説明

横延伸方法及び装置

【課題】本発明は、帯状体を搬送する搬送機構に遮蔽板を設けることにより、加熱空気の流れを整え、加熱効率を向上させることを目的とする。
【解決手段】本発明による横延伸方法及び装置は、搬送機構(10)のチャック部(1)の近傍に設けた一対の第1、第2遮蔽板(30,31)により、前記搬送機構(10)に衝突する加熱空気(13,14)と帯状体(20)に衝突する加熱空気(13,14)とを分離する方法と構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横延伸方法及び装置に関し、特に、帯状体の搬送機構に遮蔽板を設けることにより、加熱空気の流れを整え、加熱効率を向上させるための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種の横延伸方法及び装置としては、例えば、特許文献1に開示された構成を挙げることができ、従来の横延伸装置に用いられるフィルム又はシート等の帯状体を把持するためのクリップ等からなるチャック部としては、例えば、図4で示されるチャック部1を有する搬送機構10が採用されていた。
【0003】
前記チャック部1は長手形状の保持体3に設けられており、このチャック部1の上部と下部を覆うための一対の第1.第2チャック部カバー4,5が前記保持体3の上面3aと下面3bに設けられている。
【0004】
前記の保持体3、チャック部1及び第1、第2チャック部カバー4,5の各一対の構成からなる搬送機構10は、図4では片側のみしか示していないが、実際には図1で示されるように、互いに離間した一対のチャック部1で構成され、前記搬送機構10の上方と下方には、第1ノズル体11及び第2ノズル体12が前記搬送機構10から所定距離だけ離間して配設されている。
【0005】
前記第1、第2ノズル体11,12からは予め加熱された加熱空気13及び14が下向き及び上向きに噴出するように構成され、第1ノズル体11の第1ノズル噴出し口11aからは下向きの加熱空気13が下方に噴出され、第2ノズル体12の第2ノズル噴出し口12aからは上向きの加熱空気14が各々前記搬送機構10側、すなわち、帯状体20へ向けて噴出するように構成されている。
【0006】
次に、前述の従来の横延伸装置の動作について説明する。まず、例えば、押出機のダイから押出されたフィルムからなる帯状体20を前記搬送機構10の両側のチャック部1で把持して一方向Xに沿って搬送される。
前述の帯状体20が搬送される際に、図4で示されるように、前記第1、第2ノズル体11,12の第1、第2ノズル噴出し口11a,12aから噴出される加熱空気13,14は、走行する各チャック部1に対して直接衝突しないように設けられた第1、第2チャック部カバー4,5に当るが、この第1、第2チャック部カバー4,5に対応しない第1、第2ノズル噴出し口11a,12aからの加熱空気13,14は前記帯状体20の上面20a及び下面20bに衝突する。
【0007】
前述の状態下で、前記搬送機構10の各チャック部1を有する各保持体3を、図示しないレール等を介して図1に示される幅方向Mに沿って拡開することにより、帯状体20は前記幅方向Mに沿って走行しつつ横延伸され、帯状体20の厚さは、所定の厚さまで薄く延伸される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−138394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の横延伸装置は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、図4に示されるように、前記第1、第2ノズル体11,12の第1、第2ノズル噴出し口11a,12aから噴出した各加熱空気13,14は、前記チャック部1の第1、第2チャック部カバー4,5に沿って流れ、前記第1、第2ノズル噴出し口11a,12aから帯状体20に対して垂直に噴出される加熱空気13,14が乱され、折れ曲がるようにその方向が変わるため、帯状体20を昇温する加熱効率が低下し、帯状体20の所定の横延伸が得られなくなることもあった。
【0010】
また、各チャック部1には、その搬送時の動作を円滑化するためにベアリング(図示せず)が設けられているが、このベアリングの潤滑用の油が加熱空気13,14の乱れに乗じて飛散することがあり、この油が帯状体20の面に付着すると、横延伸された帯状体20が不良品となることがあり、歩留まりの低下となっていた。
【0011】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、帯状体を搬送する搬送機構に遮蔽板を設けることにより、加熱空気の流れを整え、加熱効率を向上させるようにした横延伸方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明による横延伸方法は、帯状体を搬送機構のチャック部により把持した状態で搬送しつつノズル噴出し口から噴出される加熱空気を噴き付けることにより、前記帯状体を幅方向に延伸する横延伸方法において、前記搬送機構の前記チャック部の近傍に設けた一対の第1、第2遮蔽板により、前記搬送機構に衝突する前記加熱空気と前記帯状体に衝突する前記加熱空気とを分離する方法であり、また、前記搬送機構には、前記チャック部の上部と下部を覆うための一対の第1、第2チャック部カバーが設けられ、前記第1、第2チャック部カバーの外面には、前記第1、第2遮蔽板が設けられている方法であり、また、前記第1、第2遮蔽板の板面方向は、前記ノズル噴出し口から噴出される前記加熱空気の噴出し方向と平行に配設されている方法であり、また、前記第1、第2遮蔽板の板面方向は、前記第1、第2チャック部カバーの外面に対して直交する鉛直方向に配設されている方法であり、また、前記第1、第2遮蔽板の先端と前記ノズル噴出し口との間の隙間は、10mmから30mmである方法であり、また、本発明による横延伸装置は、帯状体を搬送機構のチャック部により把持した状態で搬送しつつノズル噴出し口から噴出される加熱空気を噴き付けることにより、前記帯状体を幅方向に延伸する横延伸装置において、前記搬送機構の前記チャック部の近傍に設けた一対の第1、第2遮蔽板により、前記搬送機構に衝突する前記加熱空気と前記帯状体に衝突する前記加熱空気とを分離するようにした構成であり、また、前記搬送機構には、前記チャック部の上部と下部を覆うための一対の第1、第2チャック部カバーが設けられ、前記第1、第2チャック部カバーの外面には、前記第1、第2遮蔽板が設けられているようにした構成であり、また、前記第1、第2遮蔽板の板面方向は、前記ノズル噴出し口から噴出される前記加熱空気の噴出し方向と平行に配設されているようにした構成であり、また、前記第1、第2遮蔽板の板面方向は、前記第1、第2チャック部カバーの外面に対して直交する鉛直方向に配設されているようにした構成であり、また、前記第1、第2遮蔽板の先端と前記ノズル噴出し口との間の隙間は、10mmから30mmである構成である。
【発明の効果】
【0013】
本発明による横延伸方法及び装置は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、帯状体を搬送機構のチャック部により把持した状態で搬送しつつノズル噴出し口から噴出される加熱空気を噴き付けることにより、前記帯状体を幅方向に延伸する横延伸方法及び装置において、前記搬送機構の前記チャック部の近傍に設けた一対の第1、第2遮蔽板により、前記搬送機構に衝突する前記加熱空気と前記帯状体に衝突する前記加熱空気とを分離することにより、各チャック部カバーに沿って流れる加熱空気を遮断することで、各チャック部カバーに衝突する空気と帯状体に衝突する加熱空気とを分離でき、チャック部近傍における帯状体の昇温の熱効率の低下を防止し、帯状体の均温化によるムラのない横延伸を行うことができる。
また、前記搬送機構には、前記チャック部の上部と下部を覆うための一対の第1、第2チャック部カバーが設けられ、前記第1、第2チャック部カバーの外面には、前記第1、第2遮蔽板が設けられていることにより、帯状体に対する加熱効率を向上させることができる。
また、前記第1、第2遮蔽板の板面方向は、前記ノズル噴出し口から噴出される前記加熱空気の噴出し方向と平行に配設されていることにより、加熱空気の分離を最適に行うことができる。
また、前記第1、第2遮蔽板の板面方向は、前記第1、第2チャック部カバーの外面に対して直交する鉛直方向に配設されていることにより、加熱空気の分離を最適化することができる。
また、記第1、第2遮蔽板の配設位置は、前記チャック部が前記帯状体を把持した把持位置から前記チャック部カバーの最端まで離間した位置であることにより、帯状体のチャック部側の加熱空気の乱れを最小として歩留まりの向上を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明による横延伸装置の要部を示す概略斜視図である。
【図2】図1の要部を示す拡大構成図である。
【図3】本発明の横延伸装置における加熱空気の流れを示す要部の断面構成図である。
【図4】従来の横延伸装置における加熱空気の流れを示す要部の断面構成図である。
【図5】本発明と従来における帯状体の幅方向と相対熱伝達係数との関係を示す特性図である。
【図6】本発明におけるノズル噴出し口と遮蔽板の隙間と相対熱伝達係数との関係を示す特性図である。
【図7】本発明における熱伝達率の根拠を示す説明図である。
【図8】図7の根拠に基づく熱伝達係数の特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、帯状体を搬送する搬送機構に遮蔽板を設けることにより、加熱空気の流れを整え、加熱効率を向上させるようにした横延伸方法及び装置を提供することを目的とする。
【実施例】
【0016】
以下、図面と共に本発明による横延伸方法及び装置の好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分については、同一符号を用いて説明する。
図1において、符号10で示されるものは搬送機構であり、この搬送機構10は、互いに幅方向Mに沿って離間した一対のチャック部1を有し、この各チャック部1は長手形状で構成されている。
【0017】
前記各チャック部1は、実際には、長手形状の保持体3により保持されていると共に、図3で示されるこの保持体3の上面3aと下面3bには、前記チャック部1を覆うための第1チャック部カバー4及び第2チャック部カバー5が設けられている。
従って、前述の搬送機構10は、各々一対よりなるチャック部1、保持体3及び第1、第2チャック部カバー4,5からなり、前記各チャック部1は、前記各保持体3を介して図示しないレール等によって、前記幅方向Mに沿って一方向Xに走行しつつその幅を可変とし、各チャック部1によって把持したフィルム等の帯状体20の横延伸を行うことができるように構成されている。
【0018】
前記搬送機構10の上方及び下方には、前記幅方向Mの方向に沿って長手形状をなし、かつ、前記搬送機構10の長手方向と同一の前記帯状体20の流れ方向である一方向Xに沿って間欠的に配設された第1、第2ノズル体11,12が互いに上下方向に対向して配設されている。
従って、前記搬送機構10は、前記第1、第2ノズル体11,12間に位置して、前記一方向Xに沿って連続的に移動することができるように構成されている。
【0019】
前記第1、第2ノズル体11,12からは予め加熱された加熱空気13及び14が帯状体20の面に対して直交するように下向き及び上向きに噴出するように構成され、第1ノズル体11の第1ノズル噴出し口11aからは下向きの加熱空気13が下方に噴出され、第2ノズル体12の第2ノズル噴出し口12aからは上向きの加熱空気14が各々前記搬送機構10側、すなわち、前記帯状体20へ向けて噴出するように構成されている。
【0020】
前記第1、第2チャック部カバー4,5の第1、第2角部4a,5a上には、第1、第2遮蔽板30,31が設けられ、各遮蔽板30,31の板面方向は各第1、第2チャック部カバー4,5の各外面4b,5bの面方向に対して直交する方向(すなわち、各加熱空気13,14の噴出方向と平行)に向けて第1、第2遮蔽板30,31が設けられ、各遮蔽板30,31は鉛直方向に向けて延設されていると共に、前記第1、第2ノズル噴出し口11a,12aと各遮蔽板30,31の先端30a,31aと第1、第2ノズル噴出し口12aとの間の隙間Dは図6で示される最適値に設定されている。
【0021】
次に、前述の従来の横延伸装置の動作について説明する。
まず、例えば、押出機のダイから押出されたフィルムからなる帯状体20を前記搬送機構10の両側のチャック部1で把持して一方向に沿って搬送する。
前述の帯状体20が搬送される際に、図3で示されるように、前記第1、第2ノズル体11,12の第1、第2ノズル噴出し口11a,12aから噴出される加熱空気13,14は、走行する各チャック部1に対して直接衝突しないように設けられた第1、第2チャック部カバー4,5に当るが、この第1、第2チャック部カバー4,5に対応しない第1、第2ノズル噴出し口11a,12aからの加熱空気13,14は前記帯状体20の上面20a及び下面20bに衝突する。
【0022】
前述の場合、従来は、第1、第2チャック部カバー4,5に当った加熱空気13,14が各チャック部カバー4,5に沿って流れ、第1、第2噴出し口11a,12aから帯状体20に対して垂直に噴出される加熱空気13,14の流れが乱されて折れ曲がるために、帯状体20を昇温する加熱効率が低下していたが、本発明によれば、前記第1、第2チャック部カバー4,5の最も内側に形成された第1、第2角部4a,5aに、鉛直方向すなわち加熱空気13,14の噴出し方向(垂直)と同じ上向き及び下向きに第1、第2遮蔽板30,31が延設されており、前記第1、第2遮蔽板30,31によって、各チャック部カバー4,5に沿って流れる加熱空気13,14と帯状体20に直接衝突する加熱空気13,14が分離される。
【0023】
そのため、前記各チャック部カバー4,5に沿って流れる加熱空気13,14は各遮蔽板30,31によって遮断され、帯状体20の上面20a及び下面20bの加熱すべき加熱面には流れ込まず、各ノズル噴出し口11a,12aから噴出した加熱空気13,14は前記帯状体20の上面20a及び下面20bに対して直角な状態で吹付けられ、帯状体20を加熱するための加熱効率を従来よりも大幅に向上させることができる。
【0024】
図5は、前述の各遮蔽板30,31を設けた本発明構成と各遮蔽板30,31を設けない従来構成による相対熱伝達係数と帯状体20の幅方向位置の関係を示している。
すなわち、図5において、従来構成では、チャック部1による把持位置から300mm迄は、相対熱伝達係数が上下動しているため、横延伸後に帯状体20の両側の各300mmは切り捨て廃棄処分となるが、本発明構成においては、前記各遮蔽板30,31の前述の作用により、相対熱伝達係数は帯状体20の把持位置Pからわずか(約20mm)内側の位置部分から安定しているため、横延伸の歩留まりは従来よりも大幅に向上していることが明らかである。
【0025】
図2及び図5に示されている各遮蔽板30,31の先端30a,31aと各ノズル噴出し口11a及び12aとの間の隙間Dは、相対熱伝達係数との関係では、図6に示されるように、10mmから30mmが好適である。
【0026】
また、前述の各遮蔽板30,31の取付構成により、各チャック部カバー4,5に当る加熱空気13,14と帯状体20に当る加熱空気13,14を分離することができ、この場合、各遮蔽板30,31と各ノズル噴出し口11a,12aとの間の前記隙間Dが少ない場合に相対熱伝達係数が増加し、帯状体20の加熱効率を向上させることができる。
【0027】
尚、熱伝達率は、例えば、1993年2月25日、日本機械学会発行の「伝熱ハンドブック」の54頁及び55頁に開示されているように、各ノズル噴出し口11a,12aの幅Bと帯状体20までの距離Hで決められ、これらの関係は、図8で示されるように示され、NUBはヌセルト数で、値が高い程、熱伝達率が向上する。
また、図8から明らかなように、前述の距離Hと幅BのH/Bによって熱伝達係数が上昇する領域があり、本出願人はこの領域を狙ってノズル噴出し口11a,12aの幅Bと帯状体20に対する距離Hを決定する。実機においては、熱伝達係数が高く、かつ、加熱空気13,14の熱風で帯状体20が暴れない状態のところを採用している。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明による横延伸方法及び装置は、各チャック部カバーに各遮蔽板を設けることにより、各チャック部カバーと帯状体に衝突する加熱空気を分離することができ、帯状体に対する熱伝達効率を大幅に向上させることができる。
【符号の説明】
【0029】
1 チャック部
3 保持体
3a 上面
3b 下面
4 第1チャック部カバー
4a 第1角部
4b 外面
5 第2チャック部カバー
5a 第2角部
5b 外面
10 搬送機構
11 第1ノズル体
11a 第1ノズル噴出し口
12 第2ノズル体
12a 第2ノズル噴出し口
13,14 加熱空気
20 帯状体
20a 上面
20b 下面
30 第1遮蔽板
31 第2遮蔽板
A 切捨て廃棄部分
B 良品部分
C 位置
D 隙間
M 幅方向
P 把持位置
X 一方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状体(20)を搬送機構(10)のチャック部(1)により把持した状態で搬送しつつノズル噴出し口(11a,12a)から噴出される加熱空気(13,14)を噴き付けることにより、前記帯状体(20)を幅方向(M)に延伸する横延伸方法において、
前記搬送機構(10)の前記チャック部(1)の近傍に設けた一対の第1、第2遮蔽板(30,31)により、前記搬送機構(10)に衝突する前記加熱空気(13,14)と前記帯状体(20)に衝突する前記加熱空気(13,14)とを分離することを特徴とする横延伸方法。
【請求項2】
前記搬送機構(10)には、前記チャック部(1)の上部と下部を覆うための一対の第1、第2チャック部カバー(4,5)が設けられ、前記第1、第2チャック部カバー(4,5)の外面(4b,5b)には、前記第1、第2遮蔽板(30,31)が設けられていることを特徴とする請求項1記載の横延伸方法。
【請求項3】
前記第1、第2遮蔽板(30,31)の板面方向は、前記ノズル噴出し口(11a,12a)から噴出される前記加熱空気(13,14)の噴出し方向と平行に配設されていることを特徴とする請求項1又は2記載の横延伸方法。
【請求項4】
前記第1、第2遮蔽板(30,31)の板面方向は、前記第1、第2チャック部カバー(4,5)の外面(4b,5b)に対して直交する鉛直方向に配設されていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載の横延伸方法。
【請求項5】
前記第1、第2遮蔽板(30,31)の先端(30a,31a)と前記ノズル噴出し口(11a,12a)との間の隙間(D)は、10mmから30mmであることを特徴とする請求項1ないし4の何れかに記載の横延伸方法。
【請求項6】
帯状体(20)を搬送機構(10)のチャック部(1)により把持した状態で搬送しつつノズル噴出し口(11a,12a)から噴出される加熱空気(13,14)を噴き付けることにより、前記帯状体(20)を幅方向(M)に延伸する横延伸装置において、
前記搬送機構(10)の前記チャック部(1)の近傍に設けた一対の第1、第2遮蔽板(30,31)により、前記搬送機構(10)に衝突する前記加熱空気(13,14)と前記帯状体(20)に衝突する前記加熱空気(13,14)とを分離するように構成したことを特徴とする横延伸装置。
【請求項7】
前記搬送機構(10)には、前記チャック部(1)の上部と下部を覆うための一対の第1、第2チャック部カバー(4,5)が設けられ、前記第1、第2チャック部カバー(4,5)の外面(4b,5b)には、前記第1、第2遮蔽板(30,31)が設けられているように構成したことを特徴とする請求項6記載の横延伸装置。
【請求項8】
前記第1、第2遮蔽板(30,31)の板面方向は、前記ノズル噴出し口(11a,12a)から噴出される前記加熱空気(13,14)の噴出し方向と平行に配設されているように構成したことを特徴とする請求項6又は7記載の横延伸装置。
【請求項9】
前記第1、第2遮蔽板(30,31)の板面方向は、前記第1、第2チャック部カバー(4,5)の外面(4b,5b)に対して直交する鉛直方向に配設されているように構成したことを特徴とする請求項6ないし8の何れかに記載の横延伸装置。
【請求項10】
前記第1、第2遮蔽板(30,31)の先端(30a,31a)と前記ノズル噴出し口(11a,12a)との間の隙間(D)は、10mmから30mmであることを特徴とする請求項6ないし9の何れかに記載の横延伸装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−49183(P2013−49183A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188246(P2011−188246)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】