説明

水収集・浄化・貯蔵システム

水収集・浄化・貯蔵システムであり、該システムは、上方が開口され、壁が防水構造となる貯水容器(1)と;貯水容器の内部に位置される集水井戸(2)であって、集水井戸(2)には井戸蓋(6)が設けられ、井戸壁が貯水容器(1)と水を交換可能な透水構造となる、集水井戸(2)とを備え;集水井戸(2)と貯水容器(1)の間には充填材(4)が充填され、充填材(4)の上方には透水表層(5)が設置又は敷設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水の収集、濾過浄化、貯蔵装置に関し、特に水質を保持可能な水収集・浄化・貯蔵システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、地球の水資源が危機に瀕し、世界の多くの国では水不足が発生している。水不足が深刻化している多くの地域では、人々の飲用水、生活水、工業用水の不足が深刻化しつつあり、それらの地域では、井戸を掘って水不足に対応するケースが多い。しかしながら、そのような地域では、そもそも地下水が欠乏しており、掘った井戸は、結局、雨水や河川の水などで水量を維持している。しかも、こうして得られた水は濾過されず、飲用に不向きである。また、濾過されていない水を放置すると、異物が沈殿してある程度清くなるが、さらに放置時間が長くなると、水が変質したり、異臭を放ったりすることもある。さらに、井戸内の水は、徐々に地下に滲み込んだり、蒸発したりするので、雨水を効果的に利用することができない。
【0003】
一方、一部の生活用水、例えば、洗車場の水、広場の植栽への散水、広場洗浄後の水は、通常として下水道へ排出され、効果的に利用されず、水が大量に浪費されてしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
雨水や生活用水を効果的に利用できない従来技術の問題点を解決するため、本発明は、雨水や生活用水などを浄化し、収集し、貯蔵することが可能なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る水収集・浄化・貯蔵システムは以下の通りである。
該システムは次の部分を備える。
1)上方が開口され、壁が防水構造である貯水容器;
2)貯水容器の内部に位置される集水井戸:集水井戸には井戸蓋が設けられ、井戸壁が貯水容器と水を交換可能な透水構造である。
【0006】
前記集水井戸は貯水容器と水を交換可能な貯水装置であり、形状としては、例えば中空桶状や中空球状など種々変更可能であり、集水井戸は貯水容器にマッチングする形状に形成され、前記集水井戸の役目は、貯水容器上方の透水表層及び貯水容器中の充填材によって濾過された水に対して再濾過を行い、そして濾過後の水を集水井戸内に貯蔵し、水の利用に利便性を提供することである。
【0007】
前記貯水容器の底部には、集水井戸の口径とマッチングする結合部が設けられ;前記貯水容器底部の結合部が凸台であり、集水井戸が凸台の外側に装着されている。
【0008】
集水井戸と貯水容器の間には充填材が充填され、充填材の上方には透水表層が設置又は敷設され、前記透水表層は透水材料で構成されている。
【0009】
前記集水井戸の井戸壁は透水材料で構成されている。
【0010】
前記透水表層の透水材料と前記集水井戸の井戸壁の透水材料は骨材と樹脂結合剤が混合されてなり、且つ前記樹脂結合剤の少なくとも一部が親水性樹脂結合剤であり、前記骨材は天然石英砂、人造石英砂、微粉炭、製錬屑からなるグループから選択されるいずれか1種又は2種以上の混合物であり、好ましくは石英砂、特に沙漠の石英砂である。前記骨材の粒径が好ましくは0.07mm〜2mmである。
【0011】
選択的な事項としては、集水井戸の井戸壁の内周側か又は外周側には、フィルタ媒体層が設置されている。
【0012】
選択的な事項としては、前記集水井戸の井戸壁が2層であり、2層の間にはキャビティが形成され、キャビティ中にはフィルタ媒体層が設置されている。前記フィルタ媒体層は活性炭を含有するフィルタ媒体で構成されている。
【0013】
好ましくは、前記集水井戸と貯水容器の間の充填材は石英砂であり、最も好ましくは水洗後の石英砂である。前記石英砂の粒径は好ましくは0.05mm〜5mmである。
【0014】
選択的な事項としては、前記貯水容器は集水管路に、前記集水井戸は給水管路に接続されている。
【0015】
本発明に記載の水収集・浄化・貯蔵システムは、噴水や洗車場の水収集・浄化・貯蔵システムとして使用でき、噴水や洗車場の水収集・浄化・貯蔵システムとして使用される時、前記集水井戸内には水ポンプが設置され、井戸蓋外には吐出ヘッドが設置され、水ポンプと吐出ヘッドの間は水管を介して接続され、前記貯水容器が前記吐出ヘッドが噴出した水を回収する。
【発明の効果】
【0016】
本発明は上記のような技術案を採用したので、本発明による水収集・浄化・貯蔵システムに下記有益な効果を有する:
1.本発明によって収集された雨水や汚水は、水収集・浄化・貯蔵システムの透水表層による濾過及び細砂充填材による沈殿濾過並びに集水井戸による濾過を経て、比較的清浄な水として得られる。なお、水が充填材中又は集水井戸内に保存されるので、容易に変質したり、異臭を発生したりしない。
2.本発明による水収集・浄化・貯蔵システムは、施工が簡単で、エコで省エネであり、便利で実用的である。沙漠の風積砂はコストが低く、エコであると同時に、沙漠の風積砂の大量使用によって、砂化土地の面積を減少し、生態環境の改善に役立つ。
3.水収集・浄化・貯蔵システムの貯水容器は防水構造であり、収集した雨水を容器内に貯蔵可能にし、地下に滲入することに起因する流失を回避することができる。
4.水収集・浄化・貯蔵システムの透水表層は緻密であり、美観を有する。
5.水収集・浄化・貯蔵システムの集水井戸の井戸壁は2層構造であり、2層の間にはキャビティが形成され、キャビティ中にはフィルタ媒体層が設置され、フィルタ媒体層にて水を浄化して、収集した水を基本要求に見たせる水質を持たせることができる。
6.本発明は、雨水を収集するほか、生活用水又は工業用水、例えば洗車場の洗車排水、花への散水式水やりで生じた廃水など、又は広場雨水の収集に適用し、水の循環利用を具現化し、水資源の節約になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る水収集・浄化・貯蔵システムの構成を示す断面図。
【図2】上記水収集・浄化・貯蔵システムの使用状態を示す断面図。
【図3】上記水収集・浄化・貯蔵システムの実施例の構成を示す断面図。
【図4】上記水収集・浄化・貯蔵システムの実施例の構成を示す断面図。
【図5】上記水収集・浄化・貯蔵システムを噴水の水収集・浄化・貯蔵システムや洗車場の水収集・浄化・貯蔵システムに応用したときの構成を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る水収集・浄化・貯蔵システムの具体的な実施形態について説明する。図1に示すように、水収集・浄化・貯蔵システムは、以下の部分を有する:
1)上方が開口された貯水容器1:該容器の壁が収集した水の外方浸透を防止する防水構造である。
2)貯水容器1の内部に位置される集水井戸2:集水井戸2には井戸蓋6が設けられ、井戸蓋6が集水井戸2中の水を汚させないと共に、集水井戸中の水の揮発を防止し、井戸壁が貯水容器と水を交換可能な透水構造となり;集水井戸の形状は種々変更可能である。
集水井戸2と貯水容器1との間には充填材4が充填され、充填材の上方には透水表層5が設置又は敷設される。
【0019】
当分野の技術者が容易に理解しうるように、前記貯水容器は蓄水機能を有する他のタイプや他の形状の蓄水装置、例えば、噴水システムの噴出水回収用蓄水装置や、乾燥地域の「母親水窖」(お母さんの水がめ)の外層蓄水装置に用いられてもよい。集水井戸は、貯水容器と水を交換可能な貯水装置であって、形状としては、例えば中空桶状や中空球状など多種に変更可能であり、前記集水井戸の役目は貯水容器上方の透水表層及び貯水容器中の充填材によって濾過された水を再度濾過し、そして濾過後の水を集水井戸内に貯蔵し、水の利用に利便性を提供することである。例えば、噴水システム中の噴出水を供給する蓄水装置や、乾燥地域における「母親水窖」の内層蓄水装置として利用されうる。集水井戸と貯水容器の形状は種々変更可能であり、集水井戸と貯水容器とは形状がマッチングする。
【0020】
本発明による水収集・浄化・貯蔵システムは、貯水容器によって雨水や生活廃水を収集し、収集した水を透水構造の井戸壁を透過させ、集水井戸に流入させることにより、雨水や生活廃水を収集し、水資源の節約を達成する。
【0021】
貯水容器中の充填材4が集水井戸2中へ進入するのを防止するため、前記貯水容器1の底部には集水井戸2の口径とマッチングする結合部が形成され;前記貯水容器1の底部の結合部は凸台3であり、集水井戸2が凸台3の外側に装着される。これにより、貯水容器内充填材が集水井戸中へ進入するのを防止することができる。
【0022】
以下、本発明の実施方式を説明する。
図2に示すように、地面上に表面積が20平方メートルの坑を掘り、坑壁をコンクリートの防水構造にして、上方が開口された貯水容器1を形成し;貯水容器1の内部には集水井戸2が配置され、集水井戸2には井戸蓋6が設けられ、井戸壁が透水材料で構成され、集水井戸2と貯水容器1との間に水を交換することができ;集水井戸2と貯水容器1の間には細砂4が充填され、細砂の上方には透水表層5が設置又は敷設され、透水表層は透水材料、例えば透水性レンガで構成されている。
【0023】
前記透水表層5又は集水井戸2の井戸壁の透水材料は、成分としての細砂とエポキシ樹脂を混合してなり、前記エポキシ樹脂中、10%の親水性エポキシ樹脂が含有され、前記親水性エポキシ樹脂は分子側鎖に親水性カルボン酸塩を有するエポキシ樹脂である。
【0024】
前記貯水容器1の底部には集水井戸2の口径とマッチングする凸台3が形成され、集水井戸2は凸台3の外側に装着され、細砂を集水井戸2内に進入させない。本発明による水収集・浄化・貯蔵システムは、貯水容器によって雨水や汚水を収集し、透水表層による濾過と細砂充填材による沈殿濾過を経て、比較的清浄な水を取得し、更に、集水井戸の井戸壁による濾過浄化を経て、集水井戸中により清潔な水を保存するようになっている。水が細砂中又は集水井戸内に保存されるので、容易に変質したり、異臭を発生させたりせず;井戸蓋を開けることによって、集水井戸内の水を便利に使用することができる。
【0025】
以下、本発明の改善された水収集・浄化・貯蔵システムの実施例を説明する。
上述した水収集・浄化・貯蔵システムでは、集水井戸2は透水材料で構成された透水構造であり、集水井戸の井戸壁は透水材料で構成されている。図3に示すように、集水井戸の井戸壁の内周側にはフィルタ媒体層が設置されている。集水井戸の井戸壁の内層12はフィルタ媒体層であり、前記フィルタ媒体層は活性炭を含有するフィルタ媒体で構成されている。活性炭粒子は非常に多い微細孔と比較的大きい比表面積を有するので、強い物理吸着能力を有し、水質を浄化することができる。前記集水井戸の井戸壁の外層13は透水材料で構成されている。
【0026】
選択的な事項として、集水井戸の井戸壁の外周側には、フィルタ媒体層が設置されていてもよく、即ち、集水井戸の井戸壁の内層12は透水材料で構成され、一方、前記集水井戸の井戸壁の外層13はフィルタ媒体層であってもよい。
【0027】
選択的な事項として、図4に示すように、前記集水井戸の井戸壁は2層であり、集水井戸の井戸壁の2層は透水材料で構成され、2層の間にはキャビティが形成され、キャビティ中にはフィルタ媒体層が設置され、前記フィルタ媒体層は活性炭を含有するフィルタ媒体で構成されていてもよい。
【0028】
上述した水収集・浄化・貯蔵システムでは、前記充填材の上方に敷設又は設置された透水表層5は透水材料で構成され;選択的な事項として、前記透水表層は充填材の上方に敷設又は設置された透水性レンガであってもよい。
【0029】
以下に、上述した水収集・浄化・貯蔵システムにおける集水井戸の井戸壁の透水材料、集水井戸の井戸壁の内層又は外層の透水材料及び透水表層の透水材料を説明する。水中の固体浮遊粒子やコロイド不純物を捕集するため、透水材料には骨材と骨材を結合する結合剤が含有されている。水中の固体浮遊粒子やコロイド不純物を効果的に捕集、除去するため、前記骨材は天然石英砂、人造石英砂、微粉炭、製錬屑からなるグループから選択される何れか1種又は2種以上の混合物であり、好ましくは石英砂、特に砂漠の風積砂である。水を順調に濾過するため、 石英砂の粒径を0.07mm〜2mmにする。石英砂粒子は抵抗力が小さく、通過量が大きいので、雨水など収集した水を順調に透水表層を透過して貯水容器中に流入させると共に、収集した水における固体浮遊粒子やコロイド不純物を効果的に捕集、除去して、貯水容器から集水井戸中へ進入する水を効果的に濾過することができる。前記結合剤には少なくとも親水性結合剤が含有され、前記結合剤は親水性結合剤以外に、樹脂結合剤を含有する。所要の結合剤と骨材の質量比は1〜20:100である。前記親水性結合剤は結合剤合計量の1〜60%を占め、前記親水性結合剤は親水性樹脂結合剤であり、前記親水性樹脂結合剤はエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂とアクリル酸樹脂からなるグループから選択される1種又は2種以上の混合物である。上述したエポキシ樹脂、ポリウレタンとアクリル酸樹脂では、分子側鎖にカルボン酸塩基、スルフォン酸塩基、アミン塩、水酸基を有するか又は主鎖に非イオン性親水セグメントを有する。前記樹脂結合剤はエポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル酸樹脂からなるグループから選択される1種又は2種以上の混合物である。前記エポキシ樹脂中には、更に脂肪族ポリアミン又は脂環式ポリアミン系硬化剤が添加され、添加量としては質量比でエポキシ樹脂の5〜60%である。前記エポキシ樹脂は、脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、有機シリコンに改質されたビスフェノールA型エポキシ樹脂、飽和グリシジルエステル型エポキシ樹脂、複素環型樹脂と混合型エポキシ樹脂からなるグループから選択される1種又は2種以上の混合物である。前記ポリウレタン樹脂は脂肪族ポリオールとポリイソシアネートを含有し、前記ポリウレタン樹脂には、更にポリウレタン硬化反応触媒が添加され、前記ポリウレタン硬化反応触媒はナフテン酸鉛、ジブチルスズジラウラートである。前記ポリウレタン樹脂には、ウレタングレードの溶剤、鎖延長剤と架橋剤が添加されていてもよい。前記結合剤には耐候性添加剤が添加されていてもよく、前記耐候性添加剤は光安定剤、酸化防止剤のうちの何れか1種又は2種を含有する。前記結合剤には少量の無機結合剤が添加されていてもよく、前記無機結合剤はケイ酸塩、リン酸塩又はセメントである。前記透水材料には、更にケイ素、チタン又はリン元素含有カップリング剤が添加されている。前記透水材料には親水性無機材料が添加されていてもよく、前記親水性無機材料は硅藻土、膨潤土、珍珠岩からなるグループから選択される何れか1種又は2種以上の混合物である。
【0030】
前記集水井戸2と貯水容器1の間の充填材は、細砂、好ましくは水洗後の細砂である。水質を浄化するため、前記集水井戸と貯水容器の間の充填材は、好ましくは粒径が0.05mm〜5mmの石英砂である。石英砂粒子は抵抗力が小さく、通過量が大きいので、水中の固体浮遊粒子やコロイド不純物を効果的に捕集、除去して、貯水容器から集水井戸中へ進入する水を効果的に濾過することができる。また、集水井戸2と貯水容器1の間には充填材が充填されており、その充填材は貯水容器における水と空気との接触を抑え、地下水システムをシミュレーションして、水をより長い時間に保存可能にし、容易に変質することを回避することができる。
【0031】
本発明による水収集・浄化・貯蔵システムは、貯水容器の透水表層によって濾過を行い、貯水容器中に雨水や生活用水を収集し、収集した水を集水井戸と貯水容器の間の充填材によって浄化し、しかる後、集水井戸の透水構造によって浄化し、集水井戸中に進入させる。
【0032】
図4に示すように、上述した水収集・浄化・貯蔵システムの貯水容器は集水管路に接続され、前記集水井戸が給水管路に接続される。以下、本発明の用途を説明する。本発明の水収集・浄化・貯蔵システムは、広場の水収集・浄化・貯蔵システムに用いられる場合、広場の雨水又は他の建筑物からの雨水及び他の生活用水の収集システムに適用することができる。初期に、貯水容器を広場の集水管路に接続し、広場の雨水又は広場を洗浄した後の廃水を収集し、水を貯水容器の透水表層によって浄化し、貯水容器中に進入させ、しかる後、貯水容器に収集された水を集水井戸の透水構造によって浄化し、集水井戸中に進入させ、集水井戸が給水管路に接続されるので、集水井戸中の水は、花の水やり、広場の洗浄又は他の用途に利用でき、花の散水式水やり又は広場洗浄後の水又は広場中の雨水は、広場中の集水管路を介して貯水容器に送入され、水の循環利用を具現化することができる。
【0033】
図5に示すように、上述した水収集・浄化・貯蔵システムは、噴水の水収集・浄化・貯蔵システム又は洗車場の水収集・浄化・貯蔵システムに用いられる場合、前記集水井戸内には水ポンプ10、井戸蓋外には吐出ヘッド11が設置され、水ポンプ10と吐出ヘッド11の間は水管9を介して接続され、前記貯水容器が前記吐出ヘッド11から噴出された水を回収する。集水井戸中の水ポンプが水管を介して井戸蓋外に設置された吐出ヘッドとで噴水装置を構成する。雨水又は生活用水を収集して、噴水を形成し、収集した水が循環的に利用できるようになり、水資源を節約することができる。
【0034】
前記水収集・浄化・貯蔵システムは、乾燥地域における雨水収集、貯蔵用施設として利用できるほか、他の汚水処理や、乾燥地域における「母親水窖」の改良にも適用することができる。
【0035】
以上説明してきたのは、本発明の具体的な実施方式だけであり、本発明の保護範囲はこれに限定されるものではなく、当技術分野を熟知する技術者が本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で容易に想定可能な如何なる変更や切換えが本発明の保護範囲内に属するものとする。従って、本発明の保護範囲は請求項の保護範囲を基準とする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水収集・浄化・貯蔵システムであって、
上方が開口され、壁が防水構造である貯水容器と;
貯水容器の内部に位置される集水井戸であって、集水井戸には井戸蓋が設けられ、井戸壁が貯水容器と水を交換可能な透水構造である集水井戸を備え;
集水井戸と貯水容器の間には充填材が充填され、充填材の上方には透水表層が設置又は敷設されていることを特徴とする水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項2】
前記貯水容器の底部には集水井戸の口径とマッチングする結合部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項3】
前記貯水容器の底部の結合部は凸台であり、集水井戸は凸台の外側に装着されることを特徴とする請求項2に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項4】
前記集水井戸の井戸壁は透水材料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項5】
前記集水井戸の井戸壁の内周側か又は外周側にはフィルタ媒体層が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項6】
前記集水井戸の井戸壁は2層であり、2層の間にはキャビティが形成され、キャビティ中にはフィルタ媒体層が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項7】
前記フィルタ媒体層は活性炭を含有するフィルタ媒体で構成されていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項8】
前記集水井戸と貯水容器間の充填材は石英砂であることを特徴とする請求項1に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項9】
前記石英砂の粒径は0.05mm〜5mmであることを特徴とする請求項8に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項10】
前記充填材上方の透水表層の成分は透水材料であることを特徴とする請求項1に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項11】
前記透水材料は骨材と骨材を結合するための結合剤を含有し、前記結合剤は少なくとも親水性結合剤を含有することを特徴とする請求項4又は請求項10に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項12】
前記骨材の粒径は0.07mm〜2mmであることを特徴とする請求項11に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項13】
前記骨材は石英砂であることを特徴とする請求項11に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項14】
所要結合剤と骨材の質量比は1〜20:100であることを特徴とする請求項11に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項15】
前記親水性結合剤は親水性樹脂結合剤であることを特徴とする請求項11に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項16】
前記親水性樹脂結合剤はエポキシ樹脂、ポリウレタンとアクリル酸樹脂からなるグループから選択される1種又は2種以上の混合物であり、前記エポキシ樹脂、ポリウレタンとアクリル酸樹脂では、分子側鎖にカルボン酸塩基、スルフォン酸塩基、アミン塩、水酸基を有するか又は主鎖に非イオン性親水セグメントを有することを特徴とする請求項15に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項17】
前記結合剤には耐候性添加剤が添加されていることを特徴とする請求項11に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項18】
前記耐候性添加剤は光安定剤、酸化防止剤のうちの何れか1種又は2種を含有することを特徴とする請求項17に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項19】
前記結合剤中には少量の無機結合剤が添加されていることを特徴とする請求項11に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項20】
前記貯水容器は集水管路に接続され、前記集水井戸は給水管路に接続されていることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項21】
前記水収集・浄化・貯蔵システムは噴水の水収集・浄化・貯蔵システム又は洗車場の水収集・浄化・貯蔵システムであることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。
【請求項22】
前記集水井戸内には水ポンプが設置され、井戸蓋外には吐出ヘッドが設置され、水ポンプと吐出ヘッドの間は水管を介して接続され、前記貯水容器は前記吐出ヘッドから噴出した水を回収することを特徴とする請求項21に記載の水収集・浄化・貯蔵システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−520960(P2010−520960A)
【公表日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−552050(P2009−552050)
【出願日】平成20年3月7日(2008.3.7)
【国際出願番号】PCT/CN2008/070447
【国際公開番号】WO2008/110103
【国際公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【出願人】(509252276)北京仁▲創▼科技集▲團▼有限公司 (1)
【氏名又は名称原語表記】BEIJING RECHSAND SCIENCE & TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD
【Fターム(参考)】