説明

水洗を含むチルドアンモニア系CO2捕捉システム及び方法

煙道ガスストリーム中のアンモニアの量を低減するための方法及びシステム。システム100は、アンモニア含有煙道ガス170を受け取る洗浄容器180;及び洗浄容器180に導入される液体187を含んでなり、前記洗浄容器180は、第1の吸収ステージ181a及び第2の吸収ステージ181bを含み、第1の吸収ステージ181a及び第2の吸収ステージ181bの各々は、物質移動装置184を有しており、前記液体187は、アンモニア含有煙道ガス170からアンモニアを吸収するものであり、これによって、アンモニアリッチ液体192を形成し、アンモニアが低減された煙道ガスストリーム190を洗浄容器180から排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2008年10月2日出願の米国仮出願第61/102,137号及び2008年10月2日出願の米国仮出願第61/102,217号の利益を主張するものであり、その記載のすべてを参照することにより本書に含める。
【背景技術】
【0002】
開示する対象は、煙道ガスストリームから二酸化炭素(CO2)及びアンモニア(NH3)を除去するシステム及び方法に係る。さらに詳述すれば、開示する対象は、CO2除去システム及び方法に供した煙道ガスストリームからアンモニアを除去するために多ステージ洗浄容器を使用するシステム及び方法に係る。
【0003】
世界で使用されているエネルギーの多くは、石炭、石油及び天然ガスのような炭素及び水素を含有する燃料の燃焼に由来するものである。これらの燃料は、炭素及び水素に加えて、酸素、水分及びアッシュ、イオウ(しばしば、酸化イオウ(「SOx」と表示される)の形)、窒素化合物(しばしば、酸化窒素(「NOx」と表示される)の形)、塩素、水銀、及び他の微量元素のような汚染物を含有する。燃焼の間に放出される汚染物の傷害作用についての認識に基づき、発電所、精油所及び他の工業プロセスからの放出に関するより厳しい制限が求められている。このような設備のオペレーターに対しては、汚染物のほぼ0放出を達成するようにとの圧力が増大している。
【0004】
汚染物のほぼ0放出の達成に関する要望に対応して、多くの方法及びプロセスが開発されている。このようなシステム及び方法は、脱硫システム(湿式煙道ガス脱硫「WFGD」及び乾式煙道ガス脱硫「DFGD」)に限らず、煙道ガスから汚染物を吸収する1以上の吸収剤の使用と同様に、特殊なフィルター(例えば、バグハウス、特殊なコレクター等を含む)を含むものである。吸収剤の例としては、活性炭、アンモニア、石灰石等が含まれる(ただし、これらに限定されない)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アンモニアは、二酸化イオウ(SO2)及び塩化水素(HCl)のような他の汚染物だけでなく、CO2を煙道ガスストリームから効果的に除去することが示されている。1つの特別な例では、アンモニアによる煙道ガスストリームからのCO2の吸収及び除去は、例えば、0〜20℃のような低温において行われる。システムの効率を守るため及び放出基準を遵守するために、煙道ガスストリーム処理システム内におけるアンモニアの保守が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ここに記載の態様によれば、煙道ガスストリーム中のアンモニアの量を低減するためのシステムであって、当該システムは、アンモニア含有煙道ガスストリームを受け取る洗浄容器;及び前記洗浄容器に導入される液体を含んでなり、前記洗浄容器は、第1の吸収ステージ及び第2の吸収ステージを含み、第1の吸収ステージ及び第2の吸収ステージの各々は物質移動装置を有しており、前記液体は、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収するものであり、これによって、アンモニアリッチ液体及びアンモニアが低減された、洗浄容器から排出される煙道ガスストリームを形成するシステムが提供される。
【0007】
ここに記載の他の態様によれば、煙道ガスストリーム中のアンモニアの量を低減するためのシステムであって、当該システムは、周囲温度よりも低い温度を有する冷却された煙道ガスストリームから二酸化炭素(CO2)を吸収する1以上の吸収装置を有する吸収システムであって、0〜20℃で作動し、CO2の少なくとも一部を、アンモニア溶液又はスラリーによって吸収し、これによって、アンモニア含有煙道ガスストリームを生成する吸収システム;及びアンモニア含有煙道ガスストリームの少なくとも一部を受け取るように構成された洗浄容器であって、1以上の吸収ステージを含み、1以上の吸収ステージの各々がスプレーヘッドシステム及びランダム充填物質、親水性充填物質、及び構造充填物から選ばれる物質移動装置を含む洗浄容器を含んでなり、前記スプレーヘッドシステムは、液体を、アンモニア含有煙道ガスストリームの方向に対向する方向で導き、前記液体は、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収し、これによって、アンモニアリッチ液体及びアンモニアが低減された煙道ガスストリームを形成して、これにより、前記洗浄容器の1以上の吸収ステージにおいて、アンモニア含有煙道ガスストリームから、アンモニア含有煙道ガスストリーム中に存在するアンモニアの少なくとも一部を除去するシステムが提供される。
【0008】
ここに記載の他の態様によれば、煙道ガスストリームからアンモニアの量を低減するための方法であって、当該方法は、周囲温度よりも低い温度を有する冷却された煙道ガスストリームを吸収システムに導入し、ここで、前記吸収システムは0〜20℃の温度で作動するものであり;前記吸収システムにおいて、冷却された煙道ガスストリームを、アンモニアスラリー又は溶液と接触させ、ここで、アンモニアスラリー又は溶液は、冷却された煙道ガスストリームから二酸化炭素(CO2)を除去し、これによって、アンモニア含有煙道ガスストリームを形成し;及び前記アンモニア含有煙道ガスストリームの少なくとも一部を洗浄容器に導入し、ここで、前記洗浄容器は、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収する1以上の吸収ステージを含むものであり、これによって、煙道ガスストリームにおけるアンモニアの量を低減させ、アンモニアが低減された煙道ガスストリームを前記洗浄容器から排出することを含んでなる方法が提供される。
【0009】
上記又は他の特徴は、次の図面及び詳細な説明によって例示される。
【0010】
次に、図面を参照するが、図面は好適な具体例を示すものであり、同様の部材には、同様の符号が付してある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】煙道ガスストリーム中に存在するCO2及びアンモニアの量を低減するために使用されるシステムの概略図である。
【図2】図1に示すシステムにおいて使用される吸収システムの1具体例を示す図である。
【図3】図1に示すシステムにおいて使用される洗浄容器の1具体例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1具体例では、図1に示すように、煙道ガスストリーム中に存在するアンモニア(NH3)及び二酸化炭素(CO2)の量を低減するためのシステム100は、火炉122における燃料の燃焼によって発生された煙道ガスストリーム120から各種の汚染物を除去するためのいくつかの装置及びプロセスを含む。図1に示すように、システム100は、煙道ガスストリーム120から二酸化炭素(CO2)を吸収する吸収システム130及び1具体例では、冷却された煙道ガスストリーム140を含む。
【0013】
冷却された煙道ガスストリーム140は、火炉122における燃料の燃焼によって発生された煙道ガスストリームを冷却システム142に供給、通過させることによって生成される。冷却システム142に導入する前に、煙道ガス120を、例えば、煙道ガス脱硫プロセス、及び粒状物コレクター(図示していない)のような汚染物を除去するための処理に供することにできる。
【0014】
冷却システム142は、冷却された煙道ガスストリーム140を生成できる各種のシステムであり、図1に示すように、直接接触冷却器144、1以上の冷却塔146及び1以上のチラー148を含むことができ、煙道ガスストリームを洗浄及び/又はスクラッビングし、汚染物を捕捉し、及び/又は煙道ガスストリームの水分含量を低下させる。しかし、冷却システム142は、図1に示すよりも少ない又は多い装置を含むことができる。
【0015】
1具体例では、冷却された煙道ガスストリーム140は、周囲温度よりも低い温度を有する。1例では、冷却された煙道ガスストリーム140は、約0〜約20℃の温度を有することができる。他の具体例では、冷却された煙道ガスストリーム140は、約0〜約10℃の温度を有することができる。
【0016】
図1に示すように、冷却システム142は、吸収システム130と連通している。冷却システム142は、吸収システム130と直接連通していてもよく、すなわち、冷却システムと吸収システムとの間に、追加のプロセス又は装置が介在しなくてもよい。或いは、冷却システム142は、吸収システム130と間接的に連通していてもよく、すなわち、冷却システムと吸収システムとの間に、粒状物コレクター、ミストエリミネーター等のような追加のプロセス又は装置が介在していてもよい。
【0017】
吸収システム130は、冷却された煙道ガスストリーム140をアンモニア溶液又はスラリー150と接触させることによって、冷却された煙道ガスストリームからのCO2の吸収を促進する。アンモニア溶液又はスラリー150は、水溶液中に溶解したアンモニア及びCO2化学種を含有することができ、炭酸水素アンモニウムの析出した固状物を含むこともできる。
【0018】
1具体例では、吸収システム130は、第1の吸収器132及び第2の吸収器134を包含する。しかし、吸収システム130は、図1に示すものよりも多い又は少ない吸収器を包含できる。さらに、第1の吸収器132及び/又は第2の吸収器134は、冷却された煙道ガスストリーム140からCO2を吸収するための1以上のステージを有することができる。
【0019】
吸収システム130に導入されるアンモニア溶液又はスラリー150は、再生塔160によって再循環及び/又は提供される。図1に示すように、アンモニア溶液又はスラリー150は、第1の吸収器132内の部位で吸収システム130に導入されるが、アンモニア溶液又はスラリーを、第2の吸収器134又は吸収システム130内に存在する吸収器のいずれか内の部位においても導入できる。再生塔160は、吸収システム130と直接的又は間接的に連通している。
【0020】
図2において、より詳細に示すように、アンモニアスラリー又は溶液150を、例えば、第1の吸収器132又は第2の吸収器134において、冷却された煙道ガスストリーム140の流動方向Bに逆行する方向Aで吸収システム130に導入する。アンモニアスラリー又は溶液150が、冷却された煙道ガスストリーム140と接触するため、冷却された煙道ガスストリーム中に存在するCO2は、煙道ガスストリームから吸収、除去され、これによって、CO2リッチストリーム152を形成する。得られたCO2リッチストリーム152の少なくとも一部を、吸収システム130から再生塔160に移動させる。
【0021】
CO2リッチストリーム152の一部又は全部を再生塔160に移動させることができる。図1に示すように、CO2リッチストリーム152の少なくとも一部を、再生塔160に導入する前に、緩衝タンク162、高圧ポンプ164及び熱交換器166を通過させる。1具体例では、CO2リッチストリーム152の別の一部を、吸収システム130から熱交換器168を通過させ、ここで、吸収システムに戻す前に冷却することができる。熱交換器168は、冷却システム169と連通している。図1に示すように、冷却システム169は、冷却塔169bと共に、直接接触チラー169aを有することができる。しかし、冷却システム169は、ここに説明するよりも多い又は少ない装置を有していてもよい。CO2リッチストリーム152を、アンモニア溶液又はスラリー150と共に吸収システム130に導入する前に冷却する。
【0022】
さらに、図1又は2では図示されていないが、CO2リッチストリーム152の一部を、緩衝タンク162、高圧ポンプ164及び熱交換器166を通過させることなく、再生塔160に直接移動させることもできる。
【0023】
再生塔160は、CO2リッチストリーム152を再生して、吸収システム130に導入されるアンモニアスラリー又は溶液150を生成する。再生塔160は、使用済みのアンモニア溶液又はスラリー、すなわち、CO2リッチストリーム152(吸収システム130を通過され、CO2を除去している)の再生を促進する。CO2リッチストリーム152の再生は高圧で行われる。
【0024】
アンモニア溶液又はスラリー150の、冷却された煙道ガスストリーム140からCO2を吸収する能力は、例えば、アンモニア溶液又はスラリーにおけるアンモニア濃度、モル比NH3/CO2、及び吸収システム130の温度及び圧力に左右される。1具体例では、CO2吸収のためのモル比NH3/CO2は約1.0〜約4.0である。他の具体例では、CO2吸収のためのモル比NH3/CO2は約1.0〜約3.0である。さらに、1具体例では、吸収システム130は、低温において、特に、約20℃以下の温度において操作される。1具体例では、吸収システム130は、約0〜約20℃の温度において操作される。他の具体例では、吸収システム130は、約0〜約10℃の温度において操作される。
【0025】
図1及び2に示すと共に、上述したように、冷却された煙道ガスストリーム140とアンモニア溶液又はスラリー150との接触の後、アンモニア含有煙道ガスストリーム170と共に、CO2リッチストリーム152が形成される。一般的には、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアの濃度は、システム、吸収システム130に導入されるアンモニア溶液又はスラリー150の量、及び冷却された煙道ガスストリーム中に存在するCO2の量に非常に左右され、従って、アンモニア含有煙道ガスストリームは、各種の濃度でアンモニアを含有する。1具体例では、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアの濃度は約500〜約30,000 ppmである。
【0026】
アンモニア含有煙道ガスストリーム170中に存在するアンモニアの濃度は測定され得る。例えば、アンモニア含有煙道ガスストリーム170中に存在するアンモニアの濃度は、dragger tube又はフーリエ変換赤外分光(FTIR)によって測定される。図示していなが、アンモニア含有煙道ガスストリーム170中におけるアンモニアの量又は濃度は、洗浄容器180への導入前に、いずれかの部位において測定される。アンモニア含有煙道ガスストリーム170中におけるアンモニアの量又は濃度の測定は、アンモニア含有煙道ガスストリーム中におけるアンモニアの除去又はその量の低減において、システム100を操作する者を援助する。
【0027】
図1に示すように、アンモニア含有煙道ガスストリーム170を洗浄容器180に導入する。1具体例では、洗浄容器180は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170中に存在するアンモニアの量を減少させる。しかし、洗浄容器180は、アンモニアを含有する煙道ガスストリームを発生する他のシステム又は方法と併用可能であり、すなわち、洗浄容器は、吸収システム130及び/又は冷却システム142を含まないシステムにおいて使用され得る。
【0028】
アンモニアが低減された煙道ガスストリーム190は環境に放出され得る。アンモニアが低減された煙道ガスストリーム190は、洗浄容器180から直接環境に放出され得る。しかし、アンモニアが低減された煙道ガスストリームを、環境に放出する前に、さらに処理することができ、例えば、酸性溶液において洗浄して、汚染物の含量をさらに減少させることができる。さらに、図1には図示されていないが、アンモニアが低減された煙道ガスストリーム190中に存在するアンモニアの量を、アンモニアが低減された煙道ガスストリームが洗浄容器180から排出された後に測定することができる。
【0029】
1具体例では、洗浄容器180は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170を受け取るように構成されている。図3に示すように、洗浄容器180は、洗浄容器の底部に、アンモニア含有煙道ガスストリーム170が洗浄容器に流入できるようにする開口182を有することができる。開口182は洗浄容器180の底部に図示されているが、開口は、洗浄容器の各種の部位に設置可能であり、用途に応じてシステムごとに変更可能である。
【0030】
洗浄容器180は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170からアンモニアを吸収するために、一般に181で示される1以上の吸収ステージを有することができる。1具体例では、図3に示すように、洗浄容器180は、2つの吸収ステージ、すなわち、第1の吸収ステージ181a及び第2の吸収ステージ181bを含む。洗浄容器180は、より多くの又は少ない吸収ステージを有することができるため、このような態様に限定されない。吸収ステージの各々、すなわち、第1及び第2の吸収ステージ181a及び181bは、物質移動装置184、スプレーヘッドシステム186及び液体送達路188を含むことができる。
【0031】
物質移動装置184は、例えば、ランダム充填物、親水性充填物質、及び/又は構造充填物のような充填物を含むことができる。ランダム充填物は、当分野において一般的に知られており、非組織化様式で吸収ステージに導入された充填物である。ランダム充填物の例としては、各種のサイズで提供される金属及び/又はセラミック充填物質が含まれ(ただし、これらに限定されない)、例えば、充填物質は各種の直径(例えば、直径約2.5〜約7.6cm)を有する。ランダム充填物は、Jaeger Products Inc.(米国テキサス州ヒューストン)を含む(ただし、これに限定されない)多くのサプライヤーから入手できる。ランダム充填物には木材も含まれる。親水性充填物質には、ポリエチレンバッグが含まれるが、ただし、これに限定されない。
【0032】
構造充填物は、当分野において一般的に知られており、特殊な様式で配列又は組織化された充填物質である。代表的には、構造充填物質は、液体を複雑な経路で強制的に流動させる様式で配置されており、これによって、液体及びガスの間の接触のために大きい表面積を創生する。構造充填物質としては、金属、プラスチック、木材等でなる構造体が含まれるが、ただし、これらに限定されない。各種の充填物質が、洗浄容器180への液体の各種流量において、アンモニア除去又は低減を促進する。さらに、各種の充填物質が、より好適な圧力損失を提供できる。
【0033】
1具体例では、洗浄容器180の吸収ステージ181の一方が、物質移動装置184としてランダム充填物質を含み、洗浄容器180の吸収ステージ181の他方が、物質移動装置として構造充填物質を含む。例えば、第1の吸収ステージ181aが、物質移動装置184としてランダム充填物質を含み、第2の吸収ステージ181bが、物質移動装置として構造充填物質を含むことができる。アンモニア含有煙道ガスストリーム170は洗浄容器180に入り、第1の吸収ステージ181aを通過する前に、第2の吸収ステージ181bを通過することができる。
【0034】
図3に図示するように、吸収ステージ181の各々において、物質移動装置184は、スプレーヘッドシステム186の真下に配置される。洗浄容器180における各スプレーヘッドシステム186は、液体を吸収ステージ181にスプレー導入する。液体187は、液体送達路188を介してスプレーヘッドシステム186に送られる。液体送達路188は、液体187をスプレーヘッドシステム186に送給する導管である。液体187は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170からのアンモニアの除去を促進するために好適な各種の液体である。液体187の例は水であり、水は、アンモニアと水との間の相互作用を介してアンモニアを吸収、すなわち、溶解することが知られている。
【0035】
特殊な1具体例では、第1の吸収ステージ181aに導入される液体187は、液体187a、例えば、ストリッピング塔194によって提供される水である。第2の吸収ステージ181bに導入される液体187は、洗浄容器180の底部から再循環され、熱交換器189を通過した、低濃度アンモニア及びCO2を含有する水である液体187bである。
【0036】
液体187を、洗浄容器180の各吸収ステージ181の頂部において導入し、例えば、液体187aを、第1の吸収ステージ181aの頂部に供給し、液体187bを第2の吸収ステージ181bの頂部に供給する。液体187は、洗浄容器180の全長Lを方向Cで流下し、これは、アンモニア含有煙道ガスストリーム170が洗浄容器180の全長Lを上方に移動する方向Dに対して向流である。理解されるように、液体187は重力によって方向Cで移動し、一方、アンモニア含有煙道ガスストリーム170は、洗浄容器180内における圧力損失を含むいくつかのファクターのため方向Dで移動する。
【0037】
液体187は方向Cで移動するにつれて、各吸収ステージ181における物質移動装置184を通過する。同様に、アンモニア含有煙道ガスストリーム170は方向Dで移動するにつれて、各吸収ステージ181における物質移動装置184を通過する。
【0038】
液体187が洗浄容器180の全長Lを方向Cで流下するにつれて、液体中のアンモニア濃度が上昇し、これによって、アンモニアリッチ液体192が形成される。一方、アンモニア含有煙道ガスストリーム170が洗浄容器180の全長、すなわち、全長Lを方向Dで上昇するにつれて、アンモニア含有煙道ガスストリームにおけるアンモニア濃度は減少し、これによって、アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190が形成される。
【0039】
例えば、液体187aは、スプレーヘッドシステム186を介して、洗浄容器180の頂部において第1の吸収ステージ181aに導入され、洗浄容器の全長Lを方向Cで流下する。第1の吸収ステージ181aを出る液体187a中に存在するアンモニアの濃度は、液体が、洗浄容器の全長Lを方向Dで上昇するアンモニア含有煙道ガスストリーム170と接触し、このアンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収したため、第1の吸収ステージ181aに入る液体187aのアンモニア濃度よりも高い。この具体例では、底部において洗浄容器180に入る際のアンモニア含有煙道ガスストリームは未処理であり、従って、最高のアンモニア濃度を有するため、液体187aと共に、第2の吸収ステージに供給される液体187bによって、アンモニア含有煙道ガスストリーム170中のアンモニアのより多くの量(%)が吸収される。
【0040】
アンモニア含有煙道ガスストリーム170から除去されるアンモニアの量は、システムごと及び用途ごとに変動することが理解されるべきである。システムは、アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190におけるアンモニア濃度が低く、液体におけるアンモニアの蒸気圧に対するガス中のアンモニアの平衡濃度に近いものとなるように構成される。煙道ガスストリーム170におけるアンモニアの平衡濃度は、10ppm以下程度と低く、一般的には約0〜約200 ppmである。1具体例では、アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアレベルと比べて、少なくとも約70%少ないアンモニアを含有する。他の具体例では、アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアレベルと比べて、少なくとも約75%少ないアンモニアを含有する。さらに他の具体例では、アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアレベルと比べて、少なくとも約80%少ないアンモニアを含有する。他の具体例では、アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190は、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアレベルと比べて、少なくとも約85%少ないアンモニアを含有する。アンモニアが減少された煙道ガスストリーム190におけるアンモニアのレベルは、アンモニア含有煙道ガスストリーム170におけるアンモニアレベルよりも、約90%、95%、99%又は99.5%少ないレベルである。
【0041】
煙道ガスストリームにおけるアンモニアの量を減少させるために好適な液体187の流量はシステムごとに変動する。1具体例では、係る流量は、煙道ガスストリームにおけるアンモニアの量を、煙道ガスストリームにおける平衡濃度に近い量に、一般的には、約200 ppm以下に減少させるために好適である。他の具体例では、係る流量は、煙道ガスストリームにおけるアンモニアの量を、2000 ppmから70〜100 ppmの範囲に減少させるために好適である。他の具体例では、液体187の流量は、煙道ガス1000 cfm当たり約1.8〜約7.5L/分である。
【0042】
なお図3を参照すると、液体187は洗浄容器180の底部に落下し、その間にアンモニアを除去して、アンモニアリッチ液体192を形成する。図3に示すように、1具体例では、アンモニアリッチ液体192の一部を、液体187として洗浄容器180に再循環し、アンモニアリッチ液体の一部をストリッピング塔194(図1に示されている)に送給する。例えば、アンモニアリッチ液体192の一部を熱交換器189において冷却し、液体187bとして第2の吸収ステージ181bに再循環する。図示してはいないが、アンモニアリッチ液体192の一部を、洗浄容器180の底部から第1の吸収ステージ181aに液体187aとして再循環することもできる。さらに、図示してはいないが、アンモニアリッチ液体192の全量をストリッピング塔194に送給し、ついで、洗浄容器180に液体187aとして戻すこともできる。
【0043】
なお図3を参照すれば、ストリッピング塔194に送給したアンモニアリッチ液体192の一部を再生して、液体187aを形成し、これを、スプレーヘッドシステム186を介して第1の吸収ステージ181aに導入する。ストリッピング塔194では、アンモニアリッチ液192から、CO2のような他の汚染物と共に、アンモニアが除去され、液体187a(水又は例えば、微アンモニア濃度を有する水である)を形成する。この様式で導入される場合、第1の吸収ステージ181aに導入される液体187aは、それが洗浄容器180の底部から再循環されてものではない「清浄な液体」であるため、「ワンススルー液体」と称される。
【0044】
1具体例では、ストリッピング塔194は、アンモニアリッチ液体192から、他の汚染物と共にアンモニアを除去して、洗浄容器180に導入される液体187を形成するために、スチームを使用する。しかし、ストリッピング塔194は、アンモニアリッチ液体192からアンモニア及び他の汚染物を除去するために、他のテクノロジー又は技術を利用できる。1具体例では、ストリッピング塔194を真空条件下で作動させて、ストリッピング塔において利用するスチームの温度を低下させることもできる。
【0045】
図1には図示されていないが、アンモニアリッチ液体192から除去されたアンモニアをシステム100内において再利用することもできる。例えば、アンモニアを、アンモニア溶液又はスラリー150として吸収システム130に導入することができる。しかし、アンモニアを、システム100の内部又は外部の他の部位において利用することもできる。
【0046】
環境に放出されるアンモニアの量は、アンモニア含有煙道ガスストリームを、洗浄容器180を通過させることによって低下又は実質的に排除される。各種の吸収ステージ181に導入される液体187、例えば、第1の吸収ステージ181aに導入される液体187a及び第2の吸収ステージ181bに導入される液体187bの量は、例えば、洗浄容器に導入される煙道ガスの量又は流量、システム100からの放出物内において測定された汚染物のレベル等に応じて、オペレーターによって、連続的に又は予め定められた時間で、ある程度は制御される。システムにおいて使用される水の量を制御できることにより、資源の節約が促進され、操作費用を低減できる。
【0047】
以下の実施例は、ここに記載の1以上の具体例を説明するものである。実施例は、ここに記載の対象を制限することを意味するものではなく、具体例の1以上を説明するためのものである。
【実施例1】
【0048】
図3に示すように、第1の吸収ステージ181aに2.54 cmランダムJaeger充填物(Jaeger Products Inc.(米国テキサス州ヒューストン)から入手できる)を充填した洗浄容器を有するシステムにおいて、4つの試験(運転No. 95、98、99及び100)を行った。結果の要約を表1−4に示す。
【0049】
洗浄容器に入るアンモニア含有煙道ガスストリームの入口アンモニア濃度は、一定のガス流量において、1500−6000 ppmで変動する。上述のような濃度のアンモニアを含有し、及び0−2.3%(v/v)のCO2濃度を有する煙道ガスストリームを使用してテストを行った。洗浄容器に導入した液体は、温度1−5℃の水であり、水の流量は2−6.5L/分である。
【表1】

【表2】

【表3】

【表4】

表1−4において、「NH3入口」及び「NH3出口」は、それぞれ、洗浄容器に入るアンモニア含有煙道ガスストリーム及び洗浄容器を出るアンモニアが減少された煙道ガスストリームにおけるアンモニアの濃度を表す。圧力の変化(ΔP)は、洗浄容器を通して測定された圧力損失である。「ACFM」は、実際の圧力及び温度における煙道ガスストリームの容積流量である1分当たりの実際の立方フィートを表す。「水温度」は洗浄容器における水の温度を表し、「液体流量」は、洗浄容器における水の流量を表し、「ガス流量」は、洗浄容器を通過する煙道ガスストリームの流量を表す。
【実施例2】
【0050】
図3に示す洗浄容器180における第1の吸収容器181aと同様に、洗浄容器の第1の吸収ステージに約5.1cmランダムJaeger充填物(Jaeger Products Inc.(米国テキサス州ヒューストン)から入手できる)を充填した洗浄容器を使用して、システムの性能をテストするために、3つの試験(101、102及び103)を行った。結果を表5−7に示す。
【0051】
これらの運転の間に、入口アンモニア濃度は、800−833標準立方フィート/分(scfm)(ガス約8フィート/秒に相当する)において、1300−4000 ppmで変動する。空気中のCO2の濃度は0−2.3%(v/v)である。スクラビング水の温度は3−9℃であり、水流量は2、4及び6L/分である。
【表5】

【表6】

【表7】

表5−7において、「NH3入口」及び「NH3出口」は、それぞれ、洗浄容器に入るアンモニア含有煙道ガスストリーム及び洗浄容器を出るアンモニアが減少された煙道ガスストリームにおけるアンモニアの濃度を表す。圧力の変化(ΔP)は、洗浄容器を通して測定された圧力損失である。「ACFM」は、実際の圧力及び温度における煙道ガスストリームの容積流量である1分当たりの実際の立方フィートを表す。「水温度」は洗浄容器における水の温度を表し、「液体流量」は、洗浄容器における水の流量を表し、「ガス流量」は、洗浄容器を通過する煙道ガスストリームの流量を表す。
【実施例3】
【0052】
アンモニア600−3500 ppm及びCO20−2.3%(v/v)を含有するアンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを除去するに当たり、洗浄容器における物質移動装置としての木材充填物の有効性を測定するために、3つの試験(104、105及び106)を行った。水の温度は2−7℃である。これらのテストの間、ガス流量を730−750 scfmに維持し、各種の水流量(2、4及び6L/分)において、出口アンモニア濃度を測定した。結果の要約を表8に示す。
【表8】

表8において、「NH3入口」及び「NH3出口」は、それぞれ、洗浄容器に入るアンモニア含有煙道ガスストリーム及び洗浄容器を出るアンモニアが減少された煙道ガスストリームにおけるアンモニアの濃度を表す。圧力の変化(ΔP)は、洗浄容器を通して測定された圧力損失である。「ACFM」は、実際の圧力及び温度における煙道ガスストリームの容積流量である1分当たりの実際の立方フィートを表す。「水温度」は洗浄容器における水の温度を表し、「液体流量」は、洗浄容器における水の流量を表し、「ガス流量」は、洗浄容器を通過する煙道ガスストリームの流量を表す。
【0053】
用語「第1の」、「第2の」等は、順序、量、又は重要性を意味するものではなく、1つの要素を他の要素から区別するために使用されたものである。
【0054】
各種の例示的具体例を参照して本発明を詳述したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、各種の変更をなすことができ、要素の代わりに均等物を使用できることは理解されるである。さらに、本発明の教示について特殊な状況及び物質を適合させるために、その本質的な範囲を逸脱することはく、多くの変形をなすことができる。従って、本発明は、本発明を実施するために考えられる最良の形態として開示した特別な具体例に限定されず、本発明は、特許請求の範囲に含まれる全ての具体例を含むものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
煙道ガスストリーム中のアンモニアの量を低減するためのシステムであって、当該システムは、アンモニア含有煙道ガスストリームを受け取る洗浄容器;及び前記洗浄容器に導入される液体を含んでなり、前記洗浄容器は、第1の吸収ステージ及び第2の吸収ステージを含み、第1の吸収ステージ及び第2の吸収ステージの各々は物質移動装置を有しており、前記液体は、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収するものであり、これによって、アンモニアリッチ液体及びアンモニアが低減された、洗浄容器から排出される煙道ガスストリームを形成する、システム。
【請求項2】
第1の吸収ステージ又は第2の吸収ステージの少なくとも一方における物質移動装置が構造充填物質である、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
第1の吸収ステージ又は第2の吸収ステージの少なくとも一方における物質移動装置がランダム充填物質である、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
第1の吸収ステージにおける物質移動装置がランダム充填物質であり、第2の吸収ステージにおける物質移動装置が構造充填物質である、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
第1の吸収ステージ及び第2の吸収ステージの各々が、液体を、洗浄容器の全長に沿うアンモニア含有煙道ガスストリームの方向に逆向する、洗浄容器の全長に沿う方向で導くスプレーヘッドシステムを含んでなる、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
さらに、アンモニアリッチ液体を受け取り、アンモニアリッチ液体を再生して、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収するための液体を形成するストリッピング塔を含んでなる、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
液体を、第1の吸収ステージにおいて洗浄容器に導入する、請求項6記載のシステム。
【請求項8】
液体が、第1の吸収ステージから第2の吸収ステージまで洗浄容器の全長を移動する、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
煙道ガスストリーム中のアンモニアの量を低減するためのシステムであって、当該システムは、
周囲温度よりも低い温度を有する冷却された煙道ガスストリームから二酸化炭素(CO2)を吸収する1以上の吸収器を有する吸収システムであって、0〜20℃で作動し、CO2の少なくとも一部を、アンモニア溶液又はスラリーによって吸収し、これによって、アンモニア含有煙道ガスストリームを生成する吸収システム;及び
アンモニア含有煙道ガスストリームの少なくとも一部を受け取るように構成された洗浄容器であって、1以上の吸収ステージを含み、1以上の吸収ステージの各々がスプレーヘッドシステム及びランダム充填物質、親水性充填物質、及び構造充填物から選ばれる物質移動装置を含む洗浄容器を含んでなり、
前記スプレーヘッドシステムは、液体を、アンモニア含有煙道ガスストリームの方向に逆向する方向で導き、前記液体は、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収し、これによって、アンモニアリッチ液体及びアンモニアが低減された煙道ガスストリームを形成して、これにより、前記洗浄容器の1以上の吸収ステージにおいて、アンモニア含有煙道ガスストリームから、アンモニア含有煙道ガスストリーム中に存在するアンモニアの少なくとも一部を除去する、システム。
【請求項10】
洗浄容器が、物質移動装置としてランダム充填物質を有する第1の吸収ステージ;及び物質移動装置として構造充填物質を有する第2の吸収ステージを含んでなり、液体が、第2の吸収ステージを通過する前に、第1の吸収ステージを通過する、請求項9記載のシステム。
【請求項11】
さらに、アンモニアリッチ液体を受け取り、アンモニアリッチ液体を再生して、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収するための液体を形成するストリッピング塔を含んでなる、請求項9記載のシステム。
【請求項12】
煙道ガスストリームからアンモニアの量を低減するための方法であって、当該方法は、
周囲温度よりも低い温度を有する冷却された煙道ガスストリームを吸収システムに導入し、ここで、前記吸収システムは0〜20℃の温度で作動するものであり;
前記吸収システムにおいて、冷却された煙道ガスストリームを、アンモニアスラリー又は溶液と接触させ、ここで、アンモニアスラリー又は溶液は、冷却された煙道ガスストリームから二酸化炭素(CO2)を除去し、これによって、アンモニア含有煙道ガスストリームを形成し;及び
前記アンモニア含有煙道ガスストリームの少なくとも一部を洗浄容器に導入し、ここで、前記洗浄容器は、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収する1以上の吸収ステージを含むものであり、これによって、煙道ガスストリームにおけるアンモニアの量を低減させ、アンモニアが低減された煙道ガスストリームを前記洗浄容器から排出すること
を含んでなる、方法。
【請求項13】
さらに、液体を、洗浄容器の1以上の吸収ステージの各々に導入することを含んでなる、請求項12記載の方法。
【請求項14】
さらに、液体をアンモニア含有煙道ガスストリームと接触させ、これによって、アンモニア含有煙道ガスストリームからアンモニアを吸収し及びアンモニアリッチ液体及びアンモニアが減少された煙道ガスストリームを形成することを含んでなる、請求項13記載の方法。
【請求項15】
さらに、アンモニアリッチ液体の少なくとも一部をストリッピング塔に導入することを含んでなる、請求項14記載の方法。
【請求項16】
液体が水である、請求項13記載の方法。
【請求項17】
スプレーヘッドシステムを介して、液体を、洗浄容器の1以上の吸収ステージの各々に導入することを含んでなり、ここで、前記スプレーヘッドシステムが物質移動装置の上に位置しているものである、請求項13記載の方法。
【請求項18】
さらに、液体を、物質移動装置を通過させることを含んでなり、ここで、前記物質移動装置が親水性充填物を含んでなるものである、請求項17記載の方法。
【請求項19】
さらに、液体を、物質移動装置を通過させることを含んでなり、ここで、前記物質移動装置が構造充填物を含んでなるものである、請求項17記載の方法。
【請求項20】
さらに、液体を、物質移動装置を通過させることを含んでなり、ここで、前記物質移動装置がランダム充填物を含んでなるものである、請求項17記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−504491(P2012−504491A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530122(P2011−530122)
【出願日】平成21年9月25日(2009.9.25)
【国際出願番号】PCT/US2009/058388
【国際公開番号】WO2010/039612
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(503416353)アルストム テクノロジー リミテッド (394)
【氏名又は名称原語表記】ALSTOM Technology Ltd
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 7, CH−5401 Baden, Switzerland
【Fターム(参考)】