に提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態でサーバ装置から提供されてコンピュータにインストールされる。
【0011】
ところで、楽曲検索部による検索数が多い段階でも楽曲毎の属性情報を含む検索結果を楽曲検索装置から端末装置に送信する構成では、装置間の通信トラヒックが増大するという問題がある。そこで、端末装置に対する検索結果の送信の通信トラヒックを低減することを目的として、本発明の他の態様の楽曲検索装置は、利用者が音高を順次に指定可能な端末装置と通信する楽曲検索装置であって、楽曲の属性情報と当該楽曲の音高の時系列を示す参照情報とを楽曲毎に記憶する楽曲記憶手段(例えば記憶装置72)と、利用者が順次に指定した各音高に応じた音高情報の時系列を端末装置から受信する受信手段(例えば受信部744)と、音高情報の時系列に対応した参照情報の楽曲を検索する楽曲検索手段(例えば楽曲検索部62)と、楽曲検索手段による検索数(例えば検索数K)が所定値(例えば閾値Kth)を下回る場合に、楽曲検索手段が検索した各楽曲の属性情報を含む検索結果を生成し、検索数が所定値を上回る場合に、当該検索数を含む検索結果を生成する結果生成手段(例えば結果生成部64)と、結果生成手段が生成した検索結果を端末装置に送信する送信手段(例えば送信部742)とを具備する。以上の態様では、楽曲検索手段による検索数が所定値を上回る場合には、検索数を含む検索結果が端末装置に送信されるから、検索数が多い段階でも楽曲毎の属性情報を含む検索結果を端末装置に送信する構成と比較して、通信トラヒックや楽曲検索装置の負荷が軽減されるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第1実施形態に係る通信システムのブロック図である。
【図2】端末装置のブロック図である。
【図3】楽曲検索画面の模式図である。
【図4】音高の指定の時期と検索要求の送信の時期との関係の説明図である。
【図5】音高情報の説明図である。
【図6】音高が指定された場合の端末装置の動作のフローチャートである。
【図7】端末装置が検索要求を生成および送信する動作のフローチャートである。
【図8】楽曲検索装置のブロック図である。
【図9】楽曲情報の模式図である。
【図10】楽曲検索装置の動作のフローチャートである。
【図11】検索結果が検索要求毎に絞り込まれる様子の説明図である。
【図12】検索数が大きい場合の楽曲検索画面の模式図である。
【図13】端末装置に楽譜情報を提供する動作の説明図である。
【図14】第2実施形態における音高情報の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<A:第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る通信システム100のブロック図である。図1に示すように、通信システム100は、端末装置10と楽曲検索装置20とを具備する。端末装置10と楽曲検索装置20とは通信網30(例えばインターネット)を介して相互に通信する。楽曲検索装置20は、端末装置10の利用者が順次に指定する音高(音符)の時系列に対応した楽曲を複数の楽曲から検索して利用者に検索結果を提供するサーバ装置(例えばHTTPサーバ)である。利用者は、楽曲のうち自身が記憶する特定の部分のみ(例えばサビ部分の主旋律)からその楽曲の曲名等を知得することが可能である。なお、図1では便宜的に1個の端末装置10のみを図示したが、実際には複数の端末装置10が通信網30を介して楽曲検索装置20と並列に通信する。
【0014】
図2は、端末装置10のブロック図である。端末装置10は、携帯電話機やパーソナルコンピュータ等の情報端末であり、図2に示すように制御装置(CPU)40と記憶装置50と入力装置52と通信装置54と表示装置56と放音装置58とを具備する。通信装置54は、通信網30を介して楽曲検索装置20と通信する機器であり、送信部542と受信部544とを含んで構成される。送信部542は、楽曲検索装置20を宛先として通信網30に情報を送信し、受信部544は、楽曲検索装置20が端末装置10を宛先として送信した情報を通信網30から受信する。
【0015】
入力装置52は、利用者からの指示を受付ける。例えば、マウスまたはキーボード等の入力機器が入力装置52として好適に採用される。表示装置56(例えば液晶表示機器)は、制御装置40から指示された画像を表示する。放音装置58(例えばヘッドホンやスピーカ)は、制御装置40の指示に応じた音波を放射する。
【0016】
記憶装置50は、制御装置40が実行するプログラムPGM1や制御装置40が使用する各種の情報を記憶する。制御装置40は、記憶装置50に記憶されたプログラムPGM1の実行で複数の機能(表示制御部42,要求生成部44)を実現する。表示制御部42は、画像信号の供給で表示装置56に画像を表示させる。
【0017】
図3は、表示制御部42が表示装置56に表示させる楽曲検索画面80の模式図である。楽曲検索画面80は、利用者が時系列に指定した音高や楽曲検索装置20での検索結果を利用者に提示する画像であり、結果表示領域82と音高指定領域84と音高表示領域86とを含んで構成される。結果表示領域82は、楽曲検索装置20による検索結果を利用者に提示する領域である。結果表示領域82の具体的な内容については後述する。
【0018】
音高指定領域84は、利用者が音高の指定時に参照する領域であり、図3の例示のように鍵盤を図形化した鍵盤画像842が配置される。利用者は、入力装置52を操作して鍵盤楽器の1個の鍵を選択する(例えば1個の鍵をクリックする)ことでその鍵に対応する音高を順次に指定することが可能である。利用者による音高の指定毎にその音高の音響を放音装置58に再生させる構成も好適である。
【0019】
音高表示領域86は、利用者が指定した音高の時系列を時間軸(横軸)および音高軸(縦軸)のもとで表示する領域であり、図3に示すように、利用者から指定された各音高に対応する複数の音高指示子862が、利用者による指定の順番で時間軸の方向に配置される。音高軸の方向における各音高指示子862の位置は、利用者が指定した音高(音符の絶対的な音高)に応じて選定される。時間軸の方向における各音高指示子862の間隔は、利用者が音高を指定した時点(リズム)とは無関係の所定値に固定される。入力装置52に対する操作で利用者が何れかの音高指示子862を選択すると(例えばマウスポインタを音高指示子862に重ねると)、制御装置40は、その音高指示子862に対応する音響を放音装置58に再生させる。したがって、利用者は、自身が指定した音高を随時に確認することが可能である。
【0020】
図2の要求生成部44は、利用者が時系列に指定した音高を検索キーとする楽曲の検索の指令(以下「検索要求」という)Qを順次に生成する。送信部542は、要求生成部44が検索要求Qを生成するたびにその検索要求(クエリ)Qを通信網30から楽曲検索装置20に送信する。
【0021】
図4は、検索要求Qを生成および送信する動作の説明図である。利用者が音高p[1]〜p[6]を順次に指定した場合が図4では想定されている。各音高p[n](n=1,2,……)が指定される間隔は区々である。図4に示すように、要求生成部44は、利用者が最後に音高p[n]を指定した時点(以下「最終指定時刻」という)TLから所定の時間Tthが経過するたび(すなわち、利用者が音高p[n]を指定しない状態が時間長Tthだけ継続するたび)に検索要求Qを生成する。要求生成部44による生成毎に送信部542は検索要求Qを楽曲検索装置20に送信するから、最終指定時刻TLから所定の時間Tthが経過するたびに検索要求Qが楽曲検索装置20に送信されると表現することも可能である。時間Tthは、例えば500ミリ秒から1秒程度の時間に設定される。
【0022】
図4の例示では、音高p[1]の指定と音高p[2]の指定との間隔t[2]は時間Tthを下回り、音高p[2]の指定と音高p[3]の指定との間隔t[3]も時間Tthを下回る。したがって、音高p[1]から音高p[3]が順次に指定される期間内では検索要求Qは生成されない。他方、音高p[3]の指定と音高p[4]の指定との間隔t[4]は時間Tthを上回るから、音高p[3]の指定から時間Tthが経過した時点(音高p[4]の指定前)で検索要求Q[1]が生成および送信される。同様に、音高p[4]の指定から時間Tthが経過した時点(音高p[5]の指定前)で検索要求Q[2]が生成および送信され、音高p[6]の指定から時間Tthが経過した時点で検索要求Q[3]が生成および送信される。音高p[5]の指定から音高p[6]の指定までの間隔t[6]は時間Tthを下回るから、間隔t[6]内では検索要求Qの生成および送信は実行されない。
【0023】
検索要求Qは、利用者が指定した音高p[n]に対応する音高情報P[n]を含んで構成される。第1実施形態の音高情報P[n]は、図5に示すように、直前の音高p[n-1]に対する音高p[n]の相対値を示す情報である。具体的には、音高p[n]と直前の音高p[n-1]との差分(相対値)が音高情報P[n]として生成される。例えば、最初に指定された音高p[1]が「ド」で直後の音高p[2]が「レ」である場合、両者間の差分(2半音)を意味する数値「+2」が音高情報P[2]として生成される。以上のように音高情報P[n]は、音符の絶対的な音高(オクターブ)やリズム等の音楽的な要素を含まない。
【0024】
図4から理解されるように、検索要求Qは、前回の検索要求Qの送信後(最初の検索要求Qについては利用者による音高p[n]の指定の開始後)に利用者が指定した各音高p[n]の音高情報P[n]を含んで構成される。具体的には、最初の検索要求Q[1]には、音高p[2]に応じた音高情報P[2](P[2]=p[2]−p[1])と、音高p[3]に応じた音高情報P[3](P[3]=p[3]−p[2])とが含まれる。また、検索要求Q[2]には、前回の検索要求Q[1]の送信後に指定された音高p[4]に応じた音高情報P[4](P[4]=p[4]−p[3])が含まれる。同様に、検索要求Q[3]には、前回の検索要求Q[2]の送信後に指定された音高p[5]およびp[6]の各々に応じた音高情報P[5]およびP[6](P[5]=p[5]−p[4],P[6]=p[6]−p[5])が含まれる。
【0025】
図6は、利用者による音高pの指定毎に制御装置40が実行する処理のフローチャートである。要求生成部44は、利用者が指定した音高pを記憶装置50に格納する(SA11)。また、表示制御部42は、音高pに対応する音高指示子862を音高表示領域86に追加する(SA12)。要求生成部44は、利用者が音高pを指定した時刻(例えば鍵盤画像842の1個の鍵をクリックした時刻)を最終指定時刻TLとして記憶装置50に格納する(SA13)。最終指定時刻TLは、利用者による音高pの指定毎(すなわち図6の処理の実行毎)に更新される。
【0026】
図7は、検索要求Qを生成および送信する動作のフローチャートである。図7の処理は、所定の間隔で発生する割込信号を契機として周期的に実行される。図7の処理を開始すると、要求生成部44は、時計回路(図示略)から現在時刻TCを取得し(SB11)、記憶装置50に格納されている最終指定時刻TLから現在時刻TCまでの経過時間δT(δT=TC−TL)を計測する(SB12)。
【0027】
要求生成部44は、最終指定時刻TLからの経過時間δTが所定の時間Tthを上回るか否か(すなわち、最終指定時刻TLから利用者による音高pが指定されることなく時間Tthが経過したか否か)を判定する(SB13)。処理SB13の結果が否定である場合(すなわち、音高pの最後の指定から時間Tthがまだ経過していない場合)、要求生成部44は、検索要求Qの生成および送信(SB14〜SB17)を実行せずに図7の処理を終了する。
【0028】
他方、処理SB13の結果が肯定である場合(すなわち、利用者が新たな音高pを指定することなく最終指定時刻TLから時間Tthが経過した場合)、要求生成部44は、前回の検索要求Qの送信後に新たな音高pが指定されたか否かを判定する(SB14)。処理SB14の結果が否定である場合(すなわち、記憶装置50に記憶された最終指定時刻TLからは経過時間δTが経過したが、前回の検索要求Qの送信後に新たな音高pが指定されていない場合)、検索要求Qを楽曲検索装置20に送信する必要はないから、要求生成部44は、検索要求Qの生成および送信(SB15〜SB17)を実行せずに図7の処理を終了する。
【0029】
他方、前回の検索要求Qの送信後に新たな音高pが指定され、かつ、その指定の時刻(最終指定時刻TL)から時間Tthが経過した場合には、処理SB14の結果が肯定となる。処理SB14の結果が肯定である場合、要求生成部44は、検索要求Qを生成する(SB15)。図4を参照して説明したように、処理SB15で生成される検索要求Qには、前回の検索要求Qの送信後に指定された各音高p[n]について、直前の音高p[n-1]との差分に応じた音高情報P[n]が含められる。そして、要求生成部44は、処理SB15で生成した検索要求Qを送信部542に供給する(SB16)。送信部542は、要求生成部44から指示された検索要求Qを楽曲検索装置20に送信する。
【0030】
検索要求Qを送信すると、要求生成部44は、記憶装置50に記憶された音高pのうち最後に指定された音高p以外の各音高pを消去する(SB17)。記憶装置50に維持される最後の音高pは、次回の検索要求Qの音高情報P[n]の生成に利用される。例えば、図4の検索要求Q[1]の送信後に音高p[1]および音高p[2]は記憶装置50から消去されるが、その時点で最後の音高p[3]は、次回の検索要求Q[2]の音高情報P[4](P[4]=p[4]−p[3])を生成するために記憶装置50に維持される。以上に説明したように、最終指定時刻TLから時間Tthが経過するたびに検索要求Qの生成および送信が実行される。
【0031】
図1の楽曲検索装置20は、端末装置10から順次に送信される検索要求Q内の音高情報Pの時系列を利用して利用者の所望の楽曲を検索する。図8は、楽曲検索装置20のブロック図である。図8に示すように、楽曲検索装置20は、制御装置60と記憶装置72と通信装置74とを含んで構成される。通信装置74は、通信網30を介して各端末装置10と通信する機器であり、送信部742と受信部744とを含んで構成される。送信部742は、端末装置10を宛先として通信網30に情報(例えば検索結果R)を送信し、受信部744は、端末装置10から送信された情報(例えば検索要求Q)を通信網30から受信する。
【0032】
記憶装置72は、制御装置60が実行するプログラムPGM2や制御装置60が使用する各種の情報を記憶する。具体的には、楽曲検索装置20による検索の候補となる楽曲(以下「候補楽曲」という)毎に楽曲情報DMが記憶装置72に格納される。楽曲情報DMは、楽曲の検索に使用される情報である。また、複数の候補楽曲のなかには、楽譜情報DSが事前に用意されて記憶装置72に格納された楽曲と、楽譜情報DSが用意されていない楽曲とが存在する。楽譜情報DSは、楽曲の楽譜を表現するデータである。具体的には、楽譜の画像を示す画像データ(例えばPDF(Portable Document Format)形式の画像データ)が楽譜情報DSとして好適に利用される。
【0033】
図9は、楽曲情報DMの模式図である。図9に示すように、楽曲情報DMは、属性情報WAと取得可否情報WSと参照情報WRとを含んで構成される。属性情報WAは、楽曲に関連する情報である。例えば楽曲名や作曲者名,歌手名,演奏者名,ジャンル等が属性情報WAにて指定される。取得可否情報WSは、楽曲の楽譜情報DSを端末装置10に利用者に提供可能であるか否か(例えば楽譜情報DSが記憶装置72に格納されているか否か)を示す情報(フラグ)である。また、参照情報WRは、楽曲を構成する各音符の音高を時系列に指定する情報であり、図9に示すように、楽曲内の各音符の音高sに対応する複数の音高情報S(S[1],S[2],……)の時系列で構成される。楽曲内の1個の音符の音高情報S[m](m=1,2,……)は、前述の音高情報P[n]と同様に、その音符の音高s[m]と直前の音符の音高s[m-1]との差分(相対値)を示す情報である(S[m]=s[m]−s[m-1])。
【0034】
制御装置60は、記憶装置72に記憶されたプログラムPGM2の実行で複数の機能(楽曲検索部62,結果生成部64,要求処理部66)を実現する。楽曲検索部62は、受信部744が端末装置10から順次に受信した検索要求Qに含まれる音高情報Pの時系列(すなわち利用者が指定した音高の時系列)に応じた楽曲を複数の候補楽曲から検索する。結果生成部64は、楽曲検索部62による検索結果Rを生成する。送信部742は、結果生成部64が検索結果Rを生成するたびにその検索結果Rを通信網30から端末装置10に送信する。要求処理部66は、端末装置10からの要求に応じて楽譜情報DSを端末装置10に提供する(詳細は後述)。
【0035】
図10は、楽曲検索部62および結果生成部64の具体的な動作のフローチャートである。図10の処理は、受信部744が端末装置10から検索要求Qを受信するたびに実行される。検索要求Qを取得すると、楽曲検索部62は、端末装置10から受信済の検索要求Q(今回の検索要求Qを含む1個以上の検索要求Q)で指定された各音高情報Pの時系列に合致または類似する音高情報Sの時系列を含む参照情報WRの楽曲を複数の候補楽曲から検索する(SC11)。すなわち、利用者が指定した音高pの時系列を含む楽曲が検索される。以上に説明したように、検索要求Qの受信毎に、受信済の検索要求Qで指定された各音高情報Pの時系列を利用した楽曲の検索が実行される。したがって、楽曲検索部62が検索する楽曲の総数(以下「検索数」という)Kは、検索要求Qの受信毎(図10の処理の実行毎)に段階的に減少する(すなわち、検索結果が絞り込まれる)。
【0036】
図11は、楽曲検索部62による検索数Kが段階的に減少する様子の説明図である。例えば、図4に例示したように音高p[1]〜p[3](ド-レ-ミ)が指定された段階で端末装置10から送信された検索要求Q[1]を受信部744が受信した場合、図11に示すように、検索要求Q[1]内の音高情報P[2]およびP[3]の時系列に対応した部分を包含するKA個の楽曲(#1,#2,#3,#5,#6,……)が検索される。そして、音高p[4](ファ)の指定後の検索要求Q[2]を受信部744が受信すると、検索済のKA個の楽曲のうち、検索要求Q[1]およびQ[2]で指定される音高情報P[2]〜P[4]の時系列(「ド-レ-ミ-ファ」を示す音高p[1]〜p[4]の時系列)に対応した部分を包含するKB個(KB<KA)の楽曲(#1,#2,#5,#6,……)が検索される。更に、音高p[5]およびp[6](ソ-ラ)の指定後の検索要求Q[3]を受信部744が受信すると、検索済のKB個の楽曲のうち、検索要求Q[1]〜Q[3]で指定される音高情報P[2]〜P[6]の時系列(「ド-レ-ミ-ファ-ソ-ラ」を示す音高p[1]〜p[6]の時系列)に対応した部分を包含するKC個(KC<KB)の楽曲(#2,#5,……)が検索される。
【0037】
結果生成部64は、処理SC11での楽曲検索部62の検索数Kが閾値Kthを上回るか否かを判定する(SC12)。検索数Kが閾値Kth以下である場合(楽曲が既に充分に絞られている場合)、結果生成部64は、楽曲検索部62が直前の処理SC11で検索したK個の楽曲の各々について属性情報WAと取得可否情報WSとを含む検索結果Rを生成する(SC13)。他方、検索数Kが閾値Kthを上回る場合(楽曲が未だ充分に絞られていない場合)、結果生成部64は、直前の処理SC11での検索数Kを含む検索結果Rを生成する(SC14)。処理SC14で生成される検索結果Rには、楽曲の属性情報WAや取得可否情報WSは含まれない。
【0038】
例えば、図11に例示した検索数KAが閾値Kthを上回り、検索数KBが閾値Kthを下回る場合を想定すると、検索要求Q[1]に対する検索結果Rには検索数KAが含められ、検索要求Q[2]に対する検索結果RにはKB個の楽曲の各々について属性情報WAと取得可否情報WSとが含められ、検索要求Q[3]に対する検索結果RにはKC個の楽曲の各々について属性情報WAと取得可否情報WSとが含められる。結果生成部64は、処理SC13または処理SC14で生成した検索結果Rを送信部742に供給する(SC15)。送信部742は、結果生成部64から指示された検索結果Rを端末装置10に送信する。
【0039】
以上の手順で楽曲検索装置20から送信された検索結果Rを端末装置10の受信部544が受信すると、表示制御部42は、表示装置56の楽曲検索画面80内の結果表示領域82に検索結果Rを表示する。検索結果Rが検索数Kを含む場合(処理SC14で生成された検索結果Rを受信した場合)、表示制御部42は、図12に示すように検索数Kを結果表示領域82に表示する。他方、検索結果Rが各楽曲の属性情報WAと取得可否情報WSとを含む場合(処理SC13で生成された検索結果Rを受信した場合)、表示制御部42は、図3に示したように、属性情報WAで指定される情報822(図3では楽曲名と歌手名)と取得可否情報WSが示す楽譜情報DSの取得の可否とを楽曲毎に結果表示領域82に表示(リスト表示)する。図3では、取得可否情報WSが楽譜情報DSを取得可能を示す楽曲について所定の記号824を表示した場合が例示されている。利用者は、結果表示領域82を視認することで、自身が特定の部分のみを記憶する楽曲の属性情報WAとその楽曲の楽譜情報DSの取得の可否とを確認することが可能である。
【0040】
以上の説明から理解されるように、利用者が音高pの指定を開始した直後の段階では閾値Kthを上回る検索数Kが結果表示領域82に表示され、利用者が新たな音高pを指定して検索要求Qが端末装置10から送信されるたびに結果表示領域82内の検索数Kが段階的に減少する。そして、利用者が更に音高pを指定して検索数Kが閾値Kthを下回ると、属性情報WAおよび取得可否情報WSが楽曲毎に結果表示領域82に表示され、利用者が更に音高pを指定して検索要求Qが端末装置10から送信されるたびに、結果表示領域82に表示される楽曲の総数が段階的に減少する。
【0041】
属性情報WAおよび取得可否情報WSが楽曲毎に結果表示領域82に表示された状態で、利用者は、入力装置52を適宜に操作する(例えば所望の楽曲に対応する記号824をクリックする)ことで、検索済のK個の楽曲のうち楽譜情報DSを取得し得る複数の楽曲から利用者の所望の楽曲(楽譜情報DSの取得を希望する楽曲)を選択することが可能である。図13は、利用者が楽曲を選択した場合の動作の説明図である。
【0042】
図13に示すように、楽譜情報DSの取得を希望する楽曲(以下「選択楽曲」という)を利用者が指定すると(SD11)、要求生成部44は、選択楽曲の指定を含む情報要求を生成して送信部542から楽曲検索装置20に送信する(SD12)。情報要求を受信部744が受信すると、楽曲検索装置20の要求処理部66は、情報要求で指定される選択楽曲の楽譜情報DSを記憶装置72から検索し(SD13)、その楽譜情報DSを端末装置10に送信する(SD14)。端末装置10の表示制御部42は、楽曲検索装置20から受信部544が受信した楽譜情報DSを表示装置56に供給して選択楽曲の楽譜を表示させる(SD15)。すなわち、利用者は、自身が特定の部分(例えばサビ部分)のみを記憶する楽曲の楽譜を取得することが可能である。
【0043】
以上の形態では、利用者による音高pの指定の途中で随時に検索要求Qが楽曲検索装置20に送信されて楽曲が検索され、音高pの指定の進行とともに楽曲の検索数Kが順次に減少する(インクリメンタル検索)。したがって、検索結果を1個の楽曲に絞り込むのに充分な個数の音高pが指定された段階で楽曲の検索が開始される特許文献1の技術と比較して、利用者が所望の楽曲を特定するまでの時間を短縮できるという利点がある。
【0044】
ところで、利用者による音高pの指定の進行とともに楽曲の検索を順次に実行する構成としては、例えば、利用者が1個の音高pを指定するたびに検索要求Qを楽曲検索装置20に送信する構成(以下「対比例」という)も想定され得る。しかし、対比例のもとでは、楽曲検索装置20に対する検索要求Qの送信と、楽曲検索部62による楽曲の検索と、端末装置10に対する検索結果Rの送信とが、利用者による音高pの指定毎に実行されるから、通信網30の通信トラヒックや楽曲検索装置20の負荷が過大となる可能性がある。他方、第1実施形態では、最終指定時刻TLから時間Tthが経過するたびに検索要求Qが楽曲検索装置20に送信されるから、対比例と比較して通信網30の通信トラヒックや楽曲検索装置20の負荷が軽減されるという利点がある。
【0045】
なお、第1実施形態のもとでも、時間Tthを上回る間隔で利用者が音高pを指定する場合(例えばテンポが遅い楽曲を指定する場合)には、対比例と同様に、1個の音高pの指定毎に検索要求Qが送信されることになる。しかし、時間Tthを上回る間隔で音高pが指定される場合には、単位時間あたりの検索要求Qの送信回数が少ないから、そもそも通信網30の通信トラヒックや楽曲検索装置20の負荷の問題は発生しない。以上の事情を考慮すると、利用者が音高pを指定する速度が速いほど、対比例に対する第1実施形態の有意性は顕著となる。
【0046】
また、音高情報Pおよび音高情報Sは、相前後する音高の差分を示す情報であるから、利用者が指定する音高の調(キー)が楽曲の本来の調(原調)と相違する場合や、利用者による音高の指定のリズムが楽曲の本来のリズムと相違する場合でも、利用者の所望の楽曲を検索することが可能である。
【0047】
第1実施形態では、楽曲検索部62による検索数Kが閾値Kthを上回る段階では検索数Kのみが検索結果Rとして端末装置10に送信され、検索数Kが閾値Kth以下まで絞られた段階で楽曲毎の情報(属性情報WAや取得可否情報WS)が検索結果Rとして端末装置10に提供される。したがって、楽曲検索部62による検索数Kが大きい段階でも各楽曲の情報を端末装置10に送信する構成と比較して、通信網30の通信トラヒックや楽曲検索装置20の負荷が軽減されるという利点もある。
【0048】
<B:第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各態様において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
【0049】
図14は、第2実施形態における端末装置10の要求生成部44の動作の説明図である。第1実施形態では各音符の差分を音高情報Pとして生成したが、第2実施形態では、相前後する各音高pの差分に対応する文字を要求生成部44が音高情報Pとして生成する。図14では、音高pの差分「+2」が文字「a」に変換され、差分「+1」が文字「b」に変換されて、楽曲検索装置20に送信される音高情報Pの時系列が文字列「aabaa」を示す場合が例示されている。なお、音高pの差分の各数値と音高情報Pとして指定される文字との対応は事前に決定される。
【0050】
音高情報Pと同様に、楽曲検索装置20の記憶装置72が記憶する楽曲情報DMの参照情報WR内の各音高情報Sは、楽曲内で相前後する音高sの差分に対応する文字を指定する。楽曲検索装置20の楽曲検索部62は、複数の候補楽曲のうち音高情報Pの時系列に合致または類似する音高情報Sを含む参照情報WRの楽曲を検索する(SC11)。
【0051】
第2実施形態においても第1実施形態と同様の効果が実現される。また、第2実施形態では、音高情報Pおよび音高情報Sが文字を示すから、文字列検索用の既存の検索技術を楽曲検索部62による楽曲の検索に流用できるという利点がある。
【0052】
<C:変形例>
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
【0053】
(1)変形例1
以上の各形態では、相前後する音高pの差分を示す音高情報P(第1実施形態)や差分に対応する文字を示す音高情報P(第2実施形態)を例示したが、音高情報Pの内容は以上の例示に限定されない。例えば、音高情報Pが音高p(絶対的な音高)の数値自体を示す構成も採用され得る。音高情報Sについても同様であり、例えば楽曲内の各音符の音高sの数値自体を示す音高情報Sを利用することも可能である。
【0054】
(2)変形例2
利用者が音高pを指定する方法は任意である。例えば、各操作子が相異なる音高pに対応付けられたキーボードやタッチパネル、楽器の演奏と同様の操作で音高pを指定可能なMIDI楽器等の電子楽器を入力装置52として利用することも可能である。以上の例示から理解されるように、以上の各形態の入力装置52は、利用者による音高pの指定を受付ける要素(受付手段)として包括される。
【0055】
(3)変形例3
以上の各形態で例示した楽譜情報DSに代えて(または楽譜情報DSとともに)、楽曲の演奏音(歌唱音)を示す音響情報を楽曲検索装置20から端末装置10に提供することも可能である。例えば楽曲の演奏音の時間波形を示すサンプル系列や楽曲の演奏音を指定するMIDI形式の時系列データが音響情報として楽曲毎に記憶装置72に記憶される。楽曲情報DMの取得可否情報WSは音響情報の取得の可否を示し、音響情報の取得の可否が楽曲毎に結果表示領域82に表示される。選択楽曲の指定を含む情報要求を端末装置10から受信すると、楽曲検索装置20の要求処理部66は、選択楽曲の音響情報を記憶装置72から検索して送信部742から端末装置10に送信する。以上の構成によれば、利用者は、自身が特定の部分のみを記憶する楽曲の音響情報を取得および再生することが可能である。
【0056】
なお、以上の各形態では、楽譜情報DSや音響情報を端末装置10に提供する機能を楽曲検索装置20に搭載したが、楽譜情報DSや音響情報を端末装置10に提供する情報提供装置(サーバ装置)を楽曲検索装置20とは別個に設置した構成も好適である。楽曲検索装置20と情報提供装置とを別個に設置した場合、通信網30内の情報提供装置の所在を示すアドレス情報(例えばURL)を取得可否情報WSに含めた構成が好適である。表示制御部42は、結果表示領域82に表示される記号824に楽譜情報DSや音響情報へのリンクを設定する。また、楽譜情報DSや音響情報を楽曲検索装置20が端末装置10に提供する構成において、楽曲情報DMを記憶する記憶装置72とは別個の記憶装置に楽譜情報DSや音響情報を記憶することも可能である。
【0057】
(4)変形例4
楽曲情報DM内の属性情報WAの内容は任意である。例えば、楽曲の詳細情報が提示されたウェブサイトのURL等を属性情報WAに含めた構成も採用される。
【符号の説明】
【0058】
100……通信システム、10……端末装置、20……楽曲検索装置、30……通信網、40……制御装置、42……表示制御部、44……要求生成部、50……記憶装置、52……入力装置、54……通信装置、542……送信部、544……受信部、56……表示装置、58……放音装置、60……制御装置、62……楽曲検索部、64……結果生成部、66……要求処理部、72……記憶装置、74……通信装置、742……送信部、744……受信部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索要求に含まれる音高情報の時系列を利用した楽曲の検索と検索結果の送信とを検索要求の受信毎に実行する楽曲検索装置と通信可能な端末装置であって、
利用者による音高の指定を順次に受付ける受付手段と、
利用者が最後に音高を指定した時点からの経過時間が所定値を上回るたびに、前回の検索要求の送信後に指定された各音高に応じた音高情報を含む検索要求を生成する要求生成手段と、
前記要求生成手段が生成した検索要求を前記楽曲検索装置に送信する送信手段と、
前記楽曲検索装置から検索結果を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した検索結果を表示装置に表示させる表示制御手段と
を具備する端末装置。
【請求項2】
前記要求生成手段は、利用者による音高の指定毎に当該音高を記憶手段に記憶し、各音高について、直前の音高との差分に応じた前記音高情報を生成する
請求項1の端末装置。
【請求項3】
前記要求生成手段は、利用者が最後に指定した音高以外の各音高を、前記検索要求の送信後に前記記憶手段から消去する
請求項2の端末装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記検索要求に応じた楽曲の検索数が所定値を下回る場合に前記検索結果に含められる楽曲毎の属性情報、または、前記検索数が所定値を上回る場合に前記検索結果に含められる当該検索数を、前記表示装置に表示させる
請求項1から請求項3の何れかの端末装置。
【請求項5】
前記受信手段は、楽曲の属性情報と、楽曲の楽譜を示す楽譜情報または楽曲の演奏音を示す音響情報の取得の可否を示す取得可否情報とを、前記楽曲検索装置が検索した楽曲毎に含む前記検索結果を受信し、
前記表示制御手段は、前記属性情報と前記取得可否情報とを楽曲毎に前記表示装置に表示させる
請求項1から請求項4の何れかの端末装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−155463(P2012−155463A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13017(P2011−13017)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】