説明

機器制御システム、無線制御装置及び無線制御装置のプログラム

【課題】 無線端末を発信器と受信器とに分離した構成であっても良好な通信レスポンスを実現する。
【解決手段】 伝送ユニット1が、熱線センサ発信器22により検出されワイヤレス受信器21を介して制御要求を受信したことに応じ、当該熱線センサ発信器22に紐付けられた負荷装置に制御要求を送信すると共に、負荷装置に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信したことに応じ、当該負荷装置に対応した熱線センサ発信器22と無線接続するワイヤレス受信器21に状態変化通知を送信するものであり、伝送ユニット1が状態確認信号を送信して状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、ワイヤレス受信器21から熱線センサ発信器22に、当該熱線センサ発信器22に紐付けられた負荷装置の状態変化通知を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明等の機器を制御する機器制御システム、無線制御装置及び無線制御装置のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、熱線センサを用いた照明制御システムとしては、下記の特許文献1に記載された技術が知られている。
【0003】
この特許文献1には、遠隔制御監視システムに備えられた熱線センサ用端末装置に、多重伝送方式によって通信する中央制御装置が接続されている。この熱線センサ用端末装置は、信号線(有線)と接続して多重伝送方式による伝送信号の送受信を行う本体ユニット、本体ユニットと専用線で接続された操作ユニット、本体ユニットと専用線で接続された子機ユニット、を備える。操作ユニットが、操作入力を受け付けて、本体ユニットと通信を行い、熱線センサ用端末装置における各種設定項目に対する設定値が変更される。これにより、本体ユニットとは別体の操作ユニットを備えることによって、多重伝送方式よりも短時間で熱線センサ用端末装置の設定値の変更を可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−232799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、熱線センサ用端末装置が中央制御装置と有線の信号線を介して接続されているので、熱線センサの移動が必要なレイアウト変更時には、当該熱線センサの配置を変更するための再工事が必要な場合がある。
【0006】
これに対し、従来では、熱線センサ端末を自由に配置し、当該熱線センサ端末の検出値を、有線の新合繊に接続された受信器によって受信することが行われている。しかし、このように、熱線センサ端末と受信器とに熱線センサ用端末装置を分離した場合には、当該熱線センサ端末と受信器との間で通信を行う必要がある。このため、この熱線センサ用端末装置は、通信レスポンスを向上させることが望まれている。
【0007】
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、無線端末を発信器と受信器とに分離した構成であっても良好な通信レスポンスを実現することができる機器制御システム、無線制御装置及び無線制御装置のプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様に係る機器制御システムは、機器制御装置と、当該機器制御装置から送信された第1制御信号に基づいて制御される複数の被制御機器と、各被制御機器に紐付けられ、当該被制御機器を動作させる第2制御信号を出力する複数の無線子機と、前記機器制御装置と有線接続されると共に複数の無線子機と無線接続される無線親機とを有し、前記無線子機が、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知に応じて前記第2制御信号の送信内容を変更するものであり、前記機器制御装置が、前記無線子機により検出され前記無線親機を介して第2制御信号を受信したことに応じ、当該無線子機に紐付けられた被制御機器に前記第1制御信号を送信すると共に、前記被制御機器に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信したことに応じ、当該被制御機器に対応した無線子機と無線接続する無線親機に状態変化通知を送信するものであり、前記機器制御装置が前記状態確認信号を送信して前記状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、前記無線親機から前記無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信することを特徴とするものである。
【0009】
本発明の第2の態様に係る機器制御システムは、上記態様の機器制御システムに対し、前記無線親機は、前記被制御機器の機器状態と、前記被制御機器と前記無線子機との紐付情報とを記憶しており、前記被制御機器の機器状態が変化した場合にのみ前記無線子機に前記状態確認通知を送信することを特徴とする。
【0010】
本発明の第3の態様に係る機器制御システムは、上記態様の機器制御システムに対し、前記無線親機は、前記被制御機器の状態変化を、当該無線親機に無線接続された無線子機により検出された第2制御信号に基づいて検出することを特徴とする。
【0011】
本発明の第4の態様に係る無線制御装置は、被制御機器に第1制御信号を出力すると共に当該被制御機器に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信する機器制御装置と有線接続され、被制御機器を動作させる第2制御信号を出力する複数の無線子機と無線接続された無線制御装置であって、前記機器制御装置から前記状態変化通知を受信し、前記機器制御装置が前記状態確認信号を送信して前記状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、前記無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信することを特徴とする。
【0012】
本発明の第5の態様に係る無線制御装置のプログラムは、被制御機器に第1制御信号を出力すると共に当該被制御機器に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信する機器制御装置と有線接続され、被制御機器を動作させる第2制御信号を出力する複数の無線子機と無線接続された無線制御装置のプログラムであって、前記無線制御装置のコンピュータに、前記機器制御装置から前記状態変化通知を受信する手順、前記機器制御装置が前記状態確認信号を送信して前記状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、前記無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信する手順、を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、機器制御装置が状態確認信号を送信して状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、無線親機から無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信するので、無線端末を発信器と受信器とに分離した構成であっても良好な通信レスポンスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態として示す機器制御システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおける電波ワイヤレスシステムの構成を示す模式図である。
【図3】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、ワイヤレス受信器に熱線センサ発信器の発信器IDを登録する手順を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、ワイヤレス受信器に熱線センサ発信器の発信器IDを登録する手順を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、ID登録シーケンスにおいてワイヤレス設定器に表示される画面を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、ワイヤレス受信器に登録された発信器IDを削除する手順を示すシーケンス図である。
【図7】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、ID削除シーケンスにおいてワイヤレス設定器に表示される画面を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて熱線センサ発信器にアドレスを設定する手順を示すシーケンス図である。
【図9】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、熱線センサの入力に応じて負荷装置を点灯及び消灯させるときの手順を示すシーケンス図である。
【図10】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、スイッチ操作に応じて負荷装置を点灯及び消灯させるときの手順を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の一実施形態として示す機器制御システムにおいて、2台の熱線センサ発信器が同じアドレスである場合に負荷装置を点灯及び消灯させるときの手順を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0016】
本発明を適用した機器制御システムは、任意の状態変化を検出したことに応じて、当該状態変化に対応した被制御機器の状態を変化させるものである。以下に説明する機器制御システムは、その一例として、熱線センサによって人物の状態を検出したことに応じ、当該熱線センサに対応する照明機器を点灯又は消灯させるものである。
【0017】
この機器制御システムは、例えば図1に示すように構成される。この機器制御システムは、伝送ユニット1、電波ワイヤレスシステム2A,2B(以下、総称する場合には単に「電波ワイヤレスシステム2」と呼ぶ。)、リレーターミナルユニット(リレーT/U)3、リモコンリレー4、負荷装置5、スイッチ6を含む。この機器制御システムにおいて、伝送ユニット1、電波ワイヤレスシステム2A,2B、リレーターミナルユニット3、スイッチ6は、それぞれ、多重信号線Lに接続されている。具体的には、この機器制御システムは、多重信号線Lとして2線式の信号線を用いる。この機器制御システムにおいて、伝送ユニット1、電波ワイヤレスシステム2A,2B、リレーターミナルユニット3、スイッチ6は、双極性(±24V)の時分割多重信号による時分割多重伝送方式によって通信を行う。
【0018】
電波ワイヤレスシステム2A,2Bは、ワイヤレス受信器(無線制御装置)21、一又は複数の熱線センサ発信器22を含む。熱線センサ発信器22はワイヤレス受信器21の無線子機として機能する。一方、ワイヤレス受信器21は複数の熱線センサ発信器22の無線親機として機能する。電波ワイヤレスシステム2Aと電波ワイヤレスシステム2Bとは、図2に示すように、同じエリアのワイヤレス受信器21と熱線センサ発信器22との間で通信が可能となるよう構成されている。また、電波ワイヤレスシステム2A,2Bは、相互に電波が届かない範囲に設置される。なお、熱線センサ発信器22は、電波ワイヤレスシステム2A,2B間におけるローミング対応はできないものとする。
【0019】
熱線センサ発信器22は、熱線センサ、無線信号の発信器等を含む。熱線センサは、人体を検出した場合に、その旨の信号を発生させる。熱線センサ発信器22は、熱線センサによって人体が検出された場合に、照明器具としての負荷装置5を点灯する制御要求を、無線信号によってワイヤレス受信器21に送信する。また、熱線センサ発信器22は、制御要求を送信してから所定の動作保持時間の経過後に、負荷装置5を消灯させる制御要求をワイヤレス受信器21に送信する。
【0020】
一方、熱線センサ発信器22は、ワイヤレス受信器21から負荷装置5の状態を表す状態変化通知が供給される。熱線センサ発信器22は、状態変化通知によって負荷装置5が消灯している時には、負荷装置5を点灯させる制御要求を送信する。一方、熱線センサ発信器22は、状態変化通知によって負荷装置5が点灯している時には、負荷装置5を消灯させる制御要求を送信する。このように熱線センサ発信器22は、当該熱線センサ発信器22に紐付けられた負荷装置5の状態に応じて制御信号(制御要求)の送信内容を変更させる。
【0021】
ワイヤレス受信器21は、負荷装置5の状態を示す機器状態と、負荷装置5と熱線センサ発信器22との紐付情報とを記憶している。この機器状態は、例えば、負荷装置5としての照明装置が点灯又は消灯しているかを示す。紐付情報は、負荷装置5のIDと熱線センサ発信器22の発信器IDとが対応付けられた情報である。これにより、ワイヤレス受信器21は、負荷装置5の機器状態が変化した場合にのみ熱線センサ発信器22に機器状態情報を送信することもできる。
【0022】
ワイヤレス受信器21は、一又は複数の熱線センサ発信器22のID(発信器ID)が登録される。このワイヤレス受信器21に対する熱線センサ発信器22のID登録シーケンスは、ワイヤレス設定器23によって行われる。なお、このID登録シーケンスは後述する。また、ワイヤレス受信器21は、登録された熱線センサ発信器22の発信器IDが削除される。なお、このID削除シーケンスは後述する。
【0023】
伝送ユニット1は、端末装置としての熱線センサ発信器22、負荷装置5、スイッチ6の状態を監視し、当該端末装置の状態を制御する機器制御装置として機能する。伝送ユニット1は、熱線センサ発信器22,負荷装置5の状態を監視するためにポーリングを行う。このため、伝送ユニット1は、所定のポーリング期間ごとに、リレーターミナルユニット3に対して状態確認信号を送信し、リレーターミナルユニット3から負荷装置5の状態変化通知を受信する。同様に、伝送ユニット1は、所定のポーリング期間ごとに、ワイヤレス受信器21に対して負荷装置5の状態変化通知を送信する。このワイヤレス受信器21に送信された状態変化通知は、必要に応じて、ワイヤレス受信器21から、当該状態変化通知に対応する熱線センサ発信器22に対して送信される。この熱線センサ発信器22に送信される状態変化通知は、多重信号線Lを介した伝送ユニット1とリレーターミナルユニット3との間で行われるポーリングとは別のタイミングで行われる。
【0024】
負荷装置5は、伝送ユニット1からの制御要求(第1制御信号)に従って、リレーターミナルユニット3によって動作が制御され、機器状態が変化する。本実施形態では、負荷装置5は、制御要求によって機器状態の変化として点灯又は消灯をする。
【0025】
リレーターミナルユニット3は、伝送ユニット1との間で多重信号線Lを介して通信を行う。リレーターミナルユニット3は、伝送ユニット1から制御要求が供給されることに応じて、リモコンリレー4を駆動する。リレーターミナルユニット3は、負荷装置5を点灯させる制御要求を受信した場合、リモコンリレー4をオン状態にして負荷装置5に通電を行い、負荷装置5を点灯状態にする。リレーターミナルユニット3は、負荷装置5を消灯させる制御要求を受信した場合、リモコンリレー4をオフ状態にして負荷装置5の通電を遮断し、負荷装置5を消灯状態にする。
【0026】
[ID登録シーケンス]
つぎに、上述した機器制御システムにおいて、ワイヤレス受信器21に熱線センサ発信器22の発信器IDを登録するシーケンスについて、図3及び図4を参照して説明する。
【0027】
先ずステップST1において、ワイヤレス設定器23は、設定者によって、操作部23bにおける電波設定ボタンが操作される。これに応じて、ステップST2において、ワイヤレス設定器23の表示部23aは、図5(a)に示すような画面101を表示する。この画面101が表示された状態で、ステップST3において、画面101上の「受信器への登録設定」の項目が選択され、更に、ワイヤレス設定器23上の確認ボタンが選択される。
【0028】
ここで、ワイヤレス設定器23と同じエリアに含まれるワイヤレス受信器21A、ワイヤレス受信器21Bからは、自身の受信器ID、設定器ID、チャンネル通知を含むビーコン電波が送信されている。ワイヤレス設定器23は、ステップST3が行われた状態において、ワイヤレス受信器21A、21Bからそれぞれビーコン電波を受信する。この電波受信に応じて、ワイヤレス設定器23は、ステップST4において、図5(b)に示す画面102を表示させると共に、ブザーを鳴動させる。
【0029】
この画面102の表示及びブザーの鳴動によって、設定者に、ワイヤレス設定器23のあるエリアにワイヤレス受信器21が存在することを知らせる。この画面102には、エリアに含まれるワイヤレス受信器21の受信器IDと、当該ワイヤレス受信器21が使用するチャンネルの番号とが含まれている。ここで、画面102には、(1)〜(3)の3台のワイヤレス受信器21が検出された状態を示している。
【0030】
次のステップST5において、設定者の操作によって、受信器IDが選択され、ワイヤレス設定器23上の確認ボタンが選択される。例えば、項目(1)の受信器ID「01234567」が選択されたとする。この選択に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID、選択された受信器IDを含む通知と、LED点滅要求をワイヤレス受信器21Aに送信する。
【0031】
ワイヤレス受信器21Aは、選択された受信器IDを含む通知と、LED点滅要求を受信すると、ACKをワイヤレス設定器23に返信する。その後、ワイヤレス受信器21Aは、ステップST6において、自身の筐体から露出するよう設けられたLEDを一定時間点滅させる。
【0032】
次のステップST7において、設定者によって、ステップST5にて選択した受信器IDに対応するチャンネル番号「1」が選択される。そして、ワイヤレス設定器23は、ステップST8において、図5(c)のようにチャンネル番号「1」を強調表示した画面103を表示させる。この状態で、ワイヤレス設定器23は、ステップST9において、設定者によって、チャンネル番号「1」に変更し、当該チャンネル番号に設定する設定ボタンが操作される。
【0033】
この操作に応じ、ワイヤレス設定器23は、設定器ID及び選択された受信器IDの通知と、チャンネル変更要求をワイヤレス受信器21Aに送信する。ワイヤレス受信器21Aは、設定器ID及び選択された受信器IDの通知と、チャンネル変更要求を受信すると、ワイヤレス設定器23にACKを返信する。このワイヤレス設定器23からワイヤレス受信器21Aに送信された通知及び要求と、ワイヤレス受信器21Aからワイヤレス設定器23に送信されたACKとは、変更前のチャンネルを使用して通信される。
【0034】
その後、ワイヤレス受信器21Aは、ステップST10において、以降において無線信号を送受信するチャンネルを変更し、登録された全ての発信器IDを削除する。この処理が終了すると、ワイヤレス受信器21Aは、自身の受信器ID及びワイヤレス設定器23の設定器IDの通知と、チャンネル変更完了通知とをワイヤレス設定器23に送信する。
【0035】
ワイヤレス設定器23は、自身の受信器ID及びワイヤレス設定器23の設定器IDの通知と、チャンネル変更完了通知を受信すると、ワイヤレス受信器21AにACKを返信する。このワイヤレス受信器21Aからワイヤレス設定器23に送信された通知と、ワイヤレス設定器23からワイヤレス受信器21Aに送信されたACKとは、変更後のチャンネルを使用して通信される。
【0036】
ワイヤレス設定器23は、ACKをワイヤレス受信器21Aに送信すると、ステップST11において、ブザーを鳴動させる。これによって、ワイヤレス設定器23は、設定者に対して、受信器ID及びチャンネルが選択されたワイヤレス受信器21Aが親機として設定可能であることを通知する。その後、ワイヤレス設定器23は、画面103を表示した状態で、ステップST12にて受信器IDを選択する操作が行われると、ステップST13において図5(b)に示した画面102を表示させる。この状態で、ワイヤレス設定器23は、ステップST14において画面102上の受信器IDを選択し、更に、設定ボタンが操作される。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID及び無線親機となった受信器IDの通知と、発信器IDの要求をワイヤレス受信器21Aに送信する。
【0037】
ワイヤレス受信器21Aは、ワイヤレス設定器23の設定器ID及び自身の受信器IDの通知と、発信器IDの要求を受信すると、これに応答し、自身の受信器IDと設定器IDと発信器IDの通知をワイヤレス設定器23に送信する。ワイヤレス設定器23は、この通知を受信すると、ワイヤレス受信器21AにACKを返信する。
【0038】
その後、ワイヤレス設定器23は、ステップST15において、図5(d)に示すような画面104を表示させる。この画面104には、エリア内の無線親機の受信器ID「01234567」とチャンネル番号「1」と、通知に含まれていた発信器IDの「12345678」が設定済みであるという情報を含む。
【0039】
その後、図4に示すように、ステップST16にて熱線センサ発信器22に対して確認/登録ボタンが操作されると、熱線センサ発信器22は、当該発信器IDの通知と、受信器ID及びチャンネル番号の要求を送信する。ワイヤレス設定器23は、熱線センサ発信器22から発信器IDの通知と、受信器ID及びチャンネル番号の要求を受信すると、ACKを返信する。この状態において、ワイヤレス設定器23は、ステップST17において、図5(e)のような新たな熱線センサ発信器22の発信器ID「23456789」を含む画面105を表示させると共に、ブザーを鳴動させる。
【0040】
次のステップST18において、ワイヤレス設定器23は、設定者によって、画面105上の発信器ID「23456789」が選択され、確認ボタンが操作される。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID及び発信器IDの通知と、LED点滅要求とを熱線センサ発信器22に送信する。熱線センサ発信器22は、設定器ID及び発信器IDの通知と、LED点滅要求とを受信すると、ACKを返信する。熱線センサ発信器22は、ステップST19において、LED点滅要求に従って、LEDを一定時間点滅させる。これによって、設定者は、熱線センサ発信器22のLEDを目視して、熱線センサ発信器22が設定対象であることを認識できる。
【0041】
ワイヤレス設定器23は、ACKを受信した後、ステップST20において、画面105上の発信器ID「23456789」が選択され、設定ボタンが操作される。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器IDと、発信器IDと、受信器IDと、チャンネル番号の通知と、受信器ID及びチャンネル番号の登録要求とを熱線センサ発信器22に送信する。ここで、発信器IDは、設定している熱線センサ発信器22のIDである。受信器IDは、無線親機となるワイヤレス受信器21のIDである。チャンネル番号は、当該、無線親機に設定されている番号である。
【0042】
熱線センサ発信器22は、当該通知及び要求を受信すると、ACKを返信する。そして、熱線センサ発信器22は、ステップST21において、通知された無線親機となるワイヤレス受信器21の受信器IDと、チャンネル番号とを記憶する。その後、熱線センサ発信器22は、発信器ID及び受信器IDの通知と、発信器IDの登録要求とをワイヤレス受信器21Aに送信する。
【0043】
ワイヤレス受信器21Aは、発信器ID及び受信器IDの通知と、発信器IDの登録要求を受信すると、ACKを返信する。熱線センサ発信器22は、ACKを受信すると、ステップST23において、LEDを一定時間点滅させる。これにより、設定者は、エリアにおいて無線親機となるワイヤレス受信器21Aの受信器ID及び使用するチャンネル番号を熱線センサ発信器22に記憶させることができたことを認識できる。
【0044】
また、ワイヤレス受信器21Aは、ステップST22において、通知に含まれていた発信器IDを記憶する。その後、ワイヤレス受信器21Aは、自身の受信器ID及び発信器IDの通知と、発信器IDの登録完了通知とを熱線センサ発信器22に送信する。熱線センサ発信器22は、当該通知を受信すると、ワイヤレス受信器21AにACKを返信する。ワイヤレス受信器21Aは、ACKを受信すると、ステップST24において、LEDを一定時間点滅させる。これにより、設定者は、無線親機となるワイヤレス受信器21Aに、無線子機としての熱線センサ発信器22の発信器IDを記憶させることができたことを認識できる。
【0045】
その後、熱線センサ発信器22は、ワイヤレス設定器23に対して、自身の発信器IDとワイヤレス受信器21Aの受信器IDと設定器IDの通知と、発信器IDをワイヤレス受信器21Aに登録完了したことの通知を送信する。
【0046】
ワイヤレス設定器23は、熱線センサ発信器22から発信器IDの登録完了通知を受信すると、ACKを返信する。ワイヤレス設定器23は、当該登録完了通知を受信したことに応じて、ステップST25において、図5(f)に示す画面106を表示させると共に、ブザーを鳴動させる。この画面106の表示及びブザーの鳴動によって、画面105で点滅していた強調表示を停止し、無線親機としてのワイヤレス受信器21Aに無線子機の熱線センサ発信器22を登録したことを通知する。
【0047】
画面106を表示した状態で、ステップST26において、設定者によって、当該発信器ID「23456789」が選択され、確認ボタンが操作される。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID及び無線子機としての発信器IDの通知と、LED点滅要求を熱線センサ発信器22に送信する。
【0048】
熱線センサ発信器22は、当該通知及びLED点滅要求を受信すると、ACKを返信し、ステップST27において、LEDを一定時間点滅させる。これによって、設定者は、無線子機として熱線センサ発信器22の登録を確認できる。
【0049】
以上のようなID登録シーケンスによれば、機器制御システムは、ワイヤレス設定器23を使用して、無線親機としてのワイヤレス受信器21と無線子機としての熱線センサ発信器22のそれぞれにIDを登録できる。
【0050】
[ID削除シーケンス]
つぎに、上述したID登録シーケンスによってワイヤレス受信器21に登録された発信器IDを削除するID削除シーケンスについて、図6を参照して説明する。
【0051】
先ずステップST31において、設定者によって、ワイヤレス設定器23の電波設定ボタンに対するボタン操作がされる。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、ステップST32において、図7(a)に示すアドレス設定のための画面111を表示する。画面111が表示された状態で、ワイヤレス設定器23は、ステップST33において、設定者によって、「受信器への登録設定」の項目が選択され、更に、ワイヤレス設定器23上の確認ボタンが選択される。
【0052】
ここで、ワイヤレス設定器23と同じエリアに含まれるワイヤレス受信器21A、ワイヤレス受信器21Bからは、自身の受信器ID、設定器ID、チャンネル通知を含むビーコン電波が送信されている。ワイヤレス設定器23は、ステップST33が行われた状態において、ワイヤレス受信器21A、21Bからそれぞれビーコン電波を受信する。この電波受信に応じて、ワイヤレス設定器23は、ステップST43において、図7(b)に示す画面112を表示させると共に、ブザーを鳴動させる。
【0053】
この画面112の表示及びブザーの鳴動によって、設定者に、ワイヤレス設定器23のあるエリアにワイヤレス受信器21が存在することを知らせる。この画面112には、エリアに含まれるワイヤレス受信器21の受信器IDと、当該無線機器が使用するチャンネルの番号とが含まれている。ここで、画面112には、(1)〜(3)の3台のワイヤレス受信器21が検出された状態を示している。
【0054】
設定者によって熱線センサ発信器22を確認するときには、ステップST35において、設定者の操作によって、発信器IDが選択され、ワイヤレス設定器23上の確認ボタンが選択される。このとき、ワイヤレス設定器23は、画面112とは別に、発信器IDの一覧を含む画面を表示させて設定者に選択させることとなる。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID、選択された発信器IDを含む通知と、LED点滅要求を熱線センサ発信器22に送信する。
【0055】
熱線センサ発信器22は、通知及びLED点滅要求を受信すると、ACKをワイヤレス設定器23に返信する。その後、熱線センサ発信器22は、ステップST36において、自身の筐体から露出するよう設けられたLEDを一定時間点滅させる。これにより、設定者は、自身が選択した熱線センサ発信器22を目視によって確認できる。
【0056】
画面112を表示させた状態におけるステップST37において、設定者の操作によって、受信器IDが選択され、ワイヤレス設定器23上の設定ボタンが選択される。例えば、項目(1)の受信器ID「01234567」が選択されたとする。この選択に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID、選択された受信器IDを含む通知と、発信器IDの要求をワイヤレス受信器21Aに送信する。
【0057】
ワイヤレス受信器21Aは、IDの通知及び発信器IDの要求を受信すると、自身の受信器ID、要求を発した設定器ID、自身に記憶している発信器IDを含む通知をワイヤレス設定器23に送信する。
【0058】
ワイヤレス設定器23は、当該通知を受信すると、ACKを返信する。次にワイヤレス設定器23は、ステップST38において、図7(c)の画面113を表示させると共に、ブザーを鳴動させる。この状態において、ワイヤレス設定器23は、発信器IDの削除待ち状態となる。
【0059】
その後、ワイヤレス設定器23は、ステップST39において、画面113に含まれている発信器IDが選択され、クリアボタンが操作される。ここで、画面113のうち、項目(1)の発信器ID「12345678」が選択されたとする。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、設定器ID、受信器ID、発信器IDの通知と、発信器IDの削除要求とをワイヤレス受信器21Aに送信する。
【0060】
ワイヤレス受信器21Aは、IDの通知及び発信器IDの削除要求を受信すると、ACKを返信する。ワイヤレス受信器21Aは、ステップST40において、発信器IDの削除要求に応じて、通知に含まれていた発信器IDを記憶メモリから削除する。ワイヤレス受信器21は、自己の受信器ID及び設定器IDの通知と、発信器IDの削除完了通知とをワイヤレス設定器23に送信する。ワイヤレス設定器23は、IDの通知と削除完了通知とを受信すると、ACKを返信する。ワイヤレス受信器21Aは、ACKを受信すると、ステップST41において、LEDを一定時間点滅させる。これにより、設定者は、ワイヤレス受信器21Aの記憶メモリから、選択した発信器IDが削除されたことを目視で確認できる。
【0061】
その後、ワイヤレス設定器23は、ステップST42において、図7(d)に示すように無線親機の受信器ID「01234567」に対応して、削除された発信器IDがない画面114を表示すると共に、ブザーを鳴動させる。
【0062】
以上のようなID削除シーケンスによれば、ID登録シーケンスにおけるステップST22でワイヤレス受信器21に登録した発信器IDを削除できる。
【0063】
[発信器アドレス設定シーケンス]
つぎに、上述した機器制御システムにおいて、熱線センサ発信器22にアドレスを設定する動作について、図8を参照して説明する。
【0064】
この発信器アドレス設定シーケンスでは、先ずステップST91において、設定者によって、ワイヤレス設定器23上の電波設定ボタンが操作される。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、ステップST92において、アドレス設定画面を表示する。次のステップST93において、設定者によって、ワイヤレス設定器23の確認ボタンが操作される。この操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、ステップST94において、アドレス設定画面を表示した状態で、ブザーを鳴動し、発信器IDの受信待ち状態となる。
【0065】
一方、熱線センサ発信器22は、通常状態において、ワイヤレス受信器21への負荷装置5の制御要求及び状態変化通知の受信が可能な状態となっている(ステップST95)。この状態で、ステップST96において、熱線センサ発信器22における確認/登録ボタンが設定者によって操作される。熱線センサ発信器22は、この操作に応じて、自身の発信器ID及びアドレスの内容の通知をワイヤレス設定器23に送信する。その後、熱線センサ発信器22は、ステップST97において、負荷装置5の制御要求及び状態変化通知の受信が不可の状態となる。
【0066】
ワイヤレス設定器23は、発信器ID及びアドレスの内容の通知を受信すると、ステップST98において、受信した発信器IDを記憶し、受信した熱線センサ発信器22のアドレス内容を表示し、更に、ブザーを鳴動させる。ワイヤレス設定器23は、発信器ID及びアドレスの内容の通知を受信完了したことに応じて、ACKを返信する。
【0067】
次にワイヤレス設定器23は、ステップST99において、設定者によって、アドレス内容の編集がされる。このとき、ワイヤレス設定器23には、設定者が電波ワイヤレスシステム2において熱線センサ発信器22に設定したいアドレスにするよう編集操作が行われる。その後、ワイヤレス設定器23は、設定ボタンが操作される。これらの操作に応じて、ワイヤレス設定器23は、自身の設定器ID及び発信器IDの通知と、アドレス内容登録要求とを熱線センサ発信器22に送信する。
【0068】
熱線センサ発信器22は、自身の設定器ID及び発信器IDの通知と、アドレス内容登録要求を受信すると、ステップST100において、アドレス内容を記憶する。この記憶が完了したことに応じて、熱線センサ発信器22は、設定器ID及び発信器IDの通知と、アドレス内容登録完了通知とをワイヤレス設定器23に送信する。その後、熱線センサ発信器22は、ステップST101において、自身のLEDを一定時間点滅させる。この熱線センサ発信器22は、ステップST100においてアドレス内容の記憶が完了したときから、負荷装置5の制御要求及び状態変化通知の受信が可能となる。
【0069】
ワイヤレス設定器23は、熱線センサ発信器22から設定器ID及び発信器IDの通知と、アドレス内容登録完了通知を受信すると、ステップST102において、ブザーを鳴動させる。これにより、ワイヤレス設定器23は、設定者に、熱線センサ発信器22のアドレス設定が完了したことを知らせる。
【0070】
以上のように、この発信器アドレス設定シーケンスによれば、ワイヤレス設定器23のボタン操作を先に行った後に熱線センサ発信器22の発信器アドレスを設定できるので、設定者にとって分かりやすい設定手順となっている。
【0071】
また、この発信器アドレス設定シーケンスによれば、ワイヤレス設定器23を発信器IDの受信待ち状態とし、熱線センサ発信器22を操作して発信器IDを送信させる。これにより、ワイヤレス設定器23から熱線センサ発信器22に対してブロードキャストでアドレス要求を発する必要がない。したがって、すべての熱線センサ発信器22が発信器IDを送信することなく、例えば電池駆動するものであっても無駄な電力消費を抑制できる。
【0072】
更に、この発信器アドレス設定シーケンスによれば、熱線センサ発信器22のボタン操作からアドレスを記憶するまでの期間では、負荷装置5の制御要求及び状態変化通知を受信できない状態とする。これにより、熱線センサ発信器22のアドレス設定中に負荷装置5の制御を行うことを回避できる。
【0073】
更にまた、この発信器アドレス設定シーケンスによれば、熱線センサ発信器22によりアドレス内容を記憶した後にLEDを一定時間点滅させるので、設定者に対してアドレス内容の設定が完了したことを分からせることができる。ここで、熱線センサ発信器22によるLEDの点滅動作は、当該熱線センサ発信器22内部からの指令によって行われる。この理由は、ワイヤレス設定器23から熱線センサ発信器22にLEDの点滅動作を制御すると、熱線センサ発信器22によるアドレス内容の記憶が完了した直後にワイヤレス設定器23の電源が切れた場合にはLEDの点滅動作の要求ができない。この場合、設定者に熱線センサ発信器22のアドレス設定が完了したことが通知できないことを回避するためである。
【0074】
[通常シーケンス]
つぎに、上述した機器制御システムにおける通常シーケンスについて、図9及び図10を参照して説明する。この図9及び図10に示す通常シーケンスは、熱線センサ発信器22によって人体を検出して負荷装置5を制御することに加えて、スイッチ6が操作されたことに応じて負荷装置5を制御する。
【0075】
電波ワイヤレスシステム2に含まれる複数の熱線センサ発信器22のうちの熱線センサ発信器22Aは、ステップST51において、内蔵された熱線センサの入力待ち状態となっている。この状態で、熱線センサ発信器22Aは、ステップST52において熱線センサによって人体を検知すると、所定の動作保持時間に亘ってタイマを開始する。これにより、熱線センサ発信器22Aは、ステップST53において、所定の動作保持時間に亘ってタイマの計時を行う。
【0076】
また、熱線センサ発信器22Aは、自身の発信器ID、登録(記憶)された受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を点灯させる制御要求(第2制御信号)とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信すると、ACKを返信する。
【0077】
次にワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aに対応する制御アドレスを含む割り込み要求を送信する。この割り込み要求は、多重信号線Lを介して伝送ユニット1に送信される。伝送ユニット1は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0078】
次に伝送ユニット1は、割り込み要求に含まれた熱線センサ発信器22の制御アドレスに対応した負荷装置5の状態を取得するための状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、リモコンリレー4を介して接続されている負荷装置5の状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。伝送ユニット1は、ACKを受信したことに応じて、割り込み要求に応えるための熱線センサ発信器22に対応した負荷装置5を制御する制御要求(第1制御信号)をリレーターミナルユニット3に送信する。リレーターミナルユニット3は、制御要求を受信すると、当該制御要求に従ってリモコンリレー4を動作させて、負荷装置5を点灯させるよう制御する。なお、伝送ユニット1は、熱線センサ発信器22に対して複数の負荷装置5が紐付けされている場合には複数の制御要求をリレーターミナルユニット3に送信する。
【0079】
リレーターミナルユニット3は、制御要求に応じて負荷装置5を点灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。伝送ユニット1は、この状態変化通知を受信したことに応じて、ワイヤレス受信器21及びスイッチ6に状態変化通知を送信する。
【0080】
ワイヤレス受信器21は、状態変化通知を受信すると、ステップST54において、割り込み要求に対して負荷装置5が制御されて、負荷装置5の状態が変化したことを認識する。
【0081】
このように、機器制御システムによれば、熱線センサによって人体を検出した場合に、熱線センサ発信器22Aに対応した負荷装置5を点灯させるよう制御できる。
【0082】
その後のステップST55において、熱線センサ発信器22Aにおけるタイマの動作保持時間が終了する。この終了に応じて、熱線センサ発信器22Aは、自身の発信器ID、受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を消灯させる制御要求とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信したことに応じてACKを返信する。ACKを受信したことに応じて熱線センサ発信器22Aは、ステップST56において、熱線センサの入力待ち状態に戻る。
【0083】
次にワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aの制御アドレスを含む割り込み要求を送信する。この割り込み要求は、多重信号線Lを介して伝送ユニット1に送信される。伝送ユニット1は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0084】
次に伝送ユニット1は、割り込み要求に含まれた熱線センサ発信器22の制御アドレスに対応した負荷装置5の状態を取得するための状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、リモコンリレー4を介して接続されている負荷装置5の状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。伝送ユニット1は、ACKを受信したことに応じて、割り込み要求に応えるための熱線センサ発信器22に対応した負荷装置5を制御する制御要求(第1制御信号)をリレーターミナルユニット3に送信する。リレーターミナルユニット3は、制御要求を受信すると、当該制御要求に従ってリモコンリレー4を動作させて、負荷装置5を消灯させるよう制御する。なお、伝送ユニット1は、熱線センサ発信器22に対して複数の負荷装置5が紐付けされている場合には複数の制御要求をリレーターミナルユニット3に送信する。
【0085】
リレーターミナルユニット3は、制御要求に応じて負荷装置5を消灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。この状態変化通知を受信したことに応じて、伝送ユニット1は、ワイヤレス受信器21及びスイッチ6に状態変化通知を送信する。
【0086】
ワイヤレス受信器21は、状態変化通知を受信すると、ステップST57において、割り込み要求に対して負荷装置5が制御されて、負荷装置5の状態が変化したことを認識する。
【0087】
このように、機器制御システムによれば、熱線センサによって人体を検出した後の所定の動作保持時間の経過後に、熱線センサ発信器22Aに対応した負荷装置5を消灯させるよう制御できる。
【0088】
つぎに、上述したように熱線センサの入力に応じて動作する機器制御システムにおいて、スイッチ6が操作されたときの動作を説明する。
【0089】
熱線センサ発信器22AがステップST58にて熱線センサの入力待ち状態となっているときにおいて、ステップST59において熱線センサによって人体を検知すると、所定の動作保持時間に亘ってタイマを開始する。これにより、熱線センサ発信器22Aは、ステップST60において、所定の動作保持時間に亘ってタイマの計時を行う。
【0090】
また、熱線センサ発信器22Aは、自身の発信器ID、登録(記憶)された受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を点灯させる制御要求とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信すると、ACKを返信する。
【0091】
次にワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aに対応する制御アドレスを含む割り込み要求を送信する。この割り込み要求は、多重信号線Lを介して伝送ユニット1に送信される。伝送ユニット1は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0092】
次に伝送ユニット1は、割り込み要求に含まれた熱線センサ発信器22の制御アドレスに対応した負荷装置5の状態を取得するための状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、リモコンリレー4を介して接続されている負荷装置5の状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。伝送ユニット1は、ACKを受信したことに応じて、割り込み要求に応えるための熱線センサ発信器22に対応した負荷装置5を制御する制御要求(第1制御信号)をリレーターミナルユニット3に送信する。リレーターミナルユニット3は、制御要求を受信すると、当該制御要求に従ってリモコンリレー4を動作させて、負荷装置5を点灯させるよう制御する。なお、伝送ユニット1は、熱線センサ発信器22に対して複数の負荷装置5が紐付けされている場合には複数の制御要求をリレーターミナルユニット3に送信する。
【0093】
リレーターミナルユニット3は、制御要求に応じて負荷装置5を点灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。この状態変化通知を受信したことに応じて、伝送ユニット1は、ワイヤレス受信器21及びスイッチ6に状態変化通知を送信する。
【0094】
ワイヤレス受信器21は、状態変化通知を受信すると、ステップST61において、割り込み要求に対して負荷装置5が制御されて、負荷装置5の状態が変化したことを認識する。
【0095】
このように負荷装置5を点灯させた状態において、ステップST62において、ユーザによってスイッチ6がオフ操作されたとする。この場合、スイッチ6は、多重信号線Lを介して、リレーターミナルユニット3に割り込み要求を送信する。リレーターミナルユニット3は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0096】
この状態で、伝送ユニット1は、状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。この状態確認信号は、前回に状態確認信号を送信した後から所定のポーリング期間Tの後に送信される。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、スイッチ6がオフ操作された状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。
【0097】
伝送ユニット1は、リレーターミナルユニット3から送信された状態通知信号に応じて、負荷装置5を消灯状態にするようリレーターミナルユニット3に制御信号を送信する。これにより、リレーターミナルユニット3は、スイッチ6に対応した負荷装置5を消灯させるようリモコンリレー4を動作させる。
【0098】
リレーターミナルユニット3は、制御要求に応じて負荷装置5を消灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。この状態変化通知を受信したことに応じて、伝送ユニット1は、ワイヤレス受信器21及びスイッチ6に状態変化通知を送信する。
【0099】
ワイヤレス受信器21は、状態変化通知を受信すると、ステップST63において負荷装置5が制御されて、負荷装置5の状態が変化したことを認識する。ワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aからの制御要求によらずに、負荷装置5が消灯されたので、当該負荷装置5に紐付けされた熱線センサ発信器22Aに、その旨を通知する。ワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aに、発信器ID、受信器ID、制御アドレスの通知と、状態変化通知とを送信する。熱線センサ発信器22Aは、当該状態変化通知を受信したことに応じて、ACKを返信する。また、熱線センサ発信器22Aは、ステップST64において動作保持時間をクリアし、ステップST65において熱線センサの入力待ち状態となる。
【0100】
このように、機器制御システムは、熱線センサの入力ではなく、スイッチ6の操作によって負荷装置5の状態が変化した場合であっても、当該状態の変化を熱線センサ発信器22Aに通知できる。
【0101】
このような機器制御システムは、熱線センサ発信器22Aによって人体を検出した場合には、伝送ユニット1からリレーターミナルユニット3に制御要求を供給することによって負荷装置5を点灯させる。その後、熱線センサ発信器22において所定の動作保持時間の経過後に、負荷装置5を消灯させる。
【0102】
また、この機器制御システムにおいては、ワイヤレス受信器21から伝送ユニット1に割り込み要求が発生した以外に、伝送ユニット1は、リレーターミナルユニット3に対して状態確認信号を送信し、リレーターミナルユニット3から状態通知信号を受信するポーリングを行っている。伝送ユニット1は、リレーターミナルユニット3から状態変化通知を受信した場合、当該状態変化通知をワイヤレス受信器21に送信する。この状態変化通知に対応は、ワイヤレス受信器21から熱線センサ発信器22に送信される。これにより、熱線センサ発信器22は、以降に熱線センサによって人体検出をした場合、負荷装置5を点灯させるよう制御要求を送信できる。
【0103】
以上より、この機器制御システムによれば、図9及び図10に示したように、負荷装置5の状態変化通知を熱線センサ発信器22に送信する。この状態変化通知の送信タイミングは、伝送ユニット1がリレーターミナルユニット3に対して行うポーリングのタイミングとは別となっている。したがって、この機器制御システムによれば、有線でのポーリング通信のタイミングとは別のタイミングで状態変化通知を熱線センサ発信器22に送信するので、機器制御システム全体のレスポンスを速くすることができる。
【0104】
また、この機器制御システムにおいて、ワイヤレス受信器21は、負荷装置5の機器状態と負荷装置5と熱線センサ発信器22との紐付情報とを記憶していることが望ましい。このために、ワイヤレス受信器21は、上述した発信器IDの記憶シーケンスにおいて、熱線センサ発信器22と負荷装置5との対応関係を記憶する。また、ワイヤレス受信器21は、伝送ユニット1から負荷装置5の状態変化通知を受信する度に、当該負荷装置5の状態を熱線センサ発信器22に対応付けておく。ワイヤレス受信器21は、自己が無線接続された熱線センサ発信器22について、当該熱線センサ発信器22と対応付けられた負荷装置5の状態変化を監視する。そして、ワイヤレス受信器21は、自己が無線接続された熱線センサ発信器22に紐付けられた負荷装置5の状態変化があった場合のみに、熱線センサ発信器22に状態変化通知を送信する。これにより、熱線センサ発信器22は、当該状態変化通知に応じて動作保持時間をクリアでき、次の制御要求の内容を変更できる。このような機器制御システムによれば、ワイヤレス受信器21から熱線センサ発信器22に送信する無線通信の回数を減らして消費電力を少なくすることができるので、電池駆動の熱線センサ発信器22の場合に、乾電池の交換までの期間を長くすることができる。
【0105】
つぎに、上述した通常シーケンスにおいて、単一のワイヤレス受信器21に無線接続可能な2つの熱線センサ発信器22A,22Bが同アドレスとなっている場合について、図11を参照して説明する。
【0106】
先ず、熱線センサ発信器22A及び22Bがそれぞれ熱線センサの入力待ち状態となっている(ステップST71,ステップST72)。
【0107】
熱線センサ発信器22AがステップST58にて熱線センサの入力待ち状態となっているときにおいて、ステップST73において熱線センサによって人体を検知すると、所定の動作保持時間に亘ってタイマを開始する。これにより、熱線センサ発信器22Aは、ステップST74において、所定の動作保持時間に亘ってタイマの計時を行う。
【0108】
また、熱線センサ発信器22Aは、自身の発信器ID、登録(記憶)された受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を点灯させる制御要求(第2制御信号)とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信すると、ACKを返信する。
【0109】
次にワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aに対応する制御アドレスを含む割り込み要求を送信する。この割り込み要求は、多重信号線Lを介して伝送ユニット1に送信される。伝送ユニット1は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0110】
このときワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aから送信された制御要求(第2制御信号)基づいて負荷装置5の状態変化を検出できる。すなわち、ワイヤレス受信器21は、無線子機である熱線センサ発信器22Aの検出出力(入力信号)により当該熱線センサ発信器22Aと紐付けされている負荷装置5の状態変化とみなす。これにより、ワイヤレス受信器21は、制御要求によって負荷装置5が点灯したことを認識する。
【0111】
次に伝送ユニット1は、割り込み要求に含まれた熱線センサ発信器22Aの制御アドレスに対応した負荷装置5の状態を取得するための状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、リモコンリレー4を介して接続されている負荷装置5の状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。伝送ユニット1は、ACKを受信したことに応じて、割り込み要求に応えるための熱線センサ発信器22Aに対応した負荷装置5を制御する制御信号(第1制御信号)をリレーターミナルユニット3に送信する。リレーターミナルユニット3は、制御信号を受信すると、当該制御信号に従ってリモコンリレー4を動作させて、負荷装置5を点灯させるよう制御する。なお、伝送ユニット1は、熱線センサ発信器22Aに対して複数の負荷装置5が紐付けされている場合には複数の制御信号をリレーターミナルユニット3に送信する。
【0112】
リレーターミナルユニット3は、制御信号に応じて負荷装置5を点灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。この状態変化通知を受信したことに応じて、伝送ユニット1は、ワイヤレス受信器21に状態変化通知を送信する。
【0113】
ワイヤレス受信器21は、状態変化通知を受信すると、ステップST75において、割り込み要求に対して負荷装置5が制御されて、負荷装置5の状態が変化したことを認識する。ここで、ワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22A及び熱線センサ発信器22Bに対しては、今の時点では状態変化通知を送信しないものとする。したがって、熱線センサ発信器22A及び熱線センサ発信器22Bは、負荷装置5の状態変化を認識していない。
【0114】
その後、ステップST76において熱線センサ発信器22Bの熱線センサによって人体を検知すると、所定の動作保持時間に亘ってタイマを開始する。これにより、熱線センサ発信器22Bは、ステップST77において、所定の動作保持時間に亘ってタイマの計時を行う。
【0115】
また、熱線センサ発信器22Bは、自身の発信器ID、登録(記憶)された受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を点灯させる制御要求(第2制御信号)とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信すると、ACKを返信する。
【0116】
このときワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Bから送信された制御要求(第2制御信号)基づいて負荷装置5の状態変化を検出できる。すなわち、ワイヤレス受信器21は、無線子機である熱線センサ発信器22の検出出力(入力信号)により当該熱線センサ発信器22と紐付けされている負荷装置5の状態変化とみなす。これにより、ワイヤレス受信器21は、制御要求によって負荷装置5が点灯したことを認識する。
【0117】
次にワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Bに対応する制御アドレスを含む割り込み要求を送信する。この割り込み要求は、多重信号線Lを介して伝送ユニット1に送信される。伝送ユニット1は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0118】
次に伝送ユニット1は、割り込み要求に含まれた熱線センサ発信器22Bの制御アドレスに対応した負荷装置5の状態を取得するための状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、リモコンリレー4を介して接続されている負荷装置5の状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。伝送ユニット1は、ACKを受信したことに応じて、割り込み要求に応えるための熱線センサ発信器22Bに対応した負荷装置5を制御する制御信号(第1制御信号)をリレーターミナルユニット3に送信する。リレーターミナルユニット3は、制御信号を受信すると、当該制御信号に従ってリモコンリレー4を動作させて、負荷装置5を点灯させるよう制御する。しかし、負荷装置5は、熱線センサ発信器22Aによって発生した制御要求に応じて既に点灯しているために、今回に送信された制御信号では状態変化はない。
【0119】
リレーターミナルユニット3は、制御信号に応じて負荷装置5を点灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。この状態変化通知を受信したことに応じて、伝送ユニット1は、ワイヤレス受信器21に状態変化通知を送信する。
【0120】
その後のステップST79において、熱線センサ発信器22Aにおけるタイマの動作保持時間が終了する。この終了に応じて、熱線センサ発信器22Aは、自身の発信器ID、受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を消灯させる制御要求とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信したことに応じてACKを返信する。ACKを受信したことに応じて熱線センサ発信器22Aは、ステップST80において、熱線センサの入力待ち状態に戻る。
【0121】
これに対し、ワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Aと同じアドレスの熱線センサ発信器22Bからも制御要求を受信している。したがって、ワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Bの動作保持時間が終了していないので、負荷装置5を消灯させる制御は行わない。
【0122】
その後のステップST81において、熱線センサ発信器22Bにおけるタイマの動作保持時間が終了する。この終了に応じて、熱線センサ発信器22Bは、自身の発信器ID、受信器ID、制御アドレスを含む通知と、負荷装置5を消灯させる制御要求とをワイヤレス受信器21に送信する。ワイヤレス受信器21は、当該IDの通知及び制御要求を受信したことに応じてACKを返信する。ACKを受信したことに応じて熱線センサ発信器22Bは、ステップST82において、熱線センサの入力待ち状態に戻る。
【0123】
ワイヤレス受信器21は、熱線センサ発信器22Bに対応する制御アドレスを含む割り込み要求を送信する。この割り込み要求は、多重信号線Lを介して伝送ユニット1に送信される。伝送ユニット1は、割り込み要求を受信すると、割り込みを認知したために、ACKを返信する。
【0124】
次に伝送ユニット1は、割り込み要求に含まれた熱線センサ発信器22Bの制御アドレスに対応した負荷装置5の状態を取得するための状態確認信号を、リレーターミナルユニット3に対して送信する。リレーターミナルユニット3は、ACKとして、リモコンリレー4を介して接続されている負荷装置5の状態を含む状態通知信号を伝送ユニット1に返信する。伝送ユニット1は、ACKを受信したことに応じて、割り込み要求に応えるための熱線センサ発信器22Bに対応した負荷装置5を制御する制御信号(第1制御信号)をリレーターミナルユニット3に送信する。リレーターミナルユニット3は、制御信号を受信すると、当該制御信号に従ってリモコンリレー4を動作させて、負荷装置5を消灯させるよう制御する。
【0125】
リレーターミナルユニット3は、制御信号に応じて負荷装置5を消灯させるよう制御すると、制御後の負荷装置5の状態を示す状態変化通知を伝送ユニット1に送信する。この状態変化通知を受信したことに応じて、伝送ユニット1は、ワイヤレス受信器21に状態変化通知を送信する。
【0126】
ワイヤレス受信器21は、状態変化通知を受信すると、ステップST83において、割り込み要求に対して負荷装置5が制御されて、負荷装置5の状態が変化したことを認識する。
【0127】
以上のように、この機器制御システムによれば、複数台の熱線センサ発信器22に同じアドレスを割り当てて、何れかの熱線センサ発信器22によって人体を検出しても、負荷装置5を動作させることができる。また、後に人体を検出した熱線センサ発信器22の動作保持時間が終了まで負荷装置5の状態を保持できる。
【0128】
また、この機器制御システムによれば、熱線センサ発信器22から制御要求が出力されたことに応じて、ワイヤレス受信器21によって、当該制御要求に基づいて負荷装置5の状態を検出できる。したがって、この機器制御システムによれば、伝送ユニット1からの状態変化通知に待つことなく、ワイヤレス受信器21によって負荷装置5の状態を認識できる。
【0129】
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【0130】
すなわち、上述した機器制御システムは、負荷装置5が照明器具であって電波ワイヤレスシステム2に熱線センサを含む場合について説明したが、これに限らない。例えば、電波ワイヤレスシステム2に熱線センサが備えられ負荷装置5が空調機器であってもよい。また、電波ワイヤレスシステム2が温度センサや時計(タイマ)が備えられ負荷装置5が空調機器等であってもよい。
【0131】
なお、上述したワイヤレス受信器21、熱線センサ発信器22、伝送ユニット1は、記憶部や通信I/F回路、CPU及びプログラムを含むコンピュータであり、CPUがプログラムを実行する。これにより、ワイヤレス受信器21、熱線センサ発信器22、伝送ユニット1のプログラムは、上述したように動作できる。特に、ワイヤレス受信器21コンピュータに、伝送ユニット1から状態変化通知を受信する手順を実行させる。その後、伝送ユニット1が状態確認信号を送信して状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、熱線センサ発信器22に、当該熱線センサ発信器22に紐付けられた負荷装置5の状態変化通知を送信する手順、を実行させることができる。
【符号の説明】
【0132】
1 伝送ユニット(機器制御装置)
5 負荷装置(被制御機器)
21 ワイヤレス受信器(無線親機)
22 熱線センサ発信器(無線子機)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器制御装置と、当該機器制御装置から送信された第1制御信号に基づいて制御される複数の被制御機器と、各被制御機器に紐付けられ、当該被制御機器を動作させる第2制御信号を出力する複数の無線子機と、前記機器制御装置と有線接続されると共に複数の無線子機と無線接続される無線親機とを有し、
前記無線子機が、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知に応じて前記第2制御信号の送信内容を変更するものであり、
前記機器制御装置が、前記無線子機により検出され前記無線親機を介して第2制御信号を受信したことに応じ、当該無線子機に紐付けられた被制御機器に前記第1制御信号を送信すると共に、前記被制御機器に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信したことに応じ、当該被制御機器に対応した無線子機と無線接続する無線親機に状態変化通知を送信するものであり、
前記機器制御装置が前記状態確認信号を送信して前記状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、前記無線親機から前記無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信すること
を特徴とする機器制御システム。
【請求項2】
前記無線親機は、前記被制御機器の機器状態と、前記被制御機器と前記無線子機との紐付情報とを記憶しており、前記被制御機器の機器状態が変化した場合にのみ前記無線子機に前記状態確認通知を送信することを特徴とする請求項1に記載の機器制御システム。
【請求項3】
前記無線親機は、前記被制御機器の状態変化を、当該無線親機に無線接続された無線子機により検出された第2制御信号に基づいて検出することを特徴とする請求項2に記載の機器制御システム。
【請求項4】
被制御機器に第1制御信号を出力すると共に当該被制御機器に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信する機器制御装置と有線接続され、被制御機器を動作させる第2制御信号を出力する複数の無線子機と無線接続された無線制御装置であって、
前記機器制御装置から前記状態変化通知を受信し、
前記機器制御装置が前記状態確認信号を送信して前記状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、前記無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信すること
を特徴とする無線制御装置。
【請求項5】
被制御機器に第1制御信号を出力すると共に当該被制御機器に状態確認信号を送信したことに対して状態変化通知を受信する機器制御装置と有線接続され、被制御機器を動作させる第2制御信号を出力する複数の無線子機と無線接続された無線制御装置のプログラムであって、
前記無線制御装置のコンピュータに、
前記機器制御装置から前記状態変化通知を受信する手順、
前記機器制御装置が前記状態確認信号を送信して前記状態変化通知を受信するタイミングとは異なるタイミングで、前記無線子機に、当該無線子機に紐付けられた被制御機器の状態変化通知を送信する手順、
を実行させるための無線制御装置のプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−46210(P2013−46210A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182527(P2011−182527)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】