説明

歯科診療装置

【課題】患者に緊張感を与えないためにインスツルメント類を患者側から見えないようにする。
【解決手段】テーブル上面に載置されたインスツルメント類3を上扉10にて覆い、また術者用キャビネット4を患者用椅子1のバックレスト17背面に旋回アーム15を介して移動してホルダ12に保持されたインスツルメント類3をバックレストの背面にて覆うことにより患者側からインスツルメント類3の全体を見えなくした初期状態で患者を導入する。患者が着座した後はアーム15を介して術者用キャビネット4を治療しやすい位置に移動して上扉10を開き、インスツルメント類3を取り出して治療を開始する。治療終了後は上扉10を閉め、術者用キャビネット4をバックレスト17の背面に戻してインスツルメント類3を患者側から見えなくした初期状態に戻す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、術者用キャビネットにインスツルメント類のホルダ及びインスツルメント類を載置するテーブルが設けられた歯科診療装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の歯科診療装置におけるインスツルメントユニットには、術者が歯牙を切削するインスツルメント類や、主としてアシスタントが使用するバキューム装置等が備えられていて、これらのインスツルメント類は非使用時でも患者側から常に見える状態になっている。このような従来の歯科診療装置として、例えば特許文献1、特許文献2及び特許文献3に示される発明が公知である。
【0003】
特許文献1の発明は、インスツルメントユニットが診療台の側面に取り付けられたアームを介して背板の裏面側に旋廻自在に構成されているが、インスツルメントユニットのホルダに保持され、またはテーブル上面に載置されたインスツルメント類は常に患者側から見えるようになっている。
【0004】
特許文献2の発明は、インスツルメントホルダに保持されたインスツルメント類は、開閉扉を有する筐体にて覆われて患者側から見えないようになっているが、テーブル上面に載置されたインスツルメント類は患者側から見えるようになっている。
【0005】
特許文献3の発明は、診療ユニットが移動自在に配置され、この診療ユニットを術者用キャビネットの天板下方に移動することにより診療ユニットに備えられたインスツルメント類が天板に覆われて患者側からは見えなくなるようになっている。そして術者側には補助キャビネットが配置されている。
【0006】
しかしながら、前記従来の特許文献1及び2においてはインスツルメント類が患者側から常に見える状態になっているために患者に精神的な緊張感を与え、リラックスした状態で治療することができない。また特許文献3においては術者用キャビネットの天板にてインスツルメント類を覆うようになっているので天板を設けるスペースが必要になり、省スペース上の問題があると共に補助キャビネットが邪魔になるなどの問題がある。
【特許文献1】特開2000−316920号公報
【特許文献2】特開2002−143247号公報
【特許文献3】特開2000−316886号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
解決しようとする問題点は、インスツルメント類が患者側から見えるので患者に緊張感を与え、リラックスした状態で治療することができない点である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る請求項1は、術者用キャビネットにインスツルメント類のホルダ及びインスツルメント類を載置するテーブルが設けられた歯科診療装置において、
前記テーブル上面に載置されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段と、前記術者用キャビネットを移動してホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段とを備えて、患者側からインスツルメント類の全てを見えなくすることを特徴とする歯科診療装置である。
【0009】
請求項2は、前記テーブルに載置されたインスツルメント類を覆う手段として、前記術者用キャビネットの上縁におけるいずれか1辺を中心に回動する開閉自在な上扉にてテーブルに載置されたインスツルメント類を覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置である。
【0010】
請求項3は、前記ホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段として、前記術者用キャビネットをチェアバックレストの背面に移動可能に構成すると共に該インスツルメント類の前面を該チェアバックレストの背面に沿わせ、該チェアバックレストの背面にてホルダに保持されたインスツルメント類の前面を覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置である。
【0011】
請求項4は、前記ホルダに保持されたインスツルメント類の前面を患者側から見えないように覆う手段として、前記術者用キャビネットを、床面に立設したパーティション側に移動可能に構成すると共に、該インスツルメント類の前面を該パーティションの面に沿わせ、該パーティションの面にてホルダに保持されたインスツルメント類の前面を覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置である。
【0012】
請求項5は、前記テーブル上面に載置されたインスツルメント類の上面を患者側から見えないように覆う手段と、前記ホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段として、術者用キャビネットをその上面と前面及び側面を覆い得る収納キャビネットの側に移動可能に構成すると共に、該術者用キャビネットを該収納キャビネットに収納して該術者用キャビネットに備えられた全てのインスツルメント類を該収納キャビネットにて覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置である。
【0013】
請求項6は、前記テーブル上面に載置されたインスツルメント類の上面を患者側から見えないように覆う手段と、前記ホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段として、術者用キャビネットの上面と前面を覆い得るシャッターを収納キャビネットから引き出し、又は押し込み可能に構成して該術者用キャビネットに備えられた全てのインスツルメント類をシャッターにて覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の歯科診療装置は、術者用キャビネットのホルダに保持され、あるいはテーブル上面に載置されたインスツルメント類を患者側から見えなくすることにより患者に緊張感を与えずに、リラックスした状態で治療を受けさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
患者に緊張感を与えないようにするという目的を、術者用キャビネットのテーブル面に載置されたインスツルメント類の上面を覆い、ホルダに保持されたインスツルメント類はキャビネットを移動して患者側からは見えないようにし、あるいは術者用キャビネットを移動して全体を収納キャビネット収納し、又はシャッターにてインスツルメント類の上面から前面にかけて覆うことによりインスツルメント類の全てを見えなくすることを実現した。
【実施例1】
【0016】
図1は,本発明の実施例1に係り、図1(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
本発明の歯科診療装置は、患者用椅子1の術者2側に歯牙切削用のインスツルメント類3が備えられた立方形の術者用キャビネット4が配置され、アシスタント5側にスピットンボウル6などが備えられた患者うがい用ユニット7が配置されている。そして術者用キャビネット4には上段の棚8と中段の棚9とが設けられ、上段の棚8はインスツルメント類3を載置するテーブルとして使用されている。この上段の棚8の上面はその上縁のいずれか一辺を中心に蝶番11を介して開閉する上扉10にて覆われ、テーブルに載置されたインスツルメント類3はこの上扉10にて患者側からは見えなくすることができるようになっている。中段の棚9にはインスツルメント類3を保持するインスツルメントホルダ12が設けられている。なおインスツルメントホルダ12に保持されたインスツルメント類3にはインスツルメントホース13が接続されている。
【0017】
また、患者用椅子1の後部下端のチェアベース14には1本の旋回アーム15の一端が水平旋回自在に取り付けられ、アーム15の他端に術者用キャビネット4が回動自在に設けられている。なお旋回アーム15は床面19に設置されたフットコントローラ16と干渉しない高さに設定されているので旋回には支障がない。またこれにより旋回アーム15を介して術者用キャビネット4をバックレスト17の背面側に移動することが可能となる。なお術者用キャビネット4をバックレスト17の背面側に移動した状態ではバックレスト17を後方に倒すことができないように安全策が講じられている。またインスツルメント類3に接続されたインスツルメントホース13や電線(不図示)はアーム15内、及び患者用椅子1の内部を通して床下から患者うがい用ユニット7に接続されている。
【0018】
上記構成において、患者導入時には(a)(b)図に示すように上段の棚8に載置されたインスツルメント類3の上面を上扉10にて覆い、旋回アーム15を介して術者用キャビネット4をバックレスト17の背面側に移動して中段の棚9に設けられたインスツルメントホルダ12の前面をバックレスト17の背面に沿わせて、導入される患者側からは保持されたインスツルメント類3が見えない初期状態にしておく。
【0019】
導入された患者が着座した後は、(c)(d)図に示すように、アーム15を介して術者用キャビネット4をバックレスト17の背面から側方に旋回して移動する。これにより安全装置が解除されバックレスト17を治療位置まで倒すことが可能となる。術者2は更に術者用キャビネット4を治療しやすい位置まで移動して上扉10を開き、インスツルメント類3を取り出して治療を開始する。治療が終了した後は上扉10を閉めてバックレスト17を起こし、術者用キャビネット4を元のバックレスト17の背面側に移動する。これによりインスツルメント類3がバックレスト17の背面に覆われて患者側から見えない初期状態に戻る。本実施例では旋回アーム15がワンアームであるので術者用キャビネット4の移動が容易であり、また上段の棚8に載置されたインスツルメント類3は非使用時に上扉10にて覆われているので衛生的である。
【実施例2】
【0020】
図2は本発明の実施例2に係り、(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図である。
本実施例は、患者用椅子1の術者2側における椅子1から離れた位置にパーティション18が立設されている場合である。旋回アーム15は、アームAとアームBとからなり回動自在に連結されたもので、アームAの一端がパーティション18に近い床面19に水平旋回自在に取り付けられている。またアームAに連結されたアームBの他端には術者用キャビネット4が回動自在に取り付けられている。
なお術者用キャビネット4の構成は前記実施例1と同様であり、インスツルメントホース13や電線(不図示)はアーム15内を通して床下から患者用うがいユニット7の本体に連結されている。
【0021】
上記構成において、患者導入時には、(a)(b)図に示すように術者用キャビネット4の上面を上扉10にて覆い、旋回アーム15を介して術者用キャビネット4をパーティション18側に移動し、インスツルメント類3が保持されたホルダ12側をパーティション18の面に沿わせた初期状態にしておく。これにより術者用キャビネット4の上段の棚8に載置されたインスツルメント類3は上扉10にて覆われ、中段の棚9のインスツルメントホルダ12に保持されたインスツルメント類3はパーティション18の面に覆われて患者側からは見えなくなる。
【0022】
導入した患者が着座した後は、(c)図に示すように旋回アーム15を介して術者用キャビネット4を治療しやすい位置に移動して上扉10を開け、インスツルメント類3を取り出して治療を開始する。治療終了後は、上扉10を閉めて術者用キャビネット4を元のパーティション18側に移動してインスツルメント類3が患者側から見えない初期状態に戻す。以上により本実施例では上段の棚8に載置されたインスツルメント類3は非使用時に上扉10にて覆われているので衛生的である。
【実施例3】
【0023】
図3は実施例3に係り、(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
本実施例は、患者用椅子1の術者2側における椅子1から離れた位置に、術者用キャビネット4の上面、前面及び両側面を覆って収納し得る収納キャビネット20が設けられている場合である。術者用キャビネット4はその下面にキャスタ21が設けられていて床面を移動自在となっている。術者用キャビネット4に備えられたインスツルメント類3と収納キャビネット20との間は術者用キャビネット4の移動を容易にするために蛇腹ホース22にて床面を這わないU字形の懸垂状態で連結されている。
【0024】
なお術者用キャビネット4の構成は前記実施例1と同様であり、本実施例では上扉は設けられていないが上扉が設けられていても収納は可能である。また蛇腹ホース22にはインスツルメントホース13や電線(不図示)が通され、収納キャビネット20の位置から床下を通って患者用うがいユニット7に接続されている。
【0025】
上記構成において患者導入時には、(a)(b)図に示すようにキャスタ21を介して術者用キャビネット4を収納キャビネット20側に移動して収納した初期状態にしておく。これによりインスツルメント類3は収納キャビネット20に覆われて導入される患者側からは見えなくなる。
【0026】
導入された患者が着座した後は、術者2は術者用キャビネット4の取手23を掴んで収納キャビネット20から引き出し、(c)(d)図に示すように治療しやすい位置に移動して治療を開始する。治療終了後は、術者用キャビネット4を元の収納キャビネット20側に移動して収納し、インスツルメント類3が患者側から見えない初期状態に戻す。本実施例では非使用時に術者用キャビネットの4面が収納キャビネット4にて覆われているので衛生的である。
【実施例4】
【0027】
図4は実施例4に係り、(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
本実施例は、術者2側における患者用椅子1の側面下方の床面19に、術者用キャビネット4の上面、前面及び1側面を覆って収納し得る収納キャビネット20が設けられた場合である。旋回アーム15はアームAとアームBとからなり回動自在に連結されている。アームAの一端は収納キャビネット側のチェアベース14に旋回自在に取り付けられている。またアームAに連結されたアームBの他端には術者用キャビネット4が回動自在に取り付けられている。
【0028】
なお、術者用キャビネット4の構成は前記実施例1と同様であり、上扉は設けられていないが、設けられていても収納は可能である。そしてインスツルメントホース13や電線(不図示)はアーム15内を通り、収納キャビネット20の位置から床下を通って患者用うがいユニット7に接続されている。
【0029】
上記構成において患者導入時には、(a)(b)図に示すように旋回アーム15を介して術者用キャビネット4を収納キャビネット20側に旋回して移動し、インスツルメント類3を保持したインスツルメントホルダ12の側を収納キャビネット20の奥の方に向けて収納した初期状態にしておく。これによりインスツルメント類3の全てが収納キャビネット20に覆われて導入される患者側からは見えなくなる。
【0030】
導入された患者が着座した後は、(c)(d)図に示すように旋回アームを介して術者用キャビネット4を旋回しつつ引き出して治療しやすい位置に移動し、治療を開始する。治療終了後は、術者用キャビネット4を元の収納キャビネット20側に移動して収納し、インスツルメント類3が患者側から見えない初期状態に戻す。本実施例では非使用時に術者用キャビネットの3面が収納キャビネット20にて覆われているので衛生的である。
【実施例5】
【0031】
図5及び図6は実施例5に係り、それぞれの図において(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
本実施例では、術者用キャビネット4の上段の棚8の上面を覆う手段と、インスツルメントホルダ12の前面を覆う手段として、術者用キャビネット4の内部からシャッター32を引き出し又は押し込み自在に設けて,術者用キャビネット4の上面から前面にかけてシャッター32にて同時に覆うものである。
このシャッター32は図5及び図6に示すように術者用キャビネット4の内側両側面に案内溝33が設けられていて、この案内溝33に沿ってシャッター32を滑動させることにより引き出し又は押し込みが可能になる構成となっている。
【0032】
手動操作の場合は、図5(a)(b)(c)(d)に示すようにシャッター端部に取手31が設けられていて、この取手31を掴んで案内溝33に沿って滑動させることにより引き出し押し込みが可能になる。この構成では患者導入時に(a)(b)図に示すようにシャッター32を引き出して上段の棚8の上面から前面を覆ってインスツルメント類3の全てを患者側から見えなくすると同時に術者用キャビネット4をバックレスト17の背面側に位置させておく。患者を着座させた後は(c)(d)図に示すように術者用キャビネット4をバックレスト17の背面から側方の治療しやすい位置に移動してシャッター32を開き、上段の棚の面を開放して治療を開始する。
【0033】
自動操作の場合は、図6(a)(b)(c)(d)に示すように術者用キャビネット4側にモータ34及びモータ軸にギア35が取り付けられていて、シャッター32側にフレキシブルな樹脂製ラック36を取り付けられ、ギア35とラック36とを歯合させることによりモータを駆動にてシャッター32を案内溝に沿って滑動させつつ自動開閉することが可能となる。なおモータ駆動以外の構成は前記手動の場合と同様である。
以上、実施例1から5において、患者の導入から治療に至るまで、インスツルメント類が患者の目に入らないので患者に緊張感を与えずに治療を施すことが可能となる。また術者用キャビネットを患者側から見えない位置に移動することにより患者導入通路が広くなって導入が容易になるという副次的効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
【図2】(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図である。
【図3】(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
【図4】(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
【図5】(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
【図6】(a)は患者導入時の歯科診療装置を示す上面図、(b)は同側面図、(c)は診療時の歯科診療装置を示す上面図、(d)は同側面図である。
【符号の説明】
【0035】
1 患者用椅子
2 術者
3 インスツルメント類
4 術者用キャビネット
5 アシスタント
6 スピットンボウル
7 うがいユニット
8 上段の棚
9 中段の棚
10 上扉
11 蝶番
12 インスツルメントホルダ
13 インスツルメントホース
14 チェアベース
15 旋回アーム
16 フットコントローラ
17 バックレスト
18 パーティション
19 床面
20 収納キャビネット
21 キャスタ
22 蛇腹ホース
23,31 取手
32 シャッター
33 案内溝
34 モータ
35 ギア
36 ラック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
術者用キャビネットにインスツルメント類のホルダ及びインスツルメント類を載置するテーブルが設けられた歯科診療装置において、
前記テーブル上面に載置されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段と、前記術者用キャビネットを移動してホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段とを備えて、患者側からインスツルメント類の全てを見えなくすることを特徴とする歯科診療装置。
【請求項2】
前記テーブルに載置されたインスツルメント類を覆う手段として、前記術者用キャビネットの上縁におけるいずれか1辺を中心に回動する開閉自在な上扉にてテーブルに載置されたインスツルメント類を覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置。
【請求項3】
前記ホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段として、前記術者用キャビネットをチェアバックレストの背面に移動可能に構成すると共に該インスツルメント類の前面を該チェアバックレストの背面に沿わせ、該チェアバックレストの背面にてホルダに保持されたインスツルメント類の前面を覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置。
【請求項4】
前記ホルダに保持されたインスツルメント類の前面を患者側から見えないように覆う手段として、前記術者用キャビネットを、床面に立設したパーティション側に移動可能に構成すると共に、該インスツルメント類の前面を該パーティションの面に沿わせ、該パーティションの面にてホルダに保持されたインスツルメント類の前面を覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置。
【請求項5】
前記テーブル上面に載置されたインスツルメント類の上面を患者側から見えないように覆う手段と、前記ホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段として、術者用キャビネットをその上面と前面及び側面を覆い得る収納キャビネットの側に移動可能に構成すると共に、該術者用キャビネットを該収納キャビネットに収納して該術者用キャビネットに備えられた全てのインスツルメント類を該収納キャビネットにて覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置。
【請求項6】
前記テーブル上面に載置されたインスツルメント類の上面を患者側から見えないように覆う手段と、前記ホルダに保持されたインスツルメント類を患者側から見えないように覆う手段として、術者用キャビネットの上面と前面を覆い得るシャッターを収納キャビネットから引き出し、又は押し込み可能に構成して該術者用キャビネットに備えられた全てのインスツルメント類をシャッターにて覆うことを特徴とする請求項1記載の歯科診療装置である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−34849(P2006−34849A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−222778(P2004−222778)
【出願日】平成16年7月30日(2004.7.30)
【出願人】(000141598)株式会社吉田製作所 (117)
【Fターム(参考)】