説明

残留オキシダント除去装置、残留オキシダント除去方法および水殺菌システム

【課題】LV値が低い場合でも良好な残留オキシダント除去効果を得、かつこの効果を低い価格で実現する。
【解決手段】電気分解またはオゾン接触による殺菌処理によって発生した残留オキシダントを含有する養殖水を活性炭槽31に注入し、この養殖水を、破砕状の活性炭から形成された下側流動層35と、球状の活性炭から形成された上側流動層36とに順次通し、これにより養殖水から残留オキシダントを除去する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば水産増養殖に利用する海水の殺菌処理により発生する残留オキシダントを除去する残留オキシダント除去装置および残留オキシダント除去方法、並びにこのような残留オキシダント除去装置または残留オキシダント除去方法を用いた水殺菌システムに関する。
【背景技術】
【0002】
水産増養殖に利用する海水などの被処理水を殺菌する方法として、次の2つの方法が一般に知られている。1つの方法は、被処理水をオゾンに接触される方法であり、もう1つの方法は、被処理水を直流電気分解する方法である。
【0003】
これらのいずれの方法を用いて殺菌処理を行っても、殺菌処理後の被処理水中には残留オキシダントが発生する。残留オキシダントは増養殖する生物にとって有毒である。このため、殺菌処理を行った後、被処理水に含有する残留オキシダントを除去する必要がある。
【0004】
残留オキシダントを除去する方法として、活性炭から形成された層に被処理水を通すことにより、残留オキシダントを除去する方法が知られている。この方法には、活性炭の固定層に被処理水を下向きに通す方法と、活性炭の流動層に被処理水を上向きに通す方法がある。
【0005】
固定層に被処理水を下向きに通す方法には、固定層内に多くの気体が発生し、この気体のために活性炭による残留オキシダント除去効果が低下するという欠点がある。一方、流体層に被処理水を上向きに通す方法には、LV値が低いと活性炭が十分に膨張せず、活性炭による残留オキシダント除去効果が高まらないという欠点がある。
【0006】
特許第3160829号公報(特許文献1)には、固定層上に流動層を設け、被処理水を固定層と流動層に順次通す方法、およびこの方法を適用した装置が記載されている。この公報には、被処理水を固定層と流動層に順次通すことにより、上記固定層の欠点または流動層の欠点により残留オキシダントの除去不良が生じるのを防止することができる旨が記載されている。
【特許文献1】特許第3160829号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
例えば増養殖の対象が魚の卵などである場合には、養殖水の流れが速くなるのを防ぐことが望ましい。このために、残留オキシダント除去装置におけるLV値を低くすることが要請される。上述した特許第3160829号公報に記載された残留オキシダント除去方法によれば、この要請に応じることができる。
【0008】
しかしながら、特許第3160829号公報に記載された残留オキシダント除去方法を実際に適用して残留オキシダント除去装置を製造すると、装置の価格が高くなる場合がある。この主な原因は、固定層を形成するための活性炭が高価な場合が多いためである。すなわち、固定層を形成するためには、粒径が比較的大きい(例えば粒径がおよそ0.5mmよりも大きい)破砕炭または粒状活性炭を用いる。粒径の大きい活性炭は粒径の小さい活性炭と比較して高価な場合が多い。
【0009】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、LV値が低い場合でも良好な残留オキシダント除去効果を得ることができ、かつこの効果を低い価格で実現することができる残留オキシダント除去装置、残留オキシダント除去方法および水殺菌システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明による残留オキシダント除去装置は、処理槽と、残留オキシダントを含有する被処理水を前記処理槽に注入する注入口と、前記処理槽内に設けられ、破砕状の活性炭により形成され、前記注入口から前記処理槽に注入された被処理水を通す第1の流動層と、前記処理槽内に設けられ、球状の活性炭により形成され、前記第1の流動層を通った被処理水を通す第2の流動層と、前記第2の流動層を通った被処理水を前記処理槽から取り出す取出口とを備えている。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明による残留オキシダント除去方法は、残留オキシダントを含有する被処理水を処理槽に注入する注入工程と、前記注入工程において前記処理槽に注入された被処理水を、前記処理槽内に設けられ破砕状の活性炭により形成された第1の流動層に通す第1の処理工程と、前記第1の処理工程において前記第1の流動層を通った被処理水を、前記処理槽内に設けられ球状の活性炭により形成された第2の流動層に通す第2の処理工程と、前記第2の処理工程において前記第2の流動層を通った被処理水を前記処理槽から取り出す取出工程とを備えている。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明による水殺菌システムは、(a)殺菌槽を備え、前記殺菌槽に注入された被処理水を電気分解しまたはオゾン接触させることにより当該被処理水に対し殺菌処理を行う殺菌装置と、(b)曝気槽を備え、前記殺菌装置により殺菌処理が行われた被処理水を前記曝気槽に注入し、前記曝気槽に注入された被処理水に対し曝気処理を行う曝気装置と、(c)前記曝気装置により曝気処理が行われた被処理水に対し残留オキシダントの除去処理を行う残留オキシダント除去装置とを備えている。そして、前記残留オキシダント除去装置は、処理槽と、前記曝気装置により曝気処理が行われた被処理水を前記処理槽に注入する注入口と、前記処理槽内に設けられ、破砕状の活性炭により形成され、前記注入口から前記処理槽に注入された被処理水を通す第1の流動層と、前記処理槽内に設けられ、球状の活性炭により形成され、前記第1の流動層を通った被処理水を通す第2の流動層と、前記第2の流動層を通った被処理水を前記処理槽から取り出す取出口とを備えている。
【発明の効果】
【0013】
本発明による残留オキシダント除去装置または残留オキシダント除去方法によれば、破砕状の活性炭により形成された第1の流動層と、球状の活性炭により形成された第2の流動層とに被処理水を順次通すことにより、LV値が低い場合でも、良好な残留オキシダント除去効果を得ることができる。しかも、すべての活性炭の層を流動層とすることにより、すべての活性炭の層を粒径の小さい活性炭だけで形成することができる。これにより、残留オキシダント除去装置を製造するにあたり、比較的高価な粒径の大きい活性炭を用いる必要がなくなり、それゆえ、残留オキシダント除去装置の価格を下げることができる。
【0014】
また、本発明による水殺菌システムは、上述した本発明による残留オキシダント除去装置と同様の残留オキシダント除去装置を備えている。したがって、本発明による水殺菌システムによれば、LV値が低い場合でも、良好な残留オキシダント除去効果を得ることができ、しかも、この効果を低い価格で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である養殖水殺菌システムを示している。
【0017】
図1中の養殖水殺菌システム1は、養殖水に対し殺菌処理を行い、そして、この殺菌処理により発生するトリハロメタンおよび残留オキシダントを除去するシステムである。養殖水殺菌システム1は、殺菌装置10、曝気装置20および残留オキシダント除去装置30を備えている。
【0018】
殺菌装置10は、養殖水を直流電気分解することにより、養殖水に対し殺菌処理を行う装置である。殺菌装置10は殺菌槽11を備えている。殺菌槽11の注入口には注入配管12が接続され、殺菌槽11の取出口には接続配管13が接続されている。また、殺菌槽11内には一対の電極14、15が配置され、これら電極14、15は電流制御器16に電気的に接続されている。さらに、電流制御器16には直流電源17が電気的に接続されている。
【0019】
曝気装置20は、殺菌装置10の殺菌処理により養殖水中に発生したトリハロメタンを除去するための曝気処理を行う装置である。曝気装置20は曝気槽21を備えている。曝気槽21の注入口には接続配管13が接続され、曝気槽21の取出口には接続配管22が接続されている。また、曝気槽21内の底部にはノズル23が設けられている。ノズル23には多数の噴出孔24が形成されている。
【0020】
残留オキシダント除去装置30は、殺菌装置10の殺菌処理により養殖水中に発生した残留オキシダントを除去する処理を行う装置である。残留オキシダント除去装置30は活性炭槽31を備えている。活性炭槽31の下部に位置する側面には注入口32が形成され、注入口32には接続配管22が接続されている。一方、活性炭槽31の上部に位置する側面には取出口33が形成され、取出口33には取出配管34が接続されている。また、活性炭槽31内には、注入口32から活性炭槽31に注入された養殖水38を通す下側流動層35と、下側流動層35を通った養殖水38を通す上側流動層36が設けられている。
【0021】
下側流動層35は、活性炭槽31内において上側流動層36の下側に配置されている。すなわち、活性炭槽31内を通る養殖水38の流れに着目すると、下側流動層35は上流側に配置されている。
【0022】
下側流動層35は、破砕状の活性炭35A(以下、これを「破砕炭35A」という。)により形成されている。破砕炭35Aは、その粒径がおよそ0.5mm以下の微細なものが望ましい。また、破砕炭35Aは、上側流動層36の形成に用いる球状の活性炭36Aよりも安息角が大きいことが望ましい。例えば、破砕炭35Aの安息角はおよそ30〜40度であることが望ましい。
【0023】
破砕炭35Aとして、例えばクラレケミカル株式会社製のWA−10/32を用いることができる。この破砕炭の詳細は次のとおりである。
(1)平均粒径 1.7〜0.5mm
(2)充填密度 0.5g/ml
(3)ヨウ素吸着力 1100mg/g
(4)安息角 30〜40度
下側流動層35は、このような微細な破砕炭35Aを多数積み上げることにより形成されている。下側流動層35の厚さは上側流動層36の厚さよりも厚いことが望ましい。例えば、下側流動層35の厚さはおよそ1000mmである。また、活性炭槽31内における養殖水38のLV値が10m/hの場合、下側流動層35を形成するのに用いられる破砕炭35Aの総重量は例えばおよそ315kgである。
【0024】
一方、上側流動層36は、活性炭槽31内において下側流動層35の上側に配置されている。すなわち、活性炭槽31内を通る養殖水38の流れに着目すると、下側流動層35は下流側に配置されている。具体的には、上側流動層36は下側流動層35上に積層されている。
【0025】
上側流動層36は、球状の活性炭36A(以下、これを「球状炭36A」という。)により形成されている。球状炭36Aは、その粒径がおよそ0.1〜0.6mm程度の微細なものが望ましい。また、球状炭36Aの安息角はおよそ25度であることが望ましい。
【0026】
破砕炭35Aとして、例えば株式会社クレハ製のA−BAC MPを用いることができる。この球状炭の詳細は次のとおりである。
(1)平均粒径 0.53mm
(2)充填密度 0.59g/ml
(3)ヨウ素吸着力 1370mg/g
(4)安息角 25度
上側流動層36はこのような微細な球状炭36Aを多数積み上げることにより形成されている。上側流動層36の厚さは例えばおよそ100mmである。活性炭槽31内における養殖水38のLV値が10m/hの場合、上側流動層36を形成するのに用いられる球状炭36Aの総重量は例えばおよそ160kgである。
【0027】
下側流動層35と上側流動層36との境界部分において、破砕炭35Aと球状炭36Aとは、あまり混ざることなく、概ね互いに分離した状態を維持している。
【0028】
上側流動層36上には玉砂利層37が設けられている。玉砂利層37は玉砂利37Aにより形成され、玉砂利層37の厚さは例えばおよそ100mmである。
【0029】
このような構成を有する養殖水殺菌システム1は次のように動作する。
【0030】
まず、養殖水の原水が注入配管12を介して殺菌槽11に注入される。殺菌槽11に注入される養殖水の単位時間あたりの流量は、注入配管12に設けられたポンプおよびマスフローコントローラ(いずれも図示せず)により一定に制御される。
【0031】
殺菌槽11内の電極14、15間には、直流電源17および電流制御器16により直流電圧が印加されている。この直流電圧の値は電流制御器16により制御される。電極14、15間に印加された電圧により、殺菌槽11内に注入された養殖水が直流電気分解され、これにより養殖水に対する殺菌処理が行われる。この殺菌処理により養殖水中にはトリハロメタンおよび残留オキシダントが発生する。
【0032】
殺菌処理が行われた養殖水は、接続配管13を介して曝気槽21に注入される。曝気槽21内に設けられたノズル23の各噴出孔24からは所定の流量で空気25が噴出している。これにより、殺菌処理が行われた養殖水に対して曝気処理が行われる。この曝気処理により、養殖水中のトリハロメタンが除去される。
【0033】
曝気処理が行われた養殖水は、接続配管22を介して注入口32から活性炭槽31に注入される(注入工程)。注入口32から活性炭槽31に注入された養殖水38は、図1中の矢印で示すように、活性炭槽31の下側(底側)から上側に向けて上向きに流れる。この際、養殖水38は、下側流動層35および上側流動層36を順次通る(第1の処理工程および第2の処理工程)。養殖水38が下側流動層35を通ることにより、下側流動層35を形成している破砕炭35Aが流動し、下側流動層35が膨張する。また、養殖水38が上側流動層36を通ることにより、上側流動層36を形成している球状炭36Aが流動し、上側流動層36が膨張する。養殖水38が下側流動層35および上側流動層36を順次通ることにより、この養殖水に対して残留オキシダント除去処理が行われる。この残留オキシダント除去処理により、養殖水38に含有する残留オキシダントが除去される。
【0034】
活性炭槽31における養殖水38のLV値は例えばおよそ5〜15m/hであることが望ましい。なお、LV値は線速度(Leniar Velocity)の値であり、一般に、LV値(m/h)=[流体の流量(m/h)]/[濾過槽の断面積(m)]である。
【0035】
下側流動層35および上側流動層36を順次通った養殖水38は玉砂利層37を通過し、取出口33から取り出され(取出工程)、取出配管34を介して、水産物を養殖するための養殖槽(図示せず)に供給される。
【0036】
以上説明したとおり、本発明による養殖水殺菌システム1では、残留オキシダント除去装置30において、破砕炭35Aにより形成された下側流動層35と、球状炭36Aにより形成された上側流動層36とに養殖水38を順次通すことにより、養殖水38に含有する残留オキシダントを除去する。これにより、LV値が低い場合でも、良好な残留オキシダント除去効果を得ることができる。
【0037】
すなわち、残留オキシダント除去装置30によれば、すべての活性炭の層を流動層としたから、固定層を採用した従来技術と比較し、活性炭の層内に発生する気体を少なくすることができ、これにより、良好な残留オキシダント除去効果を得ることができる。
【0038】
また、活性炭の層を、破砕炭から形成される下側流動層35と球状炭から形成される上側流動層36とを有する構造とした本発明の実施形態である残留オキシダント除去装置30と、活性炭の層を、球状炭から形成される流動層のみを有する構造とした従来技術による残留オキシダント除去装置とを実際に比較したところ、本発明の実施形態である残留オキシダント除去装置30の方が、低いLV値の場合でも良好な残留オキシダント除去効果を得ることができることが確認された。
【0039】
さらに、すべての活性炭の層を流動層とすることにより、すべての活性炭の層を粒径の小さい活性炭だけで形成することができる。すなわち、固定層に通常用いられる粒径の大きな高価な活性炭を用いる必要がない。これにより、残留オキシダント除去装置30、ひいては養殖水殺菌システム1の価格を下げることができる。
【0040】
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態である養殖水殺菌システムを示している。なお、図2中の養殖水殺菌システム2において、図1中の養殖水殺菌システム1と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0041】
本発明の第1実施形態である養殖水殺菌システム1は、養殖水を直流電気分解することにより殺菌処理を行う殺菌装置30を備えているのに対し、本発明の第2実施形態である養殖水殺菌システム2は、養殖水をオゾンに接触させることにより殺菌処理を行う殺菌装置40を備えている。
【0042】
すなわち、図2に示すように、養殖水殺菌システム2の殺菌装置40は殺菌槽41を備え、殺菌槽41の注入口には注入配管12が接続され、殺菌槽41の取出口には接続配管13が接続されている。また、殺菌槽41内の底部には散気板42が設けられ、散気板42には多数の噴出口43が形成されている。
【0043】
散気板42の噴出口43からはオゾンの気泡44が発生している。殺菌層41に注入された養殖水はオゾンの気泡44と接触する。これにより養殖水に対する殺菌処理が行われる。この殺菌処理により養殖水中にはトリハロメタンおよび残留オキシダントが発生する。
【0044】
殺菌処理が行われた養殖水は、第1実施形態の養殖水殺菌システム1と同様に、曝気装置20によりトリハロメタンが除去され、残留オキシダント除去装置30により残留オキシダントが除去され、養殖槽(図示せず)に供給される。
【0045】
このような養殖水殺菌システム2によっても、第1実施形態の養殖水殺菌システム1とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0046】
なお、上述した実施形態では、残留オキシダント除去装置30を、殺菌装置10(または殺菌装置40)および曝気装置20を備えた養殖水殺菌システム1(または2)に適用する場合を例にあげた。しかし、本発明の残留オキシダント除去装置は、養殖水殺菌システム1(または2)と異なる構成を有する養殖水殺菌システムにも適用することができる。さらに、本発明の残留オキシダント除去装置および水殺菌システムは、水産増養殖用の養殖水ではない、他の被処理水に対しても用いることができる。
【0047】
また、活性炭槽31が処理槽の具体例であり、下側流動層35が第1の流動層の具体例であり、上側流動層36が第2の流動層の具体例である。
【0048】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う残留オキシダント除去装置、残留オキシダント除去方法および水殺菌システムもまた本発明の技術思想に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の養殖水殺菌システムの第1実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明の養殖水殺菌システムの第2実施形態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0050】
1、2 養殖水殺菌システム(水殺菌システム)
10、40 殺菌装置
11、41 殺菌槽
20 曝気装置
21 曝気槽
30 残留オキシダント除去装置
31 活性炭槽(処理槽)
32 注入口
33 取出口
35 下側流動層(第1の流動層)
35A 破砕炭
36 上側流動層(第2の流動層)
36A 球状炭
38 養殖水(被処理水)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理槽と、
残留オキシダントを含有する被処理水を前記処理槽に注入する注入口と、
前記処理槽内に設けられ、破砕状の活性炭により形成され、前記注入口から前記処理槽に注入された被処理水を通す第1の流動層と、
前記処理槽内に設けられ、球状の活性炭により形成され、前記第1の流動層を通った被処理水を通す第2の流動層と、
前記第2の流動層を通った被処理水を前記処理槽から取り出す取出口とを備えていることを特徴とする残留オキシダント除去装置。
【請求項2】
残留オキシダントを含有する被処理水を処理槽に注入する注入工程と、
前記注入工程において前記処理槽に注入された被処理水を、前記処理槽内に設けられ破砕状の活性炭により形成された第1の流動層に通す第1の処理工程と、
前記第1の処理工程において前記第1の流動層を通った被処理水を、前記処理槽内に設けられ球状の活性炭により形成された第2の流動層に通す第2の処理工程と、
前記第2の処理工程において前記第2の流動層を通った被処理水を前記処理槽から取り出す取出工程とを備えていることを特徴とする残留オキシダント除去方法。
【請求項3】
殺菌槽を備え、前記殺菌槽に注入された被処理水を電気分解しまたはオゾン接触させることにより当該被処理水に対し殺菌処理を行う殺菌装置と、
曝気槽を備え、前記殺菌装置により殺菌処理が行われた被処理水を前記曝気槽に注入し、前記曝気槽に注入された被処理水に対し曝気処理を行う曝気装置と、
前記曝気装置により曝気処理が行われた被処理水に対し残留オキシダントの除去処理を行う残留オキシダント除去装置とを備え、
前記残留オキシダント除去装置は、
処理槽と、
前記曝気装置により曝気処理が行われた被処理水を前記処理槽に注入する注入口と、
前記処理槽内に設けられ、破砕状の活性炭により形成され、前記注入口から前記処理槽に注入された被処理水を通す第1の流動層と、
前記処理槽内に設けられ、球状の活性炭により形成され、前記第1の流動層を通った被処理水を通す第2の流動層と、
前記第2の流動層を通った被処理水を前記処理槽から取り出す取出口とを備えていることを特徴とする水殺菌システム。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−154109(P2009−154109A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−336019(P2007−336019)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000120401)荏原実業株式会社 (31)
【Fターム(参考)】