説明

構成部品を受けるための搬送システム

【課題】周知の技術は構造的な変更を必要とせず、少ない部品のために低コストを実現する部品受取りキャリアシステムを提供すること。
【解決手段】球マット等にかかる力を構造体、航空構造体等に導入するために、従来の球マットのデザインに取り入れた底板から構成された部品を受取るキャリアシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成部品を受けるための搬送システムに関し、特に航空貨物スペースの貨物荷積みシステム用の係止部品と、案内部品と、輸送部品とを受けるための、組合わされた搬送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来では、航空貨物スペースの荷積み部は、全方向性の働きを受けるために、非常に注意を要する領域である。ULD(ユニット荷積みデバイス)は、横方向から縦方向又は縦方向から横方向輸送されるのとは別に、ローダーから荷積みスペースに輸送される時に生じるストレスを吸収しなくてはならない。このために、従来技術では、いわゆるボールマットに組み込まれて、できるだけ囲まれた表面を形成するボール部品を使用している。この表面は、ロックやPDU(パワードライブユニット)のような必要な貨物部品によって遮断されるようになっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
付加的なULDタイプ取付には、他の貨物部品を取り付ける必要があり、このためボールマットをカットする必要が生じうる。これらは、大きな変更となるので、付加的な貨物部品のオプション品を顧客が後付けすることは非常に難しい。さらに、構造体を、例えば係止部品からの力にさらすことは、構造体へのかなりの負担が伴う。
【課題を解決するための手段】
【0004】
即ち、本発明の実施形態に係る構造体は、構成部品、例えば係止部品、案内部品や輸送部品を収容するために、構成部品を受ける部材が固定される底板を含む。部品にかかる力を構造体に誘導するように、取り付け部品は底板(フレーム底板を加工)に固定されて取り付けられていても良い。
【0005】
本発明の実施形態によれば、付加する貨物部品、例えば、係止部品を貨物荷積込みシステムに容易に組み込み可能にする搬送システムが製造され、この場合における係止部品にかかる強い力を構造体に導かれるようにすることができる。
【0006】
本発明の実施形態によれば、例えば、ボール・マット上で作用する力を構造体に導くための従来のボール・マットのデザイン(設計)で統一化された底板を含む、構成部品を受けるための構造体が提供される。
【0007】
本発明の実施形態によれば、取り付け部品は、底板にしっかりと接続された基板(例えばハウジングや受け部)を備える。基板は、構成部品や搬送システムを構造体に固定するネジを収容出来る雌ネジ(ネジ山)を備えるようにすることができる。
【0008】
取り付け部品は、ネジが、基板やハウジングにねじ込まれると、力をネジにかけるバネを含んでも良い。
【0009】
本発明の実施形態によれば、取り付け部品の基板は、底板にリベット留めされている。基板やハウジングを底板に溶接も可能である。
【0010】
構成部品を収容する部材は、本発明の実施形態に従う加工部分でもよい。
【0011】
本発明の実施形態によれば、構造体のデザインは既存のBM(ボールマット)技術に基づくものであって、Y力を吸収するよう改良される。
【0012】
本発明の実施形態によれば、従来のBM技術やデザインは、支持ストリップを備える底板を、補強リブを有する加工フレームに代えられるように改良されている。例えば、C形状とBM形状は、この底板群にリベット留めされていて、囲まれた表面はカバーシートで形成される。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、周知のBM技術は、構造的な変更を必要としない。また、より少ない部品で達成され、それ故、顧客へはより低価格な保管コストで提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について本発明を説明するが、以下の実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、又実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
図1Aは、本発明の実施形態に係る搬送システム(構造体としてもよい)1を示す。本発明に係る搬送システム1は、底板2を備える。C形状3は、実施形態に係るリベット(図示しない)で、この底板2に固定される。C形状3は加工部分で、係止/案内部品(図1Aに図示しない)を収容する。
【0017】
図1Aは、基板やハウジング5を備える取り付け部品4を示す。ハウジング5は、ネジ6がハウジング5にねじ込みできるように設計されている。図1Aに示すように、バネ7は、ねじ6に固定され、これより、ネジ6をハウジング5にねじ込んでいる間、ねじ込み方向と対向する方向に弾性力が発生する。
【0018】
ねじ6をハウジング5にねじ込むことによって、BM(図1Aに図示しないボールマット)を底板2にねじ止めをする。この結果、BMにかかる力は、底板2を介して搬送システム1に転換する。
【0019】
図1Bは、図1Aを上部から見た搬送システム1の部分を示す。図1Bに示すように、搬送システム1の片側に2つだけ取り付け部品4が必要である。
【0020】
図2Aは、本発明の実施形態に係る搬送システム1の他の部分を示す。図2Aは、C形状がリベット留めされる底板2を示す。続いて、C形状は、構成部品、例えば、係止部品や案内部品を収容し、C形状にかかる力が搬送システム1に導かれる。より良い概観図を示すために、上述した構成部品を図2Aに図示しない。
【0021】
取り付け部品4の基板5にネジ6をねじ込むことによって、BMは、構造体1や航空構造体にネジ6で取り付けられる。
【0022】
図2Aは、構造体を囲む表面を形成するカバーシート8を示す。
【0023】
図2Bは、下部から見た図2Aにおける搬送システムの部分図を示す。図2Bの領域9に示すように、例えば、ボール部品(ボール輸送ユニット)は領域9で使用される。図2Bに示すように、例えば、ラッチ部品や係止部品を領域10に内蔵することができる。係止部品は、好ましくは中に嵌入されるか、中にラッチ係合されるか、又はC−側面にリベット留めされる。
【0024】
図3は、実施形態1に係る搬送システム1を示す。底板2、例えば、加工部分は、実質的に四角形のデザインである。加工部分の形状は、取り付け状況によって任意である。
【0025】
搬送システム1は、複数の輸送部品(例えば、ボール部品いわゆるBTU、言い換えるとボール輸送ユニット)9から構成される。2つの係止部品11は、搬送システム1の領域10に示される。
【0026】
図3におけるA−A線に沿った断面図を示す図4に示すように、係止部品11はC形状に掛金される。
【0027】
図5は、下部から見た底板(加工フレーム底板)2を示す。本実施形態において、底板2はフレームとして設計され、それは加工部分である。底板2は、複数の補強支柱や交差梁13を備え、これらは、底板2を複数の略正方形に分割する。上述したように、底板2の端部は、取り付け部品4を受けるために構成される。
【0028】
本発明が好適な例示的実施形態に関して上述したが、それは従来のBMのデザインが高い力(例えば係止部品上のその行為)を構造体に導くために機械加工されたキャリア・フレーム(底板)を集積するのに適している限り、変更態様が本発明の保護の範囲内において、導かれることができることは言うまでもない。
【0029】
“含む(構成する)”という用語は他の要素や方法を排除するものではなく、そして、“1つの”という単語は複数を排除するものではない。また、異なる実施形態に関連づけて記述された要素は組み合わされてもよい。
【0030】
また、請求項の参照符号が請求項の範囲を制限するものとして解釈されない点に注意されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1A】本発明の搬送システムの側面の部分を示す図である。
【図1B】本発明の図1Aを上部からみた構造体の部分を示す図である。
【図2A】本発明の搬送システムの側面の他の部分を示す図である。
【図2B】本発明の図2Aを下部からみた搬送システムの部分を示す図である。
【図3】本発明の搬送システムを示す図である。
【図4】図3のA―A線に沿った断面を示す図である。
【図5】本発明の型フレーム底板を下部からみた図である。
【符号の説明】
【0032】
1 搬送システム
2 底板
3 C形状
4 取り付け部品
5 ハウジング
6 ネジ
7 バネ
8 カバーシート
9 ボール部品(領域)
10 係止部品領域
11 係止部品
12 リベット
13 補強部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構成部品を受けるための搬送システムであって、その構造体は、底板と、部材と、取り付け部品と、を備え、
前記部材は、前記構成部品を受けるために前記底板に固定され、
前記取り付け部品は、前記構成部品を、該構成部品に作用する力が前記構造体に導かれるよう固定するために、底板にしっかりと固定される搬送システム。
【請求項2】
前記取り付け部品は、前記底板にしっかりと固定される基板であって、前記構成部品や前記搬送システムを、航空機構造体にネジによりねじ止め可能な基板を備える請求項1に記載の搬送システム。
【請求項3】
前記取り付け部品は、バネを備え、
前記バネは、前記ネジがねじ込まれると、該ねじ込まれる方向と反対の方向に弾力を生じる請求項2に記載の搬送システム。
【請求項4】
前記取り付け部品の前記基板は、前記底板にリベット留めされている請求項2記載の搬送システム。
【請求項5】
前記部材は、前記構成部品を受けるために加工された加工部分であって、前記底板にリベット留めされている請求項1記載のキャリアシステム。
【請求項6】
前記構成部品は、係止部品、案内部品及び輸送部品からなる群のうち少なくとも1つを有する請求項1記載のキャリアシステム。
【請求項7】
前記加工部分は、前記係止部品及び前記案内部品からなる群のうち少なくとも1つを受けるためのC形状を有する請求項5記載の搬送システム。
【請求項8】
前記加工部分は、前記搬送部品を受けるためのBM形状を有する請求項7記載の搬送システム。
【請求項9】
前記構造体の表面を囲む表面を形成するカバーシートを更に備える請求項1記載の搬送システム。


【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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