説明

機器情報表示装置、TV、機器情報表示方法、プログラム、および記録媒体

【課題】複数機器に対し、グルーピングする機器の候補を表示して、グルーピングする際のユーザの負担を軽減する機器情報表示装置を提供する。
【解決手段】予め有効範囲が決定されている複数の機器が、所定の位置および向きにしたがって配置されている状況において、複数の機器の各有効範囲、各所定の位置および向きについての機器設置情報を入力する機器設置情報入力部302と、機器設置情報に基づいてある機器の有効範囲内に他の機器が存在するか否かを判断し、その判断結果にしたがってある機器および他の機器が連結されているか否かを決定し、連結されている全ての機器によって1つのグループを形成させるグループ化部306と、少なくとも複数の機器の所定の位置に基づいて、複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、1つのグループを形成する機器を他のグループを形成する機器と区別できるように表示する機器配置表示部307とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機器をグルーピングし、その結果を表示する機器情報表示装置、TV、および機器情報表示方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内の様々な機器が、その機器から離れた場所からその機器専用のリモートコントローラ(リモコン)により制御されるようになっている。このリモコンは、ユーザによる操作入力に応じて、赤外線や無線電波により所定のコマンドをその機器に対して送信するものである。
【0003】
リモコンで操作する機器が家庭内に多くなるにつれて複数のリモコンの管理が煩雑になるが、このような問題を解決することを目的として、複数の機器を操作できるリモコン機能を備えるとともに、各機器の二次元上の位置を表示する操作端末が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図25に、特許文献1で提案されている操作端末の画面表示例を示す。
【0005】
家庭内に配置されている各機器701〜703は、各機器701〜703相互間で通信を行い、送信パケットを送信した時間およびその送信パケットに対する応答パケットを受信した時間に基づいて各機器701〜703間の距離を測定できる機能を備えている。
【0006】
まず、ユーザが、図25(a)に示すように、各機器701〜703のアイコンを、操作端末の画面上の任意の位置に配置する。ユーザが各アイコンを画面上に配置すると、操作端末は、検出された各機器701〜703間の距離に基づいて、所定の2つの機器のアイコンの位置を基準として、図25(b)に示すように、各機器701〜703のアイコンを相対的に二次元上の正確な位置となる位置に移動する。
【0007】
この場合、検出された各機器701〜703間の距離のうち、機器701と機器702間の距離が最も長いので、機器701と機器702の2つのアイコンの位置を基準とし、機器703のアイコンが、各機器701〜703間の距離に応じた正しい位置へ移動される。
【0008】
このようにして、各機器701〜703の相対的な二次元上の位置を表示することにより、この操作端末を用いてユーザは現実に存在する機器の位置を思い出して操作を行いたい機器を容易に指定することができる。
【0009】
一方、リモコンで操作可能な複数の機器を一斉に動作させたい、という要望があった。例えば、部屋に入退出する際に、その部屋にある全機器を一斉に電源ONさせたり、一斉に電源OFFさせたい、等の要望があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2006−013928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、一斉に動作させたい機器を適宜選択してグルーピングすることによりそのような操作を実現するためには、ユーザにとって手間のかかる操作が必要になると考えられる。
【0012】
すなわち、一つのリモコンで複数の機器を一斉に操作できるようにそれらの機器をグルーピングするためには、例えば、ユーザが、グルーピングする各機器のIDを確認し、そのIDをそれぞれリモコンに入力しなければならない、といった操作が必要となる。
【0013】
また、特許文献1で提案されている操作端末の場合でも、画面に表示される複数の機器の中から、ユーザがグルーピングすべき機器かどうかを機器毎に検討しながら、機器毎に設定していかなければならない。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を考慮して、グルーピングする機器の候補を表示して、グルーピングする際のユーザの負担を軽減できる機器情報表示装置、TV、および機器情報表示方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上述した課題を解決するために、第1の本発明は、
予め有効範囲が決定されている複数の機器が、所定の位置および向きにしたがって配置されている状況において、前記複数の機器の前記各有効範囲、前記各所定の位置および向きについての機器設置情報を入力する機器設置情報入力部と、
前記機器設置情報に基づいてある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するか否かを判断し、その判断結果にしたがって前記ある機器および前記他の機器が連結されているか否かを決定し、前記連結されている全ての機器によって1つのグループを形成させるグループ化部と、
少なくとも前記複数の機器の前記所定の位置に基づいて、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する機器配置表示部と、を備えた機器情報表示装置である。
【0016】
また、第2の本発明は、
さらに、有効範囲制限部を備え、
前記機器設置情報入力部は、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報がさらに入力され、
前記有効範囲制限部は、前記機器設置情報入力部に入力された前記有効範囲を前記壁情報に基づいて制限し、
前記グループ化部は、前記有効範囲制限部によって制限された前記有効範囲を利用する、第1の本発明の機器情報表示装置である。
【0017】
また、第3の本発明は、
さらに、グループ分割部を備え、
前記機器設置情報入力部は、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報がさらに入力され、
前記グループ分割部は、前記グループ化部によって形成された前記1つのグループに属する前記機器間において、それらの機器間に前記壁情報に基づいて前記壁がある場合には、前記壁を隔てた前記機器間の連結を解消し別のグループを形成させる、第1の本発明の機器情報表示装置である。
【0018】
また、第4の本発明は、
前記機器配置表示部が表示した前記グループに対して、そのグループに属する前記機器の所属有無の修正をユーザから受け付けて、そのグループに属する前記機器を最終確定する所属修正受付部と、
前記各グループに属する前記機器同士が一斉に動作するように設定するグループ制御設定部とを備えた、第1〜第3のいずれかの本発明の機器情報表示装置である。
【0019】
また、第5の本発明は、
前記各機器の有効範囲を利用して予め決められた、前記機器毎に他の前記機器を連携させる連携条件と、前記連携条件を満足するときに連携させる予め決められた内容とを有するデータベースと、
前記機器設置情報に基づいて、前記機器毎に前記連携条件を判断し、連携動作可能な他の前記機器を特定し、その連携結果を表示する連携候補表示部とを備えた、第1〜第3のいずれかの本発明の機器情報表示装置である。
【0020】
また、第6の本発明は、
前記連携条件は、前記有効範囲を有していない前記機器については、同じ前記グループに属していることを連携させるための条件とする、第5の本発明の機器情報表示装置である。
【0021】
また、第7の本発明は、
前記壁情報として、前記機器に、周囲に壁が存在するかを示す裏壁情報が設定されており、
前記機器の前記所定の位置および向きと前記裏壁情報とに基づいて、前記壁の位置および方向を求める壁位置算出部を備えた、第2または第3の本発明の機器情報表示装置である。
【0022】
また、第8の本発明は、
前記機器設置情報には、前記機器の外形を表す寸法情報も含まれており、
前記壁位置算出部は、前記寸法情報も利用して前記壁の位置および方向を求める、第7の本発明の機器情報表示装置である。
【0023】
また、第9の本発明は、
無線リモコンが前記各機器の機器設置情報を取得および検出し、
前記機器設置情報入力部は、前記無線リモコンから送信される前記機器設置情報を受信する、第1〜第3のいずれかの本発明の機器情報表示装置である。
【0024】
また、第10の本発明は、
前記無線リモコンは、加速度センサおよび角速度センサを有しており、前記有効範囲の情報を前記機器から受信して取得し、前記機器の前記所定の位置および向きの情報として、前記機器に接触させた際の前記加速度センサおよび前記角速度センサで検出された情報を送信する、第9の本発明の機器情報表示装置である。
【0025】
また、第11の本発明は、
前記複数の機器の中には、前記予め決定されている有効範囲に代えて、前記有効範囲を特定するための有効範囲基礎情報が設定されている機器があり、
前記有効範囲基礎情報が設定されている機器について、前記有効範囲基礎情報に基づいてその機器が設置されている位置に応じた前記有効範囲を決定する有効範囲決定部を備えた、第2または第3の本発明の機器情報表示装置である。
【0026】
また、第12の本発明は、
第1〜第11のいずれかの本発明の機器情報表示装置を備えたTVである。
【0027】
また、第13の本発明は、
予め有効範囲が決定されている複数の機器が、所定の位置および向きにしたがって配置されている状況において、前記複数の機器の前記各有効範囲、前記各所定の位置および向きについての機器設置情報を取得する機器設置情報取得ステップと、
前記機器設置情報に基づいてある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するかを判断することによって、前記ある機器および前記他の機器が連結されているものとみなし、前記連結されている全ての機器が1つのグループを形成するものとみなすグループ化ステップと、
少なくとも前記複数の機器の前記所定の位置に基づいて、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する機器配置表示ステップと、を備えた機器情報表示方法である。
【0028】
また、第14の本発明は、
前記機器設置情報取得ステップにおいては、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報をさらに取得し、
前記グループ化ステップにおいて利用される前記有効範囲は、前記壁情報に基づいて制限されたものである、第13の本発明の機器情報表示方法である。
【0029】
また、第15の本発明は、
前記機器設置情報取得ステップにおいては、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報をさらに取得し、
前記グループ化ステップにおいては、前記1つのグループを形成するとみなされた前記機器間において、それらの機器間に前記壁情報に基づいて前記壁がある場合には、前記壁を隔てた前記機器間の連結を解消し別のグループを形成するものとする、第13の本発明の機器情報表示方法である。
【0030】
また、第16の本発明は、
前記機器配置表示ステップで表示された前記グループに対して、そのグループに属する前記機器の所属有無の修正をユーザから受け付け、そのグループに属する前記機器を最終確定させる所属修正受付ステップと、
前記各グループに属する前記機器同士が一斉に動作するように設定するグループ制御設定ステップとを備えた、第13〜第15のいずれかの本発明の機器情報表示方法である。
【0031】
また、第17の本発明は、
前記機器毎に他の前記機器を連携させる連携条件を、前記各機器の有効範囲を利用して予め決めておき、かつ、前記連携条件を満足するときに連携させる内容を予め決めておき、
前記機器設置情報に基づいて、前記機器毎に前記連携条件を判断して連携動作可能な他の前記機器を特定し、その連携結果を表示する連携候補表示ステップを備えた、第13〜第15のいずれかの本発明の機器情報表示方法である。
【0032】
また、第18の本発明は、
第13の本発明の機器情報表示方法の、ある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するかを判断することによって、前記ある機器および前記他の機器が連結されているものとみなし、前記連結されている全ての機器が1つのグループを形成するものとみなす前記グループ化ステップ、および、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する前記機器配置表示ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0033】
また、第19の本発明は、
第18の本発明のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0034】
本発明により、グルーピングする機器の候補を表示して、グルーピングする際のユーザの負担を軽減できる機器情報表示装置、TV、および機器情報表示方法等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施の形態1の機器情報表示装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1の各機器の機器設置情報の一例を示す図
【図3】本発明の実施の形態1の有効範囲制限変更部における、有効範囲を制限または変更する処理フローを示す図
【図4】本発明の実施の形態1の、上からみた各機器の設置図
【図5】本発明の実施の形態1の、境界線設置済みの、上からみた各機器の設置図
【図6】本発明の実施の形態1の、領域ごとに分類された機器を表した図
【図7】本発明の実施の形態1の、各領域の制約条件を適用した後の、エアコン以外の各機器の有効範囲を示した図
【図8】本発明の実施の形態1の、領域および境界線に基づいて決定した壁掛けエアコンの有効範囲を示した図
【図9】本発明の実施の形態1の、領域および境界線に基づいて決定したコーナーエアコンの有効範囲を示した図
【図10】本発明の実施の形態1のグループ化部における、各機器をグルーピングする処理フローを示す図
【図11】本発明の実施の形態1の領域1に含まれる機器に対して、有効面積の大きい順に並び替えた各機器を示した図
【図12】(a)本発明の実施の形態1のグループ化部がステップS1203を実施して分類したグループ1の機器を示す図、(b)本発明の実施の形態1のグループ化部がステップS1203を実施してグループに分類されなかった機器を示す図
【図13】本発明の実施の形態1のグループ化部が領域毎に機器グルーピングアルゴリズムを実施して各機器をグループに分類した結果を示す図
【図14】本発明の実施の形態1の機器情報表示装置が、グルーピングした機器をグループ毎に表示する表示例を示す図
【図15】本発明の実施の形態1の、自動的に分類したグループ構成を利用して機器間の連携関係を構築する機器情報表示装置のブロック図
【図16】(a)本発明の実施の形態1の、TVを連携の中心となる機器とした場合の他機器間連携判定条件を示す図、(b)本発明の実施の形態1の、壁掛けエアコンを連携の中心となる機器とした場合の他機器間連携判定条件を示す図
【図17】本発明の実施の形態1の連携判断部によって連携可能と判断された、グループ1におけるTVとの連携可能機器を示す図
【図18】本発明の実施の形態1の機器情報表示装置が、TVを連携の中心となる機器とした場合の連携可能と判断した機器を表示する表示例を示す図
【図19】本発明の実施の形態1の機器情報表示装置が、TVを連携の中心となる機器とした場合の連携可能と判断した照明機器を表示する表示例を示す図
【図20】本発明の実施の形態1の機器情報表示装置が、TVを連携の中心となる機器とした場合の同時に連携可能と判断した機器を表示する表示例を示す図
【図21】本発明の実施の形態1において、TVを連携の中心となる機器とする場合の連携動作テーブルの記載内容例を示す図
【図22】本発明の実施の形態2の機器情報表示装置の構成を示すブロック図
【図23】本発明の実施の形態2の、エアコン以外の各機器の有効範囲を示した図
【図24】(a)本発明の実施の形態2のグループ化部が機器グルーピングアルゴリズムを実施して各機器をグループに分類した結果を示す図、(b)本発明の実施の形態2のグループ分割部がグループを分割した後のグループの分類結果を示す図
【図25】(a)、(b)従来の操作端末の、複数の機器を表示する画面表示例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0037】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る機器情報表示装置の構成を示すブロック図である。
【0038】
本実施の形態1の機器情報表示装置300は、TVなどの機器に搭載されて使用される。
【0039】
本実施の形態1の機器情報表示装置300は、無線リモコン311との間でデータを送受信する無線送受信部301、自機や他の機器の機器設置情報を取得する機器設置情報入力部302、取得した機器設置情報に基づいて壁の位置を算出する壁位置算出部304、グルーピングや連携に必要な各機器の有効範囲を設定する有効範囲制限変更部303および有効範囲決定部305、各機器がどのグループに属するかを決定するグループ化部306、各グループをユーザに分かりやすく表示する機器配置表示部307、ユーザからのグループに属する機器の修正指示を受け付ける所属修正受付部308、およびグループ化された機器をグループ制御するための設定を行うグループ制御設定部309を備えている。
【0040】
上記のように構成された本実施の形態1の機器情報表示装置300が搭載されたTVの動作について、図1に記載のブロックごとに説明する。
【0041】
なお、無線リモコン311およびディスプレイ310は、それぞれ機器情報表示装置300が搭載されているTVを操作するためのリモコンおよびディスプレイである。
【0042】
図2に、各機器の機器設置情報400の一例を示す。
【0043】
機器設置情報入力部302は、図2で表される自機や他の機器の機器設置情報400を所定のタイミングで取得する。
【0044】
機器設置情報400とは、機器のIDを表す機器名401、ある機器からの相対的な位置を表す2次元のX座標402とY座標403、機器の正面を向いている方向を表す向き404、機器の裏に壁が存在するかを表す裏壁有無情報405、照明が照らせる範囲やエアコンの空調が効く範囲を示す有効範囲407、および上記有効範囲407が部屋の形によって変更可能かどうかを示す有効範囲変更情報406から構成される。図2のように、より詳細な機器の位置関係を把握するために機器の寸法を示す奥行408や幅409を機器設置情報400に追加しても良い。なお、ここでは一例として、図2のX座標402、Y座標403、奥行408および幅409の欄には、単位をメートル(m)とした数値を記載している。
【0045】
機器設置情報400のうち、機器名401、有効範囲変更情報406、有効範囲407、奥行408および幅409などの情報は、工場出荷時に各機器に予め設定されている情報である。これに対し、X座標402、Y座標403および向き404などの情報は、後述するように、機器設置情報400を各機器から取得する際に検出して取得する情報である。また、裏壁有無情報405は、その機器を設置する際に業者やユーザによって設定される情報であり、壁掛けエアコンのように設置される際の壁の位置が予めわかっている機器については工場出荷時に予め設定されていてもよい。
【0046】
なお、図2の機器設置情報400の機器名401に示すTV601は、機器情報表示装置300が搭載されている機器(自機)を示している。
【0047】
なお、有効範囲制限変更部303が、本発明の有効範囲制限部の一例にあたり、裏壁有無情報405が、本発明の壁情報の一例にあたる。
【0048】
機器設置情報400は、TV601以外の機器とペアリング(以下、代理ペアリングと記載する)を行う際に、次のようにして加速度センサと角速度センサが搭載されたTV601用の無線リモコン311を用いて取得される。
(1)ユーザは、規定の手段で無線リモコン311を代理ペアリングモードとする。その時、無線リモコン311は、TV601からTV601とペアリングを行いたい機器とのペアリングを代行する権利(代理ペアリング権)を取得する。
(2)ユーザは、無線リモコン311をTV601と接近させ、TV601の初期位置と方向を記録すると共に一定時間毎の無線リモコン311の加速度センサと角速度センサ情報をTV601側で記録開始する。
(3)ユーザは、無線リモコン311をTV601とペアリングしたい機器に接近させ規定の手段で代理ペアリングを行う。代理ペアリングの際、無線リモコン311を機器の定められた設置位置に無線リモコン311の定められた設置位置を接触させることで、無線リモコン311の加速度センサと角速度センサの情報を元に算出したそのときの無線リモコン311の位置と向きから、逆に機器の位置と向きを算出することができる。このようにして、無線リモコン311は、機器との代理ペアリングと同時に機器の位置としてX座標402とY座標403と向き404を算出し、その情報をTV601に記録する。代理ペアリング時に無線リモコン311は、機器と交換したペアリング情報をTV601に送信することで、TV601に搭載された機器情報表示装置300は、機器名401、裏壁有無情報405、有効範囲407および有効範囲変更情報406を含む機器情報を得ると共にその機器と通信可能となる。
(4)機器情報表示装置300は、(3)で得た各機器の向き404、X座標402およびY座標403と、機器情報とから機器設置情報400を構成する。
【0049】
このようにして、代理ペアリングを行うことで、機器情報表示装置300は、図2のように宅内の機器設置情報400を取得する。
【0050】
なお、上記の(1)〜(4)で説明した機器設置情報400を取得する処理が、本発明の機器設置情報取得ステップの一例にあたる。
【0051】
次に有効範囲制限変更部303は、機器設置情報400を取得したタイミングで、図3の有効範囲設定アルゴリズムに基づいて各機器の有効範囲を決定する。
【0052】
図3は、グルーピングするために各機器の有効範囲を制限または変更する、有効範囲制限変更部303における処理フローを示している。
【0053】
また、図4は、上からみた各機器の設置配置図を、図5は、境界線を設置した各機器の設置配置図を、それぞれ示している。
【0054】
まず図1における有効範囲制限変更部303は、機器設置情報400内の、機器の裏に壁が存在するかを示す裏壁有無情報405から制約条件の設定を行う(ステップS501)。機器設置情報400の機器名401、X座標402、Y座標403、および向き404から機器の位置を図示すると、図4の機器設置図の通りとなる。
【0055】
これに対して、機器設置情報400の裏壁有無情報405から壁の位置および方向を算出して境界線を引くと、図5の境界線設置済み機器設置図となる。なお、図5に記載の破線が、境界線を示している。
【0056】
壁位置算出部304が、機器設置情報400の機器名401、X座標402、Y座標403、向き404、裏壁有無情報405、奥行408および幅409に基づいて境界線を算出し、有効範囲制限変更部303が、その算出された境界線を用いて制約条件の設定を行う。壁位置算出部304で算出されるこれら境界線は、機器の向きに応じて裏側に設定される。
【0057】
シーリングライト605、606やスポットライト602〜604のように境界線が設定されない機器や、コーナーエアコン612のように境界線が2本設定される機器も存在する。境界線が持つ意味は全機器を境界線で決定される領域に分割し、更に機器の有効範囲を制限することであり、機器設置情報400から求まる制約条件は以下のように表現される。
【0058】
−0.2<Y または Y<−0.2 … (式1)
Y<9.6 または 9.6<Y … (式2)
X<4.6 または 4.6<X … (式3)
Y<−1.7 または −1.7<Y … (式4)
(式1)に示す制約条件は、機器設置情報400のTV601のY座標403、向き404および奥行408の値から算出できる。機器設置情報400のX座標402とY座標403は各機器の中心位置を示しており、機器の裏に存在する境界線は中心位置から機器の半分の大きさだけ、機器の前側を示す向きとは逆の機器の後ろ側に離れた位置に存在するため、TV601については、Y=0−(0.4÷2)=−0.2が境界線となり(式1)に示す制約条件となる。機器設置情報400に奥行や幅が無い場合は、機器の中心位置で境界線を求めても良い。
【0059】
(式2)に示す制約条件も(式1)に示す制約条件と同様に、図5の冷蔵庫609のY座標、向き、および奥行から算出できる。この場合、9+(1.2÷2)=9.6が境界線となる。不等号を含め(式2)のように表現できる。同様にIH610に対しても求められるが、これは冷蔵庫609と同様の計算となり、(式2)の制約条件にまとめられる。
【0060】
(式3)に示す制約条件は、壁掛けエアコン611とコーナーエアコン612のX座標に関して上記と同様に算出可能である。コーナーエアコン612については裏の壁が2方向にあるため、(式4)に示す制約条件も算出される。
【0061】
有効範囲制限変更部303は、上記制約条件の設定後、制約条件に当てはまる範囲に機器を分類する(ステップS502)。これは、上記4つの制約条件で定められる領域が4×2=8通り作成されるため、各領域にどの機器が設置されているかを特定するために行う。
【0062】
8つの領域が存在するが、実際に図2に示した各機器のX、Y座標を満たす領域は以下の2つである。
【0063】
−0.2<Y<9.6 かつ X<4.6 … (式5)
X<4.6 かつ Y<−1.7 … (式6)
図5の破線で囲まれる領域のうち、(式5)および(式6)で表される領域を、それぞれ「領域1」および「領域2」とする。
【0064】
これらの領域に対して分類された機器を記載した表が図6となる。さらに、ステップS503で有効範囲の変更を行う壁掛けエアコン611およびコーナーエアコン612以外の機器の有効範囲に対して各領域の制約条件を適用し、それらの制約条件によって制限された後の有効範囲を表したものが図7となる。
【0065】
図7において、符号621、622、623、624、625、626、627および628で示す範囲は、それぞれ、TV601、スポットライト602、スポットライト603、スポットライト604、シーリングライト605、シーリングライト606、ダウンライト607およびダウンライト608の制約条件を適用した後の各有効範囲を示している。
【0066】
図7で、シーリングライト605、606やダウンライト607、608は有効範囲625、626、627、628が円で表されるが、シーリングライト605および606に関しては境界を越える部分はカットされており、シーリングライト606については境界があるためにTV601を有効範囲626内に含めていない。同様に、スポットライト603および604についても境界があるために、シーリングライト606を有効範囲623、624内に含めていない。冷蔵庫609とIH610に関しては機器設置情報400で有効範囲407が設定されていないため、図7では表現されていない。
【0067】
次に有効範囲制限変更部303は、有効範囲決定部305によって機器の有効範囲変更を行わせる(ステップS503)。これは、機器設置情報400にある有効範囲変更情報406の可否によって機器が対応しているか判断し、今回は空調により有効範囲が変更する壁掛けエアコン611およびコーナーエアコン612に対して適用される。有効範囲変更方法は、各エアコンの設置位置から近似的な有効範囲を求めるため、正方形を有効範囲の面積を満たすまで埋めていく、もしくは制約条件の限界の面積まで埋めていく。
【0068】
具体的には、図5に示した領域1内にある壁掛けエアコン611に対して有効範囲の変更を行う場合、まず壁掛けエアコン611の位置に有効範囲を示す面積1平方メートルの正方形を設置し、その正方形の周りにさらに境界線を越えないように正方形を埋めていく。当初の正方形を一周してもまだ有効範囲の面積を満たせていなければ、さらにその上から正方形を埋めていく。このように有効範囲の面積を満たすまで正方形を追加していくことにより、図8のように壁掛けエアコン611の有効範囲631が決定される。
【0069】
図8は、有効範囲の面積から、領域および境界線に基づいて決定した壁掛けエアコン611の有効範囲631を示している。また、図9は、有効範囲の面積から、領域および境界線に基づいて決定したコーナーエアコン612の有効範囲632を示している。
【0070】
領域2内にあるコーナーエアコン612に対しても同様に有効範囲の変更を行うと、図9の有効範囲632のように表される。
【0071】
以上の有効範囲設定アルゴリズムを用いて、有効範囲制限変更部303によって、各機器の有効範囲が設定される。
【0072】
なお、上記で有効範囲を決定するために用いた、壁掛けエアコン611やコーナーエアコン612の有効範囲の面積を表す情報が、本発明の有効範囲基礎情報の一例にあたる。
【0073】
次にグループ化部306によって、機器をグループに分ける。既に機器は領域によってグループに分けられたとも言えるが、領域が広い場合や領域の分割が不十分な場合、機器数が多い場合など、領域分割では不十分な場合があるため、各領域に含まれる機器に対しても図10に示す機器グルーピングアルゴリズムによって、各機器の有効範囲に他の機器が含まれるかどうかを判定することでグループに分割する。
【0074】
図10は、グループ化部306における、各機器の有効範囲に基づいて各機器をグルーピングする処理フローを示している。
【0075】
グループ化部306は、まず領域1に含まれる機器にグルーピングアルゴリズムを適用する。具体的には、領域1に含まれる機器を有効範囲面積の大きい順に並び替える(ステップS1201)。面積は制約条件のもとで機器の有効範囲を積分することで求める。もしくは積分計算が複雑な場合、制約条件を当てはめない有効範囲面積の大きさ順に並び替えても良い。このように優先順位をつけることで、より速く同じグループに属する機器を分類することができる。
【0076】
図11は、領域1に含まれる機器に対して、制約条件を当てはめない有効範囲面積の大きい順に並び替えたものを示している。
【0077】
次にグループ化部306は、有効範囲面積の大きい順に並べた機器のうち1番目の機器に注目し、グループ1を作成し(ステップS1202)、1番目の機器の有効範囲に含まれる機器を全てグループ1の機器とする(ステップS1203)。
【0078】
このように、グループ化部306は、ある機器の有効範囲に着目し、その有効範囲に他の機器が含まれる場合、それらの2つの機器は連結されていると判断し、ある機器に連結されていると判断した全ての機器は同じ1つのグループを形成するものとする。
【0079】
ステップS1203を実施する際、注目する機器の有効範囲が円で表現されている場合、注目する機器と有効範囲内にあるか判定したい機器との距離が、注目する機器の半径よりも小さい場合に判定したい機器が注目する機器の有効範囲内であることが分かり、大きい場合に有効範囲内に存在しないことが分かる。機器間の距離を求める数式は、数1に示す通りとなる。
【0080】
【数1】



数1において、Rは有効範囲の円の半径、Xは有効範囲について注目する機器のX座標、Xは有効範囲内にあるか判定する機器のX座標、Yは有効範囲について注目する機器のY座標、Yは有効範囲内にあるか判定する機器のY座標である。
【0081】
また、注目する機器と判定したい機器において、注目する機器の有効範囲が扇形で表現されている場合は、扇形の半径で生成される円内部に判定したい機器が存在する、かつ、注目する機器から判定したい機器への仰角が扇形の中心角の範囲に存在する、という条件で判定が可能である。1つ目の判定条件は上記の数1であり、2つ目の判定条件は数2の通りとなる。
【0082】
【数2】



数2において、Dは機器設置情報400における向き、Cは扇形の中心角である。数1と数2を満たせば、判定したい機器が注目する機器の有効範囲内にあることが判定できる。
【0083】
さらに、注目する機器と判定したい機器において、注目する機器がエアコンの場合は、図3のステップS503において、正方形の有効範囲を敷き詰めることで有効範囲を決定したため、正方形の有効範囲内に判定したい機器が含まれるかどうかで判定を行う。
【0084】
ステップS1203について、作成したグループ1で面積が最も大きいシーリングライト605を上記の注目する機器として具体的に説明すると、シーリングライト605の有効範囲は、図2の機器設置情報400から半径7mの円内部と表現されているため、シーリングライト605と同じ領域1内の他の機器との距離Lでグループ1に入るか否かを判定できる。つまり、距離Lが7m以下であればその機器をグループ1とする。このようにステップS1203で作成したグループ1の機器1401を図12(a)に示す。ここでダウンライト607および608は、シーリングライト605の有効範囲内に存在しない為、図12(b)に示すように、グループに属していない機器1402となっている。
【0085】
次にグループ化部306は、グループ分けされていない機器が存在するか判断する(ステップS1204)。グループ分けされていない機器が存在していなければグループ分け完了と判断し、グルーピングのアルゴリズムは終了する。グループ分けされていない機器が存在する場合、それらの機器がグループ1に属するかを判定する必要があり、グループ1に既に含まれた全機器に注目し、それらの注目した各機器の有効範囲についてステップS1203と同様にグループに属していない機器を含むかを判断し、含む場合はその機器をグループ1に分類する(ステップS1205)。
【0086】
より詳細には、グループ1に分類された機器に対して、有効範囲を調査しておらず、面積が最大の機器を注目する機器として選択し、その機器の有効範囲にグループに属していない機器1402が含まれるかを判断し、含まれる場合はその含まれる機器をグループ1の機器1401に移動する。グループに属していない機器1402の残りの機器が有効範囲に含まれない場合は、グループ1の機器1401の中から新たに、有効範囲を調査しておらず、面積が最大の条件を満たす機器を注目する機器として選択し、グループに属していない機器1402に対して同様に調査を行う。
【0087】
グループ化部306は、以上の処理を、グループ1の機器1401で有効範囲の調査をしていない機器数が0になる、もしくはグループに属していない機器1402の数が0になるまで続ける。
【0088】
具体的にステップS1205について図12で説明すると、グループ1の機器1401の中で、シーリングライト605は既に有効範囲を調査したため、次に有効範囲の大きな壁掛けエアコン611に注目し、壁掛けエアコン611の有効範囲内にグループに属していない機器1402が含まれるかを判定する。図8のように壁掛けエアコン611の有効範囲631が正方形で埋められており、各正方形で表現される有効範囲631にダウンライト607および608の座標が含まれるか判定が可能であり、ダウンライト607および608は、いずれも壁掛けエアコン611の有効範囲631に含まれないことが判定できる。まだ、グループ1の機器1401の中に有効範囲を未調査の機器が存在し、グループに属していない機器1402が存在するため、さらにグループ1の機器1401の中から有効範囲が未調査で面積が最大の機器を取得し、同様の有効範囲に含まれるかの判定を繰り返す。
【0089】
以上を繰り返すと、ステップS1205ではグループ1にさらに機器が追加されることはなく、グループ1の機器1401に対して全て調査を完了する。
【0090】
次にグループ化部306は、グループ分けされていない機器が存在するかどうかを判定する(ステップS1206)。ここで、グループ分けされていない機器が存在しない場合、グループ分けを終了する。グループ分けがされていない機器が存在する場合、現在存在するグループでは、グループに属していない機器1402を分類できないため、ステップS1203から注目していた機器をグループに属していない機器1402で面積が最大の機器に変更し、さらにグループ番号を変更する(ステップS1207)。そして、再度ステップS1203で変更した番号を用いて新しいグループを作成し、ステップS1203からステップS1206のフローを繰り返す。
【0091】
上記した具体例の続きで説明すると、ステップS1205の後もグループに属していない機器1402が残っているため、ステップS1206をYesで移行し、ステップS1207とステップS1203で新しいグループをグループに属していない機器1402から選択する。ここでは、グループに属していない機器1402に残っているどちらの機器共に同じ有効範囲面積のため、ダウンライト607を注目する機器として、ダウンライト607を新しく作成したグループ2に含める。ダウンライト607の有効範囲にダウンライト608が含まれるため、ダウンライト608をグループ2に含める。
【0092】
ステップS1203で全ての機器がグループ1またはグループ2のいずれかのグループに分類されたため、ステップS1204ではNoの遷移となり、領域1に対する機器グルーピングアルゴリズムが終了する。領域2に対しても同様に機器グルーピングアルゴリズムでグループ分けを行うと、シーリングライト606とコーナーエアコン612が1つのグループとなる。
【0093】
図13は、グループ化部306が、領域毎に図10の機器グルーピングアルゴリズムを実施して各機器をグループに分類した結果を示しており、全ての機器が機器グループ1500に分類される。
【0094】
なお、上記のグループ化部306が機器グルーピングアルゴリズムを実施して各機器のグルーピングを行なう処理が、本発明のグループ化ステップの一例にあたる。
【0095】
次に機器配置表示部307が、グループ化部306で作成したグループに分類された機器をユーザに強調して表示する。
【0096】
図14は、機器情報表示装置300でグルーピングした機器を、グループ毎に表示する表示例を示している。
【0097】
具体的には、機器配置表示部307は、機器グループごとに表示する場合、図14のように機器設置情報400を用いて機器の位置と向きを考慮して機器を表現したオブジェクトを地図上に配置し、グループ化部306で作成した機器グループごとに枠で囲み強調して、グループごとに含まれる機器が区別できるように表示する。機器配置表示部307は、図14に示すような表示を、機器情報表示装置300を搭載しているTV601のディスプレイ310に出力する。このように表示させることで、ユーザにとって機器の有効範囲に基づいて作成されたまとまりで機器を指定することができ、例えば機器グループごとに一斉電源オンオフを行うことや、ある機器グループ内の機器として階層的に機器を指定することができる。
【0098】
なお、機器配置表示部307が、グループに分類された機器をユーザに強調して表示する処理が、本発明の機器配置表示ステップの一例にあたる。
【0099】
このようにして、各機器の有効範囲に基づいて、本実施の形態1の機器情報表示装置300によって、家庭内の機器のグルーピングが自動的に行なわれ、ユーザに提示される。
【0100】
ユーザは、図14に示すような表示により、自動的にグルーピングされた各グループの構成を確認し、その提示されたグループ構成でよければそのまま利用し、グループ構成を一部変更したい場合、例えば所定のグループの所定の機器を他のグループに移動させたり、そのグループから所定の機器を外したいときには、容易にそのグループ構成を修正することができる。
【0101】
ユーザは、ディスプレイ310に表示される図14のような自動的に作成されたグループ構成を変更したい場合には、例えば無線リモコン311を操作してグループ構成を変更することができる。
【0102】
例えば、機器配置表示部307が、図14に示すグループ構成を表示させる画面上に、グループを修正するための項目も表示させ、ユーザの無線リモコン311の操作によってその項目を選択させてグループ修正操作を行わせることができる。
【0103】
機器情報表示装置300の所属修正受付部308は、ユーザからの指示を無線送受信部301を介して受信し、その指示内容にしたがってグループ構成を修正する。
【0104】
例えば、自動的にグルーピングされて表示された図14のグループ構成において、グループ1に分類されている機器のうち、冷蔵庫609以外の機器について一斉に電源をオフさせるようにしたいとユーザが希望した場合、機器グループ1から冷蔵庫609を削除する操作を行うだけで、ユーザの希望通りのグループ構成に変更することができる。
【0105】
すなわち、ユーザが希望するグループ構成を設定する場合、自動的に分類されたグループ構成と異なる場合でも、その自動的に提示された構成から一部を修正するだけでよく、ユーザが個々の機器について設定していく必要がないので、ユーザは容易に希望のグループ構成を設定することができる。
【0106】
所属修正受付部308は、ユーザからの修正指示を受け付けると、修正後のグループ構成を機器配置表示部307に通知し、機器配置表示部307によって、ユーザが修正した後の最終的に確定したグループ構成がディスプレイ310に表示される。
【0107】
また、所属修正受付部308は、最終確定したグループ構成の情報をグループ制御設定部309に通知し、グループ制御設定部309は、そのグループ構成にしたがって一斉動作させる機器の情報を、無線送受信部301を介して無線リモコン311に設定する。
【0108】
ユーザは、グループ制御設定部309によってグループ設定された無線リモコン311を用いることにより、ユーザの希望に沿って構成されたグループに属する複数の機器に対して、一斉に電源オンオフなどの動作を行なわせることができるようになる。
【0109】
なお、所属修正受付部308がユーザからの修正指示を受け付けてグループに属する機器を最終確定する処理が、本発明の所属修正受付ステップの一例にあたり、グループ制御設定部309が、グループに属する複数の機器に対して一斉に電源オンオフなどの動作を行なわせるように無線リモコン311に設定する処理が、本発明のグループ制御設定ステップの一例にあたる。
【0110】
本実施の形態1の機器情報表示装置300は、壁の位置を算出して、壁を隔てた機器が同じグループに含まれないようにグループを形成するので、壁を隔てて電波が届くような無線リモコン等を用いた場合でも、一斉に電源オンオフする際に壁を隔てた機器の電源も誤ってオンオフしてしまうような問題は起こらない。
【0111】
また、本実施の形態1の機器情報表示装置300で自動的に分類されたグループ構成を利用して、主従関係のある機器間の連携関係を自動的に構築させるようにしてもよい。
【0112】
図15は、機器情報表示装置300で自動的に分類されたグループ構成を利用して機器間の連携関係を自動的に構築する機器情報表示装置320のブロック図を示している。
【0113】
図15において、図1と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0114】
本実施の形態1の機器情報表示装置320は、図1に示した機器情報表示装置300の構成に加えて、どの機器が連携動作を行なうか判定する連携判断部321、ユーザからの連携動作内容の設定指示を受け付ける連携特定部322、連携機器および連携動作をユーザに分かりやすく表示する連携候補表示部323、および連携設定された機器を連携動作させるための設定を行う連携制御設定部324を備えている。
【0115】
連携判断部321は、グループ化部306が、領域毎に図10の機器グルーピングアルゴリズムを実施して分類した図13に示すようなグループのうちの1つのグループ内の機器について、連携動作可能な機器を判定していく。
【0116】
連携判断部321は、1つのグループ内の連携の中心となる所定の機器に対して、その連携の中心となる機器が予め保持している連携判定条件を用いて、その連携の中心となる機器と他機器間の連携を判定していく。
【0117】
図16(a)に、TV601を連携の中心となる機器とした場合の、機器情報表示装置320の連携条件テーブル325に記録されている他機器間連携判定条件1600を示す。ここに含まれる他機器ごとの連携条件を、図13のように分類した機器グループ1に適用する。
【0118】
なお、連携判定条件が本発明の連携条件の一例にあたり、連携条件テーブル325が、本発明のデータベースの一例にあたる。
【0119】
連携判定条件は連携の中心となる機器毎に予め保持されており、例えば壁掛けエアコン611には、図16(b)に示すような、壁掛けエアコン611の動作に連携させるための他機器間連携判定条件1601が保持されている。機器によっては、連携条件に、連携の中心となる機器が他機器の有効範囲に含まれるか否かという条件(例えば、図16(a)における、他機器がシーリングライトの場合の連携条件)があるため、図2の機器設置情報400における機器ごとの有効範囲407を参照して、ステップS1203と同様に円形の有効範囲の判定には数1を、扇形の有効範囲の判定には、数1および数2等を使用する。
【0120】
具体的には、連携判断部321は、連携条件テーブル325を参照し、図13の機器グループ1のTV601を連携の中心機器とし、グループ1の上から順に、シーリングライト605に対しては、TVと他機器間連携判定条件1600のシーリングライトの連携条件から、有効範囲にTV601を含むかを判定する。この場合、数1からTV601がシーリングライト605の有効範囲に含まれることが判定できるため、シーリングライト605はTV601と連携すると判定できる。同様に、図13の壁掛けエアコン611、スポットライト602、スポットライト603、スポットライト604、冷蔵庫609、およびIH610に対して判定していく。
【0121】
図17は、TV601を連携の中心となる機器とした場合に、連携判断部321で連携可能と判断された、TVとの連携可能機器1700を示している。
【0122】
このように判定していくことで、図17の通り、連携判断部321はTVと連携可能な機器1700を抽出することができる。スポットライト602は、連携条件の「有効範囲にTVを含む」を満たさないため、TV601と連携可能な機器ではないが、スポットライト602とTV601自体を除き機器グループ1に含まれる機器が連携条件を満たす。
【0123】
次に連携候補表示部323が、連携判断部321で連携可能と判断した機器をユーザに強調して表示する。
【0124】
図18は、連携判断部321で、TV601を連携の中心となる機器とした場合に連携可能と判断した機器を表示する表示例を示している。
【0125】
連携候補表示部323は、連携判断部321で判断されたTV601と連携可能な機器を枠で囲み強調した図18のような表示をディスプレイ310上に表示させる。このように表示することで、ユーザにとってTV601と連携可能な機器を容易に確認することができる。
【0126】
さらに、連携判断部321が、TV601自体が連携可能な機器から機器の種類ごとのフィルタリングを行うことや、実現させたい機能に必要な機器を選別することで、ユーザに連携機能の推薦を行うことが可能となる。
【0127】
図18は、連携判断部321が、TV601を連携の中心となる機器とした場合の連携可能と判断した機器のうち照明機器を表示する表示例を示している。
【0128】
また、図19は、連携判断部321が、TV601を連携の中心となる機器とした場合の連携可能と判断した機器のうち同時に連携動作が可能な機器を表示する表示例を示している。
【0129】
例えば、連携判断部321が、TV601が図17に示したTVとの連携可能機器1700の中から照明機器をフィルタリングすることで、連携候補表示部323は、ディスプレイ310上に図19のように表示を行わせる。このように表示することで、ユーザにTV視聴に関係する連携機器を推薦して初期設定を行うことが可能となる。
【0130】
同様に、例えばTV601のコンテンツ内容に合わせて、シーリングライトとスポットライトが調光を行い、エアコンが運転調節を行う連携機能がある場合、連携判断部321が、図17に示したTVとの連携可能機器1700の中から同時に連携を行える機能を有する機器をフィルタリングすることで、連携候補表示部323は、ディスプレイ310上に図20のように表示を行わせる。このように表示することで、ユーザに連携機能の初期設定を提示することができる。
【0131】
なお、連携候補表示部323によって表示される図18〜図20などの表示が、本発明の連携結果の表示の一例にあたる。連携判断部321が連携可能な機器を特定し、連携候補表示部323がその特定された機器を図18〜図20のように表示する処理が、本発明の連携候補表示ステップの一例にあたる。
【0132】
そしてユーザは、機器情報表示装置320によって連携可能と判断された機器の連携動作内容を設定することができる。
【0133】
連携動作テーブル326には、連携動作が可能な機器について、それぞれの機器ごとに連携できる動作内容が記載されている。連携動作テーブル326は、連携の中心となる機器毎に予め設定されている。
【0134】
なお、連携動作テーブル326に予め記載されている連携動作内容が、本発明の、連携させる予め決められた内容の一例にあたり、連携動作テーブル326が、本発明のデータベースの一例にあたる。
【0135】
図21に、TVを連携の中心となる機器とする場合の連携動作テーブル326の記載内容例を示す。
【0136】
TVを連携の中心となる機器とする場合の連携動作テーブル326には、例えば図21のように、TV601に連携させる機器毎に、TV601の動作とその動作に連携可能なその機器の動作が記載されている。
【0137】
連携特定部322は、連携判断部321によってTV601と連携可能と判断した機器を連携候補表示部323によって表示させるとともに、連携動作テーブル326を参照して、その表示している連携させる候補の機器についての可能な連携動作内容も表示させて、ユーザに提示する。
【0138】
なお、連携候補表示部323によって表示される、連携させる候補の機器についての可能な連携動作内容の表示が、本発明の連携結果の表示の一例にあたる。また、連携特定部322が連携可能な機器を特定し、連携候補表示部323がその機器についての可能な連携動作内容を表示する処理が、本発明の連携候補表示ステップの一例にあたる。
【0139】
ユーザは、ディスプレイ310上に表示された複数の連携動作の中から、その連携候補の機器について対応させたい連携動作を選択し、無線リモコン311によって指示する。または、ユーザがその連携候補の機器についてはTV601と連携させたくない場合には、その旨を無線リモコン311によって指示する。
【0140】
連携判断部321によってTV601と連携可能と判断された機器毎に、連携特定部322がこの連携動作の選択指示処理を行うことにより、各機器についてTV601との連携動作が特定される。
【0141】
また、連携特定部322は、各機器の連携動作がユーザの指示によって特定されると、その特定された連携動作内容を連携制御設定部324に通知する。そして、連携制御設定部324は、その連携動作に対応する情報を、無線送受信部301を介して無線リモコン311に設定する。
【0142】
ユーザは、特定された連携動作に対応する情報が設定された無線リモコン311を用いて操作することにより、ユーザが指示した連携動作を行なわせることができるようになる。
【0143】
なお、上記では、連携させる候補の機器についての可能な連携動作内容を複数表示して、それらの中からユーザが所望する連携動作を選択指示させることとしたが、連携させる候補の機器ごとに、可能な連携動作内容の中からユーザに推薦する連携動作を予め設定しておき、その推薦する連携動作を提示して、その連携動作の採用可否をユーザに問い合わせるようにしてもよい。
【0144】
このように、連携可能な機器の候補が表示され、また可能な連携動作が表示されるので、ユーザは、所望の機器や所望の連携動作を選択するという簡単な操作で、機器間の連携の設定を行うことができる。
【0145】
なお、本実施の形態1では、機器設置情報400を取得する際、ペアリング時に角速度センサを用いて機器の方向を求めているが、角速度センサは本実施の形態1の方向を取得する方法の一例であり、地磁気センサや通信モジュールで受信する電波強度を用いて機器の方向を取得することで本実施の形態1を実現することができる。
【0146】
また、本実施の形態1では、機器設置情報400を取得する際、ペアリング時に加速度センサを用いて機器の位置を求めているが、加速度センサは本実施の形態1の位置を取得する方法の一例であり、GPSや通信モジュールで受信する電波強度、位置を発信するRFID等を用いて機器の位置を取得することで本実施の形態1を実現することができる。
【0147】
また、本実施の形態1では、境界線を設定する際、機器設置情報400内の裏壁有無情報405を用いて境界線の有無を求めているが、これは境界線を取得する方法の一例であり、TVに付属している照度センサを用いて、付近の照明からの光を受光できるか否かで壁の位置を推定すること、ユーザがリモコンを壁の位置まで持ち運びその場の位置と方向を利用して壁を推定することや、リモコンが移動する経路情報を用いて迂回している位置に壁が存在することを推定することなどで本実施の形態1を実現することができる。
【0148】
また、本実施の形態1では、機器の寸法を勘定して境界線を設定し、有効範囲を算出していたが、これは有効範囲の算出方法の一例であり、機器を向きのある点と見なすことでも本実施の形態1を実現することができる。
【0149】
また、本実施の形態1では、無線リモコン311を各機器に接近させることによって機器設置情報400を自動的に取得できることとしたが、ユーザが各機器の機器設置情報400を機器情報表示装置300に直接入力するようにしてもよい。また、無線リモコン311で取得できない機器設置情報400の一部の情報を機器情報表示装置300にユーザが直接入力するようにしてもよい。
【0150】
また、本実施の形態1では、連携判定条件が連携条件テーブル325に記載されTV601に予め保持されているものとしていたが、これは連携判定条件を取得する一例であり、TVがネットに接続し機器ごとの連携判定条件をダウンロードすることや、TVが機器と通信することでその機器が保持する連携判定条件を取得することなどでも本実施の形態1を実現することができる。
【0151】
(実施の形態2)
図22は、本発明の実施の形態2に係る機器情報表示装置の構成を示すブロック図である。図1に示した実施の形態1の機器情報表示装置300と同じ構成部分には、同じ符号を用いている。
【0152】
本実施の形態2の機器情報表示装置350は、図1に示した実施の形態1の機器情報表示装置300の有効範囲制限変更部303およびグループ化部306の構成に代えて、グループ化部351およびグループ分割部352を備える点が異なる。
【0153】
各機器から機器設置情報400を取得する方法は実施の形態1と同じであるが、取得した機器設置情報400に基づいて各機器をグルーピングする方法が、実施の形態1と異なる。
【0154】
以下には、実施の形態1と異なる処理内容、すなわち本実施の形態2における機器設置情報400に基づいてグルーピングする方法について説明する。
【0155】
実施の形態1では、壁位置算出部304で算出された境界線を制約条件として各機器の有効範囲を制限し、その制限された後の有効範囲を用いてグルーピングの処理を行ったが、本実施の形態2では、制約条件によって制限されていない各機器の有効範囲に基づいてグルーピング処理を行ってグループに分類し、その分類されたグループに対して壁位置算出部304で算出される境界線を考慮して、さらにその分類されたグループを分割する。
【0156】
本実施の形態2のグループ化部351は、取得した機器設置情報400に含まれる各機器の有効範囲407に基づいてグルーピング処理を行なう。
【0157】
グループ化部351におけるグルーピング処理は、実施の形態1のグループ化部306と同様の図10に示した機器グルーピングアルゴリズムで行なわれるが、境界線によって制限されていない有効範囲を用いるので、実施の形態1のグループ化部306で処理される場合とは分類結果が異なる。
【0158】
図23に、制約条件によって制限されていない、エアコン以外の各機器の有効範囲を示す。
【0159】
実施の形態1の図7と比較してわかるように、本実施の形態2の場合には、図7に示す境界線の部分を越えて各機器の有効範囲が重なり合う。
【0160】
図24(a)に、グループ化部351が機器グルーピングアルゴリズムを実施して分類した結果を示す。
【0161】
図13に示す実施の形態1の分類結果と比較してわかるように、シーリングライト606およびコーナーエアコン612もグループ1の機器として分類される。
【0162】
図23に示すように、シーリングライト605の有効範囲625に含まれることによりグループ1に分類されたスポットライト603の有効範囲623にシーリングライト606が含まれ、さらにシーリングライト606の有効範囲626にコーナーエアコン612が含まれているため、図10に記載の機器グルーピングアルゴリズムによって、このように分類される。
【0163】
図24(a)のように分類されたグループに対して、次に、グループ分割部352が、壁位置算出部304によって算出される境界線、すなわち壁の位置を考慮してグループの分割処理を行う。
【0164】
壁位置算出部304により、図7に示すように、図24(a)でグループ1に分類された機器の間に境界線(Y=−0.2およびY=−1.7の位置の境界線)があると算出される。
【0165】
グループ分割部352は、1つのグループ内の機器間に境界線がある場合、そのグループを境界線を隔てた複数のグループに分割する。この場合、グループ1において、シーリングライト606およびコーナーエアコン612と他の機器との間に境界線があるため、グループ分割部352は、グループ1を2つのグループに分割する。
【0166】
図24(b)は、グループ分割部352が境界線を考慮してグループを分割した後のグループの分類結果を示している。このように、境界線を隔てたシーリングライト606およびコーナーエアコン612が、グループ1から分割されたグループ3に分類される。図13と比較してわかるように、この分類結果は、実施の形態1のグループ化部306によって分類された結果と同じである。
【0167】
グルーピング処理の後の表示処理やグループ構成の変更処理、連携動作させる機器に対する処理などは実施の形態1の機器情報表示装置300と同様であるので、これらの動作の説明は省略する。
【0168】
以上に説明したように、本発明の機器情報表示装置は、自動的に精度高く宅内家電機器のグルーピングを行うことで、ユーザが家電機器を使用する際に、機器グループ毎に選択を行ってグループ単位での一括操作を行える。さらに、本発明の機器情報表示装置の初期設定時、連携して意味のある家電をユーザに推薦することでユーザの負担が軽減され、使い勝手を向上させることができる。
【0169】
なお、各実施の形態で説明した図1、図15、および図22に示した機器情報表示装置300、320、350の各ブロックに示した構成はいずれも、CPUによってプログラムを実行させ、ソフトウェアによって実現することができる。これらの処理をソフトウェアによって実現することにより、取得する機器設置情報400に含まれる項目の変更、グルーピング処理の変更や調整、表示仕様の変更などに柔軟に対応することができる。
【0170】
なお、本発明のプログラムは、上述した機器情報表示方法の、ある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するかを判断することによって、前記ある機器および前記他の機器が連結されているものとみなし、前記連結されている全ての機器が1つのグループを形成するものとみなす前記グループ化ステップ、および、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する前記機器配置表示ステップの動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムであって、コンピュータと協働して動作するプログラムである。
【0171】
また、本発明のプログラム記録媒体は、上述した機器情報表示方法の、ある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するかを判断することによって、前記ある機器および前記他の機器が連結されているものとみなし、前記連結されている全ての機器が1つのグループを形成するものとみなす前記グループ化ステップ、および、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する前記機器配置表示ステップの動作をコンピュータにより実行させるためのプログラムを記録したプログラム記録媒体であり、コンピュータにより読み取り可能かつ、読み取られた前記プログラムが前記コンピュータと協働して利用されるプログラム記録媒体である。
【0172】
また、本発明の上記「ステップの動作」とは、前記ステップの全部または一部の動作を意味する。
【0173】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、コンピュータにより読み取り可能な、ROM等の記録媒体に記録され、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0174】
また、本発明のプログラムの一利用形態は、インターネット等の伝送媒体、光・電波等の伝送媒体中を伝送し、コンピュータにより読みとられ、コンピュータと協働して動作する態様であっても良い。
【0175】
また、上述した本発明のコンピュータは、CPU等の純然たるハードウェアに限らず、ファームウェアや、OS、更に周辺機器を含むものであっても良い。
【0176】
なお、以上説明した様に、本発明の構成は、ソフトウェア的に実現しても良いし、ハードウェア的に実現しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0177】
本発明に係る機器情報表示装置、TV、および機器情報表示方法等は、グルーピングする機器の候補を表示して、グルーピングする際のユーザの負担を軽減できる効果を有し、複数の機器のグルーピングを行なう機器情報表示装置、TV、機器情報表示方法等として有用である。
【符号の説明】
【0178】
300 機器情報表示装置
301 無線送受信部
302 機器設置情報入力部
303 有効範囲制限変更部
304 壁位置算出部
305 有効範囲決定部
306 グループ化部
307 機器配置表示部
308 所属修正受付部
309 グループ制御設定部
310 ディスプレイ
311 無線リモコン
320 機器情報表示装置
321 連携判断部
322 連携特定部
323 連携候補表示部
324 連携制御設定部
325 連携条件テーブル
326 連携動作テーブル
350 機器情報表示装置
351 グループ化部
352 グループ分割部
400 機器設置情報
401 機器名
402 X座標
403 Y座標
404 向き
405 裏壁有無情報
406 有効範囲変更情報
407 有効範囲
408 奥行
409 幅
601 TV
602 スポットライト
603 スポットライト
604 スポットライト
605 シーリングライト
606 シーリングライト
607 ダウンライト
608 ダウンライト
609 冷蔵庫
610 IH
611 壁掛けエアコン
612 コーナーエアコン
621 TV601の有効範囲
622 スポットライト602の有効範囲
623 スポットライト603の有効範囲
624 スポットライト604の有効範囲
625 シーリングライト605の有効範囲
626 シーリングライト606の有効範囲
627 ダウンライト607の有効範囲
628 ダウンライト608の有効範囲
631 壁掛けエアコン611の有効範囲
632 コーナーエアコン612の有効範囲
1401 グループ1の機器
1402 グループに属していない機器
1500 機器グループ
1600 TVと他機器間連携判定条件
1601 壁掛けエアコンと他機器間連携判定条件
1700 TVとの連携可能機器
1900 TVと連携可能な機器
2000 TVと連携可能な照明機器
2100 TVと連携可能な機能を有する機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め有効範囲が決定されている複数の機器が、所定の位置および向きにしたがって配置されている状況において、前記複数の機器の前記各有効範囲、前記各所定の位置および向きについての機器設置情報を入力する機器設置情報入力部と、
前記機器設置情報に基づいてある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するか否かを判断し、その判断結果にしたがって前記ある機器および前記他の機器が連結されているか否かを決定し、前記連結されている全ての機器によって1つのグループを形成させるグループ化部と、
少なくとも前記複数の機器の前記所定の位置に基づいて、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する機器配置表示部と、を備えた機器情報表示装置。
【請求項2】
さらに、有効範囲制限部を備え、
前記機器設置情報入力部は、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報がさらに入力され、
前記有効範囲制限部は、前記機器設置情報入力部に入力された前記有効範囲を前記壁情報に基づいて制限し、
前記グループ化部は、前記有効範囲制限部によって制限された前記有効範囲を利用する、請求項1に記載の機器情報表示装置。
【請求項3】
さらに、グループ分割部を備え、
前記機器設置情報入力部は、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報がさらに入力され、
前記グループ分割部は、前記グループ化部によって形成された前記1つのグループに属する前記機器間において、それらの機器間に前記壁情報に基づいて前記壁がある場合には、前記壁を隔てた前記機器間の連結を解消し別のグループを形成させる、請求項1に記載の機器情報表示装置。
【請求項4】
前記機器配置表示部が表示した前記グループに対して、そのグループに属する前記機器の所属有無の修正をユーザから受け付けて、そのグループに属する前記機器を最終確定する所属修正受付部と、
前記各グループに属する前記機器同士が一斉に動作するように設定するグループ制御設定部とを備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の機器情報表示装置。
【請求項5】
前記各機器の有効範囲を利用して予め決められた、前記機器毎に他の前記機器を連携させる連携条件と、前記連携条件を満足するときに連携させる予め決められた内容とを有するデータベースと、
前記機器設置情報に基づいて、前記機器毎に前記連携条件を判断し、連携動作可能な他の前記機器を特定し、その連携結果を表示する連携候補表示部とを備えた、請求項1〜3のいずれかに記載の機器情報表示装置。
【請求項6】
前記連携条件は、前記有効範囲を有していない前記機器については、同じ前記グループに属していることを連携させるための条件とする、請求項5に記載の機器情報表示装置。
【請求項7】
前記壁情報として、前記機器に、周囲に壁が存在するかを示す裏壁情報が設定されており、
前記機器の前記所定の位置および向きと前記裏壁情報とに基づいて、前記壁の位置および方向を求める壁位置算出部を備えた、請求項2または3に記載の機器情報表示装置。
【請求項8】
前記機器設置情報には、前記機器の外形を表す寸法情報も含まれており、
前記壁位置算出部は、前記寸法情報も利用して前記壁の位置および方向を求める、請求項7に記載の機器情報表示装置。
【請求項9】
無線リモコンが前記各機器の機器設置情報を取得および検出し、
前記機器設置情報入力部は、前記無線リモコンから送信される前記機器設置情報を受信する、請求項1〜3のいずれかに記載の機器情報表示装置。
【請求項10】
前記無線リモコンは、加速度センサおよび角速度センサを有しており、前記有効範囲の情報を前記機器から受信して取得し、前記機器の前記所定の位置および向きの情報として、前記機器に接触させた際の前記加速度センサおよび前記角速度センサで検出された情報を送信する、請求項9に記載の機器情報表示装置。
【請求項11】
前記複数の機器の中には、前記予め決定されている有効範囲に代えて、前記有効範囲を特定するための有効範囲基礎情報が設定されている機器があり、
前記有効範囲基礎情報が設定されている機器について、前記有効範囲基礎情報に基づいてその機器が設置されている位置に応じた前記有効範囲を決定する有効範囲決定部を備えた、請求項2または3に記載の機器情報表示装置。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかに記載の機器情報表示装置を備えたTV。
【請求項13】
予め有効範囲が決定されている複数の機器が、所定の位置および向きにしたがって配置されている状況において、前記複数の機器の前記各有効範囲、前記各所定の位置および向きについての機器設置情報を取得する機器設置情報取得ステップと、
前記機器設置情報に基づいてある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するかを判断することによって、前記ある機器および前記他の機器が連結されているものとみなし、前記連結されている全ての機器が1つのグループを形成するものとみなすグループ化ステップと、
少なくとも前記複数の機器の前記所定の位置に基づいて、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する機器配置表示ステップと、を備えた機器情報表示方法。
【請求項14】
前記機器設置情報取得ステップにおいては、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報をさらに取得し、
前記グループ化ステップにおいて利用される前記有効範囲は、前記壁情報に基づいて制限されたものである、請求項13に記載の機器情報表示方法。
【請求項15】
前記機器設置情報取得ステップにおいては、前記機器設置情報として、壁の位置および方向を示す壁情報をさらに取得し、
前記グループ化ステップにおいては、前記1つのグループを形成するとみなされた前記機器間において、それらの機器間に前記壁情報に基づいて前記壁がある場合には、前記壁を隔てた前記機器間の連結を解消し別のグループを形成するものとする、請求項13に記載の機器情報表示方法。
【請求項16】
前記機器配置表示ステップで表示された前記グループに対して、そのグループに属する前記機器の所属有無の修正をユーザから受け付け、そのグループに属する前記機器を最終確定させる所属修正受付ステップと、
前記各グループに属する前記機器同士が一斉に動作するように設定するグループ制御設定ステップとを備えた、請求項13〜15のいずれかに記載の機器情報表示方法。
【請求項17】
前記機器毎に他の前記機器を連携させる連携条件を、前記各機器の有効範囲を利用して予め決めておき、かつ、前記連携条件を満足するときに連携させる内容を予め決めておき、
前記機器設置情報に基づいて、前記機器毎に前記連携条件を判断して連携動作可能な他の前記機器を特定し、その連携結果を表示する連携候補表示ステップを備えた、請求項13〜15のいずれかに記載の機器情報表示方法。
【請求項18】
請求項13に記載の機器情報表示方法の、ある前記機器の前記有効範囲内に他の前記機器が存在するかを判断することによって、前記ある機器および前記他の機器が連結されているものとみなし、前記連結されている全ての機器が1つのグループを形成するものとみなす前記グループ化ステップ、および、前記複数の機器を示すオブジェクトを配置した地図を表示し、前記1つのグループを形成する前記機器を他のグループを形成する前記機器と区別できるように表示する前記機器配置表示ステップをコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項19】
請求項18に記載のプログラムを記録した記録媒体であって、コンピュータにより処理可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図24】
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【図25】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−182183(P2011−182183A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−44317(P2010−44317)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】