説明

毛髪化粧料

【課題】塗布時のなめらかな感触と、仕上がり後のまとまり性やまとまりの持続性のいずれにおいても十分な効果を毛髪に付与することができる毛髪化粧料の提供。
【解決手段】成分(A)及び(B)を含有し、両成分の含有質量比(A)/(B)の値が0.05〜20である洗い流さないタイプの毛髪化粧料。
(A)分岐ポリグリセロール変性シリコーン:0.05〜20質量%
(B)オルガノポリシロキサンセグメントのSi原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合してなり、該オルガノポリシロキサンセグメントと該ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比が98/2〜40/60であり、重量平均分子量が12,000〜500,000であるオルガノポリシロキサン:0.05〜4質量%

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗い流さないタイプの毛髪化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ヘアカラー等による化学処理や、ブロー等による物理処理の影響で、毛髪表面のキューティクルの剥離や、毛髪内部脂質の流出による毛髪内部の空洞化などが起こり、結果として、ツヤがなくなる、髪の表面が親水的になり髪と髪とが絡まりやすくなる。これにより指通りが悪くなり、そのために髪の毛先がまとまらない、といった問題が生じている。
【0003】
毛髪の損傷の隠蔽や光沢の改善のために各種毛髪化粧料を塗布する処理が広く行われてきた。損傷を受けた毛髪に対して毛髪化粧料の塗布を行う場合、塗布時・乾燥時・仕上げ後の指通り、ツヤなどの仕上げ時の感触や外観が、毛髪化粧料を提供するにあたって重要な要素となる。また損傷を受けた毛髪は毛先がまとまりにくく、またその持ちも悪い。そこで、感触、ツヤを向上させるだけではなく、毛先のまとまりやまとまりの持続性といった、頭髪のスタイルをきれいに作れ、それを保持できる性能も重要となる。
【0004】
毛髪への塗布時の指通りが良好で、毛髪を保護/補修、改質又は整髪でき、ツヤとなめらかな風合いの付与を試みたものとして、分岐ポリグリセロール変性シリコーンを含有する毛髪化粧料が知られている(特許文献1)。しかし、この技術は指通りの改善、毛髪の保護/補修、ツヤやなめらかさを向上させる改質効果には優れるものの、毛先のまとまり性やその持続性については考慮されておらず、その効果は不十分である。
【0005】
また一方で、損傷を受けた毛髪のまとまり性、まとまりの持続性を向上させ、乾燥途中のべとつきを改善するために、有機酸及び有機溶剤とともに、特定のオルガノポリシロキサンを含有する毛髪化粧料が知られている(特許文献2)。しかし、この技術では、まとまり性やまとまりの持続性は改善できるものの、塗布時のべたつきや、指通り性については不十分である。
【0006】
【特許文献1】特開2005-97152号公報
【特許文献2】特開2006-069899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、塗布時、乾燥時、乾燥後の指通り性と、仕上がり後の毛先のまとまり性や毛先のまとまりの持続性のいずれにおいても十分な効果を毛髪に付与することができる毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、分岐ポリグリセロール変性シリコーンとポリ(N-アシルアルキレンイミン)変性シリコーンとを併用した洗い流さないタイプの毛髪化粧料とすることにより、上記課題が解決されることを見出した。
【0009】
本発明は、次の成分(A)及び(B)を含有し、両成分の含有質量比(A)/(B)の値が0.05〜20である洗い流さないタイプの毛髪化粧料を提供するものである。
【0010】
(A) 下記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基が平均して3個以上結合し、かつ、構造式(1)で表される分岐グリセロール基を少なくとも1つ含む分岐ポリグリセロール鎖が、連結基を介して、シリコーンのケイ素原子に少なくとも1つ結合した分岐ポリグリセロール変性シリコーン:0.05〜5質量%
【0011】
【化1】

【0012】
(B) オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(10)
【0013】
【化2】

【0014】
〔式中、R10は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、mは2又は3の数を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合してなり、該オルガノポリシロキサンセグメントと該ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比が98/2〜40/60であり、重量平均分子量が12,000〜500,000であるオルガノポリシロキサン:0.05〜4質量%
【0015】
また本発明は、上記の毛髪化粧料を毛髪に適用後、洗い流さずに少なくとも3時間以上放置する毛髪処理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明の毛髪化粧料は、塗布時のなめらかな感触と、仕上がり後のまとまり性やまとまりの持続性のいずれにおいても十分な効果を毛髪に付与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
〔(A):分岐ポリグリセロール変性シリコーン〕
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンにおいて、分岐ポリグリセロール鎖は、分岐基として1個以上の構造式(1)で表される分岐グリセロール基(以下、基(1)という)を含有する。分岐ポリグリセロール鎖は、a個の基(1)、b個の構造式(2)で表されるグリセロール基(以下、基(2)という)、c個の構造式(3)で表されるグリセロール基(以下、基(3)という)、及び末端基としてd個の構造式(4)で表されるグリセロール基(以下、基(4)という)が、基(1)、(2)又は(3)の酸素原子を介して結合して形成されるものである。
【0018】
分岐ポリグリセロール鎖中において、基(1)、(2)及び(3)は、任意の配列で相互に結合していてもよい。基(1)の数が多いほど分岐構造が発達しており、各分岐鎖の末端に、基(4)が存在する。
【0019】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンが、基(1)の分岐構造を1個以上含有することは、後述するように、13C-NMR解析においてδ78.0〜81.0ppmに基(1)特有のピークが見られることから証明することができる。好ましくは、分岐ポリグリセロール鎖当たりの基(1)の平均の含有数が1以上である。
【0020】
本発明において、分岐ポリグリセロール鎖中の、基(1)、(2)、(3)及び(4)の平均結合総数(a+b+c+d)は3以上であり、NMR解析ないし前駆体シリコーンとの分子量比較により求められる。この平均結合総数は、成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンが適度なシリコーン的性質を堅持するためには、3〜201であることがより好ましく、3〜101であることが更に好ましく、3〜51であることが特に好ましく、3〜21であることが最も好ましい。
【0021】
本発明において、全分岐ポリグリセロール鎖中の平均の分岐の割合は、十分な吸着効果を有するために、a/(a+b+c+d)が、1/20〜1/2が好ましく、1/10〜1/2が更に好ましく、1/5〜1/2が特に好ましい。
【0022】
1本の分岐ポリグリセロール鎖中、基(1)は、1〜100個存在することが好ましく、2〜100個存在することがより好ましく、2〜50個存在することが更に好ましく、2〜25個存在することが特に好ましく、2〜10個存在することが最も好ましい。基(4)は、1本の分岐ポリグリセロール鎖中、2〜101個存在することが好ましく、3〜101個存在することがより好ましく、3〜51個存在することが更に好ましく、3〜26個存在することが特に好ましく、3〜11個存在することが最も好ましい。基(2)、基(3)は、同一又は異なって、1本の分岐ポリグリセロール鎖中に0〜198個存在することが好ましく、0〜196個存在することがより好ましく、0〜96個存在することが更に好ましく、0〜46個存在することが特に好ましく、0〜16個存在することが最も好ましい。
【0023】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンにおける、シリコーンのケイ素原子と、前述の分岐ポリグリセロール鎖を結合する連結基は、エーテル基を有する2価又は3価の基であることが好ましい。
【0024】
エーテル基を有する2価の基としては、一般式(5)で表される基(以下、連結基(5)という)が好ましい。なお、連結基(5)では、R1側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、(A1O)p側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
【0025】
−R1−O−(A1O)p− (5)
〔式中、R1は、置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基、アルケニレン基又は炭素数6〜28のアリーレン基を示し、A1Oは炭素数1〜4のアルキレンオキシ基(オキシアルキレン基ともいう)又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基(オキシアリーレン基ともいう)を示し、pは0〜30の数を示し、p個のA1Oは同一でも異なっていてもよい。〕
【0026】
連結基(5)において、R1中のアリーレン基は、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、アルキレンアリーレンアルキレン基を含む。R1として好ましいアルキレン基又はアルケニレン基は、炭素数1〜16、特に好ましくは1〜12のアルキレン基又はアルケニレン基であり、メチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン、ブチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン基等が挙げられ、R1として好ましいアリーレン基としては、アルキレン基の炭素数が1〜22のアルキレンフェニレン基が挙げられ、トリメチレンフェニレン基が好ましい。これらR1の中ではエチレン基、プロピレン基、トリメチレン基又はトリメチレンフェニレン基がさらに好ましく、原料の合成の容易さの観点からは、エチレン基、トリメチレン基又はトリメチレンフェニレン基が特に好ましい。
【0027】
1中の置換基として、ヒドロキシ基、アミノ基(炭素数1〜22)、イミノ基(炭素数1〜22)、カルボキシ基、アルコキシ基(炭素数1〜22)、アシル基(炭素数1〜22)等が挙げられる。
【0028】
連結基(5)において、A1Oは、好ましくはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基又はフェニレンオキシ基であり、更に好ましくはエチレンオキシ基又はフェニレンオキシ基である。
【0029】
連結基(5)において、pは、0〜20が好ましく、0〜15がより好ましく、0〜10が更に好ましく、0〜5が特に好ましく、原料入手の容易さの観点からは0又は1が最も好ましい。特にR1が、エチレン基又はトリメチレン基の場合は1が、アルキレンアリーレン基の場合には0が、最も好ましい。
【0030】
p個のA1Oは、同一又は異なって、交互、ランダム又はブロックあるいはこれら以外の周期配列であってもよいし、又はランダム型であってもよい。
【0031】
本発明において、最も好ましい連結基は、下記一般式(7)で表される2価の連結基(以下、連結基(7)という)である。なお、連結基(7)では、トリメチレン側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、酸素原子側が分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
【0032】
【化3】

【0033】
連結基(7)において、オキシフェニレン基のフェニレン基に結合した、酸素原子とトリメチレン基の結合様式は、互いにオルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよく、またこれらの混合であってもよいが、原料入手性の観点からは、オルト位が望ましい。
【0034】
また、成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンにおける、シリコーン鎖のケイ素原子と前述の分岐ポリグリセロール鎖を結合する連結基は、3価の基であってもよい。そのような連結基の中では、下記一般式(6)で表される基(以下、連結基(6)という)又は下記一般式(8)で表される基(以下、連結基(8)という)が好ましい。なお、連結基(6)では、R1側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、(A2O)q及び(A3O)r側がそれぞれ分岐ポリグリセロール鎖に結合し、連結基(8)では、トリメチレン側がシリコーン鎖のケイ素原子に結合し、2つの酸素原子側がそれぞれ分岐ポリグリセロール鎖に結合する。
【0035】
【化4】

【0036】
〔式中、R1は前記の意味を示し、A2O及びA3Oはそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレンオキシ基又は炭素数6〜10のアリーレンオキシ基を示し、qは1〜30の数、rは1〜30の数を示し、q個のA2O及びr個のA3Oは同一でも異なっていてもよい。〕
【0037】
【化5】

【0038】
連結基(6)において、A2O及びA3Oは、同一又は異なって、好ましくはメチレンオキシ基、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基又はフェニレンオキシ基であり、更に好ましくはメチレンオキシ基又はエチレンオキシ基である。
【0039】
連結基(6)において、q及びrはそれぞれ、1〜30の数であるが、1〜10が好ましく、1〜5が特に好ましく、1が最も好ましい。
【0040】
q個のA2O、r個のA3Oは、同一又は異なっていてもよく、異なる場合、それらA2O、A3Oの相互の結合様式は、交互型、ブロック型あるいはこれら以外の周期配列であってもよいし、又はランダム型であってもよい。
【0041】
連結基(8)において、オキシフェニレン基のフェニレン基に結合した、2個の酸素原子とトリメチレン基のうちいずれの2個についても、その結合様式は、互いにオルト位、メタ位、パラ位のいずれであってもよく、またこれらの混合であってもよい。
【0042】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンを形成するシリコーンは、ケイ素原子を2つ以上有するポリシロキサンから誘導されるものであり、ポリシロキサンの形状は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよい。また、ポリシロキサンの数平均分子量は、好ましくは300〜70万、より好ましくは300〜20万、更に好ましくは1000〜2万である。数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、GPCという)法や、光散乱法等により求めることが出来る。
【0043】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとしては、一般式(9)で表される直鎖状シリコーン(以下、シリコーン(9)という)が好ましい。
【0044】
【化6】

【0045】
〔式中、R2、R3、R4、t個のR5、t個のR6、R7、R8、R9は、同一又は異なって、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基を示すか、又は置換基を有していてもよい、炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基若しくはアルコシキ基、若しくは炭素数6〜22のアリール基を示し、R2、R3、R4、t個のR5、t個のR6、R7、R8、R9のうち少なくとも1つは分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基である。tは0〜10,000の数を示す。〕
【0046】
シリコーン(9)において、R2、R3、R4、t個のR5、t個のR6、R7、R8、R9のうち、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基以外の基は、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアルコキシ基、又は置換基を有していてもよい炭素数6〜22のアリール基であるが、炭素数1〜22のアルキル基としては、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、トリフルオロプロピル基等が挙げられ、炭素数1〜22のアルケニル基としては、ビニル基やアリル基が挙げられ、炭素数1〜22のアルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ基等が挙げられる。炭素数6〜22のアリール基としてはフェニル基等が挙げられる。これらの中では、炭素数1〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、ビニル基、アリル基、又はフェニル基が好ましく、特に好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基又はフェニル基である。このうち、汎用性及び価格の点からはメチル基がより好ましいが、耐熱性の点からはフェニル基がより好ましい。
【0047】
シリコーン(9)において、R2〜R9が有していてもよい置換基として、フェニル基、フェノキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、アミノ基(炭素数0〜14)、イミノ基、(アミノエチル)アミノ基、(ジメチルアミノエチル)アミノ基、ポリオキシアルキレン基、メルカプト基、エポキシ基及びポリシロキシシリル基等が挙げられる。これらの中では、ヒドロキシ基、アミノ基、(アミノエチル)アミノ基、(ジメチルアミノエチル)アミノ基、ポリオキシアルキレン基、及びポリシロキシシリル基が特に好ましい。また、これらの置換基を有する場合、R2〜R9として、エチル基又はプロピル基が特に好ましい。
【0048】
シリコーン(9)において、R2、R3、R4、t個のR5、t個のR6、R7、R8、R9のうち少なくとも1つ、好ましくは1〜10個、更に好ましくは1〜5個、特に好ましくは1〜2個は、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基である。この連結基は、シリコーン(9)の側鎖、片末端及び/又は両末端のいずれに位置していてもよいし、またその混合物でも良い。
【0049】
2〜R4からなる群から選ばれる1個と、R7〜R9からなる群から選ばれる1個が、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基を示し、残余のR2〜R4及びR7〜R9、t個のR5、t個のR6が他の基を示す場合、成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、両末端置換型の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとなり、水中やその他溶媒中において相互に連結して高次構造を採り易く、本発明の毛髪化粧料に配合する分岐ポリグリセロール変性シリコーンとして非常に好ましい。その際、残余のR2〜R4及びR7〜R9、t個のR5、t個のR6は、メチル基であることが特に好ましい。
【0050】
また、分岐ポリグリセロール鎖が結合した連結基が、t個のR5、及びt個のR6から選ばれる3個以上に存在する場合、ポリグリセロール変性シリコーンは側鎖多置換型の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとなり、親水性や吸着能が高まり、本発明の毛髪化粧料に配合する成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンとして好ましい。
【0051】
シリコーン(9)中のtは、0〜10,000の数を示し、好ましくは1〜3,000の数を、更に好ましくは5〜500の数を、特に好ましくは10〜150の数を示す。
【0052】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンの数平均分子量は、好ましくは500〜50万、更に好ましくは750〜20万、特に好ましくは1000〜10万である。この数平均分子量の測定方法は、GPC(ポリスチレン又はポリエチレングリコール換算)による。
【0053】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、シリコーン中のケイ素原子数(Si)と分岐ポリグリセロール鎖中の基(1)、(2)、(3)及び(4)の合計数(以下グリセロール基数という)(G)の比(G/Si)の値が、0.001〜50が好ましく、0.05〜10がより好ましく、0.07〜3が更に好ましく、0.1〜1が特に好ましい。この範囲内では、各種の毛髪化粧料配合時に、毛髪への吸着残存率が特に高い。
【0054】
成分(A)の分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、その特徴である、配合安定性や毛髪への親和性、毛髪の保護/改質能を著しく阻害しない限りにおいて、分岐ポリグリセロール鎖中に、少量のエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が存在していてもよい。エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が分岐ポリグリセロール鎖中にランダムに存在してもよいし、複数のエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が連鎖をなして分岐ポリグリセロール鎖中にブロック的に存在していてもよい。この際、複数のエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基からなるブロックは、分岐ポリグリセロール鎖の連結基の近傍に存在してもよいし、末端に存在してもよいし、あるいは中程に存在していてもよい。エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基が存在する場合は、グリセロール基1モル当量に対して、エチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基は0.001〜0.5モル当量存在することが好ましく、0.02〜0.2モル当量存在することが更に好ましい。
【0055】
このような分岐ポリグリセロール変性シリコーンは、例えば、シリコーン鎖中のケイ素原子の一部に水素原子が結合した、ヒドロポリシロキサンと、脂肪族不飽和基を有する分岐ポリグリセロール化合物とを、白金系触媒存在下でヒドロシリル化反応させるか、あるいは、反応基としてエポキシ基や水酸基を有するポリシロキサンに、カリウム等のアルカリ金属触媒存在下、グリシドールを開環グラフト重合させることにより得ることができる。
【0056】
成分(A)は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、べたつかずかつ指通りが良いものとする観点から、本発明の毛髪化粧料中の0.05〜5質量%であるが、好ましくは0.07〜3質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。成分(A)の市販品としてはソフケアGS-G(花王社)が挙げられる。
【0057】
〔(B):オルガノポリシロキサン〕
オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)との結合において介在するヘテロ原子を含むアルキレン基としては、窒素原子、酸素原子及び/又はイオウ原子を1〜3個含む炭素数2〜20のアルキレン基が挙げられる。その具体例としては、
【0058】
【化7】

【0059】
等が挙げられる。特に、窒素原子を含む炭素数2〜5のアルキレン基が好ましい。また、一般式(10)中のR10で示されるアルキル基としては、メチル基、エチル基等が挙げられ、R1で示されるシクロアルキル基としては炭素数3〜6のものが挙げられ、アラルキル基としてはフェニルアルキル、ナフチルアルキル等が挙げられ、アリール基としてはフェニル、ナフチル、アルキル置換フェニル等が挙げられる。
【0060】
成分(B)のオルガノポリシロキサンは、公知の方法により製造することができ、例えば特開平7-133352号公報に記載の方法に従って、下記一般式(11)
【0061】
【化8】

【0062】
〔式中、R11は同一又は異なって、炭素数1〜22の飽和アルキル基又はフェニル基を示し、R12及びR13はそれぞれR11と同一の基を示すか又は下記式
【0063】
【化9】

【0064】
で表される基を示し、R14は上記式で表される基を示し、aは100〜4000の整数を示し、bは1〜300の整数を示す。〕
で表されるオルガノポリシロキサンと下記一般式(12)
【0065】
【化10】

【0066】
〔式中、R10及びmは前記と同義である。〕
で表される環状イミノエーテルを開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)とを反応させることにより製造される。
【0067】
ここで、環状イミノエーテル(12)の開環重合は、例えばLiebigsAnn.Chem.,p996〜p1009(1974)に記載の方法に従って行うことができる。重合開始剤は、求電子反応性の強い化合物、例えばベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、硫酸等の強酸のメチル、エチル、3-プロペニル、ベンジルエステルなどを用いることができる。特に、トルエンスルホン酸アルキルエステル、硫酸ジアルキルエステル、トリフルオロメタンスルホン酸アルキルエステル等を好ましく用いることができる。環状イミノエーテル(12)として例えば2-置換-2-オキサゾリンを用いれば、ポリ(N-アシルエチレンイミン)(式(10)中、m=2に相当)が得られ、2-置換-ジヒドロ-2-オキサジンを用いれば、ポリ(N-アシルプロピレンイミン)(式(10)中、m=3に相当)が得られる。
【0068】
上記ポリ(N-アシルアルキレンイミン)鎖とシリコーン鎖との連結方法には、カルボキシル基と水酸基との縮合によるエステルの形成反応;カルボキシル基とアミノ基との縮合によるアミドの形成反応;ハロゲン化アルキル基と1級、2級あるいは3級アミノ基とによる2級、3級あるいは4級アンモニウムの形成反応;Si−H基のビニル基への付加反応;エポキシ基とアミノ基とによるβ-ヒドロキシアミン形成反応など多くの手法を利用することができる。このうち、特開平2-276824号公報、特開平4-85334号公報、特開平4-85335号公報、特開平4-96933号公報等に開示されているように、環状イミノエーテルをカチオン開環重合して得られる末端反応性ポリ(N-アシルアルキレンイミン)に式(11)で表されるオルガノポリシロキサン、すなわち側鎖に前記置換基を有する変性オルガノポリシロキサンを反応させる方法が簡便かつ有効である。
【0069】
アミノ基を含有するオルガノポリシロキサンと、環状イミノエーテルのカチオン重合で得たポリ(N-アシルアルキレンイミン)の反応性末端との反応は、例えば以下のようにして行うことができる。開始剤を極性溶媒、好適にはアセトニトリル、バレロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、酢酸エチル、酢酸メチル等の単独溶媒、あるいは必要に応じて他の溶媒との混合溶媒に溶かし、40〜150℃、好適には60〜100℃に昇温する。そこに上記一般式(12)で表される環状イミノエーテルを一括投入、あるいは反応が激しい場合には滴下し、重合を行う。重合の進行はガスクロマトグラフィーなどの分析機器でモノマーである環状イミノエーテルの残存量を定量することにより追跡することができる。環状イミノエーテルが消費され重合が終了しても、生長末端の活性種は反応性を維持している。ポリマーを単離することなく、引き続き、このポリマー溶液と分子内にアミノ基を含有するオルガノポリシロキサンとを混合し、5〜100℃、好ましくは20〜60℃の条件で反応させる。混合割合は所望により適宜選ぶことができるが、オルガノポリシロキサン中のアミノ基1モルに対してポリ(N-アシルアルキレンイミン)0.1〜1.3モル当量の割合で反応させるのが好ましい以上の如き反応によって、ポリジメチルシロキサンにポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの付いたブロックコポリマー又はグラフトポリマーを得ることができる。
【0070】
成分(B)のオルガノポリシロキサンにおいて、オルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比は98/2〜40/60であるが、セット性とその持続性の向上の観点、特に毛先のまとまりとその持続性の向上の観点から、82/18〜65/35、更には80/20〜68/32、更には79/21〜70/30が好ましい。なお、この質量比は、成分(B)のオルガノポリシロキサンを重クロロホルム中に5質量%溶解させ、核磁気共鳴(1H−NMR)分析により、オルガノポリシロキサンセグメント中のアルキル基又はフェニル基と、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント中のメチレン基の積分比より求めた値をいう。
【0071】
また、成分(B)のオルガノポリシロキサンの隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメントの重量平均分子量(MWg)は、セット性とその持続性の向上の観点から、1500〜3500、更には1600〜3200、更には1700〜3000が好ましい。
【0072】
ここで、「隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント間におけるオルガノポリシロキサンセグメント」とは、下記式に示すように、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントのオルガノポリシロキサンセグメントに対する結合点(結合点α)から、これに隣接するポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの結合点(結合点β)までの2点間において破線で囲まれた部分であって、1つのR11SiO単位と、1つのA4と、y+1個のR112SiO単位とから構成されるセグメントをいう。
【0073】
【化11】

【0074】
〔式中、R11は前記と同じ意味を示し、A4はヘテロ原子を含むアルキレン基を示し、Wはポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントを示し、Jは重合開始剤の残基を示し、yは正の数を示す。〕
【0075】
MWgは、ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント1モル当たりのオルガノポリシロキサンセグメントの質量(g/mol)と解することができ、原料化合物である変性オルガノポリシロキサンの官能基がポリ(N-アシルアルキレンイミン)で100%置換されると、変性オルガノポリシロキサンの官能基当量(g/mol)と一致する。
【0076】
MWgは、主鎖を構成するオルガノポリシロキサンセグメントの含有率(Csi)とポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)を用いて下記式により求めることができる。
【0077】
【数1】

【0078】
ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントの分子量(MWox)は、後述するゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定法により測定される数平均分子量をいい、好ましくは500〜10000、より好ましくは800〜1600、より好ましくは850〜1500、更に好ましくは900〜1400である。これにより、セット性とその持続性をより一層向上させることができる。
【0079】
成分(B)のオルガノポリシロキサンにおいて、原料化合物であるオルガノポリシロキサン(11)の重量平均分子量は、水等の極性溶媒への溶解性と溶解後の取り扱いやすさ、及びセット性とその持続性向上の観点から、10,000〜100,000、更には20,000〜80,000、更には30,000〜60,000が好ましい。なお、原料化合物であるオルガノポリシロキサン(11)の平均分子量は、GPCにより下記測定条件で測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。
【0080】
カラム :Super HZ4000+Super HZ2000(東ソー株式会社製)
溶離液 :1mMトリエチルアミン/THF
流量 :0.35mL/min
カラム温度:40℃
検出器 :UV
サンプル :50μL
【0081】
成分(B)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、12,000〜500,000であるが、セット性とその持続性をより一層向上させる観点から、12,000〜150,000、更には24,000〜120,000、更には37,000〜92,000が好ましい。なお、成分(B)のオルガノポリシロキサンの重量平均分子量は、原料化合物であるオルガノポリシロキサン(11)の重量平均分子量と、前述のオルガノポリシロキサンセグメントとポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメント)との質量比から求めることができる。
【0082】
成分(B)のオルガノポリシロキサンとしては、ポリ(N-ホルミルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-アセチルエチレンイミン)オルガノシロキサン、ポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)オルガノシロキサン等が挙げられる。INCI名としてはポリシリコーン-9が挙げられる。
【0083】
成分(B)は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、べたつかずかつ毛先のまとまり性の向上したものとする観点から、本発明の毛髪化粧料中の0.05〜4質量%であるが、好ましくは0.07〜3質量%、より好ましくは0.1〜2質量%である。
【0084】
本発明の毛髪化粧料中における、成分(A)と成分(B)の含有質量比(A)/(B)は、べたつかず、毛先のまとまり性を向上させる観点から、0.05〜20であるが、好ましくは0.1〜15、より好ましくは0.4〜7である。
【0085】
〔(C):イソ脂肪酸若しくはアンテイソ脂肪酸又はそれらの塩〕
本発明の毛髪化粧料は、指通りと毛先のまとまりをさらに高める観点から、更に成分(C)として、炭素数12〜30のイソ脂肪酸若しくは炭素数12〜30のアンテイソ脂肪酸又はそれらの塩を含有することが好ましい。
【0086】
成分(C)の炭素数12〜30のイソ脂肪酸若しくは炭素数12〜30のアンテイソ脂肪酸又はそれらの塩としては、イソ脂肪酸として14-メチルペンタデカン酸、15-メチルヘキサデカン酸、16-メチルヘプタデカン酸、17-メチルオクタデカン酸、18-メチルノナデカン酸、19-メチルエイコサン酸、20-メチルヘンエイコサン酸が挙げられ、アンテイソ脂肪酸として13-メチルペンタデカン酸、14-メチルヘキサデカン酸、15-メチルヘプタデカン酸、16-メチルオクタデカン酸、17-メチルノナデカン酸、18-メチルエイコサン酸、19-メチルヘンエイコサン酸が挙げられる。またこれらの塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、モノエタノールアミン塩等の有機アミン塩、リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩が挙げられる。これらの脂肪酸としては、飽和脂肪酸が好ましく、炭素数は14〜24、特に16〜22であることがより好ましい。市販品としては18MEA(クローダジャパン社製)等が挙げられる。
【0087】
成分(C)の脂肪酸又はその塩は、二種以上を併用してもよい。また、本発明の染毛剤組成物中の含有量は、0.001〜5質量%であるが、0.01〜3質量%が好ましく、更には0.1〜2質量%が好ましい。
【0088】
〔(D):有機カルボン酸又はその塩〕
本発明の毛髪化粧料は、更に成分(D)として、炭素数2〜8の有機カルボン酸又はその塩を含有することが好ましい。炭素数2〜8の有機カルボン酸としては、グリコール酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、レブリン酸、酢酸、マレイン酸、フマル酸等が挙げられる。なかでもα-ヒドロキシ酸が好ましく、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、特にリンゴ酸、乳酸、クエン酸が好ましい。また、これらの塩としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、有機アミン化合物等との塩が挙げられる。有機酸又はその塩は2種以上を併用することもできる。
【0089】
これら成分(D)は2種以上を併用してもよく、また、少なくともリンゴ酸又はその塩を使用することが好ましい。成分(D)の含有量は、毛髪の内部改質(空洞補修など)効果、まとまり改善効果、セット持ち向上効果、まとまりの耐湿性効果の点から、遊離酸換算量として、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜30質量%が好ましく、更には0.5〜20質量%、特に0.5〜10質量%が好ましい。
【0090】
〔(E):有機溶剤〕
本発明の毛髪化粧料は、更に成分(E)として、芳香族アルコール、N-アルキルピロリドン、アルキレンカーボネート、ポリプロピレングリコール、ラクトン及び環状ケトンからなる群より選ばれる有機溶剤を含有することが好ましい。
【0091】
成分(E)の有機溶剤としては、次の(e1)〜(e5)から選ばれるものが挙げられる。
【0092】
(e1) 一般式(13)で表される芳香族アルコール
【0093】
【化12】

【0094】
〔式中、R15は基R16−Ph−R17−(R16;水素原子、メチル基又はメトキシ基,R17;結合手又は炭素数1〜3の飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基,Ph;パラフェニレン基)を示し、Y及びZは水素原子又は水酸基を示し、c、d及びeは0〜5の整数を示す。ただし、c=d=0であるときは、Zは水酸基であり、またR15は基R16−Ph−ではない。〕
【0095】
(e2) 窒素原子に炭素数1〜18のアルキル基又はアルケニル基が結合したN-アルキルピロリドン又はN-アルキルピロリドン
【0096】
(e3) 炭素数2〜4のアルキレンカーボネート
【0097】
(e4) 数平均分子量100〜1000のポリプロピレングリコール
【0098】
(e5) 一般式(14)、(15)又は(16)で表されるラクトン又は環状ケトン
【0099】
【化13】

【0100】
〔式中、Xはメチレン基又は酸素原子を示し、R18及びR19は相異なる置換基を示し、f及びgは0又は1を示す。〕
【0101】
成分(E)である有機溶剤のうち、(e1)としては、ベンジルアルコール、シンナミルアルコール、フェネチルアルコール、p-アニシルアルコール、p-メチルベンジルアルコール、フェノキシエタノール、2-ベンジルオキシエタノール等が挙げられる。(e2)としては、N-メチルピロリドン、N-オクチルピロリドン、N-ラウリルピロリドン等が挙げられる。(e3)としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等が挙げられる。(e4)の数平均分子量100〜1000のポリプロピレングリコールとしては、数平均分子量100〜500のもの、特に重合度2〜5のものが好ましい。(e5)において、一般式(14)〜(16)中のR18及びR19としては、直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基、水酸基、スルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基、フェニル基、スルホアルキル基、リン酸アルキル基、カルボキシアルキル基等が好ましく、なかでもγ-ラクトンの場合にはγ位、δ-ラクトンの場合にはδ位(すなわちヘテロ酸素原子の隣接メチレン)に置換した、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基等が好ましい。また、化合物(14)〜(16)の水溶性を増大させたい場合には、R18又はR19としてスルホン酸基、リン酸基、カルボキシ基等の酸性基やこれらが置換したアルキル基を有するのが好ましい。(e5)のうち、ラクトンとしては、γ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトン、γ-バレロラクトン、δ-バレロラクトン、δ-カプロラクトン、δ-ヘプタノラクトン等が挙げられるが、ラクトンの安定性の点から、γ-ラクトン、特にγ-ブチロラクトン、γ-カプロラクトンが好ましい。(e5)のうち、環状ケトンとしては、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチルシクロヘプタノン等が挙げられる。
【0102】
特に好ましい成分(E)として、ベンジルアルコール、ベンジルオキシエタノール、プロピレンカーボネート及びポリプロピレングリコール(数平均分子量300〜500、特に400)が挙げられる。
【0103】
また、本発明で用いる成分(E)は、25℃で液体であることが好ましく、またClogPが−2〜3であることが必要であり、浸透促進の点から、−1〜2であることが好ましい。ここで、ClogPとは、オクタノール相と水相の間での物質の分配を表す尺度である、下式で定義されるオクタノール-水-分配係数(logP)の計算値をいい、ケミカルレビューズ,71巻,6号(1971)にその例が記載されている。
【0104】
logP=log([物質]Octanol/[物質]Water
【0105】
〔式中、[物質]Octanolは1-オクタノール相中の物質のモル濃度を、[物質]Waterは水相中の物質のモル濃度を示す。〕
【0106】
主な成分(E)のClogPを具体的に示すと、ベンジルアルコール(1.1)、2-ベンジルオキシエタノール(1.2)、2-フェニルエタノール(1.2)、1-フェノキシ-2-プロパノール(1.1)、ポリプロピレングリコール400(0.9)、炭酸プロピレン(-0.41)、γ-ブチロラクトン(-0.64)である。
【0107】
成分(E)は、2種以上を併用してもよく、またその含有量は、使用感、毛髪のツヤと改質効果の促進(弾性の向上、耐湿性の向上等)の点から、本発明の毛髪化粧料中の0.1〜40質量%が好ましく、更には0.5〜10質量%、特に1〜5質量%が好ましい。
【0108】
成分(D)の有機カルボン酸又はその塩と成分(E)の有機溶剤の質量比率は、毛髪の内部改質(空洞補修など)効果、セット持ち向上、まとまり改善効果などを効果的に発現させるために、(D):(E)=10:1〜1:7、特に4:1〜1:3の範囲であることが好ましい。
【0109】
更に、本発明の毛髪化粧料は、エタノールを含有することができる。エタノールの含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜30質量%、特に0.1〜10質量%が好ましい。
【0110】
油剤は、乾燥後の毛髪まとまり感向上のために使用される。油剤としては、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、流動バラフィン、シクロパラフィン等の炭化水素類;ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボガド油、オリーブ油等のグリセリド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、マイクロクリスタリンワックス、セレシンワックス、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等の高級アルコール類;ミリスチン酸オクチルドデシル、ラウリン酸ヘキシル、オクタン酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸トリデシル等のエステル類;カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ヤシ油脂肪酸、イソステアリル酸、イソパルミチン酸等の高級脂肪酸類;その他イソステアリルグリセリルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテルなどが挙げられる。これらの中で、スクワレン、スクワラン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー等の分岐炭化水素類が特に好ましい。
【0111】
油剤の含有量は、まとまりの良さや、べたつき感の無さの点から、本発明の毛髪化粧料中の0.05〜20質量%が好ましく、更には0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%が好ましい。
【0112】
本発明の毛髪化粧料には、溶剤の可溶化、分散性等を含めた系の安定性、及び感触向上の点から、界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては、カチオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、アニオン性界面活性剤のいずれをも使用できる。
【0113】
カチオン界面活性剤としては、次の一般式(17)で表される第4級アンモニウム塩が挙げられる。
【0114】
【化14】

【0115】
〔式中、R20及びR21は各々独立して水素原子、炭素数1〜28のアルキル基又はベンジル基を示し、同時に水素原子又はベンジル基となる場合、及び、炭素数1〜3の低級アルキル基となる場合を除く。An-はアニオンを示す。〕
【0116】
ここでR20及びR21は、その一方が炭素数16〜24、更には22のアルキル基、特に直鎖アルキル基であるのが好ましく、また他方は炭素数1〜3の低級アルキル基、特にメチル基であるのが好ましい。アニオンZ-としては、塩化物イオン、臭化物イオン等のハロゲン化物イオン;エチル硫酸イオン、炭酸メチルイオン等の有機アニオン等が挙げられ、ハロゲン化物イオン、特に塩化物イオンが好ましい。
【0117】
カチオン界面活性剤としては、モノ長鎖アルキル四級アンモニウム塩が好ましく、具体的には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アラキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、特に塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウムが好ましい。
【0118】
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、高級脂肪酸ショ糖エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸モノ又はジエタノールアミド、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、アルキルサッカライド系界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が好ましく、ポリオキシエチレンアルキルエーテルが特に好ましい。
【0119】
両性界面活性剤としてはイミダゾリン系、カルボベタイン系、アミドベタイン系、スルホベタイン系、ヒドロキシスルホベタイン系、アミドスルホベタイン系等が挙げられる。
【0120】
アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホ脂肪酸塩、N-アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、スルホコハク酸エステル等が挙げられる。上記界面活性剤のアニオン性残基の対イオンとしては、ナトリウムイオン、カリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウムイオン;炭素数2又は3のアルカノール基を1〜3個有するアルカノールアミン(例えばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)を挙げることができる。またカチオン性残基の対イオンとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオン、メトサルフェートイオン、サッカリネートイオンを挙げることができる。
【0121】
これらのうち、感触の点から、カチオン界面活性剤が好ましい。界面活性剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用でき、溶剤の可溶化、油剤の乳化等を含めた系の安定性の点から、その含有量は、本発明の毛髪化粧料中の0.01〜10質量%、特に0.05〜3質量%が好ましい。
【0122】
本発明の毛髪化粧料には、上記成分のほか、通常の毛髪化粧料に用いられる成分を目的に応じて適宜配合できる。このような成分としては、例えば抗フケ剤;ビタミン剤;殺菌剤;抗炎症剤;キレート剤;ソルビトール、パンテノール等の保湿剤;染料、顔料等の着色剤;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、粘土鉱物等の粘度調整剤;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤;植物エキス類;パール化剤;香料;色素;紫外線吸収剤;酸化防止剤;その他エンサイクロペディア・オブ・シャンプー・イングリーディエンツ〔ENCYCLOPEDIA OF SHAMPOO INGREDIENTS (MICELLE PRESS)〕に記載されている成分等が挙げられる。
【0123】
本発明の毛髪化粧料は、水で20質量倍に希釈したときの25℃におけるpHが、2.5〜4.5であるのが好ましく、更にはpH2.5〜4、特にpH3〜4が好ましい。
【0124】
本発明の毛髪化粧料の形態は、液状、ゲル状、ペースト状、クリーム状、ワックス状等、適宜選択できるが、溶剤として、水又は低級のアルコール、特に水を用いた液状のものが好ましい。
【0125】
本発明の毛髪化粧料は、ヘアスタイリング剤、ヘアコンディショニング剤等として用いるのが好ましい。剤型としては、ポンプスプレー、エアゾールスプレー、ポンプフォーム、エアゾールフォーム、ジェル、ローション等が挙げられる。
【0126】
〔毛髪処理方法〕
本発明の毛髪化粧料は、毛髪に適用後、洗い流さずに放置することにより毛髪改質効果を得ることができる。ここで、「洗い流さずに放置」とは毛髪に適用してから次の洗髪時までの時間を、少なくとも3時間以上、好ましくは6時間以上とすることをいう。
【0127】
更に、毛髪化粧料を毛髪に塗布後、加温することにより、本発明の効果をより高めることができる。加温には、ドライヤー、ヒーター、コテ、アイロン等を使用することができる。ドライヤー、ヒーター等を使用する場合、温度としては60℃〜150℃、特に70℃〜120℃が好ましい。加温時間は10秒〜30分、更には20秒〜20分、特に30秒〜10分が好ましい。コテ、アイロン等を使用する場合、温度としては80℃〜250℃、特に100℃〜200℃が好ましい。加温時間は0.5秒〜3分、更には1秒〜2分、特に2秒〜30秒が好ましい。また、毛髪化粧料を適用した後、加熱・加温するまでの時間は、1時間以内、更には45分以内、特に30分以内が好ましい。
【0128】
また、日常生活において、本発明の毛髪化粧料による処理を繰り返すことにより、好ましくは3回以上繰り返すことにより、更に好ましくは7回以上繰り返すことにより、毛髪自体のまとまり性、指通り性をより向上させることができる。
【実施例】
【0129】
合成例1
硫酸ジエチル6.5g(0.042モル)と2-エチル-2-オキサゾリン34.4g(0.36モル)を脱水した酢酸エチル87gに溶解し、窒素雰囲気下8時間加熱還流し、数平均分子量1300のポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を合成した。ここに、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量32000、アミン当量2000)100gを用いて、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状半固体(138g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は71質量%、重量平均分子量は46000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、約22モル%のアミノ基が残存していることがわかった。
【0130】
合成例2
合成例1と同様の方法により、硫酸ジエチル0.8g(0.005モル)と2-エチル-2-オキサゾリン12.8g(0.14モル)、脱水した酢酸エチル29gから、数平均分子量2700のポリ(N-プロピオニルエチレンイミン)を得た。更に、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gを用いて、N-プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を淡黄色ゴム状固体(111g、収率98%)として得た。最終生成物のオルガノポリシロキサンセグメントの含有率は88質量%であり、重量平均分子量は114000であった。溶媒としてメタノールを使用した塩酸による中和滴定の結果、アミノ基は残存していないことがわかった。
【0131】
実施例1〜14及び比較例1〜9
表1及び2に示す毛髪化粧料を常法に従い調製し、以下の方法に従って、「(塗布時、乾燥中及び乾燥後の)指通り」、「毛先のまとまり(セット性)」並びに「毛先のまとまりの持続性」について評価を行った。
【0132】
〔評価方法〕
日本人毛で20cm、10gの毛束を作製し、花王社製「プリティアふんわり泡ブリーチ ハイブリーチ」の第1剤と第2剤との混合原液に浴比1:1で浸し、40℃で30分放置した後、水ですすぐ。次いでこの毛束を一般的なプレーンシャンプーで処理し水ですすいだ後、一般的なプレーンリンスで処理し水ですすぐ。タオルドライ後、ドライヤーにより70℃で5分間乾燥させる。以上の一連の処理を3サイクル繰り返した毛束を評価用毛束とした。
評価用毛束に0.2gの毛髪化粧料を塗布したときの、「指通り」(塗布時、乾燥時、乾燥後のそれぞれ)、乾燥後の「毛先のまとまり」及び「毛先のまとまり持続性」について、10名の専門パネラーにより、下記基準に従い官能評価を行った。なお、乾燥処理は、ドライヤー(パナソニック社製,EH5311)により70℃の温風で5分間乾燥させるものとする。「毛先のまとまり持続性」は乾燥後の「毛先のまとまり」を評価した後、25℃、湿度60%RHで5時間放置したものである。いずれの評価も比較例1を比較対象として「同等」を3とする5段階評価により行った。10名の評価の平均点を表1及び2に併せて示す。
【0133】
〔指通り〕
比較例1を比較対象として、
5:指通りが良い
4:やや指通りが良い
3:どちらともいえない
2:やや指通りが悪い
1:指通りが悪い
【0134】
〔毛先のまとまり〕
比較例1を比較対象として、
5:毛先のまとまりが良い
4:やや毛先のまとまりが良い
3:どちらともいえない
2:やや毛先のまとまりが悪い
1:毛先のまとまりが悪い
【0135】
〔毛先のまとまり持続性〕
比較例1を比較対象として、
5:毛先のまとまりが持続する
4:毛先のまとまりがやや持続する
3:どちらともいえない
2:毛先のまとまりがやや持続しにくい
1:毛先のまとまりが持続しにくい
【0136】
【表1】

【0137】
【表2】

【0138】
実施例15 乳化形毛髪化粧料
(質量%)
分岐ポリグリセロール変性シリコーン(ソフケアGS-G,花王社) 0.2
オルガノポリシロキサン(合成例1) 0.1
オルガノポリシロキサン(合成例2) 0.3
塩化アルキルトリメチルアンモニウム液(58質量%) 0.4
N,N-ジメチルオクタデシロキシプロピルアミン 0.25
セトステアリルアルコール 2.8
18-メチルエイコサン酸 0.2
リンゴ酸 0.6
乳酸 0.6
ベンジルアルコール 0.2
グリセリン 5
パルミチン酸イソプロピル 1.5
ジメチコン(SH-200C(粘度100000mm2/s)東レ・ダウコーニング社) 2
エタノール 0.7
水酸化ナトリウム液(pH調整剤) 適量

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)及び(B)を含有し、両成分の含有質量比(A)/(B)の値が0.05〜20である洗い流さないタイプの毛髪化粧料。
(A) 下記構造式(1)、(2)、(3)又は(4)で表されるグリセロール基が平均して3個以上結合し、かつ、構造式(1)で表される分岐グリセロール基を少なくとも1つ含む分岐ポリグリセロール鎖が、連結基を介して、シリコーンのケイ素原子に少なくとも1つ結合した分岐ポリグリセロール変性シリコーン:0.05〜5質量%
【化1】

(B) オルガノポリシロキサンセグメントのケイ素原子の少なくとも1個に、ヘテロ原子を含むアルキレン基を介して、下記一般式(10)
【化2】

〔式中、R10は水素原子、炭素数1〜22のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基又はアリール基を示し、mは2又は3の数を示す。〕
で表される繰り返し単位からなるポリ(N-アシルアルキレンイミン)が結合してなり、該オルガノポリシロキサンセグメントと該ポリ(N-アシルアルキレンイミン)セグメントとの質量比が98/2〜40/60であり、重量平均分子量が12,000〜500,000であるオルガノポリシロキサン:0.05〜4質量%
【請求項2】
更に、次の成分(C)を含有する請求項1記載の毛髪化粧料。
(C) 炭素数12〜30のイソ脂肪酸若しくはアンテイソ脂肪酸又はそれらの塩
【請求項3】
更に、次の成分(D)及び(E)を含有し、水で20質量倍に希釈したときの25℃におけるpHが2.5〜4.5である請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
(D) 炭素数2〜8の有機カルボン酸又はその塩
(E) 芳香族アルコール、N-アルキルピロリドン、アルキレンカーボネート、ポリプロピレングリコール、ラクトン及び環状ケトンからなる群より選ばれる有機溶剤
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料を毛髪に適用後、洗い流さずに少なくとも3時間以上放置する毛髪処理方法。

【公開番号】特開2010−105955(P2010−105955A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279161(P2008−279161)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【Fターム(参考)】