説明

水中走行体

【課題】海水を電解質として用いる従来の海水電池は、放電過程において負極活物質から生成したイオンが電解質中へ拡散するために、繰り返しの充放電が不可能であったが、この繰り返しの充放電を可能とする電池を提供する。
【解決手段】水酸化物イオンを輸送し、カチオンの移動を阻害する、アニオン交換機能を有する高分子を有する、電解質とを有することを特徴とする電池と、当該電池をエネルギー源とする機械装置。電解質がアニオン交換機能を有するために、負極活物質の電解質中の移動が抑制され、充電が可能な海水電池を実現可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充電可能な海水電池と、充電可能な海水電池を駆動源とし、水中、水上、またはその両方を走行する、水中走行体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海水電池は電解液に海水を用いるもので、正極に塩化銀、塩化鉛、塩化銅等の金属化合物を用い、負極に金属マグネシウム、マグネシウム合金、リチウム、リチウム合金等を用いるのが一般的である。海水電池は、使用時に海水中に浸漬させることによって起電力を生じさせるものである。負極にリチウムまたはリチウム合金を用いる海水電池においては、電解質として水酸化リチウムを用い、使用時に海水を混合することで電解質濃度を制御する海水電池も存在する。
【0003】
一方で、正極酸化剤として海水中に溶存している酸素を用い、負極にマグネシウムまたはマグネシウム合金を用いた溶存酸素電池も、海水電池の一種として知られている(特許文献1)。
【0004】
上記した海水電池は、放電電流、放電持続時間、製造コスト等の面で様々な特徴を有するが、全て、充電不可能な一次電池である。
【0005】
これらの海水電池が充電不可能であることには、放電過程において負極活物質から生成したイオンが電解質中へ拡散することがその理由の一つとしてあげられる。放電過程において、負極活物質(金属)はイオンとして電解質(海水)中に溶出し、電解質(海水)中のアニオン、例えばOHやCl等と反応して塩を形成する。海水電池の電解質部分は外部に解放されており、放電過程において生成された塩は外部に流出する。このように、放電にともない負極活物質(金属)が電池内から流出するため、繰り返しの充放電が原理的に不可能である。
【0006】
また、電解質(海水)と負極活物質(金属)とは、放電を行わない場合でも徐々に反応する。このため、電力を生じることなく、負極活物質(金属)が酸化される。この反応は寄生反応と呼ばれる。
【0007】
海水電池は、海上または海中において比較的少ない電力を長期間にわたり必要とする機器、例えば、深海の海中測定機器、海上標識灯、浮標灯、漁業用集魚灯等の電源や、船舶が極度に浸水したり沈没した場合に、電池内に海水が流入することで自動的に信号を発信する、船舶用の緊急信号発信装置用電源として利用されている。
【0008】
一方、上述した特徴のため、従来の海水電池を、海中測定機器や浮標灯などと比較して大電力を必要とする用途、特に、水上もしくは水中を走行、もしくは長期間にわたり遊行する、水中走行体の動力源もしくは通信機器等のための電源として用いることは、困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許3454288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記の課題を鑑み、本発明は、海水、もしくは池や河川等の淡水、もしくはタンクに貯められた各種水溶液を正極活物質として用いる海水電池であって、実用的な充放電の電流を得ることが可能な電池と、それを用いた水中走行体を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明においては、負極活物質を含む負極と、水を活物質として水酸化物イオンを生成する正極と、水酸化物イオンを輸送し、カチオンの移動を阻害する、アニオン交換機能を有する高分子を有する、電解質とを有することを特徴とする、電池である。
【0012】
また、本発明は、上述した電池をエネルギー源とする、機械装置であって、主要な用途が、海上、海中、もしくは沿岸部のいずれかまたはそれらの組み合わせであることを特徴とする、機械装置であって、特に、水中、水上、またはその両方を走行することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、電解質がアニオン交換機能を有するために、負極金属イオンの電解質中の移動、および負極金属イオンの正極における酸化還元反応を抑制することができる。また、電解質に疎水性物質を用いることで、負極活物質と水との反応が抑制され、自己放電を抑えることができる。
【0014】
本発明の電池、およびこの電池を用いた水中走行体は、海水や淡水中に豊富に存在する水を活物質とする点、および、電解質中のアニオンのみを負極に移動させることで起電力を得るという点で、従来の海水電池とは機構が異なる。
【0015】
負極活物質と水による寄生反応を防止し、より長期の使用を実現するためには、疎水性物質を含む電解質を、負極周辺に配置することで、負極活物質を、疎水性物質を含まない電解質、および、正極から遮蔽することが有効である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の第1実施形態の構成の断面図である。
【図2】第1実施形態における、電池の充放電試験結果を示す図である。
【図3】本発明の第2実施形態の構成の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明の実施形態を説明する。本発明は、以下の実施形態により限定されない。
【0018】
(第1実施形態)本発明の第1実施形態の構成を図1に示す。なお、図1は本発明の第1実施形態の構成の断面を示す図であり、各部は紙面と垂直方向に奥行きを持つ。本発明の第1実施形態は、負極活物質0101と負極集電体0102とを備える負極と、正極触媒0106と正極集電体0107とを備える正極と、非水系溶媒0103、海水0104、およびアニオン交換膜0105とを備える電解質とを有する。正極、負極、および電解質は、ケース0108に格納されている。アニオン交換膜0105は、電解質を負極側と正極側に分断するように存在する。
【0019】
以下、放電過程での反応について説明する。まず正極において、海水0104中の水が、正極集電体0107から来る電子によって還元され、水酸化物イオンOHが生成される。海水0104中においては、海水中に存在するOHやCl等のアニオンが負極側へ移動し、アニオン交換膜0105に到達する。その後、アニオンはアニオン交換膜0105を通過し、負極へ到達する。負極において、負極活物質0101は、正極側から移動してきたOHやCl等のアニオンと反応して酸化され、電子が放出される。放出された電子は負極集電体0102に移動し、外部回路を経由して正極集電体0107に移動する。充電過程ではこれと逆の反応が起こる。
【0020】
アニオン交換膜0105が無い場合、放電過程において、負極活物質0101はカチオンとして海水0104中へ流出する。このため、海水0104に外部の海水が流入すると、負極活物質が外部に流出するため、繰り返しの充放電が不可能となる。本発明においては、負極活物質の移動が、アニオン交換膜0105により非水系溶媒0103内に制限されるために、海水0104に外部の海水が流入した場合でも、負極活物質の外部海水への流出が起こらず、繰り返しの充放電が可能となる。
【0021】
正極は、外部の海水に解放されていてもよい。この場合、外部の海水が正極を経由して海水0104に流入し、海水0104は外部の海水と随時混合し、入れ替わる。すなわち、正極においては活物質が常に供給されるため、海水0104を含む部分の体積を縮小することができ、エネルギー密度の高い電池を構成することが可能となる。
【0022】
アニオン交換膜0105は有機材料から構成されており、セラミック等の無機電解質と比較し、高いイオン透過性を有する。このため、十分な量の充放電電流を得ることができる。アニオン交換膜0105の構造例としては、ベンゼン環の水素の一部がアニオン交換基で置換された構造を持つポリスチレンもしくはその架橋体、もしくは、アニオン交換機で置換された構造を持つポリビニルピリジニウム塩もしくはその架橋体がある。アニオン交換基の例としては、強塩基性の第四級アンモニウム塩基、弱塩基性の第一、第二、第三級アミン等がある。
【0023】
負極活物質は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウム、カルシウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、スズ、鉛、および、これらの化合物、および、これらの組み合わせからなる群から選択して用いる。特にリチウム、ナトリウム、マグネシウム、および、これらの化合物、さらにこれらの組み合わせからなる群は、エネルギー密度が高く、好ましい負極活物質である。
【0024】
非水系溶媒0103として疎水性を示すものを用いることで、海水0104中の水が負極側に混入することを抑制することができる。すなわち、負極活物質0101と水との反応が抑制され、自己放電を抑えることができる。疎水性を示す非水系溶媒0103の例としては、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4−ジクロロベンゼン、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、1,1,1,2−テトラクロロ−2,2−ジフルオロエタン、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパンがある。また、他にも、N,N,N−トリス(1,1,2,2,3,3,4,4,4−ノナフルオロブチル)アミン、および、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5−ウンデカフルオロ−N,N−ビス(1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,5−ウンデカフルオロペンチル)−1−ペンタンアミン等の、パーフルオロアルキルアミン類も疎水性を示す非水系溶媒0103の例として挙げられる。パーフルオロアルキルアミン類は、スリーエム社より、Fluorinert Electroniv Liquidという名称で販売されており、これも非水系溶媒0103の例として挙げられる。親水性を示す非水系溶媒0103の例としては、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1−メチル−2−ピロリドン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、アセトン等がある。
【0025】
アニオン交換膜0105は、セパレーターに担持されていてもよい。
【0026】
以下に、第1実施形態の具体的な実施例とその試験結果を示す。
【0027】
(正極)正極触媒、および集電体として、白金薄膜(約1cm)を用いた。(負極)集電体となるニッケル網に、負極活物質として金属マグネシウム粉末を、プレス機を用いて平板状(約1cm)にプレス成形した。(構成)直径1cmのガラス管端部に、面積約1cmのアニオン交換膜AMI−7001(Membrane International Inc.(USA))を、エポキシ樹脂を用いて接着し、ガラス管内に、先に調製した負極を挿入した。ガラス管内部に、疎水性溶媒であるジクロロベンゼンを溶媒としたテトラブチルトシレート0.1M溶液を2ml添加した後、ポリオレフィン系の接着剤を用いてガラス管のもう一端を塞ぎ、負極および電解質の構造体とした。上記の操作は全て、露点ー20度の乾燥空気内にて実施した。ポリプロピレン円筒容器内に、上記により作製した負極および電解質の構造体、および正極を設置し、容器内に海水10mlを添加し、電池構造体を得た。
【0028】
製作した電池の開放電圧は1.43Vであった。定電流での放電(1μA、4時間)および充電(1μA、4時間)を繰り返し行ったところ、図2のような結果を得た。放電電圧は比較的安定しており、時間、充放電サイクルに伴う値の変化は0.1V程度であった。充電電圧に関しては、1回目の充電においては、充電開始時からの電圧の上昇が0.3V程度であった。その後、充放電サイクルに伴い充電電圧は徐々に上昇したが、4サイクル以降は安定した充放電特性を示した。3サイクルまでの充電電圧が安定しないのは、アニオン交換膜内における、ClからOHの置換、溶媒の水による飽和、マグネシウム表面にける保護膜の形成等が起こり、電池内が定常状態に至っていないためであると考えられる。従って、これらの結果は、本電池が原理的に充放電可能であることを示すものであると考えられる。
【0029】
(第2実施形態)本発明の第2実施形態の構成を図3に示す。なお、図3は本発明の第2実施形態の構成の断面を示す図であり、各部は紙面と垂直方向に奥行きを持つ。本発明の第2実施形態は、負極活物質0101と負極集電体0102とを備える負極と、正極触媒0106触媒と正極集電体0107とを備える正極と、非水系溶媒0103と高分子材料0201とから構成されるアニオン交換ゲル0202、および、海水0104とを有する電解質とを備える。正極、負極、および電解質は、ケース0108に格納されている。高分子材料0201は、水酸化物イオンOHの輸送を行う機能を有する。
【0030】
以下、放電過程での反応について説明する。まず海水0104中の水が、正極において、正極集電体0107から来る電子によって還元され、水酸化物イオンOHが生成される。海水0104中においては、海水中に存在するOHやCl等のアニオンが、負極側へ移動し、アニオン交換ゲル0202に到達する。その後、アニオンはアニオン交換ゲル0202内を負極側へ移動し、負極に到達する。負極において、負極活物質0101は、正極側から移動してきたOHやCl等のアニオンと反応して酸化され、電子が放出される。放出された電子は負極集電体0102に移動し、外部回路を経由して正極集電体0107に移動する。充電過程ではこれと逆の反応が起こる。
【0031】
アニオン交換ゲル0202が無い場合、放電過程において、負極活物質0101はカチオンとして海水0104中へ流出する。このため、海水0104に外部の海水が流入すると、負極活物質が外部に流出するため、繰り返しの充放電が不可能となる。本発明においては、負極活物質の移動が、アニオン交換ゲル0202により非水系溶媒0103内に制限されるために、海水0104に外部の海水が流入した場合でも、負極活物質の外部海水への流出が起こらず、繰り返しの充放電が可能となる。
【0032】
正極は、外部の海水に解放されていてもよい。この場合、外部の海水が正極を経由して海水0104に流入し、海水0104は外部の海水と随時混合し、入れ替わる。すなわち、正極においては活物質が常に供給されるため、海水0104を含む部分の体積を縮小することができ、エネルギー密度の高い電池を構成することが可能となる。
【0033】
電解質に含まれるアニオン交換ゲル0202は、非水系溶媒0103を含まず、高分子材料0201のみから構成されるものであってもよい。すなわち、電解質は、固体電解質であってもよい。
【0034】
アニオン交換ゲル0202に疎水性物質を混合することで、海水0104中の水が負極側に混入することを抑制することができる。すなわち、負極活物質0101と水との反応が抑制され、自己放電を抑えることができる。例えば、アニオン交換ゲル0202に含まれる非水系溶媒0103に、疎水性を示す溶媒を用いることで、負極活物質0101の水との反応が抑制され、自己放電を抑えることができる。
【0035】
第2実施形態においては、海水0104以外の電解質は、アニオン交換膜0105と非水系溶媒0103との組み合わせ、または、アニオン交換ゲル0202から構成されるものを開示しているが、海水0104以外の電解質は、異なる材料、溶媒、構成を有する電解質が多層になっていてもよく、また、異なる材料、溶媒、構成を有する電解質が混合したものであってもよい。この場合、少なくとも一種の電解質がアニオン交換機能を有している。
【0036】
第1、第2実施形態においては、正極側の電解質に海水0104を用いたものを開示しているが、池や河川等の淡水、もしくは、タンクに貯められた各種水溶液であってもよい。
【0037】
負極、および電解質のうち少なくともいずれか一方が、放電時における負極活物質の酸化、もしくは充電時における負極活物質塩の還元反応を促進する触媒を有することが好ましい。これらの触媒は、充放電反応時の過電圧を緩和するため、使用時の電圧値や電流値を増大させることができる。例えば、負極活物質がマグネシウムである場合、マグネシウム中に安定なラジカル骨格を有する化合物を混合すると、充電時におけるMg(OH)の還元が促進される。安定なラジカル骨格としては、例えば、ニトロキシルラジカルを有する骨格、オキシラジカルを有する骨格、窒素ラジカルを有する骨格、硫黄ラジカルを有する骨格、炭素ラジカルを有す る骨格及びホウ素ラジカルを有する骨格からなる群より選ばれたものが好ましい。負極活物質がリチウムである場合、C、Mn、MnO、Pt、Au、PtAu1−x(ただし0<x<1)、La0.8Sr0.2MnO、Fe、NiO、Fe、Co、CuO、CoFe等の触媒を負極に混合することで、リチウム塩の還元が促進される。
【0038】
正極、および電解質のうち少なくともいずれか一方が、放電時における水の還元もしくは充電時における水酸化物イオンの酸化反応を促進する触媒を有することが好ましい。これらの触媒は、充放電反応時の過電圧を緩和するため、使用時の電圧値や電流値を増大させることができる。正極触媒の例としては、プラチナ、パラジウム、チタン、炭素等がある。
【0039】
本発明で提供する電池は、水を活物質として用いるために、水上、水中、またはその両方での利用に適している。本発明で提供する電池をエネルギー源の一部または全部とする機械装置は、海上、海中、沿岸部、湖上等のいずれかまたはそれらの組み合わせた場所において、長期間にわたり電池からの電力駆動が可能であり、例えば、長期間作動が可能なブイや潜水艦などが実現可能である。特に無人潜水艦、小型潜水艦に関しては、随時停泊地等において電池の充電を行うことで、長距離航行が実現可能となる。また、この電池を非常用電源や副電源に用いた機械装置も考えられる。さらに、本発明で提供する電池、または、本発明で提供する電池をエネルギー源の一部または全部とする機械装置を、海上や沿岸部等における太陽光発電、波力発電、地熱発電装置と組み合わせることで、電気エネルギーの蓄積装置や電圧平準化装置として用いることも可能である。
【符号の説明】
【0040】
0101 負極活物質
0102 負極集電体
0103 非水系溶媒
0104 海水
0105 アニオン交換膜
0106 正極触媒
0107 正極集電体
0108 ケース
0201 高分子材料
0202 アニオン交換ゲル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
負極と、正極と、電解質とを、構成要素の一部または全部とする、電池であって、
前記負極は、負極活物質を、構成要素の一部または全部として有し、
前記正極は、水を活物質として水酸化物イオンを生成することを特徴とし、
前記電解質は、アニオンを輸送し、カチオンの移動を阻害する、アニオン交換機能を有する高分子を、構成要素の一部または全部として有する
ことを特徴とする、電池。
【請求項2】
前記負極活物質が、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、バリウム、カルシウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、アルミニウム、スズ、鉛、および、これらの化合物、および、これらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記電解質が、疎水性物質を有することを特徴とする、請求項1から2に記載の電池であって、
前記負極活物質が、前記電解質のうちで前記疎水性物質を有する部分により、前記電解質のうちで前記疎水性物質を有さない部分、および、前記正極から遮蔽されている
ことを特徴とする、請求項1から2に記載の電池。
【請求項4】
前記負極、および前記電解質のうち少なくともいずれか一方が、前記負極活物質の酸化もしくは還元反応を促進する触媒を有することを特徴とする、請求項1から3に記載の電池。
【請求項5】
前記正極、および前記電解質のうち少なくともいずれか一方が、水の酸化もしくは還元反応を促進する触媒を有することを特徴とする、請求項1から4に記載の電池。
【請求項6】
前記電解質が、主に固体高分子から構成されることを特徴とする、請求項1から5に記載の電池であって、前記電解質が、前記負極活物質との界面において、イオン伝導性液体メニスカスを形成することを特徴とする、請求項1から5に記載の電池。
【請求項7】
請求項1から6に記載の電池をエネルギー源の一部または全部とする、機械装置であって、主要な用途が、海上、海中、もしくは沿岸部のいずれかまたはそれらの組み合わせであることを特徴とする、機械装置。
【請求項8】
前記機械装置が、水中走行体であることを特徴とする、請求項7に記載の機械装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−155910(P2012−155910A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−12433(P2011−12433)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(510138268)
【Fターム(参考)】