説明

機器状態情報収集方法、及び、それに用いる機器状態情報収集キット

【課題】多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集する。
【解決手段】機器管理用の機器状態情報を収集する多数の管理対象機器2を、機器状態検知用の可搬ユニット4の各管理対象機器2への検知操作で機器状態情報を収集する直接収集グループ7と、管理対象機器2の機器状態情報を検知可能な状態で設置された機器状態検知用の固定ユニット5、6との通信で機器状態情報を収集する間接収集グループ8a、8bとにグループ分けする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工場やプラントなどに配備される多数の管理対象機器(例えば、蒸気トラップに代表される弁類やポンプに代表される流体機器など)について交換又は修理を適切に実施していく機器管理に用いられる機器状態情報(例えば、正常か不良か又はその種別や程度の情報、或いは、それを判定するための温度等の情報)を収集する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、管理対象機器の一例である蒸気トラップの機器状態情報を収集する方法として、下記(1)、(2)に記載のものが知られている。
(1)蒸気トラップの外表面の超音波振動及び温度を検出するセンサを備えた可搬式の小型の収集器(機器状態検知用の可搬ユニットの一例)の接触操作(検知操作の一例)により、多数の蒸気トラップの各々についての機器状態情報を順次に収集する直接収集方法(下記特許文献1参照)、
(2)蒸気トラップの外表面における超音波振動及び温度を検出するセンサを備えた固定式の収集装置を該センサが蒸気トラップの外表面に接触する状態で設置するとともに、前記収集装置と中央管理装置との無線通信により多数の蒸気トラップの機器状態情報を収集する間接収集方法(下記特許文献2参照)、
【0003】
【特許文献1】特開2005−114409号公報
【特許文献2】特開2003−132476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記(1)に記載の直接収集方法では、工場内の多数の蒸気トラップの各々に対して収集員による検知作業(つまり、収集器を用いた検知操作)が必要になり、しかも、機器管理上、蒸気トラップ各々の状況や実情に沿った頻度や時点での的確な機器状態情報を要するために収集員団による一斉作業形態を採るのも難しいことから、機器状態情報を収集するための収集員の人工が多大になって、収集時間と収集コストの両面で効率的でない問題がある。
【0005】
一方、上記(2)に記載の間接収集方法では、機器状態情報の収集時間は短くて済むものの、工場内の多数の蒸気トラップと同じ数量のセンサが必要になり、また、収集装置の各々に通信機能を持たせる必要もあることから、センサや収集装置の費用などの設備費用が嵩み、やはり、収集コストの面で効率的でない問題がある。
【0006】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集することができる機器状態情報収集方法及びそれに用いる機器状態情報収集キットを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1特徴構成は、機器状態情報収集方法に係り、その特徴は、
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法であって、
機器状態検知用の可搬ユニットの各管理対象機器への検知操作で前記機器状態情報を収集する直接収集グループと、管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置された機器状態検知用の固定ユニットとの通信で前記機器状態情報を収集する間接収集グループとに多数の管理対象機器をグループ分けする点にある。
【0008】
上記構成によれば、直接収集方法を採る前記直接収集グループと、間接収集方式を採る前記間接収集グループとの少なくとも2種の収集グループに多数の管理対象機器をグループ分けするから、管理対象機器の各々の状況(例えば、種別、設置場所、重要性)や実情(不良の発生頻度や発生確率)に応じて、収集の頻度(時点)、作業時間、作業性、作業費用、設備費用などの面からより適切な収集方式で管理対象機器各々の機器状態情報を収集することが可能になり、これにより、多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集することができる。
【0009】
本発明の第2特徴構成は、第1特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記間接収集グループの管理対象機器について、前記固定ユニットと中央管理装置との通信により前記機器状態情報を収集する第1間接収集グループと、前記固定ユニットと前記可搬ユニットとの通信により前記機器状態情報を収集する第2間接収集グループとに更にグループ分けする点にある。
【0010】
つまり、上記構成によれば、前記間接収集グループの管理対象機器について、収集員による可搬ユニットの持ち運び作業や操作作業が不要な第1間接収集グループと、収集員による持ち運び作業や操作作業の少ない第2間接収集グループとに更にグループ分けすることになるから、例えば、不良の発生頻度の高い管理対象機器や重要性の高い管理対象機器などの収集頻度の多い管理対象機器を前記第1間接収集グループにグループ分けするなどにより、機器状態情報の収集工程の一層の効率化を達成することができる。
【0011】
本発明の第3特徴構成は、第2特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
多数の管理対象機器の各々について前記機器状態情報を収集する頻度を設定し、同じ収集頻度を設定した管理対象機器から前記直接収集グループを選定するとともに、前記直接収集グループに選定した管理対象機器とは異なる収集頻度を設定した管理対象機器の全部又は一部を前記第1間接収集グループに選定する点にある。
【0012】
上記構成によれば、同じ収集頻度を設定した管理対象機器から前記直接収集グループを選定するから、収集員の収集作業を同一作業日又は同一作業期間で一気且つ効率的に行うことができ、これにより、機器状態情報の収集工程の一層の効率化を達成することができる。
【0013】
なお、収集頻度の設定は、例えば、30秒毎や1時間毎や1年毎などの単位時間毎、又は、時刻毎、或いは、常時(又は略常時)などから適宜に設定すればよい。
【0014】
本発明の第4特徴構成は、第3特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
同じ収集頻度を設定した管理対象機器の各々について前記可搬ユニットによる前記機器状態情報の直接収集が適切か否かを判定し、直接収集が適切と判定した管理対象機器の全部又は一部を前記直接収集グループに選定するとともに、直接収集が不適切と判定した管理対象機器の全部又は一部を前記第2間接収集グループに選定する点にある。
【0015】
上記構成によれば、同じ収集頻度を設定した管理対象機器の各々について、例えば、設置状況などに基づく収集員の作業性や安全性などの判定指標により可搬ユニットによる直接収集の可否を判定し、その上で、収集員による検知作業が必要な前記直接収集グループと収集員による検知作業が不要な前記第2間接収集グループとにグループ分けすることができるから、管理対象機器の各々を収集効率の面でより的確な収集グループにグループ分けすることができて、機器状態情報の収集工程の一層の効率化を達成することができる。
【0016】
本発明の第5特徴構成は、機器状態情報収集キットに係り、その特徴は、
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
管理対象機器の各々に対する検知操作で前記機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニットと、
管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した前記機器状態情報を通信可能な機器状態検知用の固定ユニットと、
前記固定ユニットとの通信で前記機器状態情報を収集可能な中央管理装置とを備える点にある。
【0017】
上記構成によれば、可搬ユニットによる直接収集方法を採る前記直接収集グループと、中央管理装置による間接収集方式を採る前記間接収集グループとの少なくとも2種の収集グループに多数の管理対象機器をグループ分けすることができるから、管理対象機器の各々の状況(例えば、種別、設置場所、重要性)や実情(不良の発生頻度や発生確率)に応じて、収集の頻度(時点)、作業時間、作業性、作業費用、設備費用などの面からより適切な収集方式で管理対象機器各々の機器状態情報を収集することが可能になり、これにより、多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集することができる。
【0018】
本発明の第6特徴構成は、機器状態情報収集キットに係り、その特徴は、
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
管理対象機器の各々に対する検知操作で前記機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニットと、
管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した前記機器状態情報を無線通信可能な機器状態検知用の固定ユニットとを備えるとともに、
前記可搬ユニットを、前記固定ユニットとの無線通信により前記固定ユニットで検知した前記機器状態情報を収集可能な構成にしてある点にある。
【0019】
上記構成によれば、可搬ユニットによる直接収集方法を採る前記直接収集グループと、可搬ユニットによる間接収集方式を採る前記間接収集グループとの少なくとも2種の収集グループに多数の管理対象機器をグループ分けすることができるから、管理対象機器の各々の状況(例えば、種別、設置場所、重要性)や実情(不良の発生頻度や発生確率)に応じて、収集の頻度(時点)、作業時間、作業性、作業費用、設備費用などの面からより適切な収集方式で管理対象機器各々の機器状態情報を収集することが可能になり、これにより、多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集することができる。
【0020】
本発明の第7特徴構成は、機器状態情報収集キットに係り、その特徴は、
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
管理対象機器の各々に対する検知操作で前記機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニットと、
管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した前記機器状態情報を無線通信可能な機器状態検知用の固定ユニットと、
前記固定ユニットで検知した前記機器状態情報を前記固定ユニットとの無線通信により収集可能な中央管理装置とを備えるとともに、
前記可搬ユニットを、前記固定ユニットとの無線通信により前記固定ユニットで検知した前記機器状態情報を収集可能な構成にしてある点にある。
【0021】
上記構成によれば、可搬ユニットによる直接収集方法を採る直接収集グループと、
中央管理装置又は可搬ユニットによる間接収集方式を採る間接収集グループとの少なくとも2種の収集グループに多数の管理対象機器をグループ分けすることができるから、管理対象機器の各々の状況(例えば、種別、設置場所、重要性)や実情(不良の発生頻度や発生確率)に応じて、収集の頻度(時点)、作業時間、作業性、作業費用、設備費用などの面からより適切な収集方式で管理対象機器各々の機器状態情報を収集することが可能になり、これにより、多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集することができる。
【0022】
更に、前記間接収集グループの管理対象機器について、収集員による可搬ユニットの持ち運び作業や操作作業が不要な中央管理装置による第1間接収集グループと、収集員による可搬ユニットの持ち運び作業や操作作業の少ない可搬ユニットによる第2間接収集グループとに更にグループ分けすることができるから、例えば、不良の発生頻度の高い管理対象機器や重要性の高い管理対象機器などの収集頻度の多い管理対象機器を前記第1間接収集グループにグループ分けするなどにより、機器状態情報の収集工程の一層の効率化を達成することができる。
【0023】
本発明の第8特徴構成は、第7特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記固定ユニットとして、前記中央管理装置との無線通信用の第1固定ユニットと、前記第1固定ユニットよりも通信可能距離の短い前記可搬ユニットとの無線通信用の第2固定ユニットとを備える点にある。
【0024】
上記構成によれば、第2固定ユニットに対する可搬ユニットの移動により前記第2収集グループの機器状態情報の収集は不都合なく行えながらも、第2固定ユニットを第1固定ユニットよりも安価且つ消費電力の少ないものとすることができ、これにより、機器状態情報の収集工程の更なる効率化を達成することができる。
【0025】
本発明の第9特徴構成は、第2〜4特徴構成のいずれか1項に記載の機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
前記可搬ユニットと、前記固定ユニットと、前記中央管理装置とを備える点にある。
【0026】
上記構成によれば、直接収集方法を採る前記直接収集グループと、間接収集方式を採る前記間接収集グループとの少なくとも2種の収集グループに多数の管理対象機器をグループ分けすることができるから、管理対象機器の各々の状況(例えば、種別、設置場所、重要性)や実情(不良の発生頻度や発生確率)に応じて、収集の頻度(時点)、作業時間、作業性、作業費用、設備費用などの面からより適切な収集方式で管理対象機器各々の機器状態情報を収集することが可能になり、これにより、多数の管理対象機器の的確な機器状態情報を効率的に収集することができる。
【0027】
更に、間接収集グループの管理対象機器について、収集員による可搬ユニットの持ち運び作業や操作作業が不要な前記第1間接収集グループと、収集員による可搬ユニットの持ち運び作業や操作作業の少ない前記第2間接収集グループとに更にグループ分けすることができるから、例えば、不良の発生頻度の高い管理対象機器や重要性の高い管理対象機器などの収集頻度の多い管理対象機器を前記第1間接収集グループにグループ分けするなどにより、機器状態情報の収集工程の一層の効率化を達成することができる。
【0028】
本発明の第10特徴構成は、第9特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記可搬ユニットを、前記第1間接収集グループの管理対象機器に接続された前記固定ユニットとの無線通信により第1間接収集グループの管理対象機器の前記機器状態情報も収集可能な構成にしてある点にある。
【0029】
上記構成によれば、管理者や前記中央管理装置の側の事情(例えば、メンテナンスやセキュリティー等)や収集者の側の事情(例えば、収集員の人数や集計作業の作業性等)に応じ、前記第1間接収集グループの管理対象機器の一部又は全部について、固定ユニットと可搬ユニットとの無線通信により機器状態情報を収集することができる。
【0030】
本発明の第11特徴構成は、第9又は第10特徴構成の実施に好適な構成であり、その特徴は、
前記可搬ユニットと前記中央管理装置との無線通信により、前記直接収集グループ及び前記第1間接収集グループ並びに前記第2間接収集グループの機器状態情報を前記可搬ユニットの記憶部又は前記中央管理装置の記憶部或いはそれらの両方で一括して記憶可能な構成にしてある点にある。
【0031】
上記構成によれば、可搬ユニットと中央管理装置との無線通信により、管理対象機器各々の機器状態情報の一元化を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
図1は、蒸気を使用する工場やプラント等の設備1に分散配備された多数の蒸気トラップ2(以下、トラップ2と略称する)の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集キットを用いた管理システムを示す。
【0033】
前記収集キットは、中央管理装置3と、トラップ2の各々に対する検知操作で機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニット4と、トラップ2の機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した機器状態情報を無線通信可能な機器状態検知用の第1、第2固定ユニット5、6とからなる。
【0034】
そして、当該システムでは、多数のトラップ2の各々について、前記可搬ユニット4の各トラップ2への検知操作で機器状態情報を収集する直接収集グループ7と、トラップ2の機器状態情報を検知可能な状態で設置された前記第1、第2固定ユニット5、6との無線通信(通信の一例)で機器状態情報を収集する間接収集グループとに多数のトラップ2をグループ分けしてある。
【0035】
また、前記間接収集グループのトラップ2について、第1固定ユニット5と中央管理装置3との無線通信により機器状態情報を収集する第1間接収集グループ8aと、第2固定ユニット6と可搬ユニット4との通信により機器状態情報を収集する第2間接収集グループ8bとに更にグループ分けしてある。
【0036】
前記第1固定ユニット5は、図2に示すように、無線通信により中央管理装置3と情報交換する端末器9と、トラップ2の各々に装備するセンサ10と、距離や障害物の存在等で第1固定ユニット5と中央管理装置3の無線通信が不良となる適宜の箇所に設置する中継器11とを備える。12は端末器9とセンサ10とを接続するリード線である。
【0037】
前記端末器9は、図示しないが、デジタルプロセッサを用いたデジタル回路部、センサ10を接続するアナログ回路部、アンテナを用いて情報の送受信を行う通信部、電源電池、設定情報などを記憶する記憶部などを備える。
【0038】
そして、端末器9は、中央管理装置3から無線通信により付与された設定情報に従い、設定頻度(例えば、設定日時毎や設定時間毎や設定時刻或いは常時又は略常時)で接続センサ10の検出情報を入力するとともに、入力したセンサ検出情報をデジタル処理したうえで中央管理装置3へ送信し、併せて、中央管理装置3からの指示情報を受信する。
【0039】
前記センサ10には、振動温度用センサと振動用センサと温度用センサとの三種がある。振動温度用センサはトラップ2の超音波レベルの振動(機器状態情報の一例)とトラップ2の温度(機器状態情報の一例)とトラップ2の周囲温度(機器状態情報の一例)との三者を検出し、振動用センサはトラップ2の超音波レベルの振動のみを検出し、温度用センサはトラップ2の温度とトラップ2の周囲温度との二者のみを検出するものであり、各トラップ2の形式や管理項目に応じて、これら三種のセンサのうちのいずれかを採用する。
【0040】
なお、各端末器9のアナログ回路部へは上記センサ10に限らず、各トラップ2を装備した蒸気系への蒸気供給管13に介装された弁14の開閉状態(機器状態情報の一例)を検出する開閉センサ15、或いは、蒸気供給管13の管内圧力(機器状態情報の一例)や各トラップ2に接続された復水流入管16の管内圧力(機器状態情報の一例)を検出する圧力センサ17をリード線12を介して適宜に接続してある。
【0041】
前記中央管理装置3は、内蔵CPU(演算部の一例)及び内蔵ハードディスク(記憶部の一例)を備えるパーソナル型のコンピュータ本体18に、ディスプレイ装置19(表示分の一例)、キーボード20(操作部の一例)などの周辺装置とともに、無線通信を行うための無線モデム21を接続して構成してある。
【0042】
中央管理装置3の内蔵ハードディスクには、管理対象とする各トラップ2の各々についてのトラップ属性情報(例えば、型式、製造会社、用途、圧力など)、トラップ診断結果情報(機器状態情報の一例、例えば、正常か不良か、蒸気漏れ異常や詰まり異常や温度異常などの不良種別、蒸気漏れ量など)、トラップ参考情報(例えば、不良発生回数、収集日時(診断日時))、所属する収集グループを示すトラップ所属情報、前記のセンサ検出情報などをトラップ識別情報(例えば、エリア番号、トラップ番号)と関連付けした状態で記憶しておく管理用データベースを格納してある。
【0043】
そして、中央管理装置3の内蔵CPU(コンピュータ本体18の内蔵CPU)は、各端末器9から送られる前述のセンサ検出情報に基づき、各トラップ2を診断し、その診断結果の情報(前記トラップ診断結果情報)と抽出した前記トラップ参考情報をセンサ検出情報や作動回数検出情報と共に前記管理用データベースに蓄積的に記録(つまり、履歴情報を残しながら記録)する。
【0044】
つまり、前記第1間接収集グループ8aのトラップ2の各々については、第1固定ユニット5の端末器9と中央管理装置3との無線通信(直接の無線通信、又は、中継器11による中継処理を介した間接の無線通信)により、第1固定ユニット5のセンサ10で検出した機器状態情報を中央管理装置3のハードディスク内の前記管理用データベースに記録する収集方法を採る。
【0045】
前記可搬ユニット4は、図3に示すように、可搬式の携帯型の診断器(収集器)22と可搬式のパーソナルコンピュータ(以下、可搬パソコンと略称する)23とIDタグリーダ24とからなる。
【0046】
前記診断器22は、キー類25(操作部の一例)と小型のディスプレイ26(表示部の一例)と内蔵CPU(演算部の一例)と内蔵メモリ(記憶部の一例)とを備える。当該診断器22は、内蔵メモリに格納した診断用プログラムの内蔵CPUによる実行により動作する。
【0047】
また、診断器22はプローブ27を備え、このプローブ27の先端には、図4に示す如くトラップ2の外表面に押し当てた状態でトラップ外表面における超音波振動及び温度を検出するセンサ28を設けてあり、このセンサ28による振動及び温度の検出情報は接続コード29(ないしは、赤外線通信手段などの無線通信手段)を通じて診断器22に入力される。
【0048】
IDタグリーダ24は、図3の鎖線で示す突出姿勢と実線で示す格納姿勢とに切り換え可能にしてプローブ27に装備したアーム30の先端に装備してあり、アーム30を突出姿勢にした状態でIDタグリーダ24をトラップ2各々(少なくとも直接収集グループのトラップ2の各々)の近傍に付設のIDタグ31に近付けると、そのIDタグ31に記録されている対応トラップ2の前記トラップ識別情報がIDタグリーダ24により読み取られて診断器22に入力される。
【0049】
前記可搬パソコン23は、キーボード32、操作補助具としてのタッチペン33、マウス(図示せず)、ディスプレイ34(表示分の一例)、内蔵CPU(演算部の一例)、内蔵ハードディスク(記憶部の一例)、内蔵無線モデムを備え、また、ハードディスクには管理用プログラムを格納してあり、この可搬パソコン18は内蔵CPUによる管理用プログラムの実行により動作する。
【0050】
また、可搬パソコン23は接続コード35(ないしは赤外線通信手段などの無線通信手段を介して診断器22と双方向通信可能にしてあり、IDタグリーダ24により読み取られたトラップ識別情報は診断器22への入力とともに可搬パソコン23にも入力される。
【0051】
前記診断器22の内蔵メモリには、前記トラップ属性情報を格納してあり、診断器22は、IDタグリーダ24により読み取られた前記トラップ識別情報により特定されるトラップ2の前記トラップ属性情報を内蔵メモリから読み出し、この読み出したトラップ属性情報とセンサ28による検出振動及び検出温度を同じく内蔵メモリに格納してある判定基準情報(例えば、トラップ型式、温度、振動、蒸気漏れ量などの相関データ)に照合して蒸気漏れ量を推定する判定形態で、その診断対象トラップ2が正常か不良かを判定するとともに、漏れ量の大・中・小、吹放し、詰まりなどの不良の程度や種別の判定を行う。
【0052】
そして、診断器22は、対象トラップ2の各々について、キー類25などの操作により入力される前記トラップ参考情報とともに、正常か不良かの判定結果及び不良種別の判定結果等をトラップ診断結果情報として、トラップ識別情報及びトラップ属性情報と関連付けした状態で内蔵メモリに格納するとともに可搬パソコン23に伝送する。
【0053】
また、可搬パソコン23の内蔵ハードディスクには、中央管理装置3に格納したものと同じ構成の管理用データベースを格納してある。当該可搬パソコン23は、前記の如く診断器22からセンサ検出情報とトラップ診断結果情報とトラップ参考情報が伝送されると、データベース更新機能として、それら情報と関連付けられたトラップ識別情報により特定される対象トラップ2について、診断器22から伝送されるセンサ検出情報及びトラップ診断結果、トラップ参考情報を前記管理用データベースに蓄積的に記録する。
【0054】
つまり、前記直接収集グループ7のトラップ2については、診断員(収集員)による診断器22の検知操作(つまり、診断器22のプローブ27の接触操作)により診断器22の内蔵メモリに機器状態情報を順次に収集し、また、可搬パソコン23に適宜に伝送することにより可搬パソコン23のハードディスク内の管理用データベースに機器状態情報を蓄積的に記録する収集方式を採る。
【0055】
図5に示すように、前記第2固定ユニット6は、デジタルプロセッサを用いたデジタル回路部、アナログ回路部、無線通信により可搬パソコン23と情報の送受信を行う通信部、前述のセンサ10と同種のセンサ(図示しない)、電源電池、設定情報などを記憶する記憶部などを内蔵した小型のセンサ付き端末器36から構成してある。
【0056】
前記センサ付き端末器36の通信部は、比較的近い距離の通信が可能であれば足りることから、端末器9と中継器11とによる通信可能距離よりも短い通信可能距離のもの、具体的には、端末器9の通信部よりも通信可能距離の短い安価且つ簡素で消費電力の低いものを採用してある。
【0057】
そして、前記センサ付き端末器36は、比較的近い設定位置に移動された可搬パソコン23から無線通信により付与された指令に従い、対応トラップ2のセンサ検出情報をデジタル処理したうえで可搬ユニット4へ送信し、併せて、可搬ユニット23からの指示情報を受信する。
【0058】
なお、センサ付き端末器36は、各トラップ2を装備した蒸気系への蒸気供給管13に介装された弁14の開閉状態(機器状態情報の一例)を検出する開閉センサ15、或いは、蒸気供給管13の管内圧力(機器状態情報の一例)や各トラップ2に接続された復水流入管16の管内圧力(機器状態情報の一例)を検出する圧力センサ17を内蔵センサに採用したものも適宜に使用する。
【0059】
そして、可搬パソコン23の内蔵CPUは、各センサ付き端末器36から送られるセンサ検出情報に基づき、各トラップ2を診断し、その診断結果の情報(前記トラップ診断結果情報)と抽出したトラップ参考情報を前記センサ検出情報や作動回数検出情報と共に前記管理用データベースに蓄積的に記録する。
【0060】
つまり、第2間接収集グループ8bのトラップ2については、第2固定ユニット6と可搬パソコン23との無線通信(直接の無線通信)により、第2固定ユニット6を介して可搬パソコン23のハードディスク内の管理データベースに機器状態情報を記録する収集方法を採る。
【0061】
なお、可搬パソコン23と中央管理装置3との無線通信により、可搬パソコン23の側の管理用データベースと中央管理装置3の側の管理用データベースとの相互の書き換え更新(一括更新、又は、収集日時の新しい情報のみの部分更新)が可能な構成してある。
【0062】
また、可搬パソコンは、診断員による第1固定ユニット5への近接移動等や可搬パソコンからの送信指令等により、第1固定ユニット5との無線通信で第1固定ユニット5の対応トラップ2についての機器状態情報の収集が可能な構成にしてある。
【0063】
更に、可搬パソコン23は、診断員の作業用のマップ機能を備え、図6に示す如く設備1を示す概略の設備図画像Gを内蔵ハードディスクに格納してある設備図情報に基づきディスプレイ34に表示するとともに、管理対象のトラップ2の各々を示す表示子E(アイコン)を同じく内蔵ハードディスクに格納してあるトラップ2各々のトラップ配置情報に基づき実際のトラップ位置に即した配置で設備図画像G上に重ねてディスプレイ34に表示する。この際、表示子Eの表示形態の相違により対応トラップ2が所属する収集グループを表示する。
【0064】
前記情報収集キット3〜6を用いて実施する多数のトラップ2の管理は次の(a)〜(h)の手順で行う。
【0065】
(a)トラップ管理の依頼者との協議により、設備1中におけるトラップ2のうちいずれのものを管理対象のトラップ2とするかを決定する。すなわち、設備1中における全トラップ2を管理対象とするか、設備中における一部区画のトラップ2だけを管理対象とするか、また、設備1中における特定の蒸気系統に属するトラップ2だけを管理対象とするかなどを依頼者との打合せにより決定する。
【0066】
(b)依頼者から提示の設備配置図や配管系統図などに基づいて設備図情報及びトラップ配置情報を作成し、その作成した設備図情報及びトラップ配置情報を可搬ユニット4における可搬パソコン23の内蔵ハードディスクに格納する。
【0067】
(c)診断者が可搬ユニット4を携帯して可搬パソコン23のディスプレイ34に表示される設備図画像G及びその設備図画像上の表示子Eを参照しながら管理対象のトラップ2各々の設置箇所に移動して、トラップ2ごとにIDタグ31の付設、及び、IDタグリーダ24によるトラップ識別情報の読み取りを行い、これにより、管理対象のトラップ2各々の各情報を可搬パソコン3における内蔵ハードディスクの管理用データベースに記録するとともに、タッチペン33などの操作によりトラップ2の各々についてトラップ識別情報と表示子Eとの関連付けを行う。
【0068】
また、IDタグ31の付設、及び、トラップ識別情報の読み取りとともに、診断者がトラップ2ごとにトラップ属性情報やトラップ参考情報を確認して、それらトラップ属性情報やトラップ参考情報をキーボード32やタッチペン33などの操作により可搬パソコン23の管理用データベースに書き込み、これにより、管理対象のトラップ2の全数についての管理用データベースを新規に作成する。
【0069】
そしてまた、これらIDタグ31の付設、トラップ識別情報の読み取り、トラップ属性情報やトラップ参考情報の書き込みとともに、診断者はトラップ2ごとに、可搬パソコン23の管理用データベースからトラップ2各々のトラップ属性情報やトラップ参考情報を診断器22の内蔵メモリに書き込んだ状態で、診断器22によりトラップ2の各々を診断し、その診断結果の情報及びセンサ検出情報などを診断器22のメモリ8に格納するとともに、可搬パソコン23の管理用データベースに書き込む。
【0070】
(d)前記可搬パソコン23の管理用データベースに記録したトラップ2の全数についてのトラップ診断結果に基づき、管理対象トラップ2の全体についての現状(例えば、不良率、蒸気漏れ総量、蒸気漏れによる損失金額など)を依頼者に報告し、その上で、依頼者との協議により、トラップ2の全数を推奨トラップに交換する全数更新と、トラップ2のうちの不良トラップのみを修理又は推奨トラップに交換する部分更新とのいずれかを初期更新として実施する。
【0071】
(e)初期更新の実施後、管理対象のトラップ2の各々について、直接収集グループ7、第1間接収集グループ8a、第2間接収集グループ8bの何れに所属させるか、トラップ2の各々の状況(例えば、種別、設置場所、重要性)や実情(不良の発生頻度や発生確率)及び初期作業で収集したトラップ診断結果情報などに応じ、収集の頻度(時点)、作業時間、作業性、作業費用、設備費用などの視点から総合的に判定し、更に、依頼者との協議を経て決定する。
【0072】
例えば、多数のトラップ2のグループ分けは次のように行う。
まず、トラップ2の各々について、各々の状況や実情に応じて機器状態情報を収集する頻度を設定する。
【0073】
次に、同じ収集頻度を設定したトラップ2のうち、最も収集頻度が長いなどの適当な収集頻度(例えば、1年に1回)を設定したトラップ2について、作業性や設備コストの面で可搬ユニット4による直接収集が適切か否かを判定し、可搬ユニット4による直接収集が適切と判定したトラップ2を直接収集グループ7に選定する。
【0074】
また、可搬ユニット4による直接収集が不適切と判定したトラップ2については、作業性の面で可搬ユニット4による間接収集が不適切なトラップ2を除き、基本的に第2収集グループ8bに選定する。
【0075】
更に、直接収集グループ7に選定したトラップ2とは異なる収集頻度を設定したトラップ2については、設備コストの面で中央管理装置3による間接収集が不適切なトラップ2を除き、基本的に第1間接収集グループ8aに選定する。
【0076】
(f)トラップ2の各々についての収集グループの情報をトラップ所属情報としてキーボード32やタッチペン33などの操作により可搬パソコン23の管理用データベースに記録するとともに、可搬パソコン23と中央管理装置3との無線通信により可搬パソコン23の管理用データベースを複製する形態で中央管理装置3の内蔵ハードディスクに管理用データベースを格納する。
【0077】
また、第1間接収集グループ8aのトラップ2を対象として第1固定ユニット5を設備1中に配設するとともに、第2間接収集グループ8bのトラップ2を対象として第2固定ユニットを設備1中に配設する。
【0078】
(g)収集キット3〜6を用いてトラップ2の機器状態情報を収集する収集工程の実施を繰り返す過程において、その収集工程ごとにトラップ2各々のセンサ検出情報及びトラップ診断結果情報を管理用データベースに追加記録するとともに、不良トラップがあったときには、その不良トラップを修理又は推奨トラップに交換する。
【0079】
(h)各回の収集工程後などの適当な時期に、中央管理装置3や可搬パソコン4の管理用データベースを用いて管理対象のトラップ2について使用状況の良否や不良の発生原因などを分析するとともに、トラップ2の所属収集グループの適否の判定及び機種の適否の判定並びに適合機種の選定を行い、その結果に基づき、トラップ2各々の収集グループを変更したり、トラップ2の交換機種を決定したり、トラップ2各々の設置条件を改善したりするなどの処置を施す。
【0080】
[別実施形態]
次に、別実施形態を列記する。
診断器22は、前述の実施形態で示した如く、ブローブ27とIDタグリーダ24を別体とするものに限らず、図7に示す如く、ブローブ27とIDタグリーダ24を一体的に備えるものなどであってもよい。なお、図7に示す別実施形態では、診断器22に組み付けたプローブ27の先端部にセンサ28とIDタグリーダ24の両方を装備してある。また、当該診断器22も、前述の実施形態で示したものと同様、接続コード35(ないしは赤外線通信手段などの無線通信手段)を介して可搬パソコン23と双方向通信可能にしてある。
【0081】
前述の実施形態では、前記固定ユニットとして、通信可能距離の異なる第1固定ユニット5と第2固定ユニット6の2種類を用いる場合を例に示したが、共通の1種類を用いてもよく、或いは、各トラップ2毎や各トラップ2のエリア毎などに応じて通信可能距離を設定した3種類以上を用いてもよい。
【0082】
前述の実施形態では、前記間接収集グループについて中央管理装置3又は可搬ユニット4と固定ユニットとの通信で機器状態情報を収集する場合を例に示したが、中央管理装置3や可搬ユニット4とは異なる専用の装置又は器具と固定ユニットとの通信で機器状態情報を収集してもよい。
【0083】
前述の実施形態では、前記間接収集グループを更に2つのグループに分ける場合を例に示したが、3つ以上のグループに分けてもよく、或いは、全くグループ分けしなくともよい。
【0084】
前述の実施形態では、前記直接収集グループ7を更にグループ分けしない場合を例に示したが、可搬ユニット4の種別等で更にグループ分けしてもよい。
【0085】
多数の管理対象機器のグループ分けの具体的方法は、前述の実施形態で示した方法に限らず、設備の状況や実情、又は、各々の管理対象機器の状況や実情、或いは、管理者や診断者の状況や実情に応じて種々の方法を採ることができる。
【0086】
中央管理装置3、可搬ユニット4、固定ユニット5、6の具体的構成は、前述の実施形態で示した構成に限らず、種々の構成変更が可能である。
【0087】
例えば、前述の実施形態では、第1固定ユニット5を端末器9とセンサ10と中継器11とから構成する場合を例に示したが、第2固定ユニット6と同様のセンサ付き端末器から構成したり、或いは、センサ付き端末器と段階的な中継が可能な複数の中継器とから構成したりしてもよい。
【0088】
また、例えば、前述の実施形態では、第2固定ユニット6をセンサ付き端末器36から構成する場合を例に示したが、例えば、センサ付き端末器36と中継器とから構成したり、又は、第1固定ユニット5と同様の端末器とセンサとから構成したり、或いは、前記端末器とセンサと中継器とから構成したりしてもよい。
【0089】
また、例えば、前述の実施形態では、可搬ユニット4を可搬パソコン23と診断器22とから構成する場合を例に示したが、診断器22のみから構成してもよい。
【0090】
前述の実施形態では、中央管理装置3と第1固定ユニット5との通信形態や可搬ユニット4と第2固定ユニット6との通信形態或いは中央管理装置3と可搬ユニット4との通信形態が無線通信である場合を例に示したが、コード等を用いた有線通信であってもよい。
【0091】
前述の実施形態では、蒸気トラップ2を管理対象機器とする場合を例に示したが、各種バルブやタンク又は生産機器或いは工作機器等を管理対象機器としてもよい。
【0092】
本発明は、蒸気を使用する設備に限らず、電気やガス等を使用する設備などの多数の機器を備える種々の設備に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】設備のシステム構成図
【図2】第1間接収集グループのシステム構成図
【図3】可搬ユニットの斜視図
【図4】検知形態を示す斜視図
【図5】第2間接収集グループのシステム構成図
【図6】設備図画像の表示形態を示す図
【図7】別実施形態における可搬ユニットの斜視図
【符号の説明】
【0094】
2 管理対象機器
3 中央管理装置
4 可搬ユニット
5 固定ユニット、第1固定ユニット
6 固定ユニット、第2固定ユニット
7 直接収集グループ
8a 間接収集グループ、第1間接収集グループ
8b 間接収集グループ、第2間接収集グループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法であって、
機器状態検知用の可搬ユニットの各管理対象機器への検知操作で前記機器状態情報を収集する直接収集グループと、管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置された機器状態検知用の固定ユニットとの通信で前記機器状態情報を収集する間接収集グループとに多数の管理対象機器をグループ分けする機器状態情報収集方法。
【請求項2】
前記間接収集グループの管理対象機器について、前記固定ユニットと中央管理装置との通信により前記機器状態情報を収集する第1間接収集グループと、前記固定ユニットと前記可搬ユニットとの通信により前記機器状態情報を収集する第2間接収集グループとに更にグループ分けする請求項1記載の機器状態情報収集方法。
【請求項3】
多数の管理対象機器の各々について前記機器状態情報を収集する頻度を設定し、同じ収集頻度を設定した管理対象機器から前記直接収集グループを選定するとともに、前記直接収集グループに選定した管理対象機器とは異なる収集頻度を設定した管理対象機器の全部又は一部を前記第1間接収集グループに選定する請求項2記載の機器状態情報収集方法。
【請求項4】
同じ収集頻度を設定した管理対象機器の各々について前記可搬ユニットによる前記機器状態情報の直接収集が適切か否かを判定し、直接収集が適切と判定した管理対象機器の全部又は一部を前記直接収集グループに選定するとともに、直接収集が不適切と判定した管理対象機器の全部又は一部を前記第2間接収集グループに選定する請求項3記載の機器状態情報収集方法。
【請求項5】
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
管理対象機器の各々に対する検知操作で前記機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニットと、
管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した前記機器状態情報を通信可能な機器状態検知用の固定ユニットと、
前記固定ユニットとの通信で前記機器状態情報を収集可能な中央管理装置とを備える機器状態情報収集キット。
【請求項6】
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
管理対象機器の各々に対する検知操作で前記機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニットと、
管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した前記機器状態情報を無線通信可能な機器状態検知用の固定ユニットとを備えるとともに、
前記可搬ユニットを、前記固定ユニットとの無線通信により前記固定ユニットで検知した前記機器状態情報を収集可能な構成にしてある機器状態情報収集キット。
【請求項7】
多数の管理対象機器の各々についての機器管理用の機器状態情報を収集する機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
管理対象機器の各々に対する検知操作で前記機器状態情報を収集可能な機器状態検知用の可搬ユニットと、
管理対象機器の前記機器状態情報を検知可能な状態で設置可能で、且つ、検知した前記機器状態情報を無線通信可能な機器状態検知用の固定ユニットと、
前記固定ユニットで検知した前記機器状態情報を前記固定ユニットとの無線通信により収集可能な中央管理装置とを備えるとともに、
前記可搬ユニットを、前記固定ユニットとの無線通信により前記固定ユニットで検知した前記機器状態情報を収集可能な構成にしてある機器状態情報収集キット。
【請求項8】
前記固定ユニットとして、前記中央管理装置との無線通信用の第1固定ユニットと、前記第1固定ユニットよりも通信可能距離の短い前記可搬ユニットとの無線通信用の第2固定ユニットとを備える請求項7記載の機器状態情報収集キット。
【請求項9】
請求項2〜4のいずれか1項に記載の機器状態情報収集方法に用いる機器状態情報収集キットであって、
前記可搬ユニットと、前記固定ユニットと、前記中央管理装置とを備える機器状態情報収集キット。
【請求項10】
前記可搬ユニットを、前記第1間接収集グループの管理対象機器に接続された前記固定ユニットとの無線通信により第1間接収集グループの管理対象機器の前記機器状態情報も収集可能な構成にしてある請求項9記載の機器状態情報収集キット。
【請求項11】
前記可搬ユニットと前記中央管理装置との無線通信により、前記直接収集グループ及び前記第1間接収集グループ並びに前記第2間接収集グループの機器状態情報を前記可搬ユニットの記憶部又は前記中央管理装置の記憶部或いはそれらの両方で一括して記憶可能な構成にしてある請求項9又は10記載の機器状態情報収集キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−146186(P2010−146186A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−321215(P2008−321215)
【出願日】平成20年12月17日(2008.12.17)
【出願人】(000133733)株式会社テイエルブイ (913)
【Fターム(参考)】