説明

殺真菌性混合物

活性成分として、
1)式 I:
【化】


[式中、置換基は次の通り定義される:
R1は水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルコキシカルボニル、フェニル、ベンジル、ホルミルまたはCH=NOAであり;
Aは水素、アルキル、アルキルカルボニルであり;
R2は水素、ハロゲン、シアノ、アルキル、ハロアルキルまたはアルコキシカルボニルであり;
R3はハロゲン、シアノ、ニトロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルコキシカルボニル、ホルミルまたはCH=NOAであり;
nは0、1、2、3または4であり;
R4は水素、ハロゲン、シアノ、アルキルまたはハロアルキルである]
のスルファモイル 化合物と、
2) 次のA)〜O)からなる群より選択される少なくとも1種の活性化合物:
A)アゾール;B)ストロビルリン;C)アシルアラニン;D)アミン誘導体;E)アニリノピリミジン;F)ジカルボキシミド;G)シンナミドおよび類似体;H)ジチオカルバマート;I)ヘテロ環式化合物;K)硫黄および銅殺真菌剤;L)ニトロフェニル誘導体;M)フェニルピロール;N)スルフェン酸誘導体;O)明細書に記載のその他の殺真菌剤とを、
を相乗的に有効な量だけ含む殺真菌性混合物、化合物IとグループA)〜O)の活性化合物との混合物を用いて有害真菌を抑制する方法、ならびにかかる混合物およびまたこれらの混合物を含む組成物を調製するための化合物IおよびグループA)〜O)の活性化合物の使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
明細書
本発明は、活性成分として、
1)式I:
【化1】

【0002】
[式中、置換基は次の通り定義される:
R1は水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-アルコキシカルボニル、フェニル、ベンジル、ホルミルまたはCH=NOAであり;
Aは水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルキルカルボニルであり;
R2は水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシカルボニルであり;
R3はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-アルコキシカルボニル、ホルミルまたはCH=NOAであり;
nは0、1、2、3または4であり;
R4は水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキルまたはC1〜C2-ハロアルキルである]のスルファモイル化合物と、
2)次のA)〜O)のグループ:
A)アゾール、例えば、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール;
B)ストロビルリン、例えば、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンまたはトリフロキシストロビン;
C)アシルアラニン、例えば、ベナラキシル、メタラキシル、メフェノキサム、オフレース、オキサジキシル;
D)アミン誘導体、例えば、スピロキサミン;
E)アニリノピリミジン、例えば、ピリメタニル、メパニピリムまたはシプロジニル;
F)ジカルボキシミド、例えば、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
G)シンナミドおよび類似体、例えば、ジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフ;
H)ジチオカーバメート、例えば、フェルバム、ナーバム、マンネブ、メタム、メチラム、プロピネブ、ポリカーバメート、チラム、ジラム、ジネブ;
I)ヘテロ環式化合物、例えば、ベノミル、ボスカリド、カルベンダジム、ジチアノン、ファモキサドン、フェナミドン、ペンチオピラド、ピコベンザミド(picobenzamid)、プロキナジド、キノキシフェン、チオファネート-メチル、トリホリン、または式II:
【化2】

【0003】
の5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン;
K)硫黄および銅殺真菌剤、例えば、ボルドー混合液、酢酸銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅;
L)ニトロフェノール誘導体、例えば、ジノカップ;
M)フェニルピロール、例えば、フェンピクロニルまたはフルジオキソニル;
N)スルフェン酸 誘導体、例えば、カプタホル、ジクロロフルアニド、トリルフルアニド;ならびに
O)その他の殺真菌剤、例えば、ベンチアバリカルブ、クロロタロニル、シフルフェナミド、ジクロフルアニド、ジエトフェンカブ、エタボキサム、フェンヘキサミド、フルアジナム、イプロバリカルブ、メトラフェノン、ゾキサミド、式III:
【化3】

【0004】
[式中、XはC1〜C4-ハロアルコキシであり、
nは0、1、2または3であり、
Rはハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシまたはハロアルコキシである]のオキシムエーテル誘導体、および式IV:
【化4】

【0005】
[式中、基は次の通り定義される:
AはOまたはNであり;
BはNまたは直接結合であり;
GはCまたはNであり;
R41はC1-C4-アルキルであり;
R42はC1-C4-アルコキシであり;そして
R43はハロゲンである]の化合物、より選択される少なくとも1種の活性化合物との、
相乗的に有効な量を含んでなる殺真菌性混合物に関する。
【0006】
さらに、本発明は、化合物IとグループA)〜O)の活性化合物との混合物を用いて有害真菌を抑制する方法、ならびにかかる混合物を製造するための化合物IとグループA)〜O)の活性化合物との使用、ならびにまたかかる混合物を含む組成物に関する。
【背景技術】
【0007】
成分1として上に言及した式Iのスルファモイル化合物、それらの製造および有害真菌に対するそれらの作用は、文献(EP-A 10 31 571、JP-A 2001-192 381)から公知である。
【0008】
或る式Iのスルファモイル化合物と他の活性化合物との混合物は、WO 03/053145に記載されている。
【0009】
成分2として上に言及したグループA)〜O)の活性化合物、それらの製造および有害真菌に対するそれらの作用は一般的に公知である(http://www.hclrss.demon.co.uk/index.htmlを参照):
シプロコナゾール、2-(4-クロロフェニル)-3-シクロプロピル-1-[1,2,4]トリアゾール-1-イルブタン-2-オール(US 4 664 696);
ジフェノコナゾール、1-{2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-[1,3]ジオキソラン-2-イルメチル}-1H-[1,2,4]トリアゾール(GB-A 2 098 607);
エニルコナゾール(イマザリル)、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)-2-(2-プロペニルオキシ)エチル]-1H-イミダゾール(Fruits、1973、Vol.2B、p. 545);
エポキシコナゾール、(2RS,3SR)-1-[3-(2-クロロフェニル)-2,3-エポキシ-2-(4-フルオロフェニル)プロピル]-1H-1,2,4-トリアゾール(EP-A 196 038);
フルキンコナゾール、3-(2,4-ジクロロフェニル)-6-フルオロ-2-[1,2,4]トリアゾール-1-イル-3H-キナゾリン-4-オン(Proc. Br. Crop Prot. Conf.-Pests Dis.、5-3、411 (1992));
フルシラゾール、1-{[ビス-(4-フルオロフェニル)メチルシラニル]メチル}-1H-[1,2,4]トリアゾール(Proc. Br. Crop Prot. Conf.-Pests Dis.、1、413 (1984));
ヘキサコナゾール、(RS)-2-(2,4-ジクロロフェニル)-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ヘキサン-2-オール[CAS-RN 79983-71-4];
メトコナゾール、5-(4-クロロベンジル)-2,2-ジメチル-1-[1,2,4]トリアゾール-1-イルメチルシクロペンタノール(GB 857 383);
ミクロブタニル、2-(4-クロロフェニル)-2-[1,2,4]トリアゾール-1-イルメチルペンタンニトリル[CAS RN 88671-89-0];
ペンコナゾール、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)ペンチル]-1H-[1,2,4]トリアゾール(Pesticide Manual、12th Ed. (2000)、page 712);
プロクロラズ、N-プロピル-N-[2-(2,4,6-トリクロロフェノキシ)エチル]イミダゾール-1-カルボキサミド(US 3 991 071);
プロチオコナゾール、2-[2-(1-クロロシクロプロピル)-3-(2-クロロフェニル)-2-ヒドロキシプロピル]-2,4-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾール-3-チオン(WO 96/16048);
テブコナゾール、1-(4-クロロフェニル)-4,4-ジメチル-3-[1,2,4]トリアゾール-1-イルメチルペンタン-3-オール(EP-A 40 345);
トリアジメホン、1-(4-クロロフェノキシ)-3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ブタノン(BE 793897);
トリアジメノール、β-(4-クロロフェノキシ)-α-(1,1-ジメチルエチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-1-エタノール(DE 23 24 010);
トリフルミゾール、(4-クロロ-2-トリフルオロメチルフェニル)-(2-プロポキシ-1-[1,2,4]トリアゾール-1-イルエチリデン)アミン(JP-A 79/119 462);
アゾキシストロビン、メチル=2-{2-[6-(2-シアノ-1-ビニルペンタ-1,3-ジエニルオキシ)ピリミジン-4-イルオキシ]フェニル}-3-メトキシアクリラート(EP 382 375);
ジモキシストロビン、(E)-2-(メトキシイミノ)-N-メチル-2-[α-(2,5-キシリルオキシ)-o-トリル]アセトアミド(EP 477 631);
エネストロブリン、メチル=2-{2-[3-(4-クロロフェニル)-1-メチルアリリデンアミノオキシメチル]-フェニル}-3-メトキシアクリラート(EP 936 213);
フルオキサストロビン、(E)-{2-[6-(2-クロロフェノキシ)-5-フルオロピリミジン-4-イルオキシ]フェニル}(5,6-ジヒドロ-1,4,2-ジオキサジン-3-イル)メタノン-O-メチルオキシム(WO 97/27189);
クレソキシム-メチル、メチル=(E)-メトキシイミノ[α-(o-トリルオキシ)-o-トリル]アセタート(EP 253 213);
メトミノストロビン、(E)-2-(メトキシイミノ)-N-メチル-2-(2-フェノキシフェニル)アセトアミド(EP 398 692);
オリサストロビン、(2E)-2-(メトキシイミノ)-2-{2-[(3E,5E,6E)-5-(メトキシイミノ)-4,6-ジメチル-2,8-ジオキサ-3,7-ジアザノナ-3,6-ジエン-1-イル]フェニル}-N-メチルアセトアミド(WO 97/15552);
ピコキシストロビン、メチル=3-メトキシ-2-[2-(6-トリフルオロメチルピリジン-2-イルオキシメチル)フェニル]アクリラート(EP 278 595);
ピラクロストロビン、メチル=N-{2-[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イルオキシメチル]フェニル}(N-メトキシ)カルバマート(WO 96/01256);
トリフロキシストロビン、メチル=(E)-メトキシイミノ-{(E)-α-[1-(α,α,α-トリフルオロ-m-トリル)エチリデンアミノオキシ]-o-トリル}アセタート(EP 460 575);
ベナラキシル、メチル=N-(フェニルアセチル)-N-(2,6-キシリル)-DL-アラニナート(DE 29 03 612),
メタラキシル-M (メフェノキサム)、メチル=N-(メトキシアセチル)-N-(2,6-キシリル)-DL-アラニナート(GB 15 00 581);
オフレース、(RS)-α-(2-クロロ-N-2,6-キシリルアセトアミド)-γ-ブチロラクトン[CAS RN 58810-48-3];
オキサジキシル; N-(2,6-ジメチルフェニル)-2-メトキシ-N-(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)アセトアミド(GB 20 58 059);
スピロキサミン、(8-tert-ブチル-1,4-ジオキサスピロ[4.5]デカ-2-イル)ジエチルアミン(EP-A 281 842);
ピリメタニル、(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)フェニルアミン(DD-A 151 404);
メパニピリム、(4-メチル-6-プロパ-1-イニルピリミジン-2-イル)フェニルアミン(EP-A 224 339);
シプロジニル、(4-シクロプロピル-6-メチルピリミジン-2-イル)フェニルアミン(EP-A 310 550);
イプロジオン、N-イソプロピル-3-(3,5-ジクロロフェニル)-2,4-ジオキソイミダゾリジン-1-カルボキサミド(GB 13 12 536);
プロシミドン、N-(3,5-ジクロロフェニル)-1,2-ジメチルシクロプロパン-1,2-ジカルボキシイミド(US 3 903 090);
ビンクロゾリン、3-(3,5-ジクロロフェニル)-5-メチル-5-ビニルオキサゾリジン-2,4-ジオン(DE-A 22 07 576);
ジメトモルフ、3-(4-クロロフェニル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)-1-モルホリン-4-イルプロペノン(EP 120 321);
フルメトベル(flumetover)、2-(3,4-ジメトキシフェニル)-N-エチル-α,α,α-トリフルオロ-N-メチル-p-トルアミド[AGROW No. 243、22 (1995)];
フルモルフ、3-(4-フルオロフェニル)-3-(3,4-ジメトキシフェニル)-1-モルホリン-4-イルプロペノン(EP 860 438);
フェルバム、鉄(3+)=ジメチルジチオカルバマート(US 1 972 961);
ナーバム、ジナトリウム=エチレンビス(ジチオカルバマート) (US 2 317 765);
マンネブ、マンガン=エチレンビス(ジチオカルバマート)(US 2 504 404);
メタム、メチル=ジチオカルバマート(US 2 791 605);
メチラム、亜鉛アンモニアート=エチレンビス(ジチオカルバマート)(US 3 248 400);
プロピネブ、亜鉛=プロピレンビス(ジチオカルバマート)ポリマー(BE 611 960);
ポリカーバメート、二亜鉛=ビス(ジメチルカルバモジチオアート-κS,κS')[μ-[[1,2-エタンジイルビス[カルバモジチオアート-κS,κS']](2-)]][CAS RN 64440-88-6];
チラム、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド(DE 642 532);
ジラム、ジメチルジチオカルバマート[CAS RN 137-30-4];
ジネブ、亜鉛=エチレンビス(ジチオカルバマート)(US 2 457 674);
ベノミル、N-ブチル-2-アセチルアミノベンゾイミダゾール-1-カルボキサミド(US 3 631 176);
ボスカリド、2-クロロ-N-(4'-クロロビフェニル-2-イル)ニコチンアミド(EP-A 545 099);
カルベンダジム、メチル=(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)カルバマート(US 3 657 443);
ジチアノン、5,10-ジオキソ-5,10-ジヒドロナフト[2,3-b][1,4]ジチイン-2,3-ジカルボニトリル(GB 857 383);
ファモキサドン、(RS)-3-アニリノ-5-メチル-5-(4-フェノキシフェニル)-1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオン[CAS RN 131807-57-3];
フェナミドン、(S)-1-アニリノ-4-メチル-2-メチルチオ-4-フェニルイミダゾリン-5-オン[CAS RN 161326-34-7];
ペンチオピラド、(RS)-N-[2-(1,3-ジメチルブチル)-3-チエニル]-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(JP 10130268);
フルオピコリド(ピコベンザミド(picobenzamid))、2,6-ジクロロ-N-(3-クロロ-5-トリフルオロメチルピリジン-2-イルメチル)ベンズアミド(WO 99/42447);
プロキナジド、6-ヨード-2-プロポキシ-3-プロピルキナゾリン-4(3H)-オン(WO 97/48684);
キノキシフェン、5,7-ジクロロ-4-(4-フルオロフェノキシ)キノリン(US 5 240 940);
チオファネート-メチル、1,2-フェニレンビス(イミノカルボノチオイル)ビス(ジメチルカルバマート)(DE-A 19 30 540);
トリホリン、N,N'-{ピペラジン-1,4-ジイルビス[(トリクロロメチル)メチレン]}ジホルムアミド(DE 19 01 421);
5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン(WO 98/46607);
ボルドー混合液、CuSO4 x 3Cu(OH)2 x 3CaSO4の混合物[CAS RN 8011-63-0]
酢酸銅、Cu(OCOCH3)2[CAS RN 8011-63-0];
オキシ塩化銅、Cu2Cl(OH)3[CAS RN 1332-40-7];
塩基性硫酸銅、CuSO4[CAS RN 1344-73-6];
ジノカップ、2,6-ジニトロ-4-オクチルフェニルクロトナートと2,4-ジニトロ-6-オクチルフェニルクロトナートの混合物(ここで「オクチル」は1-メチルヘプチル、1-エチルヘキシルおよび1-プロピルペンチルの混合物である)(US 2 526 660);
フェンピクロニル、4-(2,3-ジクロロフェニル)-1H-ピロール-3-カルボニトリル(Proc. 1988 Br. Crop Prot. Conf. - Pests Dis.、Vol. 1、p. 65);
フルジオキソニル、4-(2,2-ジフルオロベンゾ[1,3]ジオキソール-4-イル)-1H-ピロール-3-カルボニトリル(The Pesticide Manual、publ. The British Crop Protection Council、第10版. (1995)、p. 482);
カプタホル、N-(1,1,2,2-テトラクロロエチルチオ)シクロヘキサ-4-エン-1,2-ジカルボキシイミド(Phytopathology、Vol. 52、p. 754 (1962));
ジクロロフルアニド、N-ジクロロフルオロメチルチオ-N',N'-ジメチル-N-フェニルスルファミド(DE 11 93 498);
トリルフルアニド、N-ジクロロフルオロメチルチオ-N',N'-ジメチル-N-p-トリルスルファミド(DE 11 93 498);
flubenthiavalicarb(ベンチアバリカルブ)、イソプロピル={(S)-1-[(1R)-1-(6-フルオロベンゾチアゾール-2-イル)エチルカルバモイル]-2-メチルプロピル}カルバマート(JP-A 09/323 984);
クロロタロニル、2,4,5,6-テトラクロロイソフタロニトリル(US 3 290 353);
シフルフェナミド、(Z)-N-[α-(シクロプロピルメトキシイミノ)-2,3-ジフルオロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-2-フェニルアセトアミド(WO 96/19442);
ジクロフルアニド、1.1-ジクロロ-N-[(ジメチルアミノスルホニル-1-フルオロ-N-フェニルメタンスルフェンアミド[CAS-RN 1085-98-9];
ジエトフェンカブ、イソプロピル=3,4-ジエトキシカルバニラート(EP 78 663);
エタボキサム、N-(シアノ-2-チエニルメチル)-4-エチル-2-(エチルアミノ)-5-チアゾールカルボキサミド(EP-A 639 574);
フェンヘキサミド、N-(2,3-ジクロロ-4-ヒドロキシフェニル)-1-メチルシクロヘキサンカルボキサミド (Proc. Br. Crop Prot. Conf. - Pests Dis.、1998、Vol. 2、p. 327);
フルアジナム、3-クロロ-N-[3-クロロ-2,6-ジニトロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]-5-(トリフルオロメチル)-2-ピリジンアミン(The Pesticide Manual、publ. The British Crop Protection Council、10th Ed. (1995)、p. 474);
イプロバリカルブ、イソプロピル=[(1S)-2-メチル-1-(1-p-トリルエチルカルバモイル)プロピル]カルバマート(EP-A 472 996);
マンジプロパミド、(RS)-2-(4-クロロフェニル)-N-[3-メトキシ-4-(プロパ-2-イニルオキシ)フェネチル]-2-(プロパ-2-イニルオキシ)アセトアミド(WO 01/87822を参照);
メトラフェノン、3'-ブロモ-2,3,4,6'-テトラメトキシ-2',6-ジメチルベンゾフェノン(US 5 945 567);
ゾキサミド、(RS)-3,5-ジクロロ-N-(3-クロロ-1-エチル-1-メチル-2-オキソプロピル)-p-トルアミド[CAS RN 156052-68-5];
式IIIのオキシムエーテル誘導体(WO 99/14188);
式IVの化合物(WO 97/48648;WO 02/094797;WO 03/14103)。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
既知化合物の施用率を低減しかつ活性スペクトルを拡大する観点から言えば、本発明の目的は、施用する活性化合物の総量を低減しかつ有害真菌に対して改良された活性を有する混合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは従って、この目的が冒頭に定義した混合物により達成されることを見出した。さらに、本発明者らは、化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との同時の、すなわち、一緒のまたは別々の施用、または化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との逐次施用によって、個々の化合物を用いるより優れた有害真菌の抑制が可能になることを見出した(相乗作用混合物)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との混合物、または化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物の同時の、すなわち、一緒のまたは別々の使用は、特に子嚢菌類、不完全菌類、卵菌類(oomycetes)および担子菌類のクラスからの、広範囲の植物病原性真菌に対して高活性であることにより区別される。これらの化合物のいくつかは浸透移行性を有し、作物保護において葉殺真菌剤として、種子粉衣に必要な殺真菌剤としておよび土壌殺真菌剤として使用することができる。
【0013】
上記化合物は、様々な栽培植物、例えばバナナ、ワタ、野菜類(例えば、キュウリ、インゲンマメおよびウリ科植物)、オオムギ、イネ科植物、オートムギ、コーヒー、ジャガイモ、トウモロコシ、果実類、イネ、ライムギ、ダイズ、トマト、ブドウ、コムギ、観賞植物、サトウキビにおける、およびまたこれらの植物の種子における、多数の真菌の抑制に特に重要である。
【0014】
上記化合物は、次の植物病原真菌の抑制に好適である:禾穀類における、ブルメリア・グラミニス種(Blumeria graminis)(うどんこ病)、ウリ科植物における、エリシフェ・シコラセアルム種(Erysiphe cichoracearum)およびスファエロテカ・フリギネア種(Sphaerotheca fuliginea)、リンゴにおける、ポドスファエラ・ロイコトリカ種(Podosphaera leucotricha)、ブドウにおける、ウンシヌラ・ネカトル種(Uncinula necator)、禾穀類における、プッシニア種(Puccinia)、ワタ、イネおよび芝生における、リゾクトニア種(Rhizoctonia)、禾穀類およびサトウキビにおける、ウスチラゴ種(Ustilago)、リンゴにおける、ベンツリア種(Venturia)(瘡蓋病)、禾穀類、イネおよび芝生における、ビポラリス種(Bipolaris)およびドレキスレラ種(Drechslera)、コムギにおける、セプトリア種(Septoriai)、イチゴ、野菜、観葉植物およびブドウにおける、ボトリチス・シネレア種(Botrytis cinerea)(灰色かび病)、バナナ、ラッカセイおよび禾穀類における、マイコスファエレラ種(Mycosphaerella)、コムギおよびオオムギにおける、シュードセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)、イネにおける、ピリクラリア・オリゼ種(Pyricularia oryzae)、ダイズにおけるファコプソラ種(Phakopsora)、ジャガイモおよびトマトにおける、フィトフトラ・インフェスタンス種(Phytophthora infestans)、ウリ科植物およびホップにおける、シュードペロノスポラ種(Pseudoperonospora)、ブドウにおける、プラスモパラ・ビチコラ種(Plasmopara viticola)、果樹および野菜における、アルタナリア種(Alternaria)、ならびにまたフザリウム種(Fusarium)およびベルチシリウム種(Verticillium)。
【0015】
上記化合物は特に、卵菌類(oomycetes)のクラスの有害真菌を抑制するのに好適である。
【0016】
化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物は、同時に、すなわち、一緒にまたは別々に、または、続いて施用することができ、別々の施用の場合に、その順序は一般に抑制対策の結果に何の影響も与えない。
【0017】
式I〜IVに記載の記号の定義において、集合語を用いたが、これらの集合語は次の置換基を一般的に表わすものであって、
ハロゲンは弗素、塩素、臭素およびヨウ素であり;
アルキルは、1〜4個の炭素原子を有する飽和直鎖または分枝鎖の炭化水素基、例えばC1-C4-アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル、1,1-ジメチルエチルであり;
ハロアルキルは、1もしくは2個の炭素原子(上記の)を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、ここでこれらの基のいくつかのまたは全ての水素原子は上記のハロゲン原子により置換されていてもよく、特にC1-C2-ハロアルキル、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチルまたは1,1,1-トリフルオロプロパ-2-イルである。
【0018】
式Iは、特に指数nが0、1または2、好ましくは0または1である化合物を表わす。
【0019】
加えて、好ましいのはまた、R1が水素、メチル、エチル、n-もしくはイソプロピル、弗素、塩素、臭素、ヨウ素、メチルチオ、エチルチオ、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、シアノ、フェニルまたはホルミル、とりわけ水素、臭素またはメチル、特にメチルである化合物Iである。
【0020】
好ましいのは同様に、R2が水素、弗素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、トリフルオロメチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニルまたはn-ブトキシカルボニル、とりわけ塩素、臭素、メトキシカルボニル、n-プロポキシカルボニルまたはn-ブトキシカルボニル、特に臭素である化合物Iである。
【0021】
基R3は好ましくは5-および/または6-位に位置する。これらの化合物は特に、本発明による混合物における使用に好適である。
【0022】
好ましいのはさらに、R3が弗素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロ、メチル、エチル、メトキシ、トリフルオロメチル、とりわけ弗素、塩素、臭素、シアノ、メチル、トリフルオロメチルまたはメトキシ、特に弗素である化合物Iである。
【0023】
特に、本発明による混合物における使用の観点で好ましいのは、下表に編集した化合物II:である。
【化5】

【0024】
表1
nが0でありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表2
nが0でありかつR4が弗素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表3
nが0でありかつR4が塩素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表4
nが0でありかつR4がメチルでありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表5
nが1であり、R3が4-フルオロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表6
nが1であり、R3が5-フルオロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表7
nが1であり、R3が6-フルオロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表8
nが1であり、R3が7-フルオロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表9
nが1であり、R3が4-クロロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表10
nが1であり、R3が5-クロロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表11
nが1であり、R3が6-クロロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表12
nが1であり、R3が7-クロロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表13
nが1であり、R3が4-ブロモでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表14
nが1であり、R3が5-ブロモでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表15
nが1であり、R3が6-ブロモでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表16
nが1であり、R3が7-ブロモでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表17
nが1であり、R3が4-ヨードでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表18
nが1であり、R3が5-ヨードでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表19
nが1であり、R3が6-ヨードでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表20
nが1であり、R3が7-ヨードでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表21
nが1であり、R3が4-メチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表22
nが1であり、R3が5-メチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表23
nが1であり、R3が6-メチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表24
nが1であり、R3が7-メチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表25
nが1であり、R3が4-エチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表26
nが1であり、R3が5-エチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表27
nが1であり、R3が6-エチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表28
nが1であり、R3が7-エチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表29
nが1であり、R3が4-メトキシでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表30
nが1であり、R3が5-メトキシでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表31
nが1であり、R3が6-メトキシでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表32
nが1であり、R3が7-メトキシでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表33
nが1であり、R3が4-ニトロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表34
nが1であり、R3が5-ニトロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表35
nが1であり、R3が6-ニトロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表36
nが1であり、R3が7-ニトロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表37
nが1であり、R3が4-シアノでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表38
nが1であり、R3が5-シアノでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表39
nが1であり、R3が6-シアノでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表40
nが1であり、R3が7-シアノでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表41
nが1であり、R3が4-トリフルオロメチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表42
nが1であり、R3が5-トリフルオロメチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表43
nが1であり、R3が6-トリフルオロメチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表44
nが1であり、R3が7-トリフルオロメチルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表45
nが1であり、R3が4-メトキシカルボニルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表46
nが1であり、R3が5-メトキシカルボニルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表47
nが1であり、R3が6-メトキシカルボニルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表48
nが1であり、R3が7-メトキシカルボニルでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表49
nが2であり、R3が5,6-ジフルオロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表50
nが2であり、R3が5,6-ジクロロでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表51
nが2であり、R3が5,6-ジブロモでありかつR4が水素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表52
nが2であり、R3が5,6-ジフルオロでありかつR4が弗素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表53
nが2であり、R3が5,6-ジクロロでありかつR4が弗素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表54
nが2であり、R3が5,6-ジブロモでありかつR4が弗素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表55
nが2であり、R3が5,6-ジフルオロでありかつR4が塩素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表56
nが2であり、R3が5,6-ジクロロでありかつR4が塩素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表57
nが2であり、R3が5,6-ジブロモでありかつR4が塩素でありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表58
nが2であり、R3が5,6-ジフルオロでありかつR4がメチルでありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表59
nが2であり、R3が5,6-ジクロロでありかつR4がメチルでありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表60
nが2であり、R3が5,6-ジブロモでありかつR4がメチルでありそして或る化合物に対するR1とR2の組合わせがそれぞれの場合に表1の或る行に対応する式Iの化合物
表I
【表1】






【0025】
特に好ましいのは、化合物、表3のI-135、I-161およびI-187、表4のI-27、表7のI-62ならびに表55のI-22の1種と、冒頭に定義したグループA)〜O)からの活性化合物の1種との組合わせであり、とりわけ好ましいのは、化合物、表7のI-62、N,N-ジメチル-3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホンアミド(化合物IA)である。
【0026】
本発明の好ましい実施形態は、化合物Iと式IIの化合物との混合物を提供する。
【0027】
さらなる本発明の好ましい実施形態は、化合物Iと式IIIのオキシムエーテル誘導体との混合物を提供する。
【0028】
式IIIの化合物の中でも、好ましいのはXがジフルオロメトキシ基である化合物である。加えて、特に好ましいのは、指数nが0である式IIIの化合物である。
【0029】
特に好ましい化合物IIIはとりわけ、下表IIIに掲げたものである:
表III
【表2】

【0030】
化合物III-2がとりわけ好ましい。
【0031】
本発明の他の実施形態は、化合物Iと式IVの化合物との混合物を提供する。
【0032】
好ましいのは、R41がn-プロピルまたはn-ブチル、特にn-プロピルである式IVの化合物である。
【0033】
加えて、特に好ましいのは、R43がヨウ素または臭素、特にヨウ素である式IVの化合物である。
【0034】
式IVは特に、式IV.1、IV.2およびIV.3の化合物:
【化6】

【0035】
[式中、基は式IVについて定義した意味を有する]
を表わす。
【0036】
R41がn-プロピルであり、R42がn-プロポキシでありかつR43がヨウ素である式IV.1の化合物は、一般名プロキナジドとして公知である(化合物IV.1-1)。式Iの化合物とプロキナジドとの混合物は本発明の好ましい実施形態である。
【0037】
加えて、式Iと式IV.2の化合物とを含む混合物もまた、本発明の好ましい実施形態である。
【0038】
とりわけ好ましいのは、化合物Iと式IV.2の次の化合物の1種との混合物である:
【表3】

【0039】
本発明のさらなる好ましい実施形態は、化合物Iと式IV.3の次の化合物の1種との混合物に関する。
【表4】


【0040】
ここで、特に好ましいのは、化合物Iと化合物IV.3-6またはIV.3-12、とりわけIV.3-6との混合物である。
【0041】
本発明による混合物のさらなる好ましい実施形態は、上記式Iの化合物の1種とストロビルリン、例えばアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンまたはトリフロキシストロビンなどとの組み合わせに関する。
【0042】
本発明による混合物のさらなる好ましい実施形態は、上記式Iの化合物の1種とアシルアラニン、例えばベナラキシル、メタラキシル、メフェノキサム、オフレースまたはオキサジキシルなどとの組み合わせに関する。
【0043】
本発明による混合物のさらなる好ましい実施形態は、上記式Iの化合物の1種とシンナミドおよび類似体、例えばジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフなどとの組み合わせに関する。
【0044】
本発明による混合物のさらなる好ましい実施形態は、上記式Iの化合物の1種とヘテロ環式化合物、例えばジチアノン、ピコベンザミド(picobenzamid)、チオファネート-メチルまたはトリホリンなどとの組み合わせに関する。
【0045】
本発明による混合物のさらなる好ましい実施形態は、上記式Iの化合物の1種と硫黄または銅殺真菌剤、例えばボルドー混合液、酢酸銅/オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅などとの組み合わせに関する。
【0046】
本発明による混合物のさらなる好ましい実施形態は、上記式Iの化合物の1種とカプタホル、ジクロロフルアニド、トリルフルアニド、ベンチアバリカルブ、クロロタロニル、シフルフェナミド、ジクロフルアニド、ジエトフェンカブ、エタボキサム、フェンヘキサミド、フルアジナム、イプロバリカルブ、メトラフェノンおよびゾキサミドからなる群より選択される活性化合物などとの組み合わせに関する。
【0047】
混合物を製造する場合、純粋な活性化合物IとIIを用いて、それらに有害真菌に対するまたは他の害虫、例えば昆虫、クモ・ダニもしくは線虫などに対するさらなる活性化合物、またはその他に、除草剤または成長調節性活性化合物または肥料を必要に応じてさらなる活性成分として加えることができる。
【0048】
通常、化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との混合物を用いる。しかし、ある特定の事例においては、化合物Iと2種または、適当であれば、それ以上の活性成分との混合物が有利でありうる。
【0049】
上記の意味における好適なさらなる活性成分は、冒頭に記載したグループA)〜O)からの活性化合物および特に上記の好ましい活性化合物である。
【0050】
化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物は通常、100:1〜1:100、好ましくは20:1〜1:20、特に10:1〜1:10の重量比で施用する。
【0051】
所望であれば、さらなる活性成分を化合物Iに対して20:1〜1:20の比で加える。
【0052】
化合物のタイプと所望の効果に応じて、本発明の混合物の施用率は、5g/ha〜2000g/ha、好ましくは50〜900g/ha、特に50〜750g/haである。
【0053】
対応して、化合物Iの施用率は一般に、1〜1000g/ha、好ましくは10〜900g/ha、特に20〜750g/haである。
【0054】
対応して、グループA)〜O)からの活性化合物の施用率は一般に、1〜2000g/ha、好ましくは10〜900g/ha、特に40〜500g/haである。
【0055】
種子の処理において、混合物の施用率は一般に、1〜1000g/100kg種子、好ましくは1〜750g/100kg種子、特に5〜500g/100kg種子である。
【0056】
有害真菌を抑制する方法は、植物の播種前もしくは後にまたは植物の出芽前もしくは後に、種子、植物もしくは土壌に散布(spray)するかまたは微粒子散布(dusting)することによる、化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との別々のまたは一緒の施用または化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との混合物の施用によって行う。
【0057】
本発明による混合物、または化合物IおよびグループA)〜O)からの活性化合物は、通常の製剤、例えば、溶液、乳剤、懸濁剤、微粒子剤、粉剤、ペースト剤および粒剤に加工することができる。使用剤形は具体的な意図する用途に応じて決まる;いずれの場合も、本発明の化合物の微細かつ均一な分布を確実にしなければならない。
【0058】
製剤は、公知の方法で、例えば、活性化合物を溶媒および/または担体により(所望であれば乳化剤および分散剤を用いて)希釈することにより調製する。
【0059】
この目的にとって好適な溶媒/助剤は本質的に次の通りである:
・水、芳香族溶媒(例えばSolvesso製品、キシレン)、パラフィン(例えば石油留分)、アルコール(例えばメタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えばシクロヘキサノン、γブチロラクトン)、ピロリドン(NMP、NOP)、酢酸エステル(グリコール二酢酸エステル)、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステル(原則として、溶媒混合物も使用することができる);
・粉末化した天然鉱物(例えばカオリン、粘土、滑石、白亜)および粉末化した合成鉱物(例えば、高分散性シリカ、ケイ酸塩)などの担体;非イオン性および陰イオン性乳化剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、アルキルスルホン酸塩およびアリールスルホン酸塩)などの乳化剤;ならびに、亜硫酸パルプ廃液(lignosulfite waste liquor)およびメチルセルロースなどの分散剤。
【0060】
好適な界面活性剤は、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、脂肪アルコール硫酸、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、さらにスルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体のホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸のフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェニルポリグリコールエーテル類、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコールエチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステル、亜硫酸パルプ廃液およびメチルセルロースである。
【0061】
直接噴霧可能な溶液、乳剤、ペースト剤もしくは油分散剤を調製するのに好適である物質は、中〜高沸点の石油留分、例えば灯油もしくはディーゼル油、さらにコールタール油、ならびに植物もしくは動物起源の油、脂肪族、環式および芳香族炭化水素、例えば、トルエン、キシレン、パラフィン、テトラヒドロナフタレン、アルキルナフタレンもしくはその誘導体、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール、シクロヘキサノン、イソホロン、高極性溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドンおよび水である。
【0062】
粉剤、散布用材料および微粒子剤は、活性物質を固体担体と混合、または同時に粉末化することによって調製することができる。
【0063】
粒剤、例えばコーティングを施した粒剤、含浸粒剤および均質な粒剤は、活性化合物を固体担体と結合させることにより調製することができる。固体担体の例は、例えば、鉱物土類、例えば、シリカゲル、ケイ酸塩、タルク、カオリン、atta粘土(attaclay)、石灰岩、生石灰、白亜、膠灰粘土(bole)、黄土、粘土、苦灰石、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化マグネシウム、粉末化した合成材料、肥料、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素、および植物起源の産物、例えば、穀物粉、樹皮粉、木粉および堅果殻粉、セルロース粉末、ならびに他の固体担体である。
【0064】
一般的に、製剤は0.01〜95重量%、好ましくは0.1〜90重量%の活性化合物を含む。活性化合物は、90%〜100%、好ましくは95%〜100%の純度(NMRスペクトルによる)で使用される。
【0065】
次に製剤の例を掲げる。
【0066】
1.水を用いて希釈する製品:
A) 水溶性濃縮物(SL);
活性化合物の10重量部を水中にまたは水溶性溶媒中に溶解する。代わりの方法として、湿潤剤または他の助剤を加える。水を用いて希釈すると活性化合物は溶解する。
【0067】
B) 分散性濃縮物(DC);
活性化合物の20重量部を、分散剤、例えばポリビニルピロリドンを加えたシクロヘキサノン中に溶解する。水を用いて希釈すると分散液を得る。
【0068】
C) 乳濁性濃縮物(EC);
活性化合物の15重量部を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ヒマシ油(それぞれ5%濃度)を加えてキシレン中に溶解する。水を用いて希釈すると乳剤を得る。
【0069】
D) 乳剤(EW、EO);
活性化合物の40重量部を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびヒマシ油エトキシレート(それぞれ5%)を加えてキシレン中に溶解する。この混合物を、乳濁化装置(Ultraturrax)を用いて水中に導入し、そして均質な乳剤を作る。水を用いて希釈すると乳剤を得る。
【0070】
E) 懸濁液(SC、OD);
攪拌機付きボールミル中で、活性化合物の20重量部を、分散剤、湿潤剤および水または有機溶媒を加えて粉砕し、微細な活性化合物懸濁液を得る。水を用いて希釈すると活性化合物の安定な懸濁液を得る。
【0071】
F) 水分散性粒剤および水溶性粒剤(WG、SG);
活性化合物の50重量部を、分散剤および湿潤剤を加えて微粉末化し、そして技術的装置(例えば、押出機、スプレー塔、流動床)を用いて水分散性または水溶性粒剤を調製する。水を用いて希釈すると、活性化合物の安定な分散液または溶液を得る。
【0072】
G) 水分散性粒剤および水溶性粉末(WP、SP);
本発明による化合物の75重量部を、ローター-ステーターミル中で分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを加えて粉砕する。水を用いて希釈すると、活性化合物の安定な分散液または溶液を得る。
【0073】
2. 無希釈で施用する製品:
H) 微粒子粉剤(Dustable powders)(DP);
活性化合物の5重量部を、微粒に粉末化して、微粒に粉砕したカオリン95%と密接に混合する。これによって微粒子製品を得る。
【0074】
I) 粒剤(GR、FG、GG、MG);
活性化合物の0.5重量部を、微粉末化して95.5%担体と結合させる。現行の方法は押出し、スプレー乾燥または流動床である。これによって無希釈で施用する粒剤を得る。
【0075】
J) ULV溶液(UL);
活性化合物の10重量部を、有機溶媒、例えば キシレンに溶解する。これによって無希釈で施用する製品を得る。
【0076】
活性化合物は、その製剤の剤形のままで、またはそれから調製した使用形態で、例えば、直接噴霧可能な溶液、粉剤、懸濁剤もしくは分散剤、乳剤、油分散剤、ペースト剤、微粒散布(dustable)製品、散布剤、または粒剤の形態で、噴射、噴霧、微粒散布、散布または潅水により使用することができる。施用形態は全く、意図する目的次第である;いかなる場合にも、本発明の活性化合物の可能な限り微細な分散を確実にすることを意図している。
【0077】
水性液の使用形態は、濃縮乳剤、ペースト剤または水和性粉末製剤(噴射用粉剤、油分散剤)から、水を加えることによって調製することができる。乳剤、ペースト剤または油分散剤を調製するために、そのままのまたは油もしくは溶媒に溶解した該物質を、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤を用いて水中で均質化することができる。しかし、活性物質、湿潤剤、粘着付与剤、分散剤または乳化剤および、適当であれば、溶媒または油から構成される濃縮物を調製することもでき、かかる濃縮物は水を用いて希釈するのに好適である。
【0078】
そのまま使用できる製剤中の活性化合物の濃度は、比較的広い範囲で変えることができる。一般に、0.0001〜10%、好ましくは0.01〜1%である。
【0079】
活性化合物はまた、高濃度微量散布(ultra-low volume;ULV)法で首尾よく使用することもでき、95重量%を越える活性化合物を含む製剤を施用することが、あるいは添加剤を伴わない活性化合物ですら施用することが可能である。
【0080】
さまざまなタイプの油、湿潤剤、アジュバント、除草剤、殺真菌剤、他の殺虫剤および殺細菌剤を、さらに、適当であれば、使用直前に活性化合物に添加することができる(タンク混合)。これらの薬剤を典型的には、本発明の組成物に1:10〜10:1の重量比で加えることができる。
【0081】
化合物IおよびA)〜O)または該混合物または対応する製剤を、有害真菌、有害真菌が存在しないように保つべき植物、種子、土壌、場所、資材または空間を、殺真菌的に有効な量の混合物または、別々の施用の場合には、化合物IおよびA)〜O)を用いて処理することにより施用する。施用は有害真菌による感染前または後に行うことができる。
【実施例】
【0082】
化合物および混合物の殺真菌効果は次の試験により実証することができる:
活性化合物を、別々にまたは一緒に、0.25重量%の活性化合物を含有するアセトンもしくはDMSO中のストック溶液として調製した。1重量%の乳化剤Uniperol(登録商標)EL(エトキシル化アルキルフェノールに基づく乳化および分散化作用を有する湿潤剤)をこの溶液に加え、その混合物を水を用いて所望の濃度に希釈した。
【0083】
目視で決定した感染葉面積の百分率を、無処理対照の%で効力に変換した。
【0084】
効力(E)は次のAbbotの式:
E=(1-α/β)・100
[式中、αは%で表わした処理した植物の真菌感染に対応し、βは%で表わした無処理(対照)植物の真菌感染に対応する]を用いて計算した。
【0085】
0の効力は、処理した植物の感染レベルが無処理の植物の感染レベルに対応することを意味し;100の効力は、処理した植物が感染しなかったことを意味する。
【0086】
活性化合物の混合物の予想効力は、Colbyの式(Colby, S.R. “Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide Combinations”, Weeds, 15, 20-22, 1967):
E=x+y-x・y/100
[式中、Eは活性化合物AとBの混合物を濃度aおよびbの濃度にて用いた時の、無処理対照の%で表わした予想効力であり、xは活性化合物Aを濃度aにて用いた時の、無処理対照の%で表わした効力であり、そしてyは活性化合物Bを濃度bにて用いた時の、無処理対照の%で表わした効力である]を用いて決定し、これを観察された効力と比較した。
【0087】
使用実施例1 フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)種により生じたトマトの疫病(late blight)に対する活性、保護施用
鉢植えのトマト植物の葉に、下記の活性化合物濃度を有する水性懸濁液を、液滴が滴るまで噴霧した。翌日、その葉を、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)菌の水性胞子嚢懸濁液により感染させた。次いでその植物を水蒸気の飽和した18〜20℃の温度の室内に置いた。6日後、無処理で感染させた対照植物においては、感染を目視にて%で決定できる程度の胴枯れ病が発生した。
【0088】
表A 個々の活性化合物
【表5】

【0089】
表B 本発明による混合物
【表6】

【0090】
この試験結果は、強力な相乗作用によって、本発明による混合物の活性はColbyの式を用いて予想した活性より相当高いことを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分として、
1)式I:
【化1】

[式中、置換基は次の通り定義される:
R1は水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-アルコキシカルボニル、フェニル、ベンジル、ホルミルまたはCH=NOAであり;
Aは水素、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-アルキルカルボニルであり;
R2は水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-ハロアルキル、C1〜C6-アルコキシカルボニルであり;
R3はハロゲン、シアノ、ニトロ、C1〜C4-アルキル、C1〜C2-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシ、C1〜C4-アルキルチオ、C1〜C4-アルコキシカルボニル、ホルミルまたはCH=NOAであり;
nは0、1、2、3または4であり;
R4は水素、ハロゲン、シアノ、C1〜C4-アルキルまたはC1〜C2-ハロアルキルである]
のスルファモイル化合物と、
2)次のA)〜O)のグループ:
A)アゾール、例えば、シプロコナゾール、ジフェノコナゾール、エポキシコナゾール、フルキンコナゾール、フルシラゾール、ヘキサコナゾール、イマザリル、メトコナゾール、ミクロブタニル、ペンコナゾール、プロクロラズ、プロチオコナゾール、テブコナゾール、トリアジメホン、トリアジメノール、トリフルミゾール;
B)ストロビルリン、例えば、アゾキシストロビン、ジモキシストロビン、フルオキサストロビン、クレソキシム-メチル、メトミノストロビン、オリサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンまたはトリフロキシストロビン;
C)アシルアラニン、例えば、ベナラキシル、メタラキシル、メフェノキサム、オフレース、オキサジキシル;
D)アミン誘導体、例えば、スピロキサミン;
E)アニリノピリミジン、例えば、ピリメタニル、メパニピリムまたはシプロジニル;
F)ジカルボキシミド、例えば、イプロジオン、プロシミドン、ビンクロゾリン;
G)シンナミドおよび類似体、例えば、ジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフ;
H)ジチオカーバメート、例えば、フェルバム、ナーバム、マンネブ、メタム、メチラム、プロピネブ、ポリカーバメート、チラム、ジラム、ジネブ;
I)ヘテロ環式化合物、例えば、ベノミル、ボスカリド、カルベンダジム、ジチアノン、ファモキサドン、フェナミドン、ペンチオピラド、ピコベンザミド(picobenzamid)、プロキナジド、キノキシフェン、チオファネート-メチル、トリホリン、式II:
【化2】

の5-クロロ-7-(4-メチルピペリジン-1-イル)-6-(2,4,6-トリフルオロフェニル)-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン;
K)硫黄および銅殺真菌剤、例えば、ボルドー混合液、酢酸銅、オキシ塩化銅、塩基性硫酸銅;
L)ニトロフェノール誘導体、例えば、ジノカップ;
M)フェニルピロール、例えば、フェンピクロニルまたはフルジオキソニル;
N)スルフェン酸 誘導体、例えば、カプタホル、ジクロロフルアニド、トリルフルアニド;ならびに
O)その他の殺真菌剤、例えば、ベンチアバリカルブ、クロロタロニル、シフルフェナミド、ジクロフルアニド、ジエトフェンカブ、エタボキサム、フェンヘキサミド、フルアジナム、イプロバリカルブ、メトラフェノン、ゾキサミド、式III:
【化3】

[式中、XはC1〜C4-ハロアルコキシであり、
nは0、1、2または3であり、
Rはハロゲン、C1〜C4-アルキル、C1〜C4-ハロアルキル、C1〜C4-アルコキシまたはハロアルコキシである]のオキシムエーテル誘導体、および式IV:
【化4】

[式中、基は次の通り定義される:
AはOまたはNであり;
BはNまたは直接結合であり;
GはCまたはNであり;
R41はC1-C4-アルキルであり;
R42はC1-C4-アルコキシであり;そして
R43はハロゲンである]
の化合物より選択される少なくとも1種の活性化合物との相乗的に有効な量を含んでなる殺真菌性混合物。
【請求項2】
式Iの化合物として、式IA:
【化5】

のN,N-ジメチル-3-(3-ブロモ-6-フルオロ-2-メチルインドール-1-スルホニル)-[1,2,4]トリアゾール-1-スルホンアミドを含む請求項1に記載の殺真菌性混合物。
【請求項3】
式Iの化合物とアゾキシストロビン、フルオキサストロビン、ピコキシストロビン、ピラクロストロビンまたはトリフロキシストロビンとを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項4】
式Iの化合物とベナラキシル、メタラキシル、メフェノキサム、オフレースまたはオキサジキシルとを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項5】
式Iの化合物とジメトモルフ、フルメトベル(flumetover)またはフルモルフとを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項6】
式Iの化合物とジチアノン、ピコベンザミド(picobenzamid)、チオファネート-メチルまたはトリホリンとを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項7】
式Iの化合物と硫黄または銅殺真菌剤とを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項8】
式Iの化合物とカプタホル、ジクロロフルアニド、トリルフルアニド、ベンチアバリカルブ、クロロタロニル、シフルフェナミド、ジクロフルアニド、ジエトフェンカブ、エタボキサム、フェンヘキサミド、フルアジナム、イプロバリカルブ、メトラフェノンまたはゾキサミドとを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項9】
式Iの化合物と式IIの化合物とを含む請求項1または2に記載の殺真菌性混合物。
【請求項10】
グループA)〜O)からのさらなる活性化合物を含む請求項9に記載の殺真菌混合物。
【請求項11】
式Iの化合物とグループA)〜O)からの活性化合物を100:1〜1:100の重量比で含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の殺真菌性混合物。
【請求項12】
固体または液体担体と請求項1〜11のいずれか1項に記載の混合物とを含む組成物。
【請求項13】
真菌、それらの生息場所または真菌攻撃に対して保護すべき植物、土壌もしくは種子を、化合物Iと請求項1に記載のグループA)〜O)からの活性化合物との相乗的に有効な量を用いて処理する有害真菌を抑制する方法。
【請求項14】
化合物Iと請求項1に記載のグループA)〜O)からの活性化合物とを、同時に、すなわち一緒にまたは別々に、または続けて施用する請求項13に記載の方法。
【請求項15】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の混合物を、土壌または真菌攻撃に対して保護すべき植物に5g/ha〜2000g/haの量だけ施用する請求項13に記載の方法。
【請求項16】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の混合物を1〜1000g/100kg種子の量だけ施用する請求項13または14に記載の方法。
【請求項17】
卵菌類(oomycetes)のクラスからの有害真菌を抑制する請求項13または14に記載の方法。
【請求項18】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の混合物を1〜1000g/100kgの量だけ含む種子。
【請求項19】
有害真菌を抑制するのに好適な組成物を製造するための化合物IとグループA)〜O)からの活性化合物との請求項1に記載の使用。

【公表番号】特表2007−532608(P2007−532608A)
【公表日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−507781(P2007−507781)
【出願日】平成17年4月23日(2005.4.23)
【国際出願番号】PCT/EP2005/004387
【国際公開番号】WO2005/104847
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(595123069)ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト (847)
【氏名又は名称原語表記】BASF Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】