説明

殺菌作用を有する4”−および4’−位置で置換されたアベルメクチン

式(I)(式中、A-Bは、-CH=CH-または-CH2-CH2-である;nは、0または1である;R1は、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C12アルケニルである;R2とR3は、(i) 互いに独立に、例えば-Q、-C(=Y)-Q、または-C(=Y)-O-Qである;または(ii) これらが結合している窒素原子とともに3〜7員環を形成する、(iii) 一緒に=C(R4)R5である;R4とR5は、互いに独立に-Q、-C(=Y)-Q、-C(=Y)-O-Qである;YはOまたはSである;Qは、例えばH、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルキルである)の化合物;または適宜、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、および/または互変異性体;これらの化合物およびその互変異性体の調製方法、およびこれらの化合物、その異性体および互変異性体の使用;活性化合物がこれらの化合物およびその互変異性体から選択される殺虫剤;式(I)の化合物の調製のための中間体、式(I)の化合物の調製方法;およびこれらの組成物を使用する害虫の制御方法が記載される。
【化1】


【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
本発明は、(1)式
【化1】

(式中、
A-Bは、-CH=CH-または-CH2-CH2-である;
nは、0または1である;
R1は、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C12アルケニルである;
R2とR3は、
(i) 互いに独立に、Q、-C(=Y)-Q、-C(=Y)-O-Q、-C(=Y)-N(R6)-Q、SO2Q、-SO2N(R6)QまたはCNである;または
【0002】
(ii) これらが結合している窒素原子とともに3〜10員環を形成する(これは、単環式または2環式でもよく、飽和または不飽和でもよく、上記窒素原子以外に、N、O、およびSよりなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を含有してもよく、非置換であるかまたは互いに独立に、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、SCN、N3、NO2、アリール、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C6アルケニルオキシ、C2-C6ハロアルケニルオキシ、C2-C8アルキニル、C3-C6ハロアルキニルオキシ、C2-C6アルケニルチオ、C2-C6ハロアルケニルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C2-C6アルケニルスルフィニル、C2-C6ハロアルケニルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C6アルケニルスルホニル、C2-C6ハロアルケニルスルホニル、フェノキシ、フェニルC1-C6アルキル、トリアルキルシリル;-C(=O)R7、-O-C(=O)-R8、-NH-C(O)-R8、および-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)から選択される置換基でモノ〜ペンタ置換される);または
【0003】
(iii) 一緒に=C(R4)R5である;
R4とR5は、互いに独立に-Q、-C(=Y)-Q、-C(=Y)-O-Q、-C(=Y)-N(R6)-Q、-SO2Q、-SO2N(R6)QまたはCNである;または
【0004】
R4とR5は、これらが結合している炭素原子とともに、3〜10員アルキレンまたは4〜7員アルケニレン架橋を形成する(ここでアルキレンまたはアルケニレン中のCH2基は、O、SまたはNR9により置換されてもよく、かつこれは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される);
【0005】
Yは、OまたはSである;
R6は、H、C1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェニル、ベンジルまたは-C(=O)R7である;
【0006】
Qは、H、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルキル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルケニル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルキニル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C3-C12シクロアルキル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C5-C12シクロアルケニル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C5-C12アリール、または非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12ヘテロシクリルである;
【0007】
および、ここでQ、R2、R3、R4、R5およびR6で記載したアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、およびヘテロシクリルラジカルの置換基は、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、SCN、SF5、N3、NO2、アリール、C3-C8シクロアルキル、C1-C12ハロアルキル、C3-C8ハロシクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C6アルケニルオキシ、C2-C6ハロアルケニル、C2-C6ハロアルケニルオキシ、C2-C8アルキニル、C2-C6ハロアルキニル、C3-C6アルキニルオキシ、C3-C6ハロアルキニルオキシ、C2-C6アルケニルチオ、C2-C6ハロアルケニルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C2-C6アルケニルスルフィニル、C2-C6ハロアルケニルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C6アルケニルスルホニル、C2-C6ハロアルケニルスルホニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキル、トリアルキルシリル;-C(=O)R7、-O-C(=O)-R8、-NH-C(O)-R8、および-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、およびヘテロシクリルチオよりなる群から選択される(ここで、アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、およびヘテロシクリルチオラジカルは、非置換であるか、または環上の置換の可能性により、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ヒドロキシアルキル、C3-C8シクロアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ジメチルアミノ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキル;メチレンジオキシ、C(=O)R7、-O-C(=O)-R8、-NH-C(O)-R7、-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、およびC3-C8ハロシクロアルキルスルホニルよりなる群から選択される置換基により、モノ〜ペンタ置換される);
【0008】
R7は、H、OH、SH、-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)、C1-C24アルキル、C2-C12アルケニル、C1-C8ヒドロキシアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C12アルキルチオ、C2-C8アルケニルオキシ、C3-C8アルキニルオキシ;アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシであるか;またはハロゲン、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキルもしくはC1-C6ハロアルコキシにより互いに独立に環がモノ〜トリ置換されたアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、もしくはヘテロシクリルオキシである;
【0009】
R8は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシおよびシアノよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、C1-C8シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基によりモノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、またはヘテロアリールである;そして
【0010】
R9は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシおよびシアノよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、C1-C8シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基によりモノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、またはヘテロアリールである;
【0011】
または、適宜、それぞれが遊離型もしくは塩の型の、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、および/または互変異性体;
【0012】
これらの化合物、その異性体および互変異性体の調製方法、これらの化合物その異性体および互変異性体の使用;その活性化合物がこれらの化合物とその互変異性体から選択される殺菌組成物;およびこれらの組成物を使用する害虫の抑制方法に関する。
【0013】
上記および下記で、式(I)〜(III)中の記号---で示されるε位の結合は、(S)-ならびに(R)-異性体を意味することを示す。
【0014】
文献は、害虫を抑制するためのいくつかのマクロライド化合物を提唱している。しかしこれらの化合物の生物学的性質は完全には満足できるものではなく、従って、特に昆虫、ダニ目(Acarina)の代表の抑制のための、殺菌性を有するさらなる化合物を提供するニーズが存在する。本発明においてこの目的は、式(I)の本化合物を提供することにより達成される。
【0015】
本発明の化合物は、アベルメクチン(Avermectin)の誘導体である。アベルメクチンは当業者に公知である。これらは、構造が密接に関連した殺菌活性化合物の群であり、微生物ストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)の株を発酵して得られる。アベルメクチンの誘導体は、従来の化学合成法により得ることができる。
【0016】
ストレプトミセス・アベルミチリス(Streptomyces avermitilis)から得られるアベルメクチンは、A1a、A1b、A2a、A2b、B1a、B1b、B2aおよびB2bと呼ばれる。「A」および「B」と呼ぶ化合物は、5位にメトキシラジカルとOH基とを有する。「a」シリーズと「b」シリーズは、置換基R1(25位)がそれぞれsec-ブチルラジカルとイソプロピルラジカルである化合物である。化合物の名前の数1は、炭素原子22と23が2重結合により連結していることを意味し、数2はこれらが1重結合により連結され、C原子23がOH基を有することを意味する。天然に存在するアベルメクチンに対応する本発明の天然に存在しないアベルメクチン誘導体中の具体的な構造タイプを示すために、本発明の説明において、上記命名法が守られる。例えば本発明で特許請求されるものは、B1シリーズの化合物の誘導体、特にアベルメクチンB1(特にB1aとB1b)の誘導体と、炭素原子22と23に1重結合を有する誘導体、25位に他の置換基、ならびに対応する単糖を有する誘導体との混合物である。
【0017】
式(I)の化合物の一部は互変異性体として存在してもよい。従って上記および下記で、式(I)の化合物はまた、各場合に特に言及されていなくても、適宜対応する互変異性体を含むものとして理解されるべきである。
【0018】
式(I)の化合物および適宜その互変異性体は、塩、例えば酸付加塩を形成することができる。これらの酸付加塩は、例えば強無機酸(例えば、硫酸、リン酸または塩酸のような鉱酸)、強有機カルボン酸(例えば、非置換または置換、例えばハロ置換されたC1-C4アルカンカルボン酸、例えば酢酸、不飽和または飽和ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、もしくはフタル酸、ヒドロキシカルボン酸、例えばアスコルビン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸もしくはクエン酸、または安息香酸)、または有機スルホン酸(例えば、非置換または置換、例えばハロ置換されたC1-C4アルカン−またはアリール−スルホン酸、例えばメタン−もしくはp-トルエン−スルホン酸)と形成される。少なくとも1つの酸性基を有する式(I)の化合物はさらに、塩基と塩を形成することができる。塩基との適当な塩は、例えばアンモニア、もしくは有機アミン、例えばモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−もしくはトリ−低級アルキルアミン、例えばエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンもしくはジメチルプロピルアミン、またはモノ−、ジ−もしくはトリヒドロキシ−低級アルキルアミン、例えばモノ−、ジもしくはトリ−エタノールアミンとの、金属塩、例えばアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、例えばナトリウム、カリウム、もしくはマグネシウム塩である。対応する内部塩もまた、適宜形成される。遊離型が好ましい。式(I)の化合物の塩の中で、農薬として有利な塩が好ましい。上記および下記で式(I)の遊離化合物またはその塩への言及は、適宜それぞれ式(I)の対応する塩もしくは遊離化合物を含むものと理解すべきである。これは、式(I)の化合物の互変異性体およびその塩にも当てはまる。
【0019】
特に明記しない場合は、上記および下記で使用される一般的用語は以下の意味を有する。
【0020】
特に明記しない場合は、炭素含有基は、それぞれ1〜6個、好ましくは1〜4個、特に1または2個の炭素原子を含有する。
【0021】
基自体としての、および他の基や化合物(例えば、ハロアルキル、ハロアルコキシおよびハロアルキルチオ)の構造要素としてのハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素、特にフッ素、塩素、または臭素、特にフッ素または塩素である。
【0022】
基自体としての、および他の基や化合物(例えば、ハロアルキル、アルコキシおよびアルキルチオ)の構造要素としてのアルキルは、問題の基もしくは化合物中に各場合に含有される炭素原子の数を各場合に考慮して、直鎖(すなわち、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルまたはオクチル)または分岐鎖(例えば、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、またはイソヘキシル)である。
【0023】
基自体としての、および他の基や化合物(例えば、ハロシクロアルキル、シクロアルコキシおよびシクロアルキルチオ)の構造要素としてのシクロアルキルは、問題の基もしくは化合物中に各場合に含有される炭素原子の数を各場合に考慮して、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチルである。
【0024】
基自体としての、および他の基や化合物の構造要素としてのアルケニルは、問題の基もしくは化合物中に含有される炭素原子の数および結合したかもしくは孤立した2重結合を考慮して、直鎖(例えば、ビニル、アリル、2-ブテニル、3-ペンテニル、1-ヘキセニル、1-ヘプチニル、1,3-ヘキサジエニルまたは1,3-オクタジエニル)、または分岐鎖(例えば、イソプロペニル、イソブテニル、イソプレニル、tert-ペンテニル、イソヘキセニルイソヘプテニルまたはイソオクテニル)である。3〜12個、特に3〜6個、特に3または4個の炭素原子を有するアルケニル基が好ましい。
【0025】
基自体としての、および他の基や化合物の構造要素としてのアルキニルは、問題の基もしくは化合物中に含有される炭素原子の数および結合したかもしくは孤立した2重結合を考慮して、直鎖(例えば、エチニル、プロパルギル、2-ブチニル、3-ペンチニル、1-ヘキシニル、1-ヘプチニル、3-ヘキセン-1-ニルまたは1,5-ヘプタジエ-3-ニル)、または分岐鎖(例えば、3-メチルブチ-1-ニル、4-エチルペンチ-1-ニル、4-メチルヘキシ-2-ニルまたは2-メチルヘプチ-3-ニル)である。基-CH2-C2-C11アルキニル、特に-CH2-C2-C5アルキニル、特に-CH2-C2-C3アルキニルが好ましい。
【0026】
ハロゲン置換された炭素含有基および化合物(例えば、ハロゲン置換されたアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アルコキシまたはアルキルチオ)は、部分的にハロゲン化または過ハロゲン化されてよく、ポリハロゲン化の場合、ハロゲン置換基は同じかまたは異なってもよい。基自体としての、および他の基や化合物(例えばハロアルコキシまたはハロアルキルチオ)の構造要素としてのハロアルキルの例は、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜トリ置換されたメチル(例えばCHF2またはCF3)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ペンタ置換されたエチル(例えば、CH2CF3、CF2CF3、CF2CCl3、CF2CHCl2、CF2CHF2、CF2CFCl2、CF2CHBr2、CF2CHCIF、CF2CHBrFまたはCClFCHClF)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ヘプタ置換されたプロピルまたはイソプロピル(例えば、CH2CHBrCH2Br、CF2CHFCF3、CH2CF2CF3、CF(CF3)2またはCH(CF3)2)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ノナ置換されたブチルまたはその異性体の1つ(例えば、CF(CF3)CHFCF3またはCH2(CF2)2CF3)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜ウンデカ置換されたペンチルまたはその異性体の1つ(例えば、CF(CF3)(CHF2)CF3またはCH2(CF2)3CF3)、フッ素、塩素、および/または臭素によりモノ〜トリデカ置換されたヘキシルまたはその異性体の1つ(例えば、(CH2)4CHBrCH2Br、CF2(CHF)4CF3、CH2(CF2)4CF3またはC(CF3)2(CHF)2CF3)である。
【0027】
アリールは、特にフェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナトレニル、ペリレニルまたはフルオレニル、好ましくはフェニルである。
【0028】
ヘテロシクリルは、飽和または不飽和でもよく、N、OおよびS、特にNおよびSよりなる群から選択される1〜3個のヘテロ原子を含有する、3〜7員の単環;または飽和または不飽和でもよく、1つの環または互いに独立に両方の環に、N、OおよびSよりなる群から選択される1または2個のヘテロ原子を含有する、2環系を含有するとして理解される。
【0029】
ヘテロシクリルは、特にピペリジニル、ピペラジニル、オキシラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピリジル、N-オキシドピリジニオ、ピリミジニル、ピラジニル、s-トリアジニル、1,2,4-トリアジニル、チエニル、フラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、テトラヒドロピラニル、ピロリル、ピロリニル、ピロリジニル、ピラゾリル、イミダゾリル、イミダゾリニル、チアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、オキサゾリル、チアジアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、オキサジアゾリル、マレイミドリル、スクシニミドリル、フタルイミドリル、ベンゾチエニル、キノリニル、キノキサリニル、ベンゾフラニル、ベンズイミダゾリル、ベンズピロリル、ベンズチアゾリル、インドリニル、イソインドリニル、クマリニル、インダゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾフラニル、プテリジニル、またはプリニル(これらは、好ましくはC原子を介して結合される)であり、チエニル、ベンゾフラニル、ベンズチアゾリル、テトラヒドロピラニル、またはインドリルが好ましく、特にピリジルまたはチアゾリルである。該ヘテロシクリルラジカルは、好ましくは非置換であるか、または環系上の置換の可能性により、ハロゲン、=O、-OH、=S、SH、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6ヒドロキシアルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキル、C1-C6ハロアルコキシ、フェニル、ベンジル、-C(=O)-R8、および-CH2-C(=O)-R8よりなる群から選択される1〜4個の置換基により置換される。
【0030】
本発明において、以下が好ましい。
(2) R1はイソプロピルまたはsec-ブチルであり、好ましくはイソプロピルとsec-ブチル誘導体の混合物が存在する式(I)の群(1)の化合物;
【0031】
(3) R1はシクロヘキシルである、式(I)の群(1)の化合物;
(4) R1は1-メチル-ブチルである、式(I)の群(1)の化合物;
(5) ε位の配向は(S)である、式(I)の群(1)〜(4)の1つの化合物;
(6) ε位の配向は(R)である、式(I)の群(1)〜(4)の1つの化合物;
(7) nは1である、式(I)の群(1)〜(6)の1つの化合物;
(8) nは0である、式(I)の群(1)〜(6)の1つの化合物;
(9) A-Bは-CH=CH-である、式(I)の群(1)〜(8)の1つの化合物;
(10) A-Bは-CH2-CH2-である、式(I)の群(1)〜(8)の1つの化合物;
(11) R2は-Qである、式(I)の群(1)〜(10)の1つの化合物;
(12) R2は-C(=O)-Q、-C(=O)-O-Q、-C(=O)-N(R6)-Q、-SO2Q、または-SO2N(R6)Qである、式(I)の群(1)〜(10)の1つの化合物;
(13) R3は、H、非置換またはモノ〜ペンタ置換C1-C12-アルキル、非置換またはモノ〜ペンタ置換C2-C12-アルケニルである、式(I)の群(1)〜(12)の1つの化合物;
(14) R2とR3は、これらが結合している窒素原子とともに、単環式または2環式の5〜7員環を形成し、これは飽和または不飽和であり、前記窒素原子以外に、N、OおよびSよりなる群から選択される1つまたは2つのヘテロ原子を含有し、およびこれは、非置換であるか、または互いに独立に、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、NO2、アリール、C2-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C12ハロアルキル、C2-C12アルコキシ、C2-C12ハロアルコキシ、C2-C12アルキルチオ、C2-C12ハロアルキルチオから選択される置換基によりモノ〜トリ置換される、式(I)の群(1)〜(10)の1つの化合物;
【0032】
(15) R2とR3は一緒に、4〜6員のアルキレン架橋であり、これは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換されている;特に非置換である、式(I)の群(1)〜(10)または(14)の1つの化合物;
(16) NR2R3は、フタリミドイル、マレイミドイル、スクシンイミドイル(これらは、非置換であるか、またはOH、ハロゲン、CN、NO2、アリール、C2-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C12ハロアルキル、C2-C12アルコキシ、C2-C12ハロアルコキシ、C2-C12アルキルチオ、C2-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキルにより、互いに独立に環がモノ〜テトラ置換される)、-C(=O)R7、-O-C(=O)-R6、-NH-C(=O)R6、-N(R9)2(ここで2つの置換基R9は互いに独立である)、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニルである、式(I)の群(1)〜(10)、(14)または(15)の1つの化合物;
【0033】
(17) Qは、非置換であるかもしくはモノ置換されたアリール、または非置換であるかもしくはモノ置換されたヘテロシクリルである、式(I)の群(1)〜(13)の1つの化合物;
(18) Qは、H、C1-C12アルキル、C2-C12アルケニル、C3-C12アルキニルまたはC3-C12シクロアルキル(これらはすべて非置換である)であり、好ましくはHまたはC1-C12アルキルである、式(I)の群(1)〜(13)の1つの化合物;
(19) Qは、C3-C12シクロアルキル、C5-C12シクロアルケニル、アリールまたはヘテロシクリル(これらはすべて非置換である)である、式(I)の群(1)〜(13)の1つの化合物。
【0034】
本発明の範囲内において、表に記載の式(I)の化合物、および適宜そのE/Z異性体およびE/Z異性体混合物およびジアステレオ異性体が特に好ましい。
【0035】
本発明はまた、式(I)の化合物、および適宜その互変異性体(ここでR2とR3は、(1)で定義したものである)の調製方法を提供し、この方法は
(A) 式
【化2】

(式中、nとA-Bは式(I)で定義したものであり、Gは保護基であり、Zは脱離基、例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物、アルキルスルホン酸塩、ハロアルキルスルホン酸塩、またはアリールスルホン酸塩であり、これは公知であるか、それ自体公知の方法により調製することができる)の化合物を、式R2R3NOH(式中、R2とR3は(1)で式(I)について記載したものと同じ意味を有する)の化合物と反応させて、式
【化3】

(式中、R2、R3、n、A-Bは式(I)について記載したものであり、Gは保護基である)の化合物を生成させ;そして
(B) こうして得られた式(III)の化合物の保護基Gを除去するか、または
(C) 式(I)の化合物(ここで、R1、nおよびA-Bは式(I)について定義したものであり、R2とR3はHである)を調製するために、式(I)の化合物(ここで、R1、nおよびA-Bは(1)で式(I)について定義したものであり、R2とR3は(ii)で式(I)について定義したものである)に、式(Q)2N-NH2の化合物または式Q-NH2の化合物(ここで、置換基Qは互いに独立に、(1)で式(I)について上記したものと同じ意味を有する)、または還元剤を反応させるか;または
(D) 式(I)の化合物(ここで、R1、nおよびA-Bは式(I)について定義したものであり、R2とR3は(iii)で式(I)について定義した意味を有する)を調製するために、式(I)の化合物(ここで、n、A-BおよびR1は(1)で式(I)について上記したものと同じ意味を有し、R2とR3はHである)に、R4-CO-R5の化合物(ここで、R4とR5は、(iii)で式(I)について記載したものと同じ意味を有する)を反応させる;
【0036】
(E) 式(I)の化合物(ここで、R1、nおよびA-Bは式(I)について定義したものであり、R2とR3は(i)で式(I)について上記した意味を有する)を調製するために、式(I)の化合物(ここで、n、A-BおよびR1は(1)で式(I)について上記したものと同じ意味を有し、R2とR3はHである)に、Q-X2の化合物、Q-C(=O)-Cl、Q-O-C(=O)-Cl、Q-C(=S)-Cl、Q-O-C(=S)-Cl、Q-SO2-Cl、Q-N(R6)-SO2-Cl、Q-N(R6)-C(=O)-Cl、Q-N(R6)-C(=S)-Cl、Q-N=C=Oの化合物、またはQ-N=C=Sの化合物(ここで、QとR6は、(1)で式(I)について上記した意味を有し、X2は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、アルキルスルホン酸塩、ハロアルキルスルホン酸塩、またはアリールスルホン酸塩である)を反応させるか、または
【0037】
(F) 式(III)の化合物(ここで、n、A-B、R1およびGは(A)で式(III)について上記したものと同じ意味を有し、R2とR3はHである)に、Q-X2、Q-C(=O)-Cl、Q-O-C(=O)-Cl、Q-C(=S)-Cl、Q-O-C(=S)-Cl、Q-SO2-Cl、Q-N(R6)-SO2-Cl、Q-N(R6)-C(=O)-Cl、Q-N(R6)-C(=S)-Cl、Q-N=C=O、またはQ-N=C=Sの化合物(ここで、QとR6は、Hを除いて、(1)で式(I)について上記した意味を有し、X2は、塩化物、臭化物、ヨウ化物、アルキルスルホン酸塩、ハロアルキルスルホン酸塩、またはアリールスルホン酸塩である)を反応させて、式(III )の化合物(ここで、n、A-B、R1およびGは(A)で式(III)について上記したものと同じ意味を有し、R2とR3は(1)で式(I)について上記した意味を有するが、ただし置換基の少なくとも1つはHではない)を生成させ;そして
【0038】
(G) こうして得られた式(III)の化合物の保護基Gを、(B)で記載したように除去して、式(I)の化合物を生成される、ことを含む。
【0039】
上記および下記の反応は、例えば適当な溶媒または希釈剤またはこれらの混合物の非存在下または通常存在下で、それ自体公知の方法で行うことができ、反応は、必要に応じて、冷却して、室温で、または加熱して、例えばほぼ-80℃〜反応媒体の沸騰温度の範囲で、好ましくは約0℃〜約+150℃の範囲で、かつ必要であれば、密封容器中で加圧して、不活性ガス雰囲気中、および/または無水条件下で行われる。特に有利な反応条件は、実施例に記載されている。
【0040】
反応時間は決定的に重要ではなく、約0.1〜約24時間、特に約0.5〜約10時間の反応時間が好ましい。
【0041】
生成物は、通常の方法、例えばろ過、結晶化、蒸留、またはクロマトグラフィー、またはこれらの方法の任意の適当な組合せにより単離される。
【0042】
式(I)の化合物の調製に使用される上記および下記の出発物質、および適宜その互変異性体は、公知であるか、または後述されるようにそれ自体公知の方法により調製することができる。
【0043】
変法(A):
溶媒および希釈剤の例は以下を含む:芳香族、脂肪族および脂環式炭化水素およびハロゲン化炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、トリクロロメタン、テトラクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエテン、またはテトラクロロエテン;エーテル、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメトキシジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、またはジオキサン;アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコールまたはグリセロール;カルボン酸のエステル、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、または安息香酸のエステル;アミド、例えばN,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン、またはヘキサメチルリン酸トリアミド;ニトリル、例えばアセトニトリルまたはプロピルニトリル;およびスルホキシド、例えばジメチルスルホキシド;およびまた水;または、記載の溶媒の混合物。好ましいのは、エーテル、ニトリルおよびアミド、またはこれらの混合物であり;アセトニトリルが特に好ましい。
【0044】
式(II)と(III)の化合物中の保護基Gには以下がある:アルキルエーテルラジカル、例えばメトキシメチル、メチルチオメチル、tert-ブチルチオメチル、ベンジルオキシメチル、p-メトキシベンジル、2-メトキシエトキシメチル、2,2,2-トリクロロエトキシメチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロフラニル、1-エトキシエチル、1-(2-クロロエトキシ)エチル、1-メチル-1-メトキシエチル、1-メチル-1-ベンジルオキシエチル、トリクロロエチル、2-トリメチルシリルエチル、tert-ブチル、アリル、p-メトキシフェニル、2,4-ジニトロフェニル、ベンジル、p-メトキシベンジル、o-ニトロベンジル、p-ニトロベンジル、トリフェニルメチル;トリアルキルシリルラジカル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル-tert-ブチルシリル、ジメチル-イソプロピルシリル、ジメチル-1,1,2-トリメチルプロピルシリル、ジエチル-イソプロピルシリル、ジメチル-tert-ヘキシルシリル、またフェニル-tert-アルキルシリル基、例えばジフェニル-tert-ブチルシリル;エステル、例えばギ酸エステル、酢酸エステル、クロロ酢酸エステル、ジクロロ酢酸エステル、トリクロロ酢酸エステル、トリフルオロ酢酸エステル、メトキシ酢酸エステル、フェノキシ酢酸エステル、ピバル酸エステル、安息香酸エステル;アルキル炭酸塩、例えばメチル−、9-フルオレニルメチル−、エチル−、2,2,2-トリクロロエチル、2-(トリメチルシリル)エチル−、ビニル−、アリル−、ベンジル−、p-メトキシベンジル−、o-ニトロベンジル−、p-ニトロベンジル−、またp-ニトロフェニル炭酸塩。
【0045】
トリアルキルシリルラジカル、例えばトリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチル−tert-ブチルシリル、ジフェニル−tert-ブチルシリル、エステル、例えばメトキシ酢酸エステルおよびフェノキシ酢酸エステル、および炭酸塩、例えば9-フルオレニルメチル炭酸塩、およびアルキル炭酸塩が好ましい。ジメチル−tert-ブチルシリルエーテルが特に好ましい。
【0046】
反応は、ほぼ-70℃から使用される溶媒の沸点の温度範囲で行うことが有利であり、好ましくは-20℃〜25℃の温度範囲で;塩基、例えば無機塩基(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナトリウム)、または有機塩基(例えば、ピリジン、トリエチルアミン、N-エチル-N,N-ジイソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン、または1,5-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン)の存在下で行われる。
【0047】
化合物R2R3N-OHの例は、置換または非置換N-ヒドロキシマレイミドおよびN-ヒドロキシフタルイミド、例えばN-ヒドロキシフタルイミドがある。
【0048】
変法(A)において反応は、N-ヒドロキシフタルイミドを用いて0℃で、アセトニトリル中で1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エンの存在下で行われる。
【0049】
この変法の特に好適な条件は、実施例A2.1とA4.1に記載されている。
変法(B):
溶媒および希釈剤の例は、上記変法(A)に記載されたものを含む。
反応は、約-70℃〜100℃、好ましくは-10〜25℃の温度範囲で行うことが有利である。
保護基の除去には、ルイス酸、例えば塩酸、メタンスルホン酸、BF3*OEt2、ピリジン中HF、Zn(BF4)2*H2O、p-トルエンスルホン酸、AlCl3、HgCl2;フッ化アンモニウム、例えばフッ化テトラブチルアンモニウム;塩基、例えばアンモニア、トリアルキルアミンまたは複素環塩基;触媒による水素分解、例えばパラジウム担持活性炭;還元剤、例えば水素化ホウ素ナトリウムまたは水素化トリブチルスズと触媒(例えば、Pd(PPh3)4)または亜鉛と酢酸が好ましい。
【0050】
好ましくは、酸、例えばメタンスルホン酸またはピリジン中HF;水素化ホウ素ナトリウムとPd(O);塩基、例えばアンモニア、トリエチルアミンまたはピリジン;特に酸、例えばピリジン中HFまたはメタンスルホン酸である。
【0051】
変法(B)の好適な実施態様において、反応はピリジン中HFを用いて室温でテトラヒドロフラン中で行われる。
【0052】
この変法の特に好適な条件は、実施例A2.1とA4.1に記載されている。
変法(C):
溶媒および希釈剤の例は、上記変法(A)に記載されたものを含む。好ましくはアルコールであり、エタノールが特に好ましい。
【0053】
反応は、約-70℃〜使用される溶媒の沸点の範囲で行われ、好ましくは0℃〜30℃で反応が行われる。
【0054】
式(Q)2N-NH2の化合物の例には、ヒドラジン、例えばヒドラジンまたはメチルヒドラジンがある。
【0055】
還元剤の例は当業者に公知であり、例えば水素化物があり、特には水素化ホウ素、例えば水素化ホウ素ナトリウムまたはシアノ水素化ホウ素ナトリウムが好適である。
【0056】
変法(C)の好適な実施態様において、反応はヒドラジン1水和物を用いて室温で、エタノール中で行われる。
【0057】
特に好適な反応条件は、実施例A2.2とA4.2に記載されている。
変法(D):
溶媒および希釈剤の例は、上記変法(A)に記載されたものを含む。芳香族炭化水素、またはこれらの混合物が好ましく、トルエン、ジオキサンおよび水が特に好ましい。
【0058】
反応は、約-70℃〜使用される溶媒の沸点の範囲で行われ、好ましくは25℃〜80℃で、p-トルエンスルホン酸ピリジニウムのような触媒の存在下で、または触媒無しで行われる。
【0059】
化合物R4-CO-R5の例には、ケトンとアルデヒドがあり、例えばアセトアルデヒド、グリコールアルデヒド、グリコール酸、ベンズアルデヒド、アセトンまたはシクロペンタノンがある。
【0060】
変法(D)の好適な実施態様において反応は、トルエン中で室温でp-トルエンスルホン酸ピリジニウムの存在下で行われる。
【0061】
変法(D)の別の好適な実施態様において反応は、ジオキサンと水中で室温でp-トルエンスルホン酸ピリジニウムの存在下で行われる。
【0062】
変法(D)の別の好適な実施態様において反応は、トルエン中で室温で行われる。
特に好適な反応条件は、実施例A1.1、A1.2、A1.13およびA1.16に記載されている。
変法(E):
溶媒および希釈剤の例は、上記変法(A)に記載されたものである。エステルおよび水、またはこれらの混合物が好ましく、酢酸エチルと水が特に好ましい。
【0063】
反応は、約-70℃〜使用される溶媒の沸点の範囲で行われ、好ましくは25℃〜80℃で、塩基、例えば無機塩基(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、または重炭酸ナトリウム)、または有機塩基(例えばピリジン、トリエチルアミン、N-エチル-N,N-ジイソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン、または1,5-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン)の存在下で、または塩基の存在無しで行われ、重炭酸ナトリウムが好ましい。
【0064】
変法(E)の好適な実施態様において反応は、重炭酸塩の存在下で、溶媒として酢酸エチルと水の混合物中で行われる。
【0065】
特に好適な反応条件は、実施例A2.11に記載されている。
変法(F):
溶媒および希釈剤の例は、上記変法(A)に記載されたものと同じである。好ましいのは、ハロゲン化炭化水素、またはこれらの混合物であり、ジクロロメタンが特に好ましい。
【0066】
反応は、約-70℃〜使用される溶媒の沸点の範囲で行われ、好ましくは25℃〜80℃で、塩基、例えば無機塩基(例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、または重炭酸ナトリウム)、または有機塩基(例えばピリジン、トリエチルアミン、N-エチル-N,N-ジイソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセ-7-エン、または1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノネ-7-エン)の存在下で、または塩基の存在無しで行われ、ピリジンが好ましい。
【0067】
変法(E)の好適な実施態様において反応は、重炭酸塩の存在下で、溶媒として酢酸エチルと水の混合物中で行われる。
【0068】
特に好適な反応条件は、実施例A2.11に記載されている。
変法(G)は、変法(B)と同様に行われる。
式(I)の化合物の互変異性体に関連する上記コメントは、これらの互変異性体に関して上記および下記された出発物質と中間体にしみ適用される。
【0069】
式(I)の化合物は、可能な異性体の1つの形またはこれらの混合物の形で、純粋な異性体の形で、または異性体混合物の形で、すなわちジアステレオ異性体混合物の形でもよく;本発明は、純粋な異性体とジアステレオ異性体混合物との両方に関し、従って立体化学的詳細が各場合に具体的に記載されていなくても、上記および下記でそのように理解すべきである。
【0070】
ジアステレオ異性体混合物は、公知の方法により純粋な異性体に分離することができ、例えば溶媒から再結晶化して、クロマトグラフィーにより、例えばアセチルセルロースの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、適当な微生物の助けを借りて、特定の固定化酵素を用いて切断して、または例えばクラウンエーテルを使用して包接化合物の形成により、1つの異性体のみを複合体化して分離することができる。
【0071】
異性体の対応する混合物の分離とは別に、立体選択的合成の公知の方法により、例えば対応する適当な立体化学を有する出発物質を使用して本発明の方法を実施することにより、本発明に従って純粋なジアステレオ異性体を得ることもできる。
【0072】
各場合に、より生物活性のある異性体を単離または合成することが有利であり、ここで個々の成分は異なる生物活性を有する。
【0073】
式(I)の化合物はまた、その水和物の形で得られ、および/または他の溶媒、例えば固体型で化合物の結晶化に使用されている溶媒を含有してもよい。
【0074】
本発明は、方法のいずれかの段階で出発物質または中間体として得られる化合物が出発物質として使用され、残りのすべてのもしくは一部の工程が行われるか、または出発物質が、誘導体および/または塩および/またはそのジアステレオ異性体の形で使用されるか、または特に反応条件下で形成される、方法のすべての実施態様に関する。例えばその遊離型または保護された型で官能基を有する式(I)の化合物は、さらなる式(I)の化合物の調製のための出発物質として使用することができる。かかる操作に、当業者に公知の方法を応用することができる。
【0075】
本発明の方法において、特に好適な式(I)の化合物を与える出発物質および中間体を使用することが好ましい。
【0076】
本発明は特に、実施例に記載の調製法に関する。
害虫抑制の分野において、本発明の式(I)の化合物は、低濃度でも、非常に有利な殺生物スペクトルと非常に広いスペクトルを有し、温血動物、魚および植物が充分に耐性である、貴重な予防および/または治療活性を示す活性成分である。これらは驚くべきことに、植物害虫の抑制、およびヒトおよびさらに生産性家畜動物やペットの外部および内部寄生虫を抑制するのに、同様に適している。これらは、通常の感受性動物の害虫、および耐性動物の害虫、例えば昆虫、ダニ目(Acarina)、線虫、条虫、および吸虫の代表的なもののすべてのまたは個々の成長段階で有効であり、同時に有用な生物を防御する。本発明の活性成分の殺虫またはダニ駆除活性は、害虫の死亡率で直接的(これは、直後またはしばらく後に起き、例えば脱皮時)、または間接的(例えば、産卵および/またはふ化率の減少)に現れる。良好な活性は、少なくとも50〜60%の死亡率に対応する。
【0077】
本発明の主題の範囲内での良好な抑制は、特に鱗翅目 (Lepidoptera)、鞘翅目 (Coleoptera) 、直翅目(Orthoptera)、等翅目(Isoptera)、チャタテムシ目(Psocoptera)、シラミ目(Anoplura)、ハジラミ目(Mallophaga)、総翅類(Thysanoptera)、異翅類(Heteroptera)、同翅目(Homoptera)、ヒメントプテラ目(Hymentoptera)、双翅目(Diptera)、ノミ目(Siphonaptera)、シミ目(Thysanura)、およびダニ目(Acarina)で可能であり、特にダニ目(Acarina)、双翅目(Diptera)、総翅類(Thysanoptera)、鱗翅目 (Lepidoptera)、および鞘翅目 (Coleoptera) で可能である。以下の害虫の非常に良好な抑制が可能である:
【0078】
アバグロティス(Abagrotis)種、アブラクサス(Abraxas)種、アカントロイカウニア(Acantholeuoania)種、アカントプルシア(Acanthoplusia)種、アカルス(Acarus)種、アカルス・シロ(Acarus siro)、アセリア(Aceria)、アセリア・スフェルドニ(Aceria sheldoni)、アクレリス(Acleris)種、アコロイツス(Acoloithus)種、アコンプシア(Acompsia)種、アコスス(Acossus)種、アクリア(Acria)種、アクロバシス(Acrobasis)種、アクロセルコプス(Acrocercops)種、アクロレプシア(Acrolepia)種、アクロレピオプシス(Acrolepiopsis)種、アクロニクタ(Acronicta)種、アクロポリティス(Acropolitis)種、アクテビア(Actebia)種、アクルス(Aculus)種、アクルス・シュレクテンダリ(Aculus schlechtendali)、アドキソフィエス(Adoxophyes)種、アドキソフィエス・レチクラナ(Adoxophyes reticulana)、アエデス(Aedes)、アエゲリア(Aegeria)種、アエテス(Aethes)種、アガペタ(Agapeta)種、アゴノプテリクス(Agonopterix)種、アグリオプシス(Agriopis)種、アグリオテス(Agriotes)種、アグリフィラ(Agriphila)、アグロコラ(Agrochola)種、アグロペリナ(Agroperina)種、アラバマ(Alabama)種、アラバマ・アルギラッシー(Alabama argillaceae)、アグロティス(Agrotis)種、アルブナ(Albuna)種、アルカトエ(Alcathoe)種、アルシス(Alcis)種、アレイマ(Aleimma)、アレチア(Aletia)種、アレウロスリクス(Aleurothrixus)種、アレウロスリクス・フロコスス(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス(Aleyrodes)種、アレイロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、アロフィエス(Allophyes)種、アルソフィラ(Alsophila)種、アマタ(Amata)種、アマテス(Amathes)種、アンブリオマ(Amblyomma)種、アンブリプチリア(Amblyptilia)種、アモコニア(Ammoconia)種、アモルビア(Amorbia)種、アムフィオン(Amphion)種、アンフィポエア(Amphipoea)種、アンフィピラ(Amphipyra)種、アミエロイス(Amyelois)種、アナカンプトデス(Anacamptodes)種、アナグラファ(Anagrapha)種、アナルシア(Anarsia)種、アナトリシンティス(Anatrychyntis)、アナビトリネラ(Anavitrinella)種、アンシリス(Ancylis)種、アンドロポリア(Andropolia)種、アンヒメラ(Anhimella)種、アンテラエア(Antheraea)種、アンテリゴナ(Antherigona)種、アンテリゴナ、ソッカータ(Antherigona soccata)、アントノムス(Anthonomus)種、アントノムス・グランヂス(Anthonomus grandis)、アンチカルシア(Anticarsia)種、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アオニジエラ(Aonidiella)種、アパメア(Apamea)種、アファニア(Aphania)種、アフェリア(Aphelia)種、アフェイジダエ(Aphididae)、アフィス(Aphis)種、アポトミス(Apotomis)種、アプロアエレマ(Aproaerema)種、アルキプス(Archippus)種、アルチプス(Archips)種、アクロミルメクス(Acromyrmex)、アークチア(Arctia)種、アーガス(Argas)種、アルゴランプロテス(Argolamprotes)種、アルギレスチア(Argyresthia)種、アルギログラマ(Argyrogramma)種、アルギロプロス(Argyroploce)種、アルギロタエニア(Argyrotaenia)種、アロトロホラ(Arotrophora)種、アスコチス(Ascotis)種、アスピジオツス(Aspidiotus)種、アスピラプテリクス(Aspilapteryx)種、アステノプチチャ(Asthenoptycha)、アテルピア(Aterpia)種、アテチス(Athetis)種、アトマリア(Atomaria)種、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、アッタ(Atta)種、アチファ(Atypha)種、オートグラファ(Autographa)種、アキシリア(Axylia)種、
【0079】
バクトラ(Bactra)、バーバラ(Barbara)種、バトラチェドラ(Batrachedra)種、バタリスチス(Battaristis)種、ベンベシア(Bembecia)種、ベミシア(Bemisia)種、ベミシア・タバシ(Bemisia tabaci)、ビビオ(Bibio)種、ビビオ・ホルツラニス(Bibio hortulanis)、ビシグナ(Bisigna)種、ブラステスチア(Blastesthia)種、ブラッタ(Blatta)種、ブラテッラ(Blatella)種、ブレファロシス(Blepharosis)種、ブレプチナ(Bleptina)種、ボアルミア(Boarmia)種、ボンビクス(Bombyx)種、ボモロチャ(Bomolocha)種、ブーフィルス(Boophilus)、ブラクミア(Brachmia)種、ブラジナ(Bradina)種、ブレビパルプス(Brevipalpus)種、ブリチス(Brithys)種、ブリオビア(Bryobia)種、ブリオビア・ウラエチオーサ(Bryobia praetiosa)、ブリオトロファ(Bryotropha)種、ブパルス(Bupalus)種、ブセオラ(Busseola)種、ブセオラ・フスカ(Busseola fusca)、カベラ(Cabera)種、カコエシモルファ(Cacoecimorpha)種、カドラ(Cadra)種、カドラ・カウテラ(Cadra cautella)、カエヌルギナ(Caenurgina)種、カリピトリメルス(Calipitrimerus)種、カリエゲス(Callierges)種、カロフポラ(Callophpora)種、カロフポラ・エリトロセファラ(Callophpora erythrocephala)、カロファシア(Calophasia)種、カロプチリア(Caloptilia)種、カリビテス(Calybites)種、カプノプチチャ(Capnoptycha)種、カプア(Capua)種、カラドリナ(Caradrina)種、カリペタ(Caripeta)種、カルメンタ(Carmenta)種、カルポシナ(Carposina)種、カルポシナ・ニッポネンシス(Carposina nipponensis)、カタマクタ(Catamacta)種、カテラフリス(Catelaphris)、カトプトリア(Catoptria)種、カウストロマ(Caustoloma)種、セラエナ(Celaena)種、セリファ(Celypha)種、セノピス(Cenopis)種、セフス(Cephus)種、セラミカ(Ceramica)種、セラプテリクス(Cerapteryx)種、セラチチス(Ceratitis)、セラトフィルス(Ceratophyllus)種、セロプラスター(Ceroplaster)種、カエトクネマ(Chaetocnema)種、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、カマエスフェシア(Chamaesphecia)種、カランブカ(Charanvca)種、ケモフィラ(Chelmophila)種、ケルソチス(Chersotis)種、キアスミア(Chiasmia)種、キロ(Chilo)種、キノデス(Chionodes)種、コリオプテス(Chorioptes)種、コンストネウラ(Chonstoneura)種、クリサスピジア(Chrysaspidia)種、クリソデイキシス(Chrysodeixis)種、クリソミア(Chrysomya)種、クリソムファルス(Chrysomphalus)種、クリソムファルス・ジクチオスペルミ(Chrysomphalus dictyospermi)、クリソムファルス・アオニジウム(Chrysomphalus aonidium)、クロソテルチア(Chrysoteuchia)種、シリックス(Cilix)種、シメックス(Cimex)種、クリシア(Clysia)種、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クレプシス(Clepsis)種、クナエミドホルス(Cnaemidophorus)種、クアエフロクロシス(Cnaphalocrocis)種、クネファシア(Cnephasia)種、コッカス(Coccus)、コッカス・ヘスペリジウム(Coccus hesperidum)、コキリス(Cochylis)種、コレオフォラ(Coleophora)種、コロトイス(Colotois)種、コモフィラ(Commophila)種、コニストラ(Conistra)種、コノポモルファ(Conopomorpha)種、コルシラ(Corcyra)種、コルヌイプルシア(Cornutiplusia)種、コスミア(Cosmia)種、コスモポリテス(Cosmopolites)種、コスモプテリクス(Cosmopterix)、コッスス(Cossus)種、コスタエオンベクサ(Costaeonvexa)種、クランブス(Crambus)種、クレアトノトス(Creatonotos)種、クロイドロミア(Crocidolomia)種、クロイドロミア・ビノタリス(Crocidolomia binotalis)、クロエシア(Croesia)種、クリモデス(Crymodes)種、クリプタスパスマ(Cryptaspasma)種、クリプトブラベス(Cryptoblabes)種、クリプトカラ(Cryptocala)種、クリプトフレビア(Cryptophlebia)種、クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、クリプトプチラ(Cryptoptila)種、
【0080】
クテノプセウスチス(Ctenopseustis)種、クテノセファリデス(Ctenocephalides)種、ククリア(Cucullia)種、クルクリオ(Curculio)種、クレクス(Culex)種、クテレブラ(Cuterebra)種、シジア(Cydia)種、シジア・ポモネラ(Cydia pomonella)、シンバロフォラ(Cymbalophora)種、ダクチレスラ(Dactylethra)種、ダクス(Dacus)種、ダディオア(Dadioa)種、ダマリネア(Damalinea)種、ダシキラ(Dasychira)種、デカダルキス(Decadarchis)種、デコデス(Decodes)種、デイレフィラ(Deilephila)、デルトデス(Deltodes)種、デンドロリムス(Dendrolimus)、デプレッサリア(Depressaria)種、デルメステス(Dermestes)種、デルマニスス(Dermanyssus)種、デルマニスス・ガリナエ(Dermanyssus gallinae)、ヂアブロチカ(Diabrotica)種、ヂアクリシア(Diachrysia)種、ヂアファニア(Diaphania)種、ヂアルシア(Diarsia)種、ヂアセミア(Dlasemta)種、ヂアトラエア(Diatraea)種、ヂセラツラ(Diceratura)種、ヂコメリス(Dichomeris)種、ヂクロクロシス(Dichrocrocis)種、ヂクロランファ(Dichrorampha)種、ヂシクラ(Dicycla)種、ヂオリクトリア(Dioryctria)種、ヂパロプシス(Diparopsis)種、ヂパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、ヂプレウリナ(Dipleurina)種、ヂプリオン(Diprion)種、ヂプリオニダエ(Diprionidae)種、ヂスセストラ(Discestra)種、ヂスタンチエラ(Distantiella)種、ヂスタンチエラ・テオブロマ(Distantiella theobroma)、ヂツラ(Ditula)種、ヂウルネア(Diurnea)種、ドラトプテリクス(Doratopteryx)種、ドレパナ(Drepana)種、ドロスフィラ(Drosphila)種、ドロスフィラ・メラノガスター(Drosphila melanogaster)、ヂサウクセス(Dysauxes)種、ヂセデルクス(Dysdercus)種、ヂストロマ(Dysstroma)種、エアナ(Eana)種、エアリアス(Earias)種、エクリチカ(Ecclitica)種、エクヂトロファ(Ecdyiolopha)種、エクピロロエ(Ecpyrrhorrhoe)種、エクトミエロイス(Ectomyelois)種、イエトロピス(Eetropis)種、エギラ(Egira)種、エラスモファルプス(Elasmopalpus)種、エメリア(Emmelia)種、エンポアスカ(Empoasca)種、エンピロイマ(Empyreuma)種、エナルギア(Enargia)種、エナルモニア(Enarmonia)種、エンドピザ(Endopiza)種、エンドテニア(Endothenia)種、エンドトリチャ(Endotricha)種、エオロイマ(Eoreuma)種、エオテトラニクス(Eotetranychus)種、エオテトラニクス・カルピニ(Eotetranychus carpini)、エパゴゲ(Epagoge)種、エペリス(Epelis)種、エフェスチア(Ephestia)種、エフェスチオデス(Ephestiodes)種、エピブレマ(Epiblema)種、エピエホリストデス(Epiehoristodes)種、エピノチア(Epinotia)種、エピフィアス(Epiphyas)種、エピプレマ(Epiplema)種、エピプセスチス(Epipsestls)種、エピロエ(Epirrhoe)種、エピシムス(Episimus)種、エピチンビア(Epitymbia)種、エプランクナ(Epllachna)種、エラニス(Erannis)種、エラストリア(Erastna)種、エレムヌス(Eremnus)種、エロイネチス(Ereunetis)種、エリオフィエス(Eriophyes)種、エリオソーマ(Eriosoma)種、エリオソーマ・ラニゲルム(Eriosoma lanigerum)、エリスロノイラ(Erythroneura)種、エスチグメネ(Estigmene)種、エスミア(Ethmia)種、エチエラ(Etiella)種、ユーグロチス(Euagrotis)種、ユーコスマ(Eucosma)種、ユーフラエナ(Euehlaena)種、ユーリヂア(Euelidia)種、ユーオスマ(Eueosma)種、ユーキスツス(Euchistus)種、ユーコスモモルファ(Eucosmomorpha)種、ユードニア(Eudonia)種、ユーフィドニア(Eufidonia)種、ユーヒポノメウトイデス(Euhyponomeutoides)種、ユーレピトデス(Eulepitodes)種、ユーリア(Eulia)種、ユーリティス(Eulithis)種、ユーピテシア(Eupithecia)種、ユープレクシア(Euplexia)種、ユーポエシリア(Eupoecilia)種、ユーポエシリア・アンビグエラ(Eupoecilia ambiguella)、ユープロクチス(Euproctis)種、ユープシリア(Eupsilia)種、ユーロドープ(Eurhodope)種、ユーロイス(Eurois)種、ユーリガスター(Eurygaster)種、ユーリスミア(Eurythmia)種、ユーストロチア(Eustrotia)種、ユークソア(Euxoa)種、ユーゾフェラ(Euzophera)、エベルゲスチス(Evergestis)種、エビッペ(Evippe)種、エクサルテマ(Exartema)種、ファニア(Fannia)種、ファロンタ(Faronta)種、フェルチア(Feltia)種、フィラチマ(Filatima)種、フィシア(Fishia)種、フランクリニエラ(Frankliniella)種、フミボチス(Fumibotys)種、ガエサ(Gaesa)種、ガスガルヂア(Gasgardia)種、ガストロフィルス(Gastrophilus)種、ゲレチア(Gelechia)種、ギルピニア(Gilpinia)種、ギルピニア・ポリトマ(Gilpinia polyioma)、グロッシナ(Glossina)種、グリフィプテリクス(Glyphipterix)種、グリフォデス(Glyphodes)種、グノリモシェミニ(Gnorimoschemini)種、ゴノダンタ(Gonodonta)種、ゴルチナ(Gortyna)種、グラシラリア(Gracillaria)種、グラファニア(Graphania)種、グラフォリタ(Grapholita)種、グラフォリサ(Grapholitha)種、グラビタルマタ(Gravitarmata)種、グレチェナ(Gretchena)種、グリセルダ(Griselda)種、グリロタルパ(Gryllotalpa)種、ギナエフォアラ(Gynaephora)種、ギプソノーマ(Gypsonoma)種、ハダ(Hada)種、ヘマトピヌス(Haematopinus)種、ハリシドータ(Halisidota)種、ハーピプテリクス(Harpipteryx)種、
【0081】
ハリシナ(Harrisina)種、ヘディア(Hedya)種、ヘリコベルパ(Helicoverpa)種、ヘリオフォブス(Heliophobus)種、ヘリオヂス(Heliothis)種、ヘルラ(Hellula)種、ヘロトロパ(Helotropa)種、ヘマリス(Hemaris)種、ヘルシノスリプス(Hercinothrips)種、ヘルクリア(Herculia)種、ヘルモナサ(Hermonassa)種、ヘテロゲネア(Heterogenea)種、ホロメリナ(Holomelina)種、ホマダウラ(Homadaula)種、ホメオソーマ(Homoeosoma)種、ホモグライー(Homoglaea)種、ホモハデナ(Homohadena)種、ホモナ(Homona)種、ホモノプシス(Homonopsis)種、ホプロカンパ(Hoplocampa)種、ホプロドリナ(Hoplodrina)、ホシノア(Hoshinoa)、フクサロンマ(Hxalomma)種、ヒダラエシア(Hydraecia)種、ヒドリオメナ(Hydriomena)種、ハイレス(Hyles)種、ヒロイカス(Hyloicus)種、ヒパギルチス(Hypagyrtis)種、ヒパチマ(Hypatima)種、ヒファントリア(Hyphantria)種、ヒファントリア・クネア(Hyphantria cunea)、ヒポカラ(Hypocala)種、ヒポコエナ(Hypocoena)種、ヒポデマ(Hypodema)種、ヒッポボスカ(Hyppobosca)種、ヒプシピラ(Hypsipyla)種、ヒッシア(Hyssia)、ヒステロシア(Hysterosia)種、イダエア(Idaea)種、イヂア(Idia)種、イピモルファ(Ipimorpha)種、イシア(Isia)種、イソコリスタ(Isochorista)、イソフリクチス(Isophrictis)種、イソポリア(Isopolia)種、イソトリアス(Isotrias)種、イキソデス(Ixodes)種、イタメ(Itame)種、ジョディア(Jodia)種、ジョディス(Jodis)種、カワベア(Kawabea)種、ケイフェリア(Keiferia)種、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ラブディア(Labdia)種、ラシニポリア(Lacinipolia)種、ランブディナ(Lambdina)種、ランプロスリトパ(Lamprothritpa)種、ラオデルファクス(Laodelphax)種、ラシウス(Lasius)種、ラスペイレシア(Laspeyresia)種、レプチノタルサ(Leptinotarsa)種、レプチノタルサ・デセンリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、レプトコリサ(Leptocorisa)種、レプトスタレス(Leptostales)種、レカニウム(Lecanium)種、レカニウム・コミ(Lecanium comi)、レピドサフェス(Lepidosaphes)種、レピスマ(Lepisma)種、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レスモネ(Lesmone)種、ロイカニア(Leucania)種、ロイシノデス(Leucinodes)種、ロイコファエア(Leucophaea)種、ロイコファエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロイコプテラ(Leucoptera)種、ロイコプテラ・スシエラ(Leucoptera scitella)、リノグナツス(Linognathus)種、リポスセリス(Liposcelis)種、リッソロプトルス(Lissorhoptrus)種、リタコディア(Lithacodia)種、リトコレチス(Lithocolletis)種、リトモイア(Lithomoia)種、リトファン(Lithophane)種、リキソデッサ(Lixodessa)種、レベシア(Lobesia)種、レベシア・ボトラーナ(Lobesia botrana)、ロボフォラ(Lobophora)種、ロクスタ(Locusta)種、(Lomanaltes)種、(Lomographa)種、ロキサグロチス(Loxagrotis)種、ロキソステゲ(Loxostege)種、ルシリア(Lucilia)種、リマントリア(Lymantria)種、リムナエシア(Lymnaecia)種、リオネチア(Lyonetia)種、リリオミザ(Lyriomyza)種、マクドンノウギア(Macdonnoughia)種、マクラウザータ(Macrauzata)種、マクロノクツア(Macronoctua)種、マクロシフス(Macrosiphus)種、マラコソーマ(Malacosoma)種、マリアルファ(Maliarpha)種、マメストラ(Mamestra)種、マメストラ・ブラシカエ(Mamestra brassicae)、マンヅカ(Manduca)種、マヅカ・セクスタ(Manduca sexta)、マラスミア(Marasmia)種、マルガリチア(Margaritia)種、マトラチネア(Matratfnea)種、マツムラエセス(Matsumuraeses)種、メラナグロミザ(Melanagromyza)種、メリポテス(Melipotes)種、メリッソプス(Melissopus)、メリチア(Melittia)種、メロロンタ(Melolontha)種、メリスチス(Meristis)種、メリタスティス(Meritastis)種、メロフィアス(Merophyas)種、メサパメア(Mesapamea)種、メソゴナ(Mesogona)種、メソロイカ(Mesoleuca)種、メタネマ(Metanema)種、メテンドテニア(Metendothenia)種、メトズネリア(Metzneria)種、ミカルヂア(Micardia)種、ミクロコルセス(Microcorses)種、ミクロレオン(Microleon)種、ムネシクテナ(Mneslctena)種、モシス(Mocis)種、モニマ(Monima)種、モノクロア(Monochroa)種、モノモリウム(Monomorium)種、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、モノプシス(Monopsis)種、モリソニア(Morrisonia)種、ムスカ(Musca)種、ムツウライア(Mutuuraia)種、ミエロイス(Myelois)種、ミチムナ(Mythimna)種、ミズス(Myzus)種、ナランガ(Naranga)種、ネドラ(Nedra)種、ネマポゴン(Nemapogon)種、ネオヂプリオン(Neodiprion)種、ネオスファレロプテラ(Neosphaleroptera)種、ネフェロデス(Nephelodes)種、ネフォテチクス(Nephotettix)種、ネザラ(Nezara)種、ニラパルバータ(Nilaparvata)種、ニフォニンファ(Niphonympha)種、ニッポプチリア(Nippoptilia)種、ノクツア(Noctua)種、ノラ(Nola)種、ノトセリア(Notocelia)種、ノトドンタ(Notodonta)種、ヌダウレリア(Nudaurelia)種、オクロプロイラ(Ochropleura)種、オクネロストマ(Ocnerostoma)種、エストルス(Oestrus)種、オレスロイテス(Olethreutes)種、オリギア(Oligia)種、オリンヂア(Olindia)種、オリゴニクス(Olygonychus)種、オリゴニクス・ガリナエ(Olygonychus gallinae)、オンコクネミス(Oncocnemis)種、オペロフテラ(Operophtera)種、オフィスマ(Ophisma)種、オポゴナ(Opogona)種、オラエシア(Oraesia)種、オルニオドロス(Orniodoros)種、オルギイア(Orgyia)種、オリア(Oria)種、オルセオリア(Orseolia)、オルトデス(Orthodes)種、オルトゴニア(Orthogonia)種、オルトシア(Orthosia)種、オリゼフィルス(Oryzaephilus)種、オシネラ(Oscinella)種、イシネラ・フリット(Oscinella frit)、
【0082】
オスミニア(Osminia)、オストリニア(Ostrinia)種、オストリニア・ヌビラリス(Ostrinia nubilalis)、オチオリンクス(Otiorhynchus)種、オウラプテリクス(Ourapteryx)、パチェトラ(Pachetra)種、パキスフィンクス(Pachysphinx)種、ペギダ(Pagyda)種、パレクリタ(Paleacrita)種、パリガ(Paliga)種、パルチス(Palthis)、パメネ(Pammene)種、パンデミス(Pandemis)種、パネメリア(Panemeria)種、パノリス(Panolis)種、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、パノニクス(Panonychus)種、パラルギレスチア(Parargyresthia)種、パラジアルシア(Paradiarsia)種、パラロベシア(Paralobesia)種、パランスレン(Paranthrene)種、パラパンデミス(Parapandemis)種、パラペヂアシア(Parapediasia)種、パラスチクチス(Parastichtis)、パラシンデミス(Parasyndemis)種、パラトリア(Paratoria)種、パレロメメ(Pareromeme)種、ペクチノフォラ(Pectinophora)種、ペクチノフォラ・ゴシピエラ(Pectinophora gossypiella)、ペヂクルス(Pediculus)種、ペゴミア(Pegomyia)種、ペゴミア・ヒオスシアミ(Pegomyia hyoscyami)、ペロクリスタ(Pelochrista)種、ペニセチア(Pennisetia)種、ペンステモニア(Penstemonia)種、ペンフィグス(Pemphigus)種、ペリバトデス(Peribatodes)種、ペリドロマ(Peridroma)種、ペリロイコプテラ(Perileucoptera)種、ペリプラネタ(Periplaneta)種、ペリゾマ(Perfzoma)種、ペトロバ(Petrova)種、ペキシコピア(Pexicopia)種、ファロニア(Phalonia)種、ファロニヂア(Phalonidia)種、ファネタ(Phaneta)種、フリクテニア(Phlyctaenia)種、フリクチヌス(Phlyctinus)、フォルビア(Phorbia)種、フラグマトビア(Phragmatobia)種、フリカンテス(Phricanthes)種、フトリメア(Phthorimaea)種、フトリメア・オペルクレラ(Phthorimaea operculella)、フィロクニスチス(Phyllocnistis)種、フィロコプトルタ(Phyllocoptruta)種、フィロコプトルタ・オレイボラ(Phyllocoptruta oleivora)、フィロノリクター(Phyllonorycter)種、フィロフィラ(Phyllophila)種、フィロキセラ(Phylloxera)種、ピエリス(Pieris)種、ピエリス・ラペ(Pieris rapae)、ピエスマ(Piesma)種、プラノコッカス(Planococus)種、プラノトルトリクス(Planotortrix)種、プラチエドラ(Platyedra)種、プラチノタ(Platynota)種、プラチプチリア(Platyptilia)種、プラチセンタ(Platysenta)種、プロヂア(Plodia)種、プルシア(Plusia)種、プルテラ(Plutella)種、プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)、ポドセシア(Podosesia)種、ポリア(Polia)種、ポピリア(Popillia)種、ポリミクシス(Polymixis)種、ポリファゴタルソネムス(Polyphagotarsonemus)種、ポリファゴタルソネムス・ラツス(Polyphagotarsonemus latus)、ピレイス(Prays)種、プリオノキシスツス(Prionoxystus)種、プロボレ(Probole)種、プロセラス(Proceras)種、プロコエロデス(Prochoerodes)種、プロエウリア(Proeulia)種、プロシスチス(Proschistis)種、プロセレナ(Proselena)種、プロセルピヌス(Proserpinus)種、プロタグロチス(Protagrotis)種、プロテオテラス(Proteoteras)種、プロトバトラ(Protobathra)種、プロトシニア(Protoschinia)種、セルノフォルス(Pselnophorus)種、シューダレチア(Pseudaletia)種、シューダントノムス(Pseudanthonomus)種、シューダテルネリア(Pseudaternelia)種、シューダウラカスピス(Pseudaulacaspis)種、シューデキセンテラ(Pseudexentera)種、シュードコカクス(Pseudococus)種、シュードヘルメニアス(Pseudohermenias)種、シュードプルシア(Pseudoplusia)種、ソロプテス(Psoroptes)種、シッラ(Psylla)種、シリオデス(Psylliodes)種、プテロフォルス(Pterophorus)種、プチコローマ(Ptycholoma)種、プルビナリア(Pulvinaria)種、プルビナリア・エチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、ピラリス(Pyralis)種、ピラウスタ(Pyrausta)種、ピルゴチス(Pyrgotis)種、ピレフェラ(Pyrreferra)種、ピラルクチア(Pyrrharctia)種、クアドラスピヂオツス(Quadraspidiotus)種、ランコラ(Rancora)種、ラフィア(Raphia)種、レチクルテルメス(Reticultermes)種、レチニア(Retinia)種、ラゴレチス(Rhagoletis)種、ロゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、リピセファルス(Rhipicephalus)種、リゾグリフス(Rhizoglyphus)種、リゾペルタ(Rhizopertha)、ロドニウス(Rhodnius)種、ロファロシフム(Rhophalosiphum)、ロポボタ(Rhopobota)種、リアシア(Rhyacia)種、リアシオニア(Rhyacionia)種、リンコパチャ(Rhynchopacha)種、リゾステネス(Rhyzosthenes)種、リブラ(Rivula)種、ロンドチア(Rondotia)種、ルシドリナ(Rusidrina)種、リンカグラエ(Rynchglaea)種、サブロデス(Sabulodes)種、サールベルゲラ(Sahlbergella)種、サールベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、サイセチア(Saissetia)種、サミア(Samia)種、サニナ(Sannina)種、サニノイデア(Sanninoidea)種、ファホイデウス(Saphoideus)種、サルコプテス(Sarcoptes)種、サトロブロタ(Sathrobrota)種、スカラベイデ(Scarabeidae)、スセリオデス(Sceliodes)種、シニア(Schinia)種、シストセルカ(Schistocerca)種、シザフィス(Schizaphis)種、シズラ(Schizura)種、シュレケンシュテイニア(Schreckensteinia)種、シアラ(Sciara)種、シルポファガ(Scirpophaga)種、シルスリプス・アウランチ(Scirthrips auranti)、スコパリア(Scoparia)種、スコプラ(Scopula)種、スコチア(Scotia)種、スコチノファラ(Scotinophara)種、スコトグランマ(Scotogramma)種、スクロビパルパ(Scrobipalpa)種、スクロビパルポプシス(Scrobipalpopsis)種、セミオチサ(Semiothisa)種、セレダ(Sereda)種、セサミア(Sesamia)種、セシア(Sesia)種、シシア(Sicya)種、シデリヂス(Sideridis)、シミラ(Simyra)種、シノイグラフェ(Sineugraphe)種、シトクロア(Sitochroa)種、シトビオン(Sitobion)種、シトフィルス(Sitophilus)種、シトトロガ(Sitotroga)種、ソレノプシス(Solenopsis)種、スメリンツス(Smerinthus)種、ソフォロニア(Sophronia)種、スパエロチス(Spaelotis)種、スパルガロマ(Sparaloma)種、スパルガノチス(Sparganothis)種、スパタリスチス(Spatalistis)種、スペルチア(Sperchia)種、スフェシア(Sphecia)種、スフィンクス(Sphinx)種、スピロノタ(Spilonota)種、スポドプテラ(Spodoptera)種、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)、スタグマトフォアラ(Stagmatophora)種、スタフィリノクラス(Staphylinohrous)種、スタトモポダ(Stathmopoda)種、ステノデス(Stenodes)種、ステッラ(Sterrha)種、ストモキシス(Stomoxys)種、ストロフェドラ(Strophedr)種、スニラ(Sunira)種、スチナ(Sutyna)種、スワネルダミア(Swammerdamia)種、シロマチア(Syllomatia)種、
【0083】
シンピスチス(Sympistis)種、シナンテドン(Synanthedon)種、シナクシス(Synaxis)、シンコパクマ(Syncopacma)種、シンデミス(Syndemis)種、シングラファ(Syngrapha)、シントメイダ(Synthomeida)、タバヌス(Tabanus)種、タエニアルキス(Taeniarchis)、タエニオスリプス(Taeniothrips)、タニア(Tannia)種、タルソネムス(Tarsonemus)種、テグリフェラ(Tegulifera)種、テハマ(Tehama)種、テレイオデス(Teleiodes)種、テロルタ(Telorta)種、テネブリオ(Tenebrio)種、テフリナ(Tephrina)種、テラトグラエ(Teratoglaea)種、テリクラ(Terricula)種、テテア(Tethea)種、テトランクス(Tetranychus)種、タロポフィラ(Thalpophila)種、タウメトポエ(Thaumetopoea)種、チオヂア(Thiodia)種、スリプス(Thrips)種、スリプス・パルミ(Thrips palmi)、スリプス・タバシ(Thrips tabaci)、チリドプテリクス(Thyridopteryx)種、チリス(Thyris)種、チネオラ(Tineola)種、チプラ(Tipula)種、トルトリシヂア(Tortricidia)種、トルトリクス(Tortrix)種、トラケア(Trachea)種、トリアロイロデス(Trialeurodes)種、トリアロイロデス・バポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリアトマ(Triatoma)種、トリアキソメラ(Triaxomera)種、トリボリウム(Tribolium)種、トリコデクテス(Tricodectes)種、トリコプルシア(Trichoplusia)種、トリコプルシア・ニイ(Trichoplusia ni)、トリコプチルス(Trichoptilus)種、トリオザ(Trioza)種、トリオザ・エリトレア(Trioza erytreae)、トリファエニア(Triphaenia)種、トリファオサ(Triphosa)種、トロゴデルマ(Trogoderma)種、チリア(Tyria)種、ウデア(Udea)種、ウナスピス(Unaspis)種、ウナスピス・シトリ(Unaspis citri)、ウテテイサ(Utetheisa)種、バレリオデス(Valeriodes)種、ベスパ(Vespa)種、ベスパミマ(Vespamima)種、ビタセア(Vitacea)種、ビツラ(Vitula)種、ウィトレシア(Witlesia)種、キサンチア(Xanthia)種、キサントロエ(Xanthorhoe)種、キサントチペ(Xanthotype)種、キセノミクタ(Xenomicta)種、キセノプシラ(Xenopsylla)種、キセノプシラ・ケオプシス(Xenopsylla cheopsis)、キセスチア(Xestia)種、キシレナ(Xylena)種、キシロミゲス(Xylomyges)種、キシロサリス(Xyrosaris)種、イポノメウタ(Yponomeuta)種、イプソロファ(Ypsolopha)種、ザレ(Zale)種、ザンクログナツス(Zanclognathus)種、ゼイラフェラ(Zeiraphera)種、ゼノドキスス(Zenodoxus)種、ゼウゼラ(Zeuzera)種、ジガエナ(Zygaena)種。
【0084】
また本発明の化合物を使用して、線形動物綱の害虫を抑制することもできる。かかる害虫には、例えば
【0085】
根瘤線虫、包嚢形成線虫、および茎と葉の線虫がある;
【0086】
特にダイズシストセンチュウ(Heterodera)種、例えばヘテロデラ・シャクチイ(Heterodera schachtii)、ヘテロデラ・アヴェニー(Heterodera avenae)およびヘテロデラ・トリフォリイ(Heterodera trifolii);グロボデラ(Globodera)種、グロボデラ・ロストキエンシス(Globodera rostociensis);キタネコブセンチュウ(Meloidogyne)種、例えばメロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、およびメロイドギネ・ジャバニカ(Meloidogyne javanica);ラドホルス(Radopholus)種、例えばラドホルス・シミリス(Radopholus similis);ネグサレセンチュウ(Pratylenchus)、例えばプラチレンクス・ネグレクタンス(Pratylenchus neglectans)とプラチレンクス・ペネトランス(Pratylenchus penetrans);チレンクルス(Tylenchulus)種、例えばチレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans);ロンギドルス(Longidorus)、トリコドルス(Trichodorus)、キシフィネマ(Xiphinema)、ジチレンクス(Ditylenchus)、アフィーンコイデス(Apheenchoides)とアングイナ(Anguina);特に、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne)、例えばメロイドギネ・インコグニタ(Meloidogyne incognita)、およびダイズシストセンチュウ(Heterodera)、例えばヘテロデラ・グリシネス(Heterodera glycines)。
【0087】
本発明の特に重要な態様は、寄生性の食害虫に対する植物の防御における本発明の式(I)の化合物の使用である。
【0088】
本発明の化合物およびこれらを含む組成物の動物害虫に対する作用は、他の殺虫剤、ダニ駆除剤、または殺線虫剤の添加により、有意に拡張し、ある状況に適合させることができる。適当な添加剤には、例えば以下のクラスの活性成分の代表的なもの:有機リン化合物、ニトロフェノールと誘導体、ホルムアミジン、尿素、カルバメート、ピレスロイド、塩素化炭化水素、ネオニコチノイドおよびバシラス・ツリンギエンシス(Baccilus thuringiensis)調製物がある。
【0089】
特に適した混合パートナーの例には以下がある:アザメチホス;クロルフェンビンホス;シペルメスリン、シペルメスリンハイ−シス;シロマジン;ジアフェンチウロン;ジアジノン;ジクロルボス;ジクロトホス;ジシクラニル;フェノキシカーブ;フルアズロン;フラチオカーブ;イサゾホス;ヨードフェンホス;コンプレン;ルフェヌロン;メタクリホス;メチダチオン;モノクロトホス;ホスファミドン;プロフェノホス;ジオフェノラン;バシラス・ツリンギエンシス(Baccilus thuringiensis)GC91株またはNCTC11821株から入手できる化合物;ピメトロジン;ブロモプロピレート;メトプレン;ジスルホトン;キナルホス;タウフルバリネート;チオキクラム;チオメトン;アルジカーブ;アジンホス−メチル;ベンフラカーブ;ビフェンスリン;ブプロフェジン;カーボフラン;ジブチルアミノチオ;カルタップ;クロルフルアズロン;クロルピリホス;クロチアニジン;シフルスリン;ラムダ−シハロスリン;アルファ−シペルメスリン;ゼータ−シペルメスリン;デルタメスリン;ヂフルベンズロン;エンドスルファン;エチオフェンカーブ;フェニトロチン;フェノブカーブ;フェンバレレート;ホルモチオン;メチオカーブ;ヘプテノホス;イミダクロプリド;イソプロカーブ;メタミドホス;メソミル;メビンホス;パラチオン;パラチオン−メチル;ホサロン;ピリミカーブ;プロポキスル;テフルベンズロン;テルブホス;トリアザメート;フェノブカーブ;テブフェノジド;フィプロニル;ベータ−シフルスリン;シラフルオフェン;フェンピロキシメート;ピリダベン;ピリダリル;フェナザキン;ピリプロキシフェン;ピリミジフェン;ニテンピラム;アセトアミプリド;エマメクチン;エマメクチン−ベンゾエート;スピノサド;昆虫に対して活性な植物抽出物;線虫を含み昆虫に対して活性な調製物;枯草菌(Bacillus subtilis)から入手できる調製物;真菌を含み昆虫に対して活性な調製物;ウイルスを含み昆虫に対して活性な調製物;クロルフェナピル;アセフェート;アクリナスリン;アラニカーブ;アルファメスリン;アミトラズ;AZ60541;アジンホスA;アジンホスM;アゾシクロチン;ベンジオカーブ;ベンスルタップ;ベータ−シフルスリン;ブロフェンプロックス;ブロモホスA;ブフェンカーブ;ブトカルボキシン;ブチルピリダベン;カヅサホス;カルバリル;カーボフェノチオン;クロエトカーブ;クロレトキシホス;クロルメホス;シス−レスメスリン;クロシスリン;クロフェンテジン;シナホス;シクロプロスリン;シヘキサチン;デメトンM;デメトンS;デメトン-S-メチル;ジクロフェンチオン;ジクリホス;ジエチオン;ジメトエート;ジメチルビンホス;ジオキサチオン;エディフェンホス;エスフェンバレレート;エチオン;エトフェンプロックス;エトプロホス;エトリムホス;フェナミホス;酸化フェンブタチン;フェノチオカーブ;フェンプロパスリン;フェンピラド;フェンチオン;フルアジナム;フルシクロキスロン;フルシスリネート;フルフェノキスロン;フルフェプロックス;フォノホス;ホスチアゼート;フブフェンプロックス;HCH;ヘキサフルムロン;ヘキシチアゾックス;フロニカミド;イプロベンホス;イソフェンホス;イソキサチオン;イベルメクチン;マラチオン;メカルバム;メスルフェンホス;メタルデヒド;メトルカーブ;ミルベメクチン;モキシデクチン;ナレド;NC184;ニチアジン;オメトエート;オキサミル;オキシデメトンM;オキシデプロホス;ペルメスリン;フェントエート;ホレート;ホスメト;ホキシム;ピリミホスM;ピリミホスE;プロメカーブ;プロパホス;プロチオホス;プロトエート;ピラクロホス;ピラダフェンチオン;ピレスメスリン;ピレスルム;テブフェノジド;サリチオン;セブホス;スルホテップ;スルプロホス;テブルフェンピラド;テブピリムホス;テフルスリン;テメホス;テルバム;テトラクロルビンホス;チアクロプリド;チアフェノックス;チアメトキサム;チオジカーブ;チオファノックス;チオナジン;スルンギエンスチン;トラロメスリン;トリアラセン;トリアゾホス;トリアズロン;トリクロルホン;トリフルムロン;トリメタカーブ;バミドチオン;キシリルカーブ;エトキサゾール;ゼタメスリン;インドキサカーブ;メトキシフェノオジド;ビフェナゼート;XMC(3,5-キシシルメチルカルバメート);または真菌病原体メタリジウムアニソプリイ(Metarhizium anisopliae)。
【0090】
本発明の化合物は、農業、園芸および林業における植物、特に有用な植物や観賞植物、またはかかる植物の一部、例えば果実、花、葉、茎、塊茎もしくは根に存在する上記種類の害虫を抑制、すなわち阻害または破壊するのに使用することができ、ある場合には、遅く成長する植物の部分を、これらの害虫に対して防御する。
【0091】
標的作物には、穀類、例えばコムギ、オオムギ、ライ麦、オート麦、コメ、トウモロコシ;ビート、例えばサトウキビおよび飼料ビート;果実、例えばなし状果、石果および小果樹、例えばリンゴ、ナシ、プラム、モモ、アーモンド、サクランボ、およびベリー類、例えばイチゴ、ラスベリー、およびブラックベリー;マメ科植物、例えばインゲンマメ、レンズマメ、エンドウおよびダイズ;油料植物、例えばナタネ、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ココナツ、ヒマシ油、カカオおよび落花生;ウリ科(Cucurbitaceae)、例えばインゲンマメ、キュウリ、およびメロン;繊維植物、例えば綿花、亜麻、麻、およびジュート;柑橘類、例えばオレンジ、レモン、グレープフルーツ、およびマンダリン;野菜、例えばほうれん草、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、パプリカ;クスノキ科、例えばアボカド、シナモンおよび樟脳;およびタバコ、ナッツ、コーヒー、ナス、サトウキビ、お茶、コショウ、ブドウ、ホップ、バナナ、天然ゴム植物、および観賞植物がある。
【0092】
本発明の化合物の用途のさらなる領域は、保存物品と保存室の防御、および原料の防御、また衛生分野、特に家畜動物および生産性家畜を上記種類の害虫に対して防御、さらに詳しくは家畜動物(特にネコやイヌ)のノミ、ダニおよび線虫に対しての防御である。
【0093】
本発明は従って、殺菌組成物、例えば乳化濃縮物、懸濁濃縮物、直接噴霧もしくは希釈溶液、延びるペースト、希薄エマルジョン、湿潤粉末、可溶性粉末、分散性粉末、湿潤粉末、微粉、顆粒、およびポリマー物質(本発明の化合物の少なくとも1つを含む)のカプセル化に関し、調製法の選択は、目的と慣習に従って行われる。
【0094】
活性成分は、これらの組成物中で純粋な型で、固体活性成分で、例えば特定の粒子サイズで、または好ましくは製剤技術で一般的な少なくとも1つのアジュバント(例えば、増量剤、例えば溶媒または固体担体、または界面活性化合物(界面活性剤))とともに使用される。ヒト、家畜動物、生産性家畜およびペットにおける寄生体抑制の分野において、生理学的に許容されるもののみが使用されることは自明であろう。
【0095】
溶媒は、例えば:非水素化もしくは部分的に水素化された芳香族炭化水素、好ましくはアルキルベンゼンのC8からC12画分、例えばキシレン混合物、アルキル化ナフタレンもしくはテトラヒドロナフタレン、脂肪族もしくは脂環式炭化水素、例えばパラフィンもしくはシクロヘキサン、アルコール(例えば、エタノール、プロパノールまたはブタノール、グリコール)、およびこれらのエーテルおよびエステル(例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールエーテル、エチレングリコールまたはエチレングリコールモノメチル、もしくはエチルエーテル)、ケトン(例えばシクロヘキサノエート、イソホロンまたはジアセトンアルコール)、強極性溶媒(例えばN-メチルピロリド-2-オン、」ジメチルスルホキシドまたはN,N-ジメチルホルムアミド)、水、非エポキシ化もしくはエポキシ化植物油(例えば、エポキシ化もしくはエポキシ化ナタネ油、ヒマシ油、ココナツ油、またはダイズ油)およびシリコーン油である。
【0096】
使用される固体担体(例えば、粉剤および分散性粉末)は、一般に自然石粉末(例えば、方解石、タルク、カオリン、モンモリロナイトまたはアタパルジャイト)である。高度に分散性のケイ酸または高度に分散性の吸着性ポリマーもまた、物性を改良するために添加することができる。顆粒吸着性顆粒担体は、多孔性型(例えば、軽石、粉砕レンガ、海泡石またはベントナイト)、および非吸着性担体材料は、方解石または砂である。無機性もしくは有機性の多数の顆粒材料、特にドロマイトまたは粉砕された植物残渣を使用することができる
【0097】
表面活性化合物は、製剤化される活性化合物の性質により、良好な乳化性、分散性および湿潤性を有する非イオン性、陽イオン性および/または陰イオン性界面活性剤または界面活性剤混合物である。下記の界面活性剤は、単なる例である;製剤化技術で一般的な他の多くの界面活性剤が本発明に適しており、関連文献に記載されている。
【0098】
非イオン性界面活性剤は、特に脂肪族もしくは脂環式アルコール、飽和もしくは不飽和脂肪酸およびアルキルフェノールのポリグリコール誘導体であり、これは3〜30個のグリコールエーテル基と、(脂肪族)炭化水素ラジカルに8〜20個の炭素原子と、アルキルフェノールのアルキルラジカルに6〜18個の炭素原子を含有することができる。さらに適した物質は、アルキル鎖中に1〜10個の炭素原子を有するポリプロピレングリコール、エチレンジアミノポリプロピレングリコールおよびアルキルポリプロピレングリコール上に、20〜250個のエチレングリコールエーテル基および10〜100個のプロピレングリコールエーテル基を含有する、水溶性ポリエチレン酸化物付加j物である。記載の化合物は通常、1プロピレングリコール単位当たり1〜5個のエチレングリコール単位を含有する。例は、ノニルフェノール−ポリエチトキシエタノール、ヒマシ油、ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン−ポリエチレン酸化物付加物、トリブチルフェノキシポリオキシエタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシポリオキシエタノールである。他の物質は、ポリオキシエチレンソルビタンの脂肪酸エステル(例えばポリオキシエチレン3オレイン酸ソルビタン)である。
【0099】
陽イオン性界面活性剤は、特に置換基として、8〜22個の炭素原子を有する少なくとも1つのアルキルラジカル、およびさらなる置換基として低級、非ハロゲン化もしくはハロゲン化アルキル、ベンジルもしくは低級ヒドロキシアルキルラジカルを含有する、4級アンモニウム塩である。塩は、好ましくはハロゲン化物、メチル硫酸塩またはエチル硫酸塩の形である。例は、塩化ステアリル−トリメチル−アンモニウムおよび臭化ベンジル-ジ-(2-クロロエチル)-エチルアンモニウムである。
【0100】
適当な陰イオン性界面活性剤は、水溶性セッケンと水溶性合成表面活性化合物の両方でもよい。適当なセッケンは、高級脂肪酸(C10-C22)のアルカリ金属、アルカリ土類金属および置換もしくは非置換アンモニウム塩、例えばオレイン酸またはステアリン酸のナトリウムもしくはカリウム塩、例えばココナツ油もしくはトールオイルから入手できる天然に存在する脂肪酸混合物;およびさらに脂肪酸メチル−タウリン塩でもよい。しかし合成界面活性剤、特に脂肪スルホン酸塩、脂肪硫酸塩、スルホン化ベンズイミダゾール誘導体またはアルキルアリールスルホン酸塩が、より頻繁に使用される。脂肪スルホン酸塩および硫酸塩は、一般的にアルカリ金属、アルカリ土類金属または置換もしくは非置換アンモニウム塩の形であり、一般的に8〜22個の炭素原子を有するアルキルラジカルを有し、アルキルはまたアシルラジカルのアルキル部分を含む;例は、天然に存在する脂肪酸から調製される、リグニンスルホン酸、ドデシルスルホン酸エステル、または脂肪アルコール硫酸塩混合物の、ナトリウムまたはカルシウム塩である。これらはまた、脂肪SLC−エチレンオキサイド付加物の硫酸エステルとスルホン酸の塩を含む。スルホン酸化ベンズイミダゾール誘導体は好ましくは、2つのスルホン酸基と約8〜22個の炭素原子を有する脂肪酸ラジカルとを含む。アルキルアリールスルホン酸塩は例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、もしくはナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合産物のナトリウム、カルシウムもしくはトリエタノールアンモニウム塩である。対応するリン酸塩、例えばp-ノニルフェノール-(4-14)-エチレンオキサイド付加物またはリン脂質のリン酸エステルの塩も、さらに使用することができる。
【0101】
組成物は、一般的に組成物の0.1〜99%、特に0.1〜95%の活性化合物、および1〜99.9%、特に5〜99.9%の少なくとも1つの固体もしくは液体アジュバントを含み、組成物は一般的に0〜25%、特に0.1〜20%の界面活性剤を含む(各場合に%は重量%である)。市販品は好ましくは濃縮物として調製されるが、最終ユーザーは、一般にかなり低濃度の活性化合物を有する希薄製剤を使用するであろう。好適な組成物は、特に以下の組成を有する(%は重量%である):
【0102】
乳化濃縮物:
活性成分: 1〜90%、好ましくは5〜20%
界面活性剤: 1〜30%、好ましくは10〜20%
溶媒: 5〜98%、好ましくは70〜85%
粉剤:
活性成分: 0.1〜10%、好ましくは0.1〜1%
固体担体: 99.9〜90%、好ましくは99.9〜99%
懸濁濃縮物:
活性成分: 5〜75%、好ましくは10〜50%
水: 94〜24%、好ましくは88〜30%
界面活活性剤: 1〜40%、好ましくは2〜30%
湿潤粉末:
活性成分: 0.5〜90%、好ましくは1〜80%
界面活性剤: 0.5〜20%、好ましくは1〜15%
固体担体: 5〜99%、好ましくは15〜98%
顆粒:
活性成分: 0.5〜30%、好ましくは3〜15%
固体担体: 99.5〜70%、好ましくは97〜85%
【0103】
本発明の組成物はまた、さらなる固体または液体アジュバント、例えば安定剤、例えば植物油またはエポキシド化植物油(例えば、エポキシド化ココナツ油、ナタネ油またはダイズ油)、消泡剤、例えば、シリコーン油、保存剤、粘度制御物質、結合剤および/または粘着付与剤、ならびに農薬または特殊な効果を得るための他の活性成分、例えばダニ駆除剤、殺細菌剤、殺真菌剤、殺線虫剤、軟体動物駆除剤、または選択的除草剤を含む。
【0104】
本発明の作物防御物質は、公知の方法で、アジュバントの非存在下で、例えば活性成分または活性成分の混合物を、ある粒子サイズまで粉砕、ふるい分けおよび/または圧縮することにより、および少なくとも1つのアジュバントの存在下で、例えば活性成分または活性成分とアジュバントとの混合物を混合および/または細かく粉砕することにより調製される。本発明は、同様に、本発明の組成物の調製法、およびこれらの組成物の調製における式(I)の化合物の使用に関する。
【0105】
本発明はまた、作物防御物質の適用法、すなわち上記種類の抑制方法、例えば噴霧、粉砕、微粉化、コーティング、ドレシング、散布または注ぎに関し、これらは、目的と慣習に従って、および記載した種類の害虫を抑制するための組成物の使用に従って選択される。典型的な濃度は、0.1〜1000ppm、好ましくは0.1〜500ppmの活性成分である。1ヘクタール当たりの適用率は、一般に1ヘクタール当たり1〜2000gの活性成分、特に10〜1000g/ha、好ましくは20〜600g/ha、さらに20〜100g/haである。
【0106】
作物防御分野の好適な適用方法は、植物の葉への適用(葉適用)であり、適用頻度と速度は、問題の害虫による侵入のリスクに依存する。しかし、植物の遺伝子座に液体調製物に含浸させるかまたは植物のある場所に活性成分が固体型で取り込まれると(例えば土壌に、例えば顆粒型(土壌適用))、活性成分はまた根を介して植物に浸透することもできる(全身性作用)。水田作物の場合、かかる顆粒は、浸水させた水田に対して計量値で適用される。
【0107】
本発明の作物防御物質はまた、動物害虫に対して植物増殖物質(例えば、種子、例えば、果実、塊茎または穀粒、または植物挿し木)を防御するのに適している。増殖物質は組成物で処理した後に植える:例えば種子には蒔く前に与えることができる。本発明の活性成分は、種子を液体製剤に含浸させてまたはこれらを固体製剤でコーティングすることにより、穀粒に適用(コーティング)することができる。組成物はまた、増殖物質が与えられる時、植え付け部位に適用することができ、例えば種まき中に溝に適用することができる。本発明はまた、植物増殖物質のかかる処理方法、および処理される植物増殖物質に関する。
【0108】
以下の実施例は本発明を例示する。これらは本発明を限定するものではない。温度は摂氏度であり、溶媒の混合比は容量部で示す。実施例において、TBDMSはt-ブチル-ジメチルシリルである。
【0109】
調製例:
実施例A2.1:4"-デオキシ-4"-(S)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1
【化4】

工程1:1.0gの5-OTBDMS-4"-デソキシ-アベルメクチンB1-4"-(R)-トリフルオロメタンスルホエートと0.44gのN-ヒドロキシフタルイミドを20mlのアセトニトリルに溶解する。溶液を0℃に冷却し、次に2mlのアセトニトリル中の0.2mlの1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)を15分間かけて滴下して加える。反応混合物を室温で3時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム、水および食塩水で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル、8/2)により精製して、5-OTBDMS-4"-デソキシ-4"-(S)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0110】
工程B:10mlのテトラヒドロフラン中の0.54gの5-OTBDMS-4"-デソキシ-4"-(S)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1の溶液に、2mlのHF-ピリジン溶液(25gの70%HF-ピリジン、27.5mlのテトラヒドロフランおよび12.5mlのピリジンからなる)を加え、混合物を室温で24時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル、6/4)により精製して、4"-デソキシ-4"-(S)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0111】
実施例A4.1:4"-デオキシ-4"-(R)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1
【化5】

工程1:1.0gの5-OTBDMS-4"-デソキシ-アベルメクチンB1-4"-(S)-トリフルオロメタンスルホエートと0.44gのN-ヒドロキシフタルイミドを20mlのアセトニトリルに溶解する。溶液を0℃に冷却し、次に2mlのアセトニトリル中の0.2mlの1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)を15分間かけて滴下して加える。反応混合物を室温で3時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、飽和塩化アンモニウム、水および食塩水で洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル、85/15)により精製して、5-OTBDMS-4"-デソキシ-4"-(R)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0112】
工程B:10mlのテトラヒドロフラン中の0.54gの5-OTBDMS-4"-デソキシ-4"-(R)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1の溶液に、2mlのHF-ピリジン溶液(25gの70%HF-ピリジン、27.5mlのテトラヒドロフランおよび12.5mlのピリジンからなる)を加え、混合物を室温で24時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル、6/4)により精製して、4"-デソキシ-4"-(R)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0113】
実施例A2.2:4"-デオキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1
【化6】

7mlのエタノール中の0.4gの4"-デオキシ-4"-(S)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.1)の溶液に、30mgのヒドラジン1水和物を加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を水、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0114】
実施例A4.2:4"-デオキシ-4"-(R)-アミノオキシ-アベルメクチンB1
【化7】

5mlのエタノール中の0.15gの4"-デオキシ-4"-(R)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.1)の溶液に、11mgのヒドラジン1水和物を加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を水、飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(R)-アミノオキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0115】
実施例A1.1:4"-デオキシ-4"-(S)-(エチリデンアミノ)オキシ-アベルメクチンB1
【化8】

5mlのトルエン中の0.1gの4"-デオキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.2)の溶液に、25mgのアセトアルデヒドを加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(S)-[(エチリデン)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0116】
実施例A1.2:4"-デオキシ-4"-(S)-[(3-ヒドロキシ-エチリデン)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1
【化9】

5mlのトルエン中の0.1gの4"-デオキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.2)の溶液に、3mgのピリジニウムパラ-トルエンスルホネートと10mgのグリコールアルデヒドを加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(S)-[(3-ヒドロキシ-エチリデン)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0117】
実施例A1.13:4"-デオキシ-4"-(S)-(シクロペンチリデンアミノ)オキシ-アベルメクチンB1
【化10】

5mlのトルエン中の0.1gの4"-デオキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.2)の溶液に、3mgのピリジニウムパラ-トルエンスルホネートと13mgのシクロペンタノンを加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(S)-(シクロペンチリデンアミノ)オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0118】
実施例A1.16:D-フルクトース、4"-O-(アベルメクチンB1)オキシム
【化11】

5mlのジオキサンと0.05mlの水中の0.1gの4"-デオキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.2)の溶液に、28mgのピリジニウムパラ-トルエンスルホネートと202mgのD-フルクトースを加える。反応混合物を室温で24時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、D-フルクトース、4"-O-(アベルメクチンB1)オキシムを得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0119】
実施例A2.3:4"-デオキシ-4"-(S)-(アセチルアミノ)オキシ-アベルメクチンB1
【化12】

工程A:100mlのエタノール中の6gの5-OTBDMS-4"-デオキシ-4"-(S)-フタルイミドオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.1、工程A)の溶液に、0.39mgのヒドラジン1水和物を加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、5-OTBDMS-4"-デソキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1を得る。
【0120】
工程B:5mlのジクロロメタン中の0.2gの5-OTBDMS-4"-デソキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1と0.03mlのピリジンの溶液に、0.02mlの塩化アセチルを加える。反応混合物を0℃で1時間攪拌し、水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。1.5mlのテトラヒドロフラン中の粗残渣の溶液に、0.3mlのHF-ピリジン溶液(25gの70%HF-ピリジン、27.5mlのテトラヒドロフランおよび12.5mlのピリジンからなる)を加え、混合物を室温で12時間攪拌し、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、有機相を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(S)-(アセチルアミノ)オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0121】
実施例A2.11:4"-デオキシ-4"-(S)-[(メトキシカルボニル)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1
【化13】

3mlの酢酸エチルと3mlの重炭酸ナトリウム中の0.2gの4"-デソキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1の攪拌溶液に、24mgのクロロギ酸メチルを加える。反応混合物を室温で5時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル、65/35)により精製して、4"-デソキシ-4"-(S)-[(メトキシカルボニル)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0122】
実施例A1.17:4"-デオキシ-4"-(S)-[(メチリデン)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1
【化14】

25mlのテトラヒドロフラン中の2.62gの4"-デソキシ-4"-(S)-アミノオキシ-アベルメクチンB1(実施例A2.2)の攪拌溶液に、4.84mlの水性ホルムアルデヒド(36%)を加える。反応混合物を室温で2.5時間攪拌し、真空下で濃縮して、4"-デソキシ-4"-(S)-[(メチリデン)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0123】
実施例A2.13:4"-デオキシ-4"-(S)-(メチルアミノ)オキシ-アベルメクチンB1
【化15】

50mlのトルエン中の2.78gの4"-デソキシ-4"-(S)-[(メチリデン)アミノ]オキシ-アベルメクチンB1(実施例A1.17)の溶液に、トルエン(1.2mol/l)中のジイソブチルアルミニウム-ヒドリドの25mlの溶液を窒素下で加える。添加中に、反応フラスコを水浴中で冷却し、反応混合物の温度を25℃未満に維持する。次に反応混合物を室温で3時間攪拌し、酢酸エチルと酒石酸ナトリウム水溶液で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空下で濃縮する。残渣をシリカゲルのクロマトグラフィーでヘキサン/酢酸エチルにより精製して、4"-デソキシ-4"-(S)-(メチルアミノ)オキシ-アベルメクチンB1を得て、これはその質量とNMRスペクトルにより解析される。
【0124】
上記調製例と同様に、表A1〜A8および表1〜48に記載の化合物を調製することができる。表において記号
【化16】

は、必要であれば、結合を意味し、これを介して問題のラジカルが骨格に結合する。
ほとんどの場合に、化合物はアベルメクチン誘導体B1aとB1bの混合物として存在するため、通常の物性データ(例えば融点または屈折率)による解析はあまり意味が無い。このため、化合物は、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)による分析で決定される保持時間により特徴付けられる。ここで用語B1aは、R1がsec-ブチルである主成分を意味し、含量は通常80%を超える。B1bは、R1がイソプロピルである小成分を意味する。B1a誘導体およびB1b誘導体について2つの保持時間が与えられる場合、化合物はクロマトグラフィーで分離することができるジアステレオ異性体の混合物である。保持時間がB1a欄またはB1b欄にのみ与えられる化合物の場合は、純粋なB1aまたはB1b成分は、それぞれワークアップ中に得ることができる。B1aとB1b成分の正しい構造は、質量スペクトル法により与えられる。
【0125】
HPLC分析について以下の方法が使用される:
【表1】

化合物のクロマトグラフィーに使用されるYMC-Pack ODS-AQカラムは、YMC(Alte Raesfelderstrasse 6, 46514 Schermbeck, ドイツ)により製造される。
【0126】
表A1:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【表2】

【表3】

表A2:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【表4】

【表5】

表A3:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【表6】

表A4:R1がsec-ブチルまたはイソプロピルである式(I)の化合物。
【表7】

表A5:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【化17】

【表8】

【表9】

表A6:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【表10】

【表11】

表A7:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【表12】

表A8:R1がsec-ブチル(B1a)またはイソプロピル(B1b)である式(I)の化合物。
【表13】

表B:式
【化18】

と式
【化19】

(式中、R2とR3の組合せは化合物(IA)に適用され、R4とR5の組合せは化合物(IB)に適用される)の化合物:
【表14】

【表15】

【表16】

【表17】

【表18】

【表19】

【表20】

【表21】

【表22】

【表23】

【表24】

【表25】

【表26】

【表27】

表1:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0127】
表2:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0128】
表3:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0129】
表4:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0130】
表5:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0131】
表6:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0132】
表7:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0133】
表8:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0134】
表9:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0135】
表10:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0136】
表11:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0137】
表12:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0138】
表13:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0139】
表14:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0140】
表15:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0141】
表16:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がsec-ブチルまたはイソプロピルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0142】
表17:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0143】
表18:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0144】
表19:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0145】
表20:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0146】
表21:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0147】
表22:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0148】
表23:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0149】
表24:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0150】
表25:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0151】
表26:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0152】
表27:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0153】
表28:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0154】
表29:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0155】
表30:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0156】
表31:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0157】
表32:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1がシクロヘキシルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0158】
表33:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0159】
表34:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0160】
表35:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0161】
表36:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0162】
表37:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0163】
表38:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0164】
表39:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0165】
表40:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR2とR3の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IA)の化合物。
【0166】
表41:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0167】
表42:ε位の配向がSであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0168】
表43:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0169】
表44:ε位の配向がSであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0170】
表45:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0171】
表46:ε位の配向がRであり、nが1であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0172】
表47:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH=CH-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0173】
表48:ε位の配向がRであり、nが0であり、A-Bが-CH2-CH2-であり、R1が1-メチル-ブチルであり、各化合物のR4とR5の組合せが表BのB.1〜B.249行に対応する、式(IB)の化合物。
【0174】
作物防御での使用のための調製例(%は重量%である)
実施例F1:エマルジョン濃縮物 a) b) c)
活性化合物 25% 40% 50%
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 5% 8% 6%
ヒマシ油ポリエチレングリコールエーテル(36molのEO) 5% - -
トリブチルフェニルポリエチレングリコールエーテル - 12% 4%
(30mlのEO)
シクロヘキサノン - 15% 20%
キシレン混合物 65% 25% 20%
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、エマルジョン濃縮物を与え、これは水で希釈すると、所望の濃度のエマルジョンを与える。
【0175】
実施例F2:溶液
a) b) c) d)
活性化合物 80% 10% 5% 95%
エチレングリコールモノメチルエーテル - 20% - -
ポリエチレングリコール(MW400) - 70% - -
N-メチルピロリド-2-オン 20% - - -
エポキシ化ココナツ油 - - 1% 5%
石油エーテル(沸騰範囲:160〜190℃) - - 94% -
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、微細液滴の形で使用するのに適した溶液を与える。
【0176】
実施例F3:顆粒
a) b) c) d)
活性化合物 5% 10% 8% 21%
カオリン 94% - 79% 54%
微細化ケイ酸 1% - 13% 7%
アタパルガイト - 90% - 18%
活性化合物をジクロロメタンに溶解し、溶液を担体混合物に噴霧し、減圧下で溶媒を留去する。
【0177】
実施例F4:湿潤粉末
a) b) c)
活性化合物 25% 50% 75%
リグノスルホン酸ナトリウム 5% 5% -
ラウリル硫酸ナトリウム 3% - 5%
ジイソブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム - 6% 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル - 2% -
(7〜8molのEO)
微細化ケイ酸 5% 10% 10%
カオリン 62% 27% -
活性化合物と添加剤を混合し、混合物を適当なミルで粉砕する。これは湿潤粉末を与え、これは水で希釈すると所望の濃度の懸濁液を与える。
【0178】
実施例F5:エマルジョン濃縮物
活性化合物 10%
オクチルフェノールポリエチレングリコールエーテル 3%
(4〜5molのEO)
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム 3%
ヒマシ油ポリエチレングリコールエーテル(36molのEO) 4%
シクロヘキサノン 30%
キシレン混合物 50%
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、エマルジョン濃縮物を与え、これは水で希釈すると、所望の濃度のエマルジョンを与える。
【0179】
実施例F6:押出し顆粒
活性化合物 10%
リグノスルホン酸ナトリウム 2%
カルボキシメチルセルロース 1%
カオリン 87%
活性化合物と添加剤を混合し、混合物を粉砕し、水で湿らせ、押出し、造粒し、顆粒を空気流で乾燥する。
【0180】
実施例7:被覆顆粒
活性化合物 3%
ポリエチレングリコール(MW200) 3%
カオリン 94%
ミキサー中で、微細化した活性化合物を、ポリエチレングリコールで湿らせたカオリンに均一に適用する。これは、微粉の無い被覆顆粒を与える。
【0181】
実施例F8:懸濁濃縮物
活性化合物 40%
エチレングリコール 10%
ノニルフェノールポリエチレングリコールエーテル 6%
(15mlのEO)
リグノスルホン酸ナトリウム 10%
カルボキシメチルセルロース 1%
ホルムアルデヒド水溶液(37%) 0.2%
水性シリコーン油エマルジョン(75%) 0.8%
水 32%
細かく粉砕した活性化合物と添加剤の混合は、懸濁濃縮物を与え、これは水で希釈すると、所望の濃度の懸濁物を与える。
【0182】
生物学的実施例:
実施例B1:スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)に対する活性:
若いダイズ植物に、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後、スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)の第1段階の10匹のイモムシを入れ、プラスチック容器に入れる。3日後、個体数の減少パーセントと摂食障害パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間の死滅したイモムシの数と摂食障害を比較することにより測定する。
【0183】
この試験では、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。
【0184】
実施例B2:スポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)に対する活性、全身性:
【0185】
トウモロコシの苗木を、12.5ppmの活性化合物を含む試験溶液に入れる。6日後、葉を切り、シャーレ中の湿ったろ紙の上にのせ、L1段階のスポドプテラ・リトラリス(Spodoptera littoralis)の幼虫12〜15匹を入れる。4日後、個体数の減少パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間で死滅したイモムシの数を比較することにより測定する。
【0186】
この試験では、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。
【0187】
実施例B3:ヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)に対する活性
0〜24時間齢のヘリオティス・ビレセンス(Heliothis virescens)の30〜35個の卵をシャーレ中のろ紙上に合成食の層の上に載せる。12.5ppmの活性化合物を含む0.8mlの試験溶液をピペットでろ紙に加える。6日間後、評価する。個体数の減少パーセント(%活性)を、処理したろ紙と未処理ろ紙との間で死滅した卵の数を比較することにより測定する。
【0188】
この試験では、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。
【0189】
実施例B4:プルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)イモムシに対する活性
若いキャベツ植物に、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧する。噴霧コーティングが乾燥後、キャベツ植物にプルテラ・キシロステラ(Plutella xylostella)の第1段階の10匹のイモムシを入れ、プラスチック容器に入れる。3日後、評価する。個体数の減少パーセントと摂食障害パーセント(%活性)を、処理植物と未処理植物との間の死滅したイモムシの数と摂食障害を比較することにより測定する。
【0190】
この試験では、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。
【0191】
実施例B5:フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)に対する活性
【0192】
シャーレで、マメの葉のディスクを寒天上に置き、噴霧チャンバー中で12.5ppmの活性化合物を含む試験溶液を噴霧する。次に葉に、フランクリニエラ・オクシデンタリス(Frankliniella occidentalis)の混合集団を加える。10日後、評価する。処理した葉の集団を未処理の葉の集団と比較することにより、減少パーセント(%活性)を測定する。
【0193】
特に、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。
【0194】
実施例B6:ディアブロチカ・バルテアータ(Diabrotica balteata)に対する活性
トウモロコシの苗木に、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧し、噴霧コーティングが乾燥後、ディアブロチカ・バルテアータ(Diabrotica balteata)の第2段階の10匹の幼虫を入れ、次にプラスチック容器に入れる。6日後、評価する。集団の減少(%活性)を、処理植物と未処理植物との間の死滅した幼虫を比較することにより測定する。
【0195】
この試験では、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。
【0196】
実施例B7:テトラニクス・アーティカエ(Tetranychus urticae)に対する活性
若いマメ植物に、テトラニクス・アーティカエ(Tetranychus urticae)の混合集団を加え、1日後、12.5ppmの活性化合物を含む水性エマルジョン噴霧液を噴霧し、25℃で6日間インキュベートし、次に評価する。処理植物と未処理植物について死滅した卵、幼虫、および成虫の数を比較することにより、集団の減少(%活性)を測定する。
【0197】
この試験では、表A1〜A4と表1〜48の化合物が良好な活性を示す。すなわち特に、化合物A1.1〜A4.2は、80%以上有効である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

(式中、
A-Bは、-CH=CH-または-CH2-CH2-である;
nは、0または1である;
R1は、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、またはC2-C12アルケニルである;
R2とR3は、
(i) 互いに独立に、Q、-C(=Y)-Q、-C(=Y)-O-Q、-C(=Y)-N(R6)-Q、SO2Q、-SO2N(R6)QまたはCNである;または
(ii) これらが結合している窒素原子とともに3〜10員環を形成する(これは、単環式または2環式でもよく、飽和または不飽和でもよく、上記窒素原子以外に、N、O、およびSよりなる群から選択される1〜2個のヘテロ原子を含有してもよく、非置換であるかまたは互いに独立に、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、SCN、N3、NO2、アリール、C1-C12アルキル、C3-C8シクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C2-C8アルケニル、C2-C6アルケニルオキシ、C2-C6ハロアルケニルオキシ、C2-C8アルキニル、C3-C6ハロアルキニルオキシ、C2-C6アルケニルチオ、C2-C6ハロアルケニルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C2-C6アルケニルスルフィニル、C2-C6ハロアルケニルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C6アルケニルスルホニル、C2-C6ハロアルケニルスルホニル、フェノキシ、フェニルC1-C6アルキル、トリアルキルシリル;-C(=O)R7、-O-C(=O)-R8、-NH-C(O)-R8、および-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)から選択される置換基でモノ〜ペンタ置換される);または
(iii) 一緒に=C(R4)R5である;
R4とR5は、互いに独立に-Q、-C(=Y)-Q、-C(=Y)-O-Q、-C(=Y)-N(R6)-Q、-SO2Q、-SO2N(R6)QまたはCNである;または
R4とR5は、これらが結合している炭素原子とともに、3〜10員アルキレンまたは4〜7員アルケニレン架橋を形成する(ここでアルキレンまたはアルケニレン中のCH2基は、O、SまたはNR9により置換されてもよく、かつこれは非置換であるかまたはモノ〜トリ置換される);
Yは、OまたはSである;
R6は、H、C1-C8アルキル、C3-C8シクロアルキル、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェニル、ベンジルまたは-C(=O)R7である;
Qは、H、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルキル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルケニル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12アルキニル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C3-C12シクロアルキル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C5-C12シクロアルケニル、非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C5-C12アリール、または非置換もしくはモノ〜ペンタ置換C1-C12ヘテロシクリルである;
および、ここでQ、R2、R3、R4、R5およびR6で記載したアルキル、アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、およびヘテロシクリルラジカルの置換基は、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、SCN、SF5、N3、NO2、アリール、C3-C8シクロアルキル、C1-C12ハロアルキル、C3-C8ハロシクロアルキル、C1-C12アルコキシ、C3-C8シクロアルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12シクロアルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C6アルケニルオキシ、C2-C6ハロアルケニル、C2-C6ハロアルケニルオキシ、C2-C8アルキニル、C2-C6ハロアルキニル、C3-C6アルキニルオキシ、C3-C6ハロアルキニルオキシ、C2-C6アルケニルチオ、C2-C6ハロアルケニルチオ、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C2-C6アルケニルスルフィニル、C2-C6ハロアルケニルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルホニル、C2-C6アルケニルスルホニル、C2-C6ハロアルケニルスルホニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキル、トリアルキルシリル;-C(=O)R7、-O-C(=O)-R8、-NH-C(O)-R8、および-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)、アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、およびヘテロシクリルチオよりなる群から選択される(ここで、アリール、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシ、アリールチオ、ベンジルチオ、およびヘテロシクリルチオラジカルは、非置換であるか、または環上の置換の可能性により、OH、=O、SH、=S、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ヒドロキシアルキル、C3-C8シクロアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、C1-C12ハロアルキルチオ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、ジメチルアミノ-C1-C6アルコキシ、C2-C8アルケニル、C2-C8アルキニル、フェノキシ、フェニル-C1-C6アルキル;メチレンジオキシ、C(=O)R7、-O-C(=O)-R8、-NH-C(O)-R7、-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)、C1-C6アルキルスルフィニル、C3-C8シクロアルキルスルフィニル、C1-C6ハロアルキルスルフィニル、C3-C8ハロシクロアルキルスルフィニル、C1-C6アルキルスルホニル、C3-C8シクロアルキルスルホニル、C1-C6ハロアルキルスルホニル、およびC3-C8ハロシクロアルキルスルホニルよりなる群から選択される置換基により、モノ〜ペンタ置換される);
R7は、H、OH、SH、-N(R9)2(ここで2つのR9は互いに独立である)、C1-C24アルキル、C2-C12アルケニル、C1-C8ヒドロキシアルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ、C1-C6アルコキシ-C1-C6アルコキシ-C1-C6アルキル、C1-C12アルキルチオ、C2-C8アルケニルオキシ、C3-C8アルキニルオキシ;アリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、ヘテロシクリルオキシであるか;またはハロゲン、ニトロ、C1-C6アルキル、C1-C6アルコキシ、C1-C6ハロアルキルもしくはC1-C6ハロアルコキシにより互いに独立に環がモノ〜トリ置換されたアリール、ベンジル、ヘテロシクリル、アリールオキシ、ベンジルオキシ、もしくはヘテロシクリルオキシである;
R8は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシおよびシアノよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、C1-C8シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基によりモノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、またはヘテロアリールである;そして
R9は、H、C1-C6アルキル(これは、ハロゲン、C1-C6アルコキシ、ヒドロキシおよびシアノよりなる群から選択される1〜5個の置換基で随時置換される)、C1-C8シクロアルキル、アリール、ベンジル、ヘテロアリール;または環上の置換の可能性により、OH、ハロゲン、CN、NO2、C1-C12アルキル、C1-C12ハロアルキル、C1-C12アルコキシ、C1-C12ハロアルコキシ、C1-C12アルキルチオ、およびC1-C12ハロアルキルチオよりなる群から選択される置換基によりモノ〜トリ置換された、アリール、ベンジル、またはヘテロアリールである);
または、適宜、それぞれが遊離型もしくは塩の型の、そのE/Z異性体、E/Z異性体混合物、および/または互変異性体。
【請求項2】
活性化合物として請求項1に記載の少なくとも1つの式(I)の化合物と、少なくとも1つの補助物質とを含有する殺虫剤。
【請求項3】
請求項2に記載の組成物は、害虫またはその生育場所に適用される、害虫の抑制方法。
【請求項4】
少なくとも1つの補助物質を含有する請求項2に記載の組成物の調製方法であって、活性化合物は補助物質と完全に混合される、および/または粉砕される、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の組成物を調製するための、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
【請求項6】
害虫を抑制するための、請求項2に記載の組成物の使用。
【請求項7】
増殖物質または増殖物質が植えられる位置が処理される、植物増殖物質を防御するための請求項3の方法。
【請求項8】
請求項7の方法に従って処理される植物増殖物質。

【公表番号】特表2006−516590(P2006−516590A)
【公表日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501717(P2006−501717)
【出願日】平成16年2月3日(2004.2.3)
【国際出願番号】PCT/EP2004/000972
【国際公開番号】WO2004/069852
【国際公開日】平成16年8月19日(2004.8.19)
【出願人】(500584309)シンジェンタ パーティシペーションズ アクチェンゲゼルシャフト (352)
【Fターム(参考)】