説明

水中冷却水温維持装置

【課題】急速冷却手段をもって、短時間冷却を可能とし、また空気との接触による酸化を防止することによって、各種の生鮮食品及び食材の鮮度を保持する氷温保存方法ならびに氷温保存装置の提供。
【解決手段】0℃に冷却したエチルアルコール添加不凍水6の水中で、魚等は裸でも良く、又、真空包装7、或は軟弱形状の食品1は不活性ガス封入容器包装の状態で冷却する。冷却後も0℃水中保管、あるいは冷却空気中保管でも酸素遮断包装で水分蒸散を防止し、超音波水中波動5で食品外部と芯部を可能な限り同時に冷却して食品組成鮮度を維持し、分単位冷却とサーミスタ制御で1℃誤差で冷却水温を維持する、食品の水中冷却鮮度維持法とその装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
国内外の全ての生鮮食品の流通過程で、業界に冷蔵庫が誕生した段階から現在に至るまで、変わらぬ低温冷蔵鮮度維持加工保存に関する分野であり、そのほか一連の機能性不可による、大型小型の魚類、大型小型の動物肉塊類、調理前後の各種穀物類、各種果実類、野菜類、和菓子及び生菓子類、其の他、乾燥物以外の、食品の鮮度維持に関する分野である。
【背景技術】
【0002】
本発明は、国際的或は国内的にも、生鮮食品の流通が拡大する中で、鮮度維持法として周知の事実である各種の冷蔵庫或は冷温庫による庫内空気を温度調節によって低温化し、冷気保管で生鮮食品の鮮度を維持しようとしている事は大昔からの周知の事実である。
【0003】
しかし、庫内の冷気の気中相対湿度は極端に低下し、乾燥冷気となっている事も、家庭の主婦にいたる迄の万人の常識である。
【0004】
このような乾燥冷気の低温庫内に、鮮度品質保持目的で、生鮮食品を格納して鰤や鮪の様な大型魚類を始め、動物大塊肉等を格納し、大型、及び小形状の生鮮食品迄、10時間以上かけて、温度低下処理をしているのが現状である。
【0005】
家庭の4℃前後の冷蔵庫に野菜を含めた生鮮食品を格納すれば、時間経過と共に表面は乾燥状態になり、同時にその内部水分は、自然の原理によって水分は乾燥部位に移動して含水率の平均化で動植物の場合には組織細胞の劣化が起きて品質低下となる。
【0006】
仮に、家庭で良く行われる乾燥防止法での樹脂フイルムラップで冷蔵保管しても、真空包装フイルムでない限り、超薄厚ラップフイルムでは水分蒸散防止は不可能であり、鮮度維持にはつながらない。
【0007】
又、0℃前後の冷温庫のなかで10時間以上、大型食品の場合は24時間以上掛かる冷温処理で、長時間の外部と芯部との温度差継続もさる事ながら、芯部温度が0℃になる迄の外部と内部の組織変化も問題で、極論すれば芯部生鮮度合いは10時間或は24時間、大気放置と大差ない。
【0008】
言い換えれば、従来の鮮度維持法は、0℃に移行する段階の水分蒸散及び外部と芯部の温度差継続組織変化、更に、温度感知センサ−による制御誤差が+−5℃と言う大きさによる冷温庫内気中温度差も、大きな問題であるが陰に隠れており、生鮮食品の加工前と加工後の鮮度比較論議がなく、単に0℃前後に長時間かけて低温化した生鮮食品の、又、それ以後の鮮度劣化が論議されていない。
【0009】
昔から、生鮮野菜類は、冬期の雪下保存で鮮度維持を行い、魚類はせいろ箱に破砕氷で0℃を保っていたが、現代の冷気中での保冷保管の様な乾燥弊害は、昔は起き得ない事からも、現代技術の片手落ちが指摘されても致し方ない。
【0010】
【特許文献1】
【非特許文献1】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
以下に、個条書きで、現状の課題を列挙する。
【0012】
1、鮮度維持に使用される氷温と言う言葉は大昔からの周知の言葉であるが、或る社は、 氷温と言う二文字を登録商標として認可を受けていると言う理由で、社団法人氷温協会 と言うものを作り、協会加盟以外の社が、機能説明内容に氷温と言う言葉の使用を禁止 しているやに聞くが、全く論外である。
2、鮮度維持において、漁獲類装填の木製又は発泡スチロ−ルせいろ箱の魚類の上を砕氷 で覆い、氷温付近迄温度を下げると同時に、砕氷の解氷水で加湿していたが、現代では 空気冷却器で冷風を冷温庫内に吹き込み、0℃前後に食品類自体の温度を低下させて、 鮮度維持をはかっていると言うが、庫内相対湿度は低下し、乾燥空気となっており、必 然的に食品保有水分は蒸散し、品質劣化は家庭の主婦でも周知の事実である。
3、冷気による、0℃前後の氷温に食品類自体の温度を低下させるには、高価な大型鮪や 鰤は、否、小型の食品でも、12時間以上、物によっては24時間以上の冷却完了時間 を要して経営的エネルギ−経費ロスと共に、商機の逸脱にもつながる。
4、食品の冷却に使用される冷却器の温度コントロ−ルには、従来機器では知るかぎりの 100%が、膨張係数の異なる2種金属接合のバイメタル温度関知方式を採っており、 この機械的感知機による誤差は+−5℃前後の誤差が周知に事実でもあり、凍結寸前の 限界温度での氷温でセッティングされて10時間以上、或は24時間以上の経過時間内 には、時には凍結限界温度を越えて凍結状態で、しかも長時間経過での低温凍結では氷 結晶の肥大化にもつながり、組織瑕疵状態の繰り返しで、品質劣化が生じる。
5、同時に、氷温でセッティングされて長時間経過の過程で、時には仮に0℃維持の筈が バイメタル温度関知方式の為に+05℃前後迄上昇する事もあり、組織の劣化は逃れら れない現実にあり、知識に浅い流通業者、及び最終消費者への影響は中小さくない。
6、最も大きな課題は、諸悪の根源と言わざるを得ない長時間処理にあるが、これは、消 費者に至る迄、従来からの長い年月にわたる先入観から疑問視されずに今日迄経過した もので、遮断性、断熱性の空気を利用する事の矛盾性に疑問符がつかなかった事の為の 問題であるが為で、前日から或はそれ以前からの予定量の冷却処理で、当日での過不足 発生には、有形無形の企業経営的ロス発生が、長年にわたって継続している。
7、地上の菌類は、0℃前後では活動が鈍ることは周知鋸とであるが、温度制御誤差範囲 の+5℃にもなれば、低温発酵鮮度低下は周知の事実で、ましてやバイメタルによる温 度制御の稼働誤差は+−5℃前後の誤差がある事も承知の上で、0℃に冷却とは言って も、−5℃乃至+5℃の域の影響を受けて織り、品質低下と安全衛生面的にも大きな問 題がある。
8、高級鮪の場合に、氷温加工温度保持での煮焼き調理食用限界は数日であり、生食的性 格の鮪や其の他の魚類の刺し身や寿司ネタの場合は、従来の気中冷却保管では、温度維 持が+−5℃も有る中での現状の冷温保管では、1日乃至2日を生食限界日数とするの が常識的な安全性を加味した消費者保護の日数であろう。
9、食品産業機器を含めて、冷凍、解凍、鮮度維持温度保管、等々の種々設備機器がある が、その全てが単独目的のみに製作設計されており、その応用と言うよりも、食品が持 つ共通的な処理目的の前後にある連結プロセスへの、併合的多用途機能性に欠けている 。
10、電力消費%削減義務が国民の義務であるかぎり、冷水槽(1)の断熱構造もさる事 ながら、地球上の全ての回転機器稼働を利用して、自家発電機を結続回転して発電をす べきであるが、現状の回転機器の全ての機器分野では、この様な環境省エネルギ−対応 機種は全く無い。
【問題を解決するための手段】
【0013】
わかり易く、前項の、本発明が解決しようとする課題の項目に従って説明する。
【0014】
(1)は氷温と言う言葉の問題点であるが、本発明の機能説明には、敢えて、氷温と言う文言は極力避け、凍結寸前限界温度と言う文言を使用したが、文章でやむを得ない場合には、敢えて氷温の二文字を使用した。
【0015】
(2)は、大昔からの海産物取扱業者の常識である、せいろ箱に漁獲類を装填し、その上に砕氷を投げこむ事で、漁獲物を氷温に下げた上に、砕氷解氷水で漁獲物の低温乾燥を防ぐ機能効果をも果たしているが、これを全ての食品の鮮度維持に応用し、食品は裸又は真空包装で、凍結寸前限界温度の0℃に冷却した水中で食品の温度を氷温に移行させた。
【0016】
(3)は、可能な限り短時間で食品を冷却するには、断熱性、或は遮断性の空気媒体を回避して、熱伝導性の水を使用し、裸で水中処理不能な食品は真空包装、又は酸素遮断で窒素ガス等の不活性ガス封入の、極力空間排除容器に装填して、水中で急速に冷却処理をした。
【0017】
(4)は、凍結寸前限界温度では、微妙な温度コントロ−ルが必要であり、電気的サ−ミスタ制御で、不凍清水温度を0℃に設定して、+−1℃未満の誤差で指定温度維持をはかった事から、従来のような制御温度感知制御誤差幅での凍結、或は高温移行による鮮度劣化を皆無にして、凍結寸前温度設定での、食品の凍結による凍結氷結晶肥大による組織損傷や、+5℃前後への移行による低温発酵もない。
【0018】
(5)は、サ−ミスタ制御によって温度差制御可能な巾は、制御リレ−機能を考えれば0.25℃であり、それ以下の温度差制御では、絶えず変化する温度コントロ−ルで電気的信号リレ−の接点連続着脱現象が起きる事から、安全の為に1℃温度差の制御にしたが、設定温度誤差+−1℃では、食品凍結或は温度上昇による鮮度劣化や雑菌繁殖、内部発酵の危険性は全くない。
【0019】
(6)は、熱伝導性の水中処理と同時に、超音波水中波動をも行って、食品の外部と芯部への熱伝導を均等に速やかに伝播させ、分単位での外角部と芯部の冷却を可能な限り同時に速やかに、従来の食品内外温度差の長時間存続から、分単位へ移行し、従来と比較すれば瞬間的とも言える短時分冷却処理を可能にして、前日からの予定量冷却による当日の量過剰を無くし、量不足の場合にはすぐ追加冷却処理も可能となり、有形無形の経営ロスを解消した。
【0020】
(7)は、冷却制御誤差範囲を+−1℃に押さえている事から、雑菌類の繁殖の危険性はない。
【0021】
(8)は、生食魚類の保管限界はほぼ1日である事は、気中冷気保管の場合は特に乾燥劣化を含めて長時間処理から周知の事実であり、家庭主婦が2日も3日も前の冷気保存生魚を、刺し身では絶対に食しない事も常識であるが、凍結寸前限界温度の0℃、+−1℃の、常に変わらない水温中での保管は、2日も3日も保存しても、食品(1)組織の劣化は無いが、1週間も2週間もの鮮度維持は、安全の為に、冷凍保管が望ましい。
【0022】
(9)は、機器販売量を増やす目的かも知れないが、従来機種は1機種1機能の機器ばかりであり、環境保全的省エネルギ−からも、多用途性機器が望ましく、その意味での本発明の多用途種類は、帆発明の水中冷却0℃鮮度維持、▲2▼水中保管0℃鮮度維持保管、▲3▼滅菌鮮度維持保管、▲4▼食品外部付着物超音波洗浄、▲5▼最も有効性が高い冷凍加工食品の鮮度維持急速冷温解凍、▲6▼解凍後の水中冷温鮮度維持保管、▲7▼冷凍食品鮮度品質確認の急速冷温解凍鮮度再現確認、と同時に、食品の鮮度維持に欠かせない外部付菌類の滅菌、▲8▼処理水冷却装置の高冷却能力機設置では、エチルアルコ−ルの添加増量%調整での水中波動急速冷凍加工、冷水槽(12)の断熱構造処理槽(13)が二重間隙積層壁真空断熱方式野場合には、▲9▼液体窒素充填による超低温瞬間冷凍加工機ともなり、1機9用途の特徴を有するものである。
【0023】
(10)は、昨今の二酸化炭素排出量の50%削減世界に公約のわが国で、雨天無風の自然環境対象の如何なる計算をしても採算が採れない太陽光及び風力自家発電装置を政策的補助で設置する事も良いが、それに加えて、地球上の全ての回転駆動伝導機器、或は機器駆動流動素材である管内水流、管内圧縮空気、或は油圧機器等々を利用すれば、二酸化炭素削減の一端を担える筈の既存動力利用自家発電を、本発明の処理水冷却機のコンプレッサ−駆動電動機に結続し、発電モ−タ−のローター回転だけの軽ロ−ドで、冷却装置の稼働毎に発電して蓄電する迄の機能を装着した。
【発明の効果】
【0024】
本発明により、実験結果により、下記の効果が判明した。
【0025】
真っ先に述べなければならない効果は、従来方式の冷気による気中処理による全ての欠点が回避された事である。
【0026】
先ず最初に、従来方式の気中冷温乾燥空気による食品冷却は、長時間に渡って冷却する為に起きる外部乾燥での品質劣化が、本発明の水中処理により冷却食品の外部を含めて一切乾燥劣化が無く、食品芯部の水分移動による品質低下が完全に回避された。
【0027】
従来方式の熱遮断性の冷却空気の気中処理と比べて、熱伝導性の水中処理で、時間単位の冷却処理時間から、分単位への短時分処理が可能となり、品質劣化、エネルギ−ロス、及び商機ロスが回避された。
【0028】
従来方式の氷温冷却空気の気中温度制御がバイメタル制御の+−5℃前後の制御誤差から、電気的サ−ミスタ制御で、+−1℃の誤差範囲制御で、冷凍加工域突入、或はプラス温度による鮮度劣化が皆無となった。
【0029】
従来方式の冷気空気中での処理中酸化劣化が、水中冷却処理で、真空包装処理等をも含めて、酸化劣化が皆無となり、冷却処理後の保存管理でも、酸化劣化が防止され、気中浮遊雑菌の付着も防止された。
【0030】
従来方式の乾燥冷気中での冷却処理では不可能であった、食品外部付着物の水中超音波洗浄効果によって鮮度維持が向上した。
【0031】
本発明の、食品の凍結前限界温度水中鮮度維持加工と共に、冷温加工後の水中冷温保存、機器機能はその儘で、冷凍食品の超音波水中波動冷温急速解凍機、解凍後の冷水水中保存、鮮度維持可能温度での付着物洗浄機、全水中処理過程でのエチルアルコ−ル添加と中波動で滅菌効果、エチルアルコ−ル量調整と処理水冷却機の性能向上では超音波水中波動急速冷凍機、冷凍食品の急速低温鮮度維持解凍で冷凍時完了の商品鮮度確認、断熱構造処理槽が二重壁真空断熱処理槽の場合には液体窒素装填の超低温瞬間冷凍化工機にもなり、本発明を含めた機能は多々保持している。
【0032】
発電機の装着で、稼働毎に自家発電機能も持ち、蓄電する事によって、機器照明を含めた省エネルギ−に貢献する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
本発明を実施する機構的には、冷水槽(12)は、断熱構造とし、断熱機能にすぐれた種々の断熱材を使用するが、冷水槽(12)の外側に、商品として化粧板等の装着をすることも良いが、そのコストとの兼ね合いで、壁面及び底面を二層構造で真空断熱の断熱構造処理槽(13)も可能である。
【0034】
冷水槽(12)内には、空気よりも熱伝導性が遥かに高い清水を使い、衛生的にも害がないエチルアルコ−ルを添加して、エチルアルコ−ル添加不凍水(6)として、不凍清水(10)を構成する。
【0035】
食品(1)を不凍清水(10)内で凍結寸前限界温度(4)の0℃に冷却する為には、食品(1)によっては、魚の様に裸で冷却しても良い物もあるがが、冷却後、従来の気中冷温保管の場合には、乾燥或は気中酸化防止の為に、形状崩壊が無い食品(1)の場合は真空包装(7)、軟弱形状の和菓子の様な場合には、食品外形との間隙が少ない形状成型の窒素ガス等の不活性ガス封入容器包装(8)で包装して冷却処理をする。
【0036】
通常は、不凍清水(10)の冷却の為に、処理水冷却装置(14)によって0℃に冷却するが、家庭用小型の場合、或は業務用でも緊急の場合には、清水氷塊、又は海水氷塊を投入して、氷塊投入冷却水(15)として使用することも可能であり、この場合、清水氷塊投入の場合には0℃近くまで、海水氷塊投入の場合には−1℃前後迄冷却出来るが、海水氷塊の場合は投入する海水氷塊量と不凍清水(10)の割合によっては、塩水による食品の含有水分を流出させる事も有るので要注意である。
【0037】
不凍清水(10)の冷却温度は、0℃前後迄冷却するが、この為のエチルアルコ−ルの添加量は、清水容量に対してして5%の添加で十分であり、エチルアルコ−ル添加不凍水(6)の機能は、滅菌作用も有り、同時に超音波振動子(11)の寿命は、純水よりもエチルアルコ−ル添加水の方が長持ちすることも判明した。
【0038】
超音波振動子(11)から発振される一定波長帯の周波数は、周波数帯が高くなればなるほど水中振動エネルギ−の熱変換率が高くなる事もあり、実験繰り返しによって本発明では120KHzの、波長帯の比較的低い周波数帯を使用して水中振動エネルギ−の熱変換からの温度上昇数値を図ったが、1KW出力で、不凍清水100l、5分継続で1℃前後の温度上昇が認められたが、ちなみに電子レンジ加熱では気中放射とは言え、2.45GHzと高くそれに比較すれば逆算不能なぐらいに低い周波数帯である。
【0039】
不凍清水(10)を0℃に冷却する場合の水温関知センサ−(16)は、従来各機器では、価格の安さから制御誤差+−5℃前後のバイメタルによるサ−モスタット温度感知機で制御している機器が100%であり、しかも殆どが国外調達品で、制御誤差が+−5℃前後の制御では、温度最上昇では+5℃前後に、温度最下降では−5℃前後にも成りかねないので、本発明では、サ−ミスタ制御温度感知センサ−(17)を装着して+−1℃の温度誤差コントロ−ルとした。
【0040】
超音波振動子(11)の装着は、冷水槽(12)の槽底面に装着を標準とするが、投入される食品(1)の種類形状、及び数量によっては、槽壁面(18)及び槽蓋水中部位(19)のどちらかに、或は全部にも装着することがある。
【0041】
冷水槽(12)が二重間隙積層壁真空断熱で超音波振動子(11)が壁面貫通装着不能な場合や、既存水槽を冷水槽(12)として利用する場合、或は食品野状況によっては超音波水中波動(5)の水中進行方向性を替える事が出来るように、超音波発振子(11)を独立の水密箱に装填して、冷水槽(12)内の槽底面や壁面に固着或は投げこみ設置での使用法も必要に応じて行った。
【0042】
超音波振動子(11)から発振される超音波周波数帯は、水中波動エネルギ−の熱変換温度が食品組織に影響を与えない水中波動エネルギ−変換熱、つまり5分稼働で1℃の変換熱温度の周波数帯を選択したが、本発明を、その他の用途にも併用する場合の周波数帯は、最高2000KHz前後の波長帯エネルギ−熱変換熱が組織に影響を与えない範囲である事が確認されたが、それ以上の周波数帯は今後継続試験確認を行う。
【0043】
本発明の超音波振動子(11)から発振される波長帯の選択条件は、0℃の水温が常時保持された不凍清水(10)の水中で、水中波動による微細振動の受波は、食品(1)の外部が最も強く、次第に減衰して芯に伝播するが、0℃の水温も食品(1)の外部が最も冷却されて芯部は食品(1)素材その物の厚みで冷却温度伝播が遅れるが、超音波水中波動エネルギ−変換熱を最大で受けるのは外部であり、仮に0℃の水温がサーミスター制御温度感知センサ−(17)の感知誤差の範囲である+−1℃が低温度側になっても−1℃に、高温度誤差でも+1℃で水中波動エネルギ−の熱変換で食品の凍結、或は水中保管の場合と真空包装(7)、及び不活性ガス封入容器包装(8)の場合の、酸化低温発酵の危険性も低い。
【0044】
超音波振動子(11)から発振する波長帯の標準は、水量100lステンレス容器に、水深350mmで、周波数120KHz,公称出力1KW、水温0℃、周波数振動による水中エネルギ−熱変換温度上昇1℃/5分稼働後、処理水冷却装置は周波数振動水中エネルギ−熱変換温度上昇が1℃/5分の熱量と投入する常温食品の温度差を冷却するに十分な冷却能力が有れば良いとした。
【0045】
超音波振動子(11)の冷水槽(12)内の装着場所は、標準的には槽底面からの水中発振とするが、槽壁面(18)、或は槽蓋水中部位面(19)の単独面或は全面にも装着して、大型食品の場合には使用する事もある。
【0046】
又、本発明が、多用途性機能を有する事から、25KHz,40KHz,80KHz,120KHz,170KHz,500KHz,1000KHz,1500KHz,2000KHz,の各前後の波長帯の周波数を使用することもあるが、各周波数帯の超音波水中波動(5)のエネルギ−変換熱が異なるので、辺感熱吸収可能な処理水冷却装置(14)装着で、0℃を維持する。
【0047】
本発明用目的用途以外にも、そのままの機能で冷凍食品水中解凍処理が出来、エチルアルコ−ル添加量を増加して不凍清水(10)の氷点を低下させればそのままで食品水中冷凍加工に、食品外部水中洗浄鮮度維持、食品外部付着菌類水中滅菌処理、或はその他の用途で、目的処理時間との関係で、水中波動食品芯部到達周波数、或は外部洗浄波動効果等に適した不凍水温の変更等で、周囲環境条件に最も適した周波数帯を発振させれば、食品(1)のグロ−バルな流通業界で、唯一の多用途処理機となっている。
【0048】
冷水槽(12)の不凍清水(10)中に、超音波振動子(11)から発振する水中波動は、直進性と波動エネルギ−の一点集中性があることから、水中波動分散網(25)によって水中で分散を図っているが、より以上の効果を出す為と、冷水槽(12)内の食品(1)周囲に水温は物理的に食品に周囲冷熱を奪われる事から、槽内温度均一化で、槽内水攪拌ポンプ(20)を装着し、冷水槽(12)内の不凍清水(10)の吸引吐出稼働攪拌温度均一化も図った。
【0049】
超音波振動子(11)から発振する周波数帯の全てが水中波動直進性をもっいる為に、BRANSON社のように、振動子からの波動を拡散して水中拡散する目的で、ラッパ管振動拡散ガイド(21)を装着した超音波振動子(11)ユニットも使用するが、コストとの関係もあり、単体直進性の超音波振動子(11)をも使用したが、この場合には水中発振された直進性の水中波動を、静止状態の食品(1)が、一点集中して波動を受けないように水中回転網籠(22)の中で、水中回転駆動されながら受波するか、又は水中を潜行するSUS網コンベアーチェーン(23)で一定時間潜行移動する方式をも採ったが、浮力が強い食物(1)の場合は、水中回転網籠(22)は内部仕切り壁を、SUS網コンベアーチエーン(23)の場合は槽蓋水中部位面(19)に設置した上部SUS網コンベア−チェ−ン(24)によって、上下連動して動くコンベア−で水中処理を行った。
【0050】
又、冷水槽(12)に、水中回転網籠(22)及び上下部位のSUS網コンベアーチェーンも装着されず、食品(1)を冷水槽(12)の、0℃に冷却された不凍清水(10)内に投入する場合には、冷水槽(12)内面の超音波振動子(11)から約20mmの間隙を持たせて装着されている水中波動分散網(25)上で、槽内食品加工網籠(26)内に食品(1)を装填して、一点集中水中波動の受波を防止する。
【0051】
冷水槽(12)内の不凍清水(10)は、エチルアルコ−ル添加不凍水(6)であることから菌類の繁殖防止或は滅菌機能もあるが、同時に超音波水中波動でも滅菌効果がある様にも言われているが未確認であり、エチルアルコ−ル添加量の関係で滅菌効果をより以上要求する場合には、水中紫外線滅菌灯(27)を不凍清水(10)の冷却循環ラインの適当な水中場所に設置する。
【0052】
最後に、本発明が、電動回転機器を保有する機器類である事から、処理水冷却装置(14)の冷媒圧縮機駆動モ−タ−と連動する自家発電装置(28)を設置し、僅かでも、地球環境保全の為の省電力面から貢献し、本発明全ての電気的種々の制御は、電気制御盤(29)によってコントロールされる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】超音波水中波動鮮度維持装置の全体装置断面図、一部斜視図である。
【図2】水中回転網籠が設置された、超音波水中波動鮮度維持装置の全体装置断面図、一部斜視図である。
【図3】水中コンベアーチェーンが設置された、超音波水中波動鮮度維持装置の全体装置断面図、一部斜視図である。
【図4】氷塊投入冷却水の、超音波水中波動鮮度維持装置の全体装置断面図、一部斜視図である。
【図5】超音波水中波動鮮度維持装置の、冷水槽内に、ラッパ管波動拡散ガイド付き、及び通常直進性の、槽内投げこみ式超音波振動子を装着した、全体装置断面図である。
【図6】不活性ガス封入容器包装の3連パック上視平面図である。
【図7】不活性ガス封入容器包装の3連パック上視平面図のA−A断面図である。
【図8】不活性ガス封入容器包装の3連パックの食品装填時の断面図である。
【図9】不活性ガス封入容器包装の3連パックの食品装填後の断面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 食品
2 熱遮断性空気媒体
3 熱伝導性液体媒体
4 凍結寸前限界温度
5 超音波水中波動
6 エチルアルコ−ル添加不凍水
7 真空包装
8 不活性ガス封入容器包装
9 安全薬品添加不凍水
10 不凍清水
11 超音波振動子
12 冷水槽
13 断熱構造処理槽
14 処理水冷却装置
15 氷塊投入冷却水
16 水温感知センサ−
17 サーミスター制御温度感知センサー
18 槽壁面
19 槽蓋水中部位面
20 槽内水攪拌ポンプ
21 ラッパ管波動拡散ガイド
22 水中回転網籠
23 SUS網コンベアーチェーン
24 上部SUS網コンベアーチェーン
25 水中波動分散網
26 槽内食品加工網籠
27 水中紫外線滅菌灯
28 自家発電装置
29 電気制御盤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品(1)とは、大型小型の魚類、大型小型の動物肉塊類、調理前後の各種穀物類、各種果実類、野菜類、和菓子及び生菓子類、其の他、乾燥物以外の食品類を言う。
本発明の大きな特徴は、従来の熱遮断性冷却乾燥空気媒体(2)の中で、バイメタル温度感知センサ−制御誤差が5℃前後もある中で、長時間掛けて氷温移行処理し、尚且、処理後も同様の周囲環境雰囲気での品質劣化促進での長時間保管という大きな欠点を回避して、熱伝導液体媒体(3)の水中で、食品(1)を急速に凍結寸前限界温度(4)の0℃前後に設定して、温度感知制御誤差を1℃範囲内で、急速冷却移行処理を行い、食品(1)の極限迄の鮮度と品質維持をはかり、冷温移行完了後においても、必要に応じては0℃水中で温度制御誤差+−1℃の範囲で、継続保管鮮度維持をも可能にする物である。 食品(1)の殆どは、含有水分の氷結温度が異なるが、含有混入物質成分の種類によって種々差があり、−2℃から−5℃前後、或はそれ以下の氷結温度もあり得る事は周知の事実である。
食品(1)の鮮度劣化促進の気中遊泳菌、付着菌、含有水分による低温発酵の鮮度維持疎外要因を無能化する為に、夫々異なる凍結寸前限界温度(4)に影響を与えない0℃の温度設定で、従来の相対湿度低下による乾燥雰囲気での長時間処理である熱遮断性空気媒体(2)使用による品質低下を回避して、熱伝導率が大きい熱伝導液体媒体(3)の水中で、超音波水中波動(5)の波動エネルギ−熱変換率が小さい波長帯の利用により、食品外部の急速冷却を遅らせて食品芯部迄の冷却到達を可能な限り時間差を縮小し、分単位の短時分で食品の内外同時に低温移行をはかり、食品含有成分の温度差劣化を回避して品質維持を図るものである。
熱伝導液体媒体(3)の温度は、各種の食品(1)の凍結寸前限界温度(4)を考慮した低温で無ければならない為に、温度感知制御誤差1℃を考慮して、エチルアルコ−ル添加不凍水(6)の維持温度を0℃と言う温度から、その温度帯での不凍清水(10)維持でなければならず、可能な限り人体影響可能性薬品類は排除し、食品の水中加工処理と言う安全性から、30年或はそれ以前からの周知の事実である代表的なエチルアルコ−ル添加不凍水(6)を使用する。
食品(1)の水中冷却処理には、魚類専門処理等での場合では裸魚で水中処理可能な場合もあるが、水中冷却と共に、冷却完了後そのまま水中冷却保存と言う事もあり、又、従来既存の冷気庫内で気中保管をする事も考慮して、酸素遮断と冷気乾燥空気による水分蒸散劣化防止で真空包装(7)を、又は、真空包装による形状崩壊する軟弱形状食品等では商品価値的形状維持での冷却は、不活性ガス封入容器包装(8)に装填しての冷却処理法もある。
真空包装(7)の食品及び不活性ガス封入容器包装(8)装填の食品の場合には、エチルアルコ−ル添加不凍水(6)以外で衛生上と環境保全上で、安全薬品添加不凍水(9)の使用も可能である。
しかし、単に低温化した不凍清水(10)と言う事だけでは、鮮度と品質維持に効果が薄く、凍結寸前前限界温度(4)の水中で、食品(1)自体の組織温度伝播による外部から芯部迄の温度伝達能力には食品毎に格差があり、食品(1)の物性と大きさ及び形態によっては、外部と芯部との温度差存在時間が長く、従来の気中処理の10時間以上よりも遥かに短い分単位とは言え、凍結寸前限界温度(4)の水中で、超音波水中波動(5)の波動エネルギ−の熱変換により、食品(1)外部の凍結寸前限界温度(4)到達を遅らせ、芯部と外部の冷却を、可能な限り時間差を少なくして、組織内の成分温度差変異を回避して、品質保持をはかる。
熱伝導液体媒体(3)のエチルアルコ−ル添加不凍水(6)を0℃前後での不凍液化するには、清水にエチルアルコ−ルを容量比で5%以下の添加で不凍清水(10)が作成される。
0℃の熱伝導液体媒体(3)である不凍清水(10)の水中に、超音波振動子(11)による一定波長帯の超音波水中波動(5)を躍起させて、0℃の水中で食品(1)が受波する。
不凍清水(10)の水中で超音波水中波動(5)の発振周波数帯が高ければ高い程、振動エネルギ−熱変換率が大きくなるが、200KHz以下の超音波波長帯の振動エネルギ−熱変換は、公称出力1KWでも、5分間に約1℃前後の温度が上昇する実験結果から、不凍清水(10)温度を0℃維持能力がある冷却装置とした物であり、超音波水中波動(5)の発振周波数帯が高くなれば熱変換率も大きくなり、不凍清水(10)の温度上昇を阻止するだけ不凍清水設定温度維持冷却能力があれば良く、冷却機能的には装置機器の冷却能力で、周波数帯は種々変えられる。
次に、その装置の機構について述べる
冷水槽(12)は断熱構造とするが、槽外部断熱材装着、時には二重間隙積層壁真空断熱で、外気と熱遮断の断熱構造処理槽(13)とする事もある。
冷水槽(12)内には、熱伝導性が高いエチルアルコ−ル添加不凍水(6)が不凍清水(10)として一定量装填される。
不凍清水(10)は、裸又は真空包装(7)、或は不活性ガス封入容器包装(8)装填の食品(1)の水中急速冷却処理の為に処理水冷却装置(14)を併設するが、緊急稼働時或は家庭用等の小型機種では、氷塊或は海水氷塊を投入して氷塊投入冷却水(15)として、0℃前後に冷却が可能である。
不凍清水(10)は、滅菌作用付加をも考慮して、処理水容量比率で5%前後のエチルアルコ−ルを添加して0℃前後に維持するが、0℃設定での冷却には、エチルアルコ−ル添加する必要が無いと思うが、温度制御誤差による+−1℃の範囲で、−1℃に移行した段階を含めて、滅菌作用をも考慮したもので、超音波水中波動(5)の振動エネルギ−熱変換の範囲を微細熱変換波長帯を選択して冷却能力を選定し、水温感知センサ−(16)は+−5℃前後と言う大きな感知誤差を有するバイメタルサ−モスタット感知制御を回避して、電気的微細温度コントロ−ルが可能なサ−ミスタ制御温度感知センサ−(17)で行う。
超音波振動子(11)の冷水槽(12)での装着は、槽底面に、時には槽壁面(18)或は槽蓋水中部位面(19)の冷水槽(12)内充填の不凍清水(10)の水中に接する個所に板面貫通装着されるか、又は、超音波振動子(11)が独立ボックス内部装着水密状態で装着されたものを冷水槽(12)に投入、又は投入固着装着する事もある。
超音波振動子(11)から水中発振される周波数帯は、超音波振動による、波動エネルギ−変換熱が低い低周波数帯と水中波動エネルギ−熱変換率が多少高い中周波波長帯の選択で、食品(1)の厚さによる芯部迄の波動伝播可能な周波数帯で、物質組成劣化を来さない範囲の波長帯を採用し、実験的に水温0℃で実験解明算出したが、使用波長帯は170KHzでの超音波振動子(11)の数が24個、公称出力1KW,不凍清水(10)100lでの、熱変換温度が、稼働5分で約1℃前後上昇、公称出力500Wでは0.5℃前後の温度上昇、つまり、この0.5℃乃至1℃の波動エネルギ−の熱変換での温度上昇分と共に、投入冷却される食品(1)自体の温度による温度上昇を、冷却維持可能な処理水冷却装置(14)の能力が有れば十分であり、サ−ミスタ制御温度関知センサ−(17)で、0℃が維持出来る。
又、超音波振動子(11)の周波数が500KHz,1000KHz,2000KHz等でも試験実施したが、夫々の周波帯の波動エネルギ−熱変換率に合った温度変化を吸収して0℃を維持する能力のある処理水冷却装置(14)を設置すれば良い事が判明した。
同時に、冷水槽(12)内全域の水温むら発生防止の為と、水中波動の片寄りを僅かでも均一化する為に、−1℃前後の水温に耐え得る軸シ−ル装着の槽内水攪拌ポンプ(20)を装着した。
超音波振動子(11)から不凍清水(10)への超音波発振伝播は全て水中直進性があり、この分散目的でラッパ管波動拡散ガイド(21)で分散しても、食品(1)が静止している場合は、波動受波面が強く、その裏側の受波力は極端に弱くなる事は周知の事であるが、その回避の為に槽内360度全面に超音波振動子(11)を装着する事もあるが、費用面から、不凍清水(10)の水中で、食品(1)自体を回転させたり、水中水平移動させたりして、次の通り、一点集中受波を防止する事もある。
食品(1)が冷水槽(1)内で静止しているかぎり、食品(1)の全部位で均等な波動圧受波は不可能であり、その解消の為に、冷水槽(12)内の水中で、回転稼働する水中回転網籠(22)内に食品(1)を装填して回転させながら処理をする場合もある。
或は、流れ作業の様な場合には、冷水槽(12)の水中を一定時間で潜行移動するSUS網コンベアーチェーン(23)によって、食品(1)が一定時間で不凍清水(10)中を潜行移動しながら食品(1)の凍結前の温度処理を急速に行うものもある。
水中浮上性の食品(1)を凍結前の限界温度氷温に急速冷温化するには、水中回転網籠(22)装填で処理をする場合に水中回転網籠(22)内に仕網壁を付ければ良く、又、SUS網コンベアーチェーン(23)上に乗せて水中処理をする場合は、食品が浮遊停滞する事もあるので、その場合には解凍処理槽蓋の水中埋没部位に、上部SUS網コンベアーチェーン(24)を付けて、連動する事で解消した。
又、水中回転網籠(22)も、SUS網コンベアーチェーン(23)も、両者共装着しない場合には、直進性の超音波水中波動(5)を水中で分散させる為に、水中波動分散網(25)を、超音波振動子(11)から約20mm前後の間隙をもって離れた位置に装着して、不凍清水(10)内の直進性の超音波水中波動(5)を分散させる事に成功した。
同時に、水中回転網籠(22)もSUS網コンベアーチェーン(23)も装着されない冷水槽(12)内で食品(1)を凍結前限界温度の0℃に冷却処理する場合には、原則的に、槽内食品加工網籠(26)内に食品(1)を装填して不凍清水(10)の水中に沈下して処理をするが、超音波振動子(11)から、約20mm前後の間隙をもった位置に装着されている水中波動分散網(25)上で、既に分散されている超音波水中波動(5)によって、食品(1)の一点集中の波動受波を回避する
不凍清水(10)の水中の滅菌機能は、わが国の水道水使用の場合は、塩素が既に0.1ppm混入されているが、すぐに蒸散希釈化して機能低下するが、添加済みのエチルアルコ−ルと超音波波動を含めた滅菌、超音波洗浄の三者相乗作用滅菌効果もあり得るが、安全を要する食品業界流通で、時には必要に応じて、水中紫外線滅菌灯(27)を設置する事もある。
本発明によって食品(1)が凍結寸前限界温度(4)に到達して鮮度維持域冷温になった後、真空包装(7)或は不活性ガス封入容器包装(8)によって食品(1)が冷却処理された場合には、0℃の不凍清水(10)の水中で、そのまま保管が可能でもあり、如何なる状況でも温度変化が無く鮮度維持には最も有効であり、従来の気中保管による種々の鮮度劣化を完全に防止する。
本発明の食品(1)の、水中冷却0℃鮮度維持以外の多用途性もあり、その多用途機能は、本発明の▲1▼食品の水中冷却0℃鮮度維持法、▲2▼水中保管0℃鮮度維持保管、▲3▼滅菌鮮度維持保管、▲4▼食品外部付着物超音波洗浄、▲5▼最も有効性が高い冷凍加工食品の鮮度維持急速冷温解凍、▲6▼解凍後の水中冷温鮮度維持保管、▲7▼冷凍食品鮮度品質確認の急速冷温解凍鮮度再現確認、と同時に、食品(1)の鮮度維持に欠かせない外部付菌類の滅菌、▲8▼処理水冷却装置(14)の高冷却能力機設置では、エチルアルコ−ルの添加増量%での水中波動急速冷凍加工の数々があり、冷水槽(12)の断熱構造処理槽(13)が二重間隙積層壁真空断熱方式野場合には、▲9▼液体窒素充填による超低温瞬間冷凍加工機ともなり、1機9用途の特徴を有するものである。
処理水冷却装置(14)の冷媒圧縮機駆動電動機と連動駆動する、自家発電装置(28)が併設連動されて発電し蓄電され、地球環境保全に貢献するものである。
本発明に装備されている種々の電気印加稼働機器の全ては、電気制御盤(29)によってコントロールされる、食品の水中冷却鮮度維持法とその装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−11302(P2009−11302A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−200033(P2007−200033)
【出願日】平成19年7月2日(2007.7.2)
【出願人】(591220148)伸洋産業株式会社 (69)
【Fターム(参考)】