説明

横押し型プッシュスイッチ

【課題】可動接点としてのドーム状金属板の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い1段動作タイプ或いは2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチを提供する。
【解決手段】押しボタン7に操作部7aと一体に有する押し子押し下げ部7bを備えると共に、押し子押し下げ部7bを接触後に摺動させて押しボタン7の移動方向の操作力をドーム状金属板5,6の動作方向に変換する傾斜部9と、傾斜部9をドーム状金属板5,6の動作方向に移動させる可撓性を持ったヒンジ部10と、ドーム状金属板5,6を押し下げる押圧部11と、傾斜部9に連続的に形成し、押しボタン7の過剰な押し込みストロークによる過大な操作力を変形12aにより吸収するの湾曲部12と、を有する押し子8を備える。また、ドーム状金属板5,6をその動作方向に2段で設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話機や携帯オーディオプレーヤ等の側面操作用の操作スイッチとして用いられる小形・薄形の横押し型プッシュスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の横押し型プッシュスイッチでは、その小形、薄形を実現するために基板への実装を面実装で行い、可動接点にばね性を持ったドーム状金属板を用いるものが多く、横方向の操作力をその操作方向とは垂直方向に変換してドーム状金属板に伝達し、そのドーム状金属板を押し下げて動作させるようになっている。
【0003】
このような従来の横押し型プッシュスイッチとしては、特許文献1で示すものが知られており、1枚のドーム状金属板がハウジングの内底面に設置され、押しボタンはハウジングに支持され、ハウジングの側部より突出した操作部の押圧操作に伴いドーム状金属板の動作方向とは垂直方向に案内されて移動する。そして、押しボタンに操作部と一直線上で一体に形成する可撓性を持ったヒンジ部と、ハウジングに取り付くカバーに一体に形成し押しボタンの移動方向の操作力をドーム状金属板の動作方向に変換する傾斜部と、を備え、ヒンジ部の先端が傾斜部上で摺動することで、操作部の押圧操作に伴う押しボタンの移動方向の操作力を押しボタンの移動方向とは垂直方向のドーム状金属板の動作方向に変換している。
【特許文献1】特開2005−122989号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の横押し型プッシュスイッチでは、横方向の操作力をその操作方向とは垂直方向のドーム状金属板の動作方向に変換する部品(傾斜部)と、その部品をドーム状金属板の動作方向に移動させる部品(ヒンジ部)と、を別体に備えているので、操作力をそのままドーム状金属板に伝達し得ず、それに加えて、ドーム状金属板の略中心部を精度よく押圧し得ないため、ドーム状金属板の良好な動作特性を得ることが難しい。
【0005】
また、構成部品の寸法誤差や組み立ての寸法誤差が重なり、押しボタンの過剰な押し込みストロークを精度良く制限することが難しく、この過剰な押し込みストロークによる過大な操作力(負荷)によって、ヒンジ部や傾斜部の初期形状を変形させ、接触信頼性を損う虞がある。
【0006】
ところで、携帯電話機や携帯オーディオプレーヤ等の小形、薄形化に加え、その多機能化が進む中で、従来の横押し型プッシュスイッチは、1枚のドーム状金属板を用い、1段階で1種類のスイッチ回路を開閉操作する1段動作タイプであるため、2枚のドーム状金属板をその動作方向に2段で備え、2段階で2種類のスイッチ回路を開閉操作する2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチが強く求められている。
【0007】
しかしながら、2段動作タイプの場合、1段動作タイプよりスイッチ操作のストロークが長くなるため、上記のような問題が顕著に現れる。
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、ドーム状金属板の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い横押し型プッシュスイッチを提供することにある。
【0009】
また、第2の目的は、ドーム状金属板の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の第1の目的を達成するために本発明の横押し型プッシュスイッチは、押しボタンの操作部が側部より突出すると共に、可動接点にばね性を持ったドーム状金属板を用い、前記操作部の押圧操作に伴う前記押しボタンの移動方向の操作力を前記押しボタンの移動方向とは垂直方向のドーム状金属板の動作方向に変換する横押し型プッシュスイッチであって、前記押しボタンに前記操作部と一体に有する押し子押し下げ部を備えると共に、前記押し子押し下げ部を接触後に摺動させて前記押しボタンの移動方向の操作力を前記ドーム状金属板の動作方向に変換する傾斜部と、この傾斜部を前記ドーム状金属板の動作方向に移動させる可撓性を持ったヒンジ部と、前記ドーム状金属板を押し下げる押圧部と、前記傾斜部に連続的に形成し、前記押しボタンの過剰な押し込みストロークによる過大な操作力を変形により吸収するの湾曲部と、を有する押し子を備えたことを特徴とするもので、この構成を採用することにより、操作力をそのままドーム状金属板に伝達し、ドーム状金属板の略中心部を精度よく押圧し、ドーム状金属板の良好な動作特性を得ると共に、前記押しボタンの過剰な押し込みストロークによる過大な操作力を押し子の湾曲部の変形により吸収し、押し子の傾斜部やヒンジ部の初期形状が変形するのを防止し、高い接触信頼性を得る。
【0011】
上記の第2の目的を達成するために本発明の横押し型プッシュスイッチは、上記の第1の目的を達成するための本発明の横押し型プッシュスイッチに、前記ドーム状金属板をその動作方向に2段で設置したことを特徴とするもので、これにより、2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチを得る。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明の横押し型プッシュスイッチによれは、ドーム状金属板の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い横押し型プッシュスイッチを提供することができる。
【0013】
また、ドーム状金属板の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施の形態による2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチの動作前の断面図である。
【0015】
図において、1はインサート成形により第1,第2,第3の3つの異なる固定接点端子2,3,4と一体的に形成され、図示しない金属カバーとでスイッチケースを構成する合成樹脂製で絶縁性を持ったハウジングである。このハウジング1の内底面には段付き凹部1aが形成され、この段付き凹部1aの外周段差面に第1固定接点端子2の一部が略面一に露出されて第1固定接点としてのコモン接点2aが形成され、また段付き凹部1aの底面外側部に第2固定接点端子3の一部が略面一に露出されて第2固定接点としての第1選択接点3aが形成され、さらに段付き凹部1aの底面中心部に第3固定接点端子4の一部が略面一に露出されて第3固定接点としての第2選択接点4aが形成されている。
【0016】
各固定接点端子2,3,4は、導電性の金属薄板を打ち抜き及び曲げ加工して形成され、各固定接点端子2,3,4の一端部がハウジング1の外部に取り出され、横押し型プッシュスイッチの面実装用に図示しない外部接続端子を形成する。この各外部接続端子は、図示しないプリント回路基板に半田付けで固定、接続される。
【0017】
また、図において、5は第1の可動接点として用いるばね性を持った第1のドーム状金属板である。この第1のドーム状金属板5は、ハウジング1の段付き凹部1aの外周部段差面に設置され、外側部がコモン接点2aと常時接触している。
【0018】
また、図において、6は第2の可動接点として用いるばね性を持った第2のドーム状金属板である。この第2のドーム状金属板6は、ハウジング1の段付き凹部1aの底面に設置され、外側部が第1選択接点3aと常時接触し、中心部が第2選択接点4aと対向している。
【0019】
而して、2枚の第1,第2のドーム状金属板5,6が、ハウジング1の段付き凹部1a内に上下2段に設置されている。
【0020】
さらに、図において、7は横方向から押圧操作される合成樹脂製で絶縁性を持った押しボタンである。この押しボタン7には、ハウジング1の一側部(左側部)からハウジング1の横外方へ突出した操作部7aと、ハウジング1内にあって後述する押し子の傾斜部と対向する押し子押し下げ部7bとが、一体に形成されている。なお、この押しボタン7は、ハウジング1内に嵌合固定する合成樹脂製で絶縁性を持った図示しないガイド部材によって横方向に所定の範囲内で往復移動自在に支持される。
【0021】
また、図において8は、押しボタン7の押し子押し下げ部7bを接触後に摺動させて押しボタン7の移動方向(横方向)の操作力を第1,第2のドーム状金属板5,6の動作方向(下方向)に変換する傾斜部9と、この傾斜部9を第1,第2のドーム状金属板5,6の動作方向に移動させる可撓性を持ったヒンジ部10と、第1,第2のドーム状金属板5,6を押し下げる押圧部11と、傾斜部9に連続的に形成し、押しボタン7の過剰な押し込みストローク(オーバーストローク)による過大な操作力を変形により吸収する湾曲部12と、を一体的に有する押し子である。
【0022】
押し子8の傾斜部9とヒンジ部10と湾曲部11は、片持ち梁の金属板バネによって一体的に形成されている。この金属板バネは、押しボタン7の下側にあるハウジング1の内底面の上に固定される水平な固定端部と、この固定端部から押しボタン7の押し子押し下げ部7bの前側に向かって斜め上方に延出されるアーム部と、このアーム部の先端から第1ドーム状金属板5の上方に延出される上向きに盛り上がった略半円形状の自由端部とを連続一体に形成しており、固定端部を支点に自由端部が上下に変位し、固定端部からアーム部の下部でヒンジ部10が形成され、押しボタン7の押し子押し下げ部7bと対向するアーム部の上部で傾斜部9が形成され、自由端部で上向きに盛り上がった略半円形状の湾曲部12が形成されている。
【0023】
また、押し子8の湾曲部12の下側には、傾斜部9と湾曲部12の先端部の間に渡す金属平板からなる押圧部取り付け板13が固定され、押し子8の押圧部11は、絶縁性の合成樹脂で形成され、押圧部取り付け板13に上部を固定して下方に突出する半球状のもので、下端略中心部が第1ドーム状金属板5の上面略中心部に当接している。
【0024】
図2は本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの1段目のスイッチ動作後の状態を示す断面図、図3は本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの2段目のスイッチ動作後の状態を示す断面図である。次に、図1〜図3に基づいて本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの動作を説明する。
【0025】
図1に示すように、押しボタン7を操作しない動作前の状態では、押しボタン7は、その押し子押し下げ部7bが押し子8の傾斜部9を押圧しない初期位置に後退しているので、押し子8は、そのヒンジ部10に殆ど弾性変形を受けずに略自由状態(初期状態)に保持される。
【0026】
また、第1ドーム状金属板5と第2ドーム状金属板6とは、それぞれ上向きに膨らんだ状態で離間すると共に、第2ドーム状金属板6は第2選択接点4aと離間している。ここで、押し子8の押圧部11は、その下端略中心部が第1ドーム状金属板5の上面略中心部で上方向へ押されて、押圧部11の下端略中心部と第1ドーム状金属板5の上面略中心部とが接触保持されている。
【0027】
この状態から、押しボタン7の操作部7aを図1の右方向へ押圧すると、図2に示すように、押しボタン7の押し子押し下げ部7bが右方向に移動して、押し子8の傾斜部9に接触後にその上で摺動する。これに伴い、押し子8は、そのヒンジ部10で撓んで弾性変形しながら押圧部11を下方向に移動させるので、その押圧部11の下端略中心部で第1ドーム状金属板5の上面略中心部を押し下げ操作する。
【0028】
これによって、第1ドーム状金属板5は下向きに反転動作して、下側の第2ドーム状金属板6と接触するため、コモン接点2aと第1選択接点3aとが第1,第2ドーム状金属板6,7を通じて導通して、1段目の第1スイッチがオンとなる。
【0029】
この状態から、押しボタン7の操作部7aをさらに図2の右方向へ押圧すると、図3に示すように、押しボタン7の押し子押し下げ部7bはさらに右方向に移動して、押し子8の傾斜部9上でさらに摺動する。これに伴い、押し子8は、そのヒンジ部10でさらに撓んで弾性変形しながら押圧部11をさらに下方向に移動させるので、その押圧部11が第1ドーム状金属板5を介して第2ドーム状金属板6の上面略中心部を押し下げ操作する。
【0030】
これによって、第2ドーム状金属板6は下向きに反転動作して、第2選択接点4aと接触するため、コモン接点2aと第2選択接点4aとが第1,第2ドーム状金属板5,6を通じて導通して、2段目の第2スイッチが1段目の第1スイッチに続いてオンとなる。
【0031】
なお、押しボタン7の操作部7aが押圧操作されて第2ドーム状金属板6と第2選択接点4aが接触している間は第1,第2スイッチのオン状態を保つ。
【0032】
この状態から、押しボタン7の操作部7aの押圧操作力を除くと、ヒンジ部10の弾性復帰力によって押し子8が図1のスイッチ動作前の初期状態に復帰すると共に、押しボタン7も図1のスイッチ動作前の初期位置に復帰する。この時、押し子8の復帰に伴い、第1,第2ドーム状金属板5,6がそのばね力によりそれぞれ上向きに反転動作し、第2ドーム状金属板6が第2選択接点4aより離間して、第2スイッチがオフとなり、続いて第1ドーム状金属板5が第2ドーム状金属板7と離間して、第1スイッチがオフとなる。
【0033】
図4は本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの押しボタンが過剰に押し込まれてオーバーストロークとなった状態を示す断面図である。
【0034】
例えば、構成部品の寸法誤差や組み立ての寸法誤差の重なり等によって、第2スイッチがオンになった時に押しボタン7の過剰な押し込みストロークを精度良く制限できず、図4に示すように、押しボタン7が過剰に押し込まれてオーバーストロークとなった場合、押し子押し下げ部7bは、押しボタン7の押し込みストロークの過剰分Aによって、押し子8の傾斜部9を通過して、その傾斜部9から連続的に形成された湾曲部12に至り、この湾曲部12を押圧して、ヒンジ部10をさらに撓わませて弾性変形させながら押圧部11をさらに下方向に移動させようとするが、既に、第2ドーム状金属板6が下向きに反転動作して、第2選択接点4aと接触しているため、押圧部11は下方向に移動できず、ヒンジ部10も撓むことができない。
【0035】
このような状態で、押し子8の湾曲部12が、押しボタン7の押し込みストロークの過剰分Aによって押し子押し下げ部7bで押圧されることにより、湾曲部12は、先端部が押圧部取り付け板13によって傾斜部9に繋がれて、押し込みストロークの過剰分Aによる過大な操作力を逃がさないようにしているので、押し子押し下げ部7bとの接触部分に凹み変形12aを生じ、この凹み変形12aによって押し込みストロークの過剰分Aによる過大な操作力(負荷)を吸収し、押し込みストロークの過剰分Aによる過大な操作力で押し子8の傾斜部9やヒンジ部10の初期形状が変形するのを防止する。
【0036】
これによって、押し子8は、押しボタン7の操作部7aの押圧操作に応じて、横方向の操作力をその操作方向とは垂直方向(下向き)に変換して、第1,第2ドーム状金属板5,6に伝達し、その第1,第2ドーム状金属板5,6を押し下げて反転動作させ、1段目,2段目の第1,第2スイッチをオン動作させると共に、第1ドーム状金属板5と第2ドーム状金属板6との接触圧及び第1,第2ドーム状金属板5,6と各固定接点2a,3a,4aとの接触圧を確保する。したがって、高い接触信頼性を得ることができる。
【0037】
なお、押しボタン7の操作部7aの押圧操作力を除くと、押しボタン7の初期位置への復帰に伴い、凹み変形12aした湾曲部12は自身の弾性復帰力によって初期形状(上向きに盛り上がった略半円形状)に復帰する。
【0038】
上記のように、本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチは、押しボタン7の操作部7aが側部より突出すると共に、可動接点にばね性を持ったドーム状金属板5,6を用い、前記操作部7aの押圧操作に伴う前記押しボタン7の移動方向の操作力を前記押しボタン7の移動方向とは垂直方向のドーム状金属板5,6の動作方向に変換する横押し型プッシュスイッチであって、前記押しボタン7に前記操作部7aと一体に有する押し子押し下げ部7bを備えると共に、前記押し子押し下げ部7bを接触後に摺動させて前記押しボタン7の移動方向の操作力を前記ドーム状金属板5,6の動作方向に変換する傾斜部9と、この傾斜部9を前記ドーム状金属板5,6の動作方向に移動させる可撓性を持ったヒンジ部10と、前記ドーム状金属板5,6を押し下げる押圧部11と、前記傾斜部9に連続的に形成し、前記押しボタン7の過剰な押し込みストロークによる過大な操作力を変形12aにより吸収するの湾曲部12と、を有する押し子8を備えたことにより、操作力をそのままドーム状金属板5,6に伝達でき、ドーム状金属板5,6の略中心部を精度よく押圧できるので、ドーム状金属板5,6の良好な動作特性を得ることができると共に、前記押しボタン7の過剰な押し込みストロークによる過大な操作力を押し子8の湾曲部12の変形12aにより吸収でき、押し子8の傾斜部9やヒンジ部10の初期形状が変形するのを防止できるので、高い接触信頼性を得ることができる。
【0039】
また、前記押し子8のヒンジ部10が金属板バネで形成されているので、樹脂製のヒンジ部に比べて耐久性の向上及び特性の安定化を図ることができる。
【0040】
さらに、本発明の実施の形態による横押し型プッシュスイッチは、前記ドーム状金属板5,6をその動作方向に2段で設置したことこより、2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチを得ることができる。
【0041】
よって、ドーム状金属板5,6の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い横押し型プッシュスイッチを提供することができる。また、ドーム状金属板5,6の良好な動作特性を得ることができる小形、薄形で接触信頼性の高い2段動作タイプの横押し型プッシュスイッチを提供することができる。
【0042】
以上、本実施の形態は本発明の好適な一実施の形態を示したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの動作前の状態を示す断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの1段目のスイッチ動作後の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの2段目のスイッチ動作後の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態による横押し型プッシュスイッチの押しボタンが過剰に押し込まれてオーバーストロークとなった状態を示す断面図である。
【符号の説明】
【0044】
5 第1ドーム状金属板(第1可動接点)
6 第2ドーム状金属板(第2可動接点)
7 押しボタン
7a 操作部
7b 押し子押し下げ部
8 押し子
9 傾斜部
10 ヒンジ部
11 押圧部
12 湾曲部
12a 凹み変形
A 押しボタンの押し込みストロークの過剰分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押しボタンの操作部が側部より突出すると共に、可動接点にばね性を持ったドーム状金属板を用い、前記操作部の押圧操作に伴う前記押しボタンの移動方向の操作力を前記押しボタンの移動方向とは垂直方向のドーム状金属板の動作方向に変換する横押し型プッシュスイッチであって、前記押しボタンに前記操作部と一体に有する押し子押し下げ部を備えると共に、前記押し子押し下げ部を接触後に摺動させて前記押しボタンの移動方向の操作力を前記ドーム状金属板の動作方向に変換する傾斜部と、この傾斜部を前記ドーム状金属板の動作方向に移動させる可撓性を持ったヒンジ部と、前記ドーム状金属板を押し下げる押圧部と、前記傾斜部に連続的に形成し、前記押しボタンの過剰な押し込みストロークによる過大な操作力を変形により吸収する湾曲部と、を有する押し子を備えたことを特徴とする横押し型プッシュスイッチ。
【請求項2】
前記ドーム状金属板をその動作方向に2段で設置したことを特徴とする横押し型プッシュスイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−53067(P2008−53067A)
【公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−228537(P2006−228537)
【出願日】平成18年8月25日(2006.8.25)
【出願人】(000194918)ホシデン株式会社 (527)
【Fターム(参考)】