説明

機器制御装置

【課題】操作が簡単で、確実に制御情報を受信する
【解決手段】データ検出部61は、受信ユニットからのパルス信号の最初の立ち上がりタイミングをトリガとしてタイマ63とカウンタ64とをスタートさせるカタイマ/カウンタ制御部62を備えており、タイマ63はタイマ/カウンタ制御部62からのスタート信号により所定時間を計測し、カウンタ64は入力した受信ユニット34からのパルス信号をタイマ63が計測している所定期間、カウントする。タイマ/カウンタ制御部62は、リセット信号により、タイマ63による所定時間期間後に、タイマをリセットと共に、カウンタ64のカウント値をシステムバスに出力するようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の機器を遠隔的に制御する機器制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では内視鏡装置を用いた外科手術なども行われており、この内視鏡外科手術では、腹腔内を膨張させるために用いる気腹装置や手技を行うための処置装置であり、生体組織を切除、あるいは凝固する高周波焼灼装置などの手術機器を前述の装置に加えることによって、内視鏡で観察しながら各種処置が行える。
【0003】
また、これら複数の各種機器を備えた内視鏡手術システムにおいて、複数の装置を容易に操作、制御することができ、システムの操作力性を向上させるため、術者が滅菌域で各種機器の設定状態を確認するための表示手段として液晶パネルなどの表示パネルや、術者が滅菌域で操作し各種機器の機能または設定値を変更するための遠隔操作手段としてリモコン(リモートコントローラ)などの遠隔操作装置、さらには術者の指示に従って看護師等の補助者が非滅菌域で操作し各種機器の機能または設定値を変更するための各機器の操作スイッチをタッチパネルに設けた集中操作パネル、各種機器を音声で操作するためのマイク等を備えている。
【0004】
従来の内視鏡手術システムにおいて音声にて各種機器を操作する場合、術者は機器操作のためのコマンドを階層的に、しかも意図的に発生しなければならず、手技を進めていく上で使い勝手が悪い場合があった。
【0005】
そこで、例えば特開2003−5777号公報では、機器の状態を会話的な文言により音声入力するだけで対象機器を制御することのできる内視鏡手術システムを提案している。
【特許文献1】特開2003−5777号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のシステムのように、音声により術者が対象機器を遠隔的に制御する場合には、音声を音声認識処理にて認識する必要があるが、術者によっては十分認識できないことがあり、制御情報を確実かつ容易にシステムコントローラに伝達できない場合がある。
【0007】
また、集中操作パネルやリモコン等を用いて、制御情報をシステムコントローラに伝達するものもあるが、これらの集中操作パネルやリモコン上に設けられたスイッチは多岐に渡り、適切なスイッチを選択し操作しなければならず、煩雑である。
【0008】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、操作が簡単で、確実に制御情報を受信することのできる機器制御装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の機器制御装置は、
複数の機器を制御する制御手段と、
前記複数の機器が配置される空間の物理場を伝搬する、パルス状の伝播信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段が受信した前記パルス状の伝播信号をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段のカウント期間を規定するタイマ手段と、
前記カウント期間にカウントされた前記カウンタのカウント結果に基づき、前記複数の機器を制御するための制御情報を前記制御手段に送信する制御情報送信手段と
を備えて構成される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、操作が簡単で、確実に制御情報を受信することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施例について述べる。
【実施例1】
【0012】
図1ないし図12は本発明の実施例1に係わり、図1は内視鏡外科手術システムの全体構成を示す構成図、図2は図1の内視鏡外科手術システムの各機器の接続関係を示すブロック図、図3は図2のシステムコントローラの構成を示すブロック図、図4は図3のデータ検出部の構成を示すブロック図、図5は図3の携帯リモコンの外観を示す図、図6は図3の携帯リモコンの構成を示すブロック図、図7は図3のシステムコントローラの作用を説明するフローチャート、図8は図4のデータ検出部の各部のタイミングを示すタイミングチャート、図9は図3のデータ格納部に予め格納されているカウント値と該カウント値に対応する実行機能とからなるテーブルを示す図、図10は図4のデータ検出部での測定器間を設定するための設定画面を示す図、図11は図6の携帯リモコンの変形例の構成を示すブロック図、図12は図3のシステムコントローラの変形例の構成を示すブロック図である。
【0013】
図1及び図2に示すように、本実施例の内視鏡外科手術システムは、患者が横たわる手術用ベッド1の両側に配置した第1のカート2及び第2のカート3には複数の被制御装置である内視鏡周辺機器が搭載されている。
【0014】
前記第1のカート2には、内視鏡カメラ装置4、光源装置5、高周波焼灼装置(電気メス)6、気腹装置7、VTR8、第1モニタ9、集中表示パネル10、看護婦などが遠隔的に操作する集中操作パネル11及び、機器制御装置であるシステムコントローラ12が搭載されている。
【0015】
それぞれの機器は、図示しないシリアルインターフェイスケーブルで前記システムコントローラ12に接続されて、双方向の通信を行えるようになっている。
【0016】
また、内視鏡カメラ装置4には内視鏡カメラヘッド13が、光源装置5にはライトガイド14が接続されており、これら内視鏡カメラヘッド13、ライトガイド14は内視鏡15にそれぞれ接続されている。前記気腹装置7にはCO2ボンベ16が接続され、気腹装置7から患者に伸びた気腹チューブ17により、患者の腹腔内にCO2ガスが供給されるようになっている。
【0017】
一方、第2カート3には内視鏡カメラ装置18、光源装置19、超音波診断装置20、画像処理装置21、第2モニタ22、集中表示パネル10、及び中継ユニット23が搭載され、それぞれの内視鏡周辺機器は図示しないシリアルインターフェイスケーブルで前記中継ユニット23に接続されて、双方向の通信を行えるようになっている。
【0018】
また、内視鏡カメラ装置18には内視鏡カメラヘッド24が、光源装置19にはライトガイド25が接続されており、これら内視鏡カメラヘッド24、ライトガイド25は内視鏡26にそれぞれ接続されている。
【0019】
また、前記システムコントローラ12と前記中継ユニット23とはシステムインターフェイスケーブル27で接続されて双方向の通信を行えるようになっている。
【0020】
前記集中操作パネル11は液晶ディスプレイ等の表示部と、この表示部の上に一体的に設けられたタッチセンサとにより構成され、各装置の状態表示や、操作スイッチなどを設定画面として表示する表示機能とともに、タッチセンサの所定領域を触れることで操作スイッチによる操作機能を有し、この表示機能及び操作機能からなるタッチパネル機能(T.P)で、システムコントローラ12を介して各内視鏡周辺機器の操作を直接行うのと同等の操作を行うことができるようになっている。
【0021】
また、システムコントローラ12には、音声入力を行うマイク31が接続できるようになっており、システムコントローラ15はマイク31から入力された音声を後述する音声認識エンジン53(図3参照)により認識し、また、各種制御に対応した音声ガイダンスを該後述する音声合成エンジン54(図3参照)にてスピーカ32により音声出力することで、音声ガイダンスによる各機器の制御の告知を確実に行うことができるようになっている。
【0022】
また、システムコントローラ12には、術者が携帯する制御信号送信装置である携帯型発振装置(以下、携帯リモコン)33からのパルス状の無線電波を受信し、パルス信号に変換する信号受信手段としての受信ユニット34が設けられている。
【0023】
システムコントローラ12は、図3に示すように、内視鏡カメラ装置4、光源装置5、高周波焼灼装置(電気メス)6、気腹装置7、VTR8及び中継ユニット23とデータを送受する通信I/F部50と、内視鏡カメラ装置4からの内視鏡画像をモニタ9あるいはVTR8に出力する映像処理部52と、マイク31からの音声を認識する音声認識エンジン53と、音声ガイダンス/告知をスピーカ32により行う音声合成エンジン54と、集中表示パネル10及び集中操作パネル11に制御画面を表示させるグラフィック回路部55と、集中操作パネル11のタッチパネル機能を実現するタッチパネルI/F部56と、受信ユニット34からのパルス信号を検出するデータ検出部61と、制御プログラムを格納しているROM58と、制御プログラムに基づいて装置内を制御する制御手段であるCPU57と、CPU57の制御処理エリアであるRAM59と、各種データを格納する例えばハードディスク等から構成されるデータ格納部60とを有しており、各部は装置内のシステムバス51に接続されている。
【0024】
そして、システムコントローラ12では、データ検出部61が検出した検出結果に基づき、データ格納部60に予め格納しているテーブル等を参照して、接続されている被制御機器を制御するようになっている。
【0025】
データ検出部61は、図4に示すように、受信ユニット34からのパルス信号の最初の立ち上がりタイミングをトリガとしてタイマ手段であるタイマ63と、カウント手段及び制御情報送信手段であるカウンタ64とを、スタートさせるカウント/タイマ制御手段であるタイマ/カウンタ制御部62を備えており、タイマ63はタイマ/カウンタ制御部62からのスタート信号により所定時間を計測し、カウンタ64は入力した受信ユニット34からのパルス信号をタイマ63が計測している所定期間、カウントするようになっている。
【0026】
そして、タイマ/カウンタ制御部62は、リセット信号により、タイマ63による所定時間期間後に、タイマをリセットと共に、カウンタ64のカウント値をシステムバス51に出力した後、カウンタ64をリセットするようになっている。
【0027】
携帯リモコン33は、図5に示すように、術者の手70の手首付近にリストバンド33aにより着脱自在に取り付けられる、例えば腕時計形状をなして構成される。携帯リモコン33の例えば表示部に相当する部分にはタッチセンサ33bが、また例えば竜頭に相当する部分には送信部75が設けられている。術者は、該携帯リモコン33部をリストバンド33aにより手首付近に装着し、手技用手袋71を手に装着して手技に臨む。
【0028】
具体的には、携帯リモコン33は、図6に示すように、タッチセンサ33bを指等で押圧してたたくことで、パルス状の押圧信号がワンショットパルス発生部73に入力される。ワンショットパルス発生部73では、パルス状の押圧信号に基づいて所定のパルス幅のパルス信号を生成し、送信部75より周辺空間に無線電波を発信するようになっている。
【0029】
次に、このように構成された本実施例の作用を図7のフローチャート及び図8のタイミングチャートを用いて説明する。
【0030】
システムコントローラ12では、図7に示すように、ステップS1にてデータ検出部61がタイマ/カウンタ制御部62で携帯リモコン33からのパルス状の無線電波に基づく、受信ユニット34にて生成されたパルス信号からなる受信信号の最初のパルスを受信する。
【0031】
図8に示すように、タイマ/カウンタ制御部62は、該受信信号の最初のパルスの立ち上がりをトリガとして、ステップS2にてタイマ63及びカウンタ64を起動させ、ステップS3にてカウンタ64での受信信号(パルスデータ)のカウントを開始する。
【0032】
そして、ステップS4にて所定期間の経過を待ち、図8にように、カウンタ64で所定期間内での受信信号(パルスデータ)をカウントする。所定期間が経過すると、ステップS5にてタイマ/カウンタ制御部62はタイマ63をリセットし、ステップS6にてタイマ/カウンタ制御部62はカウンタ64のカウントを停止する。
【0033】
そして、ステップS7にてタイマ/カウンタ制御部62はカウンタ64が保持するカウント値Nが所定の上限値Nmax(n+1)未満かどうか判断し、N<Nmaxならば、ステップS8にてカウンタ64よりカウント値Nをシステムバス51を介してCPU57に出力し、ステップS9にてカウンタ64をリセットする。
【0034】
CPU57は、ステップS10にてカウント値Nに対応する実行機能をデータ格納部60より読み出し、例えば音声合成エンジン54を用いてスピーカ32より音声により実行する機能の確認を術者に告知する。この告知は実行機能が、例えば「気腹器送気開始」であるならば「気腹器送気を開始します。イエス オア ノー?」という告知を実行する。
【0035】
そして、ステップS11にて例えばマイク31からの術者からの音声確認を音声認識エンジン53により認識し、術者からの音声が例えば「イエス」という機能実行許可であるかどうかを判断する。音声認識エンジン53では、「イエス」あるいは「ノー」という単純な音声の照合ができればよい良いので、高い認識率での該音声の認識が可能である。
【0036】
なお、ステップS10の実行機能確認の告知及びステップS11の機能実行許可の確認は音声合成エンジン54及び音声認識エンジン53による音声で行うとしたが、これに限らず、集中操作パネル11により行っても良い。
【0037】
そして、機能実行の許可がなされると、ステップS12にてカウント値Nに対応する実行機能を実行し処理を終了する。また、ステップS7にてカウント値Nが所定の上限値Nmax以上ならば、ステップS13にて音声合成エンジン54を用いてスピーカ32より音声によりエラーを告知する等のエラー処理を行い処理を終了する。
【0038】
図9に、データ格納部60に予め格納されているカウント値Nと該カウント値Nに対応する実行機能とからなるテーブルを示す。
【0039】
なお、タイマ63が計測する時間は、受信時間として、図10に示すような受信時間設定画面111を集中操作パネル11に表示することで、容易に変更することができる。すなわち、現在設定されている受信時間(計測時間)は時間表示エリア112に表示され、アップボタン113を操作することで受信時間(計測時間)を増加させ、また、ダウンボタン114を操作することで受信時間(計測時間)を減少させることができる。そして、受信時間(計測時間)を増減させて新たに設定した後、確定ボタン115を操作することで、受信時間(計測時間)を更新することができる。なお、キャンセルボタン116を操作することで、該設定をキャンセルできる。この集中操作パネル11での操作はタッチパネル機能により実現される。
【0040】
このように本実施例では、携帯リモコン33のタッチセンサ部33bを指等でたたくだけで、そのたたいた数を所定時間カウントし、カウント値を実行機能に展開して機器を制御するので、音声等の認識処理による誤認識の発生や、リモコン等の複数スイッチの煩雑な操作が回避でき、簡単かつ確実に機器制御を実行することができる。
【0041】
なお、本実施例では、データ検出部61をシステムコントローラ12内に設けるとしたがこれに限らず、図11に示すように、携帯リモコン33内にデータ検出部61を設けてもよく、この場合、図12に示すように、システムコントローラ12では、データ検出部61の代わりにカウンタ80を設ければ、本実施例と同様な作用・効果を得ることができる。
【0042】
また、携帯リモコン33は無線電波を発信するとしたが、これに限らず、タッチセンサ部33bの操作毎にビープ音等を発生させ、このビープ音を図示しないマイクロフォンで受信してデータ検出部61で受信信号を処理するようにしても、本実施例と同様な作用・効果を得ることができる。
【実施例2】
【0043】
図13ないし図18は本発明の実施例2に係わり、図13はシステムコントローラの作用を説明するフローチャート、図14は図13の処理を概念的に示す概念図、図15は図13の処理で使用される第1機能のテーブルを示す図、図16は図13の処理で使用される第2機能のテーブルを示す図、図17は図13の処理で使用される第3機能のテーブルを示す図、図18は図13の処理で使用される第4機能のテーブルを示す図である。
【0044】
実施例2は、実施例1とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明する。
【0045】
本実施例は、システムコントローラ12の処理が実施例1と異なる。すなわち、図13に示すように、本実施例のシステムコントローラ12では、CPU57は、ステップS21にてパラメータiを1にセットし、ステップS22にて設定機能を第i機能とする。
【0046】
つまり、本実施例では、図14に示すように、CPU57の実行機能を複数、例えば4つの第1〜第4機能に分割して、それぞれの機能に遷移しながら実行機能を実行する。
【0047】
図13に戻り、ステップS23にてデータ検出部61がタイマ/カウンタ制御部62で携帯リモコン33からのパルス状の無線電波に基づく、受信ユニット34にて生成されたパルス信号からなる受信信号の最初のパルスを受信すると、ステップS24にて現在の設定機能を、例えば音声により「第1機能の設定モードです」等の告知をする。
【0048】
そして、タイマ/カウンタ制御部62は、該受信信号の最初のパルスの立ち上がりをトリガとして、ステップS25にてタイマ63及びカウンタ64を起動させ、ステップS26にてカウンタ64での受信信号(パルスデータ)のカウントを開始する。
【0049】
そして、ステップS27にて所定期間の経過を待ち、カウンタ64で所定期間内での受信信号(パルスデータ)をカウントする。所定期間が経過すると、ステップS28にてタイマ/カウンタ制御部62はタイマ63をリセットし、ステップS29にてタイマ/カウンタ制御部62はカウンタ64のカウントを停止する。
【0050】
そして、ステップS30にてタイマ/カウンタ制御部62はカウンタ64が保持するカウント値が上限値4未満かどうか判断し、N<4ならば、ステップS31にてタイマ/カウンタ制御部62はカウンタ64が保持するカウント値が1かどうか判断し、N=1ならば、ステップS32にてカウンタ64よりカウント値「1」をシステムバス51を介してCPU57に出力し、カウンタ64をリセットする。
【0051】
CPU57は、ステップS33にて第i機能のカウント値「1」に対応する実行機能をデータ格納部60より読み出し、例えば音声合成エンジン54を用いてスピーカ32より音声により実行する機能の確認を術者に告知する。
【0052】
そして、ステップS34にて例えばマイク31からの術者からの音声確認を音声認識エンジン53により認識し、術者からの音声が例えば「イエス」という機能実行許可であるかどうかを判断する。
【0053】
機能実行の許可がなされると、ステップS35にて第i機能のカウント値「1」に対応する実行機能を実行し処理を終了する。また、ステップS7にてカウント値Nが4以上ならば、ステップS13にて音声合成エンジン54を用いてスピーカ32より音声によりエラーを告知する等のエラー処理を行い処理を終了する。
【0054】
また、ステップS31でN=1でないと判断すると、ステップS36にてタイマ/カウンタ制御部62はカウンタ64が保持するカウント値が2かどうか判断し、N=2ならば、ステップS37にてカウンタ64よりiをインクリメントし、ステップS38にてi=5ならばi=1にセットし直し、ステップS39にてカウンタ64をリセットしてステップS22に戻る。
【0055】
一方、ステップS36でN=2でないと判断すると、ステップS40にてカウンタ64よりiをデクリメントし、ステップS38にてi=0ならばi=4にセットし直し、ステップS39に進む。
【0056】
図15ないし図18にデータ格納部60に予め格納されている第1〜第4機能のカウント値と該カウント値に対応する実行機能とからなるテーブルを示す。図14ないし図18に示すように、カウント値が「2」になると参照する機能テーブルがインクリメントされ、カウント値が「3」になると参照する機能テーブルがデククリメントされ、図14に示すように実行機能が遷移する。
【0057】
このように本実施例では、実施例1の効果に加え、実行機能を複数の機能テーブルの参照を遷移して選択するようにしているので、パルスのカウント数が実施例1に比べ少なくすることができ、機能選択の告知がより適格に行われるので、確実な実行機能の選択が可能となる。
【実施例3】
【0058】
図19及び図20は本発明の実施例3に係わり、図19は携帯リモコンと受信ユニットの外観を示す図、図20は図19の受信ユニットの各タイミングを示すタイミングチャートである。
【0059】
実施例3は、実施例1とほとんど同じであるので、異なる点のみ説明し、同一の構成には同じ符号をつけ説明は省略する。
【0060】
図19に示すように、本実施例では手技用手袋の指部分に可視光レーザ素子33aにより携帯リモコン33を構成し、受信ユニット34aには、複数の実行機能別の受光エリア102が設けられている。そして、受光エリア102に可視光レーザ素子33aからの可視光レーザが照射されると、受光状態を示す,例えば青色LED103が点灯し、この可視光レーザ素子33aが所定期間受光エリア102に照射され続けると、機能選択確認をを示す,例えば赤色LED104が点灯し、実行機能が確定され、確定した実行機能に相当するパルス信号がデータ検出部61に出力されるようになっている。
【0061】
タイミング的には、図20に示すように、受光エリア102に可視光レーザが照射されると、まず、可視光レーザが受光された時点で青色LED103が点灯する。そして、受光エリア102にて所定期間受光信号が検出されると、赤色LED104が点灯されるとともに、青色LED103が消灯する。この青色LED103及び赤色LED104の点灯/消灯により術者に機能選択状況が告知される。そして、受信ユニット34aからは、確定した実行機能に相当するパルス信号がデータ検出部61に出力される。
【0062】
このように本実施例も実施例1と同様な作用・効果を得ることができる。なお、受信ユニット34aの代りに、各医療機器のフロントパネル(図示せず)に受光エリア102、青色LED103、赤色LED104を設けてもよく、可視光レーザを各医療機器のフロントパネルの受光エリア102に照射するようにしてもよい。
【0063】
本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の実施例1に係る内視鏡外科手術システムの全体構成を示す構成図、
【図2】図1の内視鏡外科手術システムの各機器の接続関係を示すブロック図
【図3】図2のシステムコントローラの構成を示すブロック図
【図4】図3のデータ検出部の構成を示すブロック図
【図5】図3の携帯リモコンの外観を示す図
【図6】図3の携帯リモコンの構成を示すブロック図
【図7】図3のシステムコントローラの作用を説明するフローチャート
【図8】図4のデータ検出部の各部のタイミングを示すタイミングチャート
【図9】図3のデータ格納部に予め格納されているカウント値と該カウント値に対応する実行機能とからなるテーブルを示す図
【図10】図4のデータ検出部での測定器間を設定するための設定画面を示す図
【図11】図6の携帯リモコンの変形例の構成を示すブロック図
【図12】図3のシステムコントローラの変形例の構成を示すブロック図
【図13】本発明の実施例2に係るシステムコントローラの作用を説明するフローチャート
【図14】図13の処理を概念的に示す概念図
【図15】図13の処理で使用される第1機能のテーブルを示す図
【図16】図13の処理で使用される第2機能のテーブルを示す図
【図17】図13の処理で使用される第3機能のテーブルを示す図
【図18】図13の処理で使用される第4機能のテーブルを示す図
【図19】本発明の実施例3に係る携帯リモコンと受信ユニットの外観を示す図
【図20】図19の受信ユニットの各タイミングを示すタイミングチャート
【符号の説明】
【0065】
1…手術用ベッド
2…第1のカート
3…第2のカート
4…内視鏡カメラ装置
5…光源装置
6…高周波焼灼装置(電気メス)
7…気腹装置
8…VTR
9…第1モニタ
10…集中表示パネル
11…集中操作パネル
12…システムコントローラ
13…内視鏡カメラヘッド
14…ライトガイド
15…内視鏡
16…CO2ボンベ
17…気腹チューブ
18…内視鏡カメラ装置
19…光源装置
20…超音波診断装置
21…画像処理装置
22…第2モニタ
23…中継ユニット
24…内視鏡カメラヘッド
25…ライトガイド
26…内視鏡
27…システムインターフェイスケーブル
31…マイク
32…スピーカ
33…携帯リモコン
34…受信ユニット
50…通信I/F部
51…システムバス
52…映像処理部
53…音声認識エンジン
54…音声合成エンジン
55…グラフィック回路部
56…タッチパネルI/F部
57…CPU
58…ROM
59…RAM
60…データ格納部
61…データ検出部
62…タイマ/カウンタ制御部
63…タイマ
64…カウンタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の機器を制御する制御手段と、
前記複数の機器が配置される空間の物理場を伝搬する、パルス状の伝播信号を受信する信号受信手段と、
前記信号受信手段が受信した前記パルス状の伝播信号のパルス数をカウントするカウント手段と、
前記カウント手段のカウント期間を規定するタイマ手段と、
前記カウント手段及び前記タイマ手段の動作を制御するカウント/タイマ制御手段と、
前記カウント期間にカウントされた前記カウンタのカウント結果に基づき、前記複数の機器を制御するための制御情報を前記制御手段に送信する制御情報送信手段と
を備えたことを特徴とする機器制御装置。
【請求項2】
前記物理場は電磁場であり、前記伝播信号は無線電波信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項3】
前記物理場は電磁場であり、前記伝播信号は可視光レーザ信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項4】
前記物理場は音場であり、前記伝播信号は音信号である
ことを特徴とする請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項5】
前記複数の機器は複数の医療機器であって、
前記制御情報を告知する告知手段を有する
ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の機器制御装置。
【請求項6】
前記制御情報は前記カウンタのカウント値である
ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の機器制御装置。
【請求項7】
断続的な押圧信号を入力する信号入力手段と、
前記押圧信号に基づき前記伝播信号を生成し、前記伝播信号を前記物理場に出力する伝播信号出力手段と
をさらに備えたこと特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の機器制御装置。
【請求項8】
断続的な押圧信号をカウントする押圧カウント手段と、
前記押圧カウント手段のカウント期間を規定するタイマ手段と、
前記カウンタのカウント値を周辺空間の物理場を伝搬するパルス状の伝播信号に変換し、前記伝播信号を前記物理場に出力する伝播信号出力手段と
を備えたことを特徴とする制御信号送信装置。
【請求項9】
前記物理場は電磁場であり、前記伝播信号は無線電波信号である
ことを特徴とする請求項8に記載の制御信号送信装置。
【請求項10】
前記物理場は電磁場であり、前記伝播信号は可視光レーザ信号である
ことを特徴とする請求項8に記載の制御信号送信装置置。
【請求項11】
前記物理場は音場であり、前記伝播信号は音信号である
ことを特徴とする請求項8に記載の制御信号送信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2007−175228(P2007−175228A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−376235(P2005−376235)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(304050923)オリンパスメディカルシステムズ株式会社 (1,905)
【Fターム(参考)】