説明

気体放電プラズマからEUV光を発生させる方法と装置

【課題】気体放電プラズマからEUV光を発生させる方法と装置の提供。
【解決手段】電極2間に位置付けられ、少なくともバッファガス7が収容された放電空間6内の発光材料3が、気化用ビーム5の高エネルギーパルス放射により照射されることによって気化され、電極間に発生するパルス放電電流によってEUV光を発生させる放電プラズマに変換される。チャネル生成用ビーム4が、少なくとも2つの部分的ビームで供給され、ビーム焦点が電極2間でパルス同期した状態で重畳されるように成形、集光され、放電空間6に向けられ、導電放電チャネルは、少なくとも放電空間内に存在するバッファガス7の電離によって重畳領域に沿って生成され、チャネル生成用ビーム4の高エネルギーパルス放射は、それぞれの場合においてパルス放射電流によって放電チャネルが生成された後に、放電電流パルスがその最大値に到達するような方法でトリガされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気体放電プラズマからEUV光を発生させる方法と装置に関し、それによれば、電極間に位置付けられ、少なくともバッファガスが収容された放電空間内の発光材料が、気化用ビームの高エネルギーパルス放射の照射によって気化され、電極間に生成されるパルス放電電流によって、EUV光を発生させる放電プラズマに変換される。
【背景技術】
【0002】
先行技術(たとえば、特許文献1)から、EUV光を発生させる気体放電プラズマを生成するために、高エネルギー放射ビームによって液体または固体発光材料を気化させることが知られている。この気化は2つの電極間の放電空間において行われ、放電空間にパルス高電圧を印加して、発光材料ができるだけ完全に気体放電プラズマに変換されるような方法で、気化した発光材料の中に放電電流を発生させる。
【0003】
発光材料は、電極表面に固定配置することができ、あるいは、特許文献2に記載されているように、融液として電極に連続的に付着させることもでき、この電極は回転電極として構成され、その円周の一部がそれぞれ融解発光材料浴中に浸漬される。
【0004】
さらに、たとえば再び特許文献2に記載されているように、電極間に小滴の規則的な連続という形態の発光材料を注入することが知られている。この種のソリューションにより、電極とプラズマ生成位置との間の距離を最大化することができ、それによって電極の寿命が延びる。
【0005】
発光材料の小滴を注入すると、通常はプラズマ生成中に発生する高エネルギー粒子を抑制する(デブリ発生低減)機能を果たすバッファガスが、さらに電離形態では、導電媒体として動作する。この導電媒体は、加熱とプラズマの発生に必要な電力を有する発光材料の小滴を供給するために使用される。
【0006】
これには、電離バッファガスと、おそらくはまた、以前の放電から生じた発光材料の残留気体が放電空間中で広範囲に分散し、その結果、電極間の放電電流が選択された発光材料小滴の中を、的を絞った状態で流れずに、放電電流のかなりの部分が発光材料小滴の周囲に流れるという欠点がある。この影響により、変換効率、すなわち使用されたエネルギーと生成されたEUV光エネルギーの比は低いままである。
【0007】
特許文献3では、放電空間内の2つのディスク型電極の間に導電放電領域が生成される方法と装置が開示されている。そのために、高エネルギーパルスビームを所定の焦点距離の焦点へと向ける。この焦点距離は、所望の放電電流路に対して垂直に延び、高い励起エネルギーが電極間の焦点距離全体に沿って供給される。発光材料は、所望の放電チャネルから特定の距離(レイリーレンジ)で供給されて、励起用ビームの作用によって気化される。このようにして形成される、気化された発光材料とバッファガスとの混合物が、電極間の放電空間に到達する。再び適当なタイミングで励起用ビームのパルスを気体に当てることによって、放電チャネル発生予定領域において電離残留気体がさらに励起され、同時に、電圧パルスが電極に供給されて、電極間に放電のための導電放電チャネルが生成され、気体放電プラズマが形成される。
【0008】
これには、保持しなければならないビームの形状から、電極間空間全体で電離残留気体を励起することが不可能であるという欠点がある。さらに、放電空間内の励起用ビームの焦点距離が長いため、比較的大きな面積にわたって電極表面間のバッファガス電離傾向が高く、それが狭く限局化された放電チャネルの形成の障害となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許出願公開第2203033A2号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第102005039849A1号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第2051140A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、EUV発光の変換効率が最適化され、その一方で電気放電チャネルが局所的に限定されるような、気体放電プラズマからのEUV光発光の可能性を見つけることである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
電極間に位置付けられ、少なくともバッファガスが収容された放電空間内の発光材料が、気化用ビームの高エネルギーパルス放射を照射することによって気化され、電極間にパルス式に流れる放電電流により、EUV光を発生させる放電プラズマに変換される、気体放電プラズマからEUV光を発生させる方法において、上記の目的は以下を特徴とする構成によって達成される。
−高エネルギーパルス放射のチャネル生成用ビームが、少なくとも2つの部分的ビームとして供給される。
−部分的ビームは、部分的ビームのビームウエストが電極間の離間軸(spacing axis)に沿った重畳領域においてパルス同期された状態で重なり、少なくとも放電空間内に存在するバッファガスの電離によって重畳領域に沿って導電放電チャネルが生成されるような方法で成形され、集光され、放電空間へと向けられる。
−チャネル生成用ビームの高エネルギーパルス放射は、パルス放電電流に関して、それぞれの場合において放電チャネルが生成された後に放電電流パルスがその最大値に到達するような方法でトリガされる。
【0012】
チャネル生成用ビームは、好ましくは、部分的ビームに分割され、その強度は、個々には気体絶縁破壊に必要な閾値強度未満であり、部分的ビームの強度を合算すると閾値強度より大きくなる。
【0013】
有利な方法では、レーザ、好ましくはピコ秒レーザまたはフェムト秒レーザをチャネル生成用ビームの高エネルギーパルス放射として使用し、電子ビームまたはイオンビームまたはレーザビーム、好ましくはナノ秒レーザのビームを気化用ビームとして使用する。
【0014】
本発明による方法の各種の実施形態において、発光材料の気化は、放電チャネル生成の前、それと同時、またはその後のいずれかに開始される。
【0015】
本発明による方法の有利な実施形態において、チャネル生成用ビームの部分的ビームは、そのビームウエストが長くなるように成形され、それぞれの場合において、電極間に延びる離間軸に関して最大でも15°の鋭角で方向付けられ、重畳され、それによって離間軸に沿って重畳領域が形成される。
【0016】
このようにして、放電チャネルはチャネル生成用ビームによって生成され、チャネル生成用ビームは、放電チャネルと略同じ方向に向けられ、事実上、電極間の離間軸の長さ全体にわたって重畳領域内でのみ重畳され、バッファガスを電離させる。
【0017】
本発明による方法の好ましい実施形態において、部分的ビームは、それぞれの場合において、電極間の選択された離間軸に沿った重畳領域の中の線焦点で集光され、重畳され、それによってその離間軸に沿って共通の線焦点が形成される。部分的ビームは、離間軸に関して所望の角度、ただし好ましくは約90°の角度で線焦点へと向けることができる。さらに、部分的ビームは、離間軸に対して所望の角度で線焦点へと向けることができる。
【0018】
チャネル生成用ビームは、好ましくは、等しい強度の部分的ビームに分割されるが、放電空間内のバッファの多光子電離閾値強度を超えるように、重畳させて異なる強度の部分的ビームとすることもできる。
【0019】
チャネル生成用ビームの高エネルギー放射は、好ましくは、ピコ秒またはフェムト秒の範囲、好ましくは1psから5psの範囲のパルス幅で当てられる。気化用ビームの高エネルギー放射のパルス幅は、望ましくは、ナノ秒範囲、好ましくは5ns〜20nsの範囲である。
【0020】
発光材料は液体または固体であり、有利な態様では、回転電極の表面に、好ましくは再生式に付着され、あるいは、放電空間の中に液滴の規則的な連続という形態で供給され、この液滴の進行方向は、放電チャネルが生成されることになる離間軸と交差する。
【0021】
上記の目的はさらに、放電空間内に設置された電極と、高エネルギーパルス放射の気化用ビームを供給する放射源を有する、ガス放電プラズマからEUV光を発生させる装置の中で達成され、この装置では、チャネル生成用ビームの高エネルギーパルス放射を供給するための少なくとも1つの別の放射源が設けられ、チャネル生成用ビームの光路内に、チャネル生成用ビームを部分的ビームに分割するための少なくとも1つのビーム分割ユニットが配置され、それぞれの部分的ビームを成形し、放電空間内の電極間の重畳領域において2つの部分的ビームを集光してパルス同期した状態で重畳させることにより、少なくとも放電空間内に存在するバッファガスの電離の結果として重畳領域内の離間軸に沿って導電放電チャネルを生成するための少なくとも1つのビーム成形ユニットが設置され、電極間に生成されるパルス放電電流でチャネル生成用ビームの高エネルギーパルス放射をトリガするための手段が、それぞれの場合において放電チャネルが生成された後に、放電電流パルスがその最大値に到達するように配置される。
【0022】
チャネル生成用ビームは、個々には電子雪崩多光子電離のための気体絶縁破壊に必要な閾値強度未満の強度を有するが、強度を合算するとその閾値強度より大きくなるような部分的ビームで生成されることが好ましい。部分的ビームが異なる放射源から供給される実施形態も、本発明の範囲内である。
【0023】
本発明による装置の有利な実施形態において、ビーム成形ユニットは、部分的ビームが電極間に延びる離間軸へと向けられ、部分的ビームの重畳領域が電極間のその離間軸に沿って形成されるように構成される。
【0024】
この目的のために、ビーム成形ユニットは、有利には、部分的ビームがそれぞれの場合において、離間軸に関して最大でも15°の鋭角で方向付けられ、電極間の離間軸に沿って長いビームウエストで重畳されるように構成される。
【0025】
本発明による装置の他の有利な実施形態において、ビーム成形ユニットは、部分的ビームがそれぞれの場合において線焦点を有し、重畳領域の中で、離間軸に沿って共通の線焦点で重畳されるように構成される。
【0026】
少なくとも1つのビーム分割ユニットと少なくとも1つのビーム成形ユニットは、レーザ光または粒子線のいずれかを分割し、成形するように構成される。
【0027】
本発明の特に望ましい実施形態は、電極が相互に平行に方向付けられ、離間されたディスク型電極であり、陽極として機能する電極の直径は陰極として機能する電極より小さく、チャネル生成用ビームは、陽極の外端付近を通過して陰極の方向に向かうように方向付けられ、ビーム成形ユニットによって電極間の重畳領域内に2つの部分的ビームの形態で集光され、焦点は長いレーザウエスト(laser waists、ビームウエスト)として形成されることを特徴とする。
【0028】
有利に改良された変形態様において、電極は相互に平行に方向付けられ、離間された循環リボン型電極であり、その表面の領域はそれぞれ、液体発光材料の入った浴槽中を通って導かれ、チャネル形成用ビームは、離間軸に沿って陰極へと向けられ、陽極として機能する電極の付近を通過する。
【0029】
別の実施形態において、電極は2つのディスク型電極であり、それぞれ、その円周表面が相互により近い領域において回転軸Dの周囲を回転し、チャネル生成用ビームの部分的ビームは、電極間の離間軸に沿った共通の線焦点において重畳される。
【0030】
発光材料は、有利には、少なくとも、電極の一方(たとえば、陰極)の、もう一方の電極(たとえば、陽極)に面する表面上の、離間軸の基部の周囲の表面領域に、固体または液体として供給される。その間、電極は対称軸の周囲を回転し、好ましくは再生式に被覆される。
【0031】
第二の望ましい方法では、発光材料は、その進行方向が、放電チャネル生成予定の離間軸と交差するような液滴の連続として、液滴の形態で電極間に供給される。
【0032】
本発明は、放電のための狭く画定された局所的な放電チャネルを提供し、電極間の放電電流が気化された発光材料の中だけに流れるようにすることによって、放電プラズマからのEUV発光における変換効率をさらに改善できるという根本的着想に基づく。
【0033】
本発明によれば、この根本的着想は、ある離間軸によって局所的に画定され、電極表面から電極表面へと方向付けられる導電放電チャネルが、電極間の放電工程より時間的に早い段階でバッファガスの中に生成され、その際、気体放電を起こすために使用される高い強度(W/cm)の高エネルギー放射が放電空間中の他の場所に存在しない、という点で実現される。
【0034】
これは、チャネル生成用ビームを強度の分けられた2つの部分的ビームに空間的に分割した結果、チャネル生成用ビームの高エネルギーパルス放射が放電空間を通じて所望の放電チャネルの局所的に画定された位置へと運ばれ、その際、部分的ビームが重畳される位置以外では、放電中に好ましくない気体絶縁破壊を発生させる程度まで個々の部分的ビームが電極間の気体を電離させることがないという点で実現される。
【0035】
多光子電離は、その名が示すように、放電チャネルの生成中に起こるきわめて重要な電離工程である。これに関して、バッファガス内に発生するイオン対の数はIに比例し、I(W/cm)はレーザパルスの強度、指数kは1より大きい数である。たとえば、Nd:YAGレーザをチャネル生成用ビーム発生源として、またアルゴンをバッファガスとして使用した場合、kの数値は約10である。
【0036】
多光子電離は即時的工程(immediate process)である、すなわちイオンがチャネル生成用ビームのパルス幅内で生成されるため、放射の波長が短く(たとえば、波長1μm未満)、チャネル生成用ビームのピーク強度が高いほど、多光子電離の効率は高くなる。とりわけ選択されたバッファガスに依存する閾値強度では、雪崩電離現象が発生し、この閾値強度を若干超過すると、電離度は、電離度1%未満という数値から完全電離へと劇的に増大する。
【0037】
上記のように放電チャネルを生成するために、部分的ビームのパルスは重畳領域に同時に、すなわちパルス同期的となるように到達しなければならない。この点で、部分的ビームのパルスが、チャネル生成用ビームの同じパルスと異なるパルスのいずれから発生されるか、あるいは異なる放射源から発生されるかは問題ではない。
【0038】
電極に印加されるパルス高電圧は、チャネル生成用ビームのパルスに関して、電極間の放電電流パルスがその最大値に到達する前に放電チャネルが生成され、それによって電離バッファガスにより生成された放電チャネルに沿って気体絶縁破壊が発生し、電離バッファガスの中を流れる放電電流が気体放電プラズマを発生させるような方法でトリガされる。
【0039】
本発明は、放電空間の中にエネルギー密度の高い領域を、局所的に限定された気体放電プラズマを生成するためのスタート地点としてのその空間的位置と形状ならびにその時間特性に関して明確に画定された再現可能な方法で作ることを可能にする方法を示す。変換効率の改善を可能にすることに加え、本発明ではまた、パルス対パルスの安定性が向上したEUV光を提供するために、EUV光を形成するための位置の空間的安定性も高くすることができる。
【0040】
本発明を、実施形態の例と図面を参照しながら以下により詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による装置の概略図である。
【図2】ビーム成形ユニットと焦点体積を有する本発明による第一の装置の光路の一部を示す概略図である。
【図3】ビーム成形ユニットと線焦点を有する本発明による第二の装置の光路の一部を示す概略図である。
【図4】異なる直径の回転電極を有する本発明による装置の第一の実施形態を示し、aは固定または液体発光材料が電極表面に付着される場合、bは液体発光材料が液滴の連続として電極間に導入される場合である。
【図5】循環リボン型電極を有する本発明による装置の第二の実施形態を示し、aは固体発光材料がリボン型電極の一方に付着される場合、bは液体発光材料が液滴の連続として電極間に導入される場合である。
【図6】傾斜回転電極の間に線焦点を有する本発明による装置の第三の実施形態を示し、aは固体発光材料が電極表面に付着される場合、bは液体発光材料が液滴の連続として電極間に導入される場合である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
図1によれば、局所的に狭く画定される気体放電プラズマを提供するためのチャネル生成用ビーム4を生成するための装置の基本的構成は、チャネル生成用ビーム4の高エネルギーパルス放射を供給するための放射源1.1と、放射源1.1の光路側に配置され、チャネル生成用ビーム4を2つの部分的ビーム4.1、4.2に分割するためのビーム分割ユニット11と、2つの電極2の間の放電空間6において部分ビーム4.1、4.2の焦点領域(ビームウエスト)と部分的ビーム4.1、4.2のビームウエストのパルス同期方式の重畳を実現するように部分的ビーム4.1、4.2を成形するためのビーム成形ユニット13と、を備える。さらに、発光材料3を気化させるために、気化ビーム5の高エネルギーパルス放射を供給するための放射源1.2が設置される。
【0043】
部分的ビーム4.1、4.2の光路にはビーム偏向要素12が配置され、これを通じて部分的ビーム4.1、4.2は異なる光路上で電極2の間の重畳領域へと導かれる。
【0044】
チャネル生成用ビーム4の放射パルスは三角形で表され、それぞれの強度I、I1、I2は三角形の高さと表面積によって図式的に表されている。
【0045】
ビーム分割ユニット11を通過したチャネル生成用ビーム4は、強度I1の第一の部分的ビーム4.1と、強度I2の第二の部分的ビーム4.2に分割され、そこではI1=I2である。部分的ビーム4.1、4.2は、ビーム偏向要素12によって導かれ、ビーム成形ユニット13へと向けられる。チャネル生成用ビーム4の高エネルギーパルス放射が、パルス同期した状態でビーム成形ユニット3に到達する。部分的ビーム4.1、4.2はビーム成形ユニット13の動作を通じて、相互に収束するように電極2の間の放電空間6へと向けられ、それによって部分ビーム4.1、4.2の焦点(ビームウエスト)は重畳領域15に沿って重畳し、相互に貫通する。
【0046】
本発明の装置の第一の実施形態において、図2によれば、陽極2.1と陰極2.2がディスク型電極2として設置され、これらは相互に平行に方向付けられ、相互に離間される。陽極2.1の直径は、陰極2.2の直径より小さい。バッファガス7は、電極2の間の放電領域6の中に位置付けられる。
【0047】
電極2の表面に垂直に、陽極2.1の外端から陰極2.2の表面に向かう離間軸10が、電極2の中央を通って延びる対称軸(図示せず)に平行に画定される。理想的には、離間軸10は(電極間の最短距離の線として)垂直と考えるべきであるが、電極配置によって最短距離の線に沿った放射が不可能である場合、またはこれが技術的に過度に複雑である場合は、垂直からずれていてもよい。
【0048】
電極2は、制御された電源9と連絡し、電源によってパルス放電電流が制御された方法で供給される。チャネル生成用ビーム4の放射と放電電流のパルス繰り返し周波数は、放電チャネル8(破線で示す)がバッファガス7の電離によって、重畳領域15の中で離間軸10に沿って生成されてから、放電電流のパルスがその最大値に到達するように、相互に合わせて調整され、相互に関してオフセットされる。この種の電源9は、本願記載の実施形態のすべての例において設置される。
【0049】
気化用ビーム5のパルス放射は、5mJ/cmの単位面積当たりパルスエネルギーを有し、パルス幅は5nsである。
【0050】
本発明の変更された実施形態において、気化用ビーム5のパルス放射は、パルスエネルギーが5mJ/cmより大きく、パルス幅は5nsより明確に大きい範囲、好ましくは5ns〜20nsの間とすることができる。気化用ビーム5は気化されるべき発光材料3に対して、気化用ビーム5の光路のための開いた経路が提供されるのであれば、いずれの角度にも向けることができる。
【0051】
さらに、円柱レンズの形態で第一と第二のビーム成形光学系ユニット13.1と13.2からなるビーム成形ユニット13が設置される。第一と第二のビーム成形光学系ユニット13.1と13.2は、離間軸10に関して異なる側に設置され、同じように設計される。
【0052】
第一の部分的ビーム4.1の高エネルギーパルス放射は第一のビーム成形光学系ユニット13.1を通って方向付けられ、第二の部分的ビーム4.2の高エネルギー放射は第二のビーム成形光学系ユニット13.2を通って方向付けられ、それぞれの場合において、離間軸10に関して±15°(正確な縮尺で示されていない)の角度14で、陽極2.1の方向から重畳領域15へと進む。その間、部分的ビーム4.1、4.2は、その長いビームウエストが重畳領域15において相互に重なり、相互を貫通するように成形される。
【0053】
陽極2.1の直径は、陰極2.2の直径より小さくなるように構成される。したがって、集光された部分的ビーム4.1と4.2は、陽極2.1の外端付近を通過して、陰極2.2の陽極2.1に対向する面へと向かう。部分的ビーム4.1と4.2は、陽極2.1の前から陰極2.2の陽極2.1に対向する面までの重なりエリア15の中の離間軸10に沿って重なる。チャネル生成用ビーム4の高エネルギー放射パルスはパルス同期された状態でビーム成形ユニット13に到達し、ビーム成形光学系ユニット13.1と13.2は重畳領域15から等距離に配置されるため、部分的ビーム4.1、4.2の光線もまた、パルス同期された状態で重畳領域15に沿って重なり合う。第一と第二の強度I1とI2は重畳領域15の中で部分的ビーム4.1と4.2が相互に貫通する程度まで合算される。放電空間6、ビーム成形ユニット13および角度14の寸法と構成は、電極2の間の離間軸10に沿った距離と等しい長さ16に沿った第一と第二の強度I1とI2の相加効果がバッファガス7における気体絶縁破壊に必要な閾値強度を超えた後に、電極2に印加される放電電流のパルスがその最大値に到達するように選択される。
【0054】
第一の部分的ビーム4.1と第二の部分的ビーム4.2はそれぞれ、陰極2.2の表面上で終結し、そこでそれらのエネルギーは消散し、熱伝導によって消える。
【0055】
離間軸10に沿ってバッファガス7が電離することによって、バッファガス7の中に放電チャネル8が生成され、その中を通って放電チャネル8の電極2の間に電流が流れることが可能となる。
【0056】
部分的ビーム4.1、4.2のパルスがチャネルを生成するように同時に重なり合うことにより、即時的に、すなわち、(発光材料3の気化挙動に応じて)その直前、それと同時、またはその直後に、陰極2.2の表面に付着された発光材料3が気化用ビーム5によって気化される。気化用ビーム5のパルスも同様に、放電電流のパルスに関して、発光材料3の気化が完了してから放電電流が最大値に到達するようにトリガされる。
【0057】
本発明による装置の他の実施形態において、発光材料3は液滴の連続シーケンスの形態で供給することができる。
【0058】
また、部分的ビーム4.1、4.2は、また別の実施形態において異なる角度で重畳領域15へと向けることができる。
【0059】
本発明の第二の実施形態では、図3に概略的に示されるように、第一の部分的ビーム4.1と第二の部分的ビーム4.2はそれぞれ、線焦点17によって、離間軸10に沿って伸び、部分的ビーム4.1、4.2の入射方向に垂直な重畳領域15へと向けられる。
【0060】
レーザパルス幅を1ps〜5psの範囲で調節できるNd:YAGレーザが、好ましくは放射源1.1として機能する、ビームの断面は、ビーム成形ユニット13に含まれるテレスコープによって拡大され、それぞれ線焦点に成形されて、円柱レンズによって離間軸10へと向けられる。
【0061】
重畳された部分的ビーム4.1、4.2によって、離間軸10に沿って共通の線焦点17が形成される。部分的ビーム4.1、4.2は共通の線焦点17以降は異なる方向に発散し、それによって、それぞれの線焦点の重畳領域15においてのみ、バッファガス7(図示せず)の電離のために十分なエネルギービームの強度に到達し、気体絶縁破壊チャネルが形成される。
【0062】
2つの部分的ビーム4.1、4.2の強度I1とI2に関して、I1≠I2であり、I1+I2>閾値強度である。部分的ビーム4.1、4.2のチャネル生成用ビーム4の高エネルギー放射のパルスは、パルス同期した状態となるようにビーム成形ユニット13の中を伝わり、各パルスのパルス幅は1psである。
【0063】
部分的ビーム4.1、4.2は本発明によれば、異なる光路上で導かれるため、共通の線焦点17の縦方向の延長に垂直な高い空間分解能がある。離間軸10に垂直な、線焦点17の横方向の範囲は0.5mm未満である。
【0064】
放電空間6において気体絶縁破壊を発生させるための多光子電離の閾値強度は、空間的に明確に画定され、共通の線焦点17においてのみ閾値強度に到達し、それを超過する。
【0065】
図4aに示される本発明による装置の第三の変形において、図2に示される本発明による方法の実施形態が使用される。回転軸Dの周囲を回転する2つのディスク型電極2、すなわち陽極2.1と陰極2.2がある。陽極2.1の直径は陰極2.2の直径より小さい。
【0066】
チャネル生成用ビーム4は、陽極2.1の外端付近を通過するように配向され、2つの部分的ビーム4.1、4.2の形態で、ビーム成形ユニット13によって電極2の間の重畳領域15に集光される。焦点は、図2に示されるように、長いレーザウエストとして形成される。
【0067】
さらに、高エネルギーパルス放射の気化用ビーム5が、陰極2.2の表面上の重畳領域15の下部に向けられる。陰極2.2の上に位置付けられる発光材料3は気化用ビーム5によって気化され、その一方で、チャネル生成用ビーム4によって電極2の間に放電チャネル8が引き続き生成されている。
【0068】
図4bに示される電極配置は図4aに示されるものに対応するが、図4bの場合、重畳領域15の中に図3による共通の線焦点17と小滴の形態の発光材料3がある。チャネル生成用ビーム4は、電極表面にほぼ平行に横方向から放電領域15の中の離間軸10へと向けられる。
【0069】
気化用ビーム5は、それによって発光材料3の個々の小滴が気化されるように放電空間6の中へと向けられ、制御される。発光材料3の規則的供給は周知の技術によって行われる。
【0070】
小滴の直径は約100μmである。それが気化用ビーム5によって気化されると、放電電流が電極2の間で放電チャネル8に沿って流れ始める。気化された小滴が、放電電流によって加熱される。最適なEUV発光は、温度kTで3から40eVの範囲に到達する。加熱されると、小滴および、したがってEUV光発生領域は、10〜20μm/nsの速度できわめて高速に拡張する。使用する光学システムのエタンデュに応じて、発光領域の拡張が0.8mmを超えると、光学システムの開口部にシャドウイングが発生し、したがって光路に沿って放射損失が発生する。これを防止するために、加熱工程は十分に高速になるように構成される。小滴は当初、その直径が放電電流の有効直径より小さい。したがって、小滴が加熱される速度は電流密度(A/mm)に合わされる。電流密度の増大は、追加の狭い放電チャネル8を通じて正確に実現される。
【0071】
チャネル生成用ビーム4をより短い波長とより短いパルス幅で動作させれば、チャネル生成用ビーム4を小滴形状の発光材料3のための気化用ビーム5として使用できる。
【0072】
図5aは、本発明による装置の別の実施形態を示し、これは循環するリボン型電極2を有し、その表面はそれぞれの場合において、浴槽18の中を導かれる。浴槽18には液体すずが入っており、これが電極2の表面に付着する。気化用ビーム5は、電極2の表面のある領域の中の発光材料3に集光される。チャネル生成用ビーム4は、放電チャネル8が電極2の間に形成されるように向けられる。
【0073】
図5bは、発光材料3が小滴の形態である、上述のタイプの本発明による装置を示す。
【0074】
図3に示され、上述された方法の実現可能な実施形態を、電極2の構成が異なる図6aと図6bの実施形態にも適用する。
【0075】
図6aは、放電空間6の中に生成される線焦点17を示す。放電空間6は、それぞれ回転軸Dの周囲で回転する2つのディスク型電極2の円周面2.3の間に位置づけられ、これらの円周面2.3は1つの領域で相互により接近する。発光材料3は気化用ビーム5によって電極2の一方の表面上で気化され、その一方で、放電チャネル8が、チャネル生成用ビーム4の動作によって、第一の部分的ビーム4.1と第二の部分ビーム4.2の光路の方向に直行するように形成される。
【0076】
図6bは、発光材料3が液滴の形態で提供されるが、気化用ビーム5は提供されない別の実施形態を示す。発光材料3は、線焦点17を介して垂直に、規則的な液滴形状の液滴の形態で供給され、放電チャネル8が生成され、電極2の放電電圧がその最大値に近づくと、発光材料3の液滴が線焦点17に到達するようになっている。
【0077】
次に、発光材料3の気化は、共通の線焦点17において合算された部分的ビーム4.1、4.2の強度のパルスの影響によって行われ、このとき、より大きなパルス幅(ns範囲)を選択しなければならず、必要であれば、より短い波長も使用しなければならない。放電チャネル8の領域内に直接、発光材料3を気化させる結果として、電離したバッファガス7と気化した発光材料3から電極2の間に空間的および時間的に画定された放電チャネル8が生成された後に、電極2の間の放電電流がその最大値に到達し、気化した発光材料3がEUV発光気体放電プラズマに変換される。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明による方法と本発明による装置は、回転電極または稼動型リボンまたはワイヤの形状の電極を有し、ピンチ型の高密度の熱放電プラズマを使用するすべてのシステムにおいて使用できる。その応用は、EUVリソグラフィに関して、好ましくは、特に一般的に使用されるMo/Si層による交互の層状の光学系(多層光学系)の反射範囲に対応するスペクトルバンド13.5±0.135nmのEUVリソグラフィに関して行われるが、これに限定されない。
【符号の説明】
【0079】
1.1 (チャネル生成用ビームの放射の)放射源
1.2 (気化用ビームの放射の)放射源
2 電極
2.1 陽極
2.2 陰極
2.3 (電極の)円周面
3 発光材料
4 チャネル生成用ビーム
4.1 第一の部分的ビーム
4.2 第二の部分的ビーム
5 気化用ビーム
6 放電空間
7 バッファガス
8 放電チャネル
9 電源
10 離間軸
11 ビーム分割ユニット
12 ビーム偏向ユニット
13 ビーム成形ユニット
13.1 第一の光学系ユニット
13.2 第二の光学系ユニット
14 角度
15 重畳領域
16 長さ
17 共通の線焦点
18 浴槽
I 強度
I1 (第一の部分的ビーム4.1の)強度
I2 (第二の部分的ビーム4.2の)強度
D 回転軸


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極の間に位置し少なくともバッファガスを含んだ放電空間内の発光材料が、気化用ビームの高エネルギーパルス放射を照射することによって気化され、前記電極の間にパルス式に流れる放電電流によりEUV光を発生させる放電プラズマに変換される、気体放電プラズマからEUV光を発生させる方法において、
− 高エネルギーパルス放射のチャネル生成用ビーム(4)が、少なくとも2つの部分的ビーム(4.1、4.2)として供給されること、
− 前記部分的ビーム(4.1、4.2)のビーム焦点が前記電極(2)の間の離間軸(10)に沿った重畳領域(15)にてパルス同期された状態で重畳され、少なくとも前記放電空間(6)の中に存在するバッファガス(7)の電離によって前記重畳領域(15)に沿って導電放電チャネル(8)が生成されるようなやり方で、前記部分的ビーム(4.1、4.2)が成形され、集光され、前記放電空間(6)へと向けられること、および
− 前記パルス放電電流で、それぞれ、前記放電チャネル(8)が生成された後に放電電流パルスがその最大値に到達するような方法で、前記チャネル生成用ビーム(4)の高エネルギーパルス放射がトリガされること、
を特徴とする方法。
【請求項2】
前記チャネル生成用ビーム(4)は部分的ビーム(4.1、4.2)に分割され、その強度(I1、I2)は個々には気体絶縁破壊に必要な閾値強度より小さいが、前記部分的ビーム(4.1、4.2)の前記強度(I1、I2)の合算は前記閾値強度より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記発光材料(3)の気化は、前記放電チャネル(8)の生成の前に始まることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記発光材料(3)の気化は、前記放電チャネル(8)の生成と同時に始まることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記発光材料(3)の気化は、前記放電チャネル(8)の生成直後に始まることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記チャネル生成用ビーム(4)の前記部分的ビーム(4.1、4.2)は、長いビームウエストを有するように成形され、前記電極(2)の間に延びる前記離間軸(10)に関してそれぞれ、大きくても15°の鋭角(14)で向けられ、重畳されて、前記重畳領域(15)が前記離間軸(10)に沿って形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記部分的ビーム(4.1、4.2)は、それぞれ、前記電極(2)の間の選択された離間軸(10)に沿った重畳領域(15)の中に線焦点で集光、重畳されて、共通の線焦点(17)が前記離間軸(10)に沿って形成されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記気化用ビーム(5)の高エネルギー放射はナノ秒範囲のパルス幅で使用され、前記チャネル生成用ビーム(4)の放射はピコ秒範囲またはそれ未満のパルス幅で使用されることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
放電空間内に設けられた電極と、高エネルギーパルス照射の気化用ビームを供給するための放射源を有する、気体放電プラズマからEUV光を発生させる装置において、
− チャネル生成用ビーム(4)の高エネルギーパルス放射を供給するために少なくとも1つの別の放射源(1.1)が設けられること、
− 前記チャネル生成用ビーム(4)の光路の中に、前記チャネル生成用ビーム(4)を部分的ビーム(4.1、4.2)に分割するための、少なくとも1つのビーム分割ユニット(11)が配置されること、
− 前記それぞれの部分的ビーム(4.1、4.2)を成形し、前記放電空間(6)の中の前記電極(2)の間の重畳領域(15)に沿って前記2つの部分的ビーム(4.1、4.2)のビームウエストを集光してパルス同期した状態で重畳させることにより、少なくとも前記放電空間(6)の中に存在するバッファガス(7)の電離の結果として前記重畳領域(15)に沿って導電放電チャネル(8)を生成するために、少なくとも1つのビーム成形ユニット(13)が設けられること、および
− 前記電極(2)に印加されるパルス放電電流で前記チャネル生成用ビーム(4)の高エネルギーパルス放射を同期させるための手段が、それぞれ、前記放電チャネル(8)が生成された後に、放電電流パルスがその最大値に到達するように、配置されること、
を特徴とする装置。
【請求項10】
前記チャネル生成用ビーム(4)は、部分的ビーム(4.1、4.2)として生成され、その強度(I1、I2)は個々には気体絶縁破壊に必要な閾値強度より小さいが、前記部分的ビーム(4.1、4.2)の前記強度(I1、I2)の合算は前記閾値強度より大きいことを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記ビーム成形ユニット(13)は、前記部分的ビーム(4.1、4.2)が前記電極(2)の間に延びる離間軸(10)へ向けられるように構成され、前記重畳領域(15)は、前記部分的ビーム(4.1、4.2)の前記離間軸(10)に沿って形成されることを特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記ビーム成形ユニット(13)は、前記部分的ビームがそれぞれ線焦点を有し、前記重畳領域(15)の中で、前記離間軸(10)に沿った共通の線焦点(17)に重畳されることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ビーム成形ユニット(13)は、前記部分的ビーム(4.1、4.2)が長いビームウエストを持つように形成され、それぞれ、前記離間軸(10)に関して最大15°の鋭角(14)で前記離間軸(10)に沿って重畳されるように構成されることを特徴とする、請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記電極(2)は、相互に平行に方向付けられ、離間されたディスク型電極(2)であり、陽極(2.1)として機能する電極(2)の直径は陰極(2.2)として機能する電極(2)より小さく、前記チャネル生成用ビーム(4)は、前記陽極(2.1)の外端付近を通過して、前記陰極(2.2)の方向に方向付けられ、ビーム成形ユニット(13)によって、前記電極(2)の間の前記重畳領域(15)の中に前記2つの部分的ビーム(4.1、4.2)の形態で焦点が結ばれ、前記焦点は長いレーザウエストとして形成されることを特徴とする、請求項9〜11、13または14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記電極(2)は、相互に平行に方向付けられ、離間された循環するリボン型電極(2)であり、その表面の領域はそれぞれ、液体発光材料(3)の入った浴槽(18)の中を導かれ、前記チャネル生成用ビーム(4)は、陽極(2.1)として機能する電極(2)の付近を通過するように、前記離間軸(10)に沿って前記陰極(2.2)へ向けられることを特徴とする、請求項9〜11、13または14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記電極(2)は、それぞれ、その周表面(2.3)が相互により近い領域にて、回転軸(D)の周囲で回転する2つのディスク型電極(2)であり、前記部分的ビーム(4.1、4.2)は、前記電極(2)の間の前記離間軸(10)に沿って共通の前記線焦点(17)で重畳されることを特徴とする、請求項9〜12または14のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記発光材料(3)は、前記陰極(2.2)の陽極(2.1)と対向する表面上で、前記空間軸(10)の基底部周辺の少なくとも1つの表面領域に供給されることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記発光材料(3)は、その進行方向が前記離間軸(10)と交差する液滴の連続として、前記電極(2)の間に液滴の形態で供給されることを特徴とする、請求項14〜16のいずれか一項に記載の装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−79693(P2012−79693A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−210468(P2011−210468)
【出願日】平成23年9月27日(2011.9.27)
【出願人】(502369126)イクストリーメ テクノロジース ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (37)
【Fターム(参考)】