説明

毛髪着色および脱色組成物のためのアミド界面活性剤増粘系

本発明は、炭酸イオン供給源、少なくとも1つの酸化剤、および特定のアミド界面活性剤を含む、毛髪着色および毛髪脱色組成物類に関する。前記組成物類は、驚くことに、改善された向上(lift)、ライトニングおよび色の供給を達成すると同時に損傷を最小限にし、製造し易くかつ長い貯蔵寿命安定性有する、改善された毛髪着色剤および脱色組成物類を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪着色および/または脱色組成物用のアミド界面活性剤をベースとする増粘系類に関する。
【背景技術】
【0002】
ケラチン性繊維、特にヒトの毛髪の色を染毛料の適用により永続的に変えることは周知である。消費者に所望の毛髪の色及び色の強度を提供するために、非常に複雑な化学的プロセスが利用される。永続的な毛染め製剤類は典型的には酸化染毛料前駆体を含み、これはキューティクルを通して毛髪中に及び毛皮質中に拡散することが可能で、前記酸化染毛料前駆体は、その後、そこで互いに好適な酸化剤類と反応して、最終的な染料分子を形成することができる。結果として得られるこれらの分子の大きさがより大きいため、それらは水及び/又は洗剤によるその後の洗浄中に毛髪から外へ容易に拡散できないため、消費者の所望する色の永続性が達成される。この反応は典型的には、アルカリ化剤の存在下及び酸化剤の存在下の、pH約10の過激な環境において起こる。その上、消費者はこのプロセスを、所望の毛髪の色及び色相及び色の強度を維持するために、並びに新たな発毛の被覆を包含する毛髪の連続的で均一な被覆を確実にするために定期的に繰り返す。
【0003】
このような製品の製造者はまた、多数の制約内で機能することも要求されている。これらの製品は消費者の皮膚に直接接触して置かれるため、偶発的に(例えば)目に入ったり、又は口に入ったりする可能性が存在し、これらは染色プロセス中に起こり得る。そのため、前記製剤は、厳格な安全要件を満たさなければならず、いかなるアレルギー反応も生じさせてはならない。これらの要件を満たすことに加えて、製品はまた、視覚的及び嗅覚的にも消費者を満足させなければならない。特に、製品はまた、消費者の衣類、皮膚、又は他の物体を不用意に汚すことなく、その製品を消費者が容易に毛髪に適用して所望の効果を提供できることを確実にするために、特定の物理的パラメータを満たす必要もある。
【0004】
製造者はまた、毛髪着色を行う消費者に、広い範囲の、結果として得られる様々な色を提供することも要求される。ある消費者は、毛髪の自然な色の強化だけを望む場合もあり、一方、他の消費者は、白髪を隠すこと又は毛髪の色を異なる自然に見える毛髪の色に若しくは「人工的に」見える毛髪の色に完全に変えることを望む場合もある。結果として製造者は、消費者の具体的な要求の範囲に対処するために、様々な色及び色相の20を超える異なる製剤類を提供する場合がある。これらの製剤類は、個々に処方される必要があり、そして典型的には、異なる染料化合物類の混合物を含有する複雑な処方である。結果としてこのような製品範囲の製造は、費用が高く複雑になる可能性がある。
【0005】
典型的には、永続的な染毛料製品類は、アンモニア供給源のようなアルカリ供給源を含有する。これは、毛髪を膨張させて、染料前駆体分子の毛髪中への侵入を可能にする目的に役立ち、そして典型的には過酸化水素である酸化剤のライトニング効果をも改善する。しかしながら、アンモニアは揮発性でもあり、そしてそれに付随する臭気は、かかる製品を用いる消費者にとって、特にこれらの染毛料製品類が鼻の領域に近接して用いられるときには極めて不快である。そのため、消費者が望むライトニングのレベル及び色を達成するが、検出可能なアンモニア臭気を軽減又は排除した酸化毛髪着色及び/又は脱色組成物を提供することは極めて望ましい。
【0006】
実際、現行の毛髪着色製品類の別の欠陥領域は、所要の毛髪ライトニング効果を達成する毛髪着色製品を提供することである。ライトニングの所要のレベルを達成することは、消費者に要求される色相のすべての範囲、特に金髪の色相及び白髪の被覆を提供するために特に重要である。かかる製品は、所要のライトニング効果を達成するために、それらが通常、高濃度の酸化剤及びアンモニアの使用を必要とすることから、製造者に特別な難題を課す。しかしながら、本明細書における上述のようなこれらの製品中の高濃度のアンモニアの存在に関連する問題に加えて、これらの高濃度のアンモニア及び/又は酸化剤の存在はまた、毛髪の状態に影響を及ぼし、そして頭皮に軽い皮膚刺激を生じさせる場合がある。とりわけ毛髪表面の親水性は着色プロセス中に増加し、これが着色中および着色直後、並びに次回の着色剤適用までの、その後の洗浄および整髪周期間における毛髪の感覚認知及びその全体的な処理し易さを変える。そのため、不必要な毛髪損傷を伴わずに所要のライトニング及び/又は色を達成する、酸化毛髪着色及び/又は脱色組成物を提供することもまた極めて望ましい。
【0007】
上記に特定された改善領域のうち少なくとも幾つかについて対処するための多数の試みが文献に記載されている。例えば、炭酸塩の使用が以下の毛髪着色技術に記載されている。
【0008】
EP435012には、炭酸塩供給源、臭気を発生しないアルカリ過酸化水素、及び緩衝剤溶液を含む毛髪染色組成物類が記載されており、これは短い染色時間を必要とし、染色後に毛髪に損傷をほとんど与えず、また刺激臭を全く生成しない。同様にEP1106166には、アンモニア、炭酸塩(アンモニア塩以外)、遷移金属塩、及びキレート剤を含む染毛料組成物類が記載されており、これは刺激臭を発生せず、皮膚への刺激が少なく、短時間で毛髪の色をより明るい色調に変えることができる。PCT国際公開特許WO01/28508には、酸化剤類と炭酸アンモニアまたはカルバミン酸アンモニアとを含む毛髪着色製剤類が記載されており、これは、緩衝剤類、pH調整剤類又は毛髪膨張剤類を必要とせずに、改善された脱色及び着色を軽減された臭気及び毛髪の損傷と共に達成する。JP01206825には、アンモニア、アンモニウム塩、及び炭酸塩を含む低刺激性の毛髪着色組成物が記載されてる。US2004/0083557には、良好な色の向上(colour lift)および低い臭気を提供するために、酸化染毛料前駆体、シアン酸金属、アルカリ化剤、および酸化剤、好ましくは重炭酸金属塩を含む毛髪着色組成物類が記載されている。
【0009】
PCT国際公開特許WO 04/014328には、過酸化物酸化剤類、特定の酸化剤類、および塩類を放出する少なくとも1つの水溶性炭酸塩を含む、より有効に色を供給し、前記組成物の適用時間が2〜60分である、ワンステップ毛髪着色組成物類が記載されている。US2004/0098814には、毛髪を多数の連続した短い処理に付する毛髪の永続的な着色方法が記載されており、そのために前記処理はシャンプーまたはコンディショナー基材中の染料中間体、塩を放出する水溶性炭酸塩、および水溶性アンモニウム塩を含んでいる。US2004/0098816にはまた、処理間に設定時間間隔を有する多数の処理に毛髪を付することを包含する、毛髪を逐次永続的に着色する方法も記載されており、この場合、前記処理組成物類はキレート剤と組み合わせて炭酸アンモニウムを含む。
【0010】
EP1484047およびEP148447には、臭気および毛髪損傷を伴わずに改良された毛髪着色を提供するために、炭酸イオン類の供給源および酸化剤類並びにラジカルスカベンジャー類の供給源を含む毛髪着色組成物類が記載されている。
【0011】
しかしながら、過酸化水素および炭酸塩毛髪着色剤系の組み込みは、結果としてかかる製品類の製造に難題をもたらすことが今や見出されている。この問題は、高いレベルの向上(lift)を提供するために望ましい、高濃度の過酸化物および炭酸塩を有する毛髪着色組成物類では特に明白である。皮膚、目、衣類または浴室表面に落下せずに消費者が容易に毛髪に適用できる製品を提供するために、毛髪着色剤製品類は、頭に適用される前記組成物が、ある特定の要求される粘度を有するように設計される。このことは、混合すると増粘する「希薄−希薄−濃厚(thin-thin-thick)」型の液体製剤類と呼ばれるような染料組成物および酸化組成物のいずれを提供することによっても達成される。あるいは、前記構成成分のうち少なくとも1つ、染料組成物または酸化組成物のいずれか一方、好ましくは染料組成物は、混合すると総組成物を増粘する粘稠な製剤として提供され、これはいわゆる「濃厚−希薄−濃厚(thick-thin-thick)」製剤である。最終的に、望ましい粘度は、いわゆる「濃厚−濃厚−濃厚(thick-thick-thick)」製剤類の使用によって提供されてもよく、この場合、染料組成物と酸化組成物はどちらも、混合すると増粘された総組成物を形成する、増粘製剤類として提供される。
【0012】
上記の粘度操作は典型的には、高濃度の溶媒系類の使用によって達成され得る。しかしながら、かかる溶媒系類の皮膚への優しさは、望ましいとは言えない。あるいは、例えばEP1047375に記載されているようなポリマー類をベースとする増粘系類を使用してもよい。これらの系類は、製品が毛髪に容易に適用できる一方で重要なことには、処理中に皮膚または目に垂れないように、消費者に製品に対する許容可能なレオロジーを提供することを目的とする。しかしながら、これらの材料はまた、高濃度の炭酸塩を含む組成物を十分に増粘せず、その結果、製品の不安定性または不満足な粘度をもたらすことも分かっている。その上、これらの系類の多くは、消費者が前記構成成分を容易に混合することができないために不均一な混合物をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そのため、製品の安定性または製造し易さを損なわずに、高濃度の炭酸塩または実にいかなる他のイオン類をも組み込む毛髪着色剤組成物を提供することが望ましい。
【0014】
消費者にとってもう1つの特に重要な性能の領域は、結果として得られる所望の色及び白髪の有効な被覆もまた提供することである。実際、着色される白髪の量は各消費者によってかなり異なるが、最初の被覆が染色後の洗浄及び乾燥周期の間に維持されるという追加要件と併せて、消費者に要求される着色された毛髪の結果として得られる全体的な外見が、頭上の天然色素の毛髪と白髪とでほとんど同一であるべきである。染料を前記組成物中に有効に組み込むために、さらにまた、典型的に多量の溶媒が必要とされる。しかしながら、本明細書において上述したように、これは望ましくない。
【0015】
そのため、改良された向上(lift)およびライトニング並びに改良された色の供給、取り込みおよび耐久性を付与する毛髪着色剤を消費者に提供することが更に望ましく、またそれは、製造が容易で、多量の溶媒の存在を必要とせずに要求される粘度を供給し、そして貯蔵寿命安定性を有する。
【0016】
今や驚くことに、酸化剤と、炭酸イオン供給源と、ポリオキシエチレンアミド類またはポリヒドロキシアミド類およびこれらの混合物から選択されるアミド界面活性剤とを含む酸化毛髪着色組成物は、「希薄−希薄−濃厚(thin-thin-thick)」系類、「希薄−濃厚−濃厚(thin-thick-thick)」系類および「濃厚−濃厚−濃厚(thick-thick-thick)」系類に利用できる安定な増粘系類として処方できることが見出されている。その上、本発明の組成物類は、現行の染料及び染料前駆体系類と相溶性を有し、その結果、優れた染料の付着及び色並びに改善された白髪の被覆をもたらす。加えて、前記組成物類は低い臭気を示し、現在利用されているアンモニア/過酸化物系類と同等の高いレベルの向上(lift)およびライトニングを達成すると同時に、過酸化物の濃度を低減し及び毛髪繊維の損傷をも軽減する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は、少なくとも0.25モル/lの炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオンまたはペルオキシ一炭酸イオンの供給源およびこれらの混合物、少なくとも1つの酸化剤、並びにポリオキシエチレンアミドもしくはポリヒドロキシアミド類またはこれらの混合物から選択される少なくとも1つのアミド界面活性剤を含む、前記毛髪着色および/または脱色組成物に関する。
【0018】
本発明はまた、
i)少なくとも1つの酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む個別に包装された第1酸化構成成分、および
ii)ポリオキシエチレンアルカノールアミドもしくはポリヒドロキシアルカノールアミド類またはこれらの混合物から選択される少なくとも1つのアミド界面活性剤と、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオンまたはペルオキシ一炭酸イオンの供給源とを含む、個別に包装された第2構成成分を含む、前記毛髪着色および/または脱色キットにも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に請求する特許請求の範囲でまとめられるが、本発明は、以下の説明からよりよく理解されるものと考えられる。本明細書で使用するとき、処置される「毛髪」という用語は、「生きている」、即ち生体上のものであってもよいし、「生きていない」即ち、かつら、ヘアピース、又は非生体ケラチン性繊維のその他の集合体中のものであってもよい。哺乳類、好ましくはヒトの毛髪が好ましい。しかしながら、羊毛、毛皮、及び他のケラチン含有繊維は、本発明による組成物に好適な基材である。
【0020】
特に記載のない限り、すべての百分率は、総組成物の重量を基準とする。処置の間に1つを超える組成物が用いられるとき、別段の指定がない限り、考えられる総重量とは、毛髪上に同時に適用されるすべての組成物の総重量(即ち、「頭上」に見出される重量)である。特に別段の指定がない限り、比率は全て重量比である。モル濃度は全て、総組成物の重量を基準とし、組成物1キログラム中の構成成分(単数または複数)のモル数、または「モル/kg」で表される。
【0021】
本発明は、毛髪着色および/または脱色および/またはハイライト組成物類に関する。
【0022】
アミド界面活性剤
高濃度の炭酸イオン類の存在下での、粘稠で、強く結合した非イオン性界面活性剤をベースとする相類の製剤は、多くの難題を引き起こすことが分かっている。一方で、かかる非イオン性をベースとする系類は、それらの穏やかさにおいて、およびカチオン性コンディショニング剤類とのそれらの相溶性において望ましい。今や驚くことに、ポリオキシエチレンまたはポリヒドロキシから選択される官能性を有するアミド界面活性剤類は、炭酸イオン類の供給源と混合するときに望ましい粘稠ゲルを形成することが見出されている。理論によって制限されないが、このことは、アミド基の分子間水素結合(すなわち、結合する(associate))能力に起因するものであり、そして強く結合された構造体類または相類を形成すると考えられる。
【0023】
驚くことに、本発明のアミド界面活性剤類は、毛髪着色および/または脱色系類に粘性を付与するために利用できることが分かっている。粘性は、前記界面活性剤を単独で一次増粘剤として利用するか、またはそうでなければ、かかる高濃度の炭酸イオン類と非相溶性である他の界面活性剤類と組み合わせて利用することによって形成することができる。耐塩性のより低い界面活性剤と組み合わせると、本発明のアミド界面活性剤は、界面活性剤の先端基の脱水を防止して、沈殿を防ぎかつ界面活性剤に前記系への粘性付与を可能にさせると考えられる。
【0024】
前記系は、いわゆる希薄−希薄(thin-thin)型液体毛髪着色または脱色製剤類の適用に特に有利であり、それによって、2つの構成成分の混合時に、粘度が、適用に必要とされる所望のレベルまで増加する。その上、本発明の系類は更に、非常に優れた混合し易さも可能にし、消費者に均質性をも保証する。
【0025】
本発明の毛髪着色および/または脱色組成物類は、ポリオキシエチレンアミド類またはポリヒドロキシアミド類から選択されるアミド界面活性剤を含む。ここで、前記アミド界面活性剤は、式:
R−(OCH2CH2x−(OCH2y−C(O)NH(CH2CH2O)z−H(ここで、xは独立して0〜100から選択され、yは0または1であり、zは独立して1〜100から選択され、およびRは独立して炭素原子数8〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキルアリール基から選択される)によるポリオキシエチレンアミドであるか、または式:
RC(O)N(R’)CH2−(CHOH)n−H(ここで、nは独立して4〜6から選択され、R’は水素またはメチル基であり、Rは独立して炭素原子数8〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキルアリール基から選択される)によるポリヒドロキシアミドである。好ましい材料は、ハトコ社(Hatco Corporation)から入手可能である。特に好ましい材料はラウリルメチルグルカミド(ハトコ(HATCO)HXL 7658)である。
【0026】
毛髪着色および/または脱色組成物類は典型的に、1重量%〜60重量%、より好ましくは5重量%〜40重量%の前記アミド界面活性剤またはこれらの混合物を含む。
【0027】
酸化剤
本発明による組成物類は、従って、ペルオキシ一炭酸イオン類を形成する。これらのイオン類は典型的には、過酸化水素の供給源と炭酸イオンとの間の反応からその場で形成される。結果として、本発明による組成物類は、少なくとも1つの酸化剤供給源を含む組成物を含むか、又はその組成物と組み合わせて用いられる。本明細書で用いるのに好ましい酸化剤類は、水溶性過酸素酸化剤類である。本明細書で定義するとき、「水溶性」とは、標準状態で少なくとも0.1g、好ましくは1g、より好ましくは10gの前記酸化剤を1リットルの脱イオン水に溶解できることを意味する。酸化剤は、初期可溶化及びメラニンの脱色(decolourisation)(漂白(bleaching))に有用であり、並びに毛幹中での酸化染料前駆体類の酸化(酸化染色)を促進する。
【0028】
本発明では、当該技術分野において既知のいかなる酸化剤を利用してもよい。好ましい水溶性酸化剤類は、水溶液中で過酸化水素を生成できる無機過酸素物質類である。水溶性過酸素酸化剤類は、当該技術分野において周知であり、過酸化水素、過ヨウ素酸ナトリウム及び過酸化ナトリウムなどの無機アルカリ金属過酸化物類、および過酸化尿素やメラミン過酸化物などの有機過酸化物類、並びに過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過ケイ酸塩、過硫酸塩等のアルカリ金属塩類のような無機過水和物塩の脱色化合物類を包含する。これらの無機過水和物塩類は、一水和物、四水和物などとして組み込まれてもよい。アルキル及びアリール過酸化物類、並びに/又はペルオキシダーゼ類も用いてもよい。必要に応じて、2つ以上のかかる酸化剤類の混合物類も用いることができる。酸化剤類は、水溶液で、又は使用前に溶解される粉末として提供されてもよい。本発明による組成物に用いるのに好ましいのは、過酸化水素、過炭酸塩、過硫酸塩、及びこれらの組み合わせである。
【0029】
本発明によれば、組成物類は、約0.1重量%〜約15重量%、好ましくは約1重量%〜約15重量%、最も好ましくは約3重量%〜約12重量%(about 12% by)、最も好ましくは約2重量%〜7重量%の酸化剤を含む。
【0030】
炭酸イオン供給源
本発明によれば、組成物類は、炭酸イオンもしくはカルバミン酸イオンもしくは炭酸水素イオン類もしくはペルオキシ一炭酸イオン類の供給源またはこれらのいずれかの混合物を少なくとも約0.25モル/l含む。この量は、例えば少なくとも約2.40%(体積百分率)の炭酸アンモニウム(分子量は96.09g/モル(mol)に相当する)を本発明の組成物に加えることによって、または例えば約1.0%(体積百分率)の炭酸アンモニウムと少なくとも約1.46%(体積百分率)の炭酸水素カリウム(分子量は100.12g/モル(mor)に相当する)とを加えることによって達成することができる。本発明の組成物類は、好ましくは約0.4モル/l〜約2.0モル/l、より好ましくは約0.5モル/l〜約1.5モル/lの前記イオン類の供給源を含む。
【0031】
また、本発明の組成物は、個別に包装された酸化構成成分と、個別に包装された、脱色もしくは着色構成成分のような第2構成成分とを含む毛髪着色または脱色キットとして使用される場合、前記イオン類の供給源の濃度は、構成成分を混合したときに少なくとも約0.25モル/lの濃度を達成して、毛髪に適用される前記組成物を提供するために、前記脱色もしくは着色構成成分中では、構成成分類の混合比に比例して増加すると解されるべきでもある。
【0032】
これらのイオン類のいかなる供給源を利用してもよい。本明細書で用いるのに好適な供給源類としては、炭酸イオン、カルバミン酸イオンおよび炭酸水素イオンのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩、アンモニウム塩、並びにこれらの混合物、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、およびこれらの混合物が挙げられる。炭酸イオンの供給源及び酸化剤の双方を得るために、過炭酸塩類を利用してもよい。炭酸イオン、カルバミン酸イオン、及び炭酸水素イオンの好ましい供給源は、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、カルバミン酸アンモニウム、及びこれらの混合物である。
【0033】
本発明の特に好ましい実施形態では、アンモニウムイオン供給源と炭酸イオン供給源は、単一の供給源、例えば炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム又はこれらの混合物により供給される。
【0034】
本発明によれば、組成物類は、前記の炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオンまたはペルオキシ一炭酸イオンの供給源を約1重量%〜約35重量%、好ましくは約5重量%〜約20重量%含む。
【0035】
追加構成成分
本発明の組成物は更に、以下の成分:アルカリ化剤類、追加の界面活性剤、酸化染料前駆体類などの染毛料、非酸化性の前もって形成された染料類、追加の増粘剤類および/もしくはレオロジー変性剤類、雲母などの不透明化剤類、溶媒類、酵素類、コンディショニング剤類、担体類、酸化防止剤類、安定化剤類、キレート剤類、パーマ活性化剤類、香料、還元剤類、毛髪膨張剤類、並びに/またはポリマー類、を包含するが、これらに限定されない追加構成成分を含んでいてよい。これらの追加構成成分の幾つかについて以後に詳しく述べる。
【0036】
アルカリ化剤の供給源
本発明によれば、組成物は任意に、少なくとも1つのアルカリ化剤供給源、好ましくはアンモニウムイオン供給源及び/又はアンモニアを含んでもよい。特に好ましいアルカリ化剤は、アンモニウムイオン供給源をもたらすものである。いかなるアンモニウムイオン供給源も本明細書で用いるのに好適である。好ましい供給源としては、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、水酸化アンモニウム、過炭酸塩類、アンモニア、及びこれらの混合物が挙げられる。特に好ましいのは、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、アンモニア、及びこれらの混合物である。本発明の組成物は、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、最も好ましくは約1重量%〜約3重量%のアルカリ化剤、好ましくはアンモニウムイオンを含んでもよい。好ましくは、存在する場合、アンモニウムイオンと炭酸イオンは組成物中に、3:1〜1:10、好ましくは2:1〜1:5の重量比で存在する。
【0037】
好ましくは、本発明の組成物は、約11〜約7.5、より好ましくは約9.5〜約8.4、最も好ましくは約9.4〜約8.5のpH、更により好ましくはpH約9.0を有する。組成物のpHは、標準的な実験室用pH電極を装備したメトラー・トレド(Mettler Toledo)MP220又はMP225pH装置のいずれかを用いることにより測定できる。装置は、各使用前に、標準的較正用緩衝剤を用いて及び標準的較正手順を用いて較正される。
【0038】
染毛料類
本発明の毛髪組成物類は、好ましくは酸化染色組成物類を含むが、これらに限定されない、毛髪着色組成物類である。こうした組成物類は、一次中間体としても知られる酸化染毛料前駆体類とカップラー類とを含み、多様な毛髪の色を毛髪に供給する。これらの小さい分子類は酸化剤類により活性化され、更なる分子類と反応してより大きい着色錯体を毛幹中に形成する。
【0039】
前駆体類は、単独で又は他の前駆体類と組み合わせて用いることができ、また1つ以上を1つ以上のカップラー類と組み合わせて用いることもできる。カップラー類(調色剤類又は二次中間体類としても知られる)は、一般に、活性化された前駆体類の存在下で色を形成できる無色の分子類であり、特定の色の効果を発現するため又は色を安定化させるために、他の前駆体類又はカップラー類と共に使用される。前駆体類及びカップラー類の選択は、所望の色、色相、及び着色強度によって決定される。前駆体類及びカップラー類は、本明細書では、単一で又は組み合わせて使用されて、灰色がかったブロンド色から黒までの範囲の多様な色相を有する染料を提供することができる。
【0040】
これらの化合物類は、当該技術分野において周知であり、芳香族ジアミン類、アミノフェノール類、芳香族ジオール類(aromaticdiols)及びそれらの誘導体類が挙げられる(酸化染料前駆体の代表的ではあるが非包括的なリストは、サガリン(Sagarin)の「化粧品の科学及び技術(Cosmetic Science and Technology)」、「インターサイエンス(Interscience)、特別版(Special Edn.)、第2巻、308〜310ページに見出すことができる。)以下に詳しく述べる前駆体類は、例示のためだけのものであり、本明細書の組成物類及びプロセス類を限定する目的でないことを理解すべきである。これらは以下:
1,7−ジヒドロキシナフタレン(1,7−ナフタレンジオール)、1,3−ジアミノベンゼン(m−フェニレンジアミン)、1−メチル−2,5−ジアミノベンゼン(トルエン−2,5−ジアミン)、1,4−ジアミノベンゼン(p−フェニレンジアミン)、1,3−ジヒドロキシベンゼン(レゾルシノール)、1,3−ジヒドロキシ−4−クロロベンゼン、(4−クロロレゾルシノール)、1−ヒドロキシ−2−アミノベンゼン、(o−アミノフェノール)、1−ヒドロキシ−3−アミノベンゼン(m−アミノフェノール)、1−ヒドロキシ−4−アミノ−ベンゼン(p−アミノフェノール)、1−ヒドロキシナフタレン(1−ナフトール)、1,5−ジヒドロキシナフタレン(1,5−ナフタレンジオール)、2,7−ジヒドロキシナフタレン(2,7−ナフタレンジオール) 1−ヒドロキシ−2,4−ジアミノベンゼン(4−ジアミノフェノール)、1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン)、1−ヒドロキシ−4−メチルアミノベンゼン(p−メチルアミノフェノール)、6−ヒドロキシベンゾ−モルホリン(ヒドロキシベンゾモルホリン)、1−メチル−2−ヒドロキシ−4−アミノベンゼン(4−アミノ−2−ヒドロキシ−トルエン)、3,4−ジアミノ安息香酸(3,4−ジアミノ安息香酸)、1−メチル−2−ヒドロキシ−4−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(2−メチル−5−ヒドロキシ−エチルアミノ−フェノール)、1,2,4−トリヒドロキシキシベンゼン(1,2,4−トリヒドロキシベンゼン)、1−フェノール−3−メチルピラゾール−5−オン(フェニルメチルピラゾロン)、1−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)−2,4−ジアミノベンゼン(2,4−ジアミノフェノキシ−エタノールHCL)、1−ヒドロキシ−3−アミノ−2,4−ジクロロベンゼン(3−アミノ−2,4−ジクロロ−フェノール)、1,3−ジヒドロキシ−2−メチルベンゼン(2−メチルレゾルシノール)、1−アミノ−4−ビス−(2’−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン(N,N−ビス(2−ヒドロキシ−エチル)−p−フェニレン−ジアミン)、2,4,5,6−テトラアミノピリミジン(HCレッド16)、1−ヒドロキシ−3−メチル−4−アミノベンゼン(4−アミノ−m−クレゾール)、1−ヒドロキシ−2−アミノ−5−メチルベンゼン(6−アミノ−m−クレゾール)、1,3−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)プロパン(1,3−ビス−(2,4−ジアミノ−フェノキシ)−プロパン)、1−(2’−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミノベンゼン(ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミンスルフェート)、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2’−ヒドロキシエチルアミノ)ベンゼン、(2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール) 1−ヒドロキシ−2−メチル−5−アミノ−6−クロロベンゼン(5−アミノ−6−クロロ−o−クレゾール)、1−ヒドロキシ−2−アミノ−6−メチルベンゼン(6−アミノ−o−クレゾール)、1−(2’−ヒドロキシエチル)−アミノ−3,4−メチレンジオキシベンゼン(ヒドロキシエチル−3,4−メチレンジオキシ−アニリンHCL)、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン(2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン)、3,5−ジアミノ−2,6−ジメトキシピリジン(2,6−ジメトキシ−3,5−ピリジンジアミン)、5,6−ジヒドロキシインドール、(ジヒドロキシ−インドール)、4−アミノ−2−アミノメチルフェノール(2−アミノエチル−p−アミノ−フェノールHCL)、2,4−ジアミノ−5−メチルフェネトール(2,4−ジアミノ−5−メチル−フェネトールHCL)、2,4−ジアミノ−5−(2’−ヒドロキシエチルオキシ)トルエン(2,4−ジアミノ−5−メチルフェノキシエタノールHCL)、5−アミノ−4−クロロ−2−メチルフェノール(5−アミノ−4−クロロ−o−クレゾール)、4−アミノ−1−ヒドロキシ−2−(2’−ヒドロキシエチルアミノメチル)ベンゼン ヒドロキエチルアミノメチル−p−アミノフェノールHCL)、4−アミノ−1−ヒドロキシ−2−メトキシメチルベンゼン(2−メトキシメチル−p−アミノフェノールHCL)、1,3−ビス(N(2−ヒドロキシエチル)N(4−アミノ−フェニル)アミノ)−2−プロパノール(ヒドロキシプロピル−ビス−(N−ヒドロキシ−エチル−p−フェニレンジアミン)HCL)、6−ヒドロキシインドール(6-Hydorxyindole)(6−ヒドロキシ−インドール)、2,3−インドリンジオン(イサチン)、1−フェニル−3−メチル−5−ピラゾロン−2,4−ジヒドロ−5,2−フェニル−3H−ピラゾール−3−オン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン(2−アミノ−3−ヒドロキキシピリジン)、5−アミノ−サリチル酸、1−メチル−2,6−ビス(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)ベンゼン(2,6−ヒドロキシエチルアミノ−トルエン)、4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン(2,5,6−トリアミノ−4−ピリミジノールスルフェート)、2,2’−[1,2−エタンジイル−ビス−(オキシ−2,1−エタンジイルオキシ)]−ビス−ベンゼン−1,4−ジアミン(PEG−3,2’,2’−ジ−p−フェニレンジアミン)、5,6−ジヒドロキシインドリン(ジヒドロキシインドリン)、N,N−ジメチル−3−ウレイドアニリン(m−ジメチル−アミノ−フェニルウレア)、2,4−ジアミノ−5−フルオロトルエンスルフェート水和物(4−フルオロ−6−メチル−m−フェニレンジアミンスルフェート)および1−アセトキシ−2−メチルナフタレン(1−ヒドロキシイエチル−4,5−ジアミノピラゾールスルフェート(1-HYDROXYYETHYL-4,5-DIAMINOPYRAZOLE SULPHATE))の通りである。これらは、分子形態又は過酸化物相溶性塩類の形態で用いることができる。
【0041】
本発明の毛髪着色組成物類はまた、非酸化染毛料類、すなわち、単独でまたは上記の酸化染料類と組み合わせて使用してよい直接染料類も包含してよい。好適な直接染料には、アゾ染料又はアントラキノン染料、及びベンゼン系のニトロ誘導体類及び/又はメラニン前駆体、並びにこれらの混合物が挙げられる。かかる直接染料類は、色相の変化又はハイライトを達成するのに特に有用である。塩基性レッド51、塩基性オレンジ31、塩基性イエロー87、およびこれらの混合物が特に好ましい。
【0042】
本発明の染毛料組成物類は一般に、約0.001%〜約10%の染料類を含む。例えば、低強度の染色、例えば自然な金髪から明るい茶色の毛髪の色相を提供する組成物類は一般に、染色組成物の約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約1重量%の前駆体類及びカップラー類を含む。より暗い色相、例えば茶色及び黒は、典型的には、0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.05重量%〜約7重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の前駆体類及びカップラー類を含む。
【0043】
ポリマー類
本発明の組成物は、場合により、少なくとも約0.01%のポリマーを、以下に記載するような追加の増粘剤、レオロジー変性剤、安定化剤および/またはコンディショニング剤として更に含んでもよい。
【0044】
ポリマーは、例えば、結合ポリマー類から選択されることが可能である。本明細書で使用するとき、「結合ポリマー」という表現は、親水性単位及び疎水性単位の両方、例えば少なくとも1つのC8〜C30の脂肪鎖と少なくとも1つの親水性単位とを含む両親媒性ポリマーを意味する。使用してよい代表的な結合ポリマー類は、以下のものから選択される結合ポリマー類である:
(i)少なくとも1つの脂肪鎖と少なくとも1つの親水性単位とを含む非イオン性両親媒性ポリマー類;例えば、少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で修飾されたセルロース類またはヒドロキシエチルセルロース類、少なくとも1つの脂肪鎖を含む基で修飾されたヒドロキシプロピルグアー類、少なくとも1つの脂肪鎖を含むポリエーテルウレタン類、ビニルピロリドンおよび脂肪鎖疎水性モノマー類のコポリマー類、親水性アクリレート類またはメタクリレート類および少なくとも1つの脂肪鎖を含む疎水性モノマー類のコポリマー類。
(ii)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含むアニオン性両親媒性ポリマー類;これらは、例えば、少なくとも1つの脂肪鎖アリルエーテル単位と、エチレン性不飽和アニオン性モノマー単位を含む少なくとも1つの親水性単位とを含むものより、または不飽和オレフィン性カルボン酸種の少なくとも1つの親水性単位と、不飽和カルボン酸の(C8〜C30)アルキルエステルもしくはオキシアルキレン化(C8〜C30)アルキルエステルのような前記種の少なくとも1つの疎水性単位とを含むものより選択されてよく;アニオン性両親媒性ポリマー類は更に架橋されていてもよい。
(iii)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含むカチオン性両親媒性ポリマー類;これらは、例えば、四級化セルロース誘導体類、およびアミノ側鎖基を含むポリアクリレート類から選択されてよい。
(iv)少なくとも1つの親水性単位と少なくとも1つの脂肪鎖単位とを含む両性両親媒性ポリマー類;例えば、メタクリルアミドプロピル−トリメチルアンモニウムクロライド/アクリル酸/C10〜C30アルキルメタクリレートコポリマーを挙げることができ、この場合、アルキルラジカルは、例えば、ステアリルラジカルである。
【0045】
更に、ポリマーは、架橋アクリル酸ホモポリマー類、(メタ)アクリル酸および(C1〜C6)アルキルアクリレートの架橋コポリマー類、または多糖類から選択することもできる。ポリマーは、以下の記載のように、コンディショニング剤類として役立つ場合もある。
【0046】
アクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー(ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)から供給されるアキュリン(Aculyn)22)、およびアクリレート類コポリマー(ローム・アンド・ハース社から供給されるアキュリン33)、およびキサンタンガム(Xanthan gum)、カーボポール(Carbopol)、レオザン(Rheozan)、並びにこれらの混合物が特に好ましい。ポリマーは一般に、前記組成物の約0.01重量%〜約20.0重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の濃度で使用される。
【0047】
コンディショニング剤
本発明の組成物類は、コンディショニング剤を含む組成物を含んでよく、又はそれと組み合わせて用いられる。本明細書で用いるのに好適なコンディショニング剤類は、シリコーン物質、アミノシリコーン類、脂肪族アルコール類、ポリマー樹脂類、ポリオールカルボン酸エステル類、カチオン性ポリマー類、カチオン性界面活性剤類、不溶性の油類及び油に由来する物質類、並びにこれらの混合物から選択される。追加の物質としては、鉱油類及びその他の油類、例えばグリセリン及びソルビトールが挙げられる。
【0048】
コンディショニング剤は一般に、組成物の約0.05重量%〜約20重量%、好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約10重量%、更により好ましくは約0.2重量%〜約2重量の濃度で用いられる。
【0049】
特に有用なコンディショニング材料類は、カチオン性ポリマー類およびシリコーン類である。カチオン性ポリマー系のコンディショナー類は、化粧品組成物で処理したケラチン繊維の少なくとも1つの化粧品特性(at least one cosmetic properties)を改善するものとして当業者に既知のものから選択されてもよい。カチオン性ポリマー類は、ポリマー主鎖の一部を形成するか又はポリマー主鎖に直接結合している側鎖置換基によって生成されてよい一級、二級、三級及び四級アミン基から選択される少なくとも1つのアミン基の単位を含むものから選択することができる。
【0050】
シリコーン類は、ポリアルキルシリオキサン(polyalkylsilioxane)オイル類、トリメチルシリルもしくはヒドロキシジメチルシロキサン末端基を含有する直鎖ポリジメチルシロキサンオイル類、ポリメチルフェニルシロキサン ポリジメチルフェニルシロキサン(polymethylphenylsiloxane polydimethylphenylsiloxane)またはポリジメチルジフェニルシロキサンオイル類、シリコーン樹脂類、それらの一般構造中にシロキサン鎖と直接結合した1つまたは同一もしくは異なる多数の有機官能基(単数または複数)を有する有機官能性シロキサン類から選択することができる。前記有機官能基(単数または複数)は以下:ポリエチレンオキシ基および/またはポリプロピレンオキシ基、(ペル)フッ素化基類、チオール基類、置換もしくは非置換アミノ基類、カルボキシレート基類、ヒドロキシル化基類、アルコキシル化基類、四級化アンモニウム基類、両性およびベタイン基類から選択される。シリコーンは、ニート(neat)の流体として、または前もって形成されたエマルションの形態でのいずれかで使用することができる。アミノシリコーン類が特に好ましい。
【0051】
キレート剤類
本発明によれば、組成物類はキレート剤を含んでよい。キレート剤類は、当該技術分野において周知であり、それぞれが金属イオンとキレートを形成することができる分子又は異なる分子類の混合物を指す。キレート剤類は、当該技術分野において周知であり、その非包括的なリストは、AE・マーテル(AE Martell)及びRM・スミス(RM Smith)の臨界安定度定数(Critical Stability Constants)、第1巻、プレナム出版(Plenum Press)、ニューヨーク&ロンドン(1974年)、並びにAE・マーテル(AE Martell)及びRD・ハンコック(RD Hancock)の水溶液中の金属錯体(Metal Complexes in Aqueous Solution)、プレナム出版(Plenum Press)、ニューヨーク&ロンドン(1996年)に見出すことができ、これらをいずれも本明細書に参考として組み込む。
【0052】
本明細書で用いるのに好適なキレート剤類の例としては、EDDS(エチレンジアミン二コハク酸)、カルボン酸類(特に、アミノカルボン酸類)、ホスホン酸類(特に、アミノホスホン酸類)、及びポリリン酸類(特に、直鎖ポリリン酸類)、それらの塩類及び誘導体類が挙げられる。
【0053】
キレート剤類は、本発明の組成物中に安定剤類及び/又は防腐剤類として組み込まれてもよい。加えて、キレート剤類は、毛髪繊維の損傷について効果をもたらすことから、それらは本発明の毛髪損傷の様相を更に改善するために利用されてよいことも分かっている。本発明のキレート剤類の濃度は、ジアミン−N,N’−ジポリ酸キレート剤及びモノアミンモノアミド−N,N’−ジポリ酸キレート剤(例えば、EDDS)のような最も有効なキレート剤類の場合、約0.1%程度の低さであってよく、好ましくは少なくとも約0.25%、より好ましくは約0.5%であってよい。有効性がより低いキレート剤類は、キレート剤の有効性に応じて、より好ましくは組成物の少なくとも約1重量%の濃度、更により好ましくは約2重量%を超える濃度で用いられる。約10%程度の高さの濃度を用いることもできるが、この濃度を超えると、重大な処方の問題が生じる場合がある。
【0054】
溶媒類
本発明の組成物類は、任意選択的に水に加えて溶媒系を含む。本明細書で使用するとき、溶媒系という用語は、水以外の、組成物中のあらゆる溶媒を含む溶媒系を指す。
【0055】
本明細書の溶媒系に用いるのに好適な溶媒類としては、アミド類、エステル類、エーテル類、ケトン類、環状アミド類、環状エステル類、環状ケトン類、環状エーテル類、及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。このような溶媒類の非限定的な例には、ギ酸エチル、ジメチルイソソルビド、アセチルアセトン、2−ブタノン、アセトン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、エトキシエタノール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、t−ブチルアルコール、酢酸フェニル、2−プロポキシエタノール、イソプロポキシエタノール、メトキシプロパノール、乳酸イソプロピル、ヘキシルアルコール、ブトキシエタノール、トリプロピレングリコール(PPG−3)、トリアセチン、メトキシエタノール、イソプロピルアルコール、PEG−8、乳酸メチル、PEG−6、PEG−5、PEG−4、N−メチルピロリドン、プロピルアルコール、ジプロピレングリコール(PPG−2)、アセトニトリル、フェノキシエタノール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、エチルアルコール、γ−ブチロラクトン、ブチレングリコール、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコール、エトキシジグリコール、プロピレングリコール、ピロリドン、ピロリドン−2、メチルアルコール、炭酸エチレン、エチレングリコール、アセトアミド、グリセリン、ブチルカルビトール、1,3−ジオキソラン、ジメトキシメタン、1,2−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールt−ブチルエーテル、プロピオンアルデヒド、ジエトキシメタン及びグリセロールホルマールが挙げられる。
【0056】
本明細書の溶媒系に用いるのに好ましい溶媒類としては、低級アルカノール類、C2〜C6ポリオール類、グリコールモノ−低級アルキルエーテル類、ジグリコールモノ−低級−アルキルエーテル類、及びN−低級アルキルピロリドン類が挙げられる。用語「低級」とは、炭素原子数が3以下であることを指す。具体例としては、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルカノール類、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、グリセリン等の低級ポリオール類;2−メトキシエタノール及び2−エトキシエタノール等のグリコールモノエーテル類;メトキシジグリコール、エトキシジグリコール等のジグリコールモノ−低級アルキルエーテル類、並びにN−メチルピロリドン及びN−エチルピロリドン等のN−低級−アルキルピロリドン類が挙げられる。
【0057】
ラジカルスカベンジャー
本発明の毛髪着色および脱色組成物は、本発明の虫様のミセル相増粘系のための電解質として使用してよいラジカルスカベンジャーの供給源を含んでいてよい。本明細書で使用するとき、用語ラジカルスカベンジャーは、ラジカル、好ましくはカーボネートラジカルと反応して、該ラジカルを一連の速い反応によって反応性のより低い種に変換させることのできる種を指す。
【0058】
本明細書に用いるのに好適なラジカルスカベンジャーとしては、次の一般式に準拠する化合物が挙げられる:
(I):R1−Y−C(H)(R3)−R4−(C(H)(R5)−Y−R6n
該式中、YはNR2、O、又はS、好ましくはNR2であり、nは0〜2であり、またここで、R4は一価又は二価であって、次のもの:(a)置換若しくは非置換の、直鎖若しくは分枝状のアルキル、モノ−若しくはポリ−不飽和アルキル、ヘテロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族系、又はヘテロオレフィン系類、(b)置換若しくは非置換の、単環式若しくは多環式の脂肪族、アリール、又は複素環式系類、あるいは(c)置換若しくは非置換の、モノ−、ポリ−若しくはペル−フルオロアルキル系類から選択され;(a)、(b)及び(c)の系類は、炭素原子1〜12個、並びにO、S、N、P、及びSiから選択されるヘテロ原子0〜5個を含み;そしてここでR4は、R3又はR5と結合して5、6若しくは7員環を作り出すことができ;並びにここで、R1、R2、R3、R5及びR6は一価であり、そして本明細書で上述した(a)、(b)及び(c)、又はHから独立して選択される。
【0059】
好ましくはR4は、次の:(a)置換若しくは非置換の、直鎖若しくは分枝状のアルキル、ヘテロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、若しくはヘテロオレフィン系類、(b)置換若しくは非置換の、単環式若しくは多環式の脂肪族、アリール、若しくは複素環系類、又は(c)置換若しくは非置換の、モノ−、ポリ−若しくはペル−フルオロアルキル系類から選択され;より好ましくは、R4は、(a)置換若しくは非置換の、直鎖若しくは分枝状のアルキル、ヘテロアルキル、脂肪族、若しくはヘテロ脂肪族系類、(b)置換若しくは非置換のアリール、若しくは複素環系類、又は(c)置換若しくは非置換のモノ−、ポリ−若しくはペル−フルオロアルキル系類から選択され;より好ましくは、置換若しくは非置換の、直鎖若しくは分枝状のアルキル又はヘテロアルキル系類から選択される。
【0060】
好ましくは、本明細書で上述した(a)、(b)及び(c)のR4系類は、1〜8個の炭素原子、好ましくは1〜6個、より好ましくは1〜4個の炭素原子と、0〜3個のへテロ原子;好ましくは0〜2個のへテロ原子;最も好ましくは0〜1個のへテロ原子とを含む。前記系類がへテロ原子を含有する場合、好ましくはそれらは1個のへテロ原子を含有する。好ましいへテロ原子としては、O、S、及びNが挙げられ;より好ましいのはO及びNであり;最も好ましいのはOである。
【0061】
好ましくは、R1、R2、R3、R5、及びR6は、上記R4について定義した系類のいずれか、及びHから独立して選択される。別の実施形態では、R1基、R2基、R3基、R4基、R5基、及びR6基のいずれもが置換されている。好ましくは、置換基(単数または複数)は次のもの:(a)(i)置換若しくは非置換の、直鎖若しくは分枝状のアルキル、一価若しくは多価不飽和アルキル、ヘテロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、若しくはヘテロオレフィン系類、(ii)置換若しくは非置換の、単環式若しくは多環式の脂肪族、アリール、若しくは複素環式系類、又は(iii)置換若しくは非置換のモノ−、ポリ−若しくはペル−フルオロアルキル系類から成るC結合された一価の置換基の群であって;(i)、(ii)及び(iii)の前記系類は、1〜10個の炭素原子と、O、S、N、P、及びSiから選択される0〜5個のヘテロ原子とを含む;(b)SA1、SCN、SO21、SO31、SSA1、SOA1、SO2NA12、SNA12、及びSONA12から成るS結合された一価の置換基の群;(c)OA1、OCN及びONA12から成るO結合された一価の置換基の群;(d)NA12、(NA123+、NC、NA1OA2、NA1SA2、NCO、NCS、NO2、N=NA1、N=NOA1、NA1CN、NA1NA23から成るN結合された一価の置換基の群;(e)COOA1、CON3、CONA12、CONA1COA2、C(=NA1)NA12、CHO、CHS、CN、NC、及びXから成る一価の置換基の群;並びに(f)1〜12個の炭素原子と、0〜4個のヘテロ原子とを含む、モノ−、ポリ−又はペル−フルオロアルキル系類から成るフルオロアルキル一価の置換基から成る群から選択される。
【0062】
上述の(b)〜(e)群において、A1、A2及びA3は一価であり、また以下の:(1)H、(2)置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分枝状のアルキル、モノ−若しくはポリ−不飽和アルキル、ヘテロアルキル、脂肪族、ヘテロ脂肪族、又はヘテロオレフィン系類、(3)置換若しくは非置換の、単環式若しくは多環式脂肪族、アリール、又は複素環式系類、あるいは(4)置換若しくは非置換の、モノ−、ポリ−若しくはペル−フルオロアルキル系類から独立して選択され;前記の(2)(3)及び(4)の系類は、1〜10個の炭素原子と、O、S、N、P、及びSiから選択される0〜5個のヘテロ原子とを含み;並びにここで、Xは、F、Cl、Br及びIから成る群より選択されるハロゲンである。
【0063】
本明細書に用いるのに好ましい置換基類としては、−0.65〜+0.75、好ましくは−0.4〜+0.5のハメットのシグマ・パラ(Hammett Sigma Para)(σp)値を有するものが挙げられる。ハメットのシグマ値(Hammett Sigma Values)は、上級有機化学−反応、機構、及び構造(Advanced Organic Chemistry−Reactions, Mechanisms and Structure)(ジェリー・マーチ(Jerry March)、第5版(2001年)、368〜375頁)に記載されている。
【0064】
本明細書で用いるのに好適な別のラジカルスカベンジャー類は、一般式(II)に準拠する化合物類である:
【0065】
【化1】

(該式中、R1、R2、R3、R4、及びR5はそれぞれ独立して、H、COO-+、Cl、Br、SO3-+、NO2、OCH3、OH、又はC1〜C10の一級若しくは二級アルキルから選択される。)Mは、H又はアルカリ金属のいずれかである。好ましくは、ヒドロキシ基(hydroxy goup)のプロトン化を確実にするために、上記のラジカルスカベンジャー類は8.5超のpKaを有する。
【0066】
本明細書で用いるのに好適なその他のラジカルスカベンジャー類としては、群(III)ベンジルアミン、イミダゾール、ジ−t−ブチルヒドロキシトルエン、ヒドロキノン、グアニン、ピラジン、ピペリジン、モルホリン、メチルモルホリン、2メチオキシエチルアミン(2methyoxyethylamine)、及びこれらの混合物の群から選択されるものが挙げられる。
【0067】
本発明による好ましいラジカルスカベンジャー類は、アルカノールアミン類、アミノ糖類、アミノ酸類、アミノ酸エステル類、及びこれらの混合物の部類から選択される。特に好ましい化合物類は:モノエタノールアミン、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、5−アミノ−1−ペンタノール、1−アミノ−2−プロパノール、1−アミノ−2−ブタノール、1−アミノ−2−ペンタノール、1−アミノ−3−ペンタノール、1−アミノ−4−ペンタノール、3−アミノ−2−メチルプロパン−1−オール、1−アミノ−2−メチルプロパン−2−オール、3−アミノプロパン−1,2−ジオール、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、グリシン、アルギニン、リジン、プロリン、グルタミン、ヒスチジン、サルコシン、セリン、グルタミン酸、トリプトファン、及びこれらの混合物、並びにそれらのカリウム塩、ナトリウム塩、及びアンモニウム塩などの塩類、並びにこれらの混合物である。とりわけ好ましい化合物類は、グリシン、サルコシン、リジン、セリン、2 メトキシエチルアミン(2 methoxyethylamine)、グルコサミン、グルタミン酸、モルホリン、ピペルジン(piperdine)、エチルアミン、3 アミノ−1−プロパノール(3 amino-1-propanol)、及びこれらの混合物である。
【0068】
本発明によるラジカルスカベンジャー類は、好ましくは、ラジカルスカベンジャーの毛髪繊維中への浸透を促進するために、約500未満、好ましくは約300未満、より好ましくは約250未満の分子量を有する。本発明の組成物類は、好ましくは、約0.1重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約7重量%のラジカルスカベンジャーを含む。ラジカルスカベンジャーはまた、アルカリ化剤と同一の種にならないように好ましく選択される。本発明の一実施形態によると、ラジカルスカベンジャーは、毛髪繊維への適用前に毛染め組成物中においてその場で形成されてよい。
【0069】
界面活性剤類
本発明によれば、毛髪着色または脱色組成物類は、本明細書に記載した上記のアミド界面活性剤に加えて、追加の界面活性剤類を含んでいてよい。好適な界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、カチオン性、両性(cationic amphoteric)、双極性、およびこれらの混合物から選択されてよい。
【0070】
好ましくは、アニオン性界面活性剤類は、アルキルスルフェート類、アルキルホスフェート類、アルキルエーテルホスフェート類、アルキルエーテルスルフェート類、アルキルグリセリルスルホネート類、アルキルグリセリルエーテルスルホネート類、N−アシルサルコシネート、N−アシルタウレート類、アシルラクチレート類、およびアルキルポリグルコシド類のカルボキシアルキルエーテル、および脂肪酸塩類、およびアルキルエーテルカルボキシレート類、並びにこれらの混合物から選択される。更により好ましくは、アニオン性界面活性剤類は、平均して1〜20個、好ましくは1〜10個、最も好ましくは1〜3個のエチレンオキシド単位を有するN−アシルサルコシネート類、アルキルスルフェート類、アルキルホスフェート類、アルキルエーテルスルフェート類、アルキルエーテルホスフェート類から選択される。アニオン性界面活性剤類はまた、好ましくは、分子当たり平均1.6個のメチル分枝または少なくとも1つの不飽和炭素結合と共に16個の炭素原子を含むアルキルまたはアシルラジカルを有するものから選択されてもよい。
【0071】
好ましくは、カチオン性界面活性剤類は、最小約2〜30個の炭素原子を含む少なくとも1つの脂肪鎖を有する四級アンモニウム塩類またはアミド−アミン類、並びにこれらの混合物から選択される。好ましくは、カチオン性界面活性剤類は、8〜18個の炭素原子を含むアルキルまたはアシルラジカルで、25℃未満のクラフト点とを有するものから選択される。
【0072】
両性または双極性界面活性剤類は、例えば、脂肪族ラジカルが、8〜22個の炭素原子を含み及び少なくとも1つの水溶性アニオン性基(例えば、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスフェート、またはホスホネート)を含む直鎖および分枝鎖から選択される脂肪族二級および三級アミン誘導体から選択することができ;(C8〜C20)アルキルベタイン類、スルホベタイン類、(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルベタイン類、(C8〜C20)アルキルアミド(C1〜C6)アルキルスルホベタイン類、およびこれらの混合物を挙げることもできる。
【0073】
アミン誘導体類の中でも、例えば、米国特許第2,528,378号および米国特許第2,781,354号に記載されているようなミラノール(Miranol)という名称で販売されている製品類であって、以下の構造を有するもの:
2−CON HCH2CH2−N+(R3)(R4)(CH2COO-) (VI):
(該式中:R2は、加水分解したココヤシ油中に存在する酸R2−COOHに由来するアルキルラジカル、並びにヘプチル、ノニルおよびウンデシルラジカルから選択され、R3は、β−ヒドロキシエチル基であり、およびR4は、カルボキシメチル基である。)並びに、
5−CONHCH2CH2−N(B)(C) (VII):
(該式中、Bは、−CH2CH2OX’を表し、Cは、−(CH2z−Y’を表し、z=1または2の場合、X’は、−CH2CH2−COOH基および水素原子から選択され、Y’は、−COOHおよび−CH2−CHOH−SO3Hラジカル類から選択され、R5は、ココヤシ油中または加水分解した亜麻仁油中に存在する酸R5−COOHのアルキルラジカル類、C7、C9、C11およびC13アルキルラジカルなどのアルキルラジカル類、C17アルキルラジカルおよびそのイソ形態、並びに不飽和C17ラジカルから選択される。)を挙げることができる。これらの化合物類は、CTFA辞書、第5版、1993年では、ココアンホジアセテート二ナトリウム、ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリルアンホ二酢酸二ナトリウム、カプリロアンホ二酢酸二ナトリウム、ココアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリルアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、カプリロアンホ二プロピオン酸二ナトリウム、ラウロアンホ二プロピオン酸、およびココアンホ二プロピオン酸という名称で分類される。ジエチルアミノプロピルココアスパルタミドの塩類もまた用いることができる。
【0074】
非イオン性界面活性剤類は周知の化合物類である(例えば、この点において、M.R.ポーター(M. R. Porter)著、「界面活性剤便覧(Handbook of Surfactants)」、ブラッキー・アンド・サン(Blackie & Son)(グラスゴー(Glasgow)およびロンドン)から出版、1991年、116〜78頁を参照のこと)。それらは例えば、好ましくは、例えば8〜18個の炭素原子を含む脂肪鎖を含むポリエトキシル化、ポリプロポキシル化、及びポリグリセロール化脂肪酸類、アルキルフェノール類、α−ジオール類及びアルコール類から選択することができ、エチレンオキシド基又はプロピレンオキシド基の数は、例えば2〜200の範囲であり、またグリセロール基の数は、例えば2〜30の範囲であり得る。エチレンオキシド及びプロピレンオキシドのコポリマー類、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドと脂肪族アルコールとの縮合物類;好ましくは2〜30モルのエチレンオキシドを有するポリエトキシル化脂肪酸アミド類、並びにそれらのモノエタノールアミン及びジエタノールアミン誘導体類、例えば平均1〜5個、例えば1.5〜4個のグリセロール基を含むポリグリセロール化脂肪酸アミド類;2〜30molのエチレンオキシドを含有するもののようなポリエトキシル化脂肪族アミン類;好ましくは2〜30molのエチレンオキシドを有するソルビタンのオキシエチレン化脂肪酸エステル類;スクロースの脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類、アルキルポリグリコシド類、N−アルキルグルカミン誘導体類、およびアミンオキシド類、例えば(C10〜C14)アルキルアミンオキシド類、又はN−アシルアミノプロピルモルホリンオキシド類、並びにこれらの混合物も挙げることができる。好ましくは、非イオン性界面活性剤類は、ポリエトキシル化脂肪族アルコール類、より好ましくは炭素原子数8〜20のアルキル鎖長と2〜20個のエチレンオキシド単位のエトキシル化度とを有するポリエトキシル化脂肪族アルコール類から選択される。
【0075】
使用方法
本明細書に記載された使用方法の実施例及び実施形態は例示だけが目的であり、それを考慮した様々な修正又は変更が、本発明の範囲から逸脱することなく当業者に示唆されるであろうことが理解される。
【0076】
結果として得られる、混合された本発明による毛髪着色または脱色組成物類はそのため、好ましくは、1Pa.s〜60Pa.s(1000〜60000cP)、好ましくは2Pa.s〜30Pa.s(2000〜30000cP)、最も好ましくは3Pa.s〜25Pa.s(3000〜25000cP)の粘度を有する。その上、染毛料構成成分(第2構成成分)および/または酸化構成成分(第1構成成分)は、混合する前、1Pa.s(1000cP)未満の粘度を有してよく;かかる組成物類は多くの場合、「希薄−希薄(thin-thin)」または「液体」着色剤と呼ばれる。結果として得られる第1酸化構成成分および第2構成成分i)およびii)の混合物、すなわち頭上に適用される毛髪着色または脱色組成物の粘度は、1Pa.s〜60Pa.s(1000〜60000cP)、好ましくは2000〜30000、より好ましくは3Pa.s〜25Pa.s(3000〜25000cP)である。
【0077】
本発明の別の実施形態では、酸化染毛料または脱色組成物類は、任意の第4構成成分として、カラーリフレッシャー(colour referesher)組成物を含んでもよい。かかるカラーリフレッシャー組成物類は、少なくとも1つの前もって形成された染料を含み、また酸化着色直後、すなわち、酸化染毛料もしくは脱色剤適用後約1分〜適用後60日までに毛髪に適用されてよい。これらカラーリフレッシャー組成物は、次に酸化着色または脱色するときまで、得られた初期の色を高めるため並びに/または洗浄および整髪周期の間に色を増強するために使用することができる。
【0078】
本発明は、様々な包装および分与装置類に利用されてよい。これら分与装置類は、独立してまたは互いに組み合わせて使用されてよい別個の装置類の形態で供給することができる。典型的に、毛髪着色または脱色組成物類は、別々の単一または複数の区分の容器類の中に収容されているので、前記組成物は使用前に互いに別個に貯蔵することができる。前記組成物は、その後、混合手段によって互いに混合された後、適用手段によって消費者の毛髪に適用される。
【0079】
本発明に使用できる最も一般的な包装装置は、ビン、管、エアゾールもしくは袋などの容器内に顕色剤を貯蔵すること、および顕色剤容器内の更なる区分の中に、または二重の袋もしくはエアゾールシステム類のように同一であってよいかあるいはビンおよび管システムのように異なっていてもよい別個の容器の中に染料ローションを別個に貯蔵することを伴う。
【0080】
消費者は、顕色剤ローションと染料ローションをいかなる手段で混合してもよい。これは、単純には、混合するミキシングボウルの使用を伴ってよく、ローション類を分与した後、好ましくは、用具などの混合手段を用いて混合する。あるいは、それは、ローションのうち一方を他方のローションの容器に加え(典型的には、染料ローションを顕色剤ローションに添加する)、その後、手動で振盪するかまたは用具を用いて混合することを伴ってよい。別のシステムは、単一の容器もしくは袋の内部の染料および顕色剤ローションの個々の区分間に位置する封に孔を空けるかまたは封を移動させた後、容器内で、または個々のおよび/もしくは追加の容器の中で手動で混合することを伴う。
【0081】
このような装置類の例は、いわゆる「ツイスト・アンド・ゴー(twist and go)」装置類である。これらの装置類は、染料を保持する容器の底を消費者が捻ることで連絡ポートを開けることができ、これにより染料を保持する容器の底と顕色剤を保持する容器の最上部とを触れさせる。2構成成分が混合され、消費者は、分与のためのビンの可撓性の最上部分を捻って製品を分与する。
【0082】
あるいは、より複雑な装置類を利用してもよく、それにより、ローションは分与作動時に混合される。このような複雑なシステムの例は、二重エアゾールシステム、例えば、バッグ−イン−カン(bag-in-can)またはピストンである。染料と顕色剤は、1つの装置内の2つのエアゾール缶の中に別個に貯蔵され、噴射剤を用いて缶またはバッグ−イン−カン(bag-in-can)またはピストンの内容物を加圧し、弁が分与の制御を供する。消費者が弁を作動させると、染料と顕色剤が缶から同時に分与され、製品を毛髪に分与する直前に静的ミキサーを介して互いに混合される。染料と顕色剤との比率は、製品の粘度、缶の圧力によって、あるいは弁の中を通る流路の大きさを変えることによって操作可能である。更に、製品は、発泡されて、ムース形態で供給することもできる。
【0083】
このような複雑なシステムの別の例は、二重ピストンスクリューシステムを利用する。染料と顕色剤は、前記系内の別個のピストンシリンダーシステム内に保持されており、消費者がボタンを押すと、2つのスクリューが回転して、内部の二重ピストンがシリンダー内の液体を加圧するため、製品が押され、混合ステーションに進み、分与のためのノズルから出てくる。染料と顕色剤との比率は、パッケージのシリンダー直径によって操作できる。更に、インライン静的ミキサーを用いて混合を促進することもでき、また、かかるシステムは完全に使い捨てであってもよいし、完全に詰め替え可能であってもよい。
【0084】
更に別のシステムは、手動で作動するポンプ類を1つ以上利用する。製品は、折畳式の袋の中で予備混合されてもよい。消費者がポンプを作動させると、ポンプ内部の液体が分与される。手動で作動するポンプが直立位置に戻ると、それは折畳式の袋から製品を押し出す。あるいは、二重システムを装備することもでき、それにより、2つの袋と2つのポンプを用いて染料と顕色剤ローションを毛髪に供給する。あるいは、2つの袋に接続された単一ポンプは、ポンプ内に混合ポイントを組み込むことによって製品を供給することもできる。別の実施形態は、堅いビンとディップチューブとを用いて、製品をポンプシステムに接続する。最終的に、剥離性のビンは、手動で作動するポンプと組み合わせて用いることができ、この場合、ビンの内側層がビンの外側層から離れることでビンの内容物を押し出して空にする。
典型的に、これらの複雑なシステム類は、製品の配置とは無関係に、製品適用の利点を与える。
【0085】
本明細書において上述の装置類は、プロダクトデリバリーおよび/または適用用具と組み合わせて使用して、製品の毛髪への適用を促進することもできる。また、これらの装置類は、容器類のうち1つに接続されたノズル、または櫛もしくは刷毛などの別個のアプリケーター装置のように、非常に単純な性質のものであってよい。このような櫛類および刷毛類は、それが迅速で且つ均一な被覆もしくは毛根/生え際の修正であろうと、またはハイライトもしくは筋であろうと、特定の効果を達成するために適合することができる。あるいは、容器または容器類のうち1つには、分与ノズルに接続された櫛、または分与ノズルの代わりの櫛が提供されてもよく、それによって製品は、歯の隙間(hollow tines)と、櫛の歯の中に位置する分与開口部とを通って分与される。櫛の歯には、特に毛根から毛先までの製品の適用および均一性を改善するように、歯に沿って単一のまたは多数の開口部が提供されていてよい。製品の分与は、容器に加えられる機械的な圧力、例えば、ビンの剥離または上述のいかなる機構によっても達成することが可能である。櫛は、容易な適用を促進できるように容器に装備されてよく、そして垂直に(いわゆる、縦型の櫛(verticomb))、または消費者があらゆる領域に届かせることができる角度で配置されてよい。装置類は全て、互換性を有するように設計されてよいことから、毛髪適用のための様々な用具の範囲が消費者に提供できる。
【0086】
適用装置類はまた、ハイライトなどの特別な効果の達成を支援する装置類、例えば、ハイライト用の櫛類、刷毛類および用具類、箔類、並びにハイライト用のキャップ類を含んでもよい。
追加の装置技術を用いて、製品の毛髪への浸透に役立てることもできる。かかる技術の例としては、加熱装置類、紫外線装置類、および超音波装置類が挙げられる。
【0087】
試験方法
【実施例】
【0088】
以下の実施例は、本発明による酸化染料組成物類を例示する。本明細書に記載される実施例及び実施形態は、単に例示することが目的であり、本発明の範囲から逸脱することなくその種々の修正または変更が当業者に示唆されると理解される。
【0089】
実施例1〜13(混合した組成物類)
【0090】
【表1】

【0091】
【表2】

【0092】
【表3】

【0093】
実施例1〜13に関し、上記で定義された(to defined hereinabove)方法を用いると、混合した系類の粘度は6Pa.s〜10Pa.s(6000〜10000cP)である。
【0094】
実施例14〜17
以下の毛髪着色組成物類を調製する(パートA):
【0095】
【表4】

【0096】
実施例15および16の組成物(パートA)の粘度は1Pa.s(1000cP)未満であり、すなわちそれは希薄−希薄(thin-thin)組成物である。
【0097】
以下の顕色剤組成物類を調製する(パートB):
【0098】
【表5】

【0099】
パートAおよびパートBは、毛髪に適用する前に混合し、混合した製剤類の粘度は1Pa.s〜60Pa.s(1000〜60000cP)の範囲内である。
【0100】
粘度試験方法
粘度は、コーンおよびプレート付属品を有するブルックフィールド(Brookfield)粘度計類を用いて測定する。0〜12Pa.s(0〜12000cPs)の範囲の粘度については、S42プレートを有するブルックフィールド(Brookfield)DV−11粘度計を用いる。組成物の試料2mlは、26.7℃で3分間平衡させた後、読みを1rpmで取得する。12〜50Pa.s(12,000〜50,000cP)の範囲の粘度については、S52プレートを有するブルックフィールド(Brookfield)DV−1粘度計を用いる。組成物の試料0.5mlは、26.7℃で1分間平衡させた後、読みを1rpmで取得する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
i)少なくとも0.25モル/lの、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素またはペルオキシ一炭酸イオンの供給源、およびこれらの混合物、
ii)少なくとも1つの酸化剤、並びに
iii)ポリオキシエチレンアミド類もしくはポリヒドロキシアミド類またはこれらの混合物から選択される少なくとも1つのアミド界面活性剤を含む、
毛髪着色または脱色組成物。
【請求項2】
前記アミド界面活性剤が、式R−(OCH2CH2x−(OCH2y−C(O)NH(CH2CH2O)z−H(該式中、xは独立して0〜100から選択され、yは0または1であり、zは独立して1〜100から選択され、そしてRは独立して、炭素原子数8〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキルアリール基から選択される)によるポリオキシエチレンアミドである、請求項1に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項3】
前記アミド界面活性剤が、式RC(O)N(R’)CH2−(CHOH)n−H(該式中、nは独立して4〜6から選択され、R’は水素またはメチル基であり、Rは独立して、炭素原子数8〜30のアルキル基、アルケニル基またはアルキルアリール基である)によるポリヒドロキシアミドである、請求項1に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項4】
前記組成物が、
i)1重量%〜35重量%、好ましくは5重量%〜20重量%の、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオンまたはペルオキシ一炭酸イオンの前記供給源、
ii)1重量%〜15重量%、好ましくは3重量%〜12重量%の前記酸化剤
iii)1重量%〜60重量%、好ましくは5重量%〜40重量%の前記アミド界面活性剤を含む、請求項1に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項5】
前記組成物が、アルキルスルフェート類、アルキルエーテルスルフェート類、アルキルホスフェート類、アルキルエーテルホスフェート類、アルキルグリセリルスルホネート類、N−アシルサルコシネート類、N アシルタウレート類、アシルラクチレート類、アルキルポリグリコシド類のカルボキシアルキルエーテル類、脂肪酸塩類、アルキルエーテルカルボキシレート類、およびこれらの混合物から選択されるイオン性界面活性剤を更に含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項6】
前記組成物が、四級アンモニウム塩類、アミド−アミン類、およびこれらの混合物から選択されるカチオン性界面活性剤を更に含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項7】
前記組成物が、アルキル−アンホモノ−およびジ−アセテート類、アルキルイミノジアセテート類、アルキルアミドプロピルベタイン類、アルキルアミドベタイン類、アルキルベタイン類、アルキルジメチルアミンオキシド類、ジヒドロキシエチルアルキルアミンオキシド類、アルキルアミンオキシド類、ジヒドロキシエチルアミンオキシド類、およびこれらの混合物から選択される双極性界面活性剤を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項8】
前記組成物が、ポリエトキシル化、ポリプロポキシル化およびポリグリセロール化脂肪酸類;アルキルフェノール類;α−ジオール類およびアルコール類;エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのコポリマー類;エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドと脂肪族アルコール類との縮合体類;ポリエトキシル化脂肪酸アミド類並びにそれらのモノエタノールアミンおよびジエタノールアミン誘導体類;ポリグリセロール化脂肪酸アミド類;ポリエトキシル化脂肪族アミン類;ソルビタンのオキシエチレン化脂肪酸エステル類;スクロースの脂肪酸エステル類、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル類;アルキルポリグリコシド類;N−アルキルグルカミン誘導体類 アミンオキシド類(N-alkylglucamine derivatives amine oxides)から選択され、好ましくは、ポリエトキシル化脂肪族アルコール類から選択され、最も好ましくは、炭素原子数8〜20のアルキル鎖長およびエチレンオキシド単位2〜20個までのエトキシル化度を有するポリエトキシル化脂肪族アルコール類から選択される非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項9】
前記組成物が、少なくとも1つのラジカルスカベンジャーを更に含む、請求項1に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項10】
前記ラジカルスカベンジャーが、グリシン、サルコシン、リジン、セリン、グルタミン酸のカリウム塩、ナトリウム塩およびアンモニウム塩、並びにこれらの混合物から選択される、請求項9に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項11】
前記組成物のpHが8.4〜9.5である、請求項1に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項12】
前記組成物の粘度が、1Pa.s〜60Pa.s(1000〜60000cP)、好ましくは2Pa.s〜30Pa.s(2000〜30000cP)、そして最も好ましくは3000cPs〜25000cPsである、請求項1〜11のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項13】
前記組成物が、少なくとも1つの酸化染料前駆体および/または少なくとも1つの前もって形成された染料を含む、請求項1〜12のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項14】
前記組成物が、少なくとも1つのポリマー、好ましくは結合ポリマー類、架橋アクリル酸ホモポリマー類、結合性の双性イオン性ポリマー類、架橋された双性イオン性ポリマー、(メタ)アクリル酸および(C1〜C6)アルキルアクリレートの架橋コポリマー類、エステルおよびアミド種のエチレン性不飽和モノマー類を含む非イオン性ホモポリマー類およびコポリマー類、アクリル酸アンモニウムホモポリマー類、並びにアクリル酸アンモニウムおよびアクリルアミドのコポリマー類、または多糖類、並びにこれらの混合物から選択される少なくとも1つのポリマーを更に含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の毛髪着色および/または脱色組成物。
【請求項15】
毛髪着色および/または脱色キットであって、
i)少なくとも1つの酸化剤、好ましくは過酸化水素を含む、個別に包装された第1酸化構成成分、および
ii)ポリオキシエチレンアミド類、またはポリヒドロキシアミド類、あるいはこれらの混合物から選択される少なくとも1つのアミド界面活性剤と、炭酸イオン、カルバミン酸イオン、炭酸水素イオンまたはペルオキシ一炭酸イオンの供給源とを含む、個別に包装された第2構成成分を含む、前記毛髪着色および/または脱色キット。
【請求項16】
前記第2構成成分ii)の粘度が1Pa.s(1000cP)未満であり、そして結果として得られる、前記第1構成成分および第2構成成分i)およびii)の組成混合物の粘度が1Pa.s〜60Pa.s(1000〜60000cP)、より好ましくは2Pa.s〜30Pa.s(2000〜30000cP)である、請求項15に記載の毛髪着色または脱色キット。

【公表番号】特表2008−537963(P2008−537963A)
【公表日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511856(P2008−511856)
【出願日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際出願番号】PCT/IB2007/051557
【国際公開番号】WO2007/122597
【国際公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】