説明

機器制御装置、機器制御方法およびプログラム

【課題】複数の音声出力装置の間で音声の出力先を容易に切り替えることが可能な、新規かつ改良された機器制御装置、機器制御方法およびプログラムを提案する。
【解決手段】音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、を備える、機器制御装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、機器制御装置、機器制御方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近日、有線のヘッドホンや、ワイヤレス式のヘッドホンなどの音声出力装置が普及している。有線のヘッドホンは、有線を介して送信される信号を受信して出力することが可能であり、ワイヤレス式のヘッドホンは、例えば特許文献1に開示されているように、無線で送信される音声信号を受信して再生することが可能である。ユーザは、このようなヘッドホンを装着することにより、例えば、通常はTVのような他の音声出力装置から出力される音声をヘッドホンから聴くことができる。
【0003】
一方、映像信号(画像信号)及び音声信号(オーディオ信号)の伝送用デジタルインタフェースとしてHDMI(HighDefinition Multimedia Interface)も注目を集めている。HDMIは、PC(Personal Computer)とディスプレイの接続標準規格であるDVI(Digital Visual Interface)規格に、AV(Audio Visual)機器向けに音声伝送機能や著作権保護機能が加えられたインタフェースである。
【0004】
また、HDMI規格ではCEC(Consumer Electronics Control)を使った機器間制御が定義されている。CECは、HDMI規格で用意された1つの伝送ラインであり、双方向にデータ伝送を行うラインである。このCECラインを使うことで、HDMIネットワーク上に存在する各機器に割り当てられる固有の物理アドレスと論理アドレスに基づいて様々な制御が可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011−97268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、ヘッドホンからの音声出力がHDMIに対応していない従来の機器制御装置により制御される場合、ヘッドホンと他の音声出力装置との間で音声出力先を切り替えるためには、機器制御装置に対してユーザが明示的な操作を直接行う必要があった。このため、従来の機器制御装置では、音声出力先の切り替えに関するユーザの利便性が低かった。
【0007】
そこで、本開示では、複数の音声出力装置の間で音声の出力先を容易に切り替えることが可能な、新規かつ改良された機器制御装置、機器制御方法およびプログラムを提案する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示によれば、音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、を備える、機器制御装置が提供される。
【0009】
また、本開示によれば、音声出力装置の装着情報を検出することと、検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替えることと、を含む、機器制御方法が提供される。
【0010】
また、本開示によれば、コンピュータを、音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、を備える機器制御装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、本開示に係る機器制御装置、機器制御方法およびプログラムによれば、複数の音声出力装置の間で音声の出力先を容易に切り替えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】AVシステムの基本的な構成例を示すブロック図である。
【図2】デバイスとCEC論理アドレスの対応関係を示すCECテーブルを示す図である。
【図3】AVシステムを構成するテレビジョン受像機(シンク機器)の構成例を示すブロック図である。
【図4】AVシステムを構成する機器制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】機器制御装置の概観の一例を示す図である。
【図6】AVシステムを構成するヘッドホンの構成例を示すブロック図である。
【図7】HDMI送信部(HDMIソース)とHDMI受信部(HDMIシンク)の構成例を示すブロック図である。
【図8】CECライン(CECチャネル)で伝送されるデータのブロック構成を示す図である。
【図9】ヘッダブロックのデータ構造例を示す図である。
【図10】機器制御装置のCPUが有する機能構成例を示す図である。
【図11】ヘッドホン装着検出時におけるAVシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【図12】ヘッドホン装着検出時における機器制御装置の動作例を示すフローチャートである。
【図13】ヘッドホン取り外し検出時におけるAVシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【図14】ヘッドホン取り外し検出時における機器制御装置の動作例を示すフローチャートである。
【図15】第2〜第3の実施形態に係るAVシステム(機器制御装置の接続前)を説明するための図である。
【図16】AVシステムを構成するAVアンプ(リピータ機器)の構成例を示すブロック図である。
【図17】第2〜第3の実施形態に係るAVシステム(機器制御装置の接続後)を説明するための図である。
【図18】第1の音声出力モードおよび第2の音声出力モードの各モードにおいて発揮される機能例を説明するための図である。
【図19】第1の音声出力モードにおける動作例を説明するための図である。
【図20】第2の音声出力モードにおける動作例を説明するための図である。
【図21】第2の実施形態に係る機器制御装置の動作例(Reset動作時)を示すフローチャートである。
【図22】第2の実施形態に係る機器制御装置の動作例(論理アドレス取得時)を示すフローチャートである。
【図23】第3の実施形態に係るAVシステムの動作例を示すシーケンス図である。
【図24】第3の実施形態に係るAVシステムを構成する機器制御装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0015】
また、以下に示す項目順序に従って当該「発明を実施するための形態」を説明する。
1.HDMI規格の説明
2.各実施形態の説明
2−1.基本的な構成例
2−2.第1の実施形態
2−3.第2〜第3の実施形態の概要
2−4.第2の実施形態
2−5.第3の実施形態
3.むすび
【0016】
<<1.HDMI規格の説明>>
まず、本開示の各実施形態に係るAVシステムに適用され得るHDMI規格について説明する。近年、映像信号(画像信号)及び音声信号(オーディオ信号)の伝送用デジタルインタフェースとしてHDMI(HighDefinition Multimedia Interface)が普及している。HDMIは、PC(Personal Computer)とディスプレイとの接続標準規格であるDVI(Digital Visual Interface)規格に音声伝送機能や著作権保護機能を加えて、AV(Audio Visual)機器向けにアレンジしたインタフェースとなっている。HDMI規格の詳細は、例えば、「High−Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4」に記載されている。
【0017】
また、HDMI規格のインタフェースにおいては、制御信号を双方向に伝送可能としている。そのため、例えば、HDMI規格のインタフェースにおいては、テレビジョン受像機にHDMIケーブルで接続されたSTB(Set Top Box)やビデオディスクプレーヤ等の出力装置にテレビジョン受像機からコントロール信号が伝送され得る。このように、テレビジョン受像機によりコントロール信号が伝送されることで、ユーザはテレビジョン受像機のリモートコントローラでAVシステム全体を操作することも可能となった。なお、HDMI規格の伝送ケーブルで伝送されるこれらの信号としては、機器をコントロールするための制御指令の他に、その指令に対する応答や、機器の状態を示す信号などが存在するが、本明細書ではこれらの信号を総括して制御信号と称する。
【0018】
HDMI規格ではCEC(Consumer Electronics Control)を使った機器間制御が定義されている。CECは、HDMI規格で用意された1つの伝送ラインであり、双方向にデータ伝送を行うラインである。このCECラインを使うことで、HDMIネットワーク上に存在する各機器に割り当てられる固有の物理アドレスと論理アドレスに基づいて様々な制御が可能になる。例えば、ユーザがテレビジョン受像機でデジタル放送を視聴しているときに、テレビジョン受像機にHDMIケーブルで接続されたビデオディスクプレーヤを再生すると、テレビジョン受像機は自動的にビデオディスクプレーヤが接続された入力に切り換える。また、このビデオディスクプレーヤで表示するメニュー操作や、電源のオン/オフなどをテレビジョン受像機のリモートコントローラから操作することができる。
【0019】
また、HDMI−CEC規格ではテレビジョン受像機を含む最大15台の機器が接続可能に規定されている。そのため、1台のテレビジョン受像機に最大15台の外部機器を接続することができる。テレビジョン受像機に接続された外部機器が15台であれば、リモートコントローラからいずれの機器も操作が可能である。
【0020】
HDMI−CEC規格では、テレビジョン受像機で画像を表示している機器を明示するためのCECメッセージとして<Active Source>が規定されている。この規定によれば、例えば、ユーザがHDMI規格対応のビデオディスクプレーヤの再生ボタンを操作すると、ビデオディスクプレーヤはプレーヤ自身が安定した映像信号を出力可能な状態(すなわち、アクティブな状態)であればAVストリームを出力する。また、ビデオディスクプレーヤは、アクティブ機器であることを示す<Active Source>メッセージをブロードキャストする。
【0021】
ここで、「ブロードキャスト」とは、特定の機器に対してではなく全機器を送信先とした信号の一斉送信のことをいう。<Active Source>メッセージをブロードキャストされたテレビジョン受像機およびその他の外部機器は、ビデオプレーヤから出力されるAVストリームを再生するために経路の切り換えを行う。
【0022】
このように、HDMI−CEC規格では、テレビジョン受像機で映像の表示を開始する機器が<Active Source>メッセージをネットワーク内の他の機器にブロードキャストすることが規定されている。なお、<Active Source>メッセージは、HDMI規格で定義されたCECメッセージの一つである。
【0023】
以上、本開示の各実施形態に係るAVシステムに適用され得るHDMI規格について説明した。
【0024】
<<2.各実施形態の説明>>
続いて、本開示の各実施形態について説明する。本開示に係る技術は、多様な形態で実施され得る。
【0025】
<2−1.基本的な構成例>
まず、本開示の各実施形態に適用し得るAVシステムの基本的な構成例について説明する。図1は、AVシステムの基本的な構成例を示すブロック図である。
【0026】
このAVシステム100Aは、テレビジョン受像機200と、機器制御装置800と、ビデオレコーダ400と、ビデオプレーヤ500と、ビデオレコーダ600とを有している。ビデオレコーダ400、ビデオプレーヤ500およびビデオレコーダ600は、HDMIのソース機器を構成している。機器制御装置800はHDMIのリピータ機器を構成している。テレビジョン受像機200は、HDMIのシンク機器を構成している。ビデオレコーダ400、ビデオプレーヤ500およびビデオレコーダ600は、それぞれDVDなどのビデオディスクやハードディスクなどを記録媒体として使って、ビデオデータ(AVコンテンツ)の記録や再生を行う機器である。
【0027】
テレビジョン受像機200は、CEC対応機器であり、HDMI端子201,202と、光出力端子203と、を備えている。テレビジョン受像機200は、リモートコントローラ(図示せず)により遠隔制御可能な構成としてある。テレビジョン受像機200は、アプリケーションに基づく処理を実行し、所定の情報を表示したり、テレビジョン受像機200にHDMI端子201,202で接続される機器を制御したりする機能を有する。
【0028】
ビデオレコーダ400はHDMI端子401を、ビデオプレーヤ500はHDMI端子501を、ビデオレコーダ600はHDMI端子601を備え、いずれの機器もCEC対応機器である。
【0029】
機器制御装置800は、CEC対応機器であり、HDMI端子801,802,803,804と、光入力端子805とを備えている。この機器制御装置800には、ヘッドホン900が接続されており、機器制御装置800で再生処理したオーディオ信号をヘッドホン900から出力させる構成としてある。機器制御装置800とヘッドホン900とは、無線により接続されていてもよく、有線により接続されていてもよい。
【0030】
テレビジョン受像機200および機器制御装置800は、HDMIケーブル701および光ケーブル702を介して接続されている。すなわち、HDMIケーブル701の一端はテレビジョン受像機200のHDMI端子201に接続され、その他端は機器制御装置800のHDMI端子804に接続されている。また、光ケーブル702の一端はテレビジョン受像機200の光出力端子203に接続され、その他端は機器制御装置800の光入力端子805に接続されている。
【0031】
また、機器制御装置800およびビデオレコーダ400は、HDMIケーブル703を介して接続されている。すなわち、HDMIケーブル703の一端は機器制御装置800のHDMI端子801に接続され、その他端はビデオレコーダ400のHDMI端子401に接続されている。
【0032】
また、機器制御装置800およびビデオプレーヤ500は、HDMIケーブル704を介して接続されている。すなわち、HDMIケーブル704の一端は機器制御装置800のHDMI端子802に接続され、その他端はビデオプレーヤ500のHDMI端子501に接続されている。
【0033】
さらに、機器制御装置800およびビデオレコーダ600は、HDMIケーブル705を介して接続されている。すなわち、HDMIケーブル705の一端は機器制御装置800のHDMI端子803に接続され、その他端はビデオレコーダ600のHDMI端子601に接続されている。
【0034】
(物理アドレスおよび論理アドレスの取得)
図1に示すAVシステム100Aにおいて、各機器の物理アドレス(Physical Address)およびCEC論理アドレス(Logical Address)の取得は、例えば、以下のように行われる。
【0035】
すなわち、テレビジョン受像機200(物理アドレスは[0000]、CEC論理アドレスは{0})にHDMIケーブル701を介して機器制御装置800が接続されるとき、機器制御装置800はHDMI制御プロトコルを使用して、テレビジョン受像機200から物理アドレス[1000]を取得する。
【0036】
CEC対応機器は、HDMI接続時に、論理アドレスを取得するように規定されている。CEC対応機器は、この論理アドレスを用いて、メッセージの送受信を行う。
【0037】
図2は、デバイスとCEC論理アドレスの対応関係を表すテーブルを示す図である。デバイスの「TV」はテレビジョン受像機、プロジェクタ等の映像を表示する機器である。デバイスの「Recording Device」は、ハードディスクレコーダやDVDレコーダ等の録画機器である。デバイスの「Tuner」は、ケーブルテレビの受信などを行うSTB(Set Top Box)等のAVコンテンツを受信する機器である。デバイスの「Playback Device」はビデオプレーヤ、カムコーダ等の再生機器である。デバイスの「Audio System」はAVアンプ等のオーディオ処理装置である。
【0038】
機器制御装置800は、上述したように、CEC対応機器である。機器制御装置800は、図2のテーブルに基づいて、「Audio System」として論理アドレス{5}を決定する。この場合、機器制御装置800は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{5}を持つ機器が存在しないことを認識した後に、当該論理アドレス{5}を自身の論理アドレスとして決定する。そして、機器制御装置800は、CEC制御プロトコルの<Report Physical Address>により、物理アドレス[1000]は、CEC対応機器{5}であることを、テレビジョン受像機200などに通知する。
【0039】
また、機器制御装置800にHDMIケーブル703を介してビデオレコーダ400が接続されるとき、ビデオレコーダ400は、HDMI制御プロトコルを使用して、機器制御装置800から物理アドレス[1100]を取得する。
【0040】
ビデオレコーダ400は、上述したように、CEC対応機器である。ビデオレコーダ400は、図2のテーブルに基づいて、「Recording Device」として論理アドレス{1}を決定する。この場合、ビデオレコーダ400は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{1}を持つ機器が存在しないことを認識した後に、当該論理アドレス{1}を自身の論理アドレスとして決定する。そして、ビデオレコーダ400は、CEC制御プロトコルの<Report Physical Address>により、物理アドレス[1100]は、CEC対応機器{1}であることを、テレビジョン受像機200および機器制御装置800に通知する。
【0041】
また、機器制御装置800にHDMIケーブル704を介してビデオプレーヤ500が接続されるとき、ビデオプレーヤ500は、HDMI制御プロトコルを使用して、機器制御装置800から物理アドレス[1200]を取得する。
【0042】
ビデオプレーヤ500は、上述したように、CEC対応機器である。ビデオプレーヤ500は、図2のテーブルに基づいて、「Playback Device」として論理アドレス{4}を決定する。この場合、ビデオプレーヤ500は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{4}を持つ機器が存在しないことを認識した後に、当該論理アドレス{4}を自身の論理アドレスとして決定する。そして、ビデオプレーヤ500は、CEC制御プロトコルの<Report Physical Address>により、物理アドレス[1200]は、CEC対応機器{4}であることを、テレビジョン受像機200および機器制御装置800に通知する。
【0043】
また、機器制御装置800にHDMIケーブル705を介してビデオレコーダ600が接続されるとき、ビデオレコーダ600は、HDMI制御プロトコルを使用して、機器制御装置800から物理アドレス[1300]を取得する。
【0044】
ビデオレコーダ600は、上述したように、CEC対応機器である。ビデオレコーダ600は、図2のテーブルに基づいて、「recording Device」として論理アドレス{2}を決定する。この場合、ビデオレコーダ600は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{2}を持つ機器が存在しないことを認識した後に、当該論理アドレス{2}を自身の論理アドレスとして決定する。そして、ビデオレコーダ600は、CEC制御プロトコルの<Report Physical Address>により、物理アドレス[1300]は、CEC対応機器{2}であることを、テレビジョン受像機200および機器制御装置800に通知する。
【0045】
(映像信号および音声信号の再生)
図1に示すAVシステム100Aにおいて、テレビジョン受像機200のチューナで選局された番組を視聴する場合には、以下のような動作が実行される。すなわち、チューナで得られる映像信号による画像は、テレビジョン受像機200の表示パネル(図示せず)に表示される。チューナで得られるオーディオ信号によるオーディオ(音声)は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオフの状態にあるときは、テレビジョン受像機200のスピーカ(図示せず)から出力される。また、チューナで得られるオーディオ信号によるオーディオは、システムオーディオモードオンの状態にあるときは、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900から出力される。
【0046】
テレビジョン受像機200のチューナで得られるオーディオ信号は、例えば光デジタルオーディオ信号とされて、光ケーブル702を介して機器制御装置800に供給される。また、機器制御装置800におけるシステムオーディオモードのオン/オフの設定は、ユーザが機器制御装置800の操作部(図示せず)を操作して行うことができる他、ユーザがテレビジョン受像機200の操作部(図示せず)を操作して行うことができる。また、機器制御装置800におけるシステムオーディオモードのオン/オフは、テレビジョン受像機200のリモートコントローラ(図示せず)の操作で、スピーカ切り替え指示を行うことでも設定できる。
【0047】
また、図1に示すAVシステム100Aにおいて、例えば、テレビジョン受像機200からの切り替え操作、ビデオレコーダ400の再生釦操作等により、ビデオレコーダ400でディスクから再生されたコンテンツ、あるいはチューナで選局された番組を視聴する場合には、以下のようになる。
【0048】
すなわち、ビデオレコーダ400の出力映像信号による画像は、テレビジョン受像機200の表示パネル(図示せず)に表示される。この場合、ビデオレコーダ400の出力映像信号は、HDMIケーブル703、機器制御装置800およびHDMIケーブル701を介してテレビジョン受像機200に供給される。
【0049】
ビデオレコーダ400の出力オーディオ信号による音声は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオフの状態にあるときは、テレビジョン受像機200のスピーカ(図示せず)から出力される。この場合、ビデオレコーダ400の出力オーディオ信号は、HDMIケーブル703、機器制御装置800およびHDMIケーブル701を介してテレビジョン受像機200に供給される。
【0050】
また、ビデオレコーダ400の出力オーディオ信号による音声は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるときは、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900から出力される。この場合、ビデオレコーダ400の出力オーディオ信号は、HDMIケーブル703を介して機器制御装置800に供給される。
【0051】
また、図1に示すAVシステム100Aにおいて、例えば、テレビジョン受像機200からの切り替え操作、ビデオプレーヤ500の再生釦操作等により、ビデオプレーヤ500でディスクから再生されたコンテンツを視聴する場合には、以下のように動作が行われる。
【0052】
すなわち、ビデオプレーヤ500の出力映像信号による画像は、テレビジョン受像機200の表示パネル(図示せず)に表示される。この場合、ビデオプレーヤ500の出力映像信号は、HDMIケーブル704、機器制御装置800およびHDMIケーブル701を介してテレビジョン受像機200に供給される。
【0053】
ビデオプレーヤ500の出力オーディオ信号による音声は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオフの状態にあるときは、テレビジョン受像機200のスピーカ(図示せず)から出力される。この場合、ビデオプレーヤ500の出力オーディオ信号は、HDMIケーブル704、機器制御装置800およびHDMIケーブル701を介してテレビジョン受像機200に供給される。
【0054】
また、ビデオプレーヤ500の出力オーディオ信号による音声は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるときは、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900から出力される。この場合、ビデオプレーヤ500の出力オーディオ信号は、HDMIケーブル704を介して機器制御装置800に供給される。
【0055】
また、図1に示すAVシステム100Aにおいて、例えば、テレビジョン受像機200からの切り替え操作等により、ビデオレコーダ600でディスクから再生されたコンテンツ、あるいはチューナで選局された番組を視聴する場合には、以下のようになる。
【0056】
すなわち、ビデオレコーダ600の出力映像信号による画像は、テレビジョン受像機200の表示パネル(図示せず)に表示される。この場合、ビデオレコーダ600の出力映像信号は、HDMIケーブル705、機器制御装置800およびHDMIケーブル701を介してテレビジョン受像機200に供給される。
【0057】
ビデオレコーダ600の出力オーディオ信号による音声は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオフの状態にあるときは、テレビジョン受像機200のスピーカ(図示せず)から出力される。この場合、ビデオレコーダ600の出力オーディオ信号は、HDMIケーブル705、機器制御装置800およびHDMIケーブル701を介してテレビジョン受像機200に供給される。
【0058】
また、ビデオレコーダ600の出力オーディオ信号による音声は、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるときは、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900から出力される。この場合、ビデオレコーダ600の出力オーディオ信号は、HDMIケーブル705を介して機器制御装置800に供給される。
【0059】
(テレビジョン受像機の構成)
図3は、AVシステム100Aを構成するテレビジョン受像機(シンク機器)200の構成例を示すブロック図である。このテレビジョン受像機200は、HDMI端子201,202と、HDMIスイッチャ204と、HDMI受信部205と、アンテナ端子210と、デジタルチューナ211を有する。また、テレビジョン受像機200は、デマルチプレクサ(Demux)212と、MPEG(Moving Picture Expert Group)デコーダ213と、映像・グラフィック処理回路214と、パネル駆動回路215と、表示パネル216とを有する。さらに、テレビジョン受像機200は、音声処理回路217と、音声増幅回路218と、スピーカ219とを有する。さらにまた、テレビジョン受像機200は、内部バス230と、CPU(中央制御ユニット)231と、フラッシュROM232と、DRAM233と、受信部234と、ネットワークI/F235と、ネットワーク端子236と、を有している。
【0060】
CPU231は、テレビジョン受像機200の各部の動作を制御する。フラッシュROM232は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。DRAM233は、CPU231のワークエリア等を構成する。CPU231は、フラッシュROM232から読み出したソフトウェアやデータをDRAM233上に展開してソフトウェアを起動し、テレビジョン受像機200の各部を制御する。CPU231、フラッシュROM232およびDRAM233は、内部バス230に接続されている。
【0061】
受信部234は、リモートコントローラRMから送信された、例えば赤外線のリモートコントロール信号(リモコンコード)を受信し、CPU231に供給する。ユーザは、リモートコントローラRMを操作することで、テレビジョン受像機200の操作、およびこのテレビジョン受像機200にHDMIケーブルで接続されているその他のCEC対応機器の操作を行うことができる。
【0062】
ネットワークI/F235は、ネットワーク端子236に接続されたネットワークケーブルを介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される各種装置との間でデータの送受信を実行する。
【0063】
アンテナ端子210は、受信アンテナ(図示しない)で受信されたテレビジョン放送信号を入力する端子である。デジタルチューナ211は、アンテナ端子210に入力されたテレビ放送信号を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した所定のトランスポートストリームを出力する。デマルチプレクサ212は、デジタルチューナ211で得られたトランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(Transport Stream)(映像データのTSパケット、オーディオデータのTSパケット)を抽出する。
【0064】
また、デマルチプレクサ212は、デジタルチューナ211で得られたトランスポートストリームから、PSI/SI(Program Specific Information/Service Information)を取り出し、CPU231に出力する。デジタルチューナ211で得られたトランスポートストリームには、複数のチャネルが多重化されている。デマルチプレクサ212で、当該トランスポートストリームから任意のチャネルのパーシャルTSを抽出する処理は、PSI/SI(PAT/PMT)から当該任意のチャネルのパケットID(PID)の情報を得ることで可能となる。
【0065】
MPEGデコーダ213は、デマルチプレクサ212で得られる映像データのTSパケットにより構成される映像PES(Packetized Elementary Stream)パケットに対してデコード処理を行って映像データを得る。また、MPEGデコーダ213は、デマルチプレクサ212で得られるオーディオデータのTSパケットにより構成されるオーディオPESパケットに対してデコード処理を行ってオーディオデータを得る。
【0066】
映像・グラフィック処理回路214は、MPEGデコーダ213で得られた映像データに対して、必要に応じて、スケーリング処理、グラフィックスデータの重畳処理等を行う。また映像・グラフィック処理回路214は、フラッシュROM232に予め格納されているアプリケーションに基づく処理による画像データを生成し、パネル駆動回路215に出力する。パネル駆動回路215は、映像・グラフィック処理回路214から出力される映像データに基づいて、表示パネル216を駆動する。表示パネル216は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、有機EL(Electro−Luminescence)、PDP(Plasma DisplayPanel)等で構成されている。
【0067】
音声処理回路217は、MPEGデコーダ213で得られたオーディオデータに対してD/A変換等の必要な処理を行う。音声増幅回路218は、音声処理回路217から出力されるアナログオーディオ信号を増幅してスピーカ219に供給する。また、音声処理回路217は、MPEGデコーダ213で得られたオーディオデータをデジタル光信号に変換して、光出力端子203に出力する。
【0068】
HDMIスイッチャ204は、HDMI端子201,202をHDMI受信部205に選択的に接続する。HDMI受信部205は、HDMIスイッチャ204を介して、HDMI端子201,202のいずれかに選択的に接続されている。このHDMI受信部205は、HDMIに準拠した通信により、HDMI端子201,202に接続されている外部機器(ソース機器、またはリピータ機器)から送信されてくる映像とオーディオのデータを受信する。このHDMI受信部205の詳細は後述する。
【0069】
(テレビジョン受像機の動作)
ここで、図3に示すテレビジョン受像機200の動作を簡単に説明する。アンテナ端子210に入力されるテレビ放送信号はデジタルチューナ211に供給される。このデジタルチューナ211では、テレビ放送信号が処理されて、ユーザの選択チャネルに対応したトランスポートストリームが得られる。このトランスポートストリームは、デマルチプレクサ212に供給される。デマルチプレクサ212では、トランスポートストリームから、ユーザの選択チャネルに対応した、パーシャルTS(映像データのTSパケット、オーディオデータのTSパケット)が抽出される。このパーシャルTSは、MPEGデコーダ213に供給される。
【0070】
MPEGデコーダ213では、映像データのTSパケットにより構成される映像PESパケットに対してデコード処理が行われて映像データが得られる。この映像データは、映像・グラフィック処理回路214において、必要に応じて、スケーリング処理、グラフィックスデータの重畳処理等が行われた後に、パネル駆動回路215に供給される。そのため、表示パネル216には、ユーザの選択チャネルに対応した画像が表示される。
【0071】
また、MPEGデコーダ213では、オーディオデータのTSパケットにより構成されるオーディオPESパケットに対してデコード処理が行われてオーディオデータが得られる。このオーディオデータは、音声処理回路217でD/A変換等の必要な処理が行われ、さらに、音声増幅回路218で増幅された後に、スピーカ219に供給される。そのため、スピーカ219から、ユーザの選択チャネルに対応したオーディオが出力される。
【0072】
また、MPEGデコーダ213で得られるオーディオデータは、音声処理回路217で、例えばS/PDIF規格のデジタル光信号に変換されて、光出力端子203に出力される。そのため、テレビジョン受像機200は、オーディオデータを、光ケーブルを介して、外部機器に送信できる。図1に示すAVシステム100Aにおいては、上述したように、テレビジョン受像機200からのオーディオデータが、光ケーブル702を介して機器制御装置800に供給される。
【0073】
そして、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるとき、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900から、テレビジョン受像機200からのオーディオデータによるオーディオが出力される。なお、この場合、CPU231により音声増幅回路218はミューティングオン状態とされ、テレビジョン受像機200のスピーカ219からオーディオは出力されない。
【0074】
また、HDMI受信部205では、HDMIケーブルを介してHDMI端子201,202に入力される映像およびオーディオのデータが得られる。映像データは映像・グラフィック処理回路214に供給される。オーディオデータは、音声処理回路217に供給される。以降は、上述したテレビ放送信号の受信時と同様の動作となり、表示パネル216に画像が表示され、スピーカ219からオーディオが出力される。
【0075】
図1に示すAVシステム100Aにおいて、例えば、ビデオレコーダ400、ビデオプレーヤ500またはビデオレコーダ600からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合には、上述したように、HDMI受信部205で取得された映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴状態となる。
【0076】
なお、この場合にあっても、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるとき、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900からオーディオデータによるオーディオが出力され、テレビジョン受像機200の音声増幅回路218はミューティングオン状態とされ、テレビジョン受像機200からオーディオは出力されない。
【0077】
(機器制御装置の構成)
図4は、AVシステム100Aを構成する機器制御装置800の構成例を示すブロック図である。機器制御装置800は、HDMI端子801〜804と、光入力端子805と、HDMIスイッチャ806と、HDMI受信部807と、HDMI送信部808と、変換部810とを有する。また、機器制御装置800は、アナログオーディオ入力端子811と、A/D変換器815と、セレクタ816と、DSP(Digital Signal Processor)817とを有する。さらに、機器制御装置800は、無線通信部818と、内部バス820と、CPU821と、ROM822と、RAM823とを有している。
【0078】
CPU821は、機器制御装置800の各部の動作を制御する。ROM822は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。RAM823は、CPU821のワークエリア等を構成する。CPU821は、ROM822から読み出したソフトウェアやデータをRAM823上に展開してソフトウェアを起動し、機器制御装置800の各部を制御する。CPU821、ROM822およびRAM823は、内部バス820に接続されている。なお、CPU821、ROM822およびRAM823は、ワンチップのマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)であってもよい。
【0079】
CPU821には、操作部824および表示部825が接続されている。これら操作部824および表示部825は、ユーザインタフェースを構成している。操作部824により、ユーザが機器制御装置800の出力オーディオの選択、動作設定等を行うことができる。ユーザは、この操作部824により、システムオーディオモードのオン/オフ等を設定できる。さらに、CPU821は、HDMI端子801に接続されている外部機器との間でCEC信号を送受信することができる。CEC信号は、例えば、後に説明するCECラインにより送受信され得る。CEC信号は、上記した制御信号として機能し得る。
【0080】
この操作部824は、機器制御装置800の図示しない筐体に配置されたキー、釦、ダイアル、リモートコントロール信号送受信部等で構成される。表示部825は、機器制御装置800の動作状態、ユーザの操作状態等を表示し、蛍光表示管やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成される。
【0081】
光入力端子805は、光ケーブルを通じてデジタル光信号を入力する端子である。光出力端子812は、光ケーブルを通じてデジタル光信号を出力する端子である。
【0082】
変換部810は、光入力端子805に入力されたデジタル光信号から、オーディオ信号のサンプリング周波数と同じ周波数(例えば、44.1kHz)を持つクロックLRCK、サンプリング周波数の例えば512倍あるいは256倍のマスタークロックMCKと、クロックLRCKの1周期毎に存在するそれぞれ24ビットの左右のオーディオデータLDATA,RDATAと、データの各ビットに同期したビットクロックBCKを生成して、セレクタ816に供給する。
【0083】
また、変換部810は、光入力端子805に入力されたデジタル光信号を光出力端子812から送出する。これにより、機器制御装置800はリピータ機能を発揮する。さらに、変換部810は、HDMI端子804に接続されている外部機器から送信されてくる信号のうちのARC(Audio Return Channel)信号をセレクタ816に供給することができる。ARC信号については後に詳細に説明するが、このARC信号によりオーディオデータを受信することができる。ARC信号は、例えば、後に説明するリザーブラインにより送受信され得る。
【0084】
アナログオーディオ入力端子811は、外部機器で得られる左右のアナログオーディオ信号を入力する端子である。A/D変換器815は、アナログオーディオ入力端子811に入力されたアナログオーディオ信号をデジタルのオーディオデータに変換してセレクタ816に供給する。
【0085】
HDMIスイッチャ806は、HDMI端子801〜803をHDMI受信部807に選択的に接続する。HDMI受信部807は、HDMIスイッチャ806を介して、HDMI端子801〜803のいずれかに選択的に接続されている。このHDMI受信部807は、HDMIに準拠した通信により、HDMI端子801〜803に接続されている外部機器(ソース機器)から一方向に送信されてくる映像とオーディオのデータを受信する。
【0086】
HDMI受信部807は、オーディオデータをセレクタ816に供給すると共に、映像とオーディオのデータをHDMI送信部808に供給する。HDMI送信部808は、HDMIに準拠した通信により、HDMI受信部807から供給されたベースバンドの映像とオーディオのデータをHDMI端子804から送出する。これにより、機器制御装置800はリピータ機能を発揮する。HDMI受信部807およびHDMI送信部808の詳細は後述する。
【0087】
セレクタ816は、HDMI受信部807から供給されるオーディオデータ、変換部810から供給されるオーディオデータまたはA/D変換器815から供給されるオーディオデータを選択的に取り出し、DSP817に供給する。
【0088】
DSP817は、セレクタ816で得られたオーディオデータを処理し、周波数帯ごとに音量を調整するイコライジング処理、音像の定位位置を設定する音像定位処理等を行う。
【0089】
無線通信部818は、DSP817から出力されるオーディオデータを無線信号に変換し、変換により得られる無線信号をヘッドホン900に出力する。また、無線通信部818は、CPU821から出力されるヘッドホン900を制御するための各種信号を無線信号に変換し、変換により得られる無線信号をヘッドホン900に出力する。また、無線通信部818は、ヘッドホン900から無線信号を受信した場合には、受信した無線信号をデジタル信号に変換し、変換により得られるデジタル信号をCPU821に出力する。
【0090】
(機器制御装置の動作)
ここで、図4に示す機器制御装置800の動作を簡単に説明する。HDMI受信部807では、HDMIケーブルを介してHDMI端子801〜803に入力されるベースバンドの映像およびオーディオのデータが得られる。この映像およびオーディオデータは、HDMI送信部808に供給され、HDMI端子804に接続されたHDMIケーブルに送出される。
【0091】
また、HDMI受信部807で得られるオーディオデータは、セレクタ816に供給される。セレクタ816では、HDMI受信部807から供給されるオーディオデータ、変換部810から供給されるオーディオデータまたはA/D変換器815から供給されるオーディオデータが選択的に取り出され、DSP817に供給される。
【0092】
DSP817では、オーディオデータに対して、周波数帯ごとに音量を調整するイコライジング処理、音像の定位位置を設定する音像定位処理等の必要な処理が施される。DSP817から出力される各チャネルのオーディオ信号は無線通信部818により無線信号として出力される。
【0093】
例えば、図1に示すAVシステム100Aにおいて、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組の視聴を行う場合であって、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるときには、以下のような動作となる。すなわち、セレクタ816では変換部810からのオーディオデータが取り出される。これにより、無線通信部818には、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組のオーディオデータに係る各チャネルのオーディオ信号が出力される。そのため、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900からは、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組のオーディオが出力される。
【0094】
なお、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組の視聴を行う場合であって、機器制御装置800がシステムオーディオモードオフの状態にあるときには無線通信部818がミューティングオン状態とされる。従って、無線通信部818からヘッドホン900にオーディオ信号は供給されない。なお、無線通信部818がミューティングオン状態とされる場合には、無線通信部818がミューティングオン状態とされるとともに、DSP817、無線通信部910、DAC920および音声増幅部930もミューティングオン状態とされてもよい。以降においても同様である。
【0095】
また、例えば、図1に示すAVシステム100Aにおいて、ビデオレコーダ400からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合であって、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるときには、以下のような動作となる。すなわち、HDMIスイッチャ806によりHDMI端子801がHDMI受信部807に接続される。また、セレクタ816ではHDMI受信部807からのオーディオデータが取り出される。これにより、無線通信部818には、ビデオレコーダ400からのオーディオデータに係る各チャネルのオーディオ信号が出力される。そのため、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900からは、ビデオレコーダ400からのオーディオデータによるオーディオが出力される。
【0096】
なお、ビデオレコーダ400からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合であって、AVアンプ300がシステムオーディオモードオフの状態にあるときには、無線通信部818がミューティングオン状態とされ、無線通信部818からヘッドホン900にオーディオ信号は供給されない。
【0097】
また、例えば、図1に示すAVシステム100において、ビデオプレーヤ500からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合であって、機器制御装置800がシステムオーディオモードオンの状態にあるときには、以下のような動作となる。すなわち、HDMIスイッチャ806によりHDMI端子802がHDMI受信部807に接続される。また、セレクタ816ではHDMI受信部807からのオーディオデータが取り出される。これにより、無線通信部818には、ビデオプレーヤ500からのオーディオデータに係る各チャネルのオーディオ信号が出力される。そのため、機器制御装置800に接続されているヘッドホン900からは、ビデオプレーヤ500からのオーディオデータによるオーディオが出力される。
【0098】
なお、ビデオプレーヤ500からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合であって、機器制御装置800がシステムオーディオモードオフの状態にあるときには、無線通信部818がミューティングオン状態とされ、無線通信部818からヘッドホン900にオーディオ信号は供給されない。
【0099】
(機器制御装置の外観構成)
続いて、図5を参照して、機器制御装置800の外観構成を説明する。図5は、機器制御装置800の概観の一例を示す図である。図5に示すように、機器制御装置800の背面には、例えば、HDMI端子801,802,803,804と、光入力端子805と、光出力端子812と、アナログオーディオ入力端子811と、電源入力端子826とが設けられている。アナログオーディオ入力端子811は、RとLとに分けられている。これらの端子は、一例として機器制御装置800の背面に設けられているに過ぎず、機器制御装置800の背面以外に設けられてもよい。
【0100】
機器制御装置800の天面には、電源切り替え用スイッチ8241と、入力切り替え用スイッチ8242とが設けられている。例えば、電源切り替え用スイッチ8241がユーザにより押下されるたびに、機器制御装置800への電源がONからOFF、またはOFFからONに切り替えられ得る。また、例えば、入力切り替え用スイッチ8242がユーザにより押下されるたびに、入力切り替えがなされ得る。例えば、入力切り替え用スイッチ8242がユーザにより押下されるたびに、HDMI端子801、HDMI端子802、HDMI端子803、HDMI端子804(ARC信号の入力に使用)、光入力端子805、アナログオーディオ入力端子811、HDMI端子801、・・・の順に入力が切り替えられ得る。これらのスイッチは、一例として機器制御装置800の天面に設けられているに過ぎず、機器制御装置800の天面以外に設けられてもよい。また、これらのスイッチは、ヘッドホン900に設けられていてもよい。
【0101】
機器制御装置800の正面には、HDMI1選択表示域8251と、HDMI2選択表示域8252と、HDMI3選択表示域8253と、TV選択表示域8254と、光選択表示域8255と、アナログ選択表示域8256とが設けられている。入力切り替え用スイッチ8242の押下によりHDMI端子801からの入力が選択されている場合には、HDMI1選択表示域8251に表示がなされる。同様に、HDMI端子802からの入力が選択されている場合には、HDMI2選択表示域8252に表示がなされ、HDMI端子803からの入力が選択されている場合には、HDMI3選択表示域8253に表示がなされる。
【0102】
同様に、HDMI端子804(ARC信号の入力に使用)からの入力が選択されている場合には、TV選択表示域8254に表示がなされ、光入力端子805からの入力が選択されている場合には、光選択表示域8255に表示がなされる。同様に、アナログオーディオ入力端子811からの入力が選択されている場合には、アナログ選択表示域8256に表示がなされる。これらの表示域は、一例として機器制御装置800の正面に設けられているに過ぎず、機器制御装置800の正面以外に設けられてもよい。
【0103】
機器制御装置800の左側面には、モード切り替え用スイッチ8243が設けられている。例えば、ユーザによるモード切り替え用スイッチ8243の切り替えにより、「OFF」と「MODE1」と「MODE2」との間で動作モードを切り替えることができる。これらの動作モードの詳細については、第2の実施形態以降において説明する。モード切り替え用スイッチ8243は、一例として機器制御装置800の左側面に設けられているに過ぎず、機器制御装置800の左側面以外に設けられてもよい。
【0104】
(ヘッドホンの構成)
図6は、AVシステム100Aを構成するヘッドホン900の構成例を示すブロック図である。図6に示すように、ヘッドホン900は、無線通信部910と、DAC(Digital Analog Converter)920と、音声増幅部930と、装着情報検出スイッチ940と、制御部950と、ROM960と、内部バス970とを有している。
【0105】
制御部950は、ヘッドホン900の各部の動作を制御する。ROM960は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。制御部950は、CPUおよびRAMから構成され、ROM960から読み出したソフトウェアやデータをRAM上に展開してソフトウェアを起動し、ヘッドホン900の各部を制御する。制御部950およびROM960は、内部バス970に接続されている。なお、制御部950およびROM960は、ワンチップのマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)であってもよい。
【0106】
制御部950には、装着情報検出スイッチ940および無線通信部910が接続されている。装着情報検出スイッチ940は、ユーザインタフェースを構成している。例えば、ユーザがヘッドホン900を装着することにより装着情報検出スイッチ940がONとなる。その場合には、装着を示す装着情報が制御部950に出力される。一方、ユーザがヘッドホン900を取り外すことにより装着情報検出スイッチ940がOFFとなる。その場合には、取り外しを示す装着情報が制御部950に出力される。装着情報検出スイッチ940は、ユーザによるヘッドホン900の装着および取り外しを検出することが可能な位置に取り付けられており、例えば、ヘッドホン900のバンド部の内側に取り付けられ得る。装着情報検出スイッチ940から出力された装着情報は、制御部950により無線通信部910に出力される。
【0107】
制御部950は、ヘッドホン900の電源状態を制御することができる。例えば、制御部950は、無線通信部910から出力された電源制御信号に基づいて、ヘッドホン900の電源を入れたり、ヘッドホン900の電源を切断したりすることができる。なお、ヘッドホン900の電源とは、主に、ヘッドホン900のDAC920および音声増幅部930に供給される電源を意味している。したがって、ヘッドホン900の電源が切れている状態であっても、無線通信部910および制御部950には電源が供給されている状況を想定している。
【0108】
また、例えば、制御部950は、ヘッドホン900の電源状態を取得し、取得したヘッドホン900の電源状態を無線通信部910に出力することができる。ヘッドホン900の電源状態は、定期的に取得されてもよいし、機器制御装置800による制御にしたがって取得されてもよい。
【0109】
無線通信部910は、制御部950から出力された電源状態を無線信号により機器制御装置800に送信することができる。また、無線通信部910は、制御部950から出力された装着情報を無線信号により機器制御装置800に送信することができる。さらに、無線通信部910は、機器制御装置800から電源制御信号を受信した場合には、受信した無線信号をデジタル信号に変換し、変換により得られるデジタル信号を制御部950に出力する。また、無線通信部910は、機器制御装置800から無線信号によりオーディオデータを受信した場合には、無線信号によるオーディオデータをデジタルオーディオ信号に変換し、変換により得られるデジタルオーディオ信号をDAC920に出力する。
【0110】
DAC920は、無線通信部910から出力されたデジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換し、変換により得られたアナログオーディオ信号を音声増幅部930に出力する。音声増幅部930は、DAC920から出力されるアナログオーディオ信号を増幅してオーディオを出力する。ユーザは、ヘッドホン900を装着していれば、音声増幅部930により出力されたオーディオを聴くことができる。
【0111】
(HDMI通信の詳細)
図7は、HDMI送信部(HDMI送信部808)とHDMI受信部(HDMI受信部205、HDMI受信部807)の構成例を示すブロック図である。
【0112】
HDMI送信部(HDMIソース)は、一の垂直同期信号から次の垂直同期信号までの区間から、水平帰線区間および垂直帰線区間を除いた区間である有効画像区間(以下、適宜、アクティブビデオ区間ともいう)において、1単位の伝送を行う。即ち、アクティブビデオ区間で、非圧縮の1画面分の画像の画素データに対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMI受信部(HDMIシンク)に一方向に送信する。また、水平帰線区間または垂直帰線区間において、少なくとも画像に付随するオーディオデータや制御データ、その他の補助データ等に対応する差動信号を、複数のチャネルで、HDMI受信部に一方向に送信する。
【0113】
HDMI送信部は、トランスミッタ81を有する。トランスミッタ81は、例えば、非圧縮の画像の画素データを対応する差動信号に変換し、複数のチャネルである3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMIケーブルを介して接続されているHDMI受信部に、一方向にシリアル伝送する。
【0114】
また、トランスミッタ81は、非圧縮の画像に付随するオーディオデータ、さらには、必要な制御データその他の補助データ等を、対応する差動信号に変換する。そしてトランスミッタ81は、変換されたデータを、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2でHDMIケーブルを介して接続されているHDMI受信部に、一方向にシリアル伝送する。
【0115】
さらに、トランスミッタ81は、3つのTMDSチャネル#0,#1,#2で送信する画素データに同期したピクセルクロックを、TMDSクロックチャネルで、HDMIケーブルを介して接続されているHDMI受信部に送信する。ここで、1つのTMDSチャネル#i(i=0,1,2)では、ピクセルクロックの1クロックの間に、10ビットの画素データが送信される。
【0116】
HDMI受信部は、アクティブビデオ区間において、複数のチャネルで、HDMI送信部から一方向に送信されてくる、画素データに対応する差動信号を受信する。また、HDMI受信部は、水平帰線区間または垂直帰線区間において、複数のチャネルで、HDMI送信部から一方向に送信されてくる、オーディオデータや制御データに対応する差動信号を受信する。
【0117】
すなわち、HDMI受信部は、レシーバ82を有する。レシーバ82は、TMDSチャネル#0,#1,#2で、HDMI送信部から一方向に送信されてくる、画素データに対応する差動信号と、オーディオデータや制御データに対応する差動信号を受信する。このとき、レシーバ82は、HDMI送信部からTMDSクロックチャネルで送信されてくるピクセルクロックに同期して受信する。
【0118】
HDMIシステムの伝送チャネルには、画素データおよびオーディオデータを、シリアル伝送するための伝送チャネルとしての3つのTMDSチャネル#0〜#2と、ピクセルクロックを伝送する伝送チャネルとしてのTMDSクロックチャネルが含まれる。また、DDC(Display Data Channel)83やCECライン84と呼ばれる伝送チャネルがある。
【0119】
DDC83は、HDMI送信部が、HDMIケーブルを介して接続されたHDMI受信部から、E−EDID(Enhanced Extended Display Identification Data)を読み出すために使用される。DDC83は、HDMIケーブルに含まれる図示せぬ2本の信号線からなる。
【0120】
すなわち、HDMI受信部は、HDMIレシーバ82の他に、EDID ROM85を有している。EDID ROM85は、自身の性能(Configuration/capability)に関する性能情報であるE−EDIDを記憶している。HDMI送信部は、HDMIケーブルを介して接続されているHDMI受信部から、当該HDMI受信部のE−EDIDを、DDC83を介して読み出す。そして、その読み出したE−EDIDに基づき、例えば、HDMI受信部を有する電子機器が対応している画像のフォーマット(プロファイル)、例えば、RGB、YCbCr4:4:4、YCbCr4:2:2等を認識する。
【0121】
CECライン84は、HDMIケーブルに含まれる図示せぬ1本の信号線からなり、HDMI送信部とHDMI受信部との間で、制御用のデータの双方向通信を行うのに用いられる。双方向の通信は時分割で行われる。
【0122】
また、HDMIケーブルには、HPD(Hot Plug Detect)と呼ばれるピンに接続されるライン86が含まれている。ソース機器は、当該ライン86を利用して、シンク機器の接続を検出することができる。また、HDMIケーブルには、ソース機器からシンク機器に電源を供給するために用いられるライン87が含まれている。さらに、HDMIケーブルには、リザーブライン88が含まれている。
【0123】
図8は、CECライン(CECチャネル)で伝送されるデータのブロック構成を示す図である。CECラインでは、1ブロックが4.5m秒で伝送される構成とされている。データ伝送開始時には、スタートビットが配置され、それに続いて、ヘッダブロックが配置され、その後に、実際に伝送したいデータが含まれる任意の個数(n個)のデータブロックが配置される。
【0124】
図9は、ヘッダブロックのデータ構造例を示す図である。ヘッダブロックには、送信元の論理アドレス(ソースアドレス)と、送信先の論理アドレス(シンクアドレス)とが配置される。送信元の論理アドレスは、Initiatorに相当し、送信先の論理アドレスは、Destinationに相当する。
【0125】
一般的に、CECのメッセージは10ビットのデータが最大16個繋がった構成をとる。その10ビットの内、後ろの2ビットは図32に示したように最終ビットである旨を示すEOMビットと、認識したことを示すACKビットとからなる。従って、以下においては、10ビットのデータの内、前の8ビットを1バイトとして扱うこととして説明する。
【0126】
CECコマンドの先頭1バイトは、コマンドの送信元の論理アドレスが格納される4ビットと、コマンドの送信先の論理アドレスが格納される4ビットとからなる。図2に示したように、テレビジョン受像機200は一般的に論理アドレスとして0が指定され、機器制御装置800は論理アドレスとして5が指定される。またコマンドの送信方法としては、1つのデバイスから全てのデバイスに対して送信するブロードキャストと、1つのデバイスから特定の論理アドレスのデバイスへ対して送信するユニキャストとがある。
【0127】
以上、本開示の各実施形態に適用し得るAVシステム100Aの基本的な構成例について説明した。
【0128】
<2−2.第1の実施形態>
続いて、本開示の第1の実施形態について説明する。本開示の第1の実施形態においては、音声出力装置の一例としてのヘッドホン900と他の音声出力装置の一例としてのテレビジョン受像機200との間において機器制御装置800がオーディオ(音声)の出力先を容易に切り替える手法について詳細に説明する。
【0129】
図10は、機器制御装置800のCPU821が有する機能構成例を示す図である。図10に示すように、CPU821は、装着情報検出部8211と、出力制御部8212と、電源状態検出部8213と、電源制御部8214とを有している。なお、装着情報検出部8211、出力制御部8212、電源状態検出部8213および電源制御部8214は、実際には、CPU821がROM822から読み出したソフトウェアやデータをRAM823上に展開してソフトウェアを起動することにより実現される。
【0130】
装着情報検出部8211は、音声出力装置の一例としてのヘッドホン900の装着情報を検出する。ヘッドホン900から送信された装着情報が無線通信部818により受信され、無線通信部818により受信された装着情報が装着情報検出部8211により検出される。装着情報が無線信号によりヘッドホン900から送信された場合には、この無線信号が無線通信部818によりデジタル信号に変換される。
【0131】
出力制御部8212は、装着情報検出部8211の検出結果に応じて入力音声の出力先を音声出力装置の一例としてのヘッドホン900と他の音声出力装置の一例としてのテレビジョン受像機200との間で切り替える。入力音声は、例えば、HDMI端子801から入力されるオーディオ信号であり、例えば、ビデオレコーダ400からHDMI端子801を介して入力されるオーディオ信号である。
【0132】
例えば、出力制御部8212は、装着情報検出部8211によりヘッドホン900の装着が検出された場合には、入力音声の出力先がヘッドホン900となるように制御すればよい。ヘッドホン900の装着が検出された場合には、ユーザがヘッドホン900から出力されるオーディオを聴こうとしていると予想されるからである。
【0133】
例えば、出力制御部8212は、装着情報検出部8211によりヘッドホン900の装着が検出された場合には、HDMI端子801から入力されるオーディオ信号が無線通信部818から出力されるように制御すればよい。無線通信部818から出力されたオーディオ信号によるオーディオは、ヘッドホン900から出力され得る。
【0134】
かかる制御を行うために、例えば、出力制御部8212は、HDMI受信部807により受信されたオーディオ信号がHDMI送信部808により送信されるように制御すればよい。また、出力制御部8212は、HDMI受信部807により受信されたオーディオ信号が無線通信部818により出力されないように制御すればよい。このように制御されている状態は、システムオーディオモードオフの状態に相当する。
【0135】
一方、例えば、出力制御部8212は、装着情報検出部8211によりヘッドホン900の取り外しが検出された場合には、入力音声の出力先がテレビジョン受像機200となるように制御すればよい。ヘッドホン900の取り外しが検出された場合には、ユーザがテレビジョン受像機200から出力されるオーディオを聴こうとしていると予想されるからである。
【0136】
例えば、出力制御部8212は、装着情報検出部8211によりヘッドホン900の取り外しが検出された場合には、HDMI端子801から入力されるオーディオ信号がHDMI端子804から出力されるように制御すればよい。HDMI端子804から出力されたオーディオ信号によるオーディオは、テレビジョン受像機200のスピーカ219から出力され得る。
【0137】
かかる制御を行うために、例えば、出力制御部8212は、HDMI受信部807により受信されたオーディオ信号が無線通信部818によりヘッドホン900に送信されるように制御すればよい。また、出力制御部8212は、HDMI受信部807により受信されたオーディオ信号がHDMI送信部808により送信されないように制御すればよい。このように制御されている状態は、システムオーディオモードオンの状態に相当する。
【0138】
機器制御装置800が有するこのような機能によれば、音声出力装置の一例としてのヘッドホン900と他の音声出力装置の一例としてのテレビジョン受像機200との間において機器制御装置800がオーディオの出力先を容易に切り替えることができる。したがって、ユーザがオーディオの出力先の切り替えを行うために要する手間を低減することができる。
【0139】
なお、ヘッドホン900の装着が検出された場合には、ヘッドホン900のDAC920および音声増幅部930に電源を供給する必要が生じる。したがって、ヘッドホン900の装着が検出された場合であり、かつ、ヘッドホン900の電源が切れている場合には、ヘッドホン900の電源を入れるように制御してもよい。このような制御がなされれば、ユーザが電源を入れる手間を省略することができる。
【0140】
具体的な構成としては、電源状態検出部8213は、ヘッドホン900の電源状態を検出すればよい。また、電源制御部8214は、装着情報検出部8211によりヘッドホン900の装着が検出された場合であり、かつ、電源状態検出部8213によりヘッドホン900の電源が切れている状態が検出された場合に、ヘッドホン900の電源を入れるように制御すればよい。ヘッドホン900の電源を入れるための制御は、電源を入れる旨を示す電源制御信号を無線通信部818からヘッドホン900に出力させることにより実現される。
【0141】
同様に、ヘッドホン900の取り外しが検出された場合には、ヘッドホン900のDAC920および音声増幅部930に電源を供給する必要がなくなる。したがって、ヘッドホン900の取り外しが検出された場合であり、かつ、ヘッドホン900の電源が入っている場合には、ヘッドホン900の電源を切断するように制御してもよい。このような制御がなされれば、ユーザが電源を切断する手間を省略することができる。
【0142】
具体的な構成としては、電源状態検出部8213は、ヘッドホン900の電源状態を検出すればよい。また、電源制御部8214は、装着情報検出部8211によりヘッドホン900の取り外しが検出された場合であり、かつ、電源状態検出部8213によりヘッドホン900の電源が入っている状態が検出された場合に、ヘッドホン900の電源を切るように制御すればよい。ヘッドホン900の電源を切るための制御は、電源を切る旨を示す電源制御信号を無線通信部818からヘッドホン900に出力させることにより実現される。
【0143】
図11は、ヘッドホン900の装着検出時におけるAVシステム100Aの動作例を示すシーケンス図である。このシーケンス図により示される動作例は、主に、機器制御装置800とテレビジョン受像機200との間で送受信されるデータに基づいてなされる動作の例を示しており、HDMI規格に従ってなされ得る。図11に示すように、テレビジョン受像機200により再生されたオーディオの出力先がテレビジョン受像機200となるように機器制御装置800により制御されている(機器制御装置800の状態がシステムオーディオモードオフの状態にある)とする。かかる場合、テレビジョン受像機200のCPU231により音声増幅回路218はミューティングオフ状態とされている(ステップS11)。また、機器制御装置800の出力制御部8212により無線通信部818はミューティングオン状態とされている。
【0144】
ここで、機器制御装置800の装着情報検出部8211によりヘッドホン900の装着が検出されると(ステップS12)、出力制御部8212は、メッセージ<Set System Audio Mode>[On]をテレビジョン受像機200にユニキャストにより送信する(ステップS13)。出力制御部8212は、無線通信部818をミューティングオフ状態とする。
【0145】
出力制御部8212は、当該メッセージに対するAckやメッセージ<Feature Abort>などの返答がテレビジョン受像機200からなされるか否かを監視する。なお、HDMI規格では、受信メッセージを受け付けることができる場合に(受信メッセージのコマンドに対応している場合に)Ackを返信し、受信メッセージを受け付けることができない場合に(受信メッセージのコマンドに対応していない場合に)メッセージ<Feature Abort>を返信するように定義されている。ここでは、テレビジョン受像機200は、「System Audio Control」に対応している場合にはAckを返信し、「System Audio Control」に対応していない場合には<Feature Abort>を返信する。
【0146】
出力制御部8212は、例えば、テレビジョン受像機200からAckが返信された場合には、メッセージ<Request Active Source>をブロードキャストにより送信する(ステップS14)。出力制御部8212は、テレビジョン受像機200からブロードキャストにより送信されるメッセージ<Active Source>に基づいて(ステップS15)、オーディオ信号の入力をHDMI端子804またはTV専用端子(光入力端子805またはアナログオーディオ入力端子811)に切り替える。なお、既に把握されているActive Source情報を利用する場合には、出力制御部8212は、ステップS14およびステップS15は、行われなくてもよい。
【0147】
また、出力制御部8212は、例えば、テレビジョン受像機200からAckが返信された場合には、メッセージ<Set System Audio Mode>[On]をブロードキャストにより送信し(ステップS16)、機器制御装置800の状態をシステムオーディオモードオンの状態に切り替える。テレビジョン受像機200のCPU231は、当該メッセージが受信されると、ミューティングオン状態とする(音声増幅回路218をミューティングオン状態とする)(ステップS17)。ミューティングオン状態になると、テレビジョン受像機200のスピーカ219からオーディオが出力されなくなる。
【0148】
図12は、ヘッドホン900の装着検出時における機器制御装置800の動作例を示すフローチャートである。このフローチャートにより示される動作例は、主に、機器制御装置800とヘッドホン900との間で送受信されるデータに基づいてなされる動作の例を示している。図12に示すように、テレビジョン受像機200により再生されたオーディオの出力先がテレビジョン受像機200となるように機器制御装置800により制御されている(機器制御装置800の状態がシステムオーディオモードオフの状態にある)とする。かかる場合、テレビジョン受像機200のCPU231により音声増幅回路218はミューティングオフ状態とされている。また、機器制御装置800の出力制御部8212により無線通信部818はミューティングオン状態とされている。
【0149】
ここで、機器制御装置800の装着情報検出部8211によりヘッドホン900の装着が検出されると、電源状態検出部8213は、機器制御装置800の電源がオフか否かを判定する(ステップS21)。電源制御部8214は、電源状態検出部8213により機器制御装置800の電源がオフであると判定された場合(ステップS21で「YES」)、機器制御装置800の電源をオンにするように制御し(ステップS22)、ステップS23に進む。電源制御部8214は、電源状態検出部8213により機器制御装置800の電源がオンであると判定された場合(ステップS21で「NO」)、ステップS23に進む。なお、機器制御装置800の電源がオフである場合とは、例えば、機器制御装置800がstandby状態である場合を意味する。
【0150】
出力制御部8212は、オーディオの出力先をヘッドホン900に切り替える(ステップS23)。より詳細には、出力制御部8212は、機器制御装置800の状態をシステムオーディオモードオンの状態に切り替える。システムオーディオモードオンの状態では、出力制御部8212は、無線通信部818をミューティングオフ状態とする。また、出力制御部8212は、オーディオ信号の入力をHDMI端子804またはTV専用端子(光入力端子805またはアナログオーディオ入力端子811)に切り替える。さらに、出力制御部8212は、テレビジョン受像機200の音声増幅回路218をミューティングオン状態とするように制御する。
【0151】
図13は、ヘッドホン900の取り外し検出時におけるAVシステム100Aの動作例を示すシーケンス図である。このシーケンス図により示される動作例は、主に、機器制御装置800とテレビジョン受像機200との間で送受信されるデータに基づいてなされる動作の例を示しており、HDMI規格に従ってなされ得る。図13に示すように、テレビジョン受像機200により再生されたオーディオの出力先がヘッドホン900となるように機器制御装置800により制御されている(機器制御装置800の状態がシステムオーディオモードオンの状態にある)とする。かかる場合、テレビジョン受像機200のCPU231により音声増幅回路218はミューティングオン状態とされている(ステップS31)。また、機器制御装置800の出力制御部8212により無線通信部818はミューティングオフ状態とされている。
【0152】
ここで、機器制御装置800の装着情報検出部8211によりヘッドホン900の取り外しが検出されると(ステップS32)、出力制御部8212は、機器制御装置800の状態をシステムオーディオモードオフの状態に切り替え、メッセージ<Set System Audio Mode>[Off]をブロードキャストにより送信する(ステップS33)。システムオーディオモードオンの状態では、出力制御部8212は、無線通信部818をミューティングオン状態とする。
【0153】
テレビジョン受像機200のCPU231は、当該メッセージが受信されると、ミューティングオフ状態とする(音声増幅回路218をミューティングオフ状態とする)(ステップS34)。ミューティングオフ状態になると、テレビジョン受像機200のスピーカ219からオーディオが出力されるようになる。
【0154】
図14は、ヘッドホン900の取り外し装着検出時における機器制御装置800の動作例を示すフローチャートである。このフローチャートにより示される動作例は、主に、機器制御装置800とヘッドホン900との間で送受信されるデータに基づいてなされる動作の例を示している。図14に示すように、テレビジョン受像機200により再生されたオーディオの出力先がヘッドホン900となるように機器制御装置800により制御されている(機器制御装置800の状態がシステムオーディオモードオンの状態にある)とする。かかる場合、テレビジョン受像機200のCPU231により音声増幅回路218はミューティングオフ状態とされている。また、機器制御装置800の出力制御部8212により無線通信部818はミューティングオン状態とされている。
【0155】
ここで、機器制御装置800の装着情報検出部8211によりヘッドホン900の取り外しが検出されると、電源状態検出部8213は、機器制御装置800の電源がオンか否かを判定する(ステップS41)。電源制御部8214は、電源状態検出部8213により機器制御装置800の電源がオンであると判定された場合(ステップS41で「YES」)、機器制御装置800の電源をオフにするように制御し(ステップS42)、ステップS43に進む。電源制御部8214は、電源状態検出部8213により機器制御装置800の電源がオフであると判定された場合(ステップS41で「NO」)、ステップS43に進む。
【0156】
出力制御部8212は、オーディオの出力先をテレビジョン受像機200に切り替える(ステップS43)。より詳細には、出力制御部8212は、機器制御装置800の状態をシステムオーディオモードオフの状態に切り替える。システムオーディオモードオフの状態では、出力制御部8212は、無線通信部818をミューティングオン状態とする。また、出力制御部8212は、テレビジョン受像機200の音声増幅回路218をミューティングオフ状態とするように制御する。
【0157】
以上に説明したように、本開示の第1の実施形態によれば、音声出力装置の一例としてのヘッドホン900と他の音声出力装置の一例としての機器制御装置800との間においてオーディオの出力先を容易に切り替えることが可能となる。より詳細には、ユーザによるヘッドホン900の装着動作またはヘッドホン900の取り外し動作に基づいて、オーディオの出力先を切り替えることができるため、ユーザの利便性が向上される。
【0158】
ワイヤレスヘッドホンは、従来においても存在しているが、音声入力としてSPDIFまたはアナログ入力を採用しており、他の機器との間における制御信号が特に設けられていないため、他の機器との連携動作ができなかった。ワイヤレスヘッドホンにおける音声信号に対するデコードも、SPDIFで伝送される音声信号に対するデコードに限られていた。また、従来からHDMI−CECに対応したホームシアターが存在しているが、音声出力の切り替えは、リモートコントローラまたは機器本体の釦操作を必要としていた。
【0159】
本開示の第1の実施形態では、HDMI−CECに対応している。より詳細には、HDMI−LLC発行のHDMI規格書「High−Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4」に記載のある「System Audio Control」に対応している。そのため、SPDIFやアナログ入力を採用する場合とは異なり、音声出力をホームシアターシステムのように簡単にヘッドホン900側から切り替えることができる。また、ヘッドホン900に取り付けられた装着検出スイッチによりユーザの動作を検出して音声出力の切り替えを実現しているため、操作性が向上している。
【0160】
また、機器制御装置800は、HDMI−CECのAudio Systemの機能を有しているため、テレビ視聴時に使用するテレビジョン受像機200のリモートコントローラに対する操作により、テレビジョン受像機200およびヘッドホン900の音量調整、消音調整などを行うことが可能となる。また、入力切り替え連動、電源連動、その他CECを使った様々な連携動作が可能となる。入力切り替え連動、電源連動などの機能については後に説明する。
【0161】
<2−3.第2〜第3の実施形態の概要>
続いて、第2〜第3の実施形態の概要について説明する。本開示の第2〜第3の実施形態の概要においては、機器制御装置により取得可能な論理アドレスが他の機器(例えば、AVアンプ)により既に取得されている場合について説明する。
【0162】
図15は、本開示の第2〜第3の実施形態に係るAVシステム(機器制御装置800の接続後)を説明するための図である。図15に示すように、このAVシステム100Aは、テレビジョン受像機200と、AVアンプ300と、ビデオレコーダ400とを有している。ビデオレコーダ400は、HDMIのソース機器を構成している。AVアンプ300はHDMIのリピータ機器を構成している。テレビジョン受像機200は、HDMIのシンク機器を構成している。ビデオレコーダ400は、それぞれDVDなどのビデオディスクやハードディスクなどを記録媒体として使って、ビデオデータ(AVコンテンツ)の記録を行う機器である。
【0163】
AVアンプ300は、CEC対応機器であり、HDMI端子301,302,303,304と、光入力端子305とを備えている。このAVアンプ300には、複数のスピーカで構成されているスピーカ群350が接続されており、AVアンプ300で再生処理したオーディオ信号をスピーカ群350から出力させる構成としてある。このスピーカ群350は、例えば、5.1チャンネルのサラウンドを実現する、聴取者の正面、右前方、左前方、右後方、左後方に位置するスピーカ、および低音出力用サブウーファスピーカで構成されている。AVアンプ300と各スピーカとは別体で構成させてもよいが、例えばテレビジョン受像機を載置するラック内に、AVアンプと各スピーカ(少なくともフロント側のスピーカ)を収納させた構成でもよい。
【0164】
テレビジョン受像機200およびAVアンプ300は、HDMIケーブル701および光ケーブル702を介して接続されている。すなわち、HDMIケーブル701の一端はテレビジョン受像機200のHDMI端子201に接続され、その他端はAVアンプ300のHDMI端子304に接続されている。また、光ケーブル702の一端はテレビジョン受像機200の光出力端子203に接続され、その他端はAVアンプ300の光入力端子305に接続されている。
【0165】
また、AVアンプ300およびビデオレコーダ400は、HDMIケーブル703を介して接続されている。すなわち、HDMIケーブル703の一端はAVアンプ300のHDMI端子301に接続され、その他端はビデオレコーダ400のHDMI端子401に接続されている。
【0166】
図15に示すAVシステム100B1において、各機器の物理アドレス(Physical Address)およびCEC論理アドレス(Logical Address)の取得は、例えば、以下のように行われる。
【0167】
すなわち、テレビジョン受像機200(物理アドレスは[0000]、CEC論理アドレスは{0})にHDMIケーブル701を介してAVアンプ300が接続されるとき、AVアンプ300はHDMI制御プロトコルを使用して、テレビジョン受像機200から物理アドレス[1000]を取得する。
【0168】
上記したように、CEC対応機器は、HDMI接続時に、論理アドレスを取得するように規定されている。また、上記したように、CEC対応機器は、この論理アドレスを用いて、メッセージの送受信を行う。
【0169】
AVアンプ300は、上述したように、CEC対応機器である。AVアンプ300は、図2のテーブルに基づいて、「Audio System」として論理アドレス{5}を決定する。この場合、AVアンプ300は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{5}を持つ機器が存在しないことを認識した後に、当該論理アドレス{5}を自身の論理アドレスとして決定する。そして、AVアンプ300は、CEC制御プロトコルの<Report Physical Address>により、物理アドレス[1000]は、CEC対応機器{5}であることを、テレビジョン受像機200に通知する。
【0170】
また、AVアンプ300にHDMIケーブル703を介してビデオレコーダ400が接続されるとき、ビデオレコーダ400は、HDMI制御プロトコルを使用して、AVアンプ300から物理アドレス[1100]を取得する。
【0171】
ビデオレコーダ400は、上述したように、CEC対応機器である。ビデオレコーダ400は、図2のテーブルに基づいて、「Recording Device」として論理アドレス{1}を決定する。この場合、ビデオレコーダ400は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{1}を持つ機器が存在しないことを認識した後に、当該論理アドレス{1}を自身の論理アドレスとして決定する。そして、ビデオレコーダ400は、CEC制御プロトコルの<Report Physical Address>により、物理アドレス[1100]は、CEC対応機器{1}であることを、テレビジョン受像機200およびAVアンプ300に通知する。
【0172】
(AVアンプの構成)
図16は、AVシステム100B1を構成するAVアンプ300(リピータ機器)の構成例を示すブロック図である。図16に示すように、AVアンプ300は、HDMI端子301〜304と、光入力端子305と、HDMIスイッチャ306と、HDMI受信部307と、HDMI送信部308と、変換部310とを有する。また、AVアンプ300は、アナログオーディオ入力端子311と、アンテナ端子312と、FMチューナ313と、セレクタ314と、A/D変換器315と、セレクタ316と、DSP(Digital Signal Processor)317とを有する。さらに、AVアンプ300は、オーディオ増幅回路318と、オーディオ出力端子319a〜319fと、内部バス320と、CPU321と、ROM322と、RAM323とを有している。
【0173】
CPU321は、AVアンプ300の各部の動作を制御する。ROM322は、制御ソフトウェアの格納およびデータの保管を行う。RAM323は、CPU321のワークエリア等を構成する。CPU321は、ROM322から読み出したソフトウェアやデータをRAM323上に展開してソフトウェアを起動し、AVアンプ300の各部を制御する。CPU321、ROM322およびRAM323は、内部バス320に接続されている。なお、CPU321、ROM322およびRAM323は、ワンチップのマイクロコンピュータ(ワンチップマイコン)であってもよい。
【0174】
CPU321には、操作部324および表示部325が接続されている。これら操作部324および表示部325は、ユーザインタフェースを構成している。操作部324により、ユーザがAVアンプ300の出力オーディオの選択、FMチューナ313の選局、動作設定等を行うことができる。ユーザは、この操作部324により、システムオーディオモードのオン/オフ等を設定できる。
【0175】
この操作部324は、AVアンプ300の図示しない筐体に配置されたキー、釦、ダイアル、リモートコントロール信号送受信部等で構成される。表示部325は、AVアンプ300の動作状態、ユーザの操作状態等を表示し、蛍光表示管やLCD(Liquid Crystal Display)等で構成される。
【0176】
光入力端子305は、光ケーブルを通じてデジタル光信号を入力する端子である。変換部310は、光入力端子305に入力されたデジタル光信号から、オーディオ信号のサンプリング周波数と同じ周波数(例えば、44.1kHz)を持つクロックLRCK、サンプリング周波数の例えば512倍あるいは256倍のマスタークロックMCKと、クロックLRCKの1周期毎に存在するそれぞれ24ビットの左右のオーディオデータLDATA,RDATAと、データの各ビットに同期したビットクロックBCKを生成して、セレクタ316に供給する。
【0177】
アナログオーディオ入力端子311は、外部機器で得られる左右のアナログオーディオ信号を入力する端子である。アンテナ端子312は、FM受信アンテナ(図示しない)で受信されたFM放送信号を入力する端子である。FMチューナ313は、アンテナ端子312に入力されたFM放送信号(ラジオ放送信号)を処理して、ユーザの選択チャネルに対応した左右のアナログオーディオ信号を出力する。セレクタ314は、アナログオーディオ入力端子311に入力されたアナログオーディオ信号またはチューナ313から出力されたアナログオーディオ信号を選択的に取り出す。A/D変換器315は、セレクタ314で取り出されたアナログオーディオ信号をデジタルのオーディオデータに変換してセレクタ316に供給する。
【0178】
HDMIスイッチャ306は、HDMI端子301〜303をHDMI受信部307に選択的に接続する。HDMI受信部307は、HDMIスイッチャ306を介して、HDMI端子301〜303のいずれかに選択的に接続されている。このHDMI受信部307は、HDMIに準拠した通信により、HDMI端子301〜303に接続されている外部機器(ソース機器)から一方向に送信されてくる映像とオーディオのデータを受信する。
【0179】
HDMI受信部307は、オーディオデータをセレクタ316に供給すると共に、映像とオーディオのデータをHDMI送信部308に供給する。HDMI送信部308は、HDMIに準拠した通信により、HDMI受信部307から供給されたベースバンドの映像とオーディオのデータをHDMI端子304から送出する。これにより、AVアンプ300はリピータ機能を発揮する。HDMI受信部307およびHDMI送信部308の詳細は後述する。
【0180】
セレクタ316は、HDMI受信部307から供給されるオーディオデータ、変換部310から供給されるオーディオデータまたはA/D変換器315から供給されるオーディオデータを選択的に取り出し、DSP317に供給する。
【0181】
DSP317は、セレクタ316で得られたオーディオデータを処理し、サラウンドオーディオを実現するための各チャネルのオーディオデータを生成する処理、所定の音場特性や音響特性を付与する処理、デジタル信号をアナログ信号に変換する処理等を行う。例えば、DSP317は、5.1チャンネルサラウンドオーディオの音場処理を行うことができる他、2チャンネルオーディオなどの他のモードとすることも可能である。オーディオ増幅回路318は、DSP317から出力されるフロントレフトオーディオ信号SFL、フロントライトオーディオ信号SFR、フロントセンタオーディオ信号SFCと、リアレフトオーディオ信号SRL、リアライトオーディオ信号SRRおよびサブウーファオーディオ信号SSWを増幅して、オーディオ出力端子319a〜319fに出力する。
【0182】
なお、図示は省略しているが、オーディオ出力端子319a〜319fには、スピーカ群350を構成する各スピーカが接続されている。即ち、フロントレフトスピーカ、フロントライトスピーカ、フロントセンタースピーカ、リアレフトスピーカ、リアライトスピーカおよびサブウーファスピーカが接続されている。但し、DSP317での仮想音像定位処理などで、これより少ない数のスピーカで、サラウンドオーディオが再生されるようにしてもよい。
【0183】
(AVアンプの動作)
続いて、図16に示すAVアンプ300の動作を簡単に説明する。HDMI受信部307では、HDMIケーブルを介してHDMI端子301〜303に入力されるベースバンドの映像およびオーディオのデータが得られる。この映像およびオーディオデータは、HDMI送信部308に供給され、HDMI端子304に接続されたHDMIケーブルに送出される。
【0184】
また、HDMI受信部307で得られるオーディオデータは、セレクタ316に供給される。セレクタ316では、HDMI受信部307から供給されるオーディオデータ、変換部310から供給されるオーディオデータまたはA/D変換器315から供給されるオーディオデータが選択的に取り出され、DSP317に供給される。
【0185】
DSP317では、オーディオデータに対して、5.1チャンネルサラウンドを実現するための各チャネルのオーディオデータを生成する処理、所定の音場特性を付与する処理、デジタル信号をアナログ信号に変換する処理等の必要な処理が施される。DSP317から出力される各チャネルのオーディオ信号はオーディオ増幅回路318を介してオーディオ出力端子319a〜319fに出力される。
【0186】
例えば、図15に示すAVシステム100B1において、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組の視聴を行う場合であって、AVアンプ300がシステムオーディオモードオンの状態にあるときには、以下のような動作となる。すなわち、セレクタ316では変換部310からのオーディオデータが取り出される。これにより、オーディオ出力端子319a〜319fには、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組のオーディオデータに係る各チャネルのオーディオ信号が出力される。そのため、AVアンプ300に接続されているスピーカ群350からは、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組のオーディオが出力される。
【0187】
なお、テレビジョン受像機200のデジタルチューナ211で選局された番組の視聴を行う場合であって、AVアンプ300がシステムオーディオモードオフの状態にあるときにはオーディオ増幅回路318がミューティングオン状態とされる。従って、オーディオ増幅回路318からオーディオ出力端子319a〜319fにオーディオ信号は供給されない。
【0188】
また、例えば、図15に示すAVシステム100B1において、ビデオレコーダ400からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合であって、AVアンプ300がシステムオーディオモードオンの状態にあるときには、以下のような動作となる。すなわち、HDMIスイッチャ306によりHDMI端子301がHDMI受信部307に接続される。また、セレクタ316ではHDMI受信部307からのオーディオデータが取り出される。これにより、オーディオ出力端子319a〜319fには、ビデオレコーダ400からのオーディオデータに係る各チャネルのオーディオ信号が出力される。そのため、AVアンプ300に接続されているスピーカ群350からは、ビデオレコーダ400からのオーディオデータによるオーディオが出力される。
【0189】
なお、ビデオレコーダ400からの映像データ、オーディオデータによる画像、オーディオの視聴を行う場合であって、AVアンプ300がシステムオーディオモードオフの状態にあるときには、オーディオ増幅回路318がミューティングオン状態とされ、オーディオ増幅回路318からオーディオ出力端子319a〜319fにオーディオ信号は供給されない。
【0190】
(本実施形態によるAVシステムの構成例)
図17は、本開示の第2〜第3の実施形態に係るAVシステム(機器制御装置800の接続後)を説明するための図である。図17に示すように、図15に示したAVシステム100B1に機器制御装置800を接続する場合を想定する。AVアンプ300(物理アドレスは[1000]、CEC論理アドレスは{5})にHDMIケーブル707を介して機器制御装置800が接続されるとき、機器制御装置800はHDMI制御プロトコルを使用して、AVアンプ300から物理アドレス[1200]を取得する。
【0191】
機器制御装置800は、上述したように、CEC対応機器である。機器制御装置800は、図2のテーブルに基づいて、「Audio System」として論理アドレス{5}を取得しようとする。この場合、機器制御装置800は、CEC制御プロトコルの<Polling Message>で他の機器に、この論理アドレス{5}を持つ機器が存在しないことを確認する必要がある。しかし、この論理アドレス{5}は、AVアンプ300により既に取得されているため、AVアンプ300がこの論理アドレス{5}を既に持っている。
【0192】
したがって、機器制御装置800は、当該論理アドレス{5}を自身の論理アドレスとして決定することができないため、当該論理アドレス{5}を用いて動作することができない。すなわち、機器制御装置800は、「Audio System」として動作することができない。
【0193】
機器制御装置800は、論理アドレス{5}を取得することができない代わりに、論理アドレス{15}を取得することになってしまう。この流れについて説明すると、以下の通りとなる。すなわち、HDMI−CEC規格では、AVシステムに接続される機器は、有効な物理アドレスを取得したとき(例えば、「F.F.F.F」などは無効な物理アドレス)、<Polling Message>を使用して論理アドレスを取得する動作を行う。機器は、例えば、取得しようとする論理アドレスをInitiatorに設定し、この論理アドレスと同一の論理アドレスをDestinationに設定して、論理アドレス取得を試みる。この<Polling Message>に対して他の機器からACKが返信された場合には、その論理アドレスが既に取得されていると判断する。そして、機器は、論理アドレス{1}→{2}→・・・のように順次論理アドレスを変更しながら、空いている論理アドレス(すなわち、ACKが返信されない論理アドレス)を取得する動作を行う。
【0194】
機器は、以前に取得した論理アドレスがある場合には、その論理アドレスから順に一巡し、全ての取得可能な論理アドレスの取得を試みても空きが見つからなかった場合は、論理アドレス{15}を保持する。上記した場合のように、「Audio System」がAVアンプ300により取得されている状態で、「Audio System」としての機器制御装置800をAVシステム100B1に追加しようとする場合、機器制御装置800は「Initiator」および「Destination」の各々を{5}および{5}として<Polling Message>を送信するが、そのメッセージに対してAVアンプ300がACKを返すため、機器制御装置800は論理アドレス{15}を取得することとなり、「Audio System」としての動作はできなくなる。
【0195】
このように、既にAVアンプなどを使用している環境においては、機器制御装置800をHDMI−CECシステム(CEC接続系)に追加して使用することができない。これは、HDMI−LLC発行のHDMI規格書「High−Definition Multimedia Interface Specification Version 1.4」に記載されている通り、CECとして機器ごとに取得可能な論理アドレスは一意に決められており、「Audio System」に対応する論理アドレスは1つしか存在しないためである。
【0196】
そこで、第2〜第3の実施形態では、例えば、図17に示した場合のように、機器制御装置800が取得可能な論理アドレスを既に他の機器が持っている場合であっても、AVシステム100B1に有効に追加することが可能な機器制御装置800を提案する。以下、第2の実施形態から順に説明する。
【0197】
<2−4.第2の実施形態>
まず、本開示の第2の実施形態について説明する。本開示の第2の実施形態においては、機器制御装置800の動作モードとして、第1の論理アドレスを用いる第1の音声出力モード(MODE1)と第2の論理アドレスを用いる第2の音声出力モード(MODE2)との2つの動作モードを設ける手法について詳細に説明する。第2の音声出力モード(MODE2)は、第1の音声出力モード(MODE1)よりも機能が制限されたモードである。機器制御装置800のCPU821は、これらの2つのモードのいずれかに従ってヘッドホン900からの音声出力を制御する。なお、以下の説明において、機器制御装置800の動作モードの例として、CEC機器としての動作モード(以下、「CEC動作モード」と言う場合もある。)を使用する。
【0198】
図18は、第1の音声出力モード(MODE1)および第2の音声出力モード(MODE2)の各モードにおいて発揮される機能例を説明するための図である。図18に示すように、機器制御装置800のCEC動作モードとして、第1の音声出力モード(MODE1)の他に、第2の音声出力モード(MODE2)が設けられる。機器制御装置800のCEC動作モードとして「OFF=CEC非対応モード」も設けられている。図18には、第1の音声出力モード(MODE1)の例として「システムオーディオモード」が挙げられ、第2の音声出力モード(MODE2)の例として「ピュアスイッチモード」が挙げられている。
【0199】
このシステムオーディオモードは、例えば、論理アドレス{5}を取得し、取得した論理アドレス{5}を用いて動作する場合のモードである。また、ピュアスイッチモードは、例えば、Pollingを行わずに論理アドレス{15}を取得し、取得した論理アドレス{15}を用いて動作する場合のモードである。論理アドレス{15}は、図2に示したように、「Unregistered」に相当する。以下では、システムオーディオモードを第1の音声出力モードの例とし、ピュアスイッチモードを第2の音声出力モードの例として説明する。図18に示すように、システムオーディオモードでは対応しているが、ピュアスイッチモードでは対応していない機能が存在する。
【0200】
このように、論理アドレス{5}が既に他の機器(図17に示した例ではAVアンプ300)により取得されてしまっている場合であっても、論理アドレス{15}を取得し、取得した論理アドレス{15}を用いて動作することができる。機器制御装置800は、論理アドレス{15}を用いてピュアスイッチモードとして動作した場合には、論理アドレス{5}を用いてシステムオーディオモードとして動作した場合と比べて機能が制限される。
【0201】
具体的には、図18に示すように、例えば、ピュアスイッチモードは「System Audio Control」機能に対応していないため、機器制御装置800は、ピュアスイッチモードにおいてシステムオーディオモードとして動作することができない。また、例えば、ピュアスイッチモードは「Audio Return Channel」機能に対応していないため、機器制御装置800は、ピュアスイッチモードにおいてARC信号を使用して動作することができない。
【0202】
一方、例えば、ピュアスイッチモードは「Routing Control」機能に対応しているため、機器制御装置800は、ピュアスイッチモードにおいて、Upstream側の機器(機器制御装置800のHDMI端子801,802,803に接続される機器)からの信号入力を<Active Source>機器に連動して切り替えることができる(入力切り替え連動機能を有する)。また、例えば、ピュアスイッチモードは「System Standby」機能に対応しているため、電源連動が可能である(例えば、テレビジョン受像機200の電源OFFに連動して機器制御装置800の電源OFFを行うことが可能である)。
【0203】
以上において説明したように、論理アドレス{15}を用いたCEC動作モードであるピュアスイッチモードにおいては、システムオーディオモードとして動作することができない。しかしながら、ピュアスイッチモードにおいても、例えば、ヘッドホン900からの音声出力を制御することができる。以下、ピュアスイッチモードにおいてヘッドホン900からの音声出力を制御する手法について、図19および図20を参照しながら説明する。
【0204】
図19は、第1の音声出力モードの例としてのシステムオーディオモードにおける動作例を説明するための図である。図19に示したように、例えば、機器制御装置800のCEC動作モードがシステムオーディオモードである場合に、第1の外部機器の一例としてのビデオプレーヤ500からHDMI端子802を介して入力データが機器制御装置800に入力されたとする。入力データには、映像データとオーディオデータとが含まれている。システムオーディオモードは、上記したように入力切り替え連動機能に対応しているため、システムオーディオモードでは、機器制御装置800のHDMI端子801,802,803のいずれにビデオプレーヤ500が接続されていても信号入力をビデオプレーヤ500に切り替えることができる。
【0205】
システムオーディオモードでは、CPU821は、HDMI端子802を介してビデオプレーヤ500から入力される入力データからオーディオデータを分離してヘッドホン900に出力させることができる。オーディオデータは、CPU821の制御に従って、オーディオとして無線通信部818から出力される。ユーザは、ヘッドホン900を装着している場合には、このようにヘッドホン900から出力されたオーディオを聴くことができる。なお、CPU821が入力データからオーディオデータを分離できるか否かは、「System Audio Control」の状態により決定され得る。
【0206】
また、システムオーディオモードでは、CPU821は、HDMI端子802を介してビデオプレーヤ500から入力される入力データから映像データを分離してテレビジョン受像機200に出力させることができる。映像データは、CPU821の制御に従って、HDMI端子804を介してテレビジョン受像機200に出力される。また、HDMI端子201を介してテレビジョン受像機200に入力された映像データは、CPU231の制御に従って、映像としてテレビジョン受像機200の表示パネル216から出力される。ユーザは、このようにテレビジョン受像機200から出力された映像を閲覧することができる。
【0207】
図20は、第2の音声出力モードの例としてのピュアスイッチモードにおける動作例を説明するための図である。図20に示したように、例えば、機器制御装置800のCEC動作モードがピュアスイッチモードである場合に、第1の外部機器の一例としてのビデオプレーヤ500からHDMI端子802を介して入力データが機器制御装置800に入力されたとする。入力データには、映像データとオーディオデータとが含まれている。ピュアスイッチモードもシステムオーディオモードと同様に、入力切り替え連動機能に対応しているため、ピュアスイッチモードでは、機器制御装置800のHDMI端子801,802,803のいずれにビデオプレーヤ500が接続されていても信号入力をビデオプレーヤ500に切り替えることができる。
【0208】
しかし、ピュアスイッチモードでは、CPU821は、「System Audio Control」を利用して、HDMI端子802を介してビデオプレーヤ500から入力される入力データからオーディオデータを分離してヘッドホン900に出力させることができない。そこで、ピュアスイッチモードでは、CPU821は、機器制御装置800の電源状態により(機器制御装置800の電源がOFFの場合は)、HDMI端子804を介して入力データを、AVアンプ300を経由して第2の外部機器の一例としてのテレビジョン受像機200に転送するように制御する(図20に示した「映像データおよびオーディオデータA2)。また、CPU821は、機器制御装置800の電源状態により(機器制御装置800の電源がONの場合は)、ビデオプレーヤ500に対するEDIDを切り替え、ビデオプレーヤ500からの入力データからオーディオデータを分離し、分離して得たオーディオデータをヘッドホン900に再生させることが可能である(図20に示した「映像データおよびオーディオデータA1)。
【0209】
ユーザは、このようにテレビジョン受像機200から出力された映像を閲覧することができる。一方、機器制御装置800の電源がONの場合のように、HDMI端子201を介してテレビジョン受像機200に入力された入力データからは、CPU231の制御に従って、オーディオデータが分離され、分離されたオーディオデータが光出力端子203から出力されてもよい。なお、分離されたオーディオデータは、アナログ出力端子から出力されてもよい。ユーザは、ヘッドホン900を装着している場合には、このようにヘッドホン900から出力されたオーディオを聴くことができる。なお、テレビジョン受像機200は、AVアンプ300や機器制御装置800を経由したビデオプレーヤ500のオーディオ信号を入力データから分離して、光出力端子203やアナログ端子から出力してもよい。出力されたオーディオ信号は、機器制御装置800を介してヘッドホン900からオーディオとして出力されてもよい。
【0210】
CPU821は、機器制御装置800により分離されたビデオプレーヤ500のオーディオデータをヘッドホン900に出力させる。テレビジョン受像機200からは、デジタルチューナ211(内蔵チューナ)のオーディオデータが、例えば、光入力端子805を介して入力されてもよい。オーディオデータは、アナログオーディオ入力端子811を介して入力されてもよい。テレビジョン受像機200から再入力されるオーディオデータは、CPU821の制御に従って、オーディオとして無線通信部818から出力される。ユーザは、ヘッドホン900を装着している場合には、このようにヘッドホン900から出力されたデジタルチューナ211(内蔵チューナ)のオーディオを聴くことができる。
【0211】
以上、図19および図20を参照しながら説明したように、ピュアスイッチモードにおいても、例えば、ヘッドホン900からの音声出力を制御することができる。なお、例えば、機器制御装置800の操作部824には、第1のモード設定状態または第2のモード設定状態のユーザによる設定操作を検出する機能が備えられている。また、操作部824には、OFF状態のユーザによる設定操作を検出する機能が備えられている。この設定操作の検出の機能は、図5に示したモード切り替え用スイッチ8243により実現される。
【0212】
例えば、第1のモード設定状態は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE1」に合っている状態に相当し、第2のモード設定状態は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE2」に合っている状態に相当する。また、例えば、OFF状態は、モード切り替え用スイッチ8243が「OFF」に合っている状態に相当する。CPU821は、この設定操作に基づいてCEC動作モード(CEC非対応モード、システムオーディオモードまたはピュアスイッチモード)を決定することができる。
【0213】
図21は、本開示の第2の実施形態に係る機器制御装置800の動作例(Reset動作時)を示すフローチャートである。ここでは、図19に示したような機器制御装置800または図20に示したような機器制御装置800を想定する。図21に示すように、例えば、CPU821に対してRESETが掛かった場合、CPU821は、モード設定用変数CEC_MODEに「0」を設定する(ステップS51)。なお、CPU821に対してRESETが掛かった場合以外にステップS51の動作が開始されてもよい。また、ここでは初期値として「0」を設定することとしたが、初期値は「0」以外の値であってもよい。
【0214】
続いて、CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE1」に合っているか否かを判定する(ステップS52)。CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE1」に合っていると判定した場合には(ステップS52で「YES」)、CEC_MODEに「1」を設定し(ステップS53)、動作を終了する。なお、ここでは「MODE1」を示す値として「1」を設定することとしたが、「MODE1」を示す値は「1」以外の値であってもよい。一方、CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE1」に合っていないと判定した場合には(ステップS52で「NO」)、ステップS54に進む。
【0215】
続いて、CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE2」に合っているか否かを判定する(ステップS54)。CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE2」に合っていると判定した場合には(ステップS54で「YES」)、CEC_MODEに「2」を設定し(ステップS55)、動作を終了する。なお、ここでは「MODE2」を示す値として「2」を設定することとしたが、「MODE1」を示す値は「1」以外の値であってもよい。一方、CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE2」に合っていないと判定した場合には(ステップS54で「NO」)、動作を終了する。
【0216】
図22は、第2の実施形態に係る機器制御装置の動作例(論理アドレス取得時)を示すフローチャートである。ここでも、図19に示したような機器制御装置800または図20に示したような機器制御装置800を想定する。図22に示すように、例えば、CPU821は、有効な物理アドレスを取得した場合、論理アドレスの取得を開始する。まず、CPU821は、モード設定用変数CEC_MODEに「1」が設定されているか否かを判定する(ステップS61)。
【0217】
CPU821は、モード設定用変数CEC_MODEに「1」が設定されていると判定した場合(ステップS61で「YES」)、Polling動作を順次行い、論理アドレスを確定させ(ステップS62)、動作を終了する。より詳細には、このPolling動作において、CPU821は、論理アドレス{5}の割当状況をPollingにより検出し、論理アドレス{5}が未割当である場合、論理アドレス{5}を設定すればよい。例えば、図19に示したようなシステムでは、論理アドレス{5}が機器制御装置800以外の機器に割り当てられていないことが想定されるため、CPU821は、論理アドレス{5}を設定すればよい。
【0218】
また、CPU821は、論理アドレス{5}が割当済みである場合、順次にPolling動作を行い、論理アドレス{15}を確定させればよい。図20に示したようなシステムでは、論理アドレス{5}がAVアンプ300に割り当てられていることが想定されるため、CPU821は、順次にPolling動作を行い、論理アドレス{15}を確定させればよい。CPU821は、モード設定用変数CEC_MODEに「1」が設定されていないと判定した場合(ステップS61で「NO」)、ステップS63に進む。
【0219】
続いて、CPU821は、モード設定用変数CEC_MODEに「2」が設定されているか否かを判定する(ステップS63)。CPU821は、モード設定用変数CEC_MODEに「2」が設定されていると判定した場合(ステップS63で「YES」)、Polling動作を行わずに、論理アドレスを{15}に設定し(ステップS64)、動作を終了する。
【0220】
以上、図21および図22を参照しながら説明したように、CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE1」に合っている場合には、論理アドレス{5}を用いたシステムオーディオモードとしての動作を優先することができる。一方、CPU821は、モード切り替え用スイッチ8243が「MODE2」に合っている場合には、論理アドレス{15}を用いたシステムオーディオモードとしての動作を優先することができる。
【0221】
CPU821は、図21および図22に示したような手法により論理アドレスを設定した後は、設定した論理アドレスを用いて動作することができる。例えば、CPU821は、論理アドレス{5}を設定した場合には、論理アドレス{5}を用いてシステムオーディオモードとして動作することができる。また、CPU821は、論理アドレス{15}を設定した場合には、論理アドレス{15}を用いてピュアスイッチモードとして動作することができる。
【0222】
以上に説明したように、本開示の第2の実施形態によれば、例えば、論理アドレス{5}がAVアンプ300により取得されていても、ピュアスイッチモードとして機器制御装置800を動作させることができるため、AVシステムに機器制御装置800を有効に追加することができる。したがって、規定の論理アドレスが他の機器により取得されているか否かに関わらず、機器制御装置800をAVシステムに有効に追加することができる。
【0223】
なお、上記した例では、CPU821がモード切り替え用スイッチ8243に基づいてCEC動作モードを設定することとしたが、モード切り替え用スイッチ8243以外の情報に基づいてCEC動作モードが設定されてもよい。例えば、CPU821は、画面に表示されたメニューからユーザが選択したモードに基づいて、CEC動作モードを設定してもよい。この画面は、例えば、機器制御装置800の表示部825により表示されてもよい。
【0224】
<2−5.第3の実施形態>
続いて、本開示の第3の実施形態について説明する。本開示の第2の実施形態では、動作モードとしてシステムオーディオモード以外にピュアスイッチモードを設ける場合について説明した。上記したように、ピュアスイッチモードは「Routing Control」機能に対応しているため、機器制御装置800は、ピュアスイッチモードにおいてUpstream側の機器(機器制御装置800のHDMI端子801,802,803に接続される機器)からの信号入力を<Active Source>機器に連動して切り替えることができる。
【0225】
しかしながら、ピュアスイッチモードとして動作する場合、Downstream側の機器(機器制御装置800のHDMI端子804に接続される機器)からの<Active Source>メッセージに連動して信号入力を自動的に切り替えられない。したがって、ピュアスイッチモードとして動作している間に、Downstream側の機器に対する視聴操作がなされても、最後に選択されていたHDMI端子(HDMI端子801,802,803のいずれか)からTV専用端子(光入力端子805またはアナログオーディオ入力端子811)に音声入力が自動的に切り替わらない。TV専用端子に音声入力が切り替わらなければ、Downstream側の機器から機器制御装置800にオーディオデータが入力されず、ヘッドホン900から音声が出力されない。
【0226】
そこで、第3の実施形態においては、ピュアスイッチモードにおいて、Downstream側の機器から<Active Source>メッセージを受信した場合に、最後に選択されていたHDMI端子からTV専用端子に音声入力を自動的に切り替える手法について詳細に説明する。なお、Downstream側の機器の例として、テレビジョン受像機200を用いて説明する。
【0227】
図23は、本開示の第3の実施形態に係るAVシステムの動作例を示すシーケンス図である。このシーケンス図により示される動作例は、ピュアスイッチモードとして機器制御装置800が動作する場合の例を示している。ここで、例えば、ビデオプレーヤ500からの入力データの視聴が選択されているとする。この場合、音声入力としてはHDMI端子803が選択されている。
【0228】
図23に示すように、テレビジョン受像機200が視聴操作を受け付ける(ステップS71)。例えば、この視聴操作は、デジタルチューナ211による処理開始の操作などによりなされる。テレビジョン受像機200は、このような視聴操作を受け付けると、自身の物理アドレスを含んだ<Active Source>メッセージをブロードキャストにより送信する(ステップS72)。デジタルチューナ211による処理開始の操作がなされた場合には、物理アドレスとして[0000]が<Active Source>メッセージに含められる。
【0229】
HDMI端子804を介してテレビジョン受像機200から<Active Source>メッセージが入力されると、機器制御装置800のCPU821は、テレビジョン受像機200がソースとなったと判断し、音声入力を光入力端子805に切り替える(ステップS73)。なお、CPU821は、音声入力をアナログオーディオ入力端子811に切り替えてもよい。
【0230】
図24は、本開示の第3の実施形態に係るAVシステムを構成する機器制御装置800の動作例を示すフローチャートである。特に、図24は、図23に示した場合において、テレビジョン受像機200から<Active Source>メッセージを受信した後の機器制御装置800の動作の詳細を示している。
【0231】
図24に示したように、HDMI端子804を介してテレビジョン受像機200から<Active Source>メッセージが入力されると、CPU821は、機器制御装置800の電源がオンか否かを判定してもよい(ステップS81)。この場合、CPU821は、機器制御装置800の電源がオンであると判定した場合には(ステップS81で「YES」)、図23を用いて説明したように音声入力を光入力端子805に切り替える(ステップS82)。
【0232】
一方、CPU821は、機器制御装置800の電源がオフであると判定した場合には(ステップS81で「NO」)、音声入力を光入力端子805に切り替えずに、動作を終了してもよい。機器制御装置800の電源がオフの場合には、ヘッドホン900にテレビジョン受像機200のオーディオ信号を出力しなくてよいと考えられるからである。なお、CPU821は、機器制御装置800の電源がオフであると判定した場合、機器制御装置800の電源をオンにして、音声入力を光入力端子805に切り替えてもよい。
【0233】
以上に説明したように、本開示の第3の実施形態では、ピュアスイッチモードにおいて、Downstream側の機器から<Active Source>メッセージを受信した場合に、最後に選択されていたHDMI端子からTV専用端子に音声入力を自動的に切り替えることとした。したがって、ピュアスイッチモードにおいて、Downstream側の機器に対する視聴操作がなされた場合、Downstream側の機器から機器制御装置800にオーディオデータが自動的に入力されるようになり、ヘッドホン900から自動的に音声が出力されるようになる。これにより、ユーザによる切り替え操作を省略してユーザの利便性を向上させることができるという効果を奏することが期待される。
【0234】
<<3.むすび>>
以上説明したように、本開示の第1の実施形態によれば、音声出力装置の一例としてのヘッドホン900と他の音声出力装置の一例としての機器制御装置800との間においてオーディオの出力先を容易に切り替えることが可能となる。より詳細には、ユーザによるヘッドホン900の装着動作またはヘッドホン900の取り外し動作に基づいて、オーディオの出力先を切り替えることができるため、ユーザの利便性が向上される。
【0235】
また、本開示の第2の実施形態によれば、例えば、論理アドレス{5}がAVアンプ300により取得されていても、論理アドレス{15}を用いたピュアスイッチモードとして機器制御装置800を動作させることができるため、AVシステムに機器制御装置800を有効に追加することができる。したがって、規定の論理アドレスが他の機器により取得されているか否かに関わらず、機器制御装置800をAVシステムに有効に追加することができる。
【0236】
また、本開示の第3の実施形態によれば、ピュアスイッチモードにおいて、Downstream側の機器に対する視聴操作がなされた場合、Downstream側の機器から機器制御装置800にオーディオデータが自動的に入力されるようになる。したがって、ピュアスイッチモードにおいて、Downstream側の機器に対する視聴操作がなされた場合であっても、ヘッドホン900から自動的に音声が出力されるようになる。これにより、ユーザによる切り替え操作を省略してユーザの利便性を向上させることができるという効果を奏することが期待される。
【0237】
なお、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【0238】
また、本明細書のAVシステムの動作における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、AVシステムの動作における各ステップは、フローチャートとして記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0239】
また、機器制御装置800に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した機器制御装置800の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【0240】
また、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、
前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、
を備える、機器制御装置。
(2)
前記出力制御部は、前記装着情報検出部により前記音声出力装置の装着が検出された場合には、入力音声の出力先が前記音声出力装置となるように制御する、
前記(1)に記載の機器制御装置。
(3)
前記出力制御部は、前記装着情報検出部により前記音声出力装置の取り外しが検出された場合には、入力音声の出力先が前記他の音声出力装置となるよう制御する、
前記(1)または(2)に記載の機器制御装置。
(4)
前記機器制御装置は、
前記機器制御機器の電源状態を検出する電源状態検出部と、
前記装着情報検出部により前記音声出力装置の装着が検出された場合であり、かつ、前記電源状態検出部により前記機器制御機器の電源が切れている状態が検出された場合に、前記機器制御機器の電源を入れるように制御する電源制御部と、
をさらに備える、前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の機器制御装置。
(5)
前記電源制御部は、前記装着情報検出部により前記音声出力装置の取り外しが検出された場合であり、かつ、前記電源状態検出部により前記機器制御機器の電源が入っている状態が検出された場合に、前記機器制御機器の電源を切るように制御する、
前記(4)に記載の機器制御装置。
(6)
前記装着情報検出部は、前記音声出力装置から受信された無線信号により前記装着情報を検出する、
前記(1)〜(5)のいずれか一項に記載の機器制御装置。
(7)
前記機器制御装置は、複数のHDMI接続部を備え、
前記入力音声は、第1のHDMI接続部を介して入力され、前記入力音声が前記他の音声出力装置に出力される場合には、第2のHDMI接続部を介して出力される、
前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の機器制御装置。
(8)
音声出力装置の装着情報を検出することと、
検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替えることと、
を含む、機器制御方法。
(9)
コンピュータを、
音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、
前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、
を備える機器制御装置として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0241】
100A、100B1、100B2 AVシステム
800 機器制御装置
801、802、803 HDMI端子(第1の接続部)
804 HDMI端子(第2の接続部)
805 光入力端子(非HDMI接続部)
811 アナログオーディオ入力端子(非HDMI接続部)
818 無線通信部
821 CPU(制御部)
8211 装着情報検出部
8212 出力制御部
8213 電源状態検出部
8214 電源制御部
824 操作部
825 表示部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、
前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、
を備える、機器制御装置。
【請求項2】
前記出力制御部は、前記装着情報検出部により前記音声出力装置の装着が検出された場合には、入力音声の出力先が前記音声出力装置となるように制御する、
請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記装着情報検出部により前記音声出力装置の取り外しが検出された場合には、入力音声の出力先が前記他の音声出力装置となるよう制御する、
請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項4】
前記機器制御装置は、
前記機器制御機器の電源状態を検出する電源状態検出部と、
前記装着情報検出部により前記音声出力装置の装着が検出された場合であり、かつ、前記電源状態検出部により前記機器制御機器の電源が切れている状態が検出された場合に、前記機器制御機器の電源を入れるように制御する電源制御部と、
をさらに備える、請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項5】
前記電源制御部は、前記装着情報検出部により前記音声出力装置の取り外しが検出された場合であり、かつ、前記電源状態検出部により前記機器制御機器の電源が入っている状態が検出された場合に、前記機器制御機器の電源を切るように制御する、
請求項4に記載の機器制御装置。
【請求項6】
前記装着情報検出部は、前記音声出力装置から受信された無線信号により前記装着情報を検出する、
請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項7】
前記機器制御装置は、複数のHDMI接続部を備え、
前記入力音声は、第1のHDMI接続部を介して入力され、前記入力音声が前記他の音声出力装置に出力される場合には、第2のHDMI接続部を介して出力される、
請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項8】
音声出力装置の装着情報を検出することと、
検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替えることと、
を含む、機器制御方法。
【請求項9】
コンピュータを、
音声出力装置の装着情報を検出する装着情報検出部と、
前記装着情報検出部の検出結果に応じて入力音声の出力先を前記音声出力装置と他の音声出力装置との間で切り替える出力制御部と、
を備える機器制御装置として機能させるためのプログラム。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate


【公開番号】特開2013−51532(P2013−51532A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−188038(P2011−188038)
【出願日】平成23年8月30日(2011.8.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】