説明

構造体

【課題】コンタクトの接触部の配置とその補強との適切な組み合わせに基づき、想定される外力に対して耐性のあるインタフェース部分を有する構造体を提供すること。
【解決手段】コンタクト120の接触部122をピッチ方向(X方向)に並べると共に、ピッチ方向(X方向)における接触部122間には補強部166を介在させることにより、接触部122の側部を補強し、ピッチ方向(X方向)に沿った力が接触部122に加わったとしてもコンタクト120が破損することを防ぐ。補強部166の高さは、相手側接触部の構造を考慮して定めることとしてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変位可能な接触部をインタフェース部分に備える構造体に関し、特に接触部を保護する構成に関する。
【背景技術】
【0002】
コンタクトの接触部を保護する構造を備えるものとしては、例えば、特許文献1に開示されたコネクタがある。このコネクタは、接触部を上方に突出させるようにしてコンタクトを保持する保持部材と、接触部を保護する保護カバーとを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−39944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のコネクタにおいては、外力の方向や大きさによって保護カバーがコンタクトとともに破損してしまう恐れがある。
【0005】
そこで、本発明は、コンタクトの接触部の配置とその補強との適切な組み合わせに基づき、想定される外力に対して耐性のあるインタフェース部分を有する構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、第1の構造体として、
接触部と前記接触部を上下方向に沿って変位可能となるように支持するバネ部とを夫々有する複数のコンタクトであって、前記接触部の夫々が2つの被補強部を有している複数のコンタクトと、
前記上下方向と直交するピッチ方向に複数の前記接触部が並べられ且つ隣り合う前記接触部の前記被補強部の側面同士が前記ピッチ方向において対向するようにして前記複数のコンタクトを保持する保持部材と、
複数の補強部を有する補強部材であって、初期位置にあるときに前記補強部の夫々が前記隣り合う接触部間にあることにより対向する前記被補強部を少なくとも部分的に補強する補強部材と、
前記補強部材を前記初期位置に向けて付勢する付勢手段と
を備える構造体が得られる。
【0007】
また、本発明によれば、第2の構造体として、第1の構造体であって、
前記補強部材は、前記補強部を支持するアーム部を有しており、
前記アーム部は前記保持部材に回動可能に支持されており、それによって、前記補強部は前記上下方向に変位可能となっている
構造体が得られる。
【0008】
また、本発明によれば、第3の構造体として、第1の構造体であって、
前記保持部材を収容するケースを更に備えており、
前記ケースには、前記上下方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する前後方向に延びるアーム部が形成されており、
前記補強部は、前記上下方向に変位可能となるように前記アーム部に支持されている
構造体が得られる。
【0009】
また、本発明によれば、第4の構造体として、第1乃至第3のいずれかの構造体であって、
前記バネ部は、前記接触部を前記保持部材から突出するように付勢している
構造体が得られる。
【0010】
また、本発明によれば、第5の構造体として、第1乃至第4のいずれかの構造体であって、
前記ピッチ方向における前記補強部のサイズは、前記隣り合う接触部間の距離の2/3以上である
構造体が得られる。
【0011】
また、本発明によれば、第6の構造体として、第1乃至第5のいずれかの構造体であって、
前記コンタクトには、前記接触部から延びて前記補強部を支持する支持部が更に形成されており、
前記コンタクトは、前記支持部による前記補強部の支持と前記バネ部の弾性とにより前記付勢手段としても機能しており、
前記補強部の変位と前記接触部の変位とは連動している
構造体が得られる。
【0012】
また、本発明によれば、第7の構造体として、第6の構造体であって、
前記支持部は、前記ピッチ方向において、前記接触部よりも大きいサイズを有している
構造体が得られる。
【0013】
また、本発明によれば、第8の構造体として、第1乃至第5のいずれかの構造体であって、
前記付勢手段は、前記コンタクトとは別体の弾性体からなり、
前記補強部の変位は、前記接触部の変位から独立している
構造体が得られる。
【0014】
また、本発明によれば、第9の構造体として、第1乃至第8のいずれかの構造体であって、
当該構造体は、複数の相手側接触部と複数の突条部とを有する相手側構造体と接続するものであり、
前記相手側接触部と前記突条部とは前記ピッチ方向において交互に並んでおり、
前記突条部は、前記上下方向において前記相手側接触部から所定量だけ突出しており、
前記接触部の頂部と前記補強部の最上部との間の前記上下方向における距離は、前記所定量よりも大きい
構造体が得られる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、構造体と相手側構造体との未接続状態において保持部材から突出している接触部の側部を補強部にて補強することとしたため、コンタクトの保護を適切に行うことができる。
【0016】
また、各補強部をピッチ方向において隣り合う接触部間に設けることとしたため、隣り合う接触部同士で一つの補強部を共用することができることから、構造体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施の形態による構造体を示す斜視図である。
【図2】図1の構造体を示す上面図である。
【図3】図1の構造体を示す正面図である。
【図4】図1の構造体の接触部及びその近傍を拡大して示す側面図である。
【図5】図2の構造体をV--V線に沿って部分的に切り欠いて示す斜視図である。
【図6】図3の構造体をVI--VI線に沿って示す断面図である。
【図7】図1の構造体に含まれるコンタクトを示す斜視図である。
【図8】図1の構造体に含まれるインタフェース部を下側から見た場合の斜視図である。
【図9】図1の構造体に含まれる組立体を示す斜視図である。
【図10】図1の構造体と接続する相手側構造体を示す正面図である。
【図11】第1変形例による構造体を示す斜視図である。
【図12】第2変形例による構造体を示す斜視図である。
【図13】図12の構造体を示す上面図である。
【図14】図13の構造体をXIV--XIV線に沿って部分的に切り欠いて示す斜視図である。
【図15】第3変形例による構造体を示す斜視図である。
【図16】図15の構造体に含まれるインタフェース部を下側から見た場合の斜視図である。
【図17】図15の構造体の一部をXVII--XVII線に沿って示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1乃至図6を参照すると、本発明の実施の形態による構造体100は、金属からなる複数のコンタクト120と、金属からなる複数の付加的な接触部130と、絶縁材料からなる保持部材140と、絶縁材料からなる補強部材160と、絶縁材料からなるケース180とを備えている。
【0019】
この構造体100の接続対象物たる相手側構造体500は、図10に部分的に示されるように、複数の相手側接触部520と、複数の突条部540と、付加的な相手側接触部560とを有している。相手側接触部520はコンタクト120と接続される部位である。相手側接触部520と突条部540とは、ピッチ方向(X方向:横方向)において交互に並んでいる。図10から理解されるように、突条部540は、上下方向(Z方向)において相手側接触部520から所定量Sだけ突出している。付加的な相手側接触部560は、変位可能となるように設けられて付加的な接触部130と接続される部位であり、相手側接触部520とコンタクト120との接続の邪魔にならないように、前後方向(Y方向)において相手側接触部520とずらして配置されている。なお、図10においては、相手側接触部520と突条部540との関連について着目するため、付加的な相手側接触部560については点線で示してある。
【0020】
図7に示されるように、本実施の形態による構造体100の各コンタクト120は、相手側接触部520と接触する接触部122と、接触部122を支持するバネ部126と、バネ部126の一端から下方向に向かって延びる被保持部127と、被保持部127の下端に設けられた被固定部128と、接触部122の先端に設けられた支持部129とを有している。
【0021】
接触部122は、逆V字状に折り曲げられている。即ち、接触部122は、山状の形状を有しており、接触部122の頂部123は上方に向かって突出している。接触部122の両側部は補強部材160によって補強される被補強部124を構成している(後述)。即ち、各接触部122は、2つの被補強部124を有している。
【0022】
支持部129は、接触部122の幅よりも幅広となるように構成されている。即ち、支持部129は、接触部122よりも横に張り出した形状を有している。そのため、接触部122と支持部129とは、T字状の形状を構成している。
【0023】
バネ部126は、自己の弾性を利用して、接触部122を上下方向に沿って変位可能となるように支持している。被保持部127は、バネ部126等と比較して幅広に形成されており、その側部には保持部材140に圧入される圧入突起が形成されている。被固定部128は、回路基板320(図9参照)に半田付け等により固定されるための部位である。
【0024】
図1,図2,図5,図8及び図9に示されるように、保持部材140は、複数のコンタクト120をピッチ方向(X方向)に列設し保持している。詳しくは、保持部材140の前端近傍に設けられた保持溝144内に被保持部127が下側から圧入され、それによって、コンタクト120が保持部材140に保持されている。この保持により、複数の接触部122はピッチ方向(X方向)に並んでおり、また、ピッチ方向(X方向)において隣り合う接触部122の各々の被補強部124の側面124′(図4参照)同士がピッチ方向(X方向)において対向している。更に、支持部129の幅広の方向がピッチ方向(X方向)と合わせられることから、支持部129は、ピッチ方向(X方向)において接触部122の幅よりも大きいサイズを有することとなる。図8及び図9に示されるように、保持部材140には、ピッチ方向(X方向)外側に向かって突出した軸部142が設けられている。
【0025】
図5,図8及び図9に示されるように、補強部材160は、2本のアーム部162と、アーム部162をピッチ方向(X方向)において連結する連結部164とを有している。補強部材160は、概略、コの字状形状を有している。アーム部162は、保持部材140に設けられた軸部142に軸支されている。
【0026】
連結部164には、コンタクト120の接触部122に対応したスリットが形成されており、その結果、連結部164の各スリット間には補強部166が形成されている。図8に示されるようなインタフェース部200を組み立てる際には、保持部材140に補強部材160が取り付けられ、次いでコンタクト120が保持部材140に組み込まれる。この組み込みの際、連結部164の各スリット間に接触部122が下側から挿入されるため、ピッチ方向(X方向)において隣り合う接触部122の間には補強部166が位置することとなる。
【0027】
図9に示されるような組立体300を構成する際には、ICチップなどを樹脂でモールドしてなるパッケージ340を搭載した回路基板320上にインタフェース部200が搭載固定される。この回路基板320上へのインタフェース部200の搭載固定により、補強部材160の回動範囲は、保持部材140と回路基板320で定まる所定の範囲内に限定される。ここで、回動可能範囲を規定する2つの限界位置のうち、補強部166の保持部材140からの突出量が最大となる限界位置を初期位置とする。即ち、補強部材160が初期位置にあるとき、補強部166は保持部材140から最も突出している。
【0028】
図5及び図8に示されるように、補強部166の下面(即ち、連結部164の下面)は、コンタクト120の支持部129により支持されており、従って、補強部材160は、初期位置に付勢されている。即ち、コンタクト120は、補強部材160を初期位置に向けて付勢する付勢手段としても機能している。
【0029】
インタフェース部200を露出させた状態で組立体300(図9参照)をケース180内に収容すると、図1に示されるような構造体100を得ることができる。図1から理解されるように、接触部122や付加的な接触部130の配列はUSB3.0のA規格のプラグコネクタのインタフェース部と同様であるが、USBプラグコネクタと比較して金属シェルが設けられていない分だけ、構造体100全体としては小型化が達成されている。
【0030】
更に、本実施の形態による構造体100においては、ピッチ方向(X方向)において隣接する2つの接触部122のそれぞれの被補強部124の間に補強部166が介在することとなるので、補強部166は、そのサイズにもよるが、図4に示すようにピッチ方向(X方向)から見て、被補強部124を少なくとも部分的に補強することとなる。このように、ピッチ方向(X方向)において接触部122間に補強部166が介在していることから、保持部材140から上方に突出した接触部122に対してピッチ方向(X方向)に向かう力が加えられたとしても、接触部122の被補強部124を補強部166で受けることができる。従って、本実施の形態によれば、コンタクト120の破損を極力避けることができる。
【0031】
この補強部166による被補強部124の補強によるコンタクト120の破損防止を実効あらしめるため、ピッチ方向(X方向)における補強部166のサイズはピッチ方向(X方向)において隣り合う接触部122間の距離の2/3以上であることが好ましいが、接触部122と補強部166との隙間をなるべく少なくして、確実に補強できるようにするには80%以上あれば更に良い。
【0032】
本実施の形態おいては、コンタクト120の支持部129にて補強部材160の補強部166を支持していることから、コンタクト120の接触部122の変位と補強部166の変位とは連動している。従って、本実施の形態によれば、補強部166のみが意図せずに変位してしまってコンタクトの接触部122の保護が弱くなってしまうということがない。
【0033】
その一方で、本実施の形態による構造体100においては、相手側接触部520と突条部540との位置的関係を考慮して、接触部122と相手側接触部520との接触の前に突条部540が補強部166を押し下げてしまわないように接触部122と補強部166との位置的関係が定められている。具体的には、補強部材160が初期位置にあるとき、図4に示されるように、コンタクト120の接触部122の頂部123が補強部166の最上部168よりも上方に突出するように構成されている。この際、頂部123と補強部166の最上部168との間の上下方向(Z方向)における距離Dは、相手側構造体500の突条部540の突出量(所定量S)よりも大きい。従って、接触部122と相手側接触部520とが接触する前に、突条部540が補強部166を接触部122と共に押し下げてしまうということがない。
【0034】
(第1変形例)
上述した実施の形態による構造体100(図1及び図4参照)では、相手側構造体500の突条部540の突出量(所定量S)を考慮して、補強部166の最上部168と接触部122の頂部123との間の距離Dを決めていたが、本発明は、それに限定されるわけではない。
【0035】
図11を参照すると、第1変形例による構造体100aは、補強部166aの形状を除き、上述した実施の形態によるインタフェース部200と同様のインタフェース部200aを有している。詳しくは、補強部166aには、突条部540の突出量(所定量S)を考慮したサイズだけ下方向(−Z方向)に凹んだ凹部167が設けられている。これにより、接触部122の被補強部124の露出量を低減して接触部122の保護をより確実なものとするとともに、接触部122と相手側接触部520との接触を阻害するような突条部540と補強部166aとの接触を避けることができる。
【0036】
なお、相手側構造体500が突条部540を有さないような構造であるなどといった場合には、凹部167を有さず、ピッチ方向(X方向)から見て補強部166によって接触部122のほぼ全体が隠れるように形成し、接触部122を完全に保護するように補強部を構成することとしてもよい。この場合には、相手側接触部520がZ方向に厚さを有するので、接触部122と相手側接触部520とが最初に接触する。
【0037】
(第2変形例)
上述した実施の形態による構造体(図1、図8及び図9参照)は他部材から独立した補強部材160を備えていたが、本発明はそれに限定されるわけではない。例えば、図12乃至図14を参照すると、第2変形例による構造体100bでは、アーム部182と、補強部186とがケース180bの一部として構成されている。
【0038】
図12乃至図14に示されるように、第2変形例によるアーム部182は補強部186毎に設けられていることから、補強部186はピッチ方向(X方向)において連結されてはいない。また、アーム部182をケース180bに設けたことから、保持部材140bにアーム部182を軸支する必要がなく、従って、保持部材140bには軸部が設けられていない。なお、本変形例によるコンタクト120も上述した実施の形態によるコンタクト120と同じ構造を有しており、補強部186の下側はコンタクト120の先端の支持部129によって支持されている(支持状態については図示せず)。
【0039】
この第2変形例による構造体100bでは、アーム部182を形成するため、ケース180bに溝188が設けられており、それによって、異物等が溝188を介してケース180b内部に到達可能となってしまっている。そのため、ケース180,180b内に収容されるパッケージ340の保護などの観点からは、第2変形例による構造体100bよりも上述した実施の形態による構造体100の方が好ましい。
【0040】
(第3変形例)
上述した実施の形態による構造体100(図1、図5及び図8参照)では、コンタクト120に対して、補強部材160を初期位置に付勢する付勢手段としての機能も持たせていたが、本発明はそれに限定されるわけではない。
【0041】
図15乃至図17を参照すると、第3変形例による構造体100cのインタフェース部200cは、複数のコンタクト120cと、付加的な接触部130と、コンタクト120cを保持する保持部材140cと、補強部材160cと、弾性体(バネ)190からなる付勢手段とを備えている。このインタフェース部200cを有する組立体は、図15から理解されるように、インタフェース部200cを露出させた状態でケース180cに収容されている。
【0042】
図15及び図16から理解されるように、補強部材160cは、複数の補強部166cをピッチ方向(X方向)に連結してなるものであり、その下面は弾性体190によって押し上げられ、それによって、補強部材160cは初期位置に付勢されている。
【0043】
一方、コンタクト120cは、支持部129を有しない構造となっており、そのため、補強部166cはコンタクト120cの接触部122の変位と独立して変位させることができるようになっている。
【0044】
補強部166cの変位とコンタクト120cの接触部122の変位とを連動させないこととすると、例えば、相手側構造体500が突条部540を有するようなものであったとしても、突条部540と補強部166cとの接触がコンタクト120cの接触部122と相手側接触部520との接触を阻害するようなことがない。但し、意図しない外力等によっても補強部166cのみが変位してしまって接触部122の被補強部124の露出の程度が大きくなりすぎると、コンタクト120cの適切な保護が図れない可能性があるので、上述した実施の形態による構造体100のように、コンタクト120の接触部122の変位と補強部166の変位とは連動している方が好ましい。
【0045】
以上、本発明について具体的な例を掲げて説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、上述した実施の形態及び変形例のいずれにおいても、保持部材とケースは別体であったが、保持部材とケースとを一体にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、上述したようなインタフェース部を有するメモリカードやコネクタなどに適用することができる。
【符号の説明】
【0047】
100,100a,100b,100c 構造体
120 コンタクト(付勢手段)
120c コンタクト
122 接触部
123 頂部
124 被補強部
126 バネ部
127 被保持部
128 被固定部
129 支持部
130 付加的な接触部
140,140b,140c 保持部材
142 軸部
144 保持溝
160,160a,160c 補強部材
162 アーム部
164 連結部
166,166a,166c 補強部
167 凹部
168 最上部
180,180b,180c ケース
182 アーム部
186 補強部
188 溝
190 弾性体(付勢手段)
200,200a,200b,200c インタフェース部
300 組立体
320 回路基板
340 パッケージ
500 相手側構造体
520 相手側接触部
540 突条部
560 付加的な相手側接触部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接触部と前記接触部を上下方向に沿って変位可能となるように支持するバネ部とを夫々有する複数のコンタクトであって、前記接触部の夫々が2つの被補強部を有している複数のコンタクトと、
前記上下方向と直交するピッチ方向に複数の前記接触部が並べられ且つ隣り合う前記接触部の前記被補強部の側面同士が前記ピッチ方向において対向するようにして前記複数のコンタクトを保持する保持部材と、
複数の補強部を有する補強部材であって、初期位置にあるときに前記補強部の夫々が前記隣り合う接触部間にあることにより対向する前記被補強部を少なくとも部分的に補強する補強部材と、
前記補強部材を前記初期位置に向けて付勢する付勢手段と
を備える構造体。
【請求項2】
請求項1記載の構造体であって、
前記補強部材は、前記補強部を支持するアーム部を有しており、
前記アーム部は前記保持部材に回動可能に支持されており、それによって、前記補強部は前記上下方向に変位可能となっている
構造体。
【請求項3】
請求項1記載の構造体であって、
前記保持部材を収容するケースを更に備えており、
前記ケースには、前記上下方向及び前記ピッチ方向の双方と直交する前後方向に延びるアーム部が形成されており、
前記補強部は、前記上下方向に変位可能となるように前記アーム部に支持されている
構造体。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の構造体であって、
前記バネ部は、前記接触部を前記保持部材から突出するように付勢している
構造体。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の構造体であって、
前記ピッチ方向における前記補強部のサイズは、前記隣り合う接触部間の距離の2/3以上である
構造体。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の構造体であって、
前記コンタクトには、前記接触部から延びて前記補強部を支持する支持部が更に形成されており、
前記コンタクトは、前記支持部による前記補強部の支持と前記バネ部の弾性とにより前記付勢手段としても機能しており、
前記補強部の変位と前記接触部の変位とは連動している
構造体。
【請求項7】
請求項6記載の構造体であって、
前記支持部は、前記ピッチ方向において、前記接触部よりも大きいサイズを有している
構造体。
【請求項8】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の構造体であって、
前記付勢手段は、前記コンタクトとは別体の弾性体からなり、
前記補強部の変位は、前記接触部の変位から独立している
構造体。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の構造体であって、
当該構造体は、複数の相手側接触部と複数の突条部とを有する相手側構造体と接続するものであり、
前記相手側接触部と前記突条部とは前記ピッチ方向において交互に並んでおり、
前記突条部は、前記上下方向において前記相手側接触部から所定量だけ突出しており、
前記接触部の頂部と前記補強部の最上部との間の前記上下方向における距離は、前記所定量よりも大きい
構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−38575(P2012−38575A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177682(P2010−177682)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】