説明

標識試薬および標識化分析物の混合物を含む、標識試薬、標識化分析物、およびそれらに由来するフラグメントイオン、ならびにそれらの分析方法

本発明は、標識試薬、標識された分析物(その混合物を含む)、およびそれから誘導されるフラグメントイオンに関する。本発明はまた、標識試薬(N−置換ピペラジン酢酸ベースの標識試薬を含む)、標識された分析物(その混合物を含む)およびそれから誘導されるフラグメントイオンの生成方法、ならびにその標識された分析物の分析方法に関する。本発明の方法によれば、定量されるべき分析物は、標識化される。標識化された分析物、分析物それ自体、その分析物の1種以上のフラグメントおよび/またはその標識のフラグメントは、質量分析により定量され得る。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式:
【化1】

の同位体富化されたN−置換ピペラジン化合物、もしくはその塩形態および/もしくは水和物形態であって、該同位体富化されたN−置換ピペラジン化合物は、1つ以上の重原子同位体を含み、ここで
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であり;
ここで、該N−置換ピペラジンは、13Cおよび/または15Nのいずれかのみで同位体富化されている、同位体富化されたN−置換ピペラジン化合物、もしくはその塩形態および/もしくは水和物形態。
【請求項2】
前記N−置換ピペラジンが、2つ以上の重原子同位体で同位体富化されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
前記N−置換ピペラジンが、3つ以上の重原子同位体で同位体富化されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
前記N−置換ピペラジンが、4つ以上の重原子同位体で同位体富化されている、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
各Zが、独立に水素、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
各Zが、独立に水素、メチルまたはメトキシである、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
Yが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
式:
【化2】

の請求項1に記載の化合物であって、該化合物は、その塩形態および/もしくは水和物形態を含む、化合物。
【請求項9】
前記化合物が、モノTFA塩、モノHCl塩、ビスTFA塩またはビスHCl塩である、請求項1または8のいずれかに記載の化合物。
【請求項10】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも80%の同位体純度で存在する、請求項1または8のいずれかに記載の化合物。
【請求項11】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも93%の同位体純度で存在する、請求項1または8のいずれかに記載の化合物。
【請求項12】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも96%の同位体純度で存在する、請求項1または8のいずれかに記載の化合物。
【請求項13】
方法であって、以下:
(i)部分的に保護されたアミノ酸をN−置換アミノ酸エステルと縮合し、それによりN−保護ペプチド二量体エステルを形成する工程であって、該2つのアミノ酸のうちの少なくとも一方が同位体富化されている、工程;
(ii)該N−保護ペプチド二量体エステルを6員環状ジアミドに環化する工程;および
(iii)該環状ジアミドのカルボニル基を還元して同位体富化されたN−置換ピペラジンを形成する工程、
を包含する、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、前記部分的に保護されたアミノ酸が、式:
【化3】

を有し、ここで
Pgは、アミン保護基であり;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、
方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、前記N−置換アミノ酸エステルが、式:
【化4】

を有し、ここで
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であり;そして
Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基または置換もしくは非置換のフェニル基であって、ここで該アルキル基またはフェニル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法であって、前記N−保護ペプチド二量体エステルが、式:
【化5】

を有し、ここで
Pgは、アミン保護基であり;そして
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であり;そして
Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基または置換もしくは非置換のフェニル基であって、ここで該アルキル基またはフェニル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法であって、前記環状ジアミドが、式:
【化6】

を有し、該環状ジアミドは、その塩形態および/もしくは水和物形態を含み、
ここで、
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であり;そして
Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基または置換もしくは非置換のフェニル基であって、ここで該アルキル基またはフェニル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む、方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法であって、前記同位体富化されたN−置換ピペラジンが、式:
【化7】

またはその塩形態および/もしくは水和物形態を有し、該同位体富化されたN−置換ピペラジンは、1つ以上の重原子同位体を含み、
ここで、
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、方法。
【請求項19】
前記同位体富化されたN−置換ピペラジン化合物が、1つ以上の重原子同位体、2つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、4つ以上の重原子同位体、5つ以上の重原子同位体、6つ以上の重原子同位体または6つより多い重原子同位体を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記同位体富化されたN−置換ピペラジン化合物が、式:
【化8】

を有し、該同位体富化されたN−置換ピペラジン化合物は、その塩形態および/もしくは水和物形態を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項21】
Pgが酸に不安定なペプチド合成保護基または塩基に不安定なペプチド合成保護基である、請求項14または16のいずれかに記載の方法。
【請求項22】
Yが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである、請求項15、16、17または18のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
Rが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである、請求項15および16のいずれかに記載の方法。
【請求項24】
式:
【化9】

の同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸化合物、またはその塩形態および/もしくは水和物形態であって、該同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸化合物は、1つ以上の重原子同位体を含み、ここで
各Xは、独立にOまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸化合物、もしくはその塩形態および/もしくは水和物形態。
【請求項25】
前記N−置換ピペラジン酢酸が、1つ以上の重原子同位体、2つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、4つ以上の重原子同位体、5つ以上の重原子同位体、6つ以上の重原子同位体、または6つより多い重原子同位体を含む、請求項24に記載の化合物。
【請求項26】
前記重原子同位体が、各々、独立に18O、15Nまたは13Cである、請求項25に記載の化合物。
【請求項27】
各Zが、独立に水素、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である、請求項24に記載の化合物。
【請求項28】
各Zが、独立に水素、メチルまたはメトキシである、請求項24に記載の化合物。
【請求項29】
Yが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである、請求項24に記載の方法。
【請求項30】
Xが16Oまたは18Oである、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
前記ピペラジン環の各窒素原子が、独立に14Nまたは15Nである、請求項24に記載の化合物。
【請求項32】
式:
【化10】

の請求項24の化合物であって、該化合物はその塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで
各Cは、独立に12Cまたは13Cであり;
各Nは、独立に14Nまたは15Nであり;
各Xは、独立にOまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、化合物。
【請求項33】
式:
【化11】

の請求項24に記載の化合物であって、該化合物は、その塩形態および/もしくは水和物形態を含む、化合物。
【請求項34】
前記化合物が、双性イオン、モノTFA塩、モノHCl塩、ビスTFA塩またはビスHCl塩である、請求項24または33のいずれかに記載の化合物。
【請求項35】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも80%の同位体純度で存在する、請求項34に記載の化合物。
【請求項36】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも93%の同位体純度で存在する、請求項34に記載の化合物。
【請求項37】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも96%の同位体純度で存在する、請求項34に記載の化合物。
【請求項38】
前記化合物が、カルボキシレートアニオンである、請求項24に記載の化合物。
【請求項39】
N−置換ピペラジンとハロ酢酸とを反応させる工程を包含する方法であって、該N−置換ピペラジンおよびハロ酢酸のうちの一方または両方が、同位体富化されており、それによって同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸を生成する、方法。
【請求項40】
方法であって、以下:
(i)N−置換ピペラジンとハロ酢酸エステルとを反応させる工程であって、該N−置換ピペラジンおよびハロ酢酸エステルのうちの一方または両方が、同位体富化されており、それによって同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸エステルを生成する、工程;ならびに
(ii)該エステル基を加水分解し、それによって同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸を生成する、工程、
を包含する、方法。
【請求項41】
請求項39または40のいずれかに記載の方法であって、前記同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸が、一般式:
【化12】

またはその塩形態および/もしくは水和物形態を含み、該同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸は、1つ以上の重原子同位体を含み、ここで
各Xは、独立にOまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、方法。
【請求項42】
前記N−置換ピペラジンが、請求項9に従う式を有する、請求項39または40のいずれかに記載の方法。
【請求項43】
請求項39に記載の方法であって、前記ハロ酢酸が、式:
【化13】

を有し、ここで
Halは、塩素、臭素またはヨウ素であり;
各Xは、OまたはSであり;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、方法。
【請求項44】
請求項40に記載の方法であって、前記ハロ酢酸エステルが、式:
【化14】

を有し、ここで
Halは、塩素、臭素またはヨウ素であり;
Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基または置換もしくは非置換のフェニル基であって、ここで該アルキル基またはフェニル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Xは、OまたはSであり;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、方法。
【請求項45】
請求項40に記載の方法であって、前記同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸エステルが、一般式:
【化15】

またはその塩形態および/もしくは水和物形態を有し、該同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸エステルは、1つ以上の重原子同位体を含み、ここで
Rは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基または置換もしくは非置換のフェニル基であって、ここで該アルキル基またはフェニル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Xは、OまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、方法。
【請求項46】
前記同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸が、1つ以上の重原子同位体、2つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、4つ以上の重原子同位体、5つ以上の重原子同位体、6つ以上の重原子同位体または6つより多い重原子同位体を含む、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸エステルが、1つ以上の重原子同位体、2つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、4つ以上の重原子同位体、5つ以上の重原子同位体、6つ以上の重原子同位体または6つより多い重原子同位体を含む、請求項45に記載の方法。
【請求項48】
式:
【化16】

のN−置換ピペラジン酢酸活性エステル化合物またはその塩形態および/もしくは水和物形態であって、ここで
LGは、活性エステルの脱離基であり;
Xは、OまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であり;そして
必要に応じて該N−置換ピペラジン酢酸活性エステルが同位体富化されている、化合物。
【請求項49】
前記N−置換ピペラジン酢酸活性エステルが、同位体富化されている、請求項48に記載の化合物。
【請求項50】
前記N−置換ピペラジン酢酸活性エステルが、1つ以上の重原子同位体、2つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、4つ以上の重原子同位体、5つ以上の重原子同位体、6つ以上の重原子同位体または6つより多い重原子同位体を含む、請求項49に記載の化合物。
【請求項51】
LGが、以下:
【化17】

であり、ここで、XがOまたはSである、請求項48に記載の化合物。
【請求項52】
LGが、以下:
【化18】

であり、ここで、XがOまたはSである、請求項48に記載の化合物。
【請求項53】
LGがN−ヒドロキシスクシンイミドである、請求項51に記載の化合物。
【請求項54】
各Zが、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である、請求項48に記載の化合物。
【請求項55】
各Zが、独立に水素、メチルまたはメトキシである、請求項48に記載の化合物。
【請求項56】
Yが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである、請求項48に記載の化合物。
【請求項57】
Xが16Oまたは18Oである、請求項48に記載の化合物。
【請求項58】
式:
【化19】

の請求項48に記載の化合物であって、ここで
各Cは、独立に12Cまたは13Cであり;
各Nは、独立に14Nまたは15Nであり;
LGは、活性エステルの脱離基であり;
Xは、OまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;そして
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、化合物。
【請求項59】
式:
【化20】

の請求項58に記載の化合物であって、ここで、LGが活性エステルの脱離基である、化合物。
【請求項60】
前記化合物が、モノTFA塩、モノHCl塩、ビスTFA塩またはビスHCl塩である、請求項48〜59のいずれかに記載の化合物。
【請求項61】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも80%の同位体純度で存在する、請求項48〜59のいずれかに記載の化合物。
【請求項62】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも93%の同位体純度で存在する、請求項48〜59のいずれかに記載の化合物。
【請求項63】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも96%の同位体純度で存在する、請求項48〜59のいずれかに記載の化合物。
【請求項64】
方法であって、以下:
式:
【化21】

のN−置換ピペラジン酢酸化合物もしくはその塩と、
1)式:
【化22】

の化合物、および該ピペラジン化合物が塩である場合は、必要に応じて
2)該ピペラジン環の塩基性窒素原子を脱プロトン化するに十分な強塩基と、
を反応させて、それにより、式:
【化23】

のN−置換ピペラジン酢酸活性エステルまたはその塩形態もしくは水和物形態を形成する工程であって、ここで
Halは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素であり;
LGは、活性エステルの脱離基であり;
Xは、OまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であり;そして
必要に応じて、該N−置換ピペラジン酢酸部分が1つ以上の重原子同位体を含む、工程;ならびに
必要に応じて該N−置換ピペラジン酢酸活性エステルを酸で処理する工程、
を包含する、方法。
【請求項65】
前記N−置換ピペラジン酢酸活性エステルが同位体富化されている、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記同位体富化されたN−置換ピペラジン酢酸活性エステルが、1つ以上の重原子同位体、2つ以上の重原子同位体、3つ以上の重原子同位体、4つ以上の重原子同位体、5つ以上の重原子同位体、6つ以上の重原子同位体または6つより多い重原子同位体を含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記酸が、HClまたはTFAである、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも80%の同位体純度で存在する、請求項66に記載の方法。
【請求項69】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも93%の同位体純度で存在する、請求項66に記載の方法。
【請求項70】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも96%の同位体純度で存在する、請求項66に記載の方法。
【請求項71】
LGが、
【化24】

であり、ここで、XがOまたはSである、請求項64に記載の方法。
【請求項72】
LGが、
【化25】

であり、ここで、XがOまたはSである、請求項64に記載の方法。
【請求項73】
LGがN−ヒドロキシスクシンイミドである、請求項71に記載の方法。
【請求項74】
各Zが、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素である、請求項64に記載の方法。
【請求項75】
各Zが、独立に水素、メチルまたはメトキシである、請求項64に記載の方法。
【請求項76】
Yが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルまたはtert−ブチルである、請求項64に記載の方法。
【請求項77】
Xが16Oまたは18Oである、請求項64に記載の方法。
【請求項78】
請求項64に記載の方法であって、反応するべき前記化合物が、式;
【化26】

を有し、ここで
各Cは、独立に12Cまたは13Cであり;
各Nは、独立に14Nまたは15Nであり;
LGは、活性エステルの脱離基であり;
各Xは、独立にOまたはSであり;
Yは、直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または直鎖もしくは分枝鎖のC1〜C6アルキルエーテル基であって、ここで該アルキル基またはアルキルエーテル基の炭素原子は、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含み;
各Zは、独立に水素、重水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、アミノ酸側鎖、必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルキル基、または必要に応じて置換もしくは非置換のアリール基を含んでいてもよい直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基であって、該アルキル基およびアリール基の炭素原子が、各々、独立に連結水素原子、重水素原子またはフッ素原子を含む直鎖または分枝鎖のC1〜C6アルコキシ基である、方法。
【請求項79】
請求項78に記載の方法であって、前記反応の生成物が、式:
【化27】

のN−メチルピペラジン酢酸活性エステルであり、ここでLGは、活性エステルの脱離基である、方法。
【請求項80】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも80%の同位体純度で存在する、請求項64〜79のいずれかに記載の方法。
【請求項81】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも93%の同位体純度で存在する、請求項64〜79のいずれかに記載の方法。
【請求項82】
各組込まれた重原子同位体が、少なくとも96%の同位体純度で存在する、請求項64〜79のいずれかに記載の方法。
【請求項83】
前記N−置換ピペラジン酢酸活性エステルが、モノTFA塩、モノHCl塩、ビスHCl塩またはビスTFA塩である、請求項64〜79のいずれかに記載の方法。
【請求項84】
2種以上の異なる同重体標識で標識化された同じ分析物を含む混合物であって、ここで該標識化分析物のうちの少なくとも2つが、以下:
【化28】

からなる群より選択される式の化合物、またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態である、混合物。
【請求項85】
前記分析物がペプチドである、請求項84に記載の混合物。
【請求項86】
前記分析物がタンパク質である、請求項84に記載の混合物。
【請求項87】
前記分析物が核酸である、請求項84に記載の混合物。
【請求項88】
前記分析物が、炭水化物、脂質またはステロイドである、請求項84に記載の混合物。
【請求項89】
前記分析物が、1500ダルトン未満の分子量を有する低分子である、請求項84に記載の混合物。
【請求項90】
タンデム質量分析計におけるフラグメンテーションおよびさらなる分析のために選択される2種以上の異なる同重体標識で標識化された同じ分析物のフラグメントイオンの混合物であって、ここで該標識化分析物のうちの少なくとも2つが、以下:
【化29】

からなる群より選択される式の化合物であり、ここで観察されるフラグメントイオンが、正電荷を帯びているかまたは負電荷を帯びているかのいずれかである、混合物。
【請求項91】
前記分析物がペプチドである、請求項90に記載の混合物。
【請求項92】
前記分析物がタンパク質である、請求項90に記載の混合物。
【請求項93】
前記分析物が核酸である、請求項90に記載の混合物。
【請求項94】
前記分析物が、炭水化物、脂質またはステロイドである、請求項90に記載の混合物。
【請求項95】
前記分析物が、1500ダルトン未満の分子量を有する低分子である、請求項90に記載の混合物。
【請求項96】
前記フラグメンテーションおよびさらなる分析が、以下:
【化30】

からなる群より選択される式の、少なくとも2種の特徴イオンを生成する、請求項90に記載の混合物。
【請求項97】
前記フラグメンテーションおよびさらなる分析が、13CC1313CC1315NN131315NNおよび131315NNからなる群より選択される分子式の、少なくとも2種の特徴イオンを生成する、請求項90に記載の混合物。
【請求項98】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程;ならびに
c)工程(a)を実施した後に、各差次的に標識化されたサンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、該サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程、
を包含する、方法。
【請求項99】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここでRPは、
i)250ダルトン未満の総質量を有し;そして/または
ii)質量分析計の中で標識化された分析物の結合XおよびYの両方の少なくとも一部のフラグメンテーションを引き起こすために適用される解離エネルギーの条件下で、実質的に二次フラグメント化せず;そして/または
iii)ポリマーでもなく、生物学的ポリマーでもない、工程;ならびに
c)工程(a)を実施した後に、各差次的に標識化されたサンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、該サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程、
を包含する、方法。
【請求項100】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここで該リンカーLKは、適用された解離エネルギーの条件下で、中性損失を受ける工程;ならびに
c)工程(a)を実施した後に、各差次的に標識化されたサンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、該サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程、
を包含する、方法。
【請求項101】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここで質量分析計中に適用された解離エネルギーの条件下で、結合XまたはYのうちの一方のフラグメンテーションが、結合XまたはYの他方のフラグメンテーションをもたらす、工程;ならびに
c)工程(a)を実施した後に、各差次的に標識化されたサンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、該サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程、
を包含する、方法。
【請求項102】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここで、
i)質量分析計中に適用された解離エネルギーの条件下で、結合Xは、結合Yに比べてフラグメンテーションをより受けにくく;そして/または
ii)質量分析計中に適用された解離エネルギーの条件下で、結合Xは、Z−proアミノ酸二量体またはZ−aspアミノ酸二量体のペプチド結合に比べてフラグメンテーションをより受けにくく、ここでZは、任意の天然アミノ酸であり、proはプロリンであり、aspはアスパラギン酸である、工程;ならびに
c)工程(a)を実施した後に、各差次的に標識化されたサンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、該サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程、
を包含する、方法。
【請求項103】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、ここで
a)該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;そして
b)該リンカーは、少なくとも1つの重原子同位体を含み、そして以下:
【化31】

の式を有し、ここでRは、同じかまたは異なり、かつ必要に応じて1個のヘテロ原子を含んでいてもよい1〜8個の炭素原子を含むアルキル基、または置換もしくは非置換のアリール基であり、ここで該アルキル基およびアリール基の炭素原子は、独立に連結水素原子、重水素原子および/またはフッ素原子を含み;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;そして
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程;ならびに
c)工程(a)を実施した後に、各差次的に標識化されたサンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、該サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程、
を包含する、方法。
【請求項104】
前記標識化されるべき分析物がタンパク質である、請求項98〜103のいずれかに記載の方法。
【請求項105】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程;ならびに
c)該分析物の官能基と担体の官能基との反応により、該分析物を該担体に固定化する工程、
を包含する、方法。
【請求項106】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここでRPは、
i)250ダルトン未満の総質量を有し;そして/または
ii)質量分析計の中で標識化された分析物の結合XおよびYの両方の少なくとも一部のフラグメンテーションを引き起こすために適用される解離エネルギーの条件下で、実質的に二次フラグメント化せず;そして/または
iii)ポリマーでもなく、生物学的ポリマーでもない、工程;
c)該分析物の官能基と担体の官能基との反応により、該分析物を該担体に固定化する工程、
を包含する、方法。
【請求項107】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;ならびに
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここで該リンカーLKは、適用された解離エネルギーの条件下で、中性損失を受ける工程;ならびに
c)該分析物の官能基と担体の官能基との反応により、該分析物を該担体に固定化する工程、
を包含する、方法。
【請求項108】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここで質量分析計中に適用された解離エネルギーの条件下で、結合XまたはYのうちの一方のフラグメンテーションが、結合XまたはYの他方のフラグメンテーションをもたらす、工程;ならびに
c)該分析物の官能基と担体の官能基との反応により、該分析物を該担体に固定化する工程、
を包含する、方法。
【請求項109】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結し;そして
vi)結合XおよびYは、解離エネルギーレベルに供された場合に、該標識化分析物の少なくとも一部分においてフラグメント化する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程であって、ここで、
i)質量分析計中に適用された解離エネルギーの条件下で、結合Xは、結合Yに比べてフラグメンテーションをより受けにくく;そして/または
ii)質量分析計中に適用された解離エネルギーの条件下で、結合Xは、Z−proアミノ酸二量体またはZ−aspアミノ酸二量体のペプチド結合に比べてフラグメンテーションをより受けにくく、ここでZは、任意の天然アミノ酸であり、proはプロリンであり、aspはアスパラギン酸である、工程;
c)該分析物の官能基と担体の官能基との反応により、該分析物を該担体に固定化する工程、
を包含する、方法。
【請求項110】
方法であって、以下:
a)各々1つ以上の反応性分析物を含む2つ以上のサンプルを、一セットの標識試薬のうちの異なる標識試薬と反応させて、それにより各々1つ以上の標識化分析物を含む2つ以上の差次的に標識化されたサンプルを生成する工程であって、ここで該一セットの異なる標識試薬が、各々、式:
RP−X−LK−Y−RG
またはそれらの塩形態および/もしくは水和物形態を含み、ここで、
i)RGは、求核剤であるかまたは求電子剤であり、かつ該サンプルの1つ以上の反応性分析物と反応し得る反応性基であり;
ii)RPは、固定電荷を有するか、またはイオン化可能であるレポーター部分であって、各レポーターの総質量は、該セットの各試薬に対して異なり;
iii)LKは、該反応性基と該レポーター基とを連結するリンカー部分であり、ここで
a)該リンカーの質量は、該レポーターとリンカーの組合せの凝集体総質量が、該セットの各試薬に対して同じであるように、該セットの異なる標識試薬に対するレポーター間の総質量の差を補い;そして
b)該リンカーは、少なくとも1つの重原子同位体を含み、そして以下:
【化32】

の式を有し、ここでRは、同じかまたは異なり、かつ必要に応じて1個のヘテロ原子を含んでいてもよい1〜8個の炭素原子を含むアルキル基、または置換もしくは非置換のアリール基であり、ここで該アルキル基およびアリール基の炭素原子は、独立に連結水素原子、重水素原子および/またはフッ素原子を含み;
iv)Xは、該レポーターの原子と該リンカーの原子との間の結合であり;
v)Yは、該リンカーの原子と該反応性基の原子との間の結合であり、いったん該標識試薬が該反応性分析物と反応すると、結合Yは該リンカーを該分析物に連結する、工程;
b)該差次的に標識されたサンプルの2つ以上またはその一部と、必要に応じて1つ以上の較正用標準とを混合し、それによりサンプル混合物を生成する工程;ならびに
c)該分析物の官能基と担体の官能基との反応により、該分析物を該担体に固定化する工程、
を包含する、方法。
【請求項111】
前記工程(c)が前記工程(a)の前に実施される、請求項105〜110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項112】
前記工程(a)が前記工程(c)の前に実施される、請求項105〜110のいずれか1項に記載の方法。
【請求項113】
工程(a)を実施する前または実施した後のいずれかに、各サンプルを少なくとも1種の酵素で消化し、前記サンプルの成分を部分的または完全に分解する工程をさらに包含する、請求項111または112のいずれかに記載の方法。
【請求項114】
前記サンプル混合物が、2種以上の異なる同重体標識で標識化された同じ分析物を含み、ここで該標識化分析物のうちの少なくとも2つが、以下:
【化33】

からなる群より選択される式の化合物、またはそれらの塩形態および/または水和物形態である、請求項98〜113のいずれかに記載の方法。
【請求項115】
前記分析物がタンパク質である、請求項117に記載の方法。
【請求項116】
前記フラグメンテーションおよびさらなる分析が、13CC1313CC1315NN131315NNおよび131315NNからなる群より選択される分子式の、少なくとも2種の特徴イオンを生成する、請求項117に記載の方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【図19A】
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【図19B】
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【図19C】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【公表番号】特表2007−517070(P2007−517070A)
【公表日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−547623(P2006−547623)
【出願日】平成17年1月5日(2005.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2005/000223
【国際公開番号】WO2005/068446
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(505310541)アプレラ コーポレイション (12)
【Fターム(参考)】