説明

歩行型農作業機

【課題】機体の下側に配置された左右方向の耕耘ロータリの後方に、後方斜め下方に延出された抵抗棒を備え、機体のヘッドアップ作動を、効率的に抑制可能な歩行型農作業機を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明は、機体5下側の左右方向の耕耘ロータリ4後方に配置されて後方斜め下方に傾斜した抵抗棒21と、機体5の後方斜め上方に突設された操向ハンドル7とを備え、抵抗棒21の延出側端部21aを土中に挿入させた状態で耕耘ロータリ4を前進側に回転駆動させることにより、耕耘作業を行う歩行型農作業機であって、圃場に接地させた作業ポジションP2で機体5に固定させることが可能な接地輪22を、抵抗棒21と耕耘ロータリ4との間における抵抗棒21寄り箇所に設け、機体5の姿勢を水平方向に向けた際に接地輪22下端の上下位置を、抵抗棒21の上記延出側端部21aよりも低く設定した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、機体の下側に配置された左右方向の耕耘ロータリを備えた歩行型農作業機に関する。
【背景技術】
【0002】
機体の下側に配置された左右方向の耕耘ロータリと、該耕耘ロータリの後方に位置するように機体側から後方斜め下方に延出された抵抗棒と、機体の後方斜め上方に突設された操向ハンドルとを備え、抵抗棒の少なくとも延出側端部を土中に挿入させた状態で耕耘ロータリを前進側に回転駆動させることにより、耕耘作業を行う特許文献1,2に示す歩行型農作業機が公知になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−322571号(第1図)
【特許文献2】特開2008−212077号(第1−2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記文献の歩行型農作業機は、土中に挿入される抵抗棒が抵抗となって、機体がみだり前後に移動しなくなるため、耕耘ロータリを前進側に回転駆動させる際に、機体を安定させることが可能になる一方で、抵抗棒は、耕耘ロータリの軸回りに機体が回動する際の抵抗にはならないため、耕耘ロータリの前進側への駆動時、操向ハンドルが下方揺動されるように耕耘ロータリの軸回りに機体が回動するヘッドアップ作動を、効率的に抑制できず、作業効率的が抵抗する場合がある。
【0005】
本発明は、機体の下側に配置された左右方向の耕耘ロータリと、該耕耘ロータリの後方に位置するように機体側から後方斜め下方に延出された抵抗棒とを備え、操向ハンドルが下方揺動されるように耕耘ロータリの軸回りに機体が回動するヘッドアップ作動を、効率的に抑制可能な歩行型農作業機を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、第1に、機体5の下側に配置された左右方向の耕耘ロータリ4と、該耕耘ロータリ4の後方に位置するように機体5側から後方斜め下方に延出された抵抗棒21と、機体5の後方斜め上方に突設された操向ハンドル7とを備え、抵抗棒21の少なくとも延出側端部21aを土中に挿入させた状態で耕耘ロータリ4を前進側に回転駆動させることにより、耕耘作業を行う歩行型農作業機であって、圃場に接地させた作業ポジションP2で機体5に固定させることが可能な接地輪22を、抵抗棒21と耕耘ロータリ4との間における抵抗棒21寄り箇所に設け、機体5の姿勢を水平方向に向けた際に接地輪22下端の上下位置が抵抗棒21の上記延出側端部21aよりも低くなるように該接地輪22を配置したことを特徴としている。
【0007】
第2に、作業ポジションP2の上方側に位置して圃場から非接地な状態となる収納ポジションP1と、作業ポジションP2との間で、上下揺動可能に、接地輪22を機体5に支持する支持機構23を設け、収納ポジションP1と作業ポジションP2の間の少なくとも一部の範囲Rで接地輪22が上下揺動自在となるとともに、収納ポジションP1と作業ポジションP2のそれぞれで接地輪22を固定させることが可能なように前記支持機構23を構成したことを特徴としている。
【0008】
第3に、収納ポジションP1に切換えられた接地輪22が、該接地輪22の上下揺動支点28と、操向ハンドル7後端との結んだ仮想線Lよりも側面視で前方に位置するように、支持機構23を構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、耕耘ロータリの駆動時、操向ハンドルが下方揺動されるように耕耘ロータリの軸回りに機体が回動するヘッドアップ作動を、適切なポジションに配置された接地輪によって、効率的に抑制できる。
【0010】
また、作業ポジションの上方側に位置して圃場から非接地な状態となる収納ポジションと、作業ポジションとの間で、上下揺動可能に、接地輪を機体に支持する支持機構を設け、収納ポジションと作業ポジションの間の少なくとも一部の範囲で接地輪が上下揺動自在となるとともに、収納ポジションと作業ポジションのそれぞれで接地輪を固定させることが可能なように前記支持機構を構成すれば、接地輪における収納ポジションと作業ポジションの切換作業が容易になるとともに、接地輪によって圃場に播種可能な溝を形成することが可能になる。
【0011】
さらに、収納ポジションに切換えられた接地輪が、該接地輪の上下揺動支点と、操向ハンドル後端との結んだ仮想線よりも側面視で前方に位置するように、支持機構を構成すれば、操向ハンドルによって操向操作を行う作業者の足元に余裕ができるとともに、全体の重心を前よりにすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の歩行型農作業機を適用した歩行型の管理機の全体側面図である。
【図2】(A),(B)は、尾輪及び支持機構の構成を示す背面図及び側面図である。
【図3】尾輪が収納ポジションに位置した状態の本管理機の全体側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の歩行型農作業機を適用した歩行型の管理機の全体側面図である。同図に示すように、管理機は、移動農機の一種であり、機体フレーム1と、機体フレーム1上に固定設置(固設)されたエンジン2と、エンジン2上方に固設された燃料タンク3等とによって機体5を構成している。該機体5の下側には、エンジン動力によって駆動させる耕耘作業機である左右方向の耕耘ロータリ4が配置され、機体フレーム1(機体5)の後端部から上方突出するハンドルフレーム6を介して、操向ハンドル7が後方斜め上方に突設される他、この操向ハンドル7の下方には、機体5からは後方斜め上方に突設された変速レバー8が配置されている。
【0014】
上記機体フレーム1は、前後方向の主フレーム9と、主フレーム9の後部から前方に向かって下方傾斜するミッションケース11等とによって、構成されている。主フレーム9の前端部には、管理機を持上げる際のグリップにもなる平面視逆U字状のダンパー12が取付固定され、主フレーム9の後端部からは、各種機器を取付ける取付部となるヒッチ13が後方に向かって一体的に延設されている。
【0015】
機体フレーム1上における上記エンジン2の側方には伝動ケース14が取付固定され、エンジン動力が、伝動ケース14内の伝動ベルト(図示しない)を及びミッションケース11内の変速機構(図示しない)を介して、耕耘ロータリ4に伝動される。また、伝動ケース14内には、この伝動ベルト14のテンションを調整するテンションプーリから構成されてクラッチ機構(図示しない)が設けられ、このクラッチ機構によって、上記変速機構へのエンジン動力の伝動が断続される。
【0016】
上記耕耘ロータリ4は、ミッションケース11の下部に挿通支持されて自身の軸回りに回動する左右方向のロータリ軸16と、ロータリ軸16に軸装さされた複数の耕耘爪17とによって構成されている。変速レバー8の揺動操作によって変速機構の変速切換が行われると、ロータリ軸16にエンジン動力が変速伝動され、ロータリ軸16と一体回転する前記複数の耕耘爪17によって、圃場が耕耘される。
【0017】
上記操向ハンドル7は、平面視後方に向かってハの字状に広がる二股状に成形されて左右一対の二股部18を形成しており、この二股部18は、側面視で、後方に向かって斜め上方を向いた前部及び中途部に対して、後部が下方に屈曲形成されている。この左右一対二股部18,18の後端部にはグリップ(把持部)18a,18aが形成され、この左右のグリップ7aの一方側(図示する例では左側)近傍には、クラッチレバー19が上下揺動操作可能に支持されている。
【0018】
このクラッチレバー19は、ワイヤ等の連係機構を介して上記クラッチ機構と機械的に連結されており、グリップ18aに沿わせるクラッチレバー19の下方揺動によって、クラッチ機構を接続作動させる一方で、グリップ18aから離間して後方に向かって上方傾斜するクラッチレバー22の上方揺動によって、クラッチ機構を切断作動させる。
【0019】
クラッチレバー19は上方揺動側に常時弾性的に付勢されている他、クラッチレバー19の下方揺動時には該クラッチレバー19とグリップ18aを、まとめて把持可能である。すなわち、クラッチレバー19は、下方揺動させる入操作時のみ、クラッチ機構を接続作動させて耕耘ロータリ4を駆動させるデットマンクラッチになる。
【0020】
以上のような本管理機の構成によれば、圃場を歩行する作業者が、グリップ18aをクラッチレバー19とともに把持し、耕耘ロータリ4を前進側である正転方向(図1に示す反時計回り)に駆動させ、操向ハンドル7によって機体5の操向操作を行いながら機体5を前進走行させ、圃場の耕耘作業を行う。
【0021】
この際、ヒッチ13には、機体5の前後移動時の抵抗になる抵抗棒21と、耕耘ロータリ4の正転駆動時における機体5のヘッドアップ作動を抑制する尾輪(接地輪)22とが設けられている。
【0022】
このヘッドアップ作動とは、耕耘ロータリ4の正転駆動時において、ロータリ軸16の軸回りにおける耕耘ロータリ4の回転方向と反対側(図1における時計回り)に機体5を回動させるように、耕耘ロータリ4からの反力が作用するものである。このヘッドアップ作動によって、操向ハンドル7に、下方揺動方向の力が加わり、安定した操向操作や、クラッチレバー19の断続操作ができなくなるため、本管理機では、ヒッチ13に支持機構23を介して上述の尾輪22を支持し、該尾輪22によって、上記ヘッドアップ作動を抑制させる。
【0023】
抵抗棒21は、上下方向を向いた上部に対して中途部が後方斜め下方に傾斜するように屈曲され、下端部21aがさらに下方に傾斜するように曲げ形成されている。この上下方向を向いた抵抗棒21の上部を、ヒッチ13の後端部に形成された上下方向の筒状部材である取付部24に挿通させ、上下複数の取付孔21b及び取付ピン26によって、抵抗部の上部を上下位置調整可能に取付部に取付固定している。言換えると、抵抗棒21は、機体5から後方斜め下方に延出されている。
【0024】
この抵抗棒21の少なくとも下端部(延出側端部)21aは、耕耘ロータリ4の正転駆動による機体5の前進走行時において、土中に挿入され、機体5がみだりに前後移動することを規制し、その姿勢を安定させる。
【0025】
次に、図1乃至3に基づき、上記尾輪22及び支持機構23の構成について詳述する。
図2(A),(B)は、尾輪及び支持機構の構成を示す背面図及び側面図であり、図3は、尾輪が収納ポジションに位置した状態の本管理機の全体側面図である。支持機構23は、ヒッチ13の後部に挿通固定された筒状の軸受(図示しない)と、該軸受に軸方向へのスライドが可能な状態で挿通されて軸回りに回動する左右方向の支持軸28と、前記左右の尾輪を22それぞれ遊転自在に支持する左右一対の支持フレーム29とを備えている。
【0026】
左右の支持フレーム29は、左右内側に突出した基端部が、取付部31を介して支持軸28の左右端部にそれぞれ取付固定される一方で、左右の支持フレーム29の先端部には尾輪22が前後遊転状態でそれぞれ軸支されている。この左右の支持フレーム29及び単一の支持軸28は、全体としてU字状を形成されており、左右の支持フレーム29,29の中途部同士は、左右方向の連結フレーム32によって連結固定されている。これによって、左右の支持フレーム29(尾輪22)は、互いに同一姿勢を保持しながら、支持軸28の軸回りに上下揺動可能に、ヒッチ13(機体5)にそれぞれ支持される。言換えると、支持軸28が、各支持フレーム29及び尾輪22の上下揺動支点となる。
【0027】
支持機構23には、各尾輪22を、最上方揺動位置である収納ポジションP1で機体5に対して固定する収納状態と、最下方揺動位置である作業ポジションP2で機体5に対して固定する作業状態と、支持軸28を支点とした揺動軌跡Dにおける収納ポジションP1と作業ポジションP2との間の一部の範囲(フリー揺動範囲R)内で上下揺動自在とするフリー状態との何れかの状態に切換える切換手段である切換機構33が設けられている。ちなみに、フリー揺動範囲Rは、収納ポジションP1及び作業ポジションP2の後方側に形成される。
【0028】
切換機構33は、支持軸28が軸方向にスライド自在且つ軸回りに回動自在に挿通されるリング状の切換部材34を、ヒッチ13の左右一方側側面に取付固定し、切換部材34側の支持フレーム29(切換側支持フレーム29A)が切換部材34に近づく方向(係合側)に支持軸28を付勢する弾性部材36を設け、切換側支持フレーム29Aの取付部31から切換部材34に向かって左右方向の切換ピン37を一体的に突出形成することにより構成されている。
【0029】
切換側支持フレーム29Aの反対側の支持フレーム29である非切換側支持フレーム29Bと、ヒッチ13との間に位置し、支持軸28に外装されたコイル状の圧縮スプリングが前記弾性部材36となる。一方、リング状の切換部材34の外周縁部には、径方向に窪んだ3つの係合部34a,34b,34cが凹設されている。
【0030】
圧縮スプリング36の弾性力によって、この切換部材34及び切換側支持フレーム29Aの互いの対向面は当接状態で保持されるとともに、切換ピン37は、切換部材34の何れかの係合部34a,34b,34cに軸方向から挿入されて係合された状態になる。前記3つの係合部34a,34b,34cは、その内の2つが、切換部材34の対称位置に形成された固定用係合部34a,34bであり、残りの1つが、一対の固定用係合部34a,34bの間における中間位置に形成された可動用係合部34cである。
【0031】
固定用係合部34a,34bに切換ピン37を挿入して係合させた場合、切換ピン37の周囲が固定用係合部34に嵌合され、支持軸28の軸回りの回動が規制されて各支持フレーム29が所定の位置で固定された状態になる。さらに詳しく説明すると、2つの固定用係合部34a,34bの一方は、切換ピン37が嵌合された場合に尾輪22を上述の収納ポジションP1に位置させて固定させる収納側固定用係合部34aになるとともに、2つの固定用係合部34a,34bの他方は、切換ピン37が嵌合された場合に尾輪22を上述の作業ポジションP2に位置させて固定させる作業側固定用係合部34bになるように、この2つの固定用係合部34a,34bが配置構成されている。
【0032】
可動用係合部34cは、支持軸28の軸回りに円弧状に形成されている。この可動用係合部34cに切換ピン37を係合させた場合、切換ピン37が可動用係合部34cを移動する範囲内で、支持軸28の軸回り回動が許容され、切換ピン37及び支持フレーム29と一体で、尾輪22が上述したフリー揺動範囲R内で上下揺動自在な状態になる。
【0033】
このような構成の支持機構23では、圧縮スプリング36の弾性力に抗して、支持軸28を、前記係合側と反対方向の係合解除側にスライド移動させ、係合部34a,34b,34cから切換ピン37を抜取って、両者の係合を解除することにより、一の係合部34a,34b,34cから他の係合部34a,34b,34に切換ピン37が移動するように、支持軸28を、軸回りに回動させることが可能になる。この係合部34a,34b,34cの間で、切換ピン37を移動させることによって、収納状態と、作業状態と、フリー状態との切換を行う。
【0034】
支持機構23によって、尾輪22が収納ポジションP1で固定されて収納状態となった場合、図3に示すように、側面視で、支持軸28(尾輪22の上下揺動支点)と、操向ハンドル7の後端を結んだ仮想線Lよりも前方に位置し、圃場に対して非接地な状態になる。また、この収納ポジションP1に尾輪22が位置している際、支持フレーム29の先端部は、中途部に対して側面視で、前方に折れ曲っており、尾輪22はより前方に位置している。これによって、操向ハンドル7により操向操作を行う作業者の足元に歩行用のスペースが広く形成される他、機体7の重心を前寄りとすることが容易になり、操向ハンドル7を持上げて機体5を旋回させる作業をよい容易に行うことが可能になる。
【0035】
支持機構23によって、尾輪22が作業ポジションP2で固定されて作業状態となった場合、図1に示すように、側面視で、耕耘ロータリ4と抵抗棒21との間における抵抗棒21寄り箇所(さらに具体的には抵抗棒21の前側近傍)に位置し、機体5を水平方向に向けた場合(主フレーム9を前後水平方向に向けた場合)における尾輪22の下端の上下位置が、抵抗棒21の先端部21aの上下位置に比べて下側に位置している。
【0036】
この配置構成によって、ロータリ軸16からより後方の離れた位置に配されて上下位置が低く設定された尾輪22は、圃場に接地され、耕耘ロータリ4の正転駆動時における機体5の前進走行に伴って接地状態で回転作動され、上述したヘッドアップ作動を効率的に抑制する。ちなみに、ロータリ軸16からより離れた位置である抵抗棒21の後方側に、作業状態の尾輪22を配置すると、操作ハンドル7による操向操作を行う作業者の歩行の邪魔になる場合がある。この他、作業状態の尾輪22を、側面視で抵抗棒21とラップする位置に配置すると、圃場の傾斜等において、左右の尾輪22に挟まれた抵抗棒21が、走行の邪魔になる場合がある。
【0037】
支持機構23によって、尾輪22がフリー揺動範囲Rを揺動自在に状態となるフリー状態になった場合、自重によって尾輪22が圃場に接地し、機体5の前進走行に伴う回転作動によって、圃場に走行方向に延びる播種用の溝が凹設される。また、フリー揺動範囲Rの上限に位置する尾輪22は、側面視で、耕耘ロータリ4の上端と接する前後方向の接線にラップ又は接するように配置されており、これによって、耕耘ロータリ4が機体5を伴って圃場に必要以上に沈み込むことが防止される。言換えると、尾輪22が所定以上の沈み込みを防止するストッパ部材として機構する。
【0038】
以上のような管理機によれば、上下揺動可能に支持された尾輪22を、機体5側から取外すこと無く、作業状態と、収納状態と、フリー状態との切換を行うことができるため、利便性が高い。また、抵抗棒21を挟むように該抵抗棒21の左右両側にそれぞれ尾輪22を配置したが、この左右の尾輪22の何れか一方を省略してもよい。
【符号の説明】
【0039】
4 耕耘ロータリ
5 機体
7 操向ハンドル(操向操作具)
21 抵抗棒
21a 下端部(延出側端部)
22 尾輪(接地輪)
23 支持機構
28 支持軸(上下揺動支点)
L 仮想線
P1 収納ポジション
P2 作業ポジション
R フリー揺動範囲(範囲)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体(5)の下側に配置された左右方向の耕耘ロータリ(4)と、該耕耘ロータリ(4)の後方に位置するように機体(5)側から後方斜め下方に延出された抵抗棒(21)と、機体(5)の後方斜め上方に突設された操向ハンドル(7)とを備え、抵抗棒(21)の少なくとも延出側端部(21a)を土中に挿入させた状態で耕耘ロータリ(4)を前進側に回転駆動させることにより、耕耘作業を行う歩行型農作業機であって、圃場に接地させた作業ポジション(P2)で機体(5)に固定させることが可能な接地輪(22)を、抵抗棒(21)と耕耘ロータリ(4)との間における抵抗棒(21)寄り箇所に設け、機体(5)の姿勢を水平方向に向けた際に接地輪(22)下端の上下位置が抵抗棒(21)の上記延出側端部(21a)よりも低くなるように該接地輪(22)を配置した歩行型農作業機。
【請求項2】
作業ポジション(P2)の上方側に位置して圃場から非接地な状態となる収納ポジション(P1)と、作業ポジション(P2)との間で、上下揺動可能に、接地輪(22)を機体(5)に支持する支持機構(23)を設け、収納ポジション(P1)と作業ポジション(P2)の間の少なくとも一部の範囲(R)で接地輪(22)が上下揺動自在となるとともに、収納ポジション(P1)と作業ポジション(P2)のそれぞれで接地輪(22)を固定させることが可能なように前記支持機構(23)を構成した請求項1の歩行型農作業機。
【請求項3】
収納ポジション(P1)に切換えられた接地輪(22)が、該接地輪(22)の上下揺動支点(28)と、操向ハンドル(7)後端との結んだ仮想線(L)よりも側面視で前方に位置するように、支持機構(23)を構成した請求項2に記載の歩行型農作業機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−65585(P2012−65585A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−212987(P2010−212987)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000001878)三菱農機株式会社 (1,502)
【Fターム(参考)】